特許 7397765 キャリアテープの巻取方法

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】特許公報(B2)

(11)【特許番号】

(24)【登録日】2023-12-05

(45)【発行日】2023-12-13

(54)【発明の名称】キャリアテープの巻取方法

(51)【国際特許分類】

   B65H 75/02 20060101AFI20231206BHJP

   B65H 18/04 20060101ALI20231206BHJP

【ＦＩ】

B65H75/02

B65H18/04

【請求項の数】 3

(21)【出願番号】P 2020106276

(22)【出願日】2020-06-19

(65)【公開番号】P2022001519

(43)【公開日】2022-01-06

【審査請求日】2022-11-09

(73)【特許権者】

【識別番号】000190116

【氏名又は名称】信越ポリマー株式会社

(74)【代理人】

【識別番号】110002871

【氏名又は名称】弁理士法人坂本国際特許商標事務所

(72)【発明者】

【氏名】今井 將幸

【審査官】正木 裕也

(56)【参考文献】

【文献】特開２００２－２８４４１０（ＪＰ，Ａ）

【文献】特開平０９－３２１４９０（ＪＰ，Ａ）

【文献】米国特許出願公開第２０１７／０２８２２３８（ＵＳ，Ａ１）

【文献】特開平９－３１５６２８（ＪＰ，Ａ）

(58)【調査した分野】(Int.Cl.，ＤＢ名)

Ｂ６５Ｈ ７５／０２

Ｂ６５Ｈ １８／０４

(57)【特許請求の範囲】

【請求項1】

送り孔と、部品を収納可能な収納凹部とが、長手方向にそれぞれ複数形成されたキャリアテープを、巻取リールに巻取るキャリアテープの巻取方法であって、
前記巻取リールは、円筒状のコア部と、前記コア部の両側に設けられる側板と、で巻取空間を形成するものであり、
前記キャリアテープの幅方向に両側面を有し、両側面の間に前記キャリアテープを通過させるガイドであって、送給された前記キャリアテープを前記巻取リールに案内するガイドを、前記巻取空間に挿入するとともに、巻取張力を前記ガイドの荷重よりも大きくするか、又は、前記ガイドの荷重を巻取張力よりも小さくし、
前記巻取リールを前記ガイドに対して相対的に前記キャリアテープの幅方向にトラバース移動させながら前記キャリアテープをスパイラル状に巻取る、
ことを特徴とするキャリアテープの巻取方法。

【請求項2】

前記ガイドによるガイド位置を、巻取られている前記キャリアテープの巻径に追従して変化させ、前記キャリアテープを前記巻取リールに巻取る、
ことを特徴とする請求項１に記載のキャリアテープの巻取方法。

【請求項3】

前記キャリアテープを隣り合うキャリアテープが重ならない普通巻き又は隣り合うキャリアテープの送り孔側フランジ部とフランジ部とを重ねる重ね巻きで前記巻取リールに巻取る、
ことを特徴とする請求項１又は２に記載のキャリアテープの巻取方法。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

本発明は、収納凹部に部品を収納するキャリアテープの巻取方法に関する。

【背景技術】

【0002】

従来、ベアチップ（ベアダイ）やＩＣチップなどの電子部品は、キャリアテープの収納凹部に収納され、工場間の輸送や実装装置への供給などに利用されている。このキャリアテープは、ＪＩＳ規格によれば、テープ幅３２ｍｍ以上のキャリアテープでは両側のフランジ部に、テープ幅２４ｍｍ以下のキャリアテープでは片側のフランジ部に、送り孔が設けられるように規定されている。

【0003】

通常、キャリアテープは、テープ幅と同じ幅の巻取リールに多層で巻取られるが、長尺で巻取るために、例えば特許文献１にみられるように、幅広な巻取リールにスパイラル状にトラバース巻きを行い、多層に巻取られることもある。

【0004】

このようなトラバース巻きを行う、図４Ａ及び図４Ｂに示すような巻取装置１３０では、巻取リール２０の直前にキャリアテープ１０のパスラインを安定させるガイド（例えば、ガイドコロ５０）が固定して設けられており、巻取リール２０をキャリアテープ１０の幅方向に対してトラバース移動しながら巻取るようになっている。

【先行技術文献】

【特許文献】

【0005】

【文献】特開２００１―２４７１５８号公報

【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

【0006】

しかしながら、従来のキャリアテープの巻取方法では、直前のガイドから巻取リールに接触するまでの区間が離れているため、この間でキャリアテープが脈動（振動）することがあった。

【0007】

この脈動が発生することで、巻取リールにおいて、キャリアテープが等間隔に整列せず、幅方向に隙間が生じる。そのため、上層のキャリアテープが傾いて巻取られたり、段落ち状態で巻取られたりし、その箇所でキャリアテープに巻きうねりや反り、また、下層のキャリアテープの変形という品質異常が発生していた（図５Ａ及び図５Ｂ参照）。

【0008】

そこで、本発明は以上の課題に鑑みてなされたものであり、巻取リールに巻取られるキャリアテープの変形又はうねりを抑制可能なキャリアテープの巻取方法を提供することを目的とする。

【課題を解決するための手段】

【0009】

（１）本発明に係る１つの態様は、送り孔と、部品を収納可能な収納凹部とが、長手方向にそれぞれ複数形成されたキャリアテープを、巻取リールに巻取るキャリアテープの巻取方法であって、前記巻取リールは、円筒状のコア部と、前記コア部の両側に設けられる側板と、で巻取空間を形成するものであり、送給された前記キャリアテープを前記巻取リールに案内するガイドを、前記巻取空間に挿入するとともに、巻取張力を前記ガイドの荷重よりも大きくするか、又は、前記ガイドの荷重を巻取張力よりも小さくし、前記キャリアテープを前記巻取リールに巻取るものである。
（２）上記（１）の態様において、前記ガイドによるガイド位置を、巻取られている前記キャリアテープの巻径に追従して変化させ、前記キャリアテープを前記巻取リールに巻取ってもよい。
（３）上記（１）又は（２）の態様において、前記キャリアテープをスパイラル状に前記巻取リールに巻取ってもよい。

【発明の効果】

【0010】

本発明によれば、巻取リールに巻取られるキャリアテープの変形又はうねりを抑制可能なキャリアテープの巻取方法を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【0011】

【図1】キャリアテープの斜視図である。

【図2】キャリアテープを巻取った巻取リールを示す模式図である。

【図3A】本実施形態の巻取装置及び方法を示す上面図である。

【図3B】本実施形態の巻取装置及び方法を示す正面図である。

【図4A】従来のガイドコロを備える巻取装置及び方法を示す上面図である。

【図4B】従来のガイドコロを備える巻取装置及び方法を示す正面図である。

【図5A】巻取られたキャリアテープの一部が変形した状態を示す概略図である。

【図5B】巻取られたキャリアテープの一部が段落ちした状態を示す概略図である。

【発明を実施するための形態】

【0012】

以下、本発明に係る実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、本明細書の実施形態においては、全体を通じて、同一の部材には同一の符号を付している。

【0013】

図１は、本発明に係る実施形態の巻取方法が適用される、キャリアテープ１０の斜視図である。
図１に示すように、キャリアテープ１０は、電子部品などの部品Ｐを個別に収納可能な収納凹部１１と、実装装置のスプロケットが挿入される送り孔１２とが、長手方向にそれぞれ所定の間隔で複数形成されている。

【0014】

また、キャリアテープ１０は、収納凹部１１の上縁部から一側方に延在する幅広な送り孔側フランジ部１３と、収納凹部１１の上縁部から他側方に延在する幅狭なフランジ部１４と、を有し、これらが、連結部を介して長手方向（送り方向）に多数連設されたテープ状の構造となっている。

【0015】

このキャリアテープ１０は、０．２ｍｍから０．６ｍｍの厚さのテープ状の基材を加工して形成されている。テープ状の基材は、例えば、アモルファス・ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリプロピレンなどの合成樹脂、これらの樹脂にカーボンを練り込んで導電性を付与したもの、表面に導電コーティングを施したものなどの材料で形成されている。

【0016】

収納凹部１１は、略矩形状であるが、収納する部品Ｐの形状に合わせて形成され、また、底面に台座が形成されることもある。一方、送り孔１２は、平面視において円形状であるが、送り孔１２の形状や間隔は、スプロケットなどの送り機構に合わせて形成されている。なお、送り孔１２は、長手方向の二辺に沿って、収納凹部１１の両側に形成されることもある。

【0017】

このようなキャリアテープ１０は、テープ状の基材にドラム状の金型で収納凹部１１が形成され、また、送り孔１２が穿設されて、巻取リール２０を装着した、図３Ａ及び３Ｂに示すような巻取装置３０に送給されてくる。

【0018】

図２は、キャリアテープ１０を巻取った巻取リール２０を示す模式図である。
巻取リール２０は、円筒状のコア部２１と、コア部２１の両側に設けられる円板状の側板２２と、でキャリアテープ１０を巻取り、収納する巻取空間を形成している。

【0019】

図３Ａは、本実施形態の巻取装置３０及び方法を示す上面図である。図３Ｂは、本実施形態の巻取装置３０及び方法を示す正面図である。
巻取装置３０は、図示されない駆動手段及びトラバース手段などと、後述するガイド４０と、で構成されている。また、巻取装置３０のガイド４０よりも上流には、図示されないサポートローラがキャリアテープ１０の下方に設けられている。

【0020】

駆動手段は、巻取リール２０のコア部２１に挿入される駆動シャフトと、駆動シャフトを巻取リール２０とともに回転させる巻取モータと、を有している。

【0021】

巻取モータは、テンションコントローラによりそのトルクが制御されるものであり、これにより、キャリアテープ１０の巻取張力が調整可能となっている。なお、巻取モータは、巻取リール２０に巻取ったキャリアテープ１０の巻径によらず一定の巻取張力（基準張力）で巻取るように制御されるが、巻取張力を巻径に応じて可変に調整することもできる。

【0022】

一方、トラバース手段は、駆動手段のうち少なくとも駆動シャフトを、キャリアテープ１０の幅方向に移動させることができる。このトラバース手段は、駆動シャフトが１回転する間に、駆動シャフトをガイド４０に対して巻取リール２０の一方側の側板２２から他方側の側板２２に向かって、所定距離だけトラバース移動させる。なお、駆動シャフト１回転当たりのトラバース移動量は、一般的にリードピッチと称される。

【0023】

このような構成の巻取装置３０により、キャリアテープ１０を巻取リール２０にスパイラル状に巻取るトラバース巻きを行うことができる。本実施形態の巻取装置３０を用いた巻取方法では、リードピッチを、キャリアテープ１０の幅と等しいか若干大きい状態としている。

【0024】

つづいて、ガイド４０について、同じく図３Ａ及び図３Ｂを参照しながら説明する。ガイド４０は、送給されたキャリアテープ１０を巻取リール２０に案内するものである。このガイド４０は、ガイドレール４１と、ガイドレール４１を揺動可能に支持する支軸４２と、を有している。

【0025】

ガイドレール４１は、天面及び両側面を有する、略「Ｃ」又は「コ」字状の部材であり、開放端側が駆動シャフト（巻取リール２０のコア部２１）側に向けられて、支軸４２に支持されている。このガイドレール４１は、鉄やアルミなどの金属材料又は樹脂材料で形成されている。

【0026】

また、ガイドレール４１は、開放空間内をキャリアテープ１０が通過可能なように、両側面間の距離が、キャリアテープ１０の幅よりも若干大きく形成されている。

【0027】

支軸４２は、ガイドレール４１が滑らかに揺動するように、ベアリングなどの軸受を介してガイドレール４１を支持している。

【0028】

さらに、ガイドレール４１は、先端付近の天面側にローラベアリング４３が設けられている。このローラベアリング４３は、キャリアテープ１０が接触する際の摩擦を低減させて、キャリアテープ１０の走行性を向上させるものであり、必要に応じて設けられる。

【0029】

このようなガイド４０では、支軸４２が巻取リール２０の側板２２の外周よりも外側に位置しているものの、ガイドレール４１の先端が巻取リール２０の巻取空間内に挿入されている。そして、ガイドレール４１が支軸４２を中心に揺動可能に支持されていることで、ガイド４０（より正確には、ガイドレール４１及びローラベアリング４３）の自重で巻取リール２０のコア部２１側に付勢され、ガイド４０によるキャリアテープ１０のガイド位置が、巻取リール２０に巻取られたキャリアテープ１０の巻径に追従可能となる。

【0030】

このとき、ガイド４０の荷重（すなわち、重量又は自重）によって、キャリアテープ１０に作用する付勢力は、他端側が支軸４２で支持する両端支持形態のため、ガイド４０の荷重の約半分となる。

【0031】

なお、ガイド４０の荷重（すなわち、ガイドレール４１及びローラベアリング４３の荷重）は、キャリアテープ１０を巻取る巻取張力よりも軽いことが好ましく、望ましくは、巻取張力の半分以下であるとよい。逆に言い換えれば、巻取装置３０（巻取モータ）は、巻取張力がガイド４０の荷重よりも大きくなるように、巻取リール２０を回転させるとよい。

【0032】

（実施例）
以下、本発明の効果を確認するための具体的な実験例とその結果について説明する。

【0033】

（巻取製品）
シート厚０．２５ｍｍ、シート幅８ｍｍ、収納凹部間のピッチ４ｍｍ仕様のキャリアテープ１０を、以下の巻取条件で１０００ｍ用の巻取リール２０にスパイラル状に巻取った。なお、巻取リール２０は、幅が１５０ｍｍ、コア直径が２２０ｍｍ、側板２２の外径が４２０ｍｍのものを用いた。
（巻取条件）
ガイド形態は、ガイドレール４１又は従来のガイドコロ５０とし、ガイドレール４１の質量は、１００ｇ、２００ｇ、３００ｇ（すなわち重量は、０．９８Ｎ、１.９６Ｎ、２.７８Ｎ）の３種類準備した。なお、ガイドレール４１の先端には、ローラベアリング４３を設けなかった。
また、巻取張力は、２００ｇ重（１．９６Ｎ）とし、リードピッチは、隣り合うキャリアテープ１０同士が重ならない、８．１ｍｍとした。

【0034】

（測定結果）
巻取製品に巻うねりや反りの品質異常がないか検査及び測定し、次の結果を得ることができた。

【表1】

＊１ キャリアテープ１０の表面にガイドレール４１による接触傷が発生した。そのため、外観ＮＧ判定となり、反り量を測定するまでもなかった。
＊２ キャリアテープ１０の変形により巻取りを行うことができなかった。そのため、反り量の測定ができなかった。

【0035】

比較例１では、ガイド４０の荷重が巻取張力と同等であったが、ガイド４０がキャリアテープ１０の巻径に追従したり、追従しなかったりすることがあり、ガイド４０が適切に追従しない箇所において、ガイド４０がキャリアテープ１０に強く接触し、キャリアテープ１０の表面に接触傷が発生し、外観検査でＮＧ判定となった。

【0036】

比較例２では、ガイド４０の荷重が巻取張力よりも１００ｇ重（０．９８Ｎ）重く、ガイド４０がキャリアテープ１０の巻径に追従せず、ガイド４０がキャリアテープ１０に強く接触することがあり、その箇所でキャリアテープ１０に変形が起き、キャリアテープ１０を最後まで巻取ることができなかった。

【0037】

比較例３では、従来のガイドコロ５０の形態（図４Ａ及び図４Ｂ参照）で巻取ったため、トラバース方向に生じた下層のキャリアテープ１０同士の隙間に嵌り込んでキャリアテープ１０が傾き状態又は段落ち状態で巻取られることがあり、その箇所で巻きうねりが多数発生し、反り量も大きくなった。

【0038】

実施例１では、ガイド４０の荷重が巻取張力よりも１００ｇ重（０．９８Ｎ）軽く、ガイド４０がキャリアテープ１０の巻径に適切に追従したため、キャリアテープ１０を正常な位置に均一間隔で整列して巻取ることができた。その結果、キャリアテープ１０に巻きうねりがなく、反り量も従来品と比較して半減させることができた。

【0039】

このように、ガイド４０を増大するキャリアテープ１０の巻径に追従させることで、ガイド４０による最終ガイド位置からキャリアテープ１０が巻取リール２０（又は、巻取られた下層のキャリアテープ１０）に接触するまでの区間を短くすることができ、この区間でのキャリアテープ１０の脈動を抑制することができる。

【0040】

以上説明したとおり、本発明に係る実施形態のキャリアテープ１０の巻取方法は、送り孔１２と、部品Ｐを収納する収納凹部１１とが、長手方向にそれぞれ複数形成されたキャリアテープ１０を、巻取リール２０にスパイラル状に巻取るものであって、巻取リール２０は、円筒状のコア部２１と、コア部２１の両側に設けられる側板２２と、で巻取空間を形成するものであり、送給されたキャリアテープ１０を巻取リール２０に案内するガイド４０を、巻取空間に挿入するとともに、巻取張力をガイド４０の荷重よりも大きくするか、又は、ガイド４０の荷重を巻取張力よりも小さくし、キャリアテープ１０を巻取リール２０に巻取るものである。

【0041】

また、本実施形態の巻取装置３０は、送給されたキャリアテープ１０を巻取リール２０に案内するガイド４０と、キャリアテープ１０を巻取る巻取リール２０と、巻取リール２０を回転させる駆動手段と、を備えるものであって、巻取リール２０は、駆動シャフトに挿入されるコア部２１と、コア部２１の両側に設けられる側板２２と、で巻取空間を形成し、ガイド４０は、先端が巻取空間内に位置している。

【0042】

これにより、ガイド４０によるキャリアテープ１０の最終ガイド位置からキャリアテープ１０が巻取リール２０に接触するまでの区間を短くすることができ、その間での脈動の発生を防止することができる。キャリアテープ１０の脈動が抑制されることで、キャリアテープ１０を巻取リール２０に正常な位置に均一間隔で整列して巻取ることができる。また、下層のキャリアテープ１０が均一に巻取られることで、上層のキャリアテープ１０も傾くことなく水平に保たれるため、巻取リール２０に巻取られたキャリアテープ１０が変形し難く、巻きうねりや反りといった異常の発生を抑制することができる。

【0043】

また、ガイド４０の自重でキャリアテープ１０を強く押し付けることがなく、ガイド４０が巻取られているキャリアテープ１０の巻径に適切に追従することができる。

【0044】

さらに、キャリアテープ１０におけるこれらの異常を抑制できることで、電子部品のテーピング時に、キャリアテープ１０に対してチップが傾きながら挿入されたり、収納凹部１１から飛び出したりすることがなく、テーピング機の挿入エラーによる機械停止を招くことがなく、歩留まりを向上させることができる。

【0045】

本実施形態の巻取方法は、ガイド４０によるガイド位置を、巻取られているキャリアテープ１０の巻径に追従して外周側に変化させ、キャリアテープ１０を巻取リール２０に巻取る。
本実施形態のガイド４０は、巻取リール２０の側板２２の外周よりも外側に位置する支軸４２を中心に揺動可能である。これにより、ガイド４０によるキャリアテープ１０のガイド位置が、巻取られたキャリアテープ１０の巻径に追従可能になる。
これにより、巻取リール２０に巻取ったキャリアテープ１０の巻径が大きくなっても、ガイド４０が最後の最外周までキャリアテープ１０を巻取リール２０に適切なガイド位置で案内することができる。

【0046】

本実施形態のガイド４０は、自身の荷重が巻取張力よりも軽いものである。
本実施形態の駆動手段は、巻取張力がガイド４０の荷重よりも大きくなるように、巻取リール２０を回転させる。

【0047】

本実施形態の巻取方法は、キャリアテープ１０をスパイラル状に巻取リール２０に巻取る。
本実施形態のガイド４０は、トラバース手段により巻取リール２０に対して相対的にトラバース移動可能である。
これにより、キャリアテープ１０の巻崩れを抑制しつつ、より長尺のキャリアテープ１０を巻取リール２０に巻取ることができる。

【0048】

以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、変更が可能である。

【0049】

（変形例）
上記実施形態の巻取装置３０では、巻取リール２０をガイド４０に対してトラバース移動させたが、相対的な関係であるから、逆に、ガイド４０を巻取リール２０に対してトラバース移動させてもよい。

【0050】

上記実施形態の巻取装置３０では、ガイドレール４１の自重によって、巻取られているキャリアテープ１０の巻径に追従させたが、例えば、ガイドレール４１の揺動角度（傾き）を位置制御するようにして、キャリアテープ１０の巻径に追従させてもよい。

【0051】

上記実施形態の巻取方法では、隣り合うキャリアテープ１０が重ならないように、スパイラル状に巻取るような、いわゆる普通巻きを採用したが、隣り合う送り孔側フランジ部１３とフランジ部１４とを重ねて巻取るような、いわゆる重ね巻きを採用してもよい。

【符号の説明】

【0052】

１０ キャリアテープ、１１ 収納凹部、１２ 送り孔、１３ 送り孔側フランジ部、１４ フランジ部
２０ 巻取リール、２１ コア部、２２ 側板
３０ 巻取装置
４０ ガイド、４１ ガイドレール、４２ 支軸、４３ ローラベアリング
５０ 従来のガイドコロ
１３０ 従来の巻取装置

【図1】

【図2】

【図3A】

【図3B】

【図4A】

【図4B】

【図5A】

【図5B】