(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-05
(45)【発行日】2023-12-13
(54)【発明の名称】セグメントの自動寸法計測装置
(51)【国際特許分類】
E21D 11/08 20060101AFI20231206BHJP
G01B 21/02 20060101ALI20231206BHJP
【FI】
E21D11/08
G01B21/02 Z
(21)【出願番号】P 2020065368
(22)【出願日】2020-03-31
【審査請求日】2022-12-12
(73)【特許権者】
【識別番号】000231110
【氏名又は名称】JFE建材株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000958
【氏名又は名称】弁理士法人インテクト国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100120237
【氏名又は名称】石橋 良規
(72)【発明者】
【氏名】横川 哲也
(72)【発明者】
【氏名】▲徳▼能 雄大
(72)【発明者】
【氏名】千葉 慎也
(72)【発明者】
【氏名】関本 慎也
【審査官】荒井 良子
(56)【参考文献】
【文献】特開平04-270910(JP,A)
【文献】特開昭54-126064(JP,A)
【文献】特開2018-040760(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E21D 11/08
G01B 21/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
セグメントの幅、桁高及び弧長を計測する自動寸法計測装置であって、
一対の計測壁が形成された計測台と、
前記計測台の前記一対の計測壁間に載置された計測対象となる前記セグメントに取り付ける一対の計測用ライナとを有し、
前記計測用ライナは、前記セグメントとの距離及び前記計測壁までの距離を計測する幅寸法センサ
と、前記セグメントの桁高を計測する桁高寸法センサと、前記セグメントの弧長を計測する弧長寸法センサと、を有し、
前記計測壁は、前記セグメントに対して近接・離間するように移動可能であることを特徴とする自動寸法計測装置。
【請求項2】
請求項1に記載の自動寸法計測装置において、
前記幅寸法センサは、前記計測壁との距離を計測する計測壁側センサと、前記セグメントとの距離を計測するセグメント側センサとを有することを特徴とする自動寸法計測装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の自動寸法計測装置において
、
前記弧長寸法センサは、校正用ゲージによって基準値を設定することを特徴とする自動寸法計測装置。
【請求項4】
請求項
1から3のいずれか1項に記載の自動寸法計測装置において、
前記弧長寸法センサは、前記セグメントの形式に応じて取付位置を変更可能であることを特徴とする自動寸法計測装置。
【請求項5】
請求項1から
4のいずれか1項に記載の自動寸法計測装置において、
前記計測用ライナは、荷役助力装置によって移動自在とされていることを特徴とする自動寸法計測装置。
【請求項6】
請求項1から
5の何れか1項に記載の自動寸法計測装置において、
前記セグメントの計測結果を保存する保存手段を備えることを特徴とする自動寸法計測装置。
【請求項7】
請求項1から
6の何れか1項に記載の自動寸法計測装置において、
前記計測用ライナは、
前記セグメントの嵌合凸部及び嵌合凹部に対応する位置に前記セグメントのリング間における凹凸嵌合部の干渉の有無を検査する干渉検査手段を備えることを特徴とする自動寸法計測装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トンネル覆工用の鋼製などのセグメントの寸法測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、道路トンネルや地下河川トンネルなどのシールドトンネルの覆工用にセグメントが用いられており、このセグメントは、鋼製セグメント、RCセグメント及び合成セグメント等が用いられる。セグメントは、種々の形態が知られているが、例えば特許文献1に記載されているように、圧延鋼板を溶接することによって箱型に組み立てられ、スキンプレート、一対の主桁板、一対の継手板、縦リブなどを備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来のセグメントは、圧延鋼板を溶接して箱型に組み立てられた後、完成品の幅寸法及び桁高寸法を所定の箇所をノギスなどを用い手動で測定し、弧長寸法を坑口側及び切羽側それぞれにゲージ板をあてて手動で測定を行った後、測定結果を寸法検査表に記入して記録を残すという完成品検査を行っている。この完成品検査は、全数検査で行われており、検査作業が煩雑で時間を短縮することが難しいという問題があった。
【0005】
また、セグメントはトンネルに覆工する際に、互いに嵌合して組み合わされるため、端部に形成される凹凸嵌合部が干渉すると覆工時に組付けられずに、現場で改修が必要となり、嵌合部の形状についても全数検査に保証することが求められていた。
【0006】
そこで本発明は、上記問題点に鑑みてされた発明であり、完成したセグメントの全数検査をより容易かつ正確に行うことができ、測定結果の記録を容易に残すことができ、リング間における凹凸嵌合部の干渉の有無も検査することができるセグメントの自動寸法計測装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る自動寸法計測装置は、セグメントの幅、桁高及び弧長を計測する自動寸法計測装置であって、一対の計測壁が形成された計測台と、前記計測台の前記一対の計測壁間に載置された計測対象となる前記セグメントに取り付ける一対の計測用ライナとを有し、前記計測用ライナは、前記セグメントとの距離及び前記計測壁までの距離を計測する幅寸法センサと、前記セグメントの桁高を計測する桁高寸法センサと、前記セグメントの弧長を計測する弧長寸法センサと、を有し、前記計測壁は、前記セグメントに対して近接・離間するように移動可能であることを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る自動寸法計測装置において、前記幅寸法センサは、前記計測壁との距離を計測する計測壁側センサと、前記セグメントとの距離を計測するセグメント側センサとを有すると好適である。
【0010】
また、本発明に係る自動寸法計測装置において、前記弧長寸法センサは、校正用ゲージによって基準値を設定すると好適である。
【0011】
また、本発明に係る自動寸法計測装置において、前記弧長寸法センサは、前記セグメントの形式に応じて取付位置を変更可能であると好適である。
【0012】
また、本発明に係る自動寸法計測装置において、前記計測用ライナは、荷役助力装置によって移動自在とされていると好適である。
【0013】
また、本発明に係る自動寸法計測装置において、前記セグメントの計測結果を保存する保存手段を備えると好適である。
【0014】
また、本発明に係る自動寸法計測装置において、前記計測用ライナは、前記セグメントの嵌合凸部及び嵌合凹部に対応する位置に前記セグメントのリング間における凹凸嵌合部の干渉の有無を検査する干渉検査手段を備えると好適である。
【0015】
上記発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた発明となり得る。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係る自動寸法計測装置は、一対の計測壁が形成された計測台と、前記計測台の前記一対の計測壁間に載置された計測対象となる前記セグメントに取り付ける一対の計測用ライナとを有し、前記計測用ライナは、前記セグメントとの距離及び前記計測壁までの距離を計測する幅寸法センサを有し、前記計測壁は、前記セグメントに対して近接・離間するように移動可能であるので、セグメントに計測用ライナを取り付けて、計測壁を移動させることで、幅寸法センサの計測距離と計測壁の移動距離からセグメントの幅寸法を計測することができる。また、計測用ライナは、桁高寸法センサ及び弧長寸法センサを備えているので、セグメントに計測用ライナを取り付けることで、桁高及び弧長の計測を行うことができる。さらに、計測結果は保存手段によって保存されるので、帳票への記入を不要とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の実施形態に係る鋼製セグメントの構成を説明するための三面図であって、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は底面図。
【
図2】本発明の実施形態に係る自動寸法計測装置の構成を示す概略図。
【
図3】本発明の実施形態に係る自動寸法計測装置の計測用ライナの構成を説明するための正面図。
【
図5】本発明の実施形態に係る自動寸法計測装置の計測用ライナの壁型端を示す斜視図。
【
図6】本発明の実施形態に係る自動寸法計測装置の幅寸法の計測方法を説明するための概略図。
【
図7】本発明の実施形態に係る自動寸法計測装置の桁高寸法の計測方法を説明するための概略図。
【
図8】本発明の実施形態に係る自動寸法計測装置の弧長寸法の計測方法を説明するための概略図。
【
図9】本発明の実施形態に係る自動寸法計測装置の計測用ライナの弧長センサの取り付け位置を変更した場合の例を示す正面図。
【
図10】本発明の実施形態に係る自動寸法計測装置の他の計測用ライナの形態を説明するための正面図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明を実施するための好適な実施形態について、図面を用いて説明する。なお、以下の実施形態は、各請求項に係る発明を限定するものではなく、また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0019】
図1は、本発明の実施形態に係る鋼製セグメントの構成を説明するための三面図であって、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は底面図であり、
図2は、本発明の実施形態に係る自動寸法計測装置の構成を示す概略図であり、
図3は、本発明の実施形態に係る自動寸法計測装置の計測用ライナの構成を説明するための正面図であり、
図4は、
図3におけるA部拡大図であり、
図5は、本発明の実施形態に係る自動寸法計測装置の計測用ライナの壁型端を示す斜視図であり、
図6は、本発明の実施形態に係る自動寸法計測装置の幅寸法の計測方法を説明するための概略図であり、
図7は、本発明の実施形態に係る自動寸法計測装置の桁高寸法の計測方法を説明するための概略図であり、
図8は、本発明の実施形態に係る自動寸法計測装置の弧長寸法の計測方法を説明するための概略図であり、
図9は、本発明の実施形態に係る自動寸法計測装置の計測用ライナの弧長センサの取り付け位置を変更した場合の例を示す正面図であり、
図10は、本発明の実施形態に係る自動寸法計測装置の他の計測用ライナの形態を説明するための正面図である。
【0020】
図1に示すように、本実施形態に係る自動寸法計測装置の計測対象である鋼製セグメント10は、複数の鋼製セグメント10をトンネルの掘削面に沿ってトンネル周方向及び軸方向に組み合わせてトンネル覆工体を構成するものであり、
図1(c)に示すように、トンネルの掘削面に対応して湾曲した部材である。
【0021】
鋼製セグメント10は、圧延鋼板を溶接して箱型に組み合わされており、湾曲した一枚板のスキンプレート11、スキンプレート11の長手方向に沿って溶接された一対の主桁板12、一対の主桁板12の長手方向端部に幅方向に沿って溶接された一対の継手板13および、一対の継手板13と略平行に所定の間隔で溶接された縦リブ14とを有している。
【0022】
なお、本実施形態に於いて、鋼製セグメント10の幅寸法Wは、
図1(a)に示すように、スキンプレート11の短手方向、桁高寸法Hは、
図1(b)に示すように、主桁板12の高さ寸法、弧長寸法lは、
図1(c)に示すように、鋼製セグメント10の湾曲方向に沿った長さと定義する。
【0023】
また、主桁板12には、
図1(b)に示すように、嵌合凸部16及び嵌合凹部17が形成されており、隣り合う鋼製セグメント10の嵌合凸部16及び嵌合凹部17同士が嵌合することで互いに組み合わされる。また、主桁板12には、
図1(c)に示すように、所定の間隔で継手孔15が形成されており、隣り合う鋼製セグメント10の当該継手孔15同士に図示しない棒状の継手部材を挿入することで鋼製セグメント10同士を組み合わせている。
【0024】
図2に示すように、本実施形態に係る自動寸法計測装置1は、一対の計測壁3,3が形成された計測台2と、計測台2の一対の計測壁3,3間に載置された計測対象となる鋼製セグメント10に取り付ける一対の計測用ライナ20,20とを備えている。計測用ライナ20は、バランサなどの荷役助力装置4によって計測台2上を移動自在に取り付けられている。
【0025】
計測壁3は、計測台2に載置された鋼製セグメント10に対して計測台2上を近接又は離間するように平行移動可能に設置されている。また、計測壁3の高さは、計測台2に載置した鋼製セグメント10の桁高方向の高さよりも高く形成されており、計測壁3の上方から荷役助力装置4が計測用ライナ20を吊り下げている。
【0026】
図3に示すように、計測用ライナ20は、鋼製セグメント10の主桁板12と同様に湾曲した部材である。計測用ライナ20は、鋼製セグメント10の坑口側及び切羽側の端面に組付けられ、鋼製セグメント10の嵌合凸部16及び嵌合凹部17に嵌合する嵌合部26が形成されている。なお、
図3では、鋼製セグメント10の坑口側に取り付けられる嵌合部26が弧長方向に沿って突出して形成された場合について説明を行ったが、切羽側に取り付けられる計測用ライナ20は、鋼製セグメント10の嵌合凸部16と嵌合するように溝状の嵌合部として形成されている点のみが異なるので、以下の計測用ライナ20は、坑口側に取り付けられる計測用ライナ20を用いて説明を行い、切羽側に取り付けられる計測用ライナの説明は省略する。
【0027】
図2及び
図3に示すように、計測用ライナ20には、幅寸法センサ21、桁高寸法センサ24及び弧長寸法センサ25が取り付けられている。これらのセンサは、変位センサを用いると好適であり、変位センサの測定方式は、光や磁界/音波などを用いた非接触式又は、対象に直接触れて測定する接触式のいずれを適用しても構わない。
【0028】
図2から
図5に示すように、幅寸法センサ21は、計測用ライナ20の計測壁3側に向いて取り付けられた計測壁側センサ22と、鋼製セグメント10側に向いて取り付けられた鋼製セグメント側センサ23とを有している。
図4に示すように、鋼製セグメント側センサ23は、計測用ライナ20に形成された計測孔29内に取り付けられており、計測壁側センサ22は、
図5に示すように、計測用ライナ20の裏側に取り付けたセンサ台座22aに取り付けられている。
【0029】
図3に示すように、桁高寸法センサ24は、鋼製セグメント10の桁高方向の両端部に対応するように取り付けられており、鋼製セグメント10の桁高寸法を計測している。なお、桁高寸法センサ24は、弧長方向に沿って所定の間隔で複数組が取付られていると、複数個所の桁高寸法を同時に計測することができるため、好適である。
【0030】
また、弧長寸法センサ25は、鋼製セグメント10の弧長方向に沿った両端面に対応するように取り付けられており、鋼製セグメント10の弧長寸法を測定している。なお、計測用ライナ20は、鋼製セグメント10の継手孔15に対応する位置にピッチ確認部28が形成されており、計測用ライナ20が鋼製セグメント10に取り付けられる際に、当該ピッチ確認部28が鋼製セグメント10の継手孔15に挿入されることで、継手孔15のピッチが健全であるか確認を行うことができる。なお、計測用ライナ20には、荷役助力装置4に取り付ける吊下部27が形成されている。
【0031】
次に、本実施形態に係る自動寸法計測装置1の幅寸法W、桁高寸法H及び弧長寸法lの計測方法について説明を行う。幅寸法Wの計測方法は、
図6に示すように、鋼製セグメント10の坑口側及び切羽側の端部に計測用ライナ20をそれぞれ取り付けた後、計測壁3を計測用ライナ20に取り付けた幅寸法センサ21のうち、計測壁側センサ22が計測可能な位置(例えば、20mm~50mm程度)まで移動させて計測壁側センサ22と計測壁3との距離を計測する。また、鋼製セグメント側センサ23は、鋼製セグメント10までの距離を計測している。
【0032】
このとき、計測壁3が移動する前の初期位置にあるときの計測壁3間の距離L及び計測用ライナ20に取り付けた計測壁側センサ22と鋼製セグメント側センサ23の距離a,bは設計値から把握できるので、計測壁3の初期位置の距離Lから各センサの計測値A,B,C及びD、並びに計測壁3の初期位置からの移動量L1,L2を引くことで、鋼製セグメント10の幅寸法Wを計測することができる。
【0033】
桁高寸法Hの計測方法は、
図7に示すように、桁高寸法センサ24間のセンサ間距離cは、設計値から把握することができるので、センサ間距離cから各センサの計測値E,Fを引くことで鋼製セグメント10の桁高寸法Hを計測することができる。
【0034】
弧長寸法lの計測方法は、
図8に示すように、所定の弧長寸法を有する校正用ゲージ30を用いて、校正用ゲージ30の端面から弧長寸法センサ25までの距離を所定の距離(例えば35mm)となるように調整して基準値を設定する。その後、計測用ライナ20を鋼製セグメント10に取り付けて、鋼製セグメント10の端面から弧長寸法センサ25までの距離G,Iを計測する。そして、計測値と基準値との差を求めることで、弧長寸法lを計測することができる。
【0035】
また、これらの計測された幅寸法W、桁高寸法H及び弧長寸法lは、記憶媒体などの保存手段に保存されることで、計測結果の入力作業を簡略化することができる。
【0036】
なお、鋼製セグメント10は、A型、B型、K型と複数の型式が存在するが、幅寸法Wと桁高寸法Hについては、いずれの型式でも同様に計測を行うことができるが、弧長寸法lについては、
図9に示すように、弧長寸法センサ25を鋼製セグメント10aの型式に応じて取付位置を変更可能とすることで、種々の型式の鋼製セグメントについて計測を行うことができる。
【0037】
また、弧長寸法センサ25の取付位置を変更すると、取付位置の変更ごとに校正用ゲージなどを用いて、取付位置の精度を整える必要があるため、この取付作業を簡略化するために、計測用ライナ20を荷役助力装置4から着脱自在にし、
図10に示すような鋼製セグメント10aの型式に応じた計測用ライナ20´を鋼製セグメントの型式に応じて付け替えるように形成しても構わない。
【0038】
上述した本実施形態に係る自動寸法計測装置によれば、鋼製セグメント10に計測用ライナ20を取り付けて、計測壁3を移動させるだけで、鋼製セグメント10の幅寸法W,桁高寸法H,弧長寸法l及び継手孔のピッチ確認並びに、リング間における凹凸嵌合部の干渉の有無を確認することができる干渉検査手段を備えているので、従来の手作業による計測作業に比べて、検査時間を約半分とすることができる。
【0039】
また、計測結果を自動で保存手段に保存することができるので、計測結果の記入作業を削減することで、検査効率を向上させることができることに加え、記入ミスなどの人的ミスを大幅に削減することが可能となることで、検査精度を向上させることができる。
【0040】
なお、以上の実施の形態では、測定対象となるセグメントが鋼製セグメントである場合について説明を行ったが、測定対象となるセグメントはこれに限らず、例えば、RCセグメントや合成セグメント等種々の型式を測定対象とすることができる。また、計測用ライナ20の桁高寸法センサ24は、弧長方向に沿って複数組取り付けた場合について説明を行ったが、桁高寸法センサ24は、一組設けても構わない。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれうることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【符号の説明】
【0041】
1 自動寸法計測装置, 2 計測台, 3 計測壁, 4 荷役助力装置, 10,10a 鋼製セグメント, 11 スキンプレート, 12 主桁板, 13 継手板, 14 縦リブ, 15 継手孔, 16 嵌合凸部, 17 嵌合凹部, 20,20´ 計測用ライナ, 幅寸法センサ21, 22 計測壁側センサ, 23 鋼製セグメント側センサ, 24 桁高寸法センサ, 25 弧長寸法センサ, 26 嵌合部, 27 吊下部, 28 ピッチ確認部, 30 校正用ゲージ, W 幅寸法, H 桁高寸法, l 弧長寸法。