IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 本田技研工業株式会社の特許一覧

<>
  • 特許-報知装置 図1
  • 特許-報知装置 図2
  • 特許-報知装置 図3
  • 特許-報知装置 図4
  • 特許-報知装置 図5
  • 特許-報知装置 図6
  • 特許-報知装置 図7
  • 特許-報知装置 図8
  • 特許-報知装置 図9
  • 特許-報知装置 図10
  • 特許-報知装置 図11
  • 特許-報知装置 図12
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-06
(45)【発行日】2023-12-14
(54)【発明の名称】報知装置
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/14 20060101AFI20231207BHJP
   G06F 8/65 20180101ALI20231207BHJP
【FI】
G08G1/14 A
G06F8/65
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2020050304
(22)【出願日】2020-03-19
(65)【公開番号】P2021149714
(43)【公開日】2021-09-27
【審査請求日】2022-11-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002505
【氏名又は名称】弁理士法人航栄事務所
(72)【発明者】
【氏名】野口 順平
(72)【発明者】
【氏名】島本 岳
(72)【発明者】
【氏名】高田 雄太
(72)【発明者】
【氏名】田口 龍馬
(72)【発明者】
【氏名】小林 省吾
(72)【発明者】
【氏名】大西 秀和
【審査官】田中 将一
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-045515(JP,A)
【文献】特開2020-023314(JP,A)
【文献】特表2014-516850(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/00 - 99/00
G06F 8/00 - 8/38
G06F 8/60 - 8/77
G06F 9/44 - 9/445
G06F 9/451
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動体を収容可能な収容領域を報知する報知装置であって、
前記収容領域には、収容可能な前記移動体の性能が予め定められており、
前記移動体の現在の性能に基づいて、前記現在の性能により前記移動体を収容可能な第1収容領域を判断する第1判断部と、
前記移動体のソフトウェアを書き換え後の性能に基づいて、前記書き換え後の性能により前記移動体を収容可能な第2収容領域を判断する第2判断部と、
前記第1収容領域と前記第2収容領域とを区別可能に報知する報知部と、
を備え
前記収容領域は、前記移動体が自動移動可能な領域であり、
前記ソフトウェアは、前記移動体の自動移動に関するソフトウェアである、
知装置。
【請求項2】
請求項1に記載の報知装置であって、
前記報知部は、前記移動体を収容可能な収容領域を検索する操作が行われた場合に、前記第1収容領域と前記第2収容領域とを区別可能に報知する、報知装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の報知装置であって、
前記移動体が前記第1収容領域に収容されている際に前記ソフトウェアを書き換える場合に、前記ソフトウェアの書き換え後に前記移動体を前記第2収容領域に移動させるか否かの操作を行わせる、報知装置。
【請求項4】
請求項1~のいずれか一項に記載の報知装置であって、
前記第2収容領域は、前記第1収容領域よりも前記移動体のタスクが多い収容領域である、報知装置。
【請求項5】
請求項1~のいずれか一項に記載の報知装置であって、
前記ソフトウェアを書き換える場合に、前記ソフトウェアの有効期間を第1期間とするか前記第1期間よりも長い第2期間とするかの操作を行わせる、報知装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動体を収容可能な収容領域を報知する報知装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年の車両は、電子化が進んでおり、いわゆるECU(Electronic Control Unit)と称される制御装置によって車載機器を制御している。このような制御装置は、自装置に予め記憶された制御プログラムを実行することによって車載機器を制御する。また、このような制御装置の制御プログラムを更新できるようにした技術も知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、自動運転システムの更新が可能である場合に、自動運転システムの更新に要する金額と、このシステムの更新前後における課金自動運転の時間単価の差とをユーザに通知するようにした技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2017-218019号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来技術にあっては、ユーザが移動体のソフトウェアの書き換えを実施することを促すことができない場合があり、この点に改善の余地があった。
【0006】
本発明は、移動体のソフトウェアの書き換えを実施するようにユーザを促すことができる報知装置を提供する。
【0007】
本発明は、
移動体を収容可能な収容領域を報知する報知装置であって、
前記収容領域には、収容可能な前記移動体の性能が予め定められており、
前記移動体の現在の性能に基づいて、前記現在の性能により前記移動体を収容可能な第
1収容領域を判断する第1判断部と、
前記移動体のソフトウェアを書き換え後の性能に基づいて、前記書き換え後の性能によ
り前記移動体を収容可能な第2収容領域を判断する第2判断部と、
前記第1収容領域と前記第2収容領域とを区別可能に報知する報知部と、
を備え
前記収容領域は、前記移動体が自動移動可能な領域であり、
前記ソフトウェアは、前記移動体の自動移動に関するソフトウェアである
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、移動体のソフトウェアの書き換えを実施するようにユーザを促すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本実施形態の車両システムの構成の一例を示す図である。
図2】本実施形態の駐車場管理装置が管理する駐車場の一例を示す図である。
図3】本実施形態のソフトウェア書換装置の機能的構成の一例を示す図である。
図4】本実施形態の駐車場管理装置の機能的構成の一例を示す図である。
図5】駐車スペース情報テーブルの一例を示す図である。
図6】本実施形態のナビゲーション装置の機能的構成の一例を示す図である。
図7】本実施形態のソフトウェア書換装置が行う書換予約処理の一例を示すフローチャートである。
図8】本実施形態のソフトウェア書換装置が行う書換実行処理の一例を示すフローチャートである。
図9】本実施形態のソフトウェア書換装置が行う書換後処理の一例を示すフローチャートである。
図10】本実施形態の駐車場管理装置が行う駐車位置決定処理の一例を示すフローチャートである。
図11】本実施形態のナビゲーション装置が行う駐車場検索処理の一例を示すフローチャートである。
図12】本実施形態のナビゲーション装置が行う利用予約処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明のソフトウェア書換装置の一実施形態を、添付図面に基づいて説明する。なお、以下の実施形態の説明においては、本発明における移動体を自動車などの車両とし、本発明における収容領域を駐車場とした例を説明する。
【0011】
まず、本実施形態のソフトウェア書換装置を備える車両について説明する。本実施形態のソフトウェア書換装置を備える車両(以下、車両Mともいう)は、駆動源(例えば後述の走行駆動力出力装置200)と、駆動源の動力によって駆動される駆動輪を含む車輪(例えば二輪、三輪または四輪)と、を備える自動車である。車両Mの駆動源としては、例えば、電動機、内燃機関(例えばガソリンエンジン)、あるいは電動機と内燃機関との組み合わせが用いられる。
【0012】
また、車両Mは、図1に示す車両システム1を備える。車両システム1は、少なくとも、限られた特定の領域内(例えば後述の駐車場PA内)では車両Mに関するすべての運転タスクを実施可能な機能を有する。ここで、運転タスクは、例えば、車両Mの左右方向の動き(ステアリング)の制御、前後方向の動き(加速、減速)の制御、運転環境の監視などの車両Mの操縦に必要なリアルタイムの運転機能や、走行軌道のプラニングなどの戦術的な機能である。
【0013】
図1に示すように、車両システム1は、カメラ11と、レーダ装置12と、ファインダ13と、車両センサ14と、入出力デバイス20と、通信装置30と、ナビゲーション装置40と、運転操作子50と、ソフトウェア書換装置60と、自動運転制御装置100と、走行駆動力出力装置200と、ブレーキ装置210と、ステアリング装置220と、を備える。これらの各装置は、有線または無線の通信網により、互いに通信可能に接続される。これらの各装置を接続する通信網は、例えばCAN(Controller Area Network)である。
【0014】
カメラ11は、車両Mの周辺(例えば車両Mの前方)を撮影するデジタルカメラであり、撮影により得られた画像データを自動運転制御装置100へ出力する。レーダ装置12は、例えばミリ波帯の電波を用いたレーダ装置であり、車両Mの周辺(例えば車両Mの前方、後方および側方)にある物体の位置を検出し、その検出結果を自動運転制御装置100へ出力する。
【0015】
ファインダ13は、例えばLIDAR(Laser Imaging Detection and Ranging)であり、所定のレーザ光を用いて車両Mの周辺(例えば車両Mの前方、後方および側方)にある物体(対象物)までの距離を計測し、その計測結果を自動運転制御装置100へ出力する。
【0016】
車両センサ14は、例えば、車両Mの速度を検出する車速センサ、車両Mの加速度を検出する加速度センサ、車両Mの鉛直軸回りの角速度を検出する角速度センサ、車両Mの向きを検出する方位センサなどを含む。また、車両センサ14は、通信装置30が通信に用いる電波の強度(すなわち通信環境)を検出する電波強度センサを含む。車両センサ14は、各センサによる検出結果を自動運転制御装置100へ出力する。なお、自動運転制御装置100は、車両センサ14の各センサによる検出結果をソフトウェア書換装置60などへ出力してもよい。
【0017】
入出力デバイス20は、車両Mのユーザ(以下、単にユーザともいう)に対して各種情報を出力する出力デバイスと、ユーザから各種入力操作を受け付ける入力デバイスと、を含む。なお、本実施形態において、ユーザは、車両Mを管理または所有して車両Mを使用する者に限らない。例えば、ユーザは、車両Mを管理または所有する者からの依頼を受けて、その代理として車両Mを使用する者であってもよい。
【0018】
入出力デバイス20の出力デバイスは、例えば、自動運転制御装置100の処理結果に基づく表示を行うディスプレイである。この出力デバイスは、スピーカ、ブザー、表示灯などであってもよい。また、入出力デバイス20の入力デバイスは、例えば、ユーザから受け付けた入力操作に応じた操作信号を自動運転制御装置100へ出力するタッチパネルや操作ボタン(キーやスイッチなど)である。
【0019】
通信装置30は、無線によりネットワーク35に接続され、ネットワーク35を介して車両システム1の外部に設けられた他装置と通信する。ネットワーク35は、例えば、移動体通信網、Wi-Fi網、Bluetooth(登録商標)、DSRC(Dedicated Short Range Communication)などである。
【0020】
通信装置30は、例えば、ユーザが携行する端末装置300や、車両Mを駐車可能な駐車場PAを管理する駐車場管理装置400や、車両Mのソフトウェアを配信するソフトウェア配信サーバ500などと通信する。端末装置300は、例えばスマートフォンやタブレット端末などであり、ネットワーク35に接続され、入出力デバイス310を備える電子機器である。入出力デバイス310は、例えば、ユーザに対して各種情報を表示するディスプレイや、ユーザの入力操作を受け付けるタッチパネルなどである。また、ソフトウェア配信サーバ500は、例えば、車両Mの製造者(例えばメーカ)が管理するサーバ装置である。駐車場PAおよび駐車場管理装置400については後述する。
【0021】
ナビゲーション装置40は、GNSS(Global Navigation Satellite System)受信機41と、入出力デバイス42と、を備える。また、ナビゲーション装置40は、ハードディスクドライブ(以下、HDDともいう)やフラッシュメモリなどの記憶装置(不図示)を備えており、この記憶装置には第1地図情報43が記憶される。第1地図情報43は、例えば、道路を示すリンクと、リンクによって接続されたノードとによって道路形状を表す情報である。また、第1地図情報43は、道路の曲率やPOI(Point Of Interest)をあらわす情報を含んでもよい。
【0022】
GNSS受信機41は、GNSS衛星から受信した信号に基づいて、車両Mが位置する地点の緯度および経度を、車両Mの位置として特定する。また、ナビゲーション装置40は、車両センサ14の出力を利用したINS(Inertial Navigation System)によって車両Mの位置を特定あるいは補正するようにしてもよい。
【0023】
入出力デバイス42は、ユーザに対して各種情報を出力する出力デバイスと、ユーザから各種入力操作を受け付ける入力デバイスと、を含む。入出力デバイス42の出力デバイスは、例えば、ナビゲーション装置40の処理結果に基づく表示を行う(例えば後述の地図上経路を表示する)ディスプレイである。また、入出力デバイス42の入力デバイスは、例えば、ユーザから受け付けた入力操作に応じた操作信号をナビゲーション装置40へ出力するタッチパネルや操作ボタン(キーやスイッチなど)である。入出力デバイス42は、入出力デバイス20と共通化されてもよい。
【0024】
詳細な説明は省略するが、ナビゲーション装置40は、例えば、GNSS受信機41により特定された車両Mの位置から、ユーザにより入力された目的地までの経路(以下、地図上経路ともいう)を、第1地図情報43を参照して決定する。そして、ナビゲーション装置40は、決定された地図上経路を入出力デバイス42によってユーザに案内する。また、ナビゲーション装置40は、特定された車両Mの位置や決定された地図上経路を示す情報をソフトウェア書換装置60や自動運転制御装置100などへ出力可能に構成される。なお、図1に示す第1性能取得部44、第2性能取得部45、報知部47を含む処理部46などについては後述する。
【0025】
ナビゲーション装置40の一部または全部の機能は、端末装置300によって実現されてもよい。また、ナビゲーション装置40の一部または全部の機能は、通信装置30などにより車両システム1が通信可能な外部のサーバ装置(ナビゲーションサーバ)によって実現されてもよい。
【0026】
運転操作子50は、アクセルペダル、ブレーキペダル、シフトレバー、ステアリングホイール、異形ステア、ジョイスティックなどの各種操作子である。運転操作子50には、運転操作子50に対する操作量あるいは操作の有無を検出するセンサが設けられる。運転操作子50のセンサによる検出結果は、自動運転制御装置100と、走行駆動力出力装置200と、ブレーキ装置210と、ステアリング装置220とのうちの一部または全部へ出力される。
【0027】
走行駆動力出力装置200は、車両Mが走行するための走行駆動力(トルク)を駆動輪に出力する。走行駆動力出力装置200は、例えば、電動機と、電動機を制御する電動機ECU(Electronic Control Unit)と、を備える。電動機ECUは、運転操作子50(例えばアクセルペダル)のセンサによる検出結果や、自動運転制御装置100からの制御情報に基づいて、電動機を制御する。また、駆動源としての内燃機関や変速機を車両Mが備える場合に、走行駆動力出力装置200は、内燃機関や変速機とこれらを制御するECUとを含んでもよい。
【0028】
ブレーキ装置210は、例えば、ブレーキキャリパーと、ブレーキキャリパーに油圧を伝達するシリンダと、シリンダに油圧を発生させる電動モータと、ブレーキECUと、を備える。ブレーキECUは、運転操作子50(例えばブレーキペダル)のセンサによる検出結果や、自動運転制御装置100からの制御情報に基づいて、ブレーキ装置210の電動モータを制御し、制動操作に応じたブレーキトルクが各車輪に出力されるようにする。
【0029】
ステアリング装置220は、例えば、ステアリングECUと、電動モータと、を備える。ステアリング装置220の電動モータは、例えば、ラックアンドピニオン機構に力を作用させて転舵輪の向きを変更する。ステアリングECUは、運転操作子50(例えばステアリングホイール)のセンサによる検出結果や、自動運転制御装置100からの制御情報に基づいて、ステアリング装置220の電動モータを駆動し、転舵輪の向き(すなわち舵角)を変更させる。
【0030】
自動運転制御装置100は、環境認識部110と、高精度位置認識部120と、行動計画生成部130と、行動制御部140と、を備える。また、自動運転制御装置100は、自動運転制御装置100の各機能部(例えば高精度位置認識部120)がアクセス可能なフラッシュメモリなどにより実現される記憶装置(不図示)を備えており、この記憶装置には第2地図情報150が記憶される。
【0031】
第2地図情報150は、第1地図情報43よりも高精度な地図情報である。第2地図情報150は、例えば、車線の中央を示す情報や車線の境界線(例えば道路区画線)を示す情報などを含む。また、第2地図情報150には、道路情報、交通規制情報、住所情報、施設情報、電話番号情報などが含まれていてもよい。
【0032】
また、第2地図情報150は、通信装置30が他装置と通信することにより、随時、アップデートされてよい。例えば、通信装置30は、車両Mが駐車場PAに入場する際に、駐車場PA内の車線や各駐車スペースの位置などを示す情報(以下、駐車場内地図情報ともいう)を駐車場管理装置400から受信する。そして、自動運転制御装置100は、受信した駐車場内地図情報を第2地図情報150に組み込むように、第2地図情報150をアップデートする。これにより、自動運転制御装置100は、第2地図情報150を参照して、駐車場PA内の各駐車スペースの位置などを特定することができる。
【0033】
環境認識部110は、カメラ11とレーダ装置12とファインダ13とのうちの一部または全部により取得された情報に対してセンサ・フュージョン処理を行い、車両Mの周辺にある物体を認識するとともにその位置を認識する。環境認識部110は、例えば、障害物、道路形状、信号機、ガードレール、電柱、周辺車両(速度や加速度などの走行状態、駐車状態を含む)、レーンマーク、歩行者などを認識するとともにそれらの位置を認識する。
【0034】
高精度位置認識部120は、ナビゲーション装置40により特定された車両Mの位置、車両センサ14による検出結果、カメラ11により撮影された画像、第2地図情報などを参照して、車両Mの詳細な位置と姿勢を認識する。高精度位置認識部120は、例えば、車両Mが走行している走行車線を認識したり、該走行車線に対する自車両の相対位置および姿勢を認識したりする。また、高精度位置認識部120は、例えば、駐車場PA内における車両Mの位置なども認識する。
【0035】
行動計画生成部130は、車両Mの行動計画を生成する。具体的に説明すると、行動計画生成部130は、車両Mが将来走行する目標軌道を、車両Mの行動計画として生成する。目標軌道は、例えば、車両Mの到達すべき地点(軌道点)を、所定の走行距離(例えば数[m]程度)ごとに並べて表現される情報である。また、目標軌道は、所定の時刻ごと、あるいは軌道点ごとの車両Mの目標速度や目標加速度などの速度要素の情報を含んでもよい。行動計画生成部130は、例えば、通信装置30によって受信された駐車場管理装置400の指示にしたがって、行動計画を生成する。
【0036】
行動制御部140は、行動計画生成部130によって生成された行動計画にしたがって車両Mが行動するように制御する。具体的に説明すると、行動制御部140は、行動計画生成部130によって生成された目標軌道を、予定の時刻通りに車両Mが通過するように、走行駆動力出力装置200、ブレーキ装置210、およびステアリング装置220を制御する。行動制御部140は、例えば、目標軌道に付随する速度要素に基づいて走行駆動力出力装置200やブレーキ装置210を制御したり、目標軌道の曲がり具合に応じてステアリング装置220を制御したりする。
【0037】
なお、自動運転制御装置100が備える各機能部は、例えば、CPU(Central Processing Unit)が所定のプログラム(ソフトウェア)を実行することによって実現される。また、自動運転制御装置100の機能部の一部又は全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、GPU(Graphics Processing Unit)などのハードウェアによって実現されてもよく、例えば、第2地図情報150を記憶する記憶装置および高精度位置認識部120はMPU(Map Positioning Unit)によって実現されてもよい。さらに、自動運転制御装置100が備える機能部の一部または全部は、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。
【0038】
ソフトウェア書換装置60は、通信装置30を介して車両システム1の外部の他装置と通信可能に構成されるとともに、ナビゲーション装置40や自動運転制御装置100などの車両システム1内の他装置とも通信可能に構成される。そして、ソフトウェア書換装置60は、これら他装置と通信して、車両Mのソフトウェアを書き換える書換処理を行う。
【0039】
ここで、車両Mのソフトウェアは、例えば、ナビゲーション装置40や自動運転制御装置100などの車載機器を動作させるためのプログラム、いわゆるファームウェアである。また、車両Mのソフトウェアは、データであってもよく、例えば、第1地図情報43や第2地図情報150、あるいはこれらを更新するための差分データであってもよい。さらに、車両Mのソフトウェアは、ソフトウェア書換装置60自身のファームウェアなどであってもよい。
【0040】
ソフトウェア書換装置60は、例えば、ソフトウェア配信サーバ500から車両Mのソフトウェアをダウンロード(すなわち受信)し、ダウンロードしたソフトウェアに書き換える書換処理を行う。例えば、自動運転制御装置100についての新たなファームウェアをソフトウェア配信サーバ500からダウンロードした場合、ソフトウェア書換装置60は、自動運転制御装置100のファームウェアを、ダウンロードした新たなファームウェアに書き換える書換処理を行う。このような書換処理をソフトウェア書換装置60が行うことにより、ソフトウェアを書き換えた装置の動作の安定化、性能の向上、機能の追加などを実現できる。なお、ソフトウェア書換装置60の構成の一例については図3などを用いて後述する。
【0041】
つぎに、図2を参照して、車両Mを駐車可能な駐車場PAの一例について説明する。図2に示すように、駐車場PAは、ユーザの訪問先となる訪問先施設に併設された自動バレーパーキング方式の駐車場であり、駐車場管理装置400によって管理される。駐車場PAは、車両(例えば車両M)を駐車可能な複数の駐車スペースPSと、これら複数の駐車スペースPSの手前に設けられる乗降場PLと、を備える。以下、ユーザが駐車場PAを利用する場合、すなわち車両Mを駐車場PAに入場させる場合の例について説明する。
【0042】
ユーザは、駐車場PAの利用に先立ち、ナビゲーション装置40や端末装置300などを用いて駐車場PAの利用予約(以下、駐車予約ともいう)を行う。この「ユーザ」は、車両Mの所有者や管理者に限らず、例えば、車両Mの所有者などの代理として駐車予約などの手続きを行う者(例えばコンシェルジュ)を含む。この駐車予約において、ユーザは、車両Mの識別子(識別情報)である車両ID、車両Mを駐車場PAに駐車する駐車予定時間などを入力する。駐車予定時間としては、例えば、車両Mが駐車場PAに入場する予定の入場予定日時と、車両Mが駐車場PAから退場する予定の退場予定日時とが入力される。ユーザにより入力されたこれらの情報は駐車場管理装置400に送られる。駐車場管理装置400は、受信したこれらの情報と駐車場PAの駐車予約状況を示す管理テーブル(不図示)とを参照して、駐車予定時間(入場予定日時から退場予定日時までの期間)に車両Mを駐車可能な駐車スペースPSがあるか否かを判定する。そして、車両Mを駐車可能な駐車スペースPSがあれば、駐車場管理装置400は駐車予約を受け付けて、その旨をユーザに通知する。
【0043】
その後、ユーザは、駐車予定時間となると、乗降場PLに車両Mを乗り付けて、乗降場PLにて車両Mから降車する。車両Mは、ユーザが降車した後、自動運転を行って、駐車場PA内の所定の駐車スペースPSまで移動する自走入庫イベントを実行する。例えば、ユーザは、乗降場PLにて車両Mから降車すると、端末装置300などにより、自走入庫イベントの開始要求を駐車場管理装置400に送る。駐車場管理装置400は、自走入庫イベントの開始要求を受信すると、後述の駐車スペース情報テーブル442などを参照して車両Mが入庫すべき駐車スペースPSを決定し、その駐車スペースPSへ移動するように車両Mに指示する。また、駐車場管理装置400は、車両Mが入庫すべき駐車スペースPSまで、車両Mが走行すべき経路も決定し、その経路に沿って移動するように車両Mに指示してもよい。そして、車両Mは、駐車場管理装置400から受け付けた指示にしたがって、カメラ11、レーダ装置12あるいはファインダ13などによるセンシングを行いながら、駐車場管理装置400により指示された駐車スペースPSまで移動する。
【0044】
また、駐車場PAから退場する場合、ユーザは、車両Mに自走出庫イベントを実行させる。車両Mは、自走出庫イベントを実行すると、駐車されていた駐車スペースPSから自動運転を行って、乗降場PLまで移動する。例えば、車両Mに自走出庫イベントを実行させる場合、ユーザは、自身の端末装置300などにより、自走出庫イベントの開始要求を駐車場管理装置400に送る。この自走出庫イベントの開始要求を受信すると、駐車場管理装置400は、乗降場PLへ移動するように車両Mに指示する。また、この際、駐車場管理装置400は、乗降場PLまで車両Mが走行すべき経路も決定し、その経路に沿って移動するように車両Mに指示してもよい。駐車場管理装置400からの指示を受け付けた車両Mは、カメラ11、レーダ装置12あるいはファインダ13などによるセンシングを行いながら、乗降場PLまで移動する。そして、ユーザは、乗降場PLにて車両Mに乗車して、駐車場PAから退場する。
【0045】
つぎに、図3を参照して、ソフトウェア書換装置60の機能的構成の一例について説明する。図3に示すように、ソフトウェア書換装置60は、各種情報を取得する取得部610と、取得部610により取得された情報に基づいて各種処理を行う処理部620と、を備える。また、ソフトウェア書換装置60は、ソフトウェア書換装置60が他装置と通信するためのインターフェースとして機能する通信部630を備える。取得部610や処理部620は、通信部630を介して、適宜、他装置と通信可能に構成される。
【0046】
なお、ソフトウェア書換装置60が備える各機能部は、例えば、CPU(Central Processing Unit)が予め記憶された所定のプログラム(ソフトウェア)を実行することによって実現される。また、ソフトウェア書換装置60の機能部の一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、GPU(Graphics Processing Unit)などのハードウェアによって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。
【0047】
車両Mのソフトウェアを書き換えている際には、車両システム1の一部(例えばソフトウェアを書き換える対象となる装置)または全部をユーザが利用できなくなり、ユーザの利便性が低下する可能性がある。そこで、ソフトウェア書換装置60は、ユーザの利便性が低下することを回避しながら移動体のソフトウェアを書き換えるため、ユーザが車両Mを利用しないと想定される期間に、車両Mのソフトウェアを書き換える。
【0048】
具体的に説明すると、取得部610は、所要時間取得部611と、停止予定時間取得部612と、を備える。所要時間取得部611は、車両Mのソフトウェアを書き換えるための所要時間を示す情報を取得する。所要時間を示す情報は、ソフトウェア配信サーバ500が配信してもよいし、所要時間取得部611が所定の演算を行うことにより取得してもよい。演算により取得する場合、所要時間は、例えば、車両Mのソフトウェアのデータサイズと、ソフトウェア書換装置60などが単位時間当たりに書換可能なデータサイズとから求めることができる。また、所要時間取得部611は、車両Mのソフトウェアのデータサイズによらず一定の時間を所要時間として取得してもよい。
【0049】
停止予定時間取得部612は、車両Mの所定の位置における停止予定時間を示す情報を取得する。ここで、所定の位置は、車両Mが計画的に停止される位置である。より具体的には、所定の位置は、車両Mが停止を開始する日時(以下、停止開始予定日時ともいう)と、車両Mが停止を終了する日時(以下、停止終了予定日時ともいう)とが予め定められた位置である。
【0050】
停止予定時間取得部612は、例えば、所定の位置における停止開始予定日時から停止終了予定日時までの期間(時間差)を所定の位置における停止予定時間として導出して、導出した停止予定時間を示す情報を取得する。これにより、予め定められた計画にしたがって車両Mが停止している可能性が高い期間をあらわす停止予定時間を示す情報を取得できる。
【0051】
なお、本実施形態においては、以下、所定の位置を駐車場PAとし、所定の位置における停止予定時間を駐車場PAにおける駐車予定時間とした例を説明する。すなわち、停止予定時間取得部612は、車両Mの駐車場PAにおける駐車予定時間を示す情報を取得する。停止予定時間取得部612は、例えば、駐車場PAの利用予約(すなわち駐車予約)の際にユーザにより入力された入場予定日時から退場予定日時までの期間を駐車予定時間として導出して、導出した駐車予定時間を示す情報を取得する。なお、入場予定日時や退場予定日時を示す情報は、駐車予約の際にユーザが用いたナビゲーション装置40や端末装置300や、駐車予約が行われた駐車場PAの駐車場管理装置400などから取得できる。
【0052】
処理部620は、車両Mのソフトウェアを書き換える書換処理を実行する書換処理部621を備える。書換処理部621は、車両Mが所定の位置に停止されている間、すなわち車両Mが駐車場PAに駐車されている間に、書換処理を実行する。これにより、車両Mが駐車場PAに駐車されている間、すなわちユーザが車両Mを利用しないと想定される期間に、車両Mのソフトウェアを書き換えることができる。
【0053】
具体的に説明すると、書換処理部621は、例えば、まず、ナビゲーション装置40や自動運転制御装置100などの車両Mの位置を特定可能な他装置に対し、車両Mが駐車場PAに駐車されているか否かを問い合わせる。問い合わせの結果、車両Mが駐車場PAに駐車されている場合に、書換処理部621は、所要時間取得部611により取得された所要時間を示す情報と、停止予定時間取得部612により取得された駐車予定時間を示す情報とに基づいて、書換処理を実行するか否かを判定する。
【0054】
例えば、所要時間が駐車予定時間よりも短い場合には、書換処理部621は、書換処理を実行すると判定して、書換処理を実行する。これにより、書換処理部621は、車両Mが駐車場PAに駐車されている間に、書換処理を実行するとともに、この書換処理を完了できる。したがって、車両Mが駐車場PAに駐車されている間、すなわちユーザが車両Mを利用しないと想定される期間に車両Mのソフトウェアを書き換えることができ、ユーザの利便性が低下することを回避しながら車両Mのソフトウェアを書き換えることができる。
【0055】
一方、所要時間が駐車予定時間よりも長い場合には、書換処理部621は、書換処理を実行しないと判定して、書換処理を実行しない。これにより、書換処理部621は、車両Mが駐車場PAに駐車されている間に書換処理が完了できない場合には、この間の書換処理の実行を制限できる。したがって、例えば、駐車場PAから退場するためにユーザが車両Mを利用しようとした際に、車両Mのソフトウェアの書き換えが行われていて車両システム1の一部または全部が利用できない事態が発生することを回避でき、ユーザの利便性が低下することを防止できる。
【0056】
ところで、ユーザの許可なく車両Mのソフトウェアを書き換えると、ユーザの不信感や不快感を招く可能性がある。そこで、書換処理部621は、ユーザの許可を条件に書換処理を実行することが望ましい。具体的に説明すると、この場合、車両Mが駐車場PAに駐車される前に(例えば駐車予約の際に)、入出力デバイス20,42などを用いて書換処理を実行するか否かを選択する操作をユーザに行わせる。
【0057】
そして、書換処理部621は、ユーザによって書換処理を実行する旨の操作が行われた場合に、書換処理を実行するようにする。これにより、ユーザの不信感や不快感を招くことなく、車両Mのソフトウェアを書き換えることができる。一方、書換処理部621は、ユーザによって書換処理を実行しない旨の操作が行われた場合には、書換処理を実行しないようにする。これにより、ユーザの不信感や不快感につながる車両Mのソフトウェアの書き換えを防止できる。
【0058】
また、前述したように、書換処理は、例えば、ソフトウェア配信サーバ500からダウンロード(すなわち受信)したソフトウェアに書き換える処理となっている。ソフトウェア書換装置60とソフトウェア配信サーバ500との通信環境が悪い位置(例えばネットワーク35の電波強度が弱い位置)においてソフトウェア配信サーバ500からソフトウェアをダウンロードしようとすると、ダウンロード自体ができなかったり、ダウンロードできるとしても時間がかかったりする。したがって、ソフトウェア書換装置60とソフトウェア配信サーバ500との通信環境が悪い位置において書換処理を行うようにすると、書換処理をスムーズに完了させることができない場合がある。
【0059】
そこで、書換処理部621は、駐車場PAにおける通信環境、より具体的には、書換処理を行う車両Mが駐車中の駐車スペースPSの通信環境が所定のレベル以上である場合に、書換処理を実行することが望ましい。ここで、通信環境が所定のレベル以上とは、例えば、書換処理に用いるソフトウェアをソフトウェア配信サーバ500からスムーズにダウンロードできる程度に、通信装置30が通信に用いる電波(例えばネットワーク35の電波)の強度が強いことをいう。なお、書換処理部621は、例えば、車両センサ14に含まれる電波強度センサの検出結果に基づいて、通信環境が所定のレベル以上であるか否かを判定できる。また、通信環境が所定のレベル以上とは、通信可能(利用可能)な通信回線(例えばネットワーク35)の通信速度が所定の速度以上のことであってもよい。
【0060】
このように、駐車場PAにおける通信環境が所定のレベル以上である場合に書換処理を実行するようにすることで、車両Mのソフトウェアをソフトウェア配信サーバ500からスムーズにダウンロードして書換処理をスムーズに実行できる状況においては、書換処理を実行して、車両Mのソフトウェアを書き換えることができる。一方、駐車場PAにおける通信環境が所定のレベル未満であるために車両Mのソフトウェアをソフトウェア配信サーバ500からスムーズにダウンロードできず、書換処理に長時間要することが見込まれる状況においては、書換処理を実行しないようにすることができる。
【0061】
また、駐車場PAにおける通信環境が所定のレベル未満であっても、車両Mが駐車場PAに駐車される前に書換処理に用いる車両Mのダウンロードが完了していれば、書換処理をスムーズに実行できると考えられる。そこで、書換処理部621は、駐車場PAにおける通信環境、より具体的には、書換処理を行う車両Mが駐車中の駐車スペースPSの通信環境が所定のレベル未満であっても、そこに駐車される前に書換処理に用いるソフトウェアのダウンロードが完了している場合には、書換処理を実行するようにしてもよい。これにより、通信環境が所定のレベル未満であっても書換処理を実行することが可能となり、車両Mのソフトウェアを書き換えることができる機会を増加させることができる。
【0062】
ところで、前述したように、駐車場PAは自動バレーパーキング方式の駐車場となっており、駐車場管理装置400は、駐車場PAを有効活用する観点から、駐車場PAに駐車中の車両の駐車位置(すなわち駐車スペースPS)を適宜変更することがある。例えば、特殊なサイズ若しくは特殊な種類の車両が駐車場PAに入場するにあたって、現状空いている駐車スペースPSではこの特殊な車両を駐車できないものの、駐車中の他の車両を他の駐車スペースPSへ移動させることで、この特殊な車両を駐車できるようになる場合がある。このような場合に、駐車場管理装置400は、駐車中の車両を他の駐車スペースPSへ移動させる(すなわち駐車位置を変更させる)。このように駐車されている車両の駐車位置を変更することを、以下、リパークともいう。
【0063】
また、リパークは、駐車中の車両からの要求に応じて行ってもよい。例えば、駐車場PAには、通信環境が所定のレベル以上の位置(例えば図5の駐車スペースID「001」の駐車スペースPS)と、通信環境が所定のレベル未満の位置(例えば図5の駐車スペースID「003」の駐車スペースPS)とがあることも考えられる。
【0064】
そこで、書換処理部621は、書換処理を実行する際に、通信環境が所定のレベル未満の位置に車両Mが駐車されていた場合には、通信環境が所定のレベル以上の位置に案内(誘導)するように、通信部630を介して、駐車場管理装置400に要求してもよい。この場合、駐車場管理装置400は、車両Mからの要求に応じて、通信環境が所定のレベル以上の位置に車両Mを移動させるリパークを行う。これにより、書換処理を行う車両Mを、書換処理を行う上で適切な位置に駐車させ、書換処理を行える機会を増加させることができる。
【0065】
また、書換処理を行う車両Mを、書換処理を行う上で適切な位置に駐車させる観点から、書換処理部621は、書換処理を実行する際に、車両Mにエネルギ源を補給できる位置に案内(誘導)するように、通信部630を介して、駐車場管理装置400に要求してもよい。これにより、車両Mにエネルギ源を補給して書換処理を行うことが可能となり、書換処理中に車両Mのエネルギ源がなくなってソフトウェアを正常に書き換えることができなくなる事態が発生することを防止できる。
【0066】
また、前述したように、駐車場管理装置400は、駐車場PA内に駐車中の各車両に対し、リパークなどの指示を適宜行う。ところが、駐車場管理装置400から指示を受ける車両がソフトウェアの書き換え中であると、駐車場管理装置400との通信を行うことができなかったり、駐車場管理装置400からの指示に応じて移動できなかったりする場合がある。このような場合、駐車場管理装置400との通信を行うことができなかったり、駐車場管理装置400からの指示に応じて移動しない車両の存在に基づいて、駐車場管理装置400がエラーを(すなわち駐車場PA内において障害が発生していると)検出してしまう可能性がある。
【0067】
このような駐車場管理装置400のエラーの誤検出を抑制するために、書換処理部621は、書換処理を実行する際には、通信部630を介して、書換処理を実行する旨を駐車場管理装置400に通知することが望ましい。これにより、書換処理を実行する旨を駐車場管理装置400に予め通知でき、例えば、書換処理の実行によって車両Mが駐車場管理装置400と通信や移動ができなくなったとしても、これらに基づき駐車場管理装置400がエラーを検出してしまうことを抑止できる。
【0068】
また、書換処理部621は、書換処理が完了した際には、通信部630を介して、書換処理が完了した旨を駐車場管理装置400に通知することが望ましい。これにより、書換処理が完了した旨を駐車場管理装置400に通知でき、例えば、駐車場管理装置400は、この通知を受けた後には書換処理を行った車両Mを他の車両と同様に扱ってリパークなどを適宜行わせ、駐車場PAを有効活用できる。
【0069】
また、書換処理部621は、書換処理を実行する際には、通信部630を介して、書換処理を実行する旨をユーザの端末装置300に通知してもよい。これにより、書換処理を実行する旨をユーザに予め通知でき、例えば、ユーザは、車両Mがしばらく利用できないことを把握した上で行動することができようになるので、ユーザの利便性が向上する。
【0070】
また、書換処理部621は、書換処理が完了した際には、通信部630を介して、書換処理が完了した旨をユーザの端末装置300に通知してもよい。これにより、書換処理が完了した旨をユーザに通知でき、例えば、ユーザは、車両Mが利用できるようになったことを把握した上で行動することができようになるので、ユーザの利便性が向上する。
【0071】
また、書換処理により車両Mのソフトウェアを書き換えた場合には、ユーザの安全性や利便性を確保する観点から、書き換えたソフトウェアによって車両Mが正常に動作するか否かを検証することが望ましい。
【0072】
そこで、処理部620は、例えば、書換処理により書き換えたソフトウェアを用いたテスト動作を車両Mに行わせる検証処理部622を備える。具体的に説明すると、検証処理部622は、書換処理部621による書換処理後に、該書換処理により書き換えたソフトウェアを用いたテスト動作を駐車場PA内で車両Mに行わせる。
【0073】
検証処理部622は、例えば、書換処理を行った車両Mを駐車中の駐車スペースPSから一旦退出させ、再度、この駐車スペースPSに駐車させるテスト動作を行わせる。すなわち、テスト動作は、書換処理を行った車両Mを駐車スペースPSから移動させる動作を含む。これにより、書換処理を行った車両Mを駐車スペースPSから移動できるかを検証できる。また、テスト動作は、書換処理を行った車両Mを駐車スペースPSに停止させる動作を含む。これにより、書換処理を行った車両Mを駐車スペースPSに停止できるかを検証できる。このようなテスト動作により、書換処理を行った車両Mが、書換処理後も所定の駐車スペースPSに正しく駐車できるかを検証できる。
【0074】
検証処理部622は、駐車していた駐車スペースPSに再度正しく駐車ができた場合には、テスト動作結果が良好(すなわち書き換えたソフトウェアを有効にしても問題ない)と判定する。そして、検証処理部622は、このようにテスト動作結果が良好と判定したことに基づいて、書き換えたソフトウェアを有効する。これにより、ユーザの安全性や利便性を確保できる。
【0075】
一方、検証処理部622は、駐車していた駐車スペースPSに正しく駐車ができなかった場合には(例えば駐車位置がずれた場合)には、テスト動作結果が不良(すなわち書き換えたソフトウェアを有効にすると問題が生じ得る)と判定する。これにより、ユーザの安全性や利便性が低下し得るソフトウェアを有効にすることを抑止できる。
【0076】
また、ソフトウェア書換装置60は、テスト動作の動作結果が良好であった場合に、書き換えたソフトウェアを有効にするか否かの操作をユーザに行わせるようにしてもよい。具体的に、この場合、ソフトウェア書換装置60は、テスト動作の動作結果が良好であった旨を端末装置300に送ってユーザに通知するとともに、入出力デバイス310を用いて書き換えたソフトウェアを有効にするか否かの操作をユーザに行わせる。そして、ソフトウェア書換装置60は、書き換えたソフトウェアを有効にする旨の操作がユーザにより行われた場合に、書き換えたソフトウェアを有効する。これにより、ユーザの許可を条件に書き換えたソフトウェアを有効にでき、ソフトウェアを勝手に有効にすることによりユーザの不信感や不快感を招くことを防止できる。
【0077】
また、ソフトウェアの書き換えを行った後、車両Mの動作が安定するまで一定時間が必要となる可能性がある。そこで、ソフトウェア書換装置60は、書き換えたソフトウェアを有効にする旨の操作がユーザにより行われた場合に、車両Mが駐車場PAから退場した後に書き換えたソフトウェアを有効してもよい。例えば、ソフトウェアを書き換えた場合、車両Mが、駐車場PA内での走行(例えば駐車中の駐車スペースPSから出庫するための走行)を通じて、書き換えたソフトウェアを用いた学習を行うことがある。したがって、駐車場PA内での走行(すなわち学習)が完了し、駐車場PAから退場した後に書き換えたソフトウェアを有効にすることで、車両Mの動作が安定してから書き換えたソフトウェアを有効にできる。
【0078】
また、検証処理部622は、車両Mに人が搭乗していないときにテスト動作を行わせるようにしてもよい。この場合、検証処理部622は、例えば、車内に車両Mのキーがない場合や、車内を撮影するカメラの撮像画像に基づき車両Mに人が搭乗していないと認識された場合に、テスト動作を行うようにする。これにより、ユーザの安全性を確保した状態でテスト動作を行わせることができる。
【0079】
つぎに、図4を参照して、駐車場管理装置400の機能的構成の一例について説明する。前述したように、駐車場PA内において書換処理を行おうとする車両Mは、例えば、通信環境が所定のレベル以上の駐車位置など、書換処理を行うために適切な駐車位置に駐車されると、駐車場PA内において書換処理を行える可能性が高まる。そこで、駐車場管理装置400は、駐車場PA内において書換処理を行おうとする車両Mを適切な駐車位置に駐車させるようにする。
【0080】
具体的に説明すると、図4に示すように、駐車場管理装置400は、通信部410と、制御部420と、記憶部440と、を備える。駐車場管理装置400の通信部410および制御部420は、例えば、CPU(Central Processing Unit)が予め記憶された所定のプログラム(ソフトウェア)を実行することによって実現される。また、これらの機能部の一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、GPU(Graphics Processing Unit)などのハードウェアによって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。
【0081】
また、記憶部440は、HDDやフラッシュメモリなどの各種記憶装置によって実現され、例えば、駐車場地図情報441や駐車スペース情報テーブル442などの各種情報を記憶する。駐車場地図情報441は、駐車場PAの構造を幾何的にあらわす情報であり、例えば、駐車場PA内に設けられたそれぞれの駐車スペースPSの座標(位置)を示す情報を含む。
【0082】
駐車スペース情報テーブル442は、駐車場PA内に設けられたそれぞれの駐車スペースPSの種類や駐車状況を示す情報を記憶する。具体的に説明すると、図5に示すように、駐車スペース情報テーブル442は、例えば、駐車スペースPSの識別情報である駐車スペースIDに対し、その駐車スペースIDにより識別される駐車スペースPSの種類を示す情報と、その駐車スペースIDにより識別される駐車スペースPSの駐車状況を示す駐車情報とを対応付けて記憶する。
【0083】
駐車スペース情報テーブル442において、駐車スペースPSの種類を示す情報は、例えば、エネルギ源の補給可否を示す情報と、通信環境を示す情報と、を含む。エネルギ源の補給可否を示す情報として「可」の情報が記憶された駐車スペースPSは、車両Mが動作する際に利用するエネルギ源を車両Mに補給可能な駐車スペースPSとなっている。例えば、車両Mが電気自動車の場合、エネルギ源の補給可否を示す情報として「可」の情報が記憶された駐車スペースPSは、車両Mに対する給電を実施可能な設備を備える駐車スペースPSとなっている。一方、エネルギ源の補給可否を示す情報として「不可」の情報が記憶された駐車スペースPSは、エネルギ源を車両Mに補給可能な設備(例えば給電を実施可能な設備)を備えない駐車スペースPSとなっている。
【0084】
通信環境を示す情報として「強」の情報が記憶された駐車スペースPSは、車両Mとソフトウェア配信サーバ500との通信環境が所定のレベル以上の駐車スペースPSとなっている。例えば、通信環境を示す情報として「強」の情報が記憶された駐車スペースPSは、車両M(ソフトウェア書換装置60)がソフトウェア配信サーバ500からソフトウェアをスムーズにダウンロードできる程度に、ネットワーク35に用いられる電波の強度が強い駐車スペースPSとなっている。一方、通信環境を示す情報として「弱」の情報が記憶された駐車スペースPSは、ネットワーク35に用いられる電波の強度が弱く、車両M(ソフトウェア書換装置60)がソフトウェア配信サーバ500からソフトウェアをスムーズにダウンロードすることは難しい駐車スペースPSとなっている。なお、ここでは通信環境を電波の強度とした例を説明したが、これに限らない。通信環境は、例えば、その場所で通信可能(利用可能)な通信回線の通信速度などを基準に定めてもよい。
【0085】
駐車スペース情報テーブル442において、駐車情報は、例えば、対応する各駐車スペースPSに駐車中の車両があるか否かを示す情報と、駐車中の車両を示す情報と、を含む。駐車中の車両があるか否かを示す情報としては、例えば、駐車中の車両がいることを示す「満」か、駐車中の車両がいないことを示す「空」かが記憶される。駐車中の車両を示す情報としては、その駐車スペースPSに駐車中の車両を識別する車両IDを示す情報が記憶される。
【0086】
通信部410は、車両Mと無線(例えばネットワーク35)により通信する。また、通信部410は、ユーザの端末装置300とも通信してもよい。制御部420は、通信部410を介して取得された情報と、記憶部440に記憶された情報とに基づいて、車両Mの駐車位置を決定し、決定した駐車位置に車両Mを誘導する。
【0087】
具体的に説明すると、制御部420は、駐車位置決定部421と、処理部422と、を備える。駐車位置決定部421は、車両Mが駐車場PAにおいてソフトウェアの書き換えを行うか否かに基づいて、その車両Mの駐車位置を決定する。すなわち、駐車位置決定部421は、車両Mが駐車場PAにおいてソフトウェアの書き換えを行う場合と、ソフトウェアの書き換えを行わない場合とで、駐車位置を異ならせることができる。
【0088】
例えば、後述するように、車両Mは、駐車場PAに入場する際に、駐車場管理装置400に対し、車両Mに関する車両情報を送信する。車両情報は、駐車場PA内において書換処理を実行するか否かを示す情報を含む。これにより、車両Mは、駐車場PA内において書換処理を実行するか否かを駐車場管理装置400に通知できる。
【0089】
そして、駐車位置決定部421は、書換処理を実行する旨の通知が車両Mからあった場合、すなわち書換処理を実行することを示す車両情報が通信部410により受信された場合、その車両Mの駐車位置を、車両Mとソフトウェア配信サーバ500との通信環境が所定のレベル以上の駐車スペースPSに決定する。
【0090】
具体的に説明すると、駐車位置決定部421は、駐車スペース情報テーブル442を参照して、通信環境を示す情報が「強」であり、且つ駐車情報が「空」の駐車スペースPSを、書換処理を行う車両Mの駐車位置として決定する。これにより、通信環境が所定のレベル以上の駐車スペースPSに書換処理を行う車両Mを停止させて、その車両Mが書換処理を行うことができる可能性を高めることができる。
【0091】
また、書換処理中に車両Mのエネルギ源がなくなり、書換処理の実行が中断してしまうと、書換処理によってソフトウェアを正常に書き換えることができなくなる。このため、書換処理を行う車両Mについては、エネルギ源を補給可能な駐車位置に停止させ、エネルギ源を補給しながら書換処理を行わせることが望ましい。
【0092】
そこで、駐車位置決定部421は、書換処理を実行する旨の通知が車両Mからあった場合、すなわち書換処理を実行することを示す車両情報が通信部410により受信された場合、その車両Mの駐車位置を、その車両Mにエネルギ源を補給可能な駐車スペースPSに決定する。
【0093】
具体的に説明すると、駐車位置決定部421は、駐車スペース情報テーブル442を参照して、エネルギ源の補給可否を示す情報が「可」であり、且つ駐車情報が「空」の駐車スペースPSを、書換処理を行う車両Mの駐車位置として決定する。これにより、エネルギ源を補給可能な駐車スペースPSに書換処理を行う車両Mを停止させて、その車両Mが書換処理を行うことができる可能性を高めることができる。
【0094】
また、車両Mとソフトウェア配信サーバ500との通信環境が所定のレベル以上の駐車スペースPSや、車両Mにエネルギ源を補給可能な駐車スペースPSなど、書換処理を行うのに適した駐車スペースPSに他の車両(例えば書換処理を行う別の車両)が駐車していることもある。このような場合、駐車位置決定部421は、例えば、書換処理を実行する旨を通知してきた車両Mの駐車位置を、その時点で空いている他の駐車スペースPSに決定する。これにより、書換処理を行うのに適した駐車スペースPSに他の車両が駐車していたとしても、書換処理を実行する旨を通知してきた車両Mが、駐車場PAに入場することを可能にする。
【0095】
ただし、駐車場管理装置400は、書換処理を実行する旨を通知してきた車両Mの駐車位置を、その時点で空いている他の駐車スペースPS(書換処理を行うのに適していない駐車スペースPS)に決定した場合には、その車両Mに対し書換処理を実行しないように指示するなどして、その車両Mが書換処理を行うことを制限する。これにより、正常に完了することができない可能性がある書換処理が行われてしまうことを抑制できる。
【0096】
また、駐車場管理装置400は、書換処理を行うのに適した駐車スペースPSに駐車されていた他の車両がその駐車スペースPSから移動した場合、書換処理を実行する旨を通知してきた車両Mをその駐車スペースPSに移動させ、書換処理を行うことを許可してもよい。これにより、空車となった書換処理を行うのに適した駐車スペースPSに、書換処理を実行する旨を通知してきた車両Mを移動させ、書換処理を適切に行わせることができる。
【0097】
また、前述したように、書換処理を行う車両Mが駐車場PAに入場する前に書換処理に用いるソフトウェアをダウンロード済であれば、駐車場PA内における駐車位置の通信環境によらず、書換処理を安定して行うことができる。このため、このような車両Mに対して通信環境がよい駐車スペースPSを割り当てる必要性は少なく、むしろ、駐車場PAを有効活用する観点からすると、このような車両Mに対しては通信環境が悪い駐車スペースPSを割り当てた方がよいこともある。
【0098】
そこで、車両Mは、例えば、書換処理に用いるソフトウェアをダウンロード済みであるか否かを示す情報を含む車両情報を駐車場管理装置400に送信するようにして、書換処理に用いるソフトウェアをダウンロード済みであるか否かを駐車場管理装置400に通知するようにする。そして、この場合、駐車位置決定部421は、書換処理に用いるソフトウェアをダウンロード済みの通知が車両Mからあった場合には、その車両Mの駐車位置を、車両Mとソフトウェア配信サーバ500との通信環境が所定のレベル未満の駐車スペースPSに決定する。
【0099】
具体的に説明すると、駐車位置決定部421は、駐車スペース情報テーブル442を参照して、通信環境を示す情報が「弱」であり、且つ駐車情報が「空」の駐車スペースPSを、書換処理を行う車両Mの駐車位置として決定する。これにより、限りがある通信環境が所定のレベル以上の駐車スペースPSを、書換処理に用いるソフトウェアをダウンロード済みでない他の車両に割り当てることができ、駐車場PAを有効活用できる。
【0100】
また、書換処理を行う車両Mのエネルギ残量が十分にある場合には、このような車両Mに対してエネルギ源を補給可能な駐車スペースPSを割り当てる必要性は少なく、むしろ、駐車場PAを有効活用する観点からすると、このような車両Mに対してはエネルギ源を補給不可の駐車スペースPSを割り当てた方がよいこともある。
【0101】
そこで、車両Mは、例えば、エネルギ残量を示す情報を含む車両情報を駐車場管理装置400に送信するようにして、エネルギ残量を駐車場管理装置400に通知するようにする。そして、この場合、駐車位置決定部421は、書換処理を行う車両Mのエネルギ残量が所定量以上であった場合には、その車両Mの駐車位置を、エネルギ源を補給不可の駐車スペースPSに決定する。
【0102】
具体的に説明すると、駐車位置決定部421は、駐車スペース情報テーブル442を参照して、エネルギ源の補給可否を示す情報が「不可」であり、且つ駐車情報が「空」の駐車スペースPSを、書換処理を行う車両Mの駐車位置として決定する。これにより、限りがあるエネルギ源の補給可能な駐車スペースPSを、エネルギ残量が所定量未満の他の車両に割り当てることができ、駐車場PAを有効活用できる。
【0103】
処理部422は、駐車場PA内の各車両Mが駐車すべき駐車スペースPSの位置を駐車場地図情報441から取得し、取得した駐車スペースPSの位置までの好適な経路を、通信部410を介して車両Mに送信する。経路を受信した車両Mでは、受信した経路に基づく目標軌道を行動計画生成部130が生成し、行動計画生成部130によって生成された行動計画にしたがって車両Mが行動するように行動制御部140が制御する。これにより、車両Mは、駐車場管理装置400によって決定された駐車スペースPSに誘導され、その駐車スペースPSに駐車される。
【0104】
ところで、駐車場PAのような自動バレーパーキング方式の駐車場としては、駐車にあたって車両に要求する自動運転性能がそれぞれで異なる複数のタイプの駐車場が考えられる。第1タイプの自動バレーパーキング方式の駐車場として、例えば、駐車場を管理する駐車場管理装置が駐車位置と該駐車位置までの経路を決定し、該経路により駐車位置まで車両を誘導する駐車場が考えられる。
【0105】
また、第2タイプの自動バレーパーキング方式の駐車場として、例えば、駐車場を管理する駐車場管理装置が駐車位置のみを決定し、該駐車位置までの経路の決定および該経路による駐車位置までの移動は車両が自律的に行う駐車場が考えられる。このような第2タイプの自動バレーパーキング方式の駐車場に駐車するためには、車両に対し、第1タイプの自動バレーパーキング方式の駐車場よりも高い自動運転性能が求められ、具体的には、駐車位置までの経路の決定および該経路による駐車位置までの自律的な移動を行う機能を有することが求められる。すなわち、第2タイプの自動バレーパーキング方式の駐車場の方が第1タイプの自動バレーパーキング方式の駐車場よりも車両のタスク(例えば前述の運転タスク)は多くなる。
【0106】
したがって、例えば、駐車場管理装置により決定された経路による駐車位置までの移動はできるものの、駐車位置までの経路の決定および該経路による駐車位置までの自律的な移動は行うことができない車両は、第1タイプの自動バレーパーキング方式の駐車場には駐車できるが、第2タイプの自動バレーパーキング方式の駐車場には駐車できない。このように、車両の自動運転性能に応じて、駐車可能な駐車場が異なることがある。
【0107】
ところで、車両Mのソフトウェアを書き換えると、車両Mに新たな機能(例えば駐車位置までの経路の決定および該経路による駐車位置までの自律的な移動を行う機能)が追加されるなどして、車両Mの自動運転性能が向上することがある。そして、車両Mの自動運転性能が向上すると、車両Mを駐車可能な駐車場が増加し得る。したがって、車両Mの商品性およびユーザの利便性を向上させる観点から、車両Mのソフトウェアの書き換えを促進することが望まれる。
【0108】
そこで、本実施形態においては、ナビゲーション装置40を、車両Mを駐車可能な駐車場を報知する報知装置として機能させ、該報知によって、ユーザに対し、車両Mのソフトウェアの書き換えるよう促す。
【0109】
図1に示すように、ナビゲーション装置40は、第1性能取得部44と、第2性能取得部45と、処理部46と、を含んで構成される。第1性能取得部44は、車両Mの現在の性能を示す情報を取得する。第1性能取得部44は、例えば、車両Mの現在の自動運転性能を示す情報を、自動運転制御装置100などから取得する。自動運転性能を示す情報は、例えば、前述した「第1タイプ」や「第2タイプ」といったように、車両Mを駐車可能な駐車場のタイプを示す情報とすることができる。自動運転制御装置100には、車両Mの現在の自動運転性能を示す情報が予め設定され、自動運転制御装置100は、設定された車両Mの現在の自動運転性能を示す情報を、ナビゲーション装置40からの要求に応じてナビゲーション装置40に送る。
【0110】
第2性能取得部45は、車両Mのソフトウェアを書き換えることにより変化する車両Mの変化後の性能を示す情報を取得する。第2性能取得部45は、例えば、車両Mのソフトウェアを書き換えることにより変化する車両Mの変化後の自動運転性能を示す情報を、ソフトウェア配信サーバ500などから取得する。ソフトウェア配信サーバ500には、車両Mのソフトウェアとともに該ソフトウェアに書換後の自動運転性能を示す情報が予め設定され、ソフトウェア配信サーバ500は、設定された書換後の自動運転性能を示す情報を、ナビゲーション装置40からの要求に応じてナビゲーション装置40に送る。
【0111】
処理部46は、報知部47を備える。処理部46および報知部47は、本発明における第1判断部、第2判断部および報知部の一例である。報知部47は、第1性能取得部44により取得された現在の性能を示す情報と、第2性能取得部45により取得された変化後の性能を示す情報とに基づいて、車両Mを駐車可能な駐車場を報知する。具体的に、報知部47は、車両Mの現在の自動運転性能により駐車可能な駐車場と、変化後の自動運転性能により駐車可能な駐車場とを区別可能に報知する。これにより、車両Mのソフトウェアを書き換えることによって駐車可能な駐車場がどのように変化するのかをユーザに報知でき、車両Mのソフトウェアの書き換えを促すことができる。なお、車両Mの現在の自動運転性能により駐車可能な駐車場と、変化後の自動運転性能により駐車可能な駐車場とを区別可能に報知する例については、図12などを用いて後述する。
【0112】
また、報知部47は、例えば、車両Mを駐車可能な駐車場を検索する操作がユーザにより行われた場合に、上記の報知を行ってもよい。これにより、車両Mを駐車可能な駐車場に対するユーザの関心があるタイミングで上記の報知を行うことができる。すなわち、上記の報知を効果的に行うことができ、車両Mのソフトウェアの書き換えを促すことができる。
【0113】
また、例えば、車両Mが第1タイプの駐車場に駐車されている際にソフトウェアを書き換え、その結果、車両Mが第2タイプの駐車場にも駐車可能になることがある。第2タイプの駐車場は、換言すれば、車両Mが行う前述した運転タスクが第1タイプの駐車場よりも多い駐車場である。そして、ユーザの利便性の観点から、車両Mが第2タイプの駐車場に駐車していた方が好ましい場合がある。
【0114】
そこで、処理部46は、車両Mが第1タイプの駐車場に駐車されている際にソフトウェアを書き換える場合に、該ソフトウェアの書き換え後に車両Mを、変化後の性能により駐車可能な駐車場に移動させるか否かの操作を行わせてもよい。そして、変化後の性能により駐車可能な駐車場に移動させる旨の操作をユーザから受け付けた場合、車両Mは、自律的にあるいは移動先となる駐車場の駐車場管理装置と協調して、ソフトウェアの書き換え後に、変化後の性能により駐車可能な駐車場に移動する。これにより、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0115】
また、車両Mのソフトウェアには、有効期間が設定されることがある。そこで、処理部46は、ソフトウェアを書き換える場合に、ソフトウェアの有効期間を第1期間(例えば1日)とするか第1期間よりも長い第2期間(例えば1年)とするかの操作をユーザに行わせるようにしてもよい。ソフトウェアの有効期間を第1期間とする旨の操作を受け付けた場合、車両Mは、書き換えたソフトウェアの有効期間を第1期間に設定する。一方、ソフトウェアの有効期間を第2期間とする旨の操作を受け付けた場合、車両Mは、書き換えたソフトウェアの有効期間を第2期間に設定する。これにより、ユーザが所望する有効期間に設定でき、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0116】
[ソフトウェア書換装置が行う処理]
[書換予約処理]
つぎに、ソフトウェア書換装置60が行う処理の一例について説明する。まず、図6を参照して、ソフトウェア書換装置60が行う書換予約処理について説明する。ソフトウェア書換装置60は、例えば、図6に示す書換予約処理を所定の周期で行う。
【0117】
図6に示すように、書換予約処理において、ソフトウェア書換装置60は、駐車場PAの利用予約が行われたか否かを判定する(ステップS11)。駐車場PAの利用予約が行われていないと判定した場合(ステップS11のNO)、ソフトウェア書換装置60は、そのまま図6に示す書換予約処理を終了する。
【0118】
駐車場PAの利用予約が行われたと判定した場合(ステップS11のYES)、ソフトウェア書換装置60は、その利用予約の際に書換処理を実行する旨の操作が行われたか否かを判定する(ステップS12)。書換処理を実行する旨の操作が行われていないと判定した場合(ステップS12のNO)、ソフトウェア書換装置60は、そのまま図6に示す書換予約処理を終了する。
【0119】
書換処理を実行する旨の操作が行われたと判定した場合(ステップS12のYES)、ソフトウェア書換装置60は、書換処理によりソフトウェアを書き換えるための所要時間を示す情報を取得する(ステップS13)。つぎに、ソフトウェア書換装置60は、利用予約が行われた駐車場PAに駐車する予定の駐車予定時間を示す情報を取得する(ステップS14)。
【0120】
そして、ソフトウェア書換装置60は、ステップS13により取得した所要時間を示す情報と、ステップS14により取得した駐車予定時間を示す情報とに基づいて、所要時間が駐車予定時間よりも短いか否かを判定する(ステップS15)。所要時間が駐車予定時間よりも長いと判定した場合には(ステップS15のNO)、ソフトウェア書換装置60は、そのまま図6に示す書換予約処理を終了する。
【0121】
所要時間が駐車予定時間よりも短いと判定した場合には(ステップS15のYES)、ソフトウェア書換装置60は、利用予約が行われた駐車場PAに車両Mが駐車された際に書換処理を実行するように、書換処理の実行を予約する(ステップS16)。ステップS16において、ソフトウェア書換装置60は、例えば、利用予約に基づき車両Mが駐車場PAに入場した際に書換処理を実行することを示す情報を、自装置が備える記憶装置(不図示)などに記憶する。
【0122】
つぎに、ソフトウェア書換装置60は、利用予約が行われた駐車場PAの通信環境を示す情報を取得する(ステップS17)。例えば、ナビゲーション装置40が記憶する第1地図情報43には、それぞれの駐車場の通信環境を示す情報が含まれている。そして、ステップS17において、ソフトウェア書換装置60は、駐車場PAの通信環境を示す情報をナビゲーション装置40から取得する。また、ソフトウェア書換装置60は、駐車場PAの通信環境を示す情報を、通信装置30などを介して、駐車場管理装置400から取得してもよい。
【0123】
つぎに、ソフトウェア書換装置60は、ステップS17により取得した通信環境を示す情報に基づいて、駐車場PAの通信環境が所定のレベル以上であるか否かを判定する(ステップS18)。そして、駐車場PAの通信環境が所定のレベル以上と判定した場合には(ステップS18のYES)、ソフトウェア書換装置60は、そのまま図6に示す書換予約処理を終了する。
【0124】
一方、駐車場PAの通信環境が所定のレベル未満と判定した場合には(ステップS18のNO)、ソフトウェア書換装置60は、利用予約に基づき駐車場PAに車両Mが入場する前に書換処理に用いるソフトウェアをソフトウェア配信サーバ500からダウンロードして(ステップS19)、図6に示す書換予約処理を終了する。なお、ソフトウェア書換装置60は、例えば、書換処理に用いるソフトウェアをソフトウェア配信サーバ500からダウンロードすると、ダウンロードしたソフトウェアを、ステップS16により記憶した書換処理を実行することを示す情報と対応付けて、自装置が備える記憶装置などに記憶しておく。
【0125】
[書換実行処理]
つぎに、図7を参照して、ソフトウェア書換装置60が行う書換実行処理について説明する。ソフトウェア書換装置60は、例えば、図7に示す書換実行処理を所定の周期で行う。
【0126】
図7に示すように、書換実行処理において、ソフトウェア書換装置60は、利用予約が行われた駐車場PAに車両Mが入場したか否かを判定する(ステップS21)。利用予約が行われた駐車場PAに車両Mが入場していないと判定した場合(ステップS21のNO)、ソフトウェア書換装置60は、そのまま図7に示す書換実行処理を終了する。
【0127】
利用予約が行われた駐車場PAに車両Mが入場したと判定した場合(ステップS21のYES)、ソフトウェア書換装置60は、車両Mに関する車両情報を、入場した駐車場PAの駐車場管理装置400へ送信する(ステップS22)。車両情報は、例えば、駐車場PA内において書換処理を実行するか否か、書換処理を実行する場合に該書換処理に用いるソフトウェアをダウンロード済みであるか否か、車両Mのエネルギ残量などを示す情報を含む。
【0128】
したがって、ソフトウェア書換装置60は、駐車場管理装置400へ車両情報を送信することにより、駐車場PA内において書換処理を実行するか否か、書換処理を実行する場合に該書換処理に用いるソフトウェアを事前にダウンロードしてあるか否か、車両Mのエネルギ残量などを駐車場管理装置400に通知できる。
【0129】
つぎに、ソフトウェア書換装置60は、駐車場管理装置400により指示された駐車スペースPSに車両Mが駐車されたか否かを判定する(ステップS23)。駐車スペースPSに車両Mが駐車されていなければ(ステップS23のNO)、ソフトウェア書換装置60は、車両Mが駐車されるまで待機する。
【0130】
そして、駐車場管理装置400により指示された駐車スペースPSに車両Mが駐車されると(ステップS23のYES)、ソフトウェア書換装置60は、駐車場PAにおいて書換処理を実行する旨の実行予約があるか否かを判定する(ステップS24)。書換処理の実行予約がないと判定した場合(ステップS24のNO)、ソフトウェア書換装置60は、そのまま図7に示す書換実行処理を終了する。
【0131】
書換処理の実行予約があると判定した場合(ステップS24のYES)、ソフトウェア書換装置60は、書換処理に用いるソフトウェアがダウンロード済みであるか否かを判定する(ステップS25)。書換処理に用いるソフトウェアがダウンロード済みと判定した場合(ステップS25のYES)、ソフトウェア書換装置60は、ステップS28の処理へ移行する。
【0132】
一方、書換処理に用いるソフトウェアがダウンロード済みでないと判定した場合(ステップS25のNO)、ソフトウェア書換装置60は、車両Mが駐車された駐車スペースPSにおける通信環境を示す情報を取得する(ステップS26)。そして、ソフトウェア書換装置60は、ステップS26により取得した通信環境を示す情報に基づいて、車両Mが駐車された駐車スペースPSにおける通信環境が所定のレベル以上であるか否かを判定する(ステップS27)。
【0133】
車両Mが駐車された駐車スペースPSにおける通信環境が所定のレベル以上であると判定した場合(ステップS27のYES)、ソフトウェア書換装置60は、書換処理を実行する旨を駐車場管理装置400とユーザの端末装置300とに通知して(ステップS28)、書換処理を実行し(ステップS29)、図7に示す書換実行処理を終了する。
【0134】
一方、車両Mが駐車された駐車スペースPSにおける通信環境が所定のレベル未満であると判定した場合(ステップS27のNO)、ソフトウェア書換装置60は、駐車場管理装置400に対し、通信環境が所定のレベル以上の他の駐車スペースPSに案内するよう要求する(ステップS30)。そして、ソフトウェア書換装置60は、この要求の結果、他の駐車スペースPSに車両Mが駐車されたか否かを判定する(ステップS31)。
【0135】
他の駐車スペースPSに車両Mが駐車されていないと判定した場合(ステップS31のNO)、ソフトウェア書換装置60は、他の駐車スペースPSに車両Mが駐車されるまで待機する。そして、他の駐車スペースPSに車両Mが駐車されたと判定した場合(ステップS31のYES)、ソフトウェア書換装置60は、ステップS26の処理へ移行する。
【0136】
[書換後処理]
つぎに、図8を参照して、ソフトウェア書換装置60が行う書換後処理について説明する。ソフトウェア書換装置60は、例えば、図7に示した書換実行処理によって書換処理を実行した場合に、図8に示す書換後処理を行う。
【0137】
図8に示すように、書換後処理において、ソフトウェア書換装置60は、書換処理が完了したか否かを判定する(ステップS41)。書換処理が完了していなければ(ステップS41のNO)、ソフトウェア書換装置60は、書換処理が完了するまで待機する。
【0138】
書換処理が完了すると(ステップS41のYES)、ソフトウェア書換装置60は、書換処理が完了した旨およびテスト動作を実行する旨を駐車場管理装置400へ通知する(ステップS42)。なお、ソフトウェア書換装置60は、書換処理が完了した旨とテスト動作を実行する旨とを別々に駐車場管理装置400へ通知してもよい。つぎに、ソフトウェア書換装置60は、テスト動作を行わせる車両Mに人が搭乗していないか否かを判定する(ステップS43)。
【0139】
車両Mに人が搭乗していると判定した場合(ステップS43のNO)、ソフトウェア書換装置60は、入出力デバイス20,42などを介して、車両Mに搭乗している人に対し、テスト動作を実行できない旨を報知して(ステップS44)、図8に示す書換後処理を終了する。車両Mに人が搭乗していないと判定した場合(ステップS43のYES)、ソフトウェア書換装置60は、車両Mにテスト動作を実行させる(ステップS45)。ステップS45において、ソフトウェア書換装置60は、前述したように、例えば、車両Mを駐車中の駐車スペースPSから一旦移動させ、この駐車スペースPSに再度駐車させるテスト動作を行わせる。
【0140】
つぎに、ソフトウェア書換装置60は、ステップS45で実行したテスト動作によるテスト動作結果が良好であるか否かを判定する(ステップS46)。テスト動作結果が不良と判定した場合(ステップS46のNO)、ソフトウェア書換装置60は、そのまま図8に示す書換後処理を終了する。この場合には、後述するステップS50の処理が行われないため、書換処理によって書き換えたソフトウェア(テスト動作結果が不良となった要因である可能性が高いソフトウェア)が有効になることはない。
【0141】
一方、テスト動作結果が良好と判定した場合(ステップS46のYES)、ソフトウェア書換装置60は、書換処理が完了した旨をユーザの端末装置300に通知するとともに書換処理によって書き換えたソフトウェアを有効にするかをユーザに確認する(ステップS47)。そして、ソフトウェア書換装置60は、ステップS47の処理の結果、端末装置300から受け付けた情報に基づいて、書き換えたソフトウェアを有効にする旨の操作があったかを判定する(ステップS48)。
【0142】
書き換えたソフトウェアを有効にする旨の操作がなかった場合、すなわち、書き換えたソフトウェアを有効にしない旨の操作があった場合(ステップS48のNO)、ソフトウェア書換装置60は、そのまま図8に示す書換後処理を終了する。すなわち、この場合にも、後述するステップS50の処理が行われないため、書換処理によって書き換えたソフトウェアが有効になることはない。また、書き換えたソフトウェアを有効にしない旨の操作があった場合(すなわちステップS48のNO)、ソフトウェア書換装置60は、車両Mが駐車場PAに駐車されている間の所定のタイミングで、再度、書き換えたソフトウェアを有効にするかをユーザに確認してもよい。また、ソフトウェア書換装置60は、駐車場PAの次回の利用予約が行われた際や、この利用予約などに基づき車両Mが駐車場PAに次回駐車された際などに、再度、書き換えたソフトウェアを有効にするかをユーザに確認してもよい。そして、書き換えたソフトウェアを有効にするかをユーザに再度確認した結果、書き換えたソフトウェアを有効にする旨の操作が行われた場合は、ソフトウェア書換装置60は、書き換えたソフトウェアを有効にする。なお、この場合には、テスト動作などは実施済であるので、ソフトウェア書換装置60は、書き換えたソフトウェアを有効にするだけでよい。
【0143】
一方、書き換えたソフトウェアを有効にする旨の操作があった場合(ステップS48のYES)、ソフトウェア書換装置60は、車両Mが駐車場PAから退場するのを待ち(ステップS49のNO)、駐車場PAから退場すると(ステップS49のYES)、書換処理によって書き換えたソフトウェアを有効にして(ステップS50)、図8に示す書換後処理を終了する。
【0144】
[駐車場管理装置が行う処理]
つぎに、駐車場管理装置400が行う処理の一例について説明する。駐車場管理装置400は、例えば、図9に示す駐車位置決定処理を所定の周期で行う。
【0145】
図9に示すように、駐車位置決定処理において、駐車場管理装置400は、駐車場PAに入場する車両がいるか否かを判定する(ステップS61)。駐車場PAに入場する車両がいないと判定した場合(ステップS61のNO)、駐車場管理装置400は、ステップS61の処理を繰り返す。
【0146】
駐車場PAに入場する車両がいると判定した場合(ステップS61のYES)、駐車場管理装置400は、駐車場PAに入場する車両から車両情報を取得する(ステップS62)。これにより、駐車場管理装置400は、駐車場PAに入場する車両についての、駐車場PA内において書換処理を実行するか否か、書換処理に用いるソフトウェアをダウンロード済みであるか否か、エネルギ残量などを示す情報を取得できる。
【0147】
そして、駐車場管理装置400は、ステップS62により取得した車両情報に基づいて、入場する車両が書換処理を実行する車両であるか否かを判定する(ステップS63)。入場する車両が書換処理を実行しない車両であると判定した場合(ステップS63のNO)、駐車場管理装置400は、ステップS70の処理へ移行する。
【0148】
入場する車両が書換処理を実行する車両であると判定した場合(ステップS63のYES)、駐車場管理装置400は、ステップS62により取得した車両情報に基づいて、入場する車両(すなわち書換処理を実行する車両)のエネルギ残量が所定量以上であるか否かを判定する(ステップS64)。
【0149】
入場する車両のエネルギ残量が所定量未満と判定した場合(ステップS64のNO)、駐車場管理装置400は、エネルギ源を補給可能な駐車スペースPS(すなわちエネルギ源の補給可否を示す情報が「可」の駐車スペースPS)を、入場する車両の駐車候補位置として決定し(ステップS65)、ステップS68の処理へ移行する。なお、本実施形態においては、エネルギ源を補給可能な駐車スペースPSは、通信環境も所定のレベル以上となるようになっているものとする。
【0150】
入場する車両のエネルギ残量が所定量以上と判定した場合(ステップS64のYES)、駐車場管理装置400は、ステップS62により取得した車両情報に基づいて、入場する車両が書換処理に用いるソフトウェアをダウンロード済みであるか否かを判定する(ステップS66)。書換処理に用いるソフトウェアをダウンロード済みでないと判定した場合(ステップS66のNO)、駐車場管理装置400は、通信環境が所定のレベル以上の駐車スペースPS(すなわち通信環境を示す情報が「強」の駐車スペースPS)を、入場する車両の駐車候補位置として決定し(ステップS67)、ステップS68の処理へ移行する。
【0151】
つぎに、駐車場管理装置400は、ステップS65またはステップS67の処理により決定した駐車候補位置に他の車両が駐車中であるか否かを判定する(ステップS68)。なお、エネルギ源を補給可能な駐車スペースPS(エネルギ源の補給可否を示す情報が「可」の駐車スペースPS)や、通信環境が所定のレベル以上の駐車スペースPS(通信環境を示す情報が「強」の駐車スペースPS)が複数設けられることもある。この場合、駐車場管理装置400は、駐車候補位置として決定された種類の駐車スペースPSのすべてに他の車両が駐車中であるか否かを判定する。
【0152】
決定した駐車候補位置に他の車両が駐車中と判定した場合(ステップS68のYES)、駐車場管理装置400は、入場する車両に対し書換処理を行う上で好適な駐車スペースPSを割り当てることができないので、この車両に書換処理を実行しないように指示するなどして、この車両の書換処理の実行を制限し(ステップS69)、ステップS70の処理へ移行する。
【0153】
つぎに、駐車場管理装置400は、通常の駐車スペースPSを入場する車両の駐車位置として決定し、この車両に対しその駐車スペースPSに移動するように指示して(ステップS70)、図9に示す駐車位置決定処理を終了する。通常の駐車スペースPSは、例えば、駐車スペース情報のエネルギ源の補給可否を示す情報が「不可」且つ通信環境を示す情報が「弱」の駐車スペースPSである。
【0154】
一方、決定した駐車候補位置に他の車両が駐車中でないと判定した場合(ステップS68のNO)、駐車場管理装置400は、決定した駐車候補位置(すなわち書換処理を行う上で好適な駐車スペースPS)を入場する車両の駐車位置として決定し、この車両に対しその駐車スペースPSに移動するように指示して(ステップS71)、図9に示す駐車位置決定処理を終了する。
【0155】
なお、ここでは、エネルギ源を補給可能な駐車スペースPSは、通信環境も所定のレベル以上となるようになっている例を説明したが、これに限らない。エネルギ源を補給可能な駐車スペースPSの通信環境が所定のレベル以上となるようになっていない場合は、まずは通信環境のいい場所にてソフトウェアのダウンロードを実行し、その後、エネルギ源を補給可能な駐車スペースPSに移動(リパーク)するようにしてもよい。
【0156】
[ナビゲーション装置が行う処理]
[駐車場検索処理]
つぎに、ナビゲーション装置40が行う処理の一例について説明する。まず、図10を参照して、ナビゲーション装置40が行う駐車場検索処理について説明する。ナビゲーション装置40は、例えば、図10に示す駐車場検索処理を所定の周期で行う。
【0157】
図10に示すように、駐車場検索処理において、ナビゲーション装置40は、駐車場を検索する旨の操作がユーザからあったか否かを判定する(ステップS81)。駐車場を検索する旨の操作がなかった場合(ステップS81のNO)、ナビゲーション装置40は、ステップS81の処理を繰り返す。駐車場を検索する旨の操作があった場合(ステップS81のYES)、ナビゲーション装置40は、自装置を搭載する車両Mの現在の自動運転性能を示す情報を、該情報が予め設定された自動運転制御装置100などから取得する(ステップS82)。
【0158】
そして、ナビゲーション装置40は、ステップS82の処理により取得された現在の自動運転性能を示す情報に基づいて、車両Mの現在の自動運転性能により駐車可能な駐車場を検索する(ステップS83)。ステップS83において、ナビゲーション装置40は、例えば、第1地図情報43に含まれるそれぞれの駐車場に駐車するために必要な自動運転性能を示す情報と、ユーザにより設定された目的地を示す情報とに基づいて、目的地周辺の駐車場のうち、現在の自動運転性能により駐車可能な駐車場を検索する。
【0159】
つぎに、ナビゲーション装置40は、例えば、ソフトウェア配信サーバ500に対し問い合わせを行って、車両Mを対象とした書換可能なソフトウェアがあるか否かを判定する(ステップS84)。書換可能なソフトウェアがないと判定した場合(ステップS84のNO)、ナビゲーション装置40は、ステップS83の処理により検索された駐車場、すなわち現在の自動運転性能により駐車可能な駐車場を表示して(ステップS85)、図10に示す駐車場検索処理を終了する。ステップS85において、ナビゲーション装置40は、例えば、検索された現在の自動運転性能により駐車可能な駐車場をユーザが識別可能な状態で入出力デバイス42のディスプレイに表示する。
【0160】
一方、書換可能なソフトウェアがあると判定した場合(ステップS84のYES)、ナビゲーション装置40は、そのソフトウェアを用いて書換処理を行った場合の書換後の車両Mの自動運転性能を示す情報をソフトウェア配信サーバ500から取得する(ステップS86)。
【0161】
つぎに、ナビゲーション装置40は、ステップS82の処理により取得された現在の自動運転性能を示す情報と、ステップS85の処理により取得された書換後の自動運転性能を示す情報とに基づいて、ソフトウェアの書き換えにより車両Mの自動運転性能が変化するか否かを判定する(ステップS87)。
【0162】
ソフトウェアの書き換えにより車両Mの自動運転性能が変化しないと判定した場合(ステップS87のNO)、ナビゲーション装置40は、ステップS85の処理へ移行する。一方、ソフトウェアの書き換えにより車両Mの自動運転性能が変化すると判定した場合(ステップS87のYES)、ナビゲーション装置40は、書換後の車両Mの自動運転性能、すなわち変化後の自動運転性能により駐車可能な駐車場を検索する(ステップS88)。ステップS88において、ナビゲーション装置40は、例えば、ユーザにより設定された目的地周辺の駐車場のうち、変化後の自動運転性能により駐車可能な駐車場を検索する。
【0163】
そして、ナビゲーション装置40は、ステップS83により検索された現在の自動運転性能により駐車可能な駐車場と、ステップS88により検索された変化後の自動運転性能により駐車可能な駐車場とを区別して表示して(ステップS89)、図10に示す駐車場検索処理を終了する。ステップS89において、ナビゲーション装置40は、例えば、検索された現在の自動運転性能により駐車可能な駐車場と、検索された変化後の自動運転性能により駐車可能な駐車場とのそれぞれをユーザが識別可能な状態で入出力デバイス42のディスプレイに表示する。ステップS89の処理により表示される表示画面の一例は、図12などを用いて後述する。
【0164】
なお、ここではステップS81~S83の処理を行ってから、ステップS84以降の処理を行う例を説明したが、これに限らない。ステップS81~S83の処理と、ステップS84以降の処理とは、別々に行われてもよい。すなわち、ステップS81~S83の処理を行うことなく、ステップS84以降の処理を行ってもよい。
【0165】
[利用予約処理]
つぎに、ナビゲーション装置40が行う利用予約処理の一例について説明する。ナビゲーション装置40は、例えば、図10に示した駐車場検索処理によって検索された駐車場の表示を行った場合に、図11に示す利用予約処理を行う。
【0166】
図11に示すように、利用予約処理において、ナビゲーション装置40は、例えば、前述したステップS85の処理、またはステップS89の処理によって表示された駐車場のうちのいずれかの駐車場がユーザによって選択されたか否かを判定する(ステップS91)。駐車場を選択する操作がなかった場合(ステップS91のNO)、ナビゲーション装置40は、ステップS91の処理を繰り返す。
【0167】
いずれかの駐車場を選択する操作があった場合(ステップS91のYES)、ナビゲーション装置40は、選択された駐車場はソフトウェアの書き換えが必要な駐車場であるか否かを判定する(ステップS92)。例えば、ナビゲーション装置40は、選択された駐車場に駐車するために必要な自動運転性能が車両Mの現在の自動運転性能よりも高い場合に、ステップS92において肯定判定する。一方、ナビゲーション装置40は、選択された駐車場に駐車するために必要な自動運転性能が車両Mの現在の自動運転性能と同等かそれよりも低い場合に、ステップS92において否定判定する。
【0168】
選択された駐車場がソフトウェアの書き換えが不要な駐車場であると判定した場合(ステップS92のNO)、ナビゲーション装置40は、ステップS96の処理へ移行する。一方、選択された駐車場がソフトウェアの書き換えが必要な駐車場であると判定した場合(ステップS92のYES)、ナビゲーション装置40は、ソフトウェアの書き換えが必要である旨をユーザに報知する(ステップS93)。
【0169】
ステップS93において、ナビゲーション装置40は、例えば、「その駐車場に駐車するためにはソフトウェアの書き換えが必要です。ソフトウェアを書き換えますか?」といったメッセージや、「はい」および「いいえ」のそれぞれに対応する操作ボタンを入出力デバイス42のディスプレイに表示する。
【0170】
そして、ナビゲーション装置40は、ソフトウェアを書き換える旨の操作、すなわち書換処理を実行する旨の操作があったか否かを判定する(ステップS94)。ステップS94において、ナビゲーション装置40は、例えば、ステップS93の処理により表示された「はい」に対応する操作ボタンが操作されたかを判定する。
【0171】
ナビゲーション装置40は、ソフトウェアを書き換えない旨の操作があった場合(ステップS94のNO)、すなわちステップS93の処理により表示された「いいえ」に対応する操作ボタンが操作された場合には、図11に示す利用予約処理を終了する。この場合には、例えば、後述するステップS96の処理が行われないため、ユーザは選択した駐車場の利用予約を行えない(すなわちその駐車場を利用できない)ようになっている。
【0172】
一方、ナビゲーション装置40は、ソフトウェアを書き換える旨の操作があった場合(ステップS94のYES)、すなわちステップS93の処理により表示された「はい」に対応する操作ボタンが操作された場合には、所定の有効期間選択画面を入出力デバイス42のディスプレイなどに表示する(ステップS95)。そして、ナビゲーション装置40は、この有効期間選択画面を介して、書き換えたソフトウェアについての有効期間をユーザに入力させる。
【0173】
より具体的には、有効期間選択画面において、ナビゲーション装置40は、「ソフトウェアの有効期間を選んでください」といったメッセージを表示するとともに、「1日(価格:500円)」および「1年(価格:5000円)」のそれぞれに対応する操作ボタンを入出力デバイス42のディスプレイに表示し、これらの操作ボタンを用いてユーザが所望の有効期間を入力させる。
【0174】
そして、ナビゲーション装置40は、車両ID、入場予定日時および退場予定日時などを入力させる利用予約画面を入出力デバイス42のディスプレイなどに表示し(ステップS96)、この利用予約画面を介して、選択された駐車場についての利用予約をユーザに行わせて、図11に示す利用予約処理を終了する。
【0175】
[ナビゲーション装置の表示画面の一例]
つぎに、図12を参照して、ナビゲーション装置40が前述したステップS89の処理により表示する表示画面の一例を説明する。図12に示すように、ナビゲーション装置40は、入出力デバイス42のディスプレイDに表示させる地図上において、現在の自動運転性能により駐車可能な駐車場(ステップS83の処理により検索された駐車場)に対応する位置には、第1アイコンIc1(例えば黄色のアイコン)を表示する。一方、ナビゲーション装置40は、この地図上において、変化後の自動運転性能により駐車可能な駐車場(ステップS87の処理により検索された駐車場)に対応する位置には、第1アイコンIc1とは異なる種類の第2アイコンIc2(例えば赤色のアイコン)を表示する。
【0176】
したがって、ユーザは、ディスプレイDに表示された第1アイコンIc1および第2アイコンIc2を参照することで、現在の自動運転性能により駐車可能な駐車場と、検索された変化後の自動運転性能により駐車可能な駐車場とを識別することができるとともに、それぞれの駐車場の位置を把握することができる。図12に示した例の場合、ユーザは、車両Mのソフトウェアを書き換えることにより、目的地に近接(例えば隣接)する駐車場に駐車できるようになることを知ることができる。
【0177】
また、図12に示すように、ナビゲーション装置40は、ソフトウェアを書き換えることにより第2アイコンIc2の駐車場に駐車できるようになる旨を案内するメッセージMsをディスプレイDに表示させてもよい。これにより、ユーザは、ソフトウェアを書き換えることにより第2アイコンIc2の駐車場に駐車できることを簡単に知ることができる。
【0178】
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。
例えば、前述した実施形態では、第1性能取得部44、第2性能取得部45および処理部46をナビゲーション装置40に設けて、車両Mが駐車可能な駐車場を報知する報知装置をナビゲーション装置40により実現する例を説明したが、これに限らない。例えば、第1性能取得部44、第2性能取得部45および処理部46を端末装置300に設けて、車両Mが駐車可能な駐車場を報知する報知装置を端末装置300により実現してもよい。また、同様に、車両Mが駐車可能な駐車場を報知する報知装置を自動運転制御装置100により実現してもよい。このようにした場合、自動運転制御装置100は、例えば、入出力デバイス20のディスプレイなどを用いて車両Mが駐車可能な駐車場を報知すればよい。
また、前述した実施形態では、駐車場PAで書換処理を実行する例を説明したが、これに限らない。書換処理を実行する場所は、車両Mが計画的に駐車(停止)され、且つ、ソフトウェア書換装置60がその駐車予定時間(停止予定時間)を示す情報を取得可能な場所であればよく、駐車場PAのような公共の駐車場に限らず、個人の自宅の駐車場などであってもよい。
また、前述した実施形態では、移動体を車両とした例を説明したが、これに限らない。本発明の思想は、車両に限らず、駆動源を備えて駆動源の動力により移動可能なロボット、船舶、航空機などにも適用することができる。また、同様に、収容領域は、格納庫、停泊場、駐機場(エプロン)などであってもよい。
【0179】
本明細書には少なくとも以下の事項が記載されている。なお、括弧内には、前述した実施形態において対応する構成要素等を示しているが、これに限定されるものではない。
【0180】
(1) 移動体(車両M)を収容可能な収容領域(駐車場PA)を報知する報知装置(ナビゲーション装置40)であって、
前記収容領域には、収容可能な前記移動体の性能が予め定められており、
前記移動体の現在の性能に基づいて、前記現在の性能により前記移動体を収容可能な第1収容領域を判断する第1判断部(報知部47)と、
前記移動体のソフトウェアを書き換え後の性能に基づいて、前記書き換え後の性能により前記移動体を収容可能な第2収容領域を判断する第2判断部(報知部47)と、
前記第1収容領域と前記第2収容領域とを区別可能に報知する報知部(報知部47)と、
を備える、報知装置。
【0181】
(1)によれば、移動体の現在の性能により収容可能な第1収容領域と、移動体のソフトウェアを書き換え後の性能により収容可能な第2収容領域とを区別可能に報知するので、移動体のソフトウェアを書き換えることによって収容可能な収容領域がどのように変化するのかを移動体のユーザに報知でき、移動体のソフトウェアの書き換えを促すことができる。
【0182】
(2) (1)に記載の報知装置であって、
前記報知部は、前記移動体を収容可能な収容領域を検索する操作が行われた場合に、前記第1収容領域と前記第2収容領域とを区別可能に報知する、報知装置。
【0183】
(2)によれば、移動体を収容可能な収容領域を検索する操作が行われた場合に、第1収容領域と第2収容領域とを区別可能に報知するので、移動体を収容可能な収容領域に対するユーザの関心があるタイミングで上記の報知を行うことができる。すなわち、上記の報知を効果的に行うことができ、移動体のソフトウェアの書き換えを促すことができる。
【0184】
(3) (1)又は(2)に記載の報知装置であって、
前記収容領域は、前記移動体が自動移動可能な領域であり、
前記ソフトウェアは、前記移動体の自動移動に関するソフトウェアである、報知装置。
【0185】
(3)によれば、移動体の自動移動に関するソフトウェアの書き換えを促すことができる。
【0186】
(4) (3)に記載の報知装置であって、
前記移動体が前記第1収容領域に収容されている際に前記ソフトウェアを書き換える場合に、前記ソフトウェアの書き換え後に前記移動体を前記第2収容領域に移動させるか否かの操作を行わせる、報知装置。
【0187】
(4)によれば、移動体が第1収容領域に収容されている際にソフトウェアを書き換える場合に、該ソフトウェアの書き換え後に移動体を第2収容領域に移動させるか否かの操作をユーザに行わせるので、ユーザの利便性の向上を図ることができる。
【0188】
(5) (1)~(4)のいずれかに記載の報知装置であって、
前記第2収容領域は、前記第1収容領域よりも前記移動体のタスクが多い収容領域である、報知装置。
【0189】
(5)によれば、移動体のソフトウェアを書き換えることによって収容可能となるタスクの多い第2収容領域をユーザに報知できる。
【0190】
(6) (1)~(5)のいずれかに記載の報知装置であって、
前記ソフトウェアを書き換える場合に、前記ソフトウェアの有効期間を第1期間とするか前記第1期間よりも長い第2期間とするかの操作を行わせる、報知装置。
【0191】
(6)によれば、ソフトウェアを書き換える場合に、該ソフトウェアの有効期間を第1期間とするか第2期間とするかの操作を行わせるので、ユーザが所望する有効期間の設定を可能にし、ユーザの利便性を向上させることができる。
【符号の説明】
【0192】
40 ナビゲーション装置(報知装置)
47 報知部
M 車両(移動体)
PA 駐車場
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12