(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-06
(45)【発行日】2023-12-14
(54)【発明の名称】画像プロジェクタ
(51)【国際特許分類】
G02B 26/10 20060101AFI20231207BHJP
G03B 21/00 20060101ALI20231207BHJP
G03B 21/14 20060101ALI20231207BHJP
【FI】
G02B26/10 B
G02B26/10 C
G02B26/10 101
G03B21/00 D
G03B21/14 Z
G03B21/14 A
(21)【出願番号】P 2021543251
(86)(22)【出願日】2019-06-13
(86)【国際出願番号】 IB2019054956
(87)【国際公開番号】W WO2020183229
(87)【国際公開日】2020-09-17
【審査請求日】2022-05-20
(32)【優先日】2019-03-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】518010049
【氏名又は名称】ルムス エルティーディー.
【氏名又は名称原語表記】Lumus Ltd.
【住所又は居所原語表記】8 Pinchas Sapir Street, 7403631 Ness Ziona, Israel
(74)【代理人】
【識別番号】110003797
【氏名又は名称】弁理士法人清原国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ダンジガー,ヨチャイ
【審査官】堀部 修平
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2019/0020858(US,A1)
【文献】特表2017-520013(JP,A)
【文献】特開2006-162731(JP,A)
【文献】特開2018-189906(JP,A)
【文献】特開2008-158446(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 26/10
G02B 27/01 - 27/02
G03B 21/00
G03B 21/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
出口ストップ(45)を介して光ガイド光学素子の入力ストップに導入するためのコリメート画像を投影するための画像プロジェクタであって、前記コリメート画像が視野を有するデジタル画像の表現であり、前記画像プロジェクタが、
(a)複数の照明光源(808)を含む照明装置(806)と、
(b)ミラー(814)と、前記ミラー(814)の傾斜動作を駆動するドライバ(816)と、を含む傾斜ミラーアセンブリ(812)と、
(c)前記ドライバ(816)および前記照明装置(806)と電子接続されたコントローラ(830)と、
(d)複数の光学素子を含む光学装置(836)であって、
(i)複数の前記照明光源から前記ミラーに向かって照明光を誘導し、
(ii)前記ミラーから反射された前記照明光を画像平面に向かって誘導する、ように配置された、光学装置と、を備え、
前記コントローラ(830)が、前記デジタル画像の内容に応じて、前記ミラー(814)の前記傾斜動作と同期して、前記照明光源(808)の各々の強度を変調し、
前記光学装置(836)が、前記画像平面からの照明光をコリメートして、前記出口ストップ(45)に誘導されるコリメート画像を生成するように配置された光学素子をさらに備え、
複数の前記照明光源(808)が離間しており、前記傾斜動作が、前記照明光源(808)の各々からの照明光が前記視野の一次元の一部のみを横切って走査する一方で、複数の前記照明光源(808)からの照明光が共同して前記一次元の全体を走査し、
前記画像プロジェクタが前記画像平面に配置された空間光変調器(824)をさらに含み、前記光学装置(836)が、前記空間光変調器(824)の複数のピクセル素子を照明する前記照明光源(808)の各々から照明光のパッチを生成するように構成され、前記空間光変調器(824)が、前記デジタル画像の複製を生成するように、前記照明装置(806)と協調して前記コントローラ(830)によって駆動されていることを特徴とする、画像プロジェクタ。
【請求項2】
前記光学装置が、前記出口ストップに前記ミラーの画像を実質的に生成
するものであり、前記光学装置は前記ミラーの画像を前記光ガイド光学素子の入力ストップに生成するために瞳画像化の方法を用いる、請求項1に記載の画像プロジェクタ。
【請求項3】
前記傾斜ミラーアセンブリ(812)が、前記照明光源の各々からの照明光が2次元走査パターンで前記画像平面を横切って走査するような2軸走査装置の一部である、請求項1に記載の画像プロジェクタ。
【請求項4】
離間した前記照明光源(808)が、2次元で離間した照明光源(808)の2次元アレイの一部であり、前記2次元走査パターンが、前記照明光源(808)の各々からの照明光が前記視野の各次元の一部のみを横切って走査する一方で、複数の前記照明光源(808)からの照明光が共同して前記視野の双方の次元の全体を横切って走査するようなものである、請求項3に記載の画像プロジェクタ。
【請求項5】
離間した前記照明光源(808)の各々が、前記視野の走査方向の次元に垂直な前記視野の一次元にまたがる実質的に連続した照明パターンを生成するために協働する一群の照明光源(808)の一部である、請求項1に記載の画像プロジェクタ。
【請求項6】
前記照明光源(808)の各々が前記デジタル画像の単一ピクセルに対応する前記画像平面に瞬間的にスポットを生成するために、前記光学装置(836)が前記ミラー(814)から反射された前記照明光を前記画像平面に集光するように構成されている、請求項1に記載の画像プロジェクタ。
【請求項7】
複数の前記照明光源(808)のすべてが単色であり、複数の前記照明光源の各々が異なる色の2つの追加の照明光源に関連付けられ、赤、緑、青色の照明光源(808)のトリプレットを構成している、請求項1~6のいずれかに記載の画像プロジェクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は画像プロジェクタに関し、具体的には、導波路への入口を照明するための様々な構成を有する画像プロジェクタに関する。
【背景技術】
【0002】
液晶ディスプレイ(LCD)、液晶オンシリコン(エルコス(LCOS))変調器、またはデジタル光処理(DLP)システムのデジタルマイクロミラーデバイスなどの空間光変調器を照明し、ユーザーの目に出力するための変調画像をコリメートすることによって当該画像を投影することが知られている。このようなプロジェクタは、ニアアイディスプレイでしばしば使用されている。このニアアイディスプレイでは、投影された画像は典型的には光導波路に導入され、この光導波路に沿ってユーザーの目に結合されるまで内部反射(典型的には部分反射面または回折素子)によって伝播される。これにより、画像が目に向かって投影される有効光学的開口の拡大に寄与し得る。
【0003】
ニアアイディスプレイは、典型的には2つの主要なモジュールを備える。一方は光ガイド光学素子(「LOE」または「導波路」)であり、他方は「投影光学デバイス」または「POD」とも呼ばれる画像プロジェクタである。導波路への入射瞳は、プロジェクタに必要な出射瞳を決定する。したがって、プロジェクタの射出瞳は、その光学系から少し前方に離れて配置される。この距離は、プロジェクタから導波路への光の光学結合構成によって決定される。
【0004】
図1Aは、プロジェクタ12Aがプリズム13を介して導波路14に画像光を伝送する既存の対角アプローチを示す。この構成では、プロジェクタ12Aと導波路の入射瞳との間の光学距離は比較的短い。
【0005】
図1Bは、光を導波路に結合する垂直アプローチを示す。この図では、プロジェクタ12Bが主光線16Aを伝送するように示される。その光線は、全内部反射(TIR)によって導波路14内に閉じ込められる角度でミラー表面18から反射される。
【0006】
図1Aおよび1Bの双方において、臨界点(実際には、図面のページ内で延びるエッジ)32は、少なくとも図示のような幅寸法における導波路への入射瞳を決定する。プロジェクタからこの入射瞳までの光路は、
図1Bよりも
図1Aの方が短いことが明らかである。
【0007】
導波路の光学的開口は、実際には2次元で定義される。特に好ましい実装においては、プロジェクタの射出瞳と観察者の眼との間で開口が2次元方向に拡大される。これは、(参照によりその全体が本明細書に援用されるPCT公開第WO2018/605975号の
図12に対応する)
図2Aの導波路によって例示されるように、第1の次元方向の拡大された独立導波路を使用することによって達成することができる。ここでは、導波路24への瞳は2つのエッジ26および28によって定義される。これらのエッジは必ずしも同一平面上にあるとは限らない。
図2Bは、「1D」またはスラブタイプの導波路30を示し、2組の内蔵された部分反射面を使用することによって開口を2Dに拡大している。この場合、導波路エッジ34は入射瞳(マークされた領域)の一方の側を決定し、他の次元35のエッジは一意に設定されない(概略的に矢印36として示される)ため、この次元の入射瞳を導波路の平面に沿って変化させることができる。
【発明の概要】
【0008】
本発明は画像プロジェクタである。
【0009】
本発明の一実施形態の教示によると、出口ストップを介して光ガイド光学素子の入力ストップに導入するためのコリメート画像を投影するための画像プロジェクタが提供される。コリメート画像は視野を有するデジタル画像の表現である。画像プロジェクタは、(a)複数の照明光源を含む照明装置と、(b)ミラーと、このミラーの傾斜動作を駆動するドライバと、を含む傾斜ミラーアセンブリと、(c)ドライバおよび照明装置と電子接続されたコントローラと、(d)複数の光学素子を含む光学装置であって、この光学装置は、(i)複数の照明光源からミラーに向かって照明光を誘導し、(ii)ミラーによって反射された照明光を画像平面に向かって誘導し、(iii)画像平面からの照明光をコリメートして、出口ストップに誘導されるコリメート画像を生成する、ように配置された、光学装置と、を備える。コントローラは、デジタル画像の内容に応じて、ミラーの傾斜動作と同期して、照明光源の各々の強度を変調する。また、複数の照明光源は離間している。傾斜動作は、照明光源の各々からの照明光が視野の一次元の一部のみを横切って走査する一方で、複数の照明光源からの照明光は共同して該一次元の全体を走査するようなものである。
【0010】
本発明の一実施形態の別の特徴によると、光学装置が出口ストップにミラーを実質的に画像化する。
【0011】
本発明の一実施形態の別の特徴によると、傾斜ミラーアセンブリは、照明光源の各々からの照明光が2次元走査パターンで画像平面を横切って走査するような2軸走査装置の一部である。
【0012】
本発明の一実施形態の別の特徴によると、離間した照明光源は、2次元で離間した照明光源の2次元アレイの一部である。また、2次元走査パターンは、照明光源の各々からの照明光が視野の各次元の一部のみを走査する一方で、複数の照明光からの照明光が共同して視野の双方の次元の全体を横切って走査するようなものである。
【0013】
本発明の一実施形態の別の特徴によると、離間した照明光源の各々は、視野の走査方向の次元に垂直な視野の一次元にまたがる実質的に連続した照明パターンを生成するために協働する一群の照明光源の一部である。
【0014】
本発明の一実施形態の別の特徴によると、照明光源の各々がデジタル画像の単一ピクセルに対応する画像平面に瞬間的にスポットを生成するように、光学装置がミラーから反射された照明光を画像平面に集光するよう構成される。
【0015】
本発明の一実施形態の別の特徴によると、画像平面に配置された空間光変調器をさらに含む。また、光学装置が、空間光変調器の複数のピクセル素子を照明する照明光源の各々から照明光のパッチを生成するように構成される。空間光変調器は、照明装置と協調してコントローラによって駆動され、デジタル画像の複製を生成する。
【0016】
本発明の一実施形態の別の特徴によると、複数の照明光源のすべてが単色である。また、複数の照明光源の各々が異なる色の他の2つの照明光源に関連付けられ、赤、緑、青色の照明光源のトリプレットを構成する。
【0017】
本発明の一実施形態の教示によると、出口ストップを介して光ガイド光学素子の入力ストップに導入するためのコリメート画像を投影するための画像プロジェクタも提供される。コリメート画像は視野を有するデジタル画像の表現である。画像プロジェクタは、(a)複数の照明光源を含む照明装置と、(b)ミラーと、このミラーの傾斜動作を駆動するドライバと、を含む傾斜ミラーアセンブリと、(c)個別に制御されるピクセル素子を有する空間光変調器と、(d)空間光変調器と、ドライバと、照明装置とに電子接続されたコントローラと、(e)複数の光学素子を含む光学装置であって、この光学装置は、(i)複数の照明光源からミラーに向かって照明光を誘導し、(ii)照明光源の各々からの照明光が空間光変調器の複数のピクセル素子を照明する照明光のパッチを生成するように、ミラーから反射された照明光を空間光変調器に向かって誘導し、(iii)空間光変調器からの照明光をコリメートして、出口ストップに誘導されたコリメート画像を生成する、ように配置された、光学装置と、を備える。コントローラは、ミラーの傾斜動作と同期して、照明光源の各々の強度の変調と協調して、空間光変調器を駆動することによりデジタル画像の複製を生成する。また、複数の照明光源は、視野の主走査方向の次元に垂直な視野の一次元の少なくとも一部にまたがる実質的に連続した照明パターンを生成する、少なくとも1群の個別に制御される照明光源を含む。
【0018】
本発明の一実施形態の別の特徴によると、1群の個別に制御される照明光源が、視野の主走査方向の次元に垂直な視野の一次元の全体にまたがる実質的に連続した照明パターンを生成する。
【0019】
本発明の一実施形態によると、出口ストップを介して光ガイド光学素子の入力ストップに導入するためのコリメート画像を投影するための画像プロジェクタも提供される。コリメート画像は視野を有するデジタル画像の表現である。画像プロジェクタは、(a)異なる色の複数の照明光源を含む照明装置と、(b)ミラーと、このミラーの傾斜動作を複数の位置の間で駆動するドライバと、を含む傾斜ミラーアセンブリと、(c)個別に制御されるピクセル素子を有する空間光変調器と、(d)空間光変調器およびドライバに電子接続されたコントローラと、(e)複数の光学素子を含む光学装置であって、この光学装置は、(i)複数の照明光源からミラーに向かって照明光を誘導し、(ii)照明光源の1つからの照明光が空間光変調器を照明するように、ミラーから反射された照明光を空間光変調器に誘導し、(iii)空間光変調器からの照明光をコリメートして、出口ストップに誘導されたコリメート画像を生成する、ように構成された、光学装置と、を備える。コントローラは、ドライバを駆動して位置の第1の位置と位置の第2の位置との間でミラーを変位させることによって照明光の色を切り替える。ここで、第1の位置では空間光変調器が照明光源の第1の照明光源によって完全に照明され、第2の位置では空間光変調器が照明光源の第2の照明光源によって完全に照明される。また、コントローラは、照明光の色の切り替えに同期して空間光変調器を作動させて、照明光の色の各々についてデジタル画像の対応する内容を生成する。
【0020】
本発明の一実施形態の別の特徴によると、ミラーの位置の各々において、光学装置は、照明光源の1つの画像を空間光変調器に集光させるように構成される。
【0021】
本発明の一実施形態によると、出口ストップを介して光ガイド光学素子の入力ストップにコリメート画像を投影するための画像プロジェクタも提供される。コリメート画像は視野を有するデジタル画像の表現である。画像プロジェクタは、(a)少なくとも1つの照明光源を含む照明装置と、(b)第1のミラーと、この第1のミラーの第1の傾斜軸回りの傾斜動作を駆動するための第1のドライバと、を備える第1の傾斜ミラーアセンブリと、(c)第2のミラーと、この第2のミラーの第2の傾斜軸回りの傾斜動作を駆動するための第2のドライバと、を備える第2の傾斜ミラーアセンブリと、(d)第1および第2のドライバと、照明装置とに電子接続されたコントローラと、(e)複数の光学素子を含む光学装置であって、この光学装置は、(i)少なくとも1つの照明光源から照明光を第1のミラーに向けて誘導し、(ii)ミラーから反射された照明光を第2のミラーに向けて誘導し、(iii)第2のミラーからの照明光をコリメートして、出口ストップに誘導されるコリメート画像を生成する、よう構成された、光学装置と、を備える。コントローラは、デジタル画像の内容に応じて、第1および第2のミラーの傾斜動作と同期して、少なくとも1つの照明光源の強度を変調する。また、光学装置は、第1のミラーおよび第2のミラーの双方が、光ガイド光学素子の入口ストップの画像を含む平面内に実質的に配置されるように構成される。
【0022】
本発明の一実施形態の別の特徴によると、少なくとも1つの照明光源が、複数の離間した照明光源として実装される。また、第1および第2のミラーのうちの1つの傾斜動作は、照明光源の各々からの照明光が視野の一次元における一部のみを横切って走査する一方で、複数の照明光源からの照明光が共同して該一次元の全体を横切って走査するようなものである。
【0023】
本発明の一実施形態の別の特徴によると、離間した照明光源は、2次元で離間した2次元アレイの照明光源の一部である。また、第1および第2のミラーの各々の傾斜動作は、照明光源の各々からの照明光が視野の各次元の一部のみを横切って走査する一方で、複数の照明からの照明光が共同して視野の双方の次元の全体を横切って走査するようなものである。
【図面の簡単な説明】
【0024】
本発明は、添付の図面を参照して、例としてのみ本明細書に記載されている。
【0025】
【
図1A】上で考察された、2つの従来のアプローチに従って光ガイド光学素子に光学的に結合した画像プロジェクタの概略側面図である。
【
図1B】上で考察された、2つの従来のアプローチに従って光ガイド光学素子に光学的に結合した画像プロジェクタの概略側面図である。
【
図2A】上で考察された、画像の光ガイド光学素子への結合に関連する特定の幾何学的定義を示す概略等角図である。
【
図2B】上で考察された、画像の光ガイド光学素子への結合に関連する特定の幾何学的定義を示す概略等角図である。
【
図3A】本発明の特定の実施形態の教示に従って構築され、かつ、動作する画像プロジェクタの2つの概略図である。
【
図3B】本発明の特定の実施形態の教示に従って構築され、かつ、動作する画像プロジェクタの2つの概略図である。
【
図4A】本発明の実施形態に従って構築され、かつ、動作する画像プロジェクタを実装するための第1の光学装置の概略側面図であり、該構成を通る光線の経路の様々なサブセットを示す。
【
図4B】本発明の実施形態に従って構築され、かつ、動作する画像プロジェクタを実装するための第1の光学装置の概略側面図であり、該構成を通る光線の経路の様々なサブセットを示す。
【
図4C】本発明の実施形態に従って構築され、かつ、動作する画像プロジェクタを実装するための第1の光学装置の概略側面図であり、該構成を通る光線の経路の様々なサブセットを示す。
【
図5A】本発明の実施形態に従って構築され、かつ、動作する画像プロジェクタを実装するための第2の光学装置の概略側面図であり、走査ミラーが変位する場合としない場合での構成を通る光線の経路の様々なサブセットを示す。
【
図5B】本発明の実施形態に従って構築され、かつ、動作する画像プロジェクタを実装するための第2の光学装置の概略側面図であり、走査ミラーが変位する場合としない場合での構成を通る光線の経路の様々なサブセットを示す。
【
図5C】本発明の実施形態に従って構築され、かつ、動作する画像プロジェクタを実装するための第2の光学装置の概略側面図であり、走査ミラーが変位する場合としない場合での構成を通る光線の経路の様々なサブセットを示す。
【
図5D】本発明の実施形態に従って構築され、かつ、動作する画像プロジェクタを実装するための第2の光学装置の概略側面図であり、走査ミラーが変位する場合としない場合での構成を通る光線の経路の様々なサブセットを示す。
【
図6A】本発明の実施形態に従って構築され、かつ、動作する画像プロジェクタおよび出力導波路を実装するための第3の光学装置の概略側面図および底面図である。
【
図6B】本発明の実施形態に従って構築され、かつ、動作する画像プロジェクタおよび出力導波路を実装するための第3の光学装置の概略側面図および底面図である。
【
図7A】2つの単軸傾斜ミラーアセンブリを使用した、本発明の実施形態に従って構築され、かつ、動作する画像プロジェクタを実装するための第4の光学装置の概略側面図であり、構成を通る光線の経路の様々なサブセットを示す。
【
図7B】2つの単軸傾斜ミラーアセンブリを使用した、本発明の実施形態に従って構築され、かつ、動作する画像プロジェクタを実装するための第4の光学装置の概略側面図であり、構成を通る光線の経路の様々なサブセットを示す。
【
図7C】2つの単軸傾斜ミラーアセンブリを使用した、本発明の実施形態に従って構築され、かつ、動作する画像プロジェクタを実装するための第4の光学装置の概略側面図であり、構成を通る光線の経路の様々なサブセットを示す。
【
図7D】2つの単軸傾斜ミラーアセンブリを使用した、本発明の実施形態に従って構成され、かつ、動作する画像プロジェクタを実装するための第5の光学装置の概略側面図であり、該単軸傾斜ミラーアセンブリは射出瞳が再画像化された異なる平面に配置され、構成を通る光線経路の様々なサブセットを示す。
【
図7E】2つの単軸傾斜ミラーアセンブリを使用した、本発明の実施形態に従って構成され、かつ、動作する画像プロジェクタを実装するための第5の光学装置の概略側面図であり、該単軸傾斜ミラーアセンブリは射出瞳が再画像化された異なる平面に配置され、構成を通る光線経路の様々なサブセットを示す。
【
図7F】2つの単軸傾斜ミラーアセンブリを使用した、本発明の実施形態に従って構成され、かつ、動作する画像プロジェクタを実装するための第5の光学装置の概略側面図であり、該単軸傾斜ミラーアセンブリは射出瞳が再画像化された異なる平面に配置され、構成を通る光線経路の様々なサブセットを示す。
【
図8A】本発明の一実施形態の教示に従った画像プロジェクタで使用するための様々な照明パターンおよび対応する走査パターンの概略図である。
【
図8B】本発明の一実施形態の教示に従った画像プロジェクタで使用するための様々な照明パターンおよび対応する走査パターンの概略図である。
【
図8C】本発明の一実施形態の教示に従った画像プロジェクタで使用するための様々な照明パターンおよび対応する走査パターンの概略図である。
【
図8D】本発明の一実施形態の教示に従った画像プロジェクタで使用するための様々な照明パターンおよび対応する走査パターンの概略図である。
【
図9A】
図7Aと類似の光学装置の概略側面図であり、走査角度を低減させる要件を達成するための離間した照明光源の使用を示す。
【
図9B】
図9Aに従った画像プロジェクタで使用するための様々な照明パターンおよび対応する走査パターンの概略図である。
【
図9C】
図9Aに従った画像プロジェクタで使用するための様々な照明パターンおよび対応する走査パターンの概略図である。
【
図9D】
図9Aに従った画像プロジェクタで使用するための様々な照明パターンおよび対応する走査パターンの概略図である。
【
図10A】照明光源を切り替えるために走査装置を使用したプロジェクタを実装するための光学装置の概略側面図である。
【
図10B】中央のLEDを選択する、複数の照明光源上の空間光変調器のフットプリントの概略図である。
【
図10C】それぞれ
図10Aおよび10Bと類似の図であり、代替LEDの選択を示す。
【
図10D】それぞれ
図10Aおよび10Bと類似の図であり、代替LEDの選択を示す。
【
図11】本発明の様々な実施形態を実装するためのシステムのブロック図である。
【
図12】可変輝度照明を採用した低輝度照明方式の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本発明は画像プロジェクタである。
【0027】
本発明による画像プロジェクタの原理および動作は、図面および関連する説明を参照することによってより理解することができる。
【0028】
初めに、本発明は、画像生成サブシステムの一部としての照明システムと共に傾斜ミラーアセンブリを採用する様々な構成を備えた画像プロジェクタに関する。本明細書に記載の主題は、概念的に本発明の複数の異なる態様に細分化することができ、各々がそれ自体で独立している。しかしながら、それらが様々な組み合わせで有利的に使用されることが最も好ましい。以下で考察される本発明の様々な態様のすべての組み合わせは、特に相容れないと示された場合を除き、本発明の範囲内で考慮されるべきである。
【0029】
ここで図面を参照すると、
図3Aは、出口ストップ45を介してコリメート画像を投影するための、本発明の第1の態様に係わる画像プロジェクタを概略的に示す。画像は画像平面46を通過する。そこでは、少なくとも特定の実施形態で空間光変調器(SLM)により画像が生成される。空間光変調器は2次元アレイのピクセル素子を備え、該ピクセル素子の各々は、空間光変調器を透過、または、該空間光変調器によって反射された光の特性(典型的には、偏波)を変調するように制御可能である。透過光SLMの例は液晶ディスプレイ(LCD)であり、反射SLMの例は液晶オンシリコン(LCOS)デバイスまたはデジタル光処理(DLP)デバイスである。ここでの概略図は、光路に沿った左から右への進行を示しているが、この光路は以下の例に例示されるように、LCOS46を含む様々な反射素子での折り返しができることが理解されよう。少なくとも1つの光学素子からなるコリメート構成44は、画像平面(例えば、空間光変調器)からの照明光をコリメートすることにより、光ガイド光学素子(導波路)の入力ストップに導入するために出口ストップ45に誘導されたコリメート画像を生成するように構成される。
【0030】
画像プロジェクタはまた、照明ストップ42からの照明光を送達する照明装置と、照明ストップ42と画像平面46との間の光路に配置された照明光学系43とを含む。高い光学効率を達成するために、照明光学系43およびコリメート構成44は、照明ストップ42の画像が実質的に出口ストップ45に照明されるように構成されることが好ましい。これにより「瞳画像化」を達成され、照明ストップ42からSLMに導かれる照明光線が確実に、かつ、効率的に出口ストップ45に導かれる。
【0031】
光は、任意の好適な光源41から入口ストップ42に送達され、光学画像化部品(レンズ、ミラー)または非画像化(ライトパイプ、拡散器)部品であるかどうかに関わらず、任意の好適な部品によって集光させることができる。照明ストップ42の後、「瞳画像化」が達成されるように、画像化光学部品のみが使用される。出口ストップ45は、
図1A、1B、2Aおよび2Bに示されるものなどのように、画像を観察者(図示せず)に中継する光ガイド光学素子への入口であることが好ましい。瞳画像化が完璧な場合、ストップ42を通過して照明光学系43に照明される光線は、(画像変調の対象である)出口ストップ45に到達し、導波路に入力し、それによって最大の照明効率を達成する。実際には、本発明のこの態様の利点の多くは、照明ストップの画像を出口ストップ45に「実質的に」照明させることによって達成することができ、ここでは、照明ストップ42を出射し、照明光学系43に到達する光線の少なくとも半分、より好ましくは少なくとも80パーセントが出口ストップ45に照明されると考えられる。
【0032】
出口ストップ45を通過してLOEに到達する画像はコリメートする必要がある。つまり、画像内のすべてのポイントは、ストップ45を均一に満たす一連の平行光線で表される。画像形成は、以下の3つの主な選択肢を使用して実現することができる。
1.走査:光源41は点光源であり、該画像の各ピクセルの画像情報に応じて照明強度を同期変調すると共に、ストップ42で走査ミラーを使用して連続するピクセルを走査することによって画像は生成される。この場合、画像平面46に変調器は必要ない。
2.空間変調:空間光変調器がコリメート構成44の焦点面に対応する画像平面46に配置される。変調器は、例えば、LCOS、LCDまたはDLPデバイスであり得る。
3.組み合わせ:ストップ42での走査および平面46での空間変調。
【0033】
図3Bは
図3Aと同等のアーキテクチャを示すが、射出瞳45と第1のレンズ44との距離がより長く、
図1Bの垂直結合などの特定の光学設計を実装するのにより好適である。45と44との距離が長くなると、使用するレンズ44がより大きくなり、かつ、瞳画像平面42を画像平面46に近づける必要がある。結果として、空間の制約により、典型的にはレンズ43を照明ストップ42に隣接し、かつ、典型的には光路に沿った照明ストップの前に配置する必要がある。
【0034】
以下に示す例ではLCOS空間光変調器を参照するが、これは空間光変調器の非限定的な例であり、他の形式の空間光変調器を採用した変形実装は、当業者が本明細書の記載に基づいて容易に実施可能であることに留意されたい。
【0035】
スキャナを組み込んだダブルPBSの光学装置
図4A~4Cは、2つのPBS(偏光ビームスプリッタ)に基づく
図3Aと同等のアーキテクチャを示す。光源51は、光をPBS40a、レンズ53、および走査反射ミラー52に伝達する。以下、本明細書全体を通して、当技術分野で知られているように、1/4波長板をPBS反射後およびPBS透過前に、または、PBS透過後およびPBS反射前で使用することを前提としているが、その詳細は説明を簡単にするために省略する。光はミラー52から反射し、PBS40aを透過し、ミラー57(図示のように平面ミラーか、または光パワーを有してもよい)によって反射され、LCOS画像化マトリックス56に導かれるようにPBS40aおよびPBS40bによって反射される。LCOSから、光はPBS40bを通過してレンズ54に到達し、PBS40bに戻り、導波路の入射瞳でもある射出瞳55に到達する。
【0036】
図4Bは、走査ミラー52に集束され、瞳55の光学系によって再び集束される光線の一部のみを示す。このようにして、射出瞳の画像にある走査ミラーは、瞳55への照明を維持しながら走査を実行することができる。
【0037】
図4Cは、LCOS56に集光され、ソース面51にも集光されている画像フィールド内の単一の点を示す。このようにして、スキャナ52は、51~LCOS56までの照明スポットを走査することができる。好ましい実施形態では、単一のスポット光源(レーザーなど)が使用される場合、拡散器が光路に配置され、複数のピクセルがLCOS上で照明される。代替的には、拡散器やその他の非画像化部品を使用せずに、LCOSを(平坦または曲面)反射レンズと、画像化光学系すべての光路によって集光状態で保持されたレーザーとで置き換えてもよい。
【0038】
図4A~4Cの構成では、(瞳55とレンズ54との間の比較的短い距離の結果として)画像平面56と瞳画像52との間の距離が比較的長くなり、それゆえ、この構成は
図1Aに記載されるような対角結合により適していることが明らかである。
【0039】
図5Aでは、射出瞳65はレンズ64からさらに離れている。したがって、
図4Aの構成と比較して、走査ミラー63は66での画像からより短い光路で配置される。
図5Bに示されるように、ここで、射出瞳65は、PBS40aを通過する光路を追加しなくても平面62に再集光される。この構成は、
図3Bに示されるものと同等であり、
図1Bに示される結合装置を実装するときに有用である。
【0040】
図5Cおよび5Dはミラー62の走査を示すので、光源61は、瞳65を出射するときに、またはLCOS66を照明するときに、フィールドの様々な角度点を照明する。
【0041】
前述のように、(空間光変調器なしで)静的ミラーを66に配置し、小スポット照明光源(レーザービーム、S-LED、端面発光ダイオードなど)からの集束ビームを使用することもできる。焦点面に焦点を合わせた照明スポットが画像のピクセルの寸法以下の場合、走査によってのみ効率的な画像生成が可能である。
【0042】
瞳画像化を行わない単軸スキャナ
図6Aおよび6Bは、
図1Bに記載されるような垂直結合を備えるプロジェクタの光学装置を示す。
図6Aは側面図を示し、
図6Bは底面図を示す。この場合、導波路14は32によって示された入射瞳を有する。反射ミラー18の結合方向は、プロジェクタのPBSの向きに垂直であるため、
図6Bの底面図でより良好に参照することができる。
【0043】
好ましい実装のためにこれまでに設定された原理によれば、(光線焦点166Cとして示される)導波路の入射瞳32は、(
図4Bおよび5Bに示されるように)走査ミラー162上に画像化される。しかしながら、スキャナが一次元でのみ走査し、走査軸が
図6Bの破線によって示されるようなものである場合、好適な導波路構成を選択すれば瞳画像化要件を緩和することができる。この例では、瞳の画像は(ミラー162上ではなく)166D上に存在する。この場合、走査によってプロジェクタからの射出瞳が矢印36に沿って移動する(
図2B)。この種の導波路に沿った瞳の動きは、導波路が二次元に瞳を拡大させる限り、結合効率を低下させない。
【0044】
分離した瞳
以下でより詳細に説明されるような本発明の特定の実施形態では、典型的にはラスターパターンで画像平面を横切って照明光による2次元の走査を実行することが望ましい場合がある。ここで、第1の(より迅速な)走査方向は主走査方向と呼び、この主走査方向に垂直な方向は副走査方向と呼ぶ。2軸走査は単一のミラーを使用して実行され得るが、多くの場合、各々が単一軸を中心に傾斜する独自のアクチュエータを備える2つの分離した走査ミラーを採用することによってコストを削減し、信頼性を向上させることができる。2つの単軸スキャナが使用される場合、これらの2つの軸ミラーを射出瞳の画像である単一平面に配置することは不可能である。本発明の一態様によれば、各単軸走査ミラーを対応する軸の有効導波路瞳の画像を含む平面に実質的に配置することができる。2つの異なる軸に対する導波路瞳のこれらの別個の位置は、
図2Aではエッジ26および28として、
図2Bでは次元34および35として例示される。
【0045】
図7Aは、2つの傾斜ミラーアセンブリを備える例示的なシステムを示し、傾斜ミラーアセンブリは2つの異なるミラー302、304を含み、各々はドライバ(図示せず)の一部として独自のアクチュエータを有する。光が光源300から発生し、第1の走査ミラー302次いで第2の走査ミラー304上に反射される。次に、光は、LCOS(またはミラー)306およびコリメートレンズ308に進み、その後、導波路(図示せず)に投射され、そこで、折り返しミラー18次いで導波路入口312上に衝突する。このシステムは、導波路への2つの効果的に特有な入射開口を有するシステムの他の例である。照明が導波路内でガイドされる次元の入射瞳の寸法は、(
図1Bのエッジ34に対応する)導波路開口312によって定められる。一方、(図示平面に垂直な)横次元の瞳ストップは、折りたたみミラー18に位置するように設計することができる(ただし、他の位置も可能である)。
【0046】
図7Bは、折り返しミラー18上の点が走査ミラー302に画像化されていることを示す。したがって、走査ミラー302の走査軸は、ページに対して水平となり得る(一点鎖線で示される)。
図7Cは、瞳面312上の点が走査ミラー304上に画像化されていることを示す。したがって、走査ミラー304は、図示の平面に垂直な回転軸を用いて実装され得る。
【0047】
二重瞳画像化
図7Aのアプローチの代替として、本発明の別の態様によれば、2軸走査は、相互の分離したミラー上に射出瞳312を2回画像化することによって有利的に達成され得る。
図7Dは、第1の瞳画像42V(垂直スキャナ)が別の瞳画像42H(水平スキャナ)にどのように再画像化されるかを概略的に示す。
【0048】
図7Eおよび7Fは二重瞳画像化を含む光学装置を示し、ここでは点光源300が空間画像変調器を用いずに画像を走査している。
図7Eでは、射出瞳312からの点が第1の垂直走査ミラー42Vに画像化され、水平走査ミラー42Hに再画像化されている。
図312は、点光源が射出瞳312でコリメートされていることを示す。このアーキテクチャは、画像を生成するために変調される単一のレーザーまたは他の単一ピクセルの照明光源を用いて走査するときに有利的に使用され得る。代替的に、様々な多光源の照明スキームで有利的に使用することができ、以下で説明する様々な「間隔を空けた光源」の照明スキームに特に適している。
【0049】
走査照明スキーム
この時点まで、主画像生成機構として、または、空間光変調器と組み合わせて使用するために、走査照明の能力を提供するための複数の新規の光学装置が提示されてきた。以下に提示される複数の特定の実装は、上記の光学装置のうちの1つ以上によって促進され、かつ、それらを使用して有利的に実装され得る。
【0050】
最初に、
図11は一般に800で示される画像プロジェクタの主要部品を示すブロック図であり、この画像プロジェクタは出口ストップを介して光ガイド光学素子(導波路入口802)の入力ストップに導入するためのコリメート画像を投影するために、概して800に指定される。コリメート画像は、画像入力804としてシステムに提供される、所定の所望の視野を有するデジタル画像を示す。一般的に、画像プロジェクタ800は、ここでは光源1、2・・・nとして番号が付与された複数の照明光源808を含む照明装置806を備える(ただし、特定の実装では2つの照明光源しか有しない場合がある)。使用される照明光源808の型、およびそれら光源の相対的な配置は、各アプリケーションの文脈内で以下で詳細に考察されるであろう。走査装置810は少なくとも1つの傾斜ミラーアセンブリ812を含み、該傾斜ミラーアセンブリ812は、ミラー814と、そのミラー814の傾斜動作を駆動するためのドライバ816とを有する。傾斜ミラーアセンブリは、当技術分野で周知の一連の市販品を使用して実装してもよい。2軸走査が必要な場合、同じく市販されている2軸傾斜ミラーアセンブリを使用するか、または、主走査機構として単軸傾斜ミラーアセンブリ812、さらに、独自のミラー820およびドライバ822を備えた二次傾斜ミラーアセンブリ818を使用してもよい。
【0051】
(すべてではないが以下に詳述するような)本発明の様々な態様では、空間光変調器(SLM)824も採用される。このSLM824は、当該技術分野で周知のように、すべて好適なドライバ回路828によって駆動され、かつ、個別に制御されるピクセルアレイ826内のピクセル素子を有する。SLMには、例えば、送信構成用のLCDや、反射構成用のLCOSまたはDLPデバイスなど、任意の好適なテクノロジーが適用されてもよい。いずれの場合も、SLM自体は典型的には市販の汎用品である。
【0052】
コントローラ830は、典型的には1つ以上のプロセッサ832と、少なくとも1つのデータ記憶装置834とを含み、さらに、空間光変調器824(存在する場合)と、傾斜ミラーアセンブリドライバ816(および存在する場合は822)と、照明装置806と、電子接続して設けられる。コントローラ830は、当技術分野で知られているように、専用回路、好適なソフトウェアの下で動作する汎用プロセッサ、ハードウェア、ファームウェア、および/またはソフトウェアの他の任意の組み合わせを使用して実装されてもよい。さらに、コントローラ830の構造および機能は、1つ以上の物理サブシステム間で細分されてもよく、その機能のいくつかは、リモートデバイス、および/または、仮想マシンまたは他の方法で定義された「クラウド」コンピュータの動的に割り当てられたリソースよって実行され得る。
【0053】
様々な部品間の光学的関係は、複数の光学素子(典型的には、反射および/または屈折レンズ、ミラー、ビームスプリッタ、1/4波長板、光学配列の部品を維持する表面を定義する透明ブロックに基づくコリメート光学系および照明光学系を含む)を含む光学装置836によって定義される。本発明の様々な態様を実施するための好適な光学装置の例は、上記のように、
図3A~7Cの設計に存在し得る。
【0054】
一般に、光学装置836の様々な素子は、複数の照明光源808からミラー814(および存在する場合は820)に向けて照明を誘導し、1つまたは複数のミラーから反射された照明光をSLM824(ここで、存在する)に誘導し、さらに、SLM824からの照明光をコリメートして、出口ストップおよび導波路入口に誘導されたコリメート画像を生成するように配置される。
【0055】
本発明は、屈折光学部品および自由空間光学系のみを使用して実装することができるが、照明光学系と出口ストップとの間、最も好ましいのは照明ストップから出口ストップまでの光路にエアギャップの存在しない実装を採用することが好ましいと考えられ、照明ストップから出口ストップまでの光路にエアギャップの存在しない実装を採用することが最も好ましいと考えられる。光パワーを有する素子のすべてではないが、少なくともいくつかが反射レンズとして実装されることが好ましい。本明細書で記載されるデバイスの光路は、典型的には、レーザー光源および走査ミラー部品などの特定の部品を含み、これらは本質的にいくつかの内部空間を含む。しかしながら、ここでも、部品はカプセル化された部品であり、「部品間のエアギャップ」、すなわち、カプセル化された部品内の内部空間以外のエアギャップが存在しない状態で光学システムの残りの部分と一体化され得ることが好ましい。部品間のエアギャップのないアーキテクチャを使用することにより、環境の変化やシステム内への汚れの侵入による、時間の経過に伴う性能の低下を最小限に抑えることに有効である。
【0056】
本明細書に記載されたような本発明の様々な実装には、独立して制御可能な(すなわち、強度が変調された)複数の照明光源が採用され、その各々は複数のピクセル素子を瞬間的に照明しながらSLMを横切って走査する。言い換えれば、各照明光源からの照明光は、空間光変調器の複数のピクセル素子を照明する照明光のパッチを生成し、各パッチの照明光の強度は走査装置がSLMを横切って照明パターンを移動させるにつれて変動する。2次元ピクセルアレイが異なる領域を順次照明した結果、様々な方式で照明電力が節約可能となる。第1に、画像の内容が不要な領域では照明光源を作動させる必要がないため、大幅に電力が節約される。このような用途の例は、表示領域の多くを非活性状態に保持する拡張現実の用途であり、現実世界を邪魔されずに鑑賞することを可能にし、ディスプレイの選択された領域のみが活性化して拡張現実の内容を提供する。
【0057】
他の状況、ディスプレイの領域が活性化された状態であっても、ディスプレイの部分最大強度の要件によってはディスプレイの電力を節約することができる場合がある。具体的には、本発明の特定の実装のさらなる態様によれば、ディスプレイコントローラは以下のように構成される。(a)二次元配列の領域の各々の対応するデジタル画像の一部におけるデジタル画像のピクセルの最大要求強度を決定する。(b)該領域内に対応する最大必要強度を生成するのに十分な、該領域の少なくとも1つに対する減少した照明レベルを決定する。(c)該低減された照明レベルに基づいて必要な投影画像強度を生成するために、少なくとも1つの領域内のピクセルについて修正されたピクセル強度マップを生成する。(d)少なくとも1つの領域内のピクセル素子が修正されたピクセル強度マップに従って作動させた状態で、照明装置を作動させて該低減された照明レベルで該少なくとも1つの領域を照明する。
【0058】
この特徴は、1次元の走査パターンを参照してここに示されるが、より複雑な照明走査パターンについても同様に実装可能である。
図12は、視野908上に表示するための入力画像に対応する単純パターン900を(例示目的で)を示す。入力画像は、視野908に渡って可変の画像強度を有する。ここでは、暗い画像ほど高い強度を示す。この画像は単色用であり、3つのそのような画像はすべての色に対してそれぞれフレームを生成する。破線は、図の異なる表現間の特徴を容易に参照するためのものである。なお、本明細書で「視野」を使用する場合は、プロジェクタの出力瞳でのコリメート画像内の画像のピクセルの角度の範囲(角度視野)の意味と、(LCOS表面などの)画像平面の空間フィールドの意味と同義で用いられる。
【0059】
LCOSを一定の最大強度のビームで走査する場合、パターン900に示されるような画像はそのままロードされ、最大強度のビームでの走査によって所望の出力画像が生成される。別の方法として、本発明の一態様によれば、グラフ902は、
図900の各列の「最大必要強度」を示す。次に、LCOSを横切って走査する照明パターン(ここでは主走査方向に垂直な一次元にまたがる線と想定する)としてこのパターンを使用して、レーザー強度の対応するプロファイルを設定する。照度が低下している領域では、LCOS824で必要な減衰量が少なくなる。画像904は、LCOS全体で得られた照明強度を示す。(アレイの領域905aを網羅する)走査の開始時には、レーザーの照明は行われない。領域905bでは、「低減された照明レベル」に対応する中間強度が使用される。領域905cは最大強度で照明され、最後のセクション(領域905d)では照明が不要である。
【0060】
画像906は、906の修正されたピクセル強度と、904からの所与の列(またはより一般的には照明領域)の照明レベルとの積が所望の出力画像強度900を生成するように、修正版ピクセル強度マップに対応する。したがって、画像906(LCOSにロードされた実際の画像)は、必要な画像900を照明画像904で除算することによって生成される。
【0061】
実際、各照明領域は典型的には走査方向の複数の列を同時に包含し、その結果、照明出力が階段関数によって駆動される場合でも各列の照明の強度は照明ラインが通過するときの照明光の積分となるため、照明画像904は通常では段階的な遷移によって滑らかになる。所望の出力画像900を照明レベル904で除算した、ロードされた画像906の計算結果は依然として有効である。いずれの場合も、コントローラ830は、ミラー814の傾斜動作と同期した照明光源808の各々の強度変調と協調して空間光変調器824を駆動することにより、デジタル画像の複製を生成する。
【0062】
ソースのベクトル
本発明の特定の実装において、複数の照明光源808は少なくとも1群の個別に制御される照明光源を含む。照明光源は実質的に連続した照明パターンを生成し、該照明パターンは視野の主走査方向の次元に垂直な該視野の一次元の少なくとも一部、場合によっては全体に渡ってまたがる。これによって、走査装置に必要な要求繰り返し周波数または走査動作速度を低下させる。
【0063】
図8Aは、光源(例えば、51または61)からの光が、LCOS活性領域258(56または66)を横切って画像化されるように、線状または他の長方形の形状260として分布するアーキテクチャを示す。この線状の分布は、走査ミラーの前方または近くの光路に沿って配置された楕円形の拡散板によって生成することができる。また、レーザーのファセット放射出力をLCOSに画像化することによって、または上記の組み合わせによっても生成することもできる。
【0064】
ここで、および、他の例で、照明光源808はレーザーであることが最も好ましく、好適な光学系によって走査ミラー814上にコリメートされる。走査ミラー814は高速ミラーとして(通常はMEMS技術を使用して)実装されることが好ましい。また、SLMが適切に照明している限り、非コリメート照明光を使用してもよい。スポットサイズは、任意の瞬間に比較的多数のピクセルを包含するのに十分な大きさであることが好ましく、典型的には少なくとも10ピクセル、好ましくは少なくとも100ピクセル、そしていくつかの好ましい場合には少なくとも1000ピクセルまたは10,000ピクセルを超える(例えば、100×100ピクセル以上)を包含する大きさである。これによって走査速度の要件を軽減する。照明スポットの形状は、例えば、光源808から出射されるビームの形状、光源コリメート光学系の光学特性、走査ミラーへの拡散器の配置、および/または照明光路への拡散器の配置によって変更することができる。拡散器を使用する場合、RPCフォトニクス社(米国のニューヨーク州)から市販されているものなど、出力光の角度分布を特別に選択する構造であることが好ましい。
【0065】
図8Aに示される単一の光源とは異なり、
図8B~8Dはより好ましい実装を示し、ここでは少なくとも一群の個別に制御される照明光源が、視野の主走査方向の次元に垂直な該視野の一次元の少なくとも一部、場合によっては全体に渡ってまたがる実質的に連続した照明パターンを生成する。この場合、走査動作は、個々の照明光源からの照明パッチが画像視野全体を走査しないが、走査運動と共に(任意の所与の色に対する)複数の照明光源が(各色に対して)SLM824の活性領域全体を確実に包含するようなものであることが好ましい。
【0066】
図8Bは、レーザー600のアレイ(この場合、ソース面51または61に一列に配置された3つのレーザー)の照明分布を示す。ここで、すべてのレーザーはそれぞれにLCOSの一次元の単に一部にすぎないストリップまたはパッチを照明するが、これらは共同してLCOSの一次元の全体に渡ってまたがる。これにより、傾斜ミラーアセンブリ812による単純な1軸走査を使用して、SLMの活性領域全体を網羅することができる。各ストリップまたはパッチは、LCOSの複数のピクセルを同時に照明する。各レーザーの強度は、対応するストリップまたはパッチで必要な最大画像強度に応じて変調され、LCOSピクセルの強度は、上記で
図12を参照して説明したように、照明強度に従ってスケーリングされた所望のピクセル強度を提供するために変調される。したがって、特定の位置の特定のレーザーに対応する領域内の最大ピクセル強度が最大強度の60%である場合、対応するレーザーは60%の強度で作動することが好ましい。一方で、60%の強度のLCOSピクセルは(最大)強度の100%で作動し、40%の強度出力を必要とするピクセルは66%の強度で作動する。隣接領域に80%の強度を必要とするピクセルがある場合、対応するレーザーは80%の強度で作動することが好ましく、40の強度を必要とするその領域の任意のピクセルは50%の輝度レベルで作動されるであろう。
【0067】
同一の原理が連続した走査動作が使用される少しより複雑な計算にも適用することができ、全体的なピクセル強度は、レーザー照明パターンが特定のピクセルを通過する期間の照明強度の積分と、ピクセルの強度の設定とに依存する。上述したように、長方形または楕円形(または示されるように円形)の拡散板を使用して、各レーザーの照明パターンを生成することができるが、
図8Aよりも角度の発散が小さい。
【0068】
機械的な制約によってレーザーを並べて配置できない場合は、
図8Cに概略的に示すように、スタガー構成を使用してもよい。異なる色(例えば、R、G、B)に異なるアレイが必要な場合は、スタガー配置も可能である。この場合、線形走査動作は、各照明領域がLCOSの活性領域全体を横切って走査するのに十分な長さを有する必要がある。
【0069】
図8Dは、スタガー構成が2D走査にも使用され得、それによってスキャナの第2の軸の走査速度を低下させることができることを概略的に示す。
【0070】
光源の画像がLCOSの相当の領域を包含する場合、スキャナはステップおよび照明モードで活性化することができる。
【0071】
ここで、レーザーは高輝度光源を指す。例えば、放射角度の小さい明るいLED(S-LEDまたは端面発光LEDなど)も使用することができる。
【0072】
間隔を空けた光源の走査
上記の連続的にグループ化された照明パターンへの追加または代替として、本発明の別の態様によれば、本発明の特定の実装に離間した照明光源を適用する。この照明光源は、投影される画像の視野に渡って必要な走査動作の角度範囲を低減する。具体的には、離間した照明光源を使用することによって、照明光源の各々からの照明光が視野の一次元の一部のみを走査する一方で、複数の照明光源からの照明光が共同で一次元の全体を横切って走査するように傾斜ミラーアセンブリ812の傾斜動作を低減することができる。
【0073】
この特徴として初めに、本発明を特定の理論的根拠に限定することなく本発明の理解を容易にする目的で、プロジェクタの走査ミラーは典型的にはシステムのエタンデュ(etendue)(角度および空間サイズの積)を保存する必要がある。例えば、導波路への入射瞳が2.5mmで、導入される画像の画角が40°の場合、エタンデュは次のようになる。
2.5[mm]×40[deg]=100[mm deg]
【0074】
走査ミラーは、大きさと傾斜角度との積が同じ値になるようにすることで、このパラメータを満たす必要がある。例えば、2mmの開口を持つミラーは、次の光学的走査角度を有する必要がある。
100[mm deg]/2[mm]=50[deg]
【0075】
しかしながら、多くの場合、同一部品で大口径と大きな角度の走査を得ることは困難である。本発明の一態様によれば、間隔を置いた光源を使用して画像フィールドをセグメント化し、それによって走査ミラーのエタンデュ要件を緩和する。この構成は、前述のように画像生成マトリックス(LCOS)への照明、または、画像のレーザーによる点走査に適用することができる。なお、走査されたレーザーの点照明光の変調は唯一の画像生成機構である。
図9Aは、
図7Aと類似のアーキテクチャを示し、レーザー光源630A、631A、および632Aは個別に変調された同等のレーザー光源であり、表面636は、SLMのない反射ミラー(またはレンズ)である。このようにして、瞳312を出射して導波路に入射するときに、レーザービームがコリメートされる。スキャナ304および302は、(
図7Aを参照して上で説明したような)適切な瞳画像位置に配置され、適切な大きさを有する。
【0076】
図9Bに示すように、同等のレーザー光源は画像フィールド640の異なるサブフィールド内の点630B~632Bを(それぞれ)照明する。フィールド630B、631B、および632B内の点は、対応するレーザーによって生成されるような開口312内の角度照明点(可能な限り小さいサイズであり、画像の鮮明さを定義する)である。これらのスポットは、曲線の矢印で概略的に示されるように、フィールドを横切って走査される。3×1レーザー照明の配置により、画像フィールド640がすべてのレーザーに関連付けられた(この例では)3つの小さなサブフィールドに分離され、破線の長方形として表示される。その結果、ミラー304(高速主スキャナ)の必要な角度走査振幅は3分の1に減少し、50/3=17度の光偏向(左右)である。走査中、特定のレーザーによって走査されている画像の適切な部分を生成するために、すべてのレーザーが個別に変調される。
【0077】
図9Cでは、3×2配置が示されているので、(ミラー304による)水平角度画像走査は再び3で分割され、ミラー302による垂直走査は2で分割される。
【0078】
図9Dは、角度分離される色源を示す。ここで、カラーレーザー637R、637Gおよび637Bは(例えば、平面300内の空間的位置によって)分離されている。走査ミラーは、すべてのサブフィールドと色に対して画像全体に渡る照明角度点を同時に走査する。
【0079】
図9の複数の分離されたレーザーは各々、全体的な画像輝度のサブセクションのみを提供するものであり、したがって、目の安全レベルを超えることなく、より高い輝度のディスプレイ出力を提供することができる。
【0080】
(LCOSを用いない)直接レーザー照明を備えるシステムでは、300でのレーザーは、光学系のフィールド曲率に応じて湾曲プロファイル上に配置することができる。具体的には、すべてのレーザーは有利的にはその割り当てられたサブフィールドの平均焦点距離に配置される。このようにして、フィールド曲率のかなりの部分を補償することができる。
【0081】
本発明のこの態様は直接走査画像生成機構を実装するのに好適であるが、そのような用途に限定されるものではない。この態様は、平面636に配置されたSLMの一群(複数)のピクセルを照明する、上記の原理に従って有利的に使用することもできる。この場合、前述の離間した照明光源の各々は、有利的には、視野の主走査方向の次元に垂直な該視野の少なくとも一部に渡ってまたがる実質的に連続した照明パターンを生成するために協働する一群の照明光源の一部である。
【0082】
ソースの切り替え
ここで
図10A~10Dを参照すると、傾斜ミラーアセンブリを使用して異なる色の照明光源を切り替える本発明のさらなる態様が示される。具体的には、ここでの複数の照明光源808は異なる色の照明光源を含む。コントローラ830は走査装置ドライバ816を駆動してミラー814を少なくとも第1の位置と第2の位置との間で変位させて、照明光の色を切り替える。ここで、第1の位置では空間光変調器824が照明光源の第1の照明光源によって完全に照明され、第2の位置では空間光変調器が照明光源の第2の照明光源によって完全に照明される。また、コントローラ830は、照明の色の切り替えに同期して空間光変調器824を作動させて、照明の色の各々についてのデジタル画像の対応する内容を生成する。これにより、異なる色の照明光源を混合するために光導波管または拡散器の採用が不要となる。
【0083】
図10Aは、走査ミラー506の第1の位置を示す。この位置では、中央のLED660がLCOS507に画像化される。
図10Bは、中央のLED660上のLCOS680のフットプリントを示し、好ましくは、LED660による完全フレーム照明を提供する。
【0084】
図10Cは、第2の位置で傾斜した走査ミラー506を示す。この状態では、
図12Dのフットプリント680によって示されるように、(例えば、異なる色を有する)LED670が活性化され、LCOS507上に画像化される。この照明スイッチは、対応する色分解画像のLCOSへのロードと同期している。異なるカラーLED間の照明切り替えの高速シーケンスと適切な画像のロードにより、認識可能なフルカラー画像が生成される。
【0085】
オプションとして、LED構成は3つのRGBのLEDに加えて白色LED(図示せず)を含むこともできる。
【0086】
LED650、660および670の一部またはすべては、マトリクス状の単色ミニLEDと交換することができ、それにより、色ごとに順次選択的照明を達成することができる。この場合、LCOSへのロードと同期して、適切な照明パターンが照明マトリックスにロードされる。
【0087】
LED650、660および670の一部またはすべては、レーザー照明用拡散器と交換することができ、それにより、ミラー506が各レーザー照明中にわずかに振動してスペックルを排除しながら、よりコリメートされた照明(より少ない損失)を達成する。
【0088】
上記の説明は単に例として意図されており、添付の特許請求の範囲で確定されるような本発明の範囲内で他の多くの実施形態が可能であることを理解されたい。