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特許7398094基板ピックアップ装置及び基板ピックアップ方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-06
(45)【発行日】2023-12-14
(54)【発明の名称】基板ピックアップ装置及び基板ピックアップ方法
(51)【国際特許分類】
   C03B 33/03 20060101AFI20231207BHJP
   B28D 5/00 20060101ALI20231207BHJP
   B28D 7/04 20060101ALI20231207BHJP
【FI】
C03B33/03
B28D5/00 Z
B28D7/04
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2019230818
(22)【出願日】2019-12-20
(65)【公開番号】P2021098627
(43)【公開日】2021-07-01
【審査請求日】2022-11-15
(73)【特許権者】
【識別番号】390000608
【氏名又は名称】三星ダイヤモンド工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000202
【氏名又は名称】弁理士法人新樹グローバル・アイピー
(72)【発明者】
【氏名】中田 勝喜
【審査官】酒井 英夫
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-107779(JP,A)
【文献】特開2001-163642(JP,A)
【文献】特開2018-154514(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C03B 33/00-33/14,
B28D 1/00-7/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
平板上に並べられた複数の基板の中から1つの基板をピックアップする装置であって、
ロボットアームに装着されており、ピックアップ対象の基板とその基板の隣の基板の間の端材を上方から押さえる押さえ部材と、前記押さえ部材に対して斜め上方に移動可能であり、ピックアップ対象の基板を上方から吸着するための吸着部と、を有する吸着ハンドと、
前記押さえ部材に前記端材を上方から押さえさせるステップと、前記吸着部に前記ピックアップ対象の基板を吸着させるステップと、前記吸着部を前記押さえ部材に対して斜め上方に離れるように移動させることで前記ピックアップ対象の基板をピックアップするステップと、を実行する制御部と、
を備えた基板ピックアップ装置。
【請求項2】
前記吸着部を前記押さえ部材に対して斜め方向に移動させるための駆動装置をさらに備えている、請求項1に記載の基板ピックアップ装置。
【請求項3】
前記駆動装置は、複数のシリンダを有する、請求項2に記載の基板ピックアップ装置。
【請求項4】
前記押さえ部材は平面視でL字形状である、請求項1~3のいずれかに記載の基板ピックアップ装置。
【請求項5】
平板上に並べられた複数の基板の中から1つの基板をピックアップする装置であって、
ピックアップ対象の基板とその基板の隣の基板の間の端材を上方から押さえる押さえ部材と、前記押さえ部材に対して斜め上方に移動可能であり、ピックアップ対象の基板を上方から吸着するための吸着部とを有し、ロボットアームに装着された吸着ハンドとを備えた基板ピックアップ装置において、基板をピックアップする方法であって、
前記押さえ部材に前記端材を上方から押さえさせるステップと、
前記吸着部に前記ピックアップ対象の基板を吸着させるステップと、
前記吸着部を前記押さえ部材に対して斜め上方に離れるように移動させることで、前記ピックアップ対象の基板をピックアップするステップと、
を備えた基板ピックアップ方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板ピックアップ装置及び基板ピックアップ方法、特に、基板をピックアップして他の基板から分離するものに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に液晶パネルの製造工程では、製造単位となる複数の単位表示パネル(単位基板)がパターニングされた大面積の貼り合わせガラス基板(マザー基板)を製造し、次にそれを単位表示パネルごとに分割する。具体的には、上下一対のカッターホイールを用いて、マザー基板に対して上下方向から2面同時にスクライブを行い、次に2面同時に分離することで、単位表示パネルごとに分割する。単位表示パネル同士の間には余分な部分が設けられており、これらが分断後には端材となる。
【0003】
単位基板をピックアップする際、吸着ハンドで単個基板を吸着し、真っ直ぐ上に引き上げてピックアップしている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2019-107779号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記ピックアップ方法では、スクライブの状態によっては、ピックアップする単位基板に隣り合う他の単位基板が一緒に引っ付いて引き上げられてしまうという問題があった。
【0006】
本発明の目的は、基板ピックアップ装置において、基板をピックアップするときに他の基板の追随を減らすことにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以下に、課題を解決するための手段として複数の態様を説明する。これら態様は、必要に応じて任意に組み合せることができる。
【0008】
本発明の一見地に係る基板ピックアップ装置は、平板上に並べられた複数の基板の中から1つの基板をピックアップする装置であって、吸着ハンドと、制御部とを備えている。
吸着ハンドは、ロボットアームに装着されている。吸着ハンドは、ピックアップ対象の基板の端材を上方から押さえる押さえ部材と、押さえ部材に対して斜め上方に移動可能であり、ピックアップ対象の基板を上方から吸着するための吸着部と、を有している。
制御部は、下記のステップを実行する。
◎押さえ部材に端材を上方から押さえさせるステップ。
◎吸着部にピックアップ対象の基板を吸着させるステップ。
◎吸着部を押さえ部材に対して斜め上方に離れるように移動させることで、ピックアップ対象の基板をピックアップするステップ。
この装置では、吸着ハンドの押さえ部材によって、基板の端材を押さえた状態で、吸着ハンドを斜め上方に引き上げることで、基板を持ち上げる。これにより、ピックアップ対象の基板の隣りの他の基板が引っ付いて引き上げられることが防止される。その結果、ピックアップ時の基板の擦れやかけ等の不良を防止できる。
【0009】
基板ピックアップ装置は、吸着部を押さえ部材に対して斜め方向に移動させるための駆動装置をさらに備えていてもよい。
【0010】
駆動装置は、複数のシリンダを有していてもよい。
【0011】
押さえ部材は平面視でL字形状であってもよい。
【0012】
本発明の他の見地に係る基板ピックアップ方法は、基板ピックアップ装置を用いて実行される。基板ピックアップ装置は、平板上に並べられた複数の基板の中から1つの基板をピックアップする装置であって、ピックアップ対象の基板の端材を上方から押さえる押さえ部材と、押さえ部材に対して斜め上方に移動可能であり、ピックアップ対象の基板を上方から吸着するための吸着部とを有する吸着ハンドとを備えている。
基板ピックアップ方法は、下記のステップを備えている。
◎押さえ部材に端材を上方から押さえさせるステップ。
◎吸着部にピックアップ対象の基板を吸着させるステップ。
◎吸着部を押さえ部材に対して斜め上方に離れるように移動させることで、ピックアップ対象の基板をピックアップするステップ。
この方法では、吸着ハンドの押さえ部材によって、基板の端材を押さえた状態で、吸着ハンドを斜め上方に引き上げる。これにより、ピックアップされる基板に隣り合う他の基板が引っ付いて引き上げられることが防止される。その結果、ピックアップ時の基板の擦れやかけ等の不良を防止できる。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係る基板ピックアップ装置及び基板ピックアップ方法では、基板をピックアップするときに他の基板の追随を減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】第1実施形態のピックアップ装置の模式的斜視図。
図2】吸着ハンドの模式的斜視図。
図3】吸着ハンドの模式的底面図。
図4】基板の模式的斜視図。
図5】ピックアップ装置の制御構成を示すブロック図。
図6】ピックアップ装置のピックアップ動作のフローチャート。
図7】ピックアップ装置のピック動作を示す模式図。
図8】ピックアップ装置のピック動作を示す模式図。
図9】ピックアップ装置のピック動作を示す模式図。
図10】ピックアップ装置のピック動作を示す模式図。
図11】ピックアップ装置のピック動作を示す模式図。
図12】吸着ハンドの模式的斜視図。
図13】吸着ハンドの模式的平面図。
図14】吸着ハンドの模式的平面図。
図15】吸着ハンドの模式的側面図。
図16】吸着ハンドの模式的側面図。
図17】基板の模式的斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
1.第1実施形態
(1)ピックアップ装置の構造
図1図4を用いて、ピックアップ装置1(基板ピックアップ装置の一例)の構造を説明する。図1は、第1実施形態のピックアップ装置の模式的斜視図である。図2は、吸着ハンドの模式的斜視図である。図3は、吸着ハンドの模式的底面図である。図4は、基板の模式的斜視図である。
本実施形態では、分断対象はマザー基板Mである。マザー基板Mは、例えば、2枚の基板からなる貼り合わせガラスである。2枚の基板には、スクライブ装置(図示せず)の上下のカッターホイールによってスクライブラインSが形成されている。
【0016】
マザー基板Mは、図4に示すように、複数の単位基板Pを有している。具体的には、図4では、4枚の単位基板Pが示されている。単位基板Pの周囲(他の単位基板Pとの境界を含む)には、端材が設けられている。
例えば、図4に示す1枚の単位基板P1の周囲には、第1端材Ma1、第2端材Ma2、第3端材Ma3、第4端材Ma4が設けられている。第1端材Ma1、第2端材Ma2は、他の単位基板Pとの境界に設けられている。第3端材Ma3及び第4端材Ma4は、マザー基板Mの外側縁を構成している。
【0017】
ピックアップ装置1は、載置台2(図7)上に配置されたマザー基板Mの複数の単位基板Pの中から1つの単位基板Pをピックアップする装置であり、具体的には、基板分断動作と基板吸着搬送動作を行う。
ピックアップ装置1は、図1に示すように、ロボットアーム3を有している。ロボットアーム3は、アーム駆動装置31(図5)によって、吸着ハンド5(後述)を昇降、側方への移動を可能である。アーム駆動装置31は、例えば、モータ等からなる。
【0018】
ピックアップ装置1は、吸着ハンド5(吸着ハンドの一例)を有している。吸着ハンド5は、マザー基板Mを吸着して搬送する装置である。吸着ハンド5は、ロボットアーム3の先端に装着されている。
吸着ハンド5は、吸着部本体7(吸着部の一例)を有している。吸着部本体7の下面には、図3に示すように、吸着孔7aが設けられている。吸着孔7aは、ピックアップ対象のマザー基板Mを上方から吸着する。吸着孔7aは、真空ポンプ等の負圧発生装置33(図5)に接続されている。
【0019】
吸着ハンド5は、押さえバー9(押さえ部材の一例)を有している。押さえバー9は、ピックアップ対象のマザー基板Mの端材Maを上方から押さえるものであり、具体的には、吸着部本体7から下降してマザー基板Mの端材Maを載置台2に対して押さえつける。
押さえバー9は、吸着部本体7に対して斜め方向に移動可能に連結されている(後述)。押さえバー9は、平板な底面を有している。
押さえバー9は、本実施形態では、平面視でL字形である。具体的には、押さえバー9は、吸着部本体7の矩形底面の2辺の外側に近接又は当接して配置されている。
【0020】
ピックアップ装置1は、斜め駆動装置21を有している。斜め駆動装置21は、吸着部本体7を押さえバー9に対して鉛直方向に対して斜めに昇降させる装置である。言い換えると、斜め駆動装置21は、吸着部本体7と押さえバー9とを互いに対して所定範囲で鉛直方向に対して斜めに(平面視では、吸着部本体7の矩形底面の一角部から他の角部を結ぶ直線に平行な第1水平方向に)移動させる。斜め駆動装置21は、例えば、エアシリンダである。
具体的には、斜め駆動装置21は、3個のエアシリンダを有している。斜め駆動装置21は、吸着部本体7の角部、その両側の辺部にそれぞれ設けられている。
斜め駆動装置21は、シリンダ本体23と、シリンダ本体23の上部と吸着部本体7とを回動自在に連結する第1回動連結部25と、シリンダ本体23の下部と押さえバー9とを回動自在に連結する第2回動連結部27とを有する。第1回動連結部25及び第2回動連結部27の回動軸は、第2水平方向(第1水平方向に直交する水平方向)に延びている。これにより、シリンダ本体23の動作によって、押さえバー9は、下面が吸着部本体7の下面より上方の上側位置(図7及び図8)と、下面が吸着部本体7の下面より下側の下側位置(図10及び図11)との間で移動可能である。
【0021】
(2)ピックアップ装置の制御構成
図5を用いて、ピックアップ装置1の制御構成を説明する。図5は、ピックアップ装置の制御構成を示すブロック図である。
ピックアップ装置1は、コントローラ51(制御部の一例)を有している。
コントローラ51は、プロセッサ(例えば、CPU)と、記憶装置(例えば、ROM、RAM、HDD、SSDなど)と、各種インターフェース(例えば、A/Dコンバータ、D/Aコンバータ、通信インターフェースなど)を有するコンピュータシステムである。コントローラ51は、記憶部(記憶装置の記憶領域の一部又は全部に対応)に保存されたプログラムを実行することで、各種制御動作を行う。
【0022】
コントローラ51は、単一のプロセッサで構成されていてもよいが、各制御のために独立した複数のプロセッサから構成されていてもよい。
コントローラ51の各要素の機能は、一部又は全てが、コントローラ51を構成するコンピュータシステムにて実行可能なプログラムとして実現されてもよい。その他、コントローラ51の各要素の機能の一部は、カスタムICにより構成されていてもよい。
【0023】
コントローラ51には、アーム駆動装置31、負圧発生装置33、斜め駆動装置21が接続されている。
コントローラ51には、図示しないが、基板の大きさ、形状及び位置検出するセンサ、各装置の状態を検出するためのセンサ及びスイッチ、並びに情報入力装置が接続されている。
【0024】
(3)ピックアップ装置のピックアップ及び基板分断動作
図6図16を用いて、ピックアップ装置のピックアップ及び基板分断動作を説明する。
図6は、ピックアップ装置のピックアップ動作のフローチャートである。図7図11は、ピックアップ装置のピック動作を示す模式図である。図12は、吸着ハンドの模式的斜視図である。図13及び図14は、吸着ハンドの模式的平面図である。図15及び図16は、吸着ハンドの模式的側面図である。図17は、基板の模式的斜視図である。
【0025】
以下に説明する制御フローチャートは例示であって、各ステップは必要に応じて省略及び入れ替え可能である。また、複数のステップが同時に実行されたり、一部又は全てが重なって実行されたりしてもよい。
さらに、制御フローチャートの各ブロックは、単一の制御動作とは限らず、複数のブロックで表現される複数の制御動作に置き換えることができる。
なお、各装置の動作は、制御部から各装置への指令の結果であり、これらはソフトウェア・アプリケーションの各ステップによって表現される。
【0026】
ステップS1では、吸着ハンド5の準備動作が行われる。具体的には、図7に示すように、ロボットアーム3によって、吸着ハンド5が載置台2の上方に移動する。このとき、押さえバー9は上側位置にある。また、マザー基板Mは載置台2の上に置かれている。なお、図7図11では、簡略化のために、単位基板P1、第1端材Ma1、第2端材Ma2のみが示されている。
ステップS2では、図8に示すように、吸着ハンド5が下降して、下面がマザー基板Mに当接する。具体的には、吸着孔7aがマザー基板Mの対象単位基板Pに密着する。
【0027】
ステップS3では、図2図9図13図15に示すように、押さえバー9が端材Maを上方から押さえる。具体的には、押さえバー9が吸着部本体7に対して下降して下側位置に移動する。さらに具体的には、押さえバー9は、図4の第1端材Ma1及び第2端材Ma2を押さえる。
ステップS4では、図9に示すように、吸着孔7aがマザー基板Mのピックアップ対象の単位基板Pを吸着する。具体的には、負圧発生装置33によって、吸着孔7aが単位基板Pを吸着する。
【0028】
ステップS5では、図10図12図14図16に示すように、斜め移動装置21が吸着部本体7を押さえバー9に対して斜め上方に離れるように移動させる。このとき、押さえバー9は、マザー基板Mの第1端材Ma1及び第2端材Ma2を上方から押さえたままである。したがって、図17に示すように、単位基板Pは第1端材Ma1及び第2端材Ma2から確実に切り離される。
このピックアップ装置1では、吸着ハンド5の押さえバー9によって、マザー基板Mの第1端材Ma1及び第2端材Ma2を押さえた状態で、吸着ハンド5の吸着部本体7を斜め上方に引き上げることで、単位基板Pを持ち上げる。これにより、ピックアップ対象の単位基板Pの隣りの他の基板が引っ付いて引き上げられることが防止される。その結果、ピックアップ時の単位基板Pの擦れやかけ等の不良を防止できる。
【0029】
ステップS6は、単位基板P1がピックアップ装置1から搬出される。具体的には、図11に示すように、吸着部本体7がさらに上方に移動して、単位基板P1をさらに上昇させる。このとき押さえバー9は、吸着部本体7と共に上昇し、第1端材Ma1及び第2端材Ma2から上方に離れる。
以上に述べたように、端材Maの分断後に、吸着ハンド5がマザー基板Mの単位基板Pを吸着して他の装置に搬送できる。つまり、端材除去専用の駆動装置を設けることなく、マザー基板Mから単位基板Pをピックアップできる。
【0030】
2.他の実施形態
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。特に、本明細書に書かれた複数の実施形態及び変形例は必要に応じて任意に組み合せ可能である。
(1)押さえバーの変形例
押さえバーの数、形状及び位置は第1実施形態に限定されない。
【0031】
(2)斜め移動装置の変形例
斜め移動装置の種類、数、位置は特に限定されない。
(3)基板の変形例
2枚の脆性材料基板を貼り合せた貼り合せ脆性材料基板には、ガラス基板を貼り合わせた液晶パネル、プラズマディスプレイパネル、有機ELディスプレイパネル等のフラットディスプレイパネルと、シリコン基板、サファイヤ基板等をガラス基板に貼り合わせた半導体基板とが含まれる。
基板の種類は特に限定されない。基板は、単板のガラス、半導体ウエハ、セラミック基板を含んでいる。
【0032】
(4)スクライブラインの変形例
スクライブラインの形状は限定されない。前記実施形態ではスクライブラインは直線であったが、曲線を一部又は全てに有していてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0033】
本発明は、基板をピックアップして他の基板から分離する基板ピックアップ装置及び基板ピックアップ方法に広く適用できる。
【符号の説明】
【0034】
1 :ピックアップ装置
2 :載置台
3 :ロボットアーム
5 :吸着ハンド
7 :吸着部本体
7a :吸着孔
9 :押さえバー
21 :斜め駆動装置
23 :シリンダ本体
25 :第1回動連結部
27 :第2回動連結部
31 :アーム駆動装置
33 :負圧発生装置
51 :コントローラ
M :マザー基板
Ma1 :第1端材
Ma2 :第2端材
Ma3 :第3端材
Ma4 :第4端材
P :単位基板
S :スクライブライン
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17