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▶ 矢羽田 正純の特許一覧

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-06
(45)【発行日】2023-12-14
(54)【発明の名称】風呂のゴミ取り器
(51)【国際特許分類】
   A47K 3/00 20060101AFI20231207BHJP
   B01D 35/02 20060101ALI20231207BHJP
【FI】
A47K3/00 J
B01D35/02 H
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2023065967
(22)【出願日】2023-03-28
【審査請求日】2023-04-25
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】523133443
【氏名又は名称】矢羽田 正純
(72)【発明者】
【氏名】矢羽田 正純
【審査官】七字 ひろみ
(56)【参考文献】
【文献】実開昭51-062341(JP,U)
【文献】実開昭50-138247(JP,U)
【文献】実開昭51-128147(JP,U)
【文献】実開昭58-168290(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47K 3/00
B01D 35/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口(2)を備えた容器(1)と、該容器の一部にゴミ捕獲部材を備えた風呂のゴミ取り器であって、該容器の開口を上にして該容器を縦に2等分割してなる2つの領域の内、片方のみの領域内で容器の底、又は容器の側面の底付近に該ゴミ捕獲部材(3)を配置していることを特徴とする風呂のゴミ取り器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、風呂の湯面付近に浮遊するゴミを捕獲する、他に動力源を持たない風呂のゴミ取り器に関する。
【背景技術】
【0002】
他に動力源を持たない風呂の湯面付近に浮遊するゴミを捕獲するものとしては、図9に示すように、網15の周囲が枠12に固定されたものが市販されている。この様な風呂のゴミ取り器では図10に示すように、それを湯面の下からすくい上げるようにして湯面7付近に浮遊するゴミ6を捕獲する。
他には、図11に示すように、網15が虫取り網のように固定されたものがある。この場合は湯面の下からすくい上げるだけでなく、図12に示す矢印のように開口部を湯面7に沿って移動させてゴミ6を捕獲する。
また他には、図13に示すようにカップの底部分に網15を備えたものがある。この場合も上記のように湯面7の下からすくい上げるだけでなく開口部を湯面7に沿って移動させてゴミを捕獲する。
【0003】
図9に挙げた製品では一度捕獲したゴミ6が次の捕獲動作のときに湯面7に放たれ、連続的な使用ができないという問題点があった。
また、図9の製品も含め図11図13の風呂のゴミ取り器では浴槽の壁面8付近のゴミ6を捕獲しようとする場合、網15が浴槽の壁面8まで届かず、捕獲できないという問題点があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、一度捕獲したゴミが繰り返しの使用でもゴミ取り器の外へ逃げることがなく、さらに浴槽の壁面8付近のゴミ6も簡単に捕獲できる風呂のゴミ取り器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る風呂のゴミ取り器は、開口2を備えた容器1と、該容器の開口を上にして該容器を縦に2等分割してなる2つの領域の内、片方のみの領域内で容器を形成する面にゴミ捕獲部材3が設置してある。
【発明の効果】
【0006】
本発明の風呂のゴミ取り器においては、湯面7付近のゴミ6を一旦湯と共に容器1内に取り込む。湯と共に取り込んだゴミ6は、ゴミ捕獲部材3によって捕獲され、湯だけが容器外に排出される。
これによって、従来技術では処理できなかった浴槽の壁面8付近のゴミ6であっても処理できる。
容器の開口2は専ら湯を取り込むため、ゴミ捕獲部材3によって捕獲されたゴミ6は容器の開口2から逃げることはない。従って繰り返し使用できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の一実施例である風呂のゴミ取り器の斜視図である。
図2図1の実施例を湯面に平行に見た部分断面図である。
図3図1の実施例を湯面に平行に見た浴槽の壁面近くの部分断面図である。
図4図1の実施例で、ゴミ捕獲後の湯を容器外へ放流している様子を示した図である。
図5】本発明の一実施例で、ゴミ捕獲部材が容器の底部に位置する風呂のゴミ取り器の斜視図である。
図6図5の実施例を湯面に平行に見た部分断面図である。
図7図5の実施例で、ゴミ捕獲後の湯を容器外へ放流している様子を示した図である。
図8】本発明の一実施例で、取手を2か所に取り付けた風呂のゴミ取り器の斜視図である。
図9】従来技術である市販されている風呂のゴミ取り器の斜視図である。
図10図9の風呂のゴミ取り器を湯面に平行に見た断面図である。
図11】従来技術である他の風呂のゴミ取り器の斜視図である。
図12図11の風呂のゴミ取り器を湯面に平行に見た断面図である。
図13】従来技術である他の風呂のゴミ取り器の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1ないし図4は、本発明の一実施例を示す。
図1ではゴミ捕獲部材3として網を用いている。容器1を縦に2等分割した片方の領域内に、図1では右手前側にゴミ捕獲部材3を配置している。ゴミ捕獲部材3は取り込んだ湯を切りやすくするため容器1の底付近に配置するのが良い。
図2は風呂の中ほどでゴミ6を容器1内への取り込む様子を示している。湯面7付近のゴミ6を捕獲するためには、ゴミ6のある方向に容器1の開口2を傾け、開口2の一部が湯面7の下にくるまで容器を沈めれば良い。ゴミ捕獲部材3が開口2を傾けた反対側にあるために湯を取り込むのに悪影響を及ぼしにくい。湯を取り込んだ後、容器1を湯より揚げ図4のように湯を切ればゴミ捕獲部材3にゴミを捕獲できる。
図3では浴槽の壁面8付近のゴミを容器1内に取り込む様子を示している。図2と同様に容器1を傾け、開口2の一部が湯面7の下にくるまで容器1を沈めると浴槽の壁面8付近の湯が開口2の両側から入ってくる。取り込んだ湯は図4のように湯を切れば良い。
【0009】
図5ないし図7は、本発明の他の実施例を示す。上記実施例と同様に、容器1を縦に2等分割した片方の領域内で、容器1の底部にゴミ捕獲部材3を配置している。図6には風呂の中ほどでゴミ6を容器1内への取り込む様子を示している。ゴミ捕獲部材3の位置が湯を取り込む側の反対側に寄っているほど、湯の取り込みに対し悪影響が少ない。図7には湯切りの様子を示している。上記実施例とは異なり、容器1を立てた状態でも湯切りができる。
【0010】
図8は本発明の他の実施例を示す。ゴミ6と容器1の位置関係によって容器1を左に傾けるのか右に傾けるのかが異なるため、左に傾けやすい右利き用取手13と右に傾けやすい左利き用取手14を備えている。浴槽の左側面付近のゴミ6に対しては容器1を左に傾ける必要があるため右利き用取手13を使うとやり易い。逆に浴槽の右側面付近のゴミ6に対しては同様な理由により左利き用取手14を使うとやり易い。この場合、取手の左右どちら側の開口が湯を取り込めるのか迷いやすい。そこで、この対策として湯の取り込み側の開口2に容器1と異なる色の着色部11を設け、湯の取り込み側か否かの視認性を上げている。容器1は取り込んだ湯の量がわかるように透明の物を使うのが好ましい。また、容器1の収納と、湯の取り込み側ではないことを明示する目的でフック10を備えている。
【0011】
本発明に係る図1に示した風呂のゴミ取り器は、開口2が直径約10cm、高さが約11cm、ゴミ捕獲部材3が幅約8cmで、容器1底面より深さ約3cmの位置まで配置した。ゴミ捕獲部材3にはステンレスワイヤー径0.1mm、100メッシュの網を使用した。この場合、網の隙間は約0.15mmとなる。日本人女性の髪の毛の平均直径が約0.08mmとの花王株式会社の調査結果がある。髪の毛は長さが直径に比べて十分に長いので、人の髪の毛を捕獲するのに網の隙間を髪の毛の直径より小さくする必要はない。本実施例の網の隙間約0.15mmでは湯面付近のゴミ6は目視においてほぼ完全に捕獲できた。また、湯切りにおいても約1秒で完了した。湯切りを目的とする網の目の拡大は必要がない。
【符号の説明】
【0012】
1 容器
2 開口
3 ゴミ捕獲部材
4 取手
5 容器を縦に2等分する仮想的な面
6 ゴミ
7 湯面
8 浴槽の壁面
9 容器から放出された湯
10 フック
11 着色部
12 枠
13 右利き用取手
14 左利き用取手
15 網
【要約】
【課題】他に動力源を持つことなく、風呂の湯面7付近に浮遊するゴミ6を捕獲する風呂のゴミ取り器において、繰り返しの使用においても捕獲したゴミを逃がすことなく、また浴槽の壁面8付近のゴミ6でも容易に捕獲できる風呂のゴミ取り器を提供する。
【解決手段】開口2を備えた容器1と、容器1を縦に2等分する仮想的な面5によって分割された片方のみの領域にゴミ捕獲部材3を配置する。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13