(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-06
(45)【発行日】2023-12-14
(54)【発明の名称】送金のための情報流通方法及び電子装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 20/10 20120101AFI20231207BHJP
【FI】
G06Q20/10
(21)【出願番号】P 2022033551
(22)【出願日】2022-03-04
【審査請求日】2022-03-04
(32)【優先日】2021-06-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】520173565
【氏名又は名称】オーブック・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】OBOOK Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】王 俊凱
(72)【発明者】
【氏名】謝 宗翰
(72)【発明者】
【氏名】劉 之揚
(72)【発明者】
【氏名】林 維▲徳▼
(72)【発明者】
【氏名】林 易蓁
(72)【発明者】
【氏名】廖 峻▲徳▼
(72)【発明者】
【氏名】張 綱顯
(72)【発明者】
【氏名】陳 俊仁
(72)【発明者】
【氏名】翁 培軒
(72)【発明者】
【氏名】▲頼▼ 逸軒
(72)【発明者】
【氏名】林 明鴻
(72)【発明者】
【氏名】張 書銘
(72)【発明者】
【氏名】林 子皓
【審査官】福田 正悟
(56)【参考文献】
【文献】特表2021-511559(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0119925(US,A1)
【文献】特開2018-013966(JP,A)
【文献】特開2005-276012(JP,A)
【文献】特開2020-118686(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0363752(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2012/0123932(US,A1)
【文献】米国特許第09400976(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
送金のための情報流通方法であって、当該情報流通方法は、当該情報流通方法を実行する処理回路を少なくとも含む電子装置を用いることにより行われ、
支払情報を受信するステップと、
前記支払情報にしたがって、送金条件が満たされているかどうか判定するステップと、
前記送金条件が満たされているとの判定に対応して、前記支払情報におけるソースエンティティの送金元口座情報及び宛先エンティティの送金先口座情報を取得するステップと、
複数の実現可能なセクション、経路アルゴリズム、前記ソースエンティティの送金元口座情報及び前記宛先エンティティの送金先口座情報に従って、複数の実行可能な経路候補を特定するステップと、
前記支払情報に対応する所定の選択ルールに従って、前記複数の実行可能な経路候補から送金経路を決定するステップであって、前記送金経路は、前記ソースエンティティ及び前記宛先エンティティのうちの少なくとも一方を含む、ステップと、
前記送金経路に従って、前記ソースエンティティから前記宛先エンティティに支払情報を送信するステップであって、前記送金経路は複数のノードを含み、該複数のノードはブロックチェーンネットワーク内にあり、前記送金経路に従って、前記ソースエンティティから前記宛先エンティティに前記支払情報を送信するステップは、
前記送金経路の前記複数のノードに前記支払情報を順次送信するステップと、
ノード毎に、各ノードによって前記支払情報が受信された場合に、受信イベントを前記ブロックチェーンネットワークの分散台帳に記録し、前記ブロックチェーンネットワーク内の各ノードに前記受信イベントをブロードキャストするステップと、
ノード毎に、各ノードによって前記支払情報が次ノードに送信される場合、送信イベントを前記分散台帳に記録し、前記ブロックチェーンネットワーク内の各ノードに送信イベントをブロードキャストするステップと、を含む、ステップと、
を含み、
前記送金経路は銀行送金決済ネットワークサービスによって実施される所定の経路を含み
、前記宛先エンティティが該所定の経路上にない場合、
当該情報流通方法は、前記処理回路により、前記所定の経路の終点ノードと前記宛先エンティティの送金先口座情報に従ってバックエンド接続経路を決定するステップと、前記所定の経路の前記終点ノード及び前記バックエンド接続経路の各ノードにそれぞれ指示を送信するステップであって、各ノードに送信される該指示は、前記所定の経路の終点ノードから前記宛先エンティティを含む前記バックエンド接続経路を突き止めるために各ノードのためのネクストホップ情報を含む、ステップと、前記所定の経路及び前記バックエンド接続経路を介して、前記ソースエンティティから前記宛先エンティティに前記支払情報を送信するステップと、をさらに含む、情報流通方法。
【請求項2】
前記所定の選択ルールは前記実行可能な候補の取引手数料及び手数料閾値に関連し、前記支払情報に対応する前記所定の選択ルールに従って、前記複数の実行可能な経路候補から前記送金経路を決定するステップは、
各実行可能な経路候補の取引手数料の合計を前記手数料閾値と比較することと、
前記実行可能な経路候補から、取引手数料の合計が前記手数料閾値未満の実行可能な経路候補を選択し、選択された、取引手数料の合計が前記手数料閾値未満の実行可能な経路候補を前記送金経路として決定することと、
を含む、請求項1に記載の情報流通方法。
【請求項3】
前記ソースエンティティが前記所定の経路上にない場合、前記情報流通方法は、
前記処理回路により、前記ソースエンティティの送金元口座情報及び前記所定のパスの始点ノードに従っ
てフロントエンド接続経路を決定するステップと、
前記所定の経路の始点ノード及び前記フロントエンド接続経路の各ノードにそれぞれ表示を送信するステップであって、各ノードに送信される
該表示は、前記所定の経路の始点ノードから前記ソースエンティティを含む前記フロントエンド接続経路を突き止めるために各ノードのためのネクストホップ情報を含む、ステップと、
前記フロントエンド接続経路及び前記所定の経路を介して、前記ソースエンティティから前記宛先エンティティに前記支払情報を送信するステップと、
をさらに含む、請求項1に記載の情報流通方法。
【請求項4】
前記宛先エンティティは前記ブロックチェーンネットワーク内にあり、前記情報流通方法は、
前記宛先エンティティによって前記支払情報が受信された場合に、前記ブロックチェーンネットワークの分散台帳に成功した送信イベントを記録し、前記ブロックチェーンネットワーク内の各ノードに成功した送信イベントをブロードキャストするステップ、
をさらに含む、請求項1に記載の情報流通方法。
【請求項5】
電子装置であって、
命令を実行するように構成された処理回路と、
前記処理回路に連結され、前記処理回路によって実行される前記命令を記憶する記憶装置と、
を含み、
前記命令は、
支払情報を受信するステップと、
前記支払情報に従って、送金条件が満たされているかどうか判定するステップと、
前記送金条件が満たされているとの判定に対応して、前記支払情報におけるソースエンティティの送金元口座情報及び宛先エンティティの送金先口座情報を取得するステップと、
複数の実現可能なセクション、経路アルゴリズム、前記ソースエンティティの送金元口座情報及び前記宛先エンティティの送金先口座情報に従って、複数の実行可能な経路候補を特定するステップと、
前記支払情報に対応する所定の選択ルールに従って、前記複数の実行可能な経路候補から送金経路を決定するステップであって、前記送金経路は、前記ソースエンティティ及び前記宛先エンティティのうちの少なくとも一方を含む、ステップと、
前記送金経路に従って、前記ソースエンティティから前記宛先エンティティに前記支払情報を送信するステップであって、前記送金経路は複数のノードを含み、該複数のノードはブロックチェーンネットワーク内にあり、前記送金経路に従って、前記ソースエンティティから前記宛先エンティティに前記支払情報を送信するステップは、
前記送金経路の前記複数のノードに前記支払情報を順次送信するステップと、
ノード毎に、各ノードによって前記支払情報が受信された場合に、受信イベントを前記ブロックチェーンネットワークの分散台帳に記録し、前記ブロックチェーンネットワーク内の各ノードに前記受信イベントをブロードキャストするステップと、
ノード毎に、各ノードによって前記支払情報が次のノードに送信される場合、送信イベントを前記分散台帳に記録し、前記ブロックチェーンネットワーク内の各ノードに前記送信イベントをブロードキャストするステップと、を含む、ステップと、
を含み、
前記送金経路は銀行送金決済ネットワークサービスによって実施される所定の経路を含み
、
前記命令は、前記宛先エンティティが該所定の経路上にない場合、
前記処理回路により前記所定の経路の終点ノードと前記宛先エンティティの送金先口座情報に従ってバックエンド接続経路を決定するステップと、
前記所定の経路の前記終点ノード及び前記バックエンド接続経路の各ノードにそれぞれ表示を送信するステップであって、各ノードに送信される該表示は、前記所定の経路の終点ノードから前記宛先エンティティを含む前記バックエンド接続経路を突き止めるために各ノードのためのネクストホップ情報を含む、ステップと、
前記所定の経路及び前記バックエンド接続経路を介して、前記ソースエンティティから前記宛先エンティティに前記支払情報を送信するステップと、
をさらに含む、電子装置。
【請求項6】
前記所定の選択ルールは前記実行可能な候補の取引手数料及び手数料閾値に関連し、前記命令は、
各実行可能な経路候補の取引手数料の合計を前記手数料閾値と比較することと、
前記実行可能な経路候補から、取引手数料の合計が前記手数料閾値未満の実行可能な経路候補を選択し、選択された、取引手数料の合計が前記手数料閾値未満の実行可能な経路候補を前記送金経路として決定することと、
を含む、請求項
5に記載の電子装置。
【請求項7】
前記命令は、
前記ソースエンティティが前記所定の経路上にない場合、前記処理回路により、前記ソースエンティティの送金元口座情報及び前記所定のパスの始点ノードに従ってフロントエンド接続経路を決定するステップと、
前記所定の経路の始点ノード及び前記フロントエンド接続経路の各ノードにそれぞれ表示を送信するステップであって、各ノードに送信される
該表示は、前記所定の経路の始点ノードから前記ソースエンティティを含む前記フロントエンド接続経路を突き止めるために各ノードのためのネクストホップ情報を含む、ステップと、
前記フロントエンド接続経路及び前記所定の経路を介して、前記ソースエンティティから前記宛先エンティティに前記支払情報を送信するステップと、
をさらに含む、請求項
5に記載の電子装置。
【請求項8】
前記宛先エンティティは前記ブロックチェーンネットワーク内にあり、前記命令は、
前記宛先エンティティによって前記支払情報が受信された場合に、前記ブロックチェーンネットワークの分散台帳に成功した送信イベントを記録し、前記ブロックチェーンネットワーク内の各ノードに前記成功した送信イベントをブロードキャストするステップ、
をさらに含む、請求項
5に記載の電子装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報流通方法及び電子装置に関し、より具体的には送金のための情報流通方法及び電子装置に関する。
【背景技術】
【0002】
eコマース(eコマース)は、インターネットを通じた商品又はサービスの取引である。世界中でインターネットの普及が進むにつれて、インターネット上で提供される商品及びサービスが飛躍的に増加している。eコマースは全ての人にビジネスの範囲を広げた。eコマースプラットフォームは、小売業者又はベンダーが商品を販売するための店舗を作ることを可能にする。消費者は、ネットワークを介してeコマースプラットフォームに接続し、所望の商品を探すことができる。消費者は、eコマースプラットフォーム上で関心のある商品を購入し得る。取引が完了した後、消費者はeコマースプラットフォームに商品の代金を支払い得る。eコマースプラットフォームは顧客から支払いを受け得る。その後、eコマースプラットフォームは、決済識別コード(例えば、銀行識別コード(BIC)又はSWIFT(登録商標)コード)を用いた支払取引方法を使用して、販売事業者に決済を指示し得る。しかしながら、BIC/SWIFT(登録商標)コードを用いる典型的な支払取引方法は、送金のために長い処理時間を要し得る。加えて、eコマースプラットフォームは、支払を販売事業者に指示するために仮想カード番号(VCN)を用いる別の支払取引方法を用いり得る。しかしながら、VCNを用いる典型的な支払取引方法の取引手数料は高額であり得る。そのため、先行技術を改善する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
したがって、本発明の主たる目的は、上記の課題を解決するために、送金のための情報流通方法及び電子装置を提供することである。
【0004】
本発明の一実施形態によれば、送金のための例示の情報流通方法が開示される。送金のための例示の情報流通方法は、支払情報を受信するステップと、該支払情報に従って、送金条件が満たされているかどうか判定するステップと、送金条件が満たされているとの判定に対応して、支払情報におけるソースエンティティの送金元口座情報及び宛先エンティティの送金先口座情報を取得するステップと、ソースエンティティの送金元情報及び宛先エンティティの送金先口座情報に従って送金経路を決定するステップと、送金経路に従って、ソースエンティティから宛先エンティティに支払情報を送信するステップとを含む。
【0005】
本発明の一実施形態によれば、例示の電子装置が開示される。例示の電子装置は、命令を実行するように構成された処理回路と、前記処理回路に連結され、前記処理回路によって実行される前記命令を記憶する記憶装置と、を含み、前記命令は、支払情報を受信するステップと、支払情報に従って、送金条件が満たされているかどうか判定するステップと、送金条件が満たされているとの判定に対応して、支払情報におけるソースエンティティの送金元口座情報及び宛先エンティティの送金先口座情報を取得するステップと、ソースエンティティの送金元情報及び宛先エンティティの送金先口座情報に従って送金経路を決定するステップと、送金経路に従って、ソースエンティティから宛先エンティティに支払情報を送信するステップとを含む。
【0006】
本発明のこれら及び他の目的は、様々な図及び図面に示される好ましい実施形態の以下の詳細な説明を読んだ後に当業者に明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は本発明の一実施形態に係る電子装置を示す概略図である。
【
図2】
図2は、本発明の一実施形態に係る送金のための情報流通方法の手順のフロー図である。
【
図3】
図3は、本発明の代替の実施形態に係る送金経路を示す概略図である。
【
図4】
図4は、本発明の代替の実施形態に係る送金経路を示す概略図である。
【
図5】
図5は、本発明の代替の実施形態に係る送金経路を示す概略図である。
【
図6】
図6は、本発明の代替の実施形態に係る送金経路を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
特定の構成要素に言及するために、明細書及び下記の特許請求の範囲の全体にわたって特定の用語を用いる。当業者であれば理解するように、ハードウェア製造業者は、異なる名称で構成要素に言及し得る。本願では、機能ではなく名称が異なる構成要素を区別することを意図していない。以下の説明及び特許請求の範囲では、「含む」という用語はオープンエンド方式で用いられるため、「含むが、これに限定されない」と意味すると解釈すべきである。「連結」という用語は、間接的又は直接的な電気接続を意味することを意図している。したがって、ある装置が別の装置に連結されている場合、その接続は直接的な電気接続を介して又は他の装置及び接続を介して間接的な電気接続を介してなされ得る。
【0009】
本発明の一実施形態に係る電子装置1を示す概略図である
図1を参照されたい。電子装置1は、eコマースプラットフォームサーバ10、処理回路12及び記憶装置14を含む。顧客は、ネットワークを介してeコマースプラットフォームのeコマースプラットフォームサーバ10に来て、購入したい商品の販売事業者を見つけ得る。顧客は、eコマースプラットフォームサーバ10上で販売事業者の商品を購入し、eコマースプラットフォームに商品の代金を支払いうる。eコマースプラットフォームは、取引が完了した後に顧客から支払を受け得る。したがって、取引が完了した後に、eコマースプラットフォームは、販売された商品の代金を販売事業者に送金し得る。例えば、eコマースプラットフォームは、銀行Xの送金元口座22(例えば、プラットフォーム口座(例えば、eコマースプラットフォームの銀行口座とも呼ばれる))(ソースエンティティ)から銀行Yの送金先口座32(例えば、販売業者口座(販売業者プラットフォームの銀行口座とも呼ばれる))(宛先エンティティ)に支払額を送金し得る。処理回路12は、支払情報に従って送金経路を特定し、送金経路に従って送金元口座22の銀行Xから送金先口座32の銀行Yに支払情報を送信し、支払額に対応する資金が、銀行Xの送金元口座22から銀行Yの送金先口座32に送金されるように構成されている。
【0010】
電子装置1の動作の説明については、
図2を参照されたい。
図2は、本発明の一実施形態に係る送金のための情報流通方法の手順20のフロー図である。
図2のフローチャートは、
図1に示す電子装置1での動作に主に対応する。手順20は以下のステップを含む。
【0011】
ステップS200:開始。
【0012】
ステップS202:支払情報を受信する。
【0013】
ステップS204:支払情報に従って、送金条件が満たされているかどうか判定する。
【0014】
ステップS206:送金条件が満たされているとの判定に対応して、支払情報におけるソースエンティティの送金元口座情報及び宛先エンティティの送金先口座情報を取得する。
【0015】
ステップS208:ソースエンティティの送金元口座情報及び宛先エンティティの送金先口座情報に従って送金経路を決定する。
【0016】
ステップS210:送金経路に従って、ソースエンティティから宛先エンティティに支払情報を送信する。
【0017】
ステップS212:終了。
【0018】
手順20によれば、ステップS202で、処理回路12は、eコマースプラットフォームサーバ10から支払情報を受信するように構成されている。例えば、顧客がオンライン旅行代理店(OTA)プラットフォームでホテルの部屋を予約し、OTAプラットフォームにホテルの料金を支払うとする。取引が完了した後、OTAプラットフォーム(例えば、eコマースプラットフォームサーバ10)は、銀行Xの送金元口座22から銀行Yの送金先口座32への送金を通じて、取引の支払額をホテルのオーナーに送金し得る。eコマースプラットフォームサーバ10は支払情報を生成するように構成されている。支払情報は、支払金額、ソースエンティティの送金元情報、宛先エンティティの送金先口座情報、特定支出表示、受領情報、注文内容、注文番号、注文完了日、支払情報を送信するためのIPアドレス、備考等を含み得る。ソースエンティティの送金元情報は、国名、銀行名、送金元口座番号、送金元口座名等の情報を含み得る。宛先エンティティの送金先口座情報は、国名、銀行名、送金先口座番号、送金先口座名等の情報を含み得る。eコマースプラットフォームサーバ10は、処理回路12に支払情報を提供するように構成されている。
【0019】
ステップS204では、eコマースプラットフォームサーバ10から支払情報を取得した後に、処理回路12は、支払情報が送金条件を満たしているかどうか判定するように構成されている。処理回路12は、支払情報を送金条件と比較し得る。支払情報に含まれる内容が送金条件に合致する場合、すなわち、送金条件を満たす場合、ステップS206が実行される。送金条件は予め設定されていてもよい。送金条件は、限定されないが、注文完了、イベント完了、指定時間、手動選択、支払充当要求のための手動トリガを含み得る。例えば、送金条件は、支払情報を受け取るとすぐに送金する旨の表示、支払情報を受け取った後の特定の日数内(又は後)に送金する旨の表示、注文完了日の後の特定の日数内(又は後)に送金する旨の表示、定期的な支払期日(例えば、毎月10日、20日又は30日、毎週末)に送金する旨の表示、必要な全ての情報が利用可能であること、受け取った充当の表示等を含み得る。
【0020】
例えば、送金条件は、注文完了日から7日後に送金する旨の表示を含み得る。支払情報は、2020年1月1日の注文完了日の情報を含み、今日は2020年1月10日である。処理回路12は、今日が注文完了日から少なくとも7日後であるかどうかを判定し得る。処理回路12は支払情報を分析し、支払情報に記録された注文完了日を取得し得る。したがって、処理回路12は今日(すなわち、2020年1月10日)が注文完了日(すなわち、2020年1月1日)から10日後であり、送金条件を満たすと判定し、ステップS206が実行される。すなわち、処理回路12は、支払情報に従って送金条件が満たされているかどうかを判定し得る。送金条件が満たされている場合、ステップS206が実行される。さらに、送金条件の数は、実際の要件に従って変更され且つ設計され得る。いくつかの送金条件が設定されている場合、全ての送金条件が満たさなければならず、ステップS206が実行される。ステップS204で送金条件が満たされていない場合、手順20が保留され、ステップS202に戻る。
【0021】
S206では、送金条件が満たされているとの判定に対応して、処理回路12は、支払情報におけるソースエンティティの送金元口座情報及び宛先エンティティの送金先口座情報を取得するように構成されている。例えば、処理回路12は、支払情報における銀行Xのプラットフォーム口座(すなわち、送金元口座22)情報及び銀行Yの販売事業者口座(すなわち、送金先口座32)情報を取得する。プラットフォーム口座情報は銀行Xのプラットフォーム口座を表す。販売事業者口座情報は銀行Yの販売事業者口座を表す。
【0022】
ステップS208では、処理回路12は、ソースエンティティの送金元口座情報(例えば、銀行Xのプラットフォーム口座情報)及び宛先エンティティの送金先口座情報(例えば、銀行Yの販売事業者口座情報)に従って、送金経路(送金ルートとも呼ばれる)を決定する。送金経路は複数のノードを含み得る。送金経路の各ノードは銀行エンティティを表し得る。送金経路は、ソースエンティティ及び宛先エンティティのうちの少なくとも1つを含み得る。一実施形態では、プラットフォーム口座情報は、銀行Xのプラットフォーム口座を示し、販売事業者口座情報は、銀行Yの販売事業者口座を示す。銀行X及び銀行Yが同じ国の同じ銀行の場合、銀行Xのプラットフォーム口座から銀行Yへの販売事業者口座への送金は、銀行内送金サービスを利用し得る。
図3に示すように、処理回路12は、ノードX(すなわち、銀行X)及びノードY(すなわち、銀行Y)を含む送金経路Pを決定し、ノードXがノードYに直接接続される。
【0023】
一実施形態では、銀行Xのプラットフォーム口座から銀行Yの販売事業者口座への送金が、異なる銀行における銀行間送金サービスを利用し得るか又は海外送金サービスを伴い得る。処理回路12は、銀行Xのプラットフォーム口座と銀行Yの販売事業者口座との間の複数の実行可能な経路候補を複数の実行可能なセクション、経路アルゴリズムに従って特定し得る。例えば、
図4に示すように、ノードXが銀行Xのプラットフォーム口座を表し、ノードYが銀行Yの販売事業者口座を表す。処理回路12によって実行可能な経路候補P1、P2、P3が特定される。実現可能な経路候補P1は、ノードX、A、B及びYを含む。実現可能な経路候補P2は、ノードX、A’、B’及びYを含む。実現可能な経路候補P3は、ノードX、A’、B’、C’及びYを含む。実現可能な経路候補の各ノードは対応する銀行エンティティを表し得る。処理回路12は、支払情報に対応する所定の選択ルールに従って、実現可能な経路候補から送金経路を決定し得る。所定の選択ルールは、限定されないが、実現可能な経路候補に対応する取引手数料及び処理時間のうちの少なくとも1つに関連し得る。
【0024】
例えば、処理回路12は、実現可能な経路候補に対応する取引手数料に従って、実現可能な経路候補からの送金経路を決定し得る。eコマースプラットフォームサーバ10は、実現可能な経路候補に対応する取引手数料を計算し、実行可能な経路候補に対応する取引手数料の情報を処理回路12に提供し得る。実行可能な経路候補に対応する取引手数料の情報を受信した後に、処理回路12は、取引手数料の合計が最も少ない実行可能な経路候補を送金経路として機能するように選択し得る。
図4に示すように、銀行Xのプラットフォーム口座から銀行Yの販売事業者口座への支払額に対応する送金のための銀行X、A、B及びYの取引手数料の合計(すなわち、実行可能な経路候補P1に対応する取引手数料の合計)が、送金額の1.5%であるとする。銀行Xのプラットフォーム口座から銀行Yの販売事業者口座への支払額に対応する送金のための銀行X、A’、B’及びYの取引手数料の合計(すなわち、実行可能な経路候補P2に対応する取引手数料の合計)が送金額の2%であるとする。銀行Xのプラットフォーム口座から銀行Yの販売事業者口座への支払額に対応する送金のための銀行X、A’、B’、C’及びYの取引手数料の合計(すなわち、実行可能な経路候補P3に対応する取引手数料の合計)が送金額の3%であるとする。したがって、処理回路12は、取引手数料の合計が最も少ない実行可能な経路候補P1を送金経路として機能するように選択し得る。
【0025】
例えば、処理回路12は、実行可能な経路候補に対応する取引手数料及び手数料閾値に従って、実行可能な経路候補から送金経路を決定し得る。一実施形態では、処理回路12は、各実行可能な経路候補の取引手数料の合計を手数料閾値と比較し得る。処理回路12は、実行可能な経路候補から、取引手数料の合計が手数料閾値未満の実行可能な経路候補を選択し、選択した、取引手数料の合計が手数料閾値未満の実行可能な経路候補を送金経路に決定し得る。例えば、処理回路12は、取引手数料の合計が手数料閾値未満の実行可能な経路候補を送金経路として機能するように選択し得る。例えば、
図4に示すように、処理回路12は、実行可能な経路候補P1に対応する取引手数料の合計の情報を、eコマースプラットフォームサーバ10から受信し得る。処理回路12は、実行可能な経路候補P1に対応する取引手数料の合計を、手数料閾値と比較し得る。実行可能な経路候補P1に対応する取引手数料の合計が、手数料閾値よりも小さい場合、処理回路12は実行可能な経路候補P1を送金経路に決定し得る。実行可能な経路候補P1に対応する取引手数料の合計が、手数料閾値以上の場合、処理回路12は特定期間待ち、実行可能な経路候補P2に対応する取引手数料の合計の情報をeコマースプラットフォームサーバ10から受信し得る。同様に、処理回路12は、実行可能な経路候補P2に対応する取引手数料の合計を、手数料閾値と比較し得る。実行可能な経路候補P2に対応する取引手数料の合計が、手数料閾値よりも小さい場合、処理回路12は実行可能な経路候補P2を送金経路に決定し得る。実行可能な経路候補P2に対応する取引手数料の合計が手数料閾値以上の場合、処理回路12は実行可能な経路候補P3に対応する取引手数料の合計の情報をeコマースプラットフォームサーバ10から受信し、実行可能な経路候補P3に対応する取引手数料の合計を手数料閾値と比較し得る。
【0026】
例えば、処理回路12は、実行可能な経路候補に対応する処理時間に従って、実行可能な経路候補から送金経路を決定し得る。eコマースプラットフォームサーバ10は、実行可能な経路候補に対応する処理時間を計算し、実行可能な経路候補に対応する処理時間の情報を処理回路12に提供し得る。処理回路12は、実行可能な経路候補に対応する処理時間の情報を受信した後に、処理時間の合計が最も短い実行可能な経路候補を、送金経路として機能するよう選択し得る。
【0027】
ステップS210では、処理回路12は、支払合計に対応する資金がソースエンティティの送金元口座から宛先エンティティの送金先口座に送金されるように、送金経路に従って、ソースエンティティの送金元口座から宛先エンティティの送金先口座に支払情報を送信する。例えば、処理回路12は、送金経路に従って、送金元口座22の銀行Xから送金先口座32の銀行Yに支払情報を送信する。したがって、支払情報に対応する送金処理の間、支払情報が銀行Xの送金元口座22から銀行Yの送金先口座32に送信されているため、支払情報に対応する資金が銀行Xの送金元口座22から銀行Yの送金先口座32に所定の経路を介して送金され得る。
【0028】
代替的な実施形態では、ステップS208で、送金経路は所定の経路を含み、宛先エンティティ(例えば、銀行Y)が所定の経路上にない場合がある。所定の経路での送金は、リップル、SBI送金、Visa、MasterCard等の銀行送金決済ネットワークサービスによって実施され得る。処理回路12は、所定の経路の終点ノード及び宛先エンティティの送金先口座情報(例えば、銀行Yの送金先口座32の情報)に従ってバックエンド接続経路を決定し得る。バックエンド接続経路の始端は所定経路の終点ノードであり得る。バックエンド接続パスの終点は宛先エンティティ(例えば、銀行Y)であり得る。さらに、ステップS210で、処理回路12は支払情報と、送金経路が所定の経路を含むという表示とを所定の経路の始点ノードに送信し、支払情報が所定の経路の始点ノードから所定の経路の終点ノードに送信されるようにしてもよい。処理回路12は、バックエンド接続経路の各ノード及び所定の経路の終点ノードに表示をそれぞれ送信してもよい。各ノードに送信される表示は、各ノードの次のホップ情報を含み得る。そのため、対応する表示を受信した各ノード(銀行エンティティ)は、次のホップ情報に従って送金すべき次のノード(次の銀行エンティティ)を識別し、許容し得る。また、支払情報を受信した場合、次のノードが識別されていることから、各ノードは次のノードに支払情報を送信し得る。そのため、支払情報に対応する送金処理の間に、対応する表示を受信した各ノード(銀行エンティティ)は、支払情報及び次のホップ情報に従って、支払情報に対応する資金を次の銀行エンティティに送金され得る。したがって、支払情報に対応する送金処理の間に、支払情報に対応する資金は、支払情報が所定の経路及びバックエンド接続経路を介してソースエンティティから宛先エンティティに送信されているため、支払情報に対応する資金がソースエンティティの送金元口座(例えば、銀行Xの送金元口座22)から宛先エンティティの送金先口座(例えば、銀行Yの送金先口座32)に送金され得る。
【0029】
例えば、
図5に示すように、ノードXは銀行Xのプラットフォーム口座を表し、ノードYは銀行Yの販売事業者口座を表す。送金経路Pは所定の経路PPを含む。所定の経路PPはノードX、A、B及びCを含む。所定経路PP上での送金は、リップル、SBI送金、Visa、MasterCard等の銀行送金決済ネットワークサービスによって実施され得る。
図5に示すように、所定の経路PPはノードYを含まない。すなわち、ノードY(すなわち、銀行Y)は所定の経路PP上にない。このような状況下では、処理回路12は、所定の経路PPの終点ノード(ノードC)と、銀行Yの販売事業者口座とに従ってバックエンド接続経路PBを決定する。バックエンド接続経路PBはノードC、D’、E’及びYを含む。処理回路12は、送金すべき次のノードはノードD’であることを示す表示をノードCに送信する。処理回路12は送金すべき次のノードはノードE’であることを示す表示をノードD’に送信する。処理回路12は、送金すべき次のノードはノードYであることを示す表示をノードE’に送信する。さらに、処理回路12は支払情報と、送金経路Pが所定の経路PPを含むことを示す表示とをノードXに送信する。支払情報は、所定の経路PPに従ってノードXからノードCに送信され得る。支払情報を受信した後、ノードCは処理回路12から送信された表示に従って、支払情報をノードD’に送信する。このように、ノードD’は支払情報をノードE’に送信し、ノードE’は支払情報をノードYに送信する。したがって、支払情報に対応する送金処理の間に、支払情報に対応する資金が、所定の経路PP及びバックエンド接続経路PBを介して銀行Xのプラットフォーム口座から銀行Yの販売事業者口に送金され得る。
代替的な実施形態では、ステップS208で、送金経路は所定の経路を含み、宛先エンティティは所定の経路上に存在しない場合がある。所定の経路での送金は、銀行送金決済ネットワークサービスによって実施され得る。処理回路12は、所定の経路の終点ノード及び宛先エンティティの送金先口座情報に従ってバックエンド接続経路を決定し得る。バックエンド接続経路の始端は、所定の経路の終点ノードであり得る。バックエンド接続経路の終端は宛先エンティティ(例えば、銀行Y)であり得る。また、ステップS210では、処理回路12は支払情報と、送金経路が所定の経路を含むことを示す表示とを、所定の経路の始点ノードに送信するため、支払情報が所定の経路の始点ノードから所定の経路の終点ノードに送信され得る。処理回路12は、バックエンド接続経路を示す表示を所定の経路の終点ノードに送信して、支払情報が所定の経路の終点ノードからバックエンド接続経路の終点ノードに送信されるようにしてもよい。したがって、支払情報に対応する送金処理の間に、支払情報が所定の経路及びバックエンド接続経路を介してソースエンティティから宛先エンティティに送信されているため、支払情報に対応する資金が所定の経路及びバックエンド接続経路を介して、ソースエンティティの送金元口座(例えば、銀行Xの送金元口座22)から宛先エンティティの送金先口座(例えば、銀行Yの送金先口座32)に送金され得る。
【0030】
例えば、
図5をさらに参照されたい。所定の経路PPでの送金は、リップル、SBI送金、Visa、MasterCard等の銀行送金ネットワークサービスによって実施され得る。処理回路12は、支払情報と、送金経路Pが所定の経路PPを含むことを示す表示とをノードXに送信する。支払情報は、所定の経路PPに従ってノードXからノードCに送信され得る。処理回路12は、バックエンド接続経路PBを示す表示をノードC(所定の経路PPの終点ノード)に送信し得る。支払情報は、バックエンド接続経路PBに従ってノードCからノードYに送信され得る。支払情報に対応する送金処理の間に、支払情報に対応する資金が、所定の経路PP及びバックエンド接続経路PBを介して銀行Xのプラットフォーム口座から銀行Yの販売事業者口座に送金され得る。
【0031】
代替的な実施形態では、ステップS208で、送金経路は所定の経路を含み、ソースエンティティ(例えば、銀行X)は所定の経路上に存在しない場合がある。所定の経路での送金は、リップル、SBI送金、Visa、MasterCard等の銀行送金決済ネットワークサービスによって実施され得る。処理回路12は、所定のパスの始点ノード及びソースエンティティの送金元口座情報(例えば、銀行Xの送金元口座22の情報)に従ってフロントエンド接続パスを決定し得る。フロントエンド接続経路の始端はソースエンティティ(例えば、銀行X)であり得る。フロントエンド接続経路の終端は所定経路の始点ノードであり得る。ステップS210で、処理回路12は、フロントエンド接続経路の始点ノードに支払情報を送信し得る。処理回路12は、フロントエンド接続経路の各ノード及び所定経路の始点ノードに表示をそれぞれ送信し得る。各ノードに送信される表示は、各ノードの次のホップ情報を含み得る。そのため、対応する表示を受信する各ノード(銀行エンティティ)は、次のホップ情報に従って送金されるべき次のノード(次の銀行ノード)を識別し、許容し得る。支払情報を受信すると、各ノードは、次のノードが識別されていることから次のノードに支払情報を送信するため、支払情報に対応する送金処理の間に、対応する表示を受信する各ノード(銀行エンティティ)は、支払情報に対応する資金を、支払情報及び次のホップ情報に従って次の銀行エンティティに送金し得る。そのため、支払情報は、フロントエンド接続経路の始点ノードから所定経路の始点ノードに送信され得る。処理回路12は、送金経路が所定の経路を含むことを示す表示を所定の経路の始点ノードに送信するため、支払情報が所定の経路の始点ノードから所定の経路の終点ノードに送信され得る。したがって、支払情報に対応する送金処理の間、支払情報がフロントエンド接続経路及び所定経路を介してソースエンティティから宛先エンティティに送信されているため、支払情報に対応する資金がフロントエンド接続経路及び所定経路を介してソースエンティティの送金元口座から宛先エンティティの送金先口座に送金され得る。
【0032】
例えば、
図6に示すように、ノードXは銀行Xのプラットフォーム口座を表し、ノードYは銀行Yの販売事業者口座を表わす。送金経路Pは所定の経路PPを含む。所定の経路PPはノードA、B、C及びYを含む。所定の経路PPでの送金は、リップル、SBI送金、Visa、MasterCard等の銀行送金ネットワークサービスによって実施され得る。
図6に示すように、所定の経路PPはノードXを含まない。すなわち、ノードX(すなわち、銀行X)は所定の経路PP上にない。そのような状況下では、処理回路12は、所定の経路PPの始点ノード(すなわち、ノードA)及び銀行Xのプラットフォーム口座に従ってフロントエンド接続経路PFを決定する。フロントエンド接続経路PFは、ノードX、D’、E’及びAを含む。処理回路12は、送金すべき次ノードはノードD’であることを示す表示をノードXに送信する。処理回路12は、送金すべき次ノードはノードE’であることを示す表示をノードD’に送信する。処理回路12は、送金すべき次ノードはノードAであることを示す表示をノードE’に送信する。さらに、処理回路12は支払情報と、送金経路Pが所定の経路PPを含むことを示す表示とをノードXに送信する。支払情報を受信した後で、ノードXは、処理回路12から送信された表示に従って、支払情報をノードD’に送信する。このように、ノードD’は支払情報をノードE’に送信し、ノードE’はノードAに支払情報を送信する。さらに、処理回路12は、送金経路Pが所定の経路PPであることを示す表示をノードAに送信する。所定の経路PPに従って、支払情報がノードAからノードYに送信され得る。したがって、支払情報に対応する送金処理の間に、支払情報に対応する資金が、フロントエンド接続経路PF及び所定の経路PPを介して、銀行Xのプラットフォーム口座から銀行Yの販売事業者口座に送金され得る。
【0033】
代替的な実施形態では、ステップS208で、送金経路は所定の経路を含み、ソースエンティティは所定の経路上に存在しない場合がある。所定の経路での送金は、銀行送金決済ネットワークサービスによって実施され得る。処理回路12は、所定のパスの始点ノード及びソースエンティティの送金元口座情報(例えば、銀行Xの送金元口座22の情報)に従ってフロントエンド接続経路を決定し得る。フロントエンド接続経路の始端はソースエンティティ(例えば、銀行X)であり得る。フロントエンド接続経路の終端は、所定経路の始点ノードであり得る。また、ステップS210で、処理回路12は、支払情報と、フロントエンド接続経路を示す表示とをフロントエンド接続経路の始点ノードに送信するため、支払情報がフロントエンド接続経路の始点ノードからフロントエンド接続パスの終点ノードに送信され得る。処理回路12は、所定の経路を示す表示を所定の経路の始点ノード(すなわち、フロントエンド接続経路の終点ノード)に送信するため、支払情報が所定の経路の始点ノードから所定のパスの終点ノードに送信され得る。
【0034】
例えば、
図6をさらに参照されたい。所定の経路PPでの送金は、リップル、SBI送金、Visa、MasterCard等の銀行送金ネットワークサービスによって実施され得る。処理回路12は、支払情報と、フロントエンド接続経路PFを示す表示とをノードXに送信する。支払情報は、フロントエンド接続経路PFに従ってノードXからノードAに送信され得る。処理回路12は、所定のパスPPを示す表示をノードA(フロントエンド接続経路PFの終点ノード)に送信する。支払情報は、所定の経路PPに従ってノードAからノードYに送信され得る。支払情報に対応する送金処理の間に、支払情報に対応する資金は、フロントエンド接続経路PF及び所定の経路PPを介して銀行Xのプラットフォーム口座から銀行Yの販売事業者口座に送金され得る。
【0035】
電子装置1はブロックチェーンネットワークに適用され得る。ブロックチェーンネットワークは主鎖を含み得る。ブロックチェーンネットワークは主鎖及び分岐鎖を含み得る。送金経路の各ノード、所定の経路、フロントエンド接続経路、バックエンド接続経路はブロックチェーンネットワークに適用され得る。送金経路の各ノード、所定の経路、フロントエンド接続経路、バックエンド接続経路について、各ノードが支払情報を受信した場合、受信イベントが追加されて台帳に記録され、受信イベントがブロックチェーンネットワーク内の各ノードにブロードキャストされ得る。各ノードに対して、各ノードが次のノードに支払情報を送信する場合、送信イベントが追加されて台帳に記録され、送信イベントがブロックチェーンネットワーク内の各ノードにブロードキャストされる。宛先エンティティはブロックチェーンネットワーク内にあり得る。宛先エンティティが支払情報を受信した場合、成功した送信イベントが追加されて台帳に記録され、成功した送信イベントがブロックチェーンネットワーク内の各ノードにブロードキャストされる。
【0036】
当業者であれば、上述の説明及び実施形態に対して組み合わせ、修正及び/又は変更を容易に行うことができる。上述の説明、ステップ、手順及び/又は提案されたステップを含むプロセスは、ハードウェア、ソフトウェア、(ハードウェア装置と、ハードウェア装置上で読み取り専用ソフトウェアとして存在するコンピュータ命令及びデータの組み合わせとして知られる)ファームウェア、電子システム又はそれらの組み合わせであり得る手段によって実現できる。手段の一例は電子装置1であり得る。ハードウェアの例としては、マイクロ回路、マイクロチップ又はシリコンチップとして知られるアナログ、デジタル及び/又は混合回路が挙げられる。例えば、ハードウェアは、ASIC、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブル論理デバイス、結合ハードウェアコンポーネント又はそれらの組み合わせを含み得る。別の例では、ハードウェアは、汎用プロセッサ、マイクロプロセッサ、コントローラ、デジタル信号プロセッサ(DSP)又はそれらの組み合わせを含み得る。ソフトウェアの例は、記憶装置(例えば、非一時的コンピュータ読み取り可能媒体)に保持(例えば、記憶)されるコードのセット、命令のセット及び/又は機能のセットを含む。非一時的コンピュータ読み取り可能記憶媒体は、限定されないが、読み取り専用メモリ(ROM)、フラッシュメモリ、ランダムアクセスメモリ(RAM)、加入者識別モジュール(SIM)、ハードディスク、フロッピーディスケット又はCD-ROM/DVD-ROM/BD-ROMを含み得る。電子システムの例は、システムオンチップ(SoC)、システムインパッケージ(SiP)、コンピュータオンモジュール(CoM)、コンピュータプログラム商品、装置、携帯電話、ラップトップ、タブレットコンピュータ、電子ブック又はポータブルコンピュータシステム及びテスト装置104を含み得る。
【0037】
上述の手順及び例のいずれも、非一時記憶装置に記憶されるプログラムコード又は命令にコンパイルされ得る。例えば、記憶装置14は、処理回路12によってアクセス及び実行されるプログラムコード又は命令を記憶し得る。処理回路12は、上述の機能を実現するために、記憶装置14に記憶されたプログラムコード又は命令を読み出し実行し得る。さらに、電子装置1は、処理回路12及び記憶装置14を含む任意のコンピュータ装置であってもよく、上述の機能を実現するために上述の手順のプログラムコード又は命令を実行することができる。
【0038】
要約すると、本発明の実施形態は、送金条件を検証し、様々な適用状況に好適な送金経路を導出して、eコマースプラットフォームと販売事業者との間の全体的な支払いの運用を指示し、プラットフォーム口座から販売事業者口座への支払の送金を容易にすることにより、実際の取引手数料を削減し、機動的な送金経験を提供できる。
【0039】
当業者であれば、本発明の教示を保持しながら装置及び方法の多くの修正及び変更を行い得ることを容易に理解するであろう。したがって、上記の開示は、添付の特許請求の範囲によってのみ限定されると解釈すべきである。