(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-04
(45)【発行日】2023-12-12
(54)【発明の名称】ボタン複合構造物
(51)【国際特許分類】
H01H 13/70 20060101AFI20231205BHJP
G09F 9/00 20060101ALI20231205BHJP
H01H 13/00 20060101ALI20231205BHJP
H01H 13/02 20060101ALI20231205BHJP
H01H 9/16 20060101ALI20231205BHJP
G02F 1/1333 20060101ALI20231205BHJP
【FI】
H01H13/70
G09F9/00 366Z
H01H13/00 B
H01H13/02 A
H01H9/16 A
G02F1/1333
(21)【出願番号】P 2022547905
(86)(22)【出願日】2021-01-12
(86)【国際出願番号】 KR2021000361
(87)【国際公開番号】W WO2021167246
(87)【国際公開日】2021-08-26
【審査請求日】2022-08-05
(31)【優先権主張番号】10-2020-0021259
(32)【優先日】2020-02-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】515268940
【氏名又は名称】トビス カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】TOVIS CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】(Songdo-dong)92,Gaetbeol-ro Yeonsu-gu Incheon 406-840,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000671
【氏名又は名称】IBC一番町弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】キム,ヨン ボム
(72)【発明者】
【氏名】キム,ジュン ソク
【審査官】片岡 弘之
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2019/0272053(US,A1)
【文献】特開2016-061878(JP,A)
【文献】特開2012-129171(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2018-0080151(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01H 13/70
G09F 9/00
H01H 13/00
H01H 13/02
H01H 9/16
G02F 1/1333
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1基板、前記第1基板上の第2基板、および前記第1基板と前記第2基板の間の液晶層を含む表示パネルと、
前記第2基板上の部材と、
前記表示パネルと前記部材の一面を結合する第1結合部材と、
前記部材の一面の反対面である他面上に配置されたボタン構造物と、
前記部材の他面と前記ボタン構造物を結合する第2結合部材を含み、
前記部材は第3基板、および前記第3基板上のタッチ層を含み、
前記タッチ層は前記部材の前記一面を含み、
前記タッチ層は前記第1結合部材によって前記表示パネルと結合され、
前記ボタン構造物は前記第2結合部材によって前記第3基板と直接結合され、
前記ボタン構造物は透明導電物質を
含み、
前記ボタン構造物は前記第3基板に固定されたボタン本体部、前記ボタン本体部と締結されたボタン装着部、および前記ボタン装着部と連結されたボタン部を含み、
前記ボタン部は前記透明導電物質を含み、
前記ボタン本体部はロックピンを含み、
前記ボタン装着部はロック溝を含み、
前記ボタン装着部は前記ロック溝に前記ロックピンが挿入される方式で前記ボタン本体部に締結されるように構成された、ボタン複合構造物。
【請求項2】
前記ロックピンは複数であり、
複数の前記ロックピンはそれぞれ複数のロック解除ピンによって同時に前記ロック溝から抜く方式で前記ボタン本体部と分離されるように構成された、請求項
1に記載のボタン複合構造物。
【請求項3】
前記ボタン部と前記第3基板の間に配置された導電テープをさらに含み、前記導電テープは前記ボタン部に付着した、請求項
1に記載のボタン複合構造物。
【請求項4】
前記ボタン部に物理的入力が印加されると前記導電テープは前記第3基板に接し、
前記ボタン部に物理的入力が印加されないと前記導電テープは前記第3基板から離隔する、請求項
3に記載のボタン複合構造物。
【請求項5】
前記ボタン装着部は前記ボタン部から遠くなる方向に湾入した湾入部を含み、
前記ボタン部は前記湾入部に向かって突出した突出部を含み、前記湾入部と前記突出部の間に配置されたダンパをさらに含む、請求項
4に記載のボタン複合構造物。
【請求項6】
第1基板、前記第1基板上の第2基板、および前記第1基板と前記第2基板の間の液晶層を含む表示パネルと、
前記第2基板上の部材と、
前記表示パネルと前記部材の一面を結合する第1結合部材と、
前記部材の一面の反対面である他面上に配置されたボタン構造物と、
前記部材の他面と前記ボタン構造物を結合する第2結合部材を含み、
前記部材は第3基板、および前記第3基板上のタッチ層を含み、
前記タッチ層は前記部材の前記一面を含み、
前記タッチ層は前記第1結合部材によって前記表示パネルと結合され、
前記ボタン構造物は前記第2結合部材によって前記第3基板と直接結合され、
前記ボタン構造物は透明導電物質を含み、
前記ボタン構造物は前記第3基板に固定されたボタン本体部、前記ボタン本体部と締結されたボタン装着部、および前記ボタン装着部と連結されたボタン部を含み、
前記ボタン部は前記透明導電物質を含み、
前記部材と前記表示パネルの間に配置された回路基板をさらに含み、
前記回路基板上に実装した発光素子がさらに配置された
、ボタン複合構造物。
【請求項7】
前記回路基板と電気的に接続された信号配線をさらに含み、
前記発光素子は前記信号配線を介して電源の供給を受けるように構成された、請求項
6に記載のボタン複合構造物。
【請求項8】
前記発光素子は前記ボタン部に入力された入力信号に応じて発光するように構成された、請求項
7に記載のボタン複合構造物。
【請求項9】
前記信号配線は前記部材と前記表示パネルの間に配置され、前記部材の延長方向に沿って延びて前記第1結合部材を貫通する、請求項
7に記載のボタン複合構造物。
【請求項10】
前記発光素子上に重畳配置され、前記ボタン装着部内に配置された焦点可変部をさらに含み、前記焦点可変部は前記発光素子から提供された光の焦点を可変させるように構成された、請求項
9に記載のボタン複合構造物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はボタン複合構造物に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的にボタン構造物はガラス、石英などのリジッド基板を貫通してリジッド基板下部のデッキに締結されることができる。
【0003】
ただし、ボタン構造物をデッキに締結するためにリジッド基板に貫通孔を開ける過程でリジッド基板の破損が生じ得るだけでなく、コストの消耗も少なくなく、デザイン自由度が大きく落ち得る。
【0004】
なお、リジッド基板の下部上には表示パネルが配置されるが、前記リジッド基板の貫通孔による漏水によってボタン構造物だけでなく、表示パネルの不良が発生する場合もある。
【0005】
さらに、ボタン構造物はボタン入力信号を収容する回路部をさらに含むが、回路部が故障する場合、ボタン構造物がデッキに締結されて分離されにくい構造であると、前記リジッド基板を分解し故障したボタン構造物をデッキから分離しなければならない。この場合、リジッド基板の分解作業は容易ではない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、リジッド基板の貫通孔を形成することなくリジッド基板に直接積層されたボタン構造物を含むボタン複合構造物を提供することにある。
【0007】
本発明の課題は、以上で言及した技術的課題に制限されず、言及されていないまた他の技術的課題は以下の記載から当業者に明確に理解されることができる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するための一実施形態によるボタン複合構造物は、第1基板、前記第1基板上の第2基板、および前記第1基板と前記第2基板の間の液晶層を含む表示パネルと、前記第2基板上の部材と、前記表示パネルと前記部材の一面を結合する第1結合部材と、前記部材の一面の反対面である他面上に配置されたボタン構造物と、前記部材の他面と前記ボタン構造物を結合する第2結合部材を含み、前記部材は第3基板、および前記第3基板上のタッチ層を含み、前記タッチ層は前記部材の前記一面を含み、前記タッチ層は前記第1結合部材によって前記表示パネルと結合され、前記ボタン構造物は前記第2結合部材によって前記第3基板と直接結合され、前記ボタン構造物は透明導電物質を含む。
【0009】
前記ボタン構造物は前記第3基板に固定されたボタン本体部、前記ボタン本体部と締結されたボタン装着部、および前記ボタン装着部と連結されたボタン部を含み得る。
【0010】
前記ボタン本体部はロックピンを含み、前記ボタン装着部はロック溝を含み、前記ボタン装着部は前記ロック溝に前記ロックピンが挿入される方式で前記ボタン本体部に締結されるように構成され得る。
【0011】
前記ロックピンは複数であり、複数の前記ロックピンはそれぞれ複数のロック解除ピンによって同時に前記ロック溝から抜く方式で前記ボタン本体部と分離されるように構成され得る。
【0012】
前記ボタン部と前記第3基板の間に配置された導電テープをさらに含み、前記導電テープは前記ボタン部に付着し得る。
【0013】
前記ボタン部に物理的入力が印加されると前記導電テープは前記第3基板に接し、前記ボタン部に物理的入力が印加されないと前記導電テープは前記第3基板から離隔し得る。
【0014】
前記ボタン装着部は前記ボタンから遠くなる方向に湾入した湾入部を含み、前記ボタン部は前記湾入部に向かって突出した突出部を含み、前記湾入部と前記突出部の間に配置されたダンパをさらに含み得る。
【0015】
前記部材と前記表示パネルの間に配置された回路基板をさらに含み、前記回路基板上に実装した発光素子がさらに配置され得る。
【0016】
前記回路基板と電気的に接続された信号配線をさらに含み、前記発光素子は前記信号配線を介して電源の供給を受けるように構成され得る。
【0017】
前記発光素子は前記ボタン部に入力された入力信号に応じて発光するように構成され得る。
【0018】
前記信号配線は前記部材と前記表示パネルの間に配置され、前記部材の延長方向に沿って延びて前記第1結合部材を貫通し得る。
【0019】
前記発光素子上に重畳配置され、前記ボタン装着部内に配置された焦点可変部をさらに含み、前記焦点可変部は前記発光素子から提供された光の焦点を可変させるように構成され得る。
【0020】
その他実施形態の具体的な内容は詳細な説明および図面に含まれている。
【発明の効果】
【0021】
一実施形態によるボタン複合構造物によれば、リジッド基板の貫通孔を形成することなくリジッド基板に直接ボタン構造物が積層されることによって、リジッド基板の破損発生を減らし、コストを減らして、デザイン自由度を高めることができる。
【0022】
また、前記貫通孔を形成しないため、漏水による表示パネル、およびボタン構造物の故障を減らすことができる。
【0023】
また、ボタン構造物は前記リジッド基板に固定されたボタン本体部、および回路部を含むボタン回路部を含むことによって回路部が故障する場合、ボタン回路のみを容易に交換することができる。
【0024】
また、ボタン部が導電性物質で実現され、ボタン部がタッチ層を含む部材と静電気タッチ駆動方式で入力信号が生成されるので、ボタン部の入力信号を生成するためのボタンスイッチ、および回路基板を省略することができる。
【0025】
実施形態による効果は、以上で例示した内容によって制限されず、より多様な効果が本明細書内に含まれている。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】一実施形態によるボタン複合構造物のブロック図である。
【
図2】一実施形態によるボタン複合構造物の断面図である。
【
図3】一実施形態によるボタン複合構造物の平面図である。
【
図4】一実施形態によるボタン複合構造物の断面図である。
【
図5】ボタン部に入力が印加されるときのボタン複合構造物の断面図である。
【
図6】一実施形態によるボタン本体部、およびボタン回路部を示す平面図である。
【
図7】一実施形態によるボタン本体部とボタン回路部が締結された状態を示す平面図である。
【
図8】一実施形態によるボタン本体部とボタン回路部が分解された状態を示す平面図である。
【
図9】一実施形態によるボタン本体部とボタン回路部が締結された状態を示す断面図である。
【
図10】一実施形態によるボタン本体部とボタン回路部が分解された状態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本発明の利点および特徴、並びにこれらを達成する方法は添付する図面と共に詳細に後述している実施形態を参照すると明確になる。しかし、本発明は、以下で開示する実施形態に限定されるものではなく互いに異なる多様な形態で実現されることができ、本実施形態は、単に本発明の開示を完全にし、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供するものであり、本発明は請求項の範疇によってのみ定義される。
【0028】
素子(elements)または層が他の素子または層の「上(on)」と称される場合は、他の素子のすぐ上または中間に他の層または他の素子が介在する場合をすべて含む。明細書全体にわたって同一参照符号は同一構成要素を指すものとする。
【0029】
第1、第2などが多様な構成要素を叙述するために使われるが、これらの構成要素はこれらの用語によって制限されないのはもちろんである。これらの用語は単に一つの構成要素を他の構成要素と区別するために使用する。したがって、以下で言及される第1構成要素は本発明の技術的思想内で第2構成要素であり得るのはもちろんである。
【0030】
以下、添付された図面を参照して具体的な実施形態について説明する。
【0031】
図1は一実施形態によるボタン複合構造物のブロック図である。
【0032】
図1を参照すると、一実施形態によるボタン複合構造物はタッチ認識部TP、第1表示部DP1、および第2表示部DP2を含む。
【0033】
タッチ認識部TPはタッチ入力を認識する役割をする。例えば、タッチ認識部TPはボタン複合構造物にタッチ入力になると、タッチ入力信号S1,S2を生成する。
【0034】
第1表示部DP1は画像を表示する表示パネルを含む。表示パネルとしては液晶表示パネルを適用することができる。以下の実施形態では表示パネルとして液晶表示パネルを例として説明するが、表示パネルはこれに制限されるものではなく、電気泳動表示パネル、有機発光表示パネル、マイクロLED表示パネル、プラズマ表示パネル、電界放出表示パネル、陰極線表示パネルなどにも適用することができる。
【0035】
第1表示部DP1はタッチ認識部TPと電気的に接続される。第1表示部DP1はタッチ認識部TPで生成されたタッチ入力信号S1の提供を受けてタッチ入力信号S1に対応する画面を表示する。
【0036】
第2表示部DP2は発光する発光素子を含む。前記発光素子の例としてはLEDが挙げられる。すなわち、第2表示部DP2はLED発光素子を含むことができる。ただし、これに制限されず、第2表示部DP2はハロゲンランプ、白熱電球、または三波長などを含むことができる。
【0037】
第2表示部DP2はタッチ認識部TPと電気的に接続される。第2表示部DP2はタッチ認識部TPで生成されたタッチ入力信号S2の提供を受けてタッチ入力信号S2に対応して光を発光する。
【0038】
いくつかの実施形態で第2表示部DP2はタッチ認識部TPで生成されたタッチ入力信号S2と関係がなく光を発光することもできる。
【0039】
以下、一実施形態によるボタン複合構造物のより具体的な構造について説明する。
【0040】
図1で上述したボタン複合構造物の各構成の図面符号は説明の便宜上付けられたものであり、以下で説明するボタン複合構造物の各構成の図面符号と異なってもよい。
【0041】
図2は一実施形態によるボタン複合構造物の断面図である。
【0042】
図2を参照すると、一実施形態によるボタン複合構造物1は表示パネル10、部材20、およびボタン構造物30を含む。
【0043】
表示パネル10は
図1で上述した第1表示部DP1と同じ構造を含むことができる。
【0044】
表示パネル10は第1基板11、第1基板11に対向する第2基板12および第1基板11と第2基板12の間に介在する液晶層13を含む。第1基板11と第2基板12の縁にはシーリング部材14が配置され、第1基板11と第2基板12を結合し、液晶層13の液晶分子が外部に流出することを防止することができる。
【0045】
第1基板11と第2基板12のいずれか一つは薄膜トランジスタ基板であり、他の一つはカラーフィルタ基板であり得る。本実施形態では第1基板11が薄膜トランジスタ基板であり、第2基板12がカラーフィルタ基板である場合を例示する。表示方向は第2基板12の上面外側方向になる。第2基板12は第1基板11より表示方向を基準として上部に配置される。したがって、第2基板12は上部基板であり得、第1基板11は下部基板であり得る。
【0046】
第1基板11と第2基板12はそれぞれガラス、石英などからなる絶縁基板およびその上に配置された配線、金属、半導体層、絶縁膜、カラーフィルタ、ブラックマトリクスなどの構造物を含むことができる。前記構造物はそれぞれ第1基板11の絶縁基板と第2基板12の絶縁基板の互いに対向する一面上に配置される。図面では便宜上絶縁基板上に配置される構造物の図示は省略し、第1基板11と第2基板12の絶縁基板の形状のみを示した。以下では、第1基板11または第2基板12の背面形状を言及する際、該当形状は第1基板11の絶縁基板の背面形状または第2基板12の絶縁基板の背面形状を意味するものであり得る。
【0047】
表示パネル10上には表示パネル10に付着した部材20が配置される。
【0048】
部材20は第3基板21、およびタッチ層TSLを含む。タッチ層TSLは第3基板21上に配置される。タッチ層TSLは第3基板21と第2基板12の間に配置される。
【0049】
タッチ層TSLと第2基板12の間には第1結合部材AM1が配置される。第1結合部材AM1によりタッチ層TSLと第2基板12が相互結合される。第1結合部材AM1は両面テープであり得るが、これに制限されず、通常の結合部材を適用することもできる。
【0050】
第1結合部材AM1はタッチ層TSLと第2基板12の間の両端部に配置される。すなわち、第1結合部材AM1が配置されていない中央部でタッチ層TSLと第2基板12の間には離隔空間が配置される。前記離隔空間によりタッチ層TSLと第2基板12は離隔して配置されることができる。
【0051】
第3基板21はガラス、または石英などからなる絶縁基板であり得る。第3基板21は第1基板11と同じ物質を含むことができる。第3基板21の平面上の大きさは第2基板12の平面上の大きさと同一であり得るが、これに制限されるものではない。
【0052】
タッチ層TSLは第3基板21の第2基板12に向かう一面上に配置される。
【0053】
タッチ層TSLは複数のタッチ電極、および前記複数のタッチ電極を覆うタッチ絶縁層を含むことができる。前記タッチ電極は導電物質を含むことができ、前記タッチ絶縁層は無機物質、または有機物質を含むことができる。
【0054】
第3基板21の一面上に複数のタッチ電極が配置され、前記複数のタッチ電極上に前記タッチ絶縁層が前記複数のタッチ電極を覆って配置される。
【0055】
前記タッチ絶縁層は第1結合部材AM1と直接接し得る。前記タッチ絶縁層は第1結合部材AM1により第2基板12に付着することができる。
【0056】
タッチ層TSLは第3基板21の一面の反対面である他面上に印加されたタッチ入力信号を感知する。タッチ層TSLは静電容量方式でタッチ入力地点の座標を取得する。前記静電容量方式は自己静電容量(self capacitance)方式または相互静電容量(mutual capacitance)方式でタッチされた地点の座標情報を取得することができる。
【0057】
部材20上にはボタン構造物30が配置される。ボタン構造物30は第3基板21の他面上に配置される。すなわち、ボタン構造物30と前記タッチ絶縁層の間にはタッチ層TSLが配置され、ボタン構造物30と表示パネル10の間には部材20が配置されることができる。
【0058】
ボタン構造物30はボタン本体部40、ボタン装着部50、発光部60、およびボタン部70を含む。
【0059】
ボタン構造物30と第3基板21の間には第2結合部材AM2が配置される。第2結合部材AM2は粘着剤であり得るが、これに制限されるものではない。
【0060】
ボタン本体部40は第2結合部材AM2と直接接し得る。ボタン本体部40は第2結合部材AM2により第3基板21の他面上に直接付着して固定される。
【0061】
ボタン装着部50はボタン本体部40と締結され、ボタン部70はボタン装着部50と連結される。
【0062】
図面に示していないが、部材20と表示パネル10の間には回路基板(
図4の「CB」を参照)がさらに配置されることができる。発光部60は発光素子、および焦点可変部を含む。部材20と表示パネル10の間に配置された回路基板CB上には発光素子が配置される。焦点可変部はボタン本体部40内に配置される。
【0063】
図3は一実施形態によるボタン複合構造物の平面図である。
【0064】
図3を参照すると、ボタン装着部50、および発光部60の平面形状は円形の開口を含むリング形状を含む。ボタン部70の平面形状は円形を含む。ただし、これに制限されず、ボタン装着部50、および発光部60の平面形状は中心部に開口を含んで前記開口を囲む形状であれば制限はない。また、ボタン部70の平面形状はこれに制限されず、長方形、正方形、楕円形、またはその他多角形を含むことができる。
【0065】
例示した実施形態でボタン装着部50の前記開口の形状とボタン部70の平面形状は同一であり得る。ただし、これに制限されず、ボタン装着部50の前記開口の形状とボタン部70の平面形状は互いに異なってもよい。
【0066】
図4は一実施形態によるボタン複合構造物の断面図である。
図5はボタン部に入力が印加されるときのボタン複合構造物の断面図である。
【0067】
図4および
図5を参照すると、ボタン本体部40はこれに制限されるものではないが、下側ラインをなす第1部分、および前記第1部分から突出した第2部分に区分される。ボタン本体部40の第1部分にはロックピン45が配置される。ロックピン45はボタン本体部40の前記第1部分から厚さ方向に突出し得る。
【0068】
ボタン本体部40上にはボタン装着部50が配置される。ボタン装着部50はボタン本体部40の前記第1部分の上部、および前記第2部分の左側上に配置される。
【0069】
ボタン本体部40の下面にはロック溝55が配置される。ロック溝55はボタン本体部40の下面から上部方向に湾入した形状を含む。
【0070】
ボタン装着部50はロック溝55にロックピン45が挿入される方式でボタン本体部40とロック/アンロック(Lock/Unlock)の関係を有することができる。すなわち、ロック溝55にロックピン45が挿入されるとボタン装着部50はボタン本体部40と締結関係(ロック状態)を有することができ、ロック溝55からロックピン45が抜けるとボタン装着部50はボタン本体部40と分離関係(アンロック状態)を有することができる。
【0071】
ロック溝55とロックピン45の挿入/抜きの関係については
図6ないし
図10を参照して後述する。
【0072】
一実施形態で部材20と表示パネル10の間には回路基板CBが配置される。回路基板CB上には発光部60を構成する発光素子が実装する。発光部60は
図1で上述した第2表示部DP2と同じ構成であり得る。
【0073】
発光素子61の例としてはLEDが挙げられる。すなわち、発光素子61はLED発光素子を含むことができる。ただし、これに制限されず、発光素子61はハロゲンランプ、白熱電球、または三波長などを含むことができる。
【0074】
回路基板51の一側(図面上右側端部)には信号配線SLが連結される。信号配線SLは回路基板51の一側(図面上右側端部)に連結されて図面上の右側方向に延びて第1結合部材AM1を貫通して延び得る。信号配線SLは表示パネル10と電気的に接続される。
【0075】
ボタン装着部50はボタン部70と対向する部分の一部がボタン部70から遠くなる方向に湾入した湾入パターンIDPを含む。すなわち、湾入パターンIDPはボタン装着部50のボタン部70と対向する側面から図面上の右側方向に湾入した形状を含むことができる。
【0076】
ボタン装着部50の湾入パターンIDPによりボタン装着部50はコの字の断面形状を含む。コの字の断面形状のうち下辺(またはライン)上にはダンパDMがさらに配置されることができる。f
ボタン部70はボタン装着部50の側面上に配置されてボタン装着部50のダンパDM上に配置される。ボタン部70はボタン装着部50の湾入パターンIDPに向かって突出した突出パターンPTを含む。突出パターンPTは、すなわち、図面上の右側方向に向かって突出した形状を含むことができる。
【0077】
突出パターンPTとボタン装着部50のコの字の断面形状の下辺の間にはダンパDMが配置される。ダンパDMは突出パターンPTおよびボタン装着部50のコの字の断面形状の下辺とそれぞれ直接接し得る。
【0078】
ボタン部70は透明な物質を含むことができる。
【0079】
発光素子と重畳配置されたボタン装着部50の上部方向の表面上には焦点可変部65がさらに配置される。
【0080】
焦点可変部65は発光素子61と厚さ方向で重畳配置される。
【0081】
焦点可変部65は発光素子61から発光した光の焦点を可変的に制御する役割をする。例えば、焦点可変部65は光学レンズを含むことができる。
【0082】
ボタン部70は透明導電物質を含む。前記透明導電物質の例としては、インジウムスズ酸化物(Indium Tin Oxide,ITO)、IZO(Indium Zinc Oxide)、AZO(Antimony Zinc Oxide)、ITZO(Indium Tin Zinc Oxide)、ZnO(Zinc Oxide)、およびSnO2(Tin Oxide)、カーボンナノチューブ(Carbon Nano Tube)、グラフェン(graphene)、伝導性高分子(例示的にPEDOT)、および銀ナノワイヤ(AgNW)などが挙げられる。
【0083】
一実施形態でボタン部70は表面に上記した透明導電物質がコートされて形成されることができる。上記した透明導電物質はボタン部70の表面全体にコートされる。
【0084】
前記透明導電物質がコートされたボタン部70と部材20(第3基板21)の間には導電性テープCMがさらに配置される。例えば、前記透明導電物質がコートされたボタン部70の下側部(下面)と部材20(第3基板21)の間には導電性テープCMが配置される。導電性テープCMはボタン部70の下側部(下面)に付着する。
【0085】
導電性テープCMは弾性がある物質であり、かつ導電性を有する物質を含むことができる。
【0086】
ボタン部70に物理的圧力が印加されないと導電性テープCMは
図4のように部材20(第3基板21)と厚さ方向に離隔して配置され、ボタン部70に所定の物理的圧力が印加されると導電性テープCMは
図5に示すように部材20(第3基板21)に直接接し得る。いくつかの実施形態でボタン部70に所定の物理的圧力が印加されても導電性テープCMは
図5に示すように部材20(第3基板21)に直接接しなくてもい。
【0087】
以下、ボタン複合構造物1の動作についてより具体的に説明する。
【0088】
ボタン部70を介して物理的タッチ信号が入力される。前記物理的タッチ信号は物理的圧力であり得る。以下、物理的タッチ信号を入力信号という。
【0089】
透明導電物質を含むボタン部70を介して入力信号が印加されるとボタン部70は図面上の下部方向(厚さ方向)に移動し、これによりボタン部70の下面上の導電性テープCMは部材20(第3基板21)に接するようになる。前述したようにボタン部70が図面上の下部方向(厚さ方向)に移動してもボタン部70の下面上の導電性テープCMは部材20(第3基板21)に接しない。ただし、この場合にもボタン部70を介して入力信号が印加されていない場合より導電性テープCMと部材20間の離隔距離が小さくなる。
【0090】
表示パネル10と電気的に接続された外部装置は部材20のタッチ層TSLと導電性を有するボタン部70、およびそれに付着した導電性テープCMの離隔距離(具体的には導電性テープCMとタッチ層TSLの離隔距離)によりボタン部70への入力信号印加の有無、および前記入力信号の強度を判断することができる。
【0091】
例えば、
図4のようにボタン部70に入力信号が印加されていない場合、前記外部装置は部材20のタッチ層TSLと導電性を有するボタン部70、およびそれに付着した導電性テープCMは相互離隔したまま存在してボタン部70に入力信号が印加されていないものと認識し、
図5のようにボタン部70に入力信号が印加された場合、前記外部装置は部材20のタッチ層TSLと導電性を有するボタン部70、およびそれに付着した導電性テープCMが相互接してボタン部70に入力信号が印加されたものと認識することができる。前述したように前記外部装置はボタン部70に入力信号が印加され、導電性テープCMが部材20に接しなくても導電性テープCMと部材20の間の離隔距離が所定の離隔距離以下になると、ボタン部70に入力信号が印加されたものと認識することができる。
【0092】
前記外部装置は上述した方式でボタン部70に入力信号が印加されたことを認識すると、表示パネル10が特定画面を出射するように表示パネル10を制御することができる。
【0093】
突出パターンPTとボタン装着部50のコの字の断面形状の下辺の間にはダンパDMが配置される。ダンパDMは突出パターンPTおよびボタン装着部50のコの字の断面形状の下辺とそれぞれ直接接し得る。ダンパDMはフレキシブルな物質を含むことができる。例えば、ダンパDMは収縮と延伸が相対的に自由な弾性物質を含むことができる。
【0094】
ダンパDMが配置されていない場合のボタン部70は、入力信号が印加されてもボタン部70の突出パターンPTがボタン装着部50のコの字状の下辺と干渉されるので、下部方向(厚さ方向)に移動しない。ただし、一実施形態によるボタン複合構造物1は、突出パターンPTとボタン装着部50のコの字の断面形状の下辺の間にはフレキシブルなダンパDMが配置されることによって、ボタン部70に入力信号が印加されるときボタン部70の突出パターンPTがボタン装着部50のコの字状の下辺と干渉されて下部方向(厚さ方向)に移動しないことを防止するだけでなく、入力信号がこれ以上印加されないとき再び、ボタン部70が上部方向(厚さ方向)に移動することを容易にすることができる。
【0095】
複数の信号配線SLは第1信号配線、および第2信号配線を含む。発光素子61は信号配線SLのうち第1信号配線を介して電源の供給を受けるように構成される。すなわち、前記第1信号配線を介して発光素子61に電源が供給されることができる。
【0096】
発光素子61はボタン部70に入力された入力信号に応じて発光するように構成される。この場合、複数の信号配線SLのうち第2信号配線はボタン部70に入力された入力信号をメイン制御部に送出し、前記メイン制御部から発光素子61の発光イベントを制御する信号を回路基板51の発光素子61に提供する役割をする。第2信号配線は表示パネル10と電気的に接続された前記外部装置と電気的に接続される。
【0097】
図6は一実施形態によるボタン本体部、およびボタン回路部を示す平面図である。
図7は一実施形態によるボタン本体部とボタン回路部が締結された状態を示す平面図である。
図8は一実施形態によるボタン本体部とボタン回路部が分解された状態を示す平面図である。
図9は一実施形態によるボタン本体部とボタン回路部が締結された状態を示す断面図である。
図10は一実施形態によるボタン本体部とボタン回路部が分解された状態を示す断面図である。
【0098】
まず、
図6を参照すると、ボタン本体部40のロックピン45は複数であり得る。図面に例示したロックピン45の配置はこれに制限されるものではない。
【0099】
ボタン装着部50のロック溝55は複数であり得る。一実施形態でロック溝55の個数はロックピン45の個数と同一であり得る。
【0100】
図7を参照すると、複数のロックピン45と複数のロック溝55が互いに厚さ方向で重なる。
【0101】
ボタン本体部40の表面から厚さ方向に突出したロックピン45はボタン本体部40の下面から上部方向に湾入したロック溝55に挿入される。複数のロックピン45はそれぞれ厚さ方向に対応するロック溝55に挿入される。
【0102】
このようにロック溝55は、ボタン装着部50のロック溝55にロックピン45が挿入される方式でボタン本体部40とロック/アンロック(Lock/Unlock)の関係を有することができる。
【0103】
ロックピン45はロック溝55に挿入される挿入部、挿入部の下側部と連結されたボディ部、および前記ボディ部の下側部と連結された弾性部SPを含む。断面上、挿入部の幅はボディ部、および弾性部SPの幅よりそれぞれ小さくてもよい。ボディ部の前記挿入部から一側に突出した部分は断面上傾いた形状を有することができる。
【0104】
図8を参照すると、
図7の実施形態のようにボタン本体部40と締結されたボタン装着部50を時計回り(図面に例示した)または反時計回りに回転させてボタン本体部40からボタン装着部50を分離させることができる。ただし、ロック溝55に挿入されたロックピン45によりボタン装着部50を回転させてもロック溝55からロックピン45を容易に抜くことができない。
【0105】
図9、および
図10を参照すると、ロック解除ピンPINによりロック溝55からロックピン45を抜く方式でボタン装着部50をボタン本体部40から分離させることができる。
【0106】
すなわち、ロック解除ピンPINはロックピン45の前記ボディ部の前記挿入部から一側に突出して傾いた部分を前記一側の反対である他側方向に押してロックピン45の前記挿入部をロック溝55から抜くことができる。
【0107】
一実施形態によるロックピン45は前述したように前記ボディ部の下側部と連結された弾性部SPをさらに含むが、弾性部SPはばねを含むことができる。弾性部SPはロック解除ピンPINによりロックピン45の前記ボディ部の前記挿入部から一側に突出して傾いた部分を前記一側の反対である他側方向に押すときロックピン45が下側方向に容易に動くようにして前記挿入部をロック溝55から容易に抜くようにする役割をすることができる。
【0108】
一実施形態による互いに対応するロック溝55およびロックピン45は複数であるから複数のロックピン45を同時に下側方向に移動させる場合にのみボタン本体部40とボタン装着部50の完全な分離がなされる。
【0109】
すなわち、複数のロック解除ピンPINによって同時に複数のロック溝55からそれぞれ対応する複数のロックピン45を抜く方式でボタン装着部50をボタン本体部40から完全に分離させることができる。
【0110】
図10に示すように前記挿入部がロック溝55から抜けると
図8で前述したようにボタン本体部40と締結されたボタン装着部50を時計回り(図面に例示した)または反時計回りに回転させてボタン本体部40からボタン装着部50を分離させることができる。
【0111】
ボタン構造物が第3基板を貫通して第3基板下部のデッキに締結される場合、ボタン構造物をデッキに締結するために第3基板に貫通孔を開ける過程で第3基板の破損が生じ得るだけでなく、コストの消耗も少なくなく、デザイン自由度が大きく落ち得る。
【0112】
しかし、一実施形態によるボタン複合構造物1によれば、第3基板21の貫通孔を形成することなく第3基板21に直接ボタン構造物30が積層されることによって、第3基板21の破損発生を減らし、コストを減らして、デザイン自由度を高めることができる。
【0113】
また、第3基板の貫通孔を介してボタン構造物を第3基板の下部のデッキに締結する場合、第3基板の貫通孔による漏水によってボタン構造物だけでなく、表示パネルの不良が発生する場合もある。
【0114】
しかし、一実施形態によるボタン複合構造物1の場合、第3基板21に貫通孔を形成しないため、漏水による表示パネル10、およびボタン構造物30の故障を減らすことができる。
【0115】
さらに、ボタン構造物はボタン入力信号を収容する回路部をさらに含むが、回路部が故障する場合、ボタン構造物がデッキに締結されて分離されにくい構造であると、第3基板を分解し故障したボタン構造物をデッキから分離しなければならない。この場合、第3基板の分解作業が容易ではなく、ボタン構造物の修理に多くの時間が必要とされる。
【0116】
しかし、一実施形態によるボタン複合構造物1によれば、回路基板51を含む回路部を含まないボタン本体部40を第3基板21に固定させて回路部を含むボタン装着部50をボタン本体部40とロック/アンロックするようにすることによって、回路部が故障する場合、ボタン装着部50のみを容易に交換することができ、ボタン構造物の修理が短期間で行われることができる。
【0117】
さらに、一実施形態によるボタン複合構造物1の互いに対応するロック溝55およびロックピン45は複数で構成されることで、複数のロック解除ピンPINによって同時に複数のロック溝55からそれぞれ対応する複数のロックピン45を抜く方式でボタン装着部50をボタン本体部40から完全に分離させなければならないので、ボタン本体部40およびボタン部70の盗難防止を容易にすることができる。
【0118】
さらに、一実施形態によるボタン複合構造物1はボタン部70が透明導電物質を含み、部材20のタッチ層TSLと静電気的方式で動作するので、ボタン部70の入力信号を収容するボタンスイッチ、およびボタンスイッチが実装した回路基板を省略することができ、ボタン複合構造物1の構成を単純化することができる。
【0119】
以上、添付する図面を参照して本発明の実施形態について説明したが、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者は、本発明のその技術的思想や必須の特徴を変更せず、他の具体的な形態で実施できることを理解することができる。したがって、上記一実施形態はすべての面で例示的なものであり、限定的なものではないと理解しなければならない。