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特許7397535情報処理システム、情報処理方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-05
(45)【発行日】2023-12-13
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20231206BHJP
【FI】
G06Q50/10
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2023019505
(22)【出願日】2023-02-10
【審査請求日】2023-05-10
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】521425652
【氏名又は名称】株式会社ゼロボード
(72)【発明者】
【氏名】渡慶次 道隆
【審査官】西村 純
(56)【参考文献】
【文献】特許第7178064(JP,B1)
【文献】米国特許出願公開第2013/0054430(US,A1)
【文献】特許第7197952(JP,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
温室効果ガスを排出する活動に対応付けて活動量を記憶する活動量記憶部と、
前記活動に対応付けて前記温室効果ガスの排出量を計算するための排出係数を記憶する排出係数記憶部であって、複数の前記活動のそれぞれに対応する複数の前記排出係数を含む排出係数セットを特定するセット特定情報に対応付けて、前記活動及び前記排出係数を記憶する、前記排出係数記憶部と、
前記セット特定情報の入力を受け付け、受け付けた前記セット特定情報に対応する前記排出係数のそれぞれに、対応する前記活動量を乗じて前記排出量を算出する排出量算出部と、
を備えることを特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
温室効果ガスを排出する活動に対応付けて活動量を活動量記憶部に記憶するステップと、
前記活動に対応付けて前記温室効果ガスの排出量を計算するための排出係数を排出係数記憶部に記憶するステップであって、複数の前記活動のそれぞれに対応する複数の前記排出係数を含む排出係数セットを特定するセット特定情報に対応付けて、前記活動及び前記排出係数前記排出係数記憶部に記憶するステップと、
前記セット特定情報の入力を受け付け、受け付けた前記セット特定情報に対応する前記排出係数のそれぞれに、対応する前記活動量を乗じて前記排出量を算出するステップと、
をコンピュータが実行することを特徴とする情報処理方法。
【請求項3】
温室効果ガスを排出する活動に対応付けて活動量を活動量記憶部に記憶するステップと、
前記活動に対応付けて前記温室効果ガスの排出量を計算するための排出係数を排出係数記憶部に記憶するステップであって、複数の前記活動のそれぞれに対応する複数の前記排出係数を含む排出係数セットを特定するセット特定情報に対応付けて、前記活動及び前記排出係数前記排出係数記憶部に記憶するステップと、
前記セット特定情報の入力を受け付け、受け付けた前記セット特定情報に対応する前記排出係数のそれぞれに、対応する前記活動量を乗じて前記排出量を算出するステップと、
をコンピュータに実行させるためのプログラム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
二酸化炭素の排出量を推定することが行われている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2022-091900号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、同じ活動でも複数の排出係数が存在する。
【0005】
本発明はこのような背景を鑑みてなされたものであり、複数の排出係数が存在する場合に排出量を計算することができる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための本発明の主たる発明は、温室効果ガスを排出する活動に対応付けて活動量を記憶する活動量記憶部と、前記活動に対応付けて前記温室効果ガスの排出量を計算するための排出係数を記憶する排出係数記憶部であって、1つの前記活動につき複数の前記排出係数を記憶する、前記排出係数記憶部と、前記排出係数を特定する情報の入力を受け付け、前記排出係数記憶部及び前記活動量記憶部を参照して、受け付けた前記情報に対応する前記排出係数に、対応する前記活動量を乗じて前記排出量を算出する排出量算出部と、を備えることを特徴とする。
【0007】
その他本願が開示する課題やその解決方法については、発明の実施形態の欄及び図面により明らかにされる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、複数の排出係数が存在する場合に排出量を計算することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の一実施形態に係る情報処理システムの全体構成例を示す図である。
図2】管理サーバ2のハードウェア構成例を示す図である。
図3】管理サーバ2のソフトウェア構成例を示す図である。
図4】管理サーバ2の動作を説明する図である。
図5】第2実施形態に係る管理サーバ2のソフトウェア構成例を示す図である。
図6】第3実施形態に係る管理サーバ2のソフトウェア構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<発明の概要>
本発明の実施形態の内容を列記して説明する。本発明は、たとえば、以下のような構成を備える。
[項目1]
温室効果ガスを排出する活動に対応付けて活動量を記憶する活動量記憶部と、
前記活動に対応付けて前記温室効果ガスの排出量を計算するための排出係数を記憶する排出係数記憶部であって、1つの前記活動につき複数の前記排出係数を記憶する、前記排出係数記憶部と、
前記排出係数を特定する情報の入力を受け付け、前記排出係数記憶部及び前記活動量記憶部を参照して、受け付けた前記情報に対応する前記排出係数に、対応する前記活動量を乗じて前記排出量を算出する排出量算出部と、
を備えることを特徴とする情報処理システム。
[項目2]
項目1に記載の情報処理システムであって、
前記排出係数記憶部は、複数の前記活動のそれぞれに対応する1つの前記排出係数を含む排出量セットを特定するセット特定情報に対応付けて前記活動及び前記排出係数を記憶し、
前記排出量算出部は、前記セット特定情報の入力を受け付け、受け付けた前記セット特定情報に対応する前記排出係数のそれぞれを、対応する前記活動量に乗じて前記排出量を算出すること、
を特徴とする情報処理システム。
[項目3]
温室効果ガスを排出する活動を特定する活動特定情報、前記活動に係る活動量、前記活動による前記温室効果ガスの排出量を計算するための排出係数、及び前記活動量を特定する活動量特定情報を対応付けるレコードを記憶するセット記憶部であって、1つの前記活動について複数の前記レコードが記憶される前記セット記憶部と、
前記活動特定情報及び前記活動量特定情報の入力を受け付け、受け付けた前記活動特定情報及び前記活動量特定情報に対応する前記レコードを前記セット記憶部から読み出し、読み出した前記レコードに含まれる前記活動量及び前記排出係数を乗じて前記排出量を算出する排出量算出部と、
を備えることを特徴とする情報処理システム。
[項目4]
項目3に記載の情報処理システムであって、
前記セット記憶部に記憶されている第1の前記レコードの第1の前記排出係数が第2の排出係数に更新された場合に、前記第1のレコードに含まれる前記活動特定情報と同じ前記活動特定情報を含む第2の前記レコードを前記セット記憶部から特定し、特定した前記第2のレコードの前記排出係数を前記第2の排出係数に更新する更新部を備えること、
を特徴とする情報処理システム。
[項目5]
項目3に記載の情報処理システムであって、
前記活動量特定情報は、複数の前記活動のそれぞれに対応する1つの前記活動量を含むセットを特定する情報であること、
を特徴とする情報処理システム。
[項目6]
温室効果ガスを排出する活動に対応付けて活動量を活動量記憶部に記憶するステップと、
前記活動に対応付けて前記温室効果ガスの排出量を計算するための排出係数を排出係数記憶部に記憶するステップであって、1つの前記活動につき複数の前記排出係数を記憶する、前記排出係数記憶部に記憶するステップと、
前記排出係数を特定する情報の入力を受け付け、前記排出係数記憶部及び前記活動量記憶部を参照して、受け付けた前記情報に対応する前記排出係数に、対応する前記活動量を乗じて前記排出量を算出するステップと、
をコンピュータが実行することを特徴とする情報処理方法。
[項目7]
温室効果ガスを排出する活動を特定する活動特定情報、前記活動に係る活動量、前記活動による前記温室効果ガスの排出量を計算するための排出係数、及び前記排出係数を特定する排出係数特定情報を対応付けるレコードをセット記憶部に記憶するステップであって、1つの前記活動について複数の前記レコードを記憶する、前記記憶するステップと、
前記活動特定情報及び前記排出係数特定情報の入力を受け付け、受け付けた前記活動特定情報及び前記排出係数特定情報に対応する前記レコードを前記セット記憶部から読み出し、読み出した前記レコードに含まれる前記活動量及び前記排出係数を乗じて前記排出量を算出するステップと、
をコンピュータが実行することを特徴とする情報処理方法。
[項目8]
温室効果ガスを排出する活動に対応付けて活動量を活動量記憶部に記憶するステップと、
前記活動に対応付けて前記温室効果ガスの排出量を計算するための排出係数を排出係数記憶部に記憶するステップであって、1つの前記活動につき複数の前記排出係数を記憶する、前記排出係数記憶部に記憶するステップと、
前記排出係数を特定する情報の入力を受け付け、前記排出係数記憶部及び前記活動量記憶部を参照して、受け付けた前記情報に対応する前記排出係数に、対応する前記活動量を乗じて前記排出量を算出するステップと、
をコンピュータに実行させるためのプログラム。
[項目9]
温室効果ガスを排出する活動を特定する活動特定情報、前記活動に係る活動量、前記活動による前記温室効果ガスの排出量を計算するための排出係数、及び前記排出係数を特定する排出係数特定情報を対応付けるレコードをセット記憶部に記憶するステップであって、1つの前記活動について複数の前記レコードを記憶する、前記記憶するステップと、
前記活動特定情報及び前記排出係数特定情報の入力を受け付け、受け付けた前記活動特定情報及び前記排出係数特定情報に対応する前記レコードを前記セット記憶部から読み出し、読み出した前記レコードに含まれる前記活動量及び前記排出係数を乗じて前記排出量を算出するステップと、
をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【0011】
<第1実施形態>
図1は、本発明の一実施形態に係る情報処理システムの全体構成例を示す図である。本実施形態の情報処理システムは、管理サーバ2を含んで構成される。管理サーバ2は、ユーザ端末1と通信ネットワークを介して通信可能に接続される。通信ネットワークは、たとえばインターネットであり、公衆電話回線網や携帯電話回線網、無線通信路、イーサネット(登録商標)などにより構築される。
【0012】
ユーザ端末1は、ユーザが操作するコンピュータである。ユーザ端末1は、例えば、スマートフォン、タブレットコンピュータ、パーソナルコンピュータなどとすることができる。
【0013】
管理サーバ2は、例えばワークステーションやパーソナルコンピュータのような汎用コンピュータとしてもよいし、あるいはクラウド・コンピューティングによって論理的に実現されてもよい。
【0014】
<管理サーバ>
図2は、管理サーバ2のハードウェア構成例を示す図である。なお、図示された構成は一例であり、これ以外の構成を有していてもよい。管理サーバ2は、CPU201、メモリ202、記憶装置203、通信インタフェース204、入力装置205、出力装置206を備える。記憶装置203は、各種のデータやプログラムを記憶する、例えばハードディスクドライブやソリッドステートドライブ、フラッシュメモリなどである。通信インタフェース204は、通信ネットワーク3に接続するためのインタフェースであり、例えばイーサネット(登録商標)に接続するためのアダプタ、公衆電話回線網に接続するためのモデム、無線通信を行うための無線通信機、シリアル通信のためのUSB(Universal Serial Bus)コネクタやRS232Cコネクタなどである。入力装置205は、データを入力する、例えばキーボードやマウス、タッチパネル、ボタン、マイクロフォンなどである。出力装置206は、データを出力する、例えばディスプレイやプリンタ、スピーカなどである。なお、後述する管理サーバ装置2の各機能部はCPU201が記憶装置203に記憶されているプログラムをメモリ202に読み出して実行することにより実現され、管理サーバ2の各記憶部はメモリ202及び記憶装置203が提供する記憶領域の一部として実現される。
【0015】
図3は、管理サーバ2のソフトウェア構成例を示す図である。管理サーバ2は、
活動量記憶部231と、
排出係数記憶部232と、
排出量記憶部233と、
活動記憶部234と、

排出量算出部211と、
排出量出力部212と、
を備える。
【0016】
<記憶部>
活動量記憶部231は、温室効果ガスを排出する活動に対応付けて活動量を記憶する。活動量記憶部231は、活動量の主体(本実施形態では企業であることを想定する。)を特定する企業IDに対応付けて、時間情報(本実施形態では年月を想定する。)と、当該時間情報が示す期間中に当該企業により行われた活動を特定するための情報と、活動量とを記憶する。活動量記憶部231は、例えば、ユーザ端末1から送信されてくる活動量を記憶することができる。
【0017】
排出係数記憶部232は、温室効果ガスの排出量を計算するための排出係数を記憶する。排出係数記憶部232は、活動に対応付けて排出係数を記憶する。排出係数記憶部232は、1つの活動につき複数の排出係数を記憶する。排出係数記憶部232は、企業IDごとに排出係数を記憶する。
【0018】
また、排出係数記憶部232は、複数の活動について、活動ごとの排出係数のセット(排出係数セット)を特定するセット特定情報に対応付けて、活動及び排出係数を記憶することができる。セット特定情報は、例えば、ラベルやタグであってよい。セット特定情報は、ユーザが設定することができる。例えば、各活動について最新の排出係数を含むものと、10年前の各活動についての排出係数とについて、排出量セットを記憶しておくことにより、同じ活動量について10年前の排出係数を用いて計算した排出量と、最新の排出係数を用いて計算した排出量とを計算することができ、これらを比較することができる。
【0019】
本実施形態では、排出係数記憶部232は、企業IDとセット特定情報(セット名)とに対応付けて、活動を特定する情報、及び排出係数を記憶する。
【0020】
排出量記憶部233は、排出量を記憶する。排出量記憶部233は、企業を示す企業ID、集計期間を示す時間情報(年月)、排出係数のセットを示すセット名、スコープ及びカテゴリ(カテゴリがある場合のみ)ごとの排出量を記憶することができる。スコープ及びカテゴリは、例えば、GHGプロトコルにより定義されるものを採用することができる。
【0021】
活動記憶部234は、活動に関する情報を記憶する。活動記憶部234は、企業IDと、活動を示す情報とに対応付けて、当該活動が属するスコープ及びカテゴリを記憶する。
【0022】
<機能部>
排出量算出部211は、排出量を算出する。排出量算出部211は、活動量に、当該活動量の活動に対応する排出係数を乗じて排出量を算出する。排出量算出部211は、排出係数を特定する情報の入力を受け付けて、排出係数記憶部及び活動量記憶部を参照し、受け付けた情報に対応する排出係数に、対応する活動量を乗じて排出量を算出することができる。排出量算出部211は、セット特定情報の入力を受け付けることができる。排出量算出部211は、受け付けたセット特定情報に対応する排出係数のそれぞれを、対応する活動量に乗じて排出量を算出することができる。排出量算出部211は、算出した排出量を排出量記憶部233に登録する。排出量算出部211は、排出量を、企業を示す企業ID、活動の年月、スコープ及びカテゴリごとに集計して排出量記憶部233に登録することができる。
【0023】
排出量出力部212は、排出量算出部211が算出した排出量を出力する。排出量出力部212は、排出量を、企業を示す企業ID、活動の年月、スコープ及びカテゴリごとに集計して出力することができる。排出量出力部212は、排出量の集計値を、数字として、あるいはグラフとして出力することができる。排出量出力部212は、排出量を表示するための画面情報を作成してユーザ端末1に送信することができる。
【0024】
<動作>
図4は、管理サーバ2の動作を説明する図である。なお、出力対象の企業IDは、例えば、ユーザの認証などにより特定されているものとする。
【0025】
管理サーバ2は、排出係数のセットの指定(セット名の入力)を受け付け(S301)、受け付けたセット名及び企業IDに対応する排出係数を排出係数記憶部232から取得する(S302)。管理サーバ2は、企業IDに対応する活動量を取得する(S303)。管理サーバ2は、例えば、活動量記憶部231から活動量を取得することができるが、ユーザ端末1から活動量を受信するようにしてもよい。
【0026】
管理サーバ2は、取得した排出係数のセットと、取得した活動量とを用いて排出量を計算する(S304)。管理サーバ2は、取得した活動量のそれぞれについて、活動に対応するセット内の排出係数を特定し、特定した排出係数に活動量を乗じて排出量を計算することができる。
【0027】
管理サーバ2は、計算した排出量を集計して出力する(S305)。
【0028】
以上のようにして、本実施形態の情報処理システムによれば、同じ活動について複数の排出係数が存在する場合に、指定した排出係数を用いて排出量を計算することができる。
【0029】
<第2実施形態>
第2実施形態では、1つの活動について複数パターンの活動量がありうるケースに対応する。図5は、第2実施形態に係る管理サーバ2のソフトウェア構成例を示す図である。第2実施形態では、管理サーバ2はさらに更新部213と、セット記憶部235と、設定情報記憶部236とを備える。
【0030】
セット記憶部235は、活動量と排出係数とのペアを記憶する。本実施形態では、1つの活動について複数の活動量が存在することを想定する。セット記憶部235は、各活動についての活動量のセットを特定するセット特定情報(セット名)と活動とに対応付けて、活動量と活動係数とを記憶する。本実施形態では、セット記憶部235は、企業を示す企業ID、時間情報(年月)、セット名、活動を特定する情報、活動量及び排出係数を含むレコード(セット情報)を記憶する。1つの活動について、複数のセット情報がセット記憶部235に登録される。第2実施形態では、1つの活動について複数の活動量が存在することを想定するが、1つの活動について1つの活動量と、複数の排出係数が存在する場合(第1実施形態と同様)であってもよい。また、1つの活動について、複数の活動量と複数の排出係数が存在する場合であってもよく、この場合には、活動量と排出係数の各ペアについてセット情報を登録することができる。セット特定情報は、例えば、ラベルやタグであってよい。セット特定情報は、ユーザが設定することができる。
【0031】
設定情報記憶部236は、活動量(及び排出係数のペア)のセットに関する設定情報を記憶する。設定情報には、企業を特定する企業ID、セット名、活動量同期フラグ、排出係数同期フラグが含まれる。活動量同期フラグは、同じ活動について異なるセット情報間で活動量を同期するかどうかを示すフラグ値である。排出係数同期フラグは、同じ活動について異なるセット情報間で排出係数を同期するかどうかを示すフラグ値である。
【0032】
排出量算出部211は、活動を特定する情報と、活動量を特定する情報(セット名)との入力を受け付けることができる。排出量算出部211は、受け付けた活動及びセット名に対応するセット情報をセット記憶部235から読み出し、読み出したセット情報に含まれる活動量及び排出係数を乗じて活動ごとの排出量を算出することができる。
【0033】
更新部213は、セット情報が更新された場合に、セット情報の同期を行う。更新部213は、セット情報が更新された場合に、更新されたセット情報の活動と同じ活動の他のセット情報を更新する。更新部213は、あるセット情報が更新された場合に、更新されたセット情報の企業IDに対応する設定情報を設定情報記憶部236から読み出す。更新部213は、読み出した設定情報の活動量同期フラグが真である場合、セット情報の活動量が更新されたときには、更新されたセット情報に含まれる活動及びセット名と同じ活動及びセット名に対応する他のセット情報をセット記憶部235から検索し、検索した他のセット情報の活動量を、更新されたセット情報の活動量に更新する。更新部213は、読み出した設定情報の排出係数同期フラグが真である場合、セット情報の排出係数が更新されたときには、更新されたセット情報に含まれる活動及びセット名と同じ活動及びセット名に対応する他のセット情報をセット記憶部235から検索し、検索した他のセット情報の排出係数を、更新されたセット情報の排出係数に更新する。
【0034】
排出量算出部211は、セット特定情報(セット名)の指定を受け付けて、受け付けたセット名(及び企業ID)に対応するセット情報をセット記憶部235から読み出し、読み出したセット情報に記憶されている活動量と排出係数とを乗じることにより、活動ごとの排出量を計算することができる。
【0035】
<第3実施形態>
第3実施形態では、1つの活動について複数の活動量が活動量記憶部231に登録されることを想定する。図6は、第3実施形態に係る管理サーバ2のソフトウェア構成例を示す図である。活動量記憶部231は、企業ID、セット名、年月及び活動に対応付けて活動量を記憶する。したがって、1つの活動について、異なるセット名の複数の活動量が登録されうる。ここでセット名は、活動量を特定する情報となりうる。図6の例では、排出係数記憶部232は、第1実施形態と同様にセット名に対応付けて排出係数を管理しているが、セット名を省略し、1つの活動について1つの排出係数を管理するようにしてもよい。
【0036】
排出量算出部211は、セット名の指定を受け付けて、受け付けたセット名と企業IDとに対応する年月、活動及び活動量を活動量記憶部231から読み出して、読み出した活動(及びセット名)に対応する排出係数を排出係数記憶部232から読み出し、読み出した活動量と、読み出した排出係数とを乗じて、活動ごとの排出量を算出することができる。
【0037】
以上、本実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物も含まれる。
【符号の説明】
【0038】
1 ユーザ端末
2 管理サーバ
【要約】
【課題】複数の排出係数が存在する場合に排出量を計算することができるようにする。
【解決手段】温室効果ガスを排出する活動に対応付けて活動量を記憶する活動量記憶部と、活動に対応付けて温室効果ガスの排出量を計算するための排出係数を記憶する排出係数記憶部であって、1つの活動につき複数の排出係数を記憶する、排出係数記憶部と、排出係数を特定する情報の入力を受け付け、排出係数記憶部及び活動量記憶部を参照して、受け付けた情報に対応する排出係数に、対応する活動量を乗じて排出量を算出する排出量算出部と、を備えることを特徴とする。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6