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  • 特許-緊急走行支援システム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-07
(45)【発行日】2023-12-15
(54)【発明の名称】緊急走行支援システム
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/09 20060101AFI20231208BHJP
   G08G 1/095 20060101ALI20231208BHJP
   G08G 1/087 20060101ALI20231208BHJP
【FI】
G08G1/09 P
G08G1/095 F
G08G1/087
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2020041589
(22)【出願日】2020-03-11
(65)【公開番号】P2021144386
(43)【公開日】2021-09-24
【審査請求日】2023-02-02
(73)【特許権者】
【識別番号】000000549
【氏名又は名称】株式会社大林組
(74)【代理人】
【識別番号】100097113
【弁理士】
【氏名又は名称】堀 城之
(74)【代理人】
【識別番号】100162363
【弁理士】
【氏名又は名称】前島 幸彦
(72)【発明者】
【氏名】畑 浩二
【審査官】貞光 大樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-84955(JP,A)
【文献】特開2000-20885(JP,A)
【文献】特開2005-100097(JP,A)
【文献】特開2000-90392(JP,A)
【文献】特開2000-76586(JP,A)
【文献】特開2000-163699(JP,A)
【文献】特表2006-525590(JP,A)
【文献】国際公開第2016/163294(WO,A1)
【文献】特許第6557845(JP,B1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0118553(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/00 - 1/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
交差点での緊急車両の走行を支援する緊急走行支援システムであって、
前記交差点に接近する前記緊急車両が走行している道路を接近道路として特定する緊急車両特定部と、
前記緊急車両の進行方向を特定する進行方向特定部と、
前記接近道路から進行方向の道路に至る緊急走行ラインを示す投影画像を生成する投影画像生成部と、
前記交差点をスクリーンとして、前記投影画像生成部によって生成された投影画像を投影する投影装置と、を具備することを特徴とする緊急走行支援システム。
【請求項2】
前記緊急走行ラインは、前記緊急車両が走行する範囲を示し、ライン幅が前記緊急車両の車幅よりも広く設定されていることを特徴とする請求項1記載の緊急走行支援システム。
【請求項3】
前記緊急走行ラインは、前記緊急車両が走行する方向を示していることを特徴とする請求項1又は2記載の緊急走行支援システム。
【請求項4】
前記緊急車両の種別を特定する車両種別特定部を具備し、
前記投影画像生成部は、種別が認識された前記緊急車両の車幅に応じたライン幅の前記緊急走行ラインを生成することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の緊急走行支援システム。
【請求項5】
前記緊急車両特定部によって前記接近道路が特定され、前記進行方向特定部によって前記緊急車両の進行方向が特定されるまでの間、前記投影画像生成部は、前記接近道路から他の全道路に至るそれぞれの前記緊急走行ラインを示す投影画像を生成することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の緊急走行支援システム。
【請求項6】
前記緊急車両特定部によって前記接近道路が特定され、前記進行方向特定部によって前記緊急車両の進行方向が特定されるまでの間、前記投影画像生成部は、前記接近道路から予め設定された道路に至る前記緊急走行ラインを示す投影画像を生成することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の緊急走行支援システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、救急車、パトカー、消防自動車等の緊急車両の交差点における安全かつ迅速な走行を支援する緊急走行支援システムに関する。
【背景技術】
【0002】
緊急車両から発信されるサイレン音を検出し、検出したサイレン音のピッチに基づき、緊急車両が通過する場所にある信号機をすべて通行不可の表示状態に制御する交通信号装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、緊急車両の交差点への接近を検出した場合に、信号機に設けた赤色回転灯を点滅しながら回転させ、交差点付近のドライバーに対して緊急車両の接近を知らせる技術が提案されている。(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開平06-251286号公報
【文献】特開平09-270092号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来技術では、緊急車両の接近を一般車両のドライバーに知らせて、交差点への一般車両の浸入を防止することができるが、一般車両の停止位置によっては緊急車両の走行を妨げになってしまう虞がある。すなわち、一般車両のドライバー間の意思疎通が十分でないため、異なる方向に避けて停車してしまい、緊急車両の緊急走行ラインを妨げてしまうことがある。また、交差点内で緊急車両の接近に気が付いた一般車両のドライバーは、交差点内の緊急走行ライン上に停車させてしまうこともある。
【0006】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、上述の課題を解消し、交差点内で緊急車両が走行する緊急走行ラインを確実に確保する緊急走行支援システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の緊急走行支援システムは、交差点での緊急車両の走行を支援する緊急走行支援システムであって、前記交差点に接近する前記緊急車両が走行している道路を接近道路として特定する緊急車両特定部と、前記緊急車両の進行方向を特定する進行方向特定部と、前記接近道路から進行方向の道路に至る緊急走行ラインを示す投影画像を生成する投影画像生成部と、前記交差点をスクリーンとして、前記投影画像生成部によって生成された投影画像を投影する投影装置と、を具備することを特徴とする。
さらに、本発明の緊急走行支援システムにおいて、前記緊急走行ラインは、前記緊急車両が走行する範囲を示し、ライン幅が前記緊急車両の車幅よりも広く設定されても良い。
さらに、本発明の緊急走行支援システムにおいて、前記緊急走行ラインは、前記緊急車両が走行する方向を示しても良い。
さらに、本発明の緊急走行支援システムにおいて、前記緊急車両の種別を特定する車両種別特定部を具備し、前記投影画像生成部は、種別が認識された前記緊急車両の車幅に応じたライン幅の前記緊急走行ラインを生成しても良い。
さらに、本発明の緊急走行支援システムにおいて、前記緊急車両特定部によって前記接近道路が特定され、前記進行方向特定部によって前記緊急車両の進行方向が特定されるまでの間、前記投影画像生成部は、前記接近道路から他の全道路に至るそれぞれの前記緊急走行ラインを示す投影画像を生成しても良い。
さらに、本発明の緊急走行支援システムにおいて、前記緊急車両特定部によって前記接近道路が特定され、前記進行方向特定部によって前記緊急車両の進行方向が特定されるまでの間、前記投影画像生成部は、前記接近道路から予め設定された道路に至る前記緊急走行ラインを示す投影画像を生成しても良い。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、交差点内で緊急車両が走行する緊急走行ラインを確実に確保することができ、緊急車両は、緊急走行ライン上を走行することで、交差点をスムーズに通過することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明に係る緊急走行支援システムのシステム構成図である。
図2図1に示す集音装置及び走行支援装置の構成を示す図である。
図3】本発明に係る緊急走行支援システムによる走行支援動作を説明するフローチャートである。
図4】本発明に係る緊急走行支援システムが交差点に投影する投影画像例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
次に、本発明を実施するための形態(以下、単に「実施形態」という)を、図面を参照して具体的に説明する。
本実施形態の緊急走行支援システム1は、救急車、パトカー、消防自動車等の緊急車両10の交差点における安全かつ迅速な走行を支援するシステムである。緊急走行支援システム1は、図1を参照すると、道路上の音を集音する集音装置2と、集音装置2が集音したサイレン音に基づいて緊急車両10の緊急走行ラインを生成する走行支援装置3と、走行支援装置3によって生成された緊急走行ラインを道路に投影する投影装置5を備えている。
【0011】
集音装置2は、図2を参照すると、交差点から道路が延びる方向の指向性をそれぞれ鋭くした単一指向性マイクロフォン20a~20dで構成されている。すなわち、単一指向性マイクロフォン20a~20dは、交差点から延びる道路の方向に向けてそれぞれ配置されている。
【0012】
図1及び図2に示す交差点は、4本の道路A~Dが交わる四叉路であり、4本の単一指向性マイクロフォン20a~20dによって道路A~Dで発生する音をそれぞれ電気信号に変換する。なお、単一指向性マイクロフォン20a~20dは、道路A~Dにそれぞれ個別に配置することもできる。
【0013】
投影装置5は、交差点や交差点周辺の道路をスクリーンとして、緊急車両10が走行する緊急走行ラインを示す投影画像を投影する。投影装置5としては、例えば、R、G、Bの3色に加えて赤外光を光路に重ねて出射し、MEMS等のスキャニング手段によって映像を投影するレーザスキャン型プロジェクタや、光源ランプからの光を液晶パネルに透過させて画像を投影する液晶プロジェクタで構成することができる。
【0014】
走行支援装置3は、図2を参照すると、プログラム制御で動作するパーソナルコンピューター等の情報処理装置である。走行支援装置3は、キーボード、マウス等の入力部31と、フラッシュメモリ等の記憶部32と、ネットワーク部34と、制御部40とを備えている。
【0015】
制御部40は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を備えたマイクロコンピュータ等の演算処理回路である。ROMには走行支援装置3の動作制御を行うための制御プログラムが記憶されている。制御部40は、ROMに記憶されている制御プログラムを読み出し、制御プログラムをRAMに展開させることで、設定条件受付部41、緊急車両特定部42及び投影画像生成部43として機能する。
【0016】
設定条件受付部41は、交差点に関する情報(交わる道路の本数や角度、各道路の車線数や道幅等)を入力部31によって受け付け、記憶部32に交差点情報33として記憶させる。
【0017】
緊急車両特定部42は、集音装置2によって集音された音を解析して緊急車両10が発生するサイレン音を検出する。そして、緊急車両特定部42は、検出したサイレン音に基づいて、交差点に近づく緊急車両10が走行している道路を特定する緊急車両特定処理を実行する。緊急車両特定部42は、単一指向性マイクロフォン20a~20dで集音した音を比較することで、サイレン音が発生している方向を判断し、ドップラー効果によって変化するサイレン音のピッチに応じて、緊急車両10が近接しているか否かを判断する。なお、交差点に接近する車両を撮影する監視カメラを設け、監視カメラの撮影画像に基づいて接近する緊急車両10を特定する緊急車両特定処理を実行しても良い。また、緊急車両10にビーコン等の発信器を設け、発信器からの信号に基づいて緊急車両特定処理を実行しても良い。
【0018】
また、緊急車両特定部42は、集音装置2によって集音された音を解析して緊急車両10が発生する音声に含まれる進行方向を示すキーワード(直進、左折、右折等)を検出する。そして、緊急車両特定部42は、進行方向特定部として機能し、検出したキーワードに基づいて、緊急車両10の交差点での進行方向(直進、左折、右折等)を特定する進行方向特定処理を実行する。なお、交差点に接近する車両を撮影する監視カメラを設け、監視カメラの撮影画像に基づいて緊急車両10のウインカー表示によって進行方向を特定する進行方向特定処理を実行しても良い。また、緊急車両10にビーコン等の発信器を設け、発信器からの信号に基づいて進行方向特定処理を実行しても良い。
【0019】
投影画像生成部43は、緊急車両特定処理で特定された道路(以下、接近道路と称す)から他の道路に至る緊急走行ラインを示す投影画像を生成する。生成された投影画像は、投影装置5によって交差点(周辺の道路を含んでも良い)に投影される。
【0020】
投影画像生成部43は、進行方向特定処理によって進行方向が特定されていない場合、接近道路から他の全道路に至るそれぞれの緊急走行ラインを示す第1投影画像を生成し、進行方向特定処理によって進行方向が特定された場合、接近道路から進行方向の道路に至る緊急走行ラインのみを示す第2投影画像を生成する。
【0021】
ネットワーク部34は、インターネット等のネットワーク50を介して、各種のサーバーとの間で通信を行う機能を有する。ネットワーク部34を介することで、ネットワーク50上で提供されているクラウドサービスによって、制御部40で実行する機能の一部もしくは全部を実現することもできる。また、ネットワーク50上で提供されている交差点情報33を記憶部32に記憶させても良い。
【0022】
次に、緊急走行支援システム1による支援走行支援動作について図3及び図4を参照して詳細に説明する。なお、記憶部32には、図1に示す交差点の形状が交差点情報33として記憶されているものとする。
【0023】
図3を参照すると、緊急車両特定部42は、集音装置2によって集音される音を解析し、緊急車両10が発生するサイレン音の検出を待機している(ステップS101)。
【0024】
ステップS101でサイレン音を検出すると、緊急車両特定部42は、検出したサイレン音に基づいて、交差点に接近する緊急車両10が走行している道路を接近道路として特定する(ステップS102)。
【0025】
ステップS102で接近道路が特定されると、投影画像生成部43は、接近道路から他の全道路に至るそれぞれの緊急走行ラインを示す第1投影画像を生成する(ステップS103)。そして、投影装置5は、ステップS103で生成された第1投影画像を交差点に投影する(ステップS104)。
【0026】
図4(a)には、ステップS102において道路Aが特定され、道路Aから道路B~Dに至るそれぞれの緊急走行ラインが交差点に投影された例が示されている。緊急走行ラインは、緊急車両10が走行する範囲を示し、ライン幅が緊急車両10の車幅よりも広く設定され、矢印等によって緊急車両10が走行する方向を示している。従って、一般車両11は、投影された緊急走行ラインを避けて停車すれば良いため、交差点内で緊急車両10が走行する緊急走行ラインを確実に確保することができる。そして、緊急車両10は、緊急走行ライン上を走行することで、交差点をスムーズに通過することができる。
【0027】
次に、緊急車両特定部42は、集音装置2によって集音された音を解析し、進行方向を示すキーワードに基づいて、緊急車両10の交差点での進行方向を特定する(ステップS105)。
【0028】
ステップS105で進行方向が特定されると、投影画像生成部43は、接近道路から進行方向の道路に至る緊急走行ラインのみを示す第2投影画像を生成する(ステップS106)。そして、投影装置5は、ステップS106で生成された第2投影画像を第1投影画像に換えて交差点に投影する(ステップS107)。
【0029】
図4(b)には、ステップS105において右折を示すキーワードで進行方向として道路Bが特定され、道路Aから道路Bに至る緊急走行ラインのみが交差点に投影された例が示されている。これにより、緊急車両10の走行に影響を及ぼさない方向には、一般車両11の走行を再開することができる。図4(b)では、道路Dから道路Cへの左折を再開させることができる。
【0030】
次に、緊急車両特定部42は、集音装置2によって集音された音を解析し、緊急車両10の通過を待機する(ステップS108)。そして、ステップS108で緊急車両10の通過を検出すると、投影装置5は、第2投影画像の投影を停止してステップS101に戻る。
【0031】
なお、交差点に投影する緊急走行ラインのライン幅を緊急車両10の種別に応じて可変にすることもできる。この場合、緊急車両特定部42を車両種別特定部として機能させ、サイレン音の音質やパターンを解析し、緊急車両10の種別を認識させる。そして、投影画像生成部43は、種別が認識された緊急車両10の車幅に応じたライン幅の緊急走行ラインを生成すると良い。これにより、例えば、車幅が広い消防車両に適したライン幅の緊急走行ラインを投影することが可能になる。
【0032】
また、ステップS103で生成する第1投影画像において、それぞれの緊急走行ラインの描画の有無を設定可能に構成すると良い。この構成により、緊急車両10が走行する方向が予め決まっている場合には、その方向の緊急走行ラインのみを投影でき、緊急車両10が走行しない方向が予め決まっている場合には、その方向の緊急走行ラインの投影を省略することができる。
【0033】
さらに、緊急走行支援システム1と信号機とを連動させ、緊急車両10の検出に伴って全方向の信号機を赤信号としても良い。そして、第1及び第2投影画像には、交差点への進入禁止や、緊急車両10の種別等を通知するメッセージを付加することもできる。
【0034】
以上説明したように、本実施形態は、交差点での緊急車両10の走行を支援する緊急走行支援システム1であって、交差点に接近する緊急車両10が走行している道路を接近道路として特定する緊急車両特定部42と、緊急車両10の進行方向を特定する進行方向特定部(緊急車両特定部42)と、接近道路から進行方向の道路に至る緊急走行ラインを示す第2投影画像を生成する投影画像生成部43と、交差点をスクリーンとして、投影画像生成部43によって生成された第2投影画像を投影する投影装置5と、を具備する。
この構成により、投影された緊急走行ラインに基づいて緊急車両10の走行の妨げにならない位置に一般車両11を退避させることができるため、交差点内で緊急車両10が走行する緊急走行ラインを確実に確保することができ、緊急車両10は、緊急走行ライン上を走行することで、交差点をスムーズに通過することができる。
【0035】
さらに、本実施形態において、緊急走行ラインは、緊急車両10が走行する範囲を示し、ライン幅が緊急車両10の車幅よりも広く設定されている。
この構成により、一般車両11は、投影された緊急走行ラインを避けて停車すれば良いため、交差点内で緊急車両10が走行する緊急走行ラインを確実に確保することができる。
【0036】
さらに、本実施形態において、緊急走行ラインは、緊急車両10が走行する方向を示している。
この構成により、一般車両11は、緊急車両10が走行する方向を認識した上で、投影された緊急走行ラインを避けて停車することができる。
【0037】
さらに、本実施形態において、緊急車両10の種別を特定する車両種別特定部(緊急車両特定部42)を具備し、投影画像生成部43は、種別が認識された緊急車両10の車幅に応じたライン幅の緊急走行ラインを生成する。
この構成により、緊急車両10の車幅に応じたライン幅の緊急走行ラインを投影することができ、緊急車両10は、種別に拘わらず緊急走行ライン上を走行することで、交差点をスムーズに通過することができる。
【0038】
さらに、本実施形態において、緊急車両特定部42によって接近道路が特定され、進行方向特定部(緊急車両特定部42)によって緊急車両10の進行方向が特定されるまでの間、投影画像生成部43は、接近道路から他の全道路に至るそれぞれの緊急走行ラインを示す第1投影画像を生成する。
この構成により、進行方向が特定される前であっても、緊急車両10の接近を注意喚起することができ、緊急車両10が走行する可能性がある緊急走行ラインを一般車両11に通知することができる。
【0039】
さらに、本実施形態において、緊急車両特定部42によって接近道路が特定され、進行方向特定部(緊急車両特定部42)によって緊急車両10の進行方向が特定されるまでの間、投影画像生成部43は、接近道路から予め設定された道路に至る緊急走行ラインを示す第1投影画像を生成する。
この構成により、進行方向が特定される前であっても、緊急車両10の接近を注意喚起することができ、緊急車両10が走行する可能性が高い緊急走行ラインを一般車両11に通知することができる。
【0040】
以上、実施形態をもとに本発明を説明した。この実施形態は例示であり、それらの各構成要素の組み合わせ等にいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【符号の説明】
【0041】
1 緊急走行支援システム
2 集音装置
3 走行支援装置
5 投影装置
20a~20d 単一指向性マイクロフォン
10 緊急車両
11 一般車両
31 入力部
32 記憶部
33 交差点情報
34 ネットワーク部
40 制御部
41 設定条件受付部
42 緊急車両特定部
43 投影画像生成部
50 ネットワーク
図1
図2
図3
図4