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特許7396390被監視者監視システムの中央処理装置および中央処理方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-04
(45)【発行日】2023-12-12
(54)【発明の名称】被監視者監視システムの中央処理装置および中央処理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/22 20180101AFI20231205BHJP
【FI】
G06Q50/22
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2022048671
(22)【出願日】2022-03-24
(62)【分割の表示】P 2018525040の分割
【原出願日】2017-06-15
(65)【公開番号】P2022082634
(43)【公開日】2022-06-02
【審査請求日】2022-04-22
(31)【優先権主張番号】P 2016128581
(32)【優先日】2016-06-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100115381
【弁理士】
【氏名又は名称】小谷 昌崇
(74)【代理人】
【識別番号】100111453
【弁理士】
【氏名又は名称】櫻井 智
(72)【発明者】
【氏名】西角 雅史
(72)【発明者】
【氏名】古後 将司
【審査官】今井 悠太
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-211774(JP,A)
【文献】特開2011-197890(JP,A)
【文献】特開2016-085673(JP,A)
【文献】特開2013-025761(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 50/22
G16H 10/00-80/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
看護および介護のうちの少なくとも一方を含む看介護を実施した看介護の内容を、前記実施した看介護の種類および被監視者に対応付けて看介護記録として記憶する看介護記録情報記憶部、および、前記看介護の目標を、前記看介護の種類および前記被監視者に対応付けて看介護目標情報として記憶する看介護目標情報記憶部を有し、前記看介護記録を管理する中央処理装置、および、前記中央処理装置と通信可能に接続され前記中央処理装置を介して前記看介護記録を入力または閲覧する端末装置を備え、
前記看介護記録情報記憶部に記憶された看介護記録に基づいて、所定の期間毎に前記看介護の種類および前記被監視者に対応する看介護の内容の積算を求め、
ある期間において、次の積算開始までの間であって任意の時点でのその期間における積算開始からの積算結果を所定の表示装置に表示させる看介護記録処理部と、を備え、
前記積算を求める前記看介護の種類は、前記被監視者の水分摂取に対し行われる介護であり
前記積算を求める前記看介護の目標は、1日当たりの水分摂取量であり
前記所定の期間は、日であり
前記看介護記録処理部は、前記看介護目標情報記憶部に記憶された看介護目標情報から、前記求めた積算結果に対応する前記看介護の種類および前記被監視者にさらに対応する看介護の目標を取り出し、前記取り出した看介護の目標に対する前記求めた積算結果の達成度合いを求め、前記求めた積算結果の達成度合いを、前記所定の表示装置にさらに表示させる、
中央処理装置。
【請求項2】
記看介護記録処理部は、前記看介護目標情報記憶部に記憶された看介護目標情報から、前記求めた積算結果に対応する前記看介護の種類および前記被監視者にさらに対応する看介護の目標を取り出し、前記求めた積算結果を、前記取り出した看介護の目標と関連するように、前記所定の表示装置に表示させる、
請求項1に記載の中央処理装置。
【請求項3】
前記看介護の種類に対応して作成され、前記看介護の内容を前記看介護記録として入力するための記録書式を記憶する書式情報記憶部をさらに備え、
前記看介護記録処理部は、前記書式情報記憶部に記憶され選択可能な記録書式の種類を表示して前記記録書式の種類を選択するための書式選択画面に、前記求めた積算結果を表示させることによって、前記求めた積算結果を、前記所定の表示装置に表示させる、
請求項1または請求項2に記載の中央処理装置。
【請求項4】
記看介護記録処理部は、記所定の期間における積算開始時点から当該積算時点までの経過時間を求め、前記求めた積算結果の達成度合いおよび経過時間が所定の条件を満たす場合に、警告を、前記所定の表示装置にさらに表示させる、
請求項1に記載の中央処理装置。
【請求項5】
看護および介護のうちの少なくとも一方を含む看介護を実施した看介護の内容を、前記実施した看介護の種類および被監視者に対応付けて看介護記録として記憶する看介護記録情報記憶部、および、前記看介護の目標を、前記看介護の種類および前記被監視者に対応付けて看介護目標情報として記憶する看介護目標情報記憶部を有し前記看介護記録を管理するシステムの中央処理方法であって、
前記看介護記録情報記憶部に記憶された看介護記録に基づいて、所定の期間毎に、前記看介護の種類および前記被監視者に対応する看介護の内容の積算を求める積算工程と、
ある期間において、次の積算開始までの間であって任意の時点でのその期間における積算開始からの積算結果を所定の表示装置に表示させる表示工程と、を備え、
前記積算を求める前記看介護の種類は、前記被監視者の水分摂取に対し行われる介護であり
前記積算を求める前記看介護の目標は、1日当たりの水分摂取量であり
前記所定の期間は、日であり
前記表示工程は、前記看介護目標情報記憶部に記憶された看介護目標情報から、前記求めた積算結果に対応する前記看介護の種類および前記被監視者にさらに対応する看介護の目標を取り出し、前記取り出した看介護の目標に対する前記求めた積算結果の達成度合いを求め、前記求めた積算結果の達成度合いを、前記所定の表示装置にさらに表示させる、
中央処理方法。
【請求項6】
前記看介護記録処理部は、看介護記録情報記憶部に記憶された看介護記録に基づいて、前記求めた積算結果に対応する看介護の種類および被監視者にさらに対応する看介護の前回の実施時点から、前記求めた積算結果の積算時点までの経過時間を求め、前記求めた経過時間を、前記所定の表示装置にさらに表示させる
請求項4に記載の中央処理装置
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、監視すべき監視対象である被監視者を複数の機器を用いて監視する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
我が国(日本)は、戦後の高度経済成長に伴う生活水準の向上、衛生環境の改善および医療水準の向上等によって、高齢化社会、より詳しくは、総人口に対する65歳以上の人口の割合である高齢化率が21%を超える超高齢化社会になっている。2013年9月の統計では、高齢者人口は、約3186万人であり、その高齢化率は、25.0%であり、4人に1人が高齢者になっている。そして、2035年には、高齢者人口が約3741万人となり、3人に1人が高齢者になるという予測もある(日本国総務省統計局)。このような高齢化社会では、病気や怪我や高齢等による看護や介護を必要とする要看護者や要介護者(要看介護者)は、高齢化社会ではない通常の社会で生じる要看介護者よりもその増加が見込まれる。そして、我が国は、例えば2013年の合計特殊出生率が1.43という少子化社会でもある。そのため、高齢な要看介護者を高齢の家族(配偶者、子、兄弟)が介護する老老介護も起きて来ている。
【0003】
要看介護者は、病院や、老人福祉施設(日本の法令では老人短期入所施設、養護老人ホームおよび特別養護老人ホーム等)等の施設に入所し、その看護や介護を受ける。このような施設では、要看介護者が、例えばベッドからの転落や歩行中の転倒等によって怪我を負ったり、ベッドから抜け出して徘徊したりするなどの事態が生じ得る。このような事態に対し、可及的速やかに対応する必要がある。また、このような事態を放置しておくとさらに重大な事態に発展してしまう可能性もある。このため、前記施設では、看護師や介護士(看介護者)は、定期的に巡視することによってその安否や様子を確認している。そして、これらの結果を、看護師や介護士等は、看護記録や介護記録(看介護記録)として記録する。
【0004】
しかしながら、要看介護者の増加数に対し看介護者の増加数が追い付かずに、看護業界や介護業界では、慢性的に人手不足になっている。さらに、日勤の時間帯に較べ、準夜勤や夜勤の時間帯では、看介護者の人数が減るため、一人当たりの業務負荷が増大するので、前記業務負荷の軽減が要請される。また、前記老老介護の事態は、前記施設でも例外ではなく、高齢の要看介護者を高齢の看介護者がケアすることもしばしば見られる。一般に高齢になると体力が衰えるため、健康であっても若いケア者に比しケアの負担が重くなり、また、その動きや判断も遅くなる。
【0005】
このような人手不足や看介護者の負担を軽減するため、看護業務や介護業務を補完する技術が求められている。このため、近年では、要看介護者の、監視すべき監視対象である被監視者を監視(モニタ)する被監視者監視技術が研究、開発されている。
【0006】
このような技術の一つとして、例えば特許文献1にナースコールシステムが提案されている。この特許文献1に開示されたナースコールシステムでは、被看護人は、被看護人識別IDを記憶した無線タグを備えるリストバンドを装着しており、電子カルテに記録を行う場合、医療・看護従事者は、まず、その携帯する携帯情報端末を前記被看護人の前記リストバンドに近づけることによって前記リストバンドから被看護人識別IDを読み出し、次に、前記携帯情報端末に表示された処置内容の候補のリストから処置内容を選択する。これによって医療・看護従事者識別ID、処置内容および被看護人識別IDが、前記携帯情報端末から制御機へ送信され、制御機の制御機記憶部に内蔵されている電子カルテに、前記医療・看護従事者識別IDの医療・看護従事者が前記被看護人識別IDを有する被看護人に前記処置内容に記された処置を行なったことが、データ受信時刻とともに記録される(例えば特許文献1の[0157]段落ないし[0166]段落参照)。
【0007】
ところで、前記特許文献1に開示されたナースコールシステムでは、処置内容および被看護人識別IDが、電子カルテに記憶でき、便利である。ここで、看介護(前記特許文献1では処置内容が相当する)の種類によって、被監視者に適した度合いがある。例えば、1日当たりの水分摂取量は、不足しても、摂り過ぎても、不都合となる。さらに、1日当たりの水分摂取量における適量は、例えば年齢、体格および体調等に応じて異なるため、被監視者ごとに異なる。この他、1日当たり摂食量(容量、重量、カロリー)や1日当たりまたは複数日当たりの服薬量等も、不足しても、摂り過ぎても、不都合となる。前記特許文献1に開示されたナースコールシステムでは、前記処置内容が電子カルテに記憶されるだけであるので、前記処置内容が、被監視者に適した度合いであるか否か分からない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】特開2014-87524号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上述の事情に鑑みて為された発明であり、その目的は、看介護の内容が被監視者に適した度合いであるか否かの判断を支援できる被監視者監視システムの中央処理装置および中央処理方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明にかかる中央処理装置および中央処理方法は、被監視者に対応して設けられたセンサ装置で検知された、被監視者に関わるイベントを管理して端末装置に通知するものであって、看護および介護のうちの少なくとも一方を含む看介護を実施した看介護の内容を、その実施した看介護の種類および被監視者に対応付けて看介護記録として記憶し、この記憶された看介護記録に基づいて、所定の期間について、看介護の種類および被監視者に対応する看介護の内容の積算を求め、この求めた積算結果を、所定の表示装置に表示させる。そして、本発明にかかる被監視者監視システムは、この中央処理装置を含む。
【0011】
上記並びにその他の本発明の目的、特徴及び利点は、以下の詳細な記載と添付図面から明らかになるであろう。
【発明の効果】
【0012】
本発明にかかる被監視者監視システムの中央処理装置および中央処理方法ならびに被監視者監視システムは、看介護の内容が被監視者に適した度合いであるか否かの判断を支援できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】実施形態における被監視者監視システムの構成を示す図である。
図2】前記被監視者監視システムにおける管理サーバ装置の構成を示す図である。
図3】前記管理サーバ装置に記憶される監視情報テーブルの構成を示す図である。
図4】前記管理サーバ装置に記憶される装置間情報テーブルの構成を示す図である。
図5】前記管理サーバ装置に記憶されるセンサ情報テーブルの構成を示す図である。
図6】前記管理サーバ装置に記憶される看介護記録情報テーブルの構成を示す図である。
図7】前記管理サーバ装置に記憶される看介護目標情報テーブルの構成を示す図である。
図8】前記被監視者監視システムにおける携帯端末装置の構成を示す図である。
図9】前記携帯端末装置に表示される待受け画面の一例を示す図である。
図10】前記携帯端末装置に表示される監視情報画面の一例を示す図である。
図11】前記携帯端末装置に表示されるナースコール受付画面の一例を示す図である。
図12】前記固定端末装置に表示させる目標設定画面の一例を示す図である。
図13】前記被監視者監視システムにおける看介護記録の動作を示すシーケンス図である。
図14】前記被監視者監視システムにおける第1モードでの状況表示の動作を示すフローチャートである。
図15】前記被監視者監視システムにおける第2モードでの状況表示の動作を示すフローチャートである。
図16】前記被監視者監視システムにおける第3モードでの状況表示の動作を示すフローチャートである。
図17】前記被監視者監視システムにおける第4モードでの状況表示の動作を示すフローチャートである。
図18】前記携帯端末装置に表示される対象者選択画面の一例を示す図である。
図19】前記携帯端末装置に表示されるサブメニュー画面の一例を示す図である。
図20】前記携帯端末装置に表示される書式選択画面の一例を示す図である。
図21】前記携帯端末装置に表示される食事ケア用記録書式画面の一例を示す図である。
図22】前記携帯端末装置に表示される水分ケア用記録書式画面の一例を示す図である。
図23】前記携帯端末装置に表示される服薬ケア用記録書式画面(投薬ケア用記録書式画面)の一例を示す図である。
図24】前記携帯端末装置に表示される警告画面の一例を示す図である。
図25】前記固定端末装置に表示された履歴表示画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明にかかる実施の一形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において同一の符号を付した構成は、同一の構成であることを示し、適宜、その説明を省略する。本明細書において、総称する場合には添え字を省略した参照符号で示し、個別の構成を指す場合には添え字を付した参照符号で示す。
【0015】
実施形態における被監視者監視システムは、監視すべき(見守るべき)監視対象(見守り対象)である被監視者(見守り対象者)Obを監視するものであり、被監視者Obに対応して設けられ、被監視者Obに関わる、予め設定された所定のイベント(事象)を検知するセンサ装置、前記センサ装置と通信可能に接続され、前記センサ装置で検知されて前記センサ装置から受信したイベントを管理する中央処理装置、および、前記中央処理装置と通信可能に接続され前記中央処理装置を介して前記センサ装置で検知されたイベントの通知を受ける端末装置を備える。前記中央処理装置は、看護および介護のうちの少なくとも一方を含む看介護を実施した看介護の内容を、前記実施した看介護の種類および前記被監視者に対応付けて看介護記録として記憶する看介護記録情報記憶部と、前記看介護記録情報記憶部に記憶された看介護記録に基づいて、所定の期間について、前記看介護の種類および前記被監視者に対応する看介護の内容の積算を求め、前記求めた積算結果を、所定の表示装置に表示させる看介護記録処理部とを備える。前記端末装置は、1種類の装置であって良いが、本実施形態態では、前記端末装置は、固定端末装置と携帯端末装置との2種類の装置である。これら固定端末装置と携帯端末装置との主な相違は、固定端末装置が固定的に運用される一方、携帯端末装置が例えば看護師や介護士等の監視者(ユーザ)に携行されて運用される点であり、これら固定端末装置と携帯端末装置とは、略同様である。このような被監視者監視システムについて、以下、より具体的に説明する。
【0016】
まず、本実施形態における被監視者監視システムの構成について説明する。
【0017】
(構成)
図1は、実施形態における被監視者監視システムの構成を示す図である。図2は、実施形態の被監視者監視システムにおける管理サーバ装置の構成を示す図である。図3は、前記管理サーバ装置に記憶される監視情報テーブルの構成を示す図である。図4は、前記管理サーバ装置に記憶される装置間情報テーブルの構成を示す図である。図4Aは、通知先対応関係情報テーブルを示し、図4Bは、通信アドレス対応関係情報テーブルを示す。図5は、前記管理サーバ装置に記憶されるセンサ情報テーブルの構成を示す図である。図6は、前記管理サーバ装置に記憶される看介護記録情報テーブルの構成を示す図である。図7は、前記管理サーバ装置に記憶される看介護目標情報テーブルの構成を示す図である。図8は、実施形態の被監視者監視システムにおける携帯端末装置の構成を示す図である。
【0018】
より具体的には、被監視者監視システムMSは、例えば、図1に示すように、1または複数のセンサ装置SU(SU-1~SU-4)と、管理サーバ装置SVと、固定端末装置SPと、1または複数の携帯端末装置TA(TA-1、TA-2)と、構内交換機(PBX、Private branch exchange)CXとを備え、これらは、有線や無線で、LAN(Local Area Network)等の網(ネットワーク、通信回線)NWを介して通信可能に接続される。ネットワークNWは、通信信号を中継する例えばリピーター、ブリッジおよびルーター等の中継機が備えられても良い。図1に示す例では、これら複数のセンサ装置SU-1~SU-4、管理サーバ装置SV、固定端末装置SP、複数の携帯端末装置TA-1、TA-2および構内交換機CXは、L2スイッチの集線装置(ハブ、HUB)LSおよびアクセスポイントAPを含む有線および無線の混在したLAN(例えばIEEE802.11規格に従ったLAN等)NWによって互いに通信可能に接続されている。より詳しくは、複数のセンサ装置SU-1~SU-4、管理サーバ装置SV、固定端末装置SPおよび構内交換機CXは、集線装置LSに接続され、複数の携帯端末装置TA-1、TA-2は、アクセスポイントAPを介して集線装置LSに接続されている。そして、ネットワークNWは、TCP(Transmission control protocol)およびIP(Internet protocol)等のインターネットプロトコル群が用いられることによっていわゆるイントラネットを構成する。
【0019】
構内交換機(回線切換機)CXは、ネットワークNWに接続され、携帯端末装置TA同士における発信、着信および通話等の内線電話の制御を行って前記携帯端末装置TA同士の内線電話を実施し、そして、例えば固定電話網や携帯電話網等の公衆電話網PNを介して例えば固定電話機や携帯電話機等の外線電話機TLに接続され、外線電話機TLと携帯端末装置TAとの間における発信、着信および通話等の外線電話の制御を行って外線電話機TLと携帯端末装置TAとの間における外線電話を実施するものである。構内交換機CXは、例えば、デジタル交換機や、IP-PBX(Internet Protocol Private Branch eXchange)等である。
【0020】
被監視者監視システムMSは、被監視者Obに応じて適宜な場所に配設される。被監視者(見守り対象者)Obは、例えば、病気や怪我等によって看護を必要とする者や、身体能力の低下等によって介護を必要とする者や、一人暮らしの独居者等である。特に、早期発見と早期対処とを可能にする観点から、被監視者Obは、例えば異常状態等の所定の不都合な事象がその者に生じた場合にその発見を必要としている者であることが好ましい。このため、被監視者監視システムMSは、被監視者Obの種類に応じて、病院、老人福祉施設および住戸等の建物に好適に配設される。図1に示す例では、被監視者監視システムMSは、複数の被監視者Obが入居する複数の居室RMや、ナースステーション等の複数の部屋を備える介護施設の建物に配設されている。
【0021】
センサ装置SUは、ネットワークNWを介して他の装置SV、SP、TAと通信する通信機能等を備え、被監視者Obに関わる所定のイベント(事象)を検知して管理サーバ装置SVへ通知する装置である。前記所定のイベントは、好適には対処が必要な所定のイベントであり、例えば、本実施形態では、被監視者Obにおける予め設定された所定の行動およびナースコール(NC)である。より具体的には、センサ装置SUは、例えば、ネットワークNWを介して他の装置SV、SP、TAと通信するための通信インターフェース回路(例えばLANカード等)、被監視者Obを上方(好ましくは直上(例えば天井))から撮像して画像を生成する画像センサ(例えば可視カメラや近赤外カメラ等)、前記画像センサの出力(画像)に基づいて被監視者Obにおける予め設定された所定の行動を前記所定のイベントの一例として検知して管理サーバ装置SVへ通知する行動検知処理回路、ナースコールを前記所定のイベントの他の一例として受け付けて管理サーバ装置SVへ通知するナースコール処理回路、端末装置SP、TA等との間で音声通話を行う通話処理回路、前記画像センサの出力(画像(静止画および動画を含む))を所定の他の装置SV、SP、TAへ送信する画像送信処理回路、これらを制御する制御回路、および、例えば記憶素子等の、その周辺回路を備えて構成される。
【0022】
前記所定の行動は、例えば、被監視者Obが寝具に入った入床、被監視者Obが起きた起床、被監視者Obが寝具から離れた離床、および、被監視者Obが倒れた転倒の4つの行動である。なお、前記転倒には、被監視者Obが寝具から落ちた転落が含まれて良く、あるいは、前記転倒とは別途に、前記所定の行動には、前記転落が含まれて良い。前記行動検知処理回路は、例えば、前記画像センサで撮像した画像(対象画像)に基づいて被監視者Obの頭部を検出し、この検出した被監視者Obの頭部における大きさの時間変化に基づいて被監視者Obの起床および転倒を検知し、前記画像センサで撮像した対象画像に基づいて被監視者Obを検出し、この検出した被監視者Obと寝具との重なり具合(重なり領域の大きさ)に基づいて被監視者Obの離床および入床を検知する。より詳しくは、まず、寝具BDの所在領域、第1閾値Th1および第2閾値Th2が記憶される。前記第1閾値Th1は、寝具BDの所在領域内における横臥姿勢の頭部の大きさと座位姿勢の頭部の大きさとを識別するための値である。前記第2閾値Th2は、寝具BDの所在領域を除く居室RM内における横臥姿勢の頭部の大きさであるか否かを識別するための値である。前記行動検知処理回路は、対象画像から例えば背景差分法やフレーム差分法によって被監視者Obの人物の領域として動体領域を抽出する。次に、前記行動検知処理回路は、この抽出した動体領域から、例えば円形や楕円形のハフ変換によって、また例えば予め用意された頭部のモデルを用いたパターンマッチングによって、また例えば頭部検出用に学習したニューラルネットワークによって、被監視者Obの頭部領域を抽出する。そして、前記行動検知処理回路は、この抽出した頭部の位置および大きさから起床および転倒を検知する。例えば、前記行動検知処理回路は、この抽出した頭部の位置が寝具BDの所在領域内であって、前記抽出した頭部の大きさが前記第1閾値Th1を用いることによって横臥姿勢の大きさから座位姿勢の大きさへ時間変化した場合には、起床と判定し、前記起床を検知する。例えば、前記行動検知処理回路は、この抽出した頭部の位置が寝具BDの所在領域を除く居室RM内であって、前記抽出した頭部の大きさが前記第2閾値Th2を用いることによって或る大きさから横臥姿勢の大きさへ時間変化した場合には、転倒と判定し、前記転倒を検知する。そして、前記行動検知処理回路は、対象画像から上述のように抽出した動体領域と寝具BDの所在領域とが重なった重なり領域を検出し、この重なり領域の時間変化から離床および入床を検知する。例えば、前記行動検知処理回路は、この検出した重なり領域が存在する状態から、前記重なり領域が存在しなくなった状態へ時間変化した場合には、離床と判定し、前記離床を検知する。例えば、前記行動検知処理回路は、この検出した重なり領域が存在しない状態から、前記重なり領域の存在の検出を介して、前記重なり領域全体が寝具BDの所在領域内で重なった状態(すなわち、前記動体領域が前記寝具BDの所在領域内に完全に包含された状態)へ時間変化した場合には、入床と判定し、前記入床を検知する。
【0023】
前記所定のイベントは、第1イベント通知通信信号によってセンサ装置SUから管理サーバ装置SVへ通知される。この第1イベント通知通信信号には、自機のセンサIDおよび前記イベントの内容を表すイベント情報が収容される。前記センサID(センサ識別子)は、センサ装置SUを特定し識別するための識別子である。前記イベント情報は、本実施形態では、入床、起床、離床、転倒およびナースコールのうちの1または複数である。第1イベント通知通信信号には、前記画像センサで撮像した画像が収容されても良い。特に、前記イベント情報が入床、起床、離床および転倒のうちのいずれかである場合には、前記所定の行動の検知に用いられた画像(前記検知が複数の画像によって実施された場合には例えば最後の画像)が収容されることが好ましい。前記画像は、静止画および動画のうちの少なくとも一方であって良く、本実施形態では、後述するように、まず、静止画が通知され、ユーザの要求に応じて動画が配信される。なお、まず、動画が配信されても良く、また、静止画および動画が送信され、画面分割で静止画および動画が端末装置SP、TAに表示されても良い。
【0024】
図1には、一例として、4個の第1ないし第4センサ装置SU-1~SU-4が示されており、第1センサ装置SU-1は、被監視者Obの一人であるAさんOb-1の居室RM-1(不図示)に配設され、第2センサ装置SU-2は、被監視者Obの一人であるBさんOb-2の居室RM-2(不図示)に配設され、第3センサ装置SU-3は、被監視者Obの一人であるCさんOb-3の居室RM-3(不図示)に配設され、そして、第4センサ装置SU-4は、被監視者Obの一人であるDさんOb-4の居室RM-4(不図示)に配設されている。
【0025】
管理サーバ装置SVは、ネットワークNWを介して他の装置SU、TA、SPと通信する通信機能を備え、センサ装置SUから前記所定のイベントの通知を受けると、被監視者Obに対する監視に関する情報(監視情報(本実施形態では例えば前記所定のイベント(センサ装置SUで検知した所定の行動の種類やセンサ装置SUで受け付けたナースコール)、被監視者Obの画像(静止画および動画)、および、前記通知を受けた時刻等))を管理し、前記所定のイベントを所定の端末装置SP、TAへ通知(再通知、再報知、送信)し、クライアント(本実施形態では端末装置SP、TA等)の要求に応じたデータを前記クライアントに提供し、被監視者監視システムMS全体を管理する装置(中央処理装置の一例)である。本実施形態では、管理サーバ装置SVは、看護および介護のうちの少なくとも一方を含む看介護の内容の記録である看介護記録に関する所定の情報処理を実行する。このような管理サーバ装置SVは、例えば、図2に示すように、サーバ側通信インターフェース部(SV通信IF部)21と、サーバ側制御処理部(SV制御処理部)22と、サーバ側記憶部(SV記憶部)23とを備える。
【0026】
SV通信IF部21は、SV制御処理部22に接続され、SV制御処理部22の制御に従って通信を行うための通信回路である。SV通信IF部21は、SV制御処理部22から入力された転送すべきデータを収容した通信信号を、この被監視者監視システムMSのネットワークNWで用いられる通信プロトコルに従って生成し、この生成した通信信号をネットワークNWを介して他の装置SV、SP、TAへ送信する。SV通信IF部21は、ネットワークNWを介して他の装置SV、SP、TAから通信信号を受信し、この受信した通信信号からデータを取り出し、この取り出したデータをSV制御処理部22が処理可能な形式のデータに変換してSV制御処理部22へ出力する。SV通信IF部21は、例えば、IEEE802.11規格等に従った通信インターフェース回路を備えて構成される。
【0027】
SV記憶部23は、SV制御処理部22に接続され、SV制御処理部22の制御に従って、各種の所定のプログラムおよび各種の所定のデータを記憶する回路である。前記各種の所定のプログラムには、例えば、管理サーバ装置SVの各部を当該各部の機能に応じてそれぞれ制御するSV制御プログラムや、被監視者Obに対する監視に関する所定の情報処理を実行するSV監視処理プログラムや、看護および介護のうちの少なくとも一方を含む看介護の内容の記録である看介護記録に関する所定の情報処理を実行するSV看介護記録処理プログラムや、年月日時分を計時する時計プログラム等の制御処理プログラムが含まれる。前記各種の所定のデータには、自機の、管理サーバ装置SVを特定し管理サーバ装置SVを識別するための識別子であるサーバ識別子(サーバID)や、被監視者Obの前記監視情報や、前記所定のイベントの通知先等の装置SU、SP、TA間の情報を表す装置間情報や、センサ装置SUに関するセンサ情報や、前記記録書式に関する書式情報や、看介護記録に関する看介護記録情報や、看介護の目標に関する看介護目標情報等の各プログラムを実行する上で必要なデータ等が含まれる。SV記憶部23は、例えば不揮発性の記憶素子であるROM(Read Only Memory)や書き換え可能な不揮発性の記憶素子であるEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)等を備える。SV記憶部23は、前記所定のプログラムの実行中に生じるデータ等を記憶するいわゆるSV制御処理部22のワーキングメモリとなるRAM(Random Access Memory)等を含む。そして、これら監視情報、装置間情報、センサ情報、書式情報、看介護記録情報および看介護目標情報それぞれを記憶するために、SV記憶部23は、サーバ側監視情報記憶部(SV監視情報記憶部)231、装置間情報記憶部232、サーバ側センサ情報記憶部(SVセンサ情報記憶部)233、書式情報記憶部234、看介護記録情報記憶部235および看介護目標情報記憶部236を機能的に備える。
【0028】
SV監視情報記憶部231は、各装置SU、SP、TAそれぞれとの間で送受信した被監視者Obの監視情報を記憶するものである。より具体的には、SV監視情報記憶部231には、本実施形態では、前記監視情報として、第1イベント通知通信信号等の通信信号に収容された各情報に基づいて、センサID、イベント情報(事象情報、本実施形態では入床、起床、離床、転倒およびナースコール)、受信時刻、対象画像(静止画および動画)および対処の有無が互いに対応付けて記憶される。
【0029】
この監視情報は、本実施形態では、テーブル形式でSV監視情報記憶部231に記憶されている。この監視情報を登録するサーバ側監視情報テーブル(SV監視情報テーブル)MT-SVは、例えば、図3に示すように、各装置SU、SP、TAから受信した通信信号に収容されたセンサIDを登録するセンサIDフィールド2311と、前記受信した通信信号に収容されたイベント情報を登録するイベントフィールド(事象フィールド)2312と、前記受信した通信信号の受信時刻を登録する受信時刻フィールド2313と、前記受信した通信信号に収容された前記静止画を登録する静止画フィールド2314と、ライブ動画の取得先として、前記受信した通信信号に収容されたセンサIDに対応するセンサ装置SUの通信アドレス(例えばIPアドレス等)を登録する動画フィールド2315と、前記受信した通信信号に収容されたイベント情報に対する対応の受付の有無を登録する対応フィールド2316とを備え、前記受信した通信信号ごと(各イベントごと)にレコードを備える。静止画フィールド2314には、例えば、静止画の画像データが登録されて良く、また例えば、静止画の画像データのファイル名が登録されて良い。対応フィールド2316には、後述するように、前記受信した通信信号に収容されたイベント情報に対する対処(対応、処置、措置)する意思がある旨(“対応する”)を端末装置SP、TAで受け付けたか否かを表すフラグ(対応フラグ)が登録される。例えば、本実施形態では、対応フィールド2316には、前記受信した通信信号に収容されたイベント情報(イベントフィールド2312に登録されたイベント情報)に対処する意思がある旨(“対応する”)を端末装置SP、TAで受け付けたことを意味する対応フラグ「1」、あるいは、前記受信した通信信号に収容されたイベント情報に対処する意思がある旨(“対応する”)を端末装置SP、TAで受け付けていないことを意味する対応フラグ「0」が登録される。なお、デフォルトでは、対応フィールド2316には、未受付を意味する対応フラグ「0」が登録される。なお、第1イベント通知通信信号に、前記所定の行動を検知した検知時刻または前記ナースコールを受け付けたナースコール受付時刻が収容されている場合には、受信時刻に代え、前記検知時刻または前記ナースコール受付時刻が登録されても良い。
【0030】
装置間情報記憶部232は、前記装置間情報として、本実施形態では、通知先対応関係および通信アドレス対応関係等を記憶するものである。前記通知先対応関係は、センサ装置SUから送信された第1イベント通知通信信号等の通知先(再通知先、再報知先、送信先)を示す、送信元であるセンサIDと通知先(再通知先)である端末IDとの対応関係である。前記通信アドレス対応関係は、各装置SU、SP、TAのID(センサID、端末ID)とその通信アドレスとの対応関係である。前記端末ID(端末識別子)は、端末装置SP、TAを特定し端末装置SP、TAを識別するための識別子である。
【0031】
これら通知先対応関係および通信アドレス対応関係は、それぞれ、本実施形態では、テーブル形式で装置間情報記憶部232に記憶されている。この通知先対応関係を登録する通知先対応関係情報テーブルATは、例えば、図4Aに示すように、送信元のセンサ装置SUのセンサIDを登録する送信元フィールド2321と、送信元フィールド2321に登録されたセンサIDに対応するセンサ装置SUから通知された通信信号を送信する送信先の端末装置SP、TAの端末IDを登録する通知先フィールド2322とを備え、センサID(センサ装置SU)ごとにレコードを備える。前記通信アドレス対応関係を登録する通信アドレス対応関係情報テーブルDTは、例えば、図4Bに示すように、端末装置SP、TAの端末IDを登録する端末IDフィールド2323と、端末IDフィールド2323に登録された端末IDに対応する端末装置SP、TAの通信アドレスを登録する通信アドレスフィールド2324とを備え、端末ID(端末装置SP、TA)ごとにレコードを備える。
【0032】
なお、センサID、サーバIDおよび端末IDそれぞれは、例えば所定の記号列から成るシリアル番号等であって良く、また例えば通信アドレスであって良い(この場合通信アドレス対応関係は省略できる)。また、通知先対応関係は、1個の端末装置SP、TAに対して複数のセンサ装置SUが対応付けられても良い(マルチキャストやブロードキャスト等の同報通信を含む)。
【0033】
SVセンサ情報記憶部233は、前記センサ情報を記憶するものである。本実施形態では、前記センサ情報は、センサ装置SUに関する情報であり、センサ装置SUのセンサIDと被監視者Obの被監視者名とを互いに対応付けた情報である。
【0034】
このようなセンサ情報は、本実施形態では、テーブル形式でSVセンサ情報記憶部233に記憶される。より具体的には、センサ情報を登録するサーバ側センサ情報テーブル(SVセンサ情報テーブル)ST-SVは、例えば、図5に示すように、センサIDを登録するセンサIDフィールド2331と、前記センサIDフィールド2331に登録されているセンサIDを持つセンサ装置SUの配設場所を登録する配設場所フィールド2332と、前記センサIDフィールド2331に登録されているセンサIDを持つセンサ装置SUによって監視される被監視者Ob(すなわち、前記センサIDフィールド2331に登録されているセンサIDを持つセンサ装置SUの配設場所に居る被監視者Ob)の被監視者名を登録する被監視者名フィールド2333と、前記センサIDフィールド2331に登録されているセンサIDを持つセンサ装置SU、その配設場所およびその被監視者Obに関する備考を登録する備考フィールド2334とを備え、センサID(すなわち、センサ装置SU)ごとにレコードを持つ。
【0035】
書式情報記憶部234は、前記書式情報を記憶するものである。前記書式情報は、看護および介護のうちの少なくとも一方を含む看介護の内容を看介護記録として入力するための記録書式に関する情報であり、前記記録書式は、予め規定された所定の様式(フォーマット、入力フォーム)として、前記看介護の種類に応じて複数、予め用意されている。
【0036】
前記看介護の種類は、看護の実務や介護の実務等に応じて種々ある。例えば、前記看介護の種類として、定期性を有するケア、および、場所に依存するケア等が挙げられる。より具体的には、定期性を有するケアとして、日々実施される、モーニングケア(着替え、洗面および義歯装着等)、食事ケア(朝食ケア、昼食ケア、夕食ケア)、間食ケア、投薬ケア(服薬ケア)、歯磨きケア、水分補給ケア、バイタルチェック、イブニングケア(着替え、歯磨き、義歯外し、ベッド移乗等)、巡回、および、体位交換等、ならびに、曜日ごとや日にちごとに実施される、入浴ケア、リハビリ、レクリエーション、往診、身体清拭および体重測定等が挙げられる。場所に依存するケアとして、排泄ケア等が挙げられる。これら看介護は、例えばリビング、居室RM、トイレ、浴場およびナースステーション等の場所に依存したり、また例えば、看護師や介護士等、あるいは、当該看介護の担当者等の監視者に依存したりする。記録書式は、このような看介護の内容に応じて予め用意されており、例えば、モーニングケア用の記録書式、食事ケア用の記録書式、間食ケア用の記録書式、投薬ケア用の記録書式(服薬ケア用の記録書式)、歯磨きケア用の記録書式、および、水分補給ケア用の記録書式等がある。その一例が後述の図21ないし図23に示されている。図21には、食事ケア用の記録書式の一例が携帯端末装置TAに表示される画面で示されている。図22には、水分ケア用の記録書式の一例が携帯端末装置TAに表示される画面で示されている。図23には、服薬ケア用(投薬ケア用)の記録書式の一例が携帯端末装置TAに表示される画面で示されている。本実施形態では、前記書式情報は、このような端末装置SP、TAに表示される記録書式画面を形成する記録書式の電子ファイルであり、前記記録書式の電子ファイルは、予め規定された所定の様式(フォーマット、入力フォーム)に従った記録書式を所定の記録書式画面で端末装置SP、TAに表示できるように、例えばHTML(Hyper Text Markup Language)やXML(Extensible Markup Language)等のマークアップ言語で記述され、書式情報記憶部234に記憶される。
【0037】
看介護記録情報記憶部235は、前記看介護記録情報を記憶するものである。前記看介護記録情報は、看介護記録に関する情報であり、実施した看介護の種類および被監視者Obに対応付けられた、前記実施した看介護の内容等である。
【0038】
このような看介護記録情報は、本実施形態では、テーブル形式で看介護記録情報記憶部235に記憶される。より具体的には、看介護記録情報を登録する看介護記録情報テーブルRTは、例えば、図6に示すように、被監視者Obごとに用意され、被監視者Obの被監視者名に対応付けられた看介護記録情報セットRS(RS-1、RS-2、・・・)を備える。この看介護記録情報セットRSは、看介護の種類ごとに用意され、看介護の種類名に対応付けられた看介護記録サブテーブルRST(RST-11、RST-12、・・・、RST-21、RST-22、・・・)を備える。看介護記録サブテーブルRSTは、看介護を実施した時刻(実施時刻)を登録する実施時刻フィールド2351と、実施時刻フィールド2351に登録された時刻に実施した前記看介護の内容を登録する項目フィールド2352と、実施時刻フィールド2351に登録された時刻に実施した前記看介護に対するメモ(自由記述)を登録するメモフィールド2353と、実施時刻フィールド2351に登録された時刻、項目フィールド2352に登録された看介護の内容、および、メモフィールド2353に登録されたメモを、複数の端末装置SP、TA間で共有するか否かを示す共有化フラグを登録する共有化フィールド2354とを備え、実施した看介護ごとにレコードを持つ。項目フィールド2352は、看介護の内容が複数の項目を備える場合には、前記複数の項目に応じたサブ項目フィールド2352-nを備えて構成される。例えば、食事ケアの看介護記録は、後述するように、被監視者Obが摂食した主食量および副食量それぞれを記録するため、食事ケアの内容を登録する看介護記録サブテーブルRSTは、被監視者Obが摂食した主食量を登録するA項目(主食量)サブフィールド2352-1と、被監視者Obが摂食した副食量を登録するB項目(副食量)サブフィールド2352-2とを備える。メモフィールド2353には、メモのテキストデータがそのまま登録されて良く、またメモのファイルのファイル名が登録されて良い。共有化フラグは、複数の端末装置SP、TA間で共有することを意味する共有化フラグ「1」と、複数の端末装置SP、TA間で共有しないことを意味する共有化フラグ「0」とから成り、デフォルトでは、共有化フィールド2354には、非共有を意味する共有化フラグ「0」が登録される。
【0039】
このように、本実施形態では、看介護記録情報記憶部235には、看介護の種類ごとにそれぞれ用意された看介護の各内容を登録するための複数のテーブルRSTのセット(組)RSが、被監視者Obごとに用意され、記憶される。
【0040】
看介護目標情報記憶部236は、前記看介護目標情報を記憶するものである。前記看介護目標情報は、看介護の目標に関する情報であり、前記看介護の目標は、看介護の種類別および被監視者Obそれぞれに対応付けられている。すなわち、前記看介護の目標は、看介護の種類別に、そして、被監視者Ob別に設定されている。
【0041】
このような看介護目標情報は、本実施形態では、テーブル形式で看介護目標情報記憶部236に記憶される。より具体的には、看介護目標情報を登録する看介護目標情報テーブルPTは、例えば、図7に示すように、被監視者名を登録する被監視者名フィールド2361と、被監視者名フィールド2361に登録された被監視者名の被監視者Obにおける食事ケアの目標を登録する食事ケアフィールド2362と、被監視者名フィールド2361に登録された被監視者名の被監視者Obにおける水分ケアの目標を登録する水分ケアフィールド2363と、被監視者名フィールド2361に登録された被監視者名の被監視者Obにおける服薬ケアの目標を登録する服薬(投薬)ケアフィールド2364とを備え、被監視者名ごとにレコードを持つ。食事ケアフィールド2362には、食事ケアに関する所定の目標が登録される。本実施形態では、食事ケアフィールド2362には、1回の食事全量(主食量(「10」)および副食量(「10」)の和)を「20」とした場合における1日当たりの摂食量の目標が登録される。例えば、食事ケアフィールド2362に登録された目標「40/日」は、3回(朝食、昼食および夕食)の食事全量「60」に対し1日当たり「40」の摂食が目標量であることを意味する。なお、量単位に代え、カロリー単位で目標値が設定されてもよい。水分ケアフィールド2363には、水分ケアに関する所定の目標が登録される。本実施形態では、水分ケアフィールド2363には、cc単位で1日当たりの水分摂取量の目標量が登録される。例えば、水分ケアフィールド2363に登録された目標「400cc/日」は、1日当たり「400cc」の水分摂取が目標量であることを意味する。服薬(投薬)ケアフィールド2364には、服薬ケア(投薬ケア)に関する所定の目標が登録される。本実施形態では、服薬(投薬)ケアフィールド2364には、所定期間当たりの服薬量(投薬量)の目標値が登録される。例えば、服薬(投薬)ケアフィールド2364に登録された目標「4錠/3日」は、3日当たり「4錠」の服薬(投薬)が目標量であることを意味する。単位は、錠だけでなく、ccやmg等も有り得る。
【0042】
SV制御処理部22は、管理サーバ装置SVの各部を当該各部の機能に応じてそれぞれ制御し、センサ装置SUから前記所定のイベントの通知を受けると、被監視者Obに対する監視に関する監視情報を管理し、前記所定のイベントを所定の端末装置SP、TAへ通知し、クライアントの要求に応じたデータを前記クライアントに提供し、被監視者監視システムMS全体を管理するための回路である。本実施形態では、SV制御処理部22は、例えば、所定の記録書式の送信や、前記所定の記録書式を用いて記入された看介護記録の記憶や、所定の期間における、看介護の種類および被監視者Obに対応する看介護の内容の積算や、この積算結果の所定の端末装置SP、TAへの表示等の、前記看介護記録に関する所定の情報処理を実行する。SV制御処理部22は、例えば、CPU(Central Processing Unit)およびその周辺回路を備えて構成される。SV制御処理部22は、前記制御処理プログラムが実行されることによって、サーバ側制御部(SV制御部)221、サーバ側監視処理部(SV監視処理部)222、サーバ側看介護記録処理部(SV看介護記録処理部)223および時計部224を機能的に備える。
【0043】
SV制御部221は、管理サーバ装置SVの各部を当該各部の機能に応じてそれぞれ制御し、管理サーバ装置SVの全体制御を司るものである。
【0044】
SV監視処理部222は、被監視者Obに対する監視に関する所定の情報処理を実行するものである。より具体的には、SV監視処理部222は、センサ装置SUから前記所定のイベントの通知を受信すると被監視者Obに対する監視に関する監視情報を管理し、前記所定のイベントを所定の端末装置SP、TAへ通知する。より詳しくは、SV監視処理部222は、センサ装置SUから前記第1イベント通知通信信号を受信すると、この受信した第1イベント通知通信信号に収容された、被監視者Obに対する監視に関する監視情報をSV監視情報記憶部231に記憶(記録)する。そして、SV監視処理部222は、この受信した第1イベント通知通信信号を送信したセンサ装置SUに対応する通知先(再通知先、報知先、転送先、送信先)を装置間情報記憶部232に記憶された前記通知先対応関係から選定(検索)し、この選定した端末装置SP、TAへ第2イベント通知通信信号を送信する。この選定(検索処理)は、前記受信した第1イベント通知通信信号を送信したセンサ装置SUに対応するセンサIDに基づいて実施される。前記第2イベント通知通信信号には、前記第1イベント通知通信信号に収容されたイベント情報が前記所定の行動(入床、起床、離床および転倒のうちの1または複数)である場合には、第1イベント通知通信信号に収容されたセンサID、イベント情報および対象画像、ならびに、動画のダウンロード先として、第1イベント通知通信信号に収容されたセンサIDを持つセンサ装置SUに対応する通信アドレスが収容される。この通信アドレスは、前記受信した第1イベント通知通信信号を送信したセンサ装置SUに対応するセンサIDに基づいて通信アドレス対応関係から選定(検索)される。前記第1イベント通知通信信号に収容されたイベント情報が前記ナースコールである場合には、前記第2イベント通知通信信号には、第1イベント通知通信信号に収容されたセンサIDおよびイベント情報(ナースコール)が収容される。
【0045】
SV看介護記録処理部223は、看護および介護のうちの少なくとも一方を含む看介護の内容の記録である看介護記録に関する所定の情報処理を実行するものである。本実施形態では、SV看介護記録処理部223は、看介護記録を看介護記録情報記憶部235に記憶するための第1処理、および、看介護記録情報記憶部235に記憶された看介護記録に基づいて、所定の期間について、看介護の種類および被監視者Obに対応する看介護の内容の積算を求め、この求めた積算結果を、所定の表示装置に表示させる第2処理を実行する。前記所定の期間は、前記看介護の種類に応じて予め設定されている積算開始時点から、当該積算時点までである。本実施形態では、例えば、食事ケアや水分ケア等のように看介護の目標が1日当たりで規定されている場合には、前記積算開始時点は、1日の始まりである0時や、看介護の1日は採血やバイタルチェック等で始まるので、5時や6時等である。また例えば、服薬ケア(投薬ケア)等のように看介護の目標が複数日当たりで規定されている場合には、前記積算開始時点は、前記複数日における初日の0時等である。前記所定の表示装置は、本実施形態では、所定の端末装置SP、TAである。
【0046】
より具体的には、第1処理では、SV看介護記録処理部223は、後述のように端末装置SP、TAとの間で各通信信号を送受信することによって、看介護記録の対象者(被監視者Ob)を選択する対象者選択処理、前記対象者のために、所定の記録書式を選択する書式選択処理、および、記録書式を用いた看介護記録の記録処理の各処理を順次に実行する。
【0047】
第2処理では、SV看介護記録処理部223は、4個の第1ないし第4モードで、前記看介護の内容を積算してその積算結果を所定の表示装置(本実施形態では所定の端末装置SP、TA)に表示させる。
【0048】
より詳しくは、第1モードでは、SV看介護記録処理部223は、看介護目標情報記憶部236に記憶された看介護目標情報から、前記求めた積算結果に対応する看介護の種類および被監視者Obにさらに対応する看介護の目標を取り出し、前記求めた積算結果を、前記取り出した看介護の目標と関連するように、前記所定の表示装置に表示させる。SV看介護記録処理部223は、前記取り出した看介護の目標そのものを前記所定の表示装置にさらに表示させることによって、前記求めた積算結果を、前記取り出した看介護の目標と関連するように、前記所定の表示装置に表示させて良いが、本実施形態では、SV看介護記録処理部223は、前記取り出した看介護の目標に対する前記求めた積算結果の達成度合い(例えば百分率で表した達成率、百分率で表した未達率および未達量等)を求め、前記求めた達成度合いを前記所定の表示装置にさらに表示させることによって、前記求めた積算結果を、前記取り出した看介護の目標と関連するように、前記所定の表示装置に表示させる。前記積算結果の達成度合いは、その数値そのままで前記所定の表示装置に表示させて良いが、本実施形態では、前記積算結果の達成度合いは、グラフ表示(例えば円グラフおよび棒グラフ等)で前記所定の表示装置に表示させる。この第1モードでは、SV看介護記録処理部223は、書式情報記憶部234に記憶され選択可能な記録書式の種類を表示して前記記録書式の種類を選択するための書式選択画面に、前記求めた積算結果を表示させることによって、前記求めた積算結果を、前記所定の表示装置に表示させる。したがって、第1モードでは、前記求めた積算結果は、書式選択画面に表示され、前記所定の期間における積算時点は、この書式選択画面を生成する時点となる。
【0049】
第2モードでは、SV看介護記録処理部223は、看介護目標情報記憶部236に記憶された看介護目標情報から、前記求めた積算結果に対応する看介護の種類および被監視者Obにさらに対応する看介護の目標を取り出し、この取り出した看介護の目標に対する前記求めた積算結果の達成度合いを求め、前記所定の期間における積算開始時点から当該積算時点までの経過時間を求め、前記求めた積算結果の達成度合いおよび経過時間が所定の条件を満たす場合に、警告を、前記所定の表示装置にさらに表示させる。前記所定の条件は、看介護の目標を達成できるように、前記看介護の種類、前記看介護の目標の大きさおよび前記看介護の目標の単位期間等を勘案することによって、予め適宜に設定される。例えば、水分ケアの目標が1日当たりの水分摂取量である場合、前記所定の条件は、起きている時間帯に対する所定の第1割合(例えば50%や60%等)の時刻(警告判定時刻)において、前記看介護の目標に対する所定の第2割合(例えば25%や30%や35%等)の大きさ(警告判定閾値)以下である。前記起きている時間帯は、起床時刻から就寝時刻(消灯時刻)までの時間帯であり、例えば起床時刻が6時で就寝時刻が20時であり、前記所定の第1割合が50%である場合、前記所定の条件における警告判定時刻は、13時となる。また、或る被監視者Obの水分摂取の積算量が目標の20%であり、前記警告判定閾値が40%である場合、起きている時間帯の50%の時刻において、前記或る被監視者Obの水分摂取の積算量は、水分摂取の望ましい量50%に対し、30%少ないことになる。このため、警告によって、監視者(ユーザ)は、前記或る被監視者Obの成分ケアを積極的に実施し、水分の摂取を前記或る被監視者Obに促すことが望ましい。
【0050】
このような第2モードの処理は、所定の時間間隔(例えば5分間隔や10分間隔や30分間隔等)で繰り返し実行されて良く、また前記警告判定時刻に実施されて良い。なお、前記警告判定時刻が看介護の種類に応じて複数設定されている場合には、前記複数の警告判定時刻それぞれで実施される。
【0051】
この第2モードでは、SV看介護記録処理部223は、前記警告するための警告画面を前記所定の表示装置に表示させることによって、前記警告を、前記所定の表示装置にさらに表示させる。前記警告画面は、前記所定の表示装置に表示させた警告に対して所定の対応を実施する意思が前記所定の表示装置を取り扱う監視者(ユーザ)にある旨の入力を受け付けるための入力ボタン(後述の「対応する」ボタン716がその一例に相当する)を含む。したがって、第2モードでは、前記求めた積算結果は、前記警告画面に表示され、前記所定の期間における積算時点は、第2モードの処理が実行される時点となる。そして、SV看介護記録処理部223は、前記所定の表示装置で前記入力ボタン(本実施形態では「対応する」ボタン716)の入力操作を受け付けた場合に、書式情報記憶部234から、前記警告に応じた看介護の種類に対応する記録書式を取り出し、この取り出した記録書式を、前記所定の表示装置に表示させる。
【0052】
第3モードでは、SV看介護記録処理部223は、看介護記録の表示を要求された場合に、看介護記録情報記憶部235に記憶された看介護記録に基づいて、所定の期間について、看介護の種類および被監視者Obに対応する看介護の内容の積算を求め、前記求めた積算結果を、前記所定の表示装置として前記要求を行った要求元の表示装置に表示させる。そして、第1モードと同様に、SV看介護記録処理部223は、看介護目標情報記憶部236に記憶された看介護目標情報から、前記求めた積算結果に対応する看介護の種類および被監視者Obにさらに対応する看介護の目標を取り出し、前記求めた積算結果を、前記取り出した看介護の目標と関連するように、前記所定の表示装置として前記要求を行った要求元の表示装置に表示させる。したがって、第3モードでは、前記求めた積算結果は、看介護記録を表示するための画面(履歴表示画面)に表示され、前記所定の期間における積算時点は、第3モードの処理が実行される時点、すなわち、前記要求を受け付けた時点となる。
【0053】
第4モードでは、SV看介護記録処理部は、端末装置SP、TAが当該被監視者監視システムMSにログインした場合に、看介護記録情報記憶部235に記憶された看介護記録に基づいて、所定の期間について、看介護の種類および被監視者Obに対応する看介護の内容の積算を求め、看介護目標情報記憶部236に記憶された看介護目標情報から、前記求めた積算結果に対応する看介護の種類および被監視者Obにさらに対応する看介護の目標を取り出し、前記取り出した看介護の目標に対する前記求めた積算結果の達成度合いを求め、前記所定の期間における積算開始時点から前記ログインの時点までの経過時間を求め、前記求めた積算結果の達成度合いおよび経過時間が所定の条件を満たす場合に、警告を、前記所定の表示装置として前記ログインした前記端末装置に表示させる。この第4モードにおける前記所定の条件は、上述の第2モードにおける前記所定の条件と同様である。第4モードでは、前記求めた積算結果は、第2モードと同様に警告画面に表示され、前記所定の期間における積算時点は、第4モードの処理が実行される時点、すなわち、前記端末装置SP、TAのログインを受け付けた時点となる。
【0054】
これら第1および第3モードにおいて、本実施形態では、SV看介護記録処理部223は、看介護目標情報記憶部236に記憶された看介護目標情報から、前記求めた積算結果に対応する看介護の種類および被監視者にさらに対応する看介護の目標を取り出し、前記取り出した看介護の目標に対する前記求めた積算結果の達成度合いを求め、前記所定の期間における積算開始時点から当該積算時点までの経過時間を求め、前記求めた積算結果の達成度合いおよび経過時間が所定の条件を満たすか否かに応じた互いに異なる表示態様で、前記求めた積算結果を、前記所定の表示装置に表示させる。例えば、SV看介護記録処理部223は、前記求めた積算結果の達成度合いおよび経過時間が所定の条件を満たすか否かに応じた互いに異なる表示色で、前記求めた積算結果を、前記所定の表示装置に表示させる。例えば、前記求めた積算結果の達成度合いおよび経過時間が所定の条件を満たさない場合には、前記求めた積算結果は、緑色や青色等で、前記所定の表示装置に表示され、前記求めた積算結果の達成度合いおよび経過時間が所定の条件を満たす場合には、前記求めた積算結果は、黄色や赤色等で、前記所定の表示装置に表示される。また例えば、SV看介護記録処理部223は、前記求めた積算結果の達成度合いおよび経過時間が所定の条件を満たすか否かに応じた互いに異なる点灯状態で、前記求めた積算結果を、前記所定の表示装置に表示させる。例えば、前記求めた積算結果の達成度合いおよび経過時間が所定の条件を満たさない場合には、前記求めた積算結果は、常時点灯状態で、前記所定の表示装置に表示され、前記求めた積算結果の達成度合いおよび経過時間が所定の条件を満たす場合には、前記求めた積算結果は、点滅状態で、前記所定の表示装置に表示される。
【0055】
これら第1ないし第4モードにおいて、本実施形態では、SV看介護記録処理部223は、看介護記録情報記憶部235に記憶された看介護記録に基づいて、前記求めた積算結果に対応する看介護の種類および被監視者Obにさらに対応する看介護の前回の実施時点から、前記求めた積算結果の積算時点までの経過時間を求め、前記求めた経過時間を、前記所定の表示装置にさらに表示させる。
【0056】
時計部224は、年月日時分を計時するものである。
【0057】
なお、管理サーバ装置SVは、図2に破線で示すように、必要に応じて、さらに、SV制御処理部22に接続され例えば各種コマンドや各種データ等を入力するサーバ側入力部(SV入力部)24、SV入力部24で入力された各種コマンドや各種データおよび被監視者Obに対する監視に関する監視情報等を出力するサーバ側出力部(SV出力部)25、および、外部機器との間でデータの入出力を行うサーバ側インターフェース部(SVIF部)26等を備えても良い。このSV出力部25が表示装置である場合には、SV出力部25は、積算結果を表示する前記所定の表示装置の一例に相当する。
【0058】
このような管理サーバ装置SVは、例えば、通信機能付きのコンピュータによって構成可能である。
【0059】
固定端末装置SPは、ネットワークNWを介して他の装置SU、SV、TAと通信する通信機能、所定の情報を表示する表示機能、および、所定の指示やデータを入力する入力機能等を備え、管理サーバ装置SVや携帯端末装置TAに与える所定の指示やデータを入力したり、センサ装置SUで得られた監視情報を表示したり等することによって、被監視者監視システムMSのユーザインターフェース(UI)として機能する機器である。このような固定端末装置SPは、例えば、通信機能付きのコンピュータによって構成可能である。固定端末装置SPは、積算結果を表示する前記所定の表示装置の他の一例に相当する。
【0060】
なお、前記端末装置の一例としての固定端末装置SPは、携帯端末装置TAと同様に動作するが、本明細書では、前記端末装置の他の一例である携帯端末装置TAについて説明される。
【0061】
携帯端末装置TAは、ネットワークNWを介して他の装置SV、SP、SUと通信する通信機能、所定の情報を表示する表示機能、所定の指示やデータを入力する入力機能、および、音声通話を行う通話機能等を備え、管理サーバ装置SVやセンサ装置SUに与える所定の指示やデータ(看介護記録のデータを含む)を入力したり、管理サーバ装置SVからの通知によってセンサ装置SUで得られた前記監視情報を表示したり、センサ装置SUとの間で音声通話によってナースコールの応答や声かけしたり等するための機器である。携帯端末装置TAは、積算結果を表示する前記所定の表示装置の他の一例に相当する。このような携帯端末装置TAは、本実施形態では、例えば、図8に示すように、端末側通信インターフェース部(TA通信IF部)31と、端末側制御処理部(TA制御処理部)32と、端末側記憶部(TA記憶部)33と、端末側音入出力部(TA音入出力部)34と、端末側入力部(TA入力部)35と、端末側表示部(TA表示部)36と、端末側インターフェース部(TAIF部)37とを備える。
【0062】
TA音入出力部34は、TA制御処理部32に接続され、外部の音を取得して携帯端末装置TAに入力するための回路であって、TA制御処理部32の制御に従って音を表す電気信号に応じた音を生成して出力するための回路である。TA音入出力部34は、例えば、音の電気信号(音データ)を音の機械振動信号(音響信号)に変換するスピーカ等と、可聴領域の音の機械振動信号を電気信号に変換するマイクロフォン等とを備えて構成される。TA音入出力部34は、外部の音を表す電気信号をTA制御処理部32へ出力し、TA制御処理部32から入力された電気信号を音の機械振動信号に変換して出力する。
【0063】
TA入力部35は、TA制御処理部32に接続され、例えば、所定の操作を受け付け、携帯端末装置TAに入力する回路であり、例えば、所定の機能を割り付けられた複数の入力スイッチ等である。前記所定の操作には、例えば、ログインするためのIDの入力操作や、音声通話の要求操作およびその終了操作や、ライブでの動画の要求操作およびその終了操作や、前記通知されたイベントに関わる被監視者Obに対する例えば救命、看護、介護および介助等の対応(対処、処置、措置)を実行する意思が当該携帯端末装置TAを扱う監視者(ユーザ)にある旨(“対応する”)の入力操作や、所定の記録書式を用いた看介護記録の入力操作等の、監視する上で必要な各種操作等が含まれる。TA表示部36は、TA制御処理部32に接続され、TA制御処理部32の制御に従って、TA入力部35から入力された所定の操作内容や、被監視者監視システムMSによって監視されている被監視者Obに対する監視に関する前記監視情報(例えば前記所定のイベント(センサ装置SUで検知した所定の行動の種類やセンサ装置SUで受け付けたナースコール)、被監視者Obの画像(静止画および動画)、および、前記通知を受けた時刻等)や、看介護記録を入力するための記録書式や、後述の積算結果およびその警告等を表示する回路であり、例えばLCD(液晶ディスプレイ)および有機ELディスプレイ等の表示装置である。そして、本実施形態では、TA入力部35およびTA表示部36からタッチパネルが構成されている。この場合において、TA入力部35は、例えば抵抗膜方式や静電容量方式等の操作位置を検出して入力する位置入力デバイスである。このタッチパネルでは、TA表示部36の表示面上に位置入力デバイスが設けられ、TA表示部36に入力可能な1または複数の入力内容の候補が表示され、例えば看護師や介護士等のユーザ(監視者)が、入力したい入力内容を表示した表示位置を触れると、位置入力デバイスによってその位置が検出され、検出された位置に表示された表示内容がユーザの操作入力内容として携帯端末装置TAに入力される。
【0064】
TAIF部37は、TA制御処理部32に接続され、TA制御処理部32の制御に従って、外部機器との間でデータの入出力を行う回路であり、例えば、Bluetooth(登録商標)規格を用いたインターフェース回路、IrDA規格等の赤外線通信を行うインターフェース回路、および、USB規格を用いたインターフェース回路等である。
【0065】
TA通信IF部31は、SV通信IF部21と同様に、TA制御処理部32に接続され、TA制御処理部32の制御に従って通信を行うための通信回路である。TA通信IF部31は、例えば、IEEE802.11規格等に従った通信インターフェース回路を備えて構成される。
【0066】
TA記憶部33は、TA制御処理部32に接続され、TA制御処理部32の制御に従って、各種の所定のプログラムおよび各種の所定のデータを記憶する回路である。前記各種の所定のプログラムには、例えば、携帯端末装置TAの各部を当該各部の機能に応じてそれぞれ制御するTA制御プログラムや、被監視者Obに対する監視に関する所定の情報処理を実行するTA監視処理プログラムや、TA音入出力部34等を用いることでセンサ装置SUとの間で音声通話を行う通話処理プログラムや、センサ装置SUから動画の配信を受け、前記配信を受けた動画をストリーミング再生でTA表示部36に表示するストリーミング処理プログラムや、看介護記録に関する所定の情報処理を実行するTA看介護記録処理プログラム等の制御処理プログラムが含まれる。前記各種の所定のデータでは、自機の端末ID、被監視者Obの前記監視情報、センサ装置SUに関するセンサ情報、および、TA表示部36に表示される画面情報等の各プログラムを実行する上で必要なデータ等が含まれる。TA記憶部33は、例えばROMやEEPROM等を備える。TA記憶部33は、前記所定のプログラムの実行中に生じるデータ等を記憶するいわゆるTA制御処理部32のワーキングメモリとなるRAM等を含む。
【0067】
これら監視情報、センサ情報および画面情報それぞれを記憶するために、TA記憶部33は、端末側監視情報記憶部(TA監視情報記憶部)331、端末側センサ情報記憶部(TAセンサ情報記憶部)332および画面情報記憶部333を機能的に備える。
【0068】
TA監視情報記憶部331は、前記監視情報を記憶するものである。本実施形態では、TA監視情報記憶部331は、前記監視情報として、管理サーバ装置SVから受信した第2イベント通知通信信号に収容されたセンサID、イベント情報(事象情報、本実施形態では入床、起床、離床、転倒およびナースコール)、画像および動画のダウンロード先のセンサ装置SUの通信アドレス、ならびに、当該第2イベント通知通信信号の受信時刻および対処の有無等を互いに対応付けて記憶する。より具体的には、TA監視情報記憶部331は、図3に示すように、SV監視情報テーブルMT-SVと同様な端末側監視情報テーブル(TA監視情報テーブル)MT-TAに前記監視情報を記憶する。
【0069】
TAセンサ情報記憶部332は、前記センサ情報を記憶するものである。TAセンサ情報記憶部332は、センサID、配設場所、被監視者名および備考を互いに対応付けて記憶する。より具体的には、TAセンサ情報記憶部332は、図5に示すように、SVセンサ情報テーブルST-SVと同様な端末側センサ情報テーブル(TAセンサ情報テーブル)ST-TAに前記センサ情報を記憶する。
【0070】
画面情報記憶部333は、比較的多用する、例えば後述の待受け画面51等の電子ファイルを予め記憶したり、管理サーバ装置SVから受信した所定の記録書式画面64等の電子ファイルを記憶したりするものである。
【0071】
TA制御処理部32は、携帯端末装置TAの各部を当該各部の機能に応じてそれぞれ制御し、被監視者Obの前記監視情報を受けて表示し、ナースコールの応答や声かけするための回路である。本実施形態では、TA制御処理部32は、所定の記録書式を用いた看介護記録の入力処理を実行する。TA制御処理部32は、例えば、CPUおよびその周辺回路を備えて構成される。TA制御処理部32は、制御処理プログラムが実行されることによって、端末側制御部(TA制御部)321、端末側監視処理部(TA監視処理部)322、通話処理部323、ストリーミング処理部324および端末側看介護記録処理部(TA看介護記録処理部)325を機能的に備える。
【0072】
TA制御部321は、携帯端末装置TAの各部を当該各部の機能に応じてそれぞれ制御し、携帯端末装置TAの全体制御を司るものである。
【0073】
TA監視処理部322は、被監視者Obに対する監視に関する所定の情報処理を実行するものである。より具体的には、TA監視処理部322は、センサ装置SUによって送信された第1イベント通知通信信号、に起因して管理サーバ装置SVによって送信された第2イベント通知通信信号を受信した場合に、この受信した第2イベント通知通信信号に収容された各情報(各データ)に基づき、被監視者Obの監視情報をTA監視情報記憶部331に記憶(記録)する。TA監視処理部322は、この受信した第2イベント通知通信信号に収容された各情報に応じた画面をTA表示部36に表示する。そして、TA監視処理部322は、TA入力部35から所定の入力操作を受け付けると、その入力操作に応じた所定の処理を実行する。
【0074】
通話処理部323は、TA音入出力部34等を用いることでセンサ装置SUとの間で音声通話を行うものである。より具体的には、例えば、通話処理部323は、TA音入出力部34等を用い、第2イベント通知通信信号の送信の原因となった第1イベント通知通信信号を管理サーバ装置SVへ送信した送信元のセンサ装置SUとの間で例えばVoIP(Voice over Internet Protocol)によって音声通話を行う。
【0075】
ストリーミング処理部324は、センサ装置SUから動画(例えばライブの動画)の配信を受け、前記配信を受けた動画をストリーミング再生でTA表示部36に表示するものである。
【0076】
TA看介護記録処理部325は、看介護記録に関する所定の情報処理を実行するものである。より具体的には、TA看介護記録処理部325は、所定の記録書式を用いた看介護記録の入力処理を実行する。より詳しくは、TA看介護記録処理部325は、管理サーバ装置SVとの間で各通信信号を送受信することによって、看介護記録の対象者(被監視者Ob)を選択する対象者選択処理、所定の記録書式を選択する書式選択処理、および、前記選択した記録書式を用いた看介護記録の記録処理の各処理を順次に実行する。
【0077】
このような携帯端末装置TAは、例えば、いわゆるタブレット型コンピュータやスマートフォンや携帯電話機等の、持ち運び可能な通信端末装置によって構成可能である。
【0078】
次に、本実施形態における被監視者監視システムの動作について説明する。図9は、前記携帯端末装置に表示される待受け画面の一例を示す図である。図10は、前記携帯端末装置に表示される監視情報画面の一例を示す図である。図11は、前記携帯端末装置に表示されるナースコール受付画面の一例を示す図である。図12は、前記固定端末装置に表示させる目標設定画面の一例を示す図である。図13は、実施形態の被監視者監視システムにおける看介護記録の動作を示すシーケンス図である。図14は、実施形態の被監視者監視システムにおける第1モードでの状況表示の動作を示すフローチャートである。図15は、実施形態の被監視者監視システムにおける第2モードでの状況表示の動作を示すフローチャートである。図16は、実施形態の被監視者監視システムにおける第3モードでの状況表示の動作を示すフローチャートである。図17は、実施形態の被監視者監視システムにおける第4モードでの状況表示の動作を示すフローチャートである。図18は、前記携帯端末装置に表示される対象者選択画面の一例を示す図である。図19は、前記携帯端末装置に表示されるサブメニュー画面の一例を示す図である。図20は、前記携帯端末装置に表示される書式選択画面の一例を示す図である。図21は、前記携帯端末装置に表示される食事ケア用記録書式画面の一例を示す図である。図22は、前記携帯端末装置に表示される水分ケア用記録書式画面の一例を示す図である。図22Aは、飲料の種類(飲料種)を入力するための画面の一例を示し、図22Bは、水分摂取量を入力するための画面の一例を示し、図22Cは、水分ケアの実施時刻を入力するための画面の一例を示す。図23は、前記携帯端末装置に表示される服薬ケア用記録書式画面(投薬ケア用記録書式画面)の一例を示す図である。図24は、前記携帯端末装置に表示される警告画面の一例を示す図である。図25は、前記固定端末装置に表示された履歴表示画面の一例を示す図である。
【0079】
以下では、まず、第1に、図9ないし図11を用いて、被監視者を監視する監視動作について説明し、次に、第2に、図12を用いて、看介護の目標を設定する処理について説明し、次に、第3に、図13図14、および、図18ないし図23を用いて、前記第1モードでの状況表示の処理について説明し、次に、第4に、図15および図24を用いて、前記第2モードでの状況表示の処理について説明し、次に、第5に、図16および図25を用いて、前記第3モードでの状況表示の処理について説明し、そして、第6に、図17および図24を用いて、前記第4モードでの状況表示の処理について説明する。
【0080】
上記構成の被監視者監視システムMSでは、各装置SU、SV、SP、TAは、電源が投入されると、必要な各部の初期化を実行し、その稼働を始める。管理サーバ装置SVでは、その制御処理プログラムの実行によって、SV制御処理部21には、SV制御部221、SV監視処理部222およびSV看介護記録処理部223が機能的に構成される。携帯端末装置TAでは、その制御処理プログラムの実行によって、TA制御処理部32には、TA制御部321、TA監視処理部322、通話処理部323、ストリーミング処理部324およびTA看介護記録処理部325が機能的に構成される。
【0081】
(監視動作)
監視動作では、センサ装置SUは、各フレームごとに、あるいは、数フレームおきに、次のように動作することで、被監視者Obにおける所定の動作を検知し、また、ナースコールの受付の有無を判定している。まず、センサ装置SUは、前記画像センサから1フレーム分の画像(画像データ)を対象画像として取得し、この取得した対象画像に基づいて被監視者Obにおける所定の行動を検知し、前記所定の行動を検知すると、その検知結果を所定の端末装置SP、TAへ通知するために、前記イベント情報として検知した前記所定の行動を収容した、前記所定の行動の検知にかかる第1イベント通知通信信号を、管理サーバ装置SVへ送信する。このように動作している間に、センサ装置SUは、ナースコールを受け付けているか否かを判定し、ナースコールを受け付けると、そのナースコールの受付を所定の端末装置SP、TAへ通知するために、センサ装置SUは、前記イベント情報として前記受け付けたナースコールを収容した、前記ナースコールの受付にかかる第1イベント通知通信信号を、管理サーバ装置SVへ送信する。
【0082】
管理サーバ装置SVは、第1イベント通知通信信号をネットワークNWを介してセンサ装置SUから受信すると、SV監視処理部222によって、この第1イベント通知通信信号に収容されたセンサIDおよびイベント情報等の各情報を、このセンサIDを持つセンサ装置SUで監視されている被監視者Obの監視情報として記憶(記録)する。管理サーバ装置SVは、SV監視処理部222によって、前記通知先対応関係から、前記受信した第1イベント通知通信信号における送信元(通知元)のセンサ装置SUに対応する通知先の端末装置SP、TAを特定し、この通知先の端末装置SP、TAへ第2イベント通知通信信号を送信する。
【0083】
固定端末装置SPおよび携帯端末装置TAは、前記第2イベント通知通信信号をネットワークNWを介して管理サーバ装置SVから受信すると、TA監視処理部322によって、この第2イベント通知通信信号に収容されたセンサIDおよびイベント情報等の各情報を、このセンサIDを持つセンサ装置SUで監視されている被監視者Obの監視情報として記憶(記録)し、前記監視情報を表示する。
【0084】
より具体的には、代表的に、携帯端末装置TAの動作について説明すると、上述したように、電源が投入され、その稼働を始めると、携帯端末装置TAでは、例えば看護師や介護士等の監視者(ユーザ)によるログイン操作が受け付けられ、TA監視処理部322によって、自機宛の通信信号を待ち受ける待受け画面がTA表示部36に表示される。この待受け画面51は、例えば、図9に示すように、メニューバーを表示するメニューバー領域511と、待ち受け中であることを表すメッセージ(例えば「通知はありません」)およびアイコンを表示する待受けメイン領域512と、現在時刻を表示する時刻領域513と、今日の年月日曜日を表示する年月日曜日領域514と、今、当該携帯端末装置TAにログインしているユーザ名を表示するユーザ名領域515とを備える。ログイン操作を受け付けると、携帯端末装置TAは、TA監視処理部322によって、自機の端末IDおよび自機にログインした監視者(ユーザ)の氏名を収容した通信信号(ログイン通知通信信号)を管理サーバ装置SVへ送信する。管理サーバ装置SVは、このログイン通知通信信号を受信すると、SV監視処理部222によって、この受信したログイン通知通信信号に収容された端末IDと監視者の氏名(監視者情報)とを互いに対応付けてSV記憶部23に記憶する。なお、このログイン通知通信信号の受信によって開始される第4モードでの状況表示については、後述する。
【0085】
自機宛の通信信号を待ち受け中では、携帯端末装置TAは、TA制御処理部32のTA制御部321によって、通信信号を受信するまで繰り返し、TA通信IF部31で通信信号を受信したか否かを判定し、通信信号を受信すると、この受信した通信信号の種類を判定する。この判定の結果、携帯端末装置TAは、この受信した通信信号が第2イベント通知通信信号ではない場合には、前記受信した通信信号に応じた適宜な処理を行って本処理を終了し、次の自機宛の通信信号を待ち受ける。一方、前記受信した通信信号が第2イベント通知通信信号である場合(第2イベント通知)には、携帯端末装置TAは、TA制御処理部32のTA監視処理部322によって、前記受信した第2イベント通知通信信号に収容された、被監視者Obに対する監視に関する監視情報をTA監視情報記憶部331に記憶(記録)し、前記受信した第2イベント通知通信信号に収容された各情報に応じた画面をTA表示部36に表示する。
【0086】
より詳しくは、TA監視処理部322は、前記受信した第2イベント通知通信信号に収容された前記イベント情報が前記所定の行動である場合には、例えば図10に示す監視情報画面52をTA表示部36に表示し、一方、前記受信した第2イベント通知通信信号に収容された前記イベント情報が前記ナースコールである場合には、例えば図11に示すナースコール受付画面53をTA表示部36に表示する。
【0087】
この監視情報画面52は、被監視者Obの監視に関する前記監視情報を表示するための画面である。前記監視情報画面52は、例えば、図10に示すように、メニューバー領域511と、前記受信した第2イベント通知通信信号に収容されたセンサIDを持つセンサ装置SUの配設場所および前記センサIDを持つ前記センサ装置SUによって監視される被監視者Obの名前を表示する被監視者名領域521と、前記受信した第2イベント通知通信信号の受信時刻(または前記所定の行動の検知時刻)からの経過時間、および、前記受信した第2イベント通知通信信号に収容された前記イベント情報(前記所定の行動の検知結果)を表示する検知情報表示領域522と、前記受信した第2イベント通知通信信号に収容された画像(すなわち、前記センサIDを持つ前記センサ装置SUによって撮像された対象画像)(ここでは静止画)を表示する画像領域523と、「対応する」ボタン524と、「話す」ボタン525と、「LIVEを見る」ボタン526とを備える。
【0088】
被監視者名領域521にセンサ装置SUの配設場所および被監視者Obの名前を表示するために、前記受信した第2イベント通知通信信号に収容されたセンサIDを検索キーに、センサ装置SUの配設場所および被監視者Obの名前がTAセンサ情報記憶部332から検索され、表示される。検知情報表示領域522には、前記受信した第2イベント通知通信信号に収容された前記検知結果(本実施形態では、入床、起床、離床および転倒の各名称)がそのまま表示されても良いが、本実施形態では、前記検知結果を象徴的に表すアイコンで表示されている。このアイコンで表示するために、TA記憶部33には、各行動およびその行動を象徴的に表すアイコンが互いに対応付けられて予め記憶される。図10に示す例では、検知情報表示領域522には、起床を象徴的に表す起床アイコンが表示されている。「対応する」ボタン524は、監視情報画面52では、この監視情報画面52に表示された検知結果に対し例えば救命、看護、介護および介助等の所定の対応(対処、処置、措置)を実施する意思が当該携帯端末装置TAのユーザにある旨を、当該携帯端末装置TAに入力するためのボタンである。「話す」ボタン525は、音声通話を要求するためのボタンであって、前記センサIDの前記センサ装置SUと当該携帯端末装置TAとをネットワークNWを介して通話可能に接続する指示を入力するためのボタンである。「LIVEを見る」ボタン526は、ライブでの動画を要求するためのボタンであって、前記センサIDの前記センサ装置SUによって撮像される動画を表示させる指示を入力するためのボタンである。
【0089】
前記ナースコール受付画面53は、ナースコールの受付を表示するための画面である。このナースコール受付画面53は、例えば、図11に示すように、メニューバー領域511と、被監視者名領域521と、検知情報表示領域522と、ナースコールを受け付けた旨を表すメッセージ(例えば「ナースコールです」)を表示するナースコール受付通知表示領域531と、「対応する」ボタン524と、「話す」ボタン525とを備える。このナースコール受付画面53では、検知情報表示領域522には、前記受信した第2イベント通知通信信号の受信時刻(または前記ナースコールを受け付けた受付時刻)からの経過時間のみが表示される。なお、ナースコール受付画面53は、「LIVEを見る」ボタン526をさらに備えても良い。
【0090】
このような監視情報画面52やナースコール受付画面53の表示中に、携帯端末装置TAは、TA制御処理部32によって、入力操作を受け付けるまで繰り返し、TA入力部35およびTA表示部36を備えて成るタッチパネルで入力操作を受け付けたか否かを、判定する。入力操作を受け付けると、携帯端末装置TAは、TA制御処理部32によって、入力操作の内容に応じた適宜な処理を実行し、本処理を終了し、そして、次の自機宛の通信信号を待ち受ける。
【0091】
例えば、携帯端末装置TAは、TA制御処理部32によって、前記タッチパネルを構成するTA入力部35から「対応する」ボタン524の入力操作を受け付けると、まず、現在、TA表示部36に表示している被監視者Obの監視情報に、「対応する」を受け付けた旨を付してTA監視情報記憶部331に記憶する。より具体的には、TA制御処理部32は、TA監視情報記憶部331に記憶されているTA監視情報テーブルMT-TAにおいて、現在、TA表示部36に表示している被監視者Obの監視情報を登録しているレコード(ここでは前記受信した第2イベント通知通信信号に収容されていた監視情報を登録したレコード)の対応フィールド3316に、対応の受付を表す対応フラグ「1」を登録する。TA制御処理部32は、TA表示部36に表示している被監視者Obの監視情報に対応するセンサID、イベント情報および「対応する」を受け付けた旨を表す情報(対応有意思情報)を収容した通信信号(第1対応有意思通知通信信号)を管理サーバ装置SVへ送信する。この第1対応有意思通知通信信号を受信した管理サーバ装置SVは、まず、SV制御処理部22によって、SV監視情報記憶部231に記憶されているSV監視情報テーブルMT-SVにおいて、前記受信した第1対応有意思通知通信信号に収容されているセンサIDおよびイベント情報それぞれをセンサIDフィールド2311およびイベントフィールド2312それぞれに登録し、かつ、対応フィールド2316に対応フラグ「0」を登録しているレコードの対応フィールド2316に、対応の受付を表す対応フラグ「1」を登録し、次に、前記受信した第1対応有意思通知通信信号に収容されたセンサID、イベント情報および対応有意思情報を収容した通信信号(対応有意思周知通信信号)を同報通信で端末装置SP、TAへ送信する。これによって、TA表示部36に表示している被監視者Obの監視情報に対応するセンサIDに関し、「対応する」を受け付けた旨が各端末装置SP、TA間で同期される。
【0092】
また例えば、携帯端末装置TAは、TA制御処理部32によって、「話す」ボタン525の入力操作を受け付けると、通話処理部323によって、TA表示部36に表示している被監視者Obを監視するセンサ装置SUへ、音声通話を要求する旨等の情報を収容した通信信号(通話要求通信信号)を送信し、これに応じたセンサ装置SUとネットワークNWを介して音声通話可能に接続する。これによって携帯端末装置TAとセンサ装置SUとの間で音声通話が可能となる。なお、携帯端末装置TAは、TA制御処理部32によって、音声通話の終了の指示を入力するためのボタンである図略の「終了」ボタンの入力操作を受け付けると、通話処理部323によって、TA表示部36に表示している被監視者Obを監視するセンサ装置SUへ、音声通話の終了を要求する旨等の情報を収容した通信信号(通話終了通信信号)を送信する。これによって携帯端末装置TAとセンサ装置SUとの間での音声通話が終了される。
【0093】
また例えば、携帯端末装置TAは、TA制御処理部32によって、「LIVEを見る」ボタン526の入力操作を受け付けると、TAストリーミング処理部324によって、現在、TA表示部36に表示している被監視者Obを監視するセンサ装置SUへ、ライブでの動画の配信を要求する旨等の情報を収容した通信信号(動画配信要求通信信号)を送信し、これに応じたセンサ装置SUとネットワークNWを介して動画のダウンロード可能に接続し、前記センサ装置SUからライブでの動画の配信を受け、この配信を受けた動画をストリーミング再生でTA表示部36に表示する。このライブでの動画を表示する監視情報画面52では、画像領域523に動画が表示され、そして、「LIVEを見る」ボタン526に代え図略の「LIVE終了」ボタンが表示される。これによって携帯端末装置TAには、ライブでの動画が表示される。前記図略の「LIVE終了」ボタンは、動画の終了を要求するためのボタンであって、前記センサIDの前記センサ装置SUによって撮像される動画の配信を終了(停止)させ表示を終了(停止)させる指示を入力するためのボタンである。携帯端末装置TAは、TA制御処理部32によって、「LIVE終了」ボタンの入力操作を受け付けると、TAストリーミング処理部324によって、現在、TA表示部36に表示している被監視者Obを監視するセンサ装置SUへ、動画配信の終了を要求する旨等の情報を収容した通信信号(動画配信終了通信信号)を送信し、静止画をTA表示部36に表示する。これによって携帯端末装置TAは、ライブでの動画の表示を終了する。
【0094】
このような動作によって、被監視者監視システムMSは、各センサ装置SU、管理サーバ装置SV、固定端末装置SPおよび携帯端末装置TAによって、大略、各被監視者Obにおける所定の行動を検知し、ナースコールを受け付けて、各被監視者Obを監視している。
【0095】
(看介護の目標の設定動作)
看介護目標情報記憶部236に記憶される看介護の目標は、ネットワークNWを介して端末装置SP、TAから入力される。より具体的には、看介護の目標の設定を要求するための所定の入力操作を受け付けると、端末装置SP、TAは、看介護の目標の設定を要求するための通信信号(目標設定要求通信信号)を管理サーバ装置SVに送信する。前記目標設定要求通信信号には、看介護の目標の設定を要求する命令(指示、コマンド)および自機の端末IDが収容される。この目標設定要求通信信号を受信すると、管理サーバ装置SVは、SV看介護記録処理部223によって、看介護の目標を設定するための画面(目標設定画面)のデータ(電子ファイル)を収容した通信信号(目標設定画面通知通信信号)を端末装置SP、TAを返信する。目標設定画面通知通信信号を受信すると、端末装置SP、TAは、目標設定画面を表示する。
【0096】
この目標設定画面55は、例えば、図12に示すように、看介護の目標を設定する対象の被監視者Obが所在する居室RMの名称を入力するための部屋名入力領域551と、前記看介護の目標を設定する対象の前記被監視者Obの氏名を入力するための氏名入力領域552と、前記看介護の目標を設定する対象の看介護の種類名を入力するためのケア項目入力領域553と、前記設定する看介護の目標を入力するための目標量設定入力領域554と、これら部屋名入力領域551、氏名入力領域552、ケア項目入力領域553および目標量設定入力領域554に入力されたデータを消去して当該目標設定画面55を表示する前に表示していた画面に戻る指示を入力するための「キャンセル」ボタン556と、これら部屋名入力領域551、氏名入力領域552、ケア項目入力領域553および目標量設定入力領域554に入力されたデータを管理サーバ装置SVへ看介護目標情報として送信する指示を入力するための「登録」ボタン557とを備える。看介護の種類名は、ケア項目入力領域553に直接入力されて良く、またケア項目入力領域553に表示されるプルダウンメニューから選択されて入力されて良い。看介護の目標は、目標量設定入力領域554に直接入力されて良く、また目標量設定入力領域554に表示されるプルダウンメニューから選択されて入力されて良い。なお、目標設定画面55は、複数の目標が入力できるように、ケア項目入力領域553および目標量設定入力領域554を、対で、複数備えても良い。
【0097】
監視者(ユーザ)は、端末装置SP、TAに表示された目標設定画面55を用いて対象の被監視者Obに対する看介護の目標を端末装置SP、TAに入力し、「登録」ボタン557を入力操作する。例えば、監視者(ユーザ)は、部屋名入力領域551に「101号室」を入力し、氏名入力領域552に「A」を入力し、ケア項目入力領域553に「食事ケア」を入力し、目標量設定入力領域554に「40」を入力し、そして、「登録」ボタン557を入力操作する。
【0098】
目標設定画面55における「登録」ボタン557の入力操作を受け付けると、端末装置SP、TAは、目標設定画面55を用いて入力された部屋名、被監視者名、看介護の種類名および看介護の目標を看介護目標情報として収容した通信信号(設定目標通知通信信号)を管理サーバ装置SVへ送信する。設定目標通知通信信号を受信すると、管理サーバ装置SVは、SV看介護記録処理部223によって、この受信した設定目標通知通信信号に収容された看介護目標情報を看介護目標情報記憶部236に記憶する。より具体的には、SV看介護記録処理部223は、看介護目標情報記憶部236に記憶された看介護目標情報テーブルPTの被監視者名フィールド2361に、前記受信した設定目標通知通信信号に収容された被監視者名を登録したレコードを選定(検索)する。そして、SV看介護記録処理部223は、この選定したレコードにおける、前記受信した設定目標通知通信信号に収容された看介護の種類名に対応するフィールド2362~2364に、前記受信した設定目標通知通信信号に収容された看介護の目標を登録する。上述の例では、SV看介護記録処理部223は、看介護目標情報記憶部236に記憶された看介護目標情報テーブルPTの被監視者名フィールド2361に、前記受信した設定目標通知通信信号に被監視者名として収容された「A」を登録したレコードを選定(検索)する。そして、SV看介護記録処理部223は、この選定したレコードにおける、前記受信した設定目標通知通信信号に看介護の種類名として収容された「食事ケア」に対応するフィールド2362に、前記受信した設定目標通知通信信号に看介護の目標として収容された「40」を登録する。なお、被監視者名フィールド2361に、前記受信した設定目標通知通信信号に収容された被監視者名を登録したレコードが看介護目標情報記憶部236に記憶された看介護目標情報テーブルPTに無い場合には、SV看介護記録処理部223は、看介護目標情報記憶部236に記憶された看介護目標情報テーブルPTに、新たなレコードを追加し、この追加したレコードの被監視者名フィールド2361に、前記受信した設定目標通知通信信号に収容された被監視者名を登録し、この追加したレコードにおける、前記受信した設定目標通知通信信号に収容された看介護の種類名に対応するフィールド2362~2364に、前記受信した設定目標通知通信信号に収容された看介護の目標を登録する。これによって、前記受信した設定目標通知通信信号に収容された看介護目標情報が看介護目標情報記憶部236に記憶される。
【0099】
なお、本実施形態では、SV通信IF部21は、前記看介護目標情報を取得する第2取得部の一例に相当する。また、管理サーバ装置SVがSV入力部24をさらに備える場合には、前記看介護目標情報は、SV入力部24から入力されても良い。この場合、SV入力部24は、前記取得部の他の一例に相当する。
【0100】
(第1モードの動作)
第1モードでは、上述したように、積算結果は、看介護記録における記録書式の種類を選択するための書式選択画面に表示されるので、看介護記録を記録する処理と合わせて第1モードの動作を説明する。
【0101】
第1モードでは、図13において、携帯端末装置TAは、前記タッチパネルを構成するTA入力部35から、待受け画面51、監視情報画面52およびナースコール受付画面53等におけるメニューバー領域511の対象者選択ボタン5111の入力操作を受け付けると、TA看介護記録処理部325によって、対象者の選択を要求するための通信信号(対象者選択要求通信信号)を管理サーバ装置SVへ送信する(C11)。前記対象者選択要求通信信号には、対象者の選択を要求する命令(指示、コマンド、対象者選択要求命令)および自機の端末IDが収容される。前記対象者選択ボタン5111は、対象者選択画面61を表示する指示を、当該携帯端末装置TAに入力するためのボタンである。
【0102】
携帯端末装置TAから対象者選択要求通信信号を受信すると、管理サーバ装置SVは、SV制御処理部22によって、看介護記録の対象者として選択可能な被監視者Obを表示し、看介護記録の対象者(被監視者Ob)を選択するための画面(対象者選択画面)のデータ(電子ファイル)を収容した通信信号(選択可能対象者通知通信信号)を前記携帯端末装置TAへ返信する(C12)。
【0103】
前記対象者選択画面61は、例えば、図18に示すように、メニューバー領域511と、選択可能な1または複数の対象者を一覧で表示する対象者表示領域611(611-1~611-5)と、「確定」ボタン612とを備える。対象者表示領域611に、選択可能な対象者を一覧で表示するために、SV制御処理部22は、SVセンサ情報記憶部233に記憶されたSVセンサ情報テーブルST-SVにおける被監視者名フィールド3333および配設場所フィールド3332それぞれに登録されている被監視者名および配設場所それぞれを各レコードから取り出し、配設場所および被監視者名をセット(組)で、対象者表示領域611に、当該対象者選択画面61を表示する携帯端末装置TAのTA表示部36を正面視した場合に上から下へ順に所定の基準でソートされて一覧で表示されるように、配置する。ソートの基準は、任意であり、例えば、被監視者名の50音順(アルファベット順)や、配設場所の部屋番号順等である。図18に示す例では、配設場所および被監視者名の各セットは、配設場所の部屋番号順でソートされている。そして、この対象者選択画面61が携帯端末装置TAのTA表示部36に表示された場合に、対象者表示領域611(611-1~611-5)は、1人の対象者(被監視者Ob)を入力するために用いられ、監視者(携帯端末装置TAのユーザ)によって選択された対象者を、当該携帯端末装置TAに入力するためのボタン(対象者選択ボタン)でもある。「確定」ボタン612は、対象者表示領域611から入力された対象者を管理サーバ装置SVへ通知するための通信信号(選択対象者通知通信信号)を管理サーバ装置SVへ送信する指示を、当該携帯端末装置TAに入力するためのボタンである。
【0104】
管理サーバ装置SVから選択可能対象者通知通信信号を受信すると、携帯端末装置TAは、TA制御処理部32によって、対象者選択画面61をTA表示部36に表示する。なお、TA表示部36の表示領域より、対象者表示領域611が広く、全ての対象者表示領域611がTA表示部36の表示領域に表示できない場合には、例えばフリック(flick input)によってTA表示部36の表示領域に表示される対象者表示領域611の領域部分が変更(例えばスクロール等)され、TA表示部36の表示領域に表示されていない対象者表示領域611の他の領域部分が表示できるようになっている。
【0105】
このような対象者選択画面61がTA表示部36に表示されている場合に、携帯端末装置TAのユーザ(監視者)は、1人の対象者を選択するために、いずれか1つの対象者表示領域611を入力操作し、「確定」ボタン612を入力操作する。例えば、監視者は、「101号室A様」を表示する対象者表示領域(対象者選択ボタン)611-1を入力操作し、「確定」ボタン612を入力操作する。
【0106】
前記タッチパネルを構成するTA入力部35から、対象者表示領域611の入力操作を受け付けた後に、「確定」ボタン612の入力操作を受け付けると、携帯端末装置TAは、TA制御処理部32によって、対象者表示領域611から入力された1人の対象者(被監視者Ob)を管理サーバ装置SVへ通知するための通信信号(選択対象者通知通信信号)を管理サーバ装置SVへ送信する(C13)。この選択対象者通知通信信号には、対象者表示領域611-1~611-5の入力操作によって入力された1人の対象者の被監視者名および自機の端末IDが収容される。例えば、携帯端末装置TAの端末IDがTA-1である場合において、上述の例では、選択対象者通知通信信号には、「A」および「TA-1」が収容される。
【0107】
携帯端末装置TAから選択対象者通知通信信号を受信すると、管理サーバ装置SVは、SV制御処理部22によって、前記選択対象者通知通信信号に収容された被監視者名を、前記選択対象者通知通信信号の送信元である携帯端末装置TAの端末IDと対応付けてSV記憶部23に記憶する。例えば、上述の例では、「TA-1」と「A」とが互いに対応付けられてSV記憶部23に記憶される。そして、管理サーバ装置SVは、SV制御処理部22によって、選択可能なサブメニューを表示し、サブメニューを選択するための画面(サブメニュー画面)のデータ(電子ファイル)を収容した通信信号(サブメニュー通知通信信号)を前記携帯端末装置TAへ返信する(C14)。
【0108】
前記サブメニュー画面62は、例えば図19に示すように、メニューバー領域511と、対象者選択画面61で選択された対象者名を表示する対象者名表示領域621と、選択可能な1または複数のサブメニューをその名称で一覧で表示するサブメニュー表示領域622(622-1~622-3)とを備える。図19に示す例では、図18に示す対象者選択画面61で「101号室A」を表示する領域(対象者表示領域、対象者選択ボタン)611-1が携帯端末装置TAで監視者によって入力操作され、対象者名表示領域621には、「101号室A」が表示されている。サブメニュー表示領域622は、図19に示す例では、サブメニューとして、「ケア実施入力」ボタン622-1と、「話す」ボタン622-2と、「一時オフする」ボタン622-3とを備える。「ケア実施入力」ボタン613は、端末装置SP、TAから監視者によって1人の対象者(被監視者Ob)に対する看介護記録を管理サーバ装置SVに記録する指示を、当該携帯端末装置TAに入力するためのボタンである。「話す」ボタン622-2は、上述の「話す」ボタン525と同様に、音声通話を要求するためのボタンであって、対象者名表示領域621に表示されている被監視者Obを監視するセンサ装置SUと当該携帯端末装置TAとをネットワークNWを介して通話可能に接続する指示を入力するためのボタンである。「一時オフする」ボタン622-3は、対象者名表示領域621に表示されている被監視者Obに対するセンサ装置SUによる監視を一時的に止める指示を入力するためのボタンである。なお、前記対象者名表示領域621は、サブメニュー画面62が携帯端末装置TAのTA表示部36に表示された場合に、対象者選択画面61を表示する指示を、当該携帯端末装置TAに入力するためのボタンでもあっても良い。したがって、この場合では、監視者は、対象者名表示領域621を入力操作することで、対象者選択画面61から対象者を変更できる。なお、このサブメニュー画面62は、待受け画面51、監視情報画面52およびナースコール受付画面53等におけるメニューバー領域511のサブメニューボタン5112の入力操作によっても表示される。また、このサブメニュー画面62のサブメニュー表示領域622は、目標設定画面55を表示する指示を、当該携帯端末装置TAに入力するためのボタンをさらに備えても良い。
【0109】
管理サーバ装置SVからサブメニュー通知通信信号を受信すると、携帯端末装置TAは、TA制御処理部32によって、サブメニュー画面62をTA表示部36に表示する。
【0110】
このようなサブメニュー画面62がTA表示部36に表示されている場合に、第1モードでは、携帯端末装置TAのユーザ(監視者)は、1人の対象者に対する看介護記録を実施するために、「ケア実施入力」ボタン622-1を入力操作する。
【0111】
「ケア実施入力」ボタン622-1の入力操作を受け付けると、携帯端末装置TAは、TA看介護記録処理部325によって、看介護の種類(看介護記録の種類、記録書式の種類)の選択を要求するための通信信号(種類選択要求通信信号)を管理サーバ装置SVへ送信する(C15)。前記種類選択要求通信信号には、看介護の種類(看介護記録の種類、記録書式の種類)の選択を要求する命令(指示、コマンド、種類選択要求命令)および自機の端末IDが収容される。
【0112】
携帯端末装置TAから種類選択要求通信信号を受信すると、管理サーバ装置SVは、SV看介護記録処理部223によって、看介護の種類に応じて予め用意され選択可能な記録書式の種類を表示し、1人の対象者のために1つの記録書式の種類を選択するための画面(書式選択画面)のデータ(電子ファイル)を作成し、この作成した書式選択画面の電子ファイルを収容した通信信号(選択可能種類通知通信信号)を前記携帯端末装置TAへ返信する(C16)。
【0113】
より具体的には、図14において、SV看介護記録処理部223は、看介護記録情報記憶部235に記憶された看介護記録から、所定の期間ついて、所定の看介護の種類、および、処理C13で通知されSV記憶部23に記憶した対象者(被監視者Ob)に対応する看介護記録(看介護の内容)を取得する(S11)。看介護記録が取得される前記所定の看介護の種類は、全種類であって良いが、本実施形態では、看介護の目標が予め設定されている看介護の種類であり、例えば、食事ケア、水分ケアおよび服薬ケアである。前記所定の期間は、上述したように、前記看介護の種類に応じて予め設定されている積算開始時点から、当該積算時点(第1モードでは現在時刻の現時点)までである。例えば、食事ケアおよび水分ケアでは、前記積算開始時点は、看介護の1日の始まりである例えば6時に設定されており、食事ケアおよび水分ケアそれぞれの前記処理の期間は、現在の年月日における6時から現在時刻までとなる。また例えば、服薬(投薬)ケアでは、前記積算開始時点は、前記複数日における初日の0時に設定されており、服薬(投薬)ケアの前記処理の期間は、前記複数日における初日の0時から現在時刻までとなる。より詳しくは、SV看介護記録処理部223は、時計部224から現在の年月日時分を取得し、看介護記録情報記憶部235に記憶された看介護記録情報テーブルRTから、処理C13で通知されSV記憶部23に記憶した対象者(被監視者Ob)に対応する看介護記録情報セットRSを選定(検索)する。例えば、上述の例では、SV看介護記録処理部223は、看介護記録情報テーブルRTから、「A」に対応する看介護記録情報セットRS-1を選定(検索)する。次に、SV看介護記録処理部223は、この選定した看介護記録情報セットRSから、食事ケア、水分ケアおよび服薬(投薬)ケアそれぞれ対応する各看介護記録サブテーブルRSTを選定(検索)する。そして、SV看介護記録処理部223は、食事ケアに対応する看介護記録サブテーブルRSTから、現在の年月日における6時から現在時刻までの食事ケアの内容(本実施形態では主食量および副食量)を取得し、水分ケアに対応する看介護記録サブテーブルRSTから、現在の年月日における6時から現在時刻までの水分ケアの内容(本実施形態では水分摂取量)を取得し、服薬(投薬)ケアに対応する看介護記録サブテーブルRSTから、現在の年月日に対し前記複数日における初日の0時から現在時刻までの服薬(投薬)ケアの内容(本実施形態では服薬量(投薬量)を取得する。
【0114】
次に、SV看介護記録処理部223は、処理S11で取得した看介護記録に基づいて、所定の期間について、看介護の種類および被監視者Obに対応する看介護の内容の積算を求める(S12)。より具体的には、SV看介護記録処理部223は、処理S11で取得した食事ケアの内容を積算し(本実施形態では主食量および副食量の総和)、処理S11で取得した水分ケアの内容を積算し(本実施形態では水分摂取量の総和)、そして、処理S11で取得した服薬(投薬)ケアの内容を積算する(本実施形態では服薬量(投薬量)の総和)。
【0115】
次に、SV看介護記録処理部223は、前記求めた積算結果(本実施形態では、食事ケアの第1積算結果、水分ケアの第2積算結果および服薬(投薬)ケアの第3積算結果)の達成度合いを求める(S13)。より具体的には、SV看介護記録処理部223は、看介護目標情報記憶部236に記憶された看介護目標情報から、前記求めた積算結果に対応する看介護の種類および被監視者Obにさらに対応する看介護の目標を取り出し、前記取り出した看介護の目標に対する前記求めた積算結果の達成度合い(例えば百分率で表した達成率、百分率で表した未達率および未達量等)を求める。より詳しくは、SV看介護記録処理部223は、看介護目標情報記憶部236に記憶された看介護目標情報テーブルPTから、その被監視者名フィールド2361に、処理C13で通知されSV記憶部23に記憶した対象者(被監視者Ob)の被監視者名を登録するレコードを選定(検索)し、この選定したレコードにおける食事ケアフィールド2362,水分ケアフィールド2363および服薬(投薬)ケアフィールド2364それぞれから、看介護の各目標を取り出す。例えば、上述の例では、被監視者名フィールド2361に「A」を登録するレコードが選定され、このレコードの食事ケアフィールド2362,水分ケアフィールド2363および服薬(投薬)ケアフィールド2364それぞれから、食事ケアの目標「40/日」、水分ケアの目標「400cc/日」および服薬(投薬)ケアの目標「4錠/3日」それぞれが取り出される。そして、SV看介護記録処理部223は、食事ケアの目標に対する積算結果の達成率を求め、水分ケアの目標に対する積算結果の達成率を求め、服薬(投薬)ケアの目標に対する積算結果の達成率を求める。例えば、水分ケアの積算結果が100ccである場合には、達成率は、(100/400)×100=25%と計算される。
【0116】
次に、SV看介護記録処理部223は、看介護記録情報記憶部235に記憶された看介護記録に基づいて、前記求めた積算結果に対応する看介護の種類および被監視者Obにさらに対応する看介護の前回の実施時点から、前記求めた積算結果の積算時点(第1モードでは現時点)までの経過時間(第A経過時間)を求める(S14)。より具体的には、SV看介護記録処理部223は、処理S11で取得した看介護記録に基づいて、食事ケアの前回の実施時点(実施時刻)から、現時点(現在時刻)までの第A1経過時間を求め、水分ケアの前回の実施時点から、現時点までの第A2経過時間を求め、そして、服薬(投薬)ケアの前回の実施時点から、現時点までの第A3経過時間を求める。
【0117】
次に、SV看介護記録処理部223は、処理S12で求めた積算結果に対応する看介護の種類ごとに、処理S12で積算結果を求めた際の前記所定の期間における積算開始時点から当該積算時点までの経過時間(第B経過時間)を求め、処理S13で求めた達成度合いおよび前記求めた第B経過時間が所定の条件を満たすか否かを判定し、その判定結果を、看介護の種類、被監視者名および端末IDに対応付けてSV記憶部23に記憶する(S15)。前記所定の条件は、例えば、上述した警告判定と同様の考え方に基づいて設定され、達成度合いに対する前記所定の条件は、達成率が所定の閾値(表示態様判定閾値)(例えば25%や30%や35%等)以下であり、経過時間に対する前記所定の条件は、起きている時間帯に対する所定の第1割合(例えば50%や60%等)の経過時間(表示態様判定時間)以上である。例えば、前記表示態様判定閾値が30%であって前記表示態様判定時間が7時間に設定されている場合に、処理S13で求めた達成率が25%であって上述で求めた第B経過時間が8時間である場合には、SV看介護記録処理部223は、前記所定の条件を満たすと判定する。
【0118】
次に、SV看介護記録処理部223は、これら処理S11ないし処理S15の各処理結果に基づいて、所定のマークアップ言語を用いて書式選択画面のデータ(電子ファイル)を作成する(S16)。
【0119】
前記書式選択画面63は、例えば、図20に示すように、メニューバー領域511と、対象者選択画面61で選択された対象者名(処理C13で通知されSV記憶部23に記憶した対象者(被監視者Ob)の被監視者名)を表示する対象者名表示領域621と、1人の対象者のために、選択可能な1または複数の記録書式の種類をその名称で一覧で表示する書式表示領域631(631-1~631-4)とを備える。そして、この記録書式名を表示する個々の領域631-1~631-4は、書式選択画面63が携帯端末装置TAのTA表示部36に表示された場合に、監視者によって選択された記録書式の種類(図20に示す例では記録書式名)を、当該携帯端末装置TAに入力するためのボタン(種類選択ボタン)でもある。さらに、本実施形態では、記録書式名を表示する個々の領域631-1~631-4は、積算結果を表示する積算結果表示領域6311(6311-1、6311-2)、達成率を表示する達成率表示領域6312(6312-1、6312-2)、および、看介護の前回の実施時刻からの第A経過時間を表示する経過時間表示領域6313(6313-1、6313-2)を備え、これら積算結果表示領域6311、達成率表示領域6312および経過時間表示領域6313それぞれには、記録書式名が示す看介護の種類に応じた、積算結果、達成率および第A経過時間が表示される。図20に示す例では、書式表示領域631は、食事ケア用の記録書式名として「食事ケア」を表示する「食事ケア」領域631-1と、水分ケア用の記録書式名として「水分ケア」を表示する「水分ケア」領域631-2と、排泄ケア用の記録書式名として「排泄ケア」を表示する「排泄ケア」領域631-3と、服薬(投薬)ケア用の記録書式名として「服薬(投薬)ケア」を表示する「服薬(投薬)ケア」領域631-4とを備える。そして、書式選択画面63が携帯端末装置TAのTA表示部36に表示された場合に、前記「食事ケア」領域631-1は、食事ケア用の記録書式の選択を、当該携帯端末装置TAに入力するためのボタンであり、前記「水分ケア」領域631-2は、水分ケア用の記録書式の選択を、当該携帯端末装置TAに入力するためのボタンであり、前記「排泄ケア」領域631-3は、排泄ケア用の記録書式の選択を、当該携帯端末装置TAに入力するためのボタンであり、そして、前記「服薬(投薬)ケア」領域631-4は、服薬(投薬)ケア用の記録書式の選択を、当該携帯端末装置TAに入力するためのボタンである。さらに、本実施形態では、「食事ケア」領域631-1は、食事ケアの内容に対する積算結果を表示する積算結果表示領域6311-1、その達成率を表示する達成率表示領域6312-1、および、食事ケアの前回の実施時刻からの第A経過時間を表示する経過時間表示領域6313-1を備え、これら積算結果表示領域6311-1、達成率表示領域6312-1および経過時間表示領域6313-1それぞれには、食事ケアに対する、処理S12で求められた積算結果、処理S13で求められた達成率および処理S14で求められた第A経過時間が表示される。「水分ケア」領域631-2は、水分ケアの内容に対する積算結果を表示する積算結果表示領域6311-2、その達成率を表示する達成率表示領域6312-2、および、水分ケアの前回の実施時刻からの第A経過時間を表示する経過時間表示領域6313-2を備え、これら積算結果表示領域6311-2、達成率表示領域6312-2および経過時間表示領域6313-2それぞれには、水分ケアに対する、処理S12で求められた積算結果、処理S13で求められた達成率および処理S14で求められた第A経過時間が表示される。達成率表示領域6312には、処理S13で求められた達成率がそのまま数値で表示されても良いが、本実施形態では、グラフ、例えば円グラフで表示されている。なお、前記グラフは、棒グラフであっても良い。さらに、本実施形態では、前記積算結果は、処理S15の判定結果に基づいて、処理S12で求めた積算結果の達成度合いおよび第B経過時間が所定の条件を満たすか否かに応じた互いに異なる表示態様で、処理S12で求めた積算結果が表示される。例えば、前記所定の条件を満たさない場合には、処理S12で求めた積算結果は、常時点灯状態で表示され、前記所定の条件を満たす場合には、処理S12で求めた積算結果は、点滅状態で表示される。図20に示す例では、「水分ケア」領域631-2の積算結果表示領域6311-2に表示された「100cc」が点滅表示されている。図20では、放射状に配置された複数の短線によって、「100cc」が点滅していることを図示している。後述の図25も同様である。なお、前記所定の条件を満たさない場合には、処理S12で求めた積算結果は、緑色や青色等で表示され、前記所定の条件を満たす場合には、処理S12で求めた積算結果は、黄色や赤色等で表示されても良い。
【0120】
そして、次に、SV看介護記録処理部223は、処理S16で生成した書式選択画面のデータ(電子ファイル)を収容した選択可能種類通知通信信号を前記携帯端末装置TAへ返信する(S17)。
【0121】
図13に戻って、管理サーバ装置SVから選択可能種類通知通信信号を受信すると、携帯端末装置TAは、TA看介護記録処理部325によって、書式選択画面63をTA表示部36に表示する。なお、TA表示部36の表示領域より、書式表示領域631が広く、全ての書式表示領域631がTA表示部36の表示領域に表示できない場合には、例えばフリック(flick input)によってTA表示部36の表示領域に表示される書式表示領域631の領域部分が変更(例えばスクロール等)され、TA表示部36の表示領域に表示されていない書式表示領域631の他の領域部分が表示できるようになっている。
【0122】
前記タッチパネルを構成するTA入力部35から、記録書式名を表示する領域(種類選択ボタン)631(631-1~631-4)の入力操作を受け付けて記録書式名の選択を受け付けると、携帯端末装置TAは、TA看介護記録処理部325によって、1人の被監視者に対して入力する看介護記録における記録書類名を通知するための通信信号(選択種類通知通信信号)を管理サーバ装置SVへ送信する(C17)。前記選択種類通知通信信号には、前記選択された記録書式名および自機の端末IDが収容される。
【0123】
携帯端末装置TAから選択種類通知通信信号を受信すると、管理サーバ装置SVは、SV看介護記録処理部223によって、この受信した選択種類通知通信信号に収容された記録書式名に対応する記録書式の電子ファイルを書式情報記憶部234から取り出し、この取り出した記録書式の電子ファイルを収容した、記録書式を通知するための通信信号(書式通知信通信信号)を、前記携帯端末装置TAへ返信する(C18)。管理サーバ装置SVから書式通知通信信号を受信すると、携帯端末装置TAは、TA看介護記録処理部325によって、記録書式画面64をTA表示部36に表示する。
【0124】
例えば、処理C17で「食事ケア」を表示する領域(種類選択ボタン)631-1が入力操作されると、携帯端末装置TAは、TA看介護記録処理部325によって、記録書式名として「食事ケア」を収容した選択種類通知通信信号を管理サーバ装置SVへ送信し、その返信として、食事ケア用の記録書式の電子ファイルを収容した書式通知信通信信号を受信し、例えば、図21に示す食事ケア用記録書式画面64aをTA表示部36に表示する。
【0125】
この食事ケア用記録書式画面64aは、食事ケア用の記録書式を表示する画面であって、実施した食事ケアの内容を看介護記録として入力するための画面である。前記食事ケア用記録書式画面64aは、例えば、図21に示すように、メニューバー領域511と、対象者名を表示する対象者名表示領域621と、看介護の内容として入力すべき入力項目を表示して前記入力項目に応じた看介護の内容を看介護記録として入力する看介護記録入力領域641aと、この看介護記録を他の端末装置SP、TAから参照可能とするか否かの設定を入力する共有化チェックボックス(□)642と、「送信する」ボタン643とを備える。
【0126】
食事ケア用の記録書式では、例えば、本実施形態では、前記入力項目として主食の摂取量、副食の摂取量、メモおよびケア実施時間であり、これらを入力するために、看介護記録入力領域641aは、主食量を入力するための主食量入力領域641a-1と、副食量を入力するための副食量入力領域641a-2と、メモを入力するための自由記述入力領域641a-3と、看介護を実施した時刻を入力するためのケア実施時間入力領域641a-4とを備える。看介護記録入力領域641a(641a-1~641a-4)には、前記タッチパネルを構成するTA入力部35の入力操作によって、看介護の内容(図21に示す例では食事ケアの内容)が入力される。共有化チェックボックス642では、前記タッチパネルを構成するTA入力部35から、チェックの入力操作を受け付けると、共有化チェックボックス642内に「レ」が表示され、記録書式画面64(図21に示す例では当該食事ケア用記録書式画面64a)に入力された内容を他の端末装置SP、TAから参照できるように設定する指示が入力される。一方、前記チェックの入力操作を受け付けないと、共有化チェックボックス642内は、空欄で表示され、記録書式画面64(図21に示す例では当該食事ケア用記録書式画面64a)に入力された内容を他の端末装置SP、TAから参照できないように設定する指示が入力される。「送信する」ボタン643は、記録書式画面64(図21に示す例では当該食事ケア用記録書式画面64a)に入力された内容(図21に示す例では食事ケアの内容)を管理サーバ装置SVへ送信する指示を入力するためのボタンである。
【0127】
また例えば、処理C17で「水分ケア」を表示する領域(種類選択ボタン)631-2が入力操作されると、携帯端末装置TAは、TA看介護記録処理部325によって、記録書式名として「水分ケア」を収容した選択種類通知通信信号を管理サーバ装置SVへ送信し、その返信として、水分ケア用の記録書式の電子ファイルを収容した書式通知信通信信号を受信し、例えば、図22に示す水分ケア用記録書式画面64b(64b-1~64b-3)をTA表示部36に表示する。
【0128】
この水分ケア用記録書式画面64bは、水分ケア用の記録書式を表示する画面であって、実施した水分ケアの内容を看介護記録として入力するための画面である。前記水分ケア用記録書式画面64bは、例えば、図22に示すように、摂取した水分の種類を看介護記録における1つの入力項目として入力するための水分種類画面64b-1(図22A)と、摂取した水分の量を看介護記録における1つの他の入力項目として入力するための水分量画面64b-2(図22B)と、水分ケアを実施した時刻を看介護記録における1つの他の入力項目として入力するための実施時刻画面64b-3(図22C)とを備える。
【0129】
水分種類画面64b-1は、図22Aに示すように、選択可能な1または複数の水分の種類をその名称で一覧で表示する水分種類選択領域641b-1(641b-11~641b-18)と、「戻る」ボタン644とを備える。図22Aに示す例では、水分種類選択領域641b-1は、未入力を選択して指定するための「未入力」選択領域641b-11と、水分の種類として水を選択して指定するための「水」選択領域641b-12と、水分の種類としてお茶を選択して指定するための「お茶」選択領域641b-13と、水分の種類としてコーヒーを選択して指定するための「コーヒー」選択領域641b-14と、水分の種類として牛乳を選択して指定するための「牛乳」選択領域641b-15と、水分の種類としてジュースを選択して指定するための「ジュース」選択領域641b-16と、水分の種類として補水ゼリーを選択して指定するための「補水ゼリー」選択領域641b-17と、水分の種類としてその他を選択して指定するための「その他」選択領域641b-18とを備える。そして、これら水分種類選択領域641b-1における水分の各種類名を表示する各領域641b-11~641b-18それぞれには、複数の種類名の中から1個の種類名を指定して入力するためのラジオボタン(○)が備えられている。前記タッチパネルを構成するTA入力部35から、入力操作(例えば「タップ」)を受け付けると、ラジオボタン内に「●」が表示され、看介護の内容(図22Aに示す例では水分ケアの水分の種類名)が入力される。図22Aに示す例では、「コーヒー」選択領域641b-14のラジオボタンがチェックされており、水分の種類名としてコーヒーが指定されて携帯端末装置TAに入力される。「戻る」ボタン744は、この表示画面(図22Aに示す例では水分種類画面64b-1)から1つ前に表示していた画面へ戻る指示を入力するためのボタンである。そして、分種類選択領域641b-1における水分の各種類名を表示する各領域641b-11~641b-18のうちのラジオボタン内に「●」が表示された領域641b-11~641b-18がさらに入力操作(例えば「タップ」)されると、図22Aに示す例では水分種類画面64b-1から、図22Bに示す水分量画面64b-2へTA表示部36の表示が遷移する。
【0130】
水分量画面64b-2は、図22Bに示すように、選択可能な1または複数の水分量を一覧で表示する水分量選択領域641b-2(641b-21~641b-28)と、「戻る」ボタン644とを備える。そして、水分量選択領域641b-2における各水分量を表示する各領域641b-21~641b-28それぞれには、複数の水分量の中から1個の水分量を指定して入力するためのラジオボタン(○)が備えられている。図22Bに示す例では、「150」選択領域641b-24のラジオボタンがチェックされており、水分量として150ccが指定されて携帯端末装置TAに入力される。そして、水分量選択領域641b-2における水分量を表示する各領域641b-21~641b-28のうちのラジオボタン内に「●」が表示された領域641b-21~641b-28がさらに入力操作(例えば「タップ」)されると、図22Bに示す例では水分分量画面64b-2から、図22Cに示す実施時刻画面64b-3へTA表示部36の表示が遷移する。
【0131】
実施時刻画面64b-3は、図22Cに示すように、選択可能な1または複数の実施時刻を一覧で表示する実施時刻選択領域641b-3(641b-31~641b-36)と、「戻る」ボタン644と、「送信する」ボタン643とを備える。図22Cに示す例では、選択可能な1または複数の実施時刻は、現在を基準とした実施時刻からの経過時間(経過時間が0である現在を含む)で表されている。そして、実施時刻選択領域641b-3における各経過時間を表示する各領域641b-31~641b-36それぞれには、複数の経過時間の中から1個の経過時間を指定して入力するためのラジオボタン(○)が備えられている。図22Cに示す例では、「30分前」選択領域641b-33のラジオボタンがチェックされており、実施時刻として現在から30分前の時刻が指定されて携帯端末装置TAに入力される。
【0132】
また例えば、処理C17で「服薬(投薬)ケア」を表示する領域(種類選択ボタン)631-4が入力操作されると、携帯端末装置TAは、TA看介護記録処理部325によって、記録書式名として「服薬(投薬」ケア」を収容した選択種類通知通信信号を管理サーバ装置SVへ送信し、その返信として、服薬(投薬)ケア用の記録書式の電子ファイルを収容した書式通知信通信信号を受信し、例えば、図23に示す服薬(投薬)ケア用記録書式画面64cをTA表示部36に表示する。
【0133】
この服薬(投薬)ケア用記録書式画面64cは、服薬(投薬)ケア用の記録書式を表示する画面であって、実施した服薬(投薬)ケアの内容を看介護記録として入力するための画面である。前記服薬(投薬)ケア用記録書式画面64cは、例えば、図23に示すように、メニューバー領域511と、対象者名を表示する対象者名表示領域621と、看介護の内容として入力すべき入力項目を表示して前記入力項目に応じた看介護の内容を看介護記録として入力する看介護記録入力領域641cと、この看介護記録を他の端末装置SP、TAから参照可能とするか否かの設定を入力する共有化チェックボックス(□)642と、「送信する」ボタン643とを備える。
【0134】
服薬(投薬)ケア用の記録書式では、例えば、本実施形態では、前記入力項目としてA服用時間、B服用時間、メモおよびケア実施時間であり、これらを入力するために、看介護記録入力領域641cは、薬剤Aを服用(投薬)した時刻を入力するためのA服用時間入力領域641c-1と、薬剤Bを服用(投薬)した時刻を入力するためのB服用時間入力領域641c-2と、メモを入力するための自由記述入力領域641c-3と、看介護を実施した時刻を入力するためのケア実施時間入力領域641c-4とを備える。看介護記録入力領域641c(641c-1~641c-4)には、前記タッチパネルを構成するTA入力部35の入力操作によって、看介護の内容(図23に示す例では服薬(投薬)ケアの内容)が入力される。
【0135】
なお、図示を省略するが、排泄ケア用記録書式画面、バイタルケア用記録書式画面およびモーニングケア用記録書式画面(イブニングケア用記録書式画面)等が、予め用意され、書式情報記憶部234に記憶される。
【0136】
より具体的には、監視者(ユーザ)は、まず、TA表示部36に表示された記録書式を参照し、この記録書式の入力項目に応じた看介護の内容を入力する。この入力された看介護の内容は、TA看介護記録処理部325によって、看介護記録として、対象者名表示領域621に表示されている被監視者名と対応付けてTA記憶部334に一時的に記憶される。例えば、食事ケアの看介護記録では、監視者(ユーザ)は、TA表示部36に表示された食事ケア用記録書式画面64aを参照し、この食事ケア用記録書式画面64aの看介護記録入力領域641aにおける各領域641a-1~641a-4に、食事ケアの内容を入力し、必要に応じて、共有化チェックボックス(□)642を入力操作する。そして、監視者(ユーザ)は、「送信する」ボタン643を入力操作する。
【0137】
「送信する」ボタン643の入力操作を受け付けると、携帯端末装置TAは、TA看介護記録処理部325によって、自機の端末ID、対象者名(被監視者名)、ならびに、記録書式画面64を用いて入力されTA記憶部33に記憶された看介護記録の内容(上述の例では食事ケア用記録書式画面64aを用いて入力された主食の摂取量、副食の摂取量、メモ、ケア実施時間および共有化の許否)を収容する看介護記録通知通信信号を管理サーバ装置SVへ送信する。送信すると、TA看介護記録処理部325は、TA記憶部33に記憶された前記看介護記録の内容を消去(削除)する。
【0138】
管理サーバ装置SVは、この看介護記録通知通信信号を受信すると、SV看介護記録処理部223によって、この受信した看介護記録通知通信信号に収容された、対象者名(被監視者名)と看介護記録の内容(上述の例では主食の摂取量、副食の摂取量、メモ、ケア実施時間および共有化の許否)とを互いに対応付けて看介護記録情報記憶部235に記憶する。
【0139】
なお、本実施形態では、SV通信IF部21は、互いに対応付けられた前記看介護の内容、前記看介護の種類および被監視者Obを取得する取得部の一例に相当する。また、管理サーバ装置SVがSV入力部24をさらに備える場合には、互いに対応付けられた前記看介護の内容、前記看介護の種類および前記被監視者は、SV入力部24から入力されても良い。この場合、SV入力部24は、前記取得部の他の一例に相当する。
【0140】
第1モードでは、このような各処理が実行され、書式選択画面61に積算結果等が表示され、記録書式を用いて看介護記録が携帯端末装置TAから入力され、管理サーバ装置SVに記憶(記録)される。
【0141】
(第2モードの動作)
第2モードでは、管理サーバ装置SVは、上述したように、所定の時間間隔(例えば5分間隔や10分間隔や30分間隔等)ごとに、あるいは、前記1または複数の警告判定時刻において、次のように動作することによって、必要に応じた警告(積算結果を含む)を端末装置SP、TAへ同報通信で通知している。
【0142】
より具体的には、図15において、SV看介護記録処理部223は、看介護記録情報記憶部235に記憶された看介護記録から、所定の期間について、所定の看介護の種類、および、センサ情報記憶部233にセンサ情報テーブルST-SVを用いて記憶された被監視者Obの中における当該処理S21ないし後述の処理S25の各処理が実行されていない1人の被監視者Ob、に対応する看介護記録(看介護の内容)を取得する(S21)。前記所定の期間は、上述したように、前記看介護の種類に応じて予め設定されている積算開始時点から、当該積算時点(第2モードでは現在時刻の現時点)までである。
【0143】
次に、SV看介護記録処理部223は、第1モードの処理S12と同様に、処理S21で取得した看介護記録に基づいて、所定の期間について、看介護の種類および被監視者Obに対応する看介護の内容の積算を求める(S22)。
【0144】
次に、SV看介護記録処理部223は、第1モードの処理S13と同様に、前記求めた積算結果(本実施形態では、食事ケアの第1積算結果、水分ケアの第2積算結果および服薬(投薬)ケアの第3積算結果)の達成度合いを求める(S23)。
【0145】
次に、SV看介護記録処理部223は、第1モードの処理S14と同様に、看介護記録情報記憶部235に記憶された看介護記録に基づいて、前記求めた積算結果に対応する看介護の種類および被監視者Obにさらに対応する看介護の前回の実施時点から、前記求めた積算結果の積算時点(第2モードでは現時点)までの経過時間(第A経過時間)を求める(S24)。
【0146】
次に、SV看介護記録処理部223は、第1モードの処理S15と同様に、処理S22で求めた積算結果に対応する看介護の種類ごとに、処理S22で積算結果を求めた際の前記所定の期間における積算開始時点から当該積算時点までの経過時間(第B経過時間)を求め、処理S23で求めた達成度合いおよび前記求めた第B経過時間が所定の条件を満たすか否かを判定し、その判定結果を、看介護の種類および被監視者名に対応付けてSV記憶部23に記憶する(S25)。
【0147】
次に、SV看介護記録処理部223は、これら処理S21ないし処理S25の各処理の各実行が、センサ情報記憶部233にセンサ情報テーブルST-SVを用いて記憶された被監視者Ob全てについて終了したか否かを判定する(S26)。この判定の結果、被監視者Ob全てについて終了していない場合(No)には、処理S21ないし処理S25の各処理を実行していない被監視者Obについて、処理S21ないし処理S25の各処理を実行するために、SV看介護記録処理部223は、処理を処理S21に戻す。一方、前記判定の結果、被監視者Ob全てについて終了している場合(Yes)には、SV看介護記録処理部223は、次の処理S27を実行する。
【0148】
処理S27では、SV看介護記録処理部223は、処理S25の判定結果に基づいて、警告が必要か否かを判定する。この判定の結果、処理S25で所定の条件を満たす被監視者Obが存在する場合(処理S25の判定結果として、SV記録部23に看介護の種類および被監視者名が互いに対応付けられて記憶されている場合)には、SV看介護記録処理部223は、警告が必要と判定し(Yes)、処理S28および処理S29の各処理を順次に実行した後に、今回の本処理を終了する。一方、前記判定の結果、処理S25で所定の条件を満たす被監視者Obが存在しない場合(処理S25の判定結果として、SV記録部23に看介護の種類および被監視者名が互いに対応付けられて記憶されていない場合)には、SV看介護記録処理部223は、警告が必要ではない(すなわち警告が不要)と判定し(No)、今回の本処理を終了する。
【0149】
処理S28では、SV看介護記録処理部223は、これら処理S21ないし処理S25の各処理結果に基づいて、所定のマークアップ言語を用いて、警告を行うための警告画面のデータ(電子ファイル)を作成する。
【0150】
前記警告画面71は、例えば、図24に示すように、メニューバー領域511と、警告メッセージ表示領域711と、警告看介護種類名表示領域712と、警告被監視者名表示領域713(713-1、713-2)と、達成度合い表示領域714(714-1、714-2)と、経過時間表示領域715(715-1、715-2)と、「対応する」ボタン716(716-1、716-2)と、今日の年月日時を表示する年月日時領域717とを備える。
【0151】
警告メッセージ表示領域711は、処理S25で所定の条件を満たすと判定された被監視者Ob(処理S25の判定結果として、SV記録部23に看介護の種類に対応付けられて記憶された被監視者名の被監視者Ob)について、前記処理S23で求めた積算結果の達成度合いが低いことを表すメッセージ、例えば図24に示す例では「! 水分摂取量異常」を表示する領域である。警告看介護種類名表示領域712は、処理S25で所定の条件を満たすと判定された被監視者Obについて、前記処理S22で求めた積算結果に対応する看介護の種類を表示する領域である。警告被監視者名表示領域713は、処理S25で所定の条件を満たすと判定された被監視者Obの被監視者名を表示する領域である。達成度合い表示領域714は、処理S25で所定の条件を満たすと判定された被監視者Obについて、前記処理S23で求めた達成度合い(本実施形態では達成率)を表示する領域である。経過時間表示領域715は、前記処理S24で求めた第A経過時間を表示する領域である。「対応する」ボタン716は、上述した「対応する」ボタン524と同様である。そして、前記処理S25の判定の結果、所定の条件を満たすと判定された看介護の種類が複数である場合には、前記看介護の種類数だけ、警告メッセージ表示領域711、警告看介護種類名表示領域712、警告被監視者名表示領域713、達成度合い表示領域714、経過時間表示領域715および「対応する」ボタン716のセット(組)が繰り返し表示される。さらに、前記処理S25の判定の結果、所定の条件を満たすと判定された被監視者Obが複数である場合には、前記被監視者Obの人数だけ、警告被監視者名表示領域713、達成度合い表示領域714、経過時間表示領域715および「対応する」ボタン716のサブセットが繰り返し表示される。図24に示す例では、2人分を表示するために、2個のサブセットが繰り返し表示されている。
【0152】
そして、図15に戻って、処理S28の次に実行される処理S29では、SV看介護記録処理部223は、処理S28で生成した警告画面の電子ファイルを収容した通信信号(警告通知通信信号)を同報通信で端末装置SP、TAへ送信し、今回の本処理を終了する。前記同報通信は、マルチキャストであって良く、またブロードキャストであって良い。なお、警告通知通信信号は、前記通知先対応関係において、警告被監視者名表示領域713に表示する被監視者名の被監視者Ob、を監視するセンサ装置SU、に対応する所定の端末装置SP、TAへ送信されても良い。
【0153】
管理サーバ装置SVから警告通知通信信号を受信すると、携帯端末装置TAは、TA制御処理部32によって、警告画面71をTA表示部36に表示する。携帯端末装置TAのユーザ(監視者)は、警告画面71を参照し、警告画面71に表示された警告に対し適宜な看介護を実施する意思がある場合に、警告画面71の「対応する」ボタン716を入力操作する。携帯端末装置TAは、TA制御処理部32によって、前記タッチパネルを構成するTA入力部35から「対応する」ボタン716の入力操作を受け付けると、TA表示部36に表示している警告画面71における、警告看介護種類名表示領域712および警告被監視者名表示領域713それぞれに表示されている看介護の種類名および被監視者名、「対応する」を受け付けた旨を表す情報(対応有意思情報)、ならびに、自機の端末IDを収容した通信信号(第2対応有意思通知通信信号)を管理サーバ装置SVへ送信する。
【0154】
この第2対応有意思通知通信信号を受信した管理サーバ装置SVは、SV看介護記録処理部223によって、前記受信した第2対応有意思通知通信信号に収容された看介護の種類名および被監視者名に対応する記録書式の電子ファイルを収容した書式通知信通信信号を、前記携帯端末装置TAへ返信する。管理サーバ装置SVから書式通知通信信号を受信すると、携帯端末装置TAは、TA看介護記録処理部325によって、記録書式画面64をTA表示部36に表示する。
【0155】
なお、「対応する」ボタン716が入力操作されない場合には、予め設定された所定時間の経過後に、あるいは、警告画面71における、「対応する」ボタン716を除く他の領域が例えば「タップ」等で入力操作されることによって、警告画面71が消去され、待ち受け画面61が表示される。
【0156】
第2モードでは、このような各処理が実行され、警告が通知され、その警告画面71に積算結果等が表示される。
【0157】
(第3モードの動作)
第3モードでは、端末装置SP、TAから看介護記録の表示の要求を受け付けると、図16において、管理サーバ装置SVは、SV看介護記録処理部223によって、看介護記録情報記憶部235に記憶された看介護記録から、所定の期間ついて、所定の看介護の種類、および、センサ情報記憶部233にセンサ情報テーブルST-SVを用いて記憶された被監視者Obの中における当該処理S31ないし後述の処理S35の各処理が実行されていない1人の被監視者Ob、に対応する看介護記録(看介護の内容)を取得する(S31)。前記所定の期間は、上述したように、前記看介護の種類に応じて予め設定されている積算開始時点から、当該積算時点(第3モードでは前記要求を受け付けた時点)までである。
【0158】
なお、前記要求の受付は、看介護記録の表示を要求する命令(指示、コマンド)および端末IDを収容する通信信号(看介護記録表示要求通信信号)を受信することによって行われる。前記看介護記録表示要求通信信号は、端末装置SP、TAに設けられた、看介護記録の表示の要求を、当該携帯端末装置TAに入力するための図略のボタンが入力操作されることによって、端末装置SP、TAから管理サーバ装置SVへ送信される。
【0159】
次に、SV看介護記録処理部223は、第1モードの処理S12と同様に、処理S31で取得した看介護記録に基づいて、所定の期間について、看介護の種類および被監視者Obに対応する看介護の内容の積算を求める(S32)。
【0160】
次に、SV看介護記録処理部223は、第1モードの処理S13と同様に、前記求めた積算結果(本実施形態では、食事ケアの第1積算結果、水分ケアの第2積算結果および服薬(投薬)ケアの第3積算結果)の達成度合いを求める(S33)。
【0161】
次に、SV看介護記録処理部223は、第1モードの処理S14と同様に、看介護記録情報記憶部235に記憶された看介護記録に基づいて、前記求めた積算結果に対応する看介護の種類および被監視者Obにさらに対応する看介護の前回の実施時点から、前記求めた積算結果の積算時点(第3モードでは前記要求の時点)までの経過時間(第A経過時間)を求める(S34)。
【0162】
次に、SV看介護記録処理部223は、第1モードの処理S15と同様に、処理S32で求めた積算結果に対応する看介護の種類ごとに、処理S32で積算結果を求めた際の前記所定の期間における積算開始時点から当該積算時点までの経過時間(第B経過時間)を求め、処理S33で求めた達成度合いおよび前記求めた第B経過時間が所定の条件を満たすか否かを判定し、その判定結果を、看介護の種類および被監視者名に対応付けてSV記憶部23に記憶する(S35)。
【0163】
次に、SV看介護記録処理部223は、これら処理S31ないし処理S35の各処理の各実行が、センサ情報記憶部233にセンサ情報テーブルST-SVを用いて記憶された被監視者Ob全てについて終了したか否かを判定する(S36)。この判定の結果、被監視者Ob全てについて終了していない場合(No)には、処理S31ないし処理S35の各処理を実行していない被監視者Obについて、処理S31ないし処理S35の各処理を実行するために、SV看介護記録処理部223は、処理を処理S31に戻す。一方、前記判定の結果、被監視者Ob全てについて終了している場合(Yes)には、SV看介護記録処理部223は、次の処理S37を実行する。
【0164】
処理S37では、これら処理S31ないし処理S35の各処理結果に基づいて、所定のマークアップ言語を用いて、看介護記録を表示するための履歴画面のデータ(電子ファイル)を作成する。
【0165】
前記履歴画面72は、例えば、図25に示すように、表形式で、被監視者Obごとに看介護記録を表示する。より具体的には、履歴画面72は、被監視者Obにおける居室名と氏名を表示する被監視者表示欄721と、前記被監視者表示欄721に表示された被監視者Obに対する看介護の内容を表示する看介護記録表示欄722とを備え、これら被監視者表示欄721および看介護記録表示欄722は、被監視者Obごとに区切られた表示行を持つ。看介護記録表示欄722は、当該履歴画面72で表示すべき看介護の種類ごとに複数の欄にさらに区切られている。図25に示す例では、看介護記録表示欄722は、食事ケアの内容を表示する食事ケア表示欄722a、および、水分ケアのケア内容を表示する水分ケア表示欄722b等を備える。看介護記録表示欄722における看介護の種類ごとに区切られた欄は、当該履歴画面72で表示すべきであって看介護の種類に応じた看介護の内容ごとにさらに区切られている。図25に示す例では、食事ケア表示欄722aは、食事ケアの内容に対する積算結果(本実施形態では食事量の総和)を表示する食事量表示欄722a-1、その達成率を表示する摂食達成率表示欄722a-2、および、食事ケアの前回の実施時刻からの第A経過時間を表示する前回食事経過時間表示欄722a-3を備え、これら食事量表示欄722a-1、摂食達成率表示欄722a-2および前回食事経過時間表示欄722a-3それぞれには、当該行の被監視者Obに対し、かつ、食事ケアに対する、処理S32で求められた積算結果、処理S33で求められた達成率および処理S34で求められた第A経過時間が表示される。水分ケア表示欄722bは、水分ケアの内容に対する積算結果(本実施形態では水分摂取量の総和)を表示する水分量表示欄722b-1、その達成率を表示する摂水達成率表示欄722b-2、および、水分ケアの前回の実施時刻からの第A経過時間を表示する前回摂水経過時間表示欄722b-3を備え、これら水分量表示欄722b-1、摂水達成率表示欄722b-2および前回摂水経過時間表示欄722b-3それぞれには、当該行の被監視者Obに対し、かつ、水分ケアに対する、処理S32で求められた積算結果、処理S33で求められた達成率および処理S34で求められた第A経過時間が表示される。摂食達成率表示欄722a-2および摂水達成率表示欄722b-2には、処理S33で求められた達成率がそのまま数値で表示されても良いが、本実施形態では、グラフ、例えば円グラフで表示されている。そして、履歴画面72は、前記要求の行われた日付を表示する日付表示領域723をさらに備える。さらに、本実施形態では、前記積算結果は、処理S35の判定結果に基づいて、処理S32で求めた積算結果の達成度合いおよび第B経過時間が所定の条件を満たすか否かに応じた互いに異なる表示態様で、処理S32で求めた積算結果が表示される。例えば、前記所定の条件を満たさない場合には、処理S32で求めた積算結果は、常時点灯状態で表示され、前記所定の条件を満たす場合には、処理S32で求めた積算結果は、点滅状態で表示される。図25に示す例では、第1行目の分量表示欄722b-1に表示された「100cc」が点滅表示されている。なお、前記所定の条件を満たさない場合には、処理S32で求めた積算結果、緑色や青色等で表示され、前記所定の条件を満たす場合には、処理S32で求めた積算結果は、黄色や赤色等で表示されても良い。
【0166】
そして、次に、SV看介護記録処理部223は、処理S37で生成した履歴画面72の電子ファイルを収容した履歴通知通信信号を前記携帯端末装置TAへ返信する。
【0167】
管理サーバ装置SVから履歴通知通信信号を受信すると、携帯端末装置TAは、TA看介護記録処理部325によって、履歴画面72をTA表示部36に表示する。
【0168】
第3モードでは、このような各処理が実行され、端末装置SP、TAの要求に応じて履歴画面72が表示され、その履歴画面72に積算結果等が表示される。
【0169】
(第4モードの動作)
第4モードでは、上述したように、端末装置SP、TAから当該被監視者監視システムMSのログインを受け付けると、図17において、管理サーバ装置SVは、SV看介護記録処理部223によって、看介護記録情報記憶部235に記憶された看介護記録から、所定の期間ついて、所定の看介護の種類、および、センサ情報記憶部233にセンサ情報テーブルST-SVを用いて記憶された被監視者Obの中における当該処理S41ないし後述の処理S45の各処理が実行されていない1人の被監視者Ob、に対応する看介護記録(看介護の内容)を取得する(S41)。前記所定の期間は、上述したように、前記看介護の種類に応じて予め設定されている積算開始時点から、当該積算時点(第4モードではログインを受け付けた時点)までである。
【0170】
次に、SV看介護記録処理部223は、第1モードの処理S12と同様に、処理S41で取得した看介護記録に基づいて、所定の期間について、看介護の種類および被監視者Obに対応する看介護の内容の積算を求める(S42)。
【0171】
次に、SV看介護記録処理部223は、第1モードの処理S13と同様に、前記求めた積算結果(本実施形態では、食事ケアの第1積算結果、水分ケアの第2積算結果および服薬(投薬)ケアの第3積算結果)の達成度合いを求める(S43)。
【0172】
次に、SV看介護記録処理部223は、第1モードの処理S14と同様に、看介護記録情報記憶部235に記憶された看介護記録に基づいて、前記求めた積算結果に対応する看介護の種類および被監視者Obにさらに対応する看介護の前回の実施時点から、前記求めた積算結果の積算時点(第4モードではログインの時点)までの経過時間(第A経過時間)を求める(S44)。
【0173】
次に、SV看介護記録処理部223は、第1モードの処理S15と同様に、処理S42で求めた積算結果に対応する看介護の種類ごとに、処理S42で積算結果を求めた際の前記所定の期間における積算開始時点から当該積算時点までの経過時間(第B経過時間)を求め、処理S43で求めた達成度合いおよび前記求めた第B経過時間が所定の条件を満たすか否かを判定し、その判定結果を、看介護の種類および被監視者名に対応付けてSV記憶部23に記憶する(S45)。
【0174】
次に、SV看介護記録処理部223は、これら処理S41ないし処理S45の各処理の各実行が、センサ情報記憶部233にセンサ情報テーブルST-SVを用いて記憶された被監視者Ob全てについて終了したか否かを判定する(S46)。この判定の結果、被監視者Ob全てについて終了していない場合(No)には、処理S41ないし処理S45の各処理を実行していない被監視者Obについて、処理S41ないし処理S45の各処理を実行するために、SV看介護記録処理部223は、処理を処理S41に戻す。一方、前記判定の結果、被監視者Ob全てについて終了している場合(Yes)には、SV看介護記録処理部223は、次の処理S47を実行する。
【0175】
処理S47では、SV看介護記録処理部223は、第2モードの処理S27と同様に、処理S45の判定結果に基づいて、警告が必要か否かを判定する。この判定の結果、処理S45で所定の条件を満たす被監視者Obが存在する場合(処理S45の判定結果として、SV記録部23に看介護の種類および被監視者名が互いに対応付けられて記憶されている場合)には、SV看介護記録処理部223は、警告が必要と判定し(Yes)、処理S48および処理S49の各処理を順次に実行した後に、今回の本処理を終了する。一方、前記判定の結果、処理S45で所定の条件を満たす被監視者Obが存在しない場合(処理S45の判定結果として、SV記録部23に看介護の種類および被監視者名が互いに対応付けられて記憶されていない場合)には、SV看介護記録処理部223は、警告が必要ではない(すなわち警告が不要)と判定し(No)、今回の本処理を終了する。
【0176】
処理S48では、SV看介護記録処理部223は、これら処理S41ないし処理S45の各処理結果に基づいて、所定のマークアップ言語を用いて、例えば上述した図24に示す警告画面71のデータ(電子ファイル)を作成する。
【0177】
そして、次に、処理S49では、SV看介護記録処理部223は、処理S48で生成した警告画面の電子ファイルを収容した警告通知通信信号を同報通信で端末装置SP、TAへ送信し、今回の本処理を終了する。
【0178】
管理サーバ装置SVから警告通知通信信号を受信すると、携帯端末装置TAは、TA制御処理部32によって、警告画面71をTA表示部36に表示する。携帯端末装置TAのユーザ(監視者)は、警告画面71を参照し、警告画面71に表示された警告に対し適宜な看介護を実施する意思がある場合に、警告画面71の「対応する」ボタン716を入力操作する。携帯端末装置TAは、TA制御処理部32によって、前記タッチパネルを構成するTA入力部35から「対応する」ボタン716の入力操作を受け付けると、TA表示部36に表示している警告画面71における、警告看介護種類名表示領域712および警告被監視者名表示領域713それぞれに表示されている看介護の種類名および被監視者名、「対応する」を受け付けた旨を表す対応有意思情報、ならびに、自機の端末IDを収容した第2対応有意思通知通信信号を管理サーバ装置SVへ送信する。
【0179】
この第2対応有意思通知通信信号を受信した管理サーバ装置SVは、SV看介護記録処理部223によって、前記受信した第2対応有意思通知通信信号に収容された看介護の種類名および被監視者名に対応する記録書式の電子ファイルを収容した書式通知信通信信号を、前記携帯端末装置TAへ返信する。管理サーバ装置SVから書式通知通信信号を受信すると、携帯端末装置TAは、TA看介護記録処理部325によって、記録書式画面64をTA表示部36に表示する。
【0180】
第4モードでは、このような各処理が実行され、端末装置SP、TAがログインした際に、必要に応じて警告が通知され、その警告画面71に積算結果等が表示される。
【0181】
以上説明したように、本実施形態における被監視者監視システムMS、前記中央処理装置の一例である管理サーバ装置SVおよびこれに実装された中央処理方法は、看介護記録情報記憶部235に記憶された看介護記録に基づいて、所定の期間について、看介護の種類および被監視者Obに対応する看介護の内容の積算を求め、この求めた積算結果を、所定の表示装置、本実施形態では端末装置SP、TAに表示させる。このため、監視者(ユーザ)は、前記所定の表示装置に表示された、看介護の種類および被監視者Obに対応する看介護の内容の積算結果を参照することができ、前記積算結果を参照することによって、被監視者Obごとの目標に対する看介護の実施状況を勘案することでき、実施済みの看介護の内容が被監視者Obに適した度合いであるか否かを判断できる。したがって、上記被監視者監視システムMS、管理サーバ装置SVおよび中央処理方法は、看介護の内容が被監視者Obに適した度合いであるか否かの判断を支援できる。
【0182】
上記被監視者監視システムMS、管理サーバ装置SVおよび中央処理方法は、看介護目標情報記憶部236に記憶された看介護目標情報から、前記求めた積算結果に対応する前記看介護の種類および被監視者Obにさらに対応する看介護の目標を取り出し、前記求めた積算結果を、この取り出した看介護の目標と関連するように、前記所定の表示装置に表示させる。このため、監視者(ユーザ)は、前記所定の表示装置に前記看介護の目標と関連するように表示された、看介護の種類および被監視者Obに対応する看介護の内容の積算結果を参照することができ、被監視者Obごとの目標を記憶する必要が無く(被監視者Obごとの目標の記憶に頼る必要が無く)、被監視者Obごとの目標に対する看介護の実施状況をより正確に勘案することでき、実施済みの看介護の内容が被監視者Obに適した度合いであるか否かをより正確に判断できる。したがって、上記被監視者監視システムMS、管理サーバ装置SVおよび中央処理方法は、看介護の内容が被監視者Obに適した度合いであるか否かの判断をより好適に支援できる。
【0183】
上記被監視者監視システムMS、管理サーバ装置SVおよび中央処理方法は、書式選択画面63に前記求めた積算結果を、前記所定の表示装置に表示させる。このため、監視者(ユーザ)は、看介護記録を実施する際に、被監視者Obごとの目標に対する看介護の実施状況を勘案することでき、実施済みの看介護の内容が被監視者Obに適した度合いであるか否かを判断できる。したがって、また、上記被監視者監視システムMS、管理サーバ装置SVおよび中央処理方法は、今後の看介護が被監視者Obに適した度合いであるか否かの判断を支援できる。
【0184】
上記被監視者監視システムMS、管理サーバ装置SVおよび中央処理方法は、前記求めた積算結果の達成度合いおよび経過時間が所定の条件を満たす場合に、警告を、前記所定の表示装置にさらに表示させる。このため、監視者(ユーザ)は、前記警告を参照することによって、看介護の目標を未達の被監視者Obに対し、前記未達の看介護をより積極的に実施でき、必要かつ充分な看介護が確実かつ効率よく実施できる。
【0185】
上記被監視者監視システムMS、管理サーバ装置SVおよび中央処理方法は、前記警告に応じた看介護の種類に対応する記録書式を取り出し、この取り出した記録書式を、前記所定の表示装置に表示させる。このため、監視者(ユーザ)は、前記警告の表示に応じて実施した看介護の記録を、自動的に表示された記録書式で入力でき、前記警告の表示に応じて実施した看介護を記録するために、前記中央処理装置の一例である管理サーバ装置SVに記録書式を要求する必要が無く、その手間を省くことができる。
【0186】
上記被監視者監視システムMS、管理サーバ装置SVおよび中央処理方法は、看介護記録の表示を要求された場合に、看介護記録情報記憶部235に記憶された看介護記録に基づいて、所定の期間について、看介護の種類および被監視者Obに対応する看介護の内容の積算を求め、この求めた積算結果を、前記要求を行った要求元の表示装置に表示させる。このため、監視者(ユーザ)は、前記表示装置に表示された、看介護の種類および被監視者Obに対応する看介護の内容の積算結果を参照することができ、積算結果を参照することによって、要求時点における、被監視者Obごとの目標に対する看介護の実施状況を勘案することでき、実施済みの看介護の内容が被監視者Obに適した度合いであるか否かを判断できる。したがって、上記被監視者監視システムMS、管理サーバ装置SVおよび中央処理方法は、看介護の内容が被監視者Obに適した度合いであるか否かの判断を支援できる。
【0187】
上記被監視者監視システムMS、管理サーバ装置SVおよび中央処理方法は、看介護目標情報記憶部236に記憶された看介護目標情報から、前記求めた積算結果に対応する前記看介護の種類および被監視者Obにさらに対応する看介護の目標を取り出し、前記求めた積算結果を、この取り出した看介護の目標と関連するように、前記要求を行った要求元の表示装置に表示させる。このため、監視者(ユーザ)は、前記所定の表示装置に前記看介護の目標と関連するように表示された、看介護の種類および被監視者Obに対応する看介護の内容の積算結果を参照することができ、被監視者Obごとの目標を記憶する必要が無く(被監視者Obごとの目標の記憶に頼る必要が無く)、要求時点における、被監視者Obごとの目標に対する看介護の実施状況をより正確に勘案することでき、実施済みの看介護の内容が被監視者Obに適した度合いであるか否かをより正確に判断できる。したがって、上記被監視者監視システムMS、管理サーバ装置SVおよび中央処理方法は、看介護の内容が被監視者Obに適した度合いであるか否かの判断をより好適に支援できる。
【0188】
上記被監視者監視システムMS、管理サーバ装置SVおよび中央処理方法は、端末装置SP、TAがログインした場合に、前記積算結果の達成度合いおよび前記経過時間それぞれを求め、前記求めた積算結果の達成度合いおよび経過時間が所定の条件を満たす場合に、警告を、前記ログインした前記端末装置SP、TAに表示させる。このため、端末装置SP、TAで被監視者監視システムMSにログインした監視者(ユーザ)は、前記警告を参照することによって、看介護の目標を未達の被監視者Obに対し、前記未達の看介護をより積極的に実施できる。
【0189】
上記被監視者監視システムMS、管理サーバ装置SVおよび中央処理方法は、前記求めた積算結果の達成度合いおよび経過時間が所定の条件を満たすか否かに応じた互いに異なる表示態様で、前記求めた積算結果を、前記所定の表示装置に表示させる。このため、監視者(ユーザ)は、前記求めた積算結果の表示態様を参照することによって、前記積算時点における、被監視者Obごとの目標に対する看介護の達成度合いを視認でき、達成度合いの低い場合に、その看介護をより積極的に実施できる。
【0190】
上記被監視者監視システムMS、管理サーバ装置SVおよび中央処理方法は、前記看介護の前回の実施時点から当該積算時点までの経過時間を、前記所定の表示装置にさらに表示させる。このように積算結果に加えてさらに経過時間が表示されるので、監視者(ユーザ)は、積算時点の実績を把握でき、次回に看介護を実施する内容量および時刻を予定でき、次回に看介護を実施するための参考情報となる。
【0191】
上記被監視者監視システムMS、管理サーバ装置SVおよび中央処理方法は、水分ケア、食事ケアおよび服薬ケアに対し、前記積算結果を表示するので、これら看介護を好適に支援できる。
【0192】
本明細書は、上記のように様々な態様の技術を開示しているが、そのうち主な技術を以下に纏める。
【0193】
一態様にかかる中央処理装置は、監視対象である被監視者に対応して設けられ、前記被監視者に関わる所定のイベントを検知するセンサ装置、前記センサ装置と通信可能に接続され、前記センサ装置で検知されて前記センサ装置から受信したイベントを管理する中央処理装置、および、前記中央処理装置と通信可能に接続され前記中央処理装置を介して前記センサ装置で検知されたイベントの通知を受ける端末装置を備え、前記被監視者を監視するための被監視者監視システムの前記中央処理装置であって、看護および介護のうちの少なくとも一方を含む看介護を実施した看介護の内容を、前記実施した看介護の種類および前記被監視者に対応付けて看介護記録として記憶する看介護記録情報記憶部と、前記看介護記録情報記憶部に記憶された看介護記録に基づいて、所定の期間について、前記看介護の種類および前記被監視者に対応する看介護の内容の積算を求め、前記求めた積算結果を、所定の表示装置に表示させる看介護記録処理部とを備える。好ましくは、上述の中央処理装置において、互いに対応付けられた前記看介護の内容、前記看介護の種類および前記被監視者を取得する取得部をさらに備える。好ましくは、上述の中央処理装置において、前記取得部は、互いに対応付けられた前記看介護の内容、前記看介護の種類および前記被監視者の入力を受け付ける入力部である。好ましくは、上述の中央処理装置において、前記取得部は、前記看介護の内容、前記看介護の種類および前記被監視者を収容する通信信号(看介護記録通知通信信号)を受信する通信インターフェース部である。好ましくは、上述の中央処理装置において、前記所定の期間は、前記看介護の種類に応じて予め設定されている積算開始時点から、当該積算時点までである。好ましくは、上述の中央処理装置において、前記所定の表示装置は、当該中央処理装置にさらに備えられる表示装置である。好ましくは、上述の中央処理装置において、前記所定の表示装置は、当該中央処理装置に通信可能に接続される表示装置(前記端末装置を含む)であり、前記看介護記録処理部は、前記看介護の種類、前記被監視者、ならびに、前記看介護の種類および前記被監視者に対応する前記積算結果を収容する通信信号(積算結果通知通信信号)を前記所定の表示装置へ送信することによって、前記求めた積算結果を、前記所定の表示装置に表示させる。
【0194】
このような中央処理装置は、看介護記録情報記憶部に記憶された看介護記録に基づいて、所定の期間について、看介護の種類および被監視者に対応する看介護の内容の積算を求め、この求めた積算結果を、所定の表示装置に表示させる。このため、監視者(ユーザ)は、前記所定の表示装置に表示された、看介護の種類および被監視者に対応する看介護の内容の積算結果を参照することができ、前記積算結果を参照することによって、被監視者ごとの目標に対する看介護の実施状況を勘案することでき、実施済みの看介護の内容が被監視者に適した度合いであるか否かを判断できる。したがって、上記中央処理装置は、看介護の内容が被監視者に適した度合いであるか否かの判断を支援できる。
【0195】
他の一態様では、上述の中央処理装置において、前記看介護の目標を、前記看介護の種類および前記被監視者に対応付けて看介護目標情報として記憶する看介護目標情報記憶部をさらに備え、前記看介護記録処理部は、前記看介護目標情報記憶部に記憶された看介護目標情報から、前記求めた積算結果に対応する前記看介護の種類および前記被監視者にさらに対応する看介護の目標を取り出し、前記求めた積算結果を、前記取り出した看介護の目標と関連するように、前記所定の表示装置に表示させる。好ましくは、上述の中央処理装置において、前記看介護目標情報を取得する第2取得部をさらに備える。好ましくは、上述の中央処理装置において、前記第2取得部は、前記看介護目標情報の入力を受け付ける入力部である。好ましくは、上述の中央処理装置において、前記第2取得部は、前記看介護目標情報を収容する通信信号(看介護目標通知通信信号)を受信する通信インターフェース部である。好ましくは、上述の中央処理装置において、前記看介護記録処理部は、前記取り出した看介護の目標そのものを前記所定の表示装置にさらに表示させることによって、前記求めた積算結果を、前記取り出した看介護の目標と関連するように、前記所定の表示装置に表示させる。好ましくは、上述の中央処理装置において、前記看介護記録処理部は、前記看介護の種類、前記被監視者、前記看介護の種類および前記被監視者に対応する前記積算結果、ならびに、前記看介護の種類および前記被監視者に対応する看介護の目標を前記積算結果通知通信信号を収容する。好ましくは、上述の中央処理装置において、前記看介護記録処理部は、前記取り出した看介護の目標に対する前記求めた積算結果の達成度合い(例えば百分率で表した達成率、百分率で表した未達率および未達量等)を求め、前記求めた達成度合いを前記所定の表示装置にさらに表示させることによって、前記求めた積算結果を、前記取り出した看介護の目標と関連するように、前記所定の表示装置に表示させる。好ましくは、上述の中央処理装置において、前記看介護記録処理部は、前記看介護の種類、前記被監視者、ならびに、前記看介護の種類および前記被監視者に対応する前記積算結果の達成度合いを前記積算結果通知通信信号を収容する。好ましくは、上述の中央処理装置において、前記看介護記録処理部は、前記求めた達成度合いをグラフ表示(例えば円グラフおよび棒グラフ等)で前記所定の表示装置に表示させる。
【0196】
このような中央処理装置は、看介護目標情報記憶部に記憶された看介護目標情報から、前記求めた積算結果に対応する前記看介護の種類および前記被監視者にさらに対応する看介護の目標を取り出し、前記求めた積算結果を、この取り出した看介護の目標と関連するように、前記所定の表示装置に表示させる。このため、監視者(ユーザ)は、前記所定の表示装置に前記看介護の目標と関連するように表示された、看介護の種類および被監視者に対応する看介護の内容の積算結果を参照することができ、被監視者ごとの目標を記憶する必要が無く(被監視者ごとの目標の記憶に頼る必要が無く)、被監視者ごとの目標に対する看介護の実施状況をより正確に勘案することでき、実施済みの看介護の内容が被監視者に適した度合いであるか否かをより正確に判断できる。したがって、上記中央処理装置は、看介護の内容が被監視者に適した度合いであるか否かの判断をより好適に支援できる。
【0197】
他の一態様では、これら上述の中央処理装置において、前記看介護の種類に対応して作成され、前記看介護の内容を前記看介護記録として入力するための記録書式を記憶する書式情報記憶部をさらに備え、前記看介護記録処理部は、前記書式情報記憶部に記憶され選択可能な記録書式の種類を表示して前記記録書式の種類を選択するための書式選択画面に、前記求めた積算結果を表示させることによって、前記求めた積算結果を、前記所定の表示装置に表示させる。好ましくは、上述の中央処理装置において、前記看介護記録処理部は、前記書式情報記憶部に記憶され選択可能な記録書式の種類、および、前記求めた積算結果を表示して前記記録書式の種類を選択するための書式選択画面のデータ(電子ファイル)を収容する通信信号(選択可能種類通知通信信号)を前記所定の表示装置へ送信することによって、前記求めた積算結果を、前記所定の表示装置に表示させる。
【0198】
このような中央処理装置は、書式選択画面に前記求めた積算結果を、前記所定の表示装置に表示させる。このため、監視者(ユーザ)は、看介護記録を実施する際に、被監視者ごとの目標に対する看介護の実施状況を勘案することでき、実施済みの看介護の内容が被監視者に適した度合いであるか否かを判断できる。したがって、上記中央処理装置は、今後の看介護が被監視者に適した度合いであるか否かの判断を支援できる。
【0199】
他の一態様では、これら上述の中央処理装置において、前記看介護の目標を、前記看介護の種類および前記被監視者に対応付けて看介護目標情報として記憶する看介護目標情報記憶部をさらに備え、前記看介護記録処理部は、前記看介護目標情報記憶部に記憶された看介護目標情報から、前記求めた積算結果に対応する前記看介護の種類および前記被監視者にさらに対応する看介護の目標を取り出し、前記取り出した看介護の目標に対する前記求めた積算結果の達成度合いを求め、前記所定の期間における積算開始時点から当該積算時点までの経過時間を求め、前記求めた積算結果の達成度合いおよび経過時間が所定の条件を満たす場合に、警告を、前記所定の表示装置にさらに表示させる。好ましくは、上述の中央処理装置において、前記看介護記録処理部は、前記看介護目標情報記憶部に記憶された看介護目標情報から、前記求めた積算結果に対応する前記看介護の種類および前記被監視者にさらに対応する看介護の目標を取り出し、前記取り出した看介護の目標に対する前記求めた積算結果の達成度合いを求め、前記所定の期間における積算開始時点から当該積算時点までの経過時間を求め、前記求めた積算結果の達成度合いおよび経過時間が所定の条件を満たす場合に、警告をするための通信信号(警告通知通信信号)を、前記所定の表示装置に送信する。好ましくは、上述の中央処理装置において、前記警告は、前記積算結果の達成度合いが低いことを表すメッセージ、前記求めた積算結果に対応する前記看介護の種類および前記被監視者、ならびに、前記積算結果の達成度合いを含む。
【0200】
このような中央処理装置は、前記求めた積算結果の達成度合いおよび経過時間が所定の条件を満たす場合に、警告を、前記所定の表示装置にさらに表示させる。このため、監視者(ユーザ)は、前記警告を参照することによって、看介護の目標を未達の被監視者に対し、前記未達の看介護をより積極的に実施できる。
【0201】
他の一態様では、上述の中央処理装置において、前記看介護の種類に対応して作成され、前記看介護の内容を前記看介護記録として入力するための記録書式を記憶する書式情報記憶部をさらに備え、前記看介護記録処理部は、前記警告するための警告画面を前記所定の表示装置に表示させることによって、前記警告を、前記所定の表示装置にさらに表示させ、前記警告画面は、前記所定の表示装置に表示させた警告に対して所定の対応を実施する意思が前記所定の表示装置を取り扱う監視者にある旨の入力を受け付けるための入力ボタンを含み、前記看介護記録処理部は、前記所定の表示装置で前記入力ボタンの入力操作を受け付けた場合に、前記書式情報記憶部から、前記警告に応じた看介護の種類に対応する記録書式を取り出し、前記取り出した記録書式を、前記所定の表示装置に表示させる。
【0202】
このような中央処理装置は、前記警告に応じた看介護の種類に対応する記録書式を取り出し、この取り出した記録書式を、前記所定の表示装置に表示させる。このため、監視者(ユーザ)は、前記警告の表示に応じて実施した看介護の記録を、自動的に表示された記録書式で入力でき、前記警告の表示に応じて実施した看介護を記録するために、中央処理装置に記録書式を要求する必要が無く、その手間を省くことができる。
【0203】
他の一態様では、上述の中央処理装置において、前記看介護記録処理部は、前記看介護記録の表示を要求された場合に、前記看介護記録情報記憶部に記憶された看介護記録に基づいて、所定の期間について、前記看介護の種類および前記被監視者に対応する看介護の内容の積算を求め、前記求めた積算結果を、前記所定の表示装置として前記要求を行った要求元の表示装置に表示させる。
【0204】
このような中央処理装置は、看介護記録の表示を要求された場合に、看介護記録情報記憶部に記憶された看介護記録に基づいて、所定の期間について、看介護の種類および被監視者に対応する看介護の内容の積算を求め、この求めた積算結果を、前記要求を行った要求元の表示装置に表示させる。このため、監視者(ユーザ)は、前記表示装置に表示された、看介護の種類および被監視者に対応する看介護の内容の積算結果を参照することができ、積算結果を参照することによって、要求時点における、被監視者ごとの目標に対する看介護の実施状況を勘案することでき、実施済みの看介護の内容が被監視者に適した度合いであるか否かを判断できる。したがって、上記中央処理装置は、看介護の内容が被監視者に適した度合いであるか否かの判断を支援できる。
【0205】
他の一態様では、上述の中央処理装置において、前記看介護の目標を、前記看介護の種類および前記被監視者に対応付けて看介護目標情報として記憶する看介護目標情報記憶部をさらに備え、前記看介護記録処理部は、前記看介護目標情報記憶部に記憶された看介護目標情報から、前記求めた積算結果に対応する前記看介護の種類および前記被監視者にさらに対応する看介護の目標を取り出し、前記求めた積算結果を、前記取り出した看介護の目標と関連するように、前記所定の表示装置として前記要求を行った要求元の表示装置に表示させる。
【0206】
このような中央処理装置は、看介護目標情報記憶部に記憶された看介護目標情報から、前記求めた積算結果に対応する前記看介護の種類および前記被監視者にさらに対応する看介護の目標を取り出し、前記求めた積算結果を、この取り出した看介護の目標と関連するように、前記要求を行った要求元の表示装置に表示させる。このため、監視者(ユーザ)は、前記所定の表示装置に前記看介護の目標と関連するように表示された、看介護の種類および被監視者に対応する看介護の内容の積算結果を参照することができ、被監視者ごとの目標を記憶する必要が無く(被監視者ごとの目標の記憶に頼る必要が無く)、要求時点における、被監視者ごとの目標に対する看介護の実施状況をより正確に勘案することでき、実施済みの看介護の内容が被監視者に適した度合いであるか否かをより正確に判断できる。したがって、上記中央処理装置は、看介護の内容が被監視者に適した度合いであるか否かの判断をより好適に支援できる。
【0207】
他の一態様では、これら上述の中央処理装置において、前記看介護の目標を、前記看介護の種類および前記被監視者に対応付けて看介護目標情報として記憶する看介護目標情報記憶部をさらに備え、前記看介護記録処理部は、前記端末装置が前記被監視者監視システムにログインした場合に、前記看介護記録情報記憶部に記憶された看介護記録に基づいて、所定の期間について、前記看介護の種類および前記被監視者に対応する看介護の内容の積算を求め、前記看介護目標情報記憶部に記憶された看介護目標情報から、前記求めた積算結果に対応する前記看介護の種類および前記被監視者にさらに対応する看介護の目標を取り出し、前記取り出した看介護の目標に対する前記求めた積算結果の達成度合いを求め、前記所定の期間における積算開始時点から前記ログインの時点までの経過時間を求め、前記求めた積算結果の達成度合いおよび経過時間が所定の条件を満たす場合に、警告を、前記所定の表示装置として前記ログインした前記端末装置に表示させる。
【0208】
このような中央処理装置は、端末装置がログインした場合に、前記積算結果の達成度合いおよび前記経過時間それぞれを求め、前記求めた積算結果の達成度合いおよび経過時間が所定の条件を満たす場合に、警告を、前記ログインした前記端末装置に表示させる。このため、端末装置で被監視者監視システムにログインした監視者(ユーザ)は、前記警告を参照することによって、看介護の目標を未達の被監視者に対し、前記未達の看介護をより積極的に実施できる。
【0209】
他の一態様では、これら上述の中央処理装置において、前記看介護記録処理部は、前記看介護目標情報記憶部に記憶された看介護目標情報から、前記求めた積算結果に対応する前記看介護の種類および前記被監視者にさらに対応する看介護の目標を取り出し、前記取り出した看介護の目標に対する前記求めた積算結果の達成度合いを求め、前記所定の期間における積算開始時点から当該積算時点までの経過時間を求め、前記求めた積算結果の達成度合いおよび経過時間が所定の条件を満たすか否かに応じた互いに異なる表示態様で、前記求めた積算結果を、前記所定の表示装置に表示させる。好ましくは、上述の中央処理装置において、前記看介護記録処理部は、前記求めた積算結果の達成度合いおよび経過時間が所定の条件を満たすか否かに応じた互いに異なる表示色で、前記求めた積算結果を、前記所定の表示装置に表示させる。好ましくは、上述の中央処理装置において、前記看介護記録処理部は、前記求めた積算結果の達成度合いおよび経過時間が所定の条件を満たすか否かに応じた互いに異なる点灯状態で、前記求めた積算結果を、前記所定の表示装置に表示させる。
【0210】
このような中央処理装置は、前記求めた積算結果の達成度合いおよび経過時間が所定の条件を満たすか否かに応じた互いに異なる表示態様で、前記求めた積算結果を、前記所定の表示装置に表示させる。このため、監視者(ユーザ)は、前記求めた積算結果の表示態様を参照することによって、前記積算時点における、被監視者ごとの目標に対する看介護の達成度合いを視認でき、達成度合いの低い場合に、その看介護をより積極的に実施できる。
【0211】
他の一態様では、これら上述の中央処理装置において、前記看介護記録処理部は、前記看介護記録情報記憶部に記憶された看介護記録に基づいて、前記求めた積算結果に対応する前記看介護の種類および前記被監視者にさらに対応する看介護の前回の実施時点から、前記求めた積算結果の積算時点までの経過時間を求め、前記求めた経過時間を前記所定の表示装置にさらに表示させる。好ましくは、上述の中央処理装置において、前記看介護記録処理部は、前記取り出した看介護の目標に対する前記求めた積算結果の達成度合いを求め、前記所定の期間における積算開始時点から当該積算時点までの経過時間を求め、前記求めた積算結果の達成度合いおよび経過時間が所定の条件を満たすか否かに応じた互いに異なる表示態様で、前記求めた経過時間を、前記所定の表示装置に表示させる。
【0212】
このような中央処理装置は、前記看介護の前回の実施時点から当該積算時点までの経過時間を、前記所定の表示装置にさらに表示させる。このように積算結果に加えてさらに経過時間が表示されるので、監視者(ユーザ)は、積算時点の実績を把握でき、次回に看介護を実施する内容量および時刻を予定でき、次回に看介護を実施するための参考情報となる。
【0213】
他の一態様では、これら上述の中央処理装置において、前記積算を求める前記看介護の種類は、前記被監視者の水分摂取に対し行われる第1介護、前記被監視者の摂食に対し行われる第2介護、および、前記被監視者の服薬または投薬に対し行われる第3介護のうちの少なくとも1つを含む。
【0214】
このような中央処理装置は、前記積算を求める前記看介護の種類が前記第1介護を含む場合には、前記第1介護を好適に支援でき、前記積算を求める前記看介護の種類が前記第2介護を含む場合には、前記第2介護を好適に支援でき、前記積算を求める前記看介護の種類が前記第3介護を含む場合には、前記第3介護を好適に支援できる。
【0215】
他の一態様にかかる中央処理方法は、監視対象である被監視者に対応して設けられ、前記被監視者に関わる所定のイベントを検知するセンサ装置、前記センサ装置と通信可能に接続され、前記センサ装置で検知されて前記センサ装置から受信したイベントを管理する中央処理装置、および、前記中央処理装置と通信可能に接続され前記中央処理装置を介して前記センサ装置で検知されたイベントの通知を受ける端末装置を備え、前記被監視者を監視するための被監視者監視システムの中央処理方法であって、看護および介護のうちの少なくとも一方を含む看介護を実施した看介護の内容を、前記実施した看介護の種類および前記被監視者に対応付けて看介護記録として看介護記録情報記憶部に記憶する記憶工程と、前記看介護記録情報記憶部に記憶された看介護記録に基づいて、所定の期間について、前記看介護の種類および前記被監視者に対応する看介護の内容の積算を求める積算工程と、前記積算工程で求めた積算結果を、所定の表示装置に表示させる表示工程とを備える。
【0216】
このような中央処理方法は、看介護記録情報記憶部に記憶された看介護記録に基づいて、所定の期間について、看介護の種類および被監視者に対応する看介護の内容の積算を求め、この求めた積算結果を、所定の表示装置に表示させる。このため、監視者(ユーザ)は、前記所定の表示装置に表示された、看介護の種類および被監視者に対応する看介護の内容の積算結果を参照することができ、前記積算結果を参照することによって、被監視者ごとの目標に対する看介護の実施状況を勘案することでき、実施済みの看介護の内容が被監視者に適した度合いであるか否かを判断できる。したがって、上記中央処理方法は、看介護の内容が被監視者に適した度合いであるか否かの判断を支援できる。
【0217】
他の一態様にかかる被監視者監視システムは、監視対象である被監視者に対応して設けられ、前記被監視者に関わる所定のイベントを検知するセンサ装置、前記センサ装置と通信可能に接続され、前記センサ装置で検知されて前記センサ装置から受信したイベントを管理する中央処理装置、および、前記中央処理装置と通信可能に接続され前記中央処理装置を介して前記センサ装置で検知されたイベントの通知を受ける端末装置を備え、前記被監視者を監視するための被監視者監視システムであって、前記中央処理装置は、これら上述のいずれかの中央処理装置である。
【0218】
このような被監視者監視システムは、これら上述のいずれかの中央処理装置を用いるので、看介護の内容が被監視者に適した度合いであるか否かの判断を支援できる。
【0219】
この出願は、2016年6月29日に出願された日本国特許出願特願2016-128581を基礎とするものであり、その内容は、本願に含まれるものである。
【0220】
本発明を表現するために、上述において図面を参照しながら実施形態を通して本発明を適切且つ十分に説明したが、当業者であれば上述の実施形態を変更および/または改良することは容易に為し得ることであると認識すべきである。したがって、当業者が実施する変更形態または改良形態が、請求の範囲に記載された請求項の権利範囲を離脱するレベルのものでない限り、当該変更形態または当該改良形態は、当該請求項の権利範囲に包括されると解釈される。
【産業上の利用可能性】
【0221】
本発明によれば、被監視者監視システムの中央処理装置および中央処理方法ならびに被監視者監視システムが提供できる。
【符号の説明】
【0222】
MS 被監視者監視システム
SU、SU-1~SU-4 センサ装置
SV 管理サーバ装置
SP 固定端末装置
TA、TA-1、TA-2 携帯端末装置
21 サーバ側通信インタフェース部(SV通信IF部)
22 サーバ側制御処理部(SV制御処理部)
23 サーバ側記憶部(SV記憶部)
221 サーバ側制御部(SV制御部)
222 サーバ側監視処理部(SV監視処理部)
223 サーバ側看介護記録処理部(SV看介護記録処理部)
224 時計部
231 サーバ側監視情報記憶部(SV監視情報記憶部)
232 装置間情報記憶部
233 サーバ側センサ情報記憶部(SVセンサ情報記憶部)
234 書式情報記憶部
235 看介護記録情報記憶部
236 看介護目標情報記憶部
図1
図2
図3
図4
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