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特許7396255情報処理方法、情報処理装置、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-04
(45)【発行日】2023-12-12
(54)【発明の名称】情報処理方法、情報処理装置、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20231205BHJP
   G06Q 50/12 20120101ALI20231205BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06Q50/12
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2020193540
(22)【出願日】2020-11-20
(65)【公開番号】P2022082150
(43)【公開日】2022-06-01
【審査請求日】2022-09-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002860
【氏名又は名称】弁理士法人秀和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】宇佐見 潤
(72)【発明者】
【氏名】上野 孝治
(72)【発明者】
【氏名】相良 俊介
(72)【発明者】
【氏名】王 磊
(72)【発明者】
【氏名】松谷 慎太郎
(72)【発明者】
【氏名】飯島 京嗣
【審査官】福田 正悟
(56)【参考文献】
【文献】特開平09-198433(JP,A)
【文献】特開2007-272306(JP,A)
【文献】特表2017-520060(JP,A)
【文献】特開2007-148780(JP,A)
【文献】特開2006-277437(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0136322(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0088671(US,A1)
【文献】特開2020-135584(JP,A)
【文献】特開2019-109908(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置が、
ユーザのディジタルコンテンツの利用開始を示す情報を検出することと、
前記ディジタルコンテンツの利用時間を示す情報を取得することと、
前記取得した情報において示される利用時間が閾値より長く、現在時刻が所定時間帯外である場合に、前記ユーザへの飲食物の提供が必要と判定することと、
を実行する情報処理方法。
【請求項2】
前記情報処理装置は、前記ユーザへの飲食物の提供が必要と判定した場合に、注文可能な飲食物を示す情報を前記ユーザに報知することを実行する請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項3】
前記情報処理装置は、前記ユーザへの飲食物の提供が必要と判定した場合に、所定の飲食物を注文することを実行する請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項4】
前記情報処理装置は、前記ユーザへの飲食物の提供が必要と判定した場合に、注文可能な飲食物を示す情報を前記ユーザに報知することと、前記ユーザから注文を許可する情報を受け付けた場合に、前記ユーザに報知した飲食物の注文を行うことと、を実行する請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項5】
前記情報処理装置は、前記ユーザへの飲食物の提供が必要と判定した場合に、現在時刻に基づいて、前記所定の飲食物を決定する、
請求項3に記載の情報処理方法。
【請求項6】
前記情報処理装置は、前記ディジタルコンテンツの利用開始を示す情報として動画の視聴を開始する操作を示す情報を検出し、前記ディジタルコンテンツの利用時間を示す情報として、前記動画の再生時間を示す情報を取得する
請求項1から5のいずれか一項に記載の情報処理方法。
【請求項7】
前記情報処理装置は、前記ディジタルコンテンツの利用開始を示す情報としてビデオゲームのプレイを開始する操作を示す情報を検出し、前記ディジタルコンテンツの利用時間
を示す情報として、前記ユーザのビデオゲームのプレイ時間を示す情報を取得する
請求項1から5のいずれか一項に記載の情報処理方法。
【請求項8】
前記情報処理装置は、前記ディジタルコンテンツの利用開始を示す情報としてウェブサイトのブラウジングを開始する操作を示す情報を検出し、前記ディジタルコンテンツの利用時間を示す情報として、前記ユーザのブラウジングの時間を示す情報を取得する
請求項1から5のいずれか一項に記載の情報処理方法。
【請求項9】
ユーザのディジタルコンテンツの利用開始を示す情報を検出することと、前記ディジタルコンテンツの利用時間を示す情報を取得することと、前記取得した情報において示される利用時間が閾値より長く、現在時刻が所定時間帯外である場合に、前記ユーザへの飲食物の提供が必要と判定することと、を実行する制御部
を含む情報処理装置。
【請求項10】
前記制御部は、前記ユーザへの飲食物の提供が必要と判定した場合に、注文可能な飲食物を示す情報を前記ユーザに報知する
請求項に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記制御部は、前記ユーザへの飲食物の提供が必要と判定した場合に、所定の飲食物を注文する請求項に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記制御部は、前記ユーザへの飲食物の提供が必要と判定した場合に、注文可能な飲食物を示す情報を前記ユーザに報知することと、前記ユーザから注文を許可する情報を受け付けた場合に、前記ユーザに報知した飲食物の注文を行うことと、を実行する請求項に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記制御部は、前記ユーザへの飲食物の提供が必要と判定した場合に、現在時刻に基づいて、所定の飲食物を決定する、
請求項11に記載の情報処理装置。
【請求項14】
前記制御部は、前記ディジタルコンテンツの利用開始を示す情報として動画の視聴を開始する操作を示す情報を検出し、前記ディジタルコンテンツの利用時間を示す情報として、前記動画の再生時間を示す情報を取得する
請求項から13のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項15】
前記制御部は、前記ディジタルコンテンツの利用開始を示す情報としてビデオゲームのプレイを開始する操作を示す情報を検出し、前記ディジタルコンテンツの利用時間を示す情報として、前記ユーザのビデオゲームのプレイ時間を示す情報を取得する
請求項から13のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項16】
前記制御部は、前記ディジタルコンテンツの利用開始を示す情報としてウェブサイトのブラウジングを開始する操作を示す情報を検出し、前記ディジタルコンテンツの利用時間を示す情報として、前記ユーザのブラウジングの時間を示す情報を取得する
請求項から13のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項17】
ユーザのディジタルコンテンツの利用開始を示す情報を検出することと、
前記ディジタルコンテンツの利用時間を示す情報を取得することと、
前記取得した情報において示される利用時間が閾値より長く、現在時刻が所定時間帯外である場合に、前記ユーザへの飲食物の提供が必要と判定することと、
をコンピュータに実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理方法、情報処理装置、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、スケジュール情報に基づいて、ユーザが購入しようとしている商品、利用用途、利用日程のうち少なくとも1つを予測するものがある(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】国際公開第2020/021813号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、飲食物を提供するサービスにおけるユーザの利便性を向上させることのできる情報処理方法、情報処理装置、及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の態様の一つは、情報処理装置が、ユーザのディジタルコンテンツの利用開始を示す情報を検出することと、ディジタルコンテンツの利用時間を示す情報を取得することと、利用時間を示す情報に基づいて、ユーザへの飲食物の提供の要否を判定することと、を実行する情報処理方法である。
【0006】
本開示の態様は、情報処理方法と同様の特徴を有する、情報処理装置、情報処理システム、プログラム、及びプログラムを記録した記録媒体の少なくとも一つを含んでもよい。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、飲食物を提供するサービスにおけるユーザの利便性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態に係る情報処理システムの例を示す。
図2図2は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す。
図3図3、情報処理装置における処理例を示すフローチャートである。
図4図4は、情報処理装置における処理例を示すフローチャートである。
図5図5は、情報処理装置における処理例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
実施形態に係る情報処理方法は、情報処理装置が、ユーザのディジタルコンテンツの利用開始を示す情報を検出することと、ディジタルコンテンツの利用時間を示す情報を取得することと、利用時間を示す情報に基づいて、ユーザへの飲食物の提供の要否を判定することと、を実行する。
【0010】
情報処理方法によれば、ユーザのディジタルコンテンツの利用に際し、ユーザへの飲食物の提供の要否が、利用時間に基づいて判定される。これによって、ディジタルコンテンツを利用中のユーザに特段の手間を取らせることなく、当該ユーザへの飲食物の提供の要否が自動的に判定される。その結果、飲食物を提供するサービスにおけるユーザの利便性を向上させることが可能になる。
【0011】
本開示における情報処理方法において、情報処理装置は、ユーザへの飲食物の提供が必要と判定した場合に、注文可能な飲食物を示す情報をユーザに報知することを実行してもよい。これによって、ディジタルコンテンツを利用中のユーザが、注文可能な飲食物を調べたり、その注文先を調べたりといった手間を省くことができる。なお、上記した報知に対し、ユーザからの注文を許可する情報を受け付けた場合には、ユーザの所望する飲食物の注文を行ってもよい。これによって、ディジタルコンテンツを利用中のユーザは、注文可能な飲食物の中から所望の飲食物を選ぶだけで、飲食物の提供を受けることができる。
【0012】
また、本開示における情報処理方法において、情報処理装置は、ユーザへの飲食物の提供が必要と判定した場合に、所定の飲食物を注文することを実行してもよい。これによって、ディジタルコンテンツを利用中のユーザは、飲食物の注文手続きを行うための手間をかけることなく、飲食物の提供を自動的に受けることができる。
【0013】
ここで、上記した所定の飲食物は、現在時刻に基づいて決定されてもよい。例えば、現在時刻が昼食時間帯等のような食事時間帯の直後であれば、情報処理装置は、飲み物のみ又は菓子若しくは果物等を、所定の飲食物に決定してもよい。また、現在時刻が食事時間帯の直前の時間帯であれば、情報処理装置は、食事に適した飲食物を、所定の飲食物に決定してもよい。また、現在時刻が食事時間帯の直前及び直後でなければ、情報処理装置は、軽食又は飲み物を、所定の飲食物に決定してもよい。これによって、ディジタルコンテンツを利用中のユーザは、現在時刻に適した種類の飲食物を調べたり、その注文先を調べたりといった手間をかける必要がなくなる。
【0014】
ここに、ディジタルコンテンツの利用とは、VOD(ビデオオンデマンド)などによる動画(映画、或いはコンサート、ライブ、スポーツ、及びレースなどの記録映像)等の視聴、TV放送プログラム(テレビ番組)の視聴、楽曲コンテンツ(アルバムなど)の聴取、ビデオゲームのプレイ(実施)、ウェブサイトのブラウジング(閲覧)、及び電子書籍の読書などを含む。但し、ディジタルコンテンツの種類や利用の態様は上記に制限されない。
【0015】
ディジタルコンテンツの利用開始を示す情報は、視聴開始の入力(再生(開始)ボタン、動画或いは楽曲ファイルのダウンロードボタンの押し下げなど)、ビデオゲーム機の電源投入、ビデオゲームのプレイ開始の入力、ウェブブラウザの起動若しくは起動指示の入力、又は、動画或いは電子書籍の閲覧用アプリの起動若しくは起動指示の入力などを示す情報である。但し、利用開始を示す情報は、上記の例示に限定されない。
【0016】
ディジタルコンテンツの利用時間を示す情報は、動画或いは楽曲の再生時間、テレビ番組の放送時間、ゲームのプレイ時間、及びブラウジングの時間などを含む。ゲームのプレイ時間やブラウジングの時間は、ユーザが指定した時間であっても、ユーザの過去の行動(履歴)から算出された時間であってもよい。
【0017】
飲食物の提供の要否の判定は、例えば、ディジタルコンテンツの利用時間が閾値より長く、現在時刻が所定時間帯外である場合に、飲食物の提供が必要と判定されるようにしてもよい。所定時間は、例えば、深夜の時間帯(例えば22:00~2:59)、或いは早朝の時間帯(例えば3:00~6:59)などである。但し、時間帯の長さ、開始時刻及び終了時刻の設定は適宜行うことができる。
【0018】
飲食物は、飲料及び食物の少なくとも一方である。飲食物の種類に制限はないが、注文に応じた配達によって入手可能であることが好ましい。飲食物は完成品でなく、ユーザが調理の一部を行うものであってもよい。
【0019】
以下、図面を参照して実施形態に係る情報処理方法、情報処理装置、及びプログラムについて説明する。実施形態の構成は例示であり、本開示は実施形態の構成に限定されない。
【0020】
<情報システムの構成>
図1は、実施形態に係る情報処理システムの概要図である。図1において、情報処理システムは、ネットワーク1に接続された端末2及びサーバ3を含む。端末2はユーザ11によって使用される。端末2は「情報処理装置」及び「コンピュータ」の一例である。
【0021】
ネットワーク1は、例えば、インターネット等の公衆通信網であり、WAN(Wide Area Network)又はその他の通信網を採用し得る。ネットワーク1は、LTE(Long Term Evolution)、5Gなどのセルラー網、或いは無線LAN(Local Area Network:Wi-Fi含
む)、BLE等の無線網(無線経路)を含んでもよい。
【0022】
サーバ3は、ユーザにディジタルコンテンツを提供(配信)するサーバである。サーバ3は、動画(ストリーミングまたはダウンロード)データ、オンラインのビデオゲーム(オンラインゲーム)のデータ、或いは、ウェブサイトのデータ(HTMLファイルなど)を、端末2からの要求に応じて供給することができる。
【0023】
端末2は、ディジタルコンテンツを利用するユーザ11の端末である。端末2は、インターネットとの接続機能を有するテレビ受像機、パーソナルコンピュータ(PC)、ワークステーション(WS)、スマートデバイス(スマートフォン及びタブレット端末を含む)、ビデオゲーム機、電子書籍端末などである。但し、端末2の種類は、これらの例示に制限されない。
【0024】
<端末の構成>
図2は、端末2の構成例を示す。端末2は、通信機能を有し、有線又は無線により、ネットワーク1と接続可能である。端末2は、バス26を介して相互に接続された、処理部又は制御部(コントローラ)としてのプロセッサ21と、記憶装置22と、通信インタフェース23(通信IF23)と、入力装置24と、ディスプレイ25とを含む。
【0025】
記憶装置22は、主記憶装置と補助記憶装置とを含む。主記憶装置は、プログラム及びデータの記憶領域、プログラムの展開領域、プログラムの作業領域、及び通信データのバッファ領域などとして使用される。主記憶装置はRAM(Random Access Memory)、又はRAMとROM(Read Only Memory)との組み合わせで構成される。補助記憶装置は、データ及びプログラムの記憶領域として使用される。補助記憶装置として、例えば、ハードディスク、Solid State Drive(SSD)、フラッシュメモリ、及びEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)などの不揮発性記憶媒体を適用することができる。また、記憶装置22は、ディスク記録媒体のドライブ装置を含むことができる。
【0026】
通信IF23は、通信処理を行う回路である。例えば、通信IF23は、ネットワークインタフェースカード(NIC)である。また、通信IF23は、無線通信(LTE、5G、無線LAN(Wi-Fi)、BLEなど)を行う無線通信回路であってもよい。また
、通信IF23は、有線の通信処理を行う回路と、無線通信回路との組み合わせであってもよい。
【0027】
入力装置24は、キー、ボタン、ポインティングデバイス、及びタッチパネル等を含み、情報の入力に使用される。ディスプレイ25は例えば液晶ディスプレイなどであり、情
報及びデータを表示する。
【0028】
プロセッサ21は、例えば、Central Processing Unit(CPU)(Microprocessor Unit
(MPU)とも呼ばれる)である。プロセッサ21は、単一のプロセッサ構成であっても
マルチプロセッサ構成であってもよい。また、単一のソケットで接続される単一の物理CPUがマルチコア構成を有していても良い。プロセッサ21は、Digital Signal Processor(DSP)、或いはGraphics Processing Unit(GPU)などの様々な回路構成の演算装置を含んでも良い。また、プロセッサ21は、集積回路(IC)、その他のディジタル回路、及びアナログ回路などの少なくとも一つと連携する構成を有していてもよい。集積回路は、LSI、Application Specific Integrated Circuit(ASIC)、及びプログラマブル
ロジックデバイス(PLD)などを含む。PLDは、例えば、Field-Programmable Gate Array(FPGA)を含む。プロセッサ21は、例えば、マイクロコントローラ(MCU)、
SoC(System-on-a-chip)、システムLSI、或いはチップセットなどと呼ばれるものも含む。
【0029】
プロセッサ21は、記憶装置22に記憶された各種のプログラムを実行することによって、様々な処理を行う。
【0030】
<動作例1>
図3図5は、情報処理装置10のプロセッサ21によって実行される処理の例を示すフローチャートである。動作例1では、一例として、ユーザ11が、情報処理装置10を用いて動画をサーバ3からダウンロードして視聴する場合について説明する。
【0031】
ステップS001では、プロセッサ21は、ディジタルコンテンツの利用開始を示す情報を検出する。ユーザ11は、情報処理装置10を用いて動画をサーバ3からダウンロードして視聴する場合、入力装置24を用いて、視聴を所望する動画のダウンロードボタンを押す。プロセッサ21は、動画をダウンロードする操作によって生じる情報又は信号を、ディジタルコンテンツの利用開始を示す情報、すなわち動画の視聴を開始する操作を示す情報として検出する。また、利用開始を示す情報は、ダウンロードされた動画ファイルの再生開始操作を示す情報(信号)であってもよい。
【0032】
ステップS002では、プロセッサ21は、ディジタルコンテンツの利用時間を示す情報を取得する。例えば、プロセッサ21は、記憶装置22に記憶されている、ダウンロード対象の動画の内容を示す情報に含まれる動画の再生時間を示す情報を、ディジタルコンテンツの利用時間を示す情報として取得する。
【0033】
ステップS003では、プロセッサ21は、現在時刻を取得する。現在時刻は、例えば、CPUが有する水晶発振子を用いた内蔵時計から得ることができる。
【0034】
ステップS004では、プロセッサ21は、飲食物の要否判定処理を行う。図4は、飲食物の要否判定処理の一例を示すフローチャートである。ステップS101では、プロセッサ21は、利用時間を示す情報としての、動画の再生時間(再生時間以外でもよい)が、記憶装置22に記憶されている閾値を超えるか否かを判定する。閾値は、ディジタルコンテンツの利用時間内(動画の再生時間内)に飲食物の提供が可能であるか否かを判定する際の指標となる値であり、例えば、飲食物の調理作業に要する時間、及び飲食物の配達作業に要する時間等を加味して決定される。飲食物の調理作業に要する時間は、例えば、飲食物配達サービスの提供者の平均的な調理作業時間、又は最長の調理作業時間等に基づいて決定されてもよい。また、飲食物の配達作業に要する時間は、飲食物配達サービスの提供者の平均的な配達作業時間、又は最長の配達作業時間等に基づいて決定されてもよい。利用時間が上記したような閾値を超えると判定される場合には処理がステップS102
へ進み、そうでない場合には処理がステップS104に進む。なお、ステップS101の判定は閾値以上か否かの判定であってもよい。
【0035】
ステップS102では、プロセッサ21は、現在時刻が、記憶装置22に予め記憶されている所定時間帯内であるか否かを判定する。所定時間帯を示す情報は、予め記憶装置22に記憶される。例えば、所定時間帯は、深夜及び早朝時間帯である、22:00~翌日の3:00であり、ユーザ11が飲食を控えるべき時間帯、或いは、飲食物の配達を回避すべき時間帯である。但し、所定時間帯の長さ、開始時刻及び終了時刻は適宜設定可能である。
【0036】
ステップS102において、現在時刻が所定時間帯内であると判定される場合には、処理がステップS104に進み、そうでないと判定される場合には、処理がステップS103に進む。
【0037】
ステップS103に処理が進んだ場合には、プロセッサ21は、飲食物の提供が必要と判定し、処理をステップS005(図3)へ進める。ステップS104に処理が進んだ場合には、飲食物の提供が不要と判定し、処理をステップS005(図3)へ進める。なお、ステップS101及びステップS102の順序は逆でもよい。
【0038】
ステップS005では、プロセッサ21は、飲食物の提供が必要か否かを判定する。このとき、飲食物の提供が不要と判定される場合には、図3の処理が終了する。これに対し、飲食物の提供が必要と判定される場合には、処理がステップS006に進む。なお、ステップS103,S104及びS005は省略可能であり、ステップS102の判定がYESの場合、図3の処理が終了し、ステップS102の判定がNOの場合、処理がステップS006に進むようにしてもよい。
【0039】
ステップS006では、プロセッサ21は、現在の動作モードが第1のモードであるか否かを判定する。ここに、飲食物の提供が必要と判定された場合の動作モードとして、第1のモード、第2のモード及び第3のモードが用意されており、現在、第1~第3のモードのいずれが選択されているかを示す情報(モード情報と称する)が記憶装置22に記憶されている。プロセッサ21は、モード情報を参照して、現在のモードが第1のモードに設定されているか否かを判定する。現在のモードが第1のモードであると判定される場合には、処理がステップS007に進み、そうでない場合には、処理がステップS008に進む。
【0040】
ステップS007に処理が進んだ場合には、プロセッサ21は、第1のモードに従った動作を行う。すなわち、プロセッサ21は、第1のモードに従った動作として、注文可能な飲食物を示す情報をユーザ11に報知する。すなわち、プロセッサ21は、注文可能な飲食物を示すメニュー画面をディスプレイ25に表示(提示)する。
【0041】
ユーザ11は、メニュー画面と、入力装置24とを用いて、所望の飲食物を注文することができる。例えばユーザ11が、メニューの中から所望の飲食物を選択し、注文ボタンを押すと、注文情報が、通信IF23からネットワーク1へ送信され、注文先の店舗に到達する。注文情報は、ユーザ11の氏名と、配達先住所と、連絡先の電話番号と、及び注文した飲食物を示す情報とを含む。
【0042】
店舗では、注文された飲食物を用意し、ユーザ11が指定した配達先へ配達する。これによって、ユーザ11は、動画の鑑賞にあたって、注文可能な飲食物を調べたり、その注文先を調べたりといった手間をかけることなく、所望の飲食物の提供を受けることができる。ユーザ11は、メニュー画面に示された電話番号を用いて店舗に電話をしてもよい。
【0043】
ステップS008では、プロセッサ21は、現在の動作モードが第2のモードであるか否かを判定する。すなわち、プロセッサ21は、記憶装置22に記憶されているモード情報を参照して、現在のモードが第2のモードに設定されているか否かを判定する。現在のモードが第2のモードであると判定される場合には、処理がステップS009に進み、そうでない場合には、処理がステップS008に進む。
【0044】
ステップS009では、プロセッサ21は、所定の飲食物を注文する処理を行う。すなわち、プロセッサ21は、予め設定されている飲食物についての注文情報をネットワーク1へ送信する。このように、第2のモードでは、ユーザ11の意思とは無関係に、予め設定された飲食物についての注文情報が送信される。なお、予め設定されている飲食物(所定の飲食物)は、現在時刻に基づいて決定されてもよい。例えば、現在時刻が昼食時間帯等のような食事時間帯の直後であれば、飲み物のみ又は菓子若しくは果物等が、所定の飲食物に決定されてもよい。また、現在時刻が食事時間帯の直前の時間帯であれば、食事に適した飲食物が、所定の飲食物に決定されてもよい。また、現在時刻が食事時間帯の直前及び直後でなければ、軽食又は飲み物が、所定の飲食物に決定されてもよい。これによって、ユーザは、動画の鑑賞にあたって、現在時刻に適した種類の飲食物を調べたり、その注文先を調べたりといった手間をかけることなく、現在時刻に適した飲食物の提供を受けることができる。また、ステップS007でメニュー画面に表示される飲食物も、現在時刻に基づいて決定されてもよい。
【0045】
ステップS010では、プロセッサ21は、注文可能な飲食物、例えば、予め設定された所定の飲食物の注文内容をディスプレイ25に表示し、ユーザ11の注文の許可または不許可の入力を受け付ける。
【0046】
ステップS011では、プロセッサ21は、ユーザ11の入力が注文の許可か否かを判定する。入力が注文の許可と判定される場合には、処理がステップS012に進み、そうでない場合には、処理が終了する。なお、ステップS010で複数種類の飲食物が表示(報知)され、その中からユーザ11が入力装置24を用いて注文を許可する飲食物を選択するようにしてもよい。なお、ステップS010で表示される、予め設定されている飲食物(所定の飲食物)も、現在時刻に基づいて決定されてもよい。飲食物は必ずしも予め設定されている必要はなく、適宜の飲食物がリコメンドされるようにしてもよい。
【0047】
なお、動画はストリーム再生されるものでもよい。この場合、再生開始ボタンが押されたことを示す情報をディジタルコンテンツの利用開始を示す情報としてもよい。また、動画はTVプログラムであってもよく、TVプログラムの視聴開始操作を示す情報(信号)を、ディジタルコンテンツの利用開始を示す情報としてもよい。また、利用時間として、TVプログラムの放送時間を適用することができる。
【0048】
<動作例2>
動作例2では、一例として、ユーザ11が、情報処理装置10を用いてビデオゲーム(オンラインゲームでもオフラインゲームでもよい)をプレイする場合について説明する。
【0049】
ユーザ11は、ビデオゲームを行う場合は、ディスプレイ25にビデオゲームのタイトル画面を表示させ、タイトル画面中にあるスタートボタンを、入力装置24を用いて押し下げる(クリックする)。
【0050】
ステップS001では、プロセッサ21は、ディジタルコンテンツの利用を示す情報、すなわち、ビデオゲームのプレイを開始する操作を示す情報として、スタートボタンの押し下げ操作によって生じる情報(信号)を検出する。
【0051】
記憶装置22には、ビデオゲームのプレイ時間の履歴と、プレイ時間の平均値とが記録されるようになっている。ステップS002では、プロセッサ21は、ディジタルコンテンツの利用時間を示す情報として、プレイ時間の平均値を記憶装置22から取得する。
【0052】
ステップS003では、プロセッサ21は、現在時刻を取得する。ステップS004の飲食物の要否判定処理(図4)では、ステップS101において、プロセッサ21は、利用時間を示す情報としてのプレイ時間が、記憶装置22に記憶されている閾値を超えるか否かを判定する。利用時間が閾値を超えると判定される場合には処理がステップS102へ進み、そうでない場合には処理がステップS104に進む。ステップS102以降の処理は、動作例1と同じであるので説明を省略する。
【0053】
<動作例3>
動作例3では、一例として、ユーザ11が、情報処理装置10を用いてウェブサイトのブラウジングを行う場合について説明する。ユーザ11は、ブラウジングを行う場合は、記憶装置22にインストールされているウェブブラウザ(ブラウザ)を起動させて、ディスプレイ25にブラウザの初期画面を表示させる。ステップS001では、プロセッサ21は、ディジタルコンテンツの利用を示す情報、すなわち、ウェブサイトのブラウジングを開始する操作を示す情報として、ウェブブラウザの起動操作によって生じる情報(信号)を検出する。
【0054】
記憶装置22には、ブラウジングの履歴と、ブラウジング時間(ウェブブラウザが起動されてから終了されるまで)の平均値とが記録されるようになっている。ステップS002では、プロセッサ21は、ディジタルコンテンツの利用時間を示す情報として、ブラウジング時間の平均値を記憶装置22から取得する。
【0055】
ステップS003では、プロセッサ21は、現在時刻を取得する。ステップS004の飲食物の要否判定処理(図4)では、ステップS101において、プロセッサ21は、利用時間を示す情報としてのブラウジング時間が、記憶装置22に記憶されている閾値を超えるか否かを判定する。利用時間が閾値を超えると判定される場合には処理がステップS102へ進み、そうでない場合には処理がステップS104に進む。ステップS102以降の処理は、動作例1と同じであるので説明を省略する。なお、ディジタルコンテンツの種類及びディジタルコンテンツの利用時間を示す情報は、上記した動作例1~3に示したものに制限されない。
【0056】
実施形態に係る情報処理装置10によれば、ディジタルコンテンツの利用開始時に、ディジタルコンテンツの利用時間を示す情報と現在時刻とが取得される。そして、利用時間が閾値より長く、現在時刻が所定時間帯外である場合に、飲食物の提供が必要と判定される。このように、ユーザ11ディジタルコンテンツの利用開始を契機に、飲食物提供の要否を判定することができる。
【0057】
また、情報処理装置10によれば、飲食の提供が必要との判定時に、ユーザ11に対する飲食物の注文のリコメンド(第1のモード)、所定の飲食物の自動的な注文(第2のモード)、所定の飲食物の注文の許可問い合わせ(第3のモード)の何れかを情報処理装置10は行う。これによって、ユーザ11の所望する動作モードを通じて、ユーザ11は、飲食物の提供を受けることが可能となる。
【0058】
<その他>
上記の実施形態はあくまでも一例であって、本開示はその要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施しうる。
【0059】
また、1つの装置が行うものとして説明した処理が、複数の装置によって分担して実行されてもよい。あるいは、異なる装置が行うものとして説明した処理が、1つの装置によって実行されても構わない。コンピュータシステムにおいて、各機能をどのようなハードウェア構成(サーバ構成)によって実現するかは柔軟に変更可能である。
【0060】
本開示は、上記の実施形態で説明した機能を実装したコンピュータプログラムをコンピュータに供給し、当該コンピュータが有する1つ以上のプロセッサがプログラムを読み出して実行することによっても実現可能である。このようなコンピュータプログラムは、コンピュータのシステムバスに接続可能な非一時的なコンピュータ可読記憶媒体によってコンピュータに提供されてもよいし、ネットワークを介してコンピュータに提供されてもよい。非一時的なコンピュータ可読記憶媒体は、例えば、磁気ディスク(フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスクドライブ(HDD)等)、光ディスク(CD-ROM、DVDディスク、ブルーレイディスク等)など任意のタイプのディスクである。また、非一時的なコンピュータ可読媒体には、読み込み専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、EPROM、EEPROM、磁気カード、フラッシュメモリ、光学式カード、電子的命令を格納するために適した任意のタイプの媒体を含む。
【符号の説明】
【0061】
1・・・ネットワーク
2・・・端末
3・・・サーバ
21・・・プロセッサ
22・・・記憶装置
23・・・通信インタフェース
24・・・入力装置
25・・・ディスプレイ
図1
図2
図3
図4
図5