(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-04
(45)【発行日】2023-12-12
(54)【発明の名称】電子装置
(51)【国際特許分類】
H05K 5/06 20060101AFI20231205BHJP
B60R 16/02 20060101ALI20231205BHJP
【FI】
H05K5/06 E
B60R16/02 610B
(21)【出願番号】P 2020145429
(22)【出願日】2020-08-31
【審査請求日】2023-01-11
(73)【特許権者】
【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
(74)【代理人】
【識別番号】100106149
【氏名又は名称】矢作 和行
(74)【代理人】
【識別番号】100121991
【氏名又は名称】野々部 泰平
(74)【代理人】
【識別番号】100145595
【氏名又は名称】久保 貴則
(72)【発明者】
【氏名】丸山 嘉弘
【審査官】小林 大介
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-231089(JP,A)
【文献】中国実用新案第203387800(CN,U)
【文献】特開2007-087666(JP,A)
【文献】特開2014-120579(JP,A)
【文献】特開2005-150376(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 5/06
B60R 16/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
配線基板(41)に電子部品(42)が実装された回路基板(4)と、前記回路基板を収容する収容空間を形成する筐体(3)と、前記筐体に固定された呼吸フィルタ(1)と、を備えた電子装置であって、
前記呼吸フィルタは、
前記筐体に固定されたフィルタケース(11,11a)と、前記フィルタケースに組み付けられ、前記フィルタケースを部分的に覆うフィルタカバー(12,12a)と、を有し、
前記フィルタケースは、
ケース基部(111)と、前記ケース基部に設けられた、前記フィルタカバーの位置決め用のガイド溝(112)と、を有し、
前記フィルタカバーは、
前記ケース基部と向かい合う位置に形成されたカバー基部(121)と、前記カバー基部の周囲に形成され、前記ケース基部側に向かって突出し、かつ、前記フィルタケースの周囲の少なくとも一部を覆う第1突部(123)と、
前記カバー基部から前記ケース基部側に突出し、前記第1突部よりも長く、前記フィルタケースとの組付け状態において、前記ガイド溝に挿入された第2突部(122)と、を有している電子装置。
【請求項2】
前記筐体は、
前記呼吸フィルタの対向領域に設けられ、前記収容空間と外部空間とを連通する通気穴(33)を有し、
前記フィルタケースは、
前記ケース基部に、前記ガイド溝に加えて、前記通気穴に連通する呼吸穴(116)が設けられており、
さらに、前記ケース基部の前記呼吸穴の周囲から前記筐体側へ突出し、前記通気穴に挿入されて前記筐体に固定された固定部(115)と、
前記呼吸穴を塞ぐ通気膜(13)と、を有し、
前記通気穴と前記固定部とを囲い、前記筐体と前記ケース基部とで挟み込まれた環状の防水材(2)を備えている請求項1に記載の電子装置。
【請求項3】
前記筐体は、
前記通気穴の周囲に前記ケース基部側に突出し、前記防水材が配置される配置台座(34)を有し、
前記防水材は、前記配置台座と前記ケース基部とで挟み込まれている請求項2に記載の電子装置。
【請求項4】
前記ガイド溝は、貫通穴であり、
前記フィルタカバーは、複数の前記第1突部と複数の前記第2突部とを有しており、
複数の前記第1突部は、それぞれが間隔をあけて設けられて断続的な円環形状をなしており、
複数の前記第2突部は、それぞれが間隔をあけて設けられ、複数の前記第1突部で形成される円環形状よりも直径が小さい断続的な円環形状をなし、前記フィルタケースとの組付け状態において、前記ガイド溝を通り、前記筐体側まで延設されており、
各第1突部は、前記第2突部の間隔に対応した位置に設けられる請求項2または3に記載の電子装置。
【請求項5】
前記ガイド溝は、前記カバー基部側の開口端から前記ガイド溝の内部に向けて徐々に開口面積が狭くなっている請求項4に記載の電子装置。
【請求項6】
複数の前記第2突部は、Oリングの周囲に達するように設けられている請求項4または5に記載の電子装置。
【請求項7】
前記筐体は、複数の前記第2突部に対向する位置に周辺よりも凹んだ凹部(36)を有し、
複数の前記第2突部は、一部が前記凹部に配置されている請求項6に記載の電子装置。
【請求項8】
前記フィルタケースと前記フィルタカバーの少なくとも一方は、前記通気膜と前記フィルタカバーとの間隔をあけるスペーサ(117)を有している請求項2~7のいずれか1項に記載の電子装置。
【請求項9】
前記第1突部は、前記フィルタケースと対向する面の反対面が、前記カバー基部から遠ざかるにつれて、前記フィルタケースとの距離が広がるように傾斜している請求項1~8のいずれか1項に記載の電子装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、呼吸フィルタを有する電子装置に関する。
【背景技術】
【0002】
呼吸フィルタを有する電子装置の一例として、特許文献1に開示された電子装置がある。
【0003】
この電子装置は、回路基板と、回路基板を収容する筐体と、筐体に取り付けられる呼吸フィルタ(通気部材)とを有している。呼吸フィルタは、通気膜が取り付けられ筐体に固定されるフィルタケース(本体部)と、フィルタケースを覆うフィルタカバー(蓋部)とを有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記電子装置では、フィルタカバーをフィルタケースに組み付ける際の位置決めを考慮していない。このため、電子装置は、フィルタカバーとフィルタケースを組み付ける際の作業性が悪いという問題がある。
【0006】
本開示は、上記問題点に鑑みなされたものであり、組み付け作業性を向上できる電子装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために本開示は、
配線基板(41)に電子部品(42)が実装された回路基板(4)と、回路基板を収容する収容空間を形成する筐体(3)と、筐体に固定された呼吸フィルタ(1)と、を備えた電子装置であって、
呼吸フィルタは、
筐体に固定されたフィルタケース(11,11a)と、フィルタケースに組み付けられ、フィルタケースを部分的に覆うフィルタカバー(12,12a)と、を有し、
フィルタケースは、ケース基部(111)と、ケース基部に設けられた、フィルタカバーの位置決め用のガイド溝(112)と、を有し、
フィルタカバーは、
ケース基部と向かい合う位置に形成されたカバー基部(121)と、カバー基部の周囲に形成され、ケース基部側に向かって突出し、かつ、フィルタケースの周囲の少なくとも一部を覆う第1突部(123)と、
カバー基部からケース基部側に突出し、第1突部よりも長く、フィルタケースとの組付け状態において、ガイド溝に挿入された第2突部(122)と、を有している。
【0008】
このように、本開示は、フィルタカバーに第1突部と、第1突部よりも長い第2突部を有している。このため、本開示は、フィルタカバーをフィルタケースに組み付ける際に、第1突部がケース基部の位置に達するよりも先に、第2突部をガイド溝に挿入することができる。よって、本開示は、フィルタカバーをフィルタケースの所定の位置に組み付けることができる。
【0009】
なお、特許請求の範囲、および、この項に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本開示の技術的範囲を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】第1実施形態における電子装置の概略構成を示す斜視図である。
【
図2】第1実施形態における呼吸フィルタの概略構成を示す分解斜視図である。
【
図3】第1実施形態における呼吸フィルタの概略構成を示す透視図である。
【
図7】
図3のVII矢印方向からみた側面図である。
【
図8】第1実施形態における筐体内側の呼吸フィルタを示す平面図である。
【
図9】第1実施形態における呼吸フィルタにOリングを取付た状態を示す平面図である。
【
図10】第2実施形態における電子装置の概略構成を示す断面図である。
【
図11】第3実施形態における電子装置の概略構成を示す断面図である。
【
図12】第4実施形態における電子装置の概略構成を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下において、図面を参照しながら、本開示を実施するための複数の形態を説明する。各形態において、先行する形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各形態において、構成の一部のみを説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した他の形態を参照し適用することができる。
【0012】
<電子装置>
図1~
図9を参照しながら本実施形態の電子装置100に関して説明する。なお、
図2、
図3、
図6~8では、筐体3の一部を円形に抜粋した図としている。また、
図6、
図7では、呼吸フィルタ1の取付状態を示すために、呼吸フィルタ1における筐体3内に配置される部位、および筐体3も図示している。
【0013】
電子装置100は、呼吸フィルタ1、Oリング2、筐体3、回路基板4を備えている。電子装置100は、例えば、車両用の電子制御装置などに適用することができる。この場合、電子装置100は、エンジンルームなどの被水環境に搭載されることもある。よって、電子装置100は、防水性能を要求される。
【0014】
なお、被水環境とは、電子装置100に液体が接する(かかる)環境である。この液体としては、雨水、洗車に用いられる水、および、車両が走行時に巻き上げた水等が想定される。さらに、電子装置100は、洗車時には高圧水がかけられることもある。
【0015】
電子装置100は、収容空間に液体が入って、回路基板4と液体が接触するのを抑制するための防水構造が有している。防水構造は、呼吸フィルタ1と、Oリング2と、筐体3におけるシール材とでなされている。電子装置100は、呼吸フィルタ1と、Oリング2と、シール材とを用いて収容空間が封止されているともえる。この点に関しては、後ほど詳しく説明する。
【0016】
<回路基板>
図4、
図5を参照して、回路基板4に関して説明する。回路基板4は、配線基板41と、配線基板41に実装された電子部品42とを備えている。配線基板41は、樹脂やセラミックスなどの電気絶縁性の基材に、導電性の配線が形成されている。配線は、はんだなどの導電性の接続部材を介して電子部品42が接続されるランドなどを含んでいる。
【0017】
電子部品42は、抵抗素子、コンデンサ、スイッチング素子、マイコンなどの回路素子や、回路基板4と外部装置とを電気的に接続するためのコネクタなどである。回路基板4は、配線と電子部品42とが接続されることで回路を構成している。
【0018】
<筐体>
図1、
図2、
図4、
図5などを参照して、筐体3に関して説明する。筐体3は、例えばアルミニウムなどの金属を主成分として構成されたものなどを採用できる。筐体3は、例えば、凹状のベースと、ベースの開口を塞ぐカバーとを備えたものなどを採用できる。この場合、筐体3は、ベースとカバーとが組み付けられることで、回路基板4の収容空間を形成する。つまり、筐体3は、回路基板4を収容可能に構成されている。また、筐体3は、ベースとカバーがシール材を介して組付けられている。このため、筐体3は、ベースとカバーとの隙間から水が入り込むことを抑制することができる。
【0019】
図2、
図4、
図5などに示すように、筐体3は、収容空間の外側(外部空間)に配置される外面31と、収容空間側に配置される内面32とを有している。なお、外部空間は、電子装置100の周辺の空間や、電子装置100が搭載される搭載環境ともいえる。収容空間と外部空間は、筐体3と呼吸フィルタ1によって区画されている。
【0020】
筐体3は、外面31から内面32にわたって設けられた通気穴33を有している。つまり、通気穴33は、筐体3の壁部に設けられた貫通穴である。よって、筐体3は、外部空間と収容空間とが通気穴33で連通している。通気穴33は、後ほど説明する呼吸フィルタ1の対向領域に設けられている。
【0021】
通気穴33は、外部空間と収容空間との間で空気が流れるのを可能にするために設けられている。言い換えると、通気穴33は、収容空間の気圧を外部空間の気圧と均等に保つために設けられている。筐体3は、通気穴33が形成された部分に呼吸フィルタ1が取り付けられる。よって、通気穴33は、取付穴ともいえる。
【0022】
なお、本実施形態では、一例として、平面形状が、ほぼ真円形状の通気穴33を採用している。しかしながら、本開示は、これに限定されず、平面形状が多角形状の通気穴33であっても採用できる。
【0023】
ところで、本実施形態では、通気穴33の貫通方向に沿う中心軸を単に中心軸と称する。よって、中心軸に沿う方向は、軸方向とも称する。また、中心軸に直交する仮想平面は、単に仮想平面と称する。このため、上記平面形状は、仮想平面における形状である。また、仮想平面に沿う方向は、平面方向とも称する。
【0024】
図2、
図4、
図5~
図7などに示すように、筐体3は、呼吸フィルタ1の対向領域に配置台座34、固定台座35が設けられている。配置台座34は、後ほど説明するOリング2が配置される部位である。配置台座34は、外面31側に設けられている。配置台座34は、通気穴33の周囲に、周辺の外面31よりも突出して設けられている。詳述すると、配置台座34は、外面31からケース基部111側に突出して設けられている。ケース基部111は、後ほど詳しく説明するが、外面に対向配置される部位である。
【0025】
配置台座34は、通気穴33を囲う位置に環状に設けられている。つまり、筐体3は、通気穴33の全周にわたって盛り上がった形状をなしている。配置台座34は、Oリング2が配置される面である上面が平坦面となっている。上面は、ケース基部111に対向する面ともいえる。
図4などに示すように、上面の幅は、Oリング2における押圧されて潰れた状態の幅と同等に設けられている。しかしながら、上面の幅は、Oリング2の幅よりも広くてもよい。
【0026】
図5、
図6、
図7などに示すように、配置台座34は、複数の内リブ122を通る仮想円の内側に設けられている。つまり、配置台座34の外周の直径は、仮想円の直径よりも小さい。なお、本開示は、配置台座34が設けられていなくてもよい。
【0027】
固定台座35は、後ほど説明するフィルタケース11のフィルタ保持部115bを保持する部位である。固定台座35は、内面32側に設けられている。固定台座35は、通気穴33の周囲に、周辺の内面32よりも突出して設けられている。固定台座35は、通気穴33を囲う位置に環状に設けられている。固定台座35は、上面が平坦面となっている。なお、本開示は、固定台座35が設けられていなくてもよい。
【0028】
なお、本実施形態では、一例として、外面31における配置台座34に隣接する所定範囲が平坦面である筐体3を採用している。同様に、本実施形態では、一例として、内面32における固定台座35に隣接する所定範囲が平坦面である筐体3を採用している。しかしながら、本開示は、これに限定されない。
【0029】
<呼吸フィルタ>
図1~
図9を参照して、呼吸フィルタ1に関して説明する。呼吸フィルタ1は、筐体3に固定されている。呼吸フィルタ1は、通気穴33に取り付けられることで、外部空間と収容空間との間で空気が流れるのを可能にしつつ、外部空間から収容空間に液体が入ることを抑制している。
【0030】
図2、
図4、
図5などに示すように、呼吸フィルタ1は、フィルタケース11とフィルタカバー12とを有している。呼吸フィルタ1は、別体であるフィルタケース11とフィルタカバー12とが組み付けられて構成されている。なお、以下にいては、フィルタケース11とフィルタカバー12とが組み付けられている状態を単に組み付け状態とも称する。
【0031】
フィルタケース11とフィルタカバー12は、例えば、樹脂などを主成分として構成されている。よて、フィルタケース11とフィルタカバー12は、樹脂成型などによって製造することができる。しかしながら、本開示は、これに限定されない。
【0032】
フィルタケース11は、通気膜13が設けられた本体部である。フィルタケース11は、ケース基部111、ガイド溝112、リブ用凹部113、固定用凹部、114、フィルタ固定部115、呼吸穴116、スペーサ117を有している。フィルタケース11は、筐体3に固定されている。つまり、フィルタケース11は、呼吸フィルタ1を筐体3に固定するための構成を有している。
【0033】
また、
図4、
図5、
図8に示すように、フィルタケース11は、通気膜13が取り付けられている。通気膜13は、防水性および通気性を有している。すなわち、通気膜13は、気体を通すとともに、液体が通るのを抑制するものである。また、通気膜13は、撥水性および撥油性を有している。通気膜13は、呼吸穴116を塞ぐように、ケース基部111に取り付けられている。
【0034】
図2、
図4、
図5、
図9などに示すように、呼吸穴116は、ケース基部111の厚み方向に貫通して設けられた貫通穴である。本実施形態では、一例として、平面形状が、ほぼ真円形状の呼吸穴116を採用している。しかしながら、本開示は、これに限定されず、平面形状が多角形状の呼吸穴116であっても採用できる。
【0035】
呼吸穴116は、通気穴33の対向領域に設けられている。呼吸穴116は、フィルタケース11が筐体3に固定された状態で、通気穴33と連通する。呼吸穴116は、例えば、通気穴33と同軸上に設けられている。よって、中心軸は、呼吸穴116の中心を通っている。このため、中心軸は、呼吸穴116の中心軸ともみなせる。また、通気膜13は、フィルタケース11が筐体3に固定された状態で、呼吸穴116とともに通気穴33を塞ぐことになる。
【0036】
図2~
図5、
図9に示すように、ガイド溝112は、フィルタカバー12の位置決め用の溝である。つまり、ガイド溝112は、フィルタカバー12がフィルタケース11の所定位置に組み付けられるようにするための部位である。呼吸フィルタ1は、内リブ122がガイド溝112に挿入された状態で、外リブ123がリブ用凹部113に配置され、カバー固定部124が固定用凹部114に配置されるように構成されている。これらの構成要素に関しては、後ほど詳しく説明する。
【0037】
ガイド溝112は、ケース基部111の厚み方向に設けられた穴である。本実施形態では、一例として、貫通穴であるガイド溝112を採用している。しかしながら、本開示は、これに限定されず、有底の穴であっても採用できる。
【0038】
図2、
図3、
図9に示すように、ガイド溝112は、後ほど説明する内リブ122の断面形状に対応した開口形状を有している。本実施形態では、一例として、円環状の一部をなす開口形状のガイド溝112を採用している。ガイド溝112は、内リブ122が挿入可能に構成されている。このため、ガイド溝112の開口面積は、内リブ122の断面積より大きい。なお、内リブ122の断面は、仮想平面に沿う断面である。ガイド溝112の開口は、仮想平面に沿う開口である。
【0039】
ところで、
図3などに示すように、ケース基部111は、平面形状が、部分的に窪みが形成された円形状をなしている。ケース基部111は、その窪みである複数のリブ用凹部113と複数の固定用凹部114とが形成されている。つまり、ケース基部111は、外周が複数のリブ用凹部113と複数の固定用凹部114によって凹凸形状となっている。
【0040】
リブ用凹部113は、後ほど説明する外リブ123が配置される部位である。よって、ケース基部111は、外リブ123の個数と同数のリブ用凹部113が設けられている。本実施形態では、三つのリブ用凹部113が設けられたケース基部111を採用している。しかしながら、リブ用凹部113の個数は、これに限定されない。リブ用凹部113の個数は、例えば、二つでもいいし、四つ以上であってもよい。また、三つのリブ用凹部113は、中心軸と同軸の円周上において、等間隔に設けられている。
【0041】
固定用凹部114は、後ほど説明するカバー固定部124が配置される部位である。よって、ケース基部111は、カバー固定部124の個数と同数の固定用凹部114が設けられている。本実施形態では、三つのカバー固定部124が設けられたケース基部111を採用している。しかしながら、固定用凹部114の個数は、これに限定されない。固定用凹部114の個数は、例えば、二つでもいいし、四つ以上であってもよい。また、三つの固定用凹部114は、中心軸と同軸の円周上において、等間隔に設けられている。さらに、リブ用凹部113と固定用凹部114は、中心軸と同軸の円周上において、交互に設けられている。
【0042】
図2、
図4、
図5などに示すように、フィルタ固定部115は、フィルタ弾性部115a、フィルタ保持部115bを有したスナップフィット構造をなしている。フィルタ固定部115は、ケース基部111の呼吸穴116の周囲から筐体3側へ突出し、通気穴33に挿入されて筐体3に固定される。本実施形態では、一例として、四か所にフィルタ固定部115が設けられた例を採用している。しかしながら、本開示は、これに限定されない。
【0043】
フィルタ弾性部115aは、ケース基部111から突出した部位であり、弾性変形可能に構成されている。フィルタ保持部115bは、フィルタ弾性部115aの先端に設けられ、筐体3に保持される部位である。四つのフィルタ保持部115bを繋ぐ仮想円の直径は、フィルタ弾性部115aを繋ぐ仮想円の直径よりも大きい。
【0044】
フィルタ固定部115は、外部空間側から通気穴33に挿入される。フィルタ弾性部115aは、フィルタ保持部115bが通気穴33に挿入されるときに、フィルタ保持部115bがケース基部111に接触することで弾性変形する。そしてフィルタ弾性部115aは、フィルタ保持部115bが収容空間に配置されると復元力によって弾性変形前の形状に復元する。また、フィルタ固定部115は、フィルタ保持部115bが固定台座35に保持されて、抜けにくくなる。フィルタ固定部115は、このように通気穴33に嵌合される。
【0045】
フィルタケース11は、フィルタ固定部115によって筐体3に固定されている。よって、呼吸フィルタ1は、フィルタ固定部115によって筐体3に固定されているといえる。また、呼吸フィルタ1は、フィルタ固定部115が通気穴33に嵌合することで、筐体3に固定されているといえる。フィルタ固定部115は、固定部に相当する。なお、フィルタ保持部115bは、フィルタ爪部ともいえる。
【0046】
また、
図2、
図4、
図5に示すように、フィルタケース11は、Oリング2を介して筐体3に固定されている。Oリング2は、環状の防水材に相当する。Oリング2は、穴部21にフィルタ固定部15が挿入される。そして、Oリング2は、組み付け状態で、通気穴33とフィルタ固定部15とを囲い、筐体3とケース基部111とで挟み込まれている。
【0047】
本実施形態では、一例として、配置台座34にOリング2が配置された例を採用している。つまり、Oリング2は、配置台座34とケース基部111とで挟み込まれている。このため、Oリング2は、周辺の外面31よりも高い位置に配置されている。よって、電子装置100は、配置台座34が設けられていない構成よりも、Oリング2が浸水したり被水したりすることを抑制できる。
【0048】
また、
図2、
図5などに示すように、スペーサ117は、ケース基部111からカバー基部121側に突出した部位である。スペーサ117は、通気膜13の周辺における、少なくとも一か所に設けられている。スペーサ117は、通気膜13とフィルタカバー12との間隔をあけるためのものである。これによって、電子装置100は、フィルタケース11とフィルタカバー12との間に、通気膜13が通気するための隙間を確保できる。
【0049】
本実施形態では、一例として、フィルタケース11にスペーサ117が設けられた例を採用している。しかしながら、本開示は、これに限定されない。スペーサ117は、フィルタケース11とフィルタカバー12の少なくとも一方に設けられていればよい。また、本開示は、スペーサ117が設けられていなくもよい。
【0050】
フィルタカバー12は、フィルタケース11を部分的に覆い、通気膜13が被水することを抑制するための部材である。フィルタカバー12は、カバー基部121、内リブ122、外リブ123、カバー固定部124を有している。フィルタカバー12は、フィルタケース11に組み付けられている。
【0051】
カバー基部121は、フィルタケース上に配置された部位である。カバー基部121は、ケース基部111の対向領域に配置されている。詳述すると、カバー基部121は、ケース基部111の軸方向における対向領域の全域を覆うようにけられている。
【0052】
図2、
図4、
図5に示すように、フィルタカバー12は、カバー基部121から突出して、内リブ122と外リブ123とが設けられている。内リブ122は、第2突部に相当する。外リブ123は、第1突部に相当する。本実施形態では、複数の内リブ122と、複数の外リブ123が設けられた例を採用している。具体的には、三つの内リブ122と、三つの外リブ123が設けられている。しかしながら、本開示は、これに限定されない。
【0053】
図5に示すように、内リブ122は、周辺よりもフィルタケース11側に突出した部位である。内リブ122は、組み付け状態で、ガイド溝112に挿入されている。つまり、内リブ122は、組み付け状態で、一部がガイド溝112を通りぬけて、ケース基部111よりも筐体3側まで達している。
【0054】
図6に示すように、内リブ122は、外リブ123と同一方向(軸方向)に突出している。また、内リブ122は、軸方向の長さが、外リブ123よりも長い。つまり、内リブ122は、外リブ123よりも長く突出しているといえる。
【0055】
これは、内リブ122は、外リブ123と異なり、位置決めのために設けられているからである。つまり、内リブ122は、フィルタカバー12をフィルタケース11に組み付ける際に、フィルタカバー12とフィルタケース11とを位置決めするために設けられている。
【0056】
しかしながら、内リブ122は、一つの機能として位置決め機能を有していればよく、他の機能を有していてもよい。例えば、内リブ122は、Oリング2が被水することを抑制する機能を有していてもよい。この場合、
図4、
図5に示すように、複数の内リブ122は、平面方向において、Oリング2に対向する位置まで延設される。つまり、複数の内リブ122は、Oリング2を囲う位置に設けられている。また、フィルタカバー12は、フィルタケース11への取付け方向において、複数の内リブ122がOリング2を完全に内包する長さを有するともいえる。さらに、複数の内リブ122は、Oリング2の周囲まで延設されているともいえる。
【0057】
このため、内リブ122は、平面方向において、Oリング2を部分的に隠すことができる。よって、電子装置100は、Oリング2が被水することを抑制できる。また、電子装置100は、Oリング2が、外部からの高圧水に被水することを防ぐことができるともいえる。なお、外部とは、電子装置100の外部である。
【0058】
図3に示すように、各内リブ122は、複数の外リブ123で形成される円環形状よりも直径が小さい断続的な円環形状をなしている。つまり、各内リブ122は、円環状の一部をなす形状である。複数の外リブ123で形成される円環形状は、各外リブ123を通る、中心軸まわりの仮想的な円環形状である。同様に、複数の内リブ122で形成される円環形状は、各内リブ122を通る、中心軸まわりの仮想的な円環形状である。
【0059】
複数の内リブ122は、それぞれが間隔をあけて設けられている。本実施形態では、中心軸まわりの円周上において、等間隔に複数の内リブ122が設けられた例を採用している。
【0060】
なお、本実施形態では、一例として、三つの内リブ122がすべて同じ形状、同じ長さである例を採用している。しかしながら、本開示は、これに限定されない。また、内リブ122は、上記形状に限定されず、棒状の部材などであっても採用できる。
【0061】
図5に示すように、外リブ123は、周辺よりも筐体3側に突出した部位である。また、外リブ123は、カバー基部121の周囲に形成され、ケース基部111側に向かって突出しているともいえる。外リブ123は、軸方向と異なる方向から通気膜13が被水することを抑制するために設けられている。このため、外リブ123は、防水壁ともいえる。なお、軸方向と異なる方向とは、平面方向などのように軸方向と交わる方向である。
【0062】
外リブ123は、フィルタケース11の周囲の少なくとも一部を覆っている。よって、外リブ123は、組み付け状態で、平面方向におけるフィルタケース11の対向領域の一部に配置されている。また、外リブ123は、組み付け状態で、フィルタケース11のリブ用凹部113に配置される。
【0063】
外リブ123は、組み付け状態で、一部がケース基部111の横を通り、ケース基部111よりも筐体3側まで達している。また、外リブ123は、内リブ122と同様、平面方向において、Oリング2に対向する位置まで延設される。つまり、複数の外リブ123は、Oリング2を囲う位置に設けられている。よって、電子装置100は、Oリング2が被水することを抑制できる。
【0064】
複数の外リブ123は、断続的な円環形状をなしている。また、外リブ123は、内リブ122と同様、円環状の一部をなす形状である。複数の外リブ123は、それぞれが間隔をあけて設けられている。本実施形態では、中心軸まわりの円周上において、等間隔に複数の外リブ123が設けられた例を採用している。よって、内リブ122と外リブ123は、異なる径の断続的な円環形状を有し、Oリング2の周囲に設けられているといえる。
【0065】
図3、
図6に示すように、各外リブ123は、隣り合う内リブ122間に対向して設けられている。各外リブ123は、中心軸周りの円周上において隣り合う内リブ122どうし間の領域に対して、平面方向に対向して設けられているともいえる。よって、呼吸フィルタ1は、平面方向からみた場合、フィルタ固定部115が複数の内リブ122と複数の外リブ123で隠れている。また、電子装置100は、平面方向からみた場合、内リブ122と外リブ123が交互に配置されているといえる。さらに、外リブ123は、内リブ122の間隔に対応した位置に設けられるともいえる。
【0066】
電子装置100は、内リブ122と外リブ123が交互に配置されたフィルタカバー12を有することで、成型におけるスナップフィット構造の成立性を向上することができるため、溶着等の接着よりも低コスト化できる。また、電子装置100は、フィルタカバー12と筐体3との間の空間に液体が入り込んだとしても、リブ間から容易に排水できる。このため、電子装置100は、Oリング2や通気膜13の浸水を抑制でき、耐食性を向上できる。なお、リブ間とは、複数の内リブ122どうしの隙間、複数の外リブ123どうしの隙間、内リブ122と外リブ123との隙間である。
【0067】
なお、本実施形態では、一例として、三つの外リブ123がすべて同じ形状、同じ長さである例を採用している。しかしながら、本開示は、これに限定されない。
【0068】
図2、
図3などに示すように、カバー固定部124は、中心軸まわりの円周上において、外リブ123間に設けられている。つまり、フィルタカバー12は、中心軸まわりの円周上において、カバー固定部124と外リブ123が交互に設けられている。カバー固定部124は、組み付け状態で、フィルタケース11の固定用凹部114に配置される。
【0069】
図4などに示すように、カバー固定部124は、カバー弾性部124a、カバー保持部124bを有したスナップフィット構造をなしている。カバー固定部124は、ケース基部111の周囲から筐体3側へ突出し、固定用凹部114に配置されてフィルタケース11に固定される。本実施形態では、一例として、三か所にカバー固定部124が設けられた例を採用している。しかしながら、本開示は、これに限定されない。
【0070】
カバー弾性部124aは、カバー基部121から突出した部位であり、弾性変形可能に構成されている。カバー保持部124bは、カバー弾性部124aの先端に設けられ、フィルタケース11に保持される部位である。三つのカバー保持部124bを繋ぐ仮想円の直径は、ケース基部111の直径よりも小さい。
【0071】
フィルタカバー12は、複数のカバー固定部124で囲まれた空間に、ケース基部111が挿入される。カバー弾性部124aは、ケース基部111が挿入されるときに、カバー保持部124bが固定用凹部114に接触することで弾性変形する。そして、カバー弾性部124aは、カバー保持部124bがケース基部111よりも筐体3側に配置されると復元力によって弾性変形前の形状に復元する。カバー固定部124は、このようにフィルタケース11に嵌合される。なお、カバー保持部124bは、カバー爪部ともいえる。
【0072】
<効果>
以上のように、電子装置100は、フィルタカバー12に外リブ123と、外リブ123よりも長い内リブ122を有している。このため、電子装置100は、フィルタカバー12をフィルタケース11に組み付ける際に、外リブ123がケース基部111の位置に達するよりも先に、内リブ122をガイド溝112に挿入することができる。よって、電子装置100は、フィルタカバー12をフィルタケース11の所定の位置に組み付けることができる。
【0073】
また、本実施形態は、フィルタケース11とフィルタカバー12が嵌合によって組み付けられている。よって、電子装置100は、内リブ122を有しているため、フィルタカバー12をフィルタケース11の所定の位置に嵌合できるともいえる。このように、内リブ122は、フィルタカバー12をフィルタケース11に組み付ける際のガイド部材として機能する。
【0074】
以上、本開示の好ましい実施形態について説明した。しかしながら、本開示は、上記実施形態に何ら制限されることはなく、本開示の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変形が可能である。以下に、本開示のその他の形態として、第2~第4実施形態に関して説明する。上記実施形態および第2~第4実施形態は、それぞれ単独で実施することも可能であるが、適宜組み合わせて実施することも可能である。本開示は、実施形態において示された組み合わせに限定されることなく、種々の組み合わせによって実施可能である。
【0075】
(第2実施形態)
図10を用いて、第2実施形態の電子装置に関して説明する。本実施形態では、主に、第1実施形態と異なる箇所に関して説明する。本実施形態は、フィルタケース11aの構成が第1実施形態と異なる。なお、第1実施形態と同様の構成に関しては、第1実施形態と同じ符号を付与している。
【0076】
フィルタケース11aは、ガイド溝112に傾斜部118が設けられている。傾斜部118は、ケース基部111から突出して設けられている。ガイド溝112は、傾斜部118によって、カバー基部121側の開口端からガイド溝112の内部に向けて徐々に開口面積が狭くなっている。また、ガイド溝112は、カバー基部121側の開口端からガイド溝112の内部に向けて窄まる傾斜が形成されているともいえる。
【0077】
本実施形態の電子装置は、電子装置100と同様の効果を奏することができる。さらに、本実施形態の電子装置は、傾斜部118が設けられているため、フィルタカバー12をフィルタケース11に組み付ける際のガイド性を向上できる。
【0078】
なお、フィルタケース11aは、カバー基部121側の開口端からガイド溝112の内部に向けて徐々に開口面積が狭くなるように傾斜部118が設けられていればよい。よって、傾斜部118は、ケース基部111から突出していなくてもよい。
【0079】
(第3実施形態)
図11を用いて、第3実施形態の電子装置に関して説明する。本実施形態では、主に、第1実施形態と異なる箇所に関して説明する。本実施形態は、主に、筐体3aの構成が第1実施形態と異なる。なお、第1実施形態と同様の構成に関しては、第1実施形態と同じ符号を付与している。
【0080】
筐体3aは、複数の内リブ122に対向する位置に周辺よりも凹んだ筐体凹部36が設けられている。筐体凹部36は、凹部に相当する。筐体凹部36は、各内リブ122に対向して設けられている。このため、筐体凹部36は、内リブ122の個数分だけ設けられている。
【0081】
そして、フィルタカバー12は、複数の内リブ122の一部が筐体凹部36に配置されている。つまり、内リブ122は、内リブ122の先端から所定範囲(以下、先端部)が筐体凹部36に配置されている。このため、内リブ122は、先端部が筐体3aで囲まれている。また、内リブ122は、先端部の周囲には筐体3aが配置されているといもいえる。
【0082】
本実施形態の電子装置は、電子装置100と同様の効果を奏することができる。さらに、本実施形態の電子装置は、内リブ122の先端部が筐体凹部36に配置されるため、Oリング2が被水することをより一層抑制できる。つまり、本実施形態の電子装置は、筐体凹部36が設けられていない構成よりも、Oリング2の被水を抑制する効果を向上できる。このため、本実施形態の電子装置は、呼吸フィルタ1の防水性を向上できる。
【0083】
また、第3実施形態は、第2実施形態と組み合わせて実施することができる。この場合、電子装置は、ガイド溝112に傾斜部118を有するフィルタケース11aと、筐体凹部36を有する筐体3aとを備える。そして、内リブ122の先端部は、筐体凹部36に配置される。
【0084】
(第4実施形態)
図12を用いて、第4実施形態の電子装置に関して説明する。本実施形態では、主に、第1実施形態と異なる箇所に関して説明する。本実施形態は、主に、フィルタカバー12aの構成が第1実施形態と異なる。なお、第1実施形態と同様の構成に関しては、第1実施形態と同じ符号を付与している。
【0085】
フィルタカバー12aは、外リブ123aを有している。外リブ123aは、フィルタケース11と対向する面の反対面が、カバー基部121から遠ざかるにつれて、フィルタケース11の距離が広がるように傾斜している。つまり、外リブ123aの外面は、カバー基部121から筐体3側に行くにつれて、フィルタケース11との距離が広くなるように傾斜している。なお、反対面は、外リブ123aの外面ともいえる。外面とフィルタケース11の距離は、平面方向における、外面とフィルタケース11との間隔ともいえる。
【0086】
本実施形態の電子装置は、外リブ123aが水流WCに被水することで、呼吸フィルタ1に対してOリング2の圧縮方向に応力Sを発生させることができる。圧縮方向は、軸方向において、呼吸フィルタ1が筐体3に近づく方向ともいえる。
【0087】
よこのため、本実施形態の電子装置は、外リブ123aが設けられていない構成よりもOリング2の圧縮力を向上できる。これによって、本実施形態の電子装置は、外リブ123aが設けられていない構成よりも防水性を向上できる。当然ながら、本実施形態の電子装置は、電子装置100と同様の効果を奏することができる。
【0088】
なお、第4実施形態は、第2実施形態と組み合わせて実施することができる。この場合、電子装置は、ガイド溝112に傾斜部118を有するフィルタケース11aと、外リブ123aを有するフィルタカバー12aとを備える。また、第4実施形態は、第3実施形態と組み合わせて実施することができる。この場合、電子装置は、筐体凹部36を有する筐体3aと、外リブ123aを有するフィルタカバー12aとを備える。
【0089】
さらに、第4実施形態は、第2実施形態および第3実施形態と組み合わせて実施することができる。この場合、電子装置は、ガイド溝112に傾斜部118を有するフィルタケース11aと、筐体凹部36を有する筐体3aと、外リブ123aを有するフィルタカバー12aとを備える。
【0090】
本開示は、上記実施形態や構造に限定されるものではない。本開示は、様々な変形例や均等範囲内の変形をも包含する。加えて、様々な組み合わせや形態が本開示に示されているが、それらに一要素のみ、それ以上、あるいはそれ以下、を含む他の組み合わせや形態をも、本開示の範畴や思想範囲に入るものである。
【符号の説明】
【0091】
1…呼吸フィルタ、11,11a…フィルタケース、111…ケース基部、112…ガイド溝、113…リブ用凹部、114…固定用凹部、115…フィルタ固定部、115a…フィルタ弾性部、115b…フィルタ保持部、116…呼吸穴、117…突部、118…傾斜部、12,12a…フィルタカバー、121…カバー基部、122…内リブ、123,123a…外リブ、124…カバー固定部、124a…カバー弾性部、124b…カバー保持部、13…通気膜、2…Oリング、21…、穴部、3,3a…筐体、31…外面、32…内面、33…通気穴、34…配置台座、35…固定台座、36…筐体凹部、4…回路基板、41…配線基板、42…電子部品、100…電子装置