(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-04
(45)【発行日】2023-12-12
(54)【発明の名称】顧客交換仲介システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0601 20230101AFI20231205BHJP
【FI】
G06Q30/0601 312
(21)【出願番号】P 2020004145
(22)【出願日】2020-01-15
【審査請求日】2022-11-01
(73)【特許権者】
【識別番号】520015900
【氏名又は名称】株式会社Tn
(74)【代理人】
【識別番号】100114764
【氏名又は名称】小林 正樹
(74)【代理人】
【識別番号】100178124
【氏名又は名称】篠原 英樹
(72)【発明者】
【氏名】石田 直弥
【審査官】小山 和俊
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-128601(JP,A)
【文献】特開2001-357233(JP,A)
【文献】特開2003-067596(JP,A)
【文献】特開2003-030475(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2003/0187779(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の会社の商品またはサービスを代理店を通じて顧客に提供する事業に用いられ、各代理店が有する顧客の交換の仲介を管理する仲介管理サーバと、複数の代理店の情報端末とを備え、前記仲介管理サーバと各代理店の前記情報端末がネットワークを介して通信可能な状態に接続された顧客交換仲介システムであって、
前記仲介管理サーバは、
各種制御を実行する制御部と、
各代理店の前記情報端末とネットワークを介して通信する通信部と、
各代理店が有する顧客に関する情報が登録される顧客情報データベース部とを備え、
前記制御部は、
交換希望元の代理店の前記情報端末の要求に応じて、前記顧客情報データベース部から他の代理店が有する顧客に関する情報を抽出する第1の顧客情報抽出部と、
交換希望元の代理店の前記情報端末に対して、前記第1の顧客情報抽出部により抽出された他の代理店が有する顧客に関する情報を出力する第1の顧客情報出力部と、
交換希望元の代理店の前記情報端末から他の代理店が有する第1の顧客の交換を希望する旨の情報を受信したとき、当該第1の顧客を有する交換希望先の代理店の前記情報端末に対して、当該第1の顧客の交換を希望する旨の情報を送信する第1の交換希望情報送信部と、
交換希望先の代理店の前記情報端末の要求に応じて、前記顧客情報データベース部から交換希望元の代理店が有する顧客に関する情報を抽出する第2の顧客情報抽出部と、
交換希望先の代理店の前記情報端末に対して、前記第2の顧客情報抽出部により抽出された交換希望元の代理店が有する顧客に関する情報を出力する第2の顧客情報出力部と、
交換希望先の代理店の前記情報端末から第1の顧客と第2の顧客の交換を希望する旨の情報を受信したとき、当該第2の顧客を有する交換希望元の代理店の前記情報端末に対して、第1の顧客と第2の顧客の交換を希望する旨の情報を送信する第2の交換希望情報送信部と、
交換希望元の代理店の前記情報端末と交換希望先の代理店の前記情報端末に対して、顧客の交換に関する取引が成立した旨の情報を送信する取引成立情報送信部とを備えることを特徴とする顧客交換仲介システム。
【請求項2】
前記取引成立情報送信部は、前記第2の交換希望情報送信部により交換希望元の代理店の前記情報端末に対して、第1の顧客と第2の顧客の交換を希望する旨の情報が送信されたあと、交換希望元の代理店の前記情報端末から第1の顧客と第2の顧客の交換に同意する旨の情報を受信したとき、交換希望元の代理店の前記情報端末と交換希望先の代理店の前記情報端末に対して顧客の交換に関する取引が成立した旨の情報を送信する請求項1に記載の顧客交換仲介システム。
【請求項3】
前記第1の顧客情報出力部および第2の顧客情報出力部は、各代理店が有する顧客の住所に基づいて該顧客に関する情報を地図情報上に出力する請求項1または請求項2に記載の顧客交換仲介システム。
【請求項4】
前記制御部は、各代理店が有する顧客の評価ポイントを算出する顧客評価ポイント算出部を有する請求項1から請求項3のいずれかに記載の顧客交換仲介システム。
【請求項5】
前記顧客評価ポイント算出部は、交換希望元の代理店が交換を希望した第1の顧客の評価ポイントと、交換希望先の代理店が交換を希望した第2の顧客の評価ポイントとを比較して、第1の顧客の評価ポイントと第2の顧客の評価ポイントの差分を算出する請求項4に記載の顧客交換仲介システム。
【請求項6】
前記第2の交換希望情報送信部は、交換希望先の代理店の前記情報端末から第1の顧客の譲渡を希望する旨の情報を受信したとき、交換希望元の代理店の前記情報端末に対して、第1の顧客の譲渡を希望する旨の情報を送信する請求項1から請求項5のいずれかに記載の顧客交換仲介システム。
【請求項7】
前記第1の顧客情報抽出部は、前記取引成立情報送信部により交換希望元の代理店の前記情報端末と交換希望先の代理店の前記情報端末に対して、顧客の交換に関する取引が成立した旨の情報を送信された際または送信された後において、前記顧客情報データベース部から交換希望先の代理店が有する第1の顧客を識別する情報を抽出し、
前記第1の顧客情報出力部は、交換希望元の代理店の前記情報端末に対して、前記第1の
顧客情報抽出部により抽出された交換希望先の代理店が有する第1の顧客を識別する情報を出力する一方、
前記第2の顧客情報抽出部は、前記取引成立情報送信部により交換希望元の代理店の前記情報端末と交換希望先の代理店の前記情報端末に対して、顧客の交換に関する取引が成立した旨の情報を送信した際または送信した後において、前記顧客情報データベース部から交換希望元の代理店が有する第2の顧客を識別する情報を抽出し、
前記第2の顧客情報出力部は、交換希望先の代理店の前記情報端末に対して、前記第2の
顧客情報抽出部により抽出された交換希望元の代理店が有する第2の顧客を識別する情報を出力する請求項1から請求項6のいずれかに記載の顧客交換仲介システム。
【請求項8】
各代理店に関する情報が登録される代理店情報データベース部と、
前記取引成立情報送信部により交換希望元の代理店の前記情報端末と交換希望先の代理店の前記情報端末に対して、顧客の交換に関する取引が成立した旨の情報が送信された際または送信された後において、交換希望元の代理店の前記情報端末の要求に応じて、前記代理店情報データベース部から交換希望先の代理店を識別する情報を抽出する第1の代理店情報抽出部と、
交換希望元の代理店の前記情報端末に対して、前記第1の代理店情報抽出部により抽出された交換希望先の代理店を識別する情報を出力する第1の代理店情報出力部と、
前記取引成立情報送信部により交換希望元の代理店の前記情報端末と交換希望先の代理店の前記情報端末に対して、顧客の交換に関する取引が成立した旨の情報が送信された際または送信された後において、交換希望先の代理店の前記情報端末の要求に応じて、前記代理店情報データベース部から交換希望元の代理店を識別する情報を抽出する第2の代理店情報抽出部と、
交換希望先の代理店の前記情報端末に対して、前記第2の代理店情報抽出部により抽出された交換希望元の代理店を識別する情報を出力する第2の代理店情報出力部とを備える請求項1から請求項7のいずれかに記載の顧客交換仲介システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、代理店間において顧客を互いに交換することを仲介する顧客交換仲介システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、所定の会社の様々な商品やサービスを代理店を通じて顧客に提供することが行われている。例えば、所定の会社の掃除商品やマットなどのレンタル商品について、各営業エリアごとに異なる代理店を配置して、各代理店を通じて営業エリア内の顧客にレンタル商品を定期的に配送することが行われている。
【0003】
ところが、各代理店の営業エリアは必ずしも完全に切り分けられているものではなく、代理店によっては通常の営業エリアから離れた地域に顧客が存在していることも少なくない。このため、当該代理店は、通常の営業エリアから離れた地域の顧客のためだけにレンタル商品を配送しなければならず、時間、労力および費用の面において効率が悪くなるという問題があった。特に最近では、人手不足の影響も相まって、この問題は決して無視できないものとなっている。
【0004】
もとより、このような場合、各代理店が、互いの営業エリアに存在する顧客を交換することも考えられるが、通常、各代理店はどの地域にどのような他の代理店が存在し、またその他の代理店がどのような顧客を有しているかなどの情報を知らないため、顧客を交換することはおよそ不可能であった。しかも、仮に代理店間において情報交換ができたとしても、顧客によって売上や信頼性が異なるため、顧客を等価的に交換することは困難であった。
【0005】
このような問題は、レンタル商品の配送のみならず、飲料水や健康食品の配送などの各種商品の配送のほか、例えばハウスクリーニングサービス、家事代行サービス、害虫駆除サービス、庭木手入サービス、シニア介護サービス、保険サービスなどの各種サービスの提供においても同様に生じるものであった。
【0006】
この点、代理店における顧客に対する商品やサービスを効率的に提供するシステムが種々提案されているが(例えば、特許文献1参照)、顧客の交換に関するシステムは知られていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであって、所定の会社の代理店間において顧客を簡単かつ確実に交換することができ、ひいては各代理店が商品やサービスを顧客に効率的に提供することが可能な顧客仲介システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上記目的を達成するために、所定の会社の商品またはサービスを代理店を通じて顧客に提供する事業に用いられ、各代理店が有する顧客の交換の仲介を管理する仲介管理サーバと、複数の代理店の情報端末とを備え、前記仲介管理サーバと各代理店の前記情報端末がネットワークを介して通信可能な状態に接続された顧客交換仲介システムであって、前記仲介管理サーバは、各種制御を実行する制御部と、各代理店の前記情報端末とネットワークを介して通信する通信部と、各代理店が有する顧客に関する情報が登録される顧客情報データベース部とを備え、前記制御部は、交換希望元の代理店の前記情報端末の要求に応じて、前記顧客情報データベース部から他の代理店が有する顧客に関する情報を抽出する第1の顧客情報抽出部と、交換希望元の代理店の前記情報端末に対して、前記第1の顧客情報抽出部により抽出された他の代理店が有する顧客に関する情報を出力する第1の顧客情報出力部と、交換希望元の代理店の前記情報端末から他の代理店が有する第1の顧客の交換を希望する旨の情報を受信したとき、当該第1の顧客を有する交換希望先の代理店の前記情報端末に対して、当該第1の顧客の交換を希望する旨の情報を送信する第1の交換希望情報送信部と、交換希望先の代理店の前記情報端末の要求に応じて、前記顧客情報データベース部から交換希望元の代理店が有する顧客に関する情報を抽出する第2の顧客情報抽出部と、交換希望先の代理店の前記情報端末に対して、前記第2の顧客情報抽出部により抽出された交換希望元の代理店が有する顧客に関する情報を出力する第2の顧客情報出力部と、交換希望先の代理店の前記情報端末から第1の顧客と第2の顧客の交換を希望する旨の情報を受信したとき、当該第2の顧客を有する交換希望元の代理店の前記情報端末に対して、第1の顧客と第2の顧客の交換を希望する旨の情報を送信する第2の交換希望情報送信部と、交換希望元の代理店の前記情報端末と交換希望先の代理店の前記情報端末に対して、顧客の交換に関する取引が成立した旨の情報を送信する取引成立情報送信部とを備えることを特徴とする。
【0010】
これによれば、所定の会社の商品またはサービスを取り扱う代理店間において、顧客を簡単かつ確実に交換することができる。
【0011】
また、前記取引成立情報送信部は、前記第2の交換希望情報送信部により交換希望元の代理店の前記情報端末に対して、第1の顧客と第2の顧客の交換を希望する旨の情報が送信されたあと、交換希望元の代理店の前記情報端末から第1の顧客と第2の顧客の交換に同意する旨の情報を受信したとき、交換希望元の代理店の前記情報端末と交換希望先の代理店の前記情報端末に対して顧客の交換に関する取引が成立した旨の情報を送信してもよい。これによれば、交換希望元の代理店が顧客の交換に同意した際、顧客の交換に関する取引を成立させるため、代理店間における顧客の交換の意思疎通を確実に行うことができる。
【0012】
また、前記第1の顧客情報出力部および第2の顧客情報出力部は、各代理店が有する顧客の住所に基づいて該顧客に関する情報を地図情報上に出力してもよい。これによれば、代理店の情報端末において、代理店が有する顧客を地理的に閲覧することができ、代理店の営業エリアに応じて顧客を交換し易くなる。
【0013】
また、前記制御部は、各代理店が有する顧客の評価ポイントを算出する顧客評価ポイント算出部を有してもよい。これによれば、代理店の情報端末において、代理店が有する顧客を客観的に評価することができ、ひいては顧客の等価的な交換に資することが可能となる。
【0014】
また、前記顧客評価ポイント算出部は、交換希望元の代理店が交換を希望した第1の顧客の評価ポイントと、交換希望先の代理店が交換を希望した第2の顧客の評価ポイントとを比較して、第1の顧客の評価ポイントと第2の顧客の評価ポイントの差分を算出してもよい。これによれば、交換元および交換先の代理店の情報端末において、互いの顧客の評価ポイントの差分を把握することができる。また、顧客の評価ポイントの差分を金額に換算すると、顧客の評価ポイントが低い顧客を有する代理店が顧客の評価ポイントが高い顧客を有する代理店に対して当該金額を支払うことによって、代理店間において顧客を等価的に交換することができる。
【0015】
また、前記第2の交換希望情報送信部は、交換希望先の代理店の前記情報端末から第1の顧客の譲渡を希望する旨の情報を受信したとき、交換希望元の代理店の前記情報端末に対して、第1の顧客の譲渡を希望する旨の情報を送信してもよい。これによれば、交換希望先の代理店が顧客の交換に代えて、顧客の譲渡を希望した場合、交換希望先の代理店から交換希望元の代理店に対して顧客を簡単かつ確実に譲渡することができる。
【0016】
また、前記第1の顧客情報抽出部は、前記取引成立情報送信部により交換希望元の代理店の前記情報端末と交換希望先の代理店の前記情報端末に対して、顧客の交換に関する取引が成立した旨の情報を送信された際または送信された後において、前記顧客情報データベース部から交換希望先の代理店が有する第1の顧客を識別する情報を抽出し、前記第1の顧客情報出力部は、交換希望元の代理店の前記情報端末に対して、前記第1の代理店情報抽出部により抽出された交換希望先の代理店が有する第1の顧客を識別する情報を出力する一方、前記第2の顧客情報抽出部は、前記取引成立情報送信部により交換希望元の代理店の前記情報端末と交換希望先の代理店の前記情報端末に対して、顧客の交換に関する取引が成立した旨の情報を送信した際または送信した後において、前記顧客情報データベース部から交換希望元の代理店が有する第2の顧客を識別する情報を抽出し、前記第2の顧客情報出力部は、交換希望先の代理店の前記情報端末に対して、前記第2の代理店情報抽出部により抽出された交換希望元の代理店が有する第2の顧客を識別する情報を出力してもよい。これによれば、代理店間において顧客の交換が成立するまでは互いの顧客を識別する情報を伏せておいて、代理店間において顧客の交換が成立した際または成立したあと、互いの顧客を識別する情報を把握し得るため、互いの顧客の匿名性を維持しながら顧客の交換に関する取引を進めることができる。
【0017】
また、各代理店に関する情報が登録される代理店情報データベース部と、前記取引成立情報送信部により交換希望元の代理店の前記情報端末と交換希望先の代理店の前記情報端末に対して、顧客の交換に関する取引が成立した旨の情報が送信された際または送信された後において、交換希望元の代理店の前記情報端末の要求に応じて、前記代理店情報データベース部から交換希望先の代理店を識別する情報を抽出する第1の代理店情報抽出部と、交換希望元の代理店の前記情報端末に対して、前記第1の代理店情報抽出部により抽出された交換希望先の代理店を識別する情報を出力する第1の代理店情報出力部と、前記取引成立情報送信部により交換希望元の代理店の前記情報端末と交換希望先の代理店の前記情報端末に対して、顧客の交換に関する取引が成立した旨の情報が送信された際または送信された後において、交換希望先の代理店の前記情報端末の要求に応じて、前記代理店情報データベース部から交換希望元の代理店を識別する情報を抽出する第2の代理店情報抽出部と、交換希望先の代理店の前記情報端末に対して、前記第2の代理店情報抽出部により抽出された交換希望元の代理店を識別する情報を出力する第2の代理店情報出力部とを備えてもよい。これによれば、代理店間において顧客の交換が成立するまでは互いの代理店を識別する情報を伏せておいて、代理店間において顧客の交換が成立したあとに互いの代理店を識別する情報を把握し得るため、互いの代理店の匿名性を維持しながら顧客の交換に関する取引を進めることができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、所定の会社の商品またはサービスを取り扱う代理店間において、顧客を簡単かつ確実に交換することができ、ひいては商品やサービスの提供において、時間、労力および費用の効率化を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本実施形態に係る顧客交換仲介システムの構成概略図である。
【
図2】
図1の制御部の電気的構成を示すブロック図である。
【
図3】代理店に関する情報のテーブルを示す図である。
【
図4】各代理店の顧客に関する情報のテーブルを示す図である。
【
図5】顧客交換仲介システムの流れを示すフローチャートである。
【
図10】第1の顧客情報出力部による顧客に関する情報の表示画面を示す図である。
【
図11】第1の交換希望情報送信部による第1の顧客の交換を希望する旨の情報の表示画面を示す図である。
【
図12】第2の顧客情報出力部による顧客に関する情報の表示画面を示す図である。
【
図13】第2の交換希望情報送信部による第1の顧客と第2の交換を希望する旨の情報の表示画面を示す図である。
【
図14】取引成立情報送信部による交換希望元の代理店の情報端末に対する交換に関する取引が成立した旨の情報の表示画面を示すである。
【
図15】取引成立情報送信部による交換希望先の代理店の情報端末に対する交換に関する取引が成立した旨の情報の表示画面を示すである。
【
図16】第2の交換希望情報送信部による第1の顧客の譲渡を希望する旨の情報の表示画面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
<第1の実施形態>
次に、本発明の第1の実施形態に係る顧客交換仲介システム(以下、本システムという)について
図1~
図15を参照しつつ説明する。
【0021】
なお、本実施形態では、所定の会社のレンタル商品を代理店を通じて顧客に提供(配送)する事業であって、交換希望元の代理店Aと交換希望先の代理店Bの間において、交換希望先の代理店Bが有する第1の顧客Xと、交換希望元の代理店Aが有する第2の顧客Yとを互いに交換する場合について説明する。
【0022】
本システムは、
図1に示すように、各代理店が有する顧客の交換の仲介を管理する仲介管理サーバ1と、複数の代理店の情報端末2とを備え、仲介管理サーバ1と各代理店の情報端末2がネットワークを介して通信可能な状態に接続されている。本実施形態では、説明の便宜上、代理店Aの情報端末2と代理店Bの情報端末2の2台を図示しているが、実際には3台以上の代理店の情報端末2が接続される。
【0023】
前記代理店の情報端末2は、パーソナルコンピュータ(PC)、タブレット端末、スマートフォン、あるいは携帯電話端末など、インターネット等のネットワークに接続可能な機器であって、図示略の制御部(CPU)によってネットワークを介して送信された各種情報が表示部に表示されたり、キーボード等の操作部により各種操作を行うものとなされている。
【0024】
前記仲介管理サーバ1は、
図1に示すように、各種制御を実行する制御部10と、各代理店の情報端末2との通信を制御する通信部20と、各代理店に関する情報が登録される代理店情報データベース部(以下、代理店情報DB30という)と、各代理店が有する顧客に関する情報が登録される顧客情報データベース部(以下、顧客情報DB40という)と、本システムに必要なマスター情報が登録されるマスター情報データベース部(マスター情報DB50という)とを備える。
【0025】
前記代理店情報DB30は、代理店に関する情報として、例えば、
図3に示すように、代理店の名称、住所、電話番号、FAX番号、メールアドレス、その他の情報が登録される。これら代理店に関する情報は、代理店の情報端末2から本システムの代理店情報DB30に直接登録されてもよいし、代理店の情報端末2から本システムの運営者の情報端末2を介して本システムの代理店情報DB30に登録されてもよい。
【0026】
前記顧客情報DB40は、各代理店が有する顧客に関する基本情報として、例えば、
図4に示すように、名称、住所、電話番号、FAX番号、メールアドレス、属性情報が登録される。この属性情報は、例えば
図7に示すように、契約期間、1週の商品の合計金額、2週の商品の合計金額、4週の商品の合計金額、4週当たりの合計金額、割引率、8週の金額、過去1年間のレンタル実績、4週当たりの配送時の駐車料金、作業時間、曜日指定の有無、支払方法(現金またはクレジットカード等)、契約事業領域、主な契約商品が登録される。これら顧客に関する情報は、通常、代理店の情報端末2から本システムの代理店情報DB30に直接登録される。
【0027】
前記マスター情報DB50は、マスター情報として、レンタル商品の種類、後述のポイント算出に使用される係数、各種画像情報などが登録される。
【0028】
前記制御部10は、代理店の情報端末2の要求に応じて、代理店情報DB30、顧客情報DB40またはマスター情報DB50から各種情報を抽出して、各種画面を代理店の情報端末2の表示部に出力(表示)する。例えば、制御部10は、代理店の情報端末2により各種操作の選択が行われる際、
図6に示すようなトップ画面を表示する。また、制御部10は、代理店の情報端末2により当該代理店が有する顧客が登録される際、
図7に示すような顧客登録画面を表示する。また、制御部10は、代理店の情報端末2により当該代理店が有する顧客の一覧が閲覧される際、
図8に示すような顧客一覧画面を出力する。また、制御部10は、代理店の情報端末2により当該代理店の取引の一覧が閲覧される際、
図9に示すような取引一覧画面を表示する。
【0029】
また、前記制御部10は、
図2に示すように、顧客情報DB40から代理店が有する顧客に関する情報を抽出する顧客情報抽出部110と、顧客に関する情報を出力する顧客情報出力部120と、顧客の交換を希望する旨の情報を送信する交換希望情報送信部130と、取引が成立した旨の情報を送信する取引成立情報送信部140と、代理店情報DB30から代理人に関する情報を抽出する代理店情報抽出部150と、代理店に関する情報を出力する代理店情報出力部160とを備える。
【0030】
前記顧客情報抽出部110は、交換希望元の代理店Aの情報端末2に対応する第1の顧客情報抽出部111と、交換希望先の代理店Bの情報端末2に対応する第2の顧客情報抽出部112とを有する。
【0031】
前記第1の顧客情報抽出部111は、顧客の交換に関する取引が成立する前において、交換希望元の代理店Aの情報端末2の要求に応じて、顧客情報DB40から交換希望元(自店)の代理店Aおよび他の代理店が有する顧客に関する情報を抽出する。
【0032】
また、前記第1の顧客情報抽出部111は、顧客の交換に関する取引が成立した後において、交換希望元の代理店Aの情報端末2の要求に応じて、顧客情報DB40から交換希望先の代理店が有する第1の顧客Xを識別する情報を抽出する。
【0033】
また、前記第2の顧客情報抽出部112は、顧客の交換に関する取引が成立する前において、交換希望先の代理店Bの情報端末2の要求に応じて、顧客情報DB40から交換希望先の代理店Aおよび交換希望元(自店)の代理店Bが有する顧客に関する情報を抽出する。
【0034】
また、前記第2の顧客情報抽出部112は、顧客の交換に関する取引が成立した後において、交換希望先の代理店Bの情報端末2の要求に応じて、顧客情報DB40から交換希望元の代理店Aが有する第2の顧客Yを識別する情報を抽出する。
【0035】
前記顧客情報出力部120は、交換希望元の代理店Aの情報端末2に対応する第1の顧客情報出力部121と、交換希望先の代理店Bの情報端末2に対応する第2の顧客情報出力部122とを有する。
【0036】
前記第1の顧客情報出力部121は、顧客の交換に関する取引が成立する前において、交換希望元の代理店Aの情報端末2に対して、第1の顧客情報抽出部111により抽出された交換希望元の代理店Aおよび他の代理店が有する顧客に関する情報を出力する。
【0037】
例えば、第1の顧客情報出力部121は、
図10に示すように、交換希望元の代理店Aの所在地の周辺の地図情報を表示して、該地図情報上に交換希望元の代理店Aや他の代理店が有する顧客に関する情報(アイコン)を重ねて表示する。
【0038】
このとき、顧客に関する情報(アイコン)は、当該顧客の住所に基づいて地図情報上に出力される。本実施形態では、顧客に関する情報(アイコン)は、代表住所(例えば、同じ町内の代表番地など)に基づいて地図情報上に出力され、顧客の住所が具体的に特定されないようになっている。
【0039】
また、顧客に関する情報(アイコン)は、交換希望元の代理店Aと他の代理店の間において色分けされて表記されたり、法人の顧客はビルを模ったアイコンで表示され、個人の顧客は人の上半身を模ったアイコンで表示されたりしており、代理店の情報端末2において閲覧し易くなっている。
【0040】
また、前記第1の顧客情報出力部121は、
図10に示す画面(地図情報)において、交換希望元の代理店Aの情報端末2により所定の顧客(後に確定すると第1の顧客Xとなる)が選択されると、当該顧客に関する属性情報を地図情報の下方に表示する。本実施形態では、顧客に関する属性情報として、該顧客の住所(但し、町名まで)、契約期間、4週当たりの駐車料金、曜日指定、支払い方法、主な契約商品、過去1年間のレンタル実績、作業時間、時間指定、契約事業領域のほか、後述する顧客の評価ポイントが右上に表示される。但し、この時点では、顧客に関する情報は、顧客の名称や具体的な住所、電話番号、FAX番号、メールアドレスのような顧客を識別し得る情報は含まれていない。
【0041】
また、第1の顧客情報出力部121は、顧客の交換に関する取引が成立した後において、交換希望元の代理店Aの情報端末2に対して、第1の顧客情報抽出部111により抽出された交換希望先の代理店Bが有する第1の顧客Xを識別する情報を出力する。この第1の顧客Xを識別する情報として、第1の顧客Xの名称、具体的な住所(番地まで含む)、電話番号、FAX番号、メールアドレスなどが挙げられる。
【0042】
一方、第2の顧客情報出力部122は、交換希望先の代理店Bの情報端末2に対して、前記第2の顧客情報抽出部112により抽出された交換希望先の代理店Bおよび交換希望元の代理店Aが有する顧客に関する情報を出力する。
【0043】
例えば、第2の顧客情報出力部122は、
図12に示すように、上段に交換希望元の代理店Aが交換を希望している第1の顧客Xに関する情報を表示し、中段に交換希望元の代理店Aおよび交換希望先の代理店Bの所在地の周辺の地図情報を表示して、該地図情報上に交換希望元の代理店Aおよび交換希望先の代理店Bが有する顧客に関する情報(アイコン)を重ねて表示する。
【0044】
また、前記第2の顧客情報出力部122は、
図12に示す画面(地図情報)において、交換希望先の代理店Bの情報端末2により所定の顧客が選択されると、当該顧客に関する属性情報を地図情報上に重ねて表示するともに、地図情報の下方にも表示する。本実施形態では、第2の顧客情報出力部122は、交換希望元の代理店Aが交換を希望した第1の顧客Xに関する属性情報を下段の右側欄に表示する一方、交換希望先の代理店B(自店)が交換を希望する第2の顧客Yに関する属性情報を下段の左側欄に表示する。
【0045】
なお、第2の顧客情報出力部122による顧客に関する情報(アイコン)の表示方法や、顧客に関する属性情報の表示項目については、第1の顧客情報出力部121と同様なので、その説明を省略する。
【0046】
また、第2の顧客情報出力部122は、顧客の交換に関する取引が成立した後において、交換希望元の代理店Aの情報端末2に対して、第2の顧客情報抽出部112により抽出された交換希望元の代理店Aが有する第2の顧客Yを識別する情報を出力する。例えば、この第2の顧客Yを識別する情報として、第2の顧客Yの名称、具体的な住所(番地まで含む)、電話番号、FAX番号、メールアドレスなどが挙げられる。
【0047】
前記交換希望情報送信部130は、交換希望元の代理店Aの情報端末2に対応する第1の交換希望情報送信部131と、交換希望先の代理店Bの情報端末2に対応する第2の交換希望情報送信部132とを有する。
【0048】
前記第1の交換希望情報送信部131は、交換希望元の代理店Aの情報端末2から他の代理店が有する第1の顧客Xの交換を希望する旨の情報を受信したとき、当該第1の顧客Xを有する交換希望先の代理店Bの情報端末2に対して、当該第1の顧客Xの交換を希望する旨の情報を送信する。例えば、第1の顧客Xの交換を希望する旨の情報として、
図11に示すように、交換希望元の代理店Aが第1の顧客Xの交換を希望している文言のほか、交換を希望している第1の顧客Xに関する属性情報が含まれる。
【0049】
一方、第2の交換希望情報送信部132は、交換希望先の代理店Bの情報端末2から第1の顧客Xと第2の顧客Yの交換を希望する旨の情報を受信したとき、当該第2の顧客Yを有する交換希望元の代理店Aの情報端末2に対して、第1の顧客Xと第2の顧客Yの交換を希望する旨の情報を送信する。例えば、第1の顧客Xの交換を希望する旨の情報として、
図13に示すように、交換希望先の代理店Bが第1の顧客Xと第2の顧客Yの交換を希望している文言のほか、交換を希望している第1の顧客Xと第2の顧客Yに関する属性情報が含まれる。
【0050】
これら顧客の交換を希望する旨の情報は、交換希望先の代理店Bや交換希望元の代理店Aの情報端末2に対して本システム上の画面を介して送信してもよいし、電子メールを介して送信してもよい。
【0051】
前記取引成立情報送信部140は、交換希望元の代理店Aの情報端末2と交換希望先の代理店Bの情報端末2に対して、顧客の交換に関する取引が成立した旨の情報を送信する。
【0052】
本実施形態では、第2の交換希望情報送信部132が、交換希望元の代理店Aの情報端末2に対して、第1の顧客Xと第2の顧客Yの交換を希望する旨の情報を送信すると、取引成立情報送信部140が、交換希望元の代理店Aの情報端末2から第1の顧客Xと第2の顧客Yの交換に同意する旨の情報を受信し、交換希望元の代理店Aの情報端末2と交換希望先の代理店Bの情報端末2に対して、顧客の交換に関する取引が成立した旨の情報を送信する。
【0053】
この顧客の交換に関する取引が成立した旨の情報として、交換希望元の代理店Aの情報端末2に対しては、
図14に示す画面を送信する一方、交換希望先の代理店Bの情報端末2に対しては、
図15に示す画面を送信する。これらの画面には、上段に顧客の交換に関する取引が成立した旨の文言が表示されるとともに、下段に交換希望元の代理店Aが有する顧客に関する属性情報と交換希望先の代理店Bが有する顧客に関する属性情報が横並びに表示されるほか、その後の取引手順などが表示される。
【0054】
前記代理店情報抽出部150は、交換希望元の代理店Aの情報端末2に対応する第1の代理店情報抽出部151と、交換希望先の代理店Bの情報端末2に対応する第2の代理店情報抽出部152とを有する。
【0055】
前記第1の代理店情報抽出部151は、取引成立情報送信部140により交換希望元の代理店Aの情報端末2と交換希望先の代理店Bの情報端末2に対して、顧客の交換に関する取引が成立した旨の情報が送信された際または送信された後において、交換希望元の代理店Aの情報端末2の要求に応じて、代理店情報DB30から交換希望先の代理店Bを識別する情報を抽出する。
【0056】
前記第2の代理店情報抽出部152は、取引成立情報送信部140により交換希望元の代理店Aの情報端末2と交換希望先の代理店Bの情報端末2に対して、顧客の交換に関する取引が成立した旨の情報が送信されたあと、交換希望先の代理店Bの情報端末2の要求に応じて、代理店情報DB30から交換希望元の代理店Aを識別する情報を抽出する。
【0057】
前記代理店情報出力部160は、交換希望元の代理店Aの情報端末2に対応する第1の代理店情報出力部161と、交換希望先の代理店Bの情報端末2に対応する第2の代理店情報出力部162とを有する。
【0058】
前記第1の代理店情報出力部161は、交換希望元の代理店Aの情報端末2に対して、前記第1の代理店情報抽出部151により抽出された交換希望先の代理店Bを識別する情報を出力する。
【0059】
前記第2の代理店情報出力部162は、交換希望先の代理店Bの情報端末2に対して、前記第2の代理店情報抽出部152により抽出された交換希望元の代理店Aを識別する情報を出力する。
【0060】
これら代理店を識別する情報として、例えば、代理店の名称、具体的な住所(番地まで含む)、電話番号、FAX番号、メールアドレスなどの相手の代理店と連絡可能な情報が含まれる。
【0061】
なお、本実施形態では、前記制御部10は、各代理店が有する顧客の評価ポイントを算出する顧客評価ポイント算出部170を有している。例えば、顧客評価ポイント算出部170は、顧客の売上金額に基づいて顧客の評価ポイントを算出したり、さらには顧客に関する情報に設定されている係数をかけ合わすなどして算出する。この顧客評価ポイント算出部170により算出された顧客の評価ポイントは、
図10~
図15に示すように、顧客に関する属性情報が表示される際に右上に「○○ポイント」という表示形式で併せて表示される。
【0062】
また、前記顧客評価ポイント算出部170は、交換希望元の代理店Aが交換を希望した第1の顧客Xの評価ポイントと、交換希望先の代理店Bが交換を希望した第2の顧客Yの評価ポイントを比較して、第1の顧客Xの評価ポイントと第2の顧客Yの評価ポイントの差分を算出する。
【0063】
例えば、
図13に示すように、交換希望元の代理店Aが選択した第1の顧客X(交換希望先の代理店Bの顧客)の評価ポイント[29.7ポイント]と、交換希望先の代理店Bが選択した第2の顧客Y(交換希望元の代理店Aの顧客)の評価ポイント[26.3ポイント]を比較して、第1の顧客Xの評価ポイントと第2の顧客Yの評価ポイントの差分[3.4ポイント]を算出する。この第1の顧客Xの評価ポイントと第2の顧客Yの評価ポイントの差分[3.4ポイント]は、
図13の中段に示すように、両顧客に関する情報が表示される際に併せて表示される。なお、第1の顧客Xの評価ポイントと第2の顧客Yの評価ポイントの差分は、差分そのもので算出されてもよいし、あるいは差分に基づいて金額(例えば、1ポイント当たり1,000円)で算出されてもよい。
【0064】
次に本システムにおける代理店が有する顧客を交換するときの流れについて、
図5のフローチャートを参照しつつ説明する。なお、以下の説明では、「ステップ」を「S」と略記する。
【0065】
まず、交換希望元の代理店Aの情報端末2が、本サーバ1に対して、他の代理店が有する顧客に関する情報を要求すると(S1)、本サーバ1において第1の顧客情報抽出部111が、顧客情報DB40から他の代理店が有する顧客に関する情報を抽出したあと、第1の顧客情報出力部121が、交換希望元の代理店Aの情報端末2に対して、第1の顧客情報抽出部111により抽出された他の代理店が有する顧客に関する情報(
図10の画面参照)を出力して、代理店Aの閲覧に供せしめる(S2)。
【0066】
そして、交換希望元の代理店Aの情報端末2が、他の代理店が有する第1の顧客Xを選択して、本サーバ1に対して第1の顧客Xの交換を希望する旨の情報を送信すると(S3)、本サーバ1の第1の交換希望情報送信部131が、交換希望元の代理店Aの情報端末2から他の代理店が有する第1の顧客Xの交換を希望する旨の情報を受信し、当該第1の顧客Xを有する交換希望先の代理店Bの情報端末2に対して、当該第1の顧客Xの交換を希望する旨の情報(
図11の画面参照)を送信する(S4)。
【0067】
そして、交換希望先の代理店Bの情報端末2が、本サーバ1に対して、交換希望元の代理店Aが有する顧客に関する情報を要求すると(S5)、本サーバ1において第2の顧客情報抽出部112が、交換希望先の代理店Bの情報端末2の要求に応じて、顧客情報DB40から交換希望元の代理店Aが有する顧客に関する情報を抽出したあと、第2の顧客情報出力部122が、交換希望先の代理店Bの情報端末2に対して、第2の顧客情報抽出部112により抽出された交換希望先の代理店Bが有する第2の顧客Yに関する情報(
図12の画面参照)を出力して、代理店Bの閲覧に供せしめる(S6)。
【0068】
そして、交換希望先の代理店Bの情報端末2が、交換希望先の代理店B(自店)が有する第2の顧客Yを選択して、本サーバ1に対して第1の顧客Xと第2の顧客Yの交換を希望する旨の情報を送信すると(S7)、本サーバ1の第2の交換希望情報送信部132が、交換希望先の代理店Bの情報端末2から第1の顧客Xに対して第2の顧客Yとの交換を希望する旨の情報を受信し、当該第2の顧客Yを有する交換希望元の代理店Aの情報端末2に対して、第1の顧客Xと第2の顧客Yの交換を希望する旨の情報(
図13の画面参照)を送信する(S8)。
【0069】
そして、交換希望元の代理店Aの情報端末2が、本サーバ1に対して第1の顧客Xと第2の顧客Yの交換に同意する旨の情報を送信すると(S9)、本サーバ1の取引成立情報送信部140が、交換希望元の代理店Aの情報端末2から第1の顧客Xと第2の顧客Yの交換に同意する旨の情報を受信して、交換希望元の代理店Aの情報端末2と交換希望先の代理店Bの情報端末2に対して顧客の交換に関する取引が成立した旨の情報(
図14および
図15の画面参照)を送信して、本システムにおいて顧客の交換に関する取引が成立する(S10)。
【0070】
このあと、交換希望元の代理店Aの情報端末2が、本サーバ1に対して交換希望先の代理店Bが有する第1の顧客Xを識別する情報を要求すると(S11)、本サーバ1において第1の顧客情報抽出部111が、交換希望元の代理店Aの情報端末2に対して、第1の顧客情報抽出部111により抽出された第1の顧客Xを識別する情報を出力する(S13)。
【0071】
また、交換希望先の代理店Bの情報端末2が、本サーバ1に対して交換希望元の代理店Aの第2の顧客Yを識別する情報を要求すると(S12)、本サーバ1において第2の顧客情報抽出部112が、交換希望先の代理店Bの情報端末2に対して、第2の顧客情報抽出部112により抽出された第2の顧客Yを識別する情報を出力する(S13)。
【0072】
なお、交換希望元の代理店Aと交換希望先の代理店Bに関する情報については、第1の顧客Xと第2の顧客Yの交換に関する取引が成立した際または成立した後において、交換希望元の代理店Aの情報端末2または交換希望先の代理店Bの情報端末2からの要求に応じて、本サーバ1の第1の代理店情報抽出部151または第2の代理店情報抽出部152が相手の代理店に関する情報を代理店情報DB30から抽出して、第1の代理店情報出力部161または第2の代理店情報出力部162が、交換希望元の代理店Aまたは交換希望先の代理店Bの情報端末2に対して、相手の代理店に関する情報を出力するとよい。
【0073】
あとは、交換希望元の代理店Aと交換希望先の代理店Bの間において、相手の代理店に関する情報と顧客を識別する情報に基づいて、互いの顧客の交換に関する取引が完了した際、交換希望元の代理店Aの情報端末2および交換希望先の代理店Bの情報端末2が本サーバ1に対して顧客の交換に関する取引が完了した旨の情報を送信して終了する(S14、S15)。
【0074】
なお、交換希望元の代理店Aと交換希望先の代理店Bの間において第1の顧客Xと第2の顧客Yを交換するに際して、例えば、交換希望元の代理店Aの情報端末2がサーバ1から顧客カードを受信(ダウンロード)し、顧客や交換日時等に関する情報が記入された顧客カードをサーバに送信(アップロード)したあと、交換希望先の代理店Bの情報端末2がサーバ1から当該顧客カードを受信(ダウンロード)すれば、顧客の交換をスムーズに行うことができる。
【0075】
以上、本実施形態では、前記取引成立情報送信部140は、交換希望元の代理店Aの情報端末2から第1の顧客Xと第2の顧客Yの交換に同意する旨の情報を受信したあと、交換希望元の代理店Aの情報端末2と交換希望先の代理店Bの情報端末2に対して、顧客の交換に関する取引が成立した旨の情報を送信するものとしたが、交換希望元の代理店Aの情報端末2から第1の顧客Xと第2の顧客Yの交換を希望する旨の情報を受信したあとであれば、交換希望元の代理店Aの情報端末2と交換希望先の代理店Bの情報端末2に対して、何時でも顧客の交換に関する取引が成立した旨の情報を送信してもよい。
【0076】
また、交換希望元の代理店Aが交換を希望する交換希望先の代理店Bの第1の顧客Xとして一の顧客の場合について説明したが、該第1の顧客Xは複数の顧客であってもよい。また、交換希望先の代理店Bが交換を希望する交換希望元の代理店Aの第2の顧客Yとして一の顧客の場合について説明したが、該第2の顧客は複数の顧客であってもよい。
【0077】
<第2の実施形態>
次に、本システムの第2の実施形態について
図16を参照しつつ説明する。なお、以下では上記の実施形態と異なる構成についてのみ説明することとし、同一の構成については説明を省略して同一の符号を付すこととする。
【0078】
本実施形態では、交換希望元の代理店Aと交換希望先の代理店Bとの間において、交換希望元の代理店Aに対して交換希望先の代理店Bが有する第1の顧客Xを譲渡する。
【0079】
具体的には、
図5に示すフローチャートのS6のステップの処理の後、交換希望先の代理店Bの情報端末が、本サーバ1に対して、交換希望先の代理店Bが有する第1の顧客Xと交換希望元の代理店Aが有する所定の顧客の交換を希望する旨に代えて、第1の顧客Xの譲渡を希望する旨の情報を送信すると、本サーバ1の第2の交換希望情報送信部132が、交換希望先の代理店Bの情報端末2から第1の顧客Xの譲渡を希望する旨の情報を受信したあと、交換希望元の代理店Aの情報端末2に対して、第1の顧客Xの譲渡を希望する旨の情報(
図16の画面参照)を送信する。このとき、第1の顧客Xの譲渡を希望する旨の情報に係る画面には、左側欄に第1の顧客Xに関する情報のみが表示され、右側欄に譲渡を希望する旨を示す文言のみが表示されている。
【0080】
そして、交換希望元の代理店Aの情報端末2が、本サーバ1に対して第1の顧客Xの譲渡に同意する旨の情報を送信すると、本サーバ1の取引成立情報送信部140が、交換希望元の代理店Aの情報端末2から第1の顧客Xの譲渡に同意する旨の情報を受信して、交換希望元の代理店Aの情報端末2と交換希望先の代理店Bの情報端末2に対して取引が成立した旨の情報を送信して、本システムにおいて取引が成立する。
【0081】
以上、図面を参照して本発明の実施形態を説明したが、本発明は、図示した実施形態のものに限定されない。図示された実施形態に対して、本発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。
【符号の説明】
【0082】
1…仲介管理サーバ
10…制御部
110…顧客情報抽出部
111…第1の顧客情報抽出部
112…第2の顧客情報抽出部
120…顧客情報出力部
121…第1の顧客情報出力部
122…第2の顧客情報出力部
130…交換希望情報送信部
131…第1の交換希望情報送信部
132…第2の交換希望情報送信部
140…取引成立情報送信部
150…代理店情報抽出部
151…第1の代理店情報抽出部
152…第2の代理店情報抽出部
160…代理店情報出力部
161…第1の代理店情報出力部
162…第2の代理店情報出力部
170…顧客評価ポイント算出部
20…通信部
30…代理店情報DB
40…顧客情報DB
50…マスター情報DB
2…情報端末