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特許7396102コード読み取り装置、コード読み取り方法、及び、コード読み取りプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-04
(45)【発行日】2023-12-12
(54)【発明の名称】コード読み取り装置、コード読み取り方法、及び、コード読み取りプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/0487 20130101AFI20231205BHJP
   G06F 3/0481 20220101ALI20231205BHJP
   G06Q 20/18 20120101ALI20231205BHJP
   G06Q 20/20 20120101ALI20231205BHJP
   G06K 7/10 20060101ALI20231205BHJP
   G06K 7/14 20060101ALI20231205BHJP
   G07G 1/00 20060101ALI20231205BHJP
   G07G 1/01 20060101ALI20231205BHJP
【FI】
G06F3/0487
G06F3/0481
G06Q20/18
G06Q20/20 360
G06Q20/20 340
G06K7/10 372
G06K7/10 456
G06K7/14 043
G07G1/00 311D
G07G1/01 301C
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2020025892
(22)【出願日】2020-02-19
(65)【公開番号】P2021131658
(43)【公開日】2021-09-09
【審査請求日】2023-01-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109313
【弁理士】
【氏名又は名称】机 昌彦
(74)【代理人】
【識別番号】100149618
【弁理士】
【氏名又は名称】北嶋 啓至
(72)【発明者】
【氏名】藤原 望
(72)【発明者】
【氏名】内村 淳
(72)【発明者】
【氏名】松井 孝宏
(72)【発明者】
【氏名】津田 隼輔
(72)【発明者】
【氏名】鶴岡 佑樹
(72)【発明者】
【氏名】菅ヶ谷 啓希
(72)【発明者】
【氏名】船井 慎二
【審査官】酒井 優一
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-181705(JP,A)
【文献】特開2016-143158(JP,A)
【文献】特開2013-175099(JP,A)
【文献】特開2001-028033(JP,A)
【文献】特開2018-156674(JP,A)
【文献】特開2014-049017(JP,A)
【文献】特開2011-248917(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/0487
G06F 3/0481
G06Q 20/18
G06Q 20/20
G06K 7/10
G06K 7/14
G07G 1/00
G07G 1/01
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
顧客が利用する携帯端末が備えるカメラで撮影された、商品識別子をそれぞれ示す複数のコードを含む撮像画像を取得する画像取得手段と、
前記撮像画像に含まれる複数のコードの各々が示す商品識別子と、該商品識別子に関連付けられた商品名とを取得する情報取得手段と、
前記複数のコードと、前記複数のコードの各々が示す商品識別子に関連付けられた前記商品名とを含み、前記コードと該コードが示す商品識別子に関連付けられた前記商品名とが対応づけられた表示画像を前記携帯端末の表示部に出力する出力手段と、
前記表示部に表示された前記表示画像においてタッチされた前記コードの選択、または、前記表示画像においてタッチされた前記商品名に対応付けられた前記コードの選択を受け付け、選択された前記コードが示す商品識別子をPoSサーバに送信し、送信された前記商品識別子に関連付けられた商品を前記顧客が購入する商品として登録した登録済み商品の一覧を前記PoSサーバから受信し、前記登録済み商品の一覧を前記表示部に表示させる処理を実行する実行手段と
を備えるコード読み取り装置。
【請求項2】
前記画像取得手段は、URL(Uniform Resource Locator)の文字列をそれぞれ示す複数のコードをさらに含む前記撮像画像を取得し、
前記情報取得手段は、前記撮像画像に含まれる複数のコードの各々が示すURLの文字列、及び、前記URLが特定するウェブページの概要を示す画像を取得し、
前記出力手段は、前記複数のコードと、前記複数のコードの各々が示す前記URLの文字列と、前記概要を示す画像とを含み、前記コードと該コードが示すURLの文字列及び前記概要を示す画像とを対応付けて表示する前記表示画像を出力し、
前記実行手段は、前記表示画像においてタッチされた前記コードの選択、または、前記表示画像においてタッチされた前記URLの文字列若しくは前記概要を示す画像に対応付けられた前記コードの選択を受け付け、選択されたコードが示す前記URLの前記ウェブページを表示させる処理を実行する
請求項1に記載のコード読み取り装置。
【請求項3】
前記コードと前記コードが示す情報とを引き出し線又は矢印によって対応付けて表示する前記表示画像を出力する
請求項1又は2に記載のコード読み取り装置。
【請求項4】
前記出力手段は、前記複数のコードの各々に付与された識別子当該コードに対応づけられた画像と、前記複数のコードの各々が示す情報当該コードに付与された識別子に対応づけられた画像と、を含む前記表示画像を出力する
請求項1乃至の何れか1項に記載のコード読み取り装置。
【請求項5】
前記識別子は、前記複数のコードの各々に付与された連続番号である
請求項4に記載のコード読み取り装置。
【請求項6】
前記出力手段は、前記表示画像が複数のエリアに分割され、一の前記エリアに前記撮像画像が配置され、他の前記エリアに前記コードが示す情報が配置された前記表示画像を出力する
請求項1乃至5の何れか1項に記載のコード読み取り装置。
【請求項7】
前記表示画像は、前記複数のコードのうち、特定のコードの一部が他のコードを形成している場合に、前記撮像画像に含まれるコードの個数を示す情報を含む
請求項1乃至6の何れか1項に記載のコード読み取り装置。
【請求項8】
前記表示画像は、前記複数のコードのうち、特定のコードの一部が他のコードを形成している場合に、当該特定のコードに他のコードが含まれることを示す情報を含む
請求項1乃至7の何れか1項に記載のコード読み取り装置。
【請求項9】
顧客が利用する携帯端末が備えるカメラで撮影された、商品識別子をそれぞれ示す複数のコードを含む撮像画像を取得し、
前記撮像画像に含まれる複数のコードの各々が示す商品識別子と、該商品識別子に関連付けられた商品名とを取得し、
前記複数のコードと、前記複数のコードの各々が示す商品識別子に関連付けられた前記商品名とを含み、前記コードと該コードが示す商品識別子に関連付けられた前記商品名とが対応づけられた表示画像を前記携帯端末の表示部に出力し、
前記表示部に表示された前記表示画像においてタッチされた前記コードの選択、または、前記表示画像においてタッチされた前記商品名に対応付けられた前記コードの選択を受け付け、選択された前記コードが示す商品識別子をPoSサーバに送信し、送信された前記商品識別子に関連付けられた商品を前記顧客が購入する商品として登録した登録済み商品の一覧を前記PoSサーバから受信し、前記登録済み商品の一覧を前記表示部に表示させる処理を実行する
コード読み取り方法。
【請求項10】
顧客が利用する携帯端末が備えるカメラで撮影された、商品識別子をそれぞれ示す複数のコードを含む撮像画像を取得する処理と、
前記撮像画像に含まれる複数のコードの各々が示す商品識別子と、該商品識別子に関連付けられた商品名とを取得する処理と、
前記複数のコードと、前記複数のコードの各々が示す商品識別子に関連付けられた前記商品名とを含み、前記コードと該コードが示す商品識別子に関連付けられた前記商品名とが対応づけられた表示画像を前記携帯端末の表示部に出力する処理と、
前記表示部に表示された前記表示画像においてタッチされた前記コードの選択、または、前記表示画像においてタッチされた前記商品名に対応付けられた前記コードの選択を受け付け、選択された前記コードが示す商品識別子をPoSサーバに送信し、送信された前記商品識別子に関連付けられた商品を前記顧客が購入する商品として登録した登録済み商品の一覧を前記PoSサーバから受信し、前記登録済み商品の一覧を前記表示部に表示させる処理と
をコンピュータに実行させるコード読み取りプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、コードの読み取りに関する。
【背景技術】
【0002】
文字列、数列、記号列などのデータが一次元や二次元の画像で表されたコードを用いて、情報の入力を行う、コード読み取り装置が広く知られている。例えば、店舗では、コード読み取り装置が、商品に付された一次元コード(以下、バーコードとも記載)や二次元コードをカメラで撮影することにより、顧客が購入する商品の登録が行われる。また、ウェブサイトへの誘導では、コード読み取り装置が、ウェブサイトのリンクを示す2次元コードをカメラで撮影することにより、ウェブサイトの情報を取得し、表示する。
【0003】
このようなコード読み取り装置において、カメラで撮影する画像に複数のコードが存在する場合、ユーザは、該複数のコードから所望のコードを選択する必要がある。複数のコードからコードを選択可能なコード読み取り装置の一例が、特許文献1に開示されている。特許文献1に記載の情報処理装置は、複数の2次元コードの中から選択された2次元コードに対応する登録情報をデータベースから検索し、検索された登録情報をディスプレイに撮像画像と共に表示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2001-075971号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の情報処理装置では、ユーザは、複数の2次元コードの各々について、選択、及び、表示された登録情報の確認を繰り返す必要があるため、所望のコードを効率よく選択することができない。
【0006】
本開示の目的の一つは、画像に複数のコードが含まれる場合でも、ユーザが所望するコードを効率良く選択することができる、コード読み取り装置、コード読み取り方法、及び、プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示に係るコード読み取り装置は、複数のコードを含む撮像画像を取得する画像取得手段と、前記撮像画像に含まれる複数のコードの各々が示す情報を取得する情報取得手段と、前記複数のコードの各々が示す情報が当該コードに対応づけられた表示画像を出力する出力手段と、を備える。
【0008】
本開示に係るコード読み取り方法は、複数のコードを含む撮像画像を取得し、前記撮像画像に含まれる複数のコードの各々が示す情報を取得し、前記複数のコードの各々が示す情報が当該コードに対応づけられた表示画像を出力する。
【0009】
本開示に係るプログラムは、複数のコードを含む撮像画像を取得する処理と、前記撮像画像に含まれる複数のコードの各々が示す情報を取得する処理と、前記複数のコードの各々が示す情報が当該コードに対応づけられた表示画像を出力する処理と、をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、画像に複数のコードが含まれる場合、ユーザが所望するコードを効率良く選択することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】第1実施形態に係るコード読み取り装置100の構成を例示するブロック図である。
図2】第1実施形態に係るコード読み取り装置100の動作例を示すフローチャートである。
図3】表示画像30の例を示す図である。
図4】表示画像30の他の例を示す図である。
図5】第2実施形態に係るコード読み取り装置200の構成を例示するブロック図である。
図6】第2実施形態に係るコード読み取り装置200の動作例を示すフローチャートである。
図7】第3実施形態に係る携帯端末500の構成を例示するブロック図である。
図8】第3実施形態に係る第1の具体例のシステム構成を例示するブロック図である。
図9A】第1の具体例に係る携帯端末500の動作例を説明する図である。
図9B】第1の具体例に係る携帯端末500の他の動作例を説明する図である。
図10】第3実施形態に係る第2の具体例のシステム構成を例示するブロック図である。
図11】第2の具体例に係る、商品IDと商品名が関連付けられた情報の例を示す図である。
図12】第2の具体例に係る、顧客IDと顧客が購入する商品とが関連付けられた情報の例を示す図である。
図13】第2の具体例に係る、表示部300が表示する画面の例を示す図である。
図14】表示画像30の他の例を示す図である。
図15】表示画像30の他の例を示す図である。
図16】コードとコードが示す情報の例を示す図である。
図17】表示画像30の他の例を示す図である。
図18】コードを読み取る場面を説明する図である。
図19】ハードウエア構成を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本開示の実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0013】
〔第1実施形態〕
(構成)
図1は、第1実施形態に係るコード読み取り装置100の構成を例示するブロック図である。コード読み取り装置100は、画像取得部101、情報取得部102、及び、出力部103を備える。画像取得部101、情報取得部102、及び、出力部103は、それぞれ、本開示の画像取得手段、情報取得手段、及び、出力手段の一実施形態である。
【0014】
画像取得部101は、複数のコードを含む撮像画像を取得する。コードは、例えば、インク等により各種媒体に印刷される。また、コードは、プロジェクタにより物体に投影されてもよいし、ディスプレイに表示されてもよい。コードは、例えばバーコードや二次元コードである。コードはバーコードの幅や二次元コードのドットの配置によって、文字列、数列、記号列などのデータを表す。
【0015】
情報取得部102は、撮像画像に含まれる複数のコードの各々が示す情報を取得する。ここで、情報取得部102は、複数のコードの各々について、バーコードの幅や二次元コードのドットの配置を、所定の規則に従って、文字列、数列、記号列などのデータに変換する。コードをデータに変換するための規則は、例えば、図示しない記憶部に、あらかじめ保存される。
【0016】
そして、情報取得部102は、複数のコードの各々について、コードから変換されたデータに基づき、コードが示す情報を取得する。ここで、情報取得部102は、コードから変換されたデータ(文字列、数列、記号列など)そのものをコードが示す情報として用いてもよい。また、情報取得部102は、コードから変換されたデータ(文字列、数列、記号列など)に対応付けられた情報(単語、文章、画像など)もコードが示す情報として用いてもよい。この場合、情報取得部102は、例えば、図示しない記憶部にあらかじめ保存されている、データと情報との対応関係を参照して、コードから変換されたデータに対応付けられた情報を取得する。
【0017】
出力部103は、画像取得部101から撮像画像を受け取り、情報取得部102からコードが示す情報を受け取る。出力部103は、複数のコードの各々が示す情報が当該コードに対応づけられた表示画像を出力する。ここで、出力部103は、表示画像を生成し、図示しない表示部へ出力する。
【0018】
出力部103が出力する表示画像について図面を用いて説明する。図3および図4は、それぞれ、表示画像30の例を示す図である。図3および図4において、数列31は、コードが示す情報が、コードから変換されたデータ(数列)の場合の例である。また、図3および図4において、URL(Uniform Resource Locator)32は、コードが示す情報が、コードから変換されたデータ(URLを示す文字列)の場合の例である。
【0019】
出力部103は、引き出し線又は矢印により、コードとコードが示す情報とを対応付けてもよい。図3において、撮像画像に含まれるコードと、コードが示す情報とは、表示画像中の矢印により対応づけられている。
【0020】
また、出力部103は、複数のコードの各々に付与された識別子が当該コードに対応づけられた画像と、複数のコードの各々が示す情報が当該コードに付与された識別子に対応づけられた画像と、を含む画像を、表示画像として出力してもよい。図4において、複数のコードの各々と、当該コードが示す情報とは、コード識別子34により対応づけられている。表示画像の態様は、図3および図4の例には限られない。
【0021】
(動作例)
以下、第1実施形態におけるコード読み取り装置100の動作について、図2を用いて説明する。図2は、第1実施形態に係るコード読み取り装置100の動作例を示すフローチャートである。カメラが複数のコードを含む画像を撮像すると、画像取得部101は、撮像された撮像画像を取得する(ステップS11)。情報取得部102は、撮像画像に含まれる複数のコードの各々が示す情報を取得する(ステップS12)。出力部103は、複数のコードの各々が示す情報がコードに対応づけられた表示画像を出力する(ステップS13)。
【0022】
(効果)
第1実施形態によれば、撮像画像に複数のコードが含まれる場合でも、ユーザはコードを効率良く選択することができる。その理由は、画像取得部101が、複数のコードを含む撮像画像を取得し、情報取得部102が、複数のコードの各々が示す情報を取得し、出力部103が、複数のコードの各々が示す情報が当該コードに対応づけられた表示画像を出力するためである。
【0023】
また、コードが印刷された媒体にコードと共に説明が印刷されている場合に、説明が実際のコードの説明と一致していない場合がある。さらに、コードが印刷された媒体には、コードの説明が記載されていない場合がある。第1実施形態によれば、これらの場合でも、ユーザはコードが示す情報を確認することができる。その理由は、出力部103が、コードが示す情報が当該コードに対応づけられた表示画像を出力するためである。
【0024】
〔第2実施形態〕
(構成)
図5は、第2実施形態に係るコード読み取り装置200の構成を例示するブロック図である。第2実施形態に係るコード読み取り装置200は、実行部104を備える点で、第1実施形態に係るコード読み取り装置100と相違する。実行部104は、本開示の実行手段の一実施形態である。第2実施形態に係る画像取得部101、情報取得部102、出力部103の構成に関し、第1実施形態に係る画像取得部101、情報取得部102、出力部103と同様の構成については、詳しい説明を省略する。
【0025】
出力部103が出力する表示画像は、図示しない表示部に表示される。ユーザは表示された表示画像に基づいて、コードが示す情報を把握し、コードを選択する。実行部104は、コードの選択を受け付け、選択されたコードに関連付けられた処理を実行する。実行部104が実行する処理は、コード読み取り装置200が備えるアプリケーションによって異なる。実行部104が実行する処理の具体例は、本開示の第3実施形態に係る説明において後述する。
【0026】
(動作例)
以下、第2実施形態におけるコード読み取り装置200の動作について、図6を用いて説明する。図6は、第2実施形態に係るコード読み取り装置200の動作例を示すフローチャートである。
【0027】
画像取得部101は、カメラが複数のコードを含む画像を撮像すると、カメラから撮像された撮像画像を取得する(ステップS11)。情報取得部102は、撮像画像に含まれる複数のコードの各々が示す情報を取得する(ステップS12)。出力部103は、複数のコードの各々が示す情報がコードに対応づけられた表示画像を出力する(ステップS13)。ユーザが表示画像に基づいてコードを選択すると、実行部104は、選択されたコードに関連付けられた処理を実行する(ステップS14)。
【0028】
(効果)
第2実施形態によれば、撮像画像に複数のコードが含まれる場合でも、ユーザが所望するコードに関連づけられた処理を、効率よく実行できる。その理由は、出力部103が、コードが示す情報が当該コードに対応づけられた表示画像を出力し、実行部104が選択されたコードに関連付けられた処理を実行するためである。
【0029】
〔第3実施形態〕
(構成)
図7は、第3実施形態に係る携帯端末500の構成を例示するブロック図である。第3実施形態に係る携帯端末500は、第2実施形態に係るコード読み取り装置200と、表示部300と、カメラ400と、通信部410とを備える。コード読み取り装置200について、第2実施形態における説明と同様の構成については、詳細な説明を省略する。
【0030】
表示部300は、出力部103が出力した表示画像を表示する。表示部300は例えばタッチパネルであってもよい。また、表示部300はユーザによるコードの選択を受け付ける。ユーザは、表示部300のうち、コード又はコードが示す情報のエリアをタッチして、コードを選択する。表示部300は、選択されたコードが示す情報を、実行部104へ受け渡す。
【0031】
カメラ400は、複数のコードを含む画像を撮像し、撮像画像を画像取得部101に送信する。
【0032】
実行部104は表示部300から選択されたコードが示す情報を受け取り、選択されたコードに関連付けられた処理を実行する。以下、実行部104が実行する、選択されたコードに関連付けられた処理について、2つの具体例を示す。
【0033】
・第1の具体例
第1の具体例として、複数のコードの各々が示す情報が、情報の取得先を示す場合の具体例を説明する。例えば、複数のコードの各々が示す情報が、ウェブページを示すURLでもよい。この場合、例えば、携帯端末500は、ユーザが所持する端末であり、画像取得部101、情報取得部102、及び、出力部103は、携帯端末500が備えるカメラのアプリケーションプログラムにより実現される。また、実行部104は、ウェブブラウザにより実現される。実行部104は、選択されたコードが示す取得先の情報として、URLが示すウェブページのコンテンツを取得し、表示する。図8は、第1の具体例に係るシステムの構成を例示するブロック図である。図8において、通信部410は、ウェブサーバ610と通信可能に接続される。
【0034】
図9Aは、第1の具体例に係る携帯端末500の動作例を説明する図である。画像取得部101が取得する撮像画像にはURLを示す複数のコードが含まれる。出力部103は、情報取得部102がコードを変換して取得したURL32を、コードに対応付けた表示画像30を出力する。図9Aに示すように、表示部300は表示画像30を表示する。
【0035】
ユーザがコードを選択すると、実行部104は、選択されたコードが示すURLに基づいて、通信部410を介して、ウェブサーバからウェブページのコンテンツを取得する。そして、実行部104は、図9Aに示すように、表示部300に、取得したコンテンツ60を表示する。
【0036】
なお、上述の例では、表示画像30における複数のコードの各々が示す情報として、URL32がコードに対応づけて表示された。これに限らず、表示画像30における複数のコードの各々が示す情報として、URLに基づいて取得した情報を用いてもよい。
【0037】
図9Bは、第1の具体例に係る携帯端末500の他の動作例を説明する図である。図9Bの例では、表示画像30において、複数のコードの各々が示す情報として、URL32に加えて、画像33が表示されている。画像33は、URLに基づいて取得した、ウェブページのサムネイル画像(ウェブページの縮小画像)である。なお、出力部103は、コードが示す情報として、画像33のようなサムネイル画像の代わりに、URLに基づいて取得した、ウェブページのタイトルを用いてもよい。また、ウェブページのサムネイル画像やタイトルが表示される場合、URL32は省略されてもよい。表示画像30を見ることで、ユーザは、コードを選択する前に、複数のコードの各々に対応するURL32のリンク先の概要を把握できる。
【0038】
また、上述の例では、実行部104が取得する情報は、選択されたコードが示すURLの情報であった。これに限らず、実行部104が取得する情報は、複数のコードの各々が示す情報(取得先を示す情報)に基づいて取得できる情報であれば、他の情報でもよい。例えば、複数のコードの各々が示す情報が、ソーシャルネットワークサービス(SNS)のアカウントを特定する情報であるとする。この場合、例えば、携帯端末500は、ユーザが所持する端末であり、画像取得部101、情報取得部102、出力部103、及び、実行部104が、SNSのアプリケーションプログラムにより実現される。実行部104は、選択されたコードが示す取得先の情報として、SNSのアカウントに対応するプロフィール情報を取得し、表示する。
【0039】
この場合、画像取得部101が取得する撮像画像には、アカウントを特定する複数のコードが含まれる。情報取得部102はコードが示すアカウント名を取得する。出力部103は、撮像したコードにアカウント名を対応付けた表示画像を出力する。実行部104は、選択されたコードに基づいて、アカウント名に対応するプロフィール情報を取得し、表示する。
【0040】
アカウントを特定する情報はアカウント名であってもよい。なお、情報取得部102は、複数のコードの各々が示す情報として、アカウント名に対応するプロフィール情報のサムネイル画像や、プロフィール情報の一部(例えば、アカウント名に対応するユーザの画像や氏名等)を用いてもよい。この場合、出力部103は、コードにプロフィールの一部を対応付けた表示画像を出力する。
【0041】
・第2の具体例
第2の具体例として、複数のコードの各々が示す情報が、商品の識別子を示す場合の具体例を説明する。例えば、複数のコードの各々が示す情報は、ユーザが購入する商品の識別子(以下、ID(Identifier)とも記載)でもよい。
【0042】
コンビニエンスストアやスーパーなどの店舗において、顧客が携帯端末500を用いて、商品に付されたコードを読み取り、購入する商品をPoSサーバ620に記憶させることが行われている。この場合、画像取得部101、情報取得部102、出力部103、及び、実行部104は、例えば、携帯端末500が備える商品登録のアプリケーションプログラムにより実現される。
【0043】
商品に直接コードを付すことができない場合、例えば、コードシートに複数の商品のコードが印刷される。コードシートには、複数のコードが近接して印刷されているため、携帯端末500が備えるカメラ400は、複数のコードを含む画像を撮像する。
【0044】
図10は、第2の具体例に係るシステムの構成を例示するブロック図である。図10において、通信部410は、PoS(Point of Sales)サーバ620と通信可能に接続される。
【0045】
図11は、図示しない外部装置が記憶する、商品IDと商品名が関連付けられた情報の例を示す図である。図12は、PoSサーバ620が記憶する、顧客IDと顧客が購入する商品に関する情報とが関連付けられた情報の例を示す図である。
【0046】
図13は表示部300が表示する画面の例を示す図である。顧客が「商品追加」ボタンを押下すると、カメラ400が起動し、コードを撮像する。画像取得部101は撮像画像を取得する。情報取得部102は、撮像画像に基づいて、商品に付されたコード20を変換し、商品IDである数列31を取得する。出力部103は、例えば、撮像されたコードと商品IDが対応づけられた表示画像30を出力する。
【0047】
情報取得部102は、図11に示した、商品IDと商品名が関連付けられたデータベースを参照し、コードに関連する商品名を取得してもよい。この場合、出力部103は、例えば、撮像されたコード20と取得した商品名35とが対応づけられた表示画像30を出力する。
【0048】
顧客は表示画像30を見て、購入する商品に対応するコードを選択する。図13においてユーザは、コード識別子34「丸で囲まれた1」が付されたコード20が示す商品名35「カフェラテ(M)」を選択している。実行部104は、通信部410を介して、選択された商品の商品IDを、PoSサーバ620に送信する。通信部410は、例えば顧客IDを、PoSサーバ620に送信する。PoSサーバ620は、受信した情報に基づいて、図12に示した顧客IDと顧客が購入する商品とが関連付けられた情報を更新する。実行部104は、PoSサーバ620から登録済み商品の一覧をコンテンツ60として受信してもよい。この場合、図13に示すように、表示部300は「Mサイズのカフェラテ」を登録済み商品画面に追加したコンテンツ60を表示する。
【0049】
顧客は「商品追加」ボタンを再度押下すれば、さらに商品IDを読み取ることができる。顧客は「決済」ボタンを押下すれば、登録した商品を購入することができる。携帯端末500は顧客が所持するスマートフォンであってもよいし、店舗で貸し出される端末であってもよい。
【0050】
以上、第3実施形態において、携帯端末500が備える表示部300が、コードの選択を受け付ける場合について説明したが、携帯端末500の構成はこれに限られない。携帯端末500には、キーボードやマウスなど、図示しない入力装置が接続されてもよい。携帯端末500が備える実行部104は、入力装置からコードの選択を受け付けてもよい。
【0051】
(効果)
図18はコードを読み取る場面を説明する図である。顧客の携帯端末を用いてコードを撮像する場合、所望のコードに関連する処理を実行させるために、図18に示すように、他のコードを手や紙で隠す必要があった。
【0052】
第3実施形態によれば、撮像画像に複数のコードが含まれる場合、ユーザはコードを効率良く選択することができる。本開示に係る携帯端末500によれば、URLを示すコードが近接して配置されている場合でも、コードを容易に選択することができる。さらに、本開示に係る携帯端末500によれば、所望のバーコードを選択して、商品を登録することができる。
【0053】
〔表示画像の変形例〕
表示画像30の他の例について説明する。出力部103は、表示画像が複数のエリアに分割され、一のエリアに撮像画像が配置され、他のエリアにコードが示す情報が配置された表示画像を出力してもよい。図14及び図15は表示画像30の他の例を示す図である。
【0054】
図14の例において、表示画像30は上部のエリアと下部のエリアに分割される。上部のエリアには撮像画像が配置され、下部のエリアにはコードが示す情報が配置される。6つのコードが撮像され、下部のエリアには、6つのコードのうち2つのコードの示す情報が配置される。他のコードを表示させる矢印ボタン54が配置されてもよい。ユーザは矢印ボタン54を押下し、他のコードが示す情報を表示させる。ユーザはコードが示す情報が配置されたエリアをスワイプ操作して、他のコードが示す情報を表示させてもよい。また、他に表示されていないコードがないことを示すために、矢印ボタン54は配置されなくてもよい。さらに、グレーアウトした矢印ボタンであるエンドマーク55が配置されていてもよい。
【0055】
図15の例において、撮像画像は縮小して上部に配置され、コードが示す情報は画面全体に配置される。コードが示す情報を一画面に全て表示することができない場合、何れのコードに対応する情報が表示されているかを示す枠53が、撮像画像に重畳して配置されてもよい。出力部103は、図14図15のような表示画像30を出力してもよい。
【0056】
図16は、コードとコードが示す情報の例を示す図である。図16に示すように、コードBが、コードAの一部を形成していることがある。この時、コード読み取り装置の情報取得部101は、コードAの情報を取得しようとするユーザに認識させずに、コードBの情報を取得してしまい、実行部104はユーザの意図しない処理を実行してしまう可能性がある。
【0057】
図17は表示画像30の他の例を示す図である。上記問題を解決するため、出力部103は、特定のコードの一部が、他のコードを形成している場合に、表示画像30において、図17のように、特定のコードに他のコードが含まれることを複数の矢印により示してもよい。これにより、ユーザは各コードが示す内容を確認してから、実行部104に処理を実行させることができる。
【0058】
また、出力部103は、表示画像30において、図17のように、撮像画像に含まれるコードの個数を示してもよい。図17の例では、撮像画像にはコードが5つ含まれることが表示されている。表示画像に撮像画像に含まれるコードの個数を示すことで、ユーザは、ユーザが認識しているコードの個数と、コード読み取り装置が取得したコードの個数が一致しているか確認することができる。個数が一致していない場合、ユーザは、一のコードが他のコードの一部を形成している可能性があることを判断できる。
【0059】
[ハードウエア構成]
図19はハードウエア構成を説明する図である。上記手順は、コード読み取り装置100、200、携帯端末500として機能するコンピュータ9000に、コード読み取り装置100、200、携帯端末500としての機能を実現させるプログラムにより実現可能である。このようなコンピュータは、図19のCPU(Central Processing Unit)9010、通信インターフェース9020、メモリ9030、補助記憶装置9040を備える構成に例示される。すなわち、図19のCPU9010にて、プログラムを実行し、その補助記憶装置9040等に保持された各計算パラメーターの更新処理を実施させればよい。
【0060】
上記した各実施形態に示した装置の各部(処理手段、機能)は、コード読み取り装置100、200、携帯端末500に搭載されたプロセッサに、そのハードウエアを用いて、上記した各処理を実行させるコンピュータプログラムにより実現することができる。
【0061】
以上、上述した実施形態を模範的な例として本開示を説明した。しかしながら、本開示は、上述した実施形態には限定されない。即ち、本開示は、本開示のスコープ内において、当業者が理解し得る様々な態様を適用することができる。
【符号の説明】
【0062】
100、200 コード読み取り装置
101 画像取得部
102 情報取得部
103 出力部
104 実行部
20 コード
30 表示画像
31 数列
32 URL
33 画像
34 コード識別子
35 商品名
300 表示部
400 カメラ
410 通信部
500 携帯端末
53 枠
54 矢印ボタン
55 エンドマーク
610 ウェブサーバ
620 PoSサーバ
60 コンテンツ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9A
図9B
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19