IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ テレフオンアクチーボラゲット エル エム エリクソン(パブル)の特許一覧

特許7397842セル品質導出のためにビーム測定する、無線ネットワークノード、無線デバイス、ならびに無線ネットワークノードおよび無線デバイスにおいて実施される方法
<>
  • 特許-セル品質導出のためにビーム測定する、無線ネットワークノード、無線デバイス、ならびに無線ネットワークノードおよび無線デバイスにおいて実施される方法 図1A
  • 特許-セル品質導出のためにビーム測定する、無線ネットワークノード、無線デバイス、ならびに無線ネットワークノードおよび無線デバイスにおいて実施される方法 図1B
  • 特許-セル品質導出のためにビーム測定する、無線ネットワークノード、無線デバイス、ならびに無線ネットワークノードおよび無線デバイスにおいて実施される方法 図2
  • 特許-セル品質導出のためにビーム測定する、無線ネットワークノード、無線デバイス、ならびに無線ネットワークノードおよび無線デバイスにおいて実施される方法 図3
  • 特許-セル品質導出のためにビーム測定する、無線ネットワークノード、無線デバイス、ならびに無線ネットワークノードおよび無線デバイスにおいて実施される方法 図4A
  • 特許-セル品質導出のためにビーム測定する、無線ネットワークノード、無線デバイス、ならびに無線ネットワークノードおよび無線デバイスにおいて実施される方法 図4B
  • 特許-セル品質導出のためにビーム測定する、無線ネットワークノード、無線デバイス、ならびに無線ネットワークノードおよび無線デバイスにおいて実施される方法 図5
  • 特許-セル品質導出のためにビーム測定する、無線ネットワークノード、無線デバイス、ならびに無線ネットワークノードおよび無線デバイスにおいて実施される方法 図6
  • 特許-セル品質導出のためにビーム測定する、無線ネットワークノード、無線デバイス、ならびに無線ネットワークノードおよび無線デバイスにおいて実施される方法 図7
  • 特許-セル品質導出のためにビーム測定する、無線ネットワークノード、無線デバイス、ならびに無線ネットワークノードおよび無線デバイスにおいて実施される方法 図8
  • 特許-セル品質導出のためにビーム測定する、無線ネットワークノード、無線デバイス、ならびに無線ネットワークノードおよび無線デバイスにおいて実施される方法 図9
  • 特許-セル品質導出のためにビーム測定する、無線ネットワークノード、無線デバイス、ならびに無線ネットワークノードおよび無線デバイスにおいて実施される方法 図10
  • 特許-セル品質導出のためにビーム測定する、無線ネットワークノード、無線デバイス、ならびに無線ネットワークノードおよび無線デバイスにおいて実施される方法 図11
  • 特許-セル品質導出のためにビーム測定する、無線ネットワークノード、無線デバイス、ならびに無線ネットワークノードおよび無線デバイスにおいて実施される方法 図12
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-05
(45)【発行日】2023-12-13
(54)【発明の名称】セル品質導出のためにビーム測定する、無線ネットワークノード、無線デバイス、ならびに無線ネットワークノードおよび無線デバイスにおいて実施される方法
(51)【国際特許分類】
   H04W 24/10 20090101AFI20231206BHJP
   H04W 16/28 20090101ALI20231206BHJP
   H04W 28/06 20090101ALI20231206BHJP
   H04B 17/24 20150101ALI20231206BHJP
   H04B 17/318 20150101ALI20231206BHJP
【FI】
H04W24/10
H04W16/28
H04W28/06
H04B17/24
H04B17/318
【請求項の数】 18
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021186713
(22)【出願日】2021-11-17
(62)【分割の表示】P 2019568686の分割
【原出願日】2018-05-31
(65)【公開番号】P2022033777
(43)【公開日】2022-03-02
【審査請求日】2021-12-17
(31)【優先権主張番号】62/520,630
(32)【優先日】2017-06-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】598036300
【氏名又は名称】テレフオンアクチーボラゲット エルエム エリクソン(パブル)
(74)【代理人】
【識別番号】100109726
【弁理士】
【氏名又は名称】園田 吉隆
(74)【代理人】
【識別番号】100161470
【弁理士】
【氏名又は名称】冨樫 義孝
(74)【代理人】
【識別番号】100194294
【弁理士】
【氏名又は名称】石岡 利康
(74)【代理人】
【識別番号】100194320
【弁理士】
【氏名又は名称】藤井 亮
(74)【代理人】
【識別番号】100150670
【弁理士】
【氏名又は名称】小梶 晴美
(72)【発明者】
【氏名】ラーマチャンドラ, プラディーパ
(72)【発明者】
【氏名】マーッタネン, ヘルカ-リーナ
(72)【発明者】
【氏名】ダ シルヴァ, イカロ エル.イェー.
【審査官】▲高▼木 裕子
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/039505(WO,A1)
【文献】Ericsson,Measurement configuration for CSI-RS[online],3GPP TSG RAN WG2 #98 R2-1704103,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_98/Docs/R2-1704103.zip>,2017年05月06日
【文献】MediaTek Inc.,Considerations on Beam Management Framework[online],3GPP TSG RAN WG2 #98 R2-1704533,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_98/Docs/R2-1704533.zip>,2017年05月05日
【文献】Ericsson,Details of cell quality derivation[online],3GPP TSG RAN WG2 #98 R2-1704101,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_98/Docs/R2-1704101.zip>,2017年05月06日
【文献】Qualcomm,Beam management for NR[online],3GPP TSG RAN WG1 #88b R1-1705581,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_88b/Docs/R1-1705581.zip>,2017年03月25日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 - 7/26
H04W 4/00 - 99/00
H04B 17/24
H04B 17/318
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信ネットワークにおける通信をハンドリングするための、無線デバイス(10)によって実施される方法であって、前記方法は、
- どのビームがセルのセル品質導出に含まれるべきかを指示する指示を取得することであって、前記指示を取得することは、どのビームが前記セル品質導出から除外されることになるかに関して前記無線デバイス(10)に通知するリストを受信することを含む、指示を取得すること(301、401)と
- 1つまたは複数のビームに関する1つまたは複数の測定を実施することであって、前記1つまたは複数のビームが、前記取得された指示に基づいて選択される、1つまたは複数の測定を実施すること(302、402)と
を含み、
前記指示を取得することは、前記リスト中のビームが測定レポートに含まれることが許容されるか否かを指示するパラメータを取得することをさらに含む、方法。
【請求項2】
前記指示が、無線ネットワークノード(12)から受信された測定設定に含まれる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
- 1つまたは複数の測定レポートを送信すること(404)であって、前記1つまたは複数の測定レポートが、実施された前記1つまたは複数の測定のそれぞれの値を備える、1つまたは複数の測定レポートを送信すること(404)
をさらに含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
- 前記受信された指示を考慮に入れて、前記セルの信号品質導出を実施すること(403)
をさらに含む、請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
無線通信ネットワークにおける通信をハンドリングするための、無線ネットワークノード(12)によって実施される方法であって、前記方法は、
- 無線デバイス(10)に指示を送信すること(412)であって、前記指示は、どのビームが前記無線デバイス(10)におけるセルのセル品質導出に含まれるべきかを指示し、前記指示は、どのビームが前記セル品質導出から除外されることになるかに関して前記無線デバイス(10)に通知するリストである、指示を送信すること(412)
を含み、
前記指示を送信することは、前記リスト中のビームが測定レポートに含まれることが許容されるか否かを指示するパラメータを送信することをさらに含む、
方法。
【請求項6】
前記指示が測定設定に含まれる、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記方法は、前記無線デバイス(10)における前記セル品質導出に含まれるべきまたは除外されるべきビームを決定すること(411)をさらに含む、請求項5または6に記載の方法。
【請求項8】
無線通信ネットワークにおける通信をハンドリングするための無線デバイス(10)であって、前記無線デバイス(10)は、
- どのビームがセル品質導出から除外されることになるかに関して前記無線デバイス(10)に通知するリストを受信することによって、どのビームがセルの前記セル品質導出に含まれるべきかを指示する指示を取得することと、
- 1つまたは複数のビームに関する1つまたは複数の測定を実施することであって、前記1つまたは複数のビームが、前記取得された指示に基づいて選択される、1つまたは複数の測定を実施することと
を行うように設定され
前記無線デバイス(10)が、前記リスト中のビームが測定レポートに含まれることが許容されるか否かを指示するパラメータを取得することによって、前記指示を取得するように設定された、
無線デバイス(10)。
【請求項9】
前記指示が、無線ネットワークノード(12)から受信された測定設定に含まれる、請求項8に記載の無線デバイス(10)。
【請求項10】
前記無線デバイス(10)が、1つまたは複数の測定レポートを送信することであって、前記1つまたは複数の測定レポートが、実施された前記1つまたは複数の測定のそれぞれの値を備える、1つまたは複数の測定レポートを送信することを行うようにさらに設定された、請求項8または9に記載の無線デバイス(10)。
【請求項11】
前記無線デバイス(10)が、前記受信された指示を考慮に入れて、前記セルの信号品質導出を実施することを行うようにさらに設定された、請求項8から10のいずれか一項に記載の無線デバイス(10)。
【請求項12】
無線通信ネットワーク(1)における通信をハンドリングするための無線ネットワークノード(12)であって、前記無線ネットワークノード(12)は、
無線デバイス(10)に指示を送信することであって、前記指示は、どのビームが前記無線デバイス(10)におけるセルのセル品質導出に含まれるべきかを指示する、指示を送信すること
を行うように設定され、
前記指示は、どのビームが前記セル品質導出から除外されることになるかに関して前記無線デバイス(10)に通知するリストであり、
前記無線ネットワークノード(12)が、前記リスト中のビームが測定レポートに含まれることが許容されるか否かを指示するパラメータを送信することによって、前記指示を送信するように設定された、
無線ネットワークノード(12)。
【請求項13】
前記指示が測定設定に含まれる、請求項12に記載の無線ネットワークノード(12)。
【請求項14】
前記無線ネットワークノード(12)が、前記無線デバイス(10)におけるセル品質導出に含まれるべきまたは除外されるべきビームを決定するように設定された、請求項12または13に記載の無線ネットワークノード(12)。
【請求項15】
少なくとも1つのプロセッサ上で実行されたとき、前記少なくとも1つのプロセッサに、記無線デバイス(10)によって実施される、請求項1からのいずれか一項に記載の方法を行わせる命令を備えるコンピュータプログラ
【請求項16】
少なくとも1つのプロセッサ上で実行されたとき、前記少なくとも1つのプロセッサに、前記無線ネットワークノード(12)によって実施される、請求項5から7のいずれか一項に記載の方法を行わせる命令を備えるコンピュータプログラム。
【請求項17】
少なくとも1つのプロセッサ上で実行されたとき、前記少なくとも1つのプロセッサに、記無線デバイス(10)によって実施される、請求項1からのいずれか一項に記載の方法を行わせる命令を備えるコンピュータプログラムを記憶した、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項18】
少なくとも1つのプロセッサ上で実行されたとき、前記少なくとも1つのプロセッサに、前記無線ネットワークノード(12)によって実施される、請求項5から7のいずれか一項に記載の方法を行わせる命令を備えるコンピュータプログラムを記憶した、コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書の実施形態は、無線ネットワークノード、無線デバイス、ならびに無線ネットワークノードおよび無線デバイスにおいて実施される方法に関する。さらに、コンピュータプログラム製品およびコンピュータ可読記憶媒体も本明細書で提供される。特に、本明細書の実施形態は、無線通信ネットワークにおける、無線デバイスの通信を可能にすること、たとえば測定をハンドリングすることに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的な無線通信ネットワークでは、無線通信デバイス、移動局、局(STA)および/またはユーザ機器(UE)としても知られる、無線デバイスが、無線アクセスネットワーク(RAN)を介して1つまたは複数のコアネットワーク(CN)に通信する。RANは、地理的エリアをカバーし、セル、ビームまたはビームグループと呼ばれることもあるサービスエリアにわたって無線カバレッジを与え、各サービスエリアは、たとえば、いくつかのネットワークでは、たとえば、「ノードB」または「eノードB」または「gノードB」と示されることもある、無線アクセスノード、たとえばWi-Fiアクセスポイントまたは無線基地局(RBS)などの無線ネットワークノードによってサーブまたは制御される。無線ネットワークノードは、無線ネットワークノードの範囲内で、無線周波数上で動作するエアインターフェースを介して無線デバイスと通信する。
【0003】
Universal Mobile Telecommunications network(UMTS)は、第2世代(2G)モバイル通信用グローバルシステム(GSM)から発展した第3世代(3G)電気通信ネットワークである。UMTS地上無線アクセスネットワーク(UTRAN)は、本質的に、ユーザ機器のために広帯域符号分割多元接続(WCDMA)および/または高速パケットアクセス(HSPA)を使用するRANである。第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)として知られるフォーラムでは、電気通信サプライヤが、第3世代ネットワークのための規格を提案およびその規格に関して同意し、向上されたデータレートおよび無線容量を研究する。いくつかのRANでは、たとえばUMTSの場合のように、いくつかの無線ネットワークノードは、たとえば、ランドラインまたはマイクロ波によって、無線ネットワークコントローラ(RNC)または基地局コントローラ(BSC)など、コントローラノードに接続され得、コントローラノードは、コントローラノードに接続された複数の無線ネットワークノードの様々なアクティビティを監視し、協調させる。このタイプの接続は、バックホール接続と呼ばれることがある。RNCおよびBSCは、一般に、1つまたは複数のコアネットワークに接続される。
【0004】
第4世代(4G)ネットワークとも呼ばれる、エボルブドパケットシステム(EPS)のための仕様は、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)内で完成されており、この作業は、たとえば、第5世代(5G)ネットワークおよび将来の世代のネットワークを指定するために続く。EPSは、Long Term Evolution(LTE)無線アクセスネットワークとしても知られる、拡張ユニバーサル地上無線アクセスネットワーク(E-UTRAN)と、システムアーキテクチャエボリューション(SAE)コアネットワークとしても知られる、エボルブドパケットコア(EPC)とを備える。E-UTRAN/LTEは、無線ネットワークノードがRNCにではなくEPCコアネットワークに直接接続される3GPP無線アクセスネットワークの変形態である。概して、E-UTRAN/LTEでは、RNCの機能は、無線ネットワークノード、たとえばLTEにおけるeノードBと、コアネットワークとの間で分散される。したがって、EPSのRANは、1つまたは複数のコアネットワークに直接接続された無線ネットワークノードを備える、本質的に「フラット」なアーキテクチャを有し、すなわち、無線ネットワークノードはRNCに接続されない。そのことを補償するために、E-UTRAN仕様は、無線ネットワークノード間の直接インターフェースを規定し、このインターフェースはX2インターフェースと示される。
【0005】
新しい無線(NR)など、新生の5G技術では、極めて多くの送信および受信アンテナエレメントを使用することは、それが送信側および受信側ビームフォーミングなど、ビームフォーミングを利用することを可能にするので、重要である。送信側ビームフォーミングは、送信機が、1つまたは複数の選択された方向において送信信号を増幅し、他の方向において送信信号を抑圧することができることを意味する。同様に、受信側ビームフォーミングは、受信機が、1つまたは複数の選択された方向からの信号を増幅し、他の方向からの不要な信号を抑圧することができることを意味する。
【0006】
ビームフォーミングは、信号が個々の接続についてより強くなることを可能にする。送信側では、これは、(1つまたは複数の)所望の方向における送信電力の集中によって達成され得、受信側では、これは、(1つまたは複数の)所望の方向における受信機感度の増加によって達成され得る。このビームフォーミングは、接続のスループットおよびカバレッジを向上させる。ビームフォーミングは、不要な信号からの干渉を低減することをも可能にし、それにより、時間周波数グリッドにおける同じリソースを使用する複数の個々の接続を介したいくつかの同時送信、いわゆるマルチユーザ多入力多出力(MIMO)を可能にする。
【0007】
NRでは、図1Aによる測定モデルが、少なくとも部分的に、同意される可能性がある。
【0008】
入力Aにおいて:gNBのビームの参照信号受信電力(RSRP:reference signal received power)などの測定値(ビーム固有サンプル)、たとえば、gNBビーム1~kのRSRPが、内部的に物理レイヤに入力される。
【0009】
レイヤ1フィルタ処理:ポイントAにおいて測定された入力の内部レイヤ1(L1)フィルタ処理。厳密なフィルタ処理は実装依存である。測定が物理レイヤにおいて実装形態(入力Aおよびレイヤ1フィルタ処理)によって実際にどのように実行されるかは、規格によって制約されない。
【0010】
:フィルタ処理された測定値(すなわちビーム固有測定値)は、レイヤ1フィルタ処理後にレイヤ1によってレイヤ3(L3)に報告される。
【0011】
ビームごとのレイヤ3フィルタ処理:ポイントAにおいて与えられたビームの測定値に対して実施されるフィルタ処理。レイヤ3フィルタの挙動は規格化され、レイヤ3フィルタの設定は、無線リソース制御(RRC)シグナリングによって与えられる。たとえば、ビーム測定のためのL3フィルタ処理が、たとえばL2フィルタ処理と呼ばれることがあることに留意されたい。
【0012】
ビームコンソリデーション(consolidation)/選択:ビーム固有測定値とも呼ばれる、ビームの測定値は、ビームの数Nが1よりも大きい、すなわちN>1である場合、セル品質を導出するためにコンソリデートされ、そうではなくN=1であるとき、セル品質を導出するために、最良のビーム測定値が選択される。ビームコンソリデーション/選択の挙動は規格化され、このモジュールの設定は、RRCシグナリングによって与えられ、すなわち、RRCがパラメータを設定する。Bにおける報告期間は、Aにおける1つの測定期間に等しい。
【0013】
ビーム報告のためのビーム選択:ビーム固有測定値は、X個の最良のビームを選択するために、コンソリデートされ、そのX個の最良のビームからのビーム情報が測定レポートに含まれる。ビーム選択の挙動は規格化され、このモジュールの設定は、RRCシグナリングによって与えられる。
【0014】
簡略化が行われ得、(セル品質導出のために)XがNとして設定され得る。
【0015】
B:ビームコンソリデーション/選択の後にレイヤ3に報告されるビーム固有測定値から導出された測定値(すなわちセル品質)。
【0016】
レイヤ3フィルタ処理:ポイントBにおいて与えられた測定値に対して実施されるフィルタ処理。レイヤ3フィルタの挙動は規格化され、レイヤ3フィルタの設定は、RRCシグナリングによって与えられ、すなわち、RRCがパラメータを設定する。Cにおけるフィルタ処理報告期間は、Bにおける1つの測定期間に等しい。
【0017】
C:レイヤ3フィルタにおける処理の後の測定値。報告レートは、ポイントBにおける報告レートと同等である。この測定値は、報告基準の1つまたは複数の評価のための入力として使用される。
【0018】
報告基準の評価:これは、実際の測定報告がポイントDにおいて必要であるかどうかを検査する。評価は、たとえば、異なる測定値間で比較するために、参照ポイントCにおける測定値の2つ以上のフローに基づき得る。これは、入力CおよびCによって示されている。無線デバイスは、少なくとも、新しい測定結果がポイントC、Cにおいて報告されるたびに、報告基準を評価する。報告基準は規格化され、設定はRRCシグナリング(無線デバイス測定値)によって与えられる。
【0019】
D:無線インターフェース上で送られる測定報告情報(メッセージ)。
【0020】
NRでは、セルが2つ以上の送信および受信ポイント(TRP)を有することができることが同意された。1つのそのような例が、図1Bに示されている。この展開では、セルAは2つのTRPを有し、セルBは1つのTRPのみを有する。セルAの各TRPは、各々2つのビームの送信をサポートしている。単一のセル中に2つ以上のTRPがあるとき、セルレベル測定値、たとえば、RSRP、または参照信号受信品質(RSRQ)が、TRPのビームレベル測定値に基づいて導出されることになる。したがって、セル品質は、すべての4つのビームを使用してセルAについて導出されることになり、セルBのセル品質は、サポートされるビームのみから導出される。
【0021】
各TRPにおけるプロトコルスタックは、物理レイヤ(PHY)、すなわちレイヤ1、媒体アクセスレイヤ(MAC)、無線リンク制御(RLC)、無線リソース制御(RRC)およびパケットデータコンバージェンス制御(PDCP)を備え得る。
【0022】
チャネル状態情報参照信号(CSI-RS:Channel State Information-reference signal)リソースについて、物理セルID(PCI)に基づくセルレベルにおいて、またはサブセルレベルにおいてのいずれかで、ビームのグループ化があり得、CSI-RSリソースのグループ化が、測定対象においてまたはレポート設定においてのいずれかで明示的に設定され得ることに留意されたい。ビームコンソリデーション/選択機能は、最良のビーム、またはしきい値を上回るN個の最良のビーム、または相対的なしきい値内のN個の最良のビームのいずれかを考慮し得る。
【発明の概要】
【0023】
本明細書の目的は、効率的な様式で無線通信ネットワークの通信についての測定をハンドリングする機構を提供することである。
【0024】
一態様によれば、目的は、無線通信ネットワークにおける通信をハンドリングするための、無線デバイスによって実施される方法を提供することによって達成される。無線デバイスは、どのビームがセルのセル品質導出に含まれるべきかを指示する指示を取得する。無線デバイスは、さらに、1つまたは複数のビームに関する1つまたは複数の測定を実施し、上記1つまたは複数のビームは、取得された指示に基づいて選択される。
【0025】
別の態様によれば、目的は、無線通信ネットワークにおける通信をハンドリングするための、無線ネットワークノードによって実施される方法を提供することによって達成される。無線ネットワークノードは、無線デバイスに指示を送信し、指示は、どのビームが無線デバイスにおけるセルのセル品質導出に含まれるべきかを指示する。
【0026】
少なくとも1つのプロセッサ上で実行されたとき、少なくとも1つのプロセッサに、無線デバイスまたは無線ネットワークノードによって実施される、上記の方法のいずれかを行わせる命令を備えるコンピュータプログラム製品が、本明細書でさらに提供される。少なくとも1つのプロセッサ上で実行されたとき、少なくとも1つのプロセッサに、無線デバイスまたは無線ネットワークノードによって実施される、上記の方法のいずれかに記載の方法を行わせる命令を備えるコンピュータプログラム製品を記憶した、コンピュータ可読記憶媒体が、本明細書でさらに提供される。
【0027】
また別の態様によれば、目的は、無線通信ネットワークにおける通信をハンドリングするための無線デバイスを提供することによって達成される。無線デバイスは、どのビームがセルのセル品質導出に含まれるべきかを指示する指示を取得するように設定される。無線デバイスは、1つまたは複数のビームに関する1つまたは複数の測定を実施することであって、上記1つまたは複数のビームが、取得された指示に基づいて選択される、1つまたは複数の測定を実施することを行うようにさらに設定される。
【0028】
また別の態様によれば、目的は、処理回路を備える無線デバイスを提供することによって達成される。処理回路は、どのビームがセルのセル品質導出に含まれるべきかを指示する指示を取得するように設定される。処理回路は、1つまたは複数のビームに関する1つまたは複数の測定を実施することであって、上記1つまたは複数のビームが、取得された指示に基づいて選択される、1つまたは複数の測定を実施することを行うようにさらに設定される。
【0029】
さらに別の態様によれば、目的は、無線通信ネットワークにおける通信をハンドリングするための無線ネットワークノードを提供することによって達成される。無線ネットワークノードは、無線デバイスに指示を送信することであって、指示は、どのビームが無線デバイスにおけるセルのセル品質導出に含まれるべきかを指示する、指示を送信することを行うように設定される。
【0030】
また別の態様によれば、目的は、処理回路を備える無線ネットワークノードを提供することによって達成される。処理回路は、無線デバイスに指示を送信することであって、指示は、どのビームが無線デバイスにおけるセルのセル品質導出に含まれるべきかを指示する、指示を送信することを行うように設定される。
【0031】
いくつかのシナリオでは、すべてのTRPをセル品質導出に含めるとは限らない理由があり得る。これは、TRPの間で負荷が一様に分配されず、セルがいくつかのTRPにおいてのみ、より多くの無線デバイスを許容する余裕があり得るときの、一般的なシナリオであり得る。Nが1よりも大きいとき、セルレベルを導出するために2つ以上のビームが使用され得るので、セルレベル品質を決定するために無線デバイスによってどのビームが選択されるかが、測定値の結果に影響を及ぼすことになる。したがって、本明細書の実施形態は、無線ネットワークノードが、無線デバイスを、セルレベル品質を導出する際にいくつかのビームをセルから除外するように設定することを可能にする。その上、本明細書の実施形態は、どのビームがセル品質導出に含まれるべきかを制御するための方法および装置を提供する。これは、サービングセルが、無線デバイスが、たとえば指示されたビームのみ、すなわち、たとえばハンドオーバがトリガされるときに許容されるビーム、を含め得るような正しいやり方でターゲットセルを評価することを可能にする。したがって、無線通信ネットワークの通信についての測定は、効率的な様式でハンドリングされる。
【0032】
次に、同封の図面に関して実施形態がより詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1A】NRにおける可能な測定モデルを表す概観である。
図1B】ビームを送信するTRPを概略的に示す図である。
図2】本明細書の実施形態による、無線通信ネットワークを表す概略図である。
図3】本明細書のいくつかの実施形態による、組み合わせられたフローチャートおよびシグナリング方式の図である。
図4A】本明細書の実施形態による、無線デバイスによって実施される方法を表すフローチャートである。
図4B】本明細書の実施形態による、無線ネットワークノードによって実施される方法を表すフローチャートである。
図5】本明細書の実施形態による、無線ネットワークノードを表す概略ブロック図である。
図6】本明細書の実施形態による、無線デバイスを表す概略ブロック図である。
図7】中間ネットワークを介してホストコンピュータに接続された電気通信ネットワークを概略的に示す図である。
図8】部分的無線接続上でホストコンピュータが基地局を介してユーザ機器と通信することの一般化されたブロック図である。
図9】ホストコンピュータと基地局とユーザ機器とを含む通信システムにおいて実装される方法を示すフローチャートである。
図10】ホストコンピュータと基地局とユーザ機器とを含む通信システムにおいて実装される方法を示すフローチャートである。
図11】ホストコンピュータと基地局とユーザ機器とを含む通信システムにおいて実装される方法を示すフローチャートである。
図12】ホストコンピュータと基地局とユーザ機器とを含む通信システムにおいて実装される方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0034】
本明細書の実施形態は、一般に、無線通信ネットワークに関する。図2は、無線通信ネットワーク1を表す概観である。無線通信ネットワーク1は、1つまたは複数のRANと、1つまたは複数のCNとを備える。無線通信ネットワーク1は、ほんの数個の可能な実装形態を挙げると、新しい無線(NR)、Wi-Fi、Long Term Evolution(LTE)、LTEアドバンスト、5G、広帯域符号分割多元接続(WCDMA)、モバイル通信用グローバルシステム/GSM進化型高速データレート(GSM/EDGE)、ワールドワイドインターオペラビリティフォーマイクロウェーブアクセス(WiMax)、またはウルトラモバイルブロードバンド(UMB)など、1つまたはいくつかの異なる技術を使用し得る。本明細書の実施形態は、5Gコンテキストにおいて特に関心の対象となる最近の技術傾向に関するが、実施形態は、たとえばWCDMAおよびLTEなど、既存の無線通信ネットワークのさらなる発展においても適用可能である。
【0035】
無線通信ネットワーク1において、移動局、非アクセスポイント(非AP)STA、STA、ユーザ機器および/または無線端末など、無線デバイス10が、1つまたは複数のアクセスネットワーク(AN)、たとえばRANを介して1つまたは複数のコアネットワーク(CN)に通信し得る。「無線デバイス」が、サービスエリア内で通信する、任意の端末、無線通信端末、ユーザ機器、マシン型通信(MTC)デバイス、デバイスツーデバイス(D2D)端末、またはノード、たとえば、スマートフォン、ラップトップ、モバイルフォン、センサー、リレー、モバイルタブレット、さらには小さい基地局を意味する、非限定的な用語であることが当業者によって理解されるべきである。
【0036】
無線通信ネットワーク1は、1つまたは複数のビーム、またはビームグループによって与えられ得る、サービスエリア11またはセルと呼ばれる、地理的エリアにわたる無線カバレッジを与える無線ネットワークノード12を備え、ビームのグループは、NR、5G、LTE、Wi-Fi、または同様のものなど、第1の無線アクセス技術(RAT)のサービスエリアをカバーしている。また、無線ネットワークノード12など、無線ネットワークノードが複数のセルをサーブし得る。無線ネットワークノード12は、送信および受信ポイント、たとえば、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)アクセスポイントまたはアクセスポイント局(AP STA)などの無線アクセスネットワークノード、アクセスコントローラ、基地局、たとえばgノードB、ノードB、エボルブドノードB(eNB、eノードB)などの無線基地局、基地トランシーバ局、無線リモートユニット、アクセスポイント基地局、基地局ルータ、無線基地局の送信構成、スタンドアロンアクセスポイント、あるいは、たとえば使用される無線アクセス技術および用語に応じて無線ネットワークノード12によってサーブされるサービスエリア内で無線デバイス10と通信することが可能な任意の他のネットワークユニットであり得る。無線ネットワークノード12は、無線デバイス10へのダウンリンク(DL)送信と無線デバイス10からのアップリンク(UL)送信とを用いて無線デバイス10と通信する。
【0037】
本明細書の実施形態によれば、無線デバイス10は、どのビームがセル品質導出に含まれるべきかを指示する指示を取得、たとえば受信する。本明細書の実施形態は、無線デバイス10におけるセル品質導出に含まれるべきビームを制御する。無線デバイス10は、たとえば、たとえば測定対象にまたは報告設定になど、測定設定に含まれる、blackBeamsListなどのリストを取得し得る。取得されたblackBeamsListは、セルからのどのビームがセル品質導出から除外されることになるかに関して無線デバイス10に通知し得る。したがって、本明細書の実施形態は、サービングセル、たとえば無線ネットワークノード12が、無線デバイス10が、たとえば指示されたビームのみ、すなわち、たとえばハンドオーバがトリガされるときに許容されるビーム、を含めるであろう正しいやり方でターゲットセルを評価することを可能にする。
【0038】
図3は、本明細書のいくつかの実施形態による、組み合わせられたフローチャートおよびシグナリング方式である。
【0039】
アクション301.無線デバイス10は、どのビームがセル品質導出に含まれるべきかを指示する指示を取得する。指示は、無線ネットワークノード12から受信された測定設定に含まれ得る。無線デバイス10は、リスト、たとえば、たとえばLTEにおけるblackCellListを取得し得る。blackCellListは、測定レポートをトリガすることを許容されないセルのリストである。同様に、無線デバイス10は、ビームのリスト、たとえばNRにおけるblackBeamListを取得し得る。NRにおけるblackBeamListは、それらのビームをセル品質導出機能に含めないように無線デバイス10に指示し得る。除外されるべきビームのリストは、測定対象情報エレメント中で与えられ得る。リスト中のビームは、個々のビームインデックス、またはビームインデックスの範囲のいずれかを使用することによって指示され得る。これは、SSブロックビームとCSI-RSビームの両方に適用される。CSI-RSの場合、さらに、無線ネットワークノード12は、あるTRPを表すCSI-RSが除外され得るように、CSI-RSを導出するために使用されるシーケンス生成器コードを使用してリストの一部にされるべきビームを指示し得る。リストは、レポート設定の一部、たとえばレポート設定における測定設定であり得る。これは、グループレベル品質を導出するためのビームのグループ化がレポート設定において与えられるとき、有用であり得る。リストは、セルごとまたは周波数ごとであり得、リストは、無線ネットワークノード12から与えられ得る。
【0040】
いくつかの実施形態では、無線デバイス10は、ビームのリスト、たとえばホワイトリストincludeBlackBeamを取得し得る。この場合、リスト中のビームが測定レポートに含まれることを許容されるか否かを指示するために、パラメータ、たとえばincludeBlackBeamが無線デバイス10に与えられる。includeBlackBeamなどのパラメータが真にセットされた場合、無線デバイス10は、ビームレポート設定に基づいてビームが適切であると見られた場合のみ、そのようなビームを含め得、すなわち、このビームがセル品質導出において使用されないにもかかわらず、このビームがブラックリストされたビームのリストの一部でなかった場合、このビームは、測定レポートに含まれるのに十分に強いと見られた。いくつかの実施形態では、ビームのホワイトリストは、検出されたビームの品質尺度および/またはインデックスを報告するように無線デバイス10に指示することができる。
【0041】
アクション302.無線デバイス10は、さらに、測定レポートを生成し、送信し得、上記測定レポートは、取得された指示に基づく(取得された指示を考慮に入れる)。上記測定レポートは、セル品質導出を決めるために使用され得る。
【0042】
次に、本明細書の実施形態による、無線通信ネットワーク1における通信をハンドリングするための無線デバイス10によって実施される方法アクションが、図4Aに表されているフローチャートを参照しながら説明される。アクションは、以下で述べられる順序でとられる必要がなく、任意の好適な順序でとられ得る。いくつかの実施形態において実施されるアクションは、点線ボックスでマークされる。
【0043】
アクション401.無線デバイス10は、どのビームがセルのセル品質導出に含まれるべきかを指示する、たとえば、セル品質導出において除外されるべきビームを指示する、指示を取得する。無線デバイス10は、どのビームがセル品質導出から除外されることになるかに関して無線デバイス10に通知するリスト、たとえば、ブラックリストを受信し得る。指示は、無線ネットワークノード12から受信された測定設定に含まれ得る。無線デバイス10は、リスト中、たとえばホワイトリスト中のビームが測定レポートに含まれることを許容されるか否かを指示するパラメータを取得することによって、指示を取得し得る。無線デバイス10は、たとえば無線ネットワークノード12から、除外されるべきビームを指示するリストを取得し得る。無線ネットワークノード12は、無線デバイス10に、所与の周波数についてどの同期信号ブロック(SSB:synchronization signal block)がセル品質導出のために実際に考慮されるべきであるかを指示し得る。
【0044】
アクション402.無線デバイス10は、1つまたは複数のビームに関する1つまたは複数の測定を実施し、上記1つまたは複数のビームは、取得された指示に基づいて選択される。
【0045】
アクション403.無線デバイス10は、受信された指示を考慮に入れて、セルの信号品質導出を実施し得る。
【0046】
アクション404.無線デバイス10は、1つまたは複数の測定レポートを送信し得、上記1つまたは複数の測定レポートは、実施された1つまたは複数の測定のそれぞれの値を備える。たとえば、無線デバイス10は、受信された指示に基づいて測定レポートを生成し、送信し得る。無線デバイス10は、パラメータおよび/またはリストをさらに考慮に入れ得る。
【0047】
次に、本明細書の実施形態による、無線通信ネットワーク1における通信をハンドリングするための無線ネットワークノード12によって実施される方法アクションが、図4Bに表されているフローチャートを参照しながら説明される。アクションは、以下で述べられる順序でとられる必要がなく、任意の好適な順序でとられ得る。いくつかの実施形態において実施されるアクションは、点線ボックスでマークされる。
【0048】
アクション411.無線ネットワークノード12は、無線デバイス10におけるセル品質導出に含まれるべきまたは除外されるべきビームを決定し得る。たとえば、各ビーム方向における負荷に基づいて、すなわち、セル上の負荷が1つのビームから主に一方向において来ている場合、無線ネットワークノード12は、いくつかの他のビーム中の無線デバイスに、過負荷のビームをそれらの無線デバイスのセル品質導出から除外するように要求し得る。別の使用事例では、特定のタイプ(サービスタイプ)のものでない無線デバイスについて、工場地域をカバーするビームまたはビームのセットが規制され得る。したがって、外部無線デバイスについて、セルは、工場をカバーするビームを除外するように測定対象を設定することができる。
【0049】
アクション412.無線ネットワークノード12は、無線デバイス10に指示を送信し、指示は、どのビームが無線デバイス10におけるセルのセル品質導出に含まれるべきかを指示する。指示は、どのビームがセル品質導出から除外されることになるかに関して無線デバイス10に通知するリスト、たとえば、ブラックリストであり得る。指示は、測定設定に含まれ得る。無線ネットワークノード12は、リスト、たとえばホワイトリスト中のビームが測定レポートに含まれることを許容されるか否かを指示するパラメータを送信し得る。無線ネットワークノード12は、無線デバイス10に、所与の周波数についてどのSSBがセル品質導出のために考慮されるべきであるかを指示し得る。セル品質導出に含まれるべきビームを指示するリストが、与えられ得る。
【0050】
図5は、2つの実施形態における、無線通信ネットワーク1における無線デバイス10のための通信を可能にするための、たとえば無線デバイス10を設定するための無線ネットワークノード12を表す概略ブロック図である。
【0051】
無線ネットワークノード12は、本明細書の方法を実施するように設定された処理回路501、たとえば1つまたは複数のプロセッサを備え得る。
【0052】
無線ネットワークノード12は、送信モジュール502、たとえば送信機、トランシーバ、または同様のものを備え得る。無線ネットワークノード12、処理回路501、および/または送信モジュール502は、無線デバイス10に指示を送信するように設定される。指示は、どのビームが無線デバイス10におけるセルのセル品質導出に含まれるべきかを指示する。無線ネットワークノード12、処理回路501、および/または送信モジュール502は、リスト中のビームが測定レポートに含まれることを許容されるか否かを指示するパラメータを送信することによって、指示を送信するように設定され得る。指示は、どのビームがセル品質導出から除外されることになるかに関して無線デバイス10に通知するリストであり得る。指示は、測定設定に含まれ得る。無線ネットワークノード12および/または処理回路501は、無線デバイス10におけるセル品質導出に含まれるべきまたは除外されるべきビームを決定するように設定され得る。
【0053】
無線ネットワークノード12は、1つまたは複数のメモリユニットを備える、メモリ503をさらに備える。メモリ503は、無線ネットワークノード12において実行されたときに本明細書の方法を実施するために処理回路501によって実行可能な命令を備える。メモリ503は、たとえば、情報、設定データ、ビーム、ブラックリスト、ホワイトリスト、リストパラメータ、ビームフォーミングパラメータなどのデータを記憶するために使用されるように構成される。
【0054】
無線ネットワークノード12のための本明細書で説明される実施形態による方法は、それぞれ、少なくとも1つのプロセッサ上で実行されたとき、無線ネットワークノード12によって実施されるように、少なくとも1つのプロセッサに、本明細書で説明されるアクションを行わせる、命令、すなわち、ソフトウェアコード部分を備える、たとえばコンピュータプログラム製品504またはコンピュータプログラムの手段によって実装される。コンピュータプログラム製品504は、コンピュータ可読記憶媒体505、たとえばディスク、ユニバーサルシリアルバス(USB)スティックまたは同様のものに記憶され得る。コンピュータプログラム製品を記憶したコンピュータ可読記憶媒体505は、少なくとも1つのプロセッサ上で実行されたとき、無線ネットワークノード12によって実施されるように、少なくとも1つのプロセッサに、本明細書で説明されるアクションを行わせる、命令を備え得る。いくつかの実施形態では、コンピュータ可読記憶媒体は、非一時的コンピュータ可読記憶媒体であり得る。したがって、無線ネットワークノード12は処理回路とメモリとを備え得、前記メモリは前記処理回路によって実行可能な命令を備え、それにより、前記無線ネットワークノード12は、本明細書の方法を実施するように動作可能である。無線ネットワークノード12は、1つまたは複数のアンテナをさらに備え得る。
【0055】
図6は、2つの実施形態における、無線通信ネットワークにおける通信をハンドリングするための無線デバイス10を表す概略ブロック図である。
【0056】
無線デバイス10は、本明細書の方法を実施するように設定された処理回路601、たとえば1つまたは複数のプロセッサを備え得る。
【0057】
無線デバイス10は、取得モジュール602、たとえば受信機またはトランシーバを備え得る。無線デバイス10、処理回路601、および/または取得モジュール602は、どのビームがセルのセル品質導出に含まれるべきかを指示する指示を取得するように設定される。無線デバイス10、処理回路601、および/または取得モジュール602は、どのビームがセル品質導出から除外されることになるかに関して無線デバイス10に通知するリストを受信することによって、指示を取得するように設定され得る。指示は、無線ネットワークノード12から受信された測定設定に含まれ得る。無線デバイス10、処理回路601、および/または取得モジュール602は、リスト中のビームが測定レポートに含まれることを許容されるか否かを指示するパラメータを取得することによって、指示を取得するようにさらに設定され得る。
【0058】
無線デバイス10は、受信された指示を考慮に入れて、セルの信号品質導出を実施するようにさらに設定され得る。
【0059】
無線デバイス10は測定モジュール603を備え得る。無線デバイス10、処理回路601、および/または測定モジュール603は、1つまたは複数のビームを測定することであって、上記1つまたは複数のビームが、取得された指示に基づいて選択される、1つまたは複数のビームを測定することを行うように設定され得る。無線デバイス10は、受信された指示を考慮に入れて、信号品質導出を実施するように設定され得る。
【0060】
無線デバイス10は報告モジュール604を備え得る。無線デバイス10、処理回路601、および/または報告モジュール604は、1つまたは複数の測定レポートを送信することであって、上記1つまたは複数の測定レポートが、実施された1つまたは複数の測定のそれぞれの値を備える、1つまたは複数の測定レポートを送信することを行うように設定され得る。無線デバイス10、処理回路601、および/または報告モジュール604は、測定レポートを生成し、送信するように設定され得る。
【0061】
無線デバイス10は、1つまたは複数のメモリユニットを備える、メモリ605をさらに備える。メモリ605は、無線デバイス10において実行されているときに本明細書の方法を実施するために処理回路601によって実行可能な命令を備える。メモリ605は、たとえば、情報、設定、指示、測定値などのデータを記憶するために使用されるように構成される。
【0062】
無線デバイス10のための本明細書で説明される実施形態による方法は、少なくとも1つのプロセッサ上で実行されたとき、無線デバイス10によって実施されるように、少なくとも1つのプロセッサに、本明細書で説明されるアクションを行わせる、命令、すなわち、ソフトウェアコード部分を備える、たとえばコンピュータプログラム製品606またはコンピュータプログラムの手段によってそれぞれ実装され得る。コンピュータプログラム製品606は、コンピュータ可読記憶媒体607、たとえばディスク、USBスティック、または同様のものに記憶され得る。コンピュータプログラム製品を記憶したコンピュータ可読記憶媒体607は、少なくとも1つのプロセッサ上で実行されたとき、無線デバイス10によって実施されるように、少なくとも1つのプロセッサに、本明細書で説明されるアクションを行わせる、命令を備え得る。いくつかの実施形態では、コンピュータ可読記憶媒体は、非一時的コンピュータ可読記憶媒体であり得る。したがって、無線デバイス10は処理回路とメモリとを備え得、前記メモリは前記処理回路によって実行可能な命令を備え、それにより、前記無線デバイス10は、本明細書の方法を実施するように動作可能である。無線デバイス10は、1つまたは複数のアンテナをさらに備え得る。
【0063】
通信設計に精通している人々によって容易に理解されるように、手段またはモジュールは、デジタル論理および/または1つまたは複数のマイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、あるいは他のデジタルハードウェアを使用して実装され得る。いくつかの実施形態では、様々な機能のいくつかまたはすべては、単一の特定用途向け集積回路(ASIC)において、あるいは、それらの間の適切なハードウェアおよび/またはソフトウェアインターフェースをもつ2つまたはそれ以上の別個のデバイスにおいてなど、一緒に実装され得る。機能のうちのいくつかは、たとえば、無線端末またはネットワークノードの他の機能構成要素と共有されるプロセッサ上で実装され得る。
【0064】
代替的に、説明される処理手段の機能エレメントのうちのいくつかは、専用ハードウェアの使用を通して与えられ得、他の機能エレメントは、適切なソフトウェアまたはファームウェアに関連して、ソフトウェアを実行するためのハードウェアを与えられる。したがって、本明細書で使用される「プロセッサ」または「コントローラ」という用語は、ソフトウェアを実行することが可能なハードウェアをもっぱら指すのではなく、限定はしないが、デジタル信号プロセッサ(DSP)ハードウェア、ソフトウェアを記憶するための読取り専用メモリ(ROM)、ソフトウェアおよび/あるいはプログラムまたはアプリケーションデータを記憶するためのランダムアクセスメモリ、ならびに不揮発性メモリを暗黙的に含み得る。従来のおよび/またはカスタムの他のハードウェアも含まれ得る。通信受信機の設計者は、これらの設計選定に固有のコスト、性能、および保守のトレードオフを諒解されよう。
【0065】
無線通信ネットワークにおける通信をハンドリングするための、無線デバイス10によって実施される方法が本明細書で開示される。無線デバイス10は、どのビームがセル品質導出に含まれるべきかを指示する指示を取得する。無線デバイス10は、ビームに関する測定を実施し得、上記ビームは、取得された指示に基づいて選択される。したがって、本明細書の実施形態は、セル品質導出に含まれるべきビームを制御する。たとえば、blackBeamsListが、与えられ、たとえば、測定対象にまたは報告設定になど、測定設定に含まれ得、そのリストは、セルからのどのビームがセル品質導出から除外されることになるかに関して無線デバイス10に通知することになる。
【0066】
無線通信ネットワークにおける通信をハンドリングするための、無線ネットワークノード12によって実施される方法が本明細書で開示される。無線ネットワークノードは、無線デバイス10に指示を送信し、指示は、どのビームが無線デバイス10におけるセル品質導出に含まれるべきかを指示する。無線ネットワークノード12は、たとえば測定対象にまたは報告設定になど、測定設定に含まれる、blackBeamsListを送信し得、blackBeamsListは、セルからのどのビームがセル品質導出から除外されることになるかに関して無線デバイス10に通知することになる。
【0067】
図7を参照すると、一実施形態によれば、通信システムが、無線アクセスネットワークなどのアクセスネットワーク3211とコアネットワーク3214とを備える、3GPPタイプセルラーネットワークなど、電気通信ネットワーク3210を含む。アクセスネットワーク3211は、本明細書の無線ネットワークノード12の例であるNB、eNB、gNB、または他のタイプの無線アクセスポイントなど、複数の基地局3212a、3212b、3212cを備え、各々が、対応するカバレッジエリア3213a、3213b、3213cを規定する。各基地局3212a、3212b、3212cは、有線接続または無線接続3215上でコアネットワーク3214に接続可能である。カバレッジエリア3213c中にある、無線デバイス10の一例である第1のユーザ機器(UE)3291が、対応する基地局3212cに無線で接続するように、または対応する基地局3212cによってページングされるように設定される。カバレッジエリア3213a中の第2のUE3292が、対応する基地局3212aに無線で接続可能である。この例では複数のUE3291、3292が示されているが、開示される実施形態は、唯一のUEがカバレッジエリア中にある状況、または唯一のUEが対応する基地局3212に接続している状況に等しくに適用可能である。
【0068】
電気通信ネットワーク3210はそれ自体で、スタンドアロンサーバ、クラウド実装サーバ、分散型サーバのハードウェアおよび/またはソフトウェアにおいて、あるいはサーバファーム中の処理リソースとして具現され得る、ホストコンピュータ3230に接続される。ホストコンピュータ3230は、サービスプロバイダの所有または制御下にあり得、あるいはサービスプロバイダによってまたはサービスプロバイダに代わって動作され得る。電気通信ネットワーク3210とホストコンピュータ3230との間の接続3221、3222は、コアネットワーク3214からホストコンピュータ3230に直接延びるか、または随意の中間ネットワーク3220を介して進み得る。中間ネットワーク3220は、パブリックネットワーク、プライベートネットワーク、またはホストされたネットワークのうちの1つ、またはそれらのうちの2つ以上の組合せであり得、中間ネットワーク3220は、もしあれば、バックボーンネットワークまたはインターネットであり得、特に、中間ネットワーク3220は、2つまたはそれ以上のサブネットワーク(図示せず)を備え得る。
【0069】
図7の通信システムは全体として、接続されたUE3291、3292のうちの1つとホストコンピュータ3230との間の接続性を可能にする。接続性は、オーバーザトップ(OTT)接続3250として説明され得る。ホストコンピュータ3230および接続されたUE3291、3292は、媒介としてアクセスネットワーク3211、コアネットワーク3214、何らかの中間ネットワーク3220、および可能なさらなるインフラストラクチャ(図示せず)を使用して、OTT接続3250を介してデータおよび/またはシグナリングを通信するように設定される。OTT接続3250が通過する関与する通信デバイスが、アップリンク通信およびダウンリンク通信のルーティングに気づいていないという意味で、OTT接続3250は透過的であり得る。たとえば、基地局3212は、接続されたUE3291にフォワーディング(たとえば、ハンドオーバ)されるべき、ホストコンピュータ3230から発生したデータを伴う着信ダウンリンク通信の過去のルーティングに関して、通知されないことがあり、または通知される必要がない。同様に、基地局3212は、UE3291から発生してホストコンピュータ3230に向かう発信アップリンク通信の将来ルーティングに気づいている必要がない。
【0070】
次に、図8を参照しながら、一実施形態による、先の段落で説明されたUE、基地局およびホストコンピュータの例示的な実装形態が説明される。通信システム3300では、ホストコンピュータ3310が、通信システム3300の異なる通信デバイスのインターフェースとの有線接続または無線接続をセットアップおよび維持するように設定された、通信インターフェース3316を含むハードウェア3315を備える。ホストコンピュータ3310は、記憶能力および/または処理能力を有し得る、処理回路3318をさらに備える。特に、処理回路3318は、1つまたは複数のプログラマブルプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、または、命令を実行するように適応されたこれらの組合せ(図示せず)を備え得る。ホストコンピュータ3310は、ホストコンピュータ3310に記憶されるかまたはホストコンピュータ3310によってアクセス可能であり、処理回路3318によって実行可能である、ソフトウェア3311をさらに備える。ソフトウェア3311は、ホストアプリケーション3312を含む。ホストアプリケーション3312は、UE3330およびホストコンピュータ3310において終端するOTT接続3350を介して接続するUE3330など、リモートユーザにサービスを与えるように動作可能であり得る。リモートユーザにサービスを与える際に、ホストアプリケーション3312は、OTT接続3350を使用して送信されるユーザデータを与え得る。
【0071】
通信システム3300は、電気通信システム中に与えられる基地局3320をさらに含み、基地局3320は、基地局3320がホストコンピュータ3310およびUE3330と通信することを可能にするハードウェア3325を備える。ハードウェア3325は、通信システム3300の異なる通信デバイスのインターフェースとの有線接続または無線接続をセットアップおよび維持するための通信インターフェース3326、ならびに、基地局3320によってサービスされるカバレッジエリア(図8に図示せず)中にあるUE3330との少なくとも無線接続3370をセットアップおよび維持するための無線インターフェース3327を含み得る。通信インターフェース3326は、ホストコンピュータ3310への接続3360を容易にするように設定され得る。接続3360は直接であり、あるいは接続3360は、電気通信システムのコアネットワーク(図8に図示せず)を通過し、および/または電気通信システムの外部の1つまたは複数の中間ネットワークを通過し得る。図示の実施形態では、基地局3320のハードウェア3325は、処理回路3328をさらに含み、処理回路3328は、1つまたは複数のプログラマブルプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、または、命令を実行するように適応されたこれらの組合せ(図示せず)を備え得る。基地局3320は、内部的に記憶されるかまたは外部接続を介してアクセス可能なソフトウェア3321をさらに有する。
【0072】
通信システム3300は、すでに言及されたUE3330をさらに含む。そのハードウェア3335は、UE3330が現在位置するカバレッジエリアをサービスする基地局との無線接続3370をセットアップおよび維持するように設定された、無線インターフェース3337を含み得る。UE3330のハードウェア3335は、処理回路3338をさらに含み、処理回路3338は、1つまたは複数のプログラマブルプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、または、命令を実行するように適応されたこれらの組合せ(図示せず)を備え得る。UE3330は、UE3330に記憶されるかまたはUE3330によってアクセス可能であり、処理回路3338によって実行可能である、ソフトウェア3331をさらに備える。ソフトウェア3331はクライアントアプリケーション3332を含む。クライアントアプリケーション3332は、ホストコンピュータ3310のサポートのもとに、UE3330を介して人間または人間でないユーザにサービスを与えるように動作可能であり得る。ホストコンピュータ3310では、実行しているホストアプリケーション3312は、UE3330およびホストコンピュータ3310において終端するOTT接続3350を介して、実行しているクライアントアプリケーション3332と通信し得る。ユーザにサービスを与える際に、クライアントアプリケーション3332は、ホストアプリケーション3312から要求データを受信し、要求データに応答してユーザデータを与え得る。OTT接続3350は、要求データとユーザデータの両方を転送し得る。クライアントアプリケーション3332は、クライアントアプリケーション3332が与えるユーザデータを生成するためにユーザと相互作用し得る。
【0073】
図8に示されているホストコンピュータ3310、基地局3320およびUE3330は、それぞれ、図7のホストコンピュータ3230、基地局3212a、3212b、3212cのうちの1つ、およびUE3291、3292のうちの1つと同等であり得ることに留意されたい。つまり、これらのエンティティの内部の働きは、図8に示されているものであり得、別個に、周囲のネットワークトポロジーは、図7のものであり得る。
【0074】
図8では、OTT接続3350は、基地局3320を介したホストコンピュータ3310とユーザ機器3330との間の通信を示すために、中間デバイスとこれらのデバイスを介したメッセージの正確なルーティングとへの明示的言及なしに、抽象的に描かれている。ネットワークインフラストラクチャが、ルーティングを決定し得、ネットワークインフラストラクチャは、UE3330からまたはホストコンピュータ3310を動作させるサービスプロバイダから、またはその両方からルーティングを隠すように設定され得る。OTT接続3350がアクティブである間、ネットワークインフラストラクチャは、さらに、ネットワークインフラストラクチャが(たとえば、ネットワークの負荷分散考慮または再設定に基づいて)ルーティングを動的に変更する決定を行い得る。
【0075】
UE3330と基地局3320との間の無線接続3370は、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従う。様々な実施形態のうちの1つまたは複数は、無線接続3370が最後のセグメントを形成するOTT接続3350を使用して、UE3330に与えられるOTTサービスの性能を改善する。より正確には、これらの実施形態の教示は、使用すべきセルまたはビームが指示されるので、リソースの使用率を改善し得、これは、レイテンシに影響を及ぼし、それにより、低減されたユーザ待ち時間およびより良好な応答性などの利益を与え得る。
【0076】
1つまたは複数の実施形態が改善する、データレート、レイテンシおよび他のファクタを監視する目的で、測定プロシージャが与えられ得る。測定結果の変動に応答して、ホストコンピュータ3310とUE3330との間のOTT接続3350を再設定するための随意のネットワーク機能性がさらにあり得る。測定プロシージャおよび/またはOTT接続3350を再設定するためのネットワーク機能性は、ホストコンピュータ3310のソフトウェア3311においてまたはUE3330のソフトウェア3331において、またはその両方において実装され得る。実施形態では、OTT接続3350が通過する通信デバイスにおいてまたはそれに関連して、センサー(図示せず)が展開され得、センサーは、上記で例示された監視された量の値を供給すること、またはソフトウェア3311、3331が監視された量を算出または推定し得る他の物理量の値を供給することによって、測定プロシージャに参加し得る。OTT接続3350の再設定は、メッセージフォーマット、再送信セッティング、好ましいルーティングなどを含み得、再設定は、基地局3320に影響を及ぼす必要がなく、再設定は、基地局3320に知られていないかまたは知覚不可能であり得る。そのようなプロシージャおよび機能性は、当技術分野において知られ、実施され得る。いくつかの実施形態では、測定は、スループット、伝搬時間、レイテンシなどのホストコンピュータ3310の測定を容易にするプロプライエタリUEシグナリングを伴い得る。測定は、ソフトウェア3311、3331が、ソフトウェア3311、3331が伝搬時間、エラーなどを監視する間にOTT接続3350を使用して、メッセージ、特に空のまたは「ダミー」メッセージが送信されることを引き起こすことにおいて、実装され得る。
【0077】
図9は、一実施形態による、通信システムにおいて実装される方法を示すフローチャートである。通信システムは、図7および図8を参照しながら説明されたものであり得る、ホストコンピュータと基地局とUEとを含む。本開示の簡単のために、図9への図面参照のみがこのセクションに含まれる。方法の第1のステップ3410において、ホストコンピュータはユーザデータを与える。第1のステップ3410の随意のサブステップ3411において、ホストコンピュータは、ホストアプリケーションを実行することによって、ユーザデータを与える。第2のステップ3420において、ホストコンピュータは、ユーザデータをUEに搬送する送信を始動する。随意の第3のステップ3430において、基地局は、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従って、ホストコンピュータが始動した送信において搬送されたユーザデータをUEに送信する。随意の第4のステップ3440において、UEは、ホストコンピュータによって実行されたホストアプリケーションに関連するクライアントアプリケーションを実行する。
【0078】
図10は、一実施形態による、通信システムにおいて実装される方法を示すフローチャートである。通信システムは、図7および図8を参照しながら説明されたものであり得る、ホストコンピュータと基地局とUEとを含む。本開示の簡単のために、図10への図面参照のみがこのセクションに含まれる。方法の第1のステップ3510において、ホストコンピュータはユーザデータを与える。随意のサブステップ(図示せず)において、ホストコンピュータは、ホストアプリケーションを実行することによって、ユーザデータを与える。第2のステップ3520において、ホストコンピュータは、ユーザデータをUEに搬送する送信を始動する。送信は、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従って、基地局を介して進み得る。随意の第3のステップ3530において、UEは、送信において搬送されたユーザデータを受信する。
【0079】
図11は、一実施形態による、通信システムにおいて実装される方法を示すフローチャートである。通信システムは、図7および図8を参照しながら説明されたものであり得る、ホストコンピュータと基地局とUEとを含む。本開示の簡単のために、図11への図面参照のみがこのセクションに含まれる。方法の随意の第1のステップ3610において、UEは、ホストコンピュータによって与えられた入力データを受信する。追加または代替として、随意の第2のステップ3620において、UEはユーザデータを与える。第2のステップ3620の随意のサブステップ3621において、UEは、クライアントアプリケーションを実行することによって、ユーザデータを与える。第1のステップ3610のさらなる随意のサブステップ3611において、UEは、ホストコンピュータによって与えられた受信された入力データに反応してユーザデータを与える、クライアントアプリケーションを実行する。ユーザデータを与える際に、実行されたクライアントアプリケーションは、ユーザから受信されたユーザ入力をさらに考慮し得る。ユーザデータが与えられた特定の様式にかかわらず、UEは、随意の第3のサブステップ3630において、ホストコンピュータへのユーザデータの送信を始動する。方法の第4のステップ3640において、ホストコンピュータは、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従って、UEから送信されたユーザデータを受信する。
【0080】
図12は、一実施形態による、通信システムにおいて実装される方法を示すフローチャートである。通信システムは、図7および図8を参照しながら説明されたものであり得る、ホストコンピュータと基地局とUEとを含む。本開示の簡単のために、図12への図面参照のみがこのセクションに含まれる。方法の随意の第1のステップ3710において、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従って、基地局は、UEからユーザデータを受信する。随意の第2のステップ3720において、基地局は、ホストコンピュータへの、受信されたユーザデータの送信を始動する。第3のステップ3730において、ホストコンピュータは、基地局によって始動された送信において搬送されたユーザデータを受信する。
【0081】
上記の説明および添付の図面は、本明細書で教示された方法および装置の非限定的な例を表すことが諒解されよう。したがって、本明細書で教示された装置および技法は、上記の説明および添付の図面によって限定されない。代わりに、本明細書の実施形態は、以下の特許請求の範囲およびそれらの法的均等物によってのみ限定される。
図1A
図1B
図2
図3
図4A
図4B
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12