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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-05
(45)【発行日】2023-12-13
(54)【発明の名称】貯蔵庫
(51)【国際特許分類】
   F25D 19/00 20060101AFI20231206BHJP
   F25D 29/00 20060101ALI20231206BHJP
【FI】
F25D19/00 560C
F25D19/00 560A
F25D29/00 Z
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2019189486
(22)【出願日】2019-10-16
(65)【公開番号】P2021063627
(43)【公開日】2021-04-22
【審査請求日】2022-09-26
(73)【特許権者】
【識別番号】000194893
【氏名又は名称】ホシザキ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001036
【氏名又は名称】弁理士法人暁合同特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】渡部 守
(72)【発明者】
【氏名】長澤 文雄
(72)【発明者】
【氏名】山本 剛一
【審査官】庭月野 恭
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-257460(JP,A)
【文献】実開昭51-067464(JP,U)
【文献】特開2001-245759(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0340466(US,A1)
【文献】実開昭48-079370(JP,U)
【文献】特開平08-257327(JP,A)
【文献】実公昭47-017871(JP,Y1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F25D 19/00
F25D 29/00
F24F 13/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口を有する機械室を少なくとも備える貯蔵庫本体と、
前記開口を覆う形で前記貯蔵庫本体に取り付けられる第1パネルと、
前記貯蔵庫本体と前記第1パネルとの少なくとも一方に取り付けられる第2パネルと、
前記第1パネルと前記第2パネルとの間に介在するよう配されて前記第2パネルにより覆われるエアフィルタと、を備え
前記第1パネルには、当該貯蔵庫に備わる機器を操作することが可能な操作盤が設けられており、
前記第2パネルは、前記操作盤を覆うよう配される貯蔵庫。
【請求項2】
前記第2パネルは、前記第1パネルのうち少なくとも前記エアフィルタから前記操作盤にわたる範囲を覆うよう配される請求項1に記載の貯蔵庫。
【請求項3】
前記第2パネルは、前記エアフィルタを覆う閉状態と、前記エアフィルタを外部に露出させる開状態と、のいずれかになるよう開閉可能な形で前記第1パネルに対して取り付けられている請求項1又は請求項2に記載の貯蔵庫。
【請求項4】
前記第1パネルは、磁石に吸着される磁性材料からなる第1パネル側磁性部を有するのに対し、前記第2パネルは、磁石に吸着される磁性材料からなる第2パネル側磁性部を有しており、
前記第1パネル側磁性部と前記第2パネル側磁性部との少なくとも一方が磁石とされていて他方との間に発生する磁力を利用して前記第1パネルに対して前記第2パネルが保持されるようになっており、
前記第1パネル側磁性部は、前記エアフィルタの縁部に隣り合うよう配されて前記エアフィルタを位置決め可能とされる請求項3に記載の貯蔵庫。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書が開示する技術は、貯蔵庫に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、貯蔵庫の一例として下記特許文献1に記載されたものが知られている。この特許文献1に記載された貯蔵庫では、エアフィルタが、凝縮器の前面と、前面パネルにおける吸気口の前面と、の両方に装着することが可能とされている。凝縮器は、圧縮機などと共に冷凍ユニットを構成していて、機械室内の収納スペースに出し入れ可能に収納されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2005-156096号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記した特許文献1に記載された貯蔵庫において、エアフィルタを凝縮器の前面に装着した場合には、エアフィルタの手入れに際してエアフィルタの着脱を行うときに、機械室内に作業者の手が入って機械室内の部材(機械部品、配線など)に干渉するおそれがある。一方、エアフィルタを前面パネルにおける吸気口の前面に装着した場合には、貯蔵庫の使用者がエアフィルタに対して不用意に干渉する事態が生じ易く、それに起因してエアフィルタに位置ずれや脱落が生じるおそれがある。
【0005】
本願明細書に記載の技術は、上記のような事情に基づいて完成されたものであって、作業者が機械室内の部材に干渉し難くするとともに、使用者がエアフィルタに不用意に干渉し難くすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)本願明細書に記載の技術に関わる貯蔵庫は、開口を有する機械室を少なくとも備える貯蔵庫本体と、前記開口を覆う形で前記貯蔵庫本体に取り付けられる第1パネルと、前記貯蔵庫本体と前記第1パネルとの少なくとも一方に取り付けられる第2パネルと、前記第1パネルと前記第2パネルとの間に介在するよう配されて前記第2パネルにより覆われるエアフィルタと、を備える。
【0007】
上記構成の貯蔵庫によれば、貯蔵庫本体に備わる機械室の開口は、第1パネルによって覆われており、その第1パネルと第2パネルとの間にエアフィルタが介在している。従って、エアフィルタの手入れに際しては、作業者は第1パネルと第2パネルとの間に介在するエアフィルタを取り外すなどすればよく、機械室内に作業者の手が入るのが避けられる。これにより、エアフィルタを着脱する際に作業者が機械室内の部材(機械部品、配線など)に干渉する事態が防止される。そして、第1パネルと第2パネルとの間に介在するエアフィルタは、貯蔵庫本体と第1パネルとの少なくとも一方に取り付けられる第2パネルにより覆われる。従って、当該貯蔵庫の使用者が使用中にエアフィルタに対して不用意に干渉する事態が生じ難くなる。これにより、エアフィルタに不用意な位置ずれや脱落が生じ難くなる。また、エアフィルタが第2パネルにより覆われることで、外観が優れたものとなる。
【0008】
(2)また、前記第2パネルは、前記貯蔵庫本体と前記第1パネルとのうちの前記第1パネルに取り付けられる。このようにすれば、機械室内のメンテナンスを行う際には、第2パネルが取り付けられた状態の第1パネルを貯蔵庫本体から取り外せばよい。つまり、第1パネル及び第2パネルを一括して貯蔵庫本体から取り外すことができるから、機械室内のメンテナンスを行う際の作業性が優れたものとなる。
【0009】
(3)また、前記第2パネルは、前記エアフィルタを覆う閉状態と、前記エアフィルタを外部に露出させる開状態と、のいずれかになるよう開閉可能な形で前記第1パネルに対して取り付けられている。このようにすれば、エアフィルタの手入れに際しては、第1パネルに取り付けられた第2パネルを開状態とし、エアフィルタを外部に露出させる。これにより、エアフィルタの着脱作業を行うことができる。手入れを終えた後には、第1パネルに取り付けられた第2パネルを閉状態とすることで、エアフィルタを第2パネルにより覆うことができる。このように、エアフィルタの手入れを行う際に、第2パネルを第1パネルから取り外す必要がないから、作業性が優れたものとなる。
【0010】
(4)また、前記第1パネルは、磁石に吸着される磁性材料からなる第1パネル側磁性部を有するのに対し、前記第2パネルは、磁石に吸着される磁性材料からなる第2パネル側磁性部を有しており、前記第1パネル側磁性部と前記第2パネル側磁性部との少なくとも一方が磁石とされていて他方との間に発生する磁力を利用して前記第1パネルに対して前記第2パネルが保持されるようになっており、前記第1パネル側磁性部は、前記エアフィルタの縁部に隣り合うよう配されて前記エアフィルタを位置決め可能とされる。このようにすれば、第2パネルは、第1パネル側磁性部と第2パネル側磁性部との間で発生される磁力によって第1パネルに取り付けられた状態に保持される。エアフィルタの手入れなどに際して第1パネルに対する第2パネルの取り付け状態を変化させる際の作業性が優れたものとなる。エアフィルタの手入れなどに際して第1パネルに対してエアフィルタを取り付けるとき、第1パネル側磁性部がエアフィルタの縁部に干渉されるなどして、エアフィルタが適切な取付位置に位置決めされる。これにより、エアフィルタを覆う第2パネルがエアフィルタに対して不用意に干渉する事態が生じ難くなる。
【0011】
(5)また、前記第1パネルには、当該貯蔵庫に備わる機器を操作することが可能な操作盤が設けられており、前記第2パネルは、前記操作盤を覆うよう配される。このようにすれば、操作盤は、エアフィルタと共に第2パネルによって覆われることで外部に露出することが避けられる。これにより、操作盤が誤操作される事態が生じ難くなるとともに外観が優れたものとなる。
【0012】
(6)また、前記第2パネルは、前記第1パネルのうち少なくとも前記エアフィルタから前記操作盤にわたる範囲を覆うよう配される。このようにすれば、第1パネルのうち少なくともエアフィルタから操作盤にわたる範囲が第2パネルによって覆われて外部に露出することが避けられる。これにより、外観がより優れたものとなる。
【0013】
(7)また、前記貯蔵庫本体の天面には、作業台が設けられている。このようにすれば、当該貯蔵庫の使用者は貯蔵庫本体の天面に設けられた作業台を利用して作業を行うことができる。エアフィルタは、第2パネルにより覆われているので、作業台上での作業中に使用者がエアフィルタに不用意に干渉する事態が生じ難くなっている。
【発明の効果】
【0014】
本願明細書に記載の技術によれば、作業者が機械室内の部材に干渉し難くするとともに、使用者がエアフィルタに不用意に干渉し難くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】実施形態1に係る冷却貯蔵庫の斜視図
図2】冷却貯蔵庫の概略的な断面図
図3】冷却貯蔵庫に備わるパネルユニットにおける第2パネルを開いた状態を示す斜視図
図4】パネルユニットにおける第2パネルを開いた状態を示す冷却貯蔵庫の正面図
図5】冷却貯蔵庫における図4のA-A線断面図
図6】パネルユニットにおける第2パネルを開き且つエアフィルタを取り外した状態を示す斜視図
図7】冷却貯蔵庫におけるパネルユニットにおける第2パネルを開き且つエアフィルタを取り外した状態の側断面図
図8】冷却貯蔵庫における図4のB-B線断面図
図9】パネルユニットにおける第2パネルを閉じた状態を示す冷却貯蔵庫の正面図
図10】冷却貯蔵庫における図9のB-B線断面図
図11図10の要部拡大図
【発明を実施するための形態】
【0016】
<実施形態1>
実施形態1を図1から図11によって説明する。本実施形態では、貯蔵庫として横型(テーブル型)の冷却貯蔵庫10を例示する。なお、各図面にはX軸、Y軸及びZ軸を示しており、各軸方向が各図面で示した方向となるように描かれている。このうちZ軸方向は、鉛直方向とほぼ一致し、X軸方向及びY軸方向は、水平方向とほぼ一致している。また、特に断りがない限りは、上下の記載については鉛直方向を基準とする。
【0017】
冷却貯蔵庫10は、図1及び図2に示すように、横長の箱体である貯蔵庫本体11を備える。貯蔵庫本体11は、ステンレス鋼板等の金属板を主体として構成されており、貯蔵室12と機械室13とを有している。貯蔵室12は前面が開口されており、その開口が観音開き式の一対の断熱扉14によって開閉可能な構成となっている。これにより、開口を通じて貯蔵室12に対して貯蔵物を出し入れすることが可能となっている。貯蔵庫本体11の天面には、作業台15が設けられている。この冷却貯蔵庫10の使用者は、作業台15上にて貯蔵室12から取り出した貯蔵物の調理などの作業を行うことが可能とされ、利便性に優れる。また、貯蔵庫本体11は、底面に設けられた4つの脚部16によって支持されている。
【0018】
機械室13は、貯蔵室12の側方(図1及び図2の左側)に設けられている。機械室13は、前面に開口13Aを有する箱形に形成されており、この開口13Aを覆う形でパネルユニット17が配されている。パネルユニット17に関しては後に詳しく説明する。機械室13には開口13Aを通して冷却ユニット18が引き出し可能に収納されている。なお、冷却ユニット18を収納したり取り出したりする際には、パネルユニット17を取り外した状態として開口13Aを開放すればよい。冷却ユニット18には、基台19と、圧縮機20と、凝縮器21と、冷却器22と、冷却ファン23と、が少なくとも備えられる。
【0019】
機械室13は、図2に示すように、仕切り壁13Bによって上下に仕切られており、その上部には冷却器22が、下部には圧縮機20及び凝縮器21が、それぞれ収容されている。圧縮機20及び凝縮器21は、基台19上に取り付けられており、基台19と共に機械室13の下部に収容されている。凝縮器21は、取付部材を介して冷却器22に取り付けられることでユニット化が図られている。なお、凝縮器21の後面側には、凝縮器21を空冷するために凝縮器ファンが設けられている。機械室13の上部は、冷却器22が収容される冷却器室24を構成している。冷却器室24は、隣り合うよう配される貯蔵室12に連通している。冷却器22は、圧縮機20及び凝縮器21と配管を介して循環接続されることで冷凍サイクルを構成する。冷却ファン23は、冷却器22に対して貯蔵室12側に隣り合う位置に配されており、冷却器22にて生成された冷気を貯蔵室12に向けて吹き出すことが可能とされる。
【0020】
パネルユニット17について詳しく説明する。パネルユニット17は、図1に示すように、貯蔵庫本体11に対して着脱可能な形で取り付けられていて、機械室13の開口13Aを覆うものとされる。パネルユニット17は、機械室13の開口13Aを覆う形で貯蔵庫本体11に取り付けられる第1パネル(内側パネル)30と、第1パネル30の外面側に取り付けられるエアフィルタ31と、第1パネル30に取り付けられて少なくともエアフィルタ31を覆う第2パネル(外側パネル)32と、を含む。
【0021】
第1パネル30は、図3から図5に示すように、全体として縦長で貯蔵庫本体11側の面が開口した浅い箱型をなしており、磁石につく磁性材料であるステンレスなどからなる板材を曲げ加工などすることで上記のような形状に形成されている。第1パネル30は、機械室13の開口13Aと同等の大きさを有しており、長辺方向がZ軸方向と、短辺方向がX軸方向と、板厚方向がY軸方向と、それぞれ一致している。第1パネル30は、縦長の板状をなす第1パネル本体30Aと、第1パネル本体30Aの外周縁からY軸方向に沿って貯蔵庫本体11側に向けて突き出す4つの側板30Bと、短辺側の2つの側板30Bの突き出し端から外向きにそれぞれ張り出す2つの外向き張り出し部30Cと、を有する。このうちの2つの外向き張り出し部30Cは、ネジ部材によって貯蔵箱本体11における機械室13の開口13Aの縁部に対してそれぞれ固定されている。従って、第1パネル30並びにパネルユニット17を貯蔵箱本体11から取り外す場合には、2つのネジ部材を取り外すようにすればよい。短辺側の2つの側板30Bにおける内面には、図5に示すように、機械室13の開口13Aの縁部からY軸方向に沿って外側に向けて突き出す受け板25があてがわれている。受け板25は、貯蔵庫本体11に取り付けられている。また、第1パネル30は、長辺側の2つの側板30Bの突き出し端から内向きにそれぞれ張り出す内向き張り出し部30Dを有する(図8を参照)。
【0022】
第1パネル本体30Aのうち、機械室13の下部と対向する部分(下部)には、図6に示すように、機械室13内に外気を取り込むための吸気口30A1と、エアフィルタ31を取り付けるための取付孔30A2と、がそれぞれ開口形成されている。吸気口30A1は、正面から視て横長の長円形状をなしており、複数(13個)がZ軸方向(縦方向)に沿って所定ピッチで並んで列をなすとともに、この列がX軸方向について間隔を空けて2つ並ぶよう配列されている。吸気口30A1を通して機械室13内に取り込まれた外気によって凝縮器21等の冷却を図ることができる。取付孔30A2は、正面から視て横長の方形状をなしており、2つの吸気口30A1の列に対して下側に隣り合う位置に2つが配されている。第1パネル本体30Aのうち、機械室13の上部と対向する部分(上部)には、機械室13内の空気を排気するための排気口30A3と、機械室13内の機器等を操作するための操作盤30A4と、が設けられている。操作盤30A4は、第1パネル本体30Aから外側に突き出すブロック状をなしており、押下操作が可能とされる複数のボタンと、庫内温度などの情報を表示する表示部と、が備えられている。排気口30A3は、正面から視て横長の長円形状をなしており、複数(4個)がX軸方向に沿って所定ピッチで並んで列をなすとともに、この列がZ軸方向について間隔を空けて2つ並ぶよう配列されている。これらの排気口30A3は、操作盤30A4の上側に隣り合う位置に配されている。
【0023】
第1パネル本体30Aには、図6に示すように、第2パネル32を吸着して保持するための第2パネル用マグネット(第1パネル側磁性部)33が設けられている。第2パネル用マグネット33は、全体として縦長のブロック状をなしており、長辺方向がZ軸方向と、短辺方向がX軸方向と、厚さ方向がY軸方向と、それぞれ一致している。第2パネル用マグネット33は、第1パネル本体30Aにおける一方(図6の左側)の長辺側の端部に開口形成されたマグネット取付孔30A5内に嵌め込まれる形で取り付けられている。第2パネル用マグネット33は、Z軸方向について上下に間隔を空けた位置に2つが配されている。第2パネル用マグネット33は、磁石につく磁性材料からなる永久磁石を内蔵するケース33Aと、ケース33Aの開口から外部に突出していて第2パネル32を吸着する複数(4個)のヨーク33Bと、を有する。
【0024】
エアフィルタ31は、図3から図5に示すように、合成樹脂製とされるフィルタ本体31Aと、フィルタ本体31Aに対して取り付けられるフィルタ部31Bと、を有する。フィルタ本体31Aは、正面から視て横長で方形の枠状をなす枠状部31A1と、X軸方向(枠状部31A1の長辺方向)に沿って延在して枠状部31A1の短辺部に連なる補強部31A2と、枠状部31A1における上側の長辺部に設けられる把手部31A3と、枠状部31A1における下側の長辺部に設けられる取付片部31A4と、を有する。補強部31A2は、枠状部31A1により取り囲まれた開口部分を等分する形となるよう2つがZ軸方向(枠状部31A1の短辺方向)について間隔を空けた位置に配されている。把手部31A3は、枠状部31A1における上側の長辺部から外側に突き出す形で設けられており、作業者が容易に把持できるようになっている。取付片部31A4は、図5及び図7に示すように、枠状部31A1における下側の長辺部からY軸方向に沿って第1パネル30側に向けて突き出しており、その突き出し先端側が一段下がった段差状をなしている。この取付片部31A4は、X軸方向について間隔を空けた位置に2つが設けられている。そして、2つの取付片部31A4は、エアフィルタ31が第1パネル30に対して外側から取り付けられる際に、第1パネル30に設けられた2つの取付孔30A2内にそれぞれ差し込まれるようになっている。取付片部31A4における突き出し先端部が取付孔30A2の縁部に係止することで、第1パネル30に対して取り付けられたエアフィルタ31の保持を図ることができる。フィルタ本体31Aにおける上側の長辺部には、Y軸方向について第1パネル30側に向けて開口するマグネット取付凹部31A5が設けられており、このマグネット取付凹部31A5には、エアフィルタ用マグネット34が取り付けられている。エアフィルタ用マグネット34は、横長のブロック状をなす永久磁石からなり、第1パネル30に吸着されることで、第1パネル30に対して取り付けられたエアフィルタ31の保持を図ることができる。フィルタ部31Bは、不織布からなり、枠状部31A1及び補強部31A2により取り囲まれた各開口部分を覆う形で配されており、当該開口部分を流通する空気に含まれる塵埃を除去することが可能とされる。フィルタ部31Bは、少なくとも枠状部31A1における第1パネル30側の面(内面)に対して取付状態に保持されている。フィルタ部31Bの保持構造としては、例えば枠状部31A1における第1パネル30側の面にマジックテープ(登録商標)を取り付けておき、そのマジックテープにフィルタ部31Bを保持させることが可能である。このようにフィルタ部31Bを使い捨てタイプとすることで、エアフィルタ31に係る手入れが容易化される。
【0025】
次に、エアフィルタ31と第2パネル用マグネット33との関係について説明する。2つの第2パネル用マグネット33のうち、第1パネル本体30Aにおける下部に配された第2パネル用マグネット33は、図4及び図8に示すように、エアフィルタ31の縁部に隣り合うよう配されている。詳しくは、この第2パネル用マグネット33は、第1パネル本体30Aの外面(エアフィルタ31との対向面)からY軸方向に沿って外側に突き出す形で配されており、その突き出し部分が、正規の取付位置とされたエアフィルタ31を構成するフィルタ本体31AのうちZ軸方向に沿って延在する短辺側の外縁部に対向して隣り合う配置とされる。この第2パネル用マグネット33の突き出し部分は、エアフィルタ31が第1パネル30に対して正規の取付位置にある限りは、フィルタ本体31Aには非干渉とされるものの、上記した正規の取付位置からX軸方向について位置ずれした場合には、フィルタ本体31Aにおける短辺側の外縁部に干渉するものとされる。つまり、エアフィルタ31は、第2パネル用マグネット33によって上記した正規の取付位置からX軸方向について位置ずれすることがないよう位置決めされている。
【0026】
第2パネル32は、図3から図5に示すように、全体として縦長で一方の面が開口した浅い箱型をなしており、磁石につく磁性材料であるステンレスなどからなる板材を曲げ加工などすることで上記のような形状に形成されている。第2パネル32は、第1パネル30と同様に、長辺方向がZ軸方向と、短辺方向がX軸方向と、板厚方向がY軸方向と、それぞれ一致している。第2パネル32は、第1パネル30よりも長辺寸法が大きくされており、それにより第1パネル30が外部に露出し難くなって、外観を良好に保つ上で好適である。第2パネル32は、一方(図3及び図4の右側)の長辺側の縁部が第1パネル30における一方の長辺側の縁部に対して蝶番35を介して開閉可能な形で取り付けられている。蝶番35は、Z軸方向に並行する回動軸を有しており、第1パネル30及び第2パネル32においてZ軸方向について離間した位置(上部及び下部)に2つ設けられている。第2パネル32は、第1パネル30に対して蝶番35の回動軸周りに回動されることで、第1パネル30及びエアフィルタ31を外部に露出させる開状態(図1図3から図8の状態)と、第1パネル30との間にエアフィルタ31を挟み込む閉状態(図9から図11の状態)と、のいずれかとなるよう揺動開閉可能とされる。揺動開閉に際しては、第2パネル32は、蝶番35によって第1パネル30に取り付けられた一方の長辺側の縁部を中心として、他方の長辺側の縁部が回動変位されるようになっている。開状態とされた第2パネル32は、図8に示すように、その主板面が第1パネル30の主板面に対して交差する関係とされるとともに、他方の長辺側の縁部が少なくともエアフィルタ31に対してY軸方向について重ならない位置関係とされる。一方、閉状態とされた第2パネル32は、図10に示すように、その主板面が第1パネル30の主板面に対して並行する関係とされるとともに、一対の長辺側の縁部が第1パネル30における一対の長辺側の縁部と近接し且つ正対するよう配される。つまり、閉状態とされた第2パネル32は、第1パネル30及びエアフィルタ31に対してY軸方向について重なり合う位置関係とされており、第1パネル30及びエアフィルタ31を外側からほぼ全域にわたって覆うよう配されている。
【0027】
第2パネル32は、図3に示すように、縦長の板状をなす第2パネル本体32Aと、第2パネル本体32Aの外縁から突き出す側板32Bと、側板32Bの突き出し端から折り返されて第2パネル本体32Aと対向状をなす折り返し片部32Cと、を有する。第2パネル本体32Aのうち、閉状態において第1パネル本体30Aの下部(吸気口30A1の形成領域)と対向する部分(下部)には、図6及び図9に示すように、吸気口32A1が開口形成されている。この吸気口32A1は、正面から視て横長の長円形状をなしており、第2パネル本体32Aの主板面内においてX軸方向及びZ軸方向について複数ずつが千鳥状に並んで配されている。第2パネル本体32Aの吸気口32A1は、第1パネル本体30Aの吸気口30A1よりも長さ寸法及び幅寸法がいずれも小さいものの、吸気口30A1よりも設置数が多くなっている。第2パネル32が閉状態とされた場合において、第2パネル本体32Aの吸気口32A1と、第1パネル本体30Aの吸気口30A1と、は、一部同士が重なる位置関係とされる。閉状態とされた第2パネル32を構成する第2パネル本体32Aの吸気口32A1に通された外気は、エアフィルタ31のフィルタ部31Bを通されることで塵埃が除去され、その後第1パネル本体30Aの吸気口30A1を通されることで、機械室13内に取り込まれるようになっている。また、第2パネル本体32Aのうち、閉状態において第1パネル本体30Aの上部(排気口30A3の形成領域)と対向する部分(上部)には、排気口32A2が開口形成されている。
【0028】
側板32Bは、図10に示すように、第2パネル32が閉状態とされた場合において、第2パネル本体32Aの外周縁からY軸方向に沿って第1パネル30側に向けて突き出す形で4つが設けられている。4つの側板32Bのうち、第2パネル本体32Aにおける一方の長辺側の縁部に連なる側板32Bに蝶番35が取り付けられている。折り返し片部32Cは、図3に示すように、4つの側板32Bのうち、下側に位置するものを除いた3つの側板32Bにそれぞれ連なる形で設けられている。3つの折り返し片部32Cのうち、2つの長辺側の側板32Bにそれぞれ連なる2つの折り返し片部32Cの間には、エアフィルタ31における長辺寸法(X軸方向についての寸法)よりも大きな間隔が空けられている。これにより、第2パネル32が閉状態とされると、図10に示すように、上記した2つの折り返し片部32Cの間にエアフィルタ31が収容されるようになっている。3つの折り返し片部32Cのうち、第2パネル本体32Aにおける他方の長辺側の縁部に連なった側板32Bに連なる折り返し片部32Cは、図3に示すように、Z軸方向について離間した2箇所に切り欠きが設けられている。この折り返し片部32Cにおける2つの切り欠きには、第1パネル30に設けられた2つの第2パネル用マグネット33に吸着される吸着板36がそれぞれ取り付けられている。吸着板36は、ステンレスなどの磁石につく磁性材料からなり、「第2パネル側磁性部」を構成している。2つの吸着板36は、Z軸方向についての位置が2つの第2パネル用マグネット33と揃えられている。従って、第2パネル32が閉状態とされると、図10に示すように、第2パネル用マグネット33により吸着板36が吸着された状態となり、その吸着力によって第2パネル32が閉状態に保持されるようになっている。吸着板36は、図11に示すように、折り返し片部32Cにおける内面側(第2パネル本体32Aとの対向面側)に取り付けられており、折り返し片部32Cの外面から折り返し片部32Cの板厚分引っ込むよう配されている。折り返し片部32Cの切り欠きには、第2パネル用マグネット33のヨーク33Bが入るようになっている。
【0029】
本実施形態は以上のような構造であり、続いてその作用を説明する。エアフィルタ31の手入れを行う場合には、図4図5及び図8に示すように、パネルユニット17を構成する第2パネル32を開状態とし、エアフィルタ31を外部に露出した状態とする。作業者は、把手部31A3を掴んで操作し、第1パネル30に対するエアフィルタ用マグネット34の吸着状態を解除するとともに取付孔30A2の縁部に対する取付片部31A4の係止状態を解除しつつ、エアフィルタ31を手前側に引くことで第1パネル30から取り外すことができる。取り外されたエアフィルタ31は、フィルタ部31Bが交換される。フィルタ部31Bが交換されたエアフィルタ31は、図7に示される状態から第1パネル30に対して取り付けられる。このエアフィルタ31の取り付けに際しては、図8に示すように、第1パネル30の外面から突き出した第2パネル用マグネット33がエアフィルタ31における長辺側の縁部に干渉することで、エアフィルタ31が正規の取付位置へと誘導される。従って、第2パネル32を開状態から閉状態へと回動させる際に、エアフィルタ31が第1パネル30と第2パネル32との間に不用意に噛み込まれる事態が生じ難くなり、作業性に優れる。エアフィルタ31が正規の取付位置に取り付けられた後、図9及び図10に示すように、第2パネル32が閉状態にされると、エアフィルタ31が第2パネル32により覆われた状態となる。このとき、第2パネル32は、第2パネル用マグネット33が吸着板36に吸着されることで閉状態に保持される。
【0030】
上記したエアフィルタ31の手入れが行われる間、機械室13の開口13Aは、常に第1パネル30により覆われており、エアフィルタ31の着脱作業を行う作業者の手が機械室13内に入る事態が避けられている。これにより、エアフィルタ31を着脱する際に作業者が機械室13内の部材(機械部品、配線など)に干渉する事態が防止される。しかも、エアフィルタ31の手入れを行う際には、第2パネル32を揺動開閉すればよく、第2パネル32を第1パネル30から取り外す必要がないから、作業性が優れたものとなる。
【0031】
一方、機械室13内のメンテナンスを行う場合には、作業者は、図9及び図10に示すように、パネルユニット17を構成する第1パネル30を貯蔵庫本体11から取り外す作業を行う。第1パネル30が貯蔵庫本体11から取り外されると、第1パネル30に一体化されたエアフィルタ31及び第2パネル32も一括して貯蔵庫本体11から取り外される。その後、機械室13の開口13Aを通して冷却ユニット18を取り出すなどしてメンテナンスが行われる。メンテナンスを終えたら、貯蔵庫本体11に対して第1パネル30が取り付けられると、第1パネル30に一体化されたエアフィルタ31及び第2パネル32も一括して貯蔵庫本体11に取り付けられる。以上により、機械室13内のメンテナンスを行う際の作業性が優れたものとなる。
【0032】
本実施形態に係る冷却貯蔵庫10の使用者は、断熱扉14を開閉して貯蔵室12内の物品を出し入れする作業を行ったり、作業台15上で調理などの作業を行ったりする(図1を参照)。使用者が貯蔵庫本体11の周囲にて上記のような作業を行っている間、エアフィルタ31は、図9及び図10に示すように、閉状態とされた第2パネル32によって常に外側から覆われている。従って、冷却貯蔵庫10の使用者が使用中にエアフィルタ31に対して不用意に干渉する事態が生じ難くなっている。これにより、エアフィルタ31に不用意な位置ずれや脱落が生じ難くなる。また、エアフィルタ31が第2パネル32により覆われることで、外観が優れたものとなっている。しかも、第2パネル32は、エアフィルタ31に加えて操作盤30A4を覆うよう配されているから、操作盤30A4が誤操作される事態が生じ難くなるとともに外観が優れたものとなる。
【0033】
以上説明したように本実施形態の冷却貯蔵庫(貯蔵庫)10は、開口13Aを有する機械室13を少なくとも備える貯蔵庫本体11と、開口13Aを覆う形で貯蔵庫本体11に取り付けられる第1パネル30と、貯蔵庫本体11と第1パネル30との少なくとも一方に取り付けられる第2パネル32と、第1パネル30と第2パネル32との間に介在するよう配されて第2パネル32により覆われるエアフィルタ31と、を備える。
【0034】
上記構成の冷却貯蔵庫10によれば、貯蔵庫本体11に備わる機械室13の開口13Aは、第1パネル30によって覆われており、その第1パネル30と第2パネル32との間にエアフィルタ31が介在している。従って、エアフィルタ31の手入れに際しては、作業者は第1パネル30と第2パネル32との間に介在するエアフィルタ31を取り外すなどすればよく、機械室13内に作業者の手が入るのが避けられる。これにより、エアフィルタ31を着脱する際に作業者が機械室13内の部材(機械部品、配線など)に干渉する事態が防止される。そして、第1パネル30と第2パネル32との間に介在するエアフィルタ31は、貯蔵庫本体11と第1パネル30との少なくとも一方に取り付けられる第2パネル32により覆われる。従って、当該冷却貯蔵庫10の使用者が使用中にエアフィルタ31に対して不用意に干渉する事態が生じ難くなる。これにより、エアフィルタ31に不用意な位置ずれや脱落が生じ難くなる。また、エアフィルタ31が第2パネル32により覆われることで、外観が優れたものとなる。
【0035】
また、第2パネル32は、貯蔵庫本体11と第1パネル30とのうちの第1パネル30に取り付けられる。このようにすれば、機械室13内のメンテナンスを行う際には、第2パネル32が取り付けられた状態の第1パネル30を貯蔵庫本体11から取り外せばよい。つまり、第1パネル30及び第2パネル32を一括して貯蔵庫本体11から取り外すことができるから、機械室13内のメンテナンスを行う際の作業性が優れたものとなる。
【0036】
また、第2パネル32は、エアフィルタ31を覆う閉状態と、エアフィルタ31を外部に露出させる開状態と、のいずれかになるよう開閉可能な形で第1パネル30に対して取り付けられている。このようにすれば、エアフィルタ31の手入れに際しては、第1パネル30に取り付けられた第2パネル32を開状態とし、エアフィルタ31を外部に露出させる。これにより、エアフィルタ31の着脱作業を行うことができる。手入れを終えた後には、第1パネル30に取り付けられた第2パネル32を閉状態とすることで、エアフィルタ31を第2パネル32により覆うことができる。このように、エアフィルタ31の手入れを行う際に、第2パネル32を第1パネル30から取り外す必要がないから、作業性が優れたものとなる。
【0037】
また、第1パネル30は、磁石に吸着される磁性材料からなる第2パネル用マグネット(第1パネル側磁性部)33を有するのに対し、第2パネル32は、磁石に吸着される磁性材料からなる吸着板(第2パネル側磁性部)36を有しており、第2パネル用マグネット33と吸着板36との少なくとも一方(第2パネル用マグネット33)が磁石とされていて他方(吸着板36)との間に発生する磁力を利用して第1パネル30に対して第2パネル32が保持されるようになっており、第2パネル用マグネット33は、エアフィルタ31の縁部に隣り合うよう配されてエアフィルタ31を位置決め可能とされる。このようにすれば、第2パネル32は、吸着板36と第2パネル用マグネット33との間で発生される磁力によって第1パネル30に取り付けられた状態に保持される。エアフィルタ31の手入れなどに際して第1パネル30に対する第2パネル32の取り付け状態を変化させる際の作業性が優れたものとなる。エアフィルタ31の手入れなどに際して第1パネル30に対してエアフィルタ31を取り付けるとき、第2パネル用マグネット33がエアフィルタ31の縁部に干渉されるなどして、エアフィルタ31が適切な取付位置に位置決めされる。これにより、エアフィルタ31を覆う第2パネル32がエアフィルタ31に対して不用意に干渉する事態が生じ難くなる。
【0038】
また、第1パネル30には、当該冷却貯蔵庫10に備わる機器を操作することが可能な操作盤30A4が設けられており、第2パネル32は、操作盤30A4を覆うよう配される。このようにすれば、操作盤30A4は、エアフィルタ31と共に第2パネル32によって覆われることで外部に露出することが避けられる。これにより、操作盤30A4が誤操作される事態が生じ難くなるとともに外観が優れたものとなる。
【0039】
また、第2パネル32は、第1パネル30のうち少なくともエアフィルタ31から操作盤30A4にわたる範囲を覆うよう配される。このようにすれば、第1パネル30のうち少なくともエアフィルタ31から操作盤30A4にわたる範囲が第2パネル32によって覆われて外部に露出することが避けられる。これにより、外観がより優れたものとなる。
【0040】
また、貯蔵庫本体11の天面には、作業台15が設けられている。このようにすれば、当該冷却貯蔵庫10の使用者は貯蔵庫本体11の天面に設けられた作業台15を利用して作業を行うことができる。エアフィルタ31は、第2パネル32により覆われているので、作業台15上での作業中に使用者がエアフィルタ31に不用意に干渉する事態が生じ難くなっている。
【0041】
<他の実施形態>
本明細書が開示する技術は、上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も技術的範囲に含まれる。
【0042】
(1)第2パネルは、貯蔵庫本体に取り付けられていても構わない。さらには、第2パネルは、貯蔵庫本体と第1パネルとの双方に取り付けられていても構わない。また、エアフィルタは、第2パネルにおける内側の面に取り付けられていても構わない。
【0043】
(2)第2パネルは、第1パネルと貯蔵庫本体との少なくとも一方に対してスライド式で開閉可能な形で取り付けられていても構わない。スライド式では、開状態及び閉状態のいずれにおいても第2パネルの主板面が第1パネルの主板面に対して並行をなす。
【0044】
(3)第2パネルは、第1パネルと貯蔵庫本体との少なくとも一方に対して着脱可能な形で取り付けられていても構わない。
【0045】
(4)第2パネルは、第1パネルを部分的に覆うよう設けられても構わない。具体的には、第2パネルは、エアフィルタを選択的に覆うとともに操作盤については常に外部に露出させるよう設けられても構わない。
【0046】
(5)第1パネルと第2パネルとの少なくとも一方は、ステンレス以外の磁石につく磁性材料により構成されていても構わない。具体的には、第1パネルと第2パネルとの少なくとも一方は、鉄製などであっても構わない。
【0047】
(6)第1パネルと第2パネルとの少なくとも一方は、磁石につく磁性材料以外の材料、つまり磁石につかない材料により構成されていても構わない。具体的には、第1パネルと第2パネルとの少なくとも一方は、合成樹脂製やアルミニウム製などであっても構わない。第1パネルを合成樹脂製やアルミニウム製などとした場合には、第1パネルにおける内側(機械室側)の面に、磁石につく磁性材料からなる部材を取り付けるようにし、当該部材と、エアフィルタのエアフィルタ用マグネットと、の間に生じる磁力を利用してエアフィルタを第1パネルに対して取付状態に保持するようにしてもよい。
【0048】
(7)吸着板を省略し、第2パネル用マグネットに第2パネルの一部を直接的に吸着させるようにしても構わない。
【0049】
(8)第2パネル用マグネットを第2パネル側に取り付けるようにし、第1パネル側に吸着板を取り付けるようにしても構わない。
【0050】
(9)第2パネル用マグネット及び吸着板の設置数・配置・設置範囲などは適宜に変更可能である。
【0051】
(10)第2パネル用マグネット及び吸着板を省略し、第2パネルを第1パネルに対して機械的な係止構造によって取り付け状態に保持するようにしても構わない。その場合でも、第1パネルに設けられた係止構造によってエアフィルタを位置決めするのが好ましい。
【0052】
(11)エアフィルタは、使い捨てタイプに限られず、フィルタ部に付着した塵埃を除去する作業を行って繰り返し使用するタイプであっても構わない。その場合は、フィルタ部は不織布ではなく、例えば合成樹脂製のフィルタメッシュにより構成されるのが好ましい。
【0053】
(12)第1パネル及び第2パネルにおける吸気口の設置数や平面形状などは適宜に変更可能である。
【0054】
(13)各マグネットは、永久磁石以外にも電磁石であっても構わない。
【0055】
(14)作業台を備えない冷却貯蔵庫であっても構わない。
【符号の説明】
【0056】
10…冷却貯蔵庫(貯蔵庫)、11…貯蔵庫本体、13…機械室、13A…開口、15…作業台、30…第1パネル、30A4…操作盤、31…エアフィルタ、32…第2パネル、33…第2パネル用マグネット(第1パネル側磁性部)、36…吸着板(第2パネル側磁性部)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11