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特許7397173エアロゾル発生装置、発熱組立体及び記憶組立体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-04
(45)【発行日】2023-12-12
(54)【発明の名称】エアロゾル発生装置、発熱組立体及び記憶組立体
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/46 20200101AFI20231205BHJP
   A24F 40/65 20200101ALI20231205BHJP
   A24F 40/50 20200101ALI20231205BHJP
   A24F 40/40 20200101ALI20231205BHJP
【FI】
A24F40/46
A24F40/65
A24F40/50
A24F40/40
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2022513683
(86)(22)【出願日】2020-08-31
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-01
(86)【国際出願番号】 CN2020112618
(87)【国際公開番号】W WO2021043106
(87)【国際公開日】2021-03-11
【審査請求日】2022-02-28
(31)【優先権主張番号】201910829145.5
(32)【優先日】2019-09-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517419906
【氏名又は名称】深▲せん▼麦克韋爾科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】SHENZHEN SMOORE TECHNOLOGY LIMITED
【住所又は居所原語表記】16#, Dongcai Industrial Park, Gushu Town, Xixiang Street, Baoan District, Shenzhen, Guangdong, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】趙 書民
【審査官】杉浦 貴之
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第109330027(CN,A)
【文献】国際公開第2019/057694(WO,A1)
【文献】特表2017-509339(JP,A)
【文献】特表2017-513465(JP,A)
【文献】特表2019-521739(JP,A)
【文献】特開2018-143765(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/46
A24F 40/65
A24F 40/50
A24F 40/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル発生装置であって、本体と前記本体に着脱可能に接続された発熱組立体と、前記本体に着脱可能に接続された記憶組立体とを含み、
前記記憶組立体には特徴パラメータが記憶され、前記特徴パラメータは、1つのモデルの前記発熱組立体に対応し、
前記特徴パラメータは、前記発熱組立体の発熱体パラメータと加熱パラメータを含み、前記発熱体パラメータは、前記発熱組立体の発熱体の抵抗値と温度との間の対応関係を表し、前記加熱パラメータは温度-時間変化曲線であり、前記加熱パラメータは時間の変化に伴って前記発熱体に対して異なる温度の加熱を行うために使用され、前記本体はまた、前記発熱体の前記抵抗値を検出し、さらに前記発熱体パラメータに基づいて前記発熱体の前記温度を確定し、前記発熱体の前記温度と前記加熱パラメータに基づいて前記発熱組立体を加熱するために使用される、ことを特徴とするエアロゾル発生装置。
【請求項2】
前記本体は、ケース組立体と、前記ケース組立体内に配置されたコントローラとを含み、
前記発熱組立体及び前記記憶組立体は、前記ケース組立体に着脱可能に接続され、且つ前記ケース組立体に接続されると、前記コントローラとの電気的接続を実現し、
前記コントローラは、前記記憶組立体から前記特徴パラメータを取得するために使用される、ことを特徴とする請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項3】
前記記憶組立体は記憶カードであり、前記ケース組立体にはカードスロットが設けられ、前記記憶カードは、前記カードスロットに挿抜可能に接続され、前記カードスロットには第1接触端子が設けられ、前記第1接触端子は前記コントローラに接続され、前記記憶カードには第2接触端子が設けられ、前記記憶カードが前記カードスロットに挿入されると、前記第1接触端子は前記第2接触端子に電気的に接続される、ことを特徴とする請求項2に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項4】
前記記憶組立体は、記憶カードと第1近距離通信モジュールを含み、前記本体には第2近距離通信モジュールが設けられ、前記本体は、前記第2近距離通信モジュールを介して、前記記憶組立体の前記第1近距離通信モジュールとのデータ相互作用を実現して、前記記憶組立体における前記特徴パラメータを取得する、ことを特徴とする請求項2に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項5】
前記第1近距離通信モジュールと前記第2近距離通信モジュールは、NFC通信モジュールである、ことを特徴とする請求項4に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項6】
前記記憶組立体にはまた、偽造防止データが記憶され、前記特徴パラメータと前記偽造防止データは、暗号化アルゴリズムを設定することでデータパケットを形成し、前記コントローラはまた、対応する復号化アルゴリズムによって前記データパケットを復号化して、前記特徴パラメータと前記偽造防止データを取得し、前記偽造防止データを検証するために使用される、ことを特徴とする請求項2に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項7】
前記発熱組立体は、前記発熱体と、前記発熱体に接続された第1導電端子とを含み、前記本体は第2導電端子をさらに含み、前記第1導電端子と前記第2導電端子が接続されると、前記本体は前記発熱体に電力を供給する、ことを特徴とする請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項8】
記憶組立体であって、エアロゾル発生装置の本体に着脱可能に接続され、前記エアロゾル発生装置はまた、前記本体に着脱可能に接続された発熱組立体を含み、前記記憶組立体には特徴パラメータが記憶され、前記特徴パラメータは、1つのモデルの前記発熱組立体に対応し、前記特徴パラメータは、前記発熱組立体の発熱体パラメータと加熱パラメータを含み、前記発熱体パラメータは、前記発熱組立体の発熱体の抵抗値と温度との間の対応関係を表し、前記加熱パラメータは温度-時間変化曲線であり、前記加熱パラメータは時間の変化に伴って前記発熱体に対して異なる温度の加熱を行うために使用され、前記本体はまた、前記発熱体の前記抵抗値を検出し、さらに前記発熱体パラメータに基づいて前記発熱体の前記温度を確定し、前記発熱体の前記温度と前記加熱パラメータに基づいて前記発熱組立体を加熱するために使用される、ことを特徴とする記憶組立体。
【請求項9】
前記本体は、ケース組立体と、前記ケース組立体内に配置されたコントローラとを含み、前記発熱組立体及び前記記憶組立体は、前記ケース組立体に着脱可能に接続され、且つ前記ケース組立体に接続されると、前記コントローラとの電気的接続を実現し、前記コントローラは、前記記憶組立体から前記特徴パラメータを取得するために使用される、ことを特徴とする請求項に記載の記憶組立体。
【請求項10】
前記記憶組立体は記憶カードであり、前記ケース組立体にはカードスロットが設けられ、前記記憶カードは、前記カードスロットに挿抜可能に接続され、前記カードスロットには第1接触端子が設けられ、前記第1接触端子は前記コントローラに接続され、前記記憶カードには第2接触端子が設けられ、前記記憶カードが前記カードスロットに挿入されると、前記第1接触端子は前記第2接触端子に電気的に接続される、ことを特徴とする請求項に記載の記憶組立体。
【請求項11】
前記記憶組立体は、記憶カードと第1近距離通信モジュールを含み、前記本体には第2近距離通信モジュールが設けられ、前記本体は、前記第2近距離通信モジュールを介して、前記記憶組立体の前記第1近距離通信モジュールとのデータ相互作用を実現して、前記記憶組立体における前記特徴パラメータを取得する、ことを特徴とする請求項10に記載の記憶組立体。
【請求項12】
前記第1近距離通信モジュールと前記第2近距離通信モジュールは、NFC通信モジュールである、ことを特徴とする請求項11に記載の記憶組立体。
【請求項13】
前記記憶組立体にはまた、偽造防止データが記憶され、前記特徴パラメータと前記偽造防止データは、暗号化アルゴリズムを設定することでデータパケットを形成し、前記コントローラはまた、対応する復号化アルゴリズムによって前記データパケットを復号化して、前記特徴パラメータと前記偽造防止データを取得し、前記偽造防止データを検証するために使用される、ことを特徴とする請求項に記載の記憶組立体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2019年9月3日に出願された「エアロゾル発生装置、発熱組立体及び記憶組立体」という中国特許出願第2019108291455号の優先権を主張し、その内容を参照により本願に援用する。
【0002】
本願は、加熱非燃焼技術の分野に関し、特に、エアロゾル発生装置、発熱組立体及び記憶組立体に関する。
【背景技術】
【0003】
既存の加熱非燃焼エアロゾル発生装置のほとんどは、加熱素子を使用してエアロゾル発生基質を加熱し、ユーザーが吸入するために継続的な発煙効果を形成する。吸入完了後、ユーザーは、エアロゾル発生基質を加熱素子から引き出し、加熱素子とエアロゾル発生基質の分離を実現する。
【0004】
加熱後、エアロゾル発生基質は、加熱素子に付着した一定量の粘結物を生成して粘結状態を形成する。粘結物は、加熱素子の表面に残り、さらに増加する。これにより、加熱素子の外径がある程度増加し、加熱素子が損傷される。それは、発煙製品の味に影響を与えるとともに、加熱非燃焼エアロゾル発生装置の耐用年数を短縮する。
【発明の概要】
【0005】
上記の問題を解決するために、本願は、エアロゾル発生装置、発熱組立体及び記憶組立体を提供し、発熱組立体と記憶組立体の交換を容易にし、使用コストを下げることができる一方、部品を交換するときに、偽物や劣った部品に交換して、ユーザーの使用に影響を与えるのを回避することを保証する。
【0006】
本願が採用する技術的手段の1つは、エアロゾル発生装置を提供することである。
【0007】
前記エアロゾル発生装置は、本体と、本体に着脱可能に接続された発熱組立体と、本体に着脱可能に接続された記憶組立体とを含む。記憶組立体には特徴パラメータが記憶され、特徴パラメータは、1つのモデルの発熱組立体に対応する。本体は、記憶組立体から特徴パラメータを取得し、特徴パラメータに基づいて発熱組立体を加熱し、さらに発熱組立体を使用してエアロゾル発生基質を加熱してエアロゾルを発生させるために使用される。
【0008】
本体は、ケース組立体と、ケース組立体内に配置されたコントローラとを含む。発熱組立体及び記憶組立体は、ケース組立体に着脱可能に接続され、且つケース組立体に接続されると、コントローラとの電気的接続を実現する。コントローラは、記憶組立体から特徴パラメータを取得するために使用される。
【0009】
記憶組立体は記憶カードであり、ケース組立体にはカードスロットが設けられ、記憶カードは、カードスロットに挿抜可能に接続される。カードスロットには第1接触端子が設けられ、第1接触端子はコントローラに接続される。記憶カードには第2接触端子が設けられ、記憶カードがカードスロットに挿入されると、第1接触端子は第2接触端子に電気的に接続される。
【0010】
記憶組立体には第1近距離通信モジュールが設けられ、本体には第2近距離通信モジュールが設けられる。本体は、第2近距離通信モジュールを介して、記憶組立体の第1近距離通信モジュールとのデータ相互作用を実現して、記憶組立体における前記特徴パラメータを取得する。
【0011】
第1近距離通信モジュールと第2近距離通信モジュールは、WIFI通信モジュール、ブルートゥース(登録商標)通信モジュール又はNFC通信モジュールのいずれかである。
【0012】
記憶組立体にはまた、偽造防止データが記憶され、特徴パラメータと偽造防止データは、暗号化アルゴリズムを設定することでデータパケットを形成する。コントローラはまた、対応する復号化アルゴリズムによってデータパケットを復号化して、特徴パラメータと偽造防止データを取得し、偽造防止データを検証するために使用される。
【0013】
発熱組立体は、発熱体と、発熱体に接続された第1導電端子とを含む。本体は第2導電端子をさらに含み、第1導電端子と第2導電端子が接続されるときに、本体は発熱体に電力を供給する。
【0014】
特徴パラメータは、発熱組立体の発熱体パラメータ及び加熱パラメータを含み、発熱体パラメータは、発熱組立体の発熱体の抵抗値と温度との間の対応関係を表し、本体はまた、発熱体の抵抗値を検出し、さらに発熱体パラメータに基づいて発熱体の温度を確定し、発熱体の温度と加熱パラメータに基づいて発熱組立体を加熱するために使用される。
【0015】
本願が採用する別の技術的手段は、発熱組立体を提供することである。この発熱組立体は、エアロゾル発生装置の本体に着脱可能に接続するために使用される。エアロゾル発生装置はまた、本体に着脱可能に接続された記憶組立体を含む。記憶組立体には特徴パラメータが記憶される。特徴パラメータは、1つのモデルの前記発熱組立体に対応する。本体は、記憶組立体から特徴パラメータを取得し、特徴パラメータに基づいて、発熱組立体を加熱し、さらに発熱組立体を使用してエアロゾル発生基質を加熱してエアロゾルを発生させるために使用される。
【0016】
本願が採用する別の技術的手段は、記憶組立体を提供することである。この記憶組立体は、エアロゾル発生装置の本体に着脱可能に接続される。エアロゾル発生装置はまた、本体に着脱可能に接続された発熱組立体を含む。記憶組立体には特徴パラメータが記憶される。特徴パラメータは、1つのモデルの前記発熱組立体に対応する。本体は、記憶組立体から特徴パラメータを取得し、特徴パラメータに基づいて、発熱組立体を加熱し、さらに発熱組立体を使用してエアロゾル発生基質を加熱してエアロゾルを発生させるために使用される。
【0017】
本願によって提供されるエアロゾル発生装置は、本体と、本体に着脱可能に接続された発熱組立体と、本体に着脱可能に接続された記憶組立体とを含む。記憶組立体には特徴パラメータが記憶される。特徴パラメータは、1つのモデルの前記発熱組立体に対応する。本体は、記憶組立体から特徴パラメータを取得し、特徴パラメータに基づいて、発熱組立体を加熱し、さらに発熱組立体を使用してエアロゾル発生基質を加熱してエアロゾルを発生させるために使用される。上記により、2つの発熱組立体と記憶組立体はいずれも着脱可能な構造として設定され、記憶組立体に記憶される特徴パラメータは発熱組立体と1対1対応することによって、エアロゾル発生装置における部品を任意に交換し、使用コストを下げることができる一方、部品を交換するときに、偽物や劣った部品に交換して、ユーザーの使用に影響を与えるのを回避することが保証される。
【図面の簡単な説明】
【0018】
以下、本出願の実施例の技術的手段を更に詳細に説明するために、実施例の説明に必要な図面を簡単に説明する。当然のことながら、下記の説明における図面は本出願の幾つかの実施例に過ぎず、当業者であれば、創造的労働をしない前提で、これらの図面に基づいて他の図面を得ることができる。ここで、
図1】本願によって提供されるエアロゾル発生装置の第1実施例の構造模式図である。
図2】本願によって提供されるエアロゾル発生装置の第1実施例の構造模式図である。
図3】本願によって提供される温度-時間変化曲線の模式図である。
図4】本願によって提供されるパルス電圧の模式図である。
図5】本願によって提供される本体と記憶カードの構造模式図である。
図6】本願によって提供されるエアロゾル発生装置の第2実施例の構造模式図である。
図7】本願によって提供されるエアロゾル発生装置の第3実施例の構造模式図である。
図8】本願によって提供される発熱組立体の構造模式図である。
図9】本願によって提供される記憶組立体の構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本願の実施例における技術案は、本願の実施例における図面と併せて以下に明確かつ完全に説明する。ここで述べた具体的な実施例は、本願を解釈するためのものに過ぎず、本願を限定するものではないことが理解され得る。また、説明を簡単にするために、図面には、すべての構造ではなく、本願に関連する部分のみが示されていることを説明する必要がある。当業者が創造的な作業なしに本願の実施例に基づいて得られる全ての他の実施例は、本願の保護範囲に含まれるべきである。
【0020】
本願における「第1」、「第2」などの用語は、異なる対称を区別するために使用され、特定の順序を説明するためのものではない。また、「含む」や「有する」という用語及びそれらの任意の変形は、非排他的な包含をカバーすることを意図する。例えば、一連のステップ又はユニットを含むプロセス、方法、システム、製品又は機器は、挙げられたステップ又はユニットに限定されず、任意選択で、挙げられていないステップ又はユニットを更に含み、又はこれらのプロセス、方法、製品又は機器に固有の他のステップ又はユニットを更に含む。
【0021】
本明細書における「実施例」への言及は、実施例に関して説明される特定の特徴、構造又は特性が、本願の少なくとも1つの実施例に含まれ得ることを意味する。明細書の様々なところで出現する該用語は、必ずしも同じ実施例を指すわけではなく、他の実施例と相互に排他的な独立した又は代替の実施例でもない。当業者は、本明細書に記載の実施例が他の実施例と組み合わせることができることを明確かつ暗黙的に理解している。
【0022】
図1図2を参照されたい。図1は、本願によって提供されるエアロゾル発生装置の第1実施例の構造模式図である。図2は、本願によって提供されるエアロゾル発生装置の第1実施例の別の構造模式図である。図2の左半分は、エアロゾル発生装置10の全体の模式図を示し、右半分は、分解模式図を示す。このエアロゾル発生装置10は、本体11、発熱組立体12及び記憶組立体13(図2に示せず)を含む。本体11は、発熱組立体12に着脱可能に接続され、本体11は、記憶組立体13に着脱可能に接続される。
【0023】
オプションで、本体11は、第1本体部11aと第2本体部11bを含む。第1本体部11aは、電池を収容するために使用され、第2本体部11bは、コントローラや記憶組立体などを収容するために使用されるとともに、発熱組立体12との接続を形成するために使用される。例えば、第2本体部11bには第1接続部品が設けられ、発熱組立体12には第2接続部品が設けられ、第2本体部11bと発熱組立体12との接続に使用される。オプションで、この接続部品は、スナップやねじなどであり得る。また、発熱組立体12は、底部を介して第1本体部11aに接続され得る。
【0024】
オプションで、エアロゾル発生装置10は、本体11に着脱可能に接続された第1蓋体14と第2蓋体15をさらに含む。発熱組立体12が本体11に固定接続されると、第1蓋体14は、発熱組立体12を保護するために、発熱組立体12をカバーするように配置することができる。さらに、第2蓋体15は、発熱組立体12と第2本体部11bを保護するために、発熱組立体12(又は、第1蓋体14)と第2本体部11bをカバーするように配置することができる。
【0025】
本実施例では、発熱組立体12は、本体11に着脱可能に接続される。記憶組立体13には特徴パラメータが記憶され、特徴パラメータは、1つのモデルの発熱組立体12に対応する。本体11は、記憶組立体13から特徴パラメータを取得し、特徴パラメータに基づいて発熱組立体12を加熱し、さらに発熱組立体12を使用してエアロゾル発生基質を加熱してエアロゾルを発生させるために使用される。
【0026】
さらに、本体11は、具体的には、ケース組立体及びケース組立体内に設けられたコントローラを含む。発熱組立体12と記憶組立体13は、ケース組立体に着脱可能に接続され、ケース組立体に接続されると、コントローラとの電気的接続を実現する。このコントローラは、記憶組立体13から特徴パラメータを取得し、特徴パラメータに基づいて発熱組立体12を加熱し、さらに発熱組立体12を使用してエアロゾル発生基質を加熱してエアロゾルを発生させるために使用される。
【0027】
オプションの実施例では、記憶組立体13には特徴パラメータが記憶され、この特徴パラメータは、1つのモデルの発熱組立体12に対応する。特徴パラメータが固定されており、特徴パラメータを使用してそれに適合する発熱組立体12のみを加熱することができるため、接続された発熱組立体12のモデルが、この特徴パラメータに対応するモデルに対応しない場合、発熱組立体12は、エアロゾル発生基質を十分に加熱することができず、エアロゾル吸入味が悪くなる。このようにして、発熱組立体12のタイプを勝手に取り換えることを回避することができる。ユーザーは、発熱組立体12を取り換える際に、同じモデルの発熱組立体12のみを取り換えることができる。
【0028】
オプションで、一実施例では、特徴パラメータは、発熱組立体12における発熱体パラメータ及び加熱パラメータを含む。発熱体パラメータは、発熱体の抵抗値と温度との間の対応関係を表す。
【0029】
発熱体パラメータは、異なるモデルの発熱組立体12に応じて形成される。発熱組立体12の発熱体の材料、プロセス、製造機器などの要因の影響により、その特徴パラメータ(例えば、「温度T-抵抗R」曲線、初期抵抗値R0、TCR(temperature coefficient of resistance、抵抗の温度係数)など)に違いがあるため、製品の製造中、発熱組立体12をテスト装置に置いて、異なるモデルの発熱組立体12の特徴パラメータをテストする。
【0030】
具体的には、加熱パラメータは、時間の変化に伴って発熱体に対して異なる程度の加熱を行うことを決定するために、「温度-時間変化曲線」であり得る。図3に示すように、図3は、本願によって提供される温度-時間変化曲線の模式図である。
【0031】
例えば、コントローラは、プリセットの温度-時間変化曲線に従って、PIDアルゴリズムを使用して発熱体の温度を制御する。ここで、「温度-時間」曲線は、タバコに対する加熱曲線を指す。
【0032】
下記では、具体的な場面を用いて本実施例を説明する。
【0033】
電子タバコ器具を使用して喫煙する場合、ユーザーは、まず本体11と発熱組立体12を接続し、オプションで、本体11上に設けられたスイッチボタンをオンにする。このとき、電子タバコ器具が作動し始める。
【0034】
本体11は、記憶組立体13における特徴パラメータを取得し、発熱組立体12における発熱体の抵抗値と温度との間の対応関係を取得し、計時を開始する。次に、発熱体の現在の抵抗値を取得し、発熱体パラメータに基づいて発熱体の現在の温度を取得する。最後に、「温度-時間」曲線で発熱体の電圧を制御する。
【0035】
一般的に、エアロゾル基質(タバコなど)を加熱してよりよい味を得るために、必要な加熱温度は時間帯により異なることが理解できる。オプションの実施例では、図3に示すように、横座標軸は時間を表し、縦座標軸は温度を表す。
【0036】
T0-T1時間帯に、発熱体を加熱して、その温度を常温W0から温度W1に上昇させる。
T1-T2時間帯に、発熱体の温度をW1に維持する。
T2-T3時間帯に、発熱体の温度を低下させて、その温度をW1から温度W2に低下させる。
T3-T4時間帯に、発熱体の温度をW2に維持する。
T4の後、発熱体の温度を低下させて、その温度をW2から常温まで低下させる。
【0037】
具体的な実施例では、T1の値は5~10s、T2の値は12~18s、W1の値は320~360℃、W2の値は300~340℃とすることができる。
【0038】
オプションの実施例では、T1=7s、T2=15s、W1=340℃、W2=320℃であるため、本実施例の発熱体は、温度が1℃低下すると、それに応じてその抵抗が2.28mΩ減少すると仮定すると、温度W1からW2、即ち、温度が20℃低下すると、その抵抗値は20*2.28mΩ低下するように調整する必要がある。
【0039】
さらに、電気エネルギーを利用して発熱体に対して加熱温度制御を行うときに、発熱体に供給される電力のパルス周波数及び/又はパルス振幅及び/又はデューティ比を変更して、発熱体に対する温度制御を提供することを含み得るので、エアロゾル装置を制御してより、良い味の煙霧を放出することができる。図4に示すように、図4は、本願によって提供されるパルス電圧の模式図である。例えば、t1時間帯にイネーブルスイッチがオンにされると、電池は発熱体に電気エネルギーを提供し、t2時間帯にイネーブルスイッチがオフにされると、電池は発熱体に電気エネルギーを提供しない。従って、周期Tにおけるt1のパーセンテージを調整することで、発熱体の温度を調整することができる。具体的には、t1のデューティ比が増加すると、発熱体の温度は上昇し、t1のデューティが減少すると、発熱体の温度は低下する。
【0040】
別のオプションの実施例では、記憶組立体13には特徴パラメータと偽造防止パラメータが記憶され、特徴パラメータと偽造防止パラメータは、1つのモデルの発熱組立体12に対応する。発熱組立体12及び記憶組立体13に接続されると、本体11は、発熱組立体12から第1偽造防止パラメータを取得し、記憶組立体13から第2偽造防止パラメータと特徴パラメータを取得する。コントローラは、第1偽造防止パラメータと第2偽造防止パラメータが有効であるか否かを判断し、第1偽造防止パラメータと第2偽造防止パラメータが同一モデルであるか否かを判断する。検証に合格した後、特徴パラメータを採用して発熱組立体12を加熱することができる。
【0041】
実際の適用では、本体11、発熱組立体12及び記憶組立体13を一体として販売することができる。本体11、発熱組立体12及び記憶組立体13のうちの1つ又は2つを組み合わせて販売することもできる。このようにして、ユーザーは、そのうちのいずれかの部品を容易に交換することができる。例えば、ユーザーは、初回購入時に、本体11、発熱組立体12及び記憶組立体13(発熱組立体12及び記憶組立体13のモデルは、例えば、互いに対応することに注意されたい)を同時に購入しており、使用中に、発熱組立体12が消耗して交換する必要がある場合、前のモデルと同じ発熱組立体12を購入するだけでよい。ユーザーが購入した発熱組立体12が前のモデルのものとは異なる場合、記憶組立体13に記憶される特徴パラメータが変化しないため、この発熱組立体12は正常に動作することができない。
【0042】
また、発熱組立体12と記憶組立体13のモデルは互いに対応する必要があるので、発熱組立体12と記憶組立体13を組み合わせて販売することもできる。例えば、発熱組立体12を購入するとき、適合された記憶組立体13(記憶カードなど)が含まれる。ユーザーは、発熱組立体12を交換するときに、記憶組立体13を同時に交換する。このようにして、エアロゾル発生装置の通常の使用を保証することができる。
【0043】
オプションで、この記憶カードは、SIMカード、SDカード(Secure Digital Memory Card、セキュアデジタルメモリーカード)、MMCカード(MultiMedia Card、マルチメディアカード)、NMカード(Nano Memory Card、ナノメモリーカード)などをあり得る。
【0044】
図5に示すように、図5は、本願によって提供される本体と記憶カードの構造模式図である。この本体11には、カードスロット収容キャビティ11cとカードスロット11dが設けられ、カードスロット11dは、カードスロット収容キャビティ11c内に収容することができる。このカードスロット11dは、記憶カードを置くために使用することができ、カードスロット11dがカードスロット収容キャビティ11c内に収容されると、それは、本体11の内部のコントローラとの電気的接続を形成する。
【0045】
従来技術とは異なり、本実施例によって提供されるエアロゾル発生装置は、本体と、本体に着脱可能に接続された発熱組立体と、本体に着脱可能に接続された記憶組立体とを含む。記憶組立体には特徴パラメータが記憶される。特徴パラメータは、1つのモデルの前記発熱組立体に対応する。本体は、記憶組立体から特徴パラメータを取得し、特徴パラメータに基づいて、発熱組立体を加熱し、さらに発熱組立体を使用してエアロゾル発生基質を加熱してエアロゾルを発生させるために使用される。上記により、2つの発熱組立体と記憶組立体はいずれも着脱可能な構造として設定され、記憶組立体に記憶される特徴パラメータは発熱組立体と1対1対応することによって、エアロゾル発生装置における部品を任意に交換し、使用コストを下げることができる一方、部品を交換するときに、偽物や劣った部品に交換して、ユーザーの使用に影響を与えるのを回避することが保証される。
【0046】
図6を参照されたい。図6は、本願によって提供されるエアロゾル発生装置の第2実施例の構造模式図である。このエアロゾル発生装置10は、本体11、発熱組立体12及び記憶組立体13(図2に示されていない)を含む。本体11は、発熱組立体12に着脱可能に接続され、本体は、記憶組立体13に着脱可能に接続される。
【0047】
一実施例では、記憶組立体13は、第1近距離通信モジュール131と記憶カード132を含み、本体11は、コントローラ111とコントローラ111に接続された第2近距離通信モジュール112を含む。第1近距離通信モジュール131と第2近距離通信モジュール112は、特徴パラメータの伝送を実現するために近距離通信を実現することができる。
【0048】
オプションで、この第1近距離通信モジュール131と第2近距離通信モジュール112は、WIFI通信モジュール、ブルートゥース(登録商標)通信モジュール又はNFC(Near Field Communication、近距離通信)通信モジュールのいずれかであり得る。
【0049】
オプションで、記憶組立体13にはまた、偽造防止データが記憶され、特徴パラメータと偽造防止データは、暗号化アルゴリズムを設定することでデータパケットを形成する。コントローラ111はまた、対応する復号化アルゴリズムによってデータパケットを復号化して、特徴パラメータと偽造防止データを取得し、偽造防止データを検証するために使用される。
【0050】
例えば、記憶組立体13にも暗号化ユニットが内蔵されてもよく、本体11のコントローラ111には対応する復号化ユニットが設けられ、記憶組立体13と本体11との接続が成功されたとき、暗号化ユニットは先に“偽造防止データ”の暗号化処理を行って、本体11のコントローラ111へ伝送し、本体11のコントローラ111は復号化して一致であると判断したとき、記憶組立体13は再び特徴パラメータをコントローラ111へ伝送する。
【0051】
図7を参照されたい。図7は、本願によって提供されるエアロゾル発生装置の第3実施例の構造模式図である。このエアロゾル発生装置10は、本体11、発熱組立体12及び記憶組立体13を含む。本体11は、発熱組立体12に着脱可能に接続され、本体11は、記憶組立体13に着脱可能に接続される。
【0052】
別の実施例では、発熱組立体12は第1導電端子121を含む。本体11は、コントローラ111及びコントローラ111に接続された第2導電端子113を含む。第1導電端子121が第2導電端子113に接続されると、本体11は、発熱組立体12に電力を供給することができる。発熱組立体12は、具体的には、1つの発熱体を含む。本体11は、具体的には、発熱体に電力を供給するために使用される。
【0053】
図8を参照されたい。図8は、本願によって提供される発熱組立体の構造模式図である。この発熱組立体12は、第1導電端子121と発熱体122を含む。この発熱組立体12は、エアロゾル発生装置の本体に着脱可能に接続するために使用され、且つ接続時に、第1導電端子121は、本体の第2導電端子に電気的に接続される。エアロゾル発生装置は、本体に着脱可能に接続された記憶組立体をさらに含む。
【0054】
記憶組立体には特徴パラメータが記憶される。特徴パラメータは、1つのモデルの前記発熱組立体12に対応する。本体は、記憶組立体から特徴パラメータを取得し、特徴パラメータに基づいて、発熱組立体を加熱し、さらに発熱組立体を使用してエアロゾル発生基質を加熱してエアロゾルを発生させるために使用される。
【0055】
図9を参照されたい。図9は、本願によって提供される記憶組立体の構造模式図である。この記憶組立体13は、第1近距離通信モジュール131と記憶媒体132を含む。この記憶組立体13は、エアロゾル発生装置の本体に着脱可能に接続され、第1近距離通信モジュール131は、本体の第2近距離通信モジュールとのデータ相互作用を実現する。エアロゾル発生装置は、本体に着脱可能に接続された発熱組立体をさらに含む。
【0056】
記憶媒体132には特徴パラメータが記憶される。特徴パラメータは、1つのモデルの発熱組立体に対応する。本体は、記憶媒体132から特徴パラメータを取得し、特徴パラメータに基づいて、発熱組立体を加熱し、さらに発熱組立体を使用してエアロゾル発生基質を加熱してエアロゾルを発生させるために使用される。
【0057】
上記の発熱組立体及び記憶組立体の実施例は、上記のエアロゾル発生装置の実施例の発熱組立体及び記憶組立体の構造と動作原理と類似し、ここでは繰り返さないことが理解されるべきである。
【0058】
以上の説明は本願に係る実施形態に過ぎず、本願の保護範囲を制限するものではない。本願の明細書及び添付図面によって作成したすべての同等構造又は同等フローの変更を、直接又は間接的に他の関連する技術分野に実施することは、いずれも同じ理由により本願の保護範囲内に含まれるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9