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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-06
(45)【発行日】2023-12-14
(54)【発明の名称】歯科診療システム
(51)【国際特許分類】
   A61C 19/00 20060101AFI20231207BHJP
【FI】
A61C19/00 Z
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2022030326
(22)【出願日】2022-02-28
(65)【公開番号】P2023125945
(43)【公開日】2023-09-07
【審査請求日】2022-02-28
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000141598
【氏名又は名称】株式会社吉田製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】弁理士法人磯野国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】山中 通三
(72)【発明者】
【氏名】深澤 太郎
(72)【発明者】
【氏名】友江 剛
(72)【発明者】
【氏名】平野 賢一
(72)【発明者】
【氏名】根本 忠明
(72)【発明者】
【氏名】内田 祐也
(72)【発明者】
【氏名】江口 拓也
【審査官】白土 博之
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-024639(JP,A)
【文献】特開2017-189591(JP,A)
【文献】特開2016-095634(JP,A)
【文献】特開平09-051904(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0319860(US,A1)
【文献】特開2007-097839(JP,A)
【文献】特開2010-152821(JP,A)
【文献】特開2018-136834(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61C 19/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
歯科診療で使用する歯科診療システムであって、
診察室内に設置される情報伝達部と、
コンピュータと、を備え、
前記情報伝達部は、空中に画像を結像する光結像部と、結像された前記画像における指示位置を検知する検知部とを備える非接触入力部を有し、当該非接触入力部は、歯科診療で使用する歯科診療ユニットに固定、または着脱可能に設けられ、
前記コンピュータは、患者、当該患者の付添人および診療スタッフの少なくとも何れかに対する一方向または双方向の情報伝達を、前記情報伝達部を用いて行う情報伝達制御部を有し、
前記情報伝達制御部は、バーチャルキャラクタを介して一方向または双方向の情報伝達を行い、
伝達する伝達情報は、前記患者または前記付添人と前記診療スタッフとの対面機会の低減に資する情報であり、
前記非接触入力部は、前記バーチャルキャラクタを用いたキャラクタ画面、操作画面およびインスツルメンツ画面の表示、ならびに、前記画面を介した操作、および前記画面間の遷移が可能であり、
患者を診察室内に導入した場合、または、前記非接触入力部に表示された閉じるボタンを選択した場合に、前記非接触入力部に前記キャラクタ画面を表示させて、一方向または双方向の情報伝達を行う情報伝達部として使用し、
前記キャラクタ画面が表示されている状態でフットコントローラの操作を検知した場合に操作画面を表示させ、また、前記キャラクタ画面が表示されている状態でインスツルメントのピックアップを検知した場合に前記インスツルメンツ画面を表示させて、前記非接触入力部をデバイスを操作する為の操作部として使用し、
前記デバイスは、インスツルメント、患者用椅子、撮影装置の何れかである、
ことを特徴とする歯科診療システム。
【請求項2】
請求項1に記載の歯科診療システムであって、
前記コンピュータは、前記患者、前記付添人および前記診療スタッフの少なくとも何れかが使用する端末とデータ共有可能である、
ことを特徴とする歯科診療システム。
【請求項3】
請求項1に記載の歯科診療システムであって、
前記コンピュータは、歯科診療システムの内部または外部に設けたデータベースに記録された情報であって前記診療スタッフによって記録された記録情報に基づいて情報伝達を行う、
ことを特徴とする歯科診療システム。
【請求項4】
請求項1に記載の歯科診療システムであって、
前記コンピュータは、前記患者から得た関心情報に基づいて情報伝達を行う、ことを特徴とする歯科診療システム。
【請求項5】
請求項1ないし請求項4の何れか一項に記載の歯科診療システムであって、
伝達する伝達情報は、前記患者または前記付添人の待ち時間の有効利用を図るための情報の何れかである、
ことを特徴とする歯科診療システム。
【請求項6】
請求項5に記載の歯科診療システムであって、
前記伝達情報は、前記患者の過去または現在の情報に基づいて発生した情報である、ことを特徴とする歯科診療システム。
【請求項7】
請求項6に記載の歯科診療システムであって、
前記患者の過去の情報は、カルテ情報を含み、また、前記患者の現在の情報は、生体情報を含む、
ことを特徴とする歯科診療システム。
【請求項8】
請求項1ないし請求項7の何れか一項に記載の歯科診療システムであって、
前記情報伝達部は、前記患者、前記付添人および前記診療スタッフの少なくとも何れかの音声を取得可能な音声入力部、および音声を出力する音声出力部を有し、
前記コンピュータは、音声を通じて一方向または双方向の情報伝達を行う、
ことを特徴とする歯科診療システム。
【請求項9】
請求項8に記載の歯科診療システムであって、
前記診察室外にいる診療スタッフと直接会話が可能なライブ操作スイッチを備え、
前記コンピュータは、前記ライブ操作スイッチの操作を受け付けた場合に対話を開始させる、
ことを特徴とする歯科診療システム。
【請求項10】
請求項1に記載の歯科診療システムであって、
前記コンピュータは、前記バーチャルキャラクタを前記患者、前記付添人または診療スタッフの好みに応じて作成可能なキャラクタ作成部を有する、
ことを特徴とする歯科診療システム。
【請求項11】
請求項1に記載の歯科診療システムであって、
前記情報伝達部は二つ以上の表示部を有し、
前記コンピュータは、第1の表示部と第2の表示部との間を前記バーチャルキャラクタが移動したように表示させるキャラクタ移動部を有し、
前記キャラクタ移動部は、前記第1の表示部と前記第2の表示部との位置関係に基づいて、前記バーチャルキャラクタが画面に入って来る方向および画面から出て行く方向を決定する、
ことを特徴とする歯科診療システム。
【請求項12】
請求項1ないし請求項4の何れか一項に記載の歯科診療システムであって、
前記コンピュータは、前記患者および前記付添人の何れか一方に伝達する伝達情報を、前記診療スタッフの指示した内容または前記診療スタッフ自身が作成した内容に更新する、
ことを特徴とする歯科診療システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、歯科診療システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、利用者が歯科医院に通院することなく気軽にウ蝕、歯周病、審美の相談を行うことができるデンタルコミュニケーションブースが記載されている。
また、特許文献2には、患者がシートに着席してから診療が開始されるまでの間の時間を有意義に過ごすことを可能にするために、着席した患者に対応した内容のコンテンツ(例えば、審美歯科の処理や矯正治療に関する映像、歯周病予防に関する映像など)を再生する医療用診療装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2006-126996号公報
【文献】特開2012-196238号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、感染症の予防の意識が高まっており、歯科診療においても、歯科医師や衛生士と患者との接触時間(例えば、問診、歯科情報提供、口腔衛生指導などの時間)を減らすことで感染リスクを低減することが望まれている。一方で、歯科医師や衛生士による声掛けが減ることは、患者に不安や不満を抱かせる原因にもなる。
特許文献1に記載の技術では、利用者のプライバシーが保てる空間を利用して、利用者の予防・審美の知識向上や意識付けを行うもので、実際の診療への患者の強い不安や緊張を取り除けないおそれがある。また、特許文献2に記載の技術では、患者に対して単に情報(コンテンツ)を提供するので、歯科医師や衛生士が説明した場合と同程度の安心感を患者に与えるのが難しい。
【0005】
本発明は、前記した事情に鑑みてなされたものであり、感染リスクを低減した上で患者に安心して治療を受けてもらうことが可能な歯科診療システムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するため、歯科診療で使用する歯科診療システムであって、診察室内に設置される情報伝達部と、コンピュータと、を備え、前記情報伝達部は、空中に画像を結像する光結像部と、結像された前記画像における指示位置を検知する検知部とを備える非接触入力部を有し、当該非接触入力部は、歯科診療で使用する歯科診療ユニットに固定、または着脱可能に設けられ、前記コンピュータは、患者、当該患者の付添人および診療スタッフの少なくとも何れかに対する一方向または双方向の情報伝達を、前記情報伝達部を用いて行う情報伝達制御部を有し、前記情報伝達制御部は、バーチャルキャラクタを介して一方向または双方向の情報伝達を行い、伝達する伝達情報は、前記患者または前記付添人と前記診療スタッフとの対面機会の低減に資する情報であり、前記非接触入力部は、前記バーチャルキャラクタを用いたキャラクタ画面、操作画面およびインスツルメンツ画面の表示、ならびに、前記画面を介した操作、および前記画面間の遷移が可能であり、患者を診察室内に導入した場合、または、前記非接触入力部に表示された閉じるボタンを選択した場合に、前記非接触入力部に前記キャラクタ画面を表示させて、一方向または双方向の情報伝達を行う情報伝達部として使用し、前記キャラクタ画面が表示されている状態でフットコントローラの操作を検知した場合に操作画面を表示させ、また、前記キャラクタ画面が表示されている状態でインスツルメントのピックアップを検知した場合に前記インスツルメンツ画面を表示させて、前記非接触入力部をデバイスを操作する為の操作部として使用し、前記デバイスは、インスツルメント、患者用椅子、撮影装置の何れかである。
【発明の効果】
【0007】
本発明は、感染リスクを低減した上で患者に安心して治療を受けてもらうことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施形態に係る歯科診療システムの概略構成図である。
図2】本発明の実施形態に係る歯科診療システムの概略平面図である。
図3】第一の診療テーブル部の外観図である。
図4】非接触入力部の概略構成図である。
図5】本発明の実施形態に係る歯科診療システムのブロック図である。
図6】非接触入力部における画面遷移の一例である。
図7】バーチャルキャラクタを用いた患者への情報伝達に使用する画面の例示である。
図8】バーチャルキャラクタを用いた患者への情報伝達に使用する画面の例示である。
図9】バーチャルキャラクタを用いた患者への情報伝達に使用する画面の例示である。
図10A】バーチャルキャラクタの移動制御を示すイメージ図である。
図10B】バーチャルキャラクタの移動制御を示すイメージ図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。各図は、本発明を十分に理解できる程度に、概略的に示してあるに過ぎない。よって、本発明は、図示例のみに限定されるものではない。なお、各図において、共通する構成要素や同様な構成要素については、同一の符号を付し、それらの重複する説明を省略する。
【0010】
<実施形態に係る歯科診療システムの構成について>
図1および図2を参照して、実施形態に係る歯科診療システム1の構成について説明する。歯科診療システム1は、歯科診療を行うためのシステムである。歯科診療システム1では、コンピュータ内で表現される架空(仮想空間上)のキャラクタ(「バーチャルキャラクタ」と称する)が、患者、患者の付添人(家族や介護者など)および診療スタッフ(歯科医師、歯科衛生士、アシスタントなど)の少なくとも何れかに対する一方向または双方向の情報伝達を行う。患者の付添人は、患者に代わって診療スタッフに患者の情報を提供する患者情報提供者であり、例えば、患者の家族や、患者のそばで保護や世話をする為に付き従う者などである。バーチャルキャラクタは、例えば患者や付添人に対して声掛けを行う。また、バーチャルキャラクタは、患者や付添人に質問をしてその回答を得ることで患者と対話を行う。なお、実施形態では患者や診療スタッフに対する情報伝達を中心にして説明を行い、患者の付添人に対する言及を省略する場合がある。しかしながら、患者の付添人に対する情報伝達を除外するものではない。
【0011】
バーチャルキャラクタは、三次元(3D)および二次元(2D)の何れの表現であってもよい。情報伝達を行うキャラクタは、生命体のみならず、非生命体を生命体に模したもの(疑似生命体)であってもよい。バーチャルキャラクタは、例えば、画面上の文字やスピーカから出力される音声を用いて患者に対して情報伝達を行う。
【0012】
生命体は、対話を実際に行えるか否かを問わず、例えば人間、人間以外の動物、植物、菌類などであってよい。また、生命体は、想像上の生物(例えば、妖精など)であってもよい。疑似生命体は、例えば、人型や人以外の動物型ロボットのみならず、情報の伝達を行う提供者であると患者が認識できるものであればよい。疑似生命体は、例えば、人体を構成する物(例えば、歯、骨、口など)、自然の造形物(例えば、惑星、山など)、人工の造形物(建造物を含む)、乗り物、道具(例えば、歯ブラシ、コップなど)、自然現象(例えば、水、火、風、雲など)、幾何学図形(例えば、球体、多面体など)であってよい。
【0013】
キャラクタが疑似生命体である場合には、情報の伝達を行う提供者であると患者が認識できる工夫がなされているのが好ましい。当該工夫は、例えば、疑似生命体への顔の付与であったり、疑似生命体が行う動作や表情の変化(ジェスチャー)であったり、疑似生命体の形状、色の変化や発光表現などである。また、当該工夫は、バーチャルキャラクタが発する言葉を画面上に文字で表示する場合において、画面上の文字とバーチャルキャラクタとを関連付けるもの(例えば、吹き出し表現など)であってもよい。キャラクタが対話を実際に行えない生命体の場合も同様の工夫がなされているのがよい。
【0014】
バーチャルキャラクタは、歯科診療システム1を構成するデバイス(構成要素)の何れかに映し出され、患者や診療スタッフに対して声掛けや対話を行うことが可能である。バーチャルキャラクタは、事前に作成したプログラム(人工知能(Ai)を含む)によって予め決められた応答(質問や回答)をするものであってよく、その場合には患者に対して無人応答が可能である。また、バーチャルキャラクタは、人間(例えば、診療スタッフ)による操作によって任意の応答(質問や回答)をするものであってもよく、その場合にはキャラクタが操作する人間の分身(「アバター」などとも呼ばれる)となって応答することが可能である。歯科診療システム1が複数の表示部を有する場合、バーチャルキャラクタがこれらの表示部を移動して表示されてもよい。
【0015】
バーチャルキャラクタが患者や診療スタッフとの間で伝達する情報(伝達情報)の内容は、従来の歯科診療で診療スタッフが患者に対して行っていたもの(例えば、声掛けや対話)と同様の内容であってよい。伝達情報は、患者と診療スタッフとの対面機会の低減に資する情報、患者の待ち時間の有効利用を図るための情報などであるのがよい。また、伝達情報は、歯科診療の場面に応じたものであってよく、患者に安心して治療を受けてもらうことが可能なものであってもよい。
【0016】
治療前の待ち期間における伝達情報は、例えば、患者から主訴を聞き出すための内容、患者の生体に関する情報を聞き出すための内容、過去の治療に関する情報を聞き出すための内容、問診に関する内容、診療に関する内容、診療を行う室内環境に関する内容、患者にリラックスしてもらうための内容、その他診療を円滑に進めるための内容などである。また、治療後のカウンセリング期間における伝達情報は、例えば、自費/保険診療に関する内容、地域連携によるタウン情報に関する内容、ホームケア商品の物品販売に関する内容、歯周病予防に関する内容、継続して診療を受けてもらうための内容、その他カウンセリングに関する内容などである。
【0017】
図1に示すように、本実施形態に係る歯科診療システム1は、主に、患者用椅子2と、照明部3(図2参照)と、撮影部4と、表示部5、音声入力部6と、音声出力部7と、第一の診療テーブル部10と、第二の診療テーブル部20と、スピットンユニット30と、フットコントローラ41と、コンピュータ50(図2参照)とを備える。なお、図1では、照明部3およびコンピュータ50の記載を省略している。第一の診療テーブル部10、第二の診療テーブル部20およびスピットンユニット30は、「歯科診療ユニット」の一例である。
【0018】
図1に示す患者用椅子2は、診療時に患者が座る椅子である。患者用椅子2は、例えば背面部が座面部に対して角度変更可能に構成されている。また、患者用椅子2は、例えば患者の頭部を支える頭面部が背面部に対して位置調整可能に構成されている。患者用椅子2は、例えば、第一の診療テーブル部10に設けられた操作部14(図1参照)やフットコントローラ41によって操作される。また、患者用椅子2は、詳細を後述する非接触入力部15(図3参照)によっても操作可能である。
【0019】
図2に示す照明部3は、患者(特に口内)を照らすための器具である。照明部3は、例えば無影灯であり、複数の関節を有するアーム3aの先端に設置されている。アーム3aの基端は、柱部1aに取り付けられている。柱部1aは、スピットンユニット30から鉛直方向に延びる棒状の部材である。この構成により、照明部3は、位置を自由に移動させることが可能である。照明部3にはハンドル3bが設けられており、歯科医師や歯科衛生士は、ハンドル3bを把持して照明部3の位置を調整する。
【0020】
図1に示す撮影部4は、患者(特に口内)を撮影するための装置である。撮影部4は、例えばビデオカメラであり、デジタル画像を取得することができる。撮影部4は、複数の関節を有するアーム4aの先端に設置されている。アーム4aの基端は、柱部1aに取り付けられている。撮影部4にはハンドル4bが設けられており、歯科医師や歯科衛生士は、ハンドル4bを把持して撮影部4の位置を調整する。また、撮影部4は、例えば自身に設けられた操作部4cや、第一の診療テーブル部10に設けられた操作部14によって操作される。また、撮影部4は、詳細を後述する非接触入力部15(図3参照)によっても操作可能である。
【0021】
図1に示す表示部5は、例えば液晶ディスプレイであり、コンピュータ50の制御に基づいて映像(静止画像を含む)を画面に表示する。表示部5のサイズや設置される位置は、患者用椅子2に座った状態で患者が表示される映像の内容を認識できる程度であればよい。表示部5は、バーチャルキャラクタが映る映像を表示することが可能である。表示部5は、「情報伝達部」の一例である。
【0022】
図1に示す音声入力部6は、例えばマイクロフォンであり、コンピュータ50の制御に基づいて音(例えば、診察室内の歯科医師、歯科衛生士、患者の音声)を取得する。音声出力部7は、例えばスピーカであり、コンピュータ50の制御に基づいて音(例えば、バーチャルキャラクタ、診察室の外にいる診療スタッフの音声)を出力する。音声入力部6および音声出力部7は、例えば歯科医師、歯科衛生士および患者の近くに配置される。音声入力部6および音声出力部7は、歯科診療システム1を構成する他の構成要素(例えば、表示部5、第一の診療テーブル部10、第二の診療テーブル部20、スピットンユニット30など)に内蔵されて構成されてもよい。
【0023】
図1に示す第一の診療テーブル部10は、歯科診療時に歯科医師が主に使用する装置であり、診察室内に設置される。第一の診療テーブル部10は、支持部10a(図2参照)によって支持されている。支持部10aは、複数の関節部を有するアームである。支持部10aの基端部は、患者用椅子2近傍(例えば右側)の床面等に固定されている。第一の診療テーブル部10にはハンドル10bが設けられており、歯科医師は、ハンドル10bを把持して第一の診療テーブル部10の位置を調整する。
【0024】
図3に第一の診療テーブル部10の外観図を示す。第一の診療テーブル部10は、例えば診療用テーブル11と、インスツルメント(治療用器具)12と、表示部13と、操作部14と、非接触入力部15と、インスツルメントハンガー16を備える。なお、図3では、インスツルメント12を省略して記載している。
【0025】
インスツルメント12は、例えばエアタービンハンドピース、マイクロモータハンドピース、スケーラ、スリーウェイシリンジ、バキュームシリンジなどである。エアタービンハンドピースは、歯科用タービンハンドピースの一種であり、注水しながら圧縮空気の力によって切削工具を高速回転させて歯を研削する。マイクロモータハンドピースは、歯科用タービンハンドピースの一種であり、注水しながら電気モータの力によって切削工具を高速回転させて歯を研削する。インスツルメント12は、これらに限らず、口腔内カメラ、光重合用照射器、根管長測定器、および根管拡大器などであってもよく、鏡や注射器など、駆動しない器具であってもよい。インスツルメント12は、インスツルメントハンガー16によって保持された状態で収納される。
【0026】
表示部13は、例えば液晶ディスプレイである。表示部13には、歯科診療システム1に関する情報が表示される。
操作部14は、例えば複数の操作ボタンで構成される。操作部14を操作することで、歯科診療システム1を構成する構成要素を操作可能である。
【0027】
非接触入力部15は、空中に画像(例えば、操作画面の画像やバーチャルキャラクタを含む画像)を表示するとともに、空中に表示した画像に対する入力操作を検知する機能を備える。非接触入力部15は、「情報伝達部」の一例である。本実施形態の非接触入力部15は、第一の診療テーブル部10に固定されることで設置されているが、第一の診療テーブル部10以外の構成要素(例えば、第二の診療テーブル部20、スピットンユニット30、患者用椅子2、照明部3、撮影部4など)に非接触入力部15が設けられていてもよい。また、非接触入力部15は、着脱可能に設けられていてもよい。例えば、非接触入力部15は、補助アームを設けて固定あるいは着脱可能に設けられていてもよい。図4に、非接触入力部15の概略構成を示す。
【0028】
図4に示すように、非接触入力部15は、平面状のディスプレイ151(表示部)と、ディスプレイ151に対して離して配置される光結像部152とを備える。ディスプレイ151は、診療用テーブル11内に埋設されている。光結像部152は、ディスプレイ151に対して30~60度の角度αで設置されており、ディスプレイ151に表示される画像を入光し、ディスプレイ151の画像を対称位置に第1の実像153として結像する。光結像部152は、例えば診療用テーブル11を構成するガラス板の裏面であって、当該ガラス板に重ねて配置される。これにより、診療用テーブル11の表面には凹凸がなく、診療用テーブル11の表面に物を置きやすくなっている。
【0029】
光結像部152は、一面側を当接又は近接して配置された平板状の光制御パネル154,155を有している。光制御パネル154,155は、ガラス又は透明プラスチック等の透明材で主に形成され、帯状を呈する多数の平面光反射部が内部に設置される。平面光反射部は、例えば反射効率のよい金属シート、蒸着金属、鏡面シートなどであり、それぞれ一方側の面に垂直に一定のピッチに並べて配置されている。光制御パネル154の平面光反射部と光制御パネル155の平面光反射部とは、平面視して交差(例えば、直交状態)して配置されている。
【0030】
ディスプレイ151(表示部)は、例えば液晶タイプのディスプレイであって、液晶部およびバックライトを有し、多数のセル(発光ブロック)が格子状に配置された構造になっている。各セルは、RGB発光部と、赤外線発光部と、赤外線センサと、帯状の透明電極とを有する。RGB発光部は、バックライトの光が液晶部を通過した場合にR(赤)、G(緑)、B(青)に発光する部分であり、色フィルタであってよい。液晶部は、周知の構造となって、上下にそれぞれX、Y方向に格子状に配置された帯状の透明電極によって給電され、セル単位で遮光状態及び透光状態を制御できる。赤外線センサの上下には、赤外線センサから光信号を得る(給電する場合もある)帯状の透明電極が上下に格子状に配置されている。
【0031】
ディスプレイ151(表示部)の動作について説明する。バックライトを点灯した状態で、各セル内のRGB発光部、赤外線発光部に対応する(即ち、直下)液晶部を透明電極を介してオン/オフすると、セルから可視光及び赤外光が発生する。これによって、ディスプレイ151上に画像を形成することができると共に、ディスプレイ151から均一照度の赤外線が発生する。図4に示すように、ディスプレイ151に表示された画像からの光(r1~r4)は、光結像部152に入り、反対側に第1の実像153が形成される。なお、ディスプレイ151と第1の実像153は、光結像部152を中心として左右対称又は上下対称に形成される。この場合、ディスプレイ151の赤外線発光部から発した赤外線は、面状となって第1の実像153の位置に重なって形成されるが、視認することはできない。
【0032】
ここで、図4に示すように、第1の実像153の所定位置に指158(タッチペン、指示棒等でもよい)を入れると、指158から赤外線の反射光が発生し、その画像が光結像部152を介してディスプレイ151側(即ち、ディスプレイ151上)に第2の実像159として結像される。図4に示すように、指158からの赤外線の反射光は、例えば符号s1,s3で示す帰路で光結像部152に入光し、光結像部152で屈曲反射し、符号s2,s4で示す帰路を通って第2の実像159を結像する。第2の実像159は赤外線による結像なので目視できない。図4において、符号βは第1の実像153と第2の実像159が光結像部152に対して対称に形成されることを示す。なお、符号r1~r4,s1~s4は結像に寄与する赤外線束の外側の赤外線を示す。
【0033】
そして、ディスプレイ151の各セルに配置されている赤外線センサで指158の赤外線画像(第2の実像159)を検知し、これによって、第1の実像153のどの部分を押したかを検知できる。赤外線センサは、結像された画像における指示位置を検知する「検知部」の一例である。第1の実像153が例えば、デバイスを操作するための操作画面の画像である場合では、操作画面の操作位置を検知できる。なお、ディスプレイ151の赤外線発光部や赤外線センサの動作を停止したり、赤外線センサの検知結果を制御に利用しないなどすることで、非接触入力部15を空中に画像を表示させる表示部として機能させることもできる。
【0034】
なお、ディスプレイ151に赤外線発光部および赤外線センサを含ませない構成にすることもできる(つまり、ディスプレイ151とは別に赤外線発光部および赤外線センサを設置してもよい)。例えば、赤外線発光部および赤外線センサを直線状に並べたラインセンサを用いて、第1の実像153のどの部分を指示したかを検知する。ラインセンサは、第1の実像153と当該ラインセンサの検出面が同一面になるように、例えば第1の実像153の延長線上に配置される。ラインセンサは、第1の実像153の平面と一致するように赤外線を照射し、指158などで反射して戻ってきた反射光を赤外線センサで受信し、第1の実像153での座標を検知する。また、例えばディスプレイ151の画面に赤外線を照射するように赤外線発光部を配置してもよい。そして、赤外線のみを検知する赤外線カメラを用いて第1の実像153を撮影し、その結果から第1の実像153のどの部分を指示したかを検知してもよい。なお、赤外線発光部は、第1の実像153やディスプレイ151の画面をスキャンするものでもよい。
【0035】
本実施形態において、治療を行っている時間帯では、非接触入力部15は主に操作画面を空中に表示する。つまり、この時間帯では、非接触入力部15は、主に歯科医師によって操作され、デバイスを操作するための操作部として使用される。また、治療を行っていない時間帯では、非接触入力部15は主にバーチャルキャラクタが含まれる画面を空中に表示する。バーチャルキャラクタは、例えば患者に対する情報の提供、患者からの情報の取得、患者との対話などを行う。つまり、この時間帯では、非接触入力部15は、主に患者によって視聴され、患者に対する一方向または双方向の情報伝達を行う情報伝達部として使用される。その為、非接触入力部15は、患者の視界に入りやすい位置に設置されるのがよい。具体的には、非接触入力部15は、診療用テーブル11の中で患者に近い側に配置されるのがよい。非接触入力部15を用いた情報伝達の詳細は後述する。
【0036】
図1に示す第二の診療テーブル部20は、歯科診療時に歯科衛生士が主に使用する装置である。第二の診療テーブル部20は、例えば診療用テーブル21と、インスツルメント(治療用器具)22と、操作部23と、を備える。第二の診療テーブル部20は、支持部20aによって支持されている。支持部20aは、複数の関節部を有するアームである。支持部20aの基端部は、患者用椅子2近傍(例えば左側)の床面等に固定されている。第二の診療テーブル部20にはハンドル20bが設けられており、歯科衛生士は、ハンドル20bを把持して第二の診療テーブル部20の位置を調整する。
【0037】
インスツルメント22は、例えばトリプルシリンジ、バキューム、排唾器具などである。トリプルシリンジは、術野を注視しやすくするために、口腔内を噴霧(スプレー)によって洗浄、あるいは圧縮空気(エアー)で乾燥させるための器具である。バキュームは、術者の視野確保や口腔内の衛生の保持のために、口腔内の切削粉塵・水・唾液などを吸引排除するものである。排唾器具は、治療部位の除湿、術者の視野確保のために、口腔内に溜まった唾液・水・洗浄液を吸引排除するものである。インスツルメント22は、インスツルメントハンガー16によって保持された状態で収納される。操作部23は、例えば複数の操作ボタンで構成される。
【0038】
図1に示すスピットンユニット30は、患者がうがいを行うための装置である。スピットンユニット30は、例えば給水部31と、スピットン32とを備える。給水部31は、うがい用のコップに水を注入するものである。スピットン32は、患者がうがいを行う受け(うがい鉢)である。本実施形態のスピットンユニット30には、柱部1aが設置されている。
【0039】
フットコントローラ41は、足踏み操作用のコントローラである。フットコントローラ41は、例えば複数のペダル(「ドライブペダル」とも呼ばれる)を備え、歯科医師D又は歯科衛生士が足で操作する。
【0040】
図2に示すコンピュータ50は、歯科診療システム1の全体の動作を制御する。コンピュータ50は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read-Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、入出力回路、通信回路等によって構成される。
【0041】
図5を参照して、コンピュータ50が有する機能について説明する。図5に示すように、コンピュータ50は、例えば歯科診療システム1を構成する構成要素(例えば、患者用椅子2、照明部3、撮影部4、表示部5、音声入力部6、音声出力部7、第一の診療テーブル部10、第二の診療テーブル部20、スピットンユニット30、フットコントローラ41、ライブ操作スイッチ42、データベース43、その他構成要素44など)と医院内ネットワーク(例えば、LAN(Local Area Network))を介して通信可能である。また、コンピュータ50は、医院外ネットワーク(例えば、インターネット)を介して、端末45およびデータベース46と通信可能である。
【0042】
ライブ操作スイッチ42は、遠隔(例えば、診療室の外)にいる診療スタッフとの会話を開始するための操作部であり、患者がライブ操作スイッチ42を操作することで、遠隔にいる診療スタッフと直接会話が可能になる。会話の方法は特に限定されず、例えばテレビ電話による会話や診療スタッフが操作するバーチャルキャラクタ(アバター)を介した会話であってよい。
【0043】
データベース43は、一般的な記憶装置によって実現され、歯科診療システム1に関する種々の情報が格納されている。データベース43には、例えば診療スタッフによって記録された情報(記録情報)が格納されている。データベース43に記憶される情報は、伝達する情報の作成に利用される。
【0044】
その他構成要素44は、例えば一般的な歯科医院が備える構成要素(受付(会計)、待合室、診察室、カウンセリングルーム、レントゲン室、技工室等)に設置される端末(受付(会計)端末、待合室端末、診察室端末、カウンセリングルーム端末、レントゲン室端末、技工室端末))である。これにより、コンピュータ50は、歯科医院内のあらゆる端末とデータ共有可能である。
【0045】
端末45は、歯科診療システム1の外部の端末であり、例えば、患者・患者の家族・診療スタッフ等の個人使用のスマートフォン、タブレット、ウェアラブルデバイス、PC(Personal Computer)などである。これにより、コンピュータ50は、患者、患者の付添人および診療スタッフの少なくとも何れかが使用する端末とデータ共有可能である。
【0046】
データベース46は、歯科診療システム1の外部の記憶装置であり、例えばクラウドサーバである。データベース46は、データベース43に代えて/またはデータベース43と共に設置される。データベース46には、歯科診療システム1に関する種々の情報が格納されている。
【0047】
コンピュータ50は、歯科診療システム1の全体の動作を制御するための各種機能を備える。コンピュータ50が備える機能は、例えばCPUによるプログラム実行処理や、専用回路等により実現される。本実施形態ではコンピュータ50は、歯科診療システム1のスピットンユニット30の内部に設けた例を示したが、第一の診療テーブル部10や第二の診療テーブル部20の内部に設けてもよい。なお、コンピュータ50の設置場所は特に限定されない。コンピュータ50は、例えば診察室内に設置されるが、診察室以外の場所に設置されてもよい。コンピュータ50は、複数のハードウェアが連携して動作するものであってよく、その場合のハードウェアは異なる場所に設置されてもよい。
【0048】
本実施形態では、一般的な歯科診療システムが備える機能の説明を省略または簡略化して説明することにし、本発明の歯科診療システム1が備える特徴的な機能について詳細に説明する。図5に示すように、本実施形態に係るコンピュータ50は、主制御部51と、情報伝達制御部52と、キャラクタ作成部53と、キャラクタ移動部54と、を備える。
【0049】
主制御部51は、歯科診療システム1を構成する構成要素を制御して様々な動作を実行させる。主制御部51は、歯科診療システム1を構成する構成要素から必要に応じて情報を取得し、取得した情報に基づいて構成要素を制御する。また、主制御部51は、外部の端末45やデータベース46から必要に応じて情報を取得し、取得した情報に基づいて構成要素を制御することもできる。主制御部51は、取得した情報や算出した情報などを、必要に応じて他の機能(情報伝達制御部52、キャラクタ作成部53、キャラクタ移動部54など)に受け渡す。
【0050】
図6を参照して、主制御部51による非接触入力部15の表示制御を説明する。図6は、非接触入力部15における画面遷移の一例である。ここでは、「患者の導入、カウンセリング、退出時の表示」、「問診・診療時の表示」、「診療時の表示」に場合分けして表示画面を示している。
【0051】
(患者の導入、カウンセリング、退出時の表示)
患者の導入、カウンセリング、退出時において、主制御部51は、表示画面の制御を情報伝達制御部52に移し、情報伝達制御部52がバーチャルキャラクタを含むキャラクタ画面70を非接触入力部15に表示させる。キャラクタ画面70は、例えば、バーチャルキャラクタ71と、患者への伝達情報72とを有する。情報伝達制御部52は、バーチャルキャラクタ71を介して患者に対する一方向または双方向の情報伝達を行う。患者に対する情報伝達の詳細は後述する。
【0052】
キャラクタ画面70においてフットコントローラ41のドライブペダルが操作された場合に、主制御部51は、当該操作を検知して、操作画面80を非接触入力部15に表示させる。また、キャラクタ画面70において第一の診療テーブル部10のインスツルメント12がピックアップされた場合に、主制御部51は、当該操作を検知して、インスツルメンツ画面90を非接触入力部15に表示させる。
【0053】
(問診・診療時の表示)
問診・診療時において、主制御部51は、操作画面80を非接触入力部15に表示させる。例えば、キャラクタ画面70でフットコントローラ41のドライブペダルが操作された場合やインスツルメンツ画面90で第一の診療テーブル部10のインスツルメント12がインスツルメントハンガー16に戻された場合に、主制御部51は、操作画面80を非接触入力部15に表示させる。ここでの操作画面80は、第1操作画面80A、第2操作画面80B、第3操作画面80Cによって構成されている。これらの切り替えは、操作画面80に含まれる「MODE」ボタン81を選択することにより行われる。
【0054】
第1操作画面80Aにおいて「×(閉じる)」ボタン83が選択された場合に、主制御部51は、当該操作を検知して、キャラクタ画面70を非接触入力部15に表示させる。また、第1操作画面80Aにおいて第一の診療テーブル部10のインスツルメント12がピックアップされた場合に、主制御部51は、当該操作を検知して、インスツルメンツ画面90を非接触入力部15に表示させる。
【0055】
第1操作画面80Aは、患者用椅子2を操作するための画面であり、「MODE」ボタン81の他に椅子操作ボタン82Aを有する。歯科医師が椅子操作ボタン82Aを操作することで、患者用椅子2が操作に基づく動作(例えば、背面部の角度調整や頭面部の位置調整)を行う。
第2操作画面80Bは、撮影部4を操作するための画面であり、「MODE」ボタン81の他に撮影操作ボタン82Bを有する。歯科医師が撮影操作ボタン82Bを操作することで、撮影部4が操作に基づく動作(例えば、ズームインやズームアウト)を行う。
第3操作画面80Cは、撮影部4で撮影した画像や映像を管理するための画面であり、「MODE」ボタン81の他にデータ操作ボタン82Cを有する。歯科医師が撮影操作ボタン82Bを操作することで、撮影部4で撮影した画像や映像の保存や読み出しを行うことができる。
【0056】
(診療時の表示)
診療時において、主制御部51は、インスツルメンツ画面90を非接触入力部15に表示させる。例えば、キャラクタ画面70や第1操作画面80Aで第一の診療テーブル部10のインスツルメント12がピックアップされた場合に、主制御部51は、インスツルメンツ画面90を非接触入力部15に表示させる。インスツルメンツ画面90は、インスツルメント12の制御内容を選択する画面であり、「MODE」ボタン91と、制御選択ボタン92とを有する。制御選択ボタン92は、事前に登録されたインスツルメント12の制御内容(例えば、回転速度など)に対応しており、何れかの制御選択ボタン92を選択することで、主制御部51は、インスツルメント12を選択された制御内容で動作させる。「MODE」ボタン81は、別の制御内容を登録した制御選択ボタン92への切替え時に操作される。
【0057】
インスツルメンツ画面90において第一の診療テーブル部10のインスツルメント12がインスツルメントハンガー16に戻された場合に、主制御部51は、キャラクタ画面70または操作画面80を非接触入力部15に表示させる。例えば、主制御部51は、インスツルメント12がインスツルメントハンガー16に戻された場合に、キャラクタ画面70からインスツルメンツ画面90に遷移した場合ではキャラクタ画面70の表示を行い、操作画面80からインスツルメンツ画面90に遷移した場合では操作画面80の表示を行う。
【0058】
情報伝達制御部52は、患者、患者の付添人および診療スタッフの少なくとも何れかに対する一方向または双方向の情報伝達を制御する。情報伝達制御部52は、例えば、第1情報伝達制御部52aと、第2情報伝達制御部52bと、を有する。情報伝達制御部52は、情報伝達部を介して情報の伝達を行う。
【0059】
第1情報伝達制御部52aは、バーチャルキャラクタを用いた一方向または双方向の情報伝達を行う。第1情報伝達制御部52aは、例えば、バーチャルキャラクタを非接触入力部15(情報伝達部)に表示させ、バーチャルキャラクタを介して患者や付添人に対する一方向または双方向の情報伝達を行う。第1情報伝達制御部52aは、例えばバーチャルキャラクタ(診療スタッフのアバターや人工知能(AI))が患者や付添人に対して声掛けや対話を行うようにする。例えば、第1情報伝達制御部52aは、非接触入力部15に表示されるバーチャルキャラクタの表情やジェスチャーや画面上の文字、音声出力部7から出力される音声などによって、バーチャルキャラクタが声掛けや対話を行っていると患者や付添人に対して認識させる。第1情報伝達制御部52aは、患者や付添人の音声を音声入力部6を介して入力することで、患者や付添人から発信される情報(例えば、声掛けや対話での応答など)を取得する。なお、第1情報伝達制御部52aは、患者や付添人に伝達する伝達情報(患者や付添人に伝えるメッセージや広告など)を、診療スタッフの指示によって更新するようにしてもよい。また、診療スタッフが伝達情報を作成できるようにしてもよい。
【0060】
図7ないし図9を参照して、第1情報伝達制御部52aによるバーチャルキャラクタを用いた情報伝達制御を説明する。図7ないし図9は、バーチャルキャラクタを用いた患者への情報伝達に使用する画面の例示である。
【0061】
図7に示すキャラクタ画面70A~70Cは、治療前の主訴を引き出すことを目的にしたものである。ここでは、図7に示すキャラクタ画面70A~70Cを連続して表示させることを想定しているが、キャラクタ画面70A~70Cの何れかを表示させてもよい。
図7(a)に示すキャラクタ画面70Aは、痛がっている表情のバーチャルキャラクタ71Aと、「痛み」というコメント72Aとを有する。
図7(b)に示すキャラクタ画面70Bは、憂鬱な表情のバーチャルキャラクタ71Bと、「お口の悩み」というコメント72Bとを有する。
図7(c)に示すキャラクタ画面70Cは、爽快な表情のバーチャルキャラクタ71Cと、「お声がけくださいね」というコメント72Cとを有する。
これらのキャラクタ画面70A~70Cを治療前に患者に示すことで、診療スタッフが患者に対して直接声掛けしなくとも、患者から主訴を引き出すことができる。
【0062】
図8に示すキャラクタ画面70D,70Eは、安心して治療を受けてもらうことを目的にしたものである。ここでは、図8に示すキャラクタ画面70D,70Eを連続して表示させることを想定しているが、キャラクタ画面70D,70Eの何れかを表示させてもよい。
図8(a)に示すキャラクタ画面70Dは、くつろいだ表情のバーチャルキャラクタ71Dと、「リラックス」というコメント72Dとを有する。
図8(b)に示すキャラクタ画面70Eは、お願いをするジェスチャーのバーチャルキャラクタ71Eと、「お待ちください」というコメント72Eとを有する。
これらのキャラクタ画面70D,70Eを治療前に患者に示すことで、診療スタッフが患者に対して直接声掛けしなくとも、患者から不安感を取り除くことができる。
【0063】
図9に示すキャラクタ画面70F,70Gは、患者に対する有益な情報(歯ブラシの販売が可能であること)を提供することを目的にしたものである。ここでは、図9に示すキャラクタ画面70F,70Gを連続して表示させることを想定しているが、キャラクタ画面70F,70Gの何れかを表示させてもよい。
図9(a)に示すキャラクタ画面70Fは、語り掛けるジェスチャーのバーチャルキャラクタ71Fと、「ぴったりの歯ブラシ」というコメント72Fとを有する。
図9(b)に示すキャラクタ画面70Gは、歯ブラシを持つ動作のバーチャルキャラクタ71Gと、「ご案内できます」というコメント72Gとを有する。
これらのキャラクタ画面70F,70Gを治療前や治療後に患者に示すことで、診療スタッフが患者に対して直接声掛けしなくとも、患者に対して有益な情報を提供することができる。
【0064】
なお、第1情報伝達制御部52aは、図7ないし図9で示したキャラクタ画面70以外で、例えば問診票やアンケートをバーチャルキャラクタと共に非接触入力部15(情報伝達部)に表示させ、これらに対する入力をバーチャルキャラクタに促すように制御してもよい。また、第1情報伝達制御部52aは、バーチャルキャラクタを介したテレビ電話による対話を患者との間で実現してもよい。
【0065】
図5を参照して、第1情報伝達制御部52aの他の機能について説明する。第1情報伝達制御部52aは、例えば、バーチャルキャラクタを非接触入力部15(情報伝達部)に表示させ、バーチャルキャラクタを介して診察室内の診療スタッフに対する一方向または双方向の情報伝達を行う。情報伝達制御部52は、例えばバーチャルキャラクタ(診察室外の診療スタッフのアバターや人工知能(AI))が診察室内の診療スタッフに対して声掛けや対話を行うようにする。例えば、第1情報伝達制御部52aは、非接触入力部15に表示される文字や音声出力部7から出力される音声などによって、診察室内の診療スタッフに対して治療に関する情報(例えば、患者の生体情報、治療の進捗の確認、次の治療工程の確認など)を伝える。また、第1情報伝達制御部52aは、診察室内の診療スタッフの音声を音声入力部6を介して入力することで、診療スタッフから発信される情報(例えば、患者の生体情報の要求、治療の進捗の報告、次の治療工程の連絡など)を取得する。なお、第1情報伝達制御部52aは、バーチャルキャラクタを介したテレビ電話による対話を、診察室外の診療スタッフと診察室内の診療スタッフとの間で実現してもよい。
【0066】
なお、第1情報伝達制御部52aは、非接触入力部15(情報伝達部)に代えて/または非接触入力部15(情報伝達部)と共に表示部5にバーチャルキャラクタを表示し、表示部5のバーチャルキャラクタを介した一方向または双方向の情報伝達を行ってもよい。バーチャルキャラクタをどの構成要素に映し出すかは、例えばキャラクタ移動部54によって制御される。
【0067】
図5に示す第2情報伝達制御部52bは、バーチャルキャラクタを用いない一方向または双方向の情報伝達を行う。なお、第2情報伝達制御部52bは、第1情報伝達制御部52aの一部の機能として構成されてもよい。第2情報伝達制御部52bは、例えばバーチャルキャラクタを介さない音声のみによって、診察室外の診療スタッフや人工知能(AI)が、患者、患者の付添人、診察室内の診療スタッフに対して声掛けや対話を行うようにする。第2情報伝達制御部52bは、患者、付添人、診察室内の診療スタッフから発信される情報(例えば、声掛けや対話での応答など)を取得する。
【0068】
情報伝達制御部52は、例えばデータベース43,46に格納された情報(例えば、診療スタッフによって過去に記録された記録情報)に基づいて、患者や付添人、に対する一方向または双方向の情報伝達を行ってもよい。
また、情報伝達制御部52は、テレビ電話などによってリアルタイムで収集・記録される情報に基づいて、患者や付添人、に対する一方向または双方向の情報伝達を行ってもよい。
また、情報伝達制御部52は、患者から得た関心情報に基づいて、患者に対する一方向または双方向の情報伝達を行ってもよい。関心情報は、患者が関心を示した情報であって、例えば患者が事前に回答したアンケート結果などに基づいて特定される。
【0069】
また、情報伝達制御部52によって患者、付添人、診察室内の診療スタッフに伝達される伝達情報は、患者の過去または現在の情報に基づいて発生した情報(患者から抽出した生データを含む)であってよい。患者の過去の情報には、カルテ情報が含まれる。患者の現在の情報には、体温、血圧、心拍、血中酸素飽和度などの生体情報が含まれる。患者の生体情報は、例えば患者が装着するウェアラブルデバイスから取得する。
【0070】
キャラクタ作成部53は、患者、付添人、や診療スタッフ(歯科医師、歯科衛生士、アシスタントなど)の好みに応じてバーチャルキャラクタを作成可能な機能である。例えば、診療スタッフは、キャラクタ作成部53を用いて患者に適したバーチャルキャラクタを事前に作成しておく。なお、キャラクタ作成部53は、患者から取得した情報に基づいて、患者に適したバーチャルキャラクタを自動で作成してもよい。また、診療スタッフは、キャラクタ作成部53を用いて医院の各診療スタッフそれぞれに紐づけしたバーチャルキャラクタを作成してもよい。例えば、診療スタッフに対応したアバターを作成してもよい。これにより、診療スタッフ同士がバーチャルキャラクタを介して一方向または双方向の情報伝達を行う場合に、情報の伝達を行う提供者を容易に認識することができるので、情報伝達をよりスムーズに行える。
【0071】
キャラクタ移動部54は、非接触入力部15と表示部5との間をバーチャルキャラクタが移動したように表示させる制御を行う。非接触入力部15と表示部5とは、「第1の表示部」、「第2の表示部」の例示である。
例えば、キャラクタ移動部54は、患者への声掛けや対話の状況、診療スタッフからの指示、診療の状況、患者の状況などに基づいて、バーチャルキャラクタを表示する場所を決定し、決定した場所を主制御部51や情報伝達制御部52に通知する。例えば、キャラクタ移動部54は、患者からの所定の返答をトリガとして、バーチャルキャラクタを表示する場所を非接触入力部15から表示部5へ変更する。また、例えば、キャラクタ移動部54は、患者に対する一連の説明の終了をトリガとして、バーチャルキャラクタを表示する場所を非接触入力部15から表示部5へ変更する。また、例えば、説明する内容に対する患者の興味を感じ取って診療スタッフが移動の指示を行うことで、キャラクタ移動部54は、バーチャルキャラクタを表示する場所を非接触入力部15から表示部5へ変更する。また、例えば、治療の終了やカウンセリングの終了後に診療スタッフが移動の指示を行うことで、キャラクタ移動部54は、バーチャルキャラクタを表示する場所を非接触入力部15から表示部5へ変更する。
【0072】
バーチャルキャラクタを表示する場所を非接触入力部15から表示部5へ変更した場合のイメージを図10Aおよび図10Bに示す。図10Aおよび図10Bに示すように、非接触入力部15によって表示されるキャラクタ画面70でバーチャルキャラクタ71が画面外に飛び出すように表現した後で、表示部5によって表示されるキャラクタ画面70でバーチャルキャラクタ71が画面内に飛び込んできたように表現する。
例えば、非接触入力部15によって表示されるキャラクタ画面70と、表示部5との位置関係を把握して、バーチャルキャラクタ71が表示部5に飛び込んできたように表現したり、飛び出していく方向や大きさの変化を手動或いは自動で設定してもよい。手動の場合は、予め本システム設置時に両者の位置関係に基づいてキー入力等で設定する。自動の場合は、各位置関係を自動で把握できるようなGPS等の位置検出センサや、両者の位置関係を俯瞰して把握可能なカメラを用いて解析を行って自動設定する。
図1および図2に示すように、非接触入力部15の前方左上に表示部5が配置される位置関係では、図10Bに示すように、バーチャルキャラクタ71は、非接触入力部15のキャラクタ画面70の右下から左上に縦方向に移動した後で上方へ飛び出すように表現した後に、表示部5の画面中央下からバーチャルキャラクタ71がひょこっと顔をだしてから画面中央に移動することで表示部5に飛び込んできたように表現してもよい。このように、バーチャルキャラクタ71が現れる軌道がキャラクタ画面70から表示部5にシームレスに繋がるように表現されるのがよい。また、例えば、患者への情報伝達が終わった後、キャラクタ71が表示部5からキャラクタ画面70へ移動する(戻る)ようにしてもよい。
表示部5は、非接触入力部15に比べてサイズを大きくし易く、また画像も鮮明であるので、表示部5にバーチャルキャラクタ71を表示することで患者に対してより詳しく情報の伝達を行えるという利点がある。また、表示部5は、患者用椅子2に座っている患者の目線上に配置されているので、患者の視野により入り易く伝達した情報がより印象として残りやすいという利点がある。一方、非接触入力部15は、前述した通り、入力操作を行うことが可能であるので、双方向の情報伝達がやり易いという利点がある。このように、非接触入力部15と表示部5との特徴の違いや伝達する伝達情報の種類などを考慮して、患者との間で情報伝達がよりし易い場所にバーチャルキャラクタ71を表示するのがよい。
【0073】
以上のように構成された本発明の実施形態に係る歯科診療システム1は、以下のような作用効果を奏する。
つまり、歯科診療システム1は、歯科診療で使用するものであって、診察室内に設置される情報伝達部(例えば、非接触入力部15、表示部5、音声入力部6,音声出力部7)と、コンピュータ50と、を備える。そして、コンピュータ50は、患者、当該患者の付添人および診療スタッフの少なくとも何れかに対する一方向または双方向の情報伝達を、前記情報伝達部を用いて行う情報伝達制御部52を有する。その為、対面せずとも意思の疎通を行うことが可能であり、その結果、感染リスクを低減した上で患者に安心して治療を受けてもらうことが可能である。
【0074】
また、情報伝達制御部52は、バーチャルキャラクタを介して一方向または双方向の情報伝達を行う。その為、患者の年齢に関わらず安心して治療を受けてもらうことが可能である。
【0075】
また、情報伝達部は、空中に画像を結像する光結像部152を有する。その為、診療の妨げになり難く、診療を円滑に進めることができる。
【0076】
また、結像された画像における指示位置を検知する検知部を備える。その為、非接触での入力操作が可能であり、衛生的である。
【0077】
また、情報伝達部は、歯科診療で使用する歯科診療ユニット(例えば、第一の診療テーブル部10、第二の診療テーブル部20、スピットンユニット30)に固定、または着脱可能に設けられている。その為、患者や診療スタッフの視野に入り易く、情報を漏れなく伝達することが可能である。
【0078】
また、コンピュータ50は、患者、付添人および診療スタッフの少なくとも何れかが使用する端末45とデータ共有可能である。その為、患者、付添人、診療スタッフに適した情報を伝達することができる。
【0079】
また、コンピュータ50は、歯科診療システム1の内部または外部に設けたデータベース43,46に記録された情報であって診療スタッフによって記録された記録情報に基づいて情報伝達を行う。
また、コンピュータ50は、患者から得た関心情報に基づいて情報伝達を行う。
その為、患者に適した情報を伝達することができる。
【0080】
また、伝達する伝達情報は、患者または付添人と診療スタッフとの対面機会の低減に資する情報、および患者または付添人の待ち時間の有効利用を図るための情報の何れかである。
また、伝達情報は、患者の過去または現在の情報に基づいて発生した情報である。患者の過去の情報は、カルテ情報を含み、また、患者の現在の情報は、生体情報を含む。
その為、患者や付添人との接触時間(例えば、問診、歯科情報提供、口腔衛生指導などの時間)を減らすことが可能であり、感染リスクを低減できる。
【0081】
また、情報伝達部は、患者、付添人および診療スタッフの少なくとも何れかの音声を取得可能な音声入力部6、および音声を出力する音声出力部7を有する。そして、コンピュータ50は、音声を通じて一方向または双方向の情報伝達を行う。その為、対面せずとも意思の疎通を行うことが可能である。
【0082】
また、診察室外にいる診療スタッフと直接会話が可能なライブ操作スイッチ42を備える。そして、コンピュータ50は、ライブ操作スイッチ42の操作を受け付けた場合に対話を開始させる。その為、必要に応じて診察室外にいる診療スタッフと直接会話が可能である。
【0083】
また、コンピュータ50は、バーチャルキャラクタを患者、付添人または診療スタッフの好みに応じて作成可能なキャラクタ作成部53を有する。その為、患者に安心感を与えることができ、患者により安心して治療を受けてもらうこと可能である。
【0084】
また、情報伝達部は二つ以上の表示部(例えば、非接触入力部15、表示部5)によって構成されている。そして、コンピュータ50は、第1の表示部と第2の表示部との間を前記バーチャルキャラクタが移動したように表示させるキャラクタ移動部54を有する。このキャラクタ移動部54は、第1の表示部と第2の表示部との位置関係に基づいて、バーチャルキャラクタが画面に入って来る方向および画面から出て行く方向を決定する。その為、バーチャルキャラクタを見失うことなく、また、表示部の特性に応じた情報伝達が可能であり、より適切に情報を伝達することができる。
【0085】
また、コンピュータ50は、患者および付添人の何れか一方に伝達する伝達情報を、診療スタッフの指示した内容または前記診療スタッフ自身が作成した内容に更新する。その為、患者や付添人に適した情報を伝達することができる。
【0086】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、前記した実施形態に限定されず、適宜変更して実施することが可能である。
【符号の説明】
【0087】
1 歯科診療システム
2 患者用椅子
3 照明部
4 撮影部
5 表示部(情報伝達部)
6 音声入力部(情報伝達部)
7 音声出力部(情報伝達部)
10 第一の診療テーブル部(歯科診療ユニット)
11 診療用テーブル
12 インスツルメント
13 表示部
14 操作部
15 非接触入力部(情報伝達部)
16 インスツルメントハンガー
20 第二の診療テーブル部(歯科診療ユニット)
30 スピットンユニット(歯科診療ユニット)
41 フットコントローラ
42 ライブ操作スイッチ
43 データベース
44 その他構成要素
50 コンピュータ
51 主制御部
52 情報伝達制御部
52a 第1情報伝達制御部
52b 第2情報伝達制御部
53 キャラクタ作成部
54 キャラクタ移動部
151 ディスプレイ
152 光結像部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10A
図10B