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特許7396833積層造形システムの粉体分配ユニット、粉体散布ユニット、及び振動圧縮システム並びにその方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-04
(45)【発行日】2023-12-12
(54)【発明の名称】積層造形システムの粉体分配ユニット、粉体散布ユニット、及び振動圧縮システム並びにその方法
(51)【国際特許分類】
   B29C 64/205 20170101AFI20231205BHJP
   B29C 64/214 20170101ALI20231205BHJP
   B29C 64/153 20170101ALI20231205BHJP
   B33Y 30/00 20150101ALI20231205BHJP
   B33Y 10/00 20150101ALI20231205BHJP
【FI】
B29C64/205
B29C64/214
B29C64/153
B33Y30/00
B33Y10/00
【請求項の数】 10
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2019152974
(22)【出願日】2019-08-23
(65)【公開番号】P2020055298
(43)【公開日】2020-04-09
【審査請求日】2022-08-22
(31)【優先権主張番号】16/146,306
(32)【優先日】2018-09-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/146,314
(32)【優先日】2018-09-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/146,323
(32)【優先日】2018-09-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/146,352
(32)【優先日】2018-09-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500520743
【氏名又は名称】ザ・ボーイング・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】The Boeing Company
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(74)【代理人】
【識別番号】100163522
【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 晋平
(74)【代理人】
【識別番号】100154922
【弁理士】
【氏名又は名称】崔 允辰
(72)【発明者】
【氏名】オム・プラカシュ
(72)【発明者】
【氏名】アラヴェッティ・グプタ
【審査官】今井 拓也
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-245981(JP,A)
【文献】特開2002-332504(JP,A)
【文献】特表平08-502703(JP,A)
【文献】特開2013-141830(JP,A)
【文献】特開2016-117273(JP,A)
【文献】特開2015-196252(JP,A)
【文献】特開2017-043094(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0194074(US,A1)
【文献】特表2017-532433(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 64/00 - 64/40
B33Y 30/00
B33Y 10/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビルドプレート(110)と、
粉体(298,298A,298B)を前記ビルドプレート(110)上に散布する複数のリコータブレード(131)を有する粉体散布ユニット(130)と、
少なくとも1つの振動機構(141)と、
を備え、
少なくとも前記ビルドプレート(110)が前記少なくとも1つの振動機構(141)を装備しており、
前記複数のリコータブレード(131)のうちの少なくとも1つはセレーション(300,301)を含み、前記複数のリコータブレード(131)のうちの少なくとも1つの前記セレーション(300,301)は、前記ビルドプレート(110)の縦軸に対して少なくとも横方向に前記セレーション(300,301)に沿って前記粉体の粉体粒子を移動させるために、前記ビルドプレート(110)の粉体支持表面から垂直に延伸する基準面から傾斜した横方向スキュー角度で配置されている、積層造形システム(100)。
【請求項2】
前記複数のリコータブレード(131)の第1のリコータブレード(132A)が第1の向きで前記粉体(298,298A,298B)に接触するように構成され、前記複数のリコータブレード(131)の第2のリコータブレード(132B)が第2の向きで前記粉体(298,298A,298B)に接触するように構成され、前記第1の向きと前記第2の向きは互いに異なる、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記複数のリコータブレード(131)の第1のリコータブレード(132A)が第1の形状を有し、前記複数のリコータブレード(131)の第2のリコータブレード(132B)が第2の形状を有し、前記第1の形状と前記第2の形状は互いに異なる、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項4】
前記粉体散布ユニット(130)がベース部材(200)を含み、
前記複数のリコータブレード(131)のうちの1つ又は複数のリコータブレード(132A~132n)が、前記ベース部材(200)に結合された第1の端部(133)と、前記ベース部材(200)から離れて延伸する第2の片持ち端部(134)とを含む、
請求項1から3のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項5】
前記複数のリコータブレード(131)が、前記粉体散布ユニット(130)の移動方向に沿って延伸する方向に前後に配置され、
前記複数のリコータブレード(131)のそれぞれは、それぞれの剛性を有し、前記それぞれの剛性は、前記移動方向に対するそれぞれのリコータブレードの位置に依存する、
請求項1から4のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項6】
前記複数のリコータブレード(131)が、前記粉体散布ユニット(130)の移動方向(281)に沿って延伸する方向(280)に前後に配置され、
前記複数のリコータブレード(131)は、少なくとも1つの鋸歯状ブレード(132A,132B)、少なくとも1つのドクターブレード(135C)、及び少なくとも1つの仕上げブレード(135D)を含む、
請求項1から5のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項7】
前記複数のリコータブレード(132A,132B)の少なくとも1つが、前記粉体散布ユニット(130)の移動方向(281)を横切る方向(390)に前記粉体(298,298A,298B)の粉体粒子(1198)を移動させるように構成されたセレーション(300,301)を含む、請求項1から6のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項8】
前記複数のリコータブレード(131)の少なくとも1つのリコータブレード(132A~132n)が、前記ビルドプレート(110)上に散布された前記粉体(298,298A,298B)の振動圧縮のために構成された少なくとも1つの振動機構(141)を含む、請求項1から7のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項9】
積層造形システム(100)のビルドプレート(110)上に粉体(298,298A,298B)を散布するための方法であって、前記方法は、
前記ビルドプレート(110)上に粉体(298,298A,298B)を堆積させるステップと、
複数のリコータブレード(131)を有する粉体散布ユニット(130)を用いて前記ビルドプレート(110)上に前記粉体(298,298A,298B)を散布するステップと
を含み、
前記方法はさらに、
前記ビルドプレート(110)上で粉体の圧縮を達成するために振動パルスが粉体内に誘発されるように、コントローラー(160)によって、少なくとも1つの振動機構(141)の作動を制御するステップを含み、
少なくとも前記ビルドプレート(110)が前記少なくとも1つの振動機構(141)を装備しており、
前記粉体散布ユニット(130)は前記ビルドプレート(110)の縦軸に沿って移動方向に移動し、前記複数のリコータブレード(131)のうちの少なくとも1つは鋸歯状ブレードであり、前記鋸歯状ブレードのセレーション(300,301)は、前記ビルドプレート(110)の縦軸に対して少なくとも横方向に前記セレーション(300,301)に沿って前記粉体の粉体粒子を移動させるために、前記ビルドプレート(110)の粉体支持表面から垂直に延伸する基準面から傾斜した横方向スキュー角度で配置されている、方法。
【請求項10】
前記複数のリコータブレード(131)の少なくとも1つの仕上げブレードで前記粉体(298,298A,298B)を圧縮及び平滑化するステップをさらに含み、前記複数のリコータブレード(131)は、前記粉体散布ユニット(130)の移動方向(281)に沿って延伸する方向(280)に前後に配置され、前記複数のリコータブレード(131)は、少なくとも1つの鋸歯状ブレード(132A,132B)、少なくとも1つのドクターブレード(132C)、及び前記少なくとも1つの仕上げブレード(132D)を含む、請求項9に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
例示的な実施形態は、一般に、積層造形に関し、より詳細には、粉体ベースの積層造形システムにおける粉体堆積及び粉体散布に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、積層造形では、粉体はビルドプレート(又はビルドプレートに堆積した粉体の前の層によって形成された粉体床)に散布され、その後融合して製造の所望の部品/物品を形成する。粒子の融合は、レーザ又は粉体粒子を融合するように構成された他の任意の適切なエネルギー源で達成されてもよい。一般に、粉体は、ビルドプレート又は粉体床を横切ってビルドプレートに隣接して配置された粉体リザーバから多くの粉体を押すドクターブレード又はローラーでビルドプレート又は粉体床に散布される。
【0003】
ドクターブレード又はローラーによってビルドプレート又は粉体床を横切って押し出される粉体は、一般に、製造される部品よりも大きいビルドプレートの領域に散布される。粉体が散布されると、ビルドプレートに余分な粉体が配置され、再利用のために再生される。余分な粉体を再生すると、生産サイクル時間が長くなり、生産コストが増加し、部品の製造に使用できる粉体の量が減る(例えば、部品の製造に必要な量より多くの粉体を提供する必要がある)。
【0004】
ビルドプレート上の余分な粉体に加えて、ドクターブレード又はローラーでビルドプレート又は粉体床に粉体を散布すると、ビルドプレート又は粉体床全体に一貫性のない不均一な粉体分布が生じる可能性がある。例えば、ドクターブレード又はローラーは、ビルドプレート全体に粉体粒子を引きずり、それが散布されている粉体に縞を生成し、かつ/又はビルドプレート上の粉体の充填密度(例えば、ビルドプレートの所定の領域内の粉体の量)を減少させることがある。ローラーを使用して粉体を散布すると、粉体粒子がローラーにくっついて、粉体床内にクレータを作成する場合がある。縞、クレータ、及び/又は充填密度の減少は、部品の多孔性を増加させ、及び/又は粉体の堆積層と融合層との間の接着性を減少させる可能性がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
したがって、少なくとも上記で特定された懸念に対処することを意図した装置及び方法は、有用性を見出すであろう。
【0006】
以下は、本開示による主題の実施例の非網羅的なリストであり、特許請求されてもされなくてもよい。
【0007】
本開示による主題の一例は、ビルドプレートと、粉体をビルドプレート上に散布するように構成された複数のリコータブレードを有する粉体散布ユニットと、を備えた積層造形システムに関する。
【0008】
本開示による主題の別の例は、ビルドプレートを有する積層造形システム用の粉体散布ユニットに関し、粉体散布ユニットは、ベース部材と、ベース部材に結合されかつビルドプレート上に粉体を散布するように構成された複数のリコータブレードとを備える。
【0009】
本開示による主題のさらに別の例は、積層造形システムのビルドプレート上に粉体を散布するための方法に関し、この方法は、ビルドプレート上に粉体を堆積させるステップと、複数のリコータブレードを有する粉体散布ユニットを用いてビルドプレート上に粉体を散布するステップと、を含む。
【0010】
本開示の例を一般的に説明したので、次に、添付図面を参照するが、図面は、必ずしも一定の縮尺で描かれておらず、同様の参照符号はいくつかの図を通して同じ又は類似の部分を示す。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本開示の態様による積層造形システムの概略ブロック図である。
図2A】本開示の態様による積層造形システムの粉体散布ユニットの側面図である。
図2B】本開示の態様による図2Aの粉体散布ユニットの別の側面図である。
図3】本開示の態様による図1の積層造形システムの粉体散布ユニットのリコータブレードの一部の平面図であり、リコータブレードの一部及び粉体粒子が拡大されている。
図4】本開示の態様による、図1の積層造形システムの粉体散布ユニットの一対のリコータブレードの一部の平面図である。
図5】本開示の態様による図1の積層造形システムの粉体散布ユニット及びビルドプレートの側面図である。
図6】本開示の態様による図1の積層造形システムの粉体散布ユニット及びビルドプレートの側面図である。
図7】本開示の態様による図1の積層造形システムの粉体散布ユニット及びビルドプレートの側面図である。
図8】本開示の態様による図1の積層造形システムの粉体散布ユニットのリコータブレードの一部の平面図である。
図9】本開示の態様による図1の積層造形システムのビルドプレートの一部の上面図である。
図10】本開示の態様による図1の積層造形システムの粉体分配ユニット及びビルドプレートの平面図である。
図11】本開示の態様による図1の積層造形システムの粉体分配ユニット及びビルドプレートの平面図である。
図12A】本開示の態様による図1の積層造形システムの粉体分配ユニット及びビルドプレートの平面図である。
図12B】本開示の態様によるビルドプレート上への粉体の堆積を示す、図12Aの粉体分配ユニット及びビルドプレートの平面図である。
図13】本開示の態様による図1の積層造形システムの粉体分配ユニット及びビルドプレートの平面図である。
図14】本開示の態様による図1の積層造形システムの粉体分配ユニット及びビルドプレートの平面図である。
図15】本開示の態様による図1の積層造形システムの粉体分配ユニット及びビルドプレートの平面図である。
図16】本開示の態様による図1の積層造形システムの粉体分配ユニット及びビルドプレートの平面図である。
図17】本開示の態様による図1の積層造形システムの粉体分配ユニット及びビルドプレートの平面図である。
図18A】本開示の態様による図1の積層造形システムの粉体分配ユニット及びビルドプレートの部分斜視図である。
図18B】本開示の態様による図18Aの粉体分配ユニット及びビルドプレートの部分上面図である。
図19】本開示の態様による図18Aの粉体分配ユニット及びビルドプレートの部分斜視図である。
図20A】本開示の態様による図18Aの粉体分配ユニット及びビルドプレートの部分斜視図である。
図20B】本開示の態様による図20Aの粉体分配ユニットの部分側面図である。
図20C】本開示の態様による図20Aの粉体分配ユニットの部分側面図である。
図20D】本開示の態様による図20Aの粉体分配ユニットの一部の平面図である。
図21】本開示の態様による図1の積層造形システムの粉体分配ユニット及びビルドプレートの部分斜視図である。
図22】本開示の態様による図1の積層造形システムの粉体分配ユニットの断面側面図である。
図23】本開示の態様による図1の積層造形システムによって製造された部品の斜視図である。
図24】本開示の態様による、図1の積層造形システムのビルドプレート上に粉体を散布するための方法のフロー図である。
図25】本開示の態様による、図1の積層造形システムのビルドプレート上に粉体を圧縮するための方法のフロー図である。
図26】本開示の態様による、図1の積層造形システムのビルドプレート上に粉体を分配するための方法のフロー図である。
図27】本開示の態様による、図1の積層造形システムのビルドプレート上に粉体を分配するための方法のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1を参照すると、本開示の態様は、ビルドプレート110と、粉体散布ユニット130、粉体分配ユニット120、振動圧縮システム140のうちの1つ又は複数とを備える積層造形システム100を提供する。
【0013】
粉体散布ユニット130は、1つ又は複数のリコータブレード132A~132nを含む。一態様では、粉体散布ユニット130は、粉体分配ユニット120及び振動圧縮システム140のうちの1つ又は複数と統合され得る。一態様では、粉体散布ユニット130は、複数のリコータブレード131(例えば、リコータブレード132A~132nのうちの少なくとも2つを含む)を含み、これらはリコータブレード132A~132nの間で互いに異なる間隔及び/又は角度を有するように配置される。1つ又は複数のリコータブレード132A~132nは、鋸歯状縁部(図3及び図4を参照)を含むことができ、セレーションは様々なパターン及び向きを有し、それによりビルドプレート110上に粉体を均一に散布することができる。粉体の均一な散布は、一貫して高密度の部品を提供し(例えば、鋸歯状でないリコータブレード及び/又は単一のリコータブレードと比較して充填密度が増加)、部品の縞及び空隙の数を減らすことができる(例えば、鋸歯状でないリコータブレード及び/又は単一のリコータブレードと比較して)。
【0014】
複数(又は一組)のリコータブレード131は、互いに対して所定の間隔でベース部材200(図2A)に取り付けられている。複数のリコータブレード131はまた、ビルドプレート110とそれぞれのリコータブレード132A~132nとの間の距離を表す異なるギャップ230,231,232,233(図2Aを参照)を有してもよく、ここで、異なるギャップ230,231,232,233は、粉体床1199とそれぞれのリコータブレード132A~132nとの間の別の距離を表す異なるギャップ230A,231A,232A,233A(図11を参照)に対応し、ビルドプレート110又は粉体床1199に堆積した粉体298を徐々に圧縮する。リコータブレード132A~132nは、様々な程度の可撓性でベース部材200に取り付けられてもよい。様々な程度の可撓性は、ビルドプレート110に対するそれぞれのリコータブレード132A~132nの角度を変えて(例えば、図2A図2Bを比較すると、それぞれのリコータブレード132A~132Dと、ベース部材200とビルドプレート110のそれぞれとの間に形成される角度に留意する)、ビルドプレート110又は粉体床1199上に粉体を散布し、粉体粒子1198(図11)がビルドプレート110又は粉体床1199上のそれぞれの位置に自由に移動し(例えば、ビルドプレート110又は粉体床1199を横切って粒子を引きずる力を粒子に実質的に生じさせない)、以前に堆積した粉体粒子1198の間に存在する可能性のあるギャップを埋めることができる。一態様では、リコータブレード132A~132nの1つには、粉体粒子1198の圧縮及び粉体床1199の表面1197(図11)の平滑化(例えば、堆積された粉体又は粉体床1199の表面を形成する粉体粒子1198の一部を実質的に同じ平面1196、図11にもたらす)を達成することができる圧縮シュー(図2Aのリコータブレード132Dの第2の部分242を参照)が設けられている。
【0015】
振動圧縮システム140は、ビルドプレート110、粉体散布ユニット130、及び粉体分配ユニット120のうちの1つ又は複数と統合されてもよい。振動圧縮システム140は、例えば、ビルドプレート110又は粉体床1199(図11)の粉体支持表面510(例えば、図5)に対して、面内振動500(図5及び図6)及び面外振動501(図6及び図7)のうちの1つ又は複数を生成するように構成される。面内振動500及び/又は面外振動501は、粉体粒子1198(図11)間の相対運動を生じさせ、例えば、粉体粒子1198の局所的再配置を通じて粉体粒子1198の圧縮を引き起こし得る。面内振動500及び/又は面外振動501にさらされることから、粉体粒子1198の局所的再配置は、充填密度を高めることができる(面内振動500及び/又は面外振動501にさらされていない粉体粒子と比較して)、粉体床1199内に閉じ込められる可能性のあるエアポケットを排出することができる。
【0016】
粉体散布ユニット130及び振動圧縮システム140のうちの1つ又は複数で使用され得る粉体分配ユニット120は、局所領域(例えば、ビルドプレート110に隣接する粉体供給部299領域、図2A)に粉体粒子を提供し粉体局所領域からビルドプレートを横切って粉体粒子を押すのではなく、ビルドプレートに粉体粒子1198の実質的に連続的な供給を提供し得る。粉体分配ユニット120は、ビルドプレート110の粉体支持表面510(例えば、図5)に沿って並進するように、ビルドプレート110に対して移動可能な1つ又は複数の粉体リザーバ121A~121nを含む。一態様では、1つ又は複数の粉体リザーバ121A~121nは、1つ又は複数の粉体リザーバ121A~121nの移動方向(例えば、図12Bの移動方向281Aを参照)に対して前後に配置されて、粉体支持表面510に沿った粉体分配ユニット120の共通又は単一の通過/並進において、粉体分配ユニット120によって堆積される粉体の複数層を提供する。
【0017】
一態様では、複数の粉体リザーバ121A~121nが採用される場合、複数の粉体リザーバ121A~121nは、異なる特性(例えば、異なる物理的特性及び/又は異なる化学的特性)を有する粉体を貯蔵又は保持し得る。例えば、複数の粉体リザーバ121A~121nによって保持される粉体は異なるサイズを有し得、粉体粒子1198Fを細かくする(例えば、粗い粉体粒子1198Cと比較して小さい)前に粗い(例えば、より大きい)粉体粒子1198C(図12A及び図12B)がビルドプレート110又は粉体床1199(図11)上に堆積するため、細かい粉体粒子1198Fは、生産されている部品に多孔性を引き起こす可能性のある粉体床1199内の任意の細孔、縞、及び/又は他の欠陥を埋めるか、又は治すことができる。粗い粉体粒子1198Cの上への細かい粉体粒子1198Fの堆積は、単一の粉体粒子サイズを有する粉体のみの堆積と比較して、充填密度の増加をもたらし得る。別の例として、異なるサイズの粉体粒子1198を有することに加えて、又はその代わりに、複数の粉体リザーバ121A~121nは、異なる材料(例えば、共通の粉体リザーバ内の異なるタイプの金属190、共通の粉体リザーバ内の単一のタイプの金属191とポリマー192、単一のタイプの金属191、ポリマー192、セラミック193、ポリマーコーティングされた金属194、ポリマーコーティングされたセラミック195など、又は共通の粉体リザーバ若しくは異なる粉体リザーバにおける上記のいずれかの組み合わせ)で形成された粉体を保持又は貯蔵して、積層造形プロセス中にその場で複合部品を形成することができ、異なる材料の層がビルドプレート110の粉体支持表面510(図5)に対して上下に積み重ねられる。一態様では、複数の粉体リザーバ121A~121nは、その場で複合部品を形成するように、前後に配置されることに加えて、又はその代わりに、並んで配置されてもよく、異なる材料の層はビルドプレート110の粉体支持表面510(図5)に対して並んで配置されている。
【0018】
別の態様では、1つ又は複数の粉体リザーバは、制御可能に/可変的にサイズ調整された粉体分配開口部1800(図18A及び図18B)を含むため、それぞれの粉体リザーバ121A~121nによって保持される粉体は、製造中の部品の形状に対応するビルドプレート110の所定の領域で粉体支持表面510上に堆積され得る。所定の領域への粉体の堆積は、粉体のニアネットシェイプの分配(例えば、粉体が部品のネットシェイプに似た方法で分配される)により、サイクル時間とコストの削減をもたらし、製造中の部品の形状に関係なく、ビルドプレート110全体を粉末で覆うのではなく、部品を作成することができる。例えば、粉体分配開口部1800の幅は、部品のニアネットシェイプで粉体を分配するように、ビルドプレート110の長手方向中心線1898(図18B)に対するサイズ及び位置の両方で調整可能であってもよい(例えば、図18A及び図18Bの部品1890、並びに破線1880L及び破線1881Lによって輪郭が描かれたニアネットシェイプの粉体堆積例1880,1881を参照)。粉体分配開口部1800のサイズは、部品形状の幾何学的要件及び部品ビルドアップに関連する他の制約に対応するビルドプレートの所定の位置にちょうど十分な粉体を堆積できるようにプログラムされた任意の適切なコントローラー160で制御することができる(例えば、部品の形状に部品内の穴又は空隙部が必要な場合など、融合される粉体の上位層をサポートするために必要な未融合の粉体など)。ニアネットシェイプでの粉体の堆積は、部品の形成に使用される粉体の量を減らし、粉体の堆積に必要な時間を短縮し、再生された粉体の量及び関連する処理時間を短縮し、かつ/又はサイクル時間及び生産コストを低減することができる。部品の周囲の余分な粉体が除去されるため、部品の形成に関連する熱管理も簡素化され、それによってエネルギー源177(レーザなど)から粉体へ熱伝達が促進され得る(例えば、エネルギーを吸収する質量が少なくなるため、エネルギーはより効率的な方法で粉末を融合するために向けられる)。
【0019】
図1を参照すると、上述のように、積層造形システム100は、ビルドプレート110と、粉体散布ユニット130、粉体分配ユニット120、及び振動圧縮システム140のうちの1つ又は複数とを備える。ビルドプレート110は、積層造形システム100のフレーム101に結合されているが、他の態様では、ビルドプレート110はフレーム101であるか、フレーム101の一部を形成してもよい。粉体散布ユニット130及び粉体分配ユニット120は、ビルドプレート110上で粉体を散布及び堆積させるためにビルドプレート110の上で往復運動するように、フレーム101に移動可能に結合されている。粉体散布ユニット130及び粉体分配ユニット120は、粉体298(図2)をビルドプレート110上に散布するためにビルドプレート110を横切る移動方向281(図2A)に駆動されるように、往復駆動ユニット150に結合されている。積層造形システムが粉体散布ユニット130と粉体分配ユニット120の両方を含む場合、往復駆動ユニット150は、粉体散布ユニット130と粉体分配ユニット120を単一のユニットとして又は個別に移動方向281に一緒に駆動するように構成されてもよい(例えば、粉体散布ユニット130及び粉体分配ユニット120は、互いに独立して/互いに対して移動する)。一態様では、積層造形システム100は、ビルドプレート110、粉体分配ユニット120、及び粉体散布ユニット130のうちの1つ又は複数に結合された振動圧縮システム140を含む。
【0020】
図2Aも参照すると、粉体298は、ビルドプレート110に結合された粉体供給部299によって粉体散布ユニット130に供給されてもよい。粉体供給部299は、その基部に、方向296に移動して粉体298をリザーバ297から粉体散布ユニット130の経路に持ち上げるエレベータ290を有する少なくとも1つの粉体リザーバ297を含む。粉体散布ユニット130は、往復駆動ユニット150の推進力の下で、少なくとも1つの粉体リザーバ297からビルドプレート110上に粉体298を押すように構成される。粉体298をリザーバ297から持ち上げるために、少なくとも1つの粉体リザーバ297のエレベータ290を制御するために、任意の適切なコントローラー160が設けられる。
【0021】
積層造形システム100が粉体供給部299に加えて、又はその代わりに、粉体散布ユニット130及び粉体分配ユニット120の両方を含む別の態様では、粉体298は、粉体分配ユニット120によって粉体散布ユニット130に供給されてもよい(例えば、図10図11図13図15、及び図16を参照)。この例では、粉体298は、粉体298を粉体分配ユニット120の少なくとも1つの粉体リザーバ121A~121nに供給する任意の適切な粉体供給機構であり得る粉体供給機構170によって粉体分配ユニット120に供給され得る。往復駆動ユニット150、振動圧縮システム140、及び粉体分配ユニット120からの粉体298の分配のうちの1つ又は複数を制御するために、任意の適切なコントローラー160が設けられる。
【0022】
図1及び図2Aを参照すると、粉体散布ユニット130は、ベース部材200と、粉体298をビルドプレート110上に散布するように構成された複数のリコータブレード131とを含む。複数のリコータブレード131は、それぞれ片持ち弾性部材279(図2A)を形成する。複数のリコータブレード131の1つ又は複数のリコータブレード132A~132n(例示の目的で4つのリコータブレード132A~132Dのみが図2Aに示されている)は、ベース部材200に結合された第1の端部133と、ベース部材200から離れて延伸する第2の片持ち端部134とを含む。一態様では、複数のリコータブレード131の1つ又は複数のリコータブレード132A~132nは、任意の適切な方法で(クリップ、スナップ、又は他の取り外し可能な機械的締め具などにより)ベース部材200に取り外し可能に結合されるが、他の態様では、複数のリコータブレード131の1つ又は複数のリコータブレード132A~132nは、ベース部材200との単一ユニットとして形成されてもよい。複数のリコータブレード131は、粉体散布ユニット130の移動方向281に沿って延伸する方向280に前後に配置されている。
【0023】
複数のリコータブレード131の各リコータブレード132A~132nは、粉体散布ユニット130の移動方向281に関して、複数のリコータブレード131の隣接するリコータブレード132A~132nから間隔を空けられている(図2Aの間隔250,251,252を参照)。一例として、間隔250,251,252は、約2mm(約0.08インチ)から約6mm(約0.25インチ)の間であり得るが、他の態様では、間隔250,251,252は、任意の適切な間隔であってもよい。一態様では、複数のリコータブレード131の第1のペアのリコータブレード間の間隔250,251,252は、複数のリコータブレード131の第2のペアのリコータブレード間の間隔250,251,252とは異なる。一態様では、複数のリコータブレード131の第1のペアのリコータブレード間の間隔250,251,252は、複数のリコータブレード131の第2のペアのリコータブレード間の間隔250,251,252と実質的に同じである。リコータブレードの第1のペアは、リコータブレード132A,132B、又はリコータブレード132B,132C、又はリコータブレード132C,132Dなどのペア、又は、隣接するリコータブレード132A~132nの任意の他の適切なペアを含むことに留意されたい。リコータブレードの第2のペアは、別のリコータブレード132A,132B、又はリコータブレード132B,132C、又はリコータブレード132C,132D、又は、隣接するリコータブレード132A~132nの任意の他の適切なペアを含む。
【0024】
図1図2A、及び図2Bを参照すると、一態様では、複数のリコータブレード131の各(又は少なくとも1つの)リコータブレード132A~132nはそれぞれの剛性を有し、それぞれの剛性は、移動方向281に対してリコータブレード132A~132nの列にあるそれぞれのリコータブレード132A~132nの縦位置(例えば、前側201)に依存する。一態様では、それぞれの剛性は、それぞれのリコータブレード132A~132nとベース部材200との間の結合部135A~135nによって影響を受ける場合がある。例えば、複数のリコータブレード131の1つ又は複数のリコータブレード132A~132nは、第1の剛性を有する結合部135A~135nによってベース部材200に結合され、複数のリコータブレード131の別のリコータブレード132A~132nは、第2の剛性を有する別の結合部135A~135nによってベース部材200に結合される。一態様では、第1の剛性は第2の剛性とは異なるが、他の態様では、第1の剛性は第2の剛性と実質的に同じである。リコータブレード132A~132nをそれぞれの結合部135A~135nでベース部材200に結合することにより、図2Bに示すように(粉体298を散布するために粉体散布ユニットが移動方向281に移動するとき)、各リコータブレード132A~132nのスイング又は曲げ運動を提供することができ、第2の片持ち端部134が第1の端部133に追従する(又は遅れる,図2Bを参照)ところで異なる。別の態様では、リコータブレード132A~132nのそれぞれの剛性は、リコータブレード132A~132nの材料組成によって影響を受ける場合がある。例えば、1つ又は複数のリコータブレード132A~132nは、第2の片持ち端部134が第1の端部133に対して移動するように1つ又は複数のリコータブレード132A~132nが曲がることを可能にする所定の剛性を有する弾性材料で構築されてもよく、粉体散布ユニットが移動方向281に移動して粉体298を散布させると、1つ又は複数のリコータブレード132A~132nが曲がり、第2の片持ち端部134が図2Bに示される方法と実質的に同様の方法で第1の端部133に追従する(又は遅れる)ように移動する。リコータブレード132A~132nのそれぞれの剛性は、列内の複数のリコータブレード131の最初のリコータブレード132A(例えば、移動方向281Aに対して先行するリコータブレード)から列内の複数のリコータブレード131の最後のリコータブレード132n(リコータブレード132Dとして図2Aに示す)まで減少し、一方、他の態様では、リコータブレード132A~132nは、複数のリコータブレード131におけるリコータブレード132A~132nの位置に対して任意の適切な剛性を有するように配置されてもよい。
【0025】
図1図2A図2B図3、及び図4を参照すると、上述のように、複数のリコータブレード131は、粉体散布ユニット130の移動方向281Aに沿って延伸する方向280に前後に(例えば、一列に)配置される。複数のリコータブレード131は、任意の適切なタイプのリコータブレード(例えば、鋸歯状ブレード、セレーションのないドクターブレード、仕上げブレードなど)を含むことができる。複数のリコータブレード131の第1のリコータブレード132A~132nは、第1の形状(例えば、リコータブレード132A~132Cの直線形状、リコータブレード132Dの「曲がった」形状、リコータブレード132Aの鋸歯状パターン/形状、リコータブレード132Bのオフセット鋸歯状パターン/形状を参照)を有し、複数のリコータブレード131の第2のリコータブレード132A~132nは、第2の形状(ここでも、例えば図2A及び図2Bのリコータブレード132A~132Cの直線形状、図2A及び図2Bのリコータブレード132Dの「曲がった」形状、図3及び図4のリコータブレード132Aの鋸歯状パターン/形状、図4のリコータブレード132Bのオフセット鋸歯状パターン/形状を参照)を有し、ここで、第1の形状と第2の形状は互いに異なる。
【0026】
複数のリコータブレード131の少なくとも1つは、粉体298(図2)の粉体粒子1198を粉体散布ユニット130の移動方向281を横切る方向390(方向は、法線成分391やスキュー成分392などの2つ以上の成分を有してもよい)に移動させるように構成されたセレーション300,301を含む。方向390の法線成分391は、粉体粒子1198の圧縮運動をもたらし得る。方向390のスキュー成分392は、圧縮運動に加えて、前に堆積された粉体298の層によって形成された粉体床1199の表面1197に沿って/それを横切る粉体粒子1198を方向466に駆動して、粉体床1199の表面1197の縞、細孔、及び/又は空隙を埋めることができる。例示の目的で、粉体散布ユニット130は、少なくとも1つの鋸歯状ブレード132A,132B、セレーションのない少なくとも1つのドクターブレード132C、及び少なくとも1つの仕上げブレード132Dを有するものとして図2A及び図2Bに示されている。少なくとも1つのドクターブレード132Cは、少なくとも1つの鋸歯状ブレード132A,132Bと少なくとも1つの仕上げブレード132Dとの間に配置される。仕上げブレード132Dは、第1の部分241と第2の部分242とを含む。仕上げブレード132Dの第2の部分242は、角度275で第1の部分241から突出し、粉体298を少なくとも圧縮又は平滑化するように構成される(例えば、上述のように、平滑化することで堆積した粉末の表面を形成する粒子の部分を実質的に同じ平面にする)。
【0027】
図2B図3及び図4を参照すると、複数のリコータブレード131の第1のリコータブレード(例えば、鋸歯状ブレード132A)は、粉体床1199/ビルドプレート110上の粉体298に最も近い端部(例えば、第2の片持ち端部134)に第1のセレーションパターン300Pを有する。複数のリコータブレード131の第2のリコータブレード(例えば、鋸歯状ブレード132B)は、粉体床1199/ビルドプレート110上の粉体298に最も近い端部(例えば、第2の片持ち端部134)に第2のセレーションパターン301Pを有する。以下に説明するように、第1のセレーションパターン300Pと第2のセレーションパターン301Pは互いに異なる。一態様では、第1のセレーションパターン300P及び第2のセレーションパターン301Pは、所定のオフセット距離400(図4)だけ互いに対してオフセットされる。一態様では、オフセット距離400は、第1のセレーションパターン300Pの隣接するセレーション310間の間隔410に、第2のセレーションパターン301Pの隣接するセレーション310間の間隔411を加えたものの平均の約半分であるが、他の態様では、オフセット距離400は任意の適切な距離であってもよい。一態様では、セレーションパターン300P,301Pの間隔410,411は、実質的に同じであってもよいが、他の態様では、第1のセレーションパターン300Pの隣接するセレーション310間の間隔410は、第2のセレーションパターン301Pの隣接するセレーション310間の別の間隔411とは異なる。一態様では、間隔410,411は、平均粉体粒子1198のサイズの約5倍から約25倍の間であってもよいし(例えば、例示のみを目的として、粉体粒子が約40ミクロンの平均粒子サイズを有する場合、リコータブレード132Aのセレーションスロット幅413及びセレーションプロング幅412のうちの1つ又は複数は、約0.2mm(約0.008インチ)から約1.0mm(約0.04インチ)の間であり得る)、又は他の適切な間隔であってもよい。間隔410,411は、セレーションスロット幅413及びセレーションプロング幅412を含み得る。一態様では、セレーションスロット幅413とセレーションプロング幅412は実質的に同じであるが、他の態様では、セレーションスロット幅413及びセレーションプロング幅412は異なる。一態様では、第1のセレーションパターン300P及び第2のセレーションパターン301Pの1つ又は複数のセレーションスロット幅413は、粉体298(図2A及び2B)の粉体粒子1198の平均サイズの約10分の1から粉体298の粉体粒子1198のおおよその最大サイズ(例えば、最大粒子サイズ)である。
【0028】
第1のセレーションパターン300Pの少なくとも1つのセレーション310は、ビルドプレート110に対して第1の角度450で(例えば、ビルドプレート110の粉体支持表面510から直交して/垂直に延伸する基準面499から)配置される。第2のセレーションパターン301Pの少なくとも1つのセレーション310は、ビルドプレート110に対して第2の角度451で(例えば、基準面499から)配置される。一態様では、第1の角度450は第2の角度451とは異なるが、他の態様では、第1の角度450と第2の角度451は実質的に同じである。一例として、第2の角度451は、第1の角度450よりも大きくてもよいし(例えば、後ろのリコータブレードのセレーションパターンの角度は、例えば、移動方向281Aに関して、前のリコータブレードのセレーションパターンの角度よりも大きい)、又はその逆であってもよい。一態様では、第1の角度及び第2の角度の1つ又は複数は、ビルドプレートの粉体支持表面510から垂直に延伸する基準面499に対して約+10°から約-10°の間であり、別の態様では、第1の角度450及び第2の角度451の1つ又は複数は、基準面499に対して約+30°から約-30°の間であり、さらに別の態様では、第1の角度450及び第2の角度451の1つ又は複数は、基準面499に対して約+45°から約-45°の間である。
【0029】
上述し、図2B図3及び図4に示すように、複数のリコータブレード131の第1のリコータブレード132A~132nは、第1の向きで粉体298と接触するように構成され、複数のリコータブレード131の第2のリコータブレード132A~132nは、第2の向きで粉体298に接触するように構成される。一態様では、第1及び第2の向きは、結合部135A~135nの弾性又は片持ちリコータブレード132A~132nの材料剛性から生じるそれぞれのリコータブレードの偏向角(図2A及び図2Bを参照)、それぞれのリコータブレードの「曲がった」形状(第2の部分242)(仕上げブレード132Dを参照)、及びセレーションパターン300P,301Pの形状/オフセット(図3及び図4を参照)のうちの1つ又は複数を含む。一態様では、第1の向きと第2の向きは互いに異なるが、他の態様では、第1の向きと第2の向きは実質的に同じであってもよい。
【0030】
ここで図1図5図6図7図8、及び図9を参照すると、一態様では、上述のように、積層造形システム100は振動圧縮システム140を含む。振動圧縮システム140は、ビルドプレート110、複数のリコータブレード131の少なくとも1つのリコータブレード132A~132n、及び粉体分配ユニット120の1つ又は複数に結合された少なくとも1つの振動機構141を含む。少なくとも1つの振動機構141は、コントローラー160に結合され、コントローラー160は、ビルドプレート110の粉体支持表面510(例えば、図5)に堆積した粉体298の圧縮を達成するために、少なくとも1つの振動機構141を作動及び停止させるように構成される。少なくとも1つの振動機構141は、圧電アクチュエーター143、トランスデューサ142、又は本明細書に記載の振動パルスを生成することができる他の任意の適切な振動生成デバイスのうちの1つ又は複数を含む。
【0031】
図5図6、及び図7に見られるように、積層造形システムは、ビルドプレート110及び粉体散布ユニット530を含み、少なくとも1つの振動機構141は、粉体散布ユニット530のリコータブレード132Aに結合される。粉体散布ユニット530は、例示目的のために単一のリコータブレード132Aを有するものとして示されているが、他の態様では、粉体散布ユニット530は、少なくとも1つのリコータブレード132A~132nが複数のリコータブレード131を備え、少なくとも1つ又は複数の振動機構141が複数のリコータブレード131のうちの1つ又は複数に配置される(例えば、少なくとも1つの振動機構141は、リコータブレード132A~132nのうちの1つ又は複数にそれぞれ結合される)粉体散布ユニット130と実質的に同様であってもよい。図6は、少なくとも1つの振動機構141が任意の適切な方法でビルドプレート110に結合されている、少なくとも1つの振動機構を有するビルドプレート110を示している。例えば、少なくとも1つの振動機構141は、粉体支持表面510内に埋め込まれるか、粉体支持表面510の下にあるか、又はビルドプレート110の他の適切な位置にあり得る。図7は、ビルドプレート110と、少なくとも1つの振動機構141を有する粉体散布ユニット530の両方を示している。一態様では、少なくとも1つの振動機構141は、ビルドプレート110に結合された少なくとも第1の振動機構141Aと、少なくとも1つのリコータブレード132Aに結合された第1の振動機構141Aとは異なる第2の振動機構141Bとを備える(図7を参照)。
【0032】
図7及び図8を参照すると、ビルドプレート110は、縦軸700(図18Aの縦軸1899も参照)及び横軸800を有する。少なくとも1つのリコータブレード132Aは、横軸800に少なくとも部分的に沿って延伸し、例えば移動方向281に、縦軸700に沿ってビルドプレート110に対して移動するように構成される。一態様では、少なくとも1つの振動機構141が少なくとも1つのリコータブレード132Aに配置され、少なくとも1つの振動機構141は、少なくとも1つのリコータブレード132Aに結合された少なくとも横軸800の方向に延伸する振動機構のアレイ147を含む。一態様では、振動機構のアレイ147はまた、図7に示されるように、ビルドプレート110の粉体支持表面510に垂直な方向に延伸してもよい。一態様では、振動機構のアレイ147は、以下で説明する図9に示すものと同様の二次元アレイ/グリッドを形成する。図7及び図9を参照すると、ビルドプレート110は少なくとも1つの振動機構141を含み、少なくとも1つの振動機構141は振動機構のアレイ147を含み、振動機構のアレイ147が縦軸700及び横軸800の1つ又は複数に沿って延伸するビルドプレート110に結合されている。
【0033】
一態様では、図12Aを参照すると、積層造形システム100は粉体分配ユニット120(図1)を含み、粉体分配ユニット120の少なくとも1つの粉体リザーバ121A~121n(図1)は振動機構141の少なくとも1つを含み得る。少なくとも1つの振動機構141は、少なくとも1つのリコータブレード132Aに関して本明細書で説明した方法と実質的に同様の方法で、少なくとも1つの粉体リザーバ121A~121nに結合される(図12Aを参照すると、粉体リザーバ121Bの壁1210に結合された少なくとも1つの振動機構141が示されており、壁1210は、リコータブレード132A~132nのいずれか1つと実質的に同様のリコータブレード1211を形成し;また図10を参照すると、少なくとも1つの振動機構141が壁1010に結合され得る)。
【0034】
図5図6、及び図7を参照すると、コントローラー160は、少なくとも1つの振動機構141に結合され、少なくとも1つの振動機構141の作動を制御して、振動パルス502(面内振動500及び面外振動501を参照)が粉体298内に誘発され、ビルドプレート110上の粉体298の圧縮を達成するように構成される。コントローラー160は、以下の1つ又は組み合わせを含むがこれらに限定されない任意の適切な方法で少なくとも1つの振動機構141を作動及び停止させるように構成される:一態様では、少なくとも1つの振動機構141は粉体298が少なくとも1つのリコータブレード132Aによって散布されている間(図2B及び図6を参照,粉体298は明確にするために図5及び図7から省略されている)アクティブになるように構成され;別の態様では、少なくとも1つの振動機構141は、粉体298が少なくとも1つのリコータブレード132Aによって散布される前及び/又は粉体298が少なくとも1つのリコータブレード132Aによって散布された後にアクティブになり、ビルドプレート110の粉体支持表面510全体に既に散布されている粉体を圧縮するように構成され;一態様では、少なくとも1つの振動機構141は、少なくとも第1の振動機構141C及び第2の振動機構141Dを含み、第1の振動機構141C及び第2の振動機構141Dは、実質的に同時に作動するように構成される(第1の振動機構141C及び第2の振動機構の両方が、少なくとも1つのリコータブレード132Aに配置されてもよく、第1の振動機構141C及び第2の振動機構の両方がビルドプレート110に配置されてもよく、第1の振動機構141C及び第2の振動機構の一方が少なくとも1つのリコータブレード132Aに配置されてもよく、第1の振動機構141C及び第2の振動機構の他方がビルドプレート110に配置されてもよい);一態様では、第1の振動機構141C及び第2の振動機構141Dは、順次作動するように構成され;別の態様では、第1の振動機構141C及び第2の振動機構141Dは、異なる時間に作動される。一態様では、第1の振動機構141C及び第2の振動機構141Dは、異なる時間に停止される。
【0035】
ビルドプレート110は、(粉体支持表面510によって形成される)粉体ビルド面510Pを画定し、少なくとも1つの振動機構141は、コントローラー160の制御下で、1つ又は複数の粉体ビルド面510Pにおける面内振動500及び粉体ビルド面510Pからの面外振動501を生成するように構成される(図5図6、及び図7を参照)。1つ又は複数の面内振動500及び面外振動501は、ビルドプレート110及び少なくとも1つのリコータブレード132Aのそれぞれを介して粉体298(図6を参照)に伝達される。1つ又は複数の面内振動500及び面外振動501の生成は、少なくとも1つの振動機構141のどれがアクティブであるかに依存し得る。少なくとも1つの振動機構141は、コントローラー160の制御下で、交互のシーケンスで、又は同時に面内振動500及び面外振動501を生成するように構成される。
【0036】
ここで図10及び図11を参照すると、粉体分配ユニット120は、1つ又は複数の振動圧縮システム140(例えば、図1及び図10を参照)及び粉体散布ユニット130とともに使用され得る。また、粉体分配ユニット120と振動圧縮システム140及び粉体散布ユニット130とのその他の様々な非限定的な例示的組み合わせについては、図12A図13及び図15;粉体分配ユニット120と振動圧縮システム140との別の非限定的な例示的組み合わせについては図12A;粉体分配ユニット120と粉体散布ユニット130との別の非限定的な例示的組み合わせについては図16を参照されたい。粉体分配ユニットは、ベース部材1066と、ベース部材1066に結合された粉体リザーバ121Aとを含む。ベース部材1066は粉体リザーバ121Aと一体であってもよく、粉体リザーバ121Aは任意の適切な方法でベース部材1066に結合されてもよい。粉体リザーバ121Aは、粉体を貯蔵するように構成され、粉体リザーバ121Aの1つの壁1010は、リコータブレード132A~132nのいずれか1つと実質的に同様のリコータブレード1011を形成する。図10及び図11に示す態様では、粉体散布ユニット130,530は粉体分配ユニット120の粉体リザーバ121Aに結合され、粉体リザーバ121A及び粉体散布ユニット130,530の両方が、例えばコントローラー160の制御下で、往復駆動ユニット150によって単一ユニットとして移動するようになっている。図11に示すように、粉体298を分配するために、粉体リザーバ121Aの粉体分配クロージャ1050は、コントローラー160の制御下で(又は他の適切な方法で)開かれ、粉体298が落下してビルドプレート110の粉体支持表面510に堆積するようになっている。粉体分配ユニット120が移動方向281Aに移動すると、粉体298は壁1010の下のリザーバから出て、壁1010によって形成されたリコータブレード1011と粉体散布ユニット130,530を使用して滑らかにされる。壁1010は、ビルドプレート110の粉体支持表面510(又は以前に堆積された粉体の層)から距離1099だけ離れており、粉体298が粉体リザーバ121Aを出るための粉体分配開口部1064を形成することに留意されたい。
【0037】
この態様では、距離1099は、粉体リザーバ121Aの壁1020とビルドプレート110(又は粉体床1199,図12B)との間の距離1098よりも大きく(例えば、距離1098は、壁1020の下の粉体298の通過を実質的に妨げるため、粉体リザーバが単一の移動方向281Aで粉体298を堆積させる);他の態様では、壁1020は、距離1099だけビルドプレートから間隔を空けてもよく、そのため、粉体リザーバは、粉体298を双方向に堆積させる(例えば、移動方向281A及び281Bの両方で,図14及び17を参照)。粉体リザーバ121A(又は前後に配置される複数の粉体リザーバ,図14及び図17を参照)が粉体298を双方向に堆積させる場合、粉体散布ユニット130,530は、両方の壁1010,1020に配置されてもよく、そのため、両方の移動方向281A,281Bにおける粉体分配ユニット120の動きに追従する粉体散布ユニット130,530がある。粉体分配ユニット120が双方向である場合、移動方向281A,281Bに応じて、(それぞれの粉体298A,298Bを分配しないように)例えばそれぞれの粉体分配クロージャ1050によって、粉体リザーバ121Aの片側に配置された粉体リザーバ121B,121C(図14の粉体リザーバ121B,121C及び図17の粉体リザーバ121Bを参照)は開いており(例えば、それぞれの粉体298A,298Bを分配するため)、一方で、粉体リザーバ121Aの反対側の粉体リザーバ121D,121E(図14の粉体リザーバ121D,121E及び図17の粉体リザーバ121Dを参照)は閉じられており、逆の場合も同様である。
【0038】
図12A図12B図13、及び図14を参照すると、粉体分配ユニット120がビルドプレート110の上に示されている。この態様では、粉体分配ユニット120は、ベース部材1066(図1図12A及び図14)と、ベース部材1066に結合された少なくとも2つの粉体リザーバ121A~121nを含む(例えば、ベース部材1066は、少なくとも2つの粉体リザーバ121A~121nのうちの少なくとも1つと一体であってもよく、又は少なくとも2つの粉体リザーバ121A~121nは、任意の適切な方法でベース部材1066に結合される)。少なくとも2つの粉体リザーバ121A~121nは、例示目的のために、第1の粉体リザーバ121Aと第2の粉体リザーバ121Bとを含むが、他の態様では、3つ以上の粉体リザーバが設けられてもよい。例えば、第1の粉体リザーバ121A及び第2の粉体リザーバ121Bに結合された第3の粉体リザーバ121Cが図14に示されている。上述のように、第1の粉体リザーバ121Aは、第1の粉体298を貯蔵し、ビルドプレート110上に第1の粉体298を堆積させるように構成される。第2の粉体リザーバ121Bは、第2の粉体298Aを貯蔵し、ビルドプレート110上に第2の粉体298Aを堆積させるように構成される。第3の粉体リザーバ121C(図14)は、第3の粉体298B(図14)を貯蔵し、ビルドプレート110上に第3の粉体298Bを堆積させるように構成される。
【0039】
図12A及び図12Bでは、第1の粉体リザーバ121A及び第2の粉体リザーバ121Bの両方が往復駆動ユニット150に結合され、ビルドプレート110に対して移動するように構成される。図14では、第1の粉体リザーバ121A、第2の粉体リザーバ121B、及び第3の粉体リザーバ121Cは、往復駆動ユニット150に結合され、ビルドプレート110に対して移動するように構成される。図13を参照すると、粉体リザーバ121A,121Bの例が示されており、これらは互いに移動するか、又は往復駆動ユニット150によって別々に駆動される。この態様では、粉体リザーバ121A,121Bはそれぞれ、図10及び図11に関して上記と同様の方法で結合された粉体散布ユニット130,530(それぞれが振動機構141を備えた又は備えない1つのリコータブレード又は複数のリコータブレード131を有する)を有する。一態様では、単一ユニットとして移動するように結合された少なくとも2つのリザーバ121A~121nは、それに結合された1つ又は複数の粉体散布ユニット130,530も有し得る(例えば、図15及び図16を参照)。一態様では、複数のリコータブレード131は、ビルドプレート110に対して少なくとも2つの粉体リザーバ121A~121nの移動方向281で少なくとも2つの粉体リザーバ121A~121nの後ろを追従するように配置される。別の態様では、複数のリコータブレード131の少なくとも1つは、それぞれの粉体リザーバ121A~121nの壁1010,1210,1410と一体である。複数のリコータブレードのうちの少なくとも1つが壁1010,1210,1410と一体であり(図12A図12B、及び図14に示す)、及び/又は粉体散布ユニットが粉体リザーバ121A,121Bの間に配置され(図13)、このため、複数のリコータブレード131の少なくとも1つが第1の粉体リザーバ121Aと第2の粉体リザーバ121B(及び第3の粉体リザーバ121C)との間に配置され、複数のリコータブレード131の別のもの(第3の粉体リザーバ121Cの壁1410又は粉体散布ユニット130の一部と一体であってもよい)が、ビルドプレート110に対して少なくとも2つの粉体リザーバ121A~121nの移動方向281で少なくとも2つの粉体リザーバ121A~121nの後ろを追従するように配置される。
【0040】
図14及び図17を参照すると、少なくとも2つの粉体リザーバ121A~121nが、それぞれの粉体298,298A,298Bを移動方向281に沿って双方向に堆積させるように構成される場合(上記のように)、粉体リザーバ121B,121Cは粉体リザーバ121Aの片側に配置されてもよいし、粉体リザーバ121D,121Eは粉体リザーバ121Aの反対側に配置されてもよい(図17は粉体リザーバ121Aの両側の粉体リザーバ121B及び121Dを示し、図14では、粉体リザーバ121D,121Eが破線で示されている)。粉体リザーバ121Dは、粉体リザーバ121Bと実質的に同様であってもよく、粉体リザーバ121Bによって保持されるものと実質的に同様の粉体298Aを保持してもよい。粉体リザーバ121Eは、粉体リザーバ121Cと実質的に同様であってもよく、粉体リザーバ121Cによって保持されるものと実質的に同様の粉体298Bを保持してもよい。
【0041】
図12A図12B図13図14、及び図17に見られるように、第1の粉体リザーバ121Aは、移動方向281Aで第2の粉体リザーバ121B(及び第3の粉体リザーバ121C)を先導し、移動方向281Bで粉体リザーバ121D(及び粉体リザーバ121E)を先導する。第1の粉体298は、第2の粉体298A及び第3の粉体298Bの両方よりも粗い(及び第2の粉体298Aは第3の粉体298Bよりも粗い)。第2の粉体298Aは、それぞれの移動方向281A,281Bで粉体リザーバ121Aに追従する粉体リザーバ121B,121Dにより、第1の粉体298の上に堆積される。第3の粉体298Bは、それぞれの移動方向281A,281Bで粉体リザーバ121B,121Dに追従する粉体リザーバ121C,121Eにより、第2の粉体298Aの上に堆積される。
【0042】
一態様では、少なくとも2つの粉体リザーバ121A~121nは、単一ユニットとしてビルドプレート110に対して移動するように構成され(図12A図12B、及び図14を参照)、一方、他の態様では、少なくとも2つの粉体リザーバ121A~121nの1つは、往復駆動ユニット150などによって、少なくとも2つの粉体リザーバ121A~121nの別のものに対して移動するように構成される(例えば、図13は、互いに及び/又はビルドプレート110に対するそれぞれの独立した動きのために往復駆動ユニットに個別に結合された第1の粉体リザーバ121A及び第2の粉体リザーバ121Bを示している)。
【0043】
少なくとも2つの粉体リザーバ121A~121nのそれぞれは、それぞれの粉体298,298A,298Bを貯蔵する。図12A図12B図13図15、及び図16では、明確にするために、2つの粉体リザーバ121A,121Bとそれぞれの第1及び第2の粉体298,298Aのみが示されており、図14では、明確にするために、3つの粉体リザーバ121A,121B,121Cとそれぞれの第1、第2、及び第3の粉体298,298A,298Bのみが示されており、また、図17では、明確にするために、3つの粉体リザーバ121A,121B,121Dとそれぞれの第1及び第2の粉体298,298Aのみが示されている。一態様では、少なくとも2つの粉体リザーバ121A~121nの1つに貯蔵された粉体298,298A,298Bは、少なくとも2つの粉体リザーバ121A~121Cの別のものに貯蔵された少なくとも別の粉体298,298A,298Bと同じである。別の態様では、少なくとも2つの粉体リザーバ121A~121nのうちの1つに貯蔵された粉体298,298A,298Bは、少なくとも2つの粉体リザーバ121A~121nの別のものに貯蔵された少なくとも別の粉体298,298A,298Bとは異なる所定の特性を有する。少なくとも1つの所定の特性は、粉体粒子1198,1298の平均サイズ及び粉体粒子1198,1298の化学組成のうちの1つ又は複数である。第1の粉体298及び第2の粉体298Aのそれぞれの化学組成は、ポリマー、金属、セラミック、ポリマー被覆セラミック、及びポリマー被覆金属のうちの1つ又は複数のものである。非限定的な例として(単独又は組み合わせて使用され得る)、少なくとも2つの粉体リザーバ121A~121nに貯蔵される粉体298,298A,298Bの特性の所定の組み合わせには:第1の粉体298及び第2の粉体298A(及び第3の粉体298B)の一方がプラスチックであり、第1の粉体298及び第2の粉体298A(及び第3の粉体298B)の他方が金属であり、そして、第1の粉体298及び第2の粉体298A(及び第3の粉体298B)の一方は第1のタイプの金属であり、第1の粉体298及び第2の粉体298A(及び第3の粉体298B)の他方は異なるタイプの金属であることが含まれるが、これらに限定されない。
【0044】
積層造形システム100の少なくとも2つの粉体リザーバ121A~121nは、その場での合金生成の形成に影響を及ぼし得る。例えば、上記のように、各粉体298,298A,298Bは異なる化学組成を有してもよく、少なくとも2つの粉体リザーバ121A~121nは、積層造形システム100においてその場で合金又は複合材料1274(図12)を形成するように各粉体298,298A,298Bを堆積させるように配置される。その場で積層造形システム100において製造することができる合金の非限定的な一例は、第1の粉体リザーバ121がアルミニウム粉体を含み、第2の粉体リザーバがニッケル粉体を含むアルミニウムニッケル合金である(他の合金又は複合材料は、合金又は複合材料中の多数の異なる材料が少なくとも2つの粉体リザーバ121A,121nのそれぞれに貯蔵される場合に生成され得る)。
【0045】
図10図17に示すように、各粉体298,298A,298Bはそれぞれ異なる平均粉体サイズ(例えば、図12A図17の粉体粒子1198,1298,1498の異なるサイズを参照)を有し、少なくとも2つの粉体リザーバ121A~121nは、最も粗い粉体から最も細かい粉体の順に各粉体298,298A,298Bを堆積させるように配置される。例えば、少なくとも2つの粉体リザーバ121A~121nは、より細かい粉体サイズを有する粉体298A,298Bが、より粗い粉体サイズを有する粉体298,298A上に堆積されるように配置される(例えば、粉体298Aは、粉体298上に堆積され、粉体298Bは粉体298A上に堆積される)。第1の粉体298は、第2の粉体298Aよりも粗い粉体サイズを有し(第2の粉体298Aは、第3の粉体298Bよりも粗い粉体サイズを有するなど)、ここで、ビルドプレート110上の1つ又は複数の所定の位置で、第1の粉体298は、第2の粉体298Aの堆積前にビルドプレート110上に堆積される(そして、ビルドプレート110上の1つ又は複数の所定の位置で、第2の粉体は、第3の粉体298Bの堆積前にビルドプレート110上に堆積される)。
【0046】
少なくとも2つの粉体リザーバ121A~121nの例示的な配置として、図12A図17は、少なくとも2つの粉体リザーバ121A~121nの移動方向281に沿って前後に配置された少なくとも2つの粉体リザーバ121A~121nを示している。少なくとも2つの粉体リザーバ121A~121nを前後に配置すると、より細かい粉体サイズを有する粉体298A,298Bを、より粗い粉体サイズを有する粉体298,298A上に堆積させることにより、より滑らかな粉体床1199の表面1197(図11)が提供される。少なくとも2つの粉体リザーバ121A~121nは、徐々に小さいサイズを有する粉体を貯蔵し(例えば、図12A図13図14、及び図17を参照)、第1の粉体298の粉体粒子1198は、第2の粉体298Aの粉体粒子1298よりも大きく、第2の粉体298Aの粉体粒子1298は、第3の粉体298Bの粉体粒子1498よりも大きく、それによって、より細かい粉体(例えば、少なくとも2つの粉体リザーバ121A~121nにより分配される他の粉体と比較してより小さいサイズの粉体粒子を有する粉体)の堆積が、より粗い粉体(例えば、少なくとも2つの粉体リザーバ121A~121nにより分配された他の粉体と比較してより大きいサイズの粉体粒子を有する粉体)の堆積を追従するため、より細かい粉体がより大きなサイズの粉体粒子間のいくつかの細孔及び空隙を埋める。
【0047】
図12A図12B、及び図14図17を参照すると、第1の粉体リザーバ121A及び第2の粉体リザーバ121B(及び提供される場合は第3の粉体リザーバ121C)は、第1の粉体298及び第2の粉体298A(及び第3の粉体298B)を、少なくとも2つの粉体リザーバ121A~121nの移動方向281に沿ったビルドプレート110に対する共通の移動において堆積させるように構成される。例えば、第1の粉体リザーバ121Aの第1の粉体分配開口部1064とビルドプレート110との間の距離1099は、第2の粉体リザーバ121Bの第2の粉体分配開口部1264とビルドプレート110との間の別の距離1299より小さい(図12B及び図14を参照)。同様に、第2の粉体リザーバ121Bの第2の粉体分配開口部1264とビルドプレート110との間の距離1299は、第3の粉体リザーバ121Bの第3の粉体分配開口部1464とビルドプレート110との間の別の距離1499より小さい(図14を参照)。徐々に大きくなる距離1099,1299,1499は、ビルドプレート110に沿った粉体分配ユニット120の共通の通過/移動において、粉体床1199/ビルドプレート110上に徐々に細かい粒子を堆積させることを可能にする。同様に、少なくとも2つの粉体リザーバ121A~121nが互いに相対的に/別々に移動するように構成されている場合(図13に示すように)、第1の粉体リザーバ121Aの第1の粉体分配開口部1064とビルドプレート110との間の距離1099は、第2の粉体リザーバ121Bの第2の粉体分配開口部1264とビルドプレート110との間の別の距離1299より小さく、粉体床1199/ビルドプレート110上に徐々に細かい粒子の堆積を可能にする。
【0048】
ここで図18A及び図18Bを参照すると、粉体分配ユニット120の例示的な粉体リザーバ121が示されている(粉体リザーバ121は、明確にするために端部側壁なしで図18Aに示されている)。粉体リザーバ121は、上述の粉体リザーバ121A~121nと実質的に同様であってもよい。粉体リザーバ121は、ビルドプレート110の上方に示されており、ビルドプレート110は、粉体リザーバ121がそれに沿ってビルドプレート110に対して移動する縦軸1899を含む。この態様では、粉体リザーバ121は、可変サイズを有する粉体分配開口部1800を含む。例えば、粉体分配開口部1800は、縦軸1899を横断して延伸する幅1801を有する。粉体分配開口部1800の幅1801は、例えば、粉体リザーバ121の幅1802に対して拡張する(例えば、大きくなる)又は収縮する(例えば、小さくなる)ように可変である。粉体分配開口部1800の位置は、ビルドプレート110の長手方向中心線1898に対して方向1810に調整可能であってもよい(又は粉体リザーバ121の中心線1803、いくつかの態様では中心線1803及び長手方向中心線1898が互いに一致してもよい)。
【0049】
さらに図18A及び図18Bを参照すると、コントローラー160は、粉体リザーバ121に結合され、粉体分配開口部1800の可変サイズを達成するように構成される。粉体リザーバ121がビルドプレート110に対して移動するとき、粉体分配開口部1800の可変サイズは、コントローラー160によって達成され得る。コントローラー160は、ニアネットシェイプの粉体298を堆積させるために、積層造形システム100によって生成された構造(部品)1890に基づいて、長手方向中心線1898に対してなど、粉体分配開口部1800を可変的にサイズ調整するように構成される。コントローラー160は、幅1801を可変的にサイズ調整するように構成されているため、粉体分配開口部1800は、ビルドプレート110の長手方向中心線1898に対してオフセットされる(図18Bを参照)。
【0050】
可変サイズを有する粉体分配開口部1800は、ビルドプレート110の全体よりも少ない部分に粉体298の堆積をもたらす。一態様では、積層造形システム100によって生成される構造1890はビルドプレート110よりも小さく、ビルドプレート110上に堆積された粉体298の50%超が構造1890を生成するために使用される。別の態様では、積層造形システム100によって生成される構造1890はビルドプレート110よりも小さく、ビルドプレート110上に堆積した粉体298の75%超が構造1890を生成するために使用される。さらに別の態様では、積層造形システム100によって生成される構造1890はビルドプレート110よりも小さく、ビルドプレート110に堆積された粉体298の90%超が構造1890を生成するために使用される。例えば、図18Aは、ビルドプレート110上に配置された構造1890を示している。図18Bは、構造1890を製造するために粉体リザーバ121によって堆積され得る例示的なニアネットシェイプの粉体堆積パターン1880,1881を示している。粉体堆積パターン1880は、破線1880Lで示されており、構造1890の長さ及び幅によって画定される長方形に適合する。粉体堆積パターン1881は、破線1881Lで示されており、構造1890の詳細な外形に適合する。粉体リザーバ121により提供されるニアネットシェイプの粉体堆積は、構造1890を支持するために使用されないビルドプレート110の部分に粉体を散布するのではなく、構造1890の製造のために粉体298を保存する。
【0051】
また、図23を参照すると、粉体リザーバ121を使用する粉体堆積節約(例えば、使用される粉体の量とサイクル時間の両方における)の例を、ビルドプレートのほぼ全体に粉体を散布するリコータブレードのみを使用する典型的な粉体散布と比較して説明する。この例では、提供されている寸法は例示にすぎない。ビルドプレート110は、約25cm(約10インチ)の幅2301及び約25cm(約10インチ)の長さ2302を有する。製造される構造1890は、例えば、約10cm(約4インチ)の幅1891及び約10cm(約4インチ)の長さ1892を有する基部を有するピラミッドの錐台である。構造1890は、約5cm(約2インチ)の幅1894及び約5cm(約2インチ)の長さ1895を有する上部を有する。構造の高さ1893は約8cm(約3.25インチ)である。例えばリコータブレードのみを用いて、ビルドプレート110上に散布するのに通常必要とされる粉体の量は約5000cm3(約305in3)であり、これはビルドプレート110の粉体支持表面510の全体にわたって粉体が実質的に散布される量である。可変幅1801の粉体分配開口部1800を有する粉体リザーバ121を使用してビルドプレート上に堆積するのに必要な粉体の量は、約480cm3(約29in3)であり、これは、ビルドプレート110の粉体支持表面510の全体にわたって粉体を散布するのに比べて約90%の粉体の節約になる。粉体堆積の節約により、構造1890を製造するサイクル時間(例えば、粉体再生時間)が短縮される。また、粉体堆積の節約により、構造1890の製造に使用する粉体が保存されるため、粉体供給部を補充することなく、より大きな部品を製造することができ、及び/又はより小さな粉体リザーバを使用することができる。
【0052】
図19図20A図20B、及び図20Cを参照すると、粉体リザーバ121の粉体分配開口部1800は、粉体分配クロージャ1050によって少なくとも部分的に閉じられ得る。粉体分配クロージャ1050は、粉体分配開口部1800に隣接する少なくとも1つのシャッター1900を含む。少なくとも1つのステッピングモーター1910,1911は、粉体分配開口部1800の少なくとも1つのシャッター1900に結合されて、粉体分配開口部1800の可変サイズをもたらし、粉体分配開口部1800の可変サイズを規定する。上述のように、粉体分配クロージャ1050及び少なくとも1つのシャッター1900は、粉体分配開口部1800を通過する粉体298の通過を停止するように、ビルドプレート110に隣接して、粉体リザーバ121の底部に配置される。
【0053】
図19を参照すると、一態様では、少なくとも1つのシャッター1900は、少なくとも1つのプレート1901,1902を含む。例えば、ビルドプレート110は、それに沿って粉体リザーバ121がビルドプレート110に対して移動する縦軸1899を含む(粉体リザーバ121は、明確にするために端部側壁なしで図19に示されている)。粉体リザーバ121は、縦軸1899を横断して延伸する幅1802を有する。粉体リザーバ121は、対向するシャッター1900A,1900Bを備え、少なくとも1つのステッピングモーター1910,1911は、対向するシャッター1900A,1900Bに結合され、少なくとも幅1802に沿って粉体分配開口部1800を可変的にサイズ調整する。少なくとも1つのステッピングモーター1910,1911は、粉体分配開口部が中心線1803からオフセットされるように、粉体分配開口部1800を幅1802に沿って可変的に位置決めするために、対向するシャッター1900A,1900Bに結合されてもよい。例えば、対向するシャッター1900Aは、ステッピングモーター1911に結合されたプレート1901を含む。プレート1901は、中心線1803を横断する方向1999に移動するように、粉体リザーバ121の底部に移動可能に結合されている。対向するシャッター1900Bは、ステッピングモーター1910に結合されたプレート1902を含む。プレート1902は、中心線1803を横断する方向1999に移動するように、粉体リザーバ121の底部に移動可能に結合されている。ステッピングモーター1910,1911は、コントローラー160に結合され、コントローラー160の制御下で、それぞれのプレート1901,1902を方向1999に動かし、プレートは1つ又は複数が一緒に同じ方向に移動し(例えば、粉体分配開口部1800を中心線1803からオフセットし)、同時に又は異なる時間に反対方向に移動する(例えば、粉体分配開口部1800の幅1801を増加又は減少させるために)。
【0054】
図20A図20B、及び図20Dを参照すると、一態様では、少なくとも1つのシャッター1900は、少なくとも1つの渦巻きばね1903,1904を含む。少なくとも1つの渦巻きばね1903,1904は、反対方向に巻き取り及び巻き戻しするように構成された第1の渦巻きばね1903及び第2の渦巻きばね1904を含む。第1の渦巻きばね1903及び第2の渦巻きばね1904のそれぞれは、少なくとも部分的に、粉体分配開口部1800を画定するそれぞれの開口部2070(例えば、図20Dを参照)を有する。例えば、ビルドプレート110は縦軸1899を含み、それに沿って粉体リザーバ121はビルドプレート110に対して移動する(明確にするために、粉体リザーバ121は、端部側壁なしで図20Aに示されている)。粉体リザーバ121は、縦軸1899を横断して延伸する幅1802を有する。粉体リザーバ121は、対向するシャッター1900A,1900Bを備え、少なくとも1つのステッピングモーター1910,1911は、対向するシャッター1900A,1900Bに結合され、少なくとも幅1802に沿って粉体分配開口部1800を可変的にサイズ調整する。少なくとも1つのステッピングモーター1910,1911は、粉体分配開口部が中心線1803からオフセットされるように、粉体分配開口部1800を幅1802に沿って可変的に位置決めするために、対向するシャッター1900A,1900Bに結合されてもよい。例えば、対向するシャッター1900Aは、ステッピングモーター1911に結合された渦巻きばね1903を含む。渦巻きばね1903は、第1の端部1905及び第2の端部1906を含む。第2の端部1906は、第1及び第2のトング2000,2001の間に延伸するルート2002を有するスロット2003を形成するように、第1及び第2のトング2000,2001を画定する。ルート2002は、粉体分配開口部1800の可動端を画定する。
【0055】
渦巻きばね1903は、少なくとも1つの粉体リザーバ121に取り付けられた少なくとも1つのシャフト2010,2011に巻かれている。少なくとも1つのステッピングモーター1910,1911が渦巻きばね1903に結合されて、粉体分配開口部1800の可変サイズを達成する。例えば、渦巻きばね1903の第1の端部1905はシャフト2010(図20B)の周りに巻き付けられ、渦巻きばね1903がシャフト2010から引っ張られると、渦巻きばね1903はバイアスされてシャフト2010の周りに方向2099に反動する。渦巻きばね1903の第2の端部1906は、シャフト2011の周りに巻かれている。シャフト2011は、ルート2002を方向1999に移動させるために、シャフト2010から渦巻きばね1903を引っ張るか又は伸ばすように(又はシャフト2010上の渦巻きばね1903の反動を可能にするように)ステッピングモーター1911によって駆動され得る。渦巻きばね1903は、ルート2002が中心線1803を横断する方向1999に移動するように、粉体リザーバ121の底部に移動可能に結合される。対向するシャッター1900Bは、ステッピングモーター1910に結合された渦巻きばね1904を含む。渦巻きばね1904は、渦巻きばね1903と実質的に同様であり、粉体リザーバ121の底部に移動可能に結合され、そのため、渦巻きばね1903のルート2002は、ステッピングモーター1910の推進力の下で中心線1803を横断する方向1999に移動する。ステッピングモーター1910,1911は、コントローラー160に結合され、コントローラー160の制御下で、渦巻きばね1903,1904のそれぞれのルート2002を方向1999に動かし、ルート2002は1つ又は複数が一緒に同じ方向に移動し(例えば、粉体分配開口部1800を中心線1803からオフセットするために)、同時に又は異なる時間に反対方向に移動する(例えば、粉体分配開口部1800の幅1801を増加又は減少させるために)。
【0056】
図20A図20C及び図20Dを参照すると、一態様では、少なくとも1つのシャッター1900は、少なくとも1つの可撓性シート2020,2021を含む。例えば、ビルドプレート110は縦軸1899を含み、それに沿って粉体リザーバ121はビルドプレート110に対して移動する(明確にするために、粉体リザーバ121は、端部側壁なしで図20Aに示されている)。粉体リザーバ121は、縦軸1899を横断して延伸する幅1802を有する。粉体リザーバ121は、対向するシャッター1900A,1900Bを備え、少なくとも1つのステッピングモーター1910,1911は、対向するシャッター1900A,1900Bに結合され、少なくとも幅1802に沿って粉体分配開口部1800を可変的にサイズ調整する。少なくとも1つのステッピングモーター1910,1911は、粉体分配開口部が中心線1803からオフセットされるように、粉体分配開口部1800を幅1802に沿って可変的に位置決めするために、対向するシャッター1900A,1900Bに結合されてもよい。例えば、対向するシャッター1900Aは、ステッピングモーター1910に結合された可撓性シート2020を含む。可撓性シート2020は、第1の端部1905及び第2の端部1906を含む。第2の端部1906は、粉体分配開口部1800を少なくとも部分的に画定する開口部270を形成するように第1のトング2000と第2のトング2001との間に延伸するルート2002を有するスロット2003を形成するように第1及び第2のトング2000,2001を画定する。ルート2002は、粉体分配開口部1800の可動端を画定する。可撓性シート2020は、可撓性シート2020の第1の端部1905及び第2の端部1906が曲がって粉体リザーバ121の側端部121S1,121S2に沿って移動するように、粉体リザーバ121の底部に移動可能に結合される。可撓性シート2020は、ルート2002を方向1999に動かすように、ステッピングモーター1910によって駆動されてもよい。対向するシャッター1900Bは、ステッピングモーター1911に結合された可撓性シート2021を含む。可撓性シート2021は、可撓性シート2020と実質的に同様であり、粉体リザーバ121の底部に移動可能に結合され、したがって、可撓性シート2021のルート2002は、ステッピングモーター1911の推進力の下で中心線1803を横断する方向1999に移動する。ステッピングモーター1910,1911は、コントローラー160に結合され、コントローラー160の制御下で、可撓性シート2020,2021のそれぞれのルート2002を方向1999に動かし、ルート2002は1つ又は複数が一緒に同じ方向に移動し(例えば、粉体分配開口部1800を中心線1803からオフセットするために)、同時に又は異なる時間に反対方向に移動する(例えば、粉体分配開口部1800の幅1801を増加又は減少させるために)。
【0057】
図21を参照すると、上述と同様の方法で、積層造形システム100は、可変サイズの粉体分配開口部1800を有する少なくとも2つの粉体リザーバ121A~121n(例示のために粉体リザーバ121A,121Bのみを示す)を含むことができる。上述のように、一態様では、少なくとも2つの粉体リザーバ121A,121Bのそれぞれは、少なくとも2つの粉体リザーバ121A,121Bのうちの別のものに対して移動方向281に別々に移動するように往復駆動ユニット150に結合されてもよい。上述のように、別の態様では、少なくとも2つの粉体リザーバ121A,121Bは、単一ユニットとして移動方向281に移動するように往復駆動ユニット150に結合されてもよい。
【0058】
図22を参照すると、積層造形システム100の粉体リザーバ121の少なくとも1つは、ビルドプレート110の粉体支持表面510上に並んだ配置で1つ又は複数の粉体298,298Aを堆積させるように構成されてもよい。例えば、ビルドプレート110は、少なくとも1つの粉体リザーバ121がそれに沿ってビルドプレート110に対して移動する縦軸1899を含む。少なくとも1つの粉体リザーバ121は、縦軸1899を横断して延伸する幅1802を有する。少なくとも1つの粉体リザーバ121は、粉体298,298Aをそれぞれの粉体貯蔵コンパートメント2201,2202からビルドプレート110上に縦軸1899を横切る横並び配置で分配するように、幅1802に沿って並んで配置された複数の粉体貯蔵コンパートメント2201,2202を含む。上述のように、粉体298,298Aの堆積は、合金又は複合材料のその場での形成を提供する。
【0059】
図22の粉体リザーバは、隣接する粉体貯蔵コンパートメント2201,2202の間に延伸するダイヤフラム2210を含むことができる。ダイヤフラム2210は、粉体分配開口部1800(例えば、プレート1901,1902、渦巻きばね1903,1904、又は可撓性シート2020,2021など)に結合されており、粉体分配開口部1800の一部が、複数の粉体貯蔵コンパートメント2201,2202の第1の粉体貯蔵コンパートメント2202から第1の粉体298を分配し、粉体分配開口部1800の別の部分が、複数の粉体貯蔵コンパートメント2201,2202の第2の粉体貯蔵コンパートメント2201から第2の粉体298Aを分配する。一態様では、粉体分配開口部1800は、少なくとも部分的に、粉体リザーバ121の幅1802に沿って可変的に配置される少なくとも1つのシャッター1900A,1900Bによって形成される。ダイヤフラム2210は、少なくとも1つのシャッター1900A,1900Bに結合されており、ダイヤフラムの一端2211は、幅1802に沿って少なくとも1つのシャッター1900A,1900Bとともに移動する。一態様では、粉体分配開口部は、ダイヤフラム2210が対向する両方のシャッター1900A,1900Bに結合される固定幅1801を有してもよい。別の態様では、ダイヤフラムは、プレート1901,1902、渦巻きばね1903,1904、又は可撓性シート2020,2021のうちの1つに実質的に類似するダイヤフラム位置決め部材2250(破線で示される)に結合されてもよく、このため粉体分配開口部1800に隣接するダイヤフラム2210の一端2211は、対向するシャッター1900A,1900Bに対して(例えば、コントローラー160に結合され、その制御下にあるステッピングモーターにより)移動し、粉体分配開口部1800の幅1801は、本明細書で説明されるように可変であってもよい。
【0060】
ここで図24図25図26、及び図27を参照して、積層造形システム100内のビルドプレート110上に粉体298,298A,298Bを散布及び/又は分配するための例示的な方法2400,2500,2600,2700について説明する。例示的な方法は、個別に、又はそれらの任意の適切な組み合わせで使用され得る。
【0061】
図1図4及び図24を参照すると、方法2400は、ビルドプレート110上に粉体298,298A,298Bを堆積させるステップを含む(図24、ブロック2410)。一態様では、ビルドプレート110上に粉体298,298A,298Bを堆積させるステップは、粉体298,298A,298Bを少なくとも1つの粉体リザーバ297から粉体散布ユニット130で押すステップを含む。別の態様では、粉体散布ユニット130の少なくとも1つの粉体リザーバ121A~121nを用いて、ビルドプレート110上に粉体298,298A,298Bを堆積させるステップ(この態様では、粉体分配ユニット120は、粉体散布ユニット130に結合される,例えば、図10図11図13図15、及び図16を参照)が含まれ、粉体リザーバ121A~121nがビルドプレート110を横切って移動方向281に往復運動し、少なくとも1つの粉体リザーバ121A~121nによって堆積された粉体298,298A,298Bが、少なくとも1つの粉体リザーバに結合された複数のリコータブレード131で散布される。一態様では、粉体298,298A,298Bを堆積させるステップは、複数の粉体リザーバ121A~121nのうちの少なくとも1つで、複数の粉体リザーバ121A~121nのうちの別の粉体リザーバによって堆積された粉体粒子1198,1298,1498とは異なるサイズを有する粉体粒子1198,1298,1498(図11図12、及び図14を参照)を堆積させるステップを含む。一態様では、粉体298,298A,298Bを堆積させるステップは、少なくとも1つの粉体リザーバ121A~121nの粉体分配開口部1800(図18)のサイズを変えるステップを含む。
【0062】
方法2400は、複数のリコータブレード131を有する粉体散布ユニット130を用いて、ビルドプレート110(図24、ブロック2420)上で粉体298,298A,298Bを散布するステップも含む。例えば、粉体散布ユニット130は、往復駆動ユニット150によりビルドプレート110を横切る移動方向281に駆動され、これにより粉体をビルドプレート110上に散布する。一態様では、粉体298,298A,298Bを散布するステップは、粉体298,298A,298Bを複数のリコータブレード131の第1のリコータブレード(例えば、リコータブレード132A~132Dの1つ)と第1の向きで接触させるステップと、粉体を複数のリコータブレード131の第2のリコータブレード(例えば、リコータブレード132A~132Dの別のもの)と第2の向きで接触させるステップとを含み、ここで、第1の向きと第2の向きは上記のように互いに異なる。粉体298,298A,298Bを散布するステップは、複数のリコータブレード131の少なくとも1つの仕上げブレード132Dで粉体298,298A,298Bを圧縮及び平滑化するステップを含んでもよく、複数のリコータブレード131は、粉体散布ユニット130の移動方向281に沿って延伸する方向に前後に配置され、複数のリコータブレード131は、少なくとも1つの鋸歯状ブレード132A,132B、少なくとも1つのドクターブレード132C、及び少なくとも1つの仕上げブレード132Dを含む。一態様では、ビルドプレート110上で粉体298,298A,298Bを散布するステップは、粉体298,298A,298Bの粉体粒子1198,1298,1498(図11図12、及び図14を参照)を、複数のリコータブレード131の少なくとも1つのセレーション310を有する粉体散布ユニット130の移動方向281を横断する方向に移動させるステップを含む。粉体298,298A,298Bを散布するステップはまた、ビルドプレート110上に散布された粉体298,298A,298Bを、複数のリコータブレード131の少なくとも1つのリコータブレード132A~132nに配置された少なくとも1つの振動機構141で圧縮するステップ、及び/又はビルドプレート110上に配置された少なくとも1つの振動機構141を用いてビルドプレート110上に散布された粉体298,298A,298Bを圧縮するステップを含む。
【0063】
図1図10図17図21、及び図25を参照すると、方法2500は、少なくとも2つの粉体リザーバ121A~121n(図25、ブロック2510)に粉体298,298A,298Bを貯蔵するステップを含み、第1の粉体リザーバ121Aは、第1の粉体298を貯蔵し、ビルドプレート110に対して移動し、第2の粉体リザーバ121Bは、第2の粉体298Aを貯蔵し、ビルドプレート110に対して移動する。一態様では、第1の粉体298は、第2の粉体298Aの特性とは異なる少なくとも1つの所定の特性を有する。一態様では、少なくとも2つの粉体リザーバ121A~121nの1つに貯蔵された粉体298,298A,298Bは、少なくとも2つの粉体リザーバ121A~121nの別のものに貯蔵された少なくとも別の粉体298,298A,298Bと同じである。一態様では、少なくとも2つの粉体リザーバ121A~121nのそれぞれは、それぞれの粉体298,298A,298Bを貯蔵し、それぞれの粉体298,298A,298Bは、少なくとも2つの粉体リザーバ121A~121nの別のものに貯蔵された別のそれぞれの粉体298,298A,298Bとは異なり、それぞれの粉体298,298A,298Bはそれぞれ異なる平均粉体粒子サイズを有する。一態様では、粉体298,298A,298Bを貯蔵するステップは、少なくとも2つの粉体リザーバ121A~121nに徐々に小さいサイズを有する粉体298,298A,298Bを貯蔵するステップを含み、少なくとも2つの粉体リザーバ121A~121nは、少なくとも2つの粉体リザーバ121A~121nの移動方向281に沿って前後に配置される。
【0064】
方法2500はまた、第1の粉体リザーバ121A及び第2の粉体リザーバ121Bのそれぞれから、第1の粉体298及び第2の粉体298Aをビルドプレート110上に堆積させるステップを含む(図25、ブロック2520)。方法2500では、第1の粉体298は、第2の粉体298A,298Bの堆積の前に、ビルドプレート110上の1つ又は複数の所定の位置に堆積され、第1の粉体298は第2の粉体298A,298Bよりも粗い粉体粒子サイズを有する。一態様では、第1及び第2の粉体298,298Aを堆積させるステップは、単一のユニットとしてビルドプレート110に対して少なくとも2つの粉体リザーバ121A~121nを移動させるステップを含む。一態様では、第1及び第2の粉体298,298Aを堆積させるステップは、第1の粉体リザーバ121A及び第2の粉体リザーバ121Bの一方を第1の粉体リザーバ121A及び第2の粉体リザーバ121Bの他方に対して移動させるステップを含む。一態様では、粉体を堆積させるステップは、より細かい粉体粒子1198Fの堆積がより粗い粉体粒子1198Cの堆積に追従するように、より粗い粉体粒子1198Cの上により細かい粉体粒子1198Fを堆積させるステップを含む。一態様では、それぞれの粉体298,298A,298Bは、最も粗い粉体から最も細かい粉体の順に少なくとも2つの粉体リザーバ121A~121nから堆積される。一態様では、それぞれの粉体298,298A,298Bは、少なくとも2つの粉体リザーバ121A~121nの移動方向281に沿って少なくとも2つの粉体リザーバ121A~121nから双方向に堆積される。一態様では、第2の粉体298A及び第3の粉体298Bは、(上記のように)第1の粉体298の上に堆積され、第1の粉体298は第2の粉体298A及び第3の粉体298Bより粗い。一態様では、粉体298,298A,298Bを堆積させるステップは、少なくとも2つの粉体リザーバ121A~121nの1つ又は複数及びビルドプレート110に結合された少なくとも1つの振動機構141でビルドプレート110上に堆積された第1の粉体298及び第2の粉体298Aを圧縮するステップを含む。一態様では、少なくとも2つの粉体リザーバ121A~121nのうちの1つ又は複数の粉体分配開口部1800(図18)のサイズは、それぞれの粉体298,298A,298Bの分配中に変化する。一態様では、粉体を堆積させるステップは、少なくとも2つの粉体リザーバ121A~121nの1つ又は複数に結合された複数のリコータブレード132A~132nでビルドプレート110上に堆積された第1の粉体298及び第2の粉体298Aを平滑化及び圧縮するステップの1つ又は複数を含む。
【0065】
方法2500は、積層造形システム100においてその場で合金又は複合材料を形成するステップも含み得(図25、ブロック2530)、少なくとも2つの粉体リザーバ121A~121nのそれぞれの粉体298,298A,298Bは異なる化学組成を有する。方法2500は、粉体298,298A,298Bを粉体供給機構170でそれぞれの粉体リザーバ121A~121nに供給するステップも含み得る(図25、ブロック2540)。
【0066】
図1図18A図22、及び図26を参照すると、方法2600は、少なくとも1つの粉体リザーバ121A~121nに粉体298,298A,298Bを貯蔵するステップを含む(図26、ブロック2610)。方法2600はまた、粉体298,298A,298Bをビルドプレート110上に堆積させるときに、少なくとも1つの粉体リザーバ121A~121nの粉体分配開口部1800のサイズを変えるステップを含む(図26、ブロック2620)。粉体分配開口部1800の幅1801は、少なくとも1つの粉体リザーバに結合されたコントローラー160により変化する。一態様では、粉体分配開口部1800の幅1801は、粉体分配開口部1800がビルドプレート110の長手方向中心線1898に対してオフセットされるように、コントローラー160によって変化する。一態様では、粉体分配開口部1800の幅1801は、積層造形システム100によって生成される構造1890に基づいて、ビルドプレート110の長手方向中心線1898に対してコントローラー160によって変化する。幅1801は、少なくとも1つの粉体リザーバ121A~121nがビルドプレート110に対して移動するにつれて変化する。粉体分配開口部1800のサイズを変えるステップは、ビルドプレート110の全体よりも少ない部分に粉体298,298A,298Bを堆積させるステップを含む。粉体分配開口部1800のサイズを、少なくとも1つのシャッター1900A,1900Bを駆動する少なくとも1つのステッピングモーター1910,1911で変えることができる。
【0067】
図1図5図9、及び図27を参照すると、方法2700は、ビルドプレート110及び少なくとも1つのリコータブレード132A~132nの1つ又は複数に結合された少なくとも1つの振動機構141の作動をコントローラー160で制御するステップを含む(図27、ブロック2710)。方法2700はまた、ビルドプレート110上での粉体298,298A,298Bの圧縮を達成するために少なくとも1つの振動機構141で粉体298,298A,298B内に振動パルス502を誘導するステップを含む(図27、ブロック2720)。一態様では、少なくとも1つの振動機構141は、粉体298,298A,298Bが少なくとも1つのリコータブレード132A~132nによって散布されている間に作動される。一態様では、少なくとも1つの振動機構141は、粉体298,298A,298Bが少なくとも1つのリコータブレード132A~132nによって散布される前に、及び/又は粉体298,298A,298Bが少なくとも1つのリコータブレード132A~132nによって散布された後に作動される。一態様では、少なくとも1つの振動機構141は、少なくとも第1の振動機構141A~141D及び第2の振動機構141A~141Dを含み、第1の振動機構141A~141D及び第2の振動機構141A~141Dは、コントローラー160により実質的に同時に作動される。一態様では、第1の振動機構141A~141D及び第2の振動機構141A~141Dは、コントローラー160により順次作動される。一態様では、第1の振動機構141A~141D及び第2の振動機構141A~141Dは、コントローラー160によって異なる時間に作動される。一態様では、第1の振動機構141A~141D及び第2の振動機構141A~141Dは、コントローラー160によって異なる時間に停止される。一態様では、ビルドプレート110は、粉体ビルド面510Pを画定し、少なくとも1つの振動機構141は、コントローラー160によって作動されて、粉体ビルド面510Pの面内振動500及び粉体ビルド面510Pの面外振動501のうちの1つ又は複数を生成する。面内振動500及び面外振動501のうちの1つ又は複数は、ビルドプレート110及び少なくとも1つのリコータブレード132A~132nのそれぞれ1つを介して粉体298,298A,298Bに伝達される。面内振動500及び面外振動501のうちの1つ又は複数の生成は、少なくとも1つの振動機構141のどれがアクティブであるかに依存する。一態様では、コントローラー160は、交互のシーケンスで面内振動500及び面外振動501を生成するように、少なくとも1つの振動機構141を作動させる。一態様では、少なくとも1つの振動機構141は、少なくとも1つのリコータブレード132A~132nとともに縦軸1899に沿って移動する。少なくとも1つの振動機構141が、少なくとも1つの振動機構141によって生成される振動パルス502である場合、少なくとも1つのリコータブレード132A~132nの縦軸1899に沿った動きに従う。
【0068】
以下の段落は、本開示の態様に従って提供される。
【0069】
A1.ビルドプレートと、
粉体をビルドプレート上に散布する複数のリコータブレードを有する粉体散布ユニットと
を備える、積層造形システム。
【0070】
A2.複数のリコータブレードの第1のリコータブレードが第1の向きで粉体に接触するように構成され、複数のリコータブレードの第2のリコータブレードが第2の向きで粉体に接触するように構成され、第1の向きと第2の向きは互いに異なる、段落A1に記載のシステム。
【0071】
A3.複数のリコータブレードの第1のリコータブレードが第1の形状を有し、複数のリコータブレードの第2のリコータブレードが第2の形状を有し、第1の形状と第2の形状は互いに異なる、段落A1(又はA2)に記載のシステム。
【0072】
A4.複数のリコータブレードの第1のリコータブレードが粉体に最も近い端部に第1のセレーションパターンを有し、複数のリコータブレードの第2のリコータブレードが粉体に最も近い端部に第2のセレーションパターンを有し、第1のセレーションパターンと第2のセレーションパターンは互いに異なる、段落A1(又は段落A1からA3のいずれか)に記載のシステム。
【0073】
A5.第1のセレーションパターンと第2のセレーションパターンが互いにオフセットされている、段落A4に記載のシステム。
【0074】
A6.第1のセレーションパターンのセレーション間の間隔が、第2のセレーションパターンのセレーション間の別の間隔と異なる、段落A4に記載のシステム。
【0075】
A7.第1のセレーションパターンと第2のセレーションパターンの1つ又は複数のセレーション間の間隔が、粉体の粉体粒子の平均サイズの約1/10から粉体の粉体粒子のおおよそ最大サイズである、段落A6に記載のシステム。
【0076】
A8.第1のセレーションパターンの少なくとも1つのセレーションがビルドプレートに対して第1の角度で配置され、第2のセレーションパターンの少なくとも1つのセレーションがビルドプレートに対して第2の角度で配置され、第1の角度は第2の角度とは異なる、段落A4に記載のシステム。
【0077】
A9.第1の角度及び第2の角度の1つ又は複数が、ビルドプレートの粉体支持表面から垂直に延伸する平面に対して約+10°から約-10°の間である、段落A8に記載のシステム。
【0078】
A10.第1の角度及び第2の角度の1つ又は複数が、ビルドプレートの粉体支持表面から垂直に延伸する平面に対して約+30°から約-30°の間である、段落A8に記載のシステム。
【0079】
A11.第1の角度及び第2の角度の1つ又は複数が、ビルドプレートの粉体支持表面から垂直に延伸する平面に対して約+45°から約-45°の間である、段落A8に記載のシステム。
【0080】
A12.複数のリコータブレードの各リコータブレードが、複数のリコータブレードの隣接するリコータブレードから、粉体散布ユニットの移動方向に関して間隔を空けている、段落A1(又は段落A1からA11のいずれか)に記載のシステム。
【0081】
A13.複数のリコータブレードのうちの第1のペアのリコータブレード間の間隔が、複数のリコータブレードのうちの第2のペアのリコータブレード間の間隔と異なる、段落A12に記載のシステム。
【0082】
A14.複数のリコータブレードのうちの第1のペアのリコータブレード間の間隔が、複数のリコータブレードのうちの第2のペアのリコータブレード間の間隔と実質的に同じである、段落A12に記載のシステム。
【0083】
A15.粉体散布ユニットがベース部材を含み、
複数のリコータブレードのうちの1つ又は複数のリコータブレードが、ベース部材に結合された第1の端部と、ベース部材から離れて延伸する第2の片持ち端部とを含む、
段落A1(又は段落A1からA14のいずれか)に記載のシステム。
【0084】
A16.複数のリコータブレードのうちの1つ又は複数のリコータブレードが、ベース部材に取り外し可能に結合されている、段落A15に記載のシステム。
【0085】
A17.複数のリコータブレードのうちの1つ又は複数のリコータブレードが、第1の剛性を有する結合部によってベース部材に結合され、複数のリコータブレードの別のリコータブレードが、第2の剛性を有する別の結合部によってベース部材に結合されている、段落A15に記載のシステム。
【0086】
A18.第1の剛性が第2の剛性とは異なる、段落A17に記載のシステム。
【0087】
A19.第1の剛性が第2の剛性と実質的に同じである、段落A17に記載のシステム。
【0088】
A20.複数のリコータブレードが、粉体散布ユニットの移動方向に沿って延伸する方向に前後に配置され、
複数のリコータブレードのそれぞれは、それぞれの剛性を有し、それぞれの剛性は、移動方向に対するそれぞれのリコータブレードの位置に依存する、
段落A1(又は段落A1からA19のいずれか)に記載のシステム。
【0089】
A21.それぞれの剛性は、列内の複数のリコータブレードの最初のリコータブレードから列内の複数のリコータブレードの最後のリコータブレードまで減少する、段落A20に記載のシステム。
【0090】
A22.複数のリコータブレードがそれぞれ片持ち弾性部材を形成する、段落A20に記載のシステム。
【0091】
A23.複数のリコータブレードが、粉体散布ユニットの移動方向に沿って延伸する方向に前後に配置され、
複数のリコータブレードは、少なくとも1つの鋸歯状ブレード、少なくとも1つのドクターブレード、及び少なくとも1つの仕上げブレードを含む、
段落A1(又は段落A1からA22のいずれか)に記載のシステム。
【0092】
A24.少なくとも1つのドクターブレードが、少なくとも1つの鋸歯状ブレードと少なくとも1つの仕上げブレードとの間に配置されている、段落A23に記載のシステム。
【0093】
A25.仕上げブレードが第1の部分と第2の部分を含み、第2の部分が第1の部分から斜めに突出し、粉体を少なくとも圧縮又は平滑化するように構成されている、段落A23に記載のシステム。
【0094】
A26.複数のリコータブレードの少なくとも1つが、粉体散布ユニットの移動方向を横切る方向に粉体の粉体粒子を移動させるように構成されたセレーションを含む、段落A1(又は段落A1からA25のいずれか)に記載のシステム。
【0095】
A27.往復駆動ユニットをさらに備え、粉体散布ユニットが、ビルドプレートを横切って移動方向に駆動され、ビルドプレート上に粉体を散布するように往復駆動ユニットに結合されている、段落A1(又は段落A1からA26のいずれか)に記載のシステム。
【0096】
A28.少なくとも1つの粉体リザーバをさらに備え、粉体散布ユニットは、往復駆動ユニットの推進力の下で、少なくとも1つの粉体リザーバからビルドプレート上に粉体を押すように構成されている、段落A27に記載のシステム。
【0097】
A29.複数のリコータブレードの少なくとも1つのリコータブレードが、ビルドプレート上に散布された粉体の振動圧縮のために構成された少なくとも1つの振動機構を含む、段落A1(又は段落A1からA28のいずれか)に記載のシステム。
【0098】
A30.ビルドプレートが、ビルドプレート上に散布された粉体の振動圧縮のために構成された少なくとも1つの振動機構を含む、段落A1(又は段落A1からA29のいずれか)に記載のシステム。
【0099】
A31.粉体散布ユニットが、ビルドプレート上に粉体を堆積させるように、ビルドプレートを横切る移動方向での往復運動のために構成された少なくとも1つの粉体リザーバを備え、
複数のリコータブレードは、少なくとも1つの粉体リザーバによって堆積された粉体を散布するために、少なくとも1つの粉体リザーバに結合されている、
段落A1(又は段落A1からA30のいずれか)に記載のシステム。
【0100】
A32.少なくとも1つの粉体リザーバが複数の粉体リザーバを含み、複数の粉体リザーバの少なくとも1つが、少なくとも1つの粉体リザーバと別の粉体リザーバによって堆積される粉体粒子とは異なるサイズを有する粉体粒子を堆積させるように構成されている、段落A31に記載のシステム。
【0101】
A33.少なくとも1つの粉体リザーバが、可変サイズを有する粉体分配開口部を含む、段落A31に記載のシステム。
【0102】
B1.ビルドプレートを有する積層造形システム用の粉体散布ユニットであって、粉体散布ユニットは、
ベース部材と、
ベース部材に結合されかつビルドプレート上に粉体を散布する複数のリコータブレードと
を備える、粉体散布ユニット。
【0103】
B2.複数のリコータブレードの第1のリコータブレードが第1の向きで粉体に接触するように構成され、複数のリコータブレードの第2のリコータブレードが第2の向きで粉体に接触するように構成され、第1の向きと第2の向きは互いに異なる、段落B1に記載の粉体散布ユニット。
【0104】
B3.複数のリコータブレードの第1のリコータブレードが第1の形状を有し、複数のリコータブレードの第2のリコータブレードが第2の形状を有し、第1の形状と第2の形状は互いに異なる、段落B1(又はB2)に記載の粉体散布ユニット。
【0105】
B4.複数のリコータブレードの第1のリコータブレードが粉体に最も近い端部に第1のセレーションパターンを有し、複数のリコータブレードの第2のリコータブレードが粉体に最も近い端部に第2のセレーションパターンを有し、第1のセレーションパターンと第2のセレーションパターンは互いに異なる、段落B1(又は段落B1からB3のいずれか)に記載の粉体散布ユニット。
【0106】
B5.第1のセレーションパターンと第2のセレーションパターンが互いにオフセットされている、段落B4に記載の粉体散布ユニット。
【0107】
B6.第1のセレーションパターンのセレーション間の間隔が、第2のセレーションパターンのセレーション間の別の間隔と異なる、段落B4に記載の粉体散布ユニット。
【0108】
B7.第1のセレーションパターンと第2のセレーションパターンの1つ又は複数のセレーション間の間隔が、粉体の粉体粒子の平均サイズの約1/10から粉体の粉体粒子のおおよそ最大サイズである、段落B6に記載の粉体散布ユニット。
【0109】
B8.第1のセレーションパターンの少なくとも1つのセレーションがビルドプレートに対して第1の角度で配置され、第2のセレーションパターンの少なくとも1つのセレーションがビルドプレートに対して第2の角度で配置され、第1の角度は第2の角度とは異なる、段落B4に記載の粉体散布ユニット。
【0110】
B9.第1の角度及び第2の角度の1つ又は複数が、ビルドプレートの粉体支持表面から垂直に延伸する平面に対して約+10°から約-10°の間である、段落B8に記載の粉体散布ユニット。
【0111】
B10.第1の角度及び第2の角度の1つ又は複数が、ビルドプレートの粉体支持表面から垂直に延伸する平面に対して約+30°から約-30°の間である、段落B8に記載の粉体散布ユニット。
【0112】
B11.第1の角度及び第2の角度の1つ又は複数が、ビルドプレートの粉体支持表面から垂直に延伸する平面に対して約+45°から約-45°の間である、段落B8に記載の粉体散布ユニット。
【0113】
B12.複数のリコータブレードの各リコータブレードが、複数のリコータブレードの隣接するリコータブレードから、粉体散布ユニットの移動方向に関して間隔を空けている、段落B1(又は段落B1からB11のいずれか)に記載の粉体散布ユニット。
【0114】
B13.複数のリコータブレードのうちの第1のペアのリコータブレード間の間隔が、複数のリコータブレードのうちの第2のペアのリコータブレード間の間隔と異なる、段落B12に記載の粉体散布ユニット。
【0115】
B14.複数のリコータブレードのうちの第1のペアのリコータブレード間の間隔が、複数のリコータブレードのうちの第2のペアのリコータブレード間の間隔と実質的に同じである、段落B12に記載の粉体散布ユニット。
【0116】
B15.複数のリコータブレードのうちの1つ又は複数のリコータブレードが、ベース部材に結合された第1の端部と、ベース部材から離れて延伸する第2の片持ち端部とを含む、段落B1(又は段落B1からB14のいずれか)に記載の粉体散布ユニット。
【0117】
B16.複数のリコータブレードのうちの1つ又は複数のリコータブレードが、ベース部材に取り外し可能に結合されている、段落B15に記載の粉体散布ユニット。
【0118】
B17.複数のリコータブレードの1つ又は複数のリコータブレードが、第1の剛性を有する結合部によってベース部材に結合され、複数のリコータブレードの別のリコータブレードが、第2の剛性を有する別の結合部によってベース部材に結合されている、段落B15に記載の粉体散布ユニット。
【0119】
B18.第1の剛性が第2の剛性とは異なる、段落B17に記載の粉体散布ユニット。
【0120】
B19.第1の剛性が第2の剛性と実質的に同じである、段落B17に記載の粉体散布ユニット。
【0121】
B20.複数のリコータブレードが、粉体散布ユニットの移動方向に沿って延伸する方向に前後に配置され、
複数のリコータブレードのそれぞれは、それぞれの剛性を有し、それぞれの剛性は、移動方向に対するそれぞれのリコータブレードの位置に依存する、
段落B1(又は段落B1からB19のいずれか)に記載の粉体散布ユニット。
【0122】
B21.それぞれの剛性が、列内の複数のリコータブレードの最初のリコータブレードから列内の複数のリコータブレードの最後のリコータブレードまで減少する、段落B20に記載の粉体散布ユニット。
【0123】
B22.複数のリコータブレードがそれぞれ片持ち弾性部材を形成する、段落B20に記載の粉体散布ユニット。
【0124】
B23.複数のリコータブレードが、粉体散布ユニットの移動方向に沿って延伸する方向に前後に配置され、
複数のリコータブレードは、少なくとも1つの鋸歯状ブレード、少なくとも1つのドクターブレード、及び少なくとも1つの仕上げブレードを含む、
段落B1(又は段落B1からB22のいずれか)に記載の粉体散布ユニット。
【0125】
B24.少なくとも1つのドクターブレードが、少なくとも1つの鋸歯状ブレードと少なくとも1つの仕上げブレードとの間に配置されている、段落B23に記載の粉体散布ユニット。
【0126】
B25.仕上げブレードが第1の部分と第2の部分を含み、第2の部分が第1の部分から斜めに突出し、粉体を少なくとも圧縮又は平滑化するように構成されている、段落B23に記載の粉体散布ユニット。
【0127】
B26.複数のリコータブレードの少なくとも1つが、粉体散布ユニットの移動方向を横切る方向に粉体の粉体粒子を移動させるように構成されたセレーションを含む、段落B1(又は段落B1からB25のいずれか)に記載の粉体散布ユニット。
【0128】
B27.複数のリコータブレードの少なくとも1つのリコータブレードが、ビルドプレート上に散布された粉体の振動圧縮のために構成された少なくとも1つの振動機構を含む、段落B1(又は段落B1からB26のいずれか)に記載の粉体散布ユニット。
【0129】
B28.ベース部材が、ビルドプレート上に粉体を堆積させるように、ビルドプレートを横切る移動方向での往復運動のために構成された少なくとも1つの粉体リザーバを備え、
複数のリコータブレードは、少なくとも1つの粉体リザーバによって堆積された粉体を散布するために、少なくとも1つの粉体リザーバに結合されている、
段落B1(又は段落B1からB27のいずれか)に記載の粉体散布ユニット。
【0130】
B29.少なくとも1つの粉体リザーバが複数の粉体リザーバを含み、複数の粉体リザーバの少なくとも1つが、少なくとも1つの粉体リザーバと別の粉体リザーバによって堆積される粉体粒子とは異なるサイズを有する粉体粒子を堆積させるように構成されている、段落B28に記載の粉体散布ユニット。
【0131】
B30.少なくとも1つの粉体リザーバが、可変サイズを有する粉体分配開口部を含む、段落B28に記載の粉体散布ユニット。
【0132】
C1.積層造形システムのビルドプレート上に粉体を散布するための方法であって、方法は、
ビルドプレート上に粉体を堆積させるステップと、
複数のリコータブレードを有する粉体散布ユニットを用いてビルドプレート上に粉体を散布するステップと
を含む、方法。
【0133】
C2.粉体を、複数のリコータブレードのうちの第1のリコータブレードと第1の向きで接触させるステップと、
粉体を、複数のリコータブレードのうちの第2のリコータブレードと第2の向きで接触させるステップであって、第1の向きと第2の向きは互いに異なる、ステップと
をさらに含む、段落C1に記載の方法。
【0134】
C3.複数のリコータブレードのうちの1つ又は複数のリコータブレードを、第1の剛性を有する結合部で粉体散布ユニットのベース部材に結合するステップと、
複数のリコータブレードのうちの別のリコータブレードを、第2の剛性を有する別の結合部によりベース部材に結合するステップと
をさらに含む、段落C1(又はC2)に記載の方法。
【0135】
C4.第1の剛性が第2の剛性とは異なる、段落C3に記載の方法。
【0136】
C5.第1の剛性が第2の剛性と実質的に同じである、段落C3に記載の方法。
【0137】
C6.複数のリコータブレードのそれぞれに、それぞれの剛性を与えるステップをさらに含み、複数のリコータブレードが、粉体散布ユニットの移動方向に沿って延伸する方向に前後に配置され、それぞれの剛性は、移動方向に対するそれぞれのリコータブレードの縦位置に依存する、段落C1(又は段落C1からC5のいずれか)に記載の方法。
【0138】
C7.それぞれの剛性は、列内の複数のリコータブレードの最初のリコータブレードから列内の複数のリコータブレードの最後のリコータブレードまで減少する、段落C6に記載の方法。
【0139】
C8.複数のリコータブレードの少なくとも1つの仕上げブレードで粉体を圧縮及び平滑化するステップをさらに含み、複数のリコータブレードは、粉体散布ユニットの移動方向に沿って延伸する方向に前後に配置され、複数のリコータブレードは、少なくとも1つの鋸歯状ブレード、少なくとも1つのドクターブレード、及び少なくとも1つの仕上げブレードを含む、段落C1(又は段落C1からC7のいずれか)に記載の方法。
【0140】
C9.複数のリコータブレードの少なくとも1つのセレーションを用いて、粉体散布ユニットの移動方向を横断する方向に粉体の粉体粒子を移動させるステップをさらに含む、段落C1(又は段落C1からC8のいずれか)に記載の方法。
【0141】
C10.粉体をビルドプレート上に散布するために、往復駆動ユニットを用いて、ビルドプレートを横切る移動方向に粉体散布ユニットを駆動するステップをさらに含む、段落C1(又は段落C1からC9のいずれか)に記載の方法。
【0142】
C11.粉体散布ユニットを用いて、少なくとも1つの粉体リザーバからビルドプレート上に粉体を押すステップをさらに含む、段落C10に記載の方法。
【0143】
C12.複数のリコータブレードの少なくとも1つのリコータブレードに配置された少なくとも1つの振動機構でビルドプレート上に散布された粉体を圧縮するステップをさらに含む、段落C1(又は段落C1からC11のいずれか)に記載の方法。
【0144】
C13.ビルドプレートに配置された少なくとも1つの振動機構でビルドプレート上に散布された粉体を圧縮するステップをさらに含む、段落C1(又は段落C1からC12のいずれか)に記載の方法。
【0145】
C14.粉体散布ユニットの少なくとも1つの粉体リザーバを用いてビルドプレート上に粉体を堆積させるステップであって、粉体リザーバはビルドプレートを横切る移動方向に往復運動する、ステップと、
少なくとも1つの粉体リザーバに結合された複数のリコータブレードを用いて、少なくとも1つの粉体リザーバによって堆積された粉体を散布するステップと
をさらに含む、段落C1(又は段落C1からC13のいずれか)に記載の方法。
【0146】
C15.少なくとも1つの粉体リザーバが複数の粉体リザーバを含み、方法は、複数の粉体リザーバの少なくとも1つを用いて、複数の粉体リザーバの別の粉体リザーバによって堆積された粉体粒子とは異なるサイズを有する粉体粒子を堆積させるステップをさらに含む、段落C14に記載の方法。
【0147】
C16.少なくとも1つの粉体リザーバの粉体分配開口部のサイズを変えるステップをさらに含む、段落C14に記載の方法。
【0148】
上記で参照された図面において、様々な要素及び/又は構成要素を接続する実線がある場合、機械的、電気的、流体的、光学的、電磁的、無線結合及び他の結合並びに/又はそれらの組み合わせを表すことができる。本明細書中で使用される場合、「結合された」とは直接的にも間接的にも関連することを意味する。例えば、部材Aは、部材Bと直接的に関連していてもよいし、例えば他の部材Cを介して部材Bと間接的に関連していてもよい。様々な開示された要素間のすべての関係が必ずしも表されているわけではないことが理解されよう。したがって、図に示されたもの以外の結合も存在し得る。様々な要素及び/又は構成要素を指定するブロックを接続する破線があれば、機能及び目的が実線で示されるものと同様の結合を表す。しかしながら、破線で表される結合は、選択的に提供されてもよく、又は本開示の代替の実施例に関連してもよい。同様に、破線で表された要素及び/又は構成要素がある場合、本開示の代替例を表す。本開示の範囲から逸脱することなく、実線及び/又は破線で示す1つ又は複数の要素を特定の例から省略することができる。環境要素がある場合は、点線で表される。明確にするために、仮想の(架空の)要素も表示することができる。当業者であれば、図面に示された形態のいくつかは、図面に記載された他の形態、他の図面、及び/又は添付の開示を含む必要なく様々な方法で組み合わせられ得ることを理解されよう。このような組み合わせは本明細書に明示的に示されていない。同様に、提示された例に限定されない追加の形態は、本明細書に示され記載された形態の一部又は全部と組み合わせられてもよい。
【0149】
上記で参照された図24から図27において、ブロックは、動作及び/又はその一部を表してもよく、様々なブロックを接続する線は、動作又はその一部の特定の順序又は依存関係を意味するものではない。破線で表されたブロックは、代替動作及び/又はその一部を表す。様々なブロックを接続する破線がある場合、それは、動作又はその一部の代替の依存関係を表す。様々な開示された動作間のすべての依存関係が必然的に表されるわけではないことが理解されよう。図24から図27及び本明細書に記載の方法の動作を説明する付随する開示は、動作が実行されるシーケンスを必ず決定するものと解釈されるべきではない。むしろ、1つの例示的な順序が示されているが、動作のシーケンスは、適切なときに変更されてもよいことが理解されるべきである。したがって、特定の動作は、異なる順序で、又は実質的に同時に実行されてもよい。さらに、当業者であれば、説明されたすべての動作が実行される必要はないことを理解されよう。
【0150】
以下の説明では、開示された概念の完全な理解を提供するために多くの特定の詳細が示されており、それをこれらの詳細の一部又は全部を用いずに実施することができる。他の例では、公知の装置及び/又はプロセスの詳細は、開示を不必要に不明瞭にすることを避けるために省略されている。一部の概念は特定の例と関連して説明されるが、これらの例は限定を意図するものではないことが理解されよう。
【0151】
他に指示がない限り、「第1の」、「第2の」などの用語は単にラベルとして使用され、これらの用語が参照する項目に順序、位置、又は階層の要件を課すことを意図しない。さらに、例えば「第2の」項目への言及は、例えば「第1の」若しくはより小さい番号の項目、及び/又は「第3の」若しくはより大きい番号の項目などの存在を必要としないか排除するものではない。
【0152】
本明細書において「一例」とは、例に関連して説明された1つ又は複数の形態、構造、又は特性が、少なくとも1つの実装に含まれることを意味する。本明細書の様々な箇所における「一例」という語句は、同じ例を参照してもしなくてもよい。
【0153】
本明細書で使用される場合、特定の機能を実行する「ように構成されている」システム、装置、構造、物品、要素、構成要素、又はハードウェアは、さらなる変更の後に特定の機能を実行する可能性を単に有するのではなく、実際に変更なしに特定の機能を実行することができる。言い換えれば、特定の機能を実行する「ように構成されている」システム、装置、構造、物品、要素、構成要素、又はハードウェアは、特定の機能を実行する目的で具体的に選択され、作成され、実施され、利用され、プログラムされ、及び/又は設計される。本明細書で使用される場合、「ように構成されている」とは、システム、装置、構造、物品、要素、構成要素、又はハードウェアがさらなる変更なしに特定の機能を実行することを可能にするシステム、装置、構造、物品、要素、構成要素、又はハードウェアの既存の特性を表す。この開示の目的のために、特定の機能を実行する「ように構成されている」と記載されたシステム、装置、構造、物品、要素、構成要素、又はハードウェアは、追加的又は代替的に、その機能を実行する「ように適合されている」及び/又は「ように機能する」と記載され得る。
【0154】
本明細書で開示される装置及び方法の異なる例は、様々な構成要素、形態、及び機能を含む。本明細書で開示される装置及び方法の様々な例は、任意の組み合わせで本明細書に開示された装置及び方法の他の例のいずれかの構成要素、形態、及び機能のいずれかを含むことができ、そのような可能性のすべては、本開示の範囲内に含まれることが意図されていることを理解されたい。
【0155】
さらに、本開示は、以下の条項に係る実施形態を含む。
【0156】
条項A1.ビルドプレートと、
粉体をビルドプレート上に散布する複数のリコータブレードを有する粉体散布ユニットと
を備える、積層造形システム。
【0157】
条項A2.複数のリコータブレードの第1のリコータブレードが第1の向きで粉体に接触するように構成され、複数のリコータブレードの第2のリコータブレードが第2の向きで粉体に接触するように構成され、第1の向きと第2の向きは互いに異なる、条項A1に記載のシステム。
【0158】
条項A3.複数のリコータブレードの第1のリコータブレードが第1の形状を有し、複数のリコータブレードの第2のリコータブレードが第2の形状を有し、第1の形状と第2の形状は互いに異なる、条項A1又はA2に記載のシステム。
【0159】
条項A4.粉体散布ユニットがベース部材を含み、
複数のリコータブレードのうちの1つ又は複数のリコータブレードが、ベース部材に結合された第1の端部と、ベース部材から離れて延伸する第2の片持ち端部とを含む、
条項A1からA3のいずれかに記載のシステム。
【0160】
条項A5.複数のリコータブレードが、粉体散布ユニットの移動方向に沿って延伸する方向に前後に配置され、
複数のリコータブレードのそれぞれは、それぞれの剛性を有し、それぞれの剛性は、移動方向に対するそれぞれのリコータブレードの位置に依存する、
条項A1からA4のいずれかに記載のシステム。
【0161】
条項A6.複数のリコータブレードが、粉体散布ユニットの移動方向に沿って延伸する方向に前後に配置され、
複数のリコータブレードは、少なくとも1つの鋸歯状ブレード、少なくとも1つのドクターブレード、及び少なくとも1つの仕上げブレードを含む、
条項A1からA5のいずれかに記載のシステム。
【0162】
条項A7.複数のリコータブレードの少なくとも1つが、粉体散布ユニットの移動方向を横切る方向に粉体の粉体粒子を移動させるように構成されたセレーションを含む、条項A1からA6のいずれかに記載のシステム。
【0163】
条項A8.複数のリコータブレードの少なくとも1つのリコータブレードが、ビルドプレート上に散布された粉体の振動圧縮のために構成された少なくとも1つの振動機構を含む、条項A1からA7のいずれかに記載のシステム。
【0164】
条項A9.ビルドプレートが、ビルドプレート上に散布された粉体の振動圧縮のために構成された少なくとも1つの振動機構を含む、条項A1からA8のいずれかに記載のシステム。
【0165】
条項A10.粉体散布ユニットが、ビルドプレート上に粉体を堆積させるように、ビルドプレートを横切る移動方向での往復運動のために構成された少なくとも1つの粉体リザーバを備え、
複数のリコータブレードは、少なくとも1つの粉体リザーバによって堆積された粉体を散布するために、少なくとも1つの粉体リザーバに結合されている、
条項A1からA9のいずれかに記載のシステム。
【0166】
条項A11.ビルドプレートを有する積層造形システム用の粉体散布ユニットであって、粉体散布ユニットは、
ベース部材と、
ベース部材に結合されかつビルドプレート上に粉体を散布する複数のリコータブレードと
を備える、粉体散布ユニット。
【0167】
条項A12.複数のリコータブレードの第1のリコータブレードが粉体に最も近い端部に第1のセレーションパターンを有し、複数のリコータブレードの第2のリコータブレードが粉体に最も近い端部に第2のセレーションパターンを有し、第1のセレーションパターンと第2のセレーションパターンは互いに異なる、条項A11に記載の粉体散布ユニット。
【0168】
条項A13.第1のセレーションパターンと第2のセレーションパターンが互いにオフセットされている、条項A12に記載の粉体散布ユニット。
【0169】
条項A14.第1のセレーションパターンの少なくとも1つのセレーションがビルドプレートに対して第1の角度で配置され、第2のセレーションパターンの少なくとも1つのセレーションがビルドプレートに対して第2の角度で配置され、第1の角度は第2の角度とは異なる、条項A12に記載の粉体散布ユニット。
【0170】
条項A15.複数のリコータブレードの各リコータブレードが、複数のリコータブレードの隣接するリコータブレードから、粉体散布ユニットの移動方向に関して間隔を空けている、条項A11からA14のいずれかに記載の粉体散布ユニット。
【0171】
条項A16.積層造形システムのビルドプレート上に粉体を散布するための方法であって、方法は、
ビルドプレート上に粉体を堆積させるステップと、
複数のリコータブレードを有する粉体散布ユニットを用いてビルドプレート上に粉体を散布するステップと
を含む、方法。
【0172】
条項A17.粉体を、複数のリコータブレードのうちの第1のリコータブレードと第1の向きで接触させるステップと、
粉体を、複数のリコータブレードのうちの第2のリコータブレードと第2の向きで接触させるステップであって、第1の向きと第2の向きは互いに異なる、ステップと
をさらに含む、条項A16に記載の方法。
【0173】
条項A18.複数のリコータブレードの少なくとも1つの仕上げブレードで粉体を圧縮及び平滑化するステップをさらに含み、複数のリコータブレードは、粉体散布ユニットの移動方向に沿って延伸する方向に前後に配置され、複数のリコータブレードは、少なくとも1つの鋸歯状ブレード、少なくとも1つのドクターブレード、及び少なくとも1つの仕上げブレードを含む、条項A16又はA17に記載の方法。
【0174】
条項A19.複数のリコータブレードの少なくとも1つのセレーションを用いて、粉体散布ユニットの移動方向を横断する方向に粉体の粉体粒子を移動させるステップをさらに含む、条項A16からA18のいずれかに記載の方法。
【0175】
条項A20.複数のリコータブレードの少なくとも1つのリコータブレードに配置された少なくとも1つの振動機構でビルドプレート上に散布された粉体を圧縮するステップをさらに含む、条項A16からA19のいずれかに記載の方法。
【0176】
条項B1.ビルドプレートと、
少なくとも2つの粉体リザーバであって、
第1の粉体を貯蔵し、ビルドプレート上に第1の粉体を堆積させる第1の粉体リザーバであって、第1の粉体リザーバはビルドプレートに対して移動するように構成されている、第1の粉体リザーバと、
第2の粉体を貯蔵し、ビルドプレート上に第2の粉体を堆積させる第2の粉体リザーバであって、第2の粉体リザーバはビルドプレートに対して移動するように構成されている、第2の粉体リザーバと、
を含む、少なくとも2つの粉体リザーバと、
を備え、
第1の粉体は、第2の粉体とは異なる少なくとも1つの所定の特性を有する、
積層造形システム。
【0177】
条項B2.少なくとも2つの粉体リザーバが、単一ユニットとしてビルドプレートに対して移動するように構成されている、条項B1に記載のシステム。
【0178】
条項B3.第1の粉体リザーバ及び第2の粉体リザーバの一方が、第1の粉体リザーバ及び第2の粉体リザーバの他方に対して移動するように構成されている、条項B1又はB2に記載のシステム。
【0179】
条項B4.少なくとも2つの粉体リザーバが、少なくとも2つの粉体リザーバの移動方向に沿って前後に配置されている、条項B1からB3のいずれかに記載のシステム。
【0180】
条項B5.少なくとも2つの粉体リザーバには、より細かい粉体の堆積がより粗い粉体の堆積に追従するように、徐々に小さいサイズの粉体が貯蔵される、条項B4に記載のシステム。
【0181】
条項B6.少なくとも2つの粉体リザーバのそれぞれがそれぞれの粉体を貯蔵し、少なくとも2つの粉体リザーバの1つに貯蔵された粉体が、少なくとも2つの粉体リザーバの別のものに貯蔵された少なくとも別の粉体とは異なる所定の特性を有する、条項B1からB5のいずれかに記載のシステム。
【0182】
条項B7.少なくとも2つの粉体リザーバが互いに隣接して配置され、
少なくとも2つの粉体リザーバの1つに貯蔵された粉体は、少なくとも2つの粉体リザーバの別のものに貯蔵された少なくとも別の粉体よりも粗い粉体サイズを有し、
少なくとも2つの粉体リザーバは、より細かい粉体サイズを有する他の粉体がより粗い粉体サイズを有する粉体上に堆積されるように配置されている、
条項B1からB6のいずれかに記載のシステム。
【0183】
条項B8.第1の粉体リザーバ及び第2の粉体リザーバが、ビルドプレートに対して共通の動きで少なくとも2つの粉体リザーバの移動方向に沿って第1の粉体及び第2の粉体を堆積させるように構成されている、条項B1からB7のいずれかに記載のシステム。
【0184】
条項B9.第1の粉体リザーバの第1の粉体堆積開口部とビルドプレートとの間の距離が、第2の粉体リザーバの第2の粉体堆積開口部とビルドプレートとの間の別の距離よりも短い、条項B1からB8のいずれかに記載のシステム。
【0185】
条項B10.ビルドプレートを有する積層造形システム用の粉体分配ユニットであって、粉体分配ユニットは、
ベース部材と、
ベース部材に結合された少なくとも2つの粉体リザーバであって、少なくとも2つの粉体リザーバは、
第1の粉体を貯蔵し、ビルドプレート上に第1の粉体を堆積させる第1の粉体リザーバであって、第1の粉体リザーバはビルドプレートに対して移動するように構成されている、第1の粉体リザーバと、
第2の粉体を貯蔵し、ビルドプレート上に第2の粉体を堆積させる第2の粉体リザーバであって、第2の粉体リザーバはビルドプレートに対して移動するように構成されている、第2の粉体リザーバと、
を含む、少なくとも2つの粉体リザーバと、
を備え、
第1の粉体は、第2の粉体とは異なる少なくとも1つの所定の特性を有する、
粉体分配ユニット。
【0186】
条項B11.少なくとも2つの粉体リザーバのそれぞれがそれぞれの粉体を貯蔵し、各粉体が少なくとも2つの粉体リザーバの別のものに貯蔵された別の粉体とは異なる、条項B10に記載の粉体分配ユニット。
【0187】
条項B12.各粉体が異なる平均粉体サイズを有し、少なくとも2つの粉体リザーバは、最も粗い粉体から最も細かい粉体の順に各粉体を堆積させるように配置されている、条項B11に記載の粉体分配ユニット。
【0188】
条項B13.ベースユニットが、少なくとも2つの粉体リザーバの移動方向に沿ってそれぞれの粉体を双方向に堆積させるために、少なくとも2つの粉体リザーバを輸送するように構成されている、条項B12に記載の粉体分配ユニット。
【0189】
条項B14.少なくとも2つの粉体リザーバのうちの1つ又は複数に結合された少なくとも1つの振動機構をさらに備える、条項B10からB13のいずれかに記載の粉体分配ユニット。
【0190】
条項B15.少なくとも2つの粉体リザーバの1つ又は複数が、可変サイズを有する粉体分配開口部を含む、条項B10からB14のいずれかに記載の粉体分配ユニット。
【0191】
条項B16.少なくとも2つの粉体リザーバのうちの1つ又は複数に結合された複数のリコータブレードをさらに備える、条項B10からB15のいずれかに記載の粉体分配ユニット。
【0192】
条項B17.ビルドプレートを備えた積層造形システムで粉体を分配する方法であって、方法は、
少なくとも2つの粉体リザーバに粉体を貯蔵するステップであって、第1の粉体リザーバは第1の粉体を貯蔵してビルドプレートに対して移動し、第2の粉体リザーバは第2の粉体を貯蔵してビルドプレートに対して移動する、ステップと、
第1の粉体リザーバ及び第2の粉体リザーバのそれぞれから、第1の粉体及び第2の粉体をビルドプレート上に堆積させるステップと、
を含み、
第1の粉体は、第2の粉体とは異なる少なくとも1つの所定の特性を有する、
方法。
【0193】
条項B18.より細かい粉体粒子の堆積がより粗い粉体粒子の堆積に追従するようにより細かい粉体粒子をより粗い粉体粒子の上に堆積させるステップ
をさらに含み、
少なくとも2つの粉体リザーバは、少なくとも2つの粉体リザーバの移動方向に沿って前後に配置され、少なくとも2つの粉体リザーバは、徐々に小さくなるサイズの粉体を貯蔵する、
条項B17に記載の方法。
【0194】
条項B19.最も粗い粉体から最も細かい粉体の順に、少なくとも2つの粉体リザーバからそれぞれの粉体を堆積させるステップ
をさらに含み、
少なくとも2つの粉体リザーバのそれぞれがそれぞれの粉体を貯蔵し、各粉体は少なくとも2つの粉体リザーバの別のものに貯蔵された別の粉体とは異なり、各粉体は異なる平均粉体粒子サイズを有する、
条項B17又はB18に記載の方法。
【0195】
条項B20.方法が、積層造形システムにおいてその場で合金材料を形成するステップをさらに含み、少なくとも2つの粉体リザーバのそれぞれの粉体が異なる化学組成を有する、条項B17からB19のいずれかに記載の方法。
【0196】
条項B21.少なくとも2つの粉体リザーバが互いに隣接して配置され、少なくとも2つの粉体リザーバの1つに貯蔵された粉体は、少なくとも2つの粉体リザーバのうちの別のものに貯蔵された少なくとも別の粉体よりも粗い粉体サイズを有し、方法は、
より細かい粉体サイズを有する他の粉体を、より粗い粉体サイズを有する粉体上に堆積させるステップをさらに含む、条項B17からB20のいずれかに記載の方法。
【0197】
条項B22.少なくとも2つの粉体リザーバが、第3の粉体を貯蔵しかつビルドプレート上に第3の粉体を堆積させるように構成された第3の粉体リザーバをさらに含み、第3の粉体リザーバはビルドプレートに対して移動するように構成され、第2の粉体リザーバは第3の粉体リザーバとは反対側の第1の粉体リザーバに配置され、方法は、
第2の粉体及び第3の粉体を第1の粉体に堆積させるステップであって、第1の粉体は第2の粉体及び第3の粉体よりも粗い、ステップをさらに含む、条項B17からB21のいずれかに記載の方法。
【0198】
条項B23.少なくとも2つの粉体リザーバの1つ又は複数及びビルドプレートに結合された少なくとも1つの振動機構でビルドプレート上に堆積された第1の粉体及び第2の粉体を圧縮するステップをさらに含む、条項B17からB22のいずれかに記載の方法。
【0199】
条項B24.少なくとも2つの粉体リザーバうちの1つ又は複数に結合された複数のリコータブレードでビルドプレート上に堆積された第1の粉体及び第2の粉体を平滑化及び圧縮するステップの1つ又は複数をさらに含む、条項B17からB23のいずれかに記載の方法。
【0200】
条項C1.ビルドプレートと、
ビルドプレート上に粉体を貯蔵及び堆積させる少なくとも1つの粉体リザーバであって、可変サイズを有する粉体分配開口部を備える、少なくとも1つの粉体リザーバと、
を備える、積層造形システム。
【0201】
条項C2.ビルドプレートが、少なくとも1つの粉体リザーバがそれに沿ってビルドプレートに対して移動する縦軸を含み、
粉体分配開口部は、縦軸を横切って延伸する幅を有する、
条項C1に記載のシステム。
【0202】
条項C3.少なくとも1つの粉体リザーバに結合されたコントローラーをさらに備え、コントローラーは、幅を可変的にサイズ調整して、粉体分配開口部がビルドプレートの長手方向中心線に対してオフセットされるように構成されている、条項C2に記載のシステム。
【0203】
条項C4.コントローラーは、積層造形システムによって生成された構造に基づいて、長手方向中心線に対して幅を可変的にサイズ調整するように構成されている、条項C3に記載のシステム。
【0204】
条項C5.少なくとも1つの粉体リザーバに結合されたコントローラーをさらに備え、コントローラーは、粉体分配開口部の可変サイズを達成するように構成されている、条項C1からC4のいずれかに記載のシステム。
【0205】
条項C6.少なくとも1つの粉体リザーバが、粉体分配開口部の可変サイズを達成するために粉体分配開口部に結合された少なくとも1つのステッピングモーターを備える、条項C1からC5のいずれかに記載のシステム。
【0206】
条項C7.ビルドプレートは、少なくとも1つの粉体リザーバがそれに沿ってビルドプレートに対して移動する縦軸を含み、
少なくとも1つの粉体リザーバが、縦軸に対して横方向に延伸する幅を有し、
少なくとも1つの粉体リザーバが、対向するシャッターを備え、少なくとも1つのステッピングモーターは、幅に沿って少なくとも可変的に粉体分配開口部をサイズ調整するように、対向するシャッターに結合されている、
条項C6に記載のシステム。
【0207】
条項C8.少なくとも1つの粉体リザーバが、
少なくとも1つの粉体リザーバに取り付けられた少なくとも1つのシャフトにコイル状に巻かれた少なくとも1つの渦巻きばねと、
粉体分配開口部の可変サイズを達成すように、少なくとも1つの渦巻きばねに結合された少なくとも1つのステッピングモーターと
を備える、条項C1からC7のいずれかに記載のシステム。
【0208】
条項C9.ビルドプレートを有する積層造形システム用の粉体分配ユニットであって、粉体分配ユニットは、
ベース部材と、
ベース部材に結合された少なくとも1つの粉体リザーバであって、少なくとも1つの粉体リザーバは、粉体を貯蔵しかつビルドプレート上に堆積させるように構成され、少なくとも1つの粉体リザーバは、可変サイズを有する粉体分配開口部を備える、少なくとも1つの粉体リザーバと、
を備える、粉体分配ユニット。
【0209】
条項C10.可変サイズを有する粉体分配開口部が、ビルドプレート全体よりも少ない部分への粉体の堆積を達成する、条項C9に記載の粉体分配ユニット。
【0210】
条項C11.積層造形システムによって製造された構造がビルドプレートよりも小さく、ビルドプレートに堆積した粉体の50%超が構造の製造に使用される、条項C10に記載の粉体分配ユニット。
【0211】
条項C12.積層造形システムによって製造された構造がビルドプレートよりも小さく、ビルドプレートに堆積した粉体の75%超が構造の製造に使用される、条項C10に記載の粉体分配ユニット。
【0212】
条項C13.積層造形システムによって製造された構造がビルドプレートよりも小さく、ビルドプレートに堆積した粉体の90%超が構造の製造に使用される、条項C10に記載の粉体分配ユニット。
【0213】
条項C14.少なくとも1つの粉体リザーバに結合された少なくとも1つの振動機構をさらに備える、条項C9からC13のいずれかに記載の粉体分配ユニット。
【0214】
条項C15.少なくとも1つの粉体リザーバの1つ又は複数に結合された複数のリコータブレードをさらに備える、条項C9からC14のいずれかに記載の粉体分配ユニット。
【0215】
条項C16.ビルドプレートを有する積層造形システムで粉体を分配するための方法であって、方法は、
少なくとも1つの粉体リザーバに粉体を貯蔵するステップと、
ビルドプレート上に粉体を堆積させるときに、少なくとも1つの粉体リザーバの粉体分配開口部のサイズを変えるステップと
を含む、方法。
【0216】
条項C17.ビルドプレートは、少なくとも1つの粉体リザーバがそれに沿ってビルドプレートに対して移動する縦軸を含み、粉体分配開口部は、縦軸に対して横方向に延伸する幅を有し、方法は、
少なくとも1つの粉体リザーバに結合されたコントローラーを用いて、幅を可変的にサイズ調整し、粉体分配開口部がビルドプレートの長手方向中心線に対してオフセットされるようにするステップをさらに含む、条項C16に記載の方法。
【0217】
条項C18.ビルドプレートは、少なくとも1つの粉体リザーバがそれに沿ってビルドプレートに対して移動する縦軸を含み、粉体分配開口部は、縦軸に対して横方向に延伸する幅を有し、方法は、
積層造形システムによって生成された構造に基づいて、ビルドプレートの長手方向中心線に対して、少なくとも1つの粉体リザーバに結合されたコントローラーを用いて、幅を可変的にサイズ調整するステップをさらに含む、条項C16又はC17に記載の方法。
【0218】
条項C19.少なくとも1つの粉体リザーバに結合されたコントローラーを用いて粉体分配開口部を可変的にサイズ調整するステップをさらに含む、条項C16からC18のいずれかに記載の方法。
【0219】
条項C20.粉体分配開口部を備えたビルドプレートの全体よりも少ない部分に粉体を堆積させるステップをさらに含む、条項C16からC19のいずれかに記載の方法。
【0220】
条項C21.方法が、少なくとも1つの粉体リザーバに取り付けられた少なくとも1つのシャフトにコイル状に巻かれた少なくとも1つの渦巻きばねで粉体分配開口部を可変的にサイズ調整するステップをさらに含み、少なくとも1つのステッピングモーターは少なくとも1つの渦巻きばねに結合されている、条項C16からC20のいずれかに記載の方法。
【0221】
条項C22.少なくとも部分的に、少なくとも1つの渦巻きばねの開口部で粉体分配開口部を画定するステップをさらに含む、条項C21に記載の方法。
【0222】
条項C23.方法が、少なくとも部分的に、第1の渦巻きばね及び第2の渦巻きばねのそれぞれの開口部を有する粉体分配開口部を画定するステップをさらに含み、第1の渦巻きばね及び第2の渦巻きばねは反対方向に巻き取り及び巻き戻しする、条項C21に記載の方法。
【0223】
条項C24.少なくとも1つの粉体リザーバに結合された複数のリコータブレードを用いてビルドプレート上に堆積された粉体を少なくとも平滑化又は圧縮するステップをさらに含む、条項C16からC23のいずれかに記載の方法。
【0224】
条項D1.ビルドプレートと、
粉体をビルドプレート上に散布する少なくとも1つのリコータブレードと、
ビルドプレート及び少なくとも1つのリコータブレードの1つ又は複数に結合された少なくとも1つの振動機構と、
を備える、積層造形システム。
【0225】
条項D2.少なくとも1つの振動機構が圧電アクチュエーターを含む、条項D1に記載のシステム。
【0226】
条項D3.少なくとも1つの振動機構が、ビルドプレートに結合された第1の振動機構と、少なくとも1つのリコータブレードに結合された第1の振動機構とは異なる第2の振動機構とを備える、条項D1又はD2に記載のシステム。
【0227】
条項D4.少なくとも1つの振動機構がトランスデューサを含む、条項D1からD3のいずれかに記載のシステム。
【0228】
条項D5.少なくとも1つの振動機構に結合されたコントローラーをさらに備え、コントローラーは少なくとも1つの振動機構を作動及び停止させるように構成されている、条項D1からD4のいずれかに記載のシステム。
【0229】
条項D6.ビルドプレートが、粉体ビルド面を画定し、少なくとも1つの振動機構は、粉体ビルド面の面内振動及び粉体ビルド面の面外振動のうちの1つ又は複数を生成するように構成されている、条項D1からD5のいずれかに記載のシステム。
【0230】
条項D7.面内振動及び面外振動のうちの1つ又は複数が、ビルドプレート及び少なくとも1つのリコータブレードのそれぞれ1つを介して粉体に伝達される、条項D6に記載のシステム。
【0231】
条項D8.ビルドプレートが、縦軸と横軸を有し、
少なくとも1つのリコータブレードが、横軸に沿って少なくとも部分的に延伸し、縦軸に沿ってビルドプレートに対して移動するように構成され、
少なくとも1つの振動機構が、少なくとも1つのリコータブレードに結合されかつ少なくとも横軸の方向に延伸する振動機構のアレイを含む、
条項D1からD7のいずれかに記載のシステム。
【0232】
条項D9.ビルドプレートが、縦軸と横軸を有し、
少なくとも1つの振動機構が、ビルドプレートに結合されかつ縦軸及び横軸の1つ又は複数に沿って延伸する振動機構のアレイを含む、
条項D1からD7のいずれかに記載のシステム。
【0233】
条項D10.ビルドプレートと、ビルドプレート上に粉体を散布する少なくとも1つのリコータブレードとを備えた積層造形システム用の振動圧縮システムであって、振動圧縮システムは、
ビルドプレート及び少なくとも1つのリコータブレードの1つ又は複数に結合された少なくとも1つの振動機構と、
少なくとも1つの振動機構に結合されたコントローラーであって、コントローラーは、少なくとも1つの振動機構の作動を制御して、振動パルスが粉体内に誘導され、ビルドプレート上の粉体の圧縮を達成するように構成されている、コントローラーと
を備える、振動圧縮システム。
【0234】
条項D11.コントローラーが、少なくとも1つのリコータブレードによって粉体が散布されている間に少なくとも1つの振動機構を作動させるように構成されている、条項D10に記載のシステム。
【0235】
条項D12.コントローラーが、少なくとも1つのリコータブレードによって粉体が散布される前、及び少なくとも1つのリコータブレードによって粉体が散布された後に、少なくとも1つの振動機構を作動させるように構成されている、条項D10又はD11のいずれかに記載のシステム。
【0236】
条項D13.少なくとも1つの振動機構が少なくとも第1の振動機構と第2の振動機構を含み、コントローラーが第1の振動機構と第2の振動機構を実質的に同時に作動させるように構成されている、条項D10からD12のいずれかに記載のシステム。
【0237】
条項D14.少なくとも1つの振動機構が少なくとも第1の振動機構と第2の振動機構を含み、コントローラーが第1の振動機構と第2の振動機構を連続的に作動させるように構成されている、条項D10からD13のいずれかに記載のシステム。
【0238】
条項D15.ビルドプレートが粉体ビルド面を画定し、コントローラーが少なくとも1つの振動機構を作動させて、粉体ビルド面の面内振動及び粉体ビルド面の面外振動のうちの1つ又は複数を生成するように構成されている、条項D10からD14のいずれかに記載のシステム。
【0239】
条項D16.コントローラーが、交互のシーケンスで面内振動及び面外振動を生成する少なくとも1つの振動機構を作動させるように構成されている、条項D15に記載のシステム。
【0240】
条項D17.積層造形システムのビルドプレート上で粉体を圧縮するための方法であって、積層造形システムはビルドプレートと、ビルドプレート上に粉体を散布する少なくとも1つのリコータブレードを有し、方法は、
コントローラーを用いて、少なくとも1つの振動機構の作動を制御して、振動パルスが粉体内に誘導され、ビルドプレート上の粉体の圧縮を達成するようにするステップ
を含み、
少なくとも1つの振動機構は、ビルドプレート及び少なくとも1つのリコータブレードのうちの1つ又は複数に結合されている、
方法。
【0241】
条項D18.粉体が少なくとも1つのリコータブレードによって散布されている間に、コントローラーを用いて、少なくとも1つの振動機構を作動させるステップをさらに含む、条項D17に記載の方法。
【0242】
条項D19.粉体が少なくとも1つのリコータブレードによって散布された後、コントローラーを用いて、少なくとも1つの振動機構を作動させるステップをさらに含む、条項D17又はD18に記載の方法。
【0243】
条項D20.ビルドプレートが粉体ビルド面を画定し、方法は、コントローラーを用いて、少なくとも1つの振動機構を作動させて、粉体ビルド面の面内振動及び粉体ビルド面の面外振動のうちの1つ又は複数を生成するようにするステップをさらに含む、条項D17からD19のいずれかに記載の方法。
【0244】
条項D21.面内振動及び面外振動のうちの1つ又は複数が、ビルドプレート及び少なくとも1つのリコータブレードのそれぞれ1つを介して粉体に伝達される、条項D20に記載の方法。
【0245】
条項D22.1つ又は複数の面内振動及び面外振動の生成は、少なくとも1つの振動機構のどれがアクティブであるかに依存する、条項D20に記載の方法。
【0246】
条項D23.交互のシーケンスで面内振動及び面外振動を生成するように、少なくとも1つの振動機構をコントローラーで作動させるステップをさらに含む、条項D20に記載の方法。
【0247】
条項D24.ビルドプレートが、縦軸及び横軸を有し、少なくとも1つのリコータブレードが、横軸に少なくとも部分的に沿って延伸し、縦軸に沿ってビルドプレートに対して移動するように構成され、方法は、
少なくとも1つのリコータブレードで少なくとも1つの振動機構を縦軸に沿って移動させるステップをさらに含む、条項D17からD23のいずれかに記載の方法。
【0248】
本明細書に記載された例の多くの修正形態は当業者が想到し得るものであり、本開示は、前述の説明及び関連する図面に提示された教示の利益を有してこれに関連する。
【0249】
このように、本開示は図示された特定の例に限定されるものではなく、修正及び他の例は添付の特許請求の範囲内に含まれることが意図されることが理解されるべきである。さらに、前述の説明及び関連する図面は、要素及び/又は機能の特定の例示的な組み合わせとの関連で本開示の例を説明しているが、要素及び/又は機能の異なる組み合わせが、添付の特許請求の範囲から逸脱することなく代替の実装によって提供されてもよい。したがって、添付の特許請求の範囲内の括弧内の参照符号は、説明目的のためだけに提示されており、特許請求する主題の範囲を本開示で提供される特定の例に限定することを意図するものではない。
【符号の説明】
【0250】
100 積層造形システム
101 フレーム
110 ビルドプレート
120 粉体分配ユニット
121 粉体リザーバ
121A 粉体リザーバ
121B 粉体リザーバ
121C 粉体リザーバ
121D 粉体リザーバ
121E 粉体リザーバ
121S1 側端部
121S2 側端部
130 粉体散布ユニット
131 リコータブレード
132A リコータブレード、鋸歯状ブレード
132B リコータブレード、鋸歯状ブレード
132C リコータブレード、ドクターブレード
132D リコータブレード、仕上げブレード
133 第1の端部
134 第2の片持ち端部
135A 結合部
140 振動圧縮システム
141 振動機構
141A 振動機構
141B 振動機構
141C 振動機構
141D 振動機構
142 トランスデューサ
143 圧電アクチュエーター
147 振動機構のアレイ
150 往復駆動ユニット
160 コントローラー
170 粉体供給機構
177 エネルギー源
190 異なるタイプの金属
191 単一のタイプの金属
192 ポリマー
193 セラミック
194 ポリマーコーティングされた金属
195 ポリマーコーティングされたセラミック
200 ベース部材
201 前側
230 ギャップ
231 ギャップ
232 ギャップ
233 ギャップ
230A ギャップ
231A ギャップ
232A ギャップ
233A ギャップ
241 第1の部分
242 第2の部分
250 間隔
251 間隔
252 間隔
270 開口部
275 角度
279 片持ち弾性部材
280 方向
281 移動方向
281A 移動方向
281B 移動方向
290 エレベータ
296 方向
297 紛体リザーバ
298 粉体
298A 粉体
298B 粉体
299 粉体供給部
300 セレーション
300P セレーションパターン
301 セレーション
301P セレーションパターン
310 セレーション
390 方向
391 法線成分
392 スキュー成分
400 オフセット距離
410 間隔
411 間隔
412 セレーションプロング幅
413 セレーションスロット幅
450 第1の角度
451 第2の角度
466 方向
499 基準面
500 面内振動
501 面外振動
502 振動パルス
510 粉体支持表面
510P 粉体ビルド面
530 粉体散布ユニット
700 縦軸
800 横軸
1010 壁
1011 リコータブレード
1020 壁
1050 粉体分配クロージャ
1064 第1の粉体分配開口部
1066 ベース部材
1098 距離
1099 距離
1196 平面
1197 表面
1198 粉体粒子
1198C 粉体粒子
1198F 粉体粒子
1199 粉体床
1210 壁
1211 リコータブレード
1264 第2の粉体分配開口部
1298 粉体粒子
1299 距離
1410 壁
1464 第3の粉体分配開口部
1498 粉体粒子
1499 距離
1800 粉体分配開口部
1801 幅
1802 幅
1803 中心線
1810 方向
1880 粉体堆積パターン
1881 粉体堆積パターン
1880L 破線
1881L 破線
1890 構造
1890 部品
1891 幅
1892 長さ
1893 高さ
1894 幅
1895 長さ
1898 長手方向中心線
1899 縦軸
1900 シャッター
1900A 対向するシャッター
1900B 対向するシャッター
1901 プレート
1902 プレート
1903 渦巻きばね
1904 渦巻きばね
1905 第1の端部
1906 第2の端部
1910 ステッピングモーター
1911 ステッピングモーター
1999 方向
2000 第1のトング
2001 第2のトング
2002 ルート
2003 スロット
2010 シャフト
2011 シャフト
2020 可撓性シート
2021 可撓性シート
2070 開口部
2099 方向
2201 粉体貯蔵コンパートメント
2202 粉体貯蔵コンパートメント
2210 ダイヤフラム
2211 一端
2250 ダイヤフラム位置決め部材
2301 幅
2302 長さ
図1
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12A
図12B
図13
図14
図15
図16
図17
図18A
図18B
図19
図20A
図20B
図20C
図20D
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27