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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-04
(45)【発行日】2023-12-12
(54)【発明の名称】視覚障害者用の振動触覚装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/01 20060101AFI20231205BHJP
   A61F 9/08 20060101ALI20231205BHJP
   A61H 3/06 20060101ALI20231205BHJP
   G01C 21/26 20060101ALI20231205BHJP
【FI】
G06F3/01 560
G06F3/01 514
A61F9/08
A61H3/06 G
G01C21/26 P
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2020511860
(86)(22)【出願日】2018-05-04
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-07-16
(86)【国際出願番号】 US2018031024
(87)【国際公開番号】W WO2018204745
(87)【国際公開日】2018-11-08
【審査請求日】2021-05-06
【審判番号】
【審判請求日】2023-02-20
(31)【優先権主張番号】62/501,140
(32)【優先日】2017-05-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】15/807,494
(32)【優先日】2017-11-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】519395271
【氏名又は名称】ウェアワークス
【氏名又は名称原語表記】WEARWORKS
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】カークランド、キース
(72)【発明者】
【氏名】ユ、ケビン
(72)【発明者】
【氏名】ワン、ヤンヤン
【合議体】
【審判長】山澤 宏
【審判官】野崎 大進
【審判官】富澤 哲生
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-286546(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2011/0163860(US,A1)
【文献】特開2015-145860(JP,A)
【文献】特開2015-095261(JP,A)
【文献】特開2015-082818(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/01
A61F 9/08
A61H 3/06
G01C 21/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ナビゲーションを支援するためのウェアラブル装置であって、
非視覚および非聴覚のナビゲーションのための固有のアルゴリズムに接続するように構成され、前記ウェアラブル装置を装着しているユーザの行動に基づいて前記固有のアルゴリズムにより触覚パターンを変化させることにより前記ユーザが関心地点に到着するための指示に従うように前記ユーザを誘導する振動触覚装置を備え、
前記振動触覚装置は、
ユーザの地理的位置を決定するように構成されたプリント回路基板と、
電池と、
1つ以上の隔離パッドと、
複数のアクチュエータであって、前記複数のアクチュエータの各々が電力消費を最小化しつつ7つの別個の周波数を生成することによりスピーカの覚周波数範囲を提供する3イン1の線形共振質量システムの組み合わせからなる前記複数のアクチュエータと、を備え、
前記振動触覚装置は、前記ナビゲーション中の前記ユーザの行動に応じて前記振動触覚装置の振動領域を変化させることによって前記ナビゲーションのための方向バイアスを出力する、ウェアラブル装置。
【請求項2】
前記プリント回路基板と、前記電池と、前記1つ以上の隔離パッドと、前記複数のアクチュエータを収容するように構成された筐体と、をさらに備える、請求項1に記載のウェアラブル装置。
【請求項3】
前記プリント回路基板が、フレキシブルプリント回路基板である、請求項1に記載のウェアラブル装置。
【請求項4】
前記ウェアラブル装置を前記ユーザに結合するためのストラップをさらに備える、請求項1に記載のウェアラブル装置。
【請求項5】
前記電池が、充電式電池である、請求項1に記載のウェアラブル装置。
【請求項6】
前記隔離パッドが、前記アクチュエータを機械的に分離するように構成されている、請求項1に記載のウェアラブル装置。
【請求項7】
ナビゲーションを支援するためのシステムであって、
非視覚および非聴覚のナビゲーションのための固有のアルゴリズムに接続するように構成された振動触覚装置を含むウェアラブル装置を備え、
前記振動触覚装置は、前記ウェアラブル装置を装着しているユーザの行動に基づいて前記固有のアルゴリズムにより触覚パターンを変化させることにより前記ユーザが関心地点に到着するための指示に従うように前記ユーザを誘導するように構成されており、
前記振動触覚装置は、
ユーザの地理的位置を決定するように構成されたプリント回路基板、
電池、
1つ以上の隔離パッド、および
複数のアクチュエータであって、前記複数のアクチュエータの各々が電力消費を最小化しつつ7つの別個の周波数を生成することによりスピーカの覚周波数範囲を提供する3イン1の線形共振質量システムの組み合わせからなる前記複数のアクチュエータ、を含み、
当該システムはさらに、前記振動触覚装置に結合されたモバイル電子装置を備え、
前記モバイル電子装置が、前記振動触覚装置によって収集されたデータを解析し、ユーザの地理的位置および角度を決定するように構成されており、
前記振動触覚装置は、前記ナビゲーション中の前記ユーザの行動に応じて前記振動触覚装置の振動領域を変化させることによって前記ナビゲーションのための方向バイアスを出力する、システム。
【請求項8】
前記プリント回路基板と、前記電池と、前記1つ以上の隔離パッドと、前記複数のアクチュエータとを収容するように構成された筐体をさらに備える、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記プリント回路基板が、フレキシブルプリント回路基板である、請求項7に記載のシステム。
【請求項10】
前記ウェアラブル装置を前記ユーザに結合するためのストラップをさらに備える、請求項7に記載のシステム。
【請求項11】
前記電池が、充電式電池である、請求項7に記載のシステム。
【請求項12】
前記隔離パッドが、前記アクチュエータを機械的に分離するように構成されている、請求項7に記載のシステム。
【請求項13】
前記複数のアクチュエータが、
圧電アクチュエータ、
偏心回転質量アクチュエータ、
線形共振アクチュエータ、および
骨伝導スピーカからなる群から選択される、請求項7に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、方向支援装置に関し、特に、視覚障害者(BVI)用のウェアラブル触覚ナビゲーション装置に関する。本出願は、2017年11月8日に出願された米国特許出願第15/807,494号に対する優先権を主張するものであり、該米国特許出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、2017年5月4日に出願された米国仮特許出願第62/501140号に対する優先権を主張する。
【背景技術】
【0002】
視覚障害のある個人は、ナビゲートするために、自分の目を使用すること以外の手段を使用しなければならない。多くの場合、杖は、ナビゲーションからの独立への不可欠な第一歩である。しかしながら、杖および歩数を数えるような他の方法の使用は、ユーザの現在の場所の不正確な推定をもたらし得る。これは、このような方法と関係する推定に起因する。
【0003】
ユーザの場所を容易に追跡し、かつ非視覚的キューをユーザに提供して、ユーザを2つ以上の場所の間でナビゲートするのを支援するための方法が必要である。
以下、関連技術を説明する。
【0004】
特許文献1は、概して、ユーザ入力の受信を確認するか、または別様にユーザに情報を伝達するために、触覚フィードバックを電子ブックリーダー装置などの電子装置のユーザに提供することを記載している。触覚フィードバックは、電子装置のディスプレイの表示更新時間よりも早く提供することができる。異なるイベントに応答して、異なるパターン、持続時間、および/または強度触覚フィードバックを使用することができる。
【0005】
特許文献2は、概して、コンピュータデバイスから出力されたサウンドに基づいて、触覚的な感覚をトリガすることを記載している。ユーザへの出力であるサウンドデータの一部分を、コンピュータ上で動作するアプリケーションプログラムからのサウンドとして記憶する。サウンドデータから少なくとも1つのサウンド特徴を抽出するために、サウンドデータの一部分を、インテリジェントヒューリスティックを使用して解析する。少なくとも1つの触覚効果の実行は、サウンド特徴に基づいてトリガされ、触覚効果は、オーディオとしてのユーザへのサウンドの一部分の出力と近似的に相関するように、触覚フィードバックデバイスに命令される。触覚効果は、触覚感覚をユーザに出力させる。異なる触覚効果は、異なるサウンド特徴、周波数範囲、振幅などと関連付けることができる。
【0006】
特許文献3は、概して、ディスプレイおよびタッチ感知表面を有する電子装置によって行われるアクセシビリティ法を記載している。この方法は、複数のユーザインターフェース要素をディスプレイに表示することと、タッチ感応表面上の指による第1のユーザインターフェースのナビゲーションジェスチャを検出することに応答して、現在のナビゲート可能なユニットタイプに従って複数のユーザインターフェース要素内をナビゲートすることと、タッチ感応表面上の第1のユーザインターフェースのナビゲーション設定ジェスチャを検出することに応答して、現在のナビゲート可能なユニットタイプを第1のナビゲート可能なユニットタイプから第2のナビゲート可能なユニットタイプに変更し、第2のナビゲート可能なユニットタイプに関するアクセシビリティ情報を出力することと、現在のナビゲート可能なユニットタイプを変更した後に、タッチ感応表面上の指による第2のユーザインターフェースのナビゲーションジェスチャを検出することに応答して、現在のナビゲート可能なユニットタイプに従って複数のユーザインターフェース要素内をナビゲートすることと、を含む。
【0007】
特許文献4は、概して、触覚フィードバックをタッチ感応性入力装置に提供するためのシステムおよび方法を記載している。例えば、1つの開示されるシステムは、外面を有するハウジングを有する入力装置と、タッチ感応表面との接触を示す接触信号を送信するように構成されたタッチ感応表面と、ハウジング内に配置されたセンサであって、入力装置の移動を検出し、入力装置の移動を示すセンサ信号を送信するように構成された、センサと、ハウジング内に配置されたアクチュエータであって、アクチュエータが、アクチュエータ信号に基づいて触覚効果を出力し、アクチュエータ信号が、接触信号に少なくとも部分的に基づく、アクチュエータと、を含む。
【0008】
特許文献5は、概して、電子装置および動作方法を記載しており、ハウジングと、ハウジングに結合された基部と、基部に結合された電気機械式トランスデューサであって、共振モードで動作し、所定の駆動周波数の駆動信号を受信した時点で触覚効果を出力するように構成される、電気機械式トランスデューサと、を備える。一実施形態において、電気機械式トランスデューサは、複数の電気機械式トランスデューサをさらに備え、各電気機械式トランスデューサは、そのそれぞれの共振モードで動作し、所定の駆動周波数を有する駆動信号を受信した時点でそれぞれの触覚効果を出力するように構成される。代替的または追加的に、電気機械式トランスデューサは、基部に近位の第1の端部と基部に遠位の第2の端部との間に連続様式でそこに結合された複数の離間された電気機械式装置をさらに備える。
【0009】
特許文献6は、概して、ディスプレイおよびタッチ感応表面を有する電子装置によって行われるアクセシビリティ法を記載している。この方法は、ディスプレイの少なくとも第1の部分をタッチ感応表面にマッピングすることと、複数のユーザインターフェースコンテナをディスプレイに同時に表示することと、複数のユーザインターフェースコンテナ内の第1のユーザインターフェースコンテナを選択する、ユーザインターフェースコンテナ選択イベントを検出することと、ユーザインターフェースコンテナ選択イベントを検出することに応答して、ディスプレイの第1の部分をタッチ感応表面にマッピングするのを中止し、第1のユーザインターフェースコンテナがタッチ感応表面と実質的に同一の領域を占めるように比例的にマッピングすることと、を含む。
【0010】
特許文献7は、概して、第1のタイプの第1のユーザインターフェース要素および第2のタイプの第2のユーザインターフェース要素を提示する電子装置を記載している。発見モードにおいて、この装置は、第1のユーザインターフェース要素との第1の相互作用を検出し、第1のユーザインターフェース要素の発見モードジェスチャ応答に従う動作を行う。この装置は、第2のユーザインターフェース要素との第2の相互作用を検出し、第2のユーザインターフェース要素の発見モードジェスチャ応答に従う動作を行う。アクセス可能モードにおいて、この装置は、第1のユーザインターフェース要素との第3の相互作用を検出し、第1のユーザインターフェース要素のアクセス可能モードジェスチャ応答に従う動作を行う。この装置は、第2のユーザインターフェース要素との一連の相互作用を検出し、各相互作用について、第2のユーザインターフェース要素の発見モードジェスチャ応答に従う動作を行う。
【0011】
特許文献8は、概して、ディスプレイおよびタッチ感応表面を有するアクセス可能電子装置によって行われる方法を記載している。この方法は、複数のユーザインターフェース要素をディスプレイに表示することであって、カレントフォーカスが、第1のユーザインターフェース要素上にある、表示することと、タッチ感応表面上の第1の指ジェスチャを検出することであって、第1の指ジェスチャは、第2のユーザインターフェース要素に対応するタッチ感応表面上の場所に接触することから独立している、検出することと、第1の指ジェスチャを検出することに応答して、カレントフォーカスを、複数のユーザインターフェース要素の第1のユーザインターフェース要素から複数のユーザインターフェース要素の第2のユーザインターフェース要素に変更し、第2のユーザインターフェース要素と関連付けられたアクセシビリティ情報を出力することと、を含む。
【0012】
特許文献9は、概して、車両乗員のペルソナを維持し、車両乗員のペルソナおよび車両関連の情報に基づいて車両乗員を支援するアクションを行うための方法、システム、およびコンピュータ可読媒体を記載している。
【0013】
特許文献10は、概して、コンピュータにシステム上で実行する1つ以上のプロセスによって行われる方法を記載しており、この方法は、高周波および低周波を含むオーディオ周波数の範囲で構成されるオーディオ信号を受信することと、オーディオ周波数の範囲の第1の部分を触覚データに変換することと、オーディオ周波数の範囲の第2の部分をオーディオ周波数の異なる範囲にシフトすることと、変換された第1の部分およびシフトされた第2の部分のうちの少なくとも1つを人間ユーザに提示することと、を含む。この態様の他の実装形態は、対応するシステムと、装置と、コンピュータプログラム製品と、を含む。
【0014】
特許文献11は、概して、ウェアラブルデバイスに関連する環境において発生するイベントに基づいてフィードバックを生成するように構成することができる、ウェアラブルデバイスを記載している。このウェアラブルデバイスは、例えば、ウェアラブルデバイスに関連する環境において発生したイベントを表す制御信号を生成するように構成されたプロセッサと、ウェアラブルデバイスの第1の位置に配置された少なくとも第1の触覚出力デバイスと、を含むことができる。第1の触覚出力デバイスは、生成された制御信号に基づいて触覚フィードバックを提供するように構成することができる。
【0015】
特許文献12は、概して、ユーザアカウントに記載された権利および特権に基づいて、車両のタスク、機能、および/または動作に対するユーザアクセスを制御するための車両制御システムのための方法および装置を記載している。
【0016】
特許文献13は、概して、触覚フィードバックをカスタマイズするために使用されるメディアコンテンツおよび1つ以上の外部パラメータに基づいて、触覚フィードバックを提供するシステムおよび方法を記載している。このシステムは、メディアコンテンツを単独で使用して決定される触覚フィードバックを修正する、または別様には変更することができる。換言すれば、このシステムは、メディアコンテンツおよび外部パラメータの両方を使用して、ユーザまたは他の人に出力されるべき触覚フィードバックを決定することができる。外部パラメータは、例えば、センサ情報、カスタマイズ情報、および/または触覚フィードバックをカスタマイズするために使用することができる他の外部パラメータを含むことができる。
【0017】
特許文献14は、概して、コンピュータ可読媒体で具現化される方法、装置、および/またはコンピュータソフトウェアとして実装することができ、かつ、とりわけ、ユーザ入力に応答して、例えばユーザがモバイルデバイスのディスプレイを所望のパターンでタップすること応答して、カスタム振動パターンを作成するために使用することができる技術を記載している。例えば、この開示に記載されている主題の1つ以上の態様は、1つ以上の方法で具現化することができ、この方法は、電子装置のユーザからカスタム振動パターンを指定する触覚入力を受信することと、触覚入力を受信することと協調して、受信した触覚入力に対応する視覚フィードバックをユーザに提供することと、電子装置によって使用して、所定の通知イベントをシグナリングする触覚フィードバックを作動させるための、指定されたカスタム振動パターンを記憶することと、を含む。
【0018】
特許文献15は、概して、触覚効果を使用して伝達されるべき情報を受信し、情報の意図を決定する、ユーザ上の複数のウェアラブルデバイスを管理するためのシステムを記載している。このシステムは、次いで、複数のウェアラブル触覚装置の各々について、ユーザ上のウェアラブル触覚装置の場所および触覚能力を決定する。このシステムは、次いで、決定されたユーザの場所および触覚能力に少なくとも基づいて、触覚効果としての情報をウェアラブル触覚装置の1つ以上にマッピングする。
【0019】
特許文献16は、概して、バンドリンクおよび/またはウェアラブルデバイスの1つ以上の他方に各々が電気的および機械的に接続され、かつ1つ以上の電子構成要素を含む、多数のモジュール式機能バンドリンクを含むバンドに結合された、ウェアラブルデバイスを記載している。様々な実装形態において、ウェアラブル装置は、バンドリンクの各々から識別子を受信し、該識別子を使用して利用可能な機能を決定し、そして、バンドリンクと通信して決定機能を利用することができる。いくつかの実現形態において、バンドリンクは、多数の異なる出力デバイスを含むことができ、ウェアラブル装置は、出力パターンを提供し、出力パターンに従ってそれぞれの出力デバイスにシグナリングすることを決定することができる。様々な実装形態において、バンドリンクは、多数の異なる入力装置を含むことができ、ウェアラブル装置は、入力装置から入力指示を受信し、それぞれの入力装置によって入力指示が検出されたパターンに基づいてアクションを行うことができる。
【0020】
特許文献17は、概して、衝突イベントに基づいて更新される画像をユーザに提供することと、衝突イベントのタイプおよび衝撃量を含む衝突データを生成することと、衝突データに基づいて触覚パターンを生成することと、触覚パターンに基づいて振動を生成することと、を含む、触覚フィードバック法を記載している。
【0021】
特許文献18は、概して、ユーザの障害、ユーザの医学的状態、ユーザの年齢、ユーザの身体的状態、ユーザの運転特性、および運転履歴に基づいた、運転者または障害者を支援するオンボード車両ディスプレイ、非アクティブ制御表面、および車両インターフェースのカスタム化のための方法および装置を記載している。
【0022】
特許文献19は、概して、脳および身体機能ならびに感覚認知を管理するためのシステムおよび方法を記載している。例えば、この発明は、感覚代行および感覚強化(増強)、ならびにモータ制御強化のためのシステムおよび方法を提供する。この発明はまた、疾患および状態を治療するための、ならびに感覚代行、感覚強化、および関連する効果を通して強化された肉体的および精神的な健康ならびに能力を提供するためのシステムおよび方法も提供する。
【0023】
特許文献20は、概して、過度の状況認識および衣類知識を伴うことなく、過度の身体的要求を伴うことなく、かつ過度の二次的なアクションを伴うことなく、適切な使用を教示および支援するための対話型衣類を記載している。
【0024】
特許文献21は、概して、ユーザの障害、ユーザの医学的状態、ユーザの年齢、ユーザの身体的状態、ユーザの運転特性、および運転履歴に基づいて、運転者または障害者を支援するオンボード車両ディスプレイ、非アクティブ制御表面、および車両インターフェースのカスタム化のための方法および装置を記載している。
【0025】
特許文献22は、概して、振動雰囲気補償アルゴリズムを使用する触覚フィードバック装置を記載し、この装置は、振動雰囲気データを収集するように構成された振動センサと、振動雰囲気を補償するためのパターンおよびタッチ入力に対応する触覚パターンを記憶するように構成されたメモリと、振動雰囲気データに基づいて振動雰囲気を補償するためのパターンを生成し、タッチパネルを通してユーザのタッチ入力が検出されたときにメモリに記憶されている触覚パターンと振動雰囲気を補償するためのパターンとを合成し、そして、合成した触覚パターンを出力するように構成されたコントローラと、コントローラから出力される触覚パターンに従って振動するように構成されたアクチュエータと、を含むことができる。
【0026】
特許文献23は、概して、ナビゲーションセンサの取り付けおよび取り外しの柔軟性を有し、かつ手の示す方向において最大180度をカバーする多数の方向における障害物の距離を感知する柔軟性を有する、距離を感知するための、ハンドウェアラブル触覚フィードバックベースのナビゲーション装置を記載している。この装置は、指の先端部のセンサを使用して障害物の距離を測定する。測定は、距離に基づいてカテゴリに分類される。このカテゴリは、特定の指に戦略的に位置付けられた触覚フィードバックアクチュエータを介して、最終的にユーザに通知される。フィードバックは、慣性測定ユニットを使用して手の空間的配向をマッピングすることによって三次元をなす。
【0027】
特許文献24は、概して、視覚障害のある人々のためのウェアラブル触覚パターン表示装置を記載し、より具体的には、視覚障害のある人々のためのウェアラブル触覚パターン表示装置であって、ユーザが装置を容易に携持することができるようにコンパクトなサイズに形成され、表示装置本体の正面に、タッチパネルおよび電気感応性パネルが一体的に結合されたタッチ画面を有し、それによって、タッチ画面を通る様々な触覚(haptic tacticle)の組み合わせを有するテキスト画面を提供し、表示装置本体の後面に、ユーザがウェアラブル部材を指に装着することを可能にするための環状のウェアラブル部材を有し、よって、環状のウェアラブル部材をユーザの人差し指に装着している間、ユーザが、親指を使用することによってタッチ画面に表示されている触覚(haptic tacticle)のテキスト画面を簡単に読むことができ、それによって、使用の便宜およびその優れた携帯性のため、時間および場所に関係なく、表示装置を使用して、ニュース、本、またはメッセージなどのテキストを読むことを可能にし、加えて、視覚障害のある人々が表示装置を容易に使用することができるように、表示装置本体にNFCモジュールを有することによって、道路の周囲、交差点の周囲、または店内などの様々な場所に提供されたNFCタグから、または従来のブライユ式点字でガイダンス情報を受信する、ウェアラブル触覚パターン表示装置を記載している。
【0028】
上で説明した技術のいずれも、本発明が対処する課題の全てに対処していない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0029】
【文献】米国特許第8378979号明細書
【文献】米国特許第8441437号明細書
【文献】米国特許第8493344号明細書
【文献】米国特許第8576171号明細書
【文献】米国特許第8576174号明細書
【文献】米国特許第8681106号明細書
【文献】米国特許第8751971号明細書
【文献】米国特許第9009612号明細書
【文献】米国特許第9082239号明細書
【文献】米国特許第9083821号明細書
【文献】米国特許第9092954号明細書
【文献】米国特許第9123186号明細書
【文献】米国特許第9274603号明細書
【文献】米国特許第9383820号明細書
【文献】米国特許第9466187号明細書
【文献】米国特許第9553625号明細書
【文献】米国特許第9594444号明細書
【文献】米国特許出願公開第2014/0310594号明細書
【文献】米国特許出願公開第2015/0290454号明細書
【文献】米国特許出願公開第2016/0165965号明細書
【文献】米国特許出願公開第2017/0075701号明細書
【文献】米国特許出願公開第2016/0109949号明細書
【文献】国際公開第2015/083183号
【文献】国際公開第2017/014542号
【発明の概要】
【0030】
本発明の一態様によれば、ナビゲーションを支援するための装置が提供される。本装置は、ユーザの地理的位置を決定するように構成されたプリント回路基板と、電池と、1つ以上の隔離パッドと、複数のアクチュエータと、を含む。
【0031】
本発明の別の態様によれば、ナビゲーションを支援するためのシステムが提供される。本システムは、ユーザの地理的位置を決定するように構成されたプリント回路基板と、電池と、1つ以上の隔離パッドと、複数のアクチュエータと、を含む、振動触覚装置を含む。本システムは、振動触覚装置に結合されたモバイル電子装置をさらに含み、該モバイル電子装置は、振動触覚装置によって収集されたデータを分析し、ユーザの地理的位置および角度を決定するように構成される。
【0032】
本発明の目的は、ナビゲーションを支援するための装置を提供することであり、該装置は、プリント回路基板と、電池と、1つ以上の隔離パッドと、複数のアクチュエータを収容するように構成された筐体と、をさらに含む。
【0033】
本発明の目的は、ナビゲーションを支援するための装置を提供することであり、プリント回路基板は、フレキシブルプリント回路基板である。
本発明の目的は、ナビゲーションを支援するための装置を提供することであり、該装置は、該装置をユーザに結合するためのストラップをさらに含む。
【0034】
本発明の目的は、ナビゲーションを支援するための装置を提供することであり、電池は、充電式電池である。
本発明の目的は、ナビゲーションを支援するための装置を提供することであり、
隔離パッドは、アクチュエータを機械的に分離するように構成される。
【0035】
本発明の目的は、ナビゲーションを支援するためのシステムを提供することであり、該システムは、プリント回路基板と、電池と、1つ以上の隔離パッドと、複数のアクチュエータを収容するように構成された筐体と、をさらに含む。
【0036】
本発明の目的は、ナビゲーションを支援するためのシステムを提供することであり、プリント回路基板は、フレキシブルプリント回路基板である。
本発明の目的は、ナビゲーションを支援するためのシステムを提供することであり、該システムは、振動触覚装置をユーザに結合するためのストラップをさらに含む。
【0037】
本発明の目的は、ナビゲーションを支援するためのシステムを提供することであり、電池は、充電式電池である。
本発明の目的は、ナビゲーションを支援するためのシステムを提供することであり、隔離パッドは、アクチュエータを機械的に分離するように構成される。
【0038】
本発明の目的は、ナビゲーションを支援するためのシステムを提供することであり、複数のアクチュエータは、圧電アクチュエータ、偏心回転質量アクチュエータ、線形共振アクチュエータ、および骨伝導スピーカからなる群から選択される。
【図面の簡単な説明】
【0039】
図1】本発明の一実施形態による、振動触覚装置の分解図である。
図2】本発明の一実施形態による、モバイル電子装置上の、本発明と共に使用するための、アプリケーションの紹介画面のスクリーンショットを示す図である。
図3】本発明の一実施形態による、モバイル電子装置上の、本発明と共に使用するための、アプリケーション上のナビゲーション入力オプションの画面のスクリーンショットを示す図である。
図4】本発明の一実施形態による、モバイル電子装置上の、本発明と共に使用するための、アプリケーションの音声入力画面のスクリーンショットを示す図である。
図5】本発明の一実施形態による、モバイル電子装置上の、本発明と共に使用するための、ナビゲーションを始めるためのアプリケーションの開始画面のスクリーンショットを示す図である。
図6】本発明の一実施形態による、モバイル電子装置上の、本発明と共に使用するための、アプリケーション上のナビゲーション地図のスクリーンショットを示す図である。
図8】本発明の一実施形態による、振動触覚装置と併せて使用するように構成された電子装置の正面図である。
図9】本発明の一実施形態による、振動触覚装置の斜視図である。
図10】本発明の一実施形態による、振動触覚装置の側面図である。
図11】本発明の一実施形態による、振動触覚装置の上面図である。
図12】本発明の一実施形態による、振動触覚装置の斜視図である。
図13】本発明の一実施形態による、振動触覚装置の拡大側面図である。
図14】本発明の一実施形態による、振動触覚装置の側面図である。
図15】本発明の一実施形態による、振動触覚装置の上面図である。
図16A】本発明の一実施形態による、振動触覚装置の上面図である。
図16B】本発明の一実施形態による、図16Aの振動触覚装置の頂部エンクロージャの切り取り側面図である。
図16C】本発明の一実施形態による、振動触覚装置の上面図である。
図16D】本発明の一実施形態による、図16Cの振動触覚装置の頂部エンクロージャの切り取り側面図である。
図17】本発明の一実施形態による、振動触覚装置の部分分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
以下、本発明の好ましい実施形態を、図面を参照しながら説明する。様々な図面内の同じ要素は、同じ参照番号によって識別される。
以下、本発明の各実施形態を詳細に参照する。このような実施形態は、本発明の説明するために提供され、該実施形態に限定されることを意図しない。実際に、当業者は、本明細書を読み、本図面を考察すれば、様々な修正および変更を行うことができることを認識するであろう。
【0041】
以下、図1を参照すると、本発明の一実施形態による、振動触覚装置100の分解図が例示的に示されている。
一実施形態によれば、振動触覚装置は、上部エンクロージャ110と、下部エンクロージャ160と、を含み、上部エンクロージャ110および下部エンクロージャ160は、電池120、フレキシブルプリント回路基板(PCB)130、1つ以上の隔離パッド140、および複数のアクチュエータ150を収容する。一実施形態によれば、振動触覚装置は、ストラップ170、マイクロホン180、および/または1つ以上の電子装置を入力するための1つ以上の入力チャネル190をさらに含むことができる。一実施形態によれば、触覚装置100は、ユーザの頭部、胸部、腕、足、および/または任意の他の適切な場所に配置するように構成することができる。一実施形態によれば、振動触覚装置100の制御システムの入力としては、角度の正しさ/誤りの程度、触覚ボリューム、周波数(例えば、「time_on」および「time_off」の関数としてのブリンク速度)、配向、触覚表現(例えば、特定の情報を通信するための慎重なメッセージ)、触覚エクスペリエンス(例えば、「触覚コリドー」)などの直観的なエクスペリエンス)、および/または任意の他の適切な入力を挙げることができる。
【0042】
一実施形態によれば、PCBは、音波を使用して振動触覚装置100と1つ以上のオブジェクトとの間の距離を測定するように構成された1つ以上の超音波センサをさらに含む。
【0043】
一実施形態によれば、頂部エンクロージャ110および下部エンクロージャ160は、耐水シールを形成する。一実施形態によれば、エンクロージャ110、160は、単一の耐水構造体に成形される。一実施形態によれば、エンクロージャ110、160は、振動減衰および/または触覚感覚の遮断を支援するための1つ以上の構造体190をさらに含むことができる。これらの構造体190は、個々のモータが作動したときに、ユーザが強さの違いだけでなく、場所の違いによってもユーザが区別することを可能にする。
【0044】
一実施形態によれば、筐体110、160は、該筐体が装着される身体部位に人間工学的に適合するように構成される。一実施形態によれば、エンクロージャ110、160は、ストラップ170に取り外し可能に結合される。振動触覚装置100は、ユーザの身体の手首、足首、および/または他の適切な場所に結合されるように構成することができる。振動触覚装置100はまた、例えば帽子、杖などのユーザの所持品のうちの1つ以上の物体に結合されるように構成することもできる。
【0045】
一実施形態によれば、電池120は、再充電可能である。一実施形態によれば、電池120は、エンクロージャ110、160から取り外し可能である。一実施形態によれば、電池120は、エンクロージャ110、160内に永続的に収容される。一実施形態によれば、電池120は、太陽電池式である。
【0046】
一実施形態によれば、隔離構造体140(例えば、隔離パッド)は、アクチュエータ150を機械的に分離し、振動パターンの分離を生じさせる。アクチュエータ150は、圧電アクチュエータ、偏心回転質量(ERM)アクチュエータ、線形共振アクチュエータ(LRA)、骨伝導スピーカ、および/または任意の他の適切な1つもしくは複数のアクチュエータとすることができる。
【0047】
一実施形態によれば、ストラップ170は、掛け留め機構を有し、該掛け留め機構は、両側部に磁石がある。しかしながら、本発明の趣旨を維持しながら、他の形態の掛け留め機構も使用することができることに留意されたい。
【0048】
一実施形態によれば、振動触覚装置100は、視覚障害者用のナビゲーションを支援するためのシステムの一部である。しかしながら、本システムはまた、視覚障害のない個人によっても使用することができることに留意されたい。本システムはまた、1つ以上のモバイル電子装置1200(図8図8に示す)も含むことができる。1つ以上のモバイル電子装置1200としては、スマートフォン、タブレット、スマートウォッチ、および/または任意の他の適切なモバイル電子装置1200を挙げることができる。しかしながら、いくつかの実施形態によれば、触覚装置100は、1つ以上の電子装置1200を使用することなく、スタンドアロンの装置として使用することができることに留意されたい。装置100は、GPS技術を組み込むことができ、および/または、地図を装置100に記憶させることができる。
【0049】
一実施形態によれば、振動触覚装置100は、非視覚、非聴覚ナビゲーションのための固有のアルゴリズムを有する、カスタムアプリケーションに接続する。このアルゴリズムは、経路探索法に準拠し、よって、振動触覚装置の100の触覚フィードバック信号/パターンは、ユーザが運転しているのか、走っているのか、サイクリングしているのか、歩いているのか、または任意の他の進行手段であるのかに依存して変化する。決定要因としては、ジオロケーション(都市対自然)および速度(現在の速度、加速度)が挙げることができるが、これらに限定されない。
【0050】
一実施形態によれば、アルゴリズムは、データを処理することができ、よって、振動触覚装置100は、ユーザが、ナビゲーションを始めたとき、正しい道を進んでいるとき、誤った道を進んでいるとき、左折が近づいているとき、右折が近づいているとき、交差点に近いとき、近くに関心地点(POI)があるとき、道端に近づいているとき、歩道の縁に近ついているときなどに、常に触覚フィードバックを提供する。一実施形態によれば、アルゴリズムはまた、このデータを使用して、不必要な情報のフィルタリングも行い、これは、ナビゲーションおよび経路探索をよりいっそう正確にする。
【0051】
アプリケーションに従って、アプリケーションは、GPSおよび/または他の無線信号を使用してユーザの位置および配向を見つけ、また、(都市内の信号バウンスまたは磁気的影響などのような)任意の不規則なデータを取り除く。アプリケーションはまた、モバイル電子装置1200を過剰な計算から解放するための手段でもあり、これは、ハードウェアコストおよび/または装置自体のサイズを減少させ、モバイル電子装置1200には見られない高解像度の触覚構成要素(例えば、圧電アクチュエータおよびそれらのそれぞれのドライバ)のための空間を残す。アプリケーションはまた、電話1200上にあることで、ユーザに対する装置の100の位置を決定するという、非常に困難な問題を解決する(以下、オムニ指向性と称され、通常、複雑な「デッドレコニング」アルゴリズムによって解決される)。例えば、ユーザのナビゲーションルートに対する自分の位置が重要であるので、ユーザに対する振動触覚装置の100の位置は、どのような種類の触覚信号が表されているのかに影響を及ぼすべきでない(すなわち、腕を振ることが、触覚に影響を及ぼすべきでない)。
【0052】
一実施形態によれば、振動触覚装置100は、耐振性、部分的および/もしくは完全音声作動式、画面レス、ならびに/またはボタンレスとすることができる。一実施形態によれば、振動触覚装置100は、触覚表現力の1つ以上のレイヤを含むことができる。一実施形態によれば、触覚装置100は、限定されないが(ヘッドホンおよび/または任意の他の適切な装置を使用する)オーディオ出力などの他の形態の感覚性出力と併せて使用することができ、または該感覚性出力を組み込むことができる。
【0053】
振動触覚装置100内部の鍵となる構成要素(図9にも示される)は、カスタムPCB130、隔離パッド140、および多数の触覚アクチュエータ150である。これらのアクチュエータ150は、任意の形状または形態とすることができる。例示的な一実施形態によれば、2つの圧電アクチュエータ150は、バンド160内に収容される。多数のアクチュエータ150は、触覚信号に対する2倍の強度、代替のパターン、および方向バイアスを出力することができるので、高レベルの触覚出力を有することが必要である(すなわち、左折が近づいている場合には、振動触覚装置100の左側だけが振動パターンを有する、右折が近づいている場合には、振動触覚装置100の右側だけが振動パターンを有する、ユーザが間違った方向に進行している場合には、「誤り」を通信する信号が、多数のアクチュエータ150を素早く全強度に交替させる、高解像度コンパスモードなど)。
【0054】
一実施形態によれば、1つ以上のアクチュエータ150は、3イン1の線形共振質量システムの組み合わせを含む。モータは、線形共振アクチュエータ(LRA)に類似するものに従う。一実施形態によれば、電磁コイルを使用してシング質量を上下に移動させる代わりに、これらのアクチュエータ150は、各質量が、個々または様々な組み合わせとして起動することができる同心環状となるように構成される。
【0055】
一実施形態によれば、(重み組み合わせの自然倍音に基づいて)7つの別個の周波数を1つの単一アクチュエータ150の装置に作成することは、スピーカの触覚周波数範囲を提供し、一方で、厳格な周波数での慎重な起動のみにより電力消費を大幅に最小化する。
【0056】
コンパスモードは、ユーザが、自分が選択した目的地に対して、いくらかの角度の正しさ/誤りの程度にあるという考えである。一実施形態によれば、振動触覚装置100は、角度に対する触覚フィードバックの強度の対数的関係を表し、これは、「間違った道、正しい道」を表す直観的な方法である。例えば、ユーザが目的地(A)に向かって0度に面している場合は、非常に微弱で断続的(確認)なものを除いて、いかなる触覚フィードバックも存在しない。対照的に、目的地(A)向かって180度では、100%のフィードバックが存在し、上で述べた「高解像度コンパスモード」は、同じ概念であるが、ユーザが目的地(A)に対して(-)度または目的地(A)に対して(+)度である場合のユーザに対する重み付き作動信号を除外する。
【0057】
一実施形態によれば、触覚フィードバックがほとんどまたは全く存在しない角度は、ある程度の歩く自由度をユーザに与えるように、わずか1度超である。一実施形態によれば、このパラメータは、調節可能である。このパラメータは、「コリドー」と称される。コリドーは、幅および角度を(1220、図8図8に示される)有することができる。一実施形態によれば、アプリケーション上で行われるGPSルーティングデータは、一連の目的地(A)を作成するために取得および使用され、よって、ユーザは、ただ1つの単一の目的地に案内されるのではなく、むしろ算出ルートに沿う。ルート上の多数の位置1210(図8図8に示す)はまた、がカスタムナビゲーションアルゴリズムに対しても使用され、地点間の距離に適合するように増加または減少させて、滑らかなナビゲーションエクスペリエンスをもたらす。
【0058】
プライバシーは、多くのユーザにとって重要である。一実施形態によれば、触覚装置100は、収集されているそれらの場所データからユーザのアイデンティティを安全に接続解除するために、ブロックチェーンセキュリティプロトコルの変形物を組み込む。
【0059】
本発明の様々な実施形態による、アプリケーションの様々なスクリーンショットを図2図7に示す。これらのスクリーンショットは、紹介画面(図2)、表示地図を含むナビゲーション入力画面(図3)、表示地図、音声入力画面(図4)(ユーザは、音声認識ハードウェアおよびソフトウェアを使用して目的地を入力することができる)、ナビゲーションを始めるための開始画面(図5)、到着画面(図6)、および1つ以上の表示地図(図7)を例示する。一実施形態によれば、表示地図は、1つ以上の関心地点(POI)を含むことができる。
【0060】
他の視覚的表示もまた、アプリケーションと併せて使用することができることに留意されたい。また、ユーザは、テキスト、音声認識、および/または任意の他の適切な形態の入力手段を使用して最終目的地を入力することができることにも留意されたい。さらに、本出願の任意の画面は、ユーザが任意の適切な手段によって1つ以上の目的地を入力することを可能にするように構成することができることにも留意されたい。
【0061】
一実施形態によれば、アプリケーションは、行き先/行動などを通信する手段として、触覚フィードバックをユーザに提供するように構成される(例えば、ユーザが地図セクション上で指を滑らせた場合に、POIは、電話1200上のブライユ式点字とほぼ同じように、ユーザの指先がPOI上を横断したときには常に「タップする」)。ユーザは、次いで、例えばこれらのPOIを長押しして、さらなる情報を出現させるか、または該POIが次のナビゲーション位置になる。
【0062】
一実施形態によれば、触覚装置100は、ユーザが屋内および/または屋外でナビゲートすることを可能にするように構成される。一実施形態によれば、アプリケーションおよび触覚装置100は、屋内および屋外のナビゲーション間のスムーズな移行を有するように構成される。一実施形態によれば、触覚装置100および/またはアプリケーションは、ユーザの高度をユーザにさらに提示する。一実施形態によれば、屋内使用の場合、装置100および/またはアプリケーションは、公共利用のためにマッピングされた空間(例えば、空港、博物館、駅など)について、既存のビーコン技術またはHD内部スキャンを活用して、触覚を使用して、空間内のユーザの正確な位置をユーザに与えて、ユーザをユーザの目的地に届けるように構成することができる。
【0063】
一実施形態によれば、触覚フィードバックデバイス100は、ユーザが、どのようにユーザを個別にナビゲートするかだけでなく、ユーザが、どのようにコミュニティのメンバーとしてナビゲートするのかもカスタマイズすることを可能にする。一実施形態によれば、ユーザのグループが集合して、他の集合メンバーによって提案されるか、またはデータおよび/もしくは支払広告主(例えば、工事中のためあるルートから再ルーティングする、およびとるべき最も安全な/最速のルートを訪ねる)によって提案される、新しい地域を探索することを可能にすることができる。
【0064】
以下、図10図13を参照すると、本発明の一実施形態による振動触覚装置100の側面図(図10)(および、拡大側面図(図13))、上面図(図11)、ならびに斜視図が例示的に表されている。
【0065】
図1図13に示される実施形態によれば、緩衝ゲル1030が、モータ1010および触覚アクチュエータ150の下側に位置付けられる。一実施形態によれば、緩衝ゲル1020は、触覚アクチュエータ150によって生成される力を弱める。一実施形態によれば、緩衝ゲル1020は、展性が高く、また、軟質ナイロンゲルを含む。一実施形態によれば、緩衝ゲル1030は、軟質で展性のシリコンを含む。しかしながら、本発明の趣旨を維持しながら、任意の適切な緩衝ゲル1020の材料を使用することができることに留意されたい。
【0066】
一実施形態によれば、頂部エンクロージャ110および/または底部エンクロージャ160のうちの1つ以上は、ゴム、シリコン、および/または任意の他の適切な材料を含むことができる。一実施形態によれば、底部エンクロージャ160は、ストラップ170および/または任意の他の適切な固定装置を接続するための1つ以上の開口部1030を含むことができる。
【0067】
以下、図14図15を参照すると、本発明の一実施形態による振動触覚装置100の側面図(図14)および上面図(図15)が例示的に示されている。
図14図15に示される実施形態によれば、頂部エンクロージャ110は、底部エンクロージャ160上で完全に囲まれる。一実施形態によれば、頂部エンクロージャ110は、展性の高いシリコン型から形成される。しかしながら、本発明の趣旨を維持しながら、任意の適切な材料を使用することができることに留意されたい。
【0068】
頂部エンクロージャ110は、(図16A~Cに示されるような)様々な幾何学形状の形態をとることができることに留意されたい。また、底部エンクロージャ160は、(図17に示されるように)頂部エンクロージャ110を受容するように構成された開口部を含むことができることにも留意されたい。
【0069】
本開示の要素またはその実施形態(複数可)の要素を導入するときに、冠詞「a」、「an」、および「the」は、要素の1つ以上が存在することを意味することを意図する。同様に、要素を導入するときに、形容詞「別の(another)」は、1つ以上の要素を意味することを意図する。「含む(including)」および「有する(having)」という用語は、包括的であることを意図し、列記された要素以外の追加的な要素が存在してもよいことを意味する。
【0070】
本発明は、特定の程度の特殊性に関して説明されているが、本開示は、単に例示としてなされていること、ならびに本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、部品の構造および配置の詳細に多数の変更が行われ得ることを理解されたい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16A
図16B
図16C
図16D
図17