(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-05
(45)【発行日】2023-12-13
(54)【発明の名称】自動点滅器の切替制御装置およびその方法
(51)【国際特許分類】
H05B 47/20 20200101AFI20231206BHJP
H05B 47/11 20200101ALI20231206BHJP
【FI】
H05B47/20
H05B47/11
(21)【出願番号】P 2020104618
(22)【出願日】2020-06-17
【審査請求日】2023-03-24
(73)【特許権者】
【識別番号】500510261
【氏名又は名称】JR東日本ビルテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100156199
【氏名又は名称】神崎 真
(74)【代理人】
【識別番号】100090169
【氏名又は名称】松浦 孝
(74)【代理人】
【識別番号】100124497
【氏名又は名称】小倉 洋樹
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 敏幸
【審査官】安食 泰秀
(56)【参考文献】
【文献】特公昭48-033933(JP,B1)
【文献】特開2020-059391(JP,A)
【文献】実開平07-032899(JP,U)
【文献】特開平07-065967(JP,A)
【文献】特表2019-531583(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 47/20
H05B 47/11
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
二次側で照明器具と接続する自動点滅器に対し、照度または照度に応じた値が所定値以下のときにOFF状態である第1の故障と、照度または照度に応じた値が所定値超えのときにON状態である第2の故障とを検知可能であって、前記照明器具と接続する自動点滅器を、複数の自動点滅器の間で自動切り替え可能な切替制御部を備え、
前記切替制御部が、第1の故障または第2の故障が検知されると、故障の検知された自動点滅器から他の自動点滅器へ切り替えることを特徴とする自動点滅器の切替制御装置。
【請求項2】
前記自動点滅器の動作時間帯を設定するタイマーをさらに備え、
前記自動点滅器の出力用非接地側電線が、前記タイマーに接続されていることを特徴とする請求項1に記載の自動点滅器の切替制御装置。
【請求項3】
前記切替制御部が前記第1および第2の故障を検知する時間帯をそれぞれ設定する監視タイマーをさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載の自動点滅器の切替制御装置。
【請求項4】
前記監視タイマーが、照度または照度に応じた値が所定値以下と推定される推定点灯時間より後に、前記切替制御部を動作させることを特徴とする請求項3に記載の自動点滅器の切替制御装置。
【請求項5】
前記監視タイマーが、照度または照度に応じた値が所定値を超えると推定される推定消灯時間より後に、前記切替制御部を起動させることを特徴とする請求項3または4に記載の自動点滅器の切替制御装置。
【請求項6】
前記切替制御部が、前記自動点滅器の出力用非接地側電線の通電状態または電圧に基づいて、第1の故障および第2の故障を検知することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の自動点滅器の切替制御装置。
【請求項7】
前記切替制御部が、電源供給する自動点滅器を、故障の検知された自動点滅器から他の自動点滅器へ切り替えることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の自動点滅器の切替制御装置。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれかに記載の自動点滅器の切替制御装置と、複数の自動点滅器と、照明器具とを備えたことを特徴とする照明装置。
【請求項9】
二次側で照明器具と接続する自動点滅器に対し、照度または照度に応じた値が所定値以下のときにOFF状態である第1の故障と、照度または照度に応じた値が所定値超えのときにON状態である第2の故障とを検知し、
第1の故障または第2の故障が検知されると、前記照明器具と接続する自動点滅器を、故障の検知された自動点滅器から他の自動点滅器へ切り替えることを特徴とする自動点滅器の切替制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動点滅器に関し、特に、自動点滅器の故障に関する。
【背景技術】
【0002】
駅などの施設や道路脇に設置される照明灯では、自動点滅器を用いて点灯時間帯を制限している。自動点滅器は、一定照度を閾値としてON又はOFFに切り替わるスイッチであり、日中では点灯せず、周囲が暗くなると点灯する。また、タイマーを組み込むことによって、点灯不要な時間(真夜中など)になると消灯させることができる(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
照明設備が不点灯状態になる場合、その原因として、ランプ切れとともに自動点滅器の故障(経年劣化も含む)がある。照明設備を復旧させるために作業者が現場に赴き、不点探査装置を使って回路電圧を測定し、故障個所を特定する(特許文献2参照)。自動点滅器の故障である場合には新しい自動点滅器に交換する。故障検知装置を自動点滅器に組み込むことも可能であり、出力電圧や回路間を流れる電流から故障個所を検出し、ダイオード発光によって故障個所を知らせる(特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開昭57-88490号
【文献】特開2013-143289号公報
【文献】特開2010-135257号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
鉄道の無人駅、バス停などの建物・施設などでは、人が駐在していないために作業員などが定期的に点検を行う必要がある。これらの施設は広範囲に点在するため、頻繁に点検することが難しい。したがって、自動点滅器の故障による不点灯状態が長期間放置される事態が生じる。
【0006】
また、自動点滅器の故障は、不点灯状態だけでなく、日中でも点灯維持される状態(以下、不消灯状態という)が発生することもある。この場合、自動点滅器の経年劣化が早まり、また、不要な時間帯の点灯によって無駄な電力消費が生じてしまう。
【0007】
したがって、自動点滅器の故障に対して適切に対処できることが求められる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様である自動点滅器の切替制御装置は、自動点滅器を備えた照明灯、照明装置(照明設備)に適用可能であり、二次側で照明器具と接続する自動点滅器を、複数の自動点滅器の間で自動切り替え可能な切替制御部を備える。切替制御部は、二次側で照明器具と接続する自動点滅器に対し、照度または照度に応じた値(抵抗値など)が所定値以下のときにOFF状態である(以下、第1の故障という)と、照度または照度に応じた値が所定値超えのときにON状態である(以下、第2の故障という)とを検知可能である。
【0009】
そして、本発明の切替制御部は、第1の故障が検知されると、故障の検知された自動点滅器から他の自動点滅器へ切り替える。また、第2の故障が検知されると、同様に故障の検知された自動点滅器から他の自動点滅器へ切り替える。例えば、切替制御部は、自動点滅器の出力用非接地側電線の通電状態または電圧に基づいて、第1の故障および第2の故障を検知することが可能であり、電源供給する自動点滅器を、故障の検知された自動点滅器から他の自動点滅器へ切り替えることができる。
【0010】
例えば自動点滅器の動作時間を制限するタイマーを設けた構成にする場合、第1および第2の故障両方を検知できるように、自動点滅器をタイマーより電源側に配置して、自動点滅器の出力用非接地側電線をタイマーに接続させる構成にすることができる。
【0011】
第1の故障および第2の故障両方を検出する構成としては、照度または照度に応じた値が所定値以下の時刻を推定し、それ以降自動点滅器がON状態にならないときに故障と判断することが可能であり、また、照度または照度に応じた値が所定値超えの時刻を推定し、それ以降OFF状態にならないときに故障と判断することができる。したがって、切替制御部が第1および第2の故障を検知する時間帯をそれぞれ設定する監視タイマーを設ける構成にすることができる。
【0012】
例えば、監視タイマーは、照度または照度に応じた値が所定値以下と推定される推定点灯時間を含む第1の時間帯と、照度または照度に応じた値が所定値を超えると推定される推定消灯時間を含む第2の時間帯で、切替制御部を動作させ、また、日の出および日の入り時間に応じて、故障検出器の起動時間および停止時間を調整可能にしてもよい。
【0013】
不点灯状態、不消灯状態が夕方、朝において速やかに解消するようにするため、例えば監視タイマーが、照度または照度に応じた値が所定値以下と推定される推定点灯時間より後に、切替制御部を動作させ、照度または照度に応じた値が所定値を超えると推定される推定消灯時間より後に、切替制御部を起動させることができる。
【0014】
本発明の他の態様である自動点滅器の切替制御方法は、二次側で照明器具と接続する自動点滅器に対し、照度または照度に応じた値が所定値以下のときにOFF状態である第1の故障と、照度または照度に応じた値が所定値超えのときにON状態である第2の故障とを検知し、第1の故障または第2の故障が検知されると、照明器具と接続する自動点滅器を、故障の検知された自動点滅器から他の自動点滅器へ切り替える。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、自動点滅器を備えた照明設備などにおいて、自動点滅器の故障に対して適切に対処することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図2】自動点滅器盤における電気回路(リレー回路)を概略的に示した図である。
【
図3】自動点滅器の切替制御装置の概略的ブロック図である。
【
図4】自動点滅器とタイマーとの接続関係を示した図である。
【
図5】自動点滅器の切替制御のフローを示した図である。
【
図6】自動点滅器の切替制御のタイムチャートを 示した図である。
【
図7】切替制御装置のリレーシーケンスの一例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を用いて本実施形態について説明する。
図1は、本実施形態である照明灯を示した図である。
【0018】
照明灯(照明装置)10は、柱15の先端部にランプ(光源)20が設けられた単独柱式の照明灯であり、例えば無人駅舎のプラットホームなどに設置される。柱15の下方には、自動点滅器盤100と自動点滅器制御盤200とが設置され、また、自動点滅器50A、50Bが、露出するように柱15に取り付けられている。照明灯10は、薄暗くなる夕方から点灯し、駅舎の利用終了時間帯(真夜中など)に合わせて消灯する。明け方、まだ薄暗い時間に再び点灯し、明るくなると消灯する。
【0019】
図2は、自動点滅器盤100における電気回路(リレー回路)を概略的に示した図である。
【0020】
自動点滅器盤100には、自動点滅器50A、50Bを動作させる自動点滅器動作制御部回路30が構成されている。自動点滅器動作制御回路30には、配線用遮断器(MCCB)32A、電磁接触器(MC)33、配線用遮断器32Bが設けられ、電源38(
図2では図示せず)からランプ20(
図1)へ電源ラインL(電路)を通じて電源供給される。
【0021】
また、電源ラインL’によって、制御電源39から配線用遮断器34を介して自動点滅器50A、50Bへ電源が供給されている。自動点滅器制御盤200に設けられた切替制御装置40は、自動点滅器50A、50Bを動作制御する装置であり、自動点滅器50A、50Bへ電源供給し、後述するように故障を検知して自動点滅器50A、50Bを切り替え制御する。
【0022】
タイマー37は、自動点滅器切替制御装置40を介して自動点滅器50Aまたは自動点滅器50Bと接続し、自動点滅器50A、50Bの動作時間(時間帯)を設定可能である。タイマー37の接点37Aは、スイッチ回路36を介して電磁接触器33の接点35(R)と接続し、グラウンド側の電源ラインが電磁接触器33の接点35(S)と接続する。自動点滅器50AがON状態にあって、かつタイマー37が動作(起動)している間、ランプ20が点灯する。
【0023】
図3は、自動点滅器の切替制御装置40の概略的ブロック図である。
【0024】
切替制御装置40は、自動点滅器50A、50Bの動作状態を監視する時間を設定する監視タイマー41、42と、電源と負荷(ランプ20)との間の電源ラインに接続する自動点滅器を、自動点滅器50A、50Bとの間で切り替える制御部44とを備え、自動点滅器50A、50Bの一方に対し、配線用遮断回路(MCB)43を介して電源が供給される。
【0025】
自動点滅器切替制装置40には端子台45A、45Bが設けられ、自動点滅器50A、50Bと接続する接続線(電源ライン)60が接続されている。
図3に示す接続線60の電源ライン60A、60Bは、自動点滅器50Aの入力側端子に接続される電源ラインであり、それぞれ非接地側電源ライン、接地側電源ラインで構成される。電源ライン60Cは、自動点滅器50Aの出力側端子と接続し、自動点滅器50Aの動作時に非接地側電源ラインとして電源が出力される。自動点滅器50Bについても同じ構成である。
【0026】
自動点滅器50A、50B内部には、明るさを検知し、接点54A、54BのON/OFFを切り替え制御するCds回路53A、53Bが設けられている。Cds回路53A、53Bが、所定値(閾値)以下の照度を検知すると、接点54A、54BをONに切り替え、所定値超えの照度のときには接点54A、54BをOFFに切り替える。なお、バイメタルなどの抵抗値に基づいてON/OFF切り替えを行うように構成してもよい。
【0027】
制御部44は、自動点滅器50Aとの非接地側電源ライン60Cの通電状態あるいは電圧を検出することによって、接点54Aの開閉状態を検知する。接点54Aの開閉状態から自動点滅器50Aが故障であることを検知すると、自動点滅器50Bに対して電源供給し、電源ラインLとの接続を切り替える。また、制御部44は、自動点滅器50Aが故障した場合、図示しない警告表示部に対して警告表示を行う。また、自動点滅器50Aの切替を、図示しないリセットスイッチによってリセット可能である。
【0028】
図4は、自動点滅器50A(または自動点滅器50B)とタイマー37との接続関係を示した図である。
【0029】
自動点滅器50Aは、その一次側が電源と接続し、二次側がタイマー37と接続している。タイマー37によって設定された自動点滅器50Aの動作時間帯では、自動点滅器50Aが周囲の照度(の暗さ)に応じてON/OFFに切り替わることが可能となる。上述したように、接点54AがON状態になるとランプ20が自動点灯し、接点54AがOFF状態になるとランプ20が自動消灯する。
【0030】
自動点滅器50Aの故障には、接点54AのON/OFF状態両方に関して生じる。すなわち、一定照度以下になって接点54Aが閉じなければならないのに開いている状態と、一定照度を越えて接点54Aが開かなければならないのに閉じている状態がある。自動点滅器切替制御装置40は、監視タイマー41、42、非接地側電源ライン60Cの通電状態あるいは電圧を検知して、2つの故障パターンをそれぞれ検知する。
【0031】
なお、自動点滅器切替制御装置40は、電磁リレー、リードリレーなどを含む公知の機械式リレーによって構成することが可能であり、例えば、
図7に示すリレーシーケンス図で表される機械式リレーによって構成することができる。また、CPUなどの演算処理装置を備えた制御部によって切り替え制御してもよい。
【0032】
図5は、自動点滅器の切替制御のフローを示した図である。
図6は、自動点滅器の切替制御のタイムチャートを示した図である。以下、自動点滅器の切替制御装置40の動作について説明する。
【0033】
自動点滅器50Aには常時電源が供給されているが、タイマー37によってランプ20への電源供給が制限される、すなわち点灯制限される。ここでは、15:00~24:00と、4:30~7:00の時間帯を、タイマー37の起動する時間帯として設定している。15:00(あるいは4:30)になるとタイマー37が起動し(S101)、自動点滅器50Aの明るさ検知に基づいて点灯/消灯が可能な状態が、24:00(あるいは7:00)まで続けられる(S102)。
【0034】
監視タイマー41は、不点灯状態(第1の故障)を検知できる時間帯に制御部44を動作させ、切替制御部44は、監視タイマー41によって設定された時間帯に応じて起動、停止する。ここでは、18:00~24:00の時間帯で動作する(S103)。一方、監視タイマー42は、不消灯状態(第2の故障)を検知できる時間帯を設定可能であり、ここでは6:30~8:00の時間帯が設定される。なお、監視タイマー41、42の動作時間帯は、一年間の日の入り、日の出時刻を考慮して定めてもよく、また、季節に応じて動作時間帯を調整してもよい。
【0035】
自動点滅器50Aが正常に動作する場合、所定の明るさ以下になると、自動点滅器50Aのスイッチ切替によって点灯する。
図6(A)では、時刻16:00に点灯に切り替わっている。タイマー37が時刻24:00で動作停止することによって、時刻24:00に消灯する。タイマー37が時刻4:30になって再び起動すると、自動点滅器50Aが所定の明るさを越えたことを検知することによって、自動点滅器50Aのスイッチが切り替わり、消灯する。
図6(A)では、時刻6:00に消灯している。
【0036】
監視タイマー41が動作している間、制御部44は、自動点滅器50AのON/OFF状態を検知する。監視タイマー41の動作時間帯に自動点滅器50AがOFF状態である場合、不点灯状態であると判断し(S104)、自動点滅器50Bへの電源供給に切り替えて自動点滅器50Bをタイマー37に接続させる。それとともに、警告表示部において故障を知らせる(S105、S106)。
【0037】
図6(B)では、監視タイマー41の起動直後(18:00)に不点灯状態が検知され、自動点滅器50Bへの切り替えによって点灯したことを示している。不点灯状態が検知されない限り、タイマー37により設定された時間帯で点灯、消灯が切り替えられる(S107)。
【0038】
監視タイマー42が動作している間、制御部44は、自動点滅器50AのON/OFF状態を検知する(S108)。自動点滅器50Aが監視タイマー42の動作時間帯にON状態である場合、不消灯状態であると判断し(S109)、故障を知らせる表示をするとともに、自動点滅器50Aから自動点滅器50Bへ電源供給を切り替え、電源ラインLと接続させる(S105、S106)。
図6(C)では、監視タイマー42の起動直後(6:30)に不消灯状態が検知され、自動点滅器50Bへの切り替えによって消灯したことを示している。不消灯状態が検知されない限り、自動点滅器50Aが通常動作する。
【0039】
このように本実施形態によれば、自動点滅器を用いて自動点灯、自動消灯する照明灯10において、使用する自動点滅器を自動点滅器50A、50Bとの間で切り替え可能な切替制御装置40を備えている。切替制御装置40は、監視タイマー41、42、制御部44を備え、監視タイマー41によって設定された夕方~夜中の時間帯で自動点滅器50AがOFF状態の場合、また、監視タイマー42によって設定された朝方の時間帯で自動点滅器50AがON状態の場合、制御部44は、自動点滅器50Aから自動点滅器50Bへ切り替える。なお、3つ以上の自動点滅器を切り替えるように構成してもよい。
【0040】
2つの自動点滅器50A、50Bをあらかじめ用意することにより、無人駅などに配置された照明設備において故障が生じても、適切な照明を維持することができる。また、不点灯状態だけでなく不消灯状態も検知することで、経年劣化の抑制および電力消費削減を図ることができる。また、自動点滅器50Aをタイマー37より電源側に配置し、自動点滅器50Aには常時電源供給しながら、タイマー37によって点灯制限している。タイマー37の影響で自動点滅器50Aの電源ON/OFFが強制的に切り替わることがないため、自動点滅器50Aの故障発生リスクを抑えながら、不点灯状態、不消灯状態の両方を検知することができる。なお、タイマー37を自動点滅器50Aより電源側に配置するように構成してもよい。この場合、監視タイマー41、42の監視時間帯は、ランプ20(負荷)の動作時間帯に合わせる、すなわちタイマー37の動作時間帯に合わせて設定すればよい。
【0041】
さらに、監視タイマー41、42によって監視時間を設定することにより、日の入り、日の出時刻付近で推定される自動点滅器の(正常な場合の)ON/OFF状態と、検知されON/OFF状態との違いから、不点灯状態、不消灯状態を検知することができる。
【0042】
照明灯に関しては、単柱式だけでなく電柱共架式の照明灯で構成することも可能であり、また、高速道路や一般道などに設置することも可能である。さらには、駅舎の待合室やバス停留所などに装備された照明装置、照明設備に対しても適用することができる。
【符号の説明】
【0043】
10 照明灯
20 ランプ(照明器具)
37 タイマー
40 自動点滅器の切替制御装置
41、42 監視タイマー
44 制御部
50A、50B 自動点滅器