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特許7396772バラストサンプルを拘束するためのシステム及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-04
(45)【発行日】2023-12-12
(54)【発明の名称】バラストサンプルを拘束するためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   E21B 25/10 20060101AFI20231205BHJP
   E01B 37/00 20060101ALI20231205BHJP
【FI】
E21B25/10
E01B37/00 B
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2022516382
(86)(22)【出願日】2020-08-31
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-05
(86)【国際出願番号】 US2020048676
(87)【国際公開番号】W WO2021061344
(87)【国際公開日】2021-04-01
【審査請求日】2022-05-11
(31)【優先権主張番号】16/581,915
(32)【優先日】2019-09-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】505220284
【氏名又は名称】ビーエヌエスエフ レイルウェイ カンパニー
【住所又は居所原語表記】2500 Lou Menk Drive, Fort Worth, Texas 76131 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100120662
【弁理士】
【氏名又は名称】川上 桂子
(74)【代理人】
【識別番号】100216770
【弁理士】
【氏名又は名称】三品 明生
(74)【代理人】
【識別番号】100217364
【弁理士】
【氏名又は名称】田端 豊
(74)【代理人】
【識別番号】100180529
【弁理士】
【氏名又は名称】梶谷 美道
(72)【発明者】
【氏名】クルーガー、 ダレル アール.
(72)【発明者】
【氏名】ウネック、 ミシェル、 エー.
(72)【発明者】
【氏名】ドムブロウ、 ウィリアム
【審査官】五十幡 直子
(56)【参考文献】
【文献】欧州特許出願公開第00096431(EP,A2)
【文献】特開2003-003454(JP,A)
【文献】特開平08-226117(JP,A)
【文献】実公昭30-016402(JP,Y1)
【文献】特開2000-227388(JP,A)
【文献】特開2006-105730(JP,A)
【文献】特開昭63-047402(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E21B 1/00-49/10
E01B 27/00-37/00
E02D 1/00- 3/115
G01N 1/00- 1/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サンプル拘束ツールであって、
重荷重車両に結合された打ち込みツールに結合するよう構成された第1端部と、
第2端部と、
第1鋼鉄部材と、
3つの側面を有し、前記第1鋼鉄部材に結合される第2鋼鉄部材であって、当該第2鋼鉄部材の一部が前記第1鋼鉄部材と重なる第2鋼鉄部材と、
を含み、
前記サンプル拘束ツールは、
バラスト表面の下に所定の深さを挿入し、
前記サンプル拘束ツールの前記第2端部内にバラストサンプルを収集し、
前記バラストサンプルを機械的に圧縮することによって前記サンプル拘束ツールの前記第2端部内に前記バラストサンプルを拘束し、
前記バラストサンプルを機械的に減圧することによって前記バラストサンプルをサンプル容器内に解放する動作が可能な、
サンプル拘束ツール。
【請求項2】
圧アクチュエータをさらに含む、
求項1に記載のサンプル拘束ツール。
【請求項3】
前記油圧アクチュエータは、前記バラストサンプルを機械的に圧縮するために前記第1鋼鉄部材に対して第1方向に前記第2鋼鉄部材を回転させ、
前記バラストサンプルを機械的に減圧するために前記第1鋼鉄部材に対して第2方向に前記第2鋼鉄部材を回転させるように動作可能な、
請求項2に記載のサンプル拘束ツール。
【請求項4】
前記サンプル拘束ツールは、長さが約4フィート、深さが約8インチ、幅が約8インチの中空の四角形の管である、請求項1に記載のサンプル拘束ツール。
【請求項5】
前記サンプル拘束ツールは、1つ以上の油圧ラインに結合され、
前記1つ以上の油圧ラインが前記重荷重車両の油圧回路に結合される、
請求項1に記載のサンプル拘束ツール。
【請求項6】
前記第2端部が前記バラスト表面の下の前記所定の深さに達するまで、前記打ち込みツールを使用して振動するようにさらに動作可能である、
請求項1に記載のサンプル拘束ツール。
【請求項7】
前記重荷重車両はバックホーであり、
前記打ち込みツールは振動ツールであり、
前記バラスト表面は鉄道線路の道床である、
請求項1に記載のサンプル拘束ツール。
【請求項8】
装置であって、
第1端部と、
第2端部と、
第1鋼鉄部材と、
3つの側面を有し、前記第1鋼鉄部材に結合される第2鋼鉄部材であって、当該第2鋼鉄部材の一部が前記第1鋼鉄部材と重なる第2鋼鉄部材と、
を含み、
前記装置は、
バラスト表面の下に所定の深さを挿入し、
前記装置の前記第2端部内にバラストサンプルを収集し、
前記バラストサンプルを機械的に圧縮することによって前記装置の前記第2端部内に前記バラストサンプルを拘束し、
前記バラストサンプルを機械的に減圧することによって前記バラストサンプルをサンプル容器内に解放する動作が可能な、
装置。
【請求項9】
圧アクチュエータをさらに含む、
求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記油圧アクチュエータは、前記バラストサンプルを機械的に圧縮するために前記第1鋼鉄部材に対して第1方向に前記第2鋼鉄部材を回転させ、
前記バラストサンプルを機械的に減圧するために前記第1鋼鉄部材に対して第2方向に前記第2鋼鉄部材を回転させるように動作可能な、
請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記装置は、長さが約4フィート、深さが約8インチ、幅が約8インチの中空の四角形の管である、請求項8に記載の装置。
【請求項12】
前記装置は、1つ以上の油圧ラインに結合され、
前記1つ以上の油圧ラインが重荷重車両の油圧回路に結合される、
請求項8に記載の装置。
【請求項13】
前記装置は、前記装置の前記第2端部が前記バラスト表面の下の前記所定の深さに達するまで振動するようにさらに動作可能である、
請求項8に記載の装置。
【請求項14】
前記第1端部は打ち込みツールに結合され、
前記バラスト表面は鉄道線路の道床である、
請求項8に記載の装置。
【請求項15】
バラスト表面の下の所定の深さにサンプル拘束ツールを挿入するステップであって、前記サンプル拘束ツールが第1端部及び第2端部と、第1鋼鉄部材と、3つの側面を有し、前記第1鋼鉄部材に結合される第2鋼鉄部材であって、当該第2鋼鉄部材の一部が前記第1鋼鉄部材と重なる第2鋼鉄部材と、を含むステップと、
前記サンプル拘束ツールの前記第2端部内にバラストサンプルを収集するステップと、
前記バラストサンプルを機械的に圧縮することによって前記サンプル拘束ツールの前記第2端部内に前記バラストサンプルを拘束するステップと、
前記バラストサンプルを機械的に減圧することによってサンプル容器内に前記バラストサンプルを解放するステップと、
を含む、
方法。
【請求項16】
前記サンプル拘束ツールは
圧アクチュエータをさらに含む、
求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記油圧アクチュエータを使用して、前記バラストサンプルを機械的に圧縮するために前記第1鋼鉄部材に対して第1方向に前記第2鋼鉄部材を回転させるステップと、
前記油圧アクチュエータを使用して、前記バラストサンプルを機械的に減圧するために前記第1鋼鉄部材に対して第2方向に前記第2鋼鉄部材を回転させるステップと、
をさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記サンプル拘束ツールは、長さが約4フィート、深さが約8インチ、幅が約8インチの中空の四角形の管である、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
前記サンプル拘束ツール及び重荷重車両の油圧回路に1つ以上の油圧ラインを結合するステップをさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項20】
前記サンプル拘束ツールの前記第2端部が前記バラスト表面の下の前記所定の深さに達するまで、打ち込みツールを使用して前記サンプル拘束ツールを振動させるステップをさらに含む、請求項15に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般にサンプルを拘束することに関し、より具体的には、バラストサンプルを拘束するシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
鉄道運送システムでは、鉄道線路は一般にバラストと呼ばれる砕石によって支えられている。時間の経過とともに、バラストは劣化するため、交換する必要がある。バラストの劣化状態を評価するために、バラストサンプルが収集され、分析される。サンプル掘削のための手堀り穴などのバラスト収集のための従来の方法は、サンプル周囲のバラストをかき乱し、サンプルが汚染にさらされる可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
一実施形態によれば、サンプル拘束ツールは、第1端部及び第2端部を含む。前記サンプル拘束ツール(sample confinement tool)の前記第1端部は、打ち込みツール(driving tool)に結合されている。前記打ち込みツールは、重荷重車両(heavy-duty vehicle)に結合される。前記サンプル拘束ツールは、バラスト表面の下に所定の深さを挿入し、前記サンプル拘束ツールの前記第2端部内にバラストサンプルを収集するように動作可能である。前記サンプル拘束ツールはまた、前記バラストサンプルを機械的に圧縮することによって前記サンプル拘束ツールの第2端部内に前記バラストサンプルを拘束するように動作可能である。前記サンプル拘束ツールは、前記バラストサンプルを機械的に減圧することによって前記バラストサンプルをサンプル容器内に解放するようにさらに動作可能である。
【0004】
前記サンプル拘束ツールは、第1鋼鉄部材と、前記第1鋼鉄部材に結合された第2鋼鉄部材とを含み得る。前記第2鋼鉄部材の一部は、前記第1鋼鉄部材と重なっている。前記サンプル拘束ツールは、前記バラストサンプルを機械的に圧縮するために前記第1鋼鉄部材に対して第1方向に前記第2鋼鉄部材を回転させ、及び/又は前記バラストサンプルを機械的に減圧するために前記第1鋼鉄部材に対して第2方向に前記第2鋼鉄部材を回転させるように動作可能な油圧アクチュエータを含み得る。
【0005】
特定の実施形態では、前記サンプル拘束ツールは、長さが約4フィート、深さが約8インチ、幅が約8インチの中空の四角形の管である。前記サンプル拘束ツールは、1つ以上の油圧ラインに結合され得る。前記1つ以上の油圧ラインは、前記重荷重車両の油圧回路に結合され得る。前記バラスト表面の下の前記所定の深さに前記サンプル拘束ツールを挿入することは、前記サンプル拘束ツールの前記第2端部が前記バラスト表面の下の前記所定の深さに達するまで、前記打ち込みツールを使用して前記サンプル拘束ツールを振動させることを含み得る。特定の実施形態では、前記重荷重車両はバックホーであり、前記打ち込みツールは振動ツールであり、及び/又は前記バラスト表面は鉄道線路の道床である。
【0006】
他の実施形態によれば、方法は、バラスト表面の下の所定の深さにサンプル拘束ツールを挿入するステップを含む。サンプル拘束ツールは、第1端部及び第2端部を含む。前記方法はまた、前記サンプル拘束ツールの前記第2端部内にバラストサンプルを収集するステップと、前記バラストサンプルを機械的に圧縮することによって前記サンプル拘束ツールの前記第2端部内に前記バラストサンプルを拘束するステップとを含む。前記方法は、前記バラストサンプルを機械的に減圧することによってサンプル容器内に前記バラストサンプルを解放するステップをさらに含む。
【0007】
前記方法は、油圧アクチュエータを使用して前記バラストサンプルを機械的に圧縮するために前記サンプル拘束ツールの第1鋼鉄部材に対して第1方向に前記サンプル拘束ツールの第2鋼鉄部材を回転させるステップを含み得る。前記方法は、前記油圧アクチュエータを使用して、前記バラストサンプルを機械的に減圧するために前記第1鋼鉄部材に対して第2方向に前記第2鋼鉄部材を回転させるステップを含み得る。前記方法は、前記サンプル拘束ツール及び重荷重車両の油圧回路に1つ以上の油圧ラインを結合するステップを含み得る。前記バラスト表面の下の前記所定の深さに前記サンプル拘束ツールを挿入することは、前記サンプル拘束ツールの前記第2端部が前記バラスト表面の下の前記所定の深さに達するまで、打ち込みツールを使用して前記サンプル拘束ツールを振動させることを含み得る。前記サンプル拘束ツールは、長さが約4フィート、深さが約8インチ、幅が約8インチの中空の四角形の管であり得る。
【0008】
本開示内容の特定の実施形態の技術的利点には、以下のうちの1つ以上を含み得る。本明細書に記載のサンプル拘束ツールは、サンプルの均一性を改善し、汚染を減らし、サンプルの周辺の妨害を減らし、オペレータの安全性を改善し、サンプルを抽出するのに必要な時間を減らすことができる。特定の実施形態では、サンプル拘束ツールの壁は、サンプルを含み、これは、サンプル拘束ツールの外部のバラストがサンプル領域に落下するのを防止することによって、サンプルの均一性を改善し、サンプルの汚染を低減することができる。本明細書に記載の特定の実施形態の方法は、サンプルの深さ及び面積を制御することによって、サンプルの均一性を改善することができる。サンプル拘束ツールは、可視性の高い車両に取り付けて、オペレータの安全性を改善することができる。サンプル拘束ツールを使用してサンプルを抽出するのに必要な時間は、生産性の向上によって短縮され得る。本明細書に記載の特定の実施形態の方法は、サンプル拘束ツールが機械的に作動するため、鉄道線路上のオペレータの数を減らすことができる。
【0009】
他の技術的利点は、以下の図、説明、及び特許請求の範囲から当業者には容易に明らかになるであろう。さらに、特定の利点が上記で列挙されたが、様々な実施形態は、列挙された利点の全てか一部を含む、又は全く含まなくてもよい。
【0010】
本開示内容の理解を助けるために、添付の図面と併せて以下の説明を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】バラストサンプルを拘束するための例示的なシステムを示す。
図2図1のシステムに使用されたサンプル拘束ツールの例示的な斜視図を示す。
図3図1のサンプル拘束ツールの他の例示的な斜視図を示す。
図4】バラストサンプルを拘束するための例示的な方法を示す。
図5】本明細書に記載のシステム及び方法によって使用され得る例示的なコンピュータシステムを示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
サンプルを収集するための特定の既知の方法は、小さい粒子を有し、小さいサンプルセクションを有する土壌用に特に設計されている。これらの既知のサンプリング方法は、土壌の自然な凝集力を利用するように設計され、抽出中にサンプルを完全に保つ。サンプルを収集する他の方法では、コアドリルを使用して岩の層をサンプリングする。岩石の固さによりコアが均一に抽出され、コアを完全な状態に保つことができる。鉄道バラストなどのバラストは、土壌や岩石とは異なる一貫性を有する。バラストは、大きい(即ち、1~2.5インチ)岩石粒子を含み得る。既存の土壌サンプリング装置には、適切な量のバラストサンプル(例えば、1立方フィートのバラスト)を抽出するのに十分な容量がない。土壌及び岩石とは異なり、バラストは、抽出中にサンプルを完全に保つための自然な凝集力を持たない。
【0013】
本開示は、バラストサンプルを拘束するためのシステム、方法、及びツールを説明する。本明細書に記載の機械的サンプリングシステムは、鉄道線路からバラストサンプルを抽出する。このシステムは、バラストに打ち込まれるサンプル拘束ツールを含む。サンプル拘束ツールは、バラストサンプルを確保するためにバラスト表面の下の所定の深さで収縮する顎状の部材を含む。サンプル拘束ツールは、バラストから引き出され、サンプル容器上の位置に移動する。サンプル拘束ツールの顎状の部材は、バラストサンプルをサンプル容器内に解放するために引き上げられる。従って、本明細書に記載のバラストサンプルを拘束するためのシステム及び方法は、バラストサンプルの均一性を改善し、バラストサンプルの汚染を低減し、オペレータの安全性を改善し、バラストサンプルを取り巻く妨害を低減し、従来のサンプリングシステム及び方法に比べてバラストサンプルを抽出するのに必要な時間を低減する。
【0014】
図1図5は、バラストサンプルを拘束するための例示的なシステム及び方法を示す。図1は、バラストサンプルを拘束するための例示的なシステムを示す。図2及び図3は、図1のシステムで使用されるサンプル拘束ツールの例示的な斜視図を示す。図4は、バラストサンプルを拘束するための例示的な方法を示す。図5は、本明細書に記載のシステム及び方法によって使用され得る例示的なコンピュータシステムを示す。
【0015】
図1は、バラストサンプルを拘束するための例示的なシステム100を示す。図1のシステム100は、鉄道環境110、重荷重車両120、打ち込みツール130、及びサンプル拘束ツール140を含む。システム100又はその一部は、企業、会社(例えば、鉄道会社、運送会社など)、又は政府機関(例えば、運輸局、公安局など)のような任意の団体(entity)を含み得る団体と関連してもよい。システム100の要素は、ハードウェア、ファームウェア、及びソフトウェアの任意の適切な組み合わせを使用して実現することができる。例えば、システム100の要素は、図5のコンピュータシステムの1つ以上の構成要素を使用して実現されてもよい。
【0016】
鉄道環境110は、1つ以上の鉄道の構成要素を含む物理的領域を示す。図1に示した実施形態では、鉄道環境110は、鉄道線路112、枕木114、及びバラスト116を含む。鉄道線路112は、一対の鋼製レール、枕木114、及びバラスト116を含む。一対の鋼製レールは、分離して枕木114で支持される。枕木114は、木材、コンクリート、又は、任意の他の適切な材料で作ることができる。バラスト116は、枕木114が敷設された砕石の道床である。バラスト116は、枕木114に加えられる荷重を支持し、排水を容易にし、鉄道線路112の構造を妨害し得る植生を抑制し、列車などの移動によって加えられる荷重によって鉄道線路112が移動するのを防ぐために使用され得る。バラスト116は、砕石(例えば、砕いた花崗岩、片麻岩、及び/又は玄武岩)、焼き粘土、又は任意の他の適切な材料を含み得る。バラスト116は、レールと枕木114との間、レールと枕木114の下、及び/又はレールと枕木114の周りに詰めることができる。バラスト116は、鉄道の道床の最上層を形成し得る。バラスト116は、土壌の層上に形成されてもよい。バラスト116は、任意の適切な厚さであってもよい。例えば、バラスト116は、6インチ~20インチの範囲の厚さを有してもよい。
【0017】
重荷重車両120は、打ち込みツール130のためのアタッチメントを提供する任意の車両である。重荷重車両120は、機械式掘削機(例えば、バックホー)、ブルドーザー、フロントローダー、ダンプトラックなどの建設車両であってもよい。重荷重車両120は、鉄道作業のために特別に設計されてもよい。例えば、重荷重車両120は、鉄道線路112のレールに沿って駆動できるように装備されてもよい。特定の実施形態では、重荷重車両120は、1つ以上の方向に伸長及び/又は回転するアーム121(例えば、ブーム)を含む。重荷重車両120のアーム121は、1つ以上の軸を中心に回動及び/又は回転し得る。アーム121は、重荷重車両120のオペレータ122によって機械的に制御され得る。
【0018】
重荷重車両120のオペレータ122は、任意の人(例えば、技術者、エンジニア、運転手、車両オペレータなど)又は重荷重車両120の1つ以上の操作を制御する機械である。特定の実施形態では、オペレータ122は、重荷重車両120に取り付けられた1つ以上の構成要素(例えば、打ち込みツール130及び/又はサンプル拘束ツール130)の1つ以上の動作を制御する。オペレータ122は、鉄道線路112のレールに沿って重荷重車両120を運転することができる。オペレータ122は、重荷重車両120のアーム121、打ち込みツール130、及び/又はサンプル拘束ツール140の1つ以上の部分の位置を制御することができる。
【0019】
重荷重車両120は、油圧回路124を含み得る。油圧回路124は、システム100の1つ以上の他の構成要素への油圧流体の伝達を制御することができる任意の構成要素である。油圧回路124は、1つ以上の油圧ポンプ、1つ以上の弁(例えば、制御弁、過剰負荷リリーフ弁など)、1つ以上のモータなどを含み得る。油圧回路124は、1つ以上のライン(例えば、管、ケーブルなど)を使用してサンプル拘束ツール140の油圧アクチュエータ(例えば、の下の図2及び図3の油圧アクチュエータ240)に結合できる。
【0020】
重荷重車両120は、1つ以上のコントローラ126を含んでもよい。システム100のコントローラ126は、システム100に関する情報を処理するのに使用され得る任意の適切なコンピューティング構成要素を示す。コントローラ126は、システム100の1つ以上の構成要素を調整し、及び/又はシステム100の1つ以上の構成要素間の通信を容易にすることができる。コントローラ126は、システム100の1つ以上の構成要素からデータ(例えば、センサデータ)を受信し、及び/又はシステム100の1つ以上の構成要素にデータを送信してもよい。コントローラ126は、重荷重車両120のアーム121、打ち込みツール130、及び/又はサンプル拘束ツール140の動作を開始してもよい。
【0021】
コントローラ140は、ユーザ(例えば、技術者、管理者、オペレータ122など)がシステム100の1つ以上の構成要素と直接通信することを可能にする通信機能を含み得る。例えば、コントローラ126は、コンピュータ(例えば、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、スマートフォン、タブレットなど)の一部であってもよく、ユーザ(例えば、オペレータ122)は、コンピュータのインタフェース(例えば、画面、グラフィクユーザインタフェース(GUI)、又はパネル)を介してコントローラ126にアクセスしてもよい。コントローラ126は、ネットワークを介してシステム100の1つ以上の構成要素と通信し得る。コントローラ126は、図1に示した実施形態では、重荷重車両120の内部に配置されているが、コントローラ126は、システム100に関する情報を処理するために任意の適所に配置され得る。例えば、コントローラ126は、クラウドコンピューティング環境などにおいて、サンプル拘束ツール140内に配置されてもよい。
【0022】
コントローラ126は、システム100の1つ以上の構成要素からデータを受信し、受信したデータに基づいて動作を実行し得る。特定の実施形態では、コントローラ126は、サンプル拘束ツール140の圧力センサから圧力データを受信し、受信した圧力データに基づいて圧力の増加又は減少を開始する。例えば、コントローラ126は、サンプル拘束ツール140内に拘束されたバラストサンプルの圧力が2000ポンド/平方インチ(psi)未満であることを示す圧力データを受信し、拘束されたバラストサンプルの圧力が2000psiであることを圧力データが示すまで圧力を増加させることができる。特定の実施形態では、コントローラ126は、サンプル拘束ツール140のセンサ(例えば、GPSセンサ)から位置データを受信し、位置データの受信に応答してサンプル拘束ツール140の位置の変更を開始する。例えば、コントローラ126は、サンプル拘束ツール140の端部がバラスト116の表面から18インチ未満下にあることを示す位置データを受信し、位置データが、サンプル拘束ツール140の端部がバラスト116の表面から18インチ下にあることを示すまで、サンプル拘束ツール140のバラストへの打ち込みを開始する。
【0023】
打ち込みツール130は、サンプル拘束ツール140をバラスト116に打ち込むのに使用され得る任意の構成要素である。例えば、打ち込みツール130は、サンプル拘束ツール140をバラスト116に打ち込むためにサンプル拘束ツール140に圧力を加え得る。加えられた圧力は、下向きの力(即ち、バラスト116に向かって加えられる力)、振動力、これらの組み合わせなどを含んでもよい。打ち込みツール130は、ポスト打ち込みツール(post driving tool)、油圧式ツール、振動ツール、これらの組み合わせ、又はサンプル拘束ツール140をバラスト116に打ち込むための任意の他の適切な構成要素であってもよい。特定の実施形態では、打ち込みツール130は、振動ポスト打ち込み機(vibratory post driver)である。打ち込みツール130は、重荷重車両120及びサンプル拘束ツール140に取り付けられる。打ち込みツール130は、重荷重車両120のアーム121に固定する1つ以上の取付金具を含んでもよい。打ち込みツール130は、サンプル拘束ツール140に取り付ける(例えば、グリップする)アダプタ(例えば、カップ)を含んでもよい。
【0024】
サンプル拘束ツール140は、バラストサンプルを機械的に拘束することができる任意の構成要素である。サンプル拘束ツール140は、第1端部142及び第2端部144を有する。サンプル拘束ツール140の第1端部142は、打ち込みツール130に取り付けられる。特定の実施形態では、サンプル拘束ツール140は、バラスト116の表面の下に所定の深さに挿入される。例えば、重荷重車両120のオペレータ122は、打ち込みツール130を作動させることができ、打ち込みツール130は、バラスト116の表面の下の所定の深さにサンプル拘束ツール140の第2端部144を打ち込んでもよい。所定の深さは、6インチから20インチの範囲であってもよい。例えば、所定の深さは、18インチであり得る。
【0025】
特定の実施形態では、サンプル拘束ツール140は、バラスト116のサンプルを収集するための中空コアを形成する外壁を有する。例えば、サンプル拘束ツール140は、バラスト116のサンプルを収集するための中空管を形成する4つの外壁を含み得る。サンプル拘束ツール140がバラスト116に打ち込まれると、バラスト116のサンプルは、サンプル拘束ツール140の外壁内に入る。サンプル拘束ツール140の外壁は、バラストサンプルを取り囲むバラスト116からバラストサンプルを分離し、バラストサンプルの汚染を防止できる。
【0026】
特定の実施形態では、サンプル拘束ツール140は、バラストサンプルをサンプル拘束ツール140の第2端部144内に拘束する。例えば、サンプル拘束ツール140の外壁は、機械的に引き出すことができ、それにより、バラストサンプルを圧縮して、バラストサンプルをサンプル拘束ツール140の第2端部144内に拘束することができる。特定の実施形態では、拘束されたバラストサンプルの体積は1立方フィートである。バラストサンプルがサンプル拘束ツール140の第2端部144内に拘束されると、サンプル拘束ツール140は、バラスト116から引き出されてもよい。重荷重車両120のオペレータ122は、バラスト116からサンプル拘束ツール140の引き出しを開始し得る。
【0027】
特定の実施形態では、サンプル拘束ツール140は、サンプル拘束ツール140の第2端部144内に拘束されたバラストサンプルを解放する。例えば、サンプル拘束ツール140の外壁は機械的に収縮し、それによりバラストサンプルを減圧してバラストサンプルをサンプル拘束ツール140の第2端部144から解放する。サンプル拘束ツール140は、バラスト116のサンプルがサンプル容器150内に解放されるように、サンプル容器150の上に配置され得る。サンプル容器150は、バラストサンプルを受け入れることができる任意の入れ物(例えば、カン(can)、バスケット(bucket)、ジャー(Jar)など)である。サンプル容器150は、鉄道線路112のレールの外側に隣接して配置されるように図1に示されているが、サンプル容器150は、サンプル拘束ツール140にアクセス可能な鉄道環境110内の任意の場所に配置してもよい。サンプル拘束ツール140は、鋼鉄、アルミニウム、又は任意の他の適切な材料で作ることができる。サンプル拘束ツール140は、任意の適切な大きさ及び形状であってもよい。サンプル拘束ツール140は、以下の図1図3にさらに詳しく説明されている。
【0028】
動作中、バラスト116のサンプルを採取するための場所は、鉄道環境110内で決定される。バラストサンプルの位置は、鉄道線路112の2つの枕木114の間であり得る。重荷重車両120(例えば、バックホー)は、バラストサンプルの位置の近くに配置されている。打ち込みツール130(例えば、振動ポスト打ち込み機)は、重荷重車両120に取り付けられ、サンプル拘束ツール140の第1端部142は、打ち込みツール130に取り付けられる。重荷重車両120のオペレータ122は、重荷重車両120のアーム121を操縦して、バラストサンプルの位置上にサンプル拘束ツール140を配置する。重荷重車両120のオペレータ122は、打ち込みツール130を作動させて、バラストサンプルの位置でバラスト116の表面の下の所定の深さにサンプル拘束ツール140の第2端部144を打ち込む。サンプル拘束ツール140は、サンプル拘束ツール140の第2端部144内にバラストサンプルを収集する。重荷重車両120のオペレータ122は、サンプル拘束ツール140の第2端部144内にバラストサンプルを拘束するためにサンプル拘束ツール140の外壁を引き込む。次に、オペレータ122は、バラスト116からサンプル拘束ツール130を引き出し、重荷重車両120のアーム121を操縦して、拘束されたバラストサンプルをサンプル容器150の上に配置する。オペレータ122は、バラストサンプルをサンプル容器150内に解放するためにサンプル拘束ツール140の外壁を収縮させる。従って、システム100は、バラストサンプルをサンプル拘束ツール140内に拘束するために使用することができ、これは、バラストサンプルの均一性を改善し、バラストサンプルの汚染を低減することができる。
【0029】
図1は、重荷重車両120、アーム121、油圧回路124、コントローラ126、打ち込みツール130、サンプル拘束ツール140、及び鉄道環境110内のサンプル容器150の特定の配置を示しているが、本開示は、重荷重車両120、アーム121、油圧回路124、コントローラ126、打ち込みツール130、サンプル拘束ツール140、及び鉄道環境110内のサンプル容器150の任意の適切な配置を企図する。例えば、サンプル容器は、鉄道線路112のレールの間に配置されてもよい。別の例として、コントローラ126は、サンプル拘束ツール140内に配置されてもよい。
【0030】
図1は、特定の数の重荷重車両120、アーム121、油圧回路124、コントローラ126、打ち込みツール130、サンプル拘束ツール140、及びサンプル容器150を示しているが、本開示は、任意の適切な数の重荷重車両120、アーム121、油圧回路124、コントローラ126、打ち込みツール130、サンプル拘束ツール140、及びサンプル容器150を企図する。例えば、1つ以上の打ち込みツール130及び/又はサンプル拘束ツール140が重荷重車両120に取り付けられ得る。別の例として、重荷重車両120、打ち込みツール130、及びサンプル拘束ツール140は、それぞれ、1つ以上のコントローラ126を含んでもよい。図1に示されるシステム100に対して、修正、追加、又は省略を行うことができる。システム100は、より多くの、より少ない、又は他の構成要素を含み得る。システム100の1つ以上の構成要素は、図5のコンピュータシステムからの1つ以上の要素を含み得る。
【0031】
図2及び図3は、それぞれ、図1のサンプル拘束ツール140の例示的な斜視図200及び300を示している。具体的には、図2は、サンプル拘束ツール140の斜視図200を示し、図3は、図2の斜視図200からサンプル拘束ツール140の長手方向軸に沿って180°回転したサンプル拘束ツール140の斜視図300を示す。サンプル拘束ツール140の1つ以上の部分は、金属(例えば、(例、ステンレス鋼)、アルミニウム、ニッケル、チタン、銅、鉄、鋼鉄など)、プラスチック、布、これらの組み合わせ、又は任意の他の適切な材料で作ることができる。サンプル拘束ツール140は、太陽、雨、雹、風、雪、氷、みぞれ、及び/又は他の気象条件に耐えることができる材料で作られ得る。上記の図1で説明したように、サンプル拘束ツール140は、バラストサンプルを拘束するために使用される。図2及び図3のサンプル拘束ツール140は、第1端部142、第2端部144、第1部材210、第2部材220、締結具230、油圧アクチュエータ240、及び通気式カウンタバランス弁270(vented counterbalance valves)を含む。
【0032】
サンプル拘束ツール140の第1端部142は、サンプル拘束ツール140の長さ260の中間点からサンプル拘束ツール140の上端202までのサンプル拘束ツールの任意の部分を示す。サンプル拘束ツール140の第1端部142は、図1の打ち込みツール130に結合する。例えば、サンプル拘束ツール140の第1端部142は、摩擦、圧力、1つ以上の締結具(例えば、ボルト、ネジ、釘など)又はこれらの組み合わせを使用して、サンプル拘束ツール140に物理的に接続してもよい。
【0033】
サンプル拘束ツール140の第2端部144は、サンプル拘束ツール140の長さ260の中間点からサンプル拘束ツール140の下端204までのサンプル拘束ツールの任意の部分を示す。サンプル拘束ツールの第2端部144は、バラストサンプルを受け取ることができる。例えば、サンプル拘束ツール140の第2端部144は、第2端部144の中空コアがバラストで満たされるように、バラスト表面の下に打ち込まれてもよい。
【0034】
サンプル拘束ツール140の第1部材210は、サンプル拘束ツール140の全長260に延長する物理的構成要素である。図2及び図3に示した実施形態では、第1部材210は、第1端部142の上端202で四角形の形状を形成し、第2端部144の下端204で「C」形状を形成する。第1端部142の上端202にある四角形の形状は、エッジで結合された4つの薄い壁で形成される。第1部材210の各壁は、厚さが約0.5インチ(即ち、10パーセント以内)であり得る。上端202で四角形の形状のエッジは、丸みを帯びていてもよい。特定の実施形態では、第1部材210の長さ260は約4フィートであり、第1端部142の上端202における第1部材210の幅262は約8インチであり、第1端部142の上端202における第1部材210の深さ264は約8インチである。第1部材210によって形成された中空管は、第1端部142の上端202から約1フィート延長し得る。第1部材210によって形成された「C」形状は、第2端部144の下端204から約3フィート延長し得る。特定の実施形態では、第2端部144の下端204における第1部材210の幅262は約8インチである。第1端部142の下端204における第1部材210の各フランジの深さは、約6インチである。
【0035】
サンプル拘束ツール140の第2部材220は、約3フィートの長さを有する物理的構成要素である。第2部材220は、サンプル拘束ツール140の第2端部144の下端204から約3フィート延長する。図2図3に示した実施形態では、第2部材210は、第2部材210の両端に「C」形状を形成する。「C」形状は、エッジで結合された3つの薄い壁で形成される。第2部材220の各壁は、厚さが約0.5インチであり得る。第2部材220の「C」形状のエッジは、丸みを帯びていてもよい。第2部材220の幅262は、約8インチである。第2部材220の各端部における各フランジの深さは、約4インチである。第2部材220の各フランジの深さは、第2部材220の長さに沿って変化する。第2部材220の長さの中間点における第2部材220の各フランジの深さは、約6.25インチである。第2部材220の長さの中間点におけるこの深さは、第2部材220の長さに沿って2.5インチ延長する。図2及び図3に示すように、第2部材220の深さは、この長さの各端部から第2部材220の各端部まで傾斜している。図に示した実施形態では、傾斜は一定である。特定の実施形態では、傾斜は長さに沿って変化してもよい。
【0036】
図2及び図3に示した実施形態では、第2部材220のフランジは、第1部材210のフランジと重なる。第2部材220の各フランジは、締結具230によって第1部材210の対応する各フランジに固定される。締結具230は、第2部材220を第1部材210に結合するための任意の適切な構成要素である。締結具230は、ボルト、ネジ、釘、ピンなどであり得る。図2及び図3に示した実施形態では、締結具230は、第2端部144の下端204から約1.5フィートの第2部材220の長さの中間点に位置する。締結具230は、第1部材210に対して第2部材220の回転を許容する。
【0037】
図2及び図3の斜視図200,300に示すように、サンプル拘束ツール140の油圧アクチュエータ240は、第1部材210に対する第2部材220の動きを制御する任意の物理的構成要素である。油圧アクチュエータ240は、油圧式動力を使用して機械的運動を開始するシリンダを含み得る。特定の実施形態では、油圧アクチュエータ240は、中空の円筒状の管である。図2及び図3に示した実施形態では、油圧アクチュエータ240は、サンプル拘束ツール140の中空コア内に配置される。サンプル拘束ツール140が第2端部144の中空コア内でバラストサンプルを収集した後、油圧アクチュエータ240は、収集されたバラストサンプルに圧力を加えるように作動してもよい。例えば、油圧アクチュエータ240は、バラストサンプルを機械的に圧縮する第1部材210に対して第1方向250に第2部材220を回転させる圧力を加え得る。図2に示した実施形態では、第1方向250は時計回りの方向である。第2部材220は、締結具230の軸を中心に回動することにより、第1部材210に対して時計回りに回転する。第1部材210に対する第2部材220の第1方向250への回転は、第2端部144の下端204の深さ264を減少させる。バラストサンプルの圧縮は、サンプル拘束ツール140の第2端部144内にバラストサンプルを拘束する。
【0038】
油圧アクチュエータ240は、バラストサンプルへの圧力を解放するために、非活性化されてもよい。例えば、油圧アクチュエータ240は、バラストサンプルを機械的に減圧する第1部材210に対して第2部材220を第2方向252に回転させる圧力を加えてもよい。図2に示した実施形態では、第2方向252は、反時計回りに回転する。第2部材220は、締結具230の軸を中心に回動することにより、第1部材210に対して反時計回りに回転する。第1部材210に対する第2部材220の第2方向252への回転は、第2端部144の下端204の深さ264を増加させる。バラストサンプルの減圧は、サンプル拘束ツール140の第2端部144からバラストサンプルを解放することができる。
【0039】
図2及び図3の通気式カウンタバランス弁270は、油圧アクチュエータ240からの流れを制御する。例えば、通気式カウンタバランス弁270は、過剰負荷を制御してもよい。通気式カウンタバランス弁270は、入口ポート、出口ポート、及びパイロットポートを含み得る。通気式カウンタバランス弁270のチェック弁は、出口ポート(例えば、方向弁)から入口ポート(例えば、負荷)への自由な流れを可能にし得る。直動式のパイロット補助リリーフ弁は、入口ポートから出口ポートへの流れを制御し得る。パイロットポートにおけるパイロット補助は、パイロット比によって決定される比率により、リリーフ弁の有効設定を下げる可能性がある。
【0040】
図2及び図3は、第1部材210、第2部材220、締結具230、及び油圧アクチュエータ240の特定の配置を示しているが、本開示は、第1部材210、第2部材220、締結具230、及び油圧アクチュエータ240の任意の適切な配置を企図する。例えば、特定の実施形態では、第1部材220のフランジは、第2部材210のフランジが第1部材210のフランジの内側にあるように、第2部材210のフランジと重なってもよい。
【0041】
図2及び図3は、第1部材210、第2部材220、締結具230、及び油圧アクチュエータ240の特定の数を示しているが、本開示は、第1部材210、第2部材220、締結具230、及び油圧アクチュエータ240の任意の適切な数を企図する。例えば、第1部材210及び第2部材220は、2つ以上の締結具230によって結合されてもよい。別の例として、サンプル拘束ツール140は、第1部材210のための交換可能な先端などの第3部材を含んでもよい。
【0042】
図2及び図3に示された斜視図200及び/又は斜視図300に対して、修正、追加、又は省略を行うことができる。例えば、サンプル拘束ツール140は、4フィートより大きい又は小さい長さ、8インチより大きい又は小さい幅、及び8インチより大きい又は小さい深さを有してもよい。別の例として、第2部材220は、3フィートより大きい又は小さい長さを有してもよい。また別の例として、締結具230は、第2部材220の長さの中間点以外の位置に配置されてもよい。また別の例として、第1部材210及び/又は第2部材220の各壁は、1/2インチの厚さより大きい又は小さくてもよく(例えば、1/4インチの厚さ又は3/4インチの厚さ)。また別の例として、第1部材210及び/又は第2部材220の1つ以上の壁は、異なる厚さを有してもよい。
【0043】
図4は、バラストサンプルを拘束するための例示的な方法400を示す。方法400は、ステップ405で開始する。ステップ410で、バラストサンプルを収集するための鉄道環境の場所が決定される。例えば、図1のシステム100に関連するユーザは、バラストサンプルを収集するために、鉄道環境(例えば、図1の鉄道環境110)内の位置を決定し得る。ユーザは、鉄道機関車のオペレータ、鉄道を設計、建設、及び/又は維持管理する人、鉄道公務員などであり得る。場所は、鉄道環境で収集されたデータ(例えば、画像、環境条件、交通暴露など)に基づいて決定され得る。次に、方法400は、ステップ410からステップ415に移動する。
【0044】
ステップ415において、重荷重車両、ポスト打ち込みツール、及びサンプル拘束ツール(例えば、図1の重荷重車両120、ポスト打ち込みツール130、及びサンプル拘束ツール140)が鉄道環境の場所に配置される。例えば、オペレータ(例えば、図1のオペレータ122)は、鉄道環境の場所まで重荷重車両120を運転してもよい。オペレータは、鉄道環境の場所に到着する前又は後に、打ち込みツールを重荷重車両に、及び/又はサンプル拘束ツールを打ち込みツールに取り付けてもよい。その次に、方法400は、ステップ415からステップ420に移動する。
【0045】
ステップ420において、バラストサンプルを収集するためのバラストサンプルの位置が決定される。例えば、エンジニアは、鉄道環境に関連するデータ(例えば、画像、環境条件、交通暴露など)に基づいてバラストサンプルの位置を決定してもよい。特定の実施形態では、バラストサンプルの位置は、2つの枕木(例えば、図1の枕木114)の間にある。次に、方法400は、ステップ420からステップ425に移動し、ここで、サンプル拘束ツールは、バラストサンプルの位置の上に配置される。例えば、重荷重車両のオペレータは、サンプル拘束ツールがバラストサンプルの位置の上に、長手方向に(例えば、バラスト表面に垂直に)位置するまで、重荷重車両のアーム(例えば、図1のアーム121)を操縦してもよい。次に、方法400は、ステップ425からステップ430に移動する。
【0046】
ステップ430において、サンプル拘束ツールの端部(例えば、図1の第2端部144)は、バラストサンプルの位置でバラスト表面の下に挿入される。例えば、重荷重車両のオペレータは、打ち込みツールを作動して、サンプル拘束ツールに下向きの力を加え、サンプル拘束ツールの端部をバラスト表面の下に打ち込むことができる。特定の実施形態では、バラスト表面に加えられる力は、振動構成要素を含む。次に、方法400は、ステップ430からステップ435に移動する。
【0047】
ステップ435で、方法400は、サンプル拘束ツールの端部がバラスト表面の下の所定の深さに位置するか否かを決定する。例えば、重荷重車両のオペレータは、サンプル拘束ツールを肉眼で点検して、サンプル拘束ツールの端部がバラスト表面の下の所定の深さ(例えば、18インチ)に位置するか否かを決定してもよい。別の例として、コントローラ(例えば、図1のコントローラ126)は、サンプル拘束ツールの端部がバラスト表面の下の所定の深さに位置するか否かを自動で決定してもよい。サンプル拘束ツールの端部がバラスト表面の下の所定の深さでない場合、方法400は、ステップ435からステップ430に再び移動して、バラスト表面に対するサンプル拘束ツールの端部の深さが調整される。例えば、サンプル拘束ツールの端部がバラスト表面の下の所定の深さより小さい場合、サンプル拘束ツールは、バラスト表面の下にさらに挿入される。別の例として、サンプル拘束ツールの端部がバラスト表面の下の所定の深さより大きい場合、サンプル拘束ツールは、バラスト表面から引き出される。サンプル拘束ツールの端部がバラスト表面の下の所定の深さにあると決定された場合、方法400は、ステップ435からステップ440に移動する。
【0048】
ステップ440で、バラストサンプルは、サンプル拘束ツールの第2端部内に収集される。サンプル拘束ツールの幾何学的構造により、バラストサンプルは、サンプル拘束ツールの端部の中空コア内に収集される。サンプル拘束ツールの外壁は、バラストサンプルを周囲のバラストと分離し、これにより、バラストサンプルの汚染を防ぐことができる。次に、方法400は、ステップ440からステップ445に移動する。
【0049】
ステップ445で、バラストサンプルは、バラストサンプルを機械的に圧縮することによってサンプル拘束ツールの第2端部内に拘束される。例えば、重荷重車両のオペレータは、サンプル拘束ツールの油圧アクチュエータ(例えば、図2の油圧アクチュエータ240)を作動することができ、これは、サンプル拘束ツールの顎状の部材(例えば、第1部材210及び第2部材220)を閉じてバラストサンプルをサンプル拘束ツールの端部内に拘束する。次に、方法400は、ステップ445からステップ450に移動する。
【0050】
ステップ450で、サンプル拘束ツールは、バラスト表面から引き出される。例えば、重荷重車両のオペレータは、重荷重車両のアームを操縦して、バラスト表面からサンプル拘束ツールを持ち上げることができる。次に、方法400は、ステップ450からステップ455に移動し、ここで、サンプル拘束ツールは、サンプル容器(例えば、図1のサンプル容器150)の上に配置される。例えば、重荷重車両のオペレータは、サンプル拘束ツールがサンプル容器の上に配置されるまで重荷重車両のアームを操縦してもよい。次に、方法400は、ステップ455からステップ460に移動する。
【0051】
ステップ460で、バラストサンプルは、バラストサンプルを機械的に減圧することによってサンプル容器内に解放される。例えば、重荷重車両のオペレータは、サンプル拘束ツールの顎状の部材を開くサンプル拘束ツールの油圧アクチュエータを非活性化してもよく、それにより、サンプル拘束ツールの端部からバラストサンプルを解放することができる。その次に、方法400は、ステップ460からステップ465に移動し、そこで方法400は終了する。
【0052】
図4に示した方法400に対して、修正、追加、又は省略を行うことができる。方法400は、より多くの、より少ない、又は他のステップを含み得る。例えば、方法400は、バラストのタイプに基づいて油圧アクチュエータの油圧を調整するステップを含んでもよい。ステップは、並行して、又は任意の適切な順序で実行されてもよい。方法400のステップを完了する特定の構成要素として説明しているが、任意の適切な構成要素は、方法400の任意のステップを実行し得る。
【0053】
図5は、本明細書に記載のシステム及び方法によって使用され得るコンピュータシステムの例を示す。例えば、図1のシステム100の1つ以上の構成要素(例えば、コントローラ126)は、1つ以上のインタフェース510、処理回路520、メモリ530、及び/又は他の適切な要素を含んでもよい。インタフェース510は、入力を受信し、出力を送信し、入力及び/又は出力を処理し、及び/又は他の適切な作業を実行する。インタフェース510は、ハードウェア及び/又はソフトウェアを含み得る。
【0054】
処理回路520は、構成要素の動作の実行又は管理する。処理回路520は、ハードウェア及び/又はソフトウェアを含み得る。処理回路の例には、1つ以上のコンピュータ、1つ以上のマイクロプロセッサ、1つ以上のアプリケーションなどが含まれる。特定の実施形態では、処理回路520は、入力からの出力を生成するようなアクション(例えば、動作)を行うためにロジック(例えば、命令)を実行する。処理回路520によって実行されるロジックは、1つ以上の有形の非一時的コンピュータ可読媒体(例えば、メモリ530)に符号化され得る。例えば、ロジックは、コンピュータプログラム、ソフトウェア、コンピュータ実行可能命令、及び/又はコンピュータによって実行され得る命令を構成してもよい。特定の実施形態では、実施形態の動作は、コンピュータプログラムを格納、具現化、及び/又は符号化され、及び/又は格納及び/又は符号化されたコンピュータプログラムを有する1つ以上のコンピュータ可読媒体によって実行されてもよい。
【0055】
メモリ530(又はメモリユニット)は、情報を格納する。メモリ530は、1つ以上の非一時的、有形、コンピュータ可読、及び/又はコンピュータ実行可能な記憶媒体を含み得る。メモリ530の例には、コンピュータメモリ(例えば、RAM又はROM)、大容量記憶媒体(例えば、ハードディスク)、リムーバブル記憶媒体(例えば、コンパクトディスク(CD)又はデジタルビデオディスク(DVD))、データベース、及び/又はネットワークストレージ(例えば、サーバ)、及び/又は他のコンピュータ可読媒体が含まれる。
【0056】
本明細書に記載のシステム及び方法は、主に鉄道環境内にバラストサンプルを拘束することを目的としているが、本明細書に記載のシステム及び方法は、他のタイプのサンプルを他のタイプの環境内に拘束するために使用されてもよい。例えば、本明細書に記載のシステム及び方法は、バラストと同様の構造及び/又は一貫性を有するサンプルに適用されてもよい。また別の例として、本明細書に記載のシステム及び方法は、道路、地中貯留システム(underground retention systems)、フィルタダム(filter dams)、封じ込めバーム(containment berms)などのバラストを利用する他の環境に適用されてもよい。
【0057】
本明細書では、コンピュータ可読非一時的記憶媒体(storage medium or media)は、1つ以上の半導体ベース又は他の集積回路(IC)(例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)又は特定用途向けIC(ASIC))、ハードディスクドライブ(HDD)、ハイブリッドハードドライブ(HHD)、光ディスク、光ディスクドライブ(ODD)、光磁気ディスク、光磁気ドライブ、フロッピーディスク、フロッピーディスクドライブ(FDD)、磁気テープ、ソリッドステートドライブ(SSD)、RAMドライブ、安全なデジタルカード又はドライブ、その他の適切なコンピュータ可読の非一時的記憶媒体、又は必要に応じて、これらの2つ以上の適切な組み合せを含んでもよい。コンピュータ可読非一時的記憶媒体は、適切な場合、揮発性、不揮発性、又は揮発性及び不揮発性の組み合わせであり得る。
【0058】
本明細書において、「又は」は、明示的に特別な指示がない限り、又は文脈において特別な方法で示されない限り、包括的であり、排他的ではない。従って、本明細書において、「A又はB」は、明示的に特別な指示がない限り、又は文脈において特別な方法で指示がない限り、「A、B又は両方」を意味する。さらに、「及び」は、明示的に特別な指示がない限り、又は文脈において特別な方法で指示がない限り、共同及び別々のものである。従って、本明細書において、「A及びB」は、明示的に特別な指示がない限り、又は文脈において特別な指示がない限り、「A及びB、共同又は個別」を意味する。
【0059】
本開示の範囲は、当業者が理解できる本明細書に記載又は図示された例示的な実施形態に対する全ての変化、置換、変形、変更、及び修正を含む。本開示の範囲は、本明細書に記載又は図示された例示的な実施形態に限定されない。さらに、本開示は、特定の構成要素、要素、特徴、機能、動作、又はステップを含むものとして本明細書のそれぞれの実施形態を説明及び例示するが、これらの実施形態のいずれも、当業者が理解できる本明細書に記載又は図示された任意の構成要素、要素、特徴、機能、動作、又はステップのいずれかの任意の組み合せ又は順列を含み得る。さらに、特定の機能を実行するように適切に構成して配置され、作動又は作動可能な装置、又はシステム、又はその構成要素に関する添付の特許請求の範囲への言及は、その装置、システム、又は構成要素が適切に構成して配置され、作動又は作動可能、又は特定の機能が活性化又は解除されたかに関わらず、その装置のシステム又は構成要素を含む。さらに、本開示は、特定の利点を提供するものとして特定の実施形態を説明又は例示しているが、特定の実施形態では、これらの利点を提供しないか、一部又は全てを提供してもよい。
図1
図2
図3
図4
図5