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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-04
(45)【発行日】2023-12-12
(54)【発明の名称】衣類処理装置
(51)【国際特許分類】
   D06F 71/29 20060101AFI20231205BHJP
【FI】
D06F71/29 D
D06F71/29 M
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2022508790
(86)(22)【出願日】2020-08-13
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-14
(86)【国際出願番号】 KR2020010747
(87)【国際公開番号】W WO2021029697
(87)【国際公開日】2021-02-18
【審査請求日】2022-03-02
(31)【優先権主張番号】10-2019-0099024
(32)【優先日】2019-08-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2019-0099025
(32)【優先日】2019-08-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】502032105
【氏名又は名称】エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド
【氏名又は名称原語表記】LG ELECTRONICS INC.
【住所又は居所原語表記】128, Yeoui-daero, Yeongdeungpo-gu, 07336 Seoul,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100109841
【弁理士】
【氏名又は名称】堅田 健史
(74)【代理人】
【識別番号】230112025
【弁護士】
【氏名又は名称】小林 英了
(72)【発明者】
【氏名】パク,サンホ
(72)【発明者】
【氏名】ナム,ワンシク
(72)【発明者】
【氏名】パク,ジェヒョン
(72)【発明者】
【氏名】キム,チェウォン
【審査官】東 勝之
(56)【参考文献】
【文献】特表2018-503430(JP,A)
【文献】特開平08-024498(JP,A)
【文献】特開平10-165698(JP,A)
【文献】実開昭54-032384(JP,U)
【文献】特開平07-119348(JP,A)
【文献】実開平05-061374(JP,U)
【文献】特開昭58-081095(JP,A)
【文献】実開昭59-127277(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D06F 71/00 - 71/40
E05D 1/00 - 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
衣類処理装置であって、
衣類が収容される処理空間が形成され、前方が開口したキャビネット;
前記キャビネットの開口した前方を開閉し、衣類を掛ける衣類固定部が配置されるドア;
前記処理空間に向かう前記ドアの内面において、前記衣類固定部の下側に配置され、前記衣類固定部に掛けられた衣類を加圧するプレス装置;を備えてなり、
前記プレス装置は、
前記ドアの内面に配置され、前記衣類固定部に掛けられた衣類の一側を支持するベース板;
第1固定リブは前記ベース板の後方側の左側端部に形成され、かつ、第2固定リブは前記ベース板の後方側の右側端部に形成され、
前記ドアの一側にヒンジ固定され、前記衣類固定部に掛けられた衣類を前記ベース板に密着させるプレス板;
前記プレス板と前記ベース板の間に配置されるフィルム;及び
前記フィルムを前記ベース板に固定させるブラケット;を備えてなり、
前記フィルムは、
前記ベース板の左側端部に配置された第1フィルム、及び
前記ベース板の右側端部に配置された第2フィルム、を備え、
前記ブラッケトは、
前記ベース板の左側端部に固定的に配置され、前記第1フィルムに固着連結され、前記第1固定リブが挿入される第1ブラケット孔を有し、前記第1フィルムを前記ベース板の左側端部に固定する第1ブラケット、及び、
前記ベース板の右側端部に固定的に配置され、前記第2フィルムに固着連結され、前記第2固定リブが挿入される第2ブラケット孔を有し、前記第2フィルムを前記ベース板の右側端部に固定する第2ブラケット、を備え、
前記第1ブラケット及び前記第2ブラケットは、
前記ドアに面する前記ベース板の前記後方側に配置され、前記ベース板に固定される前記第1ブラケット孔又は前記第2ブラケット孔を有する内側ブラケット部、
前記プレス板に面する前記プレス板の前方側に配置され、前記フィルムに連結される外側ブラケット部、及び
前記内側ブラケット部と前記外側ブラケット部を連結する連結ブラケット部、を備える、衣類処理装置。
【請求項2】
前記固定リブは前記内側ブラケットとフック方式で結合される、請求項に記載の衣類処理装置。
【請求項3】
前記固定リブは、
前記ブラケット孔を貫通するように、前記ベース板の一側面から前記ドア方向に延びる垂直リブ、
前記垂直リブの端部で折り曲げられて、前記内側ブラケットが形成する面に平行に延びる水平リブ、
前記水平リブの一側において、前記ブラケットに向かう方向に突設された水平リブ突起、を備え、
前記水平リブ突起は、前記内側ブラケットに接する、請求項に記載の衣類処理装置。
【請求項4】
前記内側ブラケットは前記水平リブ突起にかかるように、水平リブ方向に突出したリブ固定突起を備える、請求項に記載の衣類処理装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は衣類処理装置に関し、より詳しくは、衣類を加圧するプレス装置を含む衣類処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
衣類処理装置は家庭又はランドリーなどで衣類の洗濯、乾燥、シワ除去などの衣類管理を行うための全ての装置を意味する。
【0003】
例えば、衣類処理装置には、衣類の洗濯のための洗濯装置、衣類の乾燥のための乾燥機、洗濯機能と乾燥機能を兼ねる乾燥機兼用洗濯機、衣類のリフレッシュのためのリフレッシャー(refresher)衣類の不要なシワを除去するスチーマ(steamer)などがある。
【0004】
リフレッシャーは衣類の状態を快適かつフレッシュにするための装置であり、衣類を乾燥させたり、衣類に香りを供給したり、静電気発生を防止したり、衣類のシワを除去したりする機能がある。
【0005】
韓国公開特許公報第10-2014-0184457号は、スチーマとリフレッシャーを備える衣類処理装置を開示している。この衣類処理装置は、空気循環やスチームで衣類を処理する処理チャンバーと、処理チャンバー内でズボンなどを押圧してタックを形成する別途のズボンタックモジュールを備える。
【0006】
但し、上記ズボンタックモジュールの間に一対のスリーブを含むズボンが配置される場合、ズボンタックモジュール内で一対のスリーブが互いに重なって配置されるので、ズボンが堅固に配置されず、ズボンに二重シワがつく問題が発生する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明が解決しようとする課題は、一対のスリーブを含む衣類を効果的に加圧する衣類処理装置を提供することにある。
【0008】
本発明では、一対のスリーブの間にフィルムを配置して衣類を効果的に加圧する。但し、ユーザが一対のスリーブの間にフィルムを配置することは容易ではない。本発明の他の課題は、ユーザが一対のスリーブの間にフィルムを容易に配置できる構造を有する衣類処理装置を提供することにある。
【0009】
また、一対のスリーブの間に配置されるフィルムは、一対のスリーブの間に配置されるので、サイズや材質に限界があるが、このような素材や厚さのフィルムを圧力が加えられるプレス装置の間に配置する場合、プレス装置から離脱する問題があり得る。本発明のさらに他の課題は、フィルムをプレス装置に安定して固定できる衣類処理装置を提供することにある。
【0010】
本発明の課題は上記言及した課題に限らず、言及していない他の課題は以下の記載から当業者に明確に理解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明による衣類処理装置は、衣類が収容される処理空間が形成され、前方が開口したキャビネット、該キャビネットの開口した前方を開閉し、衣類を掛ける衣類固定部が配置されるドア、及び処理空間に向かうドアの内面において、衣類固定部の下側に配置され、衣類固定部に掛けられた衣類を加圧するプレス装置を含む。
【0012】
本発明の衣類処理装置は、衣類の効果的な加圧という課題を達成するために、プレス装置が、ドアの内面に配置され、衣類固定部に掛けられた衣類の一側を支持するベース板、ドアの一側にヒンジ固定され、衣類固定部に掛けられた衣類をベース板に密着させるプレス板、及びベース板の端部に固着され、ベース板の中心に延び、プレス板がベース板に密着される時、プレス板とベース板の間に配置されるフィルムを含む。
【0013】
特にフィルムは、一対のスリーブを含む衣類の一対のスリーブの間に配置されて、衣類の一対のスリーブをそれぞれ加圧する。
【0014】
ベース板は、プレス板に向かう第1面と、第1面に逆方向に配置される第2面を含む。
【0015】
プレス装置は、フィルムに連結され、ベース板の端部に回転可能に取り付けられるブラケットと、ベース板に回転可能に配置され、ブラケットを回転させるシャフトとを含み、ベース板の第1面で配置されるフィルムの配置を変更することができる。
【0016】
第1面においてはフィルムとブラケットが連結されて配置され、第2面においてはブラケットとシャフトが連結されて配置される。
【0017】
第2面には、シャフトを回転可能に固定するシャフト固定部材と、シャフトのそれぞれの上端及び下端にシャフトの高さ方向の移動を制限する移動制限リブが配置されて、シャフトを安定して回転することができる。
【0018】
ベース板は、ドアに固定されるベース固定板と、ベース固定板から左右方向に延び、ドアの内側面から離隔配置されるベース弾性板とを含み、フィルムはベース弾性板に配置されて、フィルムが衣類が加圧されるベース弾性板に配置される。
【0019】
プレス板の一側には、プレス板をドアに回転可能に配置するヒンジが配置され、プレス板の他側には、プレス板をドアに締結又は締結解除するスイッチ部が配置され、スイッチ部がプレス板をドアに締結する時、ベース板とプレス板の間に配置される衣類を加圧して、プレス板がドアに締結される時に衣類が加圧される。
【0020】
プレス板は、スイッチ部がプレス板をドアに締結する時、ベース弾性板に圧力を加える加圧板を含み、加圧板の間には、処理空間を流動する空気がプレス装置に配置された衣類に流入される開口部が形成されて、処理空間を流動するスチームがプレス装置に配置された衣類に流入する。
【0021】
ブラケットは、第2面が向く方向に配置され、シャフトに連結される内側ブラケット、第1面が向く方向に配置され、フィルムに連結される外側ブラケット、及び内側ブラケットと外側ブラケットを垂直に連結する連結ブラケットを含み、第1面に配置されるフィルムの配置を変更することができる。
【0022】
内側ブラケットの一端は、シャフトに接着されてシャフトの回転範囲を制限し、フィルムがベース板の第1面において大きく移動することを防止する。
【0023】
フィルムは、外側ブラケットの一側に接着部材で接着され、フレキシブルな素材からなる。
【0024】
フィルムは、ベース板の左側端部に回転可能に配置される第1フィルムと、ベース板の右側端部に回転可能に配置される第2フィルムを含み、衣類の一対のスリーブの両側からフィルムを挿入することができる。
【0025】
上記課題を達成するために、本発明による衣類処理装置は、ドアに取り付けられて、掛けられた衣類を加圧して衣類のシワを除去するプレス装置を含み、該プレス装置は、ドアの内面に配置され、衣類固定部に掛けられた衣類の一側を支持するベース板、ドアの一側にヒンジ固定され、衣類固定部に掛けられた衣類をベース板に密着させるプレス板、プレス板とベース板の間に配置されるフィルム、及びフィルムをベース板に固定させるブラケットを含み、一対のスリーブを含むズボンなどの衣類の間にフィルムを配置し、プレス板とベース板で押圧力を加えて、一対のスリーブのそれぞれを加圧する。
【0026】
ブラケットは、ベース板の一端に固着され、フィルムと接着連結されて、フィルムがベース板に安定して固定される。
【0027】
ベース板には、フィルムが配置される後方面にブラケットを固定させる固定リブが形成されて、ブラケットがベース板に固定される。
【0028】
ブラケットは、ドアに向かうベース板の一側面においてベース板に固着される内側ブラケット、プレス板に向かうベース板の他側面においてフィルムに連結されるように配置される外側ブラケット、及び内側ブラケットと外側ブラケットを垂直に連結する連結ブラケットを含み、内側ブラケットにおいてベース板に固定され、外側ブラケットにおいてフィルムが接着される。
【0029】
ベース板の一側面には内側ブラケットを固定する固定リブが形成され、内側ブラケットには固定リブが挿入されるブラケット孔が形成される。
【0030】
固定リブは内側ブラケットとフック方式で結合され、ブラケットがベース板に固着される。
【0031】
固定リブは、ブラケット孔を貫通するように、ベース板の一側面からドア方向に延びる垂直リブと、垂直リブの端部で折り曲げられて、内側ブラケットが形成する面に平行に延びる水平リブと、水平リブの一側において、ブラケットに向かう方向に突設された水平リブ突起とを含み、水平リブ突起は内側ブラケットに接して、ベース板に取り付けられたブラケットがベース板に安定して固定される。
【0032】
内側ブラケットは水平リブ突起にかかるように、水平リブ方向に突出したリブ固定突起を備える。
【0033】
ブラケットは、処理空間に向かうベース板の一側面においてフィルムと連結され、ドアに向かうベース板の他側面においてベース板に回動可能に固定されて、ブラケットに固定されるフィルムが一定範囲でベース板の前方に回動することができる。
【0034】
ブラケットは、プレス板に向かうベース板の一側面に配置され、フィルムと連結される平らな面を形成する外側ブラケットと、ドアに向かうベース板の他側面に配置され、ドア方向に盛り上がった半環状を有し、ベース板に回動可能に固定される内側ブラケットと、内側ブラケットの端部で折り曲げられてドア方向に延び、ブラケットの回動範囲を制限するブラケットストッパーとを含み、ブラケットがベース板に一定範囲で回動することができる。
【0035】
内側ブラケットの一側にはブラケット孔が形成され、ベース板にはブラケットの一側が固定されるようにブラケット孔に挿入される固定突起が形成されて、ブラケットがベース板に固定される。
【0036】
ブラケット孔は形成する幅は、ベース板から離れるにつれて狭くなり、固定突起はベース板から突設され、ブラケット孔に貫通して配置される固定突起ボディと、固定突起ボディの端部に形成され、固定突起ボディより大きい幅に形成される固定突起ヘッドとを含み、固定突起ヘッドの幅はブラケット孔の外側端部の幅よりも大きく形成されて、ブラケットがベース板から離脱することが防止される。
【0037】
その他の実施例の具体的な事項は詳しい説明及び図面に記載されている。
【発明の効果】
【0038】
本発明の衣類処理装置によれば、以下の効果のいずれかが得られる。
【0039】
第一に、プレス板とベース板の間にフィルムが配置され、一対のスリーブを含む衣類のスリーブの間にフィルムが配置されて、プレス板とベース板が両側から衣類を加圧するので、加圧過程において衣類の動きが減少し、効果的に衣類を加圧してシワを除去することができる。
【0040】
第二に、フィルムがブラケット、シャフトによりベース板に回転可能に配置され、ユーザが容易に一対のスリーブの間にフィルムを挿入することができるので、利用上便宜である。
【0041】
第三に、ブラケットはベース板の一側面に固定され、ベース板の他側面でフィルムと接着しているので、フィルムがブラケットによりベース板に安定して固定される。
【0042】
第四に、ブラケットはベース板に一定範囲に回動してフィルムの配置を変更できるので、フィルムをプレス装置に掛けられた衣類の一対のスリーブの間に容易に挿入することができ、ユーザにプレス装置利用上の便利性を提供することができる。
【0043】
本発明の効果は上記言及した効果に限らず、言及していない他の効果は請求範囲の記載から当業者に明確に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0044】
図1a】本発明の一実施例によるドアが開放された状態の衣類処理装置の斜視図である。
図1b図1aとは異なる形状のフィルムが配置された衣類処理装置の斜視図である。
図2a】本発明の一実施例によるプレス装置を説明するための斜視図であって、プレス板がドアに締結解除された状態の斜視図である。
図2b図2aとは異なる形状のフィルムが配置された斜視図である。
図3a】本発明の一実施例によるフィルムが配置されたベース板の正面図である。
図3b図3aとは異なる形状のフィルムが配置されたベース板の正面図である。
図4】本発明の一実施例によるベース板の後面図である。
図5】本発明の一実施例によるベース板の第2面に配置されるシャフトとブラケットを説明するための図である。
図6a】本発明の一実施例によるフィルム及びブラケットの第1位置における配置を説明するための断面図である。
図6b】本発明の一実施例によるフィルム及びブラケットの第2位置における配置を説明するための断面図である。
図7】本発明の一実施例によるベース板の後面図である。
図8図7におけるA部分の拡大図である。
図9a】本発明の一実施例によるブラケットの構成を説明するためのベース板に取り付けられるブラケットの断面図である。
図9b】本発明の一実施例によるブラケットの構成を説明するためのベース板に取り付けられるブラケットの断面図である。
図10】本発明の一実施例によるベース板に取り付けられるブラケットを説明するための図である。
図11a図10のブラケットがベース板に取り付けられた状態を説明するための断面図であって、ブラケットの配置と構成の間の関係を説明する図である。
図11b図10のブラケットがベース板に取り付けられた状態を説明するための断面図であって、ブラケットの配置と構成の間の関係を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0045】
本発明の利点及び特徴、並びにそれらを達成する方法は、添付図面と共に詳細に後述する実施例を参照にすると明確になる。しかし、本発明は以下に開示する実施例に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態で具現することができ、単に本実施例は本発明の開示を完全にし、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものであり、本発明は請求項の範疇によって定義されるだけである。明細書全体にわたって、同一の参照符号は同一の構成要素を指す。
【0046】
以下、本発明の実施例により類処理装置を説明するための図面を参考しながら本発明について説明する。
【0047】
<全体構成>
【0048】
図1及び図2を参照しながら、本発明の衣類処理装置の全体構成について説明する。
【0049】
本発明の衣類処理装置1は、内部に配置される衣類などの処理対象物(以下、'衣類')にスチーム又は熱風を供給したり、高温の乾燥な空気を供給したりする。また衣類処理装置1は、内部に配置される衣類に振動を与えて、衣類についた異物質を除去する。
【0050】
本発明による衣類処理装置1は、内部に衣類などの処理対象が配置される処理空間10sを形成し、前方が開放したキャビネット10、キャビネット10の開放した前面を開閉するドア30、及び処理空間の下側に配置され、処理空間と空気を循環させる機械室20を含む。
【0051】
キャビネット10の内部には、処理空間10sの上側に配置されて処理空間10sに収容される衣類を掛ける衣類掛け12、及び処理空間10sに配置される小型の対象処理物を載せる棚14が配置される。
【0052】
衣類掛け12はキャビネット10内に配置された振動モジュール(図示せず)により振動する。振動モジュールの振動により衣類掛け12は、衣類掛け12に掛けられた衣類を揺り動かして衣類についた異物を除去する。棚14はキャビネット10の処理空間10sに着脱可能に配置される。
【0053】
ドア30は、キャビネット10の前面をカバーするドア板31と、ドア板31が閉じた状態で、処理空間10sに向かうドア板31の内側面に配置され、衣類に圧力を加えるプレス装置100、及びプレス装置100に配置される衣類の位置を固定する衣類固定部32を含む。ドア30は、衣類固定部32に固定されて、下側に配置された衣類の下部を固定する固定クリップ40を含む。固定クリップ40は、ドア板31の内側面31aから一定間隔離隔して配置され、ユーザは衣類固定部32に固定された衣類の下部をドア板31の内側面31aと固定クリップ40の間に挟み込んで、衣類の下部を固定する。
【0054】
衣類固定部32はプレス装置100の上側において衣類を固定して下側に垂らす。衣類固定部32は、衣類を固定する固定掛け36、及びドア板31の内側面31aにおいて処理空間10sの方向に突出して固定掛け36がかかる固定リンク34を含む。
【0055】
機械室20は、キャビネット10内に配置され、処理空間10sの下側に配置されて、処理空間の空気を循環させる。機械室20には、処理空間10sに向かう上面に機械室20の内部に空気が吸入される吸入口22、及び機械室20内の空気が処理空間10sに吐出される吐出口24が形成される。
【0056】
機械室20の内部には、吸入口22に流入した空気を吐出口24に流動させるファン(図示せず)、機械室20内部に流入した空気を空気処理部(図示せず)、及び水を加熱してスチームを生成し、処理空間10sに送るスチーム供給部(図示せず)が配置される。
【0057】
空気処理部は、冷媒を圧縮、凝縮、膨張及び蒸発の過程で循環して、吸入口22に流入した空気を冷媒との熱交換により凝縮し、加熱して、高温乾燥な空気を吐出口24に送る。
【0058】
機械室20は、スチーム供給部に水を供給する第1タンク26、及び機械室20内に空気の凝縮により発生した凝縮水が貯蔵される第2タンク28を含む。
【0059】
<プレス装置>
【0060】
以下、図2ないし図6を参照しながら、本実施例によるプレス装置について説明する。
【0061】
プレス装置100は、衣類固定部32に固定される衣類の一側を支持するベース板120と、ベース板120に密着するプレス板110と、ベース板120の左右両端に固着され、ベース板120の中心に延び、ベース板120とプレス板110の間に配置されるフィルム150a、150bとを含む。衣類固定部32に固定される衣類は、ベース板120とプレス板110の間に配置される。よって、プレス板110がベース板120に密着される時、ベース板120とプレス板110の間に配置される衣類が加圧される。
【0062】
プレス板110はドア30又はベース板120に回転可能に配置される。プレス板110は一側がドア30又はベース板120に回転可能に取り付けられ、他側がドア30にスイッチ部112によりドア30に締結される。ここで、プレス板110がドア30に締結されるとは、スイッチ部112により、ドア30に固定配置される状態を意味する。よって、プレス板110がドア30に締結解除されると、プレス板110はドア30に回転可能に配置された状態になる。
【0063】
プレス板110がドア30に締結される時、プレス板110がベース板120を加圧する。
【0064】
プレス板110の一側には、プレス板110をドア30に回転可能に配置させるヒンジ119が配置される。プレス板110には、ドア30の内側面31aに配置されるスイッチ対応部38に締結又は締結解除されるスイッチ部112が配置される。スイッチ部112は、圧力が加えられることによりスイッチ対応部38に締結又は締結解除されるラッチスイッチが使用される。スイッチ部112がスイッチ対応部38に締結される時、プレス板110がベース板120に密着する。スイッチ部112がスイッチ対応部38に締結される時、プレス板110とベース板120の間に配置される衣類が加圧される。
【0065】
プレス板110の中心には開口部116aが形成される。開口部116aにより、処理空間10sを流動するスチームや高温の空気がプレス装置100に配置される衣類に流動することができる。
【0066】
プレス板110は、中心に開口部116aが形成される開口部形成板116と、開口部形成板116の左右方向に延び、後述するベース板120のベース弾性板121b1、121b2に圧力を加える加圧板114a、114bを含む。加圧板114aは、開口部形成板116において、左側及び右側方向のうちの一方に延びる第1加圧板114aと、開口部形成板116において、第1加圧板114aの他側方向に延びる第2加圧板114bを含む。
【0067】
プレス板110の下部にはドア30の固定クリップに対応する位置に固定クリップ溝118が形成される。固定クリップ溝118はプレス板110がドア30に締結される時、プレス板110が固定クリップ40を加圧することを防止するように、プレス板110の内側に溝が形成された構造である。
【0068】
ベース板120はドア30の内側面31aに取り付けられる。ベース板120はドア30の内側面31aの方向に弾性力を有する板からなる。ベース板120の上部と下部の中心にはドア30に結合する締結部126が配置される。ベース板120は、ドア30に固定されるベース固定板121aと、ベース固定板121aから左右方向に延び、ドア30の内側面31aと離隔して配置されるベース弾性板121b1、121b2を含む。
【0069】
ベース弾性板121b1、121b2は、プレス板110がドア30に締結される時、第1プレス板114aが加圧する第1ベース弾性板121b1と、第2プレス板114bが加圧する第2ベース弾性板121b2を含む。
【0070】
ベース板120は、ドア30がキャビネット10の開口した前面を閉じる時、処理空間10sに向かう第1面122と、第1面122に反対面を形成する第2面124を含む。第2面124はドア30の内側面31aに向かうように配置される。
【0071】
ベース板120の第2面124には、ベース板120がプレス板110により加圧される時、ベース板120の移動範囲を制限するストッパー130が配置される。ストッパー130はベース弾性板121b1、121b2の後方に配置される。ストッパー130は第2面124においてドア30の内側面31aの方向に突出して、ベース弾性板121b1、121b2の移動範囲を制限することができる。ドア30の内側面31aにはストッパー130と対応する位置に緩衝部材(図示せず)が配置される。
【0072】
第2面124には、ベース板120の強性を補強するために格子状に突設された強性補強リブ132が形成される。
【0073】
ベース板120の一側には、プレス板110に形成されたスイッチ部112が貫通するスイッチ溝128が形成される。
【0074】
ベース板120の左右両端には一対のフィルム150a、150bが配置される。一対のフィルム150a、150bのそれぞれは、ベース板120の左右両端部に回転可能に配置される。一対のフィルム150a、150bは、ベース板120の左端部に配置される第1フィルム150aと、ベース板120の右端部に配置される第2フィルム150bを含む。
【0075】
衣類固定部32に掛けられた衣類は一対のスリーブを有する。ここで、一対のスリーブは対からなり、腕や足を取り囲む部分を意味する。一般的に、ズボンが衣類固定部32に掛けられる場合、一対のスリーブが重なってプレス装置100に配置される。
【0076】
一対のフィルム150a、150bはそれぞれ、衣類の一対のスリーブの間に配置される。一対のフィルム150a、150bはそれぞれ衣類の一対のスリーブの間に配置されて、プレス板110とベース板120の密着によって一対のスリーブをそれぞれ加圧することができる。
【0077】
フィルム150a、150bはフレキシブルな素材からなる。フィルム150a、150bは相対的に薄く形成されるが、圧力により容易に撓まない程度の曲げ強性を有して構成される。フィルム150a、150bはベース板120とプレス板110の間に配置される衣類に圧着力を提供する。
【0078】
フィルム150a、150bはフレキシブルなプラスチック素材からなる。実施例によってフィルム150a、150bは、ポリ炭酸塩(polycarbonates)、ポリプロピレン(polypropylene)又はポリエチレンテレフタル酸エステル(polyethylene terephthalate、PET)素材からなる。
【0079】
フィルム150a、150bの厚さは0.5~1.0mmであり、相対的に薄く形成される。フィルム150a、150bが相対的に薄く構成されることにより、ユーザがフィルム150a、150bを容易に操作することができる。
【0080】
一対のフィルム150a、150bのそれぞれはベース板120の左右両端に配置される。よって、フィルム150a、150bにもベース板120の左右両端部に形成されたスイッチ溝128に対応するスイッチ溝対応孔152が形成される。
【0081】
一対のフィルム150a、150bのそれぞれはベース板120の左右両端に回転可能に配置されるブラケット140a、140bに固定される。フィルム150a、150bとブラケット140a、140bは別の接着部材により接着される。ブラケット140a、140bは、第1フィルム150aに固定される第1ブラケット140a1、140a2と、第2フィルム150bに固定される第2ブラケット140b1、140b2を含む。
【0082】
第1ブラケット140a1、140a2は、第1フィルム150aの上部に固定される第1上部ブラケット140a1と、第1フィルム150aの下部に固定される第1下部ブラケット140a2を含む。第1上部ブラケット140a1と第1下部ブラケット140a2は、スイッチ溝128を基準としてベース板120の上下方向に配置される。
【0083】
第2ブラケット140b1、140b2は、第2フィルム150bの上部に固定される第2上部ブラケット140b1と、第2フィルム150bの下部に固定される第2下部ブラケット140b2を含む。第2上部ブラケット140b1と第2下部ブラケット140b2は、スイッチ溝128を基準としてベース板120の上下方向に配置される。
【0084】
それぞれのブラケット140a1、140a2、140b1、140b2は、ベース板120の第2面124に回転可能に配置されるシャフト142a1、142a2、142b1、142b2と連結される。シャフト142a1、142a2、142b1、142b2は、第1ブラケット140a1、140a2に連結される第1シャフト142a1、142a2と、第2ブラケット140b1、140b2に連結される第2シャフト142b1、142b2を含む。
【0085】
それぞれのシャフト142a1、142a2、142b1、142b2は、ベース板120の第2面124に形成されるシャフト固定部材144に回転可能に取り付けられる。図5を参照すると、シャフト140b1の上側と下側には、シャフト固定部材144に配置されるシャフトが上下方向に移動することを制限する移動制限リブ146a、146bが配置される。移動制限リブ146a、146bはベース板120の第2面124に突設される。
【0086】
ブラケット140a1、140a2、140b1、140b2は、ベース板120の第2面124が形成された部分においてシャフト142a1、142a2、142b1、142b2と固定して配置される内側ブラケット1401、ベース板120の第1面122が形成された部分においてフィルム150a、150bと固定して配置される外側ブラケット1403、及び内側ブラケット1401の一端と外側ブラケット140a、140bの一端を連結する連結ブラケット1402を含む。
【0087】
図6a及び図6bを参照すると、内側ブラケット1401の他端部はシャフト142b1に固定して回転し、配置によってベース板120と接してシャフト142b1の回転範囲を制限する。
【0088】
図6a及び図6bを参照すると、フィルム150bは、内側ブラケット1401と外側ブラケット1403によりベース板110に90°方向の範囲で回転することができる。即ち、図6aにおいては、外側ブラケット1403とフィルム150bがベース板120の第1面122に接して、フィルム150bがベース板120に平行に配置され、それ以上回転できない。また、図6bにおいては、内側ブラケット1401がベース板120の第2面124に接して、フィルム150bがベース板120に垂直に配置され、それ以上回転できない。
【0089】
図6a及び図6bを参照すると、外側ブラケット1403の一端はフィルム150bに接着し、内側ブラケット1401の一端はシャフト142b1に接着する。内側ブラケット1401の一端はシャフト142b1と別の締結手段や締結リブにより固定されることもできる。
【0090】
外側ブラケット1403とフィルム150bは別の接着部材により接着される。外側ブラケット1403とフィルム150bが接着した部分は、処理空間10s内部の高温と、プレス板110とベース板120の圧力を耐えるように、UV(Ultraviolet Ray)ボンディングで接着される。
【0091】
以下、図7ないし図11を参照しながら、一対のフィルム150a、150bをベース板120に他の方式で固定する実施例について説明する。この時、一対のフィルム150a、150bは図1b、図2b及び図3bに示された形状に配置される。
【0092】
一対のフィルム150a、150bのそれぞれは、ベース板120の左右両端に固着されるブラケット140a、140bに固定される。フィルム150a、150bとブラケット140a、140bは別の接着部材により接着される。ブラケット140a、140bとフィルム150a、150bが接着した部分は、処理空間10s内部の高温と、プレス板110とベース板120の圧力を耐えるように、UV(Ultraviolet Ray)ボンディングで接着される。
【0093】
一対のフィルム150a、150bのそれぞれはベース板120の左右両端に配置される。よって、フィルム150a、150bにもベース板120の左右両端部に形成されたスイッチ溝128に対応するスイッチ溝対応孔152が形成される。
【0094】
ブラケット140a、140bは、第1フィルム150aに固定される第1ブラケット140a1、140a2と、第2フィルム150bに固定される第2ブラケット140b1、140b2を含む。
【0095】
第1ブラケット140a1、140a2は、第1フィルム150aの上部に固定される第1上部ブラケット140a1と、第1フィルム150aの下部に固定される第1下部ブラケット140a2を含む。第1上部ブラケット140a1と第1下部ブラケット140a2は、スイッチ溝128を基準としてベース板120の上下方向に配置される。
【0096】
第2ブラケット140b1、140b2は、第2フィルム150bの上部に固定される第2上部ブラケット140b1と、第2フィルム150bの下部に固定される第2下部ブラケット140b2を含む。第2上部ブラケット140b1と第2下部ブラケット140b2は、スイッチ溝128を基準としてベース板120の上下方向に配置される。
【0097】
図8を参照すると、ブラケット140b2はベース板120に形成される固定リブ133に挟み込まれて、ベース板120に固着される。ベース板120の第2面124にはブラケット140a1、140a2、140b1、140b2に挿入されてブラケット140a1、140a2、140b1、140b2を固定する複数の固定リブ133が配置される。
【0098】
図9a及び図9bを参照して、ブラケットの構成とベース板120の関係について説明する。図9a及び図9bに示したブラケット140b2の構成は、他のブラケット140a1、140a2、140b1にも適用できる。
【0099】
図9a及び図9bを参照すると、ブラケット140b2は、ベース板120の第2面124に固定して配置される内側ブラケット1401、ベース板120の第1面122が形成された部分において、フィルム150a、150bと固定して配置される外側ブラケット1403、及び内側ブラケット1401の一端と外側ブラケット1403の一端を連結する連結ブラケット1402を含む。
【0100】
図9aを参照すると、一つの実施例によるベース板120の第2面124にはブラケット140b2を固定する固定リブ133が形成され、ブラケット140b2には固定リブ133が挿入されるブラケット孔1404が形成される。内側ブラケット1401には固定リブ133が挿入されるブラケット孔1404が形成される。ここで、固定リブ133は内側ブラケット1401にフック方式で結合される。
【0101】
図9aを参照すると、固定リブ133はブラケット孔1404に挿入されて、内側ブラケット1401にかかるフック部133aと、フック部133aと間隙を維持しながら、ブラケット孔1404に挿入された固定リブ133を固定する間隔維持部133bを含む。間隔維持部133bは、ユーザが加える圧力によりフック部133aとの間隙が狭くなり、ユーザによる圧力が解除される場合、フック部133aとの間隙が維持される。
【0102】
図9bを参照すると、他の実施例によるベース板120の第2面124にもブラケット140b2を固定する固定リブ134が形成され、内側ブラケット1401には固定リブ134が挿入されるブラケット孔1404が形成される。
【0103】
図9bを参照すると、固定リブ134は、第2面124から垂直に突設される垂直リブ134a、垂直リブ134aの端部で折り曲げられて内側ブラケット1401に平行な方向に延びる水平リブ1402、及び水平リブ1042の一側でブラケット140bに向かう方向に突設される水平リブ突起134cを含む。固定リブ134が内側ブラケット140bを固定する時、水平リブ突起134cは内側ブラケット1401に接するように配置される。
【0104】
図9bを参照すると、内側ブラケット1401は、固定リブ134が内側ブラケット1401のブラケット孔1404を貫通して、ブラケット140b2を固定する時、水平リブ突起134cにかかるように水平リブ134bの方向にも突出したリブ固定突起1405を含む。固定リブ134がブラケット140b2を固定する時、水平リブ134bに形成された水平リブ突起134cが内側ブラケット1401に接し、内側ブラケット1401に形成されたリブ固定突起1405が水平リブ突起134cの移動を制限して、ブラケット140b2がベース板120に固定される。
【0105】
図8を参照すると、ベース板120には、ベース板120に取り付けられたブラケット140b2の上下移動を制限する移動制限リブ146a、146bが形成される。移動制限リブ146a、146bはブラケット140b2の上側と下側において、ベース板120が形成する面に垂直に突出する。移動制限リブ146a、146bは、ベース板120の第2面124においてドア方向に突設されるか、又は連結ブラケット1402を取り囲む形態で突設される。
【0106】
以下、図10図11a及び図11bを参照しながら、本発明の他の実施例によるブラケット160について説明する。図10図11a及び図11bで説明するブラケット160は、図7に示されたブラケット140a1、140a2、140b1、140b2と同じ位置に複数個が配置される。説明の便宜のために、区別可能な識別番号で説明し、ベース板120の場合、同じ機能を行う構造については同じ識別番号を付けて説明する。
【0107】
図10図11a及び図11bを参照すると、本発明の他の実施例によるブラケット160は、ベース板120に一定範囲で回動可能に固定される。即ち、ベース板120の第1面122に配置されるフィルム150a、150bの配置を一定範囲で変更することができる。
【0108】
図10を参照すると、この実施例によるベース板120にも、ベース板120に取り付けられたブラケット160の上下移動を制限する移動制限リブ164が配置される。
【0109】
図11a及び図11bを参照すると、ブラケット160は、ベース板120の第1面122に配置され、フィルム150a、150bに連結される外側ブラケット1603、ベース板120の第2面124に回動可能に固定される内側ブラケット1601、及び外側ブラケット1603と内側ブラケット1601を連結する連結ブラケット1602を含む。
【0110】
ブラケット160は、内側ブラケット1601の端部で折り曲げられて、ドア30が配置される方向に延び、ブラケット160の回動範囲を制限するブラケットストッパー1605を含む。
【0111】
外側ブラケット1603は、フィルム150a、150bと連結され、第1面122に平行な直線面を形成する。外側ブラケット1603は、内側ブラケット1601の配置変更によってベース板120に平行に配置されるか、又はベース板120に傾いて配置される。
【0112】
内側ブラケット1601は、第2面124の外側に盛り上がった半環状である。内側ブラケット1601の端部にはブラケットストッパー1605が延長する。
【0113】
ベース板120の第2面124にはブラケット160に連結される固定突起135が形成され、内側ブラケット1601の端部には固定突起135が挿入されるブラケット孔1604が形成される。
【0114】
固定突起135は、第2面124においてドア30方向に突設され、ブラケット孔1604に貫通して配置される固定突起ボディ135aと、固定突起ボディ135aの端部に形成され、固定突起135に取り付けられたブラケット160の離脱を防止する固定突起ヘッド135bを含む。固定突起ヘッド135bの幅(D2)は固定突起ボディ135aの幅(D1)よりも大きく形成される。ブラケット孔1604の幅はベース板120から遠くなるにつれて狭くなる形態である。ベース板120に隣接して配置されるブラケット孔1604の内側端部の幅(L2)は、ブラケット孔1604の外側端部の幅(L1)より大きく形成される。固定突起ヘッド135bの幅(D2)はブラケット孔1604の外側端部の幅(L1)よりも大きく形成される。
【0115】
図11a及び図11bを参照すると、内側ブラケット1601の曲面形態とブラケット孔1604の直径が固定突起135の幅より大きく形成されるという点で、ブラケット160がベース板120を基準として一定範囲で回動することができる。但し、内側ブラケット1601の端部に形成されるブラケットストッパー1605がベース板120の第2面124に当接することにより、ブラケット160の回動範囲が制限されることもある。
【0116】
図11aに示すように、フィルム150a、150bがベース板120に平行に配置される第1位置において、ブラケットストッパー1605は、ベース板120に鋭角の範囲で傾斜角を形成する。従って、図11bに示すように、ブラケットストッパー1605がベース板120に接する第2位置において、フィルム150a、150bがベース板120に鋭角の範囲で傾斜角を形成することができる。鋭角の範囲は30°ないし60°の範囲に形成される。
【0117】
一方、図1ないし図3を参照すると、フィルム150a、150bは様々な形状で形成される。
【0118】
具体的には、図1a、図2a及び図3aを参照すると、一対のフィルム150a、150bのそれぞれはドアの幅方向に延びる水平延長部と、水平延長部からドアの高さ方向に延びる垂直延長部とを含む。この場合、一対のフィルム150a、150bのそれぞれは略矩形状である。よって、一対のフィルム150a、150bがベース板120に回転可能に備えられる場合、ユーザは一対のフィルム150a、150bを衣類の間に容易に位置させながらもフィルム150a、150bと衣類の間の接触面積を確保することができる。
【0119】
また、図1b、図2b及び図3bを参照すると、一対のフィルム150a、150bのそれぞれはベース板120に固定される部分から離隔し、ドア30の高さ方向に延びる垂直延長部と、垂直延長部において一対のフィルム150a、150bのそれぞれがベース板120に固定される部分に向かって延びる傾斜部とを含む。この場合、一対のフィルム150a、150bのそれぞれは略台形状である。
【0120】
傾斜部は、垂直延長部において一対のフィルム150a、150bがベース板120に固定した部分に向かって延びるが、下向き又は上向きに傾斜する。
【0121】
つまり、傾斜部は一対のフィルム150a、150bのうち、ベース板120に固定された部分で下向き又は上向きに傾斜して垂直延長部と連結される。
【0122】
この場合、ユーザは一対のフィルム150a、150bがベース板120に回転しないように固定されても、衣類の間にフィルム150a、150bを円滑に位置させることができる。
【0123】
以上では本発明の好適な実施例について図示して説明したが、本発明は上述した特定の実施例に限定されず、特許請求の範囲で請求する本発明の要旨を逸脱することなしに、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者によって多様な変形実施が可能であり、このような変形実施は本発明の技術的思想又は見込みから外れたものと理解されてはいけないであろう。
図1a
図1b
図2a
図2b
図3a
図3b
図4
図5
図6a
図6b
図7
図8
図9a
図9b
図10
図11a
図11b