(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-05
(45)【発行日】2023-12-13
(54)【発明の名称】シリンダーのピストン本体のエアストップシート
(51)【国際特許分類】
F04B 39/10 20060101AFI20231206BHJP
【FI】
F04B39/10 M
F04B39/10 C
(21)【出願番号】P 2022069938
(22)【出願日】2022-04-21
【審査請求日】2022-04-21
(32)【優先日】2021-04-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】501164676
【氏名又は名称】周 文三
(73)【特許権者】
【識別番号】519443952
【氏名又は名称】周 承賢
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】周 文三
(72)【発明者】
【氏名】周 承賢
【審査官】大瀬 円
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-115044(JP,A)
【文献】特開平07-091376(JP,A)
【文献】実開昭53-012607(JP,U)
【文献】登録実用新案第3237972(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F04B 39/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気圧縮機に取り付けられたピストン本体のピストンヘッドの頂端平面には、エアストップシートが取り付けられ、
エアストップシートには、摺曲部が設けられ、
前記摺曲部は、前記ピストンヘッドの頂端平面上に取付けられる位置決め領域が一側に設けられ、前記ピストン本体の吸気流路を覆う作用領域が他側に設けられ、エアストップシートの前記作用領域とエアストップシートの前記位置決め領域とは、前記摺曲部を境界軸線として用いてエアストップシートの外向面に、180度より小さな鈍角を形成するとともに、エアストップシートの前記作用領域の内向面が自ずと前記ピストンヘッドの頂端平面に小角度を形成して開いた状態となって通気空間が形成され、前記ピストンヘッドには、下方に延びたピストンロッドが延設され、
前記ピストンロッドの上端には、左右側に貫通されたエア通路が形成され、前記吸気流路は前記エア通路と連通し、前記空気圧縮機の前記ピストン本体が停止した状態下で、エアストップシートの前記作用領域が前記吸気流路及び前記エア通路に対して開いた状態に維持され、
前記摺曲部は、前記空気圧縮機の様々な大きさの出力パワーのニーズに対応し得るように複数の折曲げ線を有し、
前記複数の折曲げ線は摺曲部であり、前記摺曲部は、折曲げ線、第2の折曲げ線及び第3の折曲げ線を含み、大きめの出力パワーを有する前記空気圧縮機を使用するときでも、外気の圧力が前記エアストップシートに印加されると、前記エアストップシートは前記折曲げ線に沿って応力が発生し、上下方向に開閉動作を行い、高い緩衝性能を有するため、上下動行程がスムーズとなり、前記ピストン本体が静止状態にあるとき、前記エアストップシートの前記作用領域が前記ピストンヘッドの頂端平面に対して開いた状態となることを特徴とする、
空気圧縮機。
【請求項2】
前記ピストンヘッドは、互いに分離された2つの固定ピンを有し、前記固定ピンに対応したエアストップシートの前記位置決め領域には、互いに分離された円孔がそれぞれ形成され、エアストップシートの前記円孔が前記ピストンヘッドの前記固定ピンにそれぞれ位置決めされると、エアストップシートが前記ピストンヘッド上に固定され、前記ピストン本体が静止状態にあるとき、エアストップシートの前記作用領域は、対応した前記ピストンヘッドの前記吸気流路を開くことを特徴とする請求項1に記載の
空気圧縮機。
【請求項3】
空気圧縮機に取り付けられたピストン本体のピストンヘッドの頂端平面には、エアストップシートが取り付けられ、
エアストップシートには、摺曲部が設けられ、
前記摺曲部は、前記ピストンヘッドの頂端平面上に取付けられる位置決め領域が一側に設けられ、前記ピストン本体の吸気流路を覆う作用領域が他側に設けられ、エアストップシートの前記作用領域とエアストップシートの前記位置決め領域とは、前記摺曲部を境界軸線として用いてエアストップシートの外向面に、180度より小さな鈍角を形成するとともに、エアストップシートの前記作用領域の内向面が自ずと前記ピストンヘッドの頂端平面に小角度を形成して開いた状態となって通気空間が形成され、前記ピストンヘッドには、下方に延びたピストンロッドが延設され、
前記ピストンロッドの上端には、左右側に貫通されたエア通路が形成され、前記吸気流路は前記エア通路と連通し、前記空気圧縮機の前記ピストン本体が停止した状態下で、エアストップシートの前記作用領域が前記吸気流路及び前記エア通路に対して開いた状態に維持され、
前記摺曲部は、前記空気圧縮機の様々な大きさの出力パワーのニーズに対応し得るように複数の折曲げ線を有し、
前記摺曲部は多軌跡摺曲部であり、前記多軌跡摺曲部は、第1の折曲げ線及び第2の折曲げ線を含み、前記位置決め領域と、前記位置決め領域と高さが異なる水平面を有する前記作用領域とがエアストップシート上に前記多軌跡摺曲部を境界として分けられて形成され、
第1の折曲げ線がピストンヘッドの頂端平面上に当接され、エアストップシートの作用領域のシートと、前述ピストンヘッドの頂端平面とにより小角度θ1が形成されて開いた状態となり、出力パワーを有する前記空気圧縮機の上下動行程がスムーズとなることを特徴とする
空気圧縮機。
【請求項4】
位置決め領域は、円孔が前記ピストンヘッドの頂端平面に設けられた上ステップに位置し、前記ピストンヘッドの頂端平面に設けられた底ステップに係止されることを特徴とする請求項3に記載の
空気圧縮機。
【請求項5】
前記ピストンヘッドは、互いに分離された2つの固定ピンを有し、前記固定ピンに対応したエアストップシートの前記位置決め領域には、互いに分離された円孔がそれぞれ形成され、エアストップシートの前記円孔が前記ピストンヘッドの前記固定ピンにそれぞれ位置決めされると、エアストップシートが前記ピストンヘッド上に固定され、前記ピストン本体が静止状態にあるとき、エアストップシートの前記作用領域は、対応した前記ピストンヘッドの前記吸気流路を開くことを特徴とする請求項3に記載の空気圧縮機。
【請求項6】
前記境界軸線に沿う方向に関して、前記摺曲部の長さは、前記位置決め領域のサイズよりも短く、前記作用領域のサイズよりも短いことを特徴とする請求項1に記載の空気圧縮機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気圧縮機に関し、特に、空気圧縮機のシリンダー内で上動行程及び下動行程を行うピストン本体と、そのエアストップシートとを含む、シリンダーのピストン本体のエアストップシートに関する。
【背景技術】
【0002】
空気圧縮機の主な構造は、モータによりシリンダー内でピストンを往復させて圧縮動作を行うと、圧縮された空気がシリンダーを介して空気貯蔵ユニット内まで送られる。空気貯蔵ユニット上のマニホールドに接続されたホースは気体被注入物に接続され、従来のピストンのピストンヘッドは、上下方向に貫通されて形成されたエア通路を有する。ピストンヘッドの頂面は、エア通路上を覆うエアストップシートを有し、空気圧縮機が停止している状態下で、エアストップシートによりピストンヘッドのエア通路を閉じ、空気圧縮機の前回の稼働後、ピストンヘッドの円形周辺に設けた気密シール及びエアストップシートによりピストンヘッドのエア通路を閉じて形成された気密性により、シリンダー内に残留した高圧空気は排出することができなかった。空気圧縮機を再び稼働させると、ピストンが圧縮を開始する過程で、シリンダー内に残留した高圧空気と衝突し、空気圧縮機の負荷及び電流が瞬間的に増大し、空気圧縮機の寿命が短くなることがあった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
そのため従来の問題点を改善するために、本発明者は、空気圧縮機が停止した状態で、ピストンヘッドの頂端面とエアストップシートとの間に小角度の通気空間を形成し、空気圧縮機の稼働が終了した後、シリンダー内に残留した圧縮空気を通気空間からエア通路を介して排出してシリンダー中の圧力が外気の圧力と均衡し、空気圧縮機を再び稼働させたときにピストン本体の上動行程で余分な抵抗力が発生しないようにし、圧縮負荷及び電流が瞬間的に増大することを防ぎ、ピストン本体がシリンダー内で往復運動するときにスムーズに圧縮させるとともに、安全に使用することができる上、使用寿命が延び、気体被注入物に容易かつ速やかに気体を注入させることができる。
【0004】
本発明の第1の課題は、エアストップシートに、摺曲部が設けられ、摺曲部は、ピストンヘッドの頂端平面上に取付けられる位置決め領域が一側に設けられ、ピストン本体の吸気流路を覆う作用領域が他側に設けられ、前述したエアストップシートの作用領域とエアストップシートの位置決め領域とは、摺曲部を境界軸線として用いてエアストップシートの外向面に、180度より小さな鈍角を形成するとともに、エアストップシートの作用領域の内向面が自ずと前述したピストンヘッドの頂端平面に小角度θを形成して開いた状態となって通気空間Zが形成され、空気圧縮機のピストン本体が停止した状態下で、エアストップシートの作用領域が吸気流路に対して開いた状態に維持され、ピストン本体の吸気流路は流れがスムーズとなり、シリンダー中の圧力が外気の圧力と均衡し、空気圧縮機が再び稼働されると、そのピストン本体の上動行程時に余計な抵抗力(背圧抵抗力)は発生せず、シリンダー内でピストン本体が往復運動を行うときに、スムーズな圧縮を維持することができ、安全に使用することができる上、使用寿命が延び、気体被注入物に容易かつ速やかに気体を注入させることができる、シリンダーのピストン本体のエアストップシートを提供することにある。
【0005】
本発明の第2の課題は、エアストップシートの位置決め領域と作用領域との間には、機械工業技術を利用してシート上に多軌跡摺曲部が形成され、この多軌跡摺曲部には、複数の折曲げ線が形成され、大きめの出力パワーを有する空気圧縮機を使用するときでも、高い緩衝性能を有するため、上下動行程がスムーズとなり、静止状態にあるとき、エアストップシートの作用領域が前述したピストンヘッドの頂端平面に対して開いた状態となる、シリンダーのピストン本体のエアストップシートを提供することにある。
【0006】
本発明の第3の課題は、エアストップシートの位置決め領域に円孔が形成され、ピストンヘッドの頂端平面には、上述した円孔に対応した固定ピンが設けられる、シリンダーのピストン本体のエアストップシートを提供することにある。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、本発明の一実施形態に係るピストン本体及びエアストップシートを示す分解斜視図である。
【
図2】
図2は、本発明の一実施形態に係るピストン本体及びエアストップシートを示す斜視図である。
【
図3】
図3は、本発明の一実施形態に係るシリンダー中のピストン本体の下動行程時の圧縮空気の流れを示す説明図である。
【
図4】
図4は、本発明の一実施形態に係るピストン本体を示す部分拡大断面図である。
【
図5】
図5は、本発明の一実施形態に係るシリンダー中のピストン本体の上動行程の動作を示す部分拡大断面図である。
【
図6】
図6は、本発明の一実施形態に係る空気圧縮機が筐体に設置された状態を示す分解斜視図である。
【
図7】
図7は、本発明の一実施形態に係る他のピストン本体を示す分解斜視図である。
【
図8】
図8は、本発明の一実施形態に係る他のピストン本体を示す断面図である。
【
図9】
図9は、本発明の一実施形態に係る他のピストン本体を示す部分拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、これによって本発明が限定されるものではない。
【0009】
図6を参照する。
図6に示すように、本発明の一実施形態に係る空気圧縮機10は、チャンバ、筐体1又はその他現場に設置されてもよい。
図6に示すように、筐体1内には、空気圧縮機10が配設され、この空気圧縮機10は、気体を注入するために用いるか、シール・ポンプアップ装置と接続して(この技術は従来技術であるため図示しない)気体注入及びパンク修理を行うことができる。空気圧縮機10は、モータ12を固定する基板11と、基板11上に結合するシリンダー13と、を含む。基板11には、空気圧縮機10の伝動機構14が配設される。伝動機構14には、ピストン本体が接続される。
図1~
図5を参照する。
図1~
図5に示すように、ピストン本体は、ピストンヘッド21を含む。ピストンヘッド21は、上端に設けられた頂端平面210と、外周縁部に設けられた気密シール24と、を有する。気密シール24は、空気圧縮機10が稼働中でもピストン本体の周囲及びシリンダー13内の表面を密封し続けることができる。前述したピストンヘッド21には、上下方向に貫通された吸気流路23が形成される。前述したピストンヘッド21には、下方に延びたピストンロッド5が延設される。ピストンロッド5は、伝動機構14中のクランクシャフト141が枢着される円孔51を下端に有する。前述したピストンロッド5の上端には、左右側に貫通されたエア通路52が形成され、前述した吸気流路23はエア通路52と連通する。モータ12の出力軸は、伝動機構14のクランクシャフト141を旋回させるとともに、シリンダー13内でピストン本体が上動及び下動の動作を行って発生させた圧縮空気を空気貯蔵ユニット15内に進入させ(
図6を参照する)、排気マニホールドを介して圧縮空気を圧力計16に進入させて圧力を表示させ、排気ホースを接続して気体被注入物に気体を注入してもよいし(図示せず)、排気ホース又はバルブを介して破損したタイヤにシール剤を注入してタイヤを修理するとともにタイヤの気圧を高めてもよいが(図示せず)、これらは従来技術であるため図示しておらず、細部の構造についても省略していることをここで併せて述べておく。
【0010】
本発明に係る空気圧縮機10は、ピストン本体に取り付けられたピストンヘッド21にエアストップシート7が取り付けられる。このエアストップシート7には、摺曲部71が設けられる。この摺曲部71は、不用意にエアストップシート7を折曲げて折曲げ角度を形成するのではなく、機械工業技術を利用して精確にエアストップシート7に予め折曲げ角度を形成し、摺曲部71及びそれに属する折曲げ線711を形成し、それは1本又は複数本の折曲げ線でもよい。複数本の折曲げ線の場合、摺曲部71は折曲げ線711、第2の折曲げ線712及び第3の折曲げ線713を含むため(
図4を参照する)、空気圧縮機の様々な出力パワーのニーズに対応することができ、外気の圧力がエアストップシート7に印加されると、エアストップシート7は既定の折曲げ線711(又は軌道)に沿って応力が発生し、上下方向に開閉動作を行う。摺曲部71の一側には、前述したピストンヘッド21上に取付けられる位置決め領域72が設けられる。即ち、ピストンヘッド21は、互いに分離された2つの固定ピン211,212を有し、固定ピン211,212に対応したエアストップシート7の位置決め領域72には、互いに分離された円孔721,722がそれぞれ形成され、エアストップシート7の円孔721,722がピストンヘッド21の固定ピン211,212にそれぞれ位置決めされると、エアストップシート7がピストンヘッド21上に堅牢に固定される。前述したエアストップシート7は、摺曲部71の他側を作用領域73として用いる。作用領域73は、ピストン本体の吸気流路23を覆ってもよい。前述したエアストップシート7の作用領域73とエアストップシート7の位置決め領域72とは、摺曲部71を境界軸線として用い、エアストップシート7の正面(即ち、上動動作を行うときのエアストップシート7はシリンダー13の上面に対向する)に、180度より小さな鈍角が形成されるとともに、エアストップシート7の作用領域73がシリンダー13の上面に背向する背向面が自ずと前述したピストンヘッド21の頂端平面210に小角度θ1(θ)が形成されて開いた状態となって通気空間Zが形成され、
図3及び
図4に示すように、空気圧縮機10のピストン本体が停止した状態下で、エアストップシート7の作用領域73が吸気流路23及びエア通路52に対して開いた状態に維持されるとともに、ピストン本体の吸気流路23の流れがスムーズとなり、シリンダー13中の圧力が外気の圧力と均衡し、空気圧縮機10が再び稼働されると、そのピストン本体の上動行程時に(
図5を参照する)余計な抵抗力(背圧抵抗力)は発生せず、シリンダー13内でピストン本体が往復運動を行うときに、スムーズな圧縮動作を維持することができ、安全に使用することができる上、使用寿命が延び、気体被注入物に容易かつ速やかに気体を注入させることができる。
【0011】
空気圧縮機の様々な出力パワーのニーズに応じてエアストップシート7のサイズ及び硬度を変える必要がある。本発明は大きめのパワー出力の空気圧縮機に使用することができ、エアストップシートが大きめの上下貼り合わせ振幅を有し、前述しているように実際に使用する際、摺曲部に複数の折曲げ線が設けられているため、空気圧縮機の様々なパワー出力のニーズに対応することができ、
図7~
図9に示すように、本発明の他の実施形態において、摺曲部は、多軌跡摺曲部93であり、本明細書で述べる多軌跡摺曲部93とは、機械工業技術を利用して折曲げ角度を形成し、多軌跡摺曲部93が第1の折曲げ線931及び第2の折曲げ線932を含み、位置決め領域91と、位置決め領域91と高さが異なる水平面を有する作用領域92とがエアストップシート9上に多軌跡摺曲部93を境界として分けられて形成される。前述した第2の折曲げ線932から後方に延びた位置決め領域91は、円孔911,912がピストンヘッド81の頂端平面に設けた上ステップ82,83に位置し、ピストンヘッド81の頂端平面に設けられた底ステップ84,85に係止される。ピストンヘッド81には、下方に延びたピストンロッド87が延設される。ピストンロッド87の上端には、左右側に貫通されたエア通路88が形成され、前述した吸気流路86はエア通路88と連通する。空気圧縮機が大きなパワーを出力する際、第1の折曲げ線931がピストンヘッド81の頂端平面上に当接され、エアストップシート9の作用領域92のシートと、前述したピストンヘッド81の頂端平面とにより小角度θ1(θ)が形成されて開いた状態となり、空気圧縮機のピストン本体が停止した状態下で、エアストップシート9の作用領域92がピストン本体の吸気流路86に対して開いた状態に維持されるとともに、ピストン本体の吸気流路86とピストンロッド87の上端のエア通路88とが連通し、シリンダー13中の圧力が外気の圧力と均衡し、空気圧縮機が再び稼働されると、そのピストン本体の上動行程時に余計な抵抗力(背圧抵抗力)は発生せず、シリンダー13内でピストン本体が往復運動を行うときに、スムーズな圧縮動作を維持することができ、安全に使用することができる上、使用寿命が延び、気体被注入物に容易かつ速やかに気体を注入させることができる。大パワーがエアストップシート9に出力されても、多軌跡摺曲部93が設けられているため、エアストップシート9全体が行う上下振幅の開閉動作がスムーズとなり、エアストップシート9全体が破壊されることを防ぐことができる。
【符号の説明】
【0012】
1:筐体
5:ピストンロッド
7:エアストップシート
9:エアストップシート
10:空気圧縮機
11:基板
12:モータ
13:シリンダー
14:伝動機構
15:空気貯蔵ユニット
16:圧力計
21:ピストンヘッド
23:吸気流路
24:気密シール
51:円孔
52:エア通路
71:摺曲部
72:位置決め領域
73:作用領域
81:ピストンヘッド
82:上ステップ
83:上ステップ
84:底ステップ
85:底ステップ
86:吸気流路
87:ピストンロッド
88:エア通路
91:位置決め領域
92:作用領域
93:多軌跡摺曲部
141:クランクシャフト
210:頂端平面
211:固定ピン
212:固定ピン
711:折曲げ線
712:第2の折曲げ線
713:第3の折曲げ線
721:円孔
722:円孔
911:円孔
912:円孔
931:第1の折曲げ線
932:第2の折曲げ線
Z:通気空間
θ:角度