(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-05
(45)【発行日】2023-12-13
(54)【発明の名称】プログラム
(51)【国際特許分類】
F24H 9/28 20220101AFI20231206BHJP
H04Q 9/00 20060101ALI20231206BHJP
G08B 25/04 20060101ALI20231206BHJP
G08B 21/02 20060101ALI20231206BHJP
F24H 15/395 20220101ALI20231206BHJP
F24H 15/281 20220101ALI20231206BHJP
F24H 15/265 20220101ALI20231206BHJP
F24H 15/269 20220101ALI20231206BHJP
A61H 33/00 20060101ALN20231206BHJP
【FI】
F24H9/28
H04Q9/00 301D
G08B25/04 K
G08B21/02
F24H15/395
F24H15/281
F24H15/265
F24H15/269
A61H33/00 C
(21)【出願番号】P 2020089889
(22)【出願日】2020-05-22
【審査請求日】2023-04-13
(73)【特許権者】
【識別番号】000004709
【氏名又は名称】株式会社ノーリツ
(74)【代理人】
【識別番号】100111383
【氏名又は名称】芝野 正雅
(74)【代理人】
【識別番号】100170922
【氏名又は名称】大橋 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100203862
【氏名又は名称】西谷 香代子
(72)【発明者】
【氏名】山下 昌則
(72)【発明者】
【氏名】岡田 英嗣
(72)【発明者】
【氏名】橘 幸子
(72)【発明者】
【氏名】片山 香奈
(72)【発明者】
【氏名】福田 智也
【審査官】河野 俊二
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-047182(JP,A)
【文献】特開2019-215884(JP,A)
【文献】特開2020-017162(JP,A)
【文献】特開2021-086436(JP,A)
【文献】特開2018-140234(JP,A)
【文献】特開2017-042621(JP,A)
【文献】特開2017-006727(JP,A)
【文献】国際公開第2016/152426(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24H 15/196
F24H 15/457
F24H 15/265
F24H 9/20
H04Q 9/00
G08B 25/04
G08B 21/02
A61H 33/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定のふろ関連機能を実行するふろ機能装置とサーバを介して通信する携帯端末装置の制御部に所定の機能を実行させるプログラムであって、
入浴が所定時間以上続いたことを示す長時間入浴通知を前記サーバから受信したことに基づいて、入浴者に呼び掛けを行うための呼び掛け操作を受け付ける機能と、
前記呼び掛け操作の受け付けにより入浴者に呼び掛けが行われたことに基づいて、呼び掛け済みであることを報知するための第1呼び掛け済み報知を行う機能と、
他の前記携帯端末装置によって入浴者に対する呼び掛けが行われたことを示す呼び掛け実行通知を前記サーバから受信したことに基づいて、呼び掛け済みであることを報知するための第2呼び掛け済み報知を行う機能と、を含むプログラム。
【請求項2】
請求項1に記載のプログラムにおいて、
前記第2呼び掛け済み報知において、さらに、入浴者に呼び掛けを行うための呼び掛け操作を受け付ける、プログラム。
【請求項3】
請求項2に記載のプログラムにおいて、
前記第2呼び掛け済み報知において、さらに、入浴継続時間を報知する、プログラム。
【請求項4】
請求項2または3に記載のプログラムにおいて、
前記第2呼び掛け済み報知において前記呼び掛け操作を受け付けたことに基づいて、報知形態を、前記第1呼び掛け済み報知に切り替える、プログラム。
【請求項5】
請求項1ないし4の何れか一項に記載のプログラムにおいて、
前記第1呼び掛け済み報知において、さらに、入浴者に再度呼び掛けを行うための再呼び掛け操作を受け付ける、プログラム。
【請求項6】
請求項1ないし5の何れか一項に記載のプログラムにおいて、
前記第1呼び掛け済み報知および第2呼び掛け済み報知において、互いに異なる画面を前記携帯端末装置の表示部に表示させる、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯端末装置の制御部に所定の機能を実行させるプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、給湯装置により供給される湯を浴槽に溜める方式のふろ機能装置が知られている。この他、浴槽に溜められた水を燃焼器に循環させて浴槽内の水を暖める方式のふろ機能装置も知られている。これらのふろ機能装置では、たとえば、浴室や台所に設置された複数のリモートコントローラによって、追い焚きや足し湯等のふろ関連機能が実行される。
【0003】
また、近年、スマートフォン等の携帯端末装置を用いて宅外から給湯装置を遠隔制御するシステムが開発されている。このシステムでは、携帯端末装置を用いて、宅外から、入浴者を見まもる機能を備え得る。たとえば、見まもり機能を備えた給湯システムが、以下の特許文献1に記載されている。このシステムでは、入浴時間が所定の設定時間を超過した場合に、携帯端末装置にその旨が通知される。携帯端末装置の使用者は、この通知に応じて、適宜、入浴者に呼び掛けを行うための操作を行う。これにより、浴室内のリモートコントローラから入浴者に対し、安否確認のための呼び掛けが行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のようなシステムでは、宅内でお年寄り等の家族が入浴している場合に、携帯端末装置を用いて、入浴者に呼び掛けがなされるため、入浴者の安全性を高めることができる。
【0006】
しかしながら、複数の使用者が、個々に、呼び掛けを行い得る携帯端末装置を所持している場合、各使用者は、他の使用者が既に呼び掛けを行ったか否かを把握できない。このため、複数の使用者から入浴者に重複して呼び掛けが行われることが起こり得る。
【0007】
かかる課題に鑑み、本発明は、他の携帯端末装置を用いて入浴者に呼び掛けが行われたか否かを当該携帯端末装置において把握することが可能なプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の主たる態様は、所定のふろ関連機能を実行するふろ機能装置とサーバを介して通信する携帯端末装置の制御部に所定の機能を実行させるプログラムに関する。この態様に係るプログラムは、入浴が所定時間以上続いたことを示す長時間入浴通知を前記サーバから受信したことに基づいて、入浴者に呼び掛けを行うための呼び掛け操作を受け付ける機能と、前記呼び掛け操作の受け付けにより入浴者に呼び掛けが行われたことに基づいて、呼び掛け済みであることを報知するための第1呼び掛け済み報知を行う機能と、他の前記携帯端末装置によって入浴者に対する呼び掛けが行われたことを示す呼び掛け実行通知を前記サーバから受信したことに基づいて、呼び掛け済みであることを報知するための第2呼び掛け済み報知を行う機能と、を含む。
【0009】
本態様に係るプログラムによれば、当該携帯端末装置により入浴者に呼び掛けが行われた場合は、当該携帯端末装置において第1呼び掛け済み報知が行われ、他の携帯端末装置により入浴者に呼び掛けが行われた場合は、当該携帯端末装置において第2呼び掛け済み報知がなされる。このため、当該携帯端末装置の使用者は、他の携帯端末装置を用いて入浴者に呼び掛けが行われたことを容易に把握できる。
【0010】
この態様のプログラムは、前記第2呼び掛け済み報知において、さらに、入浴者に呼び掛けを行うための呼び掛け操作を受け付けてもよい。
【0011】
この機能によれば、当該携帯端末装置の使用者は、他の携帯端末装置により入浴者に呼び掛けが行われた場合であっても、適宜、当該携帯端末装置から入浴者に呼び掛けを行うことができる。
【0012】
この場合、前記第2呼び掛け済み報知において、さらに、入浴継続時間が報知されてもよい。
【0013】
この機能により、当該携帯端末装置の使用者は、入浴継続時間を参照することにより、自身の携帯端末装置を用いて、再度、呼び掛けを行うべきか否かを円滑に判断できる。
【0014】
また、この場合、前記第2呼び掛け済み報知において前記呼び掛け操作を受け付けたことに基づいて、報知形態を、前記第1呼び掛け済み報知に切り替えられてもよい。
【0015】
これにより、当該携帯端末装置の使用者は、自身の操作に基づく呼び掛けが行われたことを明確に把握できる。
【0016】
また、前記第1呼び掛け済み報知において、さらに、入浴者に再度呼び掛けを行うための再呼び掛け操作が受け付けられてもよい。
【0017】
この機能により、当該携帯端末装置の使用者は、自身の携帯端末装置により入浴者に呼び掛けを行った場合であっても、適宜、当該携帯端末装置から入浴者に再度の呼び掛けを行うことができる。
【0018】
本態様に係るプログラムは、前記第1呼び掛け済み報知および第2呼び掛け済み報知において、互いに異なる画面を前記携帯端末装置の表示部に表示させてもよい。
【0019】
これにより、当該携帯端末装置の使用者は、表示された画面により、他の携帯端末装置を用いて入浴者に呼び掛けが行われたことを円滑に把握できる。
【発明の効果】
【0020】
以上のとおり、本発明によれば、他の携帯端末装置を用いて入浴者に呼び掛けが行われたか否かを当該携帯端末装置において把握することが可能なプログラムを提供することができる。
【0021】
本発明の効果ないし意義は、以下に示す実施形態の説明により更に明らかとなろう。ただし、以下に示す実施形態は、あくまでも、本発明を実施化する際の一つの例示であって、本発明は、以下の実施形態に記載されたものに何ら制限されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】
図1は、実施形態に係る、給湯システムの構成を示す図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る、給湯システムを構成する各機器の回路ブロックを示す図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る、給湯器と浴槽との間の接続形態を模式的に示す図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係る、ペアリング情報の構成を示す図である。
【
図5】
図5(a)は、実施形態に係る、アプリケーションブログラムの起動時に携帯端末装置の表示部に表示されるホーム画面の構成を示す図である。
図5(b)は、実施形態に係る、入浴タイマーの設定画面の構成を示す図である。
【
図6】
図6(a)、(b)は、それぞれ、実施形態に係る、入浴タイマー動作時における浴室リモコンおよびサーバの制御を示すフローチャートである。
【
図7】
図7は、実施形態に係る、入浴タイマーがオンに設定されている携帯端末装置における入浴タイマー動作時の制御を示すフローチャートである。
【
図8】
図8(a)、(b)は、それぞれ、実施形態に係る、呼び掛け受付処理におけるホーム画面および設定画面の表示形態を示す図である。
【
図9】
図9(a)、(b)は、それぞれ、実施形態に係る、第1呼び掛け済み画面および第2呼び掛け済み画面の構成を示す図である。
【
図10】
図10(a)は、実施形態に係る、呼び掛け指令を受信した場合の浴室リモコンの制御を示すフローチャートである。
図10(b)は、実施形態に係る、呼び掛け指令に対する応答通知を受信した場合の携帯端末装置の制御を示すフローチャートである。
【
図11】
図11(a)~(d)は、それぞれ、実施形態に係る、浴室リモコンにおける呼び掛け動作を模式的に示す図である。
【
図12】
図12(a)、(b)は、それぞれ、実施形態に係る、呼び掛け指令に対する応答通知を受信したことにより携帯端末装置に表示される正常報知画面および異常報知画面の構成を示す図である。
【
図13】
図13(a)は、変更例に係る、第1呼び掛け済み画面の構成を示す図である。
図13(b)は、他の変更例に係る、第2呼び掛け済み画面の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0024】
以下の実施形態では、給湯装置10が、特許請求の範囲に記載の「ふろ機能装置」に対応する。給湯装置10は、ふろ関連機能とともに、台所の蛇口や、浴室のカラン等に対する給湯機能も実行する。
【0025】
ただし、上記記載は、あくまで、特許請求の範囲の構成と実施形態の構成とを対応付けることを目的とするものであって、上記対応付けによって特許請求の範囲に記載の発明が実施形態の構成に何ら限定されるものではない。
【0026】
図1は、実施形態に係る給湯システム1の構成を示す図である。
【0027】
図1に示すように、給湯システム1は、給湯装置10と、サーバ50とを備え、ルータ20および外部通信網40を介して、携帯端末装置30により遠隔制御される。
【0028】
給湯装置10は、給湯器11と、リモートコントローラ12、13を備えている。給湯器11は、ガスを燃料として湯を供給するガス給湯器である。給湯器11により生成された湯は、給湯口11aにそれぞれ接続された配管を介して、台所の蛇口や、浴槽、カラン等に供給される。給湯器11が、床暖房機能や、浴室暖房機能およびパネルヒータによる暖房機能を備える場合、これら機能を実現する機器に対して、給湯器11から湯が供給される。
【0029】
リモートコントローラ12、13は、給湯器11に接続され、給湯装置10の各機能について種々の設定を行うために用いられる。リモートコントローラ12は、表示部121と、入力部122とを備え、リモートコントローラ13は、タッチパネルからなる表示入力部131と、運転ボタン132とを備える。操作者は、表示部121に表示された画面に従って入力部122を操作することにより、湯張りや給湯温度調節等について、任意の設定を行うことができる。また、操作者は、表示入力部131を操作することによっても、湯張り等の設定を行える。
【0030】
リモートコントローラ12は、浴室に設置され、リモートコントローラ13は、キッチン等に設置される。リモートコントローラ12、13には、音声を入出力するための音声窓12a、13aが設けられている。
【0031】
以下、浴室に設置されるリモートコントローラ12を、「浴室リモコン12」と称し、キッチン等に設置されるリモートコントローラ13を、「台所リモコン13」と称する。
【0032】
浴室リモコン12の入力部122には、運転ボタン122aが含まれている。運転ボタン122a、132は、給湯器11を運転オン状態と運転オフ状態とに切り替えるためのボタンである。
【0033】
浴室リモコン12および台所リモコン13が運転オフ状態(カラン等の給湯栓が開かれて基準流量以上の通水が発生したとしても給湯器11が給湯運転を行わない状態)にあるとき、表示部121および表示入力部131は消灯状態にあり、運転ボタン122a、132以外の操作ボタンの操作は受け付けられない。運転ボタン122a、132が操作され、運転オン状態(カラン等の給湯栓が開かれて基準流量以上の通水が発生したときに給湯器11が給湯運転を行える状態)になると、表示部121および表示入力部131が点灯して設定内容が表示されるとともに、運転ボタン122a、132以外の操作ボタンの操作が受け付け可能となる。
【0034】
さらに、入力部122および表示入力部131には、給湯温度を変更するためのボタンが含まれている。操作者は、このボタンを操作することにより、給湯の設定温度を変更することができる。この他、入力部122および表示入力部131には、追い焚き機能や、足し湯、足し水、ふろ自動機能等を実行するためのボタン等、給湯器11の動作を制御するためのボタンが含まれている。
【0035】
ルータ20は、建物内(ここでは、宅内H10)に存在する各機器を、外部通信網40に接続するための通信中継器である。携帯端末装置30が宅内H10に存在する場合、携帯端末装置30は、無線通信によりルータ20に接続されて、サーバ50と通信可能である。携帯端末装置30は、たとえば、携帯電話機である。この他、携帯端末装置30が、携帯型のタブレット端末等の他の携帯可能な端末装置であってもよい。外部通信網40は、たとえば、インターネットである。
【0036】
外部通信網40には、給湯装置10に対する遠隔制御を管理するためのサーバ50が接続されている。台所リモコン13は、ルータ20および外部通信網40を介して、サーバ50と通信を行う。携帯端末装置30が宅内H10に存在する場合、携帯端末装置30は、ルータ20および外部通信網40を介してサーバ50と通信を行う。また、携帯端末装置30が宅外にある場合、携帯端末装置30は、外部に設置されたルータ60または基地局70を介して外部通信網40に接続され、サーバ50と通信を行う。
【0037】
台所リモコン13と携帯端末装置30には、給湯システム1のアプリケーションプログラムが、サーバ50からダウンロードされ、インストールされている。このアプリケーションプログラムに、サーバ50にアクセスするためのアドレス情報(たとえば、IPアドレス)が含まれている。台所リモコン13と携帯端末装置30は、このアドレス情報に基づいて、サーバ50にアクセスし、通信を行う。
【0038】
台所リモコン13のアドレス情報は、初期設定の際に、サーバ50に送信されて、サーバ50に登録される。このとき同時に、台所リモコン13のID情報(識別情報)が、台所リモコン13からサーバ50に送信されて、サーバ50に登録される。また、給湯装置10に対して遠隔制御を行うことが可能な携帯端末装置30が、給湯装置10に対応付けて、サーバ50に登録される。具体的には、給湯装置10のID情報と携帯端末装置30のID情報およびアドレス情報とが互いに対応づけられて、サーバ50に登録される。
【0039】
こうして、携帯端末装置30に関する情報がサーバ50に登録されることにより、当該携帯端末装置30の使用者は、宅内H10と宅外の何れにおいても、携帯端末装置30を用いて、給湯装置10に対する遠隔制御を行うことができる。
【0040】
すなわち、携帯端末装置30が宅内H10と宅外の何れにある場合も、使用者から携帯端末装置30に入力された設定要求は、外部通信網40を介して、一旦、サーバ50に送信される。これを受けて、サーバ50は、設定要求を受信した携帯端末装置30に予め対応付けられている給湯装置10に対して、受信した設定要求を送信する。これにより、設定要求が、外部通信網40およびルータ20を介して、対応する給湯装置10の台所リモコン13に送信される。こうして、使用者が要求する内容の設定が、遠隔操作により、給湯装置10に適用される。
【0041】
また、給湯装置10の状態情報が、所定周期で随時、台所リモコン13からルータ20を介してサーバ50に送信される。状態情報は、現在の給湯装置10の設定状態および動作状態を示す情報である。携帯端末装置30は、給湯システム1のアプリケーションプログラムにより、最新の状態情報をサーバ50から取得して表示させることができる。これにより、携帯端末装置30の使用者は、宅内H10および宅外の何れにおいても、給湯装置10の状態を監視することができる。
【0042】
図2は、給湯システム1を構成する各機器の回路ブロックを示す図である。
【0043】
給湯器11は、制御部111と、記憶部112と、通信部113と、水位センサ114と、を備える。制御部111は、マイクロコンピュータを備え、記憶部112に記憶されたプログラムに従って、給湯器11内の各部の制御を行う。記憶部112は、メモリを備え、所定の制御プログラムを記憶する。
【0044】
本実施形態では、記憶部112に記憶された制御プログラムによって、入退浴検知部111aの機能が制御部111に付与される。入退浴検知部111aは、後述のように、水位センサ114の検知結果に基づいて、浴槽に対する人の入退浴を検知する。
【0045】
通信部113は、制御部111からの制御に従って、浴室リモコン12および台所リモコン13と通信を行う。通信部113は、2芯通信線L1、L2を介して、浴室リモコン12の通信部125および台所リモコン13の通信部135と接続されている。また、2芯通信線L1、L2は、通信部113の内部において、互いに接続されている。したがって、浴室リモコン12の通信部125と台所リモコン13の通信部135は、2芯通信線L1、L2によって互いに接続されている。このため、通信部113、125、135の何れかから送信された信号は、他の通信部に同時に送信される。
【0046】
水位センサ114は、後述のように、給湯器11内の管路に配置され、当該管路内の水圧に基づいて浴槽内の水位を検出する。制御部111は、水位センサ114の検出結果に基づいて、浴槽内の水位を検知する。また、制御部111は、水位センサ114により検知された水位の変動に基づいて、入退浴検知部111aの機能により、浴槽に対する人の入退を検知する。入退浴の検知結果は、2芯通信線L1、L2を介して、随時、制御部111から浴室リモコン12および台所リモコン13に送信され、さらに、無線通信部138を介してサーバ50に送信される。
【0047】
図3は、給湯器11と浴槽2との間の接続形態を模式的に示す図である。
【0048】
図3に示すように、給湯器11は、
図2に示した構成の他、給湯部210と、追い焚き部220と、バイパス部230とを備える。
【0049】
給湯部210は、給水管路211と、給湯熱交換器212と、給湯管路213と、給湯燃焼器214と、給気ファン215とを含む。給水管路211は、水道管と給湯熱交換器212とに繋がり、給湯管路213は、給湯熱交換器212と浴室水栓3および外部水栓4とに繋がる。給湯燃焼器214には、ガス電磁弁216により開閉される給湯ガス管路217を通じてガス(燃料ガス)が供給される。給湯燃焼器214は、ガスを燃料として燃焼する。給気ファン215は、給湯燃焼器214に燃焼用の空気を供給する。
【0050】
追い焚き部220は、
図2に示した水位センサ114の他、戻り管路221と、ふろ熱交換器222と、往き管路223と、ふろ燃焼器224と、循環ポンプ225とを含む。戻り管路221は、浴槽2の循環アダプタ2aとふろ熱交換器222とに繋がり、往き管路223は、ふろ熱交換器222と循環アダプタ2aとに繋がる。
【0051】
ふろ燃焼器224には、ガス電磁弁226により開閉されるふろガス管路227を通じてガス(燃料ガス)が供給される。ふろ燃焼器224は、ガスを燃料として燃焼する。給気ファン215が給湯部210と追い焚き部220との間で共用され、給気ファン215からふろ燃焼器224に燃焼用の空気が供給される。戻り管路221に、循環ポンプ225および水位センサ114が配置される。水位センサ114は、戻り管路221内の水圧に基づいて浴槽2内の水位を検出する。
【0052】
バイパス部230は、バイパス管路231と、給湯電磁弁232とを含む。バイパス管路231は、給湯管路213と戻り管路221とに繋がる。給湯電磁弁232は、バイパス管路231を開閉する。
【0053】
制御部111は、給湯部210の給湯燃焼器214、給気ファン215およびガス電磁弁216、追い焚き部220のふろ燃焼器224、循環ポンプ225、水位センサ114およびガス電磁弁226、バイパス部230の給湯電磁弁232などを制御する。
【0054】
浴室水栓3または外部水栓4が開かれると、給湯機能が実行される。水道管からの水が給水管路211を通じて給湯熱交換器212に導入されるとともに、給湯燃焼器214が燃焼して給湯熱交換器212が加熱される。給湯熱交換器212に導入された水が加熱されて湯となり、湯が給湯管路213を通じて浴室水栓3または外部水栓4に供給される。浴室水栓3または外部水栓4が閉じられると、水道管から給水管路211への給水が停止するとともに給湯燃焼器214の燃焼が停止する。
【0055】
また、浴室リモコン12または台所リモコン13から浴槽2への湯張りの指令を受けると、制御部111は、湯張り機能(ふろ自動機能)を実行する。この場合、給湯電磁弁232が開放されるとともに、水道管からの水が給水管路211を通じて給湯熱交換器212に導入され、給湯熱交換器212で加熱される。そして、給湯熱交換器212からの湯が給湯管路213およびバイパス管路231を通じて戻り管路221に導入される。
【0056】
戻り管路221に導入された湯の一部は、戻り管路221を循環アダプタ2a側へと流れ、循環アダプタ2aから浴槽2内に注がれる。戻り管路221に導入された湯の残りは、戻り管路221をふろ熱交換器222側へと流れ、さらにふろ熱交換器222および往き管路223を流れて循環アダプタ2aから浴槽2内に注がれる。
【0057】
給湯が行われて浴槽2内に湯が溜められると、戻り管路221、ふろ熱交換器222および往き管路223が水で満たされた状態となる。これにより、水位センサ114での浴槽2内の水位検出が可能となる。浴槽2内の水位が予め設定された水位に到達したことが水位センサ114により検出されると、給湯電磁弁232が閉じられ、水道管から給水管路211への給水が停止するとともに給湯燃焼器214の燃焼が停止する。
【0058】
なお、湯が張られた浴槽2内に人が入ると浴槽2内の水位が上昇する。また、浴槽2内から人が出ると水位が下降する。この浴槽2内への人の出入りに基づく水位変動を、水位センサ114によって検出することができる。これにより、上記のように、入退浴検知部111aの機能により、浴槽2に対する人の入退が検知される。
【0059】
また、追い焚き機能の実行時には、循環ポンプ225が作動するとともにふろ燃焼器224が燃焼する。浴槽2内の湯が、戻り管路221、ふろ熱交換器222および往き管路223からなる循環路と浴槽2との間で循環し、その間にふろ熱交換器222で加熱される。これにより、浴槽2内の湯温が上昇する。浴槽2内の湯温が予め設定された上限温度よりも高くなると、循環ポンプ225が停止するとともにふろ燃焼器224の燃焼が停止する。
【0060】
足し湯機能では、湯張り機能(ふろ自動機能)と同様の制御により、所定量の湯が浴槽2に注入される。
【0061】
また、足し水機能の実行時には、給湯燃焼器214およびふろ燃焼器224を停止させた状態で、湯張り機能(ふろ自動機能)と同様の制御が実行され、所定量の水が浴槽2に注入される。
【0062】
図2に戻り、浴室リモコン12は、上述の表示部121および入力部122の他、制御部123と、記憶部124と、通信部125と、スピーカ126と、マイク127と、人感センサ128とを備える。表示部121は、たとえば、液晶パネルにより構成される。入力部122は、温度設定ボタン等の各種操作ボタンを備える。表示部121が、タッチパネルであってもよい。
【0063】
制御部123は、マイクロコンピュータを備え、記憶部124に記憶されたプログラムに従って所定の制御を行う。記憶部124は、メモリを備え、所定の制御プログラムを記憶する。通信部125は、制御部123からの制御に従って、給湯器11および台所リモコン13と通信を行う。
【0064】
本実施形態では、記憶部124に記憶された制御プログラムによって、入浴タイマー部123aおよび安否確認部123bの機能が制御部123に付与される。
【0065】
入浴タイマー部123aは、給湯器11の入退浴検知部111aから入浴が検知されたことの通知を受信するとカウント(計時)を開始し、入退浴検知部111aから退浴が検知されたことの通知を受信するとカウント(計時)を終了して初期値にリセットされる。安否確認部123bは、入浴タイマー部123aの計時時間が予め設定された設定時間に到達したことに応じて、入浴者の安否確認のための処理を実行する。
【0066】
スピーカ126は、制御部123により生成された音声信号に基づく音声を出力する。記憶部124には、報知音やガイダンス等の音声を出力するための音声情報が記憶されている。制御部123は、記憶部124に記憶された音声情報を随時読み出して、音声合成処理を実行し、所定の音声を出力する。スピーカ126から出力された音声は、
図1の音声窓12aから出力される。マイク127は、
図1の音声窓12aを介して、音声を集音する。
【0067】
人感センサ128は、浴室における人の動きを検出する。人感センサ128は、たとえば、赤外線を用いた焦電センサである。人感センサ128の検出範囲は、浴室内の洗い場と浴槽2をカバーする範囲に設定される。人感センサ128が、洗い場の範囲と浴槽の範囲を個別に検出可能であってもよい。制御部123は、人感センサ128の出力に基づいて、浴室における人の有無および人の動きを検出する。
【0068】
台所リモコン13は、上述の表示入力部131および運転ボタン132の他、制御部133と、記憶部134と、通信部135と、スピーカ136と、マイク137と、無線通信部138とを備える。
【0069】
制御部133は、マイクロコンピュータを備え、記憶部134に記憶されたプログラムに従って所定の制御を行う。記憶部134は、メモリを備え、所定の制御プログラムを記憶する。通信部135は、制御部133からの制御に従って、給湯器11および浴室リモコン12と通信を行う。
【0070】
スピーカ136は、制御部133により生成された音声信号に基づく音声を出力する。記憶部134には、報知音やガイダンス等の音声を出力するための音声情報が記憶されている。制御部133は、記憶部134に記憶された音声情報を随時読み出して、音声合成処理を実行し、所定の音声を出力する。スピーカ136から出力された音声は、
図1の音声窓13aから出力される。マイク137は、
図1の音声窓13aを介して、音声を集音する。
【0071】
無線通信部138は、ルータ20との間で無線通信が可能な無線通信モジュールである。サーバ50には、台所リモコン13(給湯装置10)のアドレス情報およびID情報として、無線通信部138のアドレス情報およびID情報が登録される。
【0072】
携帯端末装置30は、制御部301と、記憶部302と、無線通信部303と、表示入力部304と、スピーカ305と、マイク306と、を備える。
【0073】
制御部301は、CPU(Central Processing Unit)を備え、記憶部302に記憶されたプログラムに従って所定の制御を行う。記憶部302は、メモリを備え、所定の制御プログラムを記憶する。記憶部302には、給湯システム1のアプリケーションプログラムが記憶され、制御部301は、このプログラムに従って、遠隔制御の処理を実行する。無線通信部303は、制御部301からの制御に従って、ルータ20および外部通信網40と通信を行う。無線通信部303は、ルータ20および外部通信網40との間で無線通信が可能な無線通信モジュールである。無線通信部303にもIPアドレスが割り振られている。
【0074】
表示入力部304は、たとえば、タッチパネルにより構成される。スピーカ305およびマイク306は、携帯端末装置30に対する音声の入出力に用いられる。
【0075】
サーバ50は、制御部501と、記憶部502と、通信部503を備える。制御部501は、CPUを備え、記憶部502に記憶されたプログラムに従って所定の制御を行う。記憶部502は、メモリおよびハードディスクを備え、所定の制御プログラムおよびデータベースを記憶する。通信部503は、制御部501からの制御に従って、所定の制御を行う。
【0076】
本実施形態では、記憶部502に記憶された制御プログラムによって、呼び掛け処理部501aの機能が制御部501に付与される。呼び掛け処理部501aは、入浴時間が設定時間を超過したことを示す長時間入浴通知を、台所リモコン13を介して安否確認部123bから受信したことに基づいて、入浴者に対し呼び掛けを行うための処理を実行する。
【0077】
本実施形態では、予め、給湯装置10に対して遠隔制御を行うことが可能な携帯端末装置30が、給湯装置10に対応付けて、サーバ50に登録される。すなわち、予め、給湯装置10と携帯端末装置30とがペアリングされ、ペアリングを示す情報(ペアリング情報)が、サーバ50において管理される。具体的には、給湯装置10のID情報と携帯端末装置30のID情報とが互いに対応づけられて、ペアリング情報が構成される。このようなペアリングは、たとえば、給湯装置10が設置された宅内H10に設置された台所リモコン13を介して行われる。これにより、悪意の第三者によって不当に、携帯端末装置30と給湯装置10とがペアリングされる可能性が減少する。
【0078】
【0079】
ここでは、給湯装置10が台所リモコン13(無線通信部138)のID情報により特定されている。台所リモコン13のID情報に、当該給湯装置10を制御可能な携帯端末装置30のID情報とアドレス情報が対応づけられる。また、各携帯端末装置30の所有者の名前が、各携帯端末装置30のID情報に対応づけられる。各携帯端末装置30の所有者の名前は、ペアリングの際に、当該所有者により入力されて設定される。
【0080】
この他、各携帯端末装置30のID情報には、入浴タイマーの設定の有無が対応づけられる。ここで、入浴タイマーとは、入浴状態のまま設定時間が経過すると、そのことを携帯端末装置30に報知する機能である。入浴タイマーの設定の有無(オン/オフ)は、携帯端末装置30に表示される所定の設定画面を用いて設定される。
【0081】
図5(a)は、携帯端末装置30にインストールされた給湯システム1のアプリケーションプログラムが起動された場合に、携帯端末装置30の表示入力部304に表示されるホーム画面600を示す図である。
【0082】
ホーム画面600は、領域610、620、630に区分されている。領域610には、名称表示部611と、給湯温度表示部612と、風呂温度表示部613と、風呂湯量表示部614と、浴槽画像615と、入浴時間表示部616と、が含まれている。
【0083】
名称表示部611には、遠隔監視が適用される給湯装置10の名称が表示される。名称表示部611の表示には、ペアリングの際に設定された給湯装置10の名称が用いられる。給湯温度表示部612、風呂温度表示部613および風呂湯量表示部614には、それぞれ、随時、サーバ50から携帯端末装置30が受信した状態情報に基づいて、現在の給湯温度、風呂温度および風呂湯量の設定状態が示される。
【0084】
浴槽画像615には、現在の風呂湯量の設定状態が浴槽に溜められる水の画像として表示される。上記のように、水位センサ114からの出力により浴槽に人が入浴中であることが検知されている場合、そのことを示す情報が、随時、サーバ50から携帯端末装置30に送信される。これにより、浴槽画像615に、人が浴槽に入浴していることを示す画像M1が付加される。また、入浴時間表示部616には、随時、サーバ50から携帯端末装置30に送信される入浴タイマーの計測時間に基づいて、浴槽に対する現在の入浴時間が表示される。
【0085】
なお、浴室に人がいることが人感センサ128により検知され、且つ、入浴中であることが水位センサ114により検知されていない場合、画像M1に代えて、浴槽の外に人がいることを示す画像が領域610に含まれる。
【0086】
領域620には、所定の設定等を行うためのボタン621~624が表示される。ボタン621~624は、それぞれ、追い焚き機能の設定、風呂自動機能の設定、風呂洗浄機能の設定および入浴タイマーの設定のためのボタンである。領域630には、遠隔操作の対象となる機能を切り替えるための4つのボタンが表示される。
【0087】
携帯端末装置30の使用者は、ホーム画面600を参照することにより、給湯装置10の状況を確認できる。すなわち、使用者は、自宅に居る人の風呂の使用状況を種々確認することができる。これにより、使用者は、宅外および宅内の何れにいる場合にも、ふろの使用状況を的確に把握できる。
【0088】
また、使用者は、ホーム画面600においてボタン624を操作することにより、入浴タイマーを設定できる。
【0089】
図5(b)は、入浴タイマーの設定画面700を示す図である。
【0090】
設定画面700は、
図5(a)のホーム画面600において、使用者がボタン624を操作することにより表示される。設定画面700は、領域710、720、730、740に区分されている。領域710には、この表示画面が入浴タイマーの設定画面であることを示す見出しが表示される。領域720には、入浴タイマーの機能の説明と、領域730の数字の意味を示す表記が含まれている。領域730には、入浴タイマーの設定時間が表示される。使用者は、領域730を上下にスワイプすることにより、入浴タイマーの設定時間を設定できる。領域740には、3つのボタン741、742、743が含まれている。
【0091】
領域730の設定時間が設定された後、ボタン741が操作されると、設定された設定時間で当該携帯端末装置30に入浴タイマー機能が設定される。また、入浴タイマー機能が設定されている状態において、ボタン741が操作されると、入浴タイマー機能が解除される。これにより、ボタン741の標記がOFFに変更される。ボタン743が操作されると、設定画面700が閉じられて、
図5(a)のホーム画面600に戻る。入浴タイマーが設定されると、
図4のペアリング情報に、入浴タイマーがオンであることを示す情報と設定時間が登録される。
【0092】
このとき、どの携帯端末装置30の設定時間が優先されるかを示す優先情報が併せて登録される。優先情報で優先権が付与された携帯端末装置30により設定された設定時間が、ペアリング情報でペアリングされた携帯端末装置30のグループにおける入浴タイマーの設定時間として用いられる。
【0093】
また、
図5(b)の設定画面700において、ボタン742が操作されると、当該携帯端末装置30に対応づけられた給湯装置10の浴室リモコン12において、呼び掛け動作が実行される。これにより、浴室リモコン12から、浴室内の人に異常がないかを問い合わせるための音声メッセージが出力される。使用者は、
図5(a)のホーム画面600を参照して、浴室内に人がいることを把握すると、任意に、ボタン742を操作して、浴室内の人に対して呼び掛けを行える。すなわち、入浴タイマーに設定された設定時間が経過しない場合であっても、使用者は、必要に応じて、ボタン742を操作して、浴室内の人に対して呼び掛けを行うことができる。
【0094】
図6(a)、(b)および
図7は、それぞれ、入浴タイマー動作時における、台所リモコン13、サーバ50および携帯端末装置30が実行する制御を示すフローチャートである。
【0095】
図6(a)を参照して、浴室リモコン12の制御部123は、給湯器11の入退浴検知部111aから入浴開始の通知を受信すると(S101:YES)、入浴タイマー部123aを起動し(S102)、入浴タイマー部123aのカウント値(計時時間)が入浴タイマーの設定時間に到達したか否かを判定する(S103)。
【0096】
入浴タイマー部123aのカウント値が設定時間に到達する前に(S103:NO)、入浴者が浴槽2から退出したことの通知を入退浴検知部111aから受信すると(S105:YES)、制御部123は、入浴タイマー部123aを終了させて(S106)、処理を終了する。
【0097】
他方、入浴者が浴槽2から退出しないまま(S105:NO)、入浴タイマー部123aのカウント値が入浴タイマーの設定時間に到達すると(S103:YES)、制御部123は、入浴状態が入浴タイマーの設定時間以上継続したこと(長時間入浴が生じたこと)を示す長時間入浴通知を、安否確認部123bにより、台所リモコン13を介して、サーバ50に送信する(S104)。そして、制御部123は、入浴タイマー部123aの計時を終了させて(S106)、処理を終了する。
【0098】
図6(b)を参照して、サーバ50の制御部501は、台所リモコン13から長時間入浴通知を受信すると(S201:YES)、受信した長時間入浴通知を、呼び掛け処理部501aの機能により、当該台所リモコン13に対応付けられ、且つ、
図4のペアリング情報において入浴タイマーがONに設定されている全ての携帯端末装置30に送信する(S202)。
【0099】
図7を参照して、携帯端末装置30の制御部301は、サーバ50から長時間入浴通知を受信すると(S301:YES)、入浴者に呼び掛けを行うための呼び掛け操作を受け付ける処理を実行する(S302)。
【0100】
ステップS302の処理において、制御部301は、給湯システム1のアプリケーションプログラムの起動時に表示するホーム画面600において、
図8(a)に示すように、ボタン624を点滅させて、入浴時間が設定時間を超過したことを報知し、当該携帯端末装置30の使用者に、ボタン624の操作を促す。これに応じて、使用者がボタン624を操作すると、制御部301は、画面を、
図8(b)の設定画面に切り替えて、ボタン742を点滅させ、当該使用者に、ボタン742の操作を促す。
【0101】
図7に戻り、使用者が、
図8(b)の設定画面700においてボタン742を操作すると、制御部301は、呼び掛け操作が行われたと判定し(S303:YES)、入浴者に呼び掛けを行うための呼び掛け指令をサーバ50に送信する(S304)。さらに、制御部301は、入浴者に呼び掛けを行ったことを当該携帯端末装置30の使用者に報知するための第1呼び掛け済み報知を行う(S305)。
【0102】
ステップS305の第1呼び掛け済み報知において、制御部301は、
図9(a)に示す第1呼び掛け済み画面810を表示入力部304に表示させる。第1呼び掛け済み画面810は、呼び掛けを行ったことを報知するメッセージ811と、入浴者からの応答待ち状態であることを報知するメッセージ812と、再度の呼び掛けを受け付けるためのボタン813とを含んでいる。
【0103】
図6(b)を参照して、サーバ50の制御部501は、
図7のステップS304において送信された呼び掛け指令を、何れかの携帯端末装置30から受信すると(S203:YES)、呼び掛け処理部501aの機能により、当該携帯端末装置30に対応付けられている給湯装置10(台所リモコン13)に対して、呼び掛け指令を送信する(S204)。
【0104】
さらに、サーバ50の制御部501は、呼び掛け処理部501aの機能により、当該給湯装置10(台所リモコン13)に対応付けられ、且つ、
図4のペアリング情報において入浴タイマーがONに設定されている携帯端末装置30のうち、呼び掛け指令の送信元の携帯端末装置30以外の携帯端末装置30に対して、呼び掛け実行通知を送信する(S205)。
【0105】
図7に戻り、携帯端末装置30の制御部301は、呼び掛け操作がなされる前に(S303:NO)、
図6(b)のステップS205においてサーバ50から送信される呼び掛け実行通知を受信すると(S306:YES)、他の携帯端末装置30から入浴者に呼び掛けが行われたことを当該携帯端末装置30の使用者に報知するための第2呼び掛け済み報知を行う(S307)。
【0106】
ステップS307の第2呼び掛け済み報知において、制御部301は、
図9(b)に示す第2呼び掛け済み画面820を表示入力部304に表示させる。携帯端末装置30が呼び掛け実行通知を受信したタイミングにおいて、未だ、給湯システム1のアプリケーションブログラムが起動されていない場合、その後、当該アプリケーションプログラムが起動されることに応じて、
図8(a)のホーム画面600に代えて、
図9(b)の第2呼び掛け済み画面820が表示入力部304に表示される。他方、
図8(a)のホーム画面600または
図8(b)の設定画面が表示されている状態において、携帯端末装置30が呼び掛け実行通知を受信した場合、これらの画面が、
図9(b)の第2呼び掛け済み画面820に切り替わる。
【0107】
第2呼び掛け済み画面820は、ただいま入浴者に呼び掛け中であることを報知するメッセージ821と、入浴者に対して呼び掛けを行うか否かを問い合わせるメッセージ822と、呼び掛けを行うか否かを選択するためのボタン823、824と、継続中の入浴時間825とが含まれる。使用者は、自身も呼び掛けを行う場合は、ボタン823を操作し、他の使用者が既に呼び掛けを行ったため、自身は呼び掛けを行わない場合は、ボタン824を操作する。
【0108】
図7に戻り、第2呼び掛け済み画面820において、ボタン823が操作されると(S308:YES)、制御部301は、呼び掛け指令をサーバ50に送信する(S304)。これにより、
図6(b)のステップS204により、サーバ50から対応する給湯装置10(台所リモコン13)に呼び掛け指令が送信される。さらに、制御部301は、第1呼び掛け済み報知を行う(S305)。これにより、表示入力部304の画面が、
図9(b)の第2呼び掛け済み画面820から
図9(a)の第1呼び掛け済み画面810に切り替わる。
【0109】
他方、第2呼び掛け済み画面820において、ボタン824が操作されると(S308:NO)、制御部301は、呼び掛け指令をサーバ50に送信することなく、処理を終了する。これにより、表示入力部304の画面が、
図8(a)のホーム画面600に切り替わる。
【0110】
なお、
図9(a)の第1呼び掛け済み画面810において、使用者は、ボタン813を操作することにより、再度、入浴者に呼び掛けを行うことができる。この場合、制御部301は、呼び掛け指令をサーバ50に送信した後、
図7のステップS307以降の処理を行い、画面を
図9(b)に示す第2呼び掛け済み画面820に切り替える。あるいは、制御部301は、呼び掛け指令をサーバ50に送信した後、画面を
図8(a)のホーム画面600に切り替えてもよい。
【0111】
図6(b)のステップS204において、サーバ50の制御部501から給湯装置10(台所リモコン13)に呼び掛け指令が送信されると、台所リモコン13は、受信した呼び掛け指令を浴室リモコン12に転送する。これにより、浴室リモコン12の制御部123は、安否確認部123bの機能により、入浴者に対する呼び掛けを実行する。
【0112】
図10(a)は、台所リモコン13を介してサーバ50から呼び掛け指令を受信した場合の浴室リモコン12の制御を示すフローチャートである。なお、
図10(a)の処理は、
図6(b)のステップS204において送信された呼び掛け指令を浴室リモコン12が受信した場合の他、
図5(b)のボタン742が任意に操作されて呼び掛け指令を浴室リモコン12が受信した場合も同様に行われる。
【0113】
浴室リモコン12の制御部123は、台所リモコン13を介してサーバ50から呼び掛け指令を受信すると(S111:YES)、呼び掛け動作を実行する(S112)。具体的には、制御部123は、スピーカ126から状況を問い合わせるための音声を出力させる。これにより、
図11(a)に示すように、音声窓12aから問い合わせの音声が出力される。たとえば、浴室内の人に対して「大丈夫ですか」と問いかける音声が、音声窓12aを介して、
図2のスピーカ126から出力される。
【0114】
さらに、制御部123は、入浴者からの応答を受けるために、
図11(b)に示すように、浴室リモコン12の入力部122に配置された何れかのボタンを操作することを入浴者に促すメッセージ音声を、音声窓12aを介して、スピーカ126から出力させる。このメッセージに対し、入浴者は、自身に異常が無い場合、
図11(c)に示すように、入力部122に配置された何れかのボタンを操作する。これに応じて、制御部123は、入浴者が正常であることを示す応答をサーバ50に送信する。
【0115】
他方、入浴者に異常が生じている場合、入浴者は、
図11(a)、(b)の問いかけに対して、適切に応答することができない。たとえば、入浴者が気を失っている場合、入浴者は、入力部122のボタンを操作できない。この場合、制御部123は、
図11(b)のメッセージ音声を出力した後、入力部122に対する操作がないまま所定時間(たとえば数十秒)が経過したタイミングで、入浴者に異常が生じたことを示す応答をサーバ50に送信する。このとき、制御部123は、
図11(d)に示すように、異常の連絡を携帯端末装置30に行うことのメッセージを、音声窓12aを介して、スピーカ126から出力させてもよい。
【0116】
図10(a)に戻り、制御部123は、
図11(c)のように、呼び掛け動作に対して入浴者から応答があった場合(S113:YES)、台所リモコン13を介してサーバ50に対し、入浴者に異常がないことを示す正常通知を送信し(S114)、
図11(d)のように、呼び掛け動作に対して入浴者から応答がなかった場合(S113:NO)は、台所リモコン13を介してサーバ50に対し、入浴者に異常があることを示す異常通知を送信する(S115)。これにより、制御部123は、呼び掛け動作に係る処理を終了する。
【0117】
サーバ50の制御部501は、受信した正常通知または異常通知を、当該台所リモコン13に対応付けられている携帯端末装置30のうち、入浴タイマーがオンに設定されている携帯端末装置30の全てに送信する。
【0118】
図10(b)は、正常通知または異常通知を受信した場合に携帯端末装置30の制御部301において行われる制御を示すフローチャートである。
【0119】
携帯端末装置30の制御部301は、サーバ50から正常通知を受信した場合は(S311:YES)、正常報知処理を実行し(S312)、サーバ50から異常通知を受信した場合は(S311:NO、S313:YES)、異常報知処理を実行する(S314)。具体的には、制御部301は、正常報知処理(S312)において、
図12(a)の正常報知画面910を表示入力部304に表示させ、異常報知処理(S314)において、
図12(b)の異常報知画面920を表示入力部304に表示させる。
【0120】
正常報知画面910は、呼び掛けに対して入浴者から応答があったことを示すメッセージ911と、了承のためのボタン912とを含んでいる。また、異常報知画面920は、呼び掛けに対して入浴者から応答がなかったことを示すメッセージ921と、至急の対応を促すメッセージ922と、了承のためのボタン923とを含んでいる。これらの画面を参照することにより、携帯端末装置30の使用者は、入浴者の正常/異常を把握できる。そして、使用者は、入浴者の状態に応じて、適切な対応をとることができる。
【0121】
こうして、制御部301は、
図10(b)に示した処理を終了する。
【0122】
<実施形態の効果>
実施形態によれば、以下の効果が奏され得る。
【0123】
図7に示したように、自身の携帯端末装置30により呼び掛けを行った場合は(S303:YES)、自身の携帯端末装置30において第1呼び掛け済み報知が行われ(S304)、他の携帯端末装置30により入浴者に呼び掛けが行われた場合は(S306:YES)、自身の携帯端末装置30において第2呼び掛け済み報知が行われる(S307)。このため、当該携帯端末装置30の使用者は、自身で呼び掛けを行ったことの他、他の使用者の携帯端末装置30から入浴者に呼び掛けが行われたことを容易に把握できる。よって、入浴者に異常が無い場合に、入浴者に頻繁に呼び掛けが行われることを抑制できる。
【0124】
図7および
図9(b)に示したように、第2呼び掛け済み報知において(S307)、さらに、入浴者に呼び掛けを行うための呼び掛け操作が受け付けられる(S308、ボタン824)。これにより、当該携帯端末装置30の使用者は、他の携帯端末装置30により入浴者に呼び掛けが行われた場合であっても、適宜、自身の携帯端末装置30から入浴者に呼び掛けを行うことができる。
【0125】
また、
図9(b)に示したように、第2呼び掛け済み報知では(S307)、さらに、入浴時間825(入浴継続時間)が報知される。これにより、当該携帯端末装置30の使用者は、入浴時間825を参照することにより、自身の携帯端末装置30を用いて再度呼び掛けを行うべきか否かを円滑に判断できる。よって、使用者は、ボタン823、824の選択を円滑かつ適正に行うことができ、入浴者の安全性をより高めることができる。
【0126】
また、
図7に示したように、第2呼び掛け済み報知において呼び掛け操作を受け付けたことに基づいて(S308)、報知形態が、第1呼び掛け済み報知に切り替えられる(S305)。これにより、当該携帯端末装置30の使用者は、自身の操作に基づく呼び掛けが行われたことを明確に把握できる。
【0127】
また、
図9(b)に示したように、第1呼び掛け済み報知において、さらに、入浴者に再度呼び掛けを行うための再呼び掛け操作(ボタン813)が受け付けられる。これにより、当該携帯端末装置30の使用者は、自身の携帯端末装置30により入浴者に呼び掛けを行った場合であっても、適宜、自身の携帯端末装置30から入浴者に再度の呼び掛けを行うことができる。これにより、入浴者の安全性を高めることができる。
【0128】
また、
図9(a)、(b)に示したように、第1呼び掛け済み報知および第2呼び掛け済み報知において、互いに異なる画面(第1呼び掛け済み画面810、第2呼び掛け済み画面820)が携帯端末装置30の表示入力部304に表示される。これにより、当該携帯端末装置30の使用者は、表示された画面により、他の携帯端末装置30を用いて入浴者に呼び掛けが行われたことを円滑に把握できる。
【0129】
<変更例>
上記実施形態では、
図6(b)のステップS205において、呼び掛け指令の送信元の携帯端末装置30には呼び掛け実行通知が送信されなかったが、呼び掛け実行通知が送信される携帯端末装置30に、呼び掛け指令の送信元の携帯端末装置30が含められてもよい。この場合、呼び掛け指令の送信元の携帯端末装置30は、
図7のステップS304において呼び掛け指令を送信した後、サーバ50から呼び掛け実行通知を受信したことを条件に、ステップS305における第1呼び掛け済み報知を行ってもよい。
【0130】
また、上記実施形態では、
図7のステップS302において、
図8(a)のホーム画面600のボタン624が点滅することにより、入浴時間が設定時間を超過したことの報知と、入浴者に対する呼び掛け操作の受付が行われたが、たとえば、ステップS302において、
図13(a)に示すように、呼び掛けを行うか否かを問い合わせるメッセージ801と、呼び掛けの要否を受け付けるボタン802、803とを含む呼び掛け受付画面800が、表示入力部304に表示されてもよい。
【0131】
また、上記実施形態では、ステップS305、S308の第1呼び掛け済み報知および第2呼び掛け済み報知において、
図9(a)、(b)に示す互いに異なる構成の画面が表示されたが、報知の形態はこれに限られるものではない。たとえば、第1呼び掛け済み報知および第2呼び掛け済み報知の両方において、
図9(a)の画面が表示され、自身が呼び掛けを行ったか、他の携帯端末装置30により呼び掛けが行われたかによって、画面の背景の色を相違させてもよい。また、画面の表示とともに、音声を出力させてもよく、この音声によって、自身と他の携帯端末装置30の何れにより呼び掛けが行われたかが報知されてもよい。
【0132】
この他、
図9(a)の第1呼び掛け済み画面810に、
図9(b)の入浴時間825と同様の項目が含まれてもよい。これにより、使用者は、ボタン813による再呼び掛けの要否をより適正に判断できる。
【0133】
図13(b)に示すように、第2呼び掛け済み画面820に、既に呼び掛けを行った使用者の数を示す項目826が含まれてもよく、さらに、呼び掛けを行った携帯端末装置30の所有者(
図4参照)の表示が、第2呼び掛け済み画面820に含まれてもよい。これにより、使用者は、ボタン823による再呼び掛けの要否をより適正に判断できる。これらの項目の表示は、
図9(a)の第1呼び掛け済み画面810にも含まれてもよい。
【0134】
さらに、最終呼び掛けからの経過時間が、
図9(a)、(b)の第1呼び掛け済み画面810および第2呼び掛け済み画面820に含まれてもよい。これにより、使用者は、これらの画面において再呼び掛けの操作を行うべきか否かを、より適正に判断できる。
【0135】
また、上記実施形態では、水位センサ114の出力に基づいて、入浴の有無が検知されたが、入浴の有無の検知方法はこれに限られるものではない。たとえば、人感センサ128の検出範囲が浴槽の範囲をカバーする場合は、人感センサ128の出力に基づいて入浴の有無が検知されてもよい。あるいは、浴室リモコン12の入力部122に、入浴時に入浴者が操作するボタンが配置される場合、このボタンの操作に基づいて入浴の有無が検知されてもよい。
【0136】
また、上記実施形態では、呼び掛けに対する応答が入力部122の何れかのボタンへの操作によって行われたが、呼び掛けに対する応答方法はこれに限られるものではない。たとえば、浴室リモコン12が音声認識機能を備える場合、音声窓12aを介した音声入力により、呼び掛けに対する応答がなされてもよい。また、浴室リモコン12が音声認識機能を備えない場合、音声入力の有無により、入浴者の正常および異常を判定してもよい。
【0137】
また、上記実施形態では、入浴タイマー部123aが浴室リモコン12に設けられたが、入浴タイマー部123aの配置はこれに限られるものではない。たとえば、入浴タイマー部が、台所リモコン13またはサーバ50に設けられてもよく、携帯端末装置30に設けられてもよい。あるいは、給湯システム1に
図2以外の制御装置が配置される場合、この制御装置に入浴タイマー部123aが設けられてもよい。同様に、入退浴検知部111aや呼び掛け処理部501aも、
図2の配置に限られず、給湯器11やサーバ50以外の、給湯システム1を構成する他の装置に配置されてもよい。
【0138】
また、上記実施形態では、給湯装置10を構成する台所リモコン13に無線通信部138が設けられたが、無線通信部が給湯器11に設けられて給湯器11がルータ20に接続されてもよい。あるいは、給湯器11、浴室リモコン12および台所リモコン13以外に無線通信部を備えた制御ユニットが給湯装置10に配置され、この制御ユニットがルータ20に接続されてもよい。この場合、上記実施形態における台所リモコン13による制御は、制御ユニットによって行われる。
【0139】
また、各種報知画面の構成は、上記に示した構成に限られるものではなく、適宜、変更可能である。
【0140】
また、給湯器11の構成は、
図3に示した構成に限られるものではなく、他の構成であってもよい。たとえば、
図3の構成では、浴槽2内の湯をふろ熱交換器222に循環させることによって、浴槽2内の湯に対する追い焚きが行われたが、給湯器11が、高温の湯を浴槽に追加することにより追い焚き機能を実行する構成であってもよい。
【0141】
なお、給湯装置10を遠隔制御する端末装置に、携帯性がなく所定の場所に設置される据え置き型の端末装置が含まれてもよい。また、給湯装置10は、ガス燃料を用いるものに限らず、オイルを燃料とする給湯装置であってもよい。給湯装置10は、貯留タンクを用いた貯留式のものであってもよく、燃料電池等の発電ユニットをさらに備えた構成であってもよい。
【0142】
また、上記実施形態では、浴槽に対する所定のふろ機能を実行するふろ機能装置として、ふろ関連機能とともに給湯機能を備えた給湯装置10が例示されたが、ふろ機能装置は、ふろ関連機能のみを実行可能な装置であってもよい。たとえば、浴槽2に溜められた水を、熱交換器に循環させて暖める機能のみを有するふろ機能装置を、ふろシステムが備える構成であってもよい。この場合、ふろ機能装置は、ふろを沸かすための構成と、ふろシステムのサーバと通信するための構成とを備えていればよい。たとえば、ふろ機能装置は、上記実施形態~4と同様の浴室リモコンおよび台所リモコンの少なくとも一方を備え、このリモコンを介して、サーバに接続される構成であってもよい。
【0143】
この他、本発明の実施形態は、特許請求の範囲に記載の範囲で適宜種々の変更可能である。
【符号の説明】
【0144】
1 給湯システム(ふろシステム)
10 給湯装置(ふろ機能装置)
30 携帯端末装置
40 外部通信網
50 サーバ
123、303、501 制御部
810 第1呼び掛け済み画面
820 第2呼び掛け済み画面