(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-04
(45)【発行日】2023-12-12
(54)【発明の名称】商品注文システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0601 20230101AFI20231205BHJP
【FI】
G06Q30/0601
(21)【出願番号】P 2020041146
(22)【出願日】2020-03-10
【審査請求日】2022-09-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000243803
【氏名又は名称】未来工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】橋本 正就
(72)【発明者】
【氏名】兒玉 敏雄
【審査官】岩橋 龍太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-219809(JP,A)
【文献】特開2003-308479(JP,A)
【文献】特開2003-309689(JP,A)
【文献】特開2003-099638(JP,A)
【文献】特開2004-145902(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
販売者が製造販売する商品を購入する購入者が有する情報通信装置と、前記商品の注文を受け付ける管理サーバと、が通信回線を介して情報通信可能とされ、
前記購入者が注文する前記商品の品目を特定でき、かつ注文する数を特定できる注文情報が表示された注文票を用いて前記商品の注文の受付を前記管理サーバで行う商品注文システムであって、
前記管理サーバは、前記購入者が有する前記情報通信装置によって送信された前記注文票の画像データを受信するサーバ情報通信部と、
前記サーバ情報通信部の受信した前記画像データから前記注文情報のテキストデータを生成するテキストデータ生成部と、
前記画像データを画像として表示する画像表示欄、及び前記テキストデータ生成部によって生成されたテキストデータをテキストとして表示するテキスト表示欄を有するとともに前記注文情報に基づく注文を受け付けるための注文受付画面を表示させる注文受付画面表示部と、
前記販売者が扱う商品に係る商品データが登録された商品データ記憶部と、
前記テキストデータが含む前記商品の品目データを、前記商品データ記憶部に登録された前記商品データと比較する比較部と、
前記商品に対応する代替商品データが登録された代替商品データ記憶部と、
前記比較部による比較の結果、前記品目データが前記商品データ記憶部に登録されている前記商品データに存在しない場合で、かつ前記品目データが前記代替商品データ記憶部に登録されている前記代替商品データと一致する場合に、当該一致する前記代替商品データに対応する商品に係る情報を前記注文受付画面に表示させる代替商品表示部と、を有することを特徴とする商品注文システム。
【請求項2】
前記販売者の有する情報通信装置と、前記購入者からの前記注文を受け付けて前記販売者に前記商品の注文を行う代理店が有する情報通信装置と、前記管理サーバの前記サーバ情報通信部と、が前記通信回線を介して情報通信可能とされ、
前記注文受付画面表示部は、前記代理店が有する前記情報通信装置のディスプレイに前記注文受付画面を表示させる請求項1に記載の商品注文システム。
【請求項3】
前記注文受付画面表示部は、前記比較部による比較の結果、前記品目データが前記商品データ記憶部に登録されている前記商品データと一致する場合に、当該一致する前記商品データに係る情報のテキストを前記テキスト表示欄に表示させる請求項1又は請求項2に記載の商品注文システム。
【請求項4】
前記管理サーバは、前記注文受付画面に表示された情報を、確認情報として前記購入者が有する前記情報通信装置に送信させる確認情報送信部を備える請求項1~請求項3のいずれか一項に記載の商品注文システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品の注文の受付を管理サーバで行う商品注文システムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、建物の建築工事の途中に、商品としての建築設備資材が必要になると、建築現場を監督する現場監督者などの購入者は、建築設備資材の販売者又は代理店に対して建築設備資材の注文を行う。建築設備資材の注文は、例えば特許文献1に開示されるように、現場監督者が注文票に、注文する商品の品名、数等を記入し、その注文票をファクシミリによって販売者に送信する。販売者は、注文票をファクシミリで受信すると、ファクシミリで受信した注文票のイメージ情報をコンピュータに取り込ませる。また、コンピュータには、注文票のイメージマスター情報と、商品明細マスター情報が入力されている。
【0003】
コンピュータの画面には、注文票のイメージ情報が表示されると同時に、受信された注文票に該当する商品明細のイメージ情報が表示される。そして、販売者は、コンピュータの画面表示を確認しながら注文受付作業を行う。販売者は、注文票の数量の欄に記載された注文数を、画面に表示されているイメージ情報に入力することで注文情報の一つである注文数量がコンピュータに入力され、注文が受け付けられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1のシステムにおいて、注文情報の入力は、コンピュータに取り込まれた注文票のイメージ情報を画面上で確認しながら行っているため、注文票のイメージ情報が不鮮明であったりすると、注文情報を正確に把握できなくなり、注文受付作業については改善の余地がある。
【0006】
本発明の目的は、注文受付作業の作業効率を向上できる商品注文システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記問題点を解決するための商品注文システムは、販売者が製造販売する商品を購入する購入者が有する情報通信装置と、前記商品の注文を受け付ける管理サーバと、が通信回線を介して情報通信可能とされ、前記購入者が注文する前記商品の品目を特定でき、かつ注文する数を特定できる注文情報が表示された注文票を用いて前記商品の注文の受付を前記管理サーバで行う商品注文システムであって、前記管理サーバは、前記購入者が有する前記情報通信装置によって送信された前記注文票の画像データを受信するサーバ情報通信部と、前記サーバ情報通信部の受信した前記画像データから前記注文情報のテキストデータを生成するテキストデータ生成部と、前記画像データを画像として表示する画像表示欄、及び前記テキストデータ生成部によって生成されたテキストデータをテキストとして表示するテキスト表示欄を有するとともに前記注文情報に基づく注文を受け付けるための注文受付画面を表示させる注文受付画面表示部と、を有することを要旨とする。
【0008】
また、商品注文システムについて、前記販売者の有する情報通信装置と、前記購入者からの前記注文を受け付けて前記販売者に前記商品の注文を行う代理店が有する情報通信装置と、前記管理サーバの前記サーバ情報通信部と、が前記通信回線を介して情報通信可能とされ、前記注文受付画面表示部は、前記代理店が有する前記情報通信装置のディスプレイに前記注文受付画面を表示させてもよい。
【0009】
また、商品注文システムについて、前記管理サーバは、前記販売者が扱う商品に係る商品データが登録された商品データ記憶部と、前記テキストデータが含む前記商品の品目データを、前記商品データ記憶部に登録された前記商品データと比較する比較部と、を備え、前記注文受付画面表示部は、前記比較部による比較の結果、前記品目データが前記商品データ記憶部に登録されている前記商品データと一致する場合に、当該一致する前記商品データに係る情報のテキストを前記テキスト表示欄に表示させてもよい。
【0010】
また、商品注文システムについて、前記管理サーバは、前記商品に対応する代替商品データが登録された代替商品データ記憶部と、前記比較部による比較の結果、前記品目データが前記商品データ記憶部に登録されている前記商品データに存在しない場合で、かつ前記品目データが前記代替商品データ記憶部に登録されている前記代替商品データと一致する場合に、当該一致する前記代替商品データに対応する商品に係る情報を前記注文受付画面に表示させる代替商品表示部と、を備えていてもよい。
【0011】
上記問題点を解決するための商品注文システムは、商品を製造販売する販売者が有する情報通信装置と、前記商品を購入する購入者が有する情報通信装置と、前記購入者からの注文を受け付けて前記販売者に前記商品の注文を行う代理店が有する情報通信装置と、前記販売者又は前記代理店が管理する管理サーバと、が通信回線を介して情報通信可能とされ、前記購入者が注文する前記商品の品目を特定でき、かつ注文する数を特定できる注文情報が表示された注文票を用いて前記商品の注文の受付を前記管理サーバで行う商品注文システムであって、前記管理サーバは、前記購入者が有する前記情報通信装置によって送信された前記注文票の画像データを受信するサーバ情報通信部と、前記サーバ情報通信部の受信した前記画像データから前記注文情報のテキストデータを生成するテキストデータ生成部と、前記販売者が扱う商品に係る商品データが登録された商品データ記憶部と、前記商品に対応する代替商品データが登録された代替商品データ記憶部と、前記テキストデータが含む前記商品の品目データを、前記商品データ記憶部に登録された前記商品データ及び前記代替商品データ記憶部に登録された前記代替商品データと比較する比較部と、
前記比較部による比較の結果、前記品目データが前記商品データ記憶部に登録されている前記商品データと一致する場合は、当該一致する前記商品データに対応する商品を前記注文情報とし、前記品目データが前記代替商品データ記憶部に登録されている前記代替商品データと一致する場合は、当該一致する前記代替商品データに対応する商品を前記注文情報として、前記注文情報を前記購入者が有する前記情報通信装置に送信し、当該購入者が有する前記情報通信装置に前記注文情報を確認させるための確認情報を表示させる確認情報送信部と、を有することを要旨とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、注文受付作業の作業効率を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】実施形態の商品注文システムの構成を示す図。
【
図6】注文受付画面の注文入力欄に入力を行った状態を示す図。
【
図8】注文入力欄に代替商品を入力した状態を示す図。
【
図9】携帯端末装置のディスプレイに表示された確認情報を示す図。
【
図10】別例の管理サーバの構成を示すブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、商品注文システムを具体化した一実施形態を
図1~
図9にしたがって説明する。
図1に示すように、本実施形態の商品注文システム11は、商品としての建築設備資材に係る商品の注文の受付を、通信回線としてのネットワーク12を介して管理サーバ20で行うためのシステムである。なお、建築設備資材に係る商品とは、建物を建築する際に必要とされる資材に係る商品であり、例えば、配線用ボックス、地中埋設箱、コンクリート埋設管、電線管、排水管、給水管、ケーブル支持ラック等である。以下の説明において、建築設備資材に係る商品を単に「商品」と記載し、商品の購入者を単に「購入者」と記載する。また、商品は、販売者が製造販売する。
【0015】
商品注文システム11は、購入者が有する情報通信装置としての携帯端末装置13から行われた商品の注文を、ネットワーク12及び管理サーバ20を介して販売店又は代理店で受け付けるためのシステムである。なお、購入者は、例えば、建築現場で作業する作業者や現場監督者であり、携帯端末装置13を用いて建築現場から商品の注文を行うことができる者であれば、作業者や現場監督者以外の者でもよい。
【0016】
商品注文システム11は、購入者が有する携帯端末装置13と、商品を製造販売する販売者が管理する管理サーバ20と、携帯端末装置13と管理サーバ20とを相互に接続するネットワーク12と、を有する。また、商品注文システム11は、ネットワーク12を介して管理サーバ20と接続される複数の代理店端末装置50を有する。代理店端末装置50は、代理店が有する情報通信装置であり、例えばコンピュータである。なお、代理店は、購入者からの注文を受け付けて販売者に商品の注文を行う店のことである。
【0017】
携帯端末装置13は、OS(Operating System)、ブラウザ、アプリケーションがインストールされた汎用の携帯端末装置である。
図2に示すように、携帯端末装置13は、記憶装置、演算装置、及び制御装置から構成される端末制御部14と、ネットワーク12を介して情報を送受信する端末情報通信部15と、端末表示部16と、を備える。
【0018】
また、携帯端末装置13は、デジタルカメラといった撮影部17を備える。撮影部17は、写真撮影できるとともに、撮影部17によって生成される画像データとしての写真データを端末制御部14に出力する。端末制御部14は、撮影部17からの写真データを端末情報通信部15から送信させる。また、端末制御部14は、端末情報通信部15で受信した画像データを端末表示部16に表示させる。なお、携帯端末装置13は、写真を撮影でき、写真データを管理サーバ20に送信することができれば、如何なるものであってもよく、例えば、携帯電話、スマートフォン、PHS、タブレット端末などである。
【0019】
ここで、購入者が建築現場から商品を注文する際に行う行動について説明する。
購入者は、注文する商品の「品番」、「品名」、注文する「数」等を注文票に手書きする。この注文票に手書きされた情報が「注文情報」となる。この注文情報は、購入者によって購入される商品及び数を、販売者又は代理店で特定できる情報であるのが好ましい。上記の「品番」、「品名」は商品を特定できる情報であり、「品目」と記載する。注文票に手書きされる注文情報は、品目であるのが好ましいが、品目でなくても、例えば、「電気スイッチ用の箱」や、「エアコンのダクト用の管」など、商品を特定できる大まかな情報であってもよいし、建築現場で使用される通称や、略称などであってもよい。さらには、注文票に手書きされる注文情報は、他販売者が扱う商品の品名、品番等であってもよい。
【0020】
また、注文情報が手書きされる注文票は、販売者や代理店から付与された正式な注文用紙であるのが好ましいが、それに拘る必要はなく、例えば
図3に示すように、断ボールの切れ端、広告、レシート、新聞紙等であってもよい。つまり、注文票は、購入者が注文情報を手書きでき、撮影部17で写真撮影でき、撮影した写真から注文情報を確認できるものであれば、何でもよい。
【0021】
そして、建築現場から商品の注文を行う際、購入者は、注文情報が記入された注文票を携帯端末装置13の撮影部17によって写真撮影する。撮影部17は、写真データを生成し、生成した写真データを端末制御部14に出力する。購入者による携帯端末装置13の操作により、写真データの送信操作が行われると、端末制御部14は、写真データを端末情報通信部15からネットワーク12に向けて送信させる。
【0022】
図1に示すように、管理サーバ20は、販売者が管理するサーバであり、販売者が有する情報通信装置としてのサーバ19に接続されている。管理サーバ20は、携帯端末装置13から送信される写真データを、ネットワーク12を介して受信し、受信した写真データに応じて注文を受け付けるための注文受付画面を表示させるものである。
【0023】
図4に示すように、管理サーバ20は、管理サーバ20を制御するサーバ制御部21と、ネットワーク12を介してデータの送受信を行うモデム等のサーバ情報通信部22と、ハードディスク等から構成されたサーバ記憶部23と、を備える。また、管理サーバ20は、キーボードやポインティングデバイス等、情報を直接入力するための入力部24と、を備える。
【0024】
サーバ情報通信部22は、携帯端末装置13及び代理店端末装置50との間で各種データの送受信をネットワーク12を介して行う。
サーバ制御部21は、CPUと、RAM及びROM等からなる記憶部と、を含むマイクロコンピュータ等の回路よりなる。記憶部には、管理サーバ20を制御するための種々のプログラムが記憶されている。サーバ制御部21は、管理サーバ20の各種処理のうち少なくとも一部の処理を実行する専用のハードウェア、例えば、特定用途向け集積回路:ASICを備えていてもよい。そして、サーバ制御部21は、コンピュータプログラムに従って動作する1つ以上のプロセッサ、ASIC等の1つ以上の専用のハードウェア回路、あるいは、それらの組み合わせを含む回路として構成し得る。プロセッサは、CPU、並びに、RAM及びROM等のメモリを含む。メモリは、処理をCPUに実行させるように構成されたプログラムコードまたは指令を格納している。
【0025】
サーバ記憶部23は、商品データ記憶部26を備える。商品データ記憶部26には、販売者が製造販売する商品の情報である商品データが登録されている。商品データは、販売者が製造販売する商品に対し個別に付与、設定される品番、品名、サイズ、色、価格等であり、それら各種情報が商品に紐付けして登録されている。
【0026】
サーバ記憶部23は、代替商品データ記憶部27を備える。代替商品データ記憶部27には、販売者が製造販売する商品毎に設定される代替商品データが登録されている。代替商品データは、販売者が製造販売する商品の通称、略称、代替となり得る他販売者の商品の品番、品名等である。つまり、代替商品データは、販売者が製造販売する商品毎に設定された品名、品番とは異なるデータであり、商品データ以外の方法で商品を識別するためのデータであると言える。
【0027】
具体的に説明すると、上記したように、購入者が商品を注文するとき、販売者が製造販売する商品の正式な品番、品名を用いて注文する場合もあれば、商品の通称、略称で注文したり、他販売者が扱う商品の品番、品名を用いて注文したりする場合もある。例えば、購入者は、正式な品名が「XY管」という商品を注文するとき、「コンクリート埋設管」という通称で注文する場合があれば、他販売者である「○○社」の「AB管と同じ管」のような注文の仕方をする場合もある。
【0028】
このような商品の通称、略称、他販売者が扱う商品の品番、品名等が、販売者の商品に対応する代替商品データである。そして、上記代替商品データで注文されたとしても、販売者又は代理店であれば、概ね対応する商品の品名、品番を把握することができる。具体的には、上記した「コンクリート埋設管」という通称や、「○○社」の「AB管と同じ管」に対しては、販売者又は代理店は「XY管」であると判断できる。
【0029】
したがって、販売者又は代理店は、通称、略称、他販売者が扱う商品の品番、品名等を代替商品データとして設定し、設定した代替商品データを、入力部24を用いて、販売者が製造販売する商品と紐付けして代替商品データ記憶部27に登録する。
【0030】
なお、商品の通称、略称、他販売者が扱う商品の品番、品名等の代替商品データは、地域や購入者によって様々であり、多岐に亘るが、それら通称、略称などは、実際に注文を受け付ける代理店の方が、販売者と比べて、対応する商品を判断しやすい。そして、代理店又は販売者では、商品の通称、略称、他販売者が扱う商品の品番、品名等の代替商品データが注文情報として挙がる度に、代替商品データを商品に紐付けして代替商品データ記憶部27に登録し、代替商品データを増やしていく。
【0031】
さらに、代理店は、国内に数多く存在するため、各代理店が代替商品データ記憶部27に代替商品データを登録することにより、多くの代替商品データが代替商品データ記憶部27に蓄積されていく。例えば、一つの商品の品名に対し、数多くの通称、略称等の代替商品データが紐付けされることになる。このようにして代替商品データ記憶部27には、代替商品データが登録され、蓄積されていく。
【0032】
管理サーバ20のサーバ制御部21は、注文受付画面表示部28を備える。本実施形態では、注文受付画面表示部28は、注文を受け付けるための注文受付画面52を代理店端末装置50のディスプレイ51に表示させる。
【0033】
図5に示すように、注文受付画面52には、テキスト表示欄52a、画像表示欄としての写真表示欄52b、代替商品データ表示欄52c、注文ボタン52d、及び注文入力欄52eが表示される。
【0034】
携帯端末装置13の端末情報通信部15から送信された写真データは、管理サーバ20のサーバ情報通信部22で受信される。サーバ情報通信部22は、受信した写真データを注文受付画面表示部28に送信する。注文受付画面表示部28は、写真データに基づく写真を注文受付画面52の写真表示欄52bに表示させる。つまり、注文受付画面52には、購入者が携帯端末装置13の撮影部17によって写真撮影された写真が表示されることとなる。代理店では、注文受付画面52から、購入者の注文票を写真によって確認できる。したがって、注文受付画面表示部28は、注文受付画面52に写真データによって生成される写真を表示させる写真データ表示部として機能する。
【0035】
図4に示すように、管理サーバ20は、テキストデータ生成部31を備える。テキストデータ生成部31は、サーバ情報通信部22で受信した写真データから注文情報のテキストデータを生成する。テキストデータ生成部31としては例えば光学的文字認識(Optical Character Recognition/Reader:OCR)が挙げられる。テキストデータ生成部31は、写真データから生成したテキストデータを、サーバ制御部21の記憶部に一時的に記憶させる。注文受付画面表示部28は、サーバ制御部21の記憶部に記憶させたテキストデータをテキスト化して注文受付画面52のテキスト表示欄52aに表示させる。したがって、注文受付画面表示部28は、テキストデータによって生成されるテキストをテキスト表示欄52aに表示させるテキスト表示部として機能する。
【0036】
管理サーバ20のサーバ制御部21は、比較部34を備える。比較部34は、商品データ記憶部26に登録された商品データと、サーバ制御部21の記憶部に一時的に記憶させたテキストデータとを比較する。比較部34は、一時的に記憶されたテキストデータに含まれる品目データが、商品データ記憶部26に登録されている商品データとして存在するか否かを判定する。なお、品目データとは、商品を特定できる「品番」、「品名」を表示するデータのことであり、数や、色、サイズを表示するデータではない。
【0037】
比較部34は、テキストデータのうちの品目データに一致する商品データが商品データ記憶部26に登録されている場合、一致した商品データを注文受付画面表示部28に送信する。注文受付画面表示部28は、送信された商品データをテキスト化して注文受付画面52のテキスト表示欄52aに表示させる。したがって、注文受付画面52のテキスト表示欄52aには、購入者が手書きした注文情報がテキスト化して表示される。
【0038】
比較部34による比較の結果、テキストデータの中の品目データが、商品データ記憶部26に登録された商品データに一致せず、かつ品目データが、代替商品データ記憶部27に登録されている代替商品データと一致しない場合、比較部34は、写真データから生成されたテキストデータをそのまま注文受付画面表示部28に送信する。注文受付画面表示部28は、テキストデータをそのままテキスト化して注文受付画面52のテキスト表示欄52aに表示させる。したがって、注文受付画面52のテキスト表示欄52aには、購入者が手書きした注文情報がテキスト化して表示される。
【0039】
テキスト表示欄52aに表示されたテキストが、写真表示欄52bに表示された注文情報と異なる場合がある。本実施形態では、写真表示欄52bでは、「△△-234」「7本」となっていたが、テキストデータ生成部31によるテキストデータ化に伴い、「7」が誤認識され「1」となっている。この誤認識の対処方法は後に説明する。
【0040】
管理サーバ20のサーバ制御部21は、代替商品表示部35を備える。代替商品表示部35は、比較部34による比較の結果、テキストデータの中の品目データが、商品データ記憶部26に登録されている商品データと一致せず、かつ品目データが、代替商品データ記憶部27に登録されている代替商品データと一致した場合、代替商品表示部35は、登録されている代替商品データに対応する商品データをテキスト化して、「代替商品」として注文受付画面52に表示させる。
【0041】
代替商品は、注文受付画面52に設けられる代替商品データ表示欄52cに表示される。つまり、代替商品表示部35は、比較部34による比較の結果、テキストデータの中の品目データが、代替商品データ記憶部27に登録されている代替商品データと一致した場合、登録されている代替商品データに紐付けされた商品データをテキスト化して、代替商品として注文受付画面52に表示させる。
【0042】
また、本実施形態では、代替商品表示部35を人工知能として機能させている。具体的には、代替商品表示部35は、比較部34による比較の結果、テキストデータの中の品目データが、商品データ記憶部26に登録されている商品データと一致しない場合、代替商品データ記憶部27に蓄積された通称、略称、他販売者が扱う商品の品番、品名等の代替商品データから、対応する代替商品を選択、決定できるようになっている。つまり、代替商品表示部35は、教師有り学習モデルによる機械学習を行う。教師有り学習モデルとしては、例えば、サポートベクタマシン、ニューラルネットワーク、ナイーブベイズ、ディープラーニング、決定木等を採用することが可能である。機械学習に用いる教師データは、上記した商品の通称、略称、他販売者の扱う商品の品番、品名が用いられる。代替商品表示部35は、代替商品データを教師データとして機械学習し、代替商品データに対応する代替商品を選択、決定する。
【0043】
管理サーバ20は、注文受付画面52の代替商品データ表示欄52cに、入力欄送信ボタン60を表示させる入力欄送信ボタン表示部36を備える。
図5に示すように、入力欄送信ボタン60は、代替商品データ表示欄52cの代替商品データに紐付けされた商品のテキストに並んで表示される。そして、入力欄送信ボタン60を押下すると、代替商品データに紐付けされた代替商品の品番を注文入力欄52eの品番の欄に表示させることができるようになっている。
【0044】
注文受付画面表示部28は、注文受付画面52に注文入力欄52eを表示させる。注文入力欄52eは、注文する商品の品番、品名、数を入力するための欄である。代理店では、入力部24を操作して、テキスト表示欄52aに表示されている品番、数のテキストをコピーして、注文入力欄52eの品番、数の欄にペーストする。このとき、注文入力欄52eに品番がペーストされると、注文受付画面表示部28は、商品データ記憶部26から品番に紐付けされた品名を検索し、品名の欄に、商品データ記憶部26に登録されている「品名」を表示させる。なお、注文入力欄52eに、テキスト表示欄52aに表示されている品番をペーストしたときに品名を表示させる機能はなくてもよい。この場合、注文入力欄52eの品名の欄には、代理店によって、品番に紐付けされた品名を検索して入力部24によって直接入力してもよい。
【0045】
又は、代理店は、テキスト表示欄52aに表示されている品番及び数を、コピーアンドペーストすることなく、注文入力欄52eの品番の欄及び数の欄に入力部24によって直接入力してもよい。要は、写真表示欄52bに表示される注文情報及びテキスト表示欄52aに表示されるテキストから注文内容を抽出し、抽出した内容を代理店で確認することができれば、注文内容の注文入力欄52eへの入力方法はどのような方法であってもよい。
【0046】
図8に示すように、注文受付画面52への各種入力操作が行われると、代理店端末装置50のディスプレイ51には、購入者からの注文を受け付けるための注文受付画面52が完成した状態で表示される。完成した注文受付画面52を確認することで、代理店は購入者からの注文を受け付けたことが分かる。
【0047】
図4に示すように、管理サーバ20のサーバ制御部21は、注文受付画面52に表示された情報を、確認情報として携帯端末装置13に送信させる確認情報送信部37を備える。代理店による代理店端末装置50の操作により、確認情報送信部37は、確認情報をサーバ情報通信部22から携帯端末装置13に送信する。
【0048】
携帯端末装置13の端末情報通信部15により、管理サーバ20からの確認情報が受信された状態で、購入者による携帯端末装置13の操作が行われると、端末制御部14は、端末表示部16に確認情報を表示させる。
【0049】
図9に示すように、確認情報には、購入者によって注文された商品の品番、品名、及び個数が含まれる。本実施形態では、確認情報は、比較部34による比較に伴い表示された品番、品名が含まれるとともに、代替商品データに紐付けされた商品の品番、品名が含まれる。加えて、本実施形態では、確認情報には、注文情報に基づいて算出された見積金額も含まれる。
【0050】
本実施形態のサーバ制御部21は、注文受付画面表示部28、比較部34、代替商品表示部35、入力欄送信ボタン表示部36、及び確認情報送信部37としての機能を有する。
【0051】
次に、商品注文システム11を用いた商品の注文方法を説明する。
図7に示すように、まず、建築現場において、購入者が、注文する商品の「品番」、及び注文する「数」を注文票に手書きし(ステップS11)、注文情報を記入した注文票を作成する。
【0052】
次に、購入者は、注文情報が記入された注文票を、携帯端末装置13の撮影部17によって写真撮影する(ステップS12)。携帯端末装置13の撮影部17により写真データが生成される。購入者による携帯端末装置13の操作により、端末情報通信部15からネットワーク12を介して管理サーバ20に向けて写真データが送信される(ステップS13)。
【0053】
管理サーバ20のサーバ情報通信部22は、携帯端末装置13から送信された写真データをネットワーク12を介して受信する(ステップS21)。管理サーバ20の注文受付画面表示部28は、代理店端末装置50のディスプレイ51に注文受付画面52を表示させる。
【0054】
図5に示すように、注文受付画面表示部28は、写真データから生成された写真を注文受付画面52の写真表示欄52bに表示させる(ステップS22)。具体的には、注文受付画面52の写真表示欄52bには、「○○-123」「2コ」「△△-234」「7本」「×××-××」「1コ」と注文情報が記入された注文票の写真が表示される。
【0055】
また、テキストデータ生成部31は、写真データから注文情報のテキストデータを生成し、生成したテキストデータをサーバ制御部21の記憶部に一時的に記憶させる。
図7に示すように、比較部34は、一時的に記憶させたテキストデータと、商品データ記憶部26に登録された商品データとが一致するか否かを判定する(ステップS23)。比較部34は、テキストデータの品目データが、商品データ記憶部26に登録されている商品データに一致する場合(ステップS23でYES)、一致した商品データの情報として、品番のテキストデータを注文受付画面表示部28に送信し、注文受付画面表示部28は、テキストデータをテキスト化して注文受付画面52のテキスト表示欄52aに表示させる(ステップS24)。
【0056】
具体的には、
図5に示すように、注文受付画面表示部28は、注文受付画面52のテキスト表示欄52aに、品番「○○-123」、品番「△△-234」を表示させる。このとき、注文受付画面表示部28は、品番に対応する「数」もテキスト表示欄52aに表示させる。
【0057】
一方、
図7に示すように、比較部34は、テキストデータの品目データが、商品データ記憶部26に登録されている商品データに一致しない場合(ステップS23でNO)、テキストデータの品目データが、代替商品データ記憶部27に登録されている代替商品データと一致するか否かを判定する(ステップS25)。テキストデータの品目データが、商品データ記憶部26に登録されている商品データに一致せず、かつテキストデータの品目データが、代替商品データ記憶部27に登録されている代替商品データと一致する場合(ステップS25でYES)、代替商品表示部35は、登録されている代替商品データに紐付けされた商品データをテキスト化し、代替商品として代替商品データ表示欄52cに表示させる(ステップS26)。
【0058】
具体的には、
図6に示すように、テキスト表示欄52aに表示された「×××-××」の代替商品データに対応する商品として「○○-345」が代替商品データ記憶部27に登録されている場合、代替商品表示部35は、「×××-××の代替候補○○-345」を代替商品データ表示欄52cに表示させる。なお、このとき、入力欄送信ボタン表示部36は、代替商品データ表示欄52cに、入力欄送信ボタン60を表示させる。同時に、注文受付画面表示部28は、「×××-××」をテキスト表示欄52aに表示させる。
【0059】
また、代替商品表示部35は、代替商品データを教師データとして機械学習し、代替商品データに対応する商品を選択、決定し、決定した商品データをテキスト化し、代替商品として代替商品データ表示欄52cに表示させてもよい(ステップS26)。
【0060】
一方、
図7に示すように、テキストデータの品目データが、商品データ記憶部26に登録されている商品データに一致せず、かつテキストデータの品目データが、代替商品データ記憶部27に登録されている代替商品データと一致しない場合(ステップS25でNO)、注文受付画面表示部28は、テキストデータを、そのままテキスト表示欄52aに表示させる(ステップS27)。また、注文受付画面表示部28は、ステップS22~S27に並行して注文受付画面52に注文入力欄52eを表示させる(ステップS28)。
【0061】
次に、代理店では、注文受付画面52を確認し、テキスト表示欄52aのテキストと、写真表示欄52bの写真とを見比べて、
図6に示すように、注文入力欄52eの品番、品名、数の欄に、注文情報を入力する(ステップS31)。このとき、注文入力欄52eに品番が入力されると、注文受付画面表示部28は、商品データ記憶部26から品番に紐付けされた品名を検索し、品名の欄に、商品データ記憶部26に登録されている「品名」を表示させる。
【0062】
また、テキスト表示欄52aに表示されるテキストの内容と、写真表示欄52bに表示される写真の内容とが異なる場合がある。これは、例えば、テキストデータ生成部31によってテキストデータを生成した際に誤認識することなどが原因である。
【0063】
具体的には、
図6に示すように、写真表示欄52bに表示された写真では、「△△-234」「7本」となっていたが、テキストデータ生成部31によるテキストデータ化に伴い、「7」が誤認識され「1」となっている。代理店では、写真表示欄52bの内容に基づいて、注文入力欄52eに注文情報を入力するとき、品番「△△-234」の数を「7」と訂正して入力する。
【0064】
また、ステップS31において、代替商品データ表示欄52cに表示される代替商品が、購入者の注文に合致する商品であると、代理店が判断した場合、代理店は、入力欄送信ボタン60を押下する。すると、
図8に示すように、注文入力欄52eには、代替商品データの品番「×××-××」に紐付けされた代替商品である「○○-345」が、数「1」とともに入力される。このとき、注文入力欄52eに品番が入力されると、注文受付画面表示部28は、商品データ記憶部26から品番に紐付けされた品名を検索し、品名の欄に、商品データ記憶部26に登録されている「品名」を表示させる。
【0065】
その結果、注文情報の全てが注文入力欄52eに表示され、注文受付画面52が完成する(ステップS29)。
ここで、代理店では、注文受付画面52を確認することにより、注文金額を見積もった見積金額を算出する(ステップS32)。見積金額は、注文を受けた商品の単価の合計金額であってもよいし、代理店で任意に設定した割引率を乗じて設定した金額であってもよい。つまり、見積金額は、代理店が、代理店が自ら設定した基準に基づいて注文情報から算出する金額であれば、どのような見積金額であってもよい。なお、見積金額は、代理店ではなく、販売者が算出してもよい。この場合は、注文受付画面52を販売者が確認して見積金額を算出する。
【0066】
代理店は、購入者が送信した注文情報の内容を、当該購入者に確認させるため、購入者の携帯端末装置13に対し、見積金額に係る見積金額情報を含む確認情報を、確認情報送信部37によって管理サーバ20から送信する(ステップS33)。具体的には、管理サーバ20の確認情報送信部37は、確認情報のデータを、サーバ情報通信部22からネットワーク12を介して携帯端末装置13に送信する。
【0067】
携帯端末装置13は、確認情報を端末情報通信部15を通じて受信する。購入者は、携帯端末装置13における確認情報を確認する操作を行うと(ステップS14)、携帯端末装置13の端末制御部14は、携帯端末装置13の端末表示部16に確認情報を表示させる。
【0068】
図9に示すように、携帯端末装置13には、確認情報が表示される。購入者は、確認情報を確認し、注文内容、見積金額から、注文情報を確認する。そして、確認情報の内容を購入者が承認し、正式に注文を行う場合には、携帯端末装置13による返信や、電話等により、代理店に対し、確認情報を承認する旨の返答を代理店に行う(ステップS15)。代理店は、購入者からの返答を確認すると、注文受付画面52に表示される注文ボタン52dを押下し、販売者に対し商品を注文する(ステップS34)。すると、注文受付画面52に表示されている注文内容が販売者に送信され、代理店による販売者への注文が完了する。
【0069】
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)商品注文システム11では、管理サーバ20の注文受付画面表示部28は、注文受付画面52のテキスト表示欄52aに注文情報をテキスト表示させるとともに、写真表示欄52bに注文票の写真を表示させる。このため、代理店は、テキスト表示欄52aのテキストと、写真表示欄52bの写真の両方から注文情報を把握できる。その結果、写真表示欄52bに表示される写真、及びテキスト表示欄52aに表示されるテキストのいずれか一方が不鮮明な表示であっても、他方の表示から注文情報を把握でき、商品の注文受付作業の作業効率を向上できる。
【0070】
(2)管理サーバ20の注文受付画面表示部28は、テキスト表示欄52aに注文情報をテキスト表示させるとともに、写真表示欄52bに写真を表示させる。このため、管理サーバ20では、注文票をイメージ画像として取り込ませる必要がなく、しかも、注文票に対応するマスター情報を取り込ませる必要もない。このため、情報を取り込むための手間を省き、商品の注文受付作業の作業効率を向上できる。
【0071】
(3)商品注文システム11では、建築現場で作成した注文票を携帯端末装置13の撮影部17で写真撮影し、撮影した写真データをネットワーク12を介して管理サーバ20に送信することで、管理サーバ20によって商品の注文受付が行われる。よって、管理サーバ20によって注文受付画面52を表示させることで、購入者からの注文を確認し、受け付けることが可能になる。その結果として、注文票をファクシミリによって販売者又は代理店に送る必要がなく、購入者は簡単に商品の注文を行うことができる。
【0072】
特に、建築現場では、商品が不足する事態が突然発生する場合があり、このような場合は、施工の遅れを可能な限り短くするために、商品の注文を速やかに行うことが好ましい。商品注文システム11であれば、建築現場から即座に商品の注文を行うことができ、このような商品注文システム11は、建築現場の作業者にとって非常に好ましいシステムである。
【0073】
(4)管理サーバ20は、注文受付画面52を代理店端末装置50のディスプレイ51に表示させる。商品は、代理店から購入者に販売されるため、代理店の代理店端末装置50に注文受付画面52を表示させることで、商品の注文から販売までの流れがスムーズになる。
【0074】
(5)注文受付画面52の写真表示欄52bには、携帯端末装置13の撮影部17で写真撮影された写真が表示される。このため、注文受付画面52を確認する代理店や販売者では、注文情報を写真から確認することができ、注文の受付ミスを減らしやすくなる。
【0075】
(6)注文受付画面52のテキスト表示欄52aには、携帯端末装置13の撮影部17で写真撮影された写真の中の注文情報がテキスト化して表示される。このため、注文受付画面52を確認する代理店や販売者では、注文情報をテキストから確認することができ、注文の受付ミスを減らしやすくなる。
【0076】
(7)管理サーバ20の比較部34による比較の結果、テキストデータが登録データと一致する場合は、注文受付画面表示部28は、その商品データをテキスト化してテキスト表示欄52aに表示させる。このため、テキスト表示欄52aには、販売者の扱う商品を表示させることができ、注文された商品が把握しやすくなるとともに、商品の注文が行いやすくなる。
【0077】
(8)管理サーバ20の比較部34による比較の結果、テキストデータの中の品目データが、商品データ記憶部26に登録されている商品データと一致せず、かつ品目データが、代替商品データ記憶部27に登録されている代替商品データと一致する場合がある。この場合、代替商品表示部35は、代替商品データに対応する代替商品を代替商品データ表示欄52cに表示させる。このため、代理店が、代替商品データに対応する代替商品を探し出す手間が省ける。また、購入者には、代替商品データに紐付けされた代替商品を購入者に提案することができるため、商機を増やすことができる。
【0078】
(9)代替商品表示部35は人工知能として機能し、機械学習に用いる教師データとして、商品の通称、略称、他販売者の扱う商品の品番、品名を蓄積する。このため、代替商品データ記憶部27及び代替商品表示部35により、代替商品データに対応する代替商品を提案することが可能になり、代理店が、注文情報から代替商品を探し出す手間が省ける。
【0079】
特に、代理店では、商品の通称、略称、他販売者の扱う商品の品番、品名等を、販売者の商品に紐付けして代替商品データ記憶部27に登録することで、より多くの商品に対し代替商品データを蓄積することができる。
【0080】
(10)管理サーバ20は、代替商品データ表示欄52cに入力欄送信ボタン60を表示させる入力欄送信ボタン表示部36を備える。入力欄送信ボタン表示部36によって入力欄送信ボタン60を代替商品データ表示欄52cに表示させることにより、入力欄送信ボタン60を押下することで、代替商品データに対応する代替商品の品番及び数を注文入力欄52eに入力できる。その結果、代替商品データ表示欄52cのテキストをコピーアンドペーストして注文入力欄52eに入力する手間を省くことができる。
【0081】
(11)管理サーバ20は、確認情報送信部37を備え、確認情報送信部37は、注文受付画面52に表示された内容を確認情報として携帯端末装置13に送信する。購入者は、携帯端末装置13での表示により、注文内容を確認することができ、注文ミスを減らすことができる。
【0082】
(12)管理サーバ20は、確認情報送信部37を備え、確認情報送信部37は、注文受付画面52に表示された内容を確認情報として携帯端末装置13に送信する。この確認情報には見積金額が含まれるため、購入者は、注文によって生じる金額を確認できる。
【0083】
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
○
図10に示すように、管理サーバ20のサーバ制御部21は、注文受付画面52に訂正ボタン57を表示させる訂正ボタン表示部40を備えていてもよい。
図11に示すように、訂正ボタン57は、注文受付画面52のテキスト表示欄52aに表示される。訂正ボタン57は、テキスト表示欄52aの各テキストに並んで表示される。そして、テキストに並ぶ訂正ボタン57を押下すると、訂正ボタン57が並ぶテキストを訂正することができるようになる。
【0084】
テキストデータ生成部31によって写真データからテキストデータを生成するとき、テキストデータが誤ってテキスト化されることがある。写真表示欄52bに表示される写真と、テキスト表示欄52aに表示されるテキストを見比べると、写真に対し、テキストに違いがあることが分かる。このとき、訂正ボタン57を押下して、テキストが写真に表示されている内容に合致するように訂正する。
【0085】
また、テキスト表示欄52aに表示されるテキストが、商品の通称、略称、他販売者の扱う商品の品番、品名等の場合、それらを訂正しつつ、代替商品データとして代替商品データ記憶部27に登録してもよい。
【0086】
○
図10に示すように、管理サーバ20は、注文受付画面52に送信ボタン59を表示させる送信ボタン表示部41を備えていてもよい。
図11に示すように、送信ボタン59は、注文受付画面52のテキスト表示欄52aに表示される。送信ボタン59は、テキスト表示欄52aの各テキストに並んで表示される。よって、送信ボタン59は、テキスト表示欄52aのテキストに並ぶ訂正ボタン57に並んで表示される。そして、テキストに並ぶ送信ボタン59を押下すると、送信ボタン59が並ぶテキストの品番、及び数を、注文入力欄52eの品番及び数の欄に表示させることができるようになっている。
【0087】
このように構成した場合、テキスト表示欄52aのテキストをコピーアンドペーストして注文入力欄52eに入力する手間を省くことができる。
○ 注文受付画面52には、テキスト表示欄52a及び写真表示欄52bが表示されていれば、代替商品データ表示欄52c、及び注文入力欄52eのうち少なくとも一つが表示されなくてもよい。要は、購入者からの注文をテキスト表示欄52a及び写真表示欄52bで確認できれば、注文受付画面52に表示される内容は適宜変更してもよい。
【0088】
例えば、管理サーバ20は、注文受付画面表示部28により、注文受付画面52にテキスト表示欄52a及び写真表示欄52bを表示させ、その他の、代替商品データ表示欄52c、及び注文入力欄52eは表示させなくてもよい。この場合、代理店又は販売者では、注文情報は確認できる。
【0089】
○ テキストデータが商品データと一致する場合は、注文受付画面表示部28は、その商品データの品番をテキスト表示欄52aに表示させたが、これに限らない。例えば、テキストデータと一致する商品データに係る情報を、テキスト表示欄52a以外に設けた欄に表示させてもよい。
【0090】
○ 管理サーバ20は、比較部34及び商品データ記憶部26を備えていなくてもよい。この場合、注文受付画面表示部28は、テキストデータ生成部31によって生成されたテキストデータをそのままテキスト表示欄52aに表示させる。
【0091】
○ 管理サーバ20の比較部34は、テキストデータを、商品データ記憶部26に登録されている商品データと比較し、テキストデータが商品データと一致する場合は、その商品データの「品番」をテキスト表示欄52aに表示させたが、これに限らない。例えば、テキストデータと一致する商品データに係る情報として、「品名」をテキスト表示欄52aに表示しさせてもよい。
【0092】
○ 管理サーバ20は、比較部34及び代替商品データ記憶部27を備えていなくてもよい。この場合、管理サーバ20は、代替商品についての表示は行わない。
○ 実施形態では、注文票の注文情報には品番及び個数が記入されていたが、品名が記入される場合がある。この場合、管理サーバ20では、写真データに基づき、テキストデータ生成部31によって品名がテキストデータ化される。比較部34は、品名を、商品データ記憶部26に登録されている商品データと比較し、テキストデータが登録データと一致する場合は、注文受付画面表示部28は、その商品データを、品名としてテキスト表示欄52aに表示させる。
【0093】
○ 管理サーバ20は、確認情報送信部37を備えておらず、購入者に対する確認情報の送信は行わなくてもよい。この場合、購入者による確認情報の確認、購入者による承認は行われないため、代理店又は販売者は、ステップS29において注文受付画面52が完成した段階で注文を行う。
【0094】
○ 管理サーバ20は、確認情報送信部37による確認情報の送信を必ずしも行う必要はなく、購入者から、注文の確認等の要請があった場合に、確認情報送信部37によって確認情報を携帯端末装置13に送信してもよい。
【0095】
○ 購入者の携帯端末装置13に確認情報を表示させる際、代替商品については、注文情報に基づいて提起された代替商品である旨を表示させてもよい。
○ 購入者によって注文された商品の写真に係るデータを確認情報に含ませ、購入者の携帯端末装置13に確認情報を表示させる際、購入者によって注文された商品の品番、品名、及び個数だけでなく、商品の写真を表示させてもよい。
【0096】
○ 注文された商品の納品日に係るデータも確認情報に含ませ、購入者の携帯端末装置13に確認情報を表示させる際、納品日を表示させてもよい。
○ 管理サーバ20は、代理店が管理してもよい。
【0097】
○ 実施形態では、購入者に対しての確認情報の送信を代理店の代理店端末装置50からの操作で行ったが、これに限らない。購入者に対しての確認情報の送信を管理サーバ20から直接行ってもよい。この場合、管理サーバ20から送信された確認情報を代理店の代理店端末装置50に表示させてもよい。
【0098】
○ 実施形態では、サーバ制御部21は、注文受付画面表示部28、比較部34、代替商品表示部35、入力欄送信ボタン表示部36、及び確認情報送信部37としての機能を有するとした。しかし、管理サーバ20は、注文受付画面表示部28、比較部34、代替商品表示部35、入力欄送信ボタン表示部36、及び確認情報送信部37を別々の制御部が担ってもよい。
【0099】
○ 注文受付画面表示部28は、写真データ表示部、及びテキスト表示部として機能したが、写真データ表示部、及びテキスト表示部は、別々の制御部が担っていてもよいし、二つの表示部を注文受付画面表示部28とは別の制御部が担っていてもよい。
【0100】
○ 購入者が送信する画像データは、携帯端末装置13の撮影部17によって写真撮影された写真データとしたが、これ以外でもよい。画像データは、ファクシミリから送信されたイメージデータでもよいし、画像読取装置、所謂スキャナによって読み取られたイメージデータでもよい。
【0101】
○ 購入者は、情報通信装置としてのパソコンから管理サーバ20に注文票を送信してもよく、この場合、注文する商品の品名、品番ではなく、商品の画像をデータとして送信してもよい。
【0102】
○ 代理店が有する情報通信装置は、サーバであってもよいし、携帯端末装置であってもよい。
○ 実施形態では、商品を建築設備資材に具体化したが、商品はこれに限らない。商品を農業園芸資材に具体化してもよいし、生活資材に具体化してもよい。
【符号の説明】
【0103】
11…商品注文システム、12…通信回線としてのネットワーク、13…購入者が有する情報通信装置としての携帯端末装置、19…販売者の有する情報通信装置としてのサーバ、20…管理サーバ、22…サーバ情報通信部、26…商品データ記憶部、27…代替商品データ記憶部、28…注文受付画面表示部、31…テキストデータ生成部、34…比較部、35…代替商品表示部、37…確認情報送信部、50…代理店が有する情報通信装置としての代理店端末装置、52…注文受付画面、52a…テキスト表示欄、52b…画像表示欄としての写真表示欄。