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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-06
(45)【発行日】2023-12-14
(54)【発明の名称】電気接続構造
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/187 20060101AFI20231207BHJP
   H02G 15/10 20060101ALI20231207BHJP
   H01R 31/06 20060101ALI20231207BHJP
   H01R 11/11 20060101ALI20231207BHJP
【FI】
H01R13/187 A
H02G15/10
H01R31/06 P
H01R11/11 G
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2021123528
(22)【出願日】2021-07-28
(65)【公開番号】P2023019062
(43)【公開日】2023-02-09
【審査請求日】2022-12-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000006895
【氏名又は名称】矢崎総業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002000
【氏名又は名称】弁理士法人栄光事務所
(72)【発明者】
【氏名】久保田 実
【審査官】松原 陽介
(56)【参考文献】
【文献】実開平06-019276(JP,U)
【文献】実開昭62-135374(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 13/187
H02G 15/10
H01R 31/06
H01R 11/11
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1ユニットに対して第2ユニットを装着することにより、前記第1ユニットに設けられた端子に前記第2ユニットに設けられた接続端子が電気的に接続される電気接続構造であって、
前記端子は、板状のタブを有し、
前記接続端子は、前記タブが挿し込まれる接続溝部が形成されたレセプタクルと、前記接続溝部の両内側面にそれぞれ設けられ、前記接続溝部に挿し込まれる前記タブの両面に弾性的に接触する複数のバネ接点と、を備え
前記第2ユニットとは別部材であるワイヤハーネスの電線の端部に、前記第2ユニットに設けられた前記接続端子とは別の前記接続端子が設けられ、別の前記接続端子を前記第1ユニットの前記端子に接続させることにより、別の前記接続端子が備える前記バネ接点が、前記第2ユニットに設けられた前記接続端子が接続される前記タブとは別の前記タブの両面に弾性的に接触され、
前記端子は、本体部と、一対の脚部と、一対のタブと、を備え、前記一対のタブは、前記本体部の前後の側縁で前記脚部と反対方向である上方へ屈曲されて延在されている、
電気接続構造。
【請求項2】
前記第2ユニットに設けられた前記接続端子が前記一対のタブの一方に接続され、前記電線に設けられた前記接続端子が前記一対のタブの他方に接続される、
請求項1に記載の電気接続構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両などに用いられる電気接続構造に関する。
【背景技術】
【0002】
車両には、バッテリなどの電源や多数の負荷が搭載されており、電源からの電力は、例えば電源ユニットやワイヤハーネスを介して各負荷へ供給される。
【0003】
特許文献1には、外部電源から電池へ充電を行う充電装置と、電池の電流を直流から交流に変換してモータへ供給するインバータと、これらの電気的接続を中継するジャンクションボックスとを有する電気接続構造が開示されている。この電気接続構造では、インバータとジャンクションボックスが、仕切り部材に設けられた開口部を貫くバスバを介して接続される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2017-121178号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記の電気接続構造では、インバータとジャンクションボックスとを接続するバスバをそれぞれインバータの端子部及びジャンクションボックスの端子部へボルトによって締結して接続している。このため、接続作業に手間がかかり、しかも、ボルトを締結する際に煩雑なトルク管理を要することとなる。
【0006】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ユニット同士を容易に電気的に接続することが可能な電気接続構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前述した目的を達成するために、本発明に係る電気接続構造は、下記を特徴としている。
【0008】
第1ユニットに対して第2ユニットを装着することにより、前記第1ユニットに設けられた端子に前記第2ユニットに設けられた接続端子が電気的に接続される電気接続構造であって、
前記端子は、板状のタブを有し、
前記接続端子は、前記タブが挿し込まれる接続溝部が形成されたレセプタクルと、前記接続溝部の両内側面にそれぞれ設けられ、前記接続溝部に挿し込まれる前記タブの両面に弾性的に接触する複数のバネ接点と、を備え
前記第2ユニットとは別部材であるワイヤハーネスの電線の端部に、前記第2ユニットに設けられた前記接続端子とは別の前記接続端子が設けられ、別の前記接続端子を前記第1ユニットの前記端子に接続させることにより、別の前記接続端子が備える前記バネ接点が、前記第2ユニットに設けられた前記接続端子が接続される前記タブとは別の前記タブの両面に弾性的に接触され、
前記端子は、本体部と、一対の脚部と、一対のタブと、を備え、前記一対のタブは、前記本体部の前後の側縁で前記脚部と反対方向である上方へ屈曲されて延在されている、
電気接続構造。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ユニット同士を容易に電気的に接続することが可能な電気接続構造を提供できる。
【0010】
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、本実施形態に係る電気接続構造を備えた電源ユニット、ジャンクションボックス及びワイヤハーネスの斜視図である。
図2図2は、ジャンクションボックス及びワイヤハーネスが組付けられた電源ユニットの斜視図である。
図3図3は、端子及び接続端子の非接続状態における斜視図である。
図4図4は、端子及び接続端子の接続状態における斜視図である。
図5図5は、タブ及びレセプタクルの構造を説明するタブ及びレセプタクルの側断面図である。
図6図6は、中央で破断させたレセプタクルの斜視図である。
図7図7は、端子への接続端子の接続前の斜視図である。
図8図8は、端子への接続端子の接続途中の斜視図である。
図9図9は、端子への接続端子の接続状態の斜視図である。
図10図10は、タブとレセプタクルとの接続途中の側断面図である。
図11図11は、タブとレセプタクルとの接続状態の側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明に関する具体的な実施形態について、各図を参照しながら以下に説明する。
【0013】
図1は、本実施形態に係る電気接続構造を備えた電源ユニット、ジャンクションボックス及びワイヤハーネスの斜視図である。図2は、ジャンクションボックス及びワイヤハーネスが組付けられた電源ユニットの斜視図である。
【0014】
図1及び図2に示すように、本実施形態に係る電気接続構造は、電源ユニット(第1ユニット)10に対して接続相手を電気的に接続する接続構造である。本例では、電源ユニット10は、例えば、自動車等の車両に搭載されるDC/DCコンバータである。電源ユニット10には、接続相手としてジャンクションボックス(第2ユニット)30及びワイヤハーネス40が接続される。
【0015】
電源ユニット10は、ハウジング11を有しており、このハウジング11内に、電源回路が内蔵されている。ハウジング11は、ケース12と、カバー13とを有しており、ケース12の上部にカバー13が被せられて装着される。
【0016】
また、電源ユニット10は、端子台15を備えている。端子台15は、ハウジング11のケース12に組付けられている。この端子台15は、複数(本例では3つ)の接続部16を有しており、これらの接続部16には、それぞれ端子20が設けられている。これらの端子20は、ハウジング11内に設けられた回路基板(図示略)に接続されている。
【0017】
ジャンクションボックス30は、ハウジング31を有しており、このハウジング31内に、回路基板32が収容されている。このジャンクションボックス30は、接続端子部33を備えており、この接続端子部33には、複数(本例では3つ)の接続端子50が収容されている。これらの接続端子50は、ハウジング31内に収容された回路基板32に電気的に接続されている。
【0018】
このジャンクションボックス30は、電源ユニット10に対して、その上方側から装着されるようになっている(図2参照)。そして、このジャンクションボックス30を電源ユニット10に装着させることにより、接続端子部33が電源ユニット10の端子台15に組付けられる。これにより、ジャンクションボックス30の接続端子50が電源ユニット10の端子台15に設けられた端子20に電気的に接続される。
【0019】
電源ユニット10のハウジング11とジャンクションボックス30のハウジング31との間には、例えば、スナップフィット等の係止構造(図示略)が設けられている。これにより、電源ユニット10にジャンクションボックス30を装着すると、電源ユニット10のハウジング11にジャンクションボックス30のハウジング31が係止され、ハウジング31内の接続端子50と電源ユニット10の端子台15の端子20との電気的な接続状態が維持される。なお、ジャンクションボックス30を電源ユニット10に装着した状態で電源ユニット10のハウジング11にジャンクションボックス30のハウジング31をネジ止めして固定してもよい。
【0020】
ワイヤハーネス40は、複数本(本例では3本)の電力線からなる電線41を備えている。電線41は、導体42の周囲を絶縁性樹脂からなる外被43で覆った絶縁電線である。これらの電線41には、その端部に、ハウジング44が組付けられている。ハウジング44には、複数(本例では3つ)の接続端子50が収容されている。これらの接続端子50には、端部で露出された電線41の導体42が、例えば、ハンダ付けや超音波接合によって接続されている。
【0021】
このワイヤハーネス40のハウジング44は、図2に示すように、電源ユニット10に対して、その上方側から装着される。そして、このワイヤハーネス40のハウジング44を電源ユニット10に装着させることにより、ハウジング44内の接続端子50が電源ユニット10の端子台15に設けられた端子20に電気的に接続される。
【0022】
電源ユニット10のハウジング11とワイヤハーネス40のハウジング44との間にも、例えば、スナップフィット等の係止構造(図示略)が設けられている。これにより、電源ユニット10にワイヤハーネス40のハウジング44を装着すると、電源ユニット10のハウジング11にワイヤハーネス40のハウジング44が係止され、ハウジング44内の接続端子50と電源ユニット10の端子台15の端子20との電気的な接続状態が維持される。なお、ワイヤハーネス40のハウジング44を電源ユニット10に装着した状態で電源ユニット10のハウジング11にワイヤハーネス40のハウジング44をネジ止めして固定してもよい。
【0023】
図3~4は、端子及び接続端子の構造を説明する図であって、図3は非接続状態における斜視図、図4は接続状態における斜視図である。図3図4を参照しながら端子20及び接続端子50について説明する。
【0024】
図3及び図4に示すように、端子20は、例えば、銅または銅合金等の導電性金属板からなるもので、プレス加工によって形成されている。端子20は、本体部21と、一対の脚部22と、一対のタブ23と、を有している。
【0025】
本体部21は、板状に形成されている。脚部22は、本体部21の左右の側縁に形成され、タブ23は、本体部21の前後の側縁に形成されている。
【0026】
脚部22は、本体部21の左右の側縁で下方へ屈曲されており、その端部には、下方へ突出する複数のピン25が形成されている。脚部22に形成されたピン25は、電源ユニット10のハウジング11内に収容される回路基板に形成されたスルーホール(図示略)に挿し込まれて固定される。脚部22のピン25は、回路基板の導体パターンにハンダ付けされて電気的に接続される。
【0027】
タブ23は、本体部21の前後の側縁で、脚部22と反対方向である上方へ屈曲されて延在されている。タブ23は、その端部における両側面が、先端へ向かって次第に厚さ方向の中央へ傾斜するテーパ面26を有している。
【0028】
接続端子50は、連結板51と、レセプタクル52と、を有している。連結板51は、例えば、銅または銅合金等の導電性金属板からなるもので、その端部に、ネジ53が挿通可能な挿通孔54が形成されている。レセプタクル52は、例えば、銅または銅合金等の導電性金属材料から形成されたものでブロック状に形成されている。このレセプタクル52には、その上部にネジ孔(図示略)が形成されており、このネジ孔には、連結板51の挿通孔54に挿し込んだネジ53がねじ込まれる。これにより、レセプタクル52は、ネジ53によって連結板51の端部に締結固定されて電気的に接続されている。
【0029】
ジャンクションボックス30では、接続端子50は、ハウジング31内に収容された回路基板32に連結板51が固定されて回路基板32の導体パターンと電気的に接続される。また、ワイヤハーネス40では、接続端子50は、電線41の導体42が連結板51に接合されて電気的に接続されている。
【0030】
図5は、タブ及びレセプタクルの構造を説明するタブ及びレセプタクルの側断面図である。図6は、中央で破断させたレセプタクルの斜視図である。
【0031】
図5に示すように、レセプタクル52は、接続溝部61を有している。接続溝部61は、レセプタクル52における連結板51との固定側と反対側で開放されており、端子20のタブ23の厚みよりも僅かに大きな溝幅を有している。レセプタクル52には、接続溝部61の対向する内側面62の間に端子20のタブ23が挿し込まれる。接続溝部61の対向する内側面62には、その接続溝部61の開放端に、先端へ向かって次第に外側へ傾斜するガイド面63が形成されている。
【0032】
図6に示すように、レセプタクル52は、複数のバネ接点71を有している。これらのバネ接点71は、バネ鋼を棒状に形成したもので、接続溝部61の対向する内側面62に複数本(本例では4本)ずつ取り付けられている。
【0033】
接続溝部61の内側面62には、装着凹部65が形成されており、バネ接点71は、接続溝部61に対するタブ23の挿抜方向に沿って配置されて装着凹部65に装着されている。装着凹部65には、底面と側面との隅部に係止溝部66が形成されており、バネ接点71は、その両端が係止溝部66に係止された状態で装着凹部65に並列に配置されている。この装着凹部65に装着されたバネ接点71は、それぞれ接続溝部61の中央へ向かって膨出されている。
【0034】
次に、端子20と接続端子50との接続について、電源ユニット10の端子台15へジャンクションボックス30を接続する場合を例にとって説明する。
図7~9は、端子への接続端子の接続の仕方を説明する図であって、図7は接続前の斜視図、図8は接続途中の斜視図、図9は接続状態の斜視図である。図10~11は、タブとレセプタクルとの接続の経過を示す図であって、図10は接続途中の側断面図、図11は接続状態の側断面図である。なお、上述した図5は、タブとレセプタクルとの接続前の側断面図に対応する。
【0035】
図7に示すように、電源ユニット10の端子台15の上方にジャンクションボックス30の接続端子部33を配置させる。これにより、図5に示すように、接続端子部33の接続端子50のレセプタクル52を端子台15の端子20の各タブ23の上方位置に配置させる。
【0036】
図8に示すように、電源ユニット10に対してジャンクションボックス30を下方(図7における矢印A方向)へ移動させる。すると、図10に示すように、端子20のタブ23の先端部分が接続端子50のレセプタクル52の接続溝部61に入り込む。ここで、タブ23の先端は、先端へ向かって次第に厚さ方向の中央へ傾斜するテーパ面26を有し、レセプタクル52は、接続溝部61の開放端に、先端へ向かって次第に外側へ傾斜するガイド面63を有している。したがって、タブ23は、テーパ面26がガイド面63によってガイドされることにより、レセプタクル52の接続溝部61へ円滑に案内される。
【0037】
図9に示すように、電源ユニット10に対してジャンクションボックス30を下方(図8における矢印B方向)へ押し込み、完全嵌合させる。すると、図11に示すように、端子20のタブ23が接続端子50のレセプタクル52の接続溝部61に挿し込まれる。これにより、接続溝部61の内側面62に設けられて接続溝部61の中央へ向かって膨出されている複数のバネ接点70が外側へ押圧されて弾性変形されることにより、これらのバネ接点70がタブ23の両面に弾性的に接触する。したがって、複数のバネ接点70を介してタブ23とレセプタクル52とが導通し、端子20と接続端子50とが電気的に接続される。
【0038】
以上のように、本実施形態に係る電気接続構造によれば、電源ユニット10に対してジャンクションボックス30を装着することにより、電源ユニット10の端子20のタブ23がジャンクションボックス30の接続端子50に設けられたレセプタクル52の接続溝部61に挿し込まれる。すると、タブ23の両面にレセプタクル52の複数のバネ接点70が弾性的に接触する。これにより、手間のかかる締結作業やトルク管理を行うことなく、電源ユニット10の端子20とジャンクションボックス30の接続端子50とを低挿入力で容易に電気的に接続させることができる。また、タブ23の両面に複数のバネ接点70が接触する構造であるので、接触抵抗を抑えつつ接続箇所に大電流を流すことができる。
【0039】
また、電源ユニット10の端子20には、ワイヤハーネス40の電線41に設けられた接続端子50を接続させることもできる。そして、電源ユニット10の端子20にワイヤハーネス40の電線41の接続端子50を接続させることにより、電源ユニット10の端子20のタブ23が電線41の接続端子50に設けられたレセプタクル52の接続溝部61に挿し込まれる。すると、タブ23の両面にレセプタクル52の複数のバネ接点70が弾性的に接触する。これにより、手間のかかる締結作業やトルク管理を行うことなく、電源ユニット10の端子20にワイヤハーネス40の電線41の接続端子50を低挿入力で容易に電気的に接続させることができる。
【0040】
このように、電源ユニット10の端子20は、一対のタブ23を有しているので、電源ユニット10の端子20の一対のタブ23にジャンクションボックス30及び電線41の両方の接続端子50を接続することができる。
【0041】
なお、レセプタクル52に設けるバネ接点70としては、湾曲させた幅広の板状に形成されたリーフ型、または、湾曲させた幅広の板状部分に複数のスリットを形成した櫛歯型などであってもよい。
【0042】
尚、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
【0043】
ここで、上述した本発明の実施形態に係る電気接続構造の特徴をそれぞれ以下[1]~[3]に簡潔に纏めて列記する。
[1] 第1ユニット(電源ユニット10)に対して第2ユニット(ジャンクションボックス30)を装着することにより、前記第1ユニット(電源ユニット10)に設けられた端子(20)に前記第2ユニット(ジャンクションボックス30)に設けられた接続端子(50)が電気的に接続される電気接続構造であって、
前記端子(20)は、板状のタブ(23)を有し、
前記接続端子(50)は、前記タブ(23)が挿し込まれる接続溝部(61)が形成されたレセプタクル(52)と、前記接続溝部(61)の両内側面(62)にそれぞれ設けられ、前記接続溝部(61)に挿し込まれる前記タブ(23)の両面に弾性的に接触する複数のバネ接点(70)と、
を備える電気接続構造。
【0044】
上記[1]の構成の電気接続構造によれば、第1ユニットに対して第2ユニットを装着することにより、第1ユニットの端子のタブが第2ユニットの接続端子に設けられたレセプタクルの接続溝部に挿し込まれる。すると、タブの両面にレセプタクルの複数のバネ接点が弾性的に接触する。これにより、手間のかかる締結作業やトルク管理を行うことなく、第1ユニットの端子と第2ユニットの接続端子とを低挿入力で容易に電気的に接続させることができる。また、タブの両面に複数のバネ接点が接触する構造であるので、接触抵抗を抑えつつ接続箇所に大電流を流すことができる。
【0045】
[2] ワイヤハーネス(40)の電線(41)の端部に前記接続端子(50)が設けられ、前記接続端子(50)を前記第1ユニット(電源ユニット10)の前記端子(20)に接続させることにより、前記レセプタクル(52)の前記バネ接点(70)が前記タブ(23)の両面に弾性的に接触される、
上記[1]に記載の電気接続構造。
【0046】
上記[2]の構成の電気接続構造によれば、第1ユニットの端子にワイヤハーネスの電線に設けられた接続端子を接続させることにより、第1ユニットの端子のタブが電線の接続端子に設けられたレセプタクルの接続溝部に挿し込まれる。すると、タブの両面にレセプタクルの複数のバネ接点が弾性的に接触する。これにより、手間のかかる締結作業やトルク管理を行うことなく、第1ユニットの端子にワイヤハーネスの電線の接続端子を低挿入力で容易に電気的に接続させることができる。
【0047】
[3] 前記端子(20)は、一対の前記タブ(23)を有し、それぞれの前記タブ(23)に前記第2ユニット(ジャンクションボックス30)及び前記電線(41)に設けられた前記接続端子(50)が接続される、
上記[2]に記載の電気接続構造。
【0048】
上記[3]の構成の電気接続構造によれば、第1ユニットの端子の一対のタブに第2ユニット及び電線の両方の接続端子を接続することができる。
【符号の説明】
【0049】
10 電源ユニット(第1ユニット)
11 ハウジング
12 ケース
13 カバー
15 端子台
16 接続部
20 端子
21 本体部
22 脚部
23 タブ
25 ピン
26 テーパ面
30 ジャンクションボックス(第2ユニット)
31 ハウジング
32 回路基板
33 接続端子部
40 ワイヤハーネス
41 電線
42 導体
43 外被
44 ハウジング
50 接続端子
51 連結板
52 レセプタクル
61 接続溝部
62 内側面
63 ガイド面
65 装着凹部
66 係止溝部
70 バネ接点
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11