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特許7396910燃料電池車及びこの燃料電池車に牽引される被牽引車、並びに車両システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-04
(45)【発行日】2023-12-12
(54)【発明の名称】燃料電池車及びこの燃料電池車に牽引される被牽引車、並びに車両システム
(51)【国際特許分類】
   B60K 1/00 20060101AFI20231205BHJP
   F17C 7/00 20060101ALI20231205BHJP
   B60K 8/00 20060101ALI20231205BHJP
   B60K 15/063 20060101ALI20231205BHJP
   B60K 15/06 20060101ALI20231205BHJP
   H01M 8/00 20160101ALI20231205BHJP
   H01M 8/04 20160101ALI20231205BHJP
   H01M 8/04746 20160101ALI20231205BHJP
   H01M 8/04664 20160101ALI20231205BHJP
   B60L 50/70 20190101ALI20231205BHJP
   B60L 58/30 20190101ALI20231205BHJP
【FI】
B60K1/00
F17C7/00 A
B60K8/00
B60K15/063 B
B60K15/06
H01M8/00 Z
H01M8/04 J
H01M8/04746
H01M8/04664
B60L50/70
B60L58/30
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020010564
(22)【出願日】2020-01-27
(65)【公開番号】P2021115958
(43)【公開日】2021-08-10
【審査請求日】2022-12-06
(73)【特許権者】
【識別番号】000005348
【氏名又は名称】株式会社SUBARU
(74)【代理人】
【識別番号】110000419
【氏名又は名称】弁理士法人太田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】布川 拓未
【審査官】中川 隆司
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-181030(JP,A)
【文献】独国特許出願公開第102017214184(DE,A1)
【文献】特開2019-128038(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0152215(US,A1)
【文献】特開2019-146368(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60K 1/00
F17C 7/00
B60K 8/00
B60K 15/063
B60K 15/06
H01M 8/00
H01M 8/04
H01M 8/04746
H01M 8/04664
B60L 50/70
B60L 58/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
水素ガスが充填された第1水素タンクと前記水素ガスを供給する第1供給機構を備えた被牽引車を牽引するための牽引部と、
前記第1水素タンクとは異なる第2水素タンクと、
前記第2水素タンクから水素ガスを供給する第2供給バルブを備えた第2供給機構と、
前記被牽引車から前記水素ガスの供給を受ける水素給気口と、
前記第1供給機構における第1供給バルブの開閉を制御するバルブ制御情報を生成する牽引車側制御部と、を含み、
前記牽引車側制御部は、前記第2水素タンクに対して前記第1水素タンクを優先するように、前記第1供給機構を制御する、燃料電池車。
【請求項2】
前記牽引車側制御部は、前記第1水素タンクにおける第1残水素ガス量と、前記第2水素タンクにおける第2残水素ガス量と、の比較結果に基づいて、前記バルブ制御情報を生成する、請求項に記載の燃料電池車。
【請求項3】
前記牽引車側制御部は、
前記燃料電池車の走行情報を取得する走行情報取得部を含み、
前記走行情報に基づいて前記第1水素タンクと前記第2水素タンクの少なくとも一方から水素ガスを供給する制御を行う、請求項に記載の燃料電池車。
【請求項4】
水素ガスが充填された第1水素タンクと前記水素ガスを供給する第1供給機構を備えた被牽引車を牽引するための牽引部と、
前記被牽引車から前記水素ガスの供給を受ける水素給気口と、
前記第1供給機構における第1供給バルブの開閉を制御するバルブ制御情報を生成する牽引車側制御部と、を含む燃料電池車であって、
前記被牽引車又は前記燃料電池車の少なくとも一方における衝突荷重を検出する牽引車側衝撃検知部と、をさらに含み、
前記牽引車側制御部は、前記牽引車側衝撃検知部の検知結果に基づいて、前記第1供給バルブを閉じる制御を行う、燃料電池車。
【請求項5】
牽引車に供給する水素ガスが充填された第1水素タンクを搭載するタンク搭載部と、
前記第1水素タンクと接続されて前記水素ガスを前記牽引車に供給する第1供給バルブを含む第1供給機構と、
前記牽引車へ前記水素ガスの供給を行うために上記第1供給機構を制御する被牽引車側制御部と、
を含み、
前記被牽引車側制御部は、
前記第1水素タンクに残存する水素燃料の情報を含む燃料供給要求を受信する燃料供給要求受信部と、
前記第1水素タンクの水素燃料に関する情報を生成する燃料情報生成部と、を有する、燃料電池車に牽引される被牽引車。
【請求項6】
牽引車に供給する水素ガスが充填された第1水素タンクを搭載するタンク搭載部と、
前記第1水素タンクと接続されて前記水素ガスを前記牽引車に供給する第1供給バルブを含む第1供給機構と、
前記牽引車へ前記水素ガスの供給を行うために上記第1供給機構を制御する被牽引車側制御部と、
を含む、燃料電池車に牽引される被牽引車であって、
前記被牽引車又は前記牽引車の少なくとも一方における衝突荷重を検出する被牽引車側衝撃検知部を更に含み、
前記被牽引車側制御部は、前記被牽引車側衝撃検知部の検知結果に基づいて、前記第1供給バルブを閉じる制御を行う、被牽引車。
【請求項7】
前記タンク搭載部は、前記第1水素タンクを複数搭載し、
前記被牽引車側制御部は、前記複数の第1水素タンクの水素燃料に関する情報を生成する、請求項5又は6に記載の被牽引車。
【請求項8】
水素ガスが充填された第1水素タンクと前記水素ガスを供給する第1供給機構を備えた被牽引車を牽引するための牽引部と、前記被牽引車から前記水素ガスの供給を受ける水素給気口と、前記第1供給機構における第1供給バルブの開閉を制御するバルブ制御情報を生成する牽引車側制御部と、を含む燃料電池車と、
牽引車としての前記燃料電池車に供給する水素ガスが充填された第1水素タンクを搭載するタンク搭載部と、前記第1水素タンクと接続されて前記水素ガスを前記牽引車に供給する第1供給バルブを含む第1供給機構と、前記牽引車へ前記水素ガスの供給を行うために上記第1供給機構を制御する被牽引車側制御部と、を含む前記被牽引車と、
を備えた車両システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水素と酸素を燃料とする燃料電池車に関し、より具体的には燃料電池車とこの燃料電池車へ水素燃料を供給可能な水素タンクを搭載する被牽引車などに関する。
【背景技術】
【0002】
現代社会において移動手段として例えば自動車は不可欠であり、日常において様々な車両が路上を移動している。近年では、鉛蓄電池やリチウムイオン電池に対して代替可能な新たな電池として、環境に対する負荷が比較的小さい燃料電池が注目されてきている。
【0003】
かような燃料電池においては、高圧に圧縮した水素をタンクに貯蔵して車両に搭載することから、その搭載量は必ずしも十分な量とならない場合も想定できる。したがって、例えば特許文献1に例示するように、トレーラーに水素タンクを搭載して乗用車によってこれを牽引することで、移動式水素燃料補給ステーションを構成し、新たな燃料を必要とする車両に対して水素燃料を供給することが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2010-181030号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した特許文献に限らず現在の技術では市場のニーズを適切に満たしているとは言えず以下に述べる課題が存在する。
例えば上記した特許文献1では、たしかに他車に対して水素燃料を補充可能ではあるが、商用であることが一般的であって装置構成が大規模となってしまう。一方で、例えばキャンピングカーなどを想定した場合、炊事などでもエネルギーを必要とすることから、個人ユースとしても移動式の水素燃料補給手段があることが望ましい。
【0006】
また、近年では水素燃料を補充可能な水素ステーションの設置が進んでいるとはいえ、ガソリン車と並ぶ程度に充分な数だけ各地域に配備されているとは言えない。このため、例えば長距離移動の際には上記水素ステーションの位置を考慮して計画を立てねばならず、利便性に優れているとは言い難い。
【0007】
本発明は、上記した課題を一例に鑑みて為されたものであり、航続距離を向上させることが可能な燃料電池車及びその被牽引車並びにこれらで構成される車両システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明の一実施形態における燃料電池車は、(1)水素ガスが充填された第1水素タンクと前記水素ガスを供給する第1供給機構を備えた被牽引車を牽引するための牽引部と、前記第1水素タンクとは異なる第2水素タンクと、前記第2水素タンクから水素ガスを供給する第2供給バルブを備えた第2供給機構と、前記被牽引車から前記水素ガスの供給を受ける水素給気口と、前記第1供給機構における第1供給バルブの開閉を制御するバルブ制御情報を生成する牽引車側制御部と、を含み、記牽引車側制御部は、前記第2水素タンクに対して前記第1水素タンクを優先するように、前記第1供給機構を制御する
【0010】
また、上記した()に記載の燃料電池車においては、()前記牽引車側制御部は、前記第1水素タンクにおける第1残水素ガス量と、前記第2水素タンクにおける第2残水素ガス量と、の比較結果に基づいて、前記バルブ制御情報を生成することが好ましい。
【0011】
また、上記した()に記載の燃料電池車においては、()前記牽引車側制御部は、前記燃料電池車の走行情報を取得する走行情報取得部を含み、前記走行情報に基づいて前記第1水素タンクと前記第2水素タンクの少なくとも一方から水素ガスを供給する制御を行うことが好ましい。
【0012】
また、上記課題を解決するために、本発明の一実施形態における燃料電池車は、(水素ガスが充填された第1水素タンクと前記水素ガスを供給する第1供給機構を備えた被牽引車を牽引するための牽引部と、前記被牽引車から前記水素ガスの供給を受ける水素給気口と、前記第1供給機構における第1供給バルブの開閉を制御するバルブ制御情報を生成する牽引車側制御部と、を含む燃料電池車であって、前記被牽引車又は前記燃料電池車の少なくとも一方における衝突荷重を検出する牽引車側衝撃検知部と、をさらに含み、前記牽引車側制御部は、前記牽引車側衝撃検知部の検知結果に基づいて、前記第1供給バルブを閉じる制御を行う
【0013】
また、上記課題を解決するため、本発明の一実施形態における燃料電池車に牽引される被牽引車は、()牽引車に供給する水素ガスが充填された第1水素タンクを搭載するタンク搭載部と、前記第1水素タンクと接続されて前記水素ガスを前記牽引車に供給する第1供給バルブを含む第1供給機構と、前記牽引車へ前記水素ガスの供給を行うために上記第1供給機構を制御する被牽引車側制御部と、を含み、前記被牽引車側制御部は、前記第1水素タンクに残存する水素燃料の情報を含む燃料供給要求を受信する燃料供給要求受信部と、前記第1水素タンクの水素燃料に関する情報を生成する燃料情報生成部と、を有する
【0014】
さらに、上記課題を解決するため、本発明の一実施形態における燃料電池車に牽引される被牽引車は、(牽引車に供給する水素ガスが充填された第1水素タンクを搭載するタンク搭載部と、前記第1水素タンクと接続されて前記水素ガスを前記牽引車に供給する第1供給バルブを含む第1供給機構と、前記牽引車へ前記水素ガスの供給を行うために上記第1供給機構を制御する被牽引車側制御部と、を含む、燃料電池車に牽引される被牽引車であって、前記被牽引車又は前記牽引車の少なくとも一方における衝突荷重を検出する被牽引車側衝撃検知部を更に含み、前記被牽引車側制御部は、前記被牽引車側衝撃検知部の検知結果に基づいて、前記第1供給バルブを閉じる制御を行う
【0015】
また、上記した(又は(6) に記載の被牽引車においては、()前記タンク搭載部は、前記第1水素タンクを複数搭載し、前記被牽引車側制御部は、前記複数の第1水素タンクの水素燃料に関する情報を生成することが好ましい。
【0017】
また、上記課題を解決するため、本発明の一実施形態における車両システムは、(水素ガスが充填された第1水素タンクと前記水素ガスを供給する第1供給機構を備えた被牽引車を牽引するための牽引部と、前記被牽引車から前記水素ガスの供給を受ける水素給気口と、前記第1供給機構における第1供給バルブの開閉を制御するバルブ制御情報を生成する牽引車側制御部と、を含む燃料電池車と、牽引車としての前記燃料電池車に供給する水素ガスが充填された第1水素タンクを搭載するタンク搭載部と、前記第1水素タンクと接続されて前記水素ガスを前記牽引車に供給する第1供給バルブを含む第1供給機構と、前記牽引車へ前記水素ガスの供給を行うために上記第1供給機構を制御する被牽引車側制御部と、を含む前記被牽引車と、で構成されている。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、燃料電池車において航続距離を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】一実施形態に係る燃料電池車両システムの全体構成図その1(側面図)である。
図2】一実施形態に係る燃料電池車両システムの全体構成図その2(平面図)である。
図3】燃料電池車両システムのうち牽引車(燃料電池車)における制御ブロック図である。
図4】燃料電池車両システムのうち被牽引車(トレーラー)における制御ブロック図である。
図5】牽引車(燃料電池車)側における燃料受領方法を示すフローチャートである。
図6】被牽引車(トレーラー)側における燃料供給方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
次に本発明を実施するための好適な実施形態について説明する。また、以下で詳述する以外の構成については、上記した特許文献を含む公知の燃料電池システムに関する要素技術や構成を適宜補完してもよい。
【0021】
<燃料電池車両システム300>
図1に示すとおり、本実施形態における燃料電池車両システム300は、1又は複数の高圧水素タンクを搭載するトレーラー100(被牽引車)と、このトレーラー100から水素燃料の供給を受ける燃料電池車200(牽引車)と、を備えて構成されている。
【0022】
同図に示すとおり、トレーラー100と燃料電池車200は、牽引車側から牽引が可能な牽引部50を介して接続されている。かような牽引部50としては、例えばカプラーを用いたヒッチボール・カプラー式、カプラーとキングピンとの組合せ、あるいはA-Dollyタイプなど、トレーラー部分の大きさに応じて適切な強度と可動範囲を併せ持つ公知の種々の連結器・連結構造が適用できる。
【0023】
<トレーラー100(被牽引車)>
次に、図1及び2を参照しつつ、燃料電池車両システム300を構成するトレーラー100(被牽引車)について説明する。
これらの図から明らかなとおり、トレーラー100は、タンク搭載部10と、第1供給機構20と、被牽引車側制御部30と、を少なくとも含んで構成されている。なお以下で説明する構成以外については、公知のトレーラーにおける種々の構造を適用してもよい。
【0024】
タンク搭載部10は、牽引車(燃料電池車200)に供給する水素ガス(水素燃料)が充填された第1水素タンクHT1を搭載する機能を有している。かようなタンク搭載部10は、第1水素タンクHT1を搭載して固定する金属フレームで構成されている。なお、第1水素タンクHT1の固定方法としては、タンクが意図せず離脱しない限り特に制限はなく、例えば特開2017-144746号公報などに示される固定構造など種々の固定手法を採用できる。
【0025】
第1供給機構20は、牽引車(燃料電池車200)に水素ガスを適宜供給する機能を有し、第1水素タンクHT1と接続されて水素ガスを牽引車に供給可能な第1供給バルブ21と、第1水素タンクHT1から供給された水素ガスを減圧する公知の減圧弁22と、この減圧弁22を通過した水素ガスを牽引車(燃料電池車200)に供給する水素供給口23と、第1水素タンクHT1と水素供給口23とをつなぐ供給パイプ24と、を含んで構成されている。
【0026】
なお第1供給バルブ21は、例えば公知のソレノイドバルブを適用することができる。本実施形態では3つの第1水素タンクHT1のうち任意のタンクから水素ガスを供給することが可能となっている。また、図示では第1供給バルブ21は1つで構成されている例を説明したが、この形態に限られない。例えば第1水素タンクHT1ごとに第1供給バルブ21を設置するなど、第1水素タンクHT1の個数やコストに応じて任意の数だけ第1供給バルブ21を配設してもよい。
【0027】
なお水素供給口23は、供給配管PPを介して燃料電池車200(牽引車)側の水素給気口60と接続されている。この供給配管PPとしては、例えば蛇腹状金属材や樹脂材あるいはこれらの複合材などで構成されて適切な強度と可撓性を併せ持つ公知の種々の配管構造が適用できる。
【0028】
被牽引車側制御部30は、燃料電池車200(牽引車)へ上記した水素ガスの供給を行う機能を有している。具体的に本実施形態の被牽引車側制御部30は、上記した第1供給機構20を制御して第1水素タンクHT1から減圧された水素を補助燃料として燃料電池車200に供給する制御を行う。
なお同図に示すとおり、トレーラー100(被牽引車)は、被牽引車側制御部30などを駆動するためのバッテリー40をさらに備えていてもよい。
【0029】
<燃料電池車200(牽引車)>
次に、図1及び2を参照しつつ、燃料電池車両システム300を構成する燃料電池車200(牽引車)について説明する。
これらの図から明らかなとおり、燃料電池車200は、牽引部50と、水素給気口60と、牽引車側制御部70と、第2供給機構80と、燃料電池90と、第2水素タンクHT2と、を少なくとも含んで構成されている。なお以下で説明する構成以外については、例えば特開2018-129272号公報や特開2019-68703号公報などに例示される公知の燃料電池車における構成や構造を適用してもよい。
【0030】
牽引部50は、上述のとおり、水素ガスが充填された第1水素タンクHT1とこの水素ガスを供給する第1供給機構20を備えたトレーラー100(被牽引車)を牽引する機能を有する。なお本実施形態では、牽引部50は燃料電池車200側の構成として説明しているが、必ずしも燃料電池車200側で必須ではなくトレーラー100側で有する構成としてもよい。
【0031】
水素給気口60は、上記した供給配管PPの一端と接続されて、この供給配管PPを介して被牽引車の水素供給口23から水素ガスの供給を受ける機能を有する。なお水素給気口60は、トレーラー100が連結されていない場合には不図示のカバーで封止される。
【0032】
牽引車側制御部70は、トレーラー100(被牽引車)側から水素ガスの供給を受けるために、前記した被牽引車側の第1供給機構20における第1供給バルブ21の開閉を制御するバルブ制御情報を生成する機能や、後述する第2供給機構80を制御する機能などを有している。
【0033】
第2供給機構80は、トレーラー100に搭載された第1水素タンクHT1と燃料電池車200に搭載された第2水素タンクHT2との少なくとも一方から水素燃料の供給を行う機能を有し、公知の燃料電池90に第2水素タンクHT2から水素ガスを供給する第2供給バルブ81と、供給配管PPを介して供給された第1水素タンクHT1からの水素ガスの供給を制御する給気バルブ82と、第2水素タンクHT2から供給された水素ガスを減圧する公知の減圧弁83と、燃料電池90へ上記した水素ガスを供給するための供給パイプ84と、を含んで構成されている。
【0034】
なお本実施形態では、第2供給バルブ81は、主バルブとして燃料電池90に水素ガスを供給しており、給気バルブ82とともに第1水素タンクHT1からの水素ガスの供給するバルブとしても機能している。これら第2供給バルブ81および給気バルブ82の具体例としては、例えば上記したソレノイドバルブなど公知の種々のバルブを適用できる。
【0035】
第2水素タンクHT2は、前記した第1水素タンクHT1とは搭載位置が異なり、燃料電池車200に搭載されている。この第2水素タンクHT2は、例えば上記した特開2017-144746号公報や特開2018-158613号公報などで例示されるごとき、公知の固定手法によって車体に固定されていてもよい。また、図示では1つの第2水素タンクHT2が例示されているが、この形態に限られず2つ以上の任意の数だけ第2水素タンクHT2を燃料電池車200に搭載してもよい。
【0036】
[燃料電池車200の牽引車側制御部70]
次に図3も参照しつつ、本実施形態における燃料電池車200の牽引車側制御部70について説明する。
同図に示すとおり、牽引車側制御部70は、例えば車両に搭載されるECUにおける一部の機能として組み込まれていてもよく、第1水素タンクHT1と第2水素タンクHT2の少なくとも一方から水素ガスを燃料電池90供給する機能を有している。
【0037】
より具体的に本実施形態の牽引車側制御部70は、燃料制御部71、被牽引車通信制御部72、報知制御部73、走行情報取得部74、及び牽引車側衝撃検知部75などを含んで構成されていることが好ましい。また、牽引車側制御部70は、車両にそれぞれ搭載されている公知のセンサ類S、メモリM、ナビゲーション装置NS、スピーカSP、ディスプレイDP、牽引車-被牽引車通信手段CM1及び外部通信装置CM2と電気的に接続されており、これらの接続先との間で各種の情報通信を実行することが可能となっている。
【0038】
なお上記した牽引車-被牽引車通信手段CM1及びインターネットなど公知の外部ネットワークNTと通信可能な外部通信装置CM2の具体例としては、通信方式を含め特に制限されず、車両に搭載可能な公知の通信装置を適用できる。また、センサ類Sとしては、図示では湿度センサS1、外気温センサS2および加速度センサS3が例示されているが、これらに限られず車両に搭載される既知のセンサを適宜追加してもよい。
【0039】
燃料制御部71は、燃料電池90に水素燃料を供給する制御を行う機能を有し、第1水素タンクHT1及び第2水素タンクHT2の少なくとも1つの残燃料を検出する残燃料検出部71a、走行に必要な水素燃料を算出する必要燃料算出部71b、および燃料電池90への供給燃料を決定する供給燃料決定部71cを含んで構成されてもよい。
【0040】
被牽引車通信制御部72は、上記した牽引車-被牽引車通信手段CM1を介して、トレーラー100の被牽引車側制御部30との間で各種の情報通信を行う機能を有する。
報知制御部73は、例えば燃料制御部71で生成した情報を、スピーカSPやディスプレイDPによって乗員に報知する機能を有する。
また、走行情報取得部74は、例えば上記したセンサ類Sやナビゲーション装置NSから走行中の各種情報(ルート情報や路面情報あるいは外気温などの気候情報など)を取得する機能を有する。
【0041】
牽引車側衝撃検知部75は、上記した加速度センサS3などのセンサ類Sを介して牽引車の衝突有無(衝突荷重など)を検出する機能を有する。また、牽引車側衝撃検知部75は、上記した牽引車の衝突有無を被牽引車側へ通知する機能と、被牽引車における衝突有無の通知を受信する機能と、をさらに有していてもよい。
【0042】
本実施形態の燃料電池車200は、牽引車又は被牽引車側の少なくとも一方における衝突荷重を検出する牽引車側衝撃検知部75を更に含み、牽引車側制御部70は、牽引車側衝撃検知部75の検知結果に基づいて被牽引車側の第1供給バルブ21を閉じる制御を行うバルブ制御情報を生成することが好ましい。これにより、牽引車側で生成された上記バルブ制御情報が被牽引車側に送信されて、衝突検知時など非常時には被牽引車側から牽引車側への水素燃料の供給を停止することができる。
【0043】
[トレーラー100の被牽引車側制御部30]
次に図4も参照しつつ、本実施形態におけるトレーラー100の被牽引車側制御部30について説明する。
同図に示すとおり、被牽引車側制御部30は、例えば公知のCPUなど情報通信可能なコンピュータで構成されており、第1水素タンクHT1に充填された水素ガスを燃料電池90供給する機能を有している。
【0044】
より具体的に本実施形態の被牽引車側制御部30は、燃料供給要求受信部31、残燃料検出部32、燃料情報生成部33、燃料供給制御部34、及び被牽引車側衝撃検知部35などを含んで構成されていることが好ましい。また、被牽引車側制御部30は、被牽引車にそれぞれ搭載可能な公知のセンサ類S、メモリM、および牽引車-被牽引車通信手段CM1などと電気的に接続されており、これらの接続先との間で各種の情報通信を実行することが可能となっている。なお図示では、被牽引車側に搭載されるセンサ類Sの例として、加速度センサS4と湿度センサS5を例示したが、これらに限られず温度センサなど車両に搭載される公知の種々のセンサを組み込んでもよい。
【0045】
燃料供給要求受信部31は、燃料電池車200(牽引車)側から送信される、第1水素タンクHT1に残存する水素ガスの残燃料情報や後述する燃料供給要求を受信する機能を有する。
残燃料検出部32は、第1水素タンクHT1に残存する水素燃料の量を検出する機能を有する。図示されるとおり、被牽引車側に複数の第1水素タンクHT1が搭載されている場合には、タンクごとに残存する水素燃料の量が検出されることが好ましい。
【0046】
燃料情報生成部33は、燃料電池車200(牽引車)側の牽引車側制御部70に向けて、第1水素タンクHT1に残存する水素燃料の情報(水素燃料情報)を生成する機能を有する。
なお、上記のとおり被牽引車側に複数の第1水素タンクHT1が搭載されている場合、燃料情報生成部33は、複数の第1水素タンクHT1の水素燃料情報を生成する。このとき、燃料情報生成部33によって、タンクごとに残存する水素燃料情報が生成されることが好ましい。
【0047】
燃料供給制御部34は、例えば牽引車側の牽引車側制御部70の要求に応じて、上記した第1供給機構20を介して牽引車側へ水素燃料の供給制御を行う機能を有する。
被牽引車側衝撃検知部35は、上記した加速度センサS4などのセンサ類Sを介して被牽引車の衝突有無(衝突荷重など)を検出する機能を有する。また、被牽引車側衝撃検知部35は、上記した被牽引車の衝突有無を牽引車側へ通知する機能と、牽引車側から牽引車における衝突有無の通知を受信する機能と、をさらに有していてもよい。
【0048】
このように本実施形態のトレーラー100は、牽引車又は被牽引車の少なくとも一方における衝突荷重を検出する被牽引車側衝撃検知部35を更に含み、被牽引車側制御部30は、被牽引車側衝撃検知部35の検知結果に基づいて第1供給バルブ21を閉じる制御を行うことが好ましい。これにより、被牽引車側においても、牽引車又は被牽引車の衝突検知時など非常時に牽引車側への水素燃料の供給を停止することができる。
【0049】
<牽引車側における水素燃料の受領方法>
次に図5も参照しつつ、本実施形態の牽引車側における水素燃料の受領方法の一例について説明する。なお、以下で説明する水素燃料の受領方法は、例えばキャンプなど遠隔地へ比較的重量のある車両で向かうときなどに好適であり、典型的な例としては本実施形態のトレーラー100をキャンピングトレーラーとして利用する場合などが挙げられる。
【0050】
したがって、本実施形態では、第2水素タンクHT2を搭載する燃料電池車200が、キャンピング設備も併設された第1水素タンクHT1を搭載するトレーラー100を牽引して走行することが想定できる。
まずステップ1では、本体燃料、すなわち燃料電池車200の第2水素タンクHT2における水素燃料が所定値以下であるか否かが判定される。この本体燃料が所定値以上であるとき(ステップ1でNo)は、例えばステップ1に戻って所定時間後で処理をふたたび継続してもよい。なお、上記した「所定値」にも特に制限はなく、例えば従来のように燃料切れ警告が出る程度の値でもよいし、乗員が任意の値を設定してもよい。
【0051】
なお本実施形態では本体燃料として燃料電池車200の第2水素タンクHT2を設定しているが、これに限られずトレーラー100の第1水素タンクHT1を本体燃料として設定してもよい。このとき、例えばトレーラー100がキャンピング仕様の場合には、第1水素タンクHT1内のすべての水素燃料を本体燃料とするのではなく、調理用や炊事用などキャンプに通常必要な燃料の分は確保しておくことが望ましい。
【0052】
このように、本実施形態では、第2水素タンクHT2に対して第1水素タンクHT1を優先して使用するようにしてもよい。より具体的には、牽引車側制御部70は、第2水素タンクHT2に対して第1水素タンクHT1を優先するように被牽引車側の第1供給機構20を制御してもよい。
【0053】
次いで本体燃料が所定値以下となった場合(ステップ1でYes)には、ステップ2で、残燃料情報要求の処理が実行される。より具体的には、牽引車側制御部70の燃料制御部71及び被牽引車通信制御部72は、牽引車-被牽引車通信手段CM1を介し、被牽引車側制御部30に対して第1水素タンクHT1に残存する水素燃料の情報(残燃料情報)の送信を要求する。
【0054】
続くステップ3では、受信した第1水素タンクHT1に残存する水素燃料の残燃料情報と、牽引車側の第2水素タンクHT2に残存する水素燃料の残燃料情報と、に基づいて、燃料電池90へ供給する供給燃料が決定される。より具体的には、例えば牽引車側制御部70の報知制御部73は、音声又は映像で第1水素タンクHT1と第2水素タンクHT2のいずれの水素燃料を使用するか乗員に選択させる制御を行ってもよい。または、牽引車側制御部70は、第2水素タンクHT2に対して第1水素タンクHT1を優先して燃料電池90へ供給する供給燃料を決定してもよい。
【0055】
そしてステップ4では、例えばディスプレイDPやスピーカSPを介して、ステップ3で決定された態様に基づいて乗員による燃料電池90への水素燃料の供給可否が選択される。なお、このステップ4は必須ではなく、ステップ3で供給燃料が決定されたら続くステップ5へ移行してもよい。
【0056】
続くステップ5では、第1水素タンクHT1及び第2水素タンクHT2の少なくとも一方からの燃料受領制御が実行される。より具体的に、例えばステップ3で第1水素タンクHT1から水素燃料の供給を受けることが決定されている場合には、牽引車側制御部70は、燃料供給要求として、トレーラー100の第1供給機構20における第1供給バルブ21の開閉を制御するバルブ制御情報を生成する。また、被牽引車側制御部30は、牽引車-被牽引車通信手段CM1を介して上記バルブ制御情報を受信し、このバルブ制御情報に基づいて第1供給機構20を制御する。これにより、第1水素タンクHT1の水素燃料が、供給配管PPを介して燃料電池車200の燃料電池90へ供給されることになる。
【0057】
なお、上記した燃料受領制御が実行される間では、牽引車側衝撃検知部75は、上述のとおり被牽引車側又は牽引車側の少なくとも一方での衝突有無を検出しており、この検知結果に基づいて何らかの衝突が発生した場合には第1供給バルブ21を閉じる制御が行われることが望ましい。
【0058】
また、本実施形態では、ステップ5において第1水素タンクHT1から水素燃料が燃料電池90へ供給されているが、これと並行して第2水素タンクHT2からも水素燃料が燃料電池90へ供給されてもよい。
また、牽引車側制御部70は、第1水素タンクHT1に残存する水素燃料(第1残水素ガス量)と、第2水素タンクHT2に残存する水素燃料(第2残水素ガス量)と、の比較結果に基づいて、上記したバルブ制御情報を生成するようにしてもよい。
【0059】
そしてステップ5の後は、ステップ6で燃料電池90による発電の停止有無が判定される。より具体的には、例えば車両に搭載された電動モーターやヒータの駆動、バッテリーへの充電あるいは電力の外部供給等が不要となるなどして、上位プログラムからの燃料電池90への発電要求がOFFとされた場合(ステップ6でYes)には、上記した処理を終了する。一方で、上記した燃料電池90への発電要求がいまだ継続されている場合(ステップ6でNo)には、ステップ1に戻ってふたたび上記した処理を継続する。
【0060】
<被牽引車側における水素燃料の供給方法>
次に図6も参照しつつ、本実施形態の被牽引車側における水素燃料の供給方法の一例について説明する。なお、この水素燃料の供給方法は、上記で説明した牽引車側における水素燃料の受給方法に対応しており、牽引車側制御部70と被牽引車側制御部30との情報通信に基づいて実行される。
【0061】
まずステップAでは、被牽引車側制御部30において、図5のステップ2における残燃料情報要求を牽引車側制御部70から受信したか否かが判定される。そして残燃料情報要求が未だ受信されていない場合(ステップAでNo)には受信確認を継続する一方で、残燃料情報要求を受信した場合(ステップAでYes)にはステップBへ移行する。
【0062】
続くステップBでは、上記した残燃料情報要求を受けて、被牽引車側制御部30は、残燃料情報を生成するとともに、牽引車-被牽引車通信手段CM1を介して牽引車側制御部70へ当該生成した残燃料情報を送信する。より具体的には、燃料供給要求受信部31が牽引車側からの残燃料情報要求を受信すると、残燃料検出部32は、第1水素タンクHT1に残存する水素燃料の量を検出する。
【0063】
このとき、第1水素タンクHT1が複数搭載されている場合には、残燃料検出部32によって、タンクごとに水素燃料の量が検出されてもよい。
そして燃料情報生成部33は、残燃料検出部32で検出された水素燃料の量に基づいて残燃料情報を生成して牽引車側制御部70へ送信する。
【0064】
そして上記した残燃料情報を牽引車側制御部70へ送信した後、続くステップCでは、牽引車側制御部70から燃料供給要求を受信したか否かが判定される。なお、この燃料供給要求は、例えば牽引車側制御部70においてステップ5の燃料受領制御に基づいて実行される。
【0065】
そしてステップDから明らかなとおり、被牽引車側制御部30は、予め定めた所定時間の間、燃料供給要求を受信していないか判定し、燃料供給要求を受信したらステップEへ移行する。なお「所定時間」の具体値としては、特に制限はなく、例えば数秒間~数分間など任意の時間を設定してもよい。
【0066】
上記した牽引車側制御部70からの燃料供給要求を受けて、続くステップEでは、被牽引車側制御部30によって水素燃料を牽引車の燃料電池90へ供給する燃料供給制御が実行される。より具体的に燃料供給制御部34は、上記した第1供給機構20を制御して第1水素タンクHT1から水素燃料の供給を開始する。
【0067】
第1水素タンクHT1から供給された水素燃料は、上述したとおり供給配管PPを介して燃料電池車200へ供給される。その後、第1水素タンクHT1から供給された水素燃料は、燃料電池車200における第2供給機構80を介して適切な供給量で燃料電池90へ供給される。
【0068】
なお、上記した燃料供給制御が実行される間では、被牽引車側衝撃検知部36は、上述のとおり被牽引車側又は牽引車側の少なくとも一方で衝突有無を検出しており、この検知結果に基づいて何らかの衝突が発生した場合には第1供給バルブ21を閉じる制御が行われることが望ましい。
【0069】
そしてステップEの後は、ステップFで牽引車(燃料電池車200)側の牽引車側制御部70からの停止処理要求の有無が判定されて、上記した牽引車からの停止処理要求を受信した場合(ステップFでYes)には、上記した処理を終了する。一方で、牽引車からの停止処理要求を受信していない場合(ステップFでNo)には、ステップAに戻ってふたたび上記した処理を継続する。
【0070】
以上説明した本実施形態によれば、被牽引車側から充分な量の水素燃料が牽引車へ供給されるため、燃料電池車において航続距離を大きく向上させることが可能となっている。
なお、本実施形態のトレーラー100は、公知のバッテリー(不図示)を搭載してもよい。トレーラー100側にも大容量バッテリーなどが搭載されている場合には、被牽引車側でもエネルギーを生成することが可能となり、例えばキャンプ用途などで利便性を大幅に向上させることができる。
【0071】
例えば、牽引車側制御部70は、図5におけるステップ1の後に、ナビゲーション装置NSから自車位置と最寄りの供給ステーションの位置に関する情報を受信し、この供給ステーションで水素燃料を補充可能か否か判定してもよい。そして供給ステーションに到達可能と判定された場合には、被牽引車側と供給ステーションのいずれで燃料補充を行うか乗員に選択させてもよい。
【0072】
さらには、例えば牽引車側制御部70は、ナビゲーション装置NSやセンサ類Sから燃料電池車200の走行情報(路面情報やルート情報など)を取得し、この走行情報を加味して燃料受領制御を選択してもよい。より具体的には、牽引車側制御部70は、上記した走行情報取得部74で取得した走行情報に基づいて、第1水素タンクHT1と第2水素タンクHT2の少なくとも一方から水素燃料の供給制御を行ってもよい。
【0073】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。すなわち当業者であれば上記した実施形態に対して更なる修正を試みることは明らかであり、これらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【符号の説明】
【0074】
100 トレーラー(被牽引車)
10 タンク搭載部
20 第1供給機構
30 被牽引車側制御部
200 燃料電池車(牽引車)
50 牽引部
60 水素給気口
70 牽引車側制御部
80 第2供給機構
90 燃料電池
300 燃料電池車両システム
図1
図2
図3
図4
図5
図6