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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-04
(45)【発行日】2023-12-12
(54)【発明の名称】ボタン複合構造物
(51)【国際特許分類】
   H01H 13/02 20060101AFI20231205BHJP
   H01H 13/06 20060101ALI20231205BHJP
【FI】
H01H13/02 C
H01H13/02 A
H01H13/06 B
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2022539669
(86)(22)【出願日】2020-12-31
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-08
(86)【国際出願番号】 KR2020019479
(87)【国際公開番号】W WO2021137653
(87)【国際公開日】2021-07-08
【審査請求日】2022-06-28
(31)【優先権主張番号】10-2020-0000593
(32)【優先日】2020-01-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】515268940
【氏名又は名称】トビス カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】TOVIS CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】(Songdo-dong)92,Gaetbeol-ro Yeonsu-gu Incheon 406-840,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000671
【氏名又は名称】IBC一番町弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】キム,ヨン ボム
(72)【発明者】
【氏名】キム,ジュン ソク
【審査官】井上 信
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2014/006756(WO,A1)
【文献】特開昭62-271039(JP,A)
【文献】特開2019-157059(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0080549(US,A1)
【文献】特開2014-130618(JP,A)
【文献】特開2017-097439(JP,A)
【文献】特開2018-042767(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01H 13/00 - 13/88
A63F 1/00 - 5/04
G06F 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1基板、前記第1基板上の第2基板、および前記第1基板と前記第2基板の間の液晶層を含む表示パネルと、
前記第2基板上の部材と、
前記表示パネルと前記部材の一面を結合する第1結合部材と、
前記部材の一面の反対面である他面上に配置されたボタン構造物と、
前記部材の他面と前記ボタン構造物を結合する第2結合部材を含み、
前記部材は第3基板を含み、前記ボタン構造物は前記第2結合部材によって前記第3基板と直接結合され
前記ボタン構造物は前記第3基板に固定されたボタン本体部、
前記ボタン本体部と締結されたボタン回路部、および
前記ボタン回路部と連結されたボタン部を含み、
前記ボタン本体部はロックピンを含み、
前記ボタン回路部はロック溝を含み、
前記ボタン回路部は前記ロック溝に前記ロックピンが挿入される方式で前記ボタン本体部に締結されるように構成された、ボタン複合構造物。
【請求項2】
前記ロックピンは複数であり、
複数の前記ロックピンはそれぞれ複数のロック解除ピンによって同時に前記ロック溝から外す方式で前記ボタン回路部が前記ボタン本体部と分離するように構成された、請求項に記載のボタン複合構造物。
【請求項3】
前記ボタン回路部はボタンスイッチが配置された回路基板を含み、
前記ボタンスイッチは前記ボタン部と接し、
前記ボタンスイッチは前記ボタン部に入力された入力信号の提供を受けるように構成された、請求項に記載のボタン複合構造物。
【請求項4】
前記回路基板と電気的に接続された信号配線を含み、
前記信号配線は第1信号配線を含み、
前記第1信号配線は前記入力信号を前記表示パネルに提供するように構成された、請求項に記載のボタン複合構造物。
【請求項5】
前記信号配線は第2信号配線を含み、
前記第2信号配線は前記ボタンスイッチのオン/オフ(On/Off)を制御するように構成された、請求項に記載のボタン複合構造物。
【請求項6】
前記信号配線は前記ボタン本体部に沿って延びて、前記第3基板上に配置された、請求項に記載のボタン複合構造物。
【請求項7】
前記回路基板上に配置された発光素子をさらに含み、
前記信号配線は第3信号配線を含み、
前記発光素子は前記第3信号配線を介して電源の供給を受けるように構成された、請求項に記載のボタン複合構造物。
【請求項8】
前記発光素子は前記ボタン部に入力された前記入力信号に応じて発光するように構成された、請求項に記載のボタン複合構造物。
【請求項9】
前記発光素子上に重畳配置されて前記ボタン回路部内に配置された焦点可変部をさらに含み、
前記焦点可変部は前記発光素子から提供された光の焦点を可変させるように構成された、請求項に記載のボタン複合構造物。
【請求項10】
前記ボタンは透明な物質を含む、請求項に記載のボタン複合構造物。
【請求項11】
前記信号配線は前記ボタン本体部、および前記第3基板を貫通して延びた、請求項に記載のボタン複合構造物。
【請求項12】
前記第3基板はガラスを含み、
前記第3基板は厚さ方向に貫通したガラス孔を含み、
前記ガラス孔を介して前記信号配線が貫通し、
前記ガラス孔内で前記信号配線を囲む補充剤をさらに含む、請求項11に記載のボタン複合構造物。
【請求項13】
前記補充剤は防水樹脂を含む、請求項12に記載のボタン複合構造物。
【請求項14】
前記部材は前記第3基板上のタッチ層をさらに含み、
前記タッチ層は前記部材の前記一面を含み、
前記タッチ層は前記第1結合部材によって前記表示パネルと結合された、請求項に記載のボタン複合構造物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はボタン複合構造物に関する。
【背景技術】
【0002】
一般にボタン構造物はガラス、石英などのリジッド基板を貫通してリジッド基板下部のデッキに締結されることができる。
【0003】
ただし、ボタン構造物をデッキに締結するためにリジッド基板に貫通孔を開ける過程でリジッド基板の破損が発生し得るだけでなく、費用発生も多く、デザイン自由度が大きく低下し得る。
【0004】
一方、リジッド基板の下部上には表示パネルが配置されるが、前記リジッド基板の貫通孔による漏水によってボタン構造物だけでなく、表示パネルの不良が発生こともある。
【0005】
さらに、ボタン構造物はボタン入力信号を収容する回路部をさらに含むが、回路部が故障する場合にボタン構造物がデッキに締結されて分離されにくい構造であれば前記リジッド基板を分解し、故障したボタン構造物をデッキから分離しなければならない。この場合、リジッド基板の分解作業は容易でない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、リジッド基板の貫通孔を形成することなくリジッド基板に直接積層されたボタン構造物を含むボタン複合構造物を提供することにある。
【0007】
本発明の課題は、以上で言及した技術的課題に制限されず、言及されていない他の技術的課題は以下の記載から当業者に明確に理解されることができる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するための一実施形態によるボタン複合構造物は、第1基板、前記第1基板上の第2基板、および前記第1基板と前記第2基板の間の液晶層を含む表示パネルと、前記第2基板上の部材と、前記表示パネルと前記部材の一面を結合する第1結合部材と、前記部材の一面の反対面である他面上に配置されたボタン構造物と、前記部材の他面と前記ボタン構造物を結合する第2結合部材を含み、前記部材は第3基板を含み、前記ボタン構造物は前記第2結合部材によって前記第3基板と直接結合される。
【0009】
前記ボタン構造物は前記第3基板に固定されたボタン本体部、前記ボタン本体部と締結されたボタン回路部、および前記ボタン回路部と連結されたボタン部を含み得る。
【0010】
前記ボタン本体部はロックピンを含み、前記ボタン回路部はロック溝を含み、前記ボタン回路部は前記ロック溝に前記ロックピンが挿入される方式で前記ボタン本体部に締結されるように構成され得る。
【0011】
前記ロックピンは複数であり、複数の前記ロックピンはそれぞれ複数のロック解除ピンによって同時に前記ロック溝から外す方式で前記ボタン本体部と分離されるように構成され得る。
【0012】
前記ボタン回路部はボタンスイッチが配置された回路基板を含み、前記ボタンスイッチは前記ボタン部と接し、前記ボタンスイッチは前記ボタン部に入力された入力信号の提供を受けるように構成され得る。
【0013】
前記回路基板と電気的に接続された信号配線を含み、前記信号配線は第1信号配線を含み、前記第1信号配線は前記入力信号を前記表示パネルに提供するように構成され得る。
前記信号配線は第2信号配線を含み、前記第2信号配線は前記ボタンスイッチのオン/オフ(On/Off)を制御するように構成され得る。
【0014】
前記信号配線は前記ボタン本体部に沿って延びて前記第3基板上に配置され得る。
【0015】
前記回路基板上に配置された発光素子をさらに含み、前記信号配線は前記第3信号配線を含み、前記発光素子は前記第3信号配線を介して電源の供給を受けるように構成され得る。
【0016】
前記発光素子は前記ボタン部に入力された前記入力信号に応じて発光するように構成され得る。
【0017】
前記発光素子上に重畳配置されて前記ボタン回路部内に配置された焦点可変部をさらに含み、前記焦点可変部は前記発光素子から提供された光の焦点を可変させるように構成され得る。
【0018】
前記ボタンは透明な物質を含み得る。
【0019】
前記信号配線は前記ボタン本体部、および前記第3基板を貫通して延び得る。
【0020】
前記第3基板はガラスを含み、前記第3基板は厚さ方向に貫通したガラス孔を含み、前記ガラス孔を介して前記信号配線が貫通し、前記ガラス孔内で前記信号配線を囲む補充剤をさらに含み得る。
【0021】
前記補充剤は防水樹脂を含み得る。
【0022】
前記部材は前記第3基板上のタッチ層をさらに含み、前記タッチ層は前記部材の前記一面を含み、前記タッチ層は前記第1結合部材によって前記表示パネルと結合され得る。
【0023】
その他実施形態の具体的な内容は詳細な説明および図面に含まれている。
【発明の効果】
【0024】
一実施形態によるボタン複合構造物によれば、リジッド基板の貫通孔を形成することなくリジッド基板に直接ボタン構造物が積層されることによってリジッド基板の破損発生を減らし、費用を減らして、デザイン自由度を高めることができる。
【0025】
また、前記貫通孔を形成しないため、漏水による表示パネル、およびボタン構造物の故障を減らすことができる。
【0026】
また、ボタン構造物は前記リジッド基板に固定されたボタン本体部、および回路部を含むボタン回路部を含むことによって回路部が故障する場合はボタン回路部のみ容易に交換することができる。
【0027】
実施形態による効果は以上で例示した内容によって制限されず、より多様な効果が本明細書内に含まれている。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】一実施形態によるボタン複合構造物のブロック図である。
図2】一実施形態によるボタン複合構造物の断面図である。
図3】一実施形態によるボタン複合構造物の平面図である。
図4】一実施形態によるボタン複合構造物の断面図である。
図5】一実施形態によるボタン本体部、およびボタン回路部を示す平面図である。
図6】一実施形態によるボタン本体部とボタン回路部が締結された状態を示す平面図である。
図7】一実施形態によるボタン本体部とボタン回路部が分解された状態を示す平面図である。
図8】一実施形態によるボタン本体部とボタン回路部が締結された状態を示す断面図である。
図9】一実施形態によるボタン本体部とボタン回路部が分解された状態を示す断面図である。
図10】他の実施形態によるボタン複合構造物の断面図である。
図11】他の実施形態による信号配線と第3基板の平面図である。
図12】また他の実施形態による信号配線と第3基板の平面図である。
図13】また他の実施形態による信号配線と第3基板の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本発明の利点および特徴、並びにこれらを達成する方法は添付する図面と共に詳細に後述している実施形態を参照することで明確になる。しかし、本発明は、以下で開示する実施形態に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態で実現でき、本実施形態は、単に本発明の開示を完全にし、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供するものであり、本発明は請求項の範疇によってのみ定義される。
【0030】
素子(elements)または層が他の素子または層の「上(on)」と称される場合は他の素子のすぐ上または中間に他の層または他の素子が介在する場合をすべて含む。明細書全体にわたって同一参照符号は同一構成要素を指すものとする。
【0031】
第1、第2などが多様な構成要素を叙述するために使われるが、これらの構成要素はこれらの用語によって制限されないのはもちろんである。これらの用語は単に一つの構成要素を他の構成要素と区別するために使用する。したがって、以下で言及される第1構成要素は本発明の技術的思想内で第2構成要素であり得るのはもちろんである。
【0032】
以下、添付された図面を参照して具体的な実施形態について説明する。
【0033】
図1は一実施形態によるボタン複合構造物のブロック図である。
【0034】
図1を参照すると、一実施形態によるボタン複合構造物はタッチ認識部TP、第1表示部DP1、および第2表示部DP2を含み得る。
【0035】
タッチ認識部TPはタッチ入力を認識する役割をする。例えば、タッチ認識部TPはボタン複合構造物にタッチが入力されると、タッチ入力信号S1,S2を生成する。
【0036】
第1表示部DP1は画像を表示する表示パネルを含み得る。表示パネルとしては液晶表示パネルが適用される。以下の実施形態では表示パネルとして液晶表示パネルを例として説明するが、表示パネルがそれに制限されるものではなく、電気泳動表示パネル、有機発光表示パネル、マイクロLED表示パネル、プラズマ表示パネル、電界放出表示パネル、陰極線表示パネルなどにも適用が可能である。
【0037】
第1表示部DP1はタッチ認識部TPと電気的に接続される。第1表示部DP1はタッチ認識部TPで生成されたタッチ入力信号S1の提供を受けてタッチ入力信号S1に対応する画面を表示する。
【0038】
第2表示部DP2は発光する発光素子を含み得る。前記発光素子の例としてはLEDが挙げられる。すなわち、第2表示部DP2はLED発光素子を含み得る。ただし、これに制限されず、第2表示部DP2はハロゲンランプ、白熱電球、または三波長などを含み得る。
【0039】
第2表示部DP2はタッチ認識部TPと電気的に接続される。第2表示部DP2はタッチ認識部TPで生成されたタッチ入力信号S2の提供を受けてタッチ入力信号S2に対応して光を発光し得る。
【0040】
いくつかの実施形態で第2表示部DP2はタッチ認識部TPで生成されたタッチ入力信号S2と関係なく光を発光することもできる。
【0041】
以下、一実施形態によるボタン複合構造物のより具体的な構造について説明する。図1で上述したボタン複合構造物の各構成の図面符号は説明の便宜上付けたものであり、以下では後述するボタン複合構造物の各構成の図面符号と異なる場合もある。
【0042】
図2は一実施形態によるボタン複合構造物の断面図である。
【0043】
図2を参照すると、一実施形態によるボタン複合構造物1は表示パネル10、部材20、およびボタン構造物30を含み得る。
【0044】
表示パネル10は図1で上述した第1表示部DP1と同じ構造を含み得る。
【0045】
表示パネル10は第1基板11、第1基板11に対向する第2基板12および第1基板11と第2基板12の間に介在した液晶層13を含み得る。第1基板11と第2基板12の縁にはシーリング部材14が配置され、第1基板11と第2基板12を結合して液晶層13の液晶分子が外部に流出することを防止することができる。
【0046】
第1基板11と第2基板12のいずれか一つは薄膜トランジスタ基板であり、他の一つはカラーフィルタ基板であり得る。本実施形態では第1基板11が薄膜トランジスタ基板であり、第2基板12がカラーフィルタ基板である場合が例示される。表示方向は第2基板12の上面の外側方向になる。第2基板12は第1基板11より表示方向を基準として上部に配置され得る。したがって、第2基板12は上部基板であり得、第1基板11は下部基板であり得る。
【0047】
第1基板11と第2基板12はそれぞれガラス、石英などからなる絶縁基板およびその上に配置された配線、金属、半導体層、絶縁膜、カラーフィルタ、ブロックマトリクスなどの構造物を含み得る。前記構造物はそれぞれ第1基板11の絶縁基板と第2基板12の絶縁基板の互いに対向する一面上に配置され得る。図面では便宜上絶縁基板上に配置される構造物の図示は省略し、第1基板11と第2基板12の絶縁基板の形状のみを示した。以下では、第1基板11または第2基板12の背面形状を言及する際、該当形状は第1基板11の絶縁基板の背面形状または第2基板12の絶縁基板の背面形状を意味するものであり得る。
【0048】
表示パネル10上には表示パネル10に付着した部材20が配置される。
【0049】
部材20は第3基板21、およびタッチ層TSLを含み得る。タッチ層TSLは第3基板21上に配置される。タッチ層TSLは第3基板21と第2基板12の間に配置される。
【0050】
タッチ層TSLと第2基板12の間には第1結合部材AM1が配置される。第1結合部材AM1によりタッチ層TSLと第2基板12が相互結合され得る。第1結合部材AM1は両面テープであり得るが、これに制限されず、通常の結合部材を適用することもできる。
【0051】
第1結合部材AM1はタッチ層TSLと第2基板12の間の両端部に配置される。すなわち、第1結合部材AM1が配置されていない中央部でタッチ層TSLと第2基板12の間には離隔空間が配置され得る。前記離隔空間によりタッチ層TSLと第2基板12は離隔して配置される。
【0052】
第3基板21はガラス、または石英などからなる絶縁基板であり得る。第3基板21は第1基板11と同じ物質を含み得る。第3基板21の平面上の大きさは第2基板12の平面上の大きさと同一であり得るが、これに制限されるものではない。
【0053】
タッチ層TSLは第3基板21の第2基板12に面する一面上に配置される。
【0054】
タッチ層TSLは複数のタッチ電極、および前記複数のタッチ電極を覆うタッチ絶縁層を含み得る。前記タッチ電極は導電物質を含み得、前記タッチ絶縁層は無機物質、または有機物質を含み得る。
【0055】
第3基板21の一面上に複数のタッチ電極が配置されて前記複数のタッチ電極上に前記タッチ絶縁層が前記複数のタッチ電極を覆って配置される。
【0056】
前記タッチ絶縁層は第1結合部材AM1と直接接し得る。前記タッチ絶縁層は第1結合部材AM1により第2基板12に付着し得る。
【0057】
タッチ層TSLは第3基板21の一面の反対面である他面上に印加されたタッチ入力信号を感知する。タッチ層TSLは静電容量方式でタッチ入力地点の座標を取得する。前記静電容量方式は自己静電容量(self capacitance)方式または相互静電容量(mutual capacitance)方式でタッチされた地点の座標情報を取得する。
【0058】
部材20上にはボタン構造物30が配置され得る。ボタン構造物30は第3基板21の他面上に配置される。すなわち、ボタン構造物30と前記タッチ絶縁層の間にはタッチ層TSLが配置されてボタン構造物30と表示パネル10の間には部材20が配置される。
【0059】
いくつかの実施形態で部材20のタッチ層TSLは省略することができる。この場合、部材20の第3基板21は第1結合部材AM1と直接接して第1結合部材AM1により表示パネル10と結合され得る。
【0060】
ボタン構造物30はボタン本体部40、ボタン回路部50、発光部60、およびボタン部70を含み得る。
【0061】
ボタン構造物30と第3基板21の間には第2結合部材AM2が配置され得る。第2結合部材AM2は粘着剤であり得るが、これに制限されるものではない。
【0062】
ボタン本体部40は第2結合部材AM2と直接接する。ボタン本体部40は第2結合部材AM2により第3基板21の他面上に直接付着して固定される。
【0063】
ボタン回路部50はボタン本体部40と締結され得、ボタン部70はボタン回路部50と連結され得る。
【0064】
ボタン本体部40内には信号配線SLが配置される。信号配線SLはボタン本体部40に沿って延びてボタン本体部40の一側面を貫通して第3基板21上に配置される。信号配線SLは図面で一つの場合を例示したが、その機能によって複数であってもよい。
【0065】
図3は一実施形態によるボタン複合構造物の平面図である。
【0066】
図3を参照すると、ボタン回路部50、および発光部60の平面形状は円形の開口を含むリング形状を含み得る。ボタン部70の平面形状は円形を含み得る。ただし、これに制限されず、ボタン回路部50、および発光部60の平面形状は中心部に開口を含み、前記開口を囲む形状であれば制限がない。また、ボタン部70の平面形状はこれに制限されず、長方形、正方形、楕円形、またはその他多角形を含み得る。
【0067】
例示した実施形態でボタン回路部50の前記開口の形状とボタン部70の平面形状は同一であり得る。ただし、これに制限されず、ボタン回路部50の前記開口の形状とボタン部70の平面形状は互いに異なってもよい。
【0068】
図4は一実施形態によるボタン複合構造物の断面図である。
【0069】
図4を参照すると、ボタン本体部40はこれに制限されるものではないが、左右反転した「L」字の断面形状を含み得る。ここでボタン本体部40は左右反転した「L」字の断面形状の下側ラインをなす第1部分、および前記第1部分から突出した第2部分に区分される。ボタン本体部40の第1部分にはロックピン45が配置される。ロックピン45はボタン本体部40の前記第1部分から厚さ方向に突出する。
【0070】
ボタン本体部40上にはボタン回路部50が配置され得る。ボタン回路部50はボタン本体部40の前記第1部分の上部、および前記第1部分の左側上に配置され得る。
【0071】
ボタン本体部40の下面にはロック溝55が配置され得る。ロック溝55はボタン本体部40の下面から上部方向に湾入した形状を含み得る。
【0072】
ボタン回路部50はロック溝55にロックピン45が挿入される方式でボタン本体部40とロック/アンロック(Lock/Unlock)関係を有することができる。すなわち、ロック溝55にロックピン45が挿入されるとボタン回路部50はボタン本体部40と締結関係(ロック状態)を有することができ、ロック溝55からロックピン45が外れるとボタン回路部50はボタン本体部40と分離関係(アンロック状態)を有することができる。
【0073】
ロック溝55とロックピン45の挿入/外し関係については図5ないし図9を参照して後述する。
【0074】
ボタン回路部50は回路基板51を含み得る。回路基板51上にはボタンスイッチ53、および発光部60の発光素子61が配置され得る。発光部60は図1で上述した第2表示部DP2と同じ構成であり得る。
【0075】
発光素子61の例としてはLEDが挙げられる。すなわち、発光素子61はLED発光素子を含み得る。ただし、これに制限されず、発光素子61はハロゲンランプ、白熱電球、または三波長などを含み得る。
【0076】
回路基板51はボタン本体部40の信号配線SLと電気的に接続されて接点を形成し得る。
【0077】
ボタンスイッチ53は回路基板51上に配置されてボタン回路部50の表面から突出するように配置される。
【0078】
ボタン部70はボタン回路部50の側面上に配置され、ボタン回路部50のボタンスイッチ53の上部上に配置される。ボタン部70はボタンスイッチ53と直接接する。
【0079】
ボタン部70は透明な物質を含み得る。
【0080】
ボタン回路部50の発光部60の上部方向の表面上には焦点可変部65がさらに配置され得る。
【0081】
焦点可変部65は発光素子61と厚さ方向に重畳配置される。
【0082】
焦点可変部65は発光素子61から発光された光の焦点を可変的に制御する役割をする。例えば、焦点可変部65は光学レンズを含み得る。
【0083】
以下、ボタン複合構造物1の動作についてより具体的に説明する。
【0084】
ボタン部70を介して物理的タッチ信号が入力される。以下、物理的タッチ信号を入力信号という。ボタンスイッチ53はボタン部70に入力された入力信号の提供を受けるように構成され得る。
【0085】
複数の信号配線SLは第1信号配線、第2信号配線、第3信号配線、および第4信号配線を含み得る。
【0086】
複数の信号配線SLのうち第2信号配線はボタン部70に入力された入力信号を表示パネル10に提供するように構成される。すなわち、第2信号配線は表示パネル10と電気的に接続されてボタン部70にタッチ入力が感知されると特定の画面を出射することができる。
【0087】
複数の信号配線SLのうち第2信号配線はボタンスイッチ53のオン/オフ(On/Off)を制御するように構成される。前記第2信号配線はボタン部70に入力された入力信号と関係なくボタンスイッチ53の電源を供給する配線であり得る。
【0088】
発光素子61は信号配線SLのうち第3信号配線を介して電源の供給を受けるように構成される。すなわち、前記第3信号配線を介して発光素子61に電源が供給されることができる。
【0089】
発光素子61はボタン部70に入力された入力信号に応じて発光するように構成される。この場合、複数の信号配線SLのうち第4信号配線はボタン部70に入力された入力信号をメイン制御部に送出し、前記メイン制御部から発光素子61の発光イベントを制御する信号を回路基板51の発光素子61に提供する役割をすることができる。
【0090】
いくつかの実施形態で第4信号配線は省略し、ボタンスイッチ53を介してボタン部70に入力信号が発生すると回路基板51を介して直接発光素子61を発光させることもできる。
【0091】
図5は一実施形態によるボタン本体部、およびボタン回路部を示す平面図である。図6は一実施形態によるボタン本体部とボタン回路部が締結された状態を示す平面図である。図7は一実施形態によるボタン本体部とボタン回路部が分解された状態を示す平面図である。図8は一実施形態によるボタン本体部とボタン回路部が締結された状態を示す断面図である。図9は一実施形態によるボタン本体部とボタン回路部が分解された状態を示す断面図である。
【0092】
まず、図5を参照すると、ボタン本体部40のロックピン45は複数であり得る。図面に例示したロックピン45の配置はこれに制限されるものではない。
【0093】
ボタン回路部50のロック溝55は複数であり得る。一実施形態でロック溝55の個数はロックピン45の個数と同一であり得る。
【0094】
図6を参照すると、複数のロックピン45と複数のロック溝55が互いに厚さ方向で重なり得る。
【0095】
ボタン本体部40の表面から厚さ方向に突出したロックピン45はボタン本体部40の下面から上部方向に湾入したロック溝55に挿入される。複数のロックピン45はそれぞれ厚さ方向に対応するロック溝55に挿入される。
【0096】
このようにロック溝55は、ボタン回路部50のロック溝55にロックピン45が挿入される方式でボタン本体部40とロック/アンロック(Lock/Unlock)関係を有することができる。
【0097】
ロックピン45はロック溝55に挿入される挿入部、挿入部の下側部と連結されたボディ部、および前記ボディ部の下側部と連結された弾性部SPを含み得る。断面上、挿入部の幅はボディ部、および弾性部SPの幅よりそれぞれ小さくてもよい。ボディ部の前記挿入部から一側に突出した部分は断面上傾いた形状を有することができる。
【0098】
図7を参照すると、図6の実施形態のようにボタン本体部40と締結されたボタン回路部50を時計回り(図面に例示した)または反時計回りに回転させてボタン本体部40からボタン回路部50を分離させることができる。ただし、ロック溝55に挿入されたロックピン45によりボタン回路部50を回転させてもロック溝55からロックピン45を容易に外すことはできない。
【0099】
図8、および図9を参照すると、ロック解除ピンPINによりロック溝55からロックピン45を外す方式でボタン回路部50をボタン本体部40から分離させることができる。
【0100】
すなわち、ロック解除ピンPINはロックピン45の前記ボディ部の前記挿入部から一側に突出して傾いた部分を前記一側の反対である他側方向に押してロックピン45の前記挿入部をロック溝55から外すことができる。
【0101】
一実施形態によるロックピン45は前述したように前記ボディ部の下側部と連結された弾性部SPをさらに含むが、弾性部SPはばねを含み得る。弾性部SPはロック解除ピンPINによりロックピン45の前記ボディ部の前記挿入部から一側に突出して傾いた部分を前記一側の反対である他側方向に押す際にロックピン45が下側方向に容易に動けるようにして前記挿入部をロック溝55から容易に外すようにする役割をすることができる。
【0102】
一実施形態による互いに対応するロック溝55およびロックピン45は複数であるから複数のロックピン45を同時に下側方向に移動させることによりボタン本体部40とボタン回路部50の完全な分離がなされる。
【0103】
すなわち、複数のロック解除ピンPINによって同時に複数のロック溝55からそれぞれ対応する複数のロックピン45を外す方式でボタン回路部50をボタン本体部40から完全に分離させることができる。
【0104】
図9に示すように前記挿入部がロック溝55から外れると、図7で前述したようにボタン本体部40と締結されたボタン回路部50を時計回り(図面に例示した)または反時計回りに回転させてボタン本体部40からボタン回路部50を分離させることができる。
【0105】
ボタン構造物が第3基板を貫通して第3基板下部のデッキに締結される場合、ボタン構造物をデッキに締結するために第3基板に貫通孔を開ける過程で第3基板の破損が発生し得るだけでなく、費用発生も多く、デザイン自由度が大きく減少し得る。
【0106】
しかし、一実施形態によるボタン複合構造物1によれば、第3基板21の貫通孔を形成することなく第3基板21に直接ボタン構造物30が積層されることによって第3基板21の破損発生を減らし、費用を減らして、デザイン自由度を高めることができる。
【0107】
また、第3基板の貫通孔を介してボタン構造物を第3基板の下部のデッキに締結する場合、第3基板の貫通孔による漏水によってボタン構造物だけでなく、表示パネルの不良が発生することもある。
【0108】
しかし、一実施形態によるボタン複合構造物1の場合、第2基板12に貫通孔を形成しないため、漏水による表示パネル10、およびボタン構造物30の故障を減らすことができる。
【0109】
さらに、ボタン構造物はボタン入力信号を収容する回路部をさらに含むが、回路部が故障する場合、ボタン構造物がデッキに締結されて分離されにくい構造であれば第3基板を分解して故障したボタン構造物をデッキから分離しなければならない。この場合、第3基板分解作業が容易ではなくボタン構造物の修理に多くの時間が必要とされ得る。
【0110】
しかし、一実施形態によるボタン複合構造物1によれば、回路基板51を含む回路部を含まないボタン本体部40を第3基板21に固定させて回路部を含むボタン回路部50をボタン本体部40とロック/アンロックするようにすることによって回路部が故障する場合、ボタン回路部50のみ容易に交換できるため、短時間でボタン構造物の修理が可能である。
【0111】
さらに、一実施形態によるボタン複合構造物1の互いに対応するロック溝55およびロックピン45は複数で構成されることによって複数のロック解除ピンPINによって同時に複数のロック溝55からそれぞれ対応する複数のロックピン45を外す方式でボタン回路部50をボタン本体部40から完全に分離させなければならないので、ボタン本体部40およびボタン部70の盗難防止を容易にすることができる。
【0112】
以下、他の実施形態について説明する。以下の実施形態で既に説明した実施形態と同じ構成に対しては同じ参照符号を付け、その説明は省略するかまたは簡略化する。
【0113】
図10は他の実施形態によるボタン複合構造物の断面図である。図11は他の実施形態による信号配線と第3基板の平面図である。
【0114】
図10、および図11を参照すると、本実施形態によるボタン複合構造物2は信号配線SL_1がボタン本体部40の下面、第2結合部材AM2を貫通し、さらに部材20_1を完全に貫通して延びてから折り曲げられて第1結合部材AM1を貫通して延びる点で一実施形態に他のボタン複合構造物1とその構造において相違する。
【0115】
より具体的に説明すると、本実施形態によるボタン複合構造物2は、信号配線SL_1がボタン本体部40の下面、第2結合部材AM2を貫通し、さらに部材20を完全に貫通して延びてから折り曲げられて第1結合部材AM1を貫通して延び得る。
【0116】
すなわち、信号配線SL_1は部材20と表示パネル10の間にさらに配置され得る。信号配線SL_1は第2部材20_1を完全に貫通するので、第2部材20_1の第3基板21_1、およびタッチ層TSL_1はそれぞれ厚さ方向に重なる貫通孔HOLを含み得る。
【0117】
本実施形態で貫通孔HOLの平面上の大きさは信号配線SL_1の平面上の大きさより少し大きいかまたは実質的に同一であり得る。
【0118】
その他の説明は図1ないし図9で上述したため、重複する説明は以下では省略する。
【0119】
図12はまた他の実施形態による信号配線と第3基板の平面図である。図13はまた他の実施形態による信号配線と第3基板の断面図である。
【0120】
図12、および図13を参照すると、本実施形態によるボタン複合構造物3は第3基板21_2の貫通孔HOL_1が図11、および図12による貫通孔HOLよりもより大きく形成され、貫通孔HOL_1内で信号配線SL_1を囲む補充剤SMをさらに含む点で図11、および図12によるボタン複合構造物2とは相違する。
【0121】
より具体的に説明すると、本実施形態によるボタン複合構造物3は、第3基板21_2の貫通孔HOL_1が図11、および図12による貫通孔HOLよりも大きく形成され、貫通孔HOL_1内で信号配線SL_1を囲む補充剤SMをさらに含み得る。
【0122】
補充剤SMは貫通孔HOL_1をなす第3基板21_2の内壁(または内側面)と信号配線SL_1の間に配置される。補充剤SMは第3基板21_2の内壁(または内側面)、および信号配線SL_1に直接接する。
【0123】
図面に示していないが、貫通孔HOL_1をなすタッチ層の内壁(または内側面)と信号配線SL_1の間にさらに配置され得る。
【0124】
補充剤SMは防水機能を有する樹脂を含み得るが、補充剤SMは防水機能を有する物質であればその制限はない。
【0125】
以上、添付する図面を参照して本発明の実施形態について説明したが、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者は、本発明のその技術的思想や必須の特徴を変更せず他の具体的な形態で実施できることを理解することができる。したがって、上記一実施形態はすべての面で例示的なものであり、限定的なものではないと理解しなければならない。
【符号の説明】
【0126】
1 ボタン複合構造物
10 表示パネル
30 ボタン構造物
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13