(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-06
(45)【発行日】2023-12-14
(54)【発明の名称】基板対基板コネクタ用プラグコネクタおよびこれを含むコネクタ組立体
(51)【国際特許分類】
H01R 12/71 20110101AFI20231207BHJP
【FI】
H01R12/71
(21)【出願番号】P 2022049246
(22)【出願日】2022-03-25
【審査請求日】2022-03-25
(31)【優先権主張番号】10-2021-0043266
(32)【優先日】2021-04-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0070753
(32)【優先日】2021-06-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】591043064
【氏名又は名称】モレックス エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100116207
【氏名又は名称】青木 俊明
(74)【代理人】
【識別番号】100096426
【氏名又は名称】川合 誠
(72)【発明者】
【氏名】キム スクミン
(72)【発明者】
【氏名】チャン ジン ヒョプ
【審査官】濱田 莉菜子
(56)【参考文献】
【文献】韓国登録特許第10-1942811(KR,B1)
【文献】特開2020-184459(JP,A)
【文献】韓国公開特許第2019-0061351(KR,A)
【文献】特開2020-149926(JP,A)
【文献】特開2020-119692(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0403336(US,A1)
【文献】特開2020-140959(JP,A)
【文献】特開平07-230837(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第110247217(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R12/00-12/91
H01R24/00-24/86
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板対基板コネクタ用プラグコネクタであって、
第1方向に沿って延び、互いに対向する一対の第1側壁および前記第1方向を横切る第2方向に沿って延び、互いに対向する一対の第2側壁を含むコネクタ本体と、
前記プラグコネクタにオーバーモールドされる一対のフィッティングネイルと、
前記一対の第2側壁にオーバーモールドされる複数のプラグ端子とを含み、
前記一対のフィッティングネイルのそれぞれは、
前記第1側壁の上端と接する上面部と、
前記第1側壁の外側面の少なくとも一部と接するように、前記上面部から下側に湾曲した中央補強部と、
前記一対の第2側壁それぞれの外側面の少なくとも一部と接するように、前記上面部から延びて下側に湾曲した一対の側部補強部と、
前記中央補強部の左右両端で湾曲し、前記一対の側部補強部の内側に離隔して第2方向に延びる一対のアーム部とを含み、
前記中央補強部は、該中央補強部の下端から下側に延び、前記第1側壁の底面の少なくとも一部を包む中央ソルダ部を含み、
前記一対のアーム部は、該アーム部から下側に延び、前記第2側壁の底面の少なくとも一部を包むように外側に湾曲する一対の側部ソルダ部を含
み、
前記一対の側部補強部のそれぞれは、下側に延びた第1外側壁端子と、該第1外側壁端子から第2方向に離隔して下側に延びた第2外側壁端子と、該第2外側壁端子から内側に離隔して下側に延びた第1内側壁端子とを含む、プラグコネクタ。
【請求項2】
前記中央ソルダ部は、前記中央補強部の下端から下側に延び、前記第1側壁の内側面に向かって凸状に湾曲し、前記第1側壁の底面の少なくとも一部を包む、請求項1に記載のプラグコネクタ。
【請求項3】
前記アーム部の第2方向の長さは、前記側部補強部の第2方向の長さより長い、請求項1に記載のプラグコネクタ。
【請求項4】
前記一対のフィッティングネイルは、前記一対の側部補強部が外側に露出し、前記一対のアーム部が前記コネクタ本体に埋め込まれて露出せず、一対の側部ソルダ部が下側に露出するように、前記コネクタ本体に埋め込まれ、
前記側部ソルダ部の底面の露出部分と前記側部補強部の露出部分は、前記コネクタ本体を挟んで互いに分離露出し、
前記側部補強部の露出部分は、電気的接触端子を形成する、請求項1に記載のプラグコネクタ。
【請求項5】
前記一対のフィッティングネイルは、前記第1外側壁端子および第2外側壁端子が外側に露出し、第1内側壁端子が内側に露出し、前記一対のアーム部が前記コネクタ本体に埋め込まれて露出せず、一対の側部ソルダ部が下側に露出するように、前記コネクタ本体に埋め込まれ、
前記側部ソルダ部の底面の露出部分と前記側部補強部の露出部分は、前記コネクタ本体を挟んで互いに分離露出する、請求項
1に記載のプラグコネクタ。
【請求項6】
前記一対のフィッティングネイルは、前記中央ソルダ部の底面の少なくとも一部分が下側に露出し、前記中央ソルダ部の残りの部分は露出しないように、前記コネクタ本体に埋め込まれ、
前記中央ソルダ部の底面の露出部分と前記中央補強部の露出部分は、前記コネクタ本体を挟んで互いに分離露出し、
前記中央補強部の露出部分は、電気的接触端子を形成する、請求項1~
3のいずれか1項に記載のプラグコネクタ。
【請求項7】
請求項1~
5のいずれか1項に記載のプラグコネクタと、
前記プラグコネクタに噛み合うレセプタクルコネクタとを含む、コネクタ組立体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、基板対基板コネクタ用プラグコネクタおよびこれを含むコネクタ組立体に関する。より詳細には、本開示は、基板の電気的連結のために、基板の表面に実装されるように構成される基板対基板コネクタ用プラグコネクタおよびこれを含むコネクタ組立体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、一対の基板を電気的に連結するために、基板対基板(Board To Board;BTB)コネクタのプラグコネクタとレセプタクルコネクタが使用されている。このようなコネクタは、一対の回路基板における互いに対向する面のそれぞれに設置することができ、互いに嵌合され通電されるように構成されることができる。プラグコネクタとレセプタクルコネクタは、コネクタ組立体の構成であることができる。
【0003】
電子機器の小型化傾向に伴い、コネクタの小型化および低背化も求められている。コネクタが小型化および低背化するに伴い、コネクタの耐久性が弱くなって相手コネクタとの嵌合結合時に相対的な位置ずれなどの理由で、コネクタ本体(例えば、コネクタのモールド部)が変形または破損しやすい。コネクタ本体の破損を防止するとともに、コネクタの両端部で電気的連結を提供するために、相手コネクタとの嵌合結合状態を維持するように、コネクタの両端部にフィッティングネイル(または、補強金具)が位置することができる。この際、コネクタの接触部の補強だけでなく、コネクタの側壁の強度および耐久性をより向上させることができるフィッティングネイルが求められる。
【0004】
通常、電源端子として電気的接触端子を備えたフィッティングネイルは、その一部分が、コネクタが実装される基板と電気的に直接連結されることができる。フィッティングネイルの電源端子と基板との電気的連結のために、はんだ付けのような表面実装技術(Surface Mount Technology;SMT)工程が行われる時に、はんだが基板からコネクタに向かって移動して上昇するはんだ上がり(solder wick )が発生し得る。コネクタにはんだ上がりの問題が発生する場合、コネクタの電気的連結が不安定になり得る。また、はんだ上がりが発生する場合、コネクタの耐久性が弱くなり得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示の実施形態は、プラグコネクタの強度および耐久性を向上させるために、プラグコネクタの側壁に埋め込まれる重なり合った3層構造を有するフィッティングネイルを提供する。また、フィッティングネイルのはんだ上がりが防止され、コネクタの嵌合結合時に、コネクタの電源端子の安定した電気的連結を有する基板対基板コネクタ用プラグコネクタおよびこれを含むコネクタ組立体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施形態は、基板対基板コネクタ用プラグコネクタを提供する。
【0007】
プラグコネクタは、第1方向に沿って延び、互いに対向する一対の第1側壁および前記第1方向を横切る第2方向に沿って延び、互いに対向する一対の第2側壁を含むコネクタ本体と、前記プラグコネクタにオーバーモールドされる一対のフィッティングネイルと、前記一対の第2側壁にオーバーモールドされる複数のプラグ端子とを含み、前記一対のフィッティングネイルのそれぞれは、前記第1側壁の上端と接する上面部と、前記第1側壁の外側面の少なくとも一部と接するように、前記上面部から下側に湾曲した中央補強部と、前記一対の第2側壁それぞれの外側面の少なくとも一部と接するように、前記上面部から延びて下側に湾曲した一対の側部補強部と、前記中央補強部の左右両端で湾曲し、前記一対の側部補強部の内側に離隔して第2方向に延びる一対のアーム部とを含み、前記中央補強部は、該中央補強部の下端から下側に延び、前記第1側壁の底面の少なくとも一部を包む中央ソルダ部を含み、前記一対のアーム部は、該アーム部から下側に延び、前記第2側壁の底面の少なくとも一部を包むように外側に湾曲する一対の側部ソルダ部を含む。
【0008】
前記中央ソルダ部は、前記中央補強部の下端から下側に延び、前記第1側壁の内側面に向かって凸状に湾曲し、前記第1側壁の底面の少なくとも一部を包むことができる。
【0009】
前記一対の側部補強部のそれぞれは、下側に延びた第1外側壁端子と、該第1外側壁端子から第2方向に離隔して下側に延びた第2外側壁端子と、該第2外側壁端子から内側に離隔して下側に延びた第1内側壁端子とを含むことができる。
【0010】
前記アーム部の第2方向の長さは、前記側部補強部の第2方向の長さより長いことができる。
【0011】
前記一対のフィッティングネイルは、前記一対の側部補強部が外側に露出し、前記一対のアーム部が前記コネクタ本体に埋め込まれて露出せず、一対の側部ソルダ部が下側に露出するように、前記コネクタ本体に埋め込まれ、前記側部ソルダ部の底面の露出部分と前記側部補強部の露出部分は、前記コネクタ本体を挟んで互いに分離露出し、前記側部補強部の露出部分は、電気的接触端子を形成することができる。
【0012】
前記一対のフィッティングネイルは、前記第1外側壁端子および第2外側壁端子が外側に露出し、第1内側壁端子が内側に露出し、前記一対のアーム部が前記コネクタ本体に埋め込まれて露出せず、一対の側部ソルダ部が下側に露出するように、前記コネクタ本体に埋め込まれ、前記側部ソルダ部の底面の露出部分と前記側部補強部の露出部分は、前記コネクタ本体を挟んで互いに分離露出することができる。
【0013】
前記一対のフィッティングネイルは、前記中央ソルダ部の底面の少なくとも一部分が下側に露出し、前記中央ソルダ部の残りの部分は露出しないように、前記コネクタ本体に埋め込まれ、前記中央ソルダ部の底面の露出部分と前記中央補強部の露出部分は、前記コネクタ本体を挟んで互いに分離露出し、前記中央補強部の露出部分は、電気的接触端子を形成することができる。
【0014】
他の実施形態によるコネクタ組立体が提供される。
【0015】
コネクタ組立体は、一実施形態によるプラグコネクタと、該プラグコネクタに噛み合うレセプタクルコネクタとを含む。
【0016】
本開示の実施形態によると、フィッティングネイルがプラグコネクタの側壁に埋め込まれる重なり合った3層構造を提供することから、プラグコネクタの強度および耐久性が向上する。
【0017】
また、本開示の実施形態によると、表面実装技術工程でプラグコネクタのフィッティングネイルにはんだ上がりが発生することを防止することができ、プラグコネクタの嵌合結合時にコネクタの電源端子の安定した電気的連結を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】コネクタ本体、一対のフィッティングネイルおよび複数のプラグ端子を含む一実施形態によるプラグコネクタの一方向斜視図である。
【
図2a】一実施形態によるフィッティングネイルの一方向斜視図である。
【
図2b】
図2aに図示されているフィッティングネイルの他方向斜視図である。
【
図2c】
図2aに図示されているフィッティングネイルのA方向側面図である。
【
図3】
図1に図示されているプラグコネクタの一部分を拡大した斜視図である。
【
図4】
図3に図示されているプラグコネクタの一部分のB-B’方向断面斜視図である。
【
図5】
図1に図示されているプラグコネクタが対応コネクタと接触した時のフィッティングネイルの断面図である。
【
図6】コネクタ本体、一対のフィッティングネイルおよび複数のプラグ端子を含む他の実施形態によるプラグコネクタの一方向斜視図である。
【
図7a】他の実施形態によるフィッティングネイルの一方向斜視図である。
【
図7b】
図7aに図示されているフィッティングネイルの他方向斜視図である。
【
図7c】
図7aに図示されているフィッティングネイルのC方向側面図である。
【
図8】
図6に図示されているプラグコネクタのD-D’方向断面斜視図である。
【
図9】
図6に図示されているプラグコネクタのE-E’方向断面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本開示の実施形態は、本開示の技術的思想を説明するための目的に例示されているものである。本開示による権利範囲が以下に提示される実施形態やこれらの実施形態に関する具体的説明に限定されるものではない。
【0020】
本開示において、「実施形態」は、本開示の技術的思想を容易に説明するための任意の区分であり、実施形態のそれぞれが互いに排他的である必要はない。例えば、一実施形態に開示されている構成は、他の実施形態に適用および実現されることができ、本開示の範囲から逸脱しない範囲で変更されて適用および実現されることができる。
【0021】
本開示に使用されるすべての技術的用語および科学的用語は、他に定義されない限り、本開示が属する技術分野において通常の知識を有する者に一般的に理解される意味を有する。本開示に使用されるすべての用語は、本開示をより明確に説明するための目的に選択されたものであり、本開示による権利範囲を制限するために選択されたものではない。
【0022】
本開示で使用される「含む」、「備える」、「有する」などの表現は、当該表現が含まれる語句または文章で他に言及されない限り、他の実施形態を含む可能性を内包する開放型用語(open-ended terms)として理解すべきである。また、本開示で使用される「...部」、「...モジュール」などの用語は、少なくとも一つの機能や動作を処理する単位を意味し、これは、ハードウェアまたはソフトウェアにより実現されるか、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせにより実現されることができる。
【0023】
本開示で記述された単数型の表現は、他に言及しない限り、複数型の意味を含むことができ、これは、特許請求の範囲に記載の単数型の表現にも同様に適用される。
【0024】
本開示で使用される「第1」、「第2」などの表現は、複数の構成要素を互いに区分するために使用され、当該構成要素の順序または重要度を限定するものではない。
【0025】
本開示で使用される「上側」、「上」などの方向指示語は、
図1を参照して、基板20を基準にプラグコネクタ10が位置する方向を意味し、「下側」、「下」などの方向指示語は、これとは反対の方向を意味する。これは、あくまでも本開示が明確に理解されるように説明するための基準であり、基準をどこに置くかによって、上側および下側を異なる意味に定義し得ることは言うまでもない。
【0026】
明細書の全体において、構成要素の「長さ方向」は、構成要素が構成要素の一方向軸に沿って延びる方向であることができ、この際、構成要素の一方向軸は、一方向軸を横切る他方向軸よりも構成要素がより長く延びる方向を意味し得る。
【0027】
本開示の図面に図示されている座標系は、x軸、y軸およびz軸を図示する。ただし、図面に図示されているx、y、z軸方向は、説明の便宜上、任意に定められた相対的な方向を意味し、必要に応じて変更されることができる。
【0028】
本開示において、ある構成要素が他の構成要素に「連結されて」いると言及された場合、前記ある構成要素が前記他の構成要素に直接連結されることができるものと、または、新たな他の構成要素を媒介として連結されることができるものと理解すべきである。
【0029】
以下、添付の図面を参照して、本開示の実施形態について説明する。添付の図面において、同一であるか対応する構成要素には同じ参照符号が与えられている。また、以下の実施形態の説明において、同一であるか対応する構成要素を重複して記述することが省略され得る。しかし、構成要素に関する記述が省略されても、そのような構成要素がある実施形態に含まれないことを意図しない。
【0030】
図1は、コネクタ本体、一対のフィッティングネイルおよび複数のプラグ端子を含む一実施形態によるプラグコネクタの一方向斜視図である。
【0031】
プラグコネクタ10は、基板20の電気的連結のために、基板20の表面に実装されるように構成されることができる。ここで、図示されている基板20は、例示として提示されているだけであって、プラグコネクタ10が実装されることができる一基板20の形状、大きさなどは、必要に応じて変更されることができる。プラグコネクタは、コネクタ本体200と、一対のフィッティングネイル100(
図2a~
図2c参照)と、複数のプラグ端子300とを含む。コネクタ本体200は、第1方向(y軸方向)に沿って延び、互いに対向する一対の第1側壁210と、前記第1方向を横切る第2方向(x軸方向)に沿って延び、互いに対向する一対の第2側壁220とを含む。図示されているy軸方向は、第1方向を意味し得、x軸方向は、第2方向を意味し得る。また、z軸方向は、上下方向を意味し得る。プラグコネクタ10は、第1方向(y軸方向)よりも第2方向(x軸方向)により長く延びることができるが、プラグコネクタ10の形状は、これに制限されない。
【0032】
プラグコネクタ10は、凹部250が形成されたコネクタ本体200を含むことができる。コネクタ本体200は、第1方向に沿って互いに平行に延びた一対の第1側壁210を含むことができる。コネクタ本体200は、第2方向に沿って互いに平行に延びた一対の第2側壁220を含むことができる。第1側壁210の第1方向の長さは、第2側壁220の第2方向の長さより短いことができる。コネクタ本体200に形成された凹部250は、一対の第1側壁210および一対の第2側壁220により囲まれることができる。以下、プラグコネクタ10の構成に対して、コネクタ本体200の凹部250を見る方向は、内側であることができる。また、コネクタ本体200の凹部250から離れる方向を見る方向は、外側であることができる。
【0033】
以下では、
図1および
図2a~
図2cをともに参照して、一実施形態による一対のフィッティングネイル100を含むプラグコネクタ10について説明する。一対のフィッティングネイル100は、コネクタ本体200にオーバーモールドされるように構成されることができる。一対のフィッティングネイル100は、コネクタ本体200にオーバーモールドされ、プラグコネクタ10がレセプタクルコネクタ1000(
図5)と嵌合結合時に、プラグコネクタ10またはレセプタクルコネクタ1000が簡単に変形または破損することを防止することができる。フィッティングネイル100は、プラグコネクタ10の両端部で電気的連結のための端子を提供することができる。ここで、フィッティングネイル100が提供する端子は、電源用端子であることができる。
【0034】
プラグコネクタ10は、コネクタ本体200の両端部にオーバーモールドされるフィッティングネイル100を含むことができる。コネクタ本体200の両端部は、x軸方向に対向する両端部であることができる。フィッティングネイル100の上面部110は、コネクタ本体200の第1側壁210の上端と接し、y軸方向に延長形成されることができる。フィッティングネイル100の上面部110は、第1側壁210の上端と接して第1側壁210を保護することができる。
【0035】
図2aは、一実施形態によるフィッティングネイル100の一方向斜視図である。
図2bは、
図2aに図示されているフィッティングネイル100の他方向斜視図である。
図2cは、
図2aに図示されているフィッティングネイル100のA方向側面図である。フィッティングネイル100は、例えば、金属板に、穴あけ、曲げなどの加工により、一体型に形成されることができる。
【0036】
フィッティングネイル100は、第1側壁210の外側面の少なくとも一部と接するように、上面部110から下側に湾曲した中央補強部120を含むことができる。中央補強部120は、フィッティングネイル100の上面部110のx軸方向の一側部から下側に湾曲することができる。中央補強部120には、少なくとも一つの溝部125が形成されることができる。中央補強部120に形成された溝部125は、中央補強部120と、中央補強部120と接触する対象(すなわち、レセプタクルコネクタのフィッティングネイルの対応部分)と電気的連結を維持するように構成されることができる。
【0037】
フィッティングネイル100は、中央補強部120の下部から下側にさらに延びる中央ソルダ部140を含むことができる。中央ソルダ部140は、下側に延び、凸状に湾曲することができる。例えば、中央ソルダ部140は、x軸方向に沿って凸状に湾曲することができる。中央ソルダ部140は、下部に底面140aを含むことができる。中央ソルダ部140の底面140aは、基板20の表面と接触可能に構成されることができる。
【0038】
図2a~
図2bにおいて、フィッティングネイル100は、上面部110から下側に湾曲した一対の側部補強部130を含むことができる。一対の側部補強部130は、上面部110のy軸方向の両末端からそれぞれ下側に湾曲することができる。
図1において、一対の側部補強部130は、コネクタ本体200の一対の第2側壁220それぞれの外側面220aの少なくとも一部と接するように、上面部110から下側に延びることができる。一対の側部補強部130は、一対の第2側壁220それぞれの上側面の少なくとも一部を包んで下側に湾曲することができる。一対の側部補強部130は、上面部110のy軸方向の両末端から下側に湾曲しながら一対の第2側壁220それぞれの外側面220aを包むことができる。側部補強部130対は、それぞれ、第1外側壁端子131を含むことができる。
【0039】
図2a~
図2bにおいて、フィッティングネイル100は、中央補強部120の側部からx軸方向に沿って平行に延びる一対のアーム部151を含むことができる。フィッティングネイル100は、アーム部151から下側に延びる側部ソルダ部152を含むことができる。アーム部151および側部ソルダ部152は、側部部材150を形成することができる。アーム部151は、x軸方向と平行に延びることができる。アーム部151は、中央補強部120の左右両端で湾曲して、一対の側部補強部130の内側に離隔することができる。アーム部151は、側部補強部130と互いに離隔した状態で延びることができる。
【0040】
側部ソルダ部152は、アーム部151の一部から下側に延び、外側に湾曲することができる。側部ソルダ部152は、側部補強部130の下側から外側に湾曲することができる。側部ソルダ部152の底面152aは、基板20の表面と接触可能に構成されることができる。
【0041】
図2cを参照すると、フィッティングネイル100の側部補強部130と側部ソルダ部152は、x軸方向に対して互いにずれることができる。側部補強部130と側部ソルダ部152がx軸方向に対して互いにずれることで、側部補強部130の下側にギャップ(gap)空間111が形成されることができる。例えば、フィッティングネイル100がコネクタ本体200にオーバーモールドされる時に、ギャップ空間111には、流動防止器具(例えば、治具)が挿入されることができる。流動防止器具は、フィッティングネイル100のギャップ空間111に挿入され、フィッティングネイル100がコネクタ本体200にオーバーモールドされる時に、フィッティングネイル100の流動を防止することができる。フィッティングネイル100の流動が防止されることにより、フィッティングネイル100は、コネクタ本体200の所望の位置にオーバーモールドされることができる。
【0042】
中央補強部120は、第1側壁210上に位置して、電気的連結のための端子を提供することができる。中央補強部120は、第1側壁210の外側面210a上に電気的連結のための端子を提供することができる。例えば、電気的連結のための端子は、中央補強部120に形成された少なくとも一つの溝部125に位置することができる。プラグコネクタ10の溝部125は、レセプタクルコネクタの対応する突出部(図示せず)との嵌合結合状態および電気的連結を維持するために、凹状に形成されることができる。溝部125は、中央補強部120の外側面から所定距離陥没することができる。
【0043】
中央補強部120が、電気的連結のためにレセプタクルコネクタの対応端子部(図示せず)と接触した時に、溝部125には、レセプタクルコネクタの対応端子部の一部が挿入されることができる。ここで、対応端子は、中央補強部120と接触して電気的に連結されることができる構成を意味し得、特定の形状や特定の構成に制限されない。プラグコネクタ10の溝部125にレセプタクルコネクタの対応端子部の一部が挿入されることにより、中央補強部120と対応端子部の接触安定性が向上することができる。ユーザは、溝部125により、中央補強部120と対応端子部の結合感(例えば、結合時に発生する音および振動など)を感じることができる。
【0044】
図1において、中央補強部120の左右両端で湾曲する一対のアーム部151は、コネクタ本体200によって埋め込まれて外部に露出しないことができる。プラグコネクタ10は、電気的連結のための複数の端子310を含むプラグ端子300を含むことができる。複数の端子310は、それぞれ、コネクタ本体200の第2側壁220の外側面220aおよび内側面220bに電気的連結のための接点(信号端子)を提供することができる。複数の端子310は、互いに対して所定距離離隔することができる。プラグ端子300は、一対のフィッティングネイル100の間に位置することができる。プラグ端子300は、側部補強部130に対して所定距離離隔して配置されることができる。
【0045】
図3は、
図1に図示されているプラグコネクタ10の一部分を拡大した斜視図である。
図4は、
図3に図示されているプラグコネクタ10の一部分のB-B’方向断面斜視図である。
【0046】
フィッティングネイル100の中央ソルダ部140は、第1側壁210の内側面に向かって凸状に湾曲することができる。中央ソルダ部140は、第1側壁210の外側面210aから第1側壁210の内側面210bに向かう方向に凸状に湾曲することができる。中央ソルダ部140は、第1側壁210の外側面210aから第1側壁210の内側面210bに向かう方向に凸状に湾曲して、第1側壁210の底面の少なくとも一部を包むことができる。第1側壁210の外側面210aから第1側壁210の内側面210bに向かう方向は、x軸方向と平行であることができる。すなわち、中央ソルダ部140は、x軸方向と平行な方向に凸状に湾曲することができる。
【0047】
図3には、外部に露出した中央ソルダ部140の一部分のみが表示される。中央ソルダ部140は、第1側壁210の外側面210aの少なくとも一部を包むことができる。中央ソルダ部140の一部は、コネクタ本体200の第1側壁210に埋め込まれることができる。例えば、中央ソルダ部140の湾曲した部分は、コネクタ本体200の第1側壁210に埋め込まれることができる。
【0048】
プラグコネクタ10が実装される時に、中央ソルダ部140の底面140aは、基板20と接触可能に構成されることができる。例えば、中央ソルダ部140の底面140aは、第1側壁210の底面より下側に位置し、プラグコネクタ10が基板20と接触する時に、コネクタ本体200よりも先に基板20と接触することができる。
【0049】
一対のフィッティングネイル100は、コネクタ本体200にオーバーモールド(over-molding)されることができる。例えば、一対のフィッティングネイル100は、コネクタ本体200の両端部にオーバーモールド(over-molding)またはフルオーバーモールド(full over-molding )されることができる。コネクタ本体200は、オーバーモールド工程が行われることができる物質で形成されることができ、物質は、例えば、プラスチック、樹脂などであることができる。オーバーモールドは、互いに異なる材料(構成要素)がともに射出成形される方式である。例えば、金型内で絶縁材料がコネクタ本体200として成形され、一対のフィッティングネイル100およびプラグ端子300の少なくとも一部分が充填されることができる。これにより、コネクタ本体200、一対のフィッティングネイル100およびプラグ端子300がプラグコネクタ10を形成することができる。
【0050】
図2cをともに参照して、一対のフィッティングネイル100がコネクタ本体200にオーバーモールドされる時に、側部補強部130の下側に形成されたギャップ空間111には、治具(jig )のような流動防止器具が挿入されることができる。すなわち、一対のフィッティングネイル100のギャップ空間111に流動防止器具が挿入された状態で、一対のフィッティングネイル100は、コネクタ本体200にオーバーモールドされることができる。ここで、流動防止器具が挿入された所定の位置には、コネクタ本体200が充填されることができない。フィッティングネイル100のオーバーモールドの後、流動防止器具は除去され、コネクタ本体200には、空隙211が形成されることができる。空隙211は、フィッティングネイル100がオーバーモールドされる時に、流動防止器具が挿入された所定の位置と対応する位置に形成されることができ、流動防止器具の形状および大きさと対応する形状および大きさを有することができる。
【0051】
一対のフィッティングネイル100は、中央ソルダ部140の底面140aの少なくとも一部分が下側に露出し、中央ソルダ部140の残りの部分は露出しないように、コネクタ本体200に埋め込まれることができる。例えば、中央ソルダ部140の底面140aの少なくとも一部分は、外部に露出することができる。中央ソルダ部140の残りの部分(中央ソルダ部140の底面140aの少なくとも一部分以外の部分)は、コネクタ本体200の第1側壁210に埋め込まれることができる。コネクタ本体200の第1側壁210に埋め込まれた中央ソルダ部140の残りの部分は、外部に露出しないことができる。これにより、コネクタ本体200に埋め込まれた中央ソルダ部140の残りの部分ではんだ上がりによって形成され得る直接的な電気的流れが、コネクタ本体200により遮断されることができる。
【0052】
コネクタ本体200によって、中央ソルダ部140の露出部分141と中央補強部120の露出部分121は、コネクタ本体200を挟んで互いに分離されることができる。中央ソルダ部140の露出部分141と中央補強部120の露出部分121がコネクタ本体200を挟んで互いに分離されることで、中央ソルダ部140に沿って中央補強部120(例えば、中央補強部120の接点部)にはんだ上がりが発生することが防止されることができる。すなわち、中央ソルダ部140の残りの部分がコネクタ本体200に埋め込まれ、中央ソルダ部140に沿って発生し得るはんだ上がりが、コネクタ本体200により遮断されることができる。
【0053】
一対の側部ソルダ部152の底面152aは、プラグコネクタ10が実装される時に、基板20と接触可能に構成されることができる。例えば、側部ソルダ部152の底面152aは、第2側壁220の底面よりも下側に位置し、プラグコネクタ10が基板20と接触する時に、コネクタ本体200の下側で基板20と接触することができる。
【0054】
一対の側部ソルダ部152は、下側に露出するように、コネクタ本体200に埋め込まれることができる。一対の側部ソルダ部152の底面152aの少なくとも一部分は、外部に露出することができる。一対のアーム部151は、コネクタ本体200に埋め込まれて露出しないことができる。
【0055】
コネクタ本体200を挟んで、側部ソルダ部152の露出部分1521と側部補強部130の露出部分132が互いに分離されることができる。側部ソルダ部152の露出部分1521と側部補強部130の露出部分132がコネクタ本体200を挟んで互いに分離されることで、側部ソルダ部152に沿って側部補強部130(例えば、側部補強部130の接点部)にはんだ上がりが発生することが防止されることができる。すなわち、側部ソルダ部152の残りの部分がコネクタ本体200に埋め込まれ、側部ソルダ部152に沿って発生し得るはんだ上がりが、コネクタ本体200により遮断されることができる。
【0056】
上述のように、実施形態によるプラグコネクタ10では、中央ソルダ部140と中央補強部120のはんだ上がりによる直接的な電気的連結が遮断され、側部ソルダ部152と側部補強部130のはんだ上がりによる直接的な電気的連結が遮断されることができる。これにより、プラグコネクタ10が表面実装技術工程により基板20に実装される時に、中央補強部120の接点部(例えば、中央補強部120の溝部125)および側部補強部130の接点部(例えば、側部補強部130の第1外側壁端子131)にはんだ上がりが発生することを防止することができる。はんだ上がりが中央補強部120の接点部および側部補強部130の接点部に発生する場合、プラグコネクタ10の接触不良が発生し得、不安定な接触抵抗によってプラグコネクタ10の温度が上昇し得る。これは、プラグコネクタ10およびプラグコネクタ10が実装された基板20に不良を引き起こし得る。実施形態によるプラグコネクタ10では、中央補強部120の接点部および側部補強部130の接点部にはんだ上がりが発生することが防止されることで、安定した電気的連結が提供されることができる。また、はんだ上がりによってプラグコネクタ10が損傷または破損することが防止されることができ、プラグコネクタ10の剛性が増加し、プラグコネクタ10の耐久性が向上することができる。
【0057】
図5は
図1に図示されているプラグコネクタ10が対応コネクタ1000と接触した時の断面図である。一例示として、対応基板50に実装されたコネクタは、レセプタクルコネクタ1000であることができる。プラグコネクタ10がレセプタクルコネクタ1000に挿入されることで、プラグコネクタ10およびレセプタクルコネクタ1000が電気的に連結されることができる。プラグコネクタ10の一対の側部補強部130は、それぞれ、電気的連結のための第1外側壁端子131を提供することができる。
【0058】
プラグコネクタ10の第1外側壁端子131は、それぞれ、レセプタクルコネクタ1000のレセプタクル端子1010と接触することで、電気的に連結されることができる。プラグコネクタ10の第1外側壁端子131には、レセプタクル端子1010を締結する段状部135が形成されることができる。段状部135が形成されることで、第1外側壁端子131とレセプタクル端子1010の電気的連結がより安定的に維持されることができる。図示されてはいないが、プラグコネクタ10の中央補強部(図示せず)もレセプタクルコネクタ1000のレセプタクル中央端子(図示せず)と接触することで、電気的に連結されることができることは言うまでもない。また、プラグコネクタ10のプラグ端子(図示せず)とレセプタクルコネクタ1000のレセプタクル端子(図示せず)により、さらなる電気的連結が提供されることもできる。ここで、プラグコネクタ10の中央補強部およびプラグ端子は、
図1を参照して説明した構成と実質的に同一の構成を意味し得る。プラグコネクタ10とレセプタクルコネクタ1000が電気的に連結されることで、プラグコネクタ10が実装された基板20と、レセプタクルコネクタ1000が実装された対応基板50とが電気的に連結されることができる。
【0059】
図6は、他の実施形態によるプラグコネクタ10の斜視図である。他の実施形態によるプラグコネクタ10は、基板20の電気的連結のために、基板20の表面に実装されるように構成されることができる。さらに他の実施形態によるプラグコネクタ10は、
図1を参照して説明した他の実施形態によるプラグコネクタ10と実質的に同一であることができる。以下では、上述の他の実施形態によるプラグコネクタ10と相違する構成を中心に、さらに他の実施形態によるプラグコネクタ10について説明する。
【0060】
一対の側部補強部130のそれぞれは、少なくとも一つの追加端子160を含むことができる。追加端子160は、第2外側壁端子161および第1内側壁端子162を含むことができる。一対の側部補強部130のそれぞれは、一対の第2側壁220それぞれの外側面220aおよび内側面220bの一部を包むことができる電気的連結のための端子131、161、162を提供することができる。電気的連結のための端子131、161、162は、例えば、電源端子であることができる。
【0061】
追加端子160の第2外側壁端子161は、第1外側壁端子131から第2方向に離隔して下側に延びることができる。第2外側壁端子161は、第2側壁220の上側面の一部分を包んで下側に湾曲することができる。第2外側壁端子161は、コネクタ本体200の第2側壁220の外側面220aの少なくとも一部と接するように、第2側壁220の上側面の一部分を包んで下側に湾曲することができる。
【0062】
第1外側壁端子131および第2外側壁端子161は、外側に露出することができる。第1外側壁端子131および第2外側壁端子161は、それぞれ、コネクタ本体200の第2側壁220の外側面220aに電気的連結のための接点を提供することができる。
【0063】
第1内側壁端子162は、第2外側壁端子161から内側に離隔して下側に延びることができる。第1内側壁端子162は、第2側壁220の上側面の他の一部分を包んで下側に湾曲することができる。ここで、第2側壁220の上側面の他の一部分は、第2外側壁端子161により包まれる第2側壁220の上側面の一部分以外の部分のうち所定の部分を意味し得る。
【0064】
第1内側壁端子162は、第2側壁220の内側面220bの少なくとも一部と接するように、第2側壁220の上側面の他の一部分を包んで下側に湾曲することができる。第1内側壁端子162の少なくとも一部は、第1外側壁端子131とy軸方向に重なり合うことができる。第1内側壁端子162は、内側に露出することができる。第1内側壁端子162は、第2側壁220の内側面220bに電気的接触端子を提供することができる。
【0065】
図7aは、他の実施形態によるフィッティングネイル100の一方向斜視図である。
図7bは、
図7aに図示されているフィッティングネイル100の他方向斜視図である。
図7cは、
図7aに図示されているフィッティングネイル100のC方向側面図である。他の実施形態によるフィッティングネイル100は、プラグコネクタ10のコネクタ本体200にオーバーモールドされるように構成されることができる。
図7a~
図7cに図示されているフィッティングネイル100は、一対として、プラグコネクタ10のコネクタ本体200の両端部にオーバーモールドされることができる。
【0066】
中央補強部120には、少なくとも一つの溝部125が形成されることができる。中央補強部120に形成された少なくとも一つの溝部125の個数は、
図7aに図示されているように、2個であることができるが、溝部125の個数は、これに制限されず、必要に応じて変更されることができる。フィッティングネイル100は、上面部110のx軸方向の他の側部から下側に湾曲した拡張補強部115を含むことができる。中央補強部120と拡張補強部115は、互いに対向することができる。拡張補強部115と中央補強部120は、互いに所定距離離隔することができる。
【0067】
フィッティングネイル100は、中央補強部120の側部からx軸方向に沿って平行に延びる一対のアーム部151を含むことができる。フィッティングネイル100は、アーム部151から下側に延びる側部ソルダ部152を含むことができる。アーム部151は、第1外側壁端子131の内側に延びることができる。アーム部151は、第2外側壁端子161と第1内側壁端子162との間に延びることができる。アーム部151は、第2外側壁端子161および第1内側壁端子162とそれぞれ離隔することができる。アーム部151は、側部補強部130、第2外側壁端子161および第1内側壁端子162とすべて離隔した状態で延びることができる。
【0068】
側部ソルダ部152は、アーム部151の一部から下側に延びることができる。側部ソルダ部152は、アーム部151の一部から下側に延び、外側に湾曲することができる。側部ソルダ部152は、外側に湾曲して、第2外側壁端子161の下側を通過することができる。
【0069】
図8は、
図6に図示されているプラグコネクタ10のD-D’方向断面斜視図である。
図9は、
図6に図示されているプラグコネクタ10のE-E’方向断面斜視図である。
【0070】
図8および
図9と
図7a~
図7cをともに参照すると、一対のフィッティングネイル100の一部は外部に露出し、フィッティングネイル100の残りの部分はコネクタ本体200に埋め込まれることができる。
図8において、一対のフィッティングネイル100は、一対の側部補強部130が外側に露出するように、コネクタ本体200に埋め込まれることができる。例えば、一対の側部補強部130それぞれの第1外側壁端子131、第2外側壁端子161および第1内側壁端子162が露出するように、フィッティングネイル100は、コネクタ本体200に埋め込まれることができる。第1外側壁端子131、第2外側壁端子161および第1内側壁端子162は、外部に露出し、電気的接触端子を提供することができる。
【0071】
一対のフィッティングネイル100は、一対のアーム部151がコネクタ本体200に埋め込まれて露出しないように、コネクタ本体200に埋め込まれることができる。第1外側壁端子131、第2外側壁端子161および第1内側壁端子162の間に位置するアーム部151は、コネクタ本体200に埋め込まれることができる。
【0072】
一対のフィッティングネイル100は、側部ソルダ部152が下側に露出するように、コネクタ本体200に埋め込まれることができる。側部ソルダ部152の一部は、コネクタ本体200に埋め込まれることができる。コネクタ本体200により埋め込まれた側部ソルダ部152の一部は、外部への露出が防止されることができる。側部ソルダ部152のうち、側部ソルダ部152の底面152aを含む部分は、外部に露出することができる。側部ソルダ部152は、下側に露出することができる。
【0073】
側部ソルダ部152の露出部分1521と側部補強部130の露出部分132は、コネクタ本体200を挟んで互いに分離されることができる。側部ソルダ部152の露出部分1521と側部補強部130の露出部分132がコネクタ本体200を挟んで互いに分離されることで、側部ソルダ部152に沿って側部補強部130(例えば、側部補強部130の接点部)にはんだ上がりが発生することが防止されることができる。すなわち、側部ソルダ部152の残りの部分がコネクタ本体200に埋め込まれ、側部ソルダ部152に沿って発生し得るはんだ上がりが、コネクタ本体200により遮断されることができる。
【0074】
図8に図示されているように、第2外側壁端子161、第1内側壁端子162およびアーム部151の一部は、第2側壁220を包む3つの層(layer )を形成することができる。第2外側壁端子161、第1内側壁端子162およびアーム部151は、3層構造を形成することで、第2側壁220の強度を向上させることができる。これにより、プラグコネクタ10の強度が向上し、耐久性が増加することができる。
【0075】
上述のように、実施形態によるプラグコネクタ10では、中央ソルダ部140の露出部分141と中央補強部120の露出部分121が、コネクタ本体200を挟んで互いに分離され、側部ソルダ部152の露出部分1521と側部補強部130の露出部分132が、コネクタ本体200を挟んで互いに分離されることができる。
【0076】
これにより、プラグコネクタ10が表面実装技術工程により基板20に実装される時に、中央補強部120の接点部(例えば、中央補強部120の溝部125および側部補強部130の接点部(例えば、側部補強部130の第1外側壁端子131、第2外側壁端子161および/または第1内側壁端子162)にはんだ上がりが発生することを防止することができる。中央補強部120の接点部および側部補強部130の接点部にはんだ上がりが発生することが防止されることで、プラグコネクタ10は、安定した電気的連結を提供することができる。はんだ上がりによってプラグコネクタ10が損傷または破損することが防止されて、プラグコネクタ10の剛性が増加し、プラグコネクタ10の耐久性が向上することができる。
【0077】
以上、一部の実施形態と添付の図面に図示されている例により本開示の技術的思想について説明しているが、本開示が属する技術分野において通常の知識を有する者が理解することができる本開示の技術的思想および範囲から逸脱しない範囲で、様々な置換、変形および変更が行われ得ることに留意すべきである。また、そのような置換、変形および変更は、添付の特許請求の範囲内に属するものとみなすべきである。
【符号の説明】
【0078】
10 プラグコネクタ
20 基板
100 フィッティングネイル
110 上面部
111 ギャップ空間
115 拡張補強部
120 中央補強部
121 中央補強部の露出部分
125 溝部
130 側部補強部
131 第1内側壁端子
132 側部補強部の露出部分
140 中央ソルダ部
140a 中央ソルダ部の底面
141 中央ソルダ部の露出部分
150 側部部材
151 アーム部
152 側部ソルダ部
152a 側部ソルダ部の底面
1521 側部ソルダ部の露出部分
160 追加端子
161 第2外側壁端子
162 第1内側壁端子
200 コネクタ本体
210 第1側壁
210a 第1側壁の外側面
210b 第1側壁の内側面
211 空隙
220 第2側壁
220a 第2側壁の外側面
220b 第2側壁の内側面
250 凹部
300 プラグ端子
310 端子
50 対応基板
1000 対応コネクタ(レセプタクルコネクタ)
1010 レセプタクル端子