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特許7398569全方向性カバレッジ用の複合型アンテナ装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-06
(45)【発行日】2023-12-14
(54)【発明の名称】全方向性カバレッジ用の複合型アンテナ装置
(51)【国際特許分類】
   H01Q 21/26 20060101AFI20231207BHJP
   H01Q 21/20 20060101ALI20231207BHJP
【FI】
H01Q21/26
H01Q21/20
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2022542221
(86)(22)【出願日】2020-11-27
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-16
(86)【国際出願番号】 EP2020083587
(87)【国際公開番号】W WO2021139922
(87)【国際公開日】2021-07-15
【審査請求日】2022-07-29
(31)【優先権主張番号】2050009-6
(32)【優先日】2020-01-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】SE
(73)【特許権者】
【識別番号】000002185
【氏名又は名称】ソニーグループ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】イン,ジノン
(72)【発明者】
【氏名】ザオ,クン
【審査官】佐藤 当秀
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2017/0317397(US,A1)
【文献】特開平10-051233(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01Q 1/00- 23/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
全方向性動作用に構成された複合アンテナ装置(10)であって、
第1の周波数範囲(FR2)の第1の周波数帯域で使用するように構成された第1のアンテナシステム(100)であって、円筒形状に配置された複数の第1のアンテナ素子(110、110A)を備える、第1のアンテナシステム(100)と、
前記第1の周波数帯域よりも低い周波数における第2の周波数範囲(FR1)内の第2の周波数帯域で使用するように構成された第2のアンテナシステム(200)と、
前記第1及び第2のアンテナシステムを取り囲む筐体(11)と、を備え、前記第1及び前記第2のアンテナシステムが、前記複合アンテナ装置の軸線(12)を中心とした全方向性動作のために構成され
前記第1の周波数範囲が、ミリ波スペクトル内である
複合アンテナ装置(10)。
【請求項2】
各第1のアンテナ素子がアレイパネル(110)を備え、各アレイパネルが、パネル面が前記軸線から外方に面するように配置されている、請求項1に記載の複合アンテナ装置。
【請求項3】
ベースバンドモデム(602)と、前記第1及び第2のアンテナシステムに接続された無線周波数ユニット(603)と、を備える電子モジュール(300)を備える、
請求項2に記載の複合アンテナ装置。
【請求項4】
前記無線周波数ユニット(603)が、中間周波数コンバータ(604)なしで前記ベースバンドモデム(602)に接続されている、請求項3に記載の複合アンテナ装置。
【請求項5】
前記電子モジュールが、前記円筒形状の内側に配置されている、請求項3又は4に記載の複合アンテナ装置。
【請求項6】
前記円筒形状の内側に配置された、各アレイパネル用の送信/受信スイッチを備える、請求項5に記載の複合アンテナ装置。
【請求項7】
前記ベースバンドモデムが、前記それぞれのアレイパネルの時分割複信(TDD)動作のために前記スイッチを制御して、一度に1つのアレイパネルのみをアクティブ化するように構成されている、請求項6に記載の複合アンテナ装置。
【請求項8】
円筒形の前記筐体の第1の端部(13)に電子装置(1)に接続するためのインターフェースをさらに備え、前記第1のアンテナシステムが、前記第2のアンテナシステムよりも前記インターフェースの近くに配置されている、
請求項1~7のいずれか1つに記載の複合アンテナ装置。
【請求項9】
前記第2のアンテナシステムが、十字形支持構造(230)の直交面上に配設された複数の第2のアンテナ素子(220)を備える、請求項1~8のいずれか1つに記載の複合アンテナ装置。
【請求項10】
前記第1のアンテナシステム(100A)が、前記第2のアンテナシステム(200A)の周りに同心円状に配置されており、前記第2のアンテナシステムが、前記第1のアンテナシステムのための反射器として機能する、請求項1に記載の複合アンテナ装置。
【請求項11】
前記複数の第1のアンテナ素子(112A、112B、112C)が、前記第2のアンテナシステム(201A、202B、201C)の周りに配置されている、請求項10に記載の複合アンテナ装置。
【請求項12】
各第1のアンテナ素子が、前記第2のアンテナシステムに対して距離(D)を隔てて配置されており、この距離が、前記第1の周波数帯域における周波数の4分の1波長に相関する、請求項10又は11に記載の複合アンテナ装置。
【請求項13】
前記第2のアンテナシステムが、前記軸線の周りに配置された複数の第2のアンテナ素子(201C)を含む、請求項10~12のいずれか1つに記載の複合アンテナ装置。
【請求項14】
前記第2のアンテナシステムが、中央の第2のアンテナ素子(201A、202B、202C)を含む、請求項10~13のいずれか1つに記載の複合アンテナ装置。
【請求項15】
前記軸線に垂直な平面上の前記第1のアンテナシステムの投影及び前記第2のアンテナシステムの投影が、重なり合うそれぞれのエリアを画定する、請求項1~14のいずれか1つに記載の複合アンテナ装置。
【請求項16】
ビデオカメラ装置(1)であって、撮像素子(4)を含む撮像ユニット(3)と、ビデオデータを送信するために前記撮像ユニットに接続された請求項1~15のいずれか1つに記載の複合アンテナ装置(10)と、を備える、ビデオカメラ装置(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、無線通信用に構成された無線端末のためのアンテナシステムの分野に関し、特に、少なくとも2つの周波数範囲内で使用するためのアンテナ配置に関する。具体的には、本開示は、全方向性カバレッジ用に構成された複合型アンテナ装置のための様々な解決策を提示する。
【背景技術】
【0002】
電子装置は、多くの場合、無線通信回路を含み、そのような電子装置は、無線端末と称される場合がある。例えば、携帯電話、コンピュータ、及び他の装置は、多くの場合、無線通信をサポートするためのアンテナ及び無線送受信機を包有する。
【0003】
3GPP(登録商標)のドキュメントでは、無線端末、又は無線通信装置は、一般に、ユーザ機器(UE)と称される。基地局は、セルを定義し、セル内のUEに無線アクセスを提供することによって、UEのための無線アクセスを周囲のエリアに提供するように動作する。基地局はアクセスノードとも称される場合があり、様々な種類のシステム又は仕様のために、3GPPにおいて様々な用語が使用される。アクセスネットワーク、又は無線アクセスネットワーク(RAN)は、典型的には、複数のアクセスノードを含み、とりわけ他の通信ネットワークへのアクセスを提供する、コアネットワーク(CN)に接続される。いわゆる3G仕様では、アクセスノードを表すためにNodeBという用語が使用され、一方、ロング・ターム・エボリューション(LTE)とも称されるいわゆる4G仕様では、eNodeB(eNB)という用語が使用される。無線通信のためにさらに開発された仕様のセットは、New Radio(NR)技術を含む5Gタイプの無線通信システム(5GS)と称され、一方、gNBという用語は、アクセスノードを表すために使用される。NRでは、通信は、30GHzを超えるような、ミリ波スペクトルに十分に入る周波数帯域で構成され得る。このスペクトルでは、無線端末及び基地局は、ビームフォーミングのために構成され得、それによって、送信及び受信は、特定の方向、及び幅又は円錐角をカバーするビームに空間的に集束され得る。
【0004】
様々な構成において、無線端末は、いくつかの周波数帯域で動作するように構成され得る。このようにして、無線端末は、異なるアンテナシステムを必要とする2つ以上の周波数範囲内での通信をサポートし得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
無線端末の種類によっては、使用の便宜上、アンテナ部材を突出させる必要がないように、アンテナシステムを内蔵しているものがある。ハンドヘルドフォンなどの様々な種類の無線端末の場合、無線端末がどのように、どのレベルで送信するように構成されるかに影響を及ぼし得る、規制放射線被曝にも注意を払わなければならない。多くの種類の無線端末は、データのストリーミング又はダウンロードのためなど、無線ネットワークからのデータの受信に最も頻繁に使用される。しかしながら、特定の用途にとっては、データの上りリンク伝送が重要な機能となる。これは、例えば、ビデオカメラ装置によってキャプチャされたストリーミングビデオデータのライブアップロードに関連し得る。そのような目的のためには、例えば、3GPP仕様のPower class 4について概説されているように、全球又はほぼ全球のカバレッジを有する高電力伝送が望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示は、上りリンク性能及び広角カバレッジが望まれる電子装置における使用に適したアンテナ構成のための解決策を提供するのに役立つ。一態様によれば、そのような解決策は、全方向性動作用に構成されたアンテナ装置によって、独立請求項1に従って提供され、アンテナ装置は、
第1の周波数範囲の第1の周波数帯域で使用するように構成された第1のアンテナシステムであって、円筒形状に配置された複数の第1のアンテナ素子を備える、第1のアンテナシステムと、
第1の周波数帯域よりも低い周波数における第2の周波数範囲の第2の周波数帯域で使用するように構成された第2のアンテナシステムと、
第1及び第2のアンテナシステムを取り囲む筐体と、を備え、第1及び第2のアンテナシステムが、複合アンテナ装置の軸線を中心とした全方向性動作のために構成されている。
【0007】
提案された解決策は、電子装置の外部アンテナとして使用するのに適し、第1のアンテナシステムがビームフォーミングのために構成された実装態様に特に適した、複合型アンテナ装置を提供する。
【0008】
様々な実施形態が、従属請求項に記載されている。
【0009】
図面を参照して、様々な実施形態を説明する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1A】様々な実施形態に係るアンテナ装置による、無線通信のために構成された異なる種類の電子装置を概略的に示す図である。
図1B】様々な実施形態に係るアンテナ装置による、無線通信のために構成された異なる種類の電子装置を概略的に示す図である。
図1C】様々な に係るアンテナ装置による、無線通信のために構成された電子装置内の機能要素を概略的に示す図である。
図2】第1の全体構成に係るアンテナ装置の概略斜視図である。
図3】一実施形態による、図2のアンテナ装置構成の第1のアンテナシステム部分の概略断面図である。
図4A】様々な実施形態においてアンテナ素子として使用するように構成されており、ミリ波スペクトルでの使用に適したアレイパネルを概略的に示す図である。
図4B図3の第1のアンテナシステム部分の一実施形態の構成を概略的に示す図である。
図5A図4Bの構成に対する代替的な実施形態の構成を示す図である。
図5B図4Bの構成に対する代替的な実施形態の構成を示す図である。
図6】様々な実施形態における第1及び第2のアンテナシステムを使用して無線送受信を制御するための回路を備える電子モジュールを概略的に示す図である。
図7】一実施形態による、図2のアンテナ装置構成の第2のアンテナシステム部分を概略的に示す図である。
図8】一実施形態による、図2のアンテナ装置構成で使用可能な第3のアンテナシステム部分を概略的に示す図である。
図9】第2の全体構成に係るアンテナ装置の概略斜視図である。
図10】第2の構成に係るアンテナ装置の一実施形態のアンテナ素子を概略的に示す図である。
図11】第2の構成に係るアンテナ装置の別の実施形態のアンテナ素子を概略的に示す図である。
図12】第2の構成に係るアンテナ装置のさらに別の実施形態のアンテナ素子を概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の実施形態を示す添付の図面を参照して、本発明を以下により完全に説明する。しかしながら、本発明は、多くの異なる形態で具体化されてもよく、本明細書に記載の実施形態に限定されると解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が徹底的且つ完全になり、本発明の範囲を当業者に十分に伝えることとなるように提供される。
【0012】
ある要素が別の要素に「接続」されていると言及される場合、それは他の要素に直接接続することができるか、又は介在する要素が存在してもよいことが理解されよう。対照的に、ある要素が別の要素に「直接接続」されていると言及される場合、介在する要素は存在しない。同様の番号は、全体を通して同様の要素を指す。さらに、本明細書では様々な要素を説明するために第1、第2、などの用語が使用される場合があるが、これらの要素はこれらの用語によって限定されるべきではないことが理解されよう。これらの用語は、ある要素を別の要素と区別するためにのみ使用される。例えば、本発明の範囲から逸脱することなく、第1の要素を第2の要素と呼ぶことができ、同様に、第2の要素を第1の要素と呼ぶことができる。本明細書で使用される場合、「及び/又は」という用語は、関連する列挙された項目のうちの1つ以上のありとあらゆる組合せを含む。
【0013】
周知の機能又は構成は、簡潔さ及び/又は明瞭さのために詳細に説明されない場合がある。他に定義されない限り、本明細書で使用されるすべての用語(技術用語及び科学用語を含む)は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。一般に使用される辞書で定義されているような用語は、本明細書及び関連技術の文脈においてそれらの意味と一致する意味を有すると解釈されるべきであり、理想化された、又は過度に形式的な意味で、本明細書で特別に定義されると解釈されるべきではないことがさらに理解されよう。
【0014】
本発明の実施形態は、本発明の理想化された実施形態の概略図を参照して本明細書で説明される。よって、例えば、製造技術及び/又は公差の結果として、図の形状及び相対的なサイズからの変形が予想される。したがって、本発明の実施形態は、本明細書に示す領域の特定の形状及び相対的なサイズに限定されると解釈されるべきではなく、例えば、異なる動作上の制約及び/又は製造上の制約から生じる形状及び/又は相対的なサイズの偏差を含むべきである。したがって、図に示す要素は、本質的に概略的であり、それらの形状は、装置の領域の実際の形状を示すことを意図しておらず、本発明の範囲を限定することを意図していない。
【0015】
本明細書では、異なる周波数範囲(FR)内の少なくとも2つの周波数帯域をサポートするアンテナ装置の技術の改善に関する様々な解決策が提示される。そのような実施形態に共通することは、第1の周波数範囲が関連する上限周波数を有するのに対して、第2のより高い周波数範囲は、第1の周波数範囲の上限よりも高い関連する下限周波数を有することである。実施形態は、主に、5Gによる通信プロトコルを使用する3GPP周波数範囲FR1及びFR2用のアンテナ装置について提示される。例えば、FR1は、7.125GHzの関連する上限周波数を有し得、FR2(ミリ波)は、24GHzの関連する下限周波数を有し得る。しかしながら、代替の周波数範囲が、記載された実施形態の概念内で妥当であると思われる。さらに、アンテナ装置は、さらに低い範囲の追加の周波数帯域で動作するように構成されてもよく、アンテナ装置は、4G及び5gの通信プロトコルの両方で動作するように構成されてもよい。
【0016】
図1Aは、画像データのアップロードに使用されるように構成された、ビデオカメラ装置1の形態の電子装置1を概略的に示している。具体的には、ビデオカメラ装置1は、ビデオデータのライブ、すなわち、リアルタイム又はほぼリアルタイムの送信に使用されるように構成され得る。この目的のために、ビデオカメラ装置は、セルラー3GPPシステムなどの無線通信システムにおける通信用に構成されている。したがって、ビデオカメラ装置は、アンテナ装置10を備えて構成されている。
【0017】
図1Bは、ドローンの形態の、電子装置2の別の例を概略的に示している。ドローン2は、内蔵ビデオカメラから取得されたキャプチャされたビデオデータ、及び/又は他の取得されたセンサデータなどのデータを、リアルタイム又はほぼリアルタイムで送信するように構成され得る。
【0018】
図1Cは、図1又は図2による電子装置1(又は2)を、ビデオカメラ機能を取り上げて概略的に示している。このように、電子装置は、撮像素子を含む撮像ユニット3、及び場合によっては制御ユニット少なくとも1つのレンズなどのさらなる要素を備える。ビデオカメラの機能は、本開示に必須ではなく、したがって、さらに詳細には説明しない。電子装置は、とりわけ撮像ユニット3によって取得された画像データを一時的又は長期的に記憶するためのデータ記憶装置6をさらに備えてもよい。制御ユニット5は、ビデオ画像のキャプチャ、記憶、及び送信を含む電子装置の動作を制御するように構成されている。電源7は、電子装置1の様々な要素に電気エネルギーを供給するために含まれている。電子装置1は、例えば、画像データの送信のためなど、無線ネットワークとの無線通信のための、アンテナ装置10へのインターフェース8をさらに備えて構成されている。
【0019】
電子装置1は、無線端末として動作するように構成されており、アンテナ装置10の使用により少なくともエアインターフェースを介してアクセスネットワークと通信するための、無線受信機及び送信機などの送受信機8を備える。制御ユニット5は、ロジック、例えば、コントローラ又はマイクロプロセッサを備える。ロジックはまた、コンピュータ可読記憶媒体を含むように構成されたデータ記憶装置6を備えるか、又はそれに接続されてもよい。データ記憶装置6は、メモリを含んでもよく、また、例えば、バッファ、フラッシュメモリ、ハードドライブ、リムーバブルメディア、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、又は他の適切な装置のうちの1つ以上であってもよい。典型的な配置では、データ記憶装置6は、長期データ記憶用の不揮発性メモリと、コントローラ202のシステムメモリとして機能する揮発性メモリと、を含む。データ記憶装置6は、データバスを介してロジック201のプロセッサ202とデータを交換してもよい。データ記憶装置6は、非一時的なコンピュータ可読媒体と見なされる。制御ユニット5の1つ以上のプロセッサは、電子装置1の無線端末動作を実行するために、データ記憶装置又は別個のメモリに記憶された命令を実行することができる。様々な実施形態において、無線端末のユニット及び機能の全部又は一部は、インターフェース8を介して接続されて、アンテナ装置10内に構成されてもよい。
【0020】
次に、アンテナ装置10の様々な実施形態及び関連する特徴について説明する。記載された実施形態は、ビデオカメラ装置の形態の電子装置1と共に使用するのに適しているが、排他的には構成されていない。様々な状況において、ビデオカメラ装置は、4G及び5Gの両方のRF(無線周波数)アクセスから利点が得られ得る。強力な上りリンク高データ通信のために、高性能アンテナシステムが必要である。これは、例えば、3GPP技術仕様xxxから以下の表に概説されるように、高いEIRP性能を有するPower Class 4のオムニカバレッジのためのサポートを含み得る。
【0021】
【表1】
【0022】
本明細書で概説するアンテナ装置は、電子装置1への外部アンテナとして使用するために、全方向性動作用に構成された複合アンテナ装置10によってこれらの要件を取得するように構成されている。
【0023】
図2は、複合型アンテナ装置10の第1の構成を概略的に示している。この一般的な実施形態は、第1のアンテナシステム100を備える第1のセクション、及び第2のアンテナシステム200を備える第2のセクションを示す。第1のアンテナシステム100は、第1の周波数帯域で使用するように構成されており、円筒形状に配置された複数の第1のアンテナ素子を備える。第2のアンテナシステム200は、第1の周波数帯域よりも低い周波数の第2の周波数帯域で使用するように構成されている。複合型アンテナ装置10は、筐体11をさらに備え、筐体11は、それ自体、1つ以上の筐体部分から形成されてもよく、筐体は、第1の及び第2のアンテナシステムを取り囲む。第1の及び第2のアンテナシステムは、複合アンテナ装置の軸線12を中心とした全方向性動作のために構成されている。さらに、図は、電子装置1と接続するためのインターフェース13を示している。このインターフェースは、例えば、電子装置の電源7への、且つ電子装置のさらなる回路への、電子接続を提供してもよい。インターフェース13は、電子装置への機械的接続をさらに提供してもよい。
【0024】
いくつかの実施形態では、第1のアンテナシステム100が動作するように構成された第1の周波数帯域は、例えば、20GHzを超えるミリ波スペクトルを含むFR2を含む。第2のアンテナシステムs00が動作するように構成された第2の周波数帯域は、例えば、6GHz未満のFR1を含んでもよい。
【0025】
いくつかの実施形態では、第1のアンテナシステム100及び第2のアンテナシステム200をそれぞれ含むセクションは、軸線12に沿った別個の接続可能要素である。図2に示すように、筐体11は管状構造を有してもよく、セクションは、軸線12に沿って筐体11の長手方向に別個の部分を占める。この配置により、組み合わされた複合型アンテナ10は、特定の地域又は国で使用可能なアンテナシステム100、200(又はそれ以上)を備えるセクションの選択及び組合せによって構成され得る。これは、製作及び組立てに関して利点を提供し、様々な実施形態では、アンテナシステムを備える代替のセクションを組合せることによって、エンドユーザ又はオペレータであってもアンテナシステム100、200のうちの1つ以上の切替が可能になり得る。
【0026】
いくつかの実施形態では、第1のアンテナシステム100を備えるセクションは、第1のアンテナシステム200を収容するセクションよりもインターフェース13の近くに配設されている。これは、ミリ波領域などのより高い周波数範囲で動作する第1のアンテナシステム100によって引き起こされるRF損失を、第2のアンテナシステム200により低く生じさせるという利点を有する。
【0027】
図3は、第1のアンテナシステム100の一実施形態を、筐体11の第1のセクションを通る断面図で概略的に示している。図示の実施形態では、各第1のアンテナ素子はアレイパネル110を備える。アレイパネルは筐体内に、互いに異なる方向を向くように配置されてもよい。一実施形態では、図3に示すように、各アレイパネル110が、軸線12から外方を向いている。このようにして、軸線12の周りに中央領域すなわち区画が、アレイパネル110によって形成されている。アレイパネル110は、中央領域の周りに、側縁が互いに隣接して、又は互いに接触して配置されてもよい。
【0028】
図4Aは、一実施形態に係る1つのアレイパネルの前面である。図示の例では、アレイパネルは2×4パッチ111アレイであるが、他の構成も可能である。一実施形態では、アレイパネルは、パッチ5dB利得を有する9dBアレイ利得を提供する、MIMOシステムを備える。ミリ波スペクトルの実施形態では、各アレイパネルはビームフォーミングのために構成されている。アレイパネルは、Tx/Rx送受信機及びアンテナスイッチを含むアンテナ回路、並びに任意選択的にGHz範囲の中間周波数(IF)へのダウンコンバータを備えてもよい。28GHz用に構成された例示的な実施形態の場合、アレイパネルのサイズは20×40mmであり得る。アレイパネル110の層、例えば、裏面は、グランドプレーンを備えてもよい。
【0029】
図4Bは、図3の実施形態で使用されるような第1のアンテナシステムのアレイパネル110を斜視図で示している。この配置は、Power Class 4の性能を有する全方向性カバレッジを提供するように構成されている。
【0030】
図5A及び図5Bは、例として、円筒形状のアンテナ素子110の代替的な配置を示している。アンテナパッチ111は簡略化のために省略されている。円筒形状に配置されたアレイパネル110の数、図5Aでは3、図4Bでは4、図5Bでは5は、とりわけ、アンテナパネル110の空間カバレッジ能力に応じて選択され得る。
【0031】
図6は、第1のアンテナシステム100及び第2のアンテナシステム200を使用して無線通信を実行するように構成された、電子モジュール300を概略的に示している。電子モジュール300は、ベースバンドモデム602と、第1のアンテナシステム100及び第2のアンテナシステム200に接続されたた無線周波数ユニット603と、を備える。さらに、電子モジュール300は、プロトコルスタック601に従ってモデムを動作させるように構成されたプロセッサを備える、制御ユニット601を備える。いくつかの実施形態では、電子モジュール300は、第1のアンテナシステムへのインターフェース605を介して、ミリ波スペクトルのカバレッジを含む第1のアンテナシステム100を使用して、5G仕様に従って構成されたプロトコルスタックを使用して無線通信を実行するように構成されている。さらに、電子モジュールは、第2のアンテナシステムへのインターフェース606を介して、第2のアンテナシステム200を使用して、4G仕様、及び潜在的に3G仕様に従って構成されたプロトコルスタックを使用して無線通信を実行するように構成されてもよい。電子モジュール300は、例えば、電子装置1のアンテナ装置インターフェース8への接続のための、電子装置1へのインターフェース607を備える。このようにして、電子装置1は、その電源7からの電力をアンテナ装置10に供給してもよく、UL送信のための、例えば、撮像ユニット3から生じるデータも供給することができる。また、電子装置1は、DLにおいてアンテナ装置10を介してデータ及び/又は制御情報を取得してもよい。いくつかの実施形態では、インターフェース8、605は、RF同軸線ケーブルと、電力及び制御DCケーブルと、を含んでもよい。
【0032】
いくつかの実施形態では、モデム602は、一度の動作に対して第1のアンテナシステム100の複数の第1のアンテナ素子のうちの1つを選択するように構成されている。図3図5の実施形態では、第1のアンテナシステム100の各アンテナ素子は、アレイパネル110である。言い換えれば、アンテナ装置10がミリ波スペクトルの5GなどのTDDシステムで動作するとき、任意の時点で送信及び受信のために1つのアンテナアレイ110のみがアクティブである。この動作において、第1のアンテナシステム100のTx/Rxアンテナスイッチは、モデム602の制御下で駆動される。
【0033】
いくつかの実施形態では、電子モジュール300は、第1のアンテナシステム100の円筒形状の内側に配置されている。図3の例を参照すると、電子モジュール300は、アレイパネル110によって包囲された中央領域に配置されている。この配置により、すなわち、電子モジュール300とアレイパネル110との間の短い伝送距離を使用することにより、アンテナ装置10におけるRF信号の低損失伝送が得られる。電子モジュール300がアレイパネル110の円筒状配置の内側に配置され、それによって複数のアレイパネル110の各々に近接して配置されることによって、周波数アップ・ダウンコンバートのためのBBモデム602とRFユニット603との間の周波数コンバータ段により、IF(中間周波数)コンバータ604の使用を不要にし得る。そのような実施形態では、RFユニット603は、アレイパネル110に直接接続されていてもよい。これにより、別途使用されるIFコンバータ604の挿入損失が低減される。代替的な配置では、電子モジュール300は、アンテナ装置10に、及びインターフェース13などのアンテナ装置10の一部に、又は第1のアンテナシステム100と第2のアンテナシステム200との間のインターフェース中に配設されてもよい。そのような実施形態においても、電子モジュール300は、少なくとも第1のアンテナ素子110に近接して、又はさらに直接接触して配設されることとなる。さらに別の実施形態では、電子モジュール300は、アンテナ装置10のインターフェース13に接続するためのインターフェース8に近接するなど、電子装置10中に配設されてもよい。
【0034】
図7は、第2のアンテナシステム200、又は第2のアンテナシステム200の少なくとも一部201の一実施形態を概略的に示している。第2のアンテナシステム200は、十字形支持構造230の直交面上に配設された複数の第2のアンテナ素子220を備える。第2のアンテナ素子220は、分離ネットワークによりサブ6GHz MIMO用のアンテナを形成してもよい。パッシブアンテナを形成し得るアンテナ素子220は、インターフェース606を介して、例えば、ケーブル接続によって電子モジュール300に接続されている。例えば、2~6GHzの、サブ6GHz 5G MIMOアンテナシステムの動作のために、第2のアンテナシステム200は、第2のアンテナシステム200の一部201において8×8MIMO用に構成され得る。各アンテナ素子220は、例えば、PCBエッジVivaldiアンテナ、ダイポールアンテナ、IFA(逆F型アンテナ)、又は他のものであってもよい。十字形支持構造230は、十字形に取り付けるPCBであってもよい。
【0035】
図8は、第2のアンテナシステム200の任意選択の第2の部分202を概略的に示している。このセクション202は、1/4波長の低周波数帯700~960MHzMIMOアンテナなどの低周波数帯MIMOアンテナシステムを備えてもよい。このアンテナシステムは、PCB250の上に印刷された2つ以上のアンテナ240を備えてもよい。任意選択的に、減結合仮想化回線241が使用されてもよい。このようにして、モノポール240間の結合の減少が得られ、それによって、低い相関が得られることにより、MIMO効率が改善される。
【0036】
図9は、複合型アンテナ装置10の第2の構成を概略的に示している。この配置では、第1のアンテナシステム100Aは、第2のアンテナシステム200Aの周りに同心円状に配置されており、第2のアンテナシステム200は、第1のアンテナシステム100のための反射器として機能する。このようにアンテナシステムを構成することにより、第1のアンテナシステム100に対して改善された高周波数帯アンテナ利得が得られる。第2のアンテナシステム200Bは、図7又は図8を参照して説明したような構造を備えてもよい。他の代替的な実施形態を、図10図12を参照して説明する。
【0037】
いくつかの実施形態では、第1のアンテナシステム100Aは、第2のアンテナシステム200Aの周りに配置された複数の第1のアンテナ素子を備える。この構成のいくつかの例は、図10図12を参照してさらに詳細に説明され、第1のアンテナ素子は、それぞれ110A、110B、及び110Cで表される。この構成では、各第1のアンテナ素子は、第2のアンテナシステムに対して距離Dを隔てて配置されており、この距離は、第1の周波数帯域における周波数の4分の1波長に相関する。これに関連して、相関とは、第2のアンテナシステム200Aで反射された第1のアンテナ素子からの電波の反射が、第1のアンテナシステム100Aからの送信電波の正の増幅を引き起こすように、距離Dが前記周波数の波長の整数±4分の1波長に等しくなり得ることを意味する。
【0038】
第2の構成の様々な実施形態では、第1のアンテナ素子は、裏側からの結合も可能にするように、裏側接地面のないモノポールアンテナ、ダイポールアンテナ、線形アレイ、又はアレイパネルであってもよい。説明したBBモデム602及びRF603を含む複合型アンテナ装置10を駆動するための回路を備える、電子モジュール300A、300B、300Cは、アンテナ装置10の底部又は中央セクションに配置されてもよく、そこからアンテナ装置10内のアンテナ要素、具体的には、第1のアンテナシステムの少なくとも第1のアンテナ素子110A、110B、110Cに接続する。電子モジュール300Aは、グランドプレーンを有するPCBを備えてもよく、RF回路603は、少なくとも第1のアンテナシステムに対してグランドプレーンの下に設けられる。
【0039】
図10は、第2のアンテナシステム200が中央の第2のアンテナモノポール201Aを含む一実施形態を示している。このアンテナモノポールは、例えば、700~960MHz用の低周波数帯アンテナであり得る。代替的な実施形態では、中央の第2のアンテナモノポール201Aは、5GシステムのFR1で動作するように構成されている。第1のアンテナシステム100Aは、複数の第1のアンテナ素子110Aを備える。第1のアンテナ素子110Aは、第1のアンテナシステム100Aのビームフォーミング又はビーム切替のために、ある特定の第1のアンテナ素子111Aから別の特定の第1のアンテナ素子112Aへ、給電信号を切り替えることによって駆動されてもよい。各第1のアンテナ素子110Aは、専用のフロントエンドモジュール(FEM)を備えてもよく、あるいは、すべての第1のアンテナ素子110A間など、複数の第1のアンテナ素子110A間を切り替えるために共通のFEMが使用されてもよい。各第1のアンテナ素子110Aは、説明したように、第1のアンテナシステム100Aの周波数の建設的反射を得るために、中央の第2のアンテナモノポール201Aの外側に距離Dを置いて配設されている。
【0040】
図11は、3つ以上の周波数帯のために構成された複合型アンテナ装置10の代替的な実施形態を示している。ここで、第2のアンテナシステム200は、中央の第2のアンテナモノポール202Bを含む。このアンテナモノポール202Bは、例えば、700~960MHz用の低周波数帯アンテナであってもよい。さらに、第2のアンテナシステムは、5GシステムのFR1などの中間周波数帯で動作するように構成された複数の第2のアンテナ素子201Bを備える。第2のアンテナ素子201Bは、中央モノポール202Bの周りに配設されてもよい。第1のアンテナシステム100Bは、第1のアンテナシステム100Bのビームフォーミング又はビーム切替のために、1つの特定の第1のアンテナ素子111Bから別の特定の第1のアンテナ素子112Bへ給電信号を切り替えることによって駆動され得る複数の第1のアンテナ素子110Bを備える。各第1のアンテナ素子110Bは、専用のFEMを備えてもよく、あるいは、すべての第1のアンテナ素子110A間など、複数の第1のアンテナ素子110B間を切り替えるために共通のFEMが使用されてもよい。各第1のアンテナ素子110Bは、説明したように、第1のアンテナシステム100Bの周波数の建設的反射を得るために、中央の第2のアンテナモノポール202Bの外側に距離Dを置いて配設されている。この実施形態では、第1のアンテナシステム100Bは、複合型アンテナ装置10の軸線12に沿って、第2のアンテナシステム200Bの中間周波数帯部分からずらされている。
【0041】
図12は、3つ以上の周波数帯のために構成された複合型アンテナ装置10のさらに別の実施形態を示している。ここで、第2のアンテナシステム200は、中央の第2のアンテナモノポール202Cを含む。このアンテナモノポール202Bは、例えば、700~960MHz用の低周波数帯アンテナであってもよい。さらに、第2のアンテナシステムは、5GシステムのFR1などの中間周波数帯で動作するように構成された複数の第2のアンテナ素子201Cを備える。第2のアンテナ素子201Cは、中央モノポール202Cの周りに配設されてもよい。第1のアンテナシステム100Cは、第1のアンテナシステム100Cのビームフォーミング又はビーム切替のために、1つの特定の第1のアンテナ素子111Cから別の特定の第1のアンテナ素子112Cへ給電信号を切り替えることによって駆動され得る複数の第1のアンテナ素子110Cを備える。各第1のアンテナ素子110Cは、専用のFEMを備えてもよく、あるいは、すべての第1のアンテナ素子110C間など、複数の第1のアンテナ素子110C間を切り替えるために共通のFEMが使用されてもよい。各第1のアンテナ素子110Cは、第2のアンテナシステムの外側に距離Dを置いて配設される。具体的には、各第1のアンテナ素子110Cは、説明したように、第1のアンテナシステム100Cの周波数の建設的反射を得るために、第2のアンテナ素子201C上の外側に距離Dを置いて配設されてもよい。この実施形態では、アンテナ素子110C、210C、202Cは異なる長さを有してもよいが、それらは複合型アンテナ装置10の軸線12を中心として共通の平面内に同心円状に配置される。
【0042】
上記では、請求の範囲によって提供される解決策を実現する様々な方法を示す、様々な実施形態が概説されている。これらの実施形態では、複合型アンテナ装置10の軸線12に垂直な平面上の第1のアンテナシステム100の投影及び第2のアンテナシステム200の投影は、重なり合うそれぞれのエリアを画定する。異なる実施形態は、以下の条項(C)の要素及び特徴の任意の組合せを含んでもよい。
C1.全方向性動作用に構成された複合アンテナ装置(10)であって、第1の周波数帯域で使用するように構成された第1のアンテナシステム(100)であって、円筒形状に配置された複数の第1のアンテナ素子(110、110A)を備える、第1のアンテナシステム(100)と、
第1の周波数帯域よりも低い周波数における第2の周波数帯域で使用するように構成された第2のアンテナシステム(200)と、
第1及び第2のアンテナシステムを取り囲む筐体(11)と、を備え、第1及び第2のアンテナシステムが、複合アンテナ装置の軸線(12)を中心とした全方向性動作のために構成されている、
複合アンテナ装置(10)。
C2.各第1のアンテナ素子が、アレイパネル(110)を備える、C1に記載の複合アンテナ装置。
C3.各アレイパネルが、パネル面が前記軸線から外方に面するように配置されている、C2に記載の複合アンテナ装置。
C4.ベースバンドモデム(602)と、第1及び第2のアンテナシステムに接続された無線周波数ユニット(603)と、を備える電子モジュール(300)を備える、
C1~C3のいずれか1つに記載の複合アンテナ装置。
C5.無線周波数ユニット(603)が、中間周波数コンバータ(604)なしでベースバンドモデム(602)に接続されている、C4に記載の複合アンテナ装置。
C6.前記電子モジュールが、前記円筒形状の内側に配置されている、C4又はC5に記載の複合アンテナ装置。
C7.前記円筒形状の内側に配置された、各アレイパネル用の送信/受信スイッチを備える、C6に記載の複合アンテナ装置。
C8.ベースバンドモデムが、それぞれのアレイパネルの時分割複信(TDD)動作のためにスイッチを制御して、一度に1つのアレイパネルのみをアクティブ化するように構成されている、C7に記載の複合アンテナ装置。
C9.円筒形の筐体の第1の端部(13)に電子装置(1)に接続するためのインターフェースをさらに備え、第1のアンテナシステムが、第2のアンテナシステムよりも前記インターフェースの近くに配置されている、
C1~C8のいずれか1つに記載の複合アンテナ装置。
C10.第2のアンテナシステムが、十字形支持構造(230)の直交面上に配設された複数の第2のアンテナ素子(220)を備える、C1~C9のいずれか1つに記載の複合アンテナ装置。
C11.第1のアンテナシステム(100A)が、第2のアンテナシステム(200A)の周りに同心円状に配置されており、第2のアンテナシステムが、第1のアンテナシステムのための反射器として機能する、C1に記載の複合アンテナ装置。
C12.複数の第1のアンテナ素子(112A、112B、112C)が、第2のアンテナシステム(201A、202B、201C)の周りに配置されている、C11に記載の複合アンテナ装置。
C13.各第1のアンテナ素子が、第2のアンテナシステムに対して距離(D)を隔てて配置されており、この距離が、第1の周波数帯域における周波数の4分の1波長に相関する、C11に記載の複合アンテナ装置。
C14.第2のアンテナシステムが、前記軸線の周りに配置された複数の第2のアンテナ素子(201C)を含む、C10~C12のいずれか1つに記載の複合アンテナ装置。
C15.第2のアンテナシステムが、中央の第2のアンテナ素子(201A、202B、202C)を含む、C10~C13のいずれか1つに記載の複合アンテナ装置。
C16.前記軸線に垂直な平面上の第1のアンテナシステムの投影及び第2のアンテナシステムの投影が、重なり合うそれぞれのエリアを画定する、C1~C15のいずれか1つに記載の複合アンテナ装置。
C17.第1の周波数帯域が、ミリ波スペクトル内である、C1~C16のいずれか1つに記載の複合アンテナ装置
C18.ビデオカメラ装置(1)であって、撮像素子(4)を含む撮像ユニット(3)と、ビデオデータを送信するために前記撮像ユニットに接続されたC1~C17のいずれか1つに記載の複合アンテナ装置(10)と、を備える、ビデオカメラ装置(1)。
【0043】
本明細書で提案される様々な解決策は、電子装置1の外部アンテナとして使用するのに適し、第1のアンテナシステムがビームフォーミングのために構成された実装態様に特に適した、複合型アンテナ装置を提供する。
図1A
図1B
図1C
図2
図3
図4A
図4B
図5A
図5B
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12