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特許7397219サイドリンク通信におけるリソース選択方法、装置、電子機器及び記憶媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-04
(45)【発行日】2023-12-12
(54)【発明の名称】サイドリンク通信におけるリソース選択方法、装置、電子機器及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/40 20230101AFI20231205BHJP
   H04W 72/02 20090101ALI20231205BHJP
   H04W 72/0446 20230101ALI20231205BHJP
   H04W 72/54 20230101ALI20231205BHJP
   H04W 92/18 20090101ALI20231205BHJP
【FI】
H04W72/40
H04W72/02
H04W72/0446
H04W72/54 110
H04W92/18
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2022562876
(86)(22)【出願日】2020-04-17
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-01
(86)【国際出願番号】 CN2020085440
(87)【国際公開番号】W WO2021208103
(87)【国際公開日】2021-10-21
【審査請求日】2022-10-14
(73)【特許権者】
【識別番号】516180667
【氏名又は名称】北京小米移動軟件有限公司
【氏名又は名称原語表記】Beijing Xiaomi Mobile Software Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】No.018, Floor 8, Building 6, Yard 33, Middle Xierqi Road, Haidian District, Beijing 100085, China
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】ツォ,クン
【審査官】本橋 史帆
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/179286(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0188391(US,A1)
【文献】特開2018-026736(JP,A)
【文献】CATT,Remaining issues on Mode 2 resource allocation in NR V2X[online],3GPP TSG RAN WG1 #100b_e R1-2002078,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_100b_e/Docs/R1-2002078.zip>,2020年04月11日
【文献】OPPO,Discussion on remaining open issues for mode 2[online],3GPP TSG RAN WG1 #100b_e R1-2001749,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_100b_e/Docs/R1-2001749.zip>,2020年04月11日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サイドリンク通信におけるリソース選択方法であって、
サイドリンク通信のためのリソースに対応する時間単位集合の中において、監視条件を満たす少なくとも1つの第1の時間単位を決定するステップであって、前記時間単位集合に1つまたは複数の第1の時間単位が含まれるステップと、
前記監視条件を満たす少なくとも1つの第1の時間単位に対応するリソースに基づいて、送信対象データを伝送するためのリソースを決定するステップと、
監視ウィンドウと少なくとも1つの第1の時間単位との間の時間間隔に基づいて、前記監視条件を決定するステップと、を含み、
前記監視ウィンドウの開始位置の時間単位と1番目の第1の時間単位との時間間隔は、予め設定された数の時間単位であり、前記予め設定された数はW-1であり、Wは32である
ことを特徴とするサイドリンク通信におけるリソース選択方法。
【請求項2】
少なくとも1つの第1の時間単位とリソース選択を行う時刻との間の時間間隔が第1の時間閾値未満であることに応答し、または前記時間間隔が前記第1の時間閾値に等しいことに応答するステップであって、前記監視条件が、リソース選択を行う時刻の前の、第2の時間閾値以上である時間単位を監視することを含むステップ、を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記時間間隔に基づいて、前記第2の時間閾値を決定するステップをさらに含む、
ことを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項4】
前記送信対象データのデータパケット遅延バジェットPDBが第3の時間閾値未満であることに応答し、または前記PDBが第3の時間閾値に等しいことに応答するステップであって、前記監視条件が、少なくとも、リソース選択を行う時刻の前に監視した最小時間単位集合が空集合であることを含むステップを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
受信された第1の指示情報に基づいて、前記第3の時間閾値を決定するステップ、
及び/又は、
前記送信対象データのデータ優先度に基づいて、前記第3の時間閾値を決定するステップ、をさらに含む、
ことを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項6】
前記送信対象データのデータ優先度に基づいて、前記第3の時間閾値を決定するステップは、
前記送信対象データのデータ優先度、及びデータ優先度と第3の時間閾値との間の第1のマッピング関係に基づいて、前記第3の時間閾値を決定するステップを含む、
ことを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項7】
監視する最短の時間の長さを決定するステップをさらに含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
監視するための最短の時間の長さを決定するステップは、
受信された第2の指示情報に基づいて、前記最短の時間の長さを決定するステップ、
及び/又は、
前記送信対象データのデータ優先度に基づいて前記最短の時間の長さを決定するステップ、を含む、
ことを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項9】
前記送信対象データのデータ優先度に基づいて前記最短の時間の長さを決定するステップは、
前記送信対象データの優先度、及びデータの優先度と対応する最短の時間の長さとの第2のマッピング関係に基づいて、前記最短の時間の長さを決定するステップを含む、
ことを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項10】
前記送信対象データを決定することに応答し、前記送信対象データを伝送するためのチャンネルを監視するステップを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項11】
サイドリンク通信におけるリソース選択装置であって、
サイドリンク通信のためのリソースに対応する時間単位集合の中において、監視条件を満たす少なくとも1つの第1の時間単位を決定するように構成されるリソース決定モジュールであって、前記時間単位集合に1つまたは複数の第1の時間単位が含まれるリソース決定モジュールと、
前記監視条件を満たす少なくとも1つの第1の時間単位に対応するリソースに基づいて、送信対象データを伝送するためのリソースを決定するように構成されるリソース選択モジュール、を含み、
前記リソース決定モジュールはさらに、監視ウィンドウと少なくとも1つの第1の時間単位との間の時間間隔に基づいて、前記監視条件を決定するように構成され、
前記監視ウィンドウの開始位置の時間単位と1番目の第1の時間単位との時間間隔は、予め設定された数の時間単位であり、前記予め設定された数はW-1であり、Wは32である
ことを特徴とするサイドリンク通信におけるリソース選択装置。
【請求項12】
電子機器であって、前記電子機器は、メモリとプロセッサを含み、
前記メモリにはコンピュータプログラムが記憶され、
前記プロセッサは、前記コンピュータプログラムを実行する際に、請求項1~1のいずれかに記載のリース選択方法を実行することに用いられる、
ことを特徴とする電子機器。
【請求項13】
コンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、前記記憶媒体にコンピュータプログラムが記憶され、前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行される場合、請求項1~1のいずれかに記載のリソース選択方法を実行する、
ことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は通信技術の分野に関し、具体的には、本開示は、サイドリンク通信におけるリソース選択方法、装置、電子機器及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
新世代の新しいインターネットアプリケーションが継続的に出現することで、無線通信技術に対する要求が高まり、アプリケーションの需要を満たすために、無線通信技術の継続的な進化が促進されている。
【0003】
クルマのインターネットV2x(vehicle-to-everything、車車間・路車間)通信は路車協調を実現し、道路交通安全問題を解決するための重要な技術手段である。V2xは、V2V(vehicle-to-vehicle、車車間)通信、V2I(vehicle-to-infrastructure、路車間)通信、及びV2P(vehicle-to-pedestrian、歩車間)通信を含む。V2V、V2I、V2Pをサポートすることにより、クルマのインターネットは、交通安全を効果的に向上させ、交通効率を改善し、人々の外出体験を豊かにすることができる。既存のセルラー通信技術を使用してクルマのインターネット通信をサポートすることは、既存の基地局の配置を効果的に使用して、設備のオーバーヘッドを削減することができ、QoS(Quality of Service、サービス品質)保証を持つサービスを提供し、クルマのインターネット業務の需要を満たすことにも有利である。したがって、LTE Rel-14/15(Long Term Evolution Release 14/15、ロングタームエボリューション通信標準バージョン14/15)では、クルマのインターネットV2xに対するセルラーネットワークのサポート、すなわちC-V2x(cellular based V2x、セルラーベースのV2x)が提供される。
【0004】
C-V2xでは、車載装置と他の装置との間の通信は、基地局及びコアネットワークを介して中継し、すなわち、元のセルラーネットワークの端末装置と基地局との間の通信リンクを使用してUL/DL(uplink/downlink,ダウンリンク/アップリンク)通信を行うことができ、デバイス間のサイドリンクを介してサイドリンクsidelink(SL、バイパス/ダイレクト/セカンダリリンク)通信を行うこともできる。Uuインターフェース(ユーザ装置と無線アクセスネットワークとの間のインターフェース)通信に比べて、sidelink通信は遅延が短く、オーバーヘッドが少ないという特徴があり、車載装置と地理的に近い場所にある他の周辺機器との間の通信に非常に適している。
【0005】
新世代の5G(5th-Generation、第5世代)移動通信技術の発展に伴い、3GPP(登録商標) Rel-16では、5G NR(New Radio、新しい無線)技術を使用して、隊列走行(Vehicles Platooning)、知覚拡張(Extended Sensors)、高度運転(Advanced Driving)、及び遠隔運転(remote driving)など、新しいV2x通信サービスとシーンのサポートを実現した。全体的には、5G V2x sidelinkは、より高い通信レート、より短い通信遅延、より信頼性の高い通信品質を提供することができる。しかしながら、現在の5G V2x技術は主に車載端末間の通信を考慮しており、ハンドヘルド端末などの端末形態の需要(例えば節電)についてはあまり考慮していない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本開示の目的は、少なくとも先行技術に存在する技術的欠陥の1つを解決するために、通信要件をよりよく満たすことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の態様では、本開示の実施例はサイドリンク通信におけるリソース選択方法を提供し、当該方法は、サイドリンク通信のためのリソースに対応する時間単位集合の中から、監視条件を満たす少なくとも1つの第1の時間単位を決定するステップであって、時間単位集合に1つまたは複数の第1の時間単位が含まれるステップと、監視条件を満たす少なくとも1つの第1の時間単位に対応するリソースに基づいて、送信対象データを伝送するためのリソースを決定するステップと、を含む。
【0008】
第2の態様では、本開示の実施例はサイドリンク通信におけるリソース選択装置を提供し、当該装置は、サイドリンク通信のためのリソースに対応する時間単位集合の中から、監視条件を満たす少なくとも1つの第1の時間単位を決定するように構成されるリソース決定モジュールであって、時間単位集合に1つまたは複数の第1の時間単位が含まれるリソース決定モジュールと、監視条件を満たす少なくとも1つの第1の時間単位に基づいて、送信対象データを伝送するためのリソースを決定するように構成されるリソース選択モジュールと、を含む。
【0009】
第3の態様では、本開示の実施例はサイドリンク通信におけるリソース選択方法を提供し、当該方法は、監視モードに基づいて、候補リソースに対応する少なくとも1つの時間単位を決定するステップと、決定された少なくとも1つの時間単位に対応するリソースに基づいて、送信対象データを伝送するためのリソースを決定するステップと、を含む。
【0010】
第3の態様の代替的な実施形態では、上記監視モードは、リソース選択が行われる前に監視しないこと、またはリソース選択が行われる前に監視することを含む。
【0011】
第3の態様の代替的な実施形態では、監視モードに基づいて、候補リソースに対応する少なくとも1つの時間単位を決定するステップは、リソース選択が行われる前に監視しないことに応答し、リソース選択を行う時刻の後に位置する少なくとも1つの時間単位を、候補リソースに対応する時間単位として決定するステップと、リソース選択が行われる前に監視することに応答し、監視する時間単位の時間の長さ、及びリソース選択を行う時刻に基づいて、候補リソースに対応する少なくとも1つの時間単位を決定するステップと、を含む。
【0012】
第3の態様の代替的な実施形態では、リソース選択を行う時刻の後に位置する少なくとも1つの時間単位を、候補リソースに対応する時間単位として決定するステップは、リソース選択を行う時刻の後に位置し、リソース選択を行う時刻との時間間隔が第4の時間閾値以上である少なくとも1つの時間単位を、候補リソースに対応する時間単位として決定するステップを含む。
【0013】
第3の態様の代替的な実施形態では、監視する最短の時間の長さに基づいて、上記監視する時間単位の時間の長さを決定するステップをさらに含む。
【0014】
第3の態様の代替的な実施形態では、監視する時間単位の時間の長さ、及びリソース選択を行う時刻に基づいて、候補リソースに対応する少なくとも1つの時間単位を決定するステップは、リソース選択を行う時刻、及び監視する時間単位の時間の長さに基づいて、監視を開始する時刻を決定するステップと、監視が開始された時刻の後に位置し、監視を開始する時刻との時間間隔が第5の時間閾値以上である少なくとも1つの時間単位を、候補リソースに対応する時間単位として決定するステップと、を含む。
【0015】
第3の態様の代替的な実施形態では、送信対象データを決定することに応答し、送信対象データを伝送するためのチャンネルを監視するステップをさらに含む。
【0016】
第3の態様の代替的な実施形態では、送信対象データのデータ優先度が設定された優先度以上であることに応答し、及び/又は、送信対象データのPDB(データパケット遅延バジェット 、Packet Delay Budget)が第6の時間閾値以下である場合、リソース選択が行われる前に監視しない、またはリソース選択が行われる前に第7の時間閾値未満の監視するステップをさらに含む。
【0017】
第4の態様では、本開示の実施例はサイドリンク通信におけるリソース選択装置を提供し、当該装置は、監視モードに基づいて、候補リソースに対応する少なくとも1つの時間単位を決定するように構成されるリソース決定モジュールと、決定された少なくとも1つの時間単位に対応するリソースに基づいて、送信対象データを伝送するためのリソースを決定するように構成されるリソース選択モジュールと、を含む。
【0018】
第5の態様では、本開示の実施例は、電子機器を提供し、当該電子機器はメモリとプロセッサを含み、メモリには、コンピュータプログラムが記憶されており、プロセッサは、このコンピュータプログラムを実行する際に、本開示の第1の態様または第3の態様の任意の実施例で提供されるリソース選択方法を実行することに用いられる。
【0019】
第6の態様では、本開示の実施例は、コンピュータプログラムが記憶されているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供し、当該コンピュータプログラムはプロセッサによって実行される場合、本開示の第1の態様または第3の態様の任意の選択的な実施形態によって提供されるリソース選択方法を実行する。
【0020】
本開示の実施例によって提供される技術案による有益な効果については、以下の具体的な実施形態の説明において、具体的な選択的な実施例を組み合わせて詳細に説明し、ここでは説明を省略する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
本開示の実施例の技術案をより明確に説明するために、以下、本開示の実施例の説明において使用する必要がある図面について簡単に説明する。
図1】本開示の選択的な一実施例によって提供されるサイドリンク通信におけるリソース選択方法のフローチャートである。
図2】本開示の別の選択的な実施例によって提供されるサイドリンク通信におけるリソース選択方法の概略フローチャートである。
図3】本開示の一例によって提供される選択的なリソースを決定するための原理概略図である。
図4】本開示の別の一例によって提供される選択的なリソースを決定するための原理概略図。
図5】本開示の別の一例によって提供される選択的なリソースを決定するための原理概略図である。
図6】本開示の選択的な一実施例によって提供されるサイドリンク通信におけるリソース選択装置の概略構成図である。
図7】本開示の選択的な一実施例によって提供されるサイドリンク通信におけるリソース選択装置の概略構成図である
図8】本開示の実施例を適用した電子機器の概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本開示の実施例について詳細に説明し、前記実施例の例は添付図面に示され、ここで、最初から最後まで同じまたは同様の符号は同じまたは同様の素子、または同じまたは同様の機能を有する素子を示す。以下、添付図面を参照して説明する実施例は例示的なものであり、本開示を説明するためのみに使用され、本開示に対する制限としては解釈してはいけない。
【0023】
当業者であれば、特に明記しない限り、ここで使用される単数形の「1」、「1つの」、「前記」及び「当該」は、複数形を含むこともできることを理解することができる。さらに、本開示の明細書で使用される「含む」という用語とは、前記特徴、整数、ステップ、動作、要素および/またはコンポーネントが存在することを指すが、1つまたは複数の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、コンポーネント、および/またはそれらの組み合わせの存在または追加を排除するものではないことを理解されたい。ある要素が別の要素に「接続」または「結合」されたと言及するとき、それは他の要素に直接接続または結合することができ、または介在要素も存在し得ることが理解されたい。また、本明細書で使用される「接続」または「結合」は、無線接続または無線結合を含むことができる。本明細書で使用される「および/または」という用語は、1つまたは複数の列挙項目のすべてまたは任意のユニットとすべての組み合わせを含む。
【0024】
特に定義されない限り、本明細書で使用されるすべての用語(技術用語はおよび科学用語を含む)は、本開示の技術分野の技術者が一般に理解するものと同じ意味である。ここで使用される「ユーザ装置」、「端末」、「端末装置」は、送信機能を持たない無線信号受信機器のみを有する無線信号受信機の機器と、双方向通信リンク上で双方向通信の受信および送信可能であるハードウェアを有する受信および送信可能であるハードウェアの機器とも含む。ここで使用される「ユーザ装置」、「端末」、「端末装置」は、送信機能を持たない無線信号受信機器のみを有する無線信号受信機の機器と、双方向通信リンク上で双方向通信の受信および送信可能であるハードウェアを有する受信および送信可能であるハードウェアの機器とも含む。このようなデバイスは、シングルラインディスプレイまたはマルチラインディスプレイを有し、またはマルチラインディスプレイを有さないセルラーまたは他の通信装置と、音声、データ処理、ファクシミリおよび/またはデータ通信能力を組み合わせることができるPCS(Personal Communications Service、個人通信システム)と、無線周波数受信機、ポケベル、インターネット/イントラネットアクセス、ウェブブラウザ、メモ帳、カレンダー、および/またはGPS(Global Positioning System、全地球測位システム)受信機を含むことができるPDA(Personal Digital Assistant、パーソナルデジタルアシスタント)と、無線周波数受信機を含む従来のラップトップおよび/またはハンドヘルドトップコンピュータまたは他のデバイスと、を含むことができる。本明細書で使用される「端末」、「端末装置」、「ユーザ装置」は、ポータブル、輸送可能、交通機関(航空、海運、および/または陸上)に搭載されているか、またはローカルで動作するように適合および/または配置されたものであってもよく、および/または、地球および/または空間の任意の他の場所で動作するように分布された形態で動作するように構成されたものであってもよい。ここで使用される「端末」、「端末装置」、「ユーザ装置」は、通信端末、インターネット端末、音楽/ビデオ再生端末であってもよく、例えばPDA、MID(Mobile Internet Device、モバイルインターネット装置)、および/または音楽/ビデオ再生機能を有する携帯電話であってもよく、スマートテレビ、セットトップボックスなどの装置であってもよい。
【0025】
LTE V2x サイドリンク通信では、ユーザ(すなわち、サイドリンク通信デバイスであり、ユーザ装置とも呼ばれる)は、直接データを送信するために、時間-周波数リソース(時間-周波数リソースと省略する)を自主的に選択することがサポートされている。ユーザが自主リソース選択モードを使用する場合、リソース予約とチャネル監視ベースのリソース選択方法を用いる。各ユーザ装置は、現在の伝送時に次のサイクルの伝送リソースを周期的に予約する。現在の伝送に使用される時間-周波数リソースと比較すると、予約されたリソースは、指定された周期によって時間的に分離されており、周波数において同じサイズと位置を占めている。各ユーザ装置は、チャネル上で他のユーザ装置から送信された予約情報を絶えず監視し、予約情報および対応するチャネル測定結果に基づいて、将来の時間周波数リソース上の干渉を予測する必要がある。ユーザ装置はできるだけ干渉の少ない時間周波数リソースを選択してデータ送信を行う。
【0026】
ユーザ装置がチャネル監視を絶えずに行うと、大量の電力が消費される。従って、LTE V2xには、(主にハンドヘルド端末を支援する)節電効果を得るための「部分的な監視(partial sensing)」という概念が導入されている。LTE V2xでは、リソース予約の周期の値は有限集合(例えば、{100,200,...,1000}msの集合)に属するため、ある時間単位での時間周波数リソースにとって、当該時間周波数リソースを予約できる伝送が発生する時間位置も限定された集合に属する(例えば、当該時間単位の前の{100,200,300、…、1000}msの時間単位集合である)。したがって、ある期間(例えば、K個の 時間単位)が与えられると、ユーザ装置は、前の部分の時間単位内の直接伝送のみを監視することができ。例えば、K個の時間単位の前の{100,200、…、1000}msの対応するK個の時間単位のみを監視すれば、この時間位置での時間周波数リソース予約が見逃されることはない。
【0027】
LTE V2xでは、プロトコルは、ユーザ装置が限られた1つの時間集合でのみリソース選択を行うことを可能にし、当該時間集合で時間周波数リソースを予約可能であるすべての時間位置を監視することを確保する。他の時間位置に対して、ユーザ装置は節電状態に入ることができる。基地局構成または事前構成によって、ユーザ装置がリソース選択を行う限られた時間集合の時間単位数の最小値を制限して、時間集合が小さすぎて適切なリソースが選択できないことを防ぐことができる。
【0028】
5 G V2xでは、LTE V2xとは異なり、5 G V2xは非周期的なリソース予約をサポートする。各現在の伝送は、将来のW個(論理)の時間単位内の任意の位置の最大で1つまたは2つの(構成または事前構成によって決定される)同じサイズの時間周波数リソースを予約することができる。5 G V2xは周期的なリソース予約もサポートし、配置または事前配置によって有効化と無効化を行うことができる。現在、通信プロトコルにおいてWは固定値であり、32個の論理slotである。
【0029】
間もなく始まるRel-17 sidelinkの最適化議論では、Rel-16 5 G V2xの設計に基づいてSidelinkを商業(commercial)、公共の安全(public safety)などの他のアプリケーションに拡張する方法について議論する。これらのアプリケーションの中でも、V2xのV2Pアプリケーションの中でも、節電は重要なニーズである。特にハンドヘルド端末などのデバイスにとっては、節電は特に重要な考慮すべき点の1つである。
【0030】
前文の説明から分かるように、5 G V2XはLTE V2xと異なり、周期的なリソース予約のほか、非周期的なリソース予約もサポートする。非周期的なリソース予約に対して、「部分的な監視」の要件を満たすために、すなわち、選択対象の時間単位でのリソースを予約可能なすべての送信が存在する時間位置を監視するために、新しいユーザデバイス動作を定義する必要がある。また、ユーザ装置が非周期的なリソース予約の場合、どのように節電するかも、特にハンドヘルド端末などの形態のサイドリンク通信デバイスにとっては、重要な考慮すべき課題である。もちろん、本開示の実施例によって提供される技術案は、サイドリンク通信を必要とする他のユーザ装置にも同様に適用される。
【0031】
通信需要をより良く満たすために、本開示の実施例は、サイドリンク通信におけるリソース選択方法を提供し、この方法に基づいて、サイドリンク通信デバイスの電力消費を効果的に削減し、デバイスのネルギー節約を実現することができる。
【0032】
本開示の実施例によって提供される技術案をよりよく理解するために、以下、まず、本開示に関連する関連用語および関連技術について説明する。
【0033】
時間単位:本開示の実施例に記載の時間単位は、論理時間単位を指すこともできるし、物理時間単位を指すこともできる。論理時間単位とは、SL通信に利用可能な時間単位のみを考慮したものであり、物理時間単位とは、すべての時間単位を指し、SL通信に利用可能な時間単位と、SLに利用不可能な時間単位(ダウンリング伝送として構成された時間単位、または他の用途に占められた時間単位など)とも含む。一方、時間単位の単位は、本開示の実施例は限定しなく、例えば、フレーム(frame)、サブフレーム(subframe)、スロット(slot)、シンボル(symbol)などであってもよいし、1 ms(ミリ秒)、1μs(マイクロ秒)などの絶対時間単位であってもよい。以下の実施例の説明では、本開示によって提供される技術案をよりよく説明するために、いくつかの例では、時間単位の単位はslotを例にして説明する。
【0034】
時間単位の位置:時間領域における時間単位の位置、例えば、時間単位はn番目の時間単位であり、当該時間単位の位置はn番目であると理解することができ、当該時間単位の後の最初の時間単位はn+1番目の時間単位である。実際のアプリケーションでは、時間単位で使用される単位の違いに基づいて、時間単位の位置は実際に使用される単位に対応する意味を持つこともでき、つまり、時間単位の位置の説明を時間単位の単位に対応する説明に変換することができ、例えば、時間単位の単位がslotであると仮定すると、時間単位の位置は、何slot目で表すことができ、また、例えば、時間単位の単位がms(ミリ秒)のような絶対時間単位であると仮定すると、時間単位の位置は何ミリ秒目で特徴づけることができる。
【0035】
ユーザ装置が1つの時間単位内で監視することは、ユーザ装置が当該時間単位内の特定のサイドリンク通信チャネルまたは直接信号を検出および受信し、および/または検出および受信結果に基づいて測定する行為を指す。例えば、NR V2xサイドリンク通信に対して、ユーザ装置は1つの時間単位内で監視することは、NR V2xユーザ装置が、PSCCH(Physical Sidelink Contro lChannel、物理バイパス制御チャネル)チャネルをブラインド検出し、それに応じて信号強度の測定を行うことを含むことができる。
【0036】
本開示の目的、技術案および利点をより明確にするために、以下、本開示の選択的な実施形態及び本開示の実施例の技術案が上記の技術的課題をどのように解決するかについて、具体的な実施例及び添付図面と併せて、詳細に説明する。以下のいくつかの具体的な実施例は互いに組み合わせることができ、同じまたは類似した概念またはプロセスについては、いくつかの実施例では説明を省略する。
【0037】
図1は、本開示の実施例によって提供されるサイドリンク通信におけるリソース選択方法のフローチャートである。この方法は、具体的に、サイドリンク通信デバイスによって実行されることができ、具体的に、サイドリンク通信におけるモバイル端末(ユーザの携帯電話など)のような送信側ユーザ装置によって実行されることができ、この方法は、公共の安全、商業などの分野に適用されることができ、これを含むが、これらに限定されない。
【0038】
ステップS110、サイドリンク通信のためのリソースに対応する時間単位集合の中から、監視条件を満たす少なくとも1つの第1の時間単位を決定し、時間単位集合に1つまたは複数の第1の時間単位が含まれる。
【0039】
ステップS120、監視条件を満たす少なくとも1つの第1の時間単位に対応するリソースに基づいて、送信対象データを伝送するためのリソースを決定する。
【0040】
なお、本開示の実施例に記載の「複数」は、2つ以上を含む。本開示の実施例のリソース選択は、リソース最初の選択またはリソース再選択を含み、すなわち、送信対象データは最初の送信データであってもよいし、再送データであってもよい。本開示の実施例の「リソース」の具体的な形態は、本開示の実施例は限定せず、時間領域リソース、周波数領域リソース、コード領域リソースなどのうちの1つまたは複数を指すことができる。
【0041】
送信側ユーザ装置にとって、サイドリンク通信のためのリソースとは、当該ユーザ装置に割り当てられたサイドリンク通信のためのリソースを指すことができ、当該ユーザ装置に割り当てられたサイドリンク通信のためのリソースのうち、リソース選択を行う時刻の後の時間単位に対応するリソースを指すこともできる。なお、前記監視条件を満たす少なくとも1つの第1の時間単位は、時間単位集合の中で監視条件を満たす1つまたは複数の第1の時間単位である。監視条件を満たす少なくとも1つの第1の時間単位は、時間単位集合中の1つの第1の時間単位または複数の第1の時間単位であってもよい。
【0042】
前記監視条件は、送信対象データを伝送するために使用可能な候補リソースに対応する時間単位を決定するための条件である。当該監視条件は、送信側ユーザ装置がリソース選択を行う必要がある場合、どの時間単位またはどの時間単位に対応するリソースを送信対象の伝送のための候補リソースとすることができるかを決定するための条件であり、ユーザ装置は、当該監視条件に基づいて、候補リソースの中の対応する少なくとも1つの第1の時間単位を送信対象データを伝送するための候補リソースとして決定することができる。
【0043】
なお、監視条件の名称は単なる概略的な名称であり、別の名称に置き換えることもでき、本開示の実施例では限定されない。
【0044】
本開示の実施例によって提供されるリソース選択方法では、ユーザ装置がサイドリンク通信データを送信する前に、監視条件に基づいて少なくとも1つの第1の時間単位を迅速に決定することができ、これよって、監視条件を満たすこれらの第1の時間単位に対応するリソースの中からリソース選択を行うことができる。この方法に基づいて、他のユーザ装置が非周期的なリソース予約を行っても、送信側ユーザ装置は、データ送信のために、監視条件に基づいて便利で迅速に利用可能なリソースを選択することができ、従来技術に比べて、デバイスのエネルギー消費を増加させることなく、通信需要をよりよく満たす。
【0045】
本開示の実施例では、監視条件を満たす第1の時間単位は1つまたは複数であってもよく、監視条件を満たす第1の時間単位に対応するリソースは1つまたは複数であってもよく、したがって、これらのリソースの中から送信対象データを伝送するための1つまたは複数のリソースを決定することができる。
【0046】
本開示の選択的な実施例では、監視条件を満たす少なくとも1つの第1の時間単位を決定する前に、監視条件を決定するステップをさらに含むことができる。
【0047】
実際のアプリケーションでは、異なる時間位置の時間単位に対して、同じまたは異なる監視条件に対応することができる。すなわち、監視条件は、複数の異なる構成方式を含むことができ、それに応じて、前記時間単位集合に基づいて監視条件を満たす少なくとも1つの第1の時間単位を決定する前に、まず、前記監視条件を決定し、その後、監視条件に基づいて、時間単位集合の中から監視条件を満たす少なくとも1つの第1の時間単位を決定することができる。
【0048】
なお、実際のアプリケーションでは、時間単位集合が複数の第1の時間単位を含む場合、前記監視条件は、時間単位集合のうちの1つの第1の時間単位に対してもよいし、複数の第1の時間単位に対してもよい、すなわち、監視条件と第1の時間単位は、1対1であってもよいし、1対複数であってもよく、例えば、監視条件は、すべての第1の時間単位に対応するものであってもよく、すなわち、監視単位は、1つまたは複数の第1の時間単位が含まれる時間単位集合に対応する。具体的に、どのような構成方式を使用するかは本開示の実施例で限定されない。
【0049】
本開示の選択的な実施例では、当該方法は、少なくとも1つの第1の時間単位とリソース選択を行う時刻との間の時間間隔に基づいて、監視条件を決定するステップをさらに含む。
【0050】
すなわち、監視条件は、上記時間間隔と対応関係を有することができる。
【0051】
なお、上記リソース選択を行う時刻の「時刻」は、それに対応する時間粒度と時間単位の時間粒度とが同じであってもよく、異なってもよい。一例として、1つの時間単位が1つのslotであると仮定すると、リソース選択を行う時刻は、リソース選択を行うslot、またはリソース選択を行うsymbolを指すことができる。説明を容易にするために、後述するいくつかの例では、リソース選択を行う時刻は、リソース選択を行う時間単位を例として説明する。
【0052】
本開示の選択的な実施例では、当該方法は、少なくとも1つの第1の時間単位とリソース選択を行う時刻との間の時間間隔が第1の時間閾値より大きいことに応答し、または時間間隔が第1の時間閾値に等しいことに応答するステップであって、監視条件が、リソース選択を行う時刻の前に監視した最小時間単位の集合が空集合であることを含むステップと、少なくとも1つの第1の時間単位とリソース選択を行う時刻との間の時間間隔が第1の時間閾値より小さいことに応答し、または時間間隔が第1の時間閾値に等しいことに応答するステップであって、監視条件リソース選択を行う時刻の前の、第2の時間閾値以上である時間単位を監視することを含むステップと、を含む。
【0053】
前文の説明から分かるように、監視条件は、1つの第1の時間単位を対象とするものであってもよいし、1つまたは複数の第1の時間単位が含まれる時間単位集合を対象とするものであってもよい。
【0054】
監視条件が時間単位を対象とする場合、具体的には、時間単位に対して、当該時間単位とリソース選択を行う時刻との間の時間間隔が第1の時間閾値以上である場合、ユーザ装置は、リソース選択を行う前にチャネル監視(すなわち、sensing)を行ってもよく、チャネル監視を行わなくてもよく、監視するかしないかにかかわらず、当該時間単位でのリソースはすべて、ユーザ装置がデータ送信を行うための候補リソースとすることができ、この場合、ユーザ装置が監視するか否かは、ユーザ装置が自ら決定し、例えば、デバイスの現在の電気量、デバイスの利用可能な記憶空間など、ユーザ装置の現在の状態に基づいて、監視するか否かを決定することができ、基地局から取得された指示に基づいて監視するか否か、また、どのように監視するかを決定することもできる。ある時間単位とリソース選択を行う時刻との間の時間間隔が第1の時間閾値以下である場合、ユーザ装置は、リソース選択を時刻の前に第2の時間閾値以上である時間単位のチャネル監視を行った場合にのみ、当該時間単位でのリソースをユーザ装置がデータ送信を行うための候補リソースとすることができる。同様に、この時、ユーザ装置が第2の時間閾値以上である時間単位のチャネル監視を行う際、具体的にどのくらいの時間監視を行うかは、ユーザ装置が自ら決定することができ、基地局から取得された指示に基づいて決定することもできる。この方式では、各第1の時間単位に対応する第2の時間閾値は、同じであってもよく、異なってもよい。選択的に、各第1の時間単位に対応する第2の時間閾値が同じである場合、監視条件に基づいてこの条件を満たす最初の第1の時間単位が決定された後、当該第1の時間単位の後に位置する第1の時間単位は、当該監視条件を満たす第1の時間単位であることと直接決定することができる。
【0055】
監視条件が時間単位の集合を対象とする場合、この集合に複数の第1の時間単位が含まれ、複数の第1の時間単位の中に、リソース選択を行う時刻との間の時間間隔が第1の時間閾値より以上である時間単位と、リソース選択を行う時刻との間の時間間隔が第1の時間閾値より小さい時間単位ともある場合、前記監視条件は、リソース選択を行う時刻の前に監視した最小時間単位集合が空集合であることと、リソース選択を行う時刻の前の、第2の時間閾値以上である時間単位を監視することとも含むことができ、すなわち、前記時間単位集合に対して、監視条件は、リソース選択を行う時刻の前の、第2の時間閾値以上である時間単位を監視することであり、すなわち様々な異なる監視条件の交差であり、この時、時間単位集合の中から監視条件を満たす少なくとも1つの第1の時間単位を決定する場合、監視条件を満たす第1の時間単位は、上記の交差を満たす第1の時間単位であってもよい。
【0056】
上記から分かるように、この技術案に基づいて、送信側ユーザ装置は、リソース選択を行う前にチャネル監視を行ってもよく、監視しなくてもよく、監視を行うことと行わないことに対応する候補リソースが異なってもよい。ユーザ装置が監視しない場合、監視条件を満たす少なくとも1つの第1の時間単位は、リソース選択を行う時刻と間の時間間隔が第1の時間閾値以上である各時間単位を含み、監視した場合、監視条件を満たす少なくとも1つの第1の時間単位は、リソース選択を行う時刻との間の時間間隔が第1の時間閾値以下である時間単位を含むことができる。
【0057】
第1の時間閾値と第2の時間閾値の値は、本開示の実施例では限定されない。事前に構成できる場合、ユーザ装置によって事前に構成された特定のルールに従って決定することもできる。代替的な技術案として、第1の時間閾値の値は、既存の32個のslotなど、サイドリンク通信において非周期的なリソース予約を可能にする最大時間間隔であってもよい。
【0058】
また、上記の時間間隔は送信対象データのPDBより小さい必要があり、すなわち、監視条件を満たす少なくとも1つの第1の時間単位に対応するリソースは、送信対象データの遅延要件を満たすリソースでなければならない。
【0059】
一例として、図4に示すように、slotを時間単位の単位として、第1の時間閾値をW(W≧1、この例ではW=32)個のslotを例として、図面に示すように、各小さな矩形が1つの時間単位を表し、時刻toにリソース選択を行う場合、すなわちリソース選択を行う時刻は、n個目のslot(図に示すslot n)であり、slot nの後の各時間単位に対して、そのうちのn+W-1番目及びその後の各時間単位でありながら送信対象データPDBの要件を満たす各時間単位(図面に示す[n+W-1,PDB])は、slot nとの時間間隔がW個の時間単位以上であるため、これらの時間単位に対応する監視条件は、リソース選択を行う時刻の前に監視した最小時間単位の集合が空集合であり、すなわち、slotの前の時間単位で監視するか否かを含み、これらの時間単位はいずれも監視条件を満たすことができる第1の時間単位であってもよい。しかしながら、n+W-1番目の前の各時間単位に対して、これらの時間単位がslot nとの時間間隔がW個の時間単位より小さいため、対応する監視条件は、リソース選択を行う時刻の前の、第2の時間閾値以上である時間単位を監視することを含み、従って、リソース選択を行う時刻の前の、第2の時間閾値以上である時間単位で監視をしたものでなければ、監視条件を満たす第1の時間単位とは言えない。
【0060】
本開示の選択的な実施例では、当該リソース選択方法は、上記時間間隔に基づいて、第2の時間閾値を決定するステップをさらに含むことができる。
【0061】
すなわち、上記時間間隔が第1の時間閾値以下である場合、監視を必要とする最短の時間の長さ(すなわち、第2の時間閾値)は、当該時間間隔に対応することができる。例えば、時間間隔が大きいほど、第2の時間閾値は小さくてもよ。前文の説明から分かるように、第2の時間閾値は、各第1の時間単位に対してもよく、1つ以上である第1の時間単位が含まれる時間単位集合に対してもよい(すべての第1の時間の単位は、同じ第2の時間閾値に対応する)。選択的な技術案として、時間単位集合が1つの第2の時間閾値に対応する場合、当該時間単位集合の中の各第1の時間単位とリソース選択を行う時刻との間の各時間間隔のうち、条件を満たす(例えば最小)時間間隔に基づいて、第2の時間閾値を決定することができる。
【0062】
時間間隔に基づいて第2の時間閾値を決定する具体的な実現形態について本開示の実施例は限定しない。例えば、時間間隔と対応関係に基づいて決定することができ、当該対応関係は、1つまたは複数の時間間隔(または時間の長さの範囲)と、各時間間隔(または時間の長さの範囲)それぞれに対応する第2の時間閾値との対応関係であってもよく、例えば、時間の長さの範囲と時間の長さの範囲に対応する第2の時間閾値との対応関係を例として、1つの時間単位に対して、当該時間単位とリソース選択を行う時刻との間の時間間隔が決定された後、当該時間間隔が属する時間の長さの範囲と当該対応関係に基づいて、1つの第2の時間閾値を決定することができる。
【0063】
別の選択的な方式として、前記時間間隔と第2の時間閾値との関係は、時間間隔と第2の閾値との和が前記第1の時間閾値以上、例えば、両者の和が第1の時間閾値に等しく、すなわち、時間間隔が大きいほど、第2の時間閾値が小さくなることであってもよい。
【0064】
一例として、図5に示すように、また、第1の時間閾値がW個の時間単位であることを例として、時刻to、すなわちslot nでリソース選択を行うと仮定すると、時刻toの後の時間単位に対して、当該時間単位とslot nとの間の時間間隔がW個の時間単位より小さい場合、当該時間間隔と第1の時間閾値に基づいて第2の時間間隔を決定することができ、n+W-X-1(X≧1)番目の時間単位を例として、slot nとの時間間隔がW-X個の時間単位である場合、第2の時間閾値は第1の時間閾値から当該時間間隔を引いたX個の時間単位であり、従って、ユーザ装置がslot nの前にX個の時間単位の監視を連続して行った場合、n+W-X-1番目の時間単位は監視条件を満たす時間単位であり、n+W-X-2番目の時間単位に対して、ユーザ装置がslot nの前にX個の時間単位の監視を連続して行った場合、n+W-X-2番目の時間単位は監視条件を満たさない時間単位である。すなわち、当該実施例では、ユーザ装置がslot nの前にX個の時間単位の監視のみを連続して行った場合、n+W-X-2番目の時間単位の後に位置する時間単位は、監視条件を満たす第2の単位、すなわち、図面に示す時間位置が[n+W-X-1,PDB]の範囲である各時間単位である。
【0065】
本開示の選択的な実施例では、当該方法は、送信対象データのPDBが第3の時間閾値より小さいことに応答し、または当該PDBが第3の時間閾値に等しいことに応答するステップであって、監視条件が少なくとも、リソース選択を行う時刻の前に監視した最小時間単位集合が空集合であることを含むことができるステップをさらに含むことができる。
【0066】
第3の時間閾値の値は、本開示の実施例では限定されない。
【0067】
この選択的な技術案に基づいて、実際のアプリケーションでは、送信対象データのPDBが小さい(すなわち、第3の時間閾値以下)、すなわち、データの遅延要件が高い場合、この時、送信側ユーザ装置は、リソース選択を行う前に、チャネル監視を行ってもよく、監視しなくてもよい。例えば、ユーザ装置は、デバイスの現在の状態に基づいて監視するか否かを決定することができる
【0068】
本開示の選択的な実施例では、当該方法は、受信された第1の指示情報に基づいて、第3の時間閾値を決定するステップ、及び/又は、送信対象データのデータ優先度に基づいて第3の時間閾値を決定するステップをさらに含む。
【0069】
第1の指示情報は、1つの時間閾値に対する直接指示情報であってもよく、明示的な指示情報であってもよく、例えば、1つの時間閾値を直接指示し、または、暗黙的な指示情報であってもよく、例えば、1つの時間閾値に対応する指示識別子(例えば、1つの指示値)であり、ユーザ装置は、当該識別子に基づいて1つの時間閾値を決定することができる。第1の指示情報は、1つのマッピング関係の指示であってもよく、ユーザ認識が当該マッピング関係を受信した後、当該マッピング関係に基づいて第3の時間閾値を決定することができる。例えば、マッピング関係は、あるパラメータまたはあるパラメータの各指標値と各指標値のそれぞれに対応する時間閾値との対応関係であってもよく、上記のパラメータの1つまたはいくつかが、デバイスの電気量、利用可能なメモリなどのユーザ装置のデバイスパラメータであってもよく、送信対象データの優先度などの送信対象データのパラメータであってもよい。
【0070】
代替的に、基地局は、上層シグナリングまたは他の方法でユーザ装置に第1の指示情報を送信することができる。
【0071】
本開示の選択的な実施例では、送信対象データのデータ優先度に基づいて第3の時間閾値を決定するステップは、送信対象データのデータ優先度、及びデータ優先度と第3の時間閾値との間の第1のマッピング関係に基づいて、第3の時間閾値を決定するステップを含む。
【0072】
選択的に、当該第1のマッピング関係は、事前に構成され、すなわち事前にプロトコルされてもよく、ユーザ装置は、送信対象データのデータ優先度と当該マッピング関係に基づいて、送信対象データのデータ優先度に対応する第3の時間閾値を決定することができる。
【0073】
別の選択的な方式として、上記第1のマッピング関係が事前に構成されることができ、ユーザ装置が第3の時間閾値を決定する際、基站から送信された上記第1の指示情報を受信した場合、ユーザ装置は、当該指示情報に基づいて第3の時間閾値を決定し、または、当該指示情報に基づいて1つの第3の時間閾値を決定し、当該マッピング関係と送信対象データのデータ優先度に基づいて1つの第3の時間閾値を決定することもでき、ここでの2つの時間閾値の中からより大きいまたは小さい時間閾値を使用される第3の時間閾値として選択する。ユーザ装置が基地局から上記の第1の指示情報を取得しない場合、ユーザ装置は、事前に構成されたマッピング関係に基づいて、第3の時間閾値を決定することができる。
【0074】
本開示の選択的な実施例では、監視する最短の時間の長さを決定するステップをさらに含む。
【0075】
この選択的な技術案では、ユーザ装置がチャネル監視を行うために必要な最短の時間の長さを制限することができる。この技術案に基づいて、ユーザ装置がリソース選択を行う前に、他の情報に基づいて、監視の必要性の有無にかかわらず、当該最短の時間の長さ以上である時間単位で監視する必要があり、ユーザ装置が監視する場合にのみ、監視の時間の長さが当該最短の時間の長さ以上であり、監視しないと決定した場合、監視しなくてもよいことを規定することができる。すなわち、当該最短の時間の長さは、ユーザ装置を監視する際の限定条件のみであってもよいし、ユーザ装置に対してリソース選択を行う前の一般的な限定条件であってもよい。
【0076】
本開示の選択的な実施例では、監視を必要とする最短の時間の長さを決定するステップは、受信された第2の指示情報に基づいて、最短の時間の長さを決定するステップ、及び/又は、送信対象データのデータ優先度に基づいて最短の時間の長さを決定するステップを含む。
【0077】
前文の第1の指示情報の原理と同じように、当該第2の指示情報は、最短の時間の長さに対する指示情報(明示的または暗黙的な指示情報)であってもよいし、1つのマッピング関係の指示情報であってもよいし、マッピング関係の指示情報である場合、例えば、複数のデータ優先度と各データ優先度のそれぞれに対応する時間の長さとの対応関係(1対1である関係でもよいし、複数対1である関係でもよい)であってもよく、 ユーザ装置は、当該マッピング関係と当該デバイスに対応する1つまたは複数のパラメータの指標値に基づいて、1つの時間の長さを決定することができ、当該時間の長さが上記最短の時間の長さである。
【0078】
本開示の選択的な実施例では、送信対象データのデータ優先度に基づいて最短の時間の長さを決定するステップは、送信対象データの優先度、及びデータの優先度と対応する最短の時間の長さとの第2のマッピング関係に基づいて、最短の時間の長さを決定するステップを含む。
【0079】
当該第2のマッピング関係は、基地局がRRCシグナリングまたは他の動的制御シグナリングを介してユーザ装置に指示したように、基地局が上層シグナリングを介してユーザ装置に送信したように、ユーザ装置が基地局から受信したものであってもよいし、事前に構成されたものであってもよい。
【0080】
この選択的な技術案に基づいて、異なる優先度の送信対象データに対して、異なる最短の時間の長さに対応することができる。例えば、選択的な方式として、送信対象データの優先度が高いほど、対応する最短の時間の長さが短くなってもよく、優先度が高い伝送に対して、他のサイドリンク通信ユーザ装置は、リソース選択を行う際に高優先度の伝送との衝突をできるだけ回避することができ、または、衝突が発生することが分かった場合、高優先度の伝送を避けるためにリソースを再選択し、そのため、比較的短い監視時間を選択することができる。それに応じて、優先度の低い送信対象データの伝送については、衝突の可能性を減らすために比較的長い監視時間を選択することができる。別の選択的な方式として、送信対象データの優先度が高いほど、対応する最短の時間の長さは比較的に長くなってもよく、これによって、高優先度データの伝送を行う際、ユーザ装置は比較的に遅延の小さいリソースを選択することができる。
【0081】
選択的な方式として、当該第2のマッピング関係を事前に構成することができ、この時、ユーザ装置が基地局から前記第2の指示情報を受信した場合、当該指示情報に基づいて最短の時間の長さを決定することができ、または、指示情報に基づいて1つの最短の時間の長さを決定し、データ優先度と第2のマッピング関係に基づいて1つの最短の時間の長さを決定し、決定された2つの最短の時間の長さの中から、より小さい値またはより大きい値を最終的な最短の時間の長さとして選択する。ユーザ装置が基地局から第2の指示情報を受信していない場合、送信対象データのデータ優先度と事前に構成された第2のマッピング関係に基づいて、最短の時間の長さを決定することができる。
【0082】
本開示の選択的な実施例では、当該方法は、送信対象データを決定することに応答し、送信対象データを伝送するためのチャネルを監視するステップをさらに含むことができる。
【0083】
すなわち、ユーザ装置が監視を開始するトリガー条件は、新しいデータの到着であってもよく、すなわちデータの伝送を必要とする場合であり、送信対象データの伝送が必要とされない場合、チャネル監視を行わなくてもよく、新しいデータの送信を必要とする場合、利用可能なリソースがない場合、ユーザ装置が監視を開始する。
【0084】
図2は、本開示の別の代替的な実施例によって提供されるサイドリンク通信におけるリソース選択方法のフローチャートであり、この方法は、具体的には、図2に示すように、送信側ユーザ装置によって実行することができ、この方法は、以下のステップS210~S220を含むことができる。
【0085】
ステップS210、監視モードに基づいて、候補リソースに対応する少なくとも1つの時間単位を決定する。
【0086】
ステップS220、決定された少なくとも1つの時間単位に対応するリソースに基づいて、送信対象データを伝送するためのリソースを決定する。
【0087】
サイドリンク通信では、ユーザ装置(例えば、携帯電話)がデータ伝送を行う前に、データ伝送のために使用可能なリソース、すなわち候補リソースを決定し、候補リソースの中からランダムに、または特定のルールに従ってデータ伝送時に使用されるリソースを選択する必要がある。
【0088】
選択的に、候補リソースが存在する時間単位の時間位置は、リソース選択を行う時刻(前文の選択的な実施例の「時刻」の説明を参照することができる)の後であるべきであるため、リソース選択を行う時刻に基づいて、候補リソースに対応する少なくとも1つの時間単位を決定することができ、例えば、送信対象データのPDBのみを考慮することができ、リソース選択を行う時刻の後に位置し、データ伝送遅延要件を満たす最も遅い少なくとも1つの時間単位に対応するリソースを候補リソースとして、これらの時間単位での対応するリソースの中からデータを伝送するためのリソースを選択し、すなわち、これらの時間単位が含まれる時間単位集合を、選択的なリソースが存在する時間単位の集合とすることができ、当該集合の中の時間単位に対応するリソースは、直接伝送の選択的なリソースであってもよい。
【0089】
一例として、slotを時間単位の単位として、リソース選択を行う時刻がリソース選択を行う時間単位であることを例として、図3に示すように、図面における小さな矩形は1つのslotに対応し、ユーザがto時刻(n番目のslot内、すなわち図面に示すslot n)でリソース選択を行うと仮定すると、選択的に、slot nの後の、送信対象データのPD要件を満たす(すなわち、to時刻の後の送信対象データのPDB要件を満たす)各時間単位に対応するリソースは、すべて候補リソースとすることができ、すなわち、この例では、候補リソースは、[n+1,n+1+PDW]の範囲内である時間単位に対応するリソースであり、この範囲内のPDWは、送信対象データのPDBに対応する時間単位の数を表す。
【0090】
なお、候補リソースが決定された後、候補リソースの中から送信対象データを伝送するための具体的な方式を決定し、本開示の実施例は限定しなく、例えば、候補リソースの中からランダムに、または特定のルールに従って選択することができ、例えば、R16 sidelinkのリソース選択方式を再利用してリソース選択を行うことができる。
【0091】
本開示の選択的な実施例では、上記監視モードは、リソース選択を行う前に監視しないか、またはリソース選択を行う前に監視することを含む。つまり、1つは監視モードであり、もう1つは非監視モードである。なお、監視モードの名称は本開示の実施例では限定されない。
【0092】
以下、本開示によって提供されるいくつかの候補リソースを決定する代替的な実施例を説明する。
【0093】
本開示の選択的な実施例では、上記ステップS210において、監視モードに基づいて、候補リソースに対応する少なくとも1つの時間単位を決定するステップは、リソース選択を行う前に監視しないことに応答し、リソース選択を行う時刻の後に位置する少なくとも1つの時間単位を、候補リソースに対応する時間単位として決定するステップと、リソース選択を行う前に監視することに応答し、監視する時間単位の時間の長さ、及びリソース選択を行う時刻に基づいて、候補リソースに対応する少なくとも1つの時間単位を決定するステップを含むことができる。
【0094】
すなわち、本開示の技術案では、候補リソースを決定するための2つのモードを提供することができる。1つは、ユーザ装置がリソース選択を行う前に監視しない候補リソース決定モードであり、もう1つは、ユーザがリソース選択を行う前に監視した候補リソース決定モードである。ユーザ装置が具体的にどのような監視モードを選択するかは、本開示の実施例では限定されない。ユーザ装置は、データ送信を行う必要がある場合、具体的にどの方式を使用するかは、基地局の指示に基づいて、または自分で決定することができ、例えば、ユーザ装置は、デバイスの現在の状態(例えば、電気量)、送信対象データの優先度、またはその他の要因に基づいて、どの方式を使用するかを決定することができる。
【0095】
本開示の選択的な実施例では、リソース選択を行う時刻の後に位置する少なくとも1つの時間単位を、候補リソースに対応する時間単位として決定するステップは、リソース選択を行う時刻の後に位置し、リソース選択を行う時刻との時間間隔が第4の時間閾値以上である少なくとも1つの時間単位を、候補リソースに対応する各時間単位として決定するステップを含む。
【0096】
監視しない技術案に対して、選択的な方式として、リソース選択を行う時刻の後の、送信対象データのPDB要件を満たす時間単位を、候補リソースが存在する時間単位として直接決定することができ、つまり、リソース選択を行う時刻の後に位置する時間単位に対応するリソースはすべて候補リソースとすることができる。この時、ユーザ装置は監視しなくてもよく、すべての候補リソースが他のユーザ装置に予約されていないと仮定することができ、これによって、候補リソースの中からサイドリンク通信データ伝送のためのリソースを直接選択することができ、例えば、候補リソースの中からランダムに、または特定のルールに従って選択することができ、例えば、R16 sidelinkのリソース選択方式を再利用してリソース選択を行うことができる。
【0097】
実際のアプリケーションでは、リソース選択を行う時刻の後に位置する時間単位に対応するリソースに対して、他のユーザ装置がこれらのリソースでリソースの予約を行った可能性があるため、例えば、他のユーザ装置がこれらのリソースで非周期的な予約を行った可能性があり、他のユーザ装置とのリソース衝突をできるだけ回避するために、別の選択的な方式として、リソース選択を行う時刻の後、リソース選択を行う時刻との時間間隔が第4の時間閾値以上である時間単位を、リソースが他のユーザ装置に予約されたリソースと衝突することを低減または回避するために、候補リソースに対応する時間単位として決定することができる。
【0098】
上記、第4の時間閾値の具体的な値は、本開示の実施例では限定されない。選択的な方式として、例えば、候補として選択されたリソースが他のユーザ装置が非周期的なリソース予約を行う際に予約されたリソースとの衝突を回避するために、当該時間閾値は、5 G V2x通信を例として、サイドリンク通信におけるユーザ装置が非周期的なリソース予約を行うことを可能にする最大時間間隔に等しくてもよく、前文の説明から分かるように、ユーザ装置は、非周期的なリソース予約を行う際、現在の伝送毎に、将来のW個の時間単位の任意の位置のリソースを予約することができ、つまり、ユーザ装置がリソース選択を行う際、当該選択時刻の前に、他のユーザ装置がリソース予約を行うことができる最も遅い時間単位は、リソース選択を行う時間単位の後のW-1番目の時間単位であり、この時、当該W個の時間単位は、サイドリンク通信における非周期的なリソース予約を可能にする最大時間間隔であり、5 G V2x通信に対して、当該最大時間間隔は、具体的には32 個のslotである。
【0099】
なお、本開示の実施例の上記第4の時間閾値は、5 G V2x通信における上記のW個の時間単位であってもよいし、プロトコルによって合意された他の時間閾値であってもよいし、ユーザ装置によって基地局から送信された指示情報に基づいて決定された一時間閾値であってもよい。説明を容易にするために、以下のいくつかの代替的実施例の説明では、最大時間間隔がW個の時間単位であることを例にして説明する。
【0100】
選択的な技術案では、ユーザ装置はリソース選択を行う前に、監視しなくてもよく、すなわち、監視によるエネルギー消費を減らすために、リソース選択を直接行うことができるが、ユーザ装置が選択可能なリソースに対応する時間位置を制限する。ユーザ装置は、W-1個の時間単位の後の(リソース選択を行う時間単位を基準とする)リソースしか選択することができない。例えば、リソース選択ウィンドウ(resource selection window)の概念を使用して、リソース選択ウィンドウの開始位置を少なくともW-1個の時間単位の後に遅らせ、すなわち、ユーザが時間単位n(n番目の時間単位)内でリソース選択を行い、リソース選択ウィンドウの開始位置は時間単位n+W-1(時間単位n+W-1を含む)より早くない。
【0101】
一例として、slotを時間単位の単位とする例として、図4に示すように、現在のユーザ装置がt0時刻(n番目のslot内、すなわち図面に示すslot n)でリソース選択を行うと仮定すると、slot nの前に非周期的なリソース予約を行うことができる最大時間間隔はW個の時間単位(この例では32個のslotを例として行う)であり、図面に示すように、他のユーザ装置がto時刻の前のt0-1時刻(n-1番目の時間単位に対応する)でリソース予約を行ったと仮定すると、当該ユーザ装置が予約可能な最も遅い時間単位はn+w-2番目の時間単位(図面に示すslot n+W-2)であり、つまり、slot nの前の非周期リソース予約がn+W-2番目の時間単位の後の時間単位に対応するリソースを予約することは不可能であり、現在ユーザ装置によって選択されたリソースは、n+W-2番目の時間単位の後(n+W-1番目の時間単位を含む)の時間単位に対応するリソースに位置すれば、予約されたリソースとの衝突を回避することができる。すなわち、この例では、[n+W-1,PDW]の範囲内である時間単位に対応するリソースの中からリソース選択を行うことができ、図面に示すように、n+W番目の時間単位に対応するリソース(図面に示す選択されたリソース)を選択してデータ伝送を行うことができる。
【0102】
リソース選択を行う前に監視するという選択的な技術案では、リソース選択を行う時刻の前に監視する時間単位の時間の長さを決定する具体的な方式に対しては、本開示の実施例では限定されない。例えば、ユーザ装置は、基地局の構成、プロトコル合意、またはユーザ装置の自己能力などの要素のうちの1つまたは複数に基づいて決定することができる。ユーザ装置のエネルギー消費を低減するために、ユーザ装置がリソース選択を行う前の監視する時間の長さは、サイドリンク通信における非周期的なリソース予約を可能にする最大時間間隔など、1つの設定時間の長さより短くてもよく、すなわち、ユーザがリソース選択を行う前にW個の時間単位より小さい時間の長さの監視を行うことができる。
【0103】
選択的に、上記第1の時間の長さを決定するステップは、監視する最短の時間の長さに基づいて、監視する時間単位の時間の長さを決定するステップを含むことができる。
【0104】
つまり、監視する時間単位の時間の長さは最短の時間の長さより短くてはいけない。当該最短の時間の長さに対して、前文の当該最短の時間の長さの説明を参照することができる。例えば、当該最短の時間の長さは、事前に構成されてもよく、基地局RRC(Radio Resource Control、無線リソース制御)シグナリングまたは他の動的制御シグナリングなどのようなシグナリングを介して基地局基地局によって指示してもよく、送信対象データの優先度に基づいて決定してもよい。
【0105】
なお、ユーザ装置は、上記最短の時間の長さに基づいてsensingを行う場合、時間の長さが当該最短の時間の長さに等しいリソースsensingを行ってもよいし、当該最短の時間の長さより大きいリソースsensingを行ってもよい。例えば、最短の時間の長さは10個の時間単位であり、ユーザ装置はリソース選択を行う前に最小10個の時間単位のsensingを行う必要がある。当該最短の時間の長さ以上を前提として、ユーザ装置が具体的にどのくらいの時間のsensingを行うかは、本開示の実施例では限定されず、予め設定された方式に基づいて具体的な時間の長さを決定することができ、または、基地局から受信した指示に基づいて決定することもでき、または、他の方式であってもよく、例えば、ユーザ装置は自己の能力、伝送すべきデータの優先度などの要素に基づいて決定することもできる。
【0106】
本開示の選択的な実施例では、リソース選択を行う前に監視し、監視する時間単位の時間の長さ、及びリソース選択を行う時刻に基づいて、候補リソースに対応する少なくとも1つの時間単位を決定するステップは、リソース選択を行う時刻、及び監視する時間単位の時間の長さに基づいて、監視を開始する時刻を決定するステップと、監視を開始する時刻の後に位置し、監視を開始する時刻との時間間隔が第5の時間閾値以上である少なくとも1つの時間単位を、候補リソースに対応する時間単位として決定するステップと、を含む。
【0107】
なお、監視を開始する時刻の時刻の時間粒度と時間単位の時間粒度とは同じであってもよく、異なっていてもよく、リソース選択を行う時刻についての前述の説明を参照されたい。第5の時間閾値の具体的な値は、本開示の実施例では限定されず、前文の第4の時間閾値と同じであってもよいし、異なってもよい。
【0108】
本開示のこの選択的な技術案に基づいて、ユーザ装置は、リソース選択を行う前に、しばらくの間の監視を行うことができ、監視を開始する時刻に基づいて、当該時間単位の後に位置し、監視を開始する時刻との時間間隔が第5の時間閾値以上である時間単位を、候補リソースに対応する時間単位として決定する。その後、これらの時間単位に対応するリソースの中からランダムに、または特定のルールに従って送信対象データ伝送を行うリソースを選択することができる。前文の監視されていない、リソース選択を行う時刻の後の、リソース選択を行う時刻との時間間隔が第4の時間閾値以上である少なくとも1つの時間単位を、候補リソースに対応する時間単位として決定する技術案に比べて、この選択的な技術案を用いて、ユーザ装置は、より遅延の少ないリソースを選択することができる。
【0109】
選択的な技術案として、ユーザ装置がn番目の時間単位でリソース選択を行い、リソース選択を行う前のX個の時間単位で連続して監視を開始し、すなわち監視を開始する時刻がn-X番目の時間単位であり、前記第5の時間閾値がW個の時間単位であると仮定すると、ユーザ装置はW-X-2個目の時間単位の後に位置するリソース(n番目の時間単位を開始時間単位とする)を選択することができる。例えば、監視ウィンドウ(sensing window)とリソース選択ウィンドウの概念を使用して、ユーザが時間単位nでリソース選択を行うと仮定すると、監視ウィンドウは[n-X,n-Tproc]であり、ユーザのリソース選択ウィンドウの開始位置は時間単位n+W-X-1(時間ユニットn+W-X-1を含む)より早くてはいけない。Tprocは、ユーザ装置が監視結果を得るために必要な処理時間である。
【0110】
一例として、slotを時間単位の単位とする例として、Tproc=0であると仮定し、図5に示すように、現在のユーザ装置がto時刻(n番目のslot内、すなわち図面に示すslot n)でリソース選択を行い、ユーザ装置がリソース選択を行う前にX個の時間単位の監視を行ったと仮定すると、すなわち、ユーザ装置が[n-X,n]内で監視し、時間単位nでリソース選択を行い、監視ウィンドウの外(すなわち、時間単位n-Xの前、この例では図面に示すn-x-1番目の時間単位)のリソース予約がn+W-X-2時間単位に対応するリソースしか予約できないため、すなわち、最も遅い時間単位はn+W-X-2番目の時間単位(図面に示すslot n+W-X-2)である。この例では、サイドリンク通信において非周期的なリソース予約を可能にする最大時間間隔が32 slot、すなわちW=32であることを例示的に説明する。したがって、リソース選択ウィンドウの開始位置をn+W-X-1に設定することで、監視ウィンドウ以外のリソース予約との衝突を回避することができ、図に示すように、この例の候補リソースの範囲は[n+W-X-1,PDB]時間範囲内である各時間単位に対応するリソースであり、これらの時間単位に対応するリソースの中からデータ伝送のためのリソースを選択することができ、具体的に選択する方式は本開示の実施例で限定されず、例えば、ランダムに、または特定のルールに従って選択することができる。
【0111】
このように、本開示の実施例によって提供される上記の各選択的な実施例では、ユーザ装置は、リソース選択を行う前にsensingを行わなくてもよいし、一定時間のsensingを行ってもよいが、いずれの方式を選択しても、従来の方式に比べて、ユーザ装置は監視時間を減らすことができ、省エネルギーの要件を満たすことができる。
【0112】
本開示の選択的な実施例では、当該方法は、送信対象データを決定することに応答し、送信対象データを伝送するためのチャネルを監視するステップを含む。
【0113】
すなわち、ユーザ装置が監視を開始するトリガー条件は、新しいデータの到着によるものであってもよい。
【0114】
本開示の選択的な実施例では、当該方法は、送信対象データのデータ優先度が設定された優先度以上であり、及び/又は、送信対象データのPDBが第6の時間閾値以下であることに応答して、リソース選択を行う前に監視せず、またはリソース選択を行う前に第7の時間閾値より小さい監視を行うステップをさらに含むことができる。
【0115】
すなわち、データ優先度の高い伝送、または伝送遅延の要件が高い伝送に対して、ユーザ装置は、監視しないか、または時間の長さが短い(すなわち、第の時間閾値より小さい)監視するかを選択することができる。
【0116】
上記第6の時間閾値または第7の時間閾値の具体的な値に対しては、本開示の実施例では限定されず、事前に構成されてもよく、基地局がユーザ装置に指示してもよい。選択的に、当該第6の時間閾値の選択的な決定方式は、前文の第3の時間閾値に関する決定方式を参照することができ、すなわち、上記の第3時間閾値を決定する任意の選択的な方式を用いて、当該設定時間の長さを決定することができる。第7の時間閾値に対して、選択的に、異なるタイプのユーザ装置に対して異なる第の時間閾値を構成することができ、例えば、V2P内のユーザ装置に対して、節電の目的を達成するために比較的短い時間閾値を構成することができる。
【0117】
当該選択的な技術案では、優先度の設定により、ユーザ装置が監視しないか、または時間の長さの短い監視のみを行う場合の送信対象データ優先度の下限を限定し、データ伝送の優先度が下限を下回っていない(すなわち優先度を設定する)場合にのみ、ユーザ装置は監視しないか、十分に長い監視に基づいていないリソース選択を行うことができる。上記の第6の時間閾値は、監視しない、または時間の長さの短い監視のみを行う場合、送信対象データのPDBが満たす必要のある要件を制限し、この要求を満たすだけで、ユーザ装置は監視しない、または十分に長い監視に基づかないリソース選択を行うことができる。選択的な方式として、第6の時間閾値がW+A個の時間単位であり、Aがゼロ以上である正数であると仮定すると、PDB≦W+A(すなわちW+A個の時間単位)である場合にのみ、ユーザ装置が監視しないか、または十分に長い監視に基づいていないリソース選択を行うことを可能にする。Aは事前に定義された値であってもよく、事前に構成された値であってもよい。実際のアプリケーションでは、Aは0より大きい値を取ることができ、これは主にPDBがW個の時間単位をわずかに超えた場合、図3の例に示す対応する方案または図4の例に示す対応する方案を用いてリソース選択を行う場合、ユーザ装置が選択可能な時間単位の数が非常に少なく、リソース選択の品質に影響を与える可能性があることを考慮している。
【0118】
PDBに対する制限方式では、第6の時間閾値は固定値であってもよく、異なる送信対象データの優先度に対応する異なる値であってもよい。例えば、優先度が高いほど、ユーザ装置がより多くの候補リソースを有することを確保するために、構成がより大きい上記Aの値など、比較的大きな時間閾値に対応することができる。
【0119】
選択的に、リソース選択を行う時刻の後、リソース選択を行う時刻との時間間隔が第4の時間閾値以上である少なくとも1つの時間単位に対して、候補リソースに対応する時間単位として決定し、第6の時間閾値が第4の時間閾値以上である。監視を開始する時刻の後、監視を開始する時刻との時間間隔が第5の時間閾値以上である少なくとも1つの時間単位を、候補リソースに対応する時間単位として決定し、第6の時間閾値が第5の時間閾値以上である。
【0120】
図4に示す例のように、時間単位nでリソース選択を行い、第4の設定時間閾値がW個の時間単位であると仮定すると、時間単位nの後に位置し、時間単位nとの時間間隔が第4の設定時間閾値以上である最も早い候補リソースに対応する時間単位は、時間単位n+W-2であり、時間差はW-1時間単位である。同様に、監視を行う方式に対して、第5の時間閾値もW個の時間単位であると仮定すると、図5に示す例のように、選択可能なリソースと傍受を開始するリソースとの間の時間間隔もW-1個の時間単位より小さくはない。監視がデータ到達によってトリガーされたと仮定すると、リソース選択を行う時刻の後に位置し、リソース選択を行う時刻との時間間隔が第4の時間閾値以上である時間単位を、候補リソースに対応する時間単位として決定するか、監視を開始する時刻の後に位置し、監視を開始する時刻との時間間隔が第5の時間閾値以上である時間単位を、候補リソースに対応する時間単位として決定するかにかかわらず、データから選択されたリソースに到着するまでの時間差はW-1個の時間単位より小さくはない。この2つの方式は両方とも、送信対象データのPDBがW個以上である時間単位以上であり、すなわち第6の時間閾値が第4の時間閾値以上であり、または第5の時間閾値以上であることを満たす必要があり、この時、ユーザ装置は選択する候補リソースを持つことができる。
【0121】
したがって、遅延要件が比較的厳しいサービス(例えば、PDB<W個の時間単位)に対して、上記の方式では、ユーザ装置は適切なリソースを選択することができない。これらの遅延要件が比較的厳しいサービスデータの伝送に対して、ユーザ装置は以下のような動作を行うことができる。
【0122】
ユーザ装置は、リソース選択を行う時刻の後、PDB要件を満たす候補リソースの中から選択することができ、すなわち、図4の例では、時間単位nの後、時間単位n+W-1の前のリソースの中から選択することができ、図5の例では、時間単位nの後、時間単位n+W-x-1の前のリソースの中から選択することができる。例えば、リソース選択ウィンドウの概念を使用して、ユーザ装置が時刻t0でリソース選択を行う場合、第6の時間閾値はW個の時間単位であると仮定すると、PDB<W個の時間ユニットである場合、ユーザ装置はt0+Tproc 2の後、t0+PDBの前のリソースを選択することができ、Tproc 2≧0とは、ユーザがリソースを選択した後にデータ送信の準備に必要な処理時間を指す。
【0123】
別の選択的な方式では、他のユーザ装置が遅延要件を満たす時間単位内にリソースを予約した可能性があるため、リソース選択を行う前に監視しない場合、選択されたリソースが他のユーザ装置のリソース予約と衝突する可能性がある。この場合、送信対象データのPDBが第6の時間閾値より小さい場合、ユーザ装置は、比較的短い時間の長さの監視を行うこともでき、選択的に、当該監視時間の長さは、送信対象データのPDBに対応することができ、監視結果に基づいて、選択されたリソースが他のユーザ装置の予約リソースとリソース衝突することを回避または減らすために、遅延要件を満たすリソースの中からリソースを選択する。
【0124】
本開示の各選択的な実施例によって提供される方案に基づいて、ユーザ装置はリソース選択を行う際、監視時間を減らすことができ、そして応じて、一定の時間間隔の後のリソースを選択してデータ伝送を行うことにより、サイドリンク通信ユーザ装置のエネルギー消費を効果的に低減し、省エネルギーの効果を達成することができ、この方案は特に使用に適され、この方案はサイドリンク通信における任意のサイドリンク通信装置に適用することができ、特に、V2P通信シーンなど、節電要件に優れたサイドリンク通信シーンに適用する。
【0125】
なお、本開示の各選択的な実施例によって提供される技術案では、異なる選択的な実施例の実現原理は相互に参照可能である。
【0126】
本開示によって提供される図1に対応するリソース選択方法と同じ原理に基づいて、本開示の実施例はサイドリンク通信におけるリソース選択装置をさらに提供し、図6に示すように、当該リソース選択装置100は、リソース決定モジュール110とリソース選択モジュール120とを含むことができる。
【0127】
リソース決定モジュール110は、サイドリンク通信のためのリソースに対応する時間単位集合の中から、監視条件を満たす少なくとも1つの第1の時間単位を決定するように構成され、時間単位集合に1つまたは複数の第1の時間単位が含まれる。
【0128】
リソース選択モジュール120は、監視条件を満たす少なくとも1つの第1の時間単位に対応するリソースに基づいて、送信対象データを伝送するためのリソースを決定するように構成される。
【0129】
選択的に、リソース決定モジュール110は、さらに、少なくとも1つの第1の時間単位とリソース選択を行う時刻との間の時間間隔に基づいて、監視条件を決定するように構成される。
【0130】
選択的に、リソース決定モジュール110は、さらに、少なくとも1つの第1の時間単位とリソース選択を行う時刻との間の時間間隔が第1の時間閾値より大きいことに応答し、または時間間隔が第1の時間閾値に等しいことに応答するように構成され、監視条件が、リソース選択を行う時刻の前に監視した最小時間単位の集合が空集合であることを含み、少なくとも1つの第1の時間単位とリソース選択を行う時刻との間の時間間隔が第1の時間閾値より小さいことに応答し、または時間間隔が第1の時間閾値に等しいことに応答するように構成され、監視条件リソース選択を行う時刻の前の、第2の時間閾値以上である時間単位を監視することを含む。
【0131】
選択的に、リソース決定モジュール110は、さらに、時間間隔に基づいて、第2の時間閾値を決定するように構成される。
【0132】
選択的に、リソース決定モジュール110は、さらに、送信対象データのデータパケット遅延バジェットPDBが第3の時間閾値より小さいことに応答し、またはPDBが第3の時間閾値に等しいことに応答するように構成され、監視条件が少なくとも、リソース選択を行う時刻の前に監視した最小時間単位集合が空集合であることを含む。
【0133】
選択的に、リソース決定モジュール110は、さらに、受信された第1の指示情報に基づいて、第3の時間閾値を決定し、及び/又は、送信対象データのデータ優先度に基づいて第3の時間閾値を決定するように構成される。
【0134】
選択的に、リソース決定モジュール110は、送信対象データのデータ優先度に基づいて第3の時間閾値を決定する際に、送信対象データのデータ優先度、及びデータ優先度と第3の時間閾値との間の第1のマッピング関係に基づいて、第3の時間閾値を決定するように構成される。
【0135】
選択的に、リソース決定モジュール110は、さらに、監視する最短の時間の長さを決定するように構成される。
【0136】
選択的に、リソース決定モジュール110は、監視のための最短の時間の長さを決定する際に受信された第2の指示情報に基づいて、最短の時間の長さを決定し、及び/又は、送信対象データのデータ優先度に基づいて最短の時間の長さを決定するように構成される。
【0137】
選択的に、リソース決定モジュール110は、送信対象データのデータ優先度に基づいて最短の時間の長さを決定する際に、送信対象データの優先度、及びデータの優先度と対応する最短の時間の長さとの第2のマッピング関係に基づいて、最短の時間の長さを決定するように構成される。
【0138】
選択的に、リソース決定モジュール110は、さらに、送信対象データを決定することに応答し、送信対象データを伝送するためのチャネルを監視するように構成される。
【0139】
本開示によって提供される図2に対応するリソース選択方法と同じ原理に基づいて、本開示の実施例は、サイドリンク通信におけるリソース選択装置をされに提供し、図7に示すように、当該リソース選択装置200はリソース決定モジュール210とリソース選択モジュール220を含むことができる。
【0140】
リソース決定モジュール210は、監視モードに基づいて、候補リソースに対応する少なくとも1つの時間単位を決定するように構成される。
【0141】
リソース選択モジュール220は、決定された少なくとも1つの時間単位に対応するリソースに基づいて、送信対象データを伝送するためのリソースを決定するように構成される。
【0142】
選択的に、上記監視モードは、リソース選択を行う前に監視しないか、またはリソース選択を行う前に監視することを含む。
【0143】
選択的に、リソース決定モジュール210は、リソース選択を行う前に監視しないことに応答し、リソース選択を行う時刻の後に位置する少なくとも1つの時間単位を、候補リソースに対応する時間単位として決定し、リソース選択を行う前に監視することに応答し、監視する時間単位の時間の長さ、及びリソース選択を行う時刻に基づいて、候補リソースに対応する少なくとも1つの時間単位を決定するように構成されることができる。
【0144】
選択的に、リソース決定モジュール210は、リソース選択を行う時刻の後に位置し、リソース選択を行う時刻との時間間隔が第4の時間閾値以上である少なくとも1つの時間単位を、候補リソースに対応する時間単位として決定するように構成されることができる。
【0145】
選択的に、リソース決定モジュール210は、さらに、監視する最短の時間の長さに基づいて、上記監視する時間単位の時間の長さを決定するように構成される。
【0146】
選択的に、リソース決定モジュール210は、リソース選択を行う時刻、及び監視する時間単位の時間の長さに基づいて、監視を開始する時刻を決定し、監視を開始する時刻の後に位置し、監視を開始する時刻との時間間隔が第5の時間閾値以上である少なくとも1つの時間単位を、候補リソースに対応する時間単位として決定するように構成されることができる。
【0147】
選択的に、リソース決定モジュール210は、さらに、送信対象データを決定することに応答し、送信対象データを伝送するためのチャネルを監視するように構成される。
【0148】
選択的に、リソース決定モジュール210は、さらに、送信対象データのデータ優先度が設定された優先度以上であり、及び/又は、送信対象データのPDBが第6の時間閾値以下であることに応答して、リソース選択を行う前に監視せず、またはリソース選択を行う前に第7の時間閾値より小さい監視を行うように構成される。
【0149】
なお、本開示の実施例によって提供する装置は、本開示の実施例の方法を実行可能な装置であるため、本開示の実施例によって提供される方法に基づいて、当業者は、本開示の実施例の装置の具体的な実施形態及びその様々な変形形態を理解することができるため、ここで、本開示の実施例の方法をどのように当該装置で実現するかについては、説明を省略する。当業者が本開示の実施例における方法を実施するために採用されるすべての装置は、本開示が保護しようとする範囲に属する。
【0150】
本開示の実施例によって提供される上記のリソース選択装置は、具体的に、ユーザ装置として実現することができ、当該ユーザ装置は、少なくとも1つのプロセッサを含み、当該少なくとも1つのプロセッサは、本開示の任意の実施例によって提供されるリソース選択方法を実行するように構成される。
【0151】
本開示の実施例によって提供される方法と同じ原理に基づいて、本開示の実施例は、メモリおよびプロセッサが含まれる電子機器をさらに提供し、このメモリにコンピュータプログラムが記憶されており、このプロセッサはこのメモリに記憶されているコンピュータプログラムを実行する際に、本開示の任意の実施例によって提供されるリソース選択方法を実行することができる。
【0152】
本開示の実施例は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体をさらに提供し、この記憶媒体にコンピュータプログラムが記憶されており、このコンピュータプログラムはプロセッサによって実行される場合、本開示の任意の選択的な実施例によって提供されるリソース選択方法を実行することができる。
【0153】
一例として、図8は、本開示の実施例に適した電子機器の概略構成図を示し、当該電子機器は、具体的に、スマートフォンなどのサイドリンク通信ユーザ装置として実現することができ、本開示の任意の選択的な実施例によって提供されるリソース選択方法を実行するために使用することができる。
【0154】
図8に示すように、この電子機器2000は、主に、少なくとも、1つのプロセッサ2001、メモリ2002、通信インターフェース2003、入力/出力インターフェース2004、電源コンポーネント2005などのコンポーネントを含むことができる。各コンポーネント間の接続通信は、バス2006を介して実現することができる。
【0155】
具体的に、電源コンポーネント2005は、電子機器2000に動作電力を供給するために使用され、この電源コンポーネントは、充電式電池、充電インターフェース、充電保護回路などを含むことができるが、これらに限定されない。
【0156】
メモリ2002は、プロセッサ2001によって呼び出された時に本開示の実施例に示す方法を実現するプログラムコードまたは命令に含まれることができるコンピュータプログラムなどに使用することができ、他の機能またはサービスを実現するためのプログラムを含むこともできる。
【0157】
メモリ2002は、ROM(Read Only Memory、読み取り専用メモリ)または静的情報と命令を記憶可能な他のタイプの静的記憶装置、RAM(Random Access Memory、ランダムアクセスメモリ)または情報と命令を記憶可能な他のタイプの動的記憶装置であってもよく、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory、電気的消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ)、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory、読み取り専用光ディスク)または他の光ディスク記憶、光ディスク記憶(圧縮光ディスク、レーザディスク、光ディスク、デジタル汎用光ディスク、ブルーレイディスクなどを含む)、磁気ディスク記憶媒体または他の磁気記憶装置、または命令またはデータ構造の形態を有する所望のプログラムコードを含み、または記憶するため使用可能であり、コンピュータによってアクセスすることができる任意の他の媒体であってもよいが、これに限定されない。
【0158】
プロセッサ2001は、バス2006を介してメモリ2002に接続されており、メモリ2002に記憶されているアプリケーションプログラムを呼び出すことにより、対応する機能を実現する。ここで、プロセッサ2001は、CPU(Central Processing Unit、中央プロセッサ)、汎用プロセッサ、DSP(Digital Signal Processor、データ信号プロセッサ)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit、専用集積回路)、FPGA(Field Programmable Gate Array、フィールドプログラマブルゲートアレイ)、またはその他のプログラマブル論理デバイス、トランジスタ論理デバイス、ハードウェア部品、またはそれらの任意の組み合わせであってもよい。これは、本開示で説明されたさまざまな例示的な論理ブロック、モジュール、および回路を実現または実行することができる。プロセッサ2001は、1つまたは複数のマイクロプロセッサを含む組み合わせ、DSP及びマイクロプロセッサの組み合わせなど、計算機能を実現する組み合わせであってもよい。
【0159】
通信装置2003は、電子機器2000が通信装置を介してサイドリンク通信データを送信し、基地局または他の電子装置から送信されたデータ(または命令など)を受信することができるなど、データを交換するために、電子機器2000が他の電子機器と無線または有線通信することを可能にすることができる。当該通信装置2003は、受信機、送信機、有線ネットワークインターフェース、無線ネットワークインターフェース、アンテナなどの一部または全部を含むことができるが、これらに限定されない。
【0160】
当該電子機器2000は、外部記憶装置、充電装置などの必要な入力/出力装置を入力/出力インターフェース2004を介して接続することができ、電子機器2000内のデータを他の記憶装置に記憶したり、または、他の記憶装置内のデータを当該電子機器2000に記憶したりすることができる。なお、入力/出力インターフェース2004は、有線インターフェースであってもよく、無線インターフェースであってもよい。
【0161】
各コンポーネントを接続するためのバス2006は、上記コンポーネント間で情報を通信するためのパスを含むことができる。バス2006はPCI(Peripheral Component Interconnect、周辺部品相互接続規格)バスやEISA(Extended Industry Standard Architecture、拡張工業規格構造)バスなどであってもよい。機能によっては、バス2006をアドレスバス、データバス、制御バスなどに分けることができる。
【0162】
選択的に、本開示の実施例によって提供される技術案に対して、メモリ2002は、本開示の技術案を実行するアプリケーションコードを記憶し、プロセッサ2001によって実行を制御するために使用することができる。プロセッサ2001は、本開示の実施例によって提供される方法または装置の動作を実現するために、メモリ2002に記憶されているアプリケーションコードを実行することに用いられる。
【0163】
図面のフローチャートの各ステップは矢印の指示に従って順次表示されるが、必ずしも矢印の指示に従って順次実行されるわけではないことを理解されたい。本明細書で明示的に説明されていない限り、これらのステップの実行には厳密な順序制限はなく、他の順序で実行することができる。図面のフローチャートにおけるステップの少なくとも一部は、複数のサブステップまたは複数のフェーズを含むことができ、これらのサブステップまたはフェーズは、必ずしも同じ時刻に実行されるのではなく、異なる時刻に実行されることができ、その実行順序も必ずしも順次に行うのではなく、他のステップまたは他のステップのサブステップまたはフェーズの少なくとも一部と交代または交互に実行することができる。
【0164】
以上、本開示の部分的な実施例に過ぎず、当業者にとっては、本開示の原理から逸脱しないかぎり、いくつかの改良および修正を行うこともできることを指摘すべきである。これらの改良および修正も本開示の保護範囲として見なすべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8