(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-05
(45)【発行日】2023-12-13
(54)【発明の名称】プログラム、および情報処理装置
(51)【国際特許分類】
H04N 1/387 20060101AFI20231206BHJP
B41J 29/38 20060101ALI20231206BHJP
B41J 29/42 20060101ALI20231206BHJP
G06F 3/0481 20220101ALI20231206BHJP
【FI】
H04N1/387 110
B41J29/38 202
B41J29/42 F
G06F3/0481
H04N1/387 101
(21)【出願番号】P 2019208393
(22)【出願日】2019-11-19
【審査請求日】2022-10-14
(73)【特許権者】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000992
【氏名又は名称】弁理士法人ネクスト
(72)【発明者】
【氏名】河合 美奈
【審査官】花田 尚樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-021732(JP,A)
【文献】特表2010-523366(JP,A)
【文献】特開2005-216182(JP,A)
【文献】特開2008-171126(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 1/38 - 1/393
B41J 29/00 -29/70
G06F 3/01
3/048- 3/04895
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示インタフェースとユーザインタフェースとを備える情報処理装置のコンピュータが読み取り可能なプログラムであって、
前記コンピュータを、
複数のテンプレートのうちからいずれかのテンプレートを選択させるための選択画面を、前記表示インタフェースに表示させる第1表示制御手段として機能させ、前記テンプレートは、オブジェクトが配置された画像であり、
前記選択画面の表示に対応する、前記テンプレートを選択する操作を前記ユーザインタフェースを介して受け付けたことに応じて、選択されたテンプレートを含む編集画面を、前記表示インタフェースに表示させる第2表示制御手段と、
前記編集画面に対応する、前記選択されたテンプレートに配置された前記オブジェクトの編集を指示する編集操作を前記ユーザインタフェースを介して受け付けたことに応じて、当該編集操作によって指示された編集を前記オブジェクトに施した編集画像を示す編集画像データを作成する作成手段と、
前記作成手段において作成された編集画像データを出力する出力手段と、
して機能させ、
前記オブジェクトには、前記編集操作により編集可能なオブジェクトと編集不能なオブジェクトとがあり、
前記編集操作のうち1の編集操作には、対応する編集方法が複数あり、前記複数のテンプレートそれぞれには、複数の編集方法のうちの何れかが対応付けられており、
前記第1表示制御手段は、
前記複数のテンプレートそれぞれについて、前記編集可能なオブジェクトと前記編集不能なオブジェクトとを識別可能な態様で、前記選択画面を前記表示インタフェースに表示させるとともに、前記複数のテンプレートそれぞれについて、対応付けられている編集方法を識別可能な態様で、前記選択画面を前記表示インタフェースに表示させ、
前記作成手段は、
前記編集画面に対応する、前記選択されたテンプレートに配置された前記オブジェクトの編集を指示する前記1の編集操作を前記ユーザインタフェースを介して受け付けたことに応じて、前記選択されたテンプレートに対応付けられている編集方法で、前記編集画像データを作成することを特徴とするプログラム。
【請求項2】
前記複数のテンプレートの各々には、オブジェクトを配置するための配置領域が設定されており、
前記複数のテンプレートのうちの第1のテンプレートには、前記1の編集操作に応じて配置領域のサイズを変更して、変更されたサイズの配置領域にオブジェクトを配置する編集方法が対応付けられており、
前記複数のテンプレートのうちの前記第1のテンプレートと異なる第2のテンプレートには、前記1の編集操作に応じて、所定のサイズの配置領域にオブジェクトを配置する編集方法が対応付けられており、
前記作成手段は、
前記選択されたテンプレートが前記第1のテンプレートである場合に、前記変更されたサイズの配置領域にオブジェクトが配置された編集画像を示す編集画像データを作成し、
前記選択されたテンプレートが前記第2のテンプレートである場合に、前記所定のサイズの配置領域にオブジェクトが配置された編集画像を示す編集画像データを作成することを特徴とする請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記第1のテンプレートには、前記1の編集操作に応じて、所定のサイズのオブジェクトが納まるように配置領域のサイズを
長くして、当該変更したサイズの配置領域に前記所定のサイズのオブジェクトを配置する編集方法が対応付けられており、
前記作成手段は、
前記選択されたテンプレートが前記第1のテンプレートである場合に、前記変更したサイズの配置領域に前記所定のサイズのオブジェクトが配置された編集画像を示す編集画像データを作成することを特徴とする請求項2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記第2のテンプレートには、前記1の編集操作に応じて、前記所定のサイズの配置領域にオブジェクトが収まるようにオブジェクトのサイズを
縮小して、当該変更したサイズのオブジェクトを前記所定のサイズの配置領域に配置する編集方法が対応付けられており、
前記作成手段は、
前記選択されたテンプレートが前記第2のテンプレートである場合に、前記変更したサイズのオブジェクトが前記所定のサイズの配置領域に配置された編集画像を示す編集画像データを作成することを特徴とする請求項2又は3に記載のプログラム。
【請求項5】
前記第1表示制御手段は、
前記選択画面において、前記第1のテンプレートを、配置領域のサイズを変更してオブジェクトが配置されることを示す記号と対応付けて表示させることを特徴とする請求項2乃至4の何れか1項に記載のプログラム。
【請求項6】
表示インタフェースとユーザインタフェースとコンピュータとを備える情報処理装置であって、
前記コンピュータを、
複数のテンプレートのうちからいずれかのテンプレートを選択させるための選択画面を、前記表示インタフェースに表示させる第1表示制御手段として機能させ、前記テンプレートは、オブジェクトが配置された画像であり、
前記選択画面の表示に対応する、前記テンプレートを選択する操作を前記ユーザインタフェースを介して受け付けたことに応じて、選択されたテンプレートを含む編集画面を、前記表示インタフェースに表示させる第2表示制御手段と、
前記編集画面に対応する、前記選択されたテンプレートに配置された前記オブジェクトの編集を指示する編集操作を前記ユーザインタフェースを介して受け付けたことに応じて、当該編集操作によって指示された編集を前記オブジェクトに施した編集画像を示す編集画像データを作成する作成手段と、
前記作成手段において作成された編集画像データを出力する出力手段と、
して機能させ、
前記オブジェクトには、前記編集操作により編集可能なオブジェクトと編集不能なオブジェクトとがあり、
前記編集操作のうち1の編集操作には、対応する編集方法が複数あり、前記複数のテンプレートそれぞれには、複数の編集方法のうちの何れかが対応付けられており、
前記第1表示制御手段は、
前記複数のテンプレートそれぞれについて、前記編集可能なオブジェクトと前記編集不能なオブジェクトとを識別可能な態様で、前記選択画面を前記表示インタフェースに表示させるとともに、前記複数のテンプレートそれぞれについて、対応付けられている編集方法を識別可能な態様で、前記選択画面を前記表示インタフェースに表示させ、
前記作成手段は、
前記編集画面に対応する、前記選択されたテンプレートに配置された前記オブジェクトの編集を指示する前記1の編集操作を前記ユーザインタフェースを介して受け付けたことに応じて、前記選択されたテンプレートに対応付けられている編集方法で、前記編集画像データを作成することを特徴とする情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テンプレートを用いて画像データを作成することが可能なプログラム等に関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献に記載のように、画像を編集することが可能なプログラムが存在する。このように、画像が編集される際に、テンプレートを用いて画像を編集することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、テンプレートを用いて画像編集等が行われる際に、適切なテンプレートを選択することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、実施形態に開示するプログラムは、表示インタフェースとユーザインタフェースとを備える情報処理装置のコンピュータが読み取り可能なプログラムであって、前記コンピュータを、複数のテンプレートのうちからいずれかのテンプレートを選択させるための選択画面を、前記表示インタフェースに表示させる第1表示制御手段として機能させ、前記テンプレートは、オブジェクトが配置された画像であり、前記選択画面の表示に対応する、前記テンプレートを選択する操作を前記ユーザインタフェースを介して受け付けたことに応じて、選択されたテンプレートを含む編集画面を、前記表示インタフェースに表示させる第2表示制御手段と、前記編集画面に対応する、前記選択されたテンプレートに配置された前記オブジェクトの編集を指示する編集操作を前記ユーザインタフェースを介して受け付けたことに応じて、当該編集操作によって指示された編集を前記オブジェクトに施した編集画像を示す編集画像データを作成する作成手段と、前記作成手段において作成された編集画像データを出力する出力手段と、して機能させ、前記編集操作のうち1の編集操作には、対応する編集方法が複数あり、前記複数のテンプレートそれぞれには、複数の編集方法のうちの何れかが対応付けられており、前記第1表示制御手段は、前記複数のテンプレートそれぞれについて、対応付けられている編集方法を識別可能な態様で、前記選択画面を前記表示インタフェースに表示させ、前記作成手段は、前記編集画面に対応する、前記選択されたテンプレートに配置された前記オブジェクトの編集を指示する前記1の編集操作を前記ユーザインタフェースを介して受け付けたことに応じて、前記選択されたテンプレートに対応付けられている編集方法で、前記編集画像データを作成することを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
実施例に開示するプログラムでは、編集操作のうち1の編集操作に、対応する編集方法が複数あり、複数のテンプレートそれぞれには、複数の編集方法のうちの何れかが対応付けられている。そして、複数のテンプレートそれぞれについて、対応付けられている編集方法を識別可能な態様で、テンプレートの選択画面が表示される。これにより、ユーザが、選択画面において、編集方法を認識して、テンプレートを選択することができるため、適切なテンプレートを選択することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図13】テンプレート選択画面110を示す図である。
【
図14】テンプレート選択画面110を示す図である。
【
図15】制御プログラム30のフローチャートを示す図である。
【
図16】制御プログラム30のフローチャートを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、適宜図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明の一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、本発明の実施形態を適宜変更できることは言うまでもない。例えば、後述する各処理の実行順序は、本発明の要旨を変更しない範囲で、適宜変更できる。
【0009】
図1は、本実施形態に係るプリンタシステム1のブロック図である。
図1に示すプリンタシステム1は、PC(情報処理装置の一例)10、プリンタ50、サーバ52を備える。PC10は、CPU(コンピュータの一例)12、メモリ14、LCD(表示インタフェースの一例)16、入力I/F(ユーザインタフェースの一例)18、通信I/F20を主に備えている。これらの構成要素は、バス22を介して互いに通信可能とされている。
【0010】
PC10は、プリンタ50及びサーバ52と、通信I/F20及び通信経路56を通じて通信可能となっている。通信の方式としては、例えば、有線LAN、USB、Wi-Fi(登録商標)やBluetooth(登録商標)を採用できる。なお、プリンタ50は、例えば、ラベルプリンタであり、PC10との間で各種の情報や指示信号を送受信し、PC10による制御に基づいて、所望のテキストや画像等のオブジェクトを印刷したラベルを作成する。また、サーバ52には、各種画像データが記憶されており、PC10は、サーバ52から画像データを取得し、取得した画像データに応じた画像をLCD16に表示する。
【0011】
CPU12は、メモリ14内の制御プログラム(プログラムの一例)30に従って処理を実行する。制御プログラム30は、例えば、プリンタ50により印刷される画像の画像データを作成するためのアプリケーションプログラムである。なお、以下の説明では、制御プログラム30を実行するCPU12のことを、単にプログラム名でも記載する場合がある。例えば、「制御プログラム30が」という記載は、「制御プログラム30を実行するCPU12が」ということを意味する場合がある。
【0012】
また、メモリ14は、データ記憶領域32を備える。データ記憶領域32は、制御プログラム30の実行に必要なデータなどを記憶する領域である。なお、メモリ14は、RAM、ROM、フラッシュメモリ、HDD、PC10に着脱されるUSBメモリ等の可搬記憶媒体、CPU12が備えるバッファなどが組み合わされて構成されている。
【0013】
なお、メモリ14は、コンピュータが読み取り可能なストレージ媒体であってもよい。コンピュータが読み取り可能なストレージ媒体とは、non-transitoryな媒体である。non-transitoryな媒体には、上記の例の他に、CD-ROM、DVD-ROM等の記録媒体も含まれる。また、non-transitoryな媒体は、tangibleな媒体でもある。一方、インターネット上のサーバなどからダウンロードされるプログラムを搬送する電気信号は、コンピュータが読み取り可能な媒体の一種であるコンピュータが読み取り可能な信号媒体であるが、non-transitoryなコンピュータが読み取り可能なストレージ媒体には含まれない。
【0014】
また、LCD16は、PC10の各種情報を表示する。なお、本願のディスプレイは、液晶ディスプレイに限らず、有機ELディスプレイ等の他の表示方式のディスプレイでも良い。入力I/F18は、マウス、キーボード等を含み、ユーザ操作を入力するためのインタフェースである。
【0015】
なお、本明細書では、基本的に、プログラムに記述された命令に従ったCPU12の処理を示す。すなわち、以下の説明における「判断」、「抽出」、「選択」、「算出」、「決定」、「特定」、「取得」、「受付」、「制御」「設定」等の処理は、CPU12の処理を表している。CPU12による処理は、OSを介したハードウェア制御も含む。なお、「取得」は要求を必須とはしない概念で用いる。すなわち、CPU12が要求することなくデータを受信するという処理も、「CPU12がデータを取得する」という概念に含まれる。また、本明細書中の「データ」とは、コンピュータに読取可能なビット列で表される。そして、実質的な意味内容が同じでフォーマットが異なるデータは、同一のデータとして扱われるものとする。本明細書中の「情報」についても同様である。また、「命令」「応答」「要求」等の処理は、「命令」「応答」「要求」等を示す情報を通信することにより行われる。また、「命令」「応答」「要求」等の文言を、「命令」「応答」「要求」等を示す情報そのものという意味で記載してもよい。また、CPUによる、情報Aは事柄Bであることを示しているか否かを判断する処理を、「情報Aから、事柄Bであるか否かを判断する」のように概念的に記載することがある。CPUによる、情報Aが事柄Bであることを示しているか、事柄Cであるかを示しているかを判断する処理を、「情報Aから、事柄Bであるか事柄Cであるかを判断する」のように概念的に記載することがある。
【0016】
プリンタシステム1では、上述した構成に従って、PC10において、プリンタ50での印刷媒体であるラベルへの印刷対象のオブジェクトが編集される。この際、テンプレートを用いて、オブジェクトを編集することが可能とされている。ちなみに、ここでのテンプレートは、オブジェクトを所定の定型で配置させるための雛型であり、オブジェクトを所定の定型で配置させた画像を印刷するためのものである。そして、テンプレートを用いてオブジェクトが編集されると、印刷用の画像データが作成され、その印刷用の画像データがプリンタ50に送信される。これにより、テンプレートを用いたオブジェクトのラベルへの印刷処理が実行される。
【0017】
具体的には、まず、制御プログラム30が、
図2に示すカテゴリ選択画面70をLCD16に表示する。なお、カテゴリ選択画面70の画像データは、サーバ52に記憶されているため、制御プログラム30は、カテゴリ選択画面70の画像データをサーバ52から取得して、その画像データに基づいてカテゴリ選択画面70をLCD16に表示する。カテゴリ選択画面70は、テンプレートのカテゴリを選択するためのものであり、カテゴリ選択画面70には、複数のカテゴリに応じた複数の選択ボタン72が表示されている。そして、それら複数の選択ボタン72のうちの任意のものがユーザ操作により選択されると、選択された選択ボタン72に応じたカテゴリに属するテンプレートの選択画面がLCD16に表示される。この際、テンプレートの選択画面には、複数のテンプレート画像が表示されるが、従来のテンプレート選択画面では、それら複数のテンプレート画像は、全て同じ態様で表示される。
【0018】
具体的には、制御プログラム30は、カテゴリ選択画面70において任意の選択ボタン72が操作されると、操作された選択ボタン72に応じたカテゴリに属するテンプレート画像の画像データを、サーバ52から取得する。このテンプレート画像の画像データは、ベクタ形式の画像データであり、テンプレートのサイズを示す情報,テンプレート内に配置されるオブジェクトのサイズを示す情報,そのオブジェクトのデータ形式(例えば、テキストデータ等)を示す情報、そのオブジェクトのテンプレート内での位置を示す情報等を含む。このため、制御プログラム30は、そのベクタ形式の画像データに基づいてラスタ形式の画像データを作成し、その画像データに基づいてテンプレート画像をLCD16に表示する。これにより、
図3に示すように、複数のテンプレート画像80a~dにより構成される従来のテンプレート選択画面82がLCD16に表示される。
【0019】
この際、テンプレート選択画面82において任意のテンプレート画像80がユーザ操作により選択されると、選択されたテンプレート画像80を含む編集画面が、LCD16に表示される。そして、編集画面においてオブジェクトの編集が行われると、編集されたオブジェクトを含む画像の印刷用画像データ(編集画像データの一例)が作成される。なお、テンプレート選択画面82で選択可能なテンプレート画像80では、オブジェクトとして、テキストを任意に挿入することが可能とされており、挿入されるテキスト等に応じて印刷用画像データの作成方法が異なっている。
【0020】
詳しくは、例えば、テンプレート選択画面82においてテンプレート画像80cが選択されると、
図4に示すように、テンプレート画像80cを含む編集画面(編集画面の一例)100がLCD16に表示される。このテンプレート画像80cには、オブジェクトとして、デフォルトのテキスト「Happy Birthday」が描画されている。そして、ユーザが、入力I/F18への操作により、テンプレート画像80cに、テキスト「dear KEI」を挿入すると、
図5に示すように、テキスト「Happy Birthday dear KEI」が縮小された状態で、テンプレート画像80cにおいて描画される。
【0021】
これは、テンプレート画像80cでは、印刷対象のラベルの長さ寸法(以下、「ラベル長」と記載する)が予め設定された長さ寸法(以下、「設定寸法」と記載する)に固定されており、テンプレート画像80cでのテキストの描画領域(以下、「テキスト領域」と記載する)(配置領域の一例)も予め設定された長さ寸法に固定されているためである。なお、テンプレート画像80cの基となるベクタ形式の画像データ、つまり、制御プログラム30がサーバから取得した画像データには、ラベル長が設定寸法に固定されていることを示す情報、つまり、ラベル長が「固定」であること示す情報と、テキスト領域が予め設定された長さ寸法に固定されていることを示す情報、つまり、テキスト領域が「固定長」であること示す情報とが含まれている。
【0022】
そして、編集画面100において、テキスト「Happy Birthday dear KEI」がテンプレート画像80cに描画された状態で、印刷ボタン102が操作されることで、縮小された状態のテキスト「Happy Birthday dear KEI」を、設定寸法のラベルに印刷するための印刷用画像データが作成される。つまり、テンプレート画像80cでは、予め設定された大きさの描画領域に収まるように、サイズを縮小したテキスト「Happy Birthday dear KEI」の印刷用画像データが作成される。これにより、ラベル長を変更することなく、ラベルにテキストを印刷することができる。
【0023】
また、例えば、テンプレート選択画面82においてテンプレート画像80dが選択されると、
図6に示すように、テンプレート画像80dを含む編集画面100がLCD16に表示される。このテンプレート画像80dには、オブジェクトとして、ハート形状のマークと、デフォルトのテキスト「Happy Birthday」とが描画されている。そして、ユーザが、入力I/F18への操作により、テンプレート画像80dに、テキスト「dear KEI」を挿入すると、
図7に示すように、テキスト「Happy Birthday dear KEI」は縮小されずに、テンプレート画像80dの長さ寸法が長くされた状態で、テンプレート画像80dにおいて描画される。この際、テンプレート画像80dの後端部が伸長されることで、テンプレート画像80dの長さ寸法が長くされる。
【0024】
これは、テンプレート画像80dでは、テキスト領域の長さ寸法がテキスト全体の長さに応じて変更可能とされており、ラベル長も、テキスト領域の変更に応じて変更可能とされているためである。なお、テンプレート画像80dの基となるベクタ形式の画像データ、つまり、制御プログラム30がサーバから取得した画像データには、テキスト領域がテキスト全体の長さ寸法に応じて変更されることを示す情報、つまり、テキスト領域が「自動長」であること示す情報と、ラベル長がテキスト領域の変更に応じて変更されることを示す情報、つまり、ラベル長が「Auto」であること示す情報とが含まれている。また、テンプレート画像80dの基となるベクタ形式の画像データには、ハート形状のマークを変更することができないことを示す情報も含まれている。このため、テンプレート画像80dでは、ハート形状のマークを他の形状のマークに変更することができない。
【0025】
そして、編集画面100において、テキスト「Happy Birthday dear KEI」がテンプレート画像80dに描画された状態で、印刷ボタン102が操作されることで、ハート形状のマークと、縮小されない状態のテキスト「Happy Birthday dear KEI」とを、テキスト「Happy Birthday dear KEI」の長さ寸法に応じて変更されたラベル長のラベルに印刷するための印刷用画像データが作成される。つまり、テンプレート画像80dでは、拡大されたテキスト領域に、サイズを縮小することなく収められたテキスト「Happy Birthday dear KEI」の印刷用画像データが作成される。これにより、テキストのサイズを変更することなく、ラベルにテキストを印刷することができる。
【0026】
また、例えば、テンプレート選択画面82においてテンプレート画像80aが選択されると、
図8に示すように、テンプレート画像80aを含む編集画面100がLCD16に表示される。このテンプレート画像80aには、前端部において、オブジェクトとして、1対のクローバ形状のマークと、それら1対のクローバ形状のマークに挟まれるデフォルトのテキスト「Best Wishes」とが描画されており、後端部において、オブジェクトとして、1対のクローバ形状のマークと、それら1対のクローバ形状のマークに挟まれるデフォルトのテキスト「to You」とが描画されている。また、編集画面100では、テンプレート画像80へのテキストの挿入だけでなく、ラベル長を変更することも可能とされている。
【0027】
詳しくは、編集画面100では、テンプレート画像80の左側方に、ラベル長入力欄106が表示されており、そのラベル長入力欄106に任意の数値が入力されることで、テンプレート画像80の長さ寸法が変更される。例えば、テンプレート画像80aの基となるベクタ形式の画像データ、つまり、制御プログラム30がサーバから取得した画像データに、テンプレートの長さ方向のサイズを示す情報として、「80mm」が含まれている場合に、テンプレート選択画面82においてテンプレート画像80aが選択されると、
図8に示すように、編集画面100に、80mmに相当する長さ寸法のテンプレート画像80aが表示される。この際、ラベル長入力欄106には、「80mm」と表示される。
【0028】
そして、ユーザ操作によりラベル長入力欄106に「100mm」が入力されると、
図9に示すように、編集画面100に、100mmに相当する長さ寸法のテンプレート画像80aが表示される。つまり、テンプレート画像80aが長さ方向において伸長した状態で、編集画面100に表示される。この際、テンプレート画像80aは、前端部に描画されているクローバ形状のマーク及びテキストと後端部に描画されているクローバ形状のマーク及びテキストとの間において、伸長される。また、ユーザ操作によりラベル長入力欄106に「60mm」が入力されると、
図10に示すように、編集画面100に、60mmに相当する長さ寸法のテンプレート画像80aが表示される。つまり、テンプレート画像80aが長さ方向において収縮した状態で、編集画面100に表示される。この際、テンプレート画像80aは、前端部に描画されているクローバ形状のマーク及びテキストと後端部に描画されているクローバ形状のマーク及びテキストとの間において、縮小される。
【0029】
これは、テンプレート画像80aでは、ユーザ操作によるラベル長の変更時においてラベル中央部の長さ寸法を伸長することでラベル長が変更可能とされているためである。なお、テンプレート画像80aの基となるベクタ形式の画像データ、つまり、制御プログラム30がサーバから取得した画像データには、ラベル中央部の長さ寸法を伸長することでラベル長が変更されることを示す情報(以下、「bothends」と記載する)が含まれている。
【0030】
そして、編集画面100において、例えば、100mmに相当する長さ寸法のテンプレート画像80aが表示された状態で、印刷ボタン102が操作されることで、テンプレート画像80aに描画されているマーク及びテキストを、100mmのラベルに印刷するための印刷用画像データが作成される。つまり、100mmのラベルの前端部に印刷される1対のクローバ形状のマーク及び、それら1対のクローバ形状のマークに挟まれるテキスト「Best Wishes」の印刷用画像データと、100mmのラベルの後端部に印刷される1対のクローバ形状のマーク及び、それら1対のクローバ形状のマークに挟まれるテキスト「to You」の印刷用画像データとが作成される。これにより、ユーザの望む長さのラベルの両端部にクローバ形状のマーク及びテキストを印刷することができる。
【0031】
また、テンプレート画像80aの基となるベクタ形式の画像データには、テキスト領域が「自動長」であること示す情報と、ラベル長が「Auto」であること示す情報とが含まれている。このため、テンプレート画像80aにおいても、テンプレート画像80dと同様に、テキスト領域の長さ寸法がテキスト全体の長さに応じて変更可能とされており、ラベル長も、テキスト領域の変更に応じて変更可能とされている。つまり、
図11に示すように、ユーザが、入力I/F18への操作により、テンプレート画像80aの前端部に、テキスト「for your baby’s happy future」を挿入し、後端部に、テキスト「You」の代わりにテキスト「jasmine」を挿入すると、テキスト「Best Wishes for your baby’s happy future」及びテキスト「to jasmine」は縮小されずに、テンプレート画像80aの長さ寸法が長くされた状態で、テンプレート画像80aにおいて描画される。この際、テンプレート画像80aは、前端部に描画されているクローバ形状のマーク及びテキストと後端部に描画されているクローバ形状のマーク及びテキストとの間において、伸長される。
【0032】
なお、テンプレート画像80aの基となるベクタ形式の画像データには、クローバ形状のマークを変更することができることを示す情報も含まれている。このため、編集画面100での操作により、テンプレート画像80aでのクローバ形状のマークを他の形状のマークに変更することが可能とされている。
【0033】
また、テンプレート画像80dにおいても、テンプレート画像80aと同様に、ユーザ操作によりラベル長を変更することが可能とされている。つまり、例えば、テンプレート画像80dの基となるベクタ形式の画像データ、つまり、制御プログラム30がサーバから取得した画像データに、テンプレートの長さ方向のサイズを示す情報として、「40mm」が含まれている場合に、テンプレート選択画面82においてテンプレート画像80dが選択されると、
図6に示すように、編集画面100に、40mmに相当する長さ寸法のテンプレート画像80dが表示される。この際、ラベル長入力欄106には、「40mm」と表示される。
【0034】
そして、ユーザ操作によりラベル長入力欄106に「80mm」が入力されると、
図12に示すように、編集画面100に、80mmに相当する長さ寸法のテンプレート画像80dが表示される。つまり、テンプレート画像80dが長さ方向において伸長した状態で、編集画面100に表示される。この際、テンプレート画像80dは、前端部に描画されているハート形状のマーク及びテキストと反対側の端部、つまり、後端部において伸長される。これにより、テンプレート画像80dにおいても、ラベル長を任意の長さに変更することが可能とされている。
【0035】
このように、テンプレート画像80a及びテンプレート画像80dでは、テキストの挿入によりテキストの文字数が増えると、テキストのサイズが維持された状態でテキスト領域が拡大され、ラベル長も伸長される。この際、テンプレート画像80aでは、テンプレート画像80aの中央部が伸長され、テンプレート画像80dでは、後端部が伸長される。そして、伸長されたラベルにオブジェクトが印刷されるように、印刷用画像データが作成される。一方、テンプレート画像80cでは、テキストの挿入によりテキストの文字数が増えると、テキスト領域のサイズが維持された状態でテキストのサイズが縮小され、ラベル長も予め設定されている設定寸法に維持される。そして、設定寸法のラベルにオブジェクトが印刷されるように、印刷用画像データが作成される。
【0036】
さらに言えば、テンプレート画像80aでは、ユーザ操作によりラベル長を任意の長さに変更することが可能とされており、ラベル長が変更される際に、テンプレート画像80aの中央部が伸縮される。また、テンプレート画像80dでも、ユーザ操作によりラベル長を任意の長さに変更することが可能とされているが、ラベル長が変更される際には、テンプレート画像80aの後端部が伸縮される。なお、テンプレート画像80bでは、テンプレート画像80cと同様に、テキストの挿入によりテキストの文字数が増えると、テキスト領域のサイズが維持された状態でテキストのサイズが縮小され、ラベル長も予め設定されている設定寸法に維持される。そして、設定寸法のラベルにオブジェクトが印刷されるように、印刷用画像データが作成される。
【0037】
このように、テンプレート選択画面82で選択可能なテンプレート画像80では、テンプレート画像80に応じて印刷用画像データの作成方法が異なっている。一方で、従来のテンプレート選択画面82では、複数のテンプレート画像80a~dが、全て同じ態様で表示されているため、印刷用画像データの作成方法を認識することができず、操作性が悪い。つまり、
図3に示す従来のテンプレート選択画面82では、ユーザが、例えば、テキストのサイズを揃えた状態で複数のラベルを形成したい場合に、テンプレート画像80cを選択してしまうと、編集画面100において、テンプレート画像80cにテキストを挿入することで、テキストのサイズが縮小される。このような場合に、ユーザは、テンプレート選択画面82に戻り、再度、テンプレート画像80を選択する必要がある。また、ユーザが、例えば、ラベル長を揃えた状態で複数のラベルを形成したい場合に、テンプレート画像80dを選択してしまうと、編集画面100において、テンプレート画像80dにテキストを挿入することで、ラベル長が変更される。このような場合に、ユーザは、テンプレート選択画面82に戻り、再度、テンプレート画像80を選択する必要がある。このように、従来の編集画面100では、印刷用画像データの作成方法を認識することができず、操作性が悪い。
【0038】
そこで、PC10では、新たなテンプレート選択画面として、印刷用画像データの作成方法を識別可能な態様でテンプレート画像が表示される。以下に、新たなテンプレート選択画面が表示される際の制御プログラム30の処理について、
図15及び
図16に示すフローチャートを用いて、詳しく説明する。
【0039】
まず、制御プログラム30は、上述した方法と同様に、カテゴリ選択画面70をLCD16に表示する(S100)。そして、カテゴリ選択画面70において任意の選択ボタン72がユーザ操作により選択されると、制御プログラム30は、テンプレート選択画面を表示するべく、テンプレート選択画面表示サブルーチンを実行する(S102)。テンプレート選択画面表示サブルーチンでは、制御プログラム30が、選択された選択ボタン72に応じたカテゴリに属するテンプレート画像のベクタ形式の画像データを、サーバ52から取得する(S110)。そして、制御プログラム30は、1のテンプレート画像毎に、画像データを分析するべく、テンプレート画像ナンバーNを1にセットする(S112)。
【0040】
次に、制御プログラム30は、テンプレート画像ナンバーNがA以下であるか否かを判断する(S114)。なお、Aは、サーバ52から取得した画像データに応じたテンプレート画像の数を示している。つまり、制御プログラム30が4枚分のテンプレート画像の画像データをサーバ52から取得している場合に、Aは4となる。そして、テンプレート画像ナンバーNがA以下である場合(S114:YES)に、制御プログラム30は、分析対象の1のテンプレート画像の画像データに、「bothends」が含まれているか否かを判断する(S116)。「bothends」は、上述したように、テンプレート画像80aの画像データに含まれており、そのテンプレート画像80aは、ラベル長の変更によりテンプレート画像80aの中央部が伸長する。このため、分析対象の1のテンプレート画像の画像データに、「bothends」が含まれている場合(S116:YES)に、制御プログラム30は、その画像データに基づいて、中央部に省略波線を含めた状態のテンプレート画像(以下、「中央波線テンプレート画像」と記載する)の画像データを作成する(S118)。続いて、制御プログラム30は、その画像データに基づいて、中央波線テンプレート画像(
図13参照)112aをLCD16に表示する(S120)。そして、制御プログラム30は、テンプレート画像ナンバーNに1を加算して(S122)、S114に戻る。
【0041】
また、S116で分析対象の1のテンプレート画像の画像データに、「bothends」が含まれていない場合(S116:NO)に、制御プログラム30は、分析対象の1のテンプレート画像の画像データに、オブジェクトのデータ形式としてテキストデータを示す情報が含まれているか否かを判断する(S124)。この際、分析対象の1のテンプレート画像の画像データに、オブジェクトのデータ形式としてテキストデータを示す情報が含まれている場合(S124:YES)に、制御プログラム30は、分析対象の1のテンプレート画像の画像データに、テキスト領域が「自動長」であること示す情報が含まれているか否かを判断する(S126)。そして、分析対象の1のテンプレート画像の画像データに、テキスト領域が「自動長」であること示す情報が含まれている場合(S126:YES)に、制御プログラム30は、分析対象の1のテンプレート画像の画像データに、ラベル長が「Auto」であること示す情報が含まれているか否かを判断する(S128)。
【0042】
テキスト領域が「自動長」であること示す情報および、ラベル長が「Auto」であること示す情報は、上述したように、テンプレート画像80a及びテンプレート画像80dの画像データに含まれており、テンプレート画像80dの画像データに、「bothends」は含まれていない。このため、分析対象の1のテンプレート画像の画像データに、ラベル長が「Auto」であること示す情報が含まれている場合(S128:YES)に、分析対象の1のテンプレート画像の画像データは、ラベル長が変更可能であり、ラベル長が変更される際に後端部が伸長されるテンプレート画像の画像データである。そこで、制御プログラム30は、分析対象の1のテンプレート画像の画像データに基づいて、後端部に省略波線を含めた状態のテンプレート画像(以下、「後端波線テンプレート画像」と記載する)の画像データを作成する(S130)。続いて、制御プログラム30は、その画像データに基づいて、後端波線テンプレート画像(
図13参照)112dをLCD16に表示する(S120)。そして、制御プログラム30は、テンプレート画像ナンバーNに1を加算して(S122)、S114に戻る。
【0043】
また、S124で分析対象の1のテンプレート画像の画像データに、オブジェクトのデータ形式としてテキストデータを示す情報が含まれていない場合(S124:NO)には、テキストの挿入自体がないため、ラベル長の変更はない。また、S126で分析対象の1のテンプレート画像の画像データに、テキスト領域が「自動長」であること示す情報が含まれていない場合(S126:NO)および、S128で分析対象の1のテンプレート画像の画像データに、ラベル長が「Auto」であること示す情報が含まれていない場合(S128:NO)にも、上述したように、テキストの挿入に伴うラベル長の変更はない。このため、それらの場合(S124:NO,S126:NO,S128:NO)に、制御プログラム30は、分析対象の1のテンプレート画像の画像データに基づいて、省略波線を含めることなく、通常のテンプレート画像、つまり、従来のテンプレート画像の画像データを作成する(S132)。続いて、制御プログラム30は、その画像データに基づいて、通常のテンプレート画像(
図13参照)112a,112bをLCD16に表示する(S120)。そして、制御プログラム30は、テンプレート画像ナンバーNに1を加算して(S122)、S114に戻る。
【0044】
なお、制御プログラム30がサーバ52から取得した画像データの全てに対して、S116~S132の処理が実行されると、
図13に示すように、制御プログラム30がサーバ52から取得した全ての画像データに基づくテンプレート画像112a~dが、新たなテンプレート選択画面(選択画面の一例)110として表示される。この際、S114において、テンプレート画像ナンバーNがA以下でないと判断され(S114:NO)、テンプレート選択画面表示サブルーチンが終了する。
【0045】
このように、新たなテンプレート選択画面110では、ラベル長が変更可能なテンプレート画像112a,dには、省略波線が記されており、ラベル長が変更不能なテンプレート画像112b,cには、省略波線が記されていない。これにより、ユーザは、ラベル長の変更によりテキストのサイズが一定とされるテンプレート画像112a,dと、テキストのサイズの縮小によりラベル長が一定とされるテンプレート画像112b,cとを容易に識別することができる。また、テンプレート画像112a,dでは、ラベル長の変更時において伸長される部位に省略波線が記されている。これにより、ユーザは、テンプレート画像112a,dの何れの部位が伸長するかを認識することが可能となり、オブジェクト印刷後のラベルを適切に推定することができる。
【0046】
また、テンプレート選択画面110において、編集可能なオブジェクトと、編集不能なオブジェクトとを識別可能な態様で表示することも可能とされている。詳しくは、テンプレート選択画面110には、各テンプレート画像112に対応してチェック欄116が表示されている。そして、各チェック欄116が操作されると、
図14に示すように、操作されたチェック欄116に対応するテンプレート画像112において、編集可能なオブジェクトのみが表示され、編集不能なオブジェクトは非表示とされる。
【0047】
つまり、テンプレート画像112aでは、上述したように、クローバ形状のマークはユーザ操作により変更可能とされており、テキストは、当然、変更可能である。このため、チェック欄116が操作されたテンプレート画像112aでは、クローバ形状のマークとテキストとが表示される。一方、テンプレート画像112dでは、上述したように、ハート形状のマークはユーザ操作により変更不能とされており、テキストは、当然、変更可能である。このため、チェック欄116が操作されたテンプレート画像112dでは、ハート形状のマークは非表示とされ、テキストのみが表示される。なお、テンプレート画像112cのオブジェクトは、テキストだけである。このため、チェック欄116が操作されたテンプレート画像112cでは、テキストのみが表示される。また、テンプレート画像112bでは、全てのオブジェクトがユーザ操作により変更可能とされている。このため、チェック欄116が操作されたテンプレート画像112bでは、全てのオブジェクトが表示される。これにより、テンプレート選択画面110において、ユーザは、編集可能なオブジェクトと、編集不能なオブジェクトとを容易に識別することが可能となる。
【0048】
なお、ユーザがテンプレート選択画面110において、任意のテンプレート画像112を選択することで、制御プログラム30は、選択されたテンプレート画像112を含む編集画面100を、LCD16に表示する(S104)。ちなみに、編集画面100では、テンプレート画像112a,dは、省略波線の無い状態で表示される。そして、編集画面100においてテキストの挿入などの編集操作が行われた後、若しくは、ユーザ操作によるラベル長の変更操作が行われた後に、印刷ボタン102が操作されることで、制御プログラム30は、テンプレート画像112に描画されているオブジェクトの印刷用画像データを作成する(S106)。続いて、制御プログラム30は、作成した印刷用画像データをプリンタ50に送信する(S108)。これにより、プリンタ50において、ラベルの印刷処理が実行される。
【0049】
なお、S102を実行するCPU12は、第1表示制御手段の一例である。S104を実行するCPU12は、第2表示制御手段の一例である。S102を実行するCPU12は、手段の一例である。S106を実行するCPU12は、作成手段の一例である。S108を実行するCPU12は、出力手段の一例である。
【0050】
上記した実施形態によれば、以下の効果を奏する。
【0051】
上記実施形態では、テンプレート画像112を用いたテキストの編集方法には、複数種類の方法が設定されている。そして、テンプレート画像毎に、それら複数種類の編集方法のうちの何れかが対応付けられており、任意のテンプレート画像を用いてテキストが編集される際に、そのテンプレート画像に対応付けられている編集方法に従ってテキストが編集される。このため、テンプレート画像毎に対応付けられている編集方法を識別可能な態様でテンプレート選択画面110が表示される。これにより、ユーザは、テンプレート選択画面110において、テキストの編集方法を認識した状態でテンプレート画像を選択することができる。
【0052】
また、複数種類のテキストの編集方法のうちの第1の編集方法では、挿入されるテキストに応じてテキスト領域が変更され、その変更されたテキスト領域にテキストが印刷されるように画像データが作成される。一方、複数種類のテキストの編集方法のうちの第2の編集方法では、挿入されるテキストに関わらず、所定のサイズのテキスト領域にテキストが印刷されるように画像データが作成される。これにより、第1の編集方法であれば、例えば、テキストの長さ寸法に応じてテキスト領域を変更することができるため、テキストのサイズが同じの複数のラベルを作成することができる。また、第2の編集方法であれば、テキストの長さ寸法に関わらず、テキスト領域のサイズが同じの複数のラベルを作成することができる。
【0053】
また、第1の編集方法では、所定のサイズのテキストが納まるようにテキスト領域のサイズが変更され、その変更されたサイズのテキスト領域に所定のサイズのテキストが印刷されるように画像データが作成される。一方、第2の編集方法では、所定のサイズのテキスト領域に収まるように、テキストのサイズが変更され、その変更されたサイズのテキストが所定のサイズのテキスト領域に印刷されるように画像データが作成される。これにより、第1の編集方法であれば、テキストの文字数が異なる場合であっても、テキストのサイズが同じの複数のラベルを作成することができ、第2の編集方法であれば、テキストの文字数に関わらず、テキスト領域のサイズが同じの複数のラベルを作成することができる。
【0054】
また、第1の編集方法で編集されるテンプレート画像は、テンプレート選択画面110において、省略波線が記された状態で表示される。つまり、第1の編集方法で編集されるテンプレート画像は、テンプレート選択画面110において、テキスト領域が変更されることを示す態様で表示される。これにより、ユーザは、テキスト領域が変更されるテンプレートを、テンプレート選択画面110において適切に選択することが可能となる。
【0055】
また、ユーザ操作によりラベル長が変更される際に、複数種類の変更方法でラベルの長さ寸法が変更される。そして、テンプレート画像毎に、それら複数種類の変更方法のうちの何れかが対応付けられており、任意のテンプレート画像を用いて印刷用画像データが作成される際に、そのテンプレート画像に対応付けられている変更方法に従って変更されたラベル長のラベルにオブジェクトが印刷される。このため、テンプレート画像毎に対応付けられている変更方法を識別可能な態様でテンプレート選択画面110が表示される。これにより、ユーザは、テンプレート選択画面110において、ラベル長の変更方法を認識した状態でテンプレート画像を選択することができる。
【0056】
また、両端部にオブジェクトが配置されるテンプレート画像112aでは、ラベルの中央部が伸長されて変更されたラベル長のラベルにオブジェクトが印刷される。一方、一端部にオブジェクトが配置され、他端部にオブジェクトが配置されないテンプレート画像112dでは、ラベルの端部が伸長されて変更されたラベル長のラベルにオブジェクトが印刷される。これにより、オブジェクトが印刷されない部位においてラベルが伸長されるため、オブジェクトのラベルへの適切な印刷を担保することが可能となる。
【0057】
また、テンプレート選択画面110において、両端部にオブジェクトが配置されるテンプレート画像112aには、中央部に省略波線が記され、一端部にオブジェクトが配置され、他端部にオブジェクトが配置されないテンプレート画像112dには、他端部に省略波線が記されている。これにより、ユーザは、テンプレート選択画面110において、ラベルの伸長する部位を認識した状態でテンプレート画像を選択することができる。
【0058】
さらに、テンプレート選択画面110では、チェック欄116への操作により、テンプレート画像112に編集可能なオブジェクトのみが表示され、編集不能なオブジェクトは表示されない。つまり、テンプレート選択画面110では、編集可能なオブジェクトと編集不能なオブジェクトとを識別可能な態様で表示することが可能とされている。これにより、ユーザは、テンプレート選択画面110において、編集可能なオブジェクトと編集不能なオブジェクトとを認識したうえで、テンプレート画像を選択することが可能となる。
【0059】
また、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した種々の態様で実施することが可能である。具体的には、例えば、上記実施形態では、テキストの編集方法として複数種類の編集方法が設定されており、テキストの編集方法を識別することが可能な態様で、テンプレート選択画面110が表示されているが、マーク,イラスト,枠(フレーム),バーコード,背景等のオブジェクトの編集方法として複数種類の編集方法が設定されており、その編集方法を識別することが可能な態様で、テンプレート選択画面が表示されてもよい。
【0060】
また、上記実施形態では、PC10が制御プログラム30を備えているが、プリンタ50が制御プログラム30と同等のプログラムを備えていてもよい。そして、プリンタがディスプレイや入力I/Fを備えることで、プリンタ50において、上述したPC10の処理を実行することが可能となる。つまり、
図15及び
図16に示す処理を、プリンタ50において実行することが可能となる。ただし、
図15及び
図16に示す処理がプリンタ50において実行される際には、S108の処理が、印刷用画像データに基づく印刷処理となる。なお、プリンタ50が制御プログラム30と同等のプログラムを備える場合には、プリンタ50が情報処理装置の一例となる。
【0061】
また、上記実施形態では、テンプレート選択画面110において、テキストの編集に応じて伸長されるテキスト領域の部位、若しくは、ユーザ操作によるラベル長の変更で伸長されるラベルの部位が、テンプレート画像112に記される省略波線により識別されるが、省略波線と異なる記号,文字,コメント等により、それらの部位が識別されてもよい。
【0062】
また、上記実施形態では、テンプレート選択画面110において、チェック欄116への操作により、テンプレート画像112に編集可能なオブジェクトのみが表示され、編集不能なオブジェクトは表示されないことで、編集可能なオブジェクトと編集不能なオブジェクトとが識別されるが、編集可能なオブジェクトと編集不能なオブジェクトとを識別可能な態様であれば、種々の態様でテンプレート選択画面を表示することが可能である。例えば、編集可能なオブジェクトと、編集不能なオブジェクトとを異なる態様(色,模様,背景,点滅,記号,文字,コメントなど)でテンプレート選択画面110において表示することが可能である。
【0063】
また、上記実施形態では、ラベル印刷用のテンプレート画像が採用されているが、印刷媒体として、ラベルに限定されず、種々の印刷媒体への印刷用のテンプレート画像を採用することが可能である。
【0064】
また、上記実施形態では、CPU12によって
図15及び
図16に示す処理が実行される例を説明したが、これら処理は、CPU12に限らず、ASICや他の論理集積回路により実行されてもよいし、これら処理が、CPU等やASIC、他の論理集積回路が協働することにより実行されてもよい。
【符号の説明】
【0065】
10:PC、12:CPU、16:LCD、18:入力I/F、30:制御プログラム