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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-04
(45)【発行日】2023-12-12
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20231205BHJP
【FI】
A63F7/02 304D
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2020078483
(22)【出願日】2020-04-27
(65)【公開番号】P2021171371
(43)【公開日】2021-11-01
【審査請求日】2022-12-08
(73)【特許権者】
【識別番号】000154679
【氏名又は名称】株式会社平和
(74)【代理人】
【識別番号】100104547
【弁理士】
【氏名又は名称】栗林 三男
(74)【代理人】
【識別番号】100206612
【弁理士】
【氏名又は名称】新田 修博
(74)【代理人】
【識別番号】100209749
【弁理士】
【氏名又は名称】栗林 和輝
(74)【代理人】
【識別番号】100217755
【弁理士】
【氏名又は名称】三浦 淳史
(72)【発明者】
【氏名】上田 玄
【審査官】奥田 雄介
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-319076(JP,A)
【文献】特開2011-224197(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 5/04
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技領域の上方において前方に突出する意匠部と、
前記遊技領域の上端部を通る遊技球が案内される遊技球通路と、を備える遊技機であって、
前記遊技球通路の上面の上端を通る上下方向および前後方向に平行な断面において、前記意匠部の下面の後端は、前記上端よりも下方に位置するとともに、前記上端からの上下方向における距離が遊技球の半径以下となっており、
前記断面において、前記意匠部の下面の下端は、前記上端よりも下方に位置するとともに、前記上端からの上下方向における距離が遊技球の直径以上となっていることを特徴とする遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
スロットマシンやパチンコ遊技機等の遊技機では、LEDの光を、所定の絵柄や、所定のレンズ(透光性を有する部材)、あるいはリール等の所定の部材に照射する。そして、各絵柄や各部材等を光らせることで、所定の報知や演出等を行うことが知られている。
【0003】
また、遊技機として、遊技球を遊技領域に発射して遊技を行うパチンコ遊技機等が知られている。このような遊技機は、遊技領域の上方にランプ等の意匠部が設けられる(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2002-315877号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、遊技機では、遊技球の視認性の確保が求められる。
【0006】
本発明は、前記事情に鑑みてなされたものであり、遊技球の視認性を確保できる遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するために、本発明の遊技機は、
遊技領域の上方において前方に突出する意匠部(例えば、意匠部材84)と、
前記遊技領域の上端部を通る遊技球が案内される遊技球通路(例えば、遊技球通路80)と、を備える遊技機であって、
前記遊技球通路の上面(例えば、上面80a)の上端(例えば、遊技領域の上端)を通る上下方向および前後方向に平行な断面において、前記意匠部の下面(例えば、下面86)の後端は、前記上端よりも下方に位置するとともに、前記上端からの上下方向における距離が遊技球の半径以下となっていることを特徴とする(例えば、段落[0104]、[0106]、[0108]~[0112])
【0008】
このような構成によれば、意匠部を大型化しつつ遊技領域の上端を移動する遊技球の視認性を確保することができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明の遊技機によれば、遊技球の視認性が確保できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の第1の実施の形態に係る遊技機を示すもので、その斜視図である。
図2】同、パネルユニットの分解斜視図である。
図3】同、パネルの要部を示す図である。
図4】同、パネルユニット上部の照明基板を示すもので、(a)は正面側から見た図であり、(b)は背面側から見た図である。
図5】同、パネルユニット上部の照明基板に係る回路の概略図である。
図6】同、パネルユニット左部の照明基板を示すもので、正面側から見た図である。
図7】パネルユニット左部の照明基板に係る回路の概略図である。
図8】同、リフレクタ本体の斜視図である。
図9】同、前部リフレクタの斜視図である。
図10】同、リフレクタ本体に、照明基板および前部リフレクタが取り付けられた状態を示す図である。
図11】本発明の第2の実施の形態に係る遊技機の一例を示すもので、その正面図である。
図12】同、遊技盤を正面側から見た図である。
図13】同、図1に示すA-A線の概略断面図である。
図14】同、外レールとレールベースと遊技盤とを示す分解斜視図である。
図15】同、外レールを示す図である。
図16】同、レールベースおよび外レールを背面側から見た図であって、その全体図と一部拡大図である。
図17】同、レールベースおよび外レールの右上部を背面側から見た斜視図である。
図18】同、レールベースおよび外レールの左下部を背面側から見た斜視図である。
図19】同、遊技球と、孔との関係について説明するための概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(第1の実施の形態)
以下、本発明の第1の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、本実施の形態では遊技機の一つであるスロットマシンについて説明するが、その他の遊技機(例えば、パチンコ遊技機、メダルレス遊技機等)であってもよい。なお、以下の説明においては、基本的に「前後」とは、スロットマシンの前側に遊技者が居る場合に、遊技者側が「前」で、スロットマシン側が「後」を意味し、「上下」とはスロットマシンの上面側が「上」で、下面側が「下」を意味し、「左右」とはスロットマシンを遊技する遊技者の左手側が「左」を意味し、右手側が「右」を意味する。
【0012】
図1は、本実施の形態のスロットマシン(遊技機)Xを示す斜視図である。スロットマシンXは、遊技者側を向く面である前面側が開口された箱状の筐体10と、当該筐体10の前面側開口を開閉する前扉11とを備えている。筐体10には、回転自在な第1リール12a、第2リール12b、第3リール12cおよび第4リール12dがユニット化されたリールユニットと、メダルの払い出しを行うホッパー装置等が収納されている。
【0013】
前扉11には、スピーカ15等の演出用の装置(演出装置)が設けられている。スピーカ15は、各種演出音(音楽、効果音、音声等)を出力する。なお、演出装置としては、スピーカの他に液晶ディスプレイ等の表示装置、LED等の光源によって光る照明装置、アクチュエータ等で動作可能な可動役物等を設けてもよい。液晶ディスプレイには、各種演出用の画像(動画、静止画)が表示される。
【0014】
また、前扉11には、平板状のパネル101が設けられている。パネル101は、その中央部に形成された透明な窓部20と、窓部20を囲うように形成され、絵柄が描かれた(印刷された)意匠部110とを備えている。
【0015】
窓部20の奥にはリールユニットが配置されている。そして、リールユニットは、窓部20を介してその一部が視認可能となっている。リールユニットを構成する各リール12a~12dの外周面には、複数種類の図柄が周方向に沿って一列に配置されており、各リール12a~12dが停止すると、窓部20を介して1リール当たり3個の連続する図柄(上段図柄、中段図柄および下段図柄)が視認されるようになっている。
また、窓部20には、各リール12a~12dの図柄を視認するための表示位置として、上段、中段、下段が設けられており、各リール12a~12dの表示位置の組合せによって有効ラインが設定されている。なお、本実施形態の遊技機では、第1リール12aの中段と、第2リール12bの中段と、第3リール12cの中段と、第4リール12dの中段とによって有効ラインが構成されている。また、本実施形態の遊技機では、1回の遊技に関して必要なメダルの数(規定枚数)が3枚に設定されており、規定枚数のメダルが投入されると、有効ラインが有効化されるようになっている。
【0016】
スロットマシンXでは、遊技開始に伴って各リール12a~12dが回転を開始するとともに内部抽選が実行されて当選役のいずれかの当選またはハズレ(不当選)が決定される。次いで、各リール12a~12dが停止したときに、内部抽選で当選した当選役に対応する図柄組合せが有効ラインに表示されると、この当選役が入賞となり、入賞した当選役に対応する処理(入賞処理)が実行される。
【0017】
また、前扉11には、メダルを投入するメダル投入口30と、クレジットされたメダルをベットするためのベットボタン31と、遊技を開始する際に操作されるスタートレバー32と、回転している各リール12a~12dを停止させるための4つのストップボタン(第1ストップボタン33a、第2ストップボタン33b、第3ストップボタン33cおよび第4ストップボタン33d)と、ホッパー装置によりメダルを払い出す払い出し口34と、払い出し口34から払い出されたメダルを受けるメダル受け皿35とが設けられている。また、メダル投入口30の奥には、メダル投入口30から投入されたメダルの通過を検知するメダルセンサが設けられている。
【0018】
スロットマシンXでは、メダル投入口30にメダルが投入、または、ベットボタン31が操作され規定枚数のメダルがベットされることで、スタートレバー32の操作が有効化される。また、有効化されたスタートレバー32が操作されると遊技が開始される。遊技が開始されると、各リール12a~12dが回転を開始し、各リール12a~12dの回転速度が一定速度に到達して定常回転となるとストップボタン33a~33dの操作が有効化される。また、有効化されたストップボタン33a~33dが操作されると、操作されたストップボタン33a~33dに対応する各リール12a~12dが停止する。
【0019】
スロットマシンXの内部には、主制御基板(主制御装置)と、副制御基板(副制御装置)150(図5図7参照)とが設けられている。主制御基板は、ベットボタン31、スタートレバー32、ストップボタン33a~33d、メダルセンサ等の入力手段からの入力信号を受けて、遊技を実行するための各種演算を行い、演算結果に基づいてリールユニットや、ホッパー装置等の出力手段の制御を行う。また、副制御基板150は、主制御基板から送られてくる信号を受けて、演出を実行するための各種演算を行い、演算結果に基づいて液晶ディスプレイ、照明装置およびスピーカ15等の演出装置の制御を行う。
【0020】
また、主制御基板と副制御基板150とは電気的に接続されており、主制御基板から副制御基板150へは遊技状態を示す情報など各種情報(信号)の送信が可能となっているが、副制御基板150から主制御基板へは情報を送信できないようになっている。また、主制御基板や副制御基板150等の各基板の機能は、各種のプロセッサ(CPU、DSP等)、IC、あるいはROMやRAM等の情報記憶媒体等のハードウェアや、ROM等に予め記憶されている所定のプログラムからなるソフトウェアにより実現される。
【0021】
また、本実施形態の遊技機は、所定条件の成立に基づいて、ストップボタン33a~33dの操作順序(打順)に関する報知(ナビ演出:指示演出)を実行する。本実施形態の遊技機では、指示演出は、所定の役(特定役)の入賞を補助する演出となっている。具体的には、内部抽選の結果が、打順によって特定役の入賞の有無が変わる結果となった場合に、指示演出として、特定役の入賞を可能とする打順を報知する演出を行うようになっている。すなわち、指示演出は、遊技者の操作によって遊技者の得られる利益が異なる場合に、遊技者にとって有利な操作を報知する演出となっている。
【0022】
本実施形態の遊技機は、指示演出の実行を制御する演出制御手段を備えている。演出制御手段は、遊技状態や演出状態、あるいは内部抽選の結果等に基づいて指示演出を実行するか否かを決定する。そして、演出制御手段は、指示演出を実行するか否かの決定に基づいて、演出装置に指示演出を実行させる。
なお、本実施形態の遊技機は、内部抽選の態様の異なる複数の遊技状態を有している。ここで、内部抽選の態様の異なるとは、例えば、所定の役の当選確率が異なること等を意味する。また、遊技状態の移行は遊技状態制御手段によって行われる。また、本実施形態の遊技機は、指示演出が実行されるAT演出状態(アシストタイム演出状態)や、AT演出状態よりも指示演出が実行される頻度が低い演出状態等の複数の演出状態を有している。なお、ここで頻度が低いとは全く実行されない場合を含む。演出状態の移行は演出制御手段によって行われる。なお、演出制御手段や遊技状態制御手段は、主制御基板または/および副制御基板150によって構成される。
【0023】
パネル101は、図2に示すように、パネルユニット100の一部となっている。具体的には、パネルユニット100は、パネル101と、4つの照明基板102,103,104,105と、リフレクタ106と、を備えている。また、リフレクタ106は、照明基板102,103,104,105を収容するリフレクタ本体108と、照明基板102,103の前側に配置される前部リフレクタ109と、を備えている。そして、パネルユニット100は、照明基板102,103,104,105によって光る照明装置となっている。
【0024】
前述のように、パネル101は、窓部20と、窓部20を囲うように形成され、絵柄が描かれた(印刷された)意匠部110とを備えている。
なお、意匠部110は、例えば、透明なアクリル板に直接絵柄を印刷することにより形成されていてもよく、絵柄が描かれたシート状(シール状)の部材を透明なアクリル板に重ねる(貼り付ける)等して形成されていてもよい。換言すると、パネル101は、複数の部材により形成されていてもよい。
【0025】
意匠部110は、図3に示すように、窓部20の上側に位置する上側領域110aと、窓部20の左側に位置する左側領域110bと、窓部20の左側に位置する右側領域110cと、窓部20の下側に位置する下側領域110dと、を有している。
なお、図3は、パネル101の要部を示す図であって、窓部20を介してリール12a~12dが見える様子を示す概略図である。
【0026】
上側領域110aには、打順に関する報知を行うための絵柄として、4つのナビ絵柄112a,112b,112c,112dが左右方向に並べて配置されている。また、4つのナビ絵柄112a~112dは、互いに同一の絵柄(本実施形態では扇の絵柄)となっている。4つのナビ絵柄112a~112dはそれぞれ、リール12a~12dのそれぞれに対応付けられている。また、本実施形態の遊技機では、4つのナビ絵柄112a~112dはそれぞれ、リール12a~12dそれぞれの真上に配置されている。
【0027】
4つのナビ絵柄112a~112dは、照明基板102,103に照らされて光るようになっている。そして、4つのナビ絵柄112a~112dの点灯態様によって、打順に関する報知が行われる。具体的には、4つのナビ絵柄112a~112dの点灯態様によって、特定役を入賞させるため(特定の遊技結果を得るため)の打順が報知される。指示演出の実行時には、演出制御手段は、ナビ絵柄112a~112dを1つずつ順に点灯させることによって、次に操作すべきストップボタン33a~33d(次に停止させるべきリール12a~12d)を報知する。ここで、左から1番目のナビ絵柄112aの点灯は、次に操作すべきストップボタンが第1ストップボタン33aであること(次に停止させるべきリールが第1リール12aであること)を示す。また、左から2番目のナビ絵柄112bの点灯は、次に操作すべきストップボタンが第2ストップボタン33bであること(次に停止させるべきリールが第2リール12bであること)を示す。また、左から3番目のナビ絵柄112cの点灯は、次に操作すべきストップボタンが第3ストップボタン33cであること(次に停止させるべきリールが第3リール12cであること)を示す。また、左から4番目のナビ絵柄112dの点灯は、次に操作すべきストップボタンが第4ストップボタン33dであること(次に停止させるべきリールが第4リール12dであること)を示す。そして、演出制御手段の報知に従ってストップボタン33a~33dを操作することで、特定役が入賞するようになっている。
【0028】
すなわち、4つのナビ絵柄112a~112dは、打順に関する報知をするために、照明基板102,103に照らされる照射対象112a~112dとなっている。
【0029】
また、左側領域110bには、遊技者にとって有利な状況にあることを報知(示唆)するための絵柄として、4つの示唆絵柄114a,114b,114c,114dが上下方向に並べて配置されている。
なお、所定の示唆を行うことは、所定の報知を行うことに含まれる。
【0030】
4つの示唆絵柄114a~114dは、照明基板104に照らされて光るようになっている。そして、4つの示唆絵柄114a~114dの点灯態様によって、遊技者にとって有利な状況にあることが報知(示唆)される。具体的には、例えば、通常よりも有利な状況にある場合には、その有利度合いに応じて光らせる示唆絵柄114a~114dの数を増加させたり、通常とは異なる態様で示唆絵柄114a~114dを点灯させたりしてもよい。ここで、有利な状況にあるとは、例えば、有利な遊技状態あるいは演出状態に滞在している場合(滞在している確率が高い場合)や、有利な特典(例えば、ボーナスあるいはAT演出状態等の有利な状態への移行の権利等)が付与される場合(付与される確率が高い場合)等が挙げられる。
【0031】
すなわち、4つの示唆絵柄114a~114dは、有利な状況にあることを報知するために、照明基板104に照らされる照射対象となっている。換言すると、4つの示唆絵柄114a~114dは、遊技状態、演出状態または特典等に関する報知をするために、照明基板104に照らされる照射対象となっている。
なお、本実施形態の遊技機では、各示唆絵柄114a~114dは、蝶の絵柄となっている。また、4つの示唆絵柄114a~114dによって、蝶が飛翔する様子が表現されるようになっている。そして、一番下の示唆絵柄114aから一番上の示唆絵柄114dに向かって順に光らせたり、一部の示唆絵柄114a~114dのみを点灯させたり、各示唆絵柄114a~114dを点滅させたりすることにより、遊技者にとって有利なことについての報知を行うようになっている
【0032】
なお、ナビ絵柄112a~112dや示唆絵柄114a~114d等の照射対象は、単なる四角等の単純な絵柄でもよい。また、照射対象は、絵柄で無くてもよく、例えば、照明基板102,103からの光によって光るレンズ部材等であってもよい。また、照射対象は何らかの報知を行うものでなくてもよく、単に遊技機を装飾するために照らされるものであってもよい。
【0033】
照明基板102,103は、図4に示すように、ナビ絵柄112a~112dに光を照射する複数のLED120を備えている。LED120は、6個の制御区分に分類することができる。換言すると、本実施形態の遊技機では、LED120を用いた打順に関する報知についての制御区分として、6個のナビ制御区分が用意されている。そして、本実施形態の遊技機は、LED120として、第1のナビ制御区分に分類される4個の第1ナビLED120aと、第2のナビ制御区分に分類される1個の第2ナビLED120bと、第3のナビ制御区分に分類される3個の第3ナビLED120cと、第4のナビ制御区分に分類される3個の第4ナビLED120dと、第5のナビ制御区分に分類される1個の第5ナビLED120eと、第6のナビ制御区分に分類される4個の第6ナビLED120fと、を備えている。
【0034】
ここで、各LED120に対して行われる制御を、図5を参照しながら説明する。照明基板102,103はそれぞれ、LED120を駆動するLED駆動回路140a,140b(LEDドライバIC)を備えている。また、各LED駆動回路140a,140bは、複数(例えば、出力端子C0~C23の24個)の出力端子を有している。また、各出力端子C0~C23は、電流出力端子となっており、所定の電流を引くことが可能となっている。ここで、左側の照明基板102のLED駆動回路140aについて、出力端子C0~C2が第1のナビ制御区分に対応しており、出力端子C3~C5が第2のナビ制御区分に対応しており、出力端子C6~C8が第3のナビ制御区分に対応している。また、右側の照明基板103のLED駆動回路140bについて、出力端子C0~C2が第4のナビ制御区分に対応しており、出力端子C3~C5が第5の制御区分に対応しており、出力端子C6~C8が第6のナビ制御区分に対応している。
【0035】
また、各LED120は、フルカラーのチップLEDとなっている。各LED120は、青色LEDと、緑色LEDと、赤色LEDとを有している。また、各LED120は6個の端子を有している。そして、各LED120について、第1端子は青色LEDのカソードに対応しており、第2端子は緑色LEDのカソードに対応しており、第3端子は赤色LEDのカソードに対応しており、第4端子は赤色LEDのアノードに対応しており、第5端子は緑色LEDのアノードに対応しており、第6端子は青色LEDのアノードに対応している。
【0036】
同一の制御区分に分類されるLED120は、LED駆動回路140a,140bの同一の出力端子C0~C8に対して、直接または間接的に接続されている。また、各LED120は、電源(DC24V、DC12VまたはDC5V)と、各LED120が分類される制御区分の出力端子C0~C8との間で直列に接続されている。具体的には、例えば、4個の第1ナビLED120aは、その赤色LED同士が、電源(DC12V)とLED駆動回路140aの出力端子C0との間で直列に接続されている。また、4個の第1ナビLED120aは、その緑色LED同士が、電源(DC24V)とLED駆動回路140aの出力端子C1との間で直列に接続されている。また、4個の第1ナビLED120aは、その青色LED同士が、電源(DC24V)とLED駆動回路140aの出力端子C2との間で直列に接続されている。同様にして、1個の第2ナビLED120bは、電源(DC5V)とLED駆動回路140aの出力端子C3~C5との間に接続されている。また、3個の第3ナビLED120cは、電源(DC12V)とLED駆動回路140aの出力端子C6~C8との間で直列に接続されている。また、3個の第4ナビLED120dは、電源(DC12V)とLED駆動回路140bの出力端子C0~C2との間で直列に接続されている。また、1個の第5ナビLED120eは、電源(DC5V)とLED駆動回路140bの出力端子C3~C5との間に接続されている。また、4個の第6ナビLED120fは、電源(DC24VまたはDC12V)とLED駆動回路140bの出力端子C6~C8との間で直列に接続されている。
【0037】
すなわち、同一の制御区分に分類されるLED120同士は、互いに同一の出力端子C0~C8から電流が引かれるようになっている。また、本実施形態の遊技機では、LED駆動回路(LED駆動回路140a,140b,141a,141b,142)は、副制御基板150に接続されている。そして、副制御基板150は、演出制御手段の決定した演出の内容に応じて、LEDの点灯態様を決定すると、決定された点灯態様でLEDを光らせるよう指示する信号をLED駆動回路に送信する。そして、LED駆動回路は、当該信号に基づいて各LEDを点灯させる。換言すると、LED駆動回路は、当該信号に基づいて各出力端子から引く電流を決定する。すなわち、本実施形態の遊技機では、副制御基板150(演出制御手段の一部)とLED駆動回路とによって、LED120の点灯を制御するLED制御手段が構成されている。
なお、副制御基板150からLED駆動回路への信号の送信はシリアル通信によって行われる。
【0038】
LED制御手段は、制御区分毎にLED120を点灯させたり消灯させたりすることができる。また、LED制御手段は、制御区分毎にLED120の発光する色や発光の明るさを変化させたりすることができる。すなわち、LED制御手段は、同一の制御区分に分類されるLED120について、同一の制御を行うことが可能となっている。
【0039】
また、照明基板102,103は、図4に示すように、照射対象としての各リール12a~12dに光を照射する複数のLED121を備えている。LED121は、6個の制御区分に分類することができる。換言すると、本実施形態の遊技機では、LED121を用いたリール12a~12dを光らせる演出(報知)についての制御区分として、6個のリール照明制御区分が用意されている。そして、本実施形態の遊技機は、LED121として、第1のリール照明制御区分に分類される4個の第1リール照明LED121aと、第2のリール照明制御区分に分類される1個の第2リール照明LED121bと、第3のリール照明制御区分に分類される3個の第3リール照明LED121cと、第4のリール照明制御区分に分類される3個の第4リール照明LED121dと、第5のリール照明制御区分に分類される1個の第5リール照明LED121eと、第6のリール照明制御区分に分類される4個の第6リール照明LED121fと、を備えている。
【0040】
ここで、各制御区分のLED121に対して行われる制御を図5を参照しながら説明する。照明基板102,103はそれぞれ、LED121を駆動するLED駆動回路(LEDドライバIC)141a,141bを備えている。また、各LED駆動回路141a,141bは、複数(例えば、出力端子C0~C23の24個)の出力端子を有している。また、各出力端子C0~C23は、電流出力端子となっており、所定の電流を引くことが可能となっている。ここで、左側の照明基板102のLED駆動回路141aについて、出力端子C0~C2が第1のリール照明制御区分に対応しており、出力端子C3~C5が第2のリール照明制御区分に対応しており、出力端子C6~C8が第3のリール照明制御区分に対応している。また、ここで、右側の照明基板103のLED駆動回路141bについて、出力端子C0~C2が第4のリール照明制御区分に対応しており、出力端子C3~C5が第5のリール照明制御区分に対応しており、出力端子C6~C8が第6のリール照明制御区分に対応している。
【0041】
また、各LED121は、LED120と同様の、フルカラーのチップLEDとなっている。また、同一の制御区分に分類されるLED121は、LED駆動回路141a,141bの同一の出力端子C0~C8に対して、直接または間接的に接続されている。ここで、各LED121と各LED駆動回路141a,141bとの接続方法は、各LED120と各LED駆動回路140a,140bとの接続方法と同様のため、説明を省略する。
【0042】
すなわち、同一の制御区分に分類されるLED121同士は、互いに同一の出力端子C0~C8から電流が引かれるようになっている。また、LED制御手段は、制御区分毎にLED121を点灯させたり消灯させたりすることができる。また、LED制御手段は、制御区分毎にLED121の発光する色や発光の明るさを変化させたりすることができる。すなわち、LED制御手段は、同一の制御区分に分類されるLED121について、同一の制御を行うことが可能となっている。
【0043】
照明基板104は、図6に示すように、示唆絵柄114a~114dに光を照射する複数のLED122を備えている。LED122は、6個の制御区分に分類することができる。換言すると、本実施形態の遊技機では、LED122を用いた有利な状況に関する報知についての制御区分として、6個の示唆制御区分が用意されている。そして、本実施形態の遊技機は、LED122として、第1の示唆制御区分に分類される4個の第1示唆LED122aと、第2の示唆制御区分に分類される2個の第2示唆LED122bと、第3の示唆制御区分に分類される2個の第3示唆LED122cと、第4の示唆制御区分に分類される2個の第4示唆LED122dと、第5の示唆制御区分に分類される2個の第5示唆LED122eと、第6の示唆制御区分に分類される4個の第6示唆LED122fと、を備えている。
【0044】
ここで、各制御区分のLED122に対して行われる制御を図7を参照しながら説明する。照明基板104は、LED122を駆動するLED駆動回路142(LEDドライバIC)を備えている。また、LED駆動回路142は、複数(例えば、出力端子C0~C23の24個)の出力端子を有している。また、各出力端子C0~C23は、電流出力端子となっており、所定の電流を引くことが可能となっている。ここで、LED駆動回路142について、出力端子C0~C2が第1の示唆制御区分に対応しており、出力端子C3~C5が第2の示唆制御区分に対応しており、出力端子C6~C8が第3の示唆制御区分に対応しており、出力端子C9~C11が第4の示唆制御区分に対応しており、出力端子C12~C14が第5の示唆制御区分に対応しており、出力端子C15~C17が第6の示唆制御区分に対応している
【0045】
また、各LED122は、LED120と同様の、フルカラーのチップLEDとなっている。また、同一の制御区分に分類されるLED122は、LED駆動回路142の同一の出力端子C0~C17に対して、直接または間接的に接続されている。本実施形態の遊技機では、各LED122は、LED120と同様に、電源(DC24VまたはDC12V)と、各LED120が分類される制御区分の出力端子C0~C17との間で直列に接続されている。具体的には、4個の第1示唆LED122aは、電源(DC24VまたはDC12V)とLED駆動回路142の出力端子C0~C2との間で直列に接続されている。また、2個の第2示唆LED122bは、電源(DC12V)とLED駆動回路142の出力端子C3~C5との間で直列に接続されている。また、2個の第3示唆LED122cは、電源(DC12V)とLED駆動回路142の出力端子C6~C8との間で直列に接続されている。また、2個の第4示唆LED122dは、電源(DC12V)とLED駆動回路142の出力端子C9~C11との間で直列に接続されている。また、2個の第5示唆LED122eは、電源(DC12V)とLED駆動回路142の出力端子C12~C14との間で直列に接続されている。また、4個の第6示唆LED122fは、電源(DC24VまたはDC12V)とLED駆動回路142の出力端子C15~C17との間で直列に接続されている。
【0046】
すなわち、同一の制御区分に分類されるLED122同士は、互いに同一の出力端子C0~C17から電流が引かれるようになっている。また、LED制御手段は、制御区分毎にLED122を点灯させたり消灯させたりすることができる。また、LED制御手段は、制御区分毎にLED122の発光する色や発光の明るさを変化させたりすることができる。すなわち、LED制御手段は、同一の制御区分に分類されるLED122について、同一の制御を行うことが可能となっている。
【0047】
なお、本実施形態の遊技機では、同一の制御区分に分類されるLED120,121,122同士については異なる制御を行うことができないようになっている。換言すると、同一の制御区分に分類されるLED120,121,122同士は、互いに異なる契機(タイミング)で光らせたり、互いに異なる色で光らせたりすることができないようになっている。ただし、同一の制御区分に分類されるLED120,121,122同士について異なる制御を行うことが可能となっていてもよい。
【0048】
また、本実施形態の遊技機では、所定の報知(演出)に用いられるLED(LED120、LED121またはLED122)のうち、異なる制御区分に分類されるLED同士は、光ったときに、同様の明るさで光って見えるようにされている。具体的には、例えば、打順に関する報知に用いられるLED120について、各制御区分に分類されるLED120の数に応じて、LED120に接続する電源の電圧を異ならせたり、LED120に接続する抵抗(抵抗の有無や抵抗の値)を異ならせたりすることで(図5参照)、LED120を光らせる際にLED駆動回路140a,140bの引く電流量が、異なる制御区分間で同程度になるように調整している。
【0049】
また、本実施形態の遊技機では、所定の報知(演出)に用いられる各LED(LED120、LED121またはLED122)の、青色LEDと緑色LEDと赤色LEDとについても、光ったときに、互いに略同様の明るさで光って見えるようにされている。すなわち、LEDの色に応じて、各色のLED(青色LED、緑色LED、赤色LED)に接続する電源の電圧を異ならせたり、各色のLEDに接続する抵抗(抵抗の有無や抵抗の値)を異ならせたりすることで(図5図7参照)、各色のLEDを光らせる際にLED駆動回路の引く電流量が同程度になるように調整している。すなわち、各LED120,121,122は、青、緑、赤のいずれの色で光った場合でも、略同様の明るさで光って見えるようにされている。また、各LED120,121,122は、青、緑、赤の全てを光らせた場合に、きれいな白色で光るようにされている。
【0050】
なお、本実施形態の遊技機では、5個のLED駆動回路140a,140b,141a,141b,142として、同一のLEDドライバICが用いられている。すなわち、各LED駆動回路として、端子数等、型番等が同一のICが用いられている。また、本実施形態の遊技機では、16個のLED120、16個のLED121および16個のLED122として、同一のチップLEDが用いられている。すなわち、各LEDとして、端子数等、型番等が同一のチップLEDが用いられている。
【0051】
照明基板102,103は、図4に示すように左右に長尺な板状となっている。そして、照明基板102,103は、板面を前後方向に向けた状態で、左右方向に並べて配置される。照明基板102,103の前面には、16個のLED120が、一列に並べて配置されている。具体的には、左方から右方に向かって、第1ナビLED120a、第2ナビLED120b、第3ナビLED120c、第4ナビLED120d、第5ナビLED120e、第6ナビLED120fの順で配置されている。また、照明基板102,103の背面には、16個のLED121が、一列に並べて配置されている。具体的には、左方から右方に向かって、第1リール照明LED121a、第2リール照明LED121b、第3リール照明LED121c、第4リール照明LED121d、第5リール照明LED121e、第6リール照明LED121fの順で配置されている。また、照明基板102,103のそれぞれには、位置決め用の孔170が左右に離間して2つずつ設けられている。
【0052】
なお、照明基板102,103の前面には、LED120の他にも複数のLED125が設けられている。また、照明基板102,103の背面には複数のコネクタ(図示せず)が設けられている。そして、照明基板102,103は、コネクタを介して他の基板(例えば、副制御基板150等)と直接または間接的に接続される。
なお、LED125は、パネル101におけるナビ絵柄112a~112dや示唆絵柄114a~114d以外の部分を照らし、所定の演出(報知)を行うLEDとなっている。
【0053】
また、照明基板104,105は、図6に示すように、上下に長尺な板状となっている(図2参照)。そして、照明基板104,105は、板面を前後方向に向けた状態で、左右方向に離間して配置される。照明基板104の前面には、16個のLED122が、2列に並べて配置されている。具体的には、下方から上方に向かって、第1示唆LED122a、第2示唆LED122b、第3示唆LED122c、第4示唆LED122d、第5示唆LED122e、第6示唆LED122fの順で配置されている。また、照明基板104,105のそれぞれには、位置決め用の孔172,173が上下に離間して2つずつ設けられている。また、照明基板104,105それぞれの上端部には、ねじを挿通可能な切り欠き174が形成されている。また、照明基板104,105それぞれの下端部には、ねじを挿通可能なねじ挿通孔175が設けられている。
【0054】
なお、照明基板105の前面には、複数のLEDが設けられている。またこれらのLEDは、パネル101におけるナビ絵柄112a~112dや示唆絵柄114a~114d以外の部分を照らし、所定の演出(報知)を行うLEDとなっている。また、照明基板104,105の背面には、複数のコネクタ(図示せず)が設けられている。そして、照明基板104,105は、コネクタを介して他の基板(例えば、副制御基板150等)と直接または間接的に接続される。
【0055】
リフレクタ本体108は、図8に示すように、前面側が開口した箱状に形成されている。また、リフレクタ本体108は、白色の樹脂材料によって一体的に成形されている。また、リフレクタ本体108の中央部には、前面側および背面側に向けて開口した開口窓200が形成されている。この開口窓200は、正面視において、パネル101の窓部20と略同じ大きさとなっており、窓部20および開口窓200を通してリールユニットの一部が視認可能となっている。
【0056】
リフレクタ本体108の開口窓200を囲う部分には、照明基板102,103,104,105をそれぞれ収容する基板収容部201,202,203が形成されている。具体的には、開口窓200の上部には、照明基板102,103を収容する基板収容部201が形成されている。また、開口窓200の左部には、照明基板104を収容する基板収容部202が形成されている。また、開口窓200の右部には、照明基板105を収容する基板収容部203が形成されている。
【0057】
基板収容部201は、照明基板102,103の背面側に位置する背面部201aと、照明基板102,103の上側に位置する上側壁部201bと、照明基板102,103の左側に位置する左側壁部201cと、照明基板102,103の右側に位置する右側壁部201dと、照明基板102,103の下側に位置する下側壁部201eと、を有している。そして、背面部201a、上側壁部201b、左側壁部201c、右側壁部201dおよび下側壁部201eによって、前側が開口した横長の空間が形成されている。そして、この空間に、照明基板102,103が収容されるようになっている。
【0058】
また、基板収容部201は、光を反射する第1反射部210を有している。第1反射部210は下側壁部201eの前縁から下方に突出して設けられている。また、第1反射部210の前面210aは、下側ほど前側に向かうように傾斜した傾斜面となっており、この傾斜面が光を反射する反射面となっている。また、前面210aには、後述する仕切り部252を配置可能な仕切り配置部212としての溝が、左右方向に離間して7個設けられている。また、仕切り配置部212は、上下方向に延びる溝となっている。
【0059】
また、背面部201aにおける下側部分には、左右方向に長い開口213が形成されている。また、この開口213の上縁に沿って、光を反射する第2反射部214が形成されている。第2反射部214の前面214aは、下側ほど後側に向かうように傾斜した傾斜面となっており、この傾斜面が光を反射する反射面となっている。そして、この第2反射部214と、下側壁部201eとの間の隙間が、開口213となっている。
【0060】
また、背面部201aには、照明基板102,103の背面が当接する当接部216が形成されている。また、背面部201aには、前方に突出する突起217が、左右に離間して4つ設けられている。また、背面部201aの左上隅、右上隅および中央部には、ねじ穴218が設けられている。また、背面部201aには、照明基板102,103の背面に設けられたコネクタを露出させたり、コネクタに接続される配線を通したりするための開口219が複数設けられている。
【0061】
基板収容部202は、照明基板104の背面側に位置する背面部202aと、照明基板104の左側に位置する左側壁部202bと、照明基板104の右側に位置する右側壁部202cと、照明基板104の下側に位置する下側壁部202dと、を有している。そして、背面部202a、左側壁部202b、右側壁部202cおよび下側壁部202dによって、前側が開口した空間が形成されている。そして、この空間に、照明基板104が収容されるようになっている。
なお、基板収容部202の照明基板104が収容される空間は、その上端部が、基板収容部201の照明基板102,103が収容される空間の左下端部と連続している。
【0062】
また、背面部202aには、照明基板104の背面が当接する当接部230が形成されている。また、背面部202aの上端部および下端部には、前方に突出する突起231,232が設けられている。また、背面部202aの上端部および下端部には、ねじ穴233,234が設けられている。また、背面部202aには、照明基板104の背面に設けられたコネクタを露出させたり、コネクタに接続される配線を通したりするための開口235が複数設けられている。
【0063】
なお、基板収容部203の構造は、基板収容部202とほぼ同様(ほぼ左右反転させただけ)であるため、その説明を省略する。
【0064】
前部リフレクタ109は、図9に示すように、板面を前後方向に向けた板状の前部リフレクタ本体250と、複数の仕切り部251,252,253とを備えている。また、前部リフレクタ109は、白色の樹脂材料によって一体的に成形されている。
【0065】
また、前部リフレクタ109には、LED125を露出させる開口255が複数形成されている。また、前部リフレクタ109には、第1ナビLED120aを露出させる開口261と、第2ナビLED120bおよび第3ナビLED120cを露出させる開口262と、第4ナビLED120dおよび第5ナビLED120eを露出させる開口263と、第6ナビLED120fを露出させる開口264と、が形成されている。
【0066】
仕切り部251,252,253は、照明基板102,103のLED120,125を所定の分類毎に仕切るものである。換言すると、各LED120,125の光が、所定の範囲に照射されるように、各LED120,125の照射範囲を制限するものである。さらに換言すると、各LED120,125が、所定の照射対象を照らすようにするとともに、各LED120,125が、所定の照射対象以外の照射対象を照らさないようにするためのものである。
本実施の形態においては、仕切り部251,252,253は、白色の樹脂材料により成形されており、光を反射するようになっているが、光を反射しない素材等により成形されていてもよい。換言すると、LED同士の間を単に仕切って光が他の領域に及ばないようにするだけのものであってもよい。
【0067】
仕切り部251は、ナビ絵柄112a~112dを照らすLED120と、その他のLED125との間を仕切る仕切りである。仕切り部251は、左右方向に延びる壁部となっており、前部リフレクタ本体250の前面の下側部分において、前方に突出して設けられている。また、仕切り部251は、前方に向かうほど下方に向かう形状となっている。
【0068】
仕切り部252は、ナビ絵柄112a~112dを照らすLED120を、照射対象としてのナビ絵柄112a~112d毎に仕切る仕切りである。本実施形態の遊技機は、5個の仕切り部252を有しており、これら5個の仕切り部252によって、各LED120からの光の照射範囲が決められている。各仕切り部252は、仕切り部251から下方に突出して形成されている。また、各仕切り部252は、開口261,262,263,264の左右の縁に沿って形成されている。そして、第1ナビLED120aの左側、第1ナビLED120aと第2ナビLED120bとの間、第3ナビLED120cと第4ナビLED120dとの間、第5ナビLED120eと第6ナビLED120fとの間、第6ナビLED120の外側の、計5カ所に仕切り部252が配置されるようになっている。
【0069】
仕切り部253は、複数のLED125を、その所定分類毎に仕切る仕切りである。本実施形態の遊技機は、2個の仕切り部253を有しており、これら2個の仕切り部253によって、各LED125からの光の照射範囲が決められている。各仕切り部253は、上下方向に延びる壁部となっており、前部リフレクタ本体250の前面の左側部分または右側部分において、前方に突出して設けられている。
なお、左右両端の仕切り部252はそれぞれ、各仕切り部253と連続して形成されており、各仕切り部253から下方に延出するようにして形成されている。
【0070】
また、前部リフレクタ本体250には、その4隅および中央部に、ねじを挿通するためのねじ挿通孔256が設けられている。また、前部リフレクタ本体250には、位置決め用の孔257が6個設けられている。
【0071】
図10に示すように、照明基板102,103,104,105および前部リフレクタ109は、リフレクタ本体108に対して、ねじ止めによって固定されている。具体的には、まず、照明基板102、103は、その背面が基板収容部201の当接部216に当接するとともに、位置決め孔用の孔170に基板収容部2011の突起217が挿通されることで、基板収容部201に対して位置決めされている。また、照明基板104、105は、その背面が基板収容部202,203の当接部230に当接するとともに、位置決め孔用の孔172,173に基板収容部202,203の突起231,232が挿通されることで、基板収容部202,203に対して位置決めされている。また、前部リフレクタ109は、その背面が照明基板102,103の前面に当接するとともに、位置決め用の孔257にリフレクタ本体108の突起217,231が挿入されることで、リフレクタ本体108に対して位置決めされている。そして、前部リフレクタ109の5個のねじ挿通孔256のそれぞれに挿通されたねじ280が、リフレクタ本体108のねじ穴218,233のそれぞれにねじ込まれることで、前部リフレクタ109が、照明基板102,103を挟み込んだ状態で、リフレクタ本体108に対して固定される。ここで、ねじ280のうち、前部リフレクタ109の左下隅または右下隅に設けられたねじ挿通孔256に挿通されるねじ280は、それぞれ照明基板104,105の切り欠き174にも挿通された上でねじ穴233にねじ込まれている。すなわち、前部リフレクタ109は、照明基板102,103の略全体と、照明基板104,105の上端部とを前方から覆った状態で、リフレクタ本体108に対して固定されており、これによって、照明基板102,103と、照明基板104,105の上端部とが、リフレクタ本体108に対して固定されている。また、照明基板104,105のねじ挿通孔175に挿通されたねじ281が、リフレクタ本体108のねじ穴234にねじ込まれることで、照明基板104,105の下端部が、リフレクタ本体108に対して固定されている。
【0072】
また、前部リフレクタ109の各仕切り部252は、リフレクタ本体108の各仕切り配置部212に沿って配置されている。ここで、仕切り部252の数は5個であるのに対し、仕切り配置部212の数は7個であるため、2個の仕切り配置部212については、空いた状態(仕切り部252が配置されていない状態)となっている。具体的には、仕切り配置部212は、左右方向において、第1ナビLED120aの左側、第1ナビLED120aと第2ナビLED120bとの間、第2ナビLED120bと第3ナビLED120cとの間、第3ナビLED120cと第4ナビLED120dとの間、第4ナビLED120dと第5ナビLED120eとの間、第5ナビLED120eと第6ナビLED120fとの間、第6ナビLED120の外側の、計7カ所に設けられているが、このうち、第2ナビLED120bと第3ナビLED120cとの間の仕切り配置部212および第4ナビLED120dと第5ナビLED120eとの間の仕切り配置部212は、空いた状態となっている。すなわち、仕切り配置部212は、LED120を制御区分毎に区切ることが可能な位置に設けられているが、本実施形態の遊技機では、第2ナビLED120bと第3ナビLED120cとは区分けされておらず、第4ナビLED120dと第5ナビLED120eとも区分けされていない。換言すると、LED120は、制御区分よりも少ない数に区分けされている。
【0073】
また、LED120の前方には、第1反射部210と仕切り部251と5個の仕切り部252のそれぞれとによって囲われた4個の部屋286a,286b,286c,286dが形成されている。
【0074】
また、照明基板102,103,104,105および前部リフレクタ109が収容されたリフレクタ本体108の前方を覆うようにして、パネル101が配置されている。また、パネル101の各ナビ絵柄112a~112dは、各部屋286a,286b,286c,286dの前方に配置されている。ここで、左から一番目の部屋286aの後側の開口(開口261)には第1ナビLED120aが臨んでおり、この部屋286aの前側にはナビ絵柄112aが配置されている。そして、第1ナビLED120aの光は、ナビ絵柄112aに向かって導かれ、ナビ絵柄112aを照らすようになっている。また、左から二番目の部屋286bの後側の開口(開口262)には第2ナビLED120bおよび第3ナビLED120cが臨んでおり、この部屋286bの前側にはナビ絵柄112bが配置されている。そして、第2ナビLED120bおよび第3ナビLED120cの光は、ナビ絵柄112bに向かって導かれ、ナビ絵柄112bを照らすようになっている。また、左から三番目の部屋286cの後側の開口(開口263)には第4ナビLED120dおよび第5ナビLED120eが臨んでおり、この部屋286cの前側にはナビ絵柄112cが配置されている。そして、第4ナビLED120dおよび第5ナビLED120eの光は、ナビ絵柄112cに向かって導かれ、ナビ絵柄112cを照らすようになっている。また、左から四番目の部屋286dの後側の開口(開口264)には第6ナビLED120fが臨んでおり、この部屋286dの前側にはナビ絵柄112dが配置されている。そして、第6ナビLED120dの光は、ナビ絵柄112dに向かって導かれ、ナビ絵柄112dを照らすようになっている。
【0075】
また、各示唆絵柄114a~114dの後方には、対応するLED122が配置されている。具体的には、示唆絵柄114aの後方には、第1示唆LED122aが配置されている。そして、第1示唆LED122aの光は、主に示唆絵柄114aに向かうようになっている。また、示唆絵柄114bの後方には、第2示唆LED122bおよび第3示唆LED122cが配置されている。そして、第2示唆LED122bおよび第3示唆LED122cの光は、主に示唆絵柄114bに向かうようになっている。また、示唆絵柄114cの後方には、第4示唆LED122dおよび第5示唆LED122eが配置されている。そして、第4示唆LED122dおよび第5示唆LED122eの光は、主に示唆絵柄114cに向かうようになっている。また、示唆絵柄114dの後方には、第6示唆LED122fが配置されている。そして、第6示唆LED122fの光は、主に示唆絵柄114dに向かうようになっている。
なお、各LED122同士は、仕切り部材によって区切られていないので、各LED122が光った際に、対応する示唆絵柄(前方に配置された示唆絵柄)114a~114d以外の示唆絵柄が光って見える可能性もある。しかし、LED122の光は、主に前方に向かうようにされているため、相対的に見れば、後方のLED122が点灯している示唆絵柄114a~114dが点灯して見え、後方のLED122が消灯している示唆絵柄114a~114dが消灯して見えるようになっている。
【0076】
また、各リール12a~12dの上方には、対応するLED121が配置されている。また、LED121は、リフレクタ本体108の第2反射部214の前方に配置されている。そして、LED121からの光は、後方に向かって出射され、第2反射部214で反射されて、各リール12a~12dに向かうようになっている。第1リール12aの上方には、第1リール照明LED121aが配置されている。そして、第1リール照明LED121aの光は、主に第1リール12aに向かうようになっている。また、第2リール12bの上方には、第2リール照明LED121bおよび第3リール照明LED121cが配置されている。そして、第2リール照明LED121bおよび第3リール照明LED121cの光は、主に第2リール12bに向かうようになっている。また、第3リール12cの上方には、第4リール照明LED121dおよび第5リール照明LED121eが配置されている。そして、第4リール照明LED121dおよび第5リール照明LED121eの光は、主に第3リール12cに向かうようになっている。また、第4リール12dの上方には、第6リール照明LED121fが配置されている。そして、第6リール照明LED121fの光は、主に第4リール12dに向かうようになっている。
なお、各LED121同士は、仕切り部材によって区切られていないので、各LED121が光った際に、対応するリール(下方に配置されたリール)12a~12d以外のリールが光って見える可能性もある。しかし、LED121の光は、主に真下に向かうようにされているため、相対的に見れば、上方のLED121が点灯しているリール12a~12dが点灯して見え、上方のLED121が消灯しているリール12a~12dが消灯して見えるようになっている。なお、各リールに対応する各LEDは、例えば、左右方向において、各リールの内側(左右の端を越えない範囲)に配置されることとしてもよいが、少なくとも、各リールと各LEDとの対応関係が分かる位置関係になっていればよい。
【0077】
本実施形態の遊技機では、LED120の点灯制御は、基本的に、ナビ絵柄112a~112d毎に行う。換言すると、LED120の点灯制御は、基本的に、各部屋286a~286dによって区分けされた範囲毎に行う。すなわち、第2ナビLED120bと第3ナビLED120cとについては、基本的に同一の点灯制御を行うようになっている。また、第4ナビLED120dと第5ナビLED120eとについては、基本的に同一の点灯制御を行うようになっている。すなわち、LED120は、6個の制御区分(ナビ制御区分)に分類されており、制御区分毎に点灯、消灯あるいは点滅等させることが可能になっているが、LED120に照らされる照射対象としてのナビ絵柄112a~112dの数は、制御区分の数よりも少なくなっており、LED120は、ナビ絵柄112a~112d毎に点灯、消灯あるいは点滅等されるようになっている。
【0078】
このように、基本的にナビ絵柄112a~112d毎に点灯、消灯あるいは点滅等させるにも関わらず、LED120の制御区分の数をナビ絵柄112a~112dの数よりも多くしたことにより、同一の部品を他の機種との間で使い回すことが可能となる。そして、これにより、各機種の製造コストや開発コストを低減させることができる。すなわち、例えば、本実施形態の遊技機では、リールが4個あることに対応してナビ絵柄112a~112dの数も4個となっているが、リールが3個の機種であればナビ絵柄の数は基本的に3個となる。この際に、本実施形態の遊技機におけるLED120の制御区分(ナビ制御区分)を、ナビ絵柄112a~112dに対応した4個としていた場合、リールが3個の機種の製造に当たっては、別途LED120の制御区分が3個の照明基板102,103等を用意する必要がある。これに対し、本実施形態の遊技機では、制御区分の数をナビ絵柄112a~112dの数よりも多くしたことにより、同一の点灯制御を行う制御区分を機種毎に異ならせることで、リールが4個の機種とリールが3個の機種との両方について、同一の照明基板102,103を使い回すことが可能となる。具体的には、例えば、ナビ絵柄が3個の場合(リールが3個の機種の場合)、第1ナビLED120aと第2ナビLED120bとについて同一の点灯制御を行い、第3ナビLED120cと第4ナビLED120dとについて同一の点灯制御を行い、第5ナビLED120eと第6ナビLED120fとについて同一の点灯制御を行うようにすることで、ナビ絵柄毎の点灯を実現することができる。さらに、本実施形態の遊技機では、仕切り配置部212が、LED120を制御区分毎に区切ることが可能な位置に設けられているので、この仕切り配置部212に対して仕切り部252を選択的に配置することで、LED120を所望の範囲毎に(機種毎のナビ絵柄に合わせて)区切ることができる。換言すると、照明基板102,103およびリフレクタ本体108については、リールが4個の機種と3個の機種との両方に使い回すことができ、パネル101(ナビ絵柄の数や位置)および前部リフレクタ109(仕切り部252の数や位置)のみを変えることで両機種を製造することが可能となる。
【0079】
また、本実施形態の遊技機では、LED121の点灯制御は、基本的に、リール12a~12d毎に行う。すなわち、第2リール照明LED121bと第3リール照明LED121cとについては、基本的に同一の点灯制御を行うようになっている。また、第4リール照明LED121dと第5リール照明LED121eとについては、基本的に同一の点灯制御を行うようになっている。すなわち、LED121は、6個の制御区分(リール照明制御区分)に分類されており、制御区分毎に点灯、消灯あるいは点滅等させることが可能になっているが、LED121に照らされる照射対象としてのリール12a~12dの数は、制御区分の数よりも少なくなっており、LED121は、リール12a~12d毎に点灯、消灯あるいは点滅等されるようになっている。
【0080】
このように、基本的にリール12a~12d毎に点灯、消灯あるいは点滅等させるにも関わらず、LED121の制御区分の数をリール12a~12dの数よりも多くしたことにより、照明基板102,103等をリールの数が異なる他の機種との間で使いまわすことが可能となる。なお、その手法については、LED120の場合と同様のため、説明を省略する。そして、これにより、各機種の製造コストや開発コストを低減させることができる。
【0081】
また、本実施形態の遊技機では、LED122の点灯制御は、基本的に、示唆絵柄114a~114d毎に行う。すなわち、第2示唆LED122bと第3示唆LED122cとについては、基本的に同一の点灯制御を行うようになっている。また、第4示唆LED122dと第5示唆LED122eとについては、基本的に同一の点灯制御を行うようになっている。すなわち、LED122は、6個の制御区分(示唆制御区分)に分類されており、制御区分毎に点灯、消灯あるいは点滅等させることが可能になっているが、LED122に照らされる照射対象としての示唆絵柄114a~114dの数は、制御区分の数よりも少なくなっており、LED122は、示唆絵柄114a~114d毎に点灯、消灯あるいは点滅等されるようになっている。
【0082】
このように、基本的に示唆絵柄114a~114d毎に点灯、消灯あるいは点滅等させるにも関わらず、LED122の制御区分の数を示唆絵柄114a~114dの数よりも多くしたことにより、照明基板104等を示唆絵柄の数が異なる他の機種との間で使いまわすことが可能となる。なお、その手法については、LED120の場合と同様のため、説明を省略する。そして、これにより、各機種の製造コストや開発コストを低減させることができる。
【0083】
なお、本実施形態の遊技機では、図10に示すように、基板収容部202には、略矩形板状の仕切り部材291を配置可能な仕切り配置部290が複数設けられている。各仕切り配置部290は、左側壁部202bと右側壁部202cとの互いに対抗する位置に設けられた一対の溝によって構成されている。具体的には、仕切り配置部290は、上下方向において、第1示唆LED122aと第2示唆LED122bとの間、第2示唆LED122bと第3示唆LED122cとの間、第3示唆LED122cと第4示唆LED122dとの間、第4示唆LED122dと第5示唆LED122eとの間、第5示唆LED122eと第6示唆LED122fとの間、第6示唆LED122の外側の、計6カ所に設けられている。そして、仕切り配置部290に仕切り部材291を配置することで、LED122を制御区分毎に区切ることが可能となっている。したがって、各仕切り配置部290に対して、仕切り部材を選択的に配置することで、LED122を所望の範囲毎に(機種毎の示唆絵柄に合わせて)区切ることができる。
【0084】
なお、各LED120,121,122の照射対象(照射対象の点灯態様が有する情報)は、機種毎に違っていてもよい。
【0085】
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、本実施形態では遊技機の一つであるパチンコ遊技機について説明するが、その他の遊技機(例えば、スロットマシン、メダルレス遊技機等)であってもよい。
【0086】
図11は、本実施形態に係るパチンコ遊技機1の外観構成を示す斜視図である。本実施形態の遊技機は、遊技場から貸し出された遊技球(遊技媒体)を用いて遊技を行うものであり、遊技機の外側面を形成する外枠2と、遊技機の内部に設けられ、遊技球が移動する遊技領域4を形成する遊技盤6と、遊技盤6を遊技者が視認可能かつ接触不可能にするガラスユニット8と、ガラスユニット8が取り付けられている前枠10とを備えている。
【0087】
前枠10のうちガラスユニット8を取り囲む部分は、光を透過する半透明の素材により構成されており、半透明の素材により構成されている部分の内部には、遊技を盛り上げるための演出光などを出力する複数の前枠ランプ12が設けられている。また、前枠10には、遊技を盛り上げるための演出音などを出力するスピーカ14が複数設けられている。
【0088】
前枠10の下部中央には、遊技球を貯留するための上皿16が設けられており、上皿16の内側側面の左部には、遊技機から遊技者に遊技球を払い出すための払出口が設けられている。前枠10の下部右側には、グリップユニット20が設けられており、遊技者がグリップユニット20を遊技機に向かって右回りに回転させる操作を行うと、遊技機の内部に設けられた図示しない発射装置が作動して、遊技領域4内に遊技球が発射されるようになっている。なお、本実施形態の発射装置は、1分間に99個(1秒間に1.65個)の遊技球を発射することができる。
【0089】
上皿16の内側側面の右部には、上皿16から遊技球を発射装置に供給するための供給口が設けられている。また、上皿16の下方には、上皿16に遊技球を貯留しきれなくなった場合に余剰の遊技球を貯留しておく下皿24が設けられている。
【0090】
上皿16の縁部の手前側には、演出操作装置26が設けられており、遊技者が演出操作装置26を操作すると、遊技機で行われる演出が変化する。詳細には演出操作装置26は、押しボタンスイッチおよびロータリースイッチ(ジョグダイヤル)を内蔵しており、演出操作装置26を押下する操作と、演出操作装置26を回転させる操作を検出することができるようになっている。
【0091】
図12は、図11で示した遊技盤6の外観構成を示す正面図である。図12に示すように遊技盤6には、円形状に外レール28が設けられており、外レール28に囲まれた領域が、遊技球が移動する遊技領域4となっている。また、遊技領域4の左端部には、外レール28に沿うように円弧状に内レール30が設けられており、外レール28と内レール30は、遊技盤6の下方に設けられた図示しない発射装置から発射された遊技球を遊技領域4に誘導する。
【0092】
遊技盤6の中央部には、遊技を盛り上げるための演出画像等を表示する液晶ディスプレイ32と、液晶ディスプレイ32を取り囲むように形成されたディスプレイ枠34を備える演出ユニット36が設けられている。
【0093】
本実施形態では、液晶ディスプレイ32の手前側を遊技球が通過できないようになっており、発射装置から発射された遊技球は、液晶ディスプレイ32の左側の遊技領域4か右側の遊技領域4を落下するようになっている。そして遊技領域4には、遊技盤6の表面に交差するように図示しない多数の遊技釘が打ち付けられており、遊技領域4を移動する遊技球の移動方向がランダムに変化するようになっている。
【0094】
ディスプレイ枠34の左部には、液晶ディスプレイ32の左側の遊技領域4を落下する遊技球が通過できる開口40が形成されており、この開口40を通過した遊技球はディスプレイ枠34に設けられている通路42を通過して、液晶ディスプレイ32の下方に設けられたステージ44に落下するようになっている。このステージ44の上面は滑らかな曲面となっているとともに、ステージ44とガラスユニット8との間に遊技球がステージ44から下方に落下できる隙間が形成されており、通路42からステージ44上に落下した遊技球がステージ44上を左右に往復移動した後にステージ44の中央部付近から下方に落下するようになっている。
【0095】
ステージ44の中央部の下方には、第1始動入賞口46が設けられている。
また、液晶ディスプレイ32の右側の遊技領域4には、通過ゲート48が設けられている。また、通過ゲート48の下方に、第2始動入賞口50が設けられている。この第2始動入賞口50には、第2始動入賞口50に遊技球が進入しにくい縮小状態(進入を補助しない状態・非補助状態)と遊技球が進入しやすい拡大状態(進入を補助する状態・補助状態)との間で動作可能な補助部材を備える普通役物52が設けられている。
【0096】
液晶ディスプレイ32の右側の遊技領域4には、第2始動入賞口50の下方に、大入賞口54が設けられている。この大入賞口54には、大入賞口54を塞ぐ可動部材を備える特別役物56が設けられている。特別役物56は、大入賞口54に遊技球が進入不可能な閉状態と、大入賞口54に遊技球が進入可能な開状態との間で動作可能に構成されている(図12は閉状態を示している)。特別役物56は、大当たりが当選すると開始される特別遊技状態において、所定条件下で開状態となるように制御される。
【0097】
大入賞口54の下方には、大入賞通路58が下方に向かって設けられている。大入賞通路58の下端には、通常進入口62が設けられている。また、大入賞通路58の下方には、大入賞通路58の途中から下方に向かって分岐するように特定通路65が設けられている。この特定通路65には、特定通路65を塞ぐ可動部材を備える特定役物66が設けられている。特定役物66は、特定通路65に遊技球が進入不可能な閉状態と、特定通路65に遊技球が進入可能な開状態との間で動作可能に構成されている(図12は閉状態を示している)。特定役物66は、特別遊技状態において所定条件下で開状態となるように制御される。特定通路65の下端には、特定進入口68が設けられている。また、遊技領域4の最下部には、いずれの入賞口にも進入せずに遊技領域4を落下した遊技球を遊技機の内部に回収するアウト口69が設けられている。
【0098】
遊技球の発射装置は、図11で示したグリップユニット20の回転量を調整することにより遊技球の射出力が変化するように構成されており、グリップユニット20の回転量が少ない場合には液晶ディスプレイ32の左側の遊技領域4を遊技球が落下するように遊技球が発射され、グリップユニット20の回転量が多い場合には液晶ディスプレイ32の右側の遊技領域4を遊技球が落下するように遊技球が発射される。
【0099】
遊技者は、遊技状況に応じてグリップユニット20の回転量を調整し、遊技球が左側の遊技領域4を落下して、あるいは開口40と通路42とステージ44を通過して第1始動入賞口46に進入するように遊技球を発射させたり(左打ち)、遊技球が右側の遊技領域4を落下して、通過ゲート48を遊技球が通過するように、あるいは第2始動入賞口50に遊技球が進入するように、あるいは大入賞口54に遊技球が進入するように遊技球を発射させたりする(右打ち)。
【0100】
遊技盤6の右下部であって、遊技領域4の外側には、遊技機の各種状態をランプ等の点灯および消灯により示す状態表示部70が設けられている。本実施形態の遊技機は、メイン基板およびサブ基板を含む制御基板によって制御される。そして、メイン基板やサブ基板等の各基板の機能は、各種のプロセッサ(CPU、DSPなど)、ASIC(ゲートアレイなど)、ROM(情報記憶媒体の一例)、あるいはRAMなどのハードウェアや、ROMなどに予め記憶されている所与のプログラムからなるソフトウェアにより実現される。
【0101】
メイン基板は、入力手段(第1始動入賞口センサ、通過ゲートセンサ、第2始動入賞口センサ、大入賞口センサ、通常進入口センサ、特定通路センサ、払出センサ等)からの入力信号を受けて、遊技を実行するための各種の演算を行い、演算結果に基づいて、出力手段(状態表示駆動装置、普通役物駆動装置、特別役物駆動装置、特定役物駆動装置、払出装置等)の動作制御を行う。
【0102】
サブ基板は、メイン基板から送られてくるコマンドや、演出操作装置26に対する操作を検出する演出操作センサからの入力信号を受けて、遊技の進行状況に合わせた演出を実行するための各種の演算を行い、演算結果に基づいて、演出装置(演出表示装置、音響装置、演出物駆動装置等)の動作制御を行う。
【0103】
本実施形態の遊技機では、図12に示すように、遊技領域4が左側に位置する左打ち領域4aと右側に位置する右打ち領域4bとに区画されており、遊技者が遊技球の発射強度を変化させることにより、異なる領域に遊技球を落下させることができるようになっている。
【0104】
また、遊技領域4の上端部には、左打ち領域4aと右打ち領域4bとを繋ぐ遊技球通路80が設けられている。そして、所定の発射強度以上で発射装置から発射された遊技球は遊技球通路80を通過して右打ち領域4bに進む一方、所定の発射強度未満で発射装置から発射された遊技球は遊技球通路80を通過せずに左打ち領域4aに進むようになっている。
【0105】
遊技球通路80は、外レール28と、この外レール28に沿って、外レール28よりも下方に設けられたレール81とによって形成されている。また、遊技球通路80は、外レール28の上端を含んで形成されている。また、遊技球通路80の幅(外レール28とレール81との間隔)は、最も狭い部分で、遊技球1個分の直径よりも長く、遊技球2個分の直径よりも短くなっている。また、この遊技球通路80の幅が最も狭くなる部分は、遊技球通路80の頂部、換言すると外レール28の上端(頂部)とレール81の当該上端に対向する部分によって形成される部分、さらに換言すると遊技領域4の上端に位置する部分となっている。
【0106】
また、本実施形態の遊技機では、図11および図13に示すように、前枠10の上部に、左右方向に長尺な略方形箱状の意匠部材84が設けられている。また、意匠部材84は、左右方向の長さが前枠10の左右方向の長さの半分以上となっている。また、意匠部材84は、その前面が、遊技領域4およびガラスユニット8よりも前方に位置するよう、前方に突出して配置されている。
なお、本実施形態の遊技機においては、ガラスユニット8は、板面を平行にして前後方向に並べられた2枚の透明板(ガラス板)8a,8bを有している。
【0107】
意匠部材84は、その内部に設けられた照明用のLED基板(図示せず)と、これを覆う外装部材85とを備えており、外装部材85の内側に、LED基板を収納するスペースが確保されている。また、外装部材85の意匠部材84前面を構成する部分には機種名等を表わすロゴが付されており、内部に設けられたLED基板によってロゴが光るようになっている。
なお、意匠部材84の内部にスピーカ等が設けられていてもよい。
【0108】
意匠部材84の下面86は、前側部分が最も下方に位置している。また、当該前側部分は、水平面に略平行な平面87となっている。また、意匠部材84の下面86は、平面87の後端より後ろ側が、水平面に対して傾斜した傾斜面88となっている。そして、意匠部材84の下面86は、後側部分(傾斜面88部分)が、後方に向かうにつれて上方に向かう形状となっている。すなわち、意匠部材84は、後側部分よりも前側部分が下方に突出しており、突出部90が形成されている。また、意匠部材84の下面86(傾斜面88)の後端は、ガラスユニット8に当接または近接している。
なお、意匠部材84の下面86の後端の形状は、外レール28の形状に沿って形成されていてもよい。すなわち、下面86の後端が、正面から見た場合に上側に凸となるように湾曲した形状となっていてもよい。また、これに合わせて下面86(傾斜面88)の形状が上側に向けてくぼんだすり鉢状となっていてもよい。
【0109】
図13は、図11のA-A線断面における要部の概略図であり、遊技領域4の上端(頂部:外レール28の上端)を通る上下方向および前後方向に平行な面で切った断面を示すものである。図13に示す断面は、レール81の上端(頂部)および意匠部材84の下面86の後端の上端(頂部)も通っている。
【0110】
意匠部材84の下面86の後端は、遊技領域4の上端に対応する部分(遊技領域4上端の前方部分)において、遊技領域4の上端よりも下方に位置している。換言すると、意匠部材84の下面86の後端は、遊技球通路80の上面80a(外レール28の後述する案内面113)の上端よりも下方に位置している。また、意匠部材84の下面86の後端は、遊技球通路80の下面80b(レール81の遊技球が接する面)の上端よりも上方に位置している。また、意匠部材84の下面86の後端は、遊技領域4の上端に位置した状態の遊技球B(遊技球通路80の上面80aの上端に接した状態の遊技球:外レール28(案内面113)の頂部に接した状態の遊技球)の下端よりも上方に位置している。より具体的には、当該状態の遊技球Bの中心(図13に一点鎖線Cで図示)よりも上方に位置している。
【0111】
また、突出部90は、遊技領域4の上端に位置した状態の遊技球Bの中心よりも下方に突出している。換言すると、突出部90の下端は、当該状態の遊技球Bの中心よりも下方に位置している。より具体的には、突出部90の下端は、当該状態の遊技球Bの下端よりも下方に位置している。また、突出部90は、遊技球通路80の下面80bの上端よりも下方に突出している。
【0112】
以上から明らかなように、意匠部材84は、前後方向(遊技盤6およびガラスユニット8に垂直な方向)において、遊技領域4の上端に位置した状態の遊技球Bと重なり合うようになっており、当該状態の遊技球B全体を覆うようになっている。また、意匠部材84は、下面86の後端における遊技領域4の上端に対応する部分(遊技領域4上端の前方部分)が、前後方向(遊技盤6およびガラスユニット8に垂直な方向)において、遊技領域4の上端に位置した状態の遊技球Bの少なくとも下半分と重ならないようになっており、当該状態の遊技球の少なくとも下半分を覆わないようになっている。また、下面86の後側部分は、傾斜面88となっている。このため、遊技球が遊技領域4の上端に位置する場合であっても、遊技領域4を転がる遊技球を遊技者が容易に視認できるようになっている。ここで、所定の位置、具体的には遊技者のアイポイントからは、遊技者が顔を上下左右に動かすことなく当該状態の遊技球の少なくとも下半分が見えるようになっていることが好ましい。遊技者のアイポイントとは、椅子に座って遊技をするときの遊技者の目の位置を意味する。具体的には、例えば、遊技者の目とガラスユニット8との前後方向における距離が30~50cmの間であって、遊技者の目と遊技機底面との上下方向における距離(高さ)が40~60cmの間である場合に、当該状態の遊技球の少なくとも一部(下半分)を視認することができるようになっているとよい。換言すると、ガラスユニット8からの距離が30~50cmの間であって、遊技機底面からの高さが40~60cmの間である所定点から遊技領域4の上端に位置する遊技球B(遊技球Bの中心よりも下側の部分)までの直線上に意匠部材84がかからないようになっているとよい。このような構成によれば、意匠部材84を大型化しつつ遊技領域を移動する遊技媒体の視認性を確保することができる。
【0113】
次に、外レール28に係る構成について図14図19を参照しながら説明する。
外レール28は、外レール28を支持する支持部材としてのレールベース100に支持される。そして、レールベース100が、遊技盤6に固定されることで、外レール28が遊技盤6に取り付けられる。なお、レールベース100は、例えば、ねじ止めによって遊技盤6に固定される。また、遊技盤6は、透明の樹脂によって略方形の板状に形成されている。
【0114】
外レール28は、薄板状の長尺な部材となっている。なお、以下では、外レール28に係る各長さについて、長さ方向の長さを「長さ」といい、幅方向の長さを「幅」といい、厚さ方向の長さ(板厚)を「厚さ」という。本実施形態においては、図15に示すように、外レール28の長さLは、900mm以上(少なくとも、800mm以上)となっている。また、外レール28の幅Wは、約15mmとなっている。また、外レール28の板厚Tは、約0.6mmとなっている。また、本実施形態においては、外レール28は金属、具体的にはステンレス鋼(例えば、SUS430)によって形成されている。
【0115】
外レール28の一端部(始端部)には、略L字状に折り曲げられた折り曲げ部110が形成されている。また、外レール28の他端部(終端部)には、略U字状に曲げられたU字形状部(曲部)112が形成されている。
【0116】
U字形状部112の曲げ半径Rは、約6mmとなっている。換言すると、U字形状部112の両端の間隔(U字形状部112における対向する面同士の間隔)は、約12mmとなっている。また、U字形状部112は、外レール28の厚さ方向において、約12mmの高さHを有している。
なお、U字形状部112の曲率は、後述する湾曲面126の曲率よりも大きく、レールベース100に取り付けられた状態(遊技機として組み立てられた状態)の外レール28の案内面113の曲率よりも大きくなっている。
【0117】
外レール28には、折り曲げ部110とU字形状部112との間に、案内面113が形成されている。案内面113は、発射装置から発射された遊技球が当たる面であり、発射装置から発射された遊技球は案内面113に沿って転がり、遊技領域4に案内される。
【0118】
また、外レール28には、略方形状の穴114が形成されている。穴114は、外レール28のU字形状部112(U字形状部112に対応する位置)に形成されている。また、穴114の長さは、U字形状部112の長さを超える長さとなっている。換言すると、穴114は、U字形状部112の長さ方向(U字に沿った方向)の全体にわたり形成されている。具体的には、穴114は、U字形状部112と、案内面113との間に形成された角部115aにまでわたって形成されている。換言すると、穴114は、U字形状部112の長さ方向における両側端部(U字形状部112と他の部分との境目)に形成された角部115a,115bの少なくとも一方(好ましくは両方)にまでわたって形成されている。
なお、穴114は、角部115a,115bの少なくとも一方を超えて形成されていてもよい。なお、角部115a,115bは、R形状となっている。
【0119】
穴114の幅Waは、外レール28(U字形状部112)の幅Wの1/2以下であることが好ましく、1/3以下であることがさらに好ましい。また、穴114の幅Waは、外レール28(U字形状部112)の幅Wの1/5以上であることが好ましく、1/4以上であることがさらに好ましい。穴114の幅Waをこのように設定することで、U字形状部112の柔軟性を高めつつ、U字形状部112の強度を高く維持することができる。本実施形態においては、穴114の幅Waは、4mmに設定されている。
【0120】
なお、穴114は、外レール28の厚さ方向に貫通するものでなくてもよい。換言すると、穴114部分は、他の部分に比べて肉薄に形成されていればよい。さらに換言すると、穴114は、何らかの肉抜きがされた肉抜き部であればよい。すなわち、外レール28のうち、U字形状部112の穴114が形成された部分は、案内面113が形成された部分に比べて、板面に垂直な断面における断面積が小さくなっていればよい。
【0121】
また、外レール28には、位置決め用の孔118が複数(本実施形態では5個)形成されている。各孔118には、後述する突出部128が挿入されるようになっている。孔118は、長さが幅の2倍以上の長円形となっている。本実施形態では、孔118は、長さLaが5.2mm、幅Wbが2mmとなっている。
【0122】
また、孔118は、長さ方向において一列に並べて配置されている。また、孔118は、幅方向における中心から外れて(中心にかからないように)配置されている。具体的には、外レール28の幅方向において、孔118の中心から外レール28の端までの距離Wcは、2.7mmに設定されている。また、孔118は、案内面113を転がる遊技球が当たることのない位置に配置されている。より具体的には、案内面113を転がる遊技球が当たることのない位置に、全ての孔118が配置されている。
なお、孔118は、全て案内面113に形成されており、折り曲げ部110、U字形状部112およびU字形状部112よりも終端側の部分(延長部120)には形成されていない。また、外レール28の案内面113には、複数の孔118と同一直線状に、円形の孔119が2つ形成されている。この2つの孔119は、外レール28の加工の際に使用される孔であり、孔119には、後述する突出部128は挿入されない。
【0123】
図16図18は、レールベース100に外レール28が取り付けられた取付状態を示す図である。レールベース100は、図16に示すように、黒色の樹脂材料によって略L字状に形成されている。また、レールベース100は、円弧状に形成された湾曲面126を有している。湾曲面126は、遊技盤6(遊技領域4)の左下側から、左上側を通って、右上側に至るように形成されており、右下側が開いた形状に形成されている。
【0124】
湾曲面126には、長さ方向に沿って複数(本実施形態では5個)の突出部128が形成されている(図14参照)。突出部128は、湾曲面126の前後方向における中心よりも後方に配置されている。また、各突出部128は、外レール28の各孔118と、互いに対応する位置に配置されている。また、複数の突出部128(複数の孔118)は、全て、遊技領域4の上端(頂部:外レール28の上端)よりも左側(発射装置側)に設けられている。
【0125】
また、湾曲面126の前縁には、湾曲面126よりも遊技領域4側に突出する壁部129が、湾曲面126に沿って形成されている(図18図19参照)。
【0126】
レールベース100の左下部(一端部)には、図16および図18に示すように、外レール28の折り曲げ部110が挿入される断面略L字状の凹部130が設けられている。また、凹部130には、外レール28の長さ方向における一端面(始端側の端面)が突き当たる突き当て面(当接面)131が形成されている。
なお、凹部130は、外レール28の長さ方向において、外レール28の当該一端面以外の部分が当たらないようになっている。具体的には、外レール28の折り曲げ部110のうち、案内面113に交差(略直交)する方向に延びる逃げ部110aは、(少なくとも外レール28の長さ方向において)凹部130に当たらないようになっている。
【0127】
また、レールベース100の右上部(他端部)には、図16および図17に示すように、外レール28の長さ方向における他端面(終端側の端面)が突き当たる突き当て面(当接面)135が形成されている。また、レールベース100の右上部には、U字形状部112が収容される収容部137が形成されている。
【0128】
収容部137は、湾曲面126の右上側の端に隣接して設けられている。収容部137は、断面略コ字状の壁部137aによって形成された空間137bを有している。また、空間137bは、湾曲面126よりも遊技領域4の外側に向かって広がる空間となっている。そして、この空間137bにU字形状部112が収容されるようになっている。壁部137aの一端は、湾曲面126の右上側の端に接続されている。また、壁部137aの他端137cは、湾曲面126の仮想延長線上(湾曲面126をその曲率にしたがってそのまま延長した場合の所定位置)に配置されている。また、当該他端137cよりも湾曲面126から遠ざかる位置であって、外レール28の板厚方向反対側の位置には、リブ139が形成されている。そして、当該他端137cとリブ139との間に挟まれるように、外レール28の延長部120が配置されるようになっている。
【0129】
外レール28は、折り曲げ部110がレールベース100の凹部130に挿入され、一端面が突き当て面131に突き当てられている。また、外レール28は、他端面が突き当て面135に突き当てられている。そして、外レール28は、レールベース100に取り付けられた取付状態において、突き当て面131と突き当て面135との間で突っ張った状態となっている。すなわち、外レール28の長さLは、突き当て面131から突き当て面135までの距離(湾曲面126に沿った方向における距離)よりも長く設定されている。本実施形態の遊技機においては、外レール28の長さLは、当該距離よりも3mm長く設定されている。換言すると、外レール28は、外レール28が設置される部分の長さ(突き当て面131から突き当て面135までの距離)に対して、3mmの余長を有している。
【0130】
取付状態においては、U字形状部112によって、外レール28の余長が吸収されるようになっている。すなわち、まず、取付状態においては、外レール28は、レールベース100の湾曲面126に沿って配置される。このとき、外レール28の案内面113とは反対側の面(裏面)の略全体が、湾曲面126の略全体に接した状態となる。換言すると、案内面113は、湾曲面126に沿った面(略平行な面)となる。また、U字形状部112の両端の間隔(角部115a,115bの間隔)が縮まるようにU字形状部112がたわみ、これによって外レール28の余長が吸収される。そして、突き当て面131と突き当て面135との間で、外レール28が張られた状態となる。
なお、図16および図17では、外レール28の終端28aが、突き当て面135を貫いて表示されているが、実際には、当該終端28aは、突き当て面135に突き当たって止まり、突き当て面135を貫通するものではない。換言すると、図16および図17における、突き当て面135を貫通している部分が、外レール28の余長部分であり、当該貫通している部分の長さが、U字形状部112によって吸収される。なお、U字形状部112は、取付状態(余長を吸収してたわんだ状態)でも、収容部137の壁部137aに当たらないようになっている。
【0131】
本実施形態の遊技機では、外レール28の余長3mmは、U字形状部112の両端の間隔(U字形状部112における対向する面同士の間隔:約12mm)よりも短く設定されている。より具体的には、余長は、U字形状部112の曲げ半径R(約6mm)以下(U字形状部112の両端の間隔の半分以下)に設定されている。このため、U字形状部112によって余長を効果的に吸収することができる。
なお、基準値(設計値)としての余長3mmは、外レール28の公差よりも長く設定されている。本実施形態の遊技機では、外レール28の長さLの公差は、±0.8mmに設定されている。そこで、外レール28が最大限短く製造された場合(公差が下限となる-0.8mmとなる場合)であっても、0mm以上の余長(本例においては、2.2mmの余長)が生じるように、余長の基準値が設定されている。すなわち、外レール28の長さLは、公差を含めても余長が生じる長さに設定されている。また、外レール28が最大限長く製造された場合(公差が上限となる+0.8mmとなる場合)であっても、U字形状部112の曲げ半径R以下(U字形状部112の両端の間隔の半分以下)の余長(本例においては3.8mmmの余長)となるように、余長の基準値が設定されている。
【0132】
また、取付状態においては、レールベース100の複数の突出部128のそれぞれが、外レール28の複数の孔118のそれぞれに挿入されている。ここで、孔118の長さLaは、取付状態において突出部128に当接しない長さに設定されている。また、孔118の幅Wbは、取付状態において突出部128に当接し得る長さに設定されている。
【0133】
突出部128は、外レール28の幅方向において孔118に当接することで、外レール28が幅方向に動くことを規制している。すなわち、突出部128と孔118とは、外レール28の幅方向における位置を決める位置決め部として機能している。
【0134】
一方で、取付状態において、突出部128は、外レール28の長さ方向において孔118に当接しないようにされており、外レール28が長さ方向に動くことは規制しないようになっている。換言すると、突き当て面131と突き当て面135との間に収められ、長さが縮められた外レール28の反発力は、突き当て面131と突き当て面135に加わり、突出部128には(ほとんど)加わらないようになっている。これにより、外レール28の長さ方向における位置決めを、突き当て面131と突き当て面135とによって安定して行うことができる。さらに、本実施形態の遊技機では、外レール28の折り曲げ部110の逃げ部110aが、外レール28の長さ方向において凹部130に当たらないようになっているので、外レール28の長さ方向における位置決めを、突き当て面131と突き当て面135とによってより安定して行うことができる。
なお、突き当て面131,135からの反発力以外の外力を無理やり加え(例えば、人力等により)、U字形状部112を無理やり縮ませた場合等には、外レール28の長さ方向において、孔118や逃げ部110aがレールベース100に当接し得るようになっていてもよい。
【0135】
また、突出部128は、外レール28の板厚方向における長さ(高さ)が、外レール28の板厚以下に設定されている。すなわち、突出部128は、外レール28の案内面113よりも遊技領域4側に突出しないようになっている。
【0136】
また、外レール28が、レールベース100に対して遊技機の前側(外レール28の幅方向)に最大限動いた場合でも、外レール28の前側の端面は、レールベース100の壁部129に当接しないようになっている。すなわち、壁部129は、外レール28の動きを規制する機能は有していない。一方、壁部129は、外レール28の板厚方向における長さ(高さ)が、外レール28の板厚以上に設定されており、外レール28の端面が遊技者から見えないようにする機能を有している。
ただし、壁部129は、外レール28の動きを規制するものであってもよい。
【0137】
ここで、外レール28に沿って転がる遊技球Bと、孔118等との関係について、図19を参照しながら説明する。図19は、外レール28およびレールベース100の要部を示す概略図であり、案内面113および湾曲面126に垂直な平面で切った断面を示すものである。
【0138】
図19に示すように、孔118および突出部128は、外レール28に沿って転がる遊技球Bに当たらない位置に形成されている。より詳細に説明すると、孔118は、外レール28が幅方向において最大限動いた場合であっても(例えば、図19における上側に最大限動いた場合であっても)、遊技球Bに当たらない位置に形成されている。換言すると、突出部128は、孔118が遊技球Bに当たらないように、外レール28の幅方向における動きを規制しているともいえる。なお、図19では、突出部128は、案内面113よりも遊技領域4側に突出しているが、このように突出部128が突出して形成される場合であっても、突出部128の突出量は、突出部128が遊技球Bに当たらないように設定されることが好ましい。
【0139】
本実施形態の遊技機によれば、レール28は、略U字状に曲がったU字形状部112と、U字形状部112に対応する位置に形成された穴114と、を備え、穴114は、U字形状部112のU字に沿った方向において、U字形状部112の全体にわたる長さとなるので、製造上生じるレール28の長さのバラつきをU字形状部112で吸収し、レール28を安定して正確に取り付けることができる。また、U字形状部112に対応する位置に穴114を形成することで、U字形状部112を案内面113部分よりも柔らかくすることができ、U字形状部112を案内面113部分に比べ変形しやすくすることができる。このため、レール28をレールベース100に取り付ける際に、案内面113を適度に張りつつ、余計な力をU字形状部112に逃がして、レール28を正確に取り付けることができる。したがって、レール28に沿って転がる遊技球の動きを安定させることができ、快適な遊技が提供できる。
【0140】
また、穴114の長さをU字形状部112の全体にわたる長さとしたことにより、U字形状部112内における力のかかり具合を均等にすることができる。このため、U字形状部112内における一部に力がかかりすぎる等して、レール28の変形がいびつとなることを防止でき、レール28をより正確に取り付けことができる。また、U字形状部112内における一部に力がかかりすぎる等して、レール28が破損してしまうことを防止できる。さらに、本実施形態においては、穴114は、U字形状部112の長さ方向における両側端部に形成された角部115a,115bの少なくとも一方にまでわたって形成されているので、負荷が集中しやすい角部115a,115bの柔軟性を高め、角部115a,115bが壊れてしまうことを防止できる。
【0141】
また、穴114は、レール28の幅方向において、レールの幅Wの1/3以下の長さ(4mm)となっているので、U字形状部112の剛性を適切な範囲にすることができる。すなわち、U字形状部112の剛性を一定以上の高さとすることができ、レール28にかかる力をU字形状部112が吸収しすぎてしまうことを防止できる。したがって、案内面113の張りが弱まりすぎてしまうことを防止でき、遊技球の動きをより安定させることができる。
【0142】
また、案内面113には、位置決め用の孔118が複数(5個)形成されており、孔118は、全て、前記案内面に沿って転がる遊技球が当たらない位置に形成されているので、遊技球が孔118の上を転がり振動してしまうことなどを防止できる。したがって、遊技球の動きをより安定させることができる。
【0143】
なお、図17に示すように、案内面113のU字形状部112側の端部には、弾性体(例えばゴム)により形成された弾性部材150が配置される。そして、U字形状部112の近傍において、外レール28は、弾性部材150と湾曲面126とに挟まれた状態となる。弾性部材150は、案内面113に沿って終端側(右打ち領域4b)まで案内された遊技球が衝突する衝突面151を有している。そして、弾性部材150は、遊技球が遊技機の部材に衝突する際の衝撃を緩和するようになっている。
【0144】
また、本実施形態の遊技機では、前枠10の右端部には、図11に示すように、照明装置300が設けられている。なお、図11では、パチンコ遊技機1における一点鎖線で囲う範囲を左側から見た概略図によって、照明装置300を表わしている。また、照明装置300は、所定の報知を行うためのレンズ部材(透光性を有する部材)として、3つのレンズ部材310a,310b,310cを備えている。また、各レンズ部材310a,310b,310cには、「1」、「2」、「3」の各数字が表されている。また、各レンズ部材310a,310b,310cは、レンズ部材毎に点灯、消灯あるいは点滅等させることができるようになっている。
なお、ここで、所定の報知とは、例えば、遊技機の内部状態に関する報知(示唆)をするものであってもよく、始動入賞口(第1始動入賞口46または第2始動入賞口50等)に遊技球が進入したことに基づいて実行される抽選(当選した場合に大入賞口54が開状態となる抽選等)に当選したことを報知(示唆)するものであってもよく、遊技者に付与する特典に関する報知(示唆)等をするものであってもよい。
【0145】
また、照明装置300は、複数のLED(図示せず)を有している。また、本実施形態の遊技機は、第1の実施の形態の遊技機と同様に、LED制御手段を有しており、LED制御手段は、複数のLEDを制御区分毎に点灯、消灯あるいは点滅等させることが可能となっている。また、本実施形態の遊技機では、当該制御区分の数は、照射対象としてのレンズ部材310a,310b,310cの数よりも多くなっている。すなわち、当該制御区分の数は4個以上となっている。このような構成によれば、他の機種において、照射対象(レンズ部材310a,310b,310c等)の数を増やしたりしたい場合であっても、照明装置300の照明基板等を流用することが可能となる。
【0146】
なお、本発明は、前述した実施の形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。また、本発明はその発明の範囲内において、各実施の形態における各構成の自由な組み合わせ、あるいは各構成の変形、もしくは各構成の省略が可能である。
【符号の説明】
【0147】
12a,12b,12c,12d リール(照射対象)
112a,112b,112c,112d ナビ絵柄(照射対象)
114a,114b,114c,114d 示唆絵柄(照射対象)
140a,140b,141a,141b,142 LED駆動回路
150 副制御基板
図1
図2
図3
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図5
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