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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-07
(45)【発行日】2023-12-15
(54)【発明の名称】光学装置
(51)【国際特許分類】
   G02B 7/182 20210101AFI20231208BHJP
   B60R 1/04 20060101ALI20231208BHJP
【FI】
G02B7/182
B60R1/04 Z
【請求項の数】 22
(21)【出願番号】P 2022135020
(22)【出願日】2022-08-26
(65)【公開番号】P2023138248
(43)【公開日】2023-10-02
【審査請求日】2022-09-07
(31)【優先権主張番号】P 2022042245
(32)【優先日】2022-03-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【弁理士】
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【弁理士】
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】永冨 謙司
(72)【発明者】
【氏名】今村 典広
(72)【発明者】
【氏名】星田 裕文
【審査官】殿岡 雅仁
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-165782(JP,A)
【文献】実開昭62-099024(JP,U)
【文献】特開2001-174741(JP,A)
【文献】特開2017-049570(JP,A)
【文献】特開2021-179458(JP,A)
【文献】特開平10-268221(JP,A)
【文献】特開2021-107164(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 7/00
G02B 7/18 - 7/24
G02B 27/00 - 30/60
B60R 1/00 - 1/31
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部と、
第1面および前記第1面と対向する第2面を有し、前記表示部から発せられた光が前記第1面から入射しかつ前記第1面から入射した後に前記第2面で反射しかつ前記第2面で反射した後に前記第1面から出射する光学素子と、
前記表示部および前記光学素子を収容する筐体と、
前記光学素子を挟んで固定する固定構造とを備え
前記光学素子は、前記第1面と前記第2面とを繋ぐ側面を有し、
前記側面は、第1側面部と、前記第1側面部と対向する第2側面部とを有し、
前記第2側面部は、前記第2面側から前記第1面側に向かうにつれて前記第1側面部から離れるように、前記第1側面部に対して傾斜し、
前記固定構造は、前記筐体に設けられかつ前記光学素子を前記第1面側から見た場合における前記光学素子の縁部を前記第1面側から押圧する第1面側押圧部と、前記第1側面部側から前記光学素子を押圧する第1側面部側押圧部と、前記第2側面部側から前記光学素子を押圧する第2側面部側押圧部とを有し、
前記第1面側押圧部および前記第2側面部側押圧部は、前記筐体と一体的に形成された面を有し、
前記第1側面部側押圧部は、前記第1側面部側から前記光学素子を押圧することによって、前記光学素子を前記第1面側押圧部および前記第2側面部側押圧部に対して面状に押圧する、
光学装置
【請求項2】
表示部と、
第1面および前記第1面と対向する第2面を有し、前記表示部から発せられた光が前記第1面から入射しかつ前記第1面から入射した後に前記第2面で反射しかつ前記第2面で反射した後に前記第1面から出射する光学素子と、
前記表示部および前記光学素子を収容する筐体と、
前記光学素子を挟んで固定する固定構造とを備え、
前記光学素子は、前記第1面と前記第2面とを繋ぐ側面を有するとともに、前記第1面の縁部に設けられる第1凹部、および前記第1面の縁部に設けられる第1凸部を有し、
前記固定構造は、前記筐体に設けられかつ前記光学素子を前記第1面側から見た場合における前記光学素子の縁部を前記第1面側から押圧する第1面側押圧部と、前記第2面側から前記光学素子を押圧する第2面側押圧部および前記側面側から前記光学素子を押圧する側面側押圧部の少なくとも一方とを有し、
前記第1凹部、および前記第1凸部は、前記光学素子を前記第1面側から見た場合における前記第1面の縁部に沿って交互に配置され、
前記筐体は、前記第1凹部に嵌合する第2凸部、および前記第1凸部に嵌合する第2凹部を有する、
光学装置。
【請求項3】
表示部と、
凹面からなる第1面および前記第1面と対向する凸面からなる第2面を有し、前記表示部から発せられた光が前記第1面から入射しかつ前記第1面から入射した後に前記第2面で反射しかつ前記第2面で反射した後に前記第1面から出射する光学素子と、
前記表示部および前記光学素子を収容する筐体と、
前記光学素子を挟んで固定する固定構造とを備え、
前記光学素子は、前記第1面と前記第2面とを繋ぐ側面を有し、
前記固定構造は、前記筐体に設けられかつ前記光学素子を前記第1面側から見た場合における前記光学素子の縁部を前記第1面側から押圧する第1面側押圧部と、前記第2面側から前記光学素子を押圧する第2面側押圧部とを有し、
前記第2面側押圧部は、前記第2面の一方側の縁部を押圧する一方側縁部押圧部と、前記第2面の他方側の縁部を押圧する他方側縁部押圧部と、前記一方側縁部押圧部と前記他方側縁部押圧部との間において前記第2面の全面を覆いかつ前記第2面を押圧する被覆押圧部とを有する、
光学装置。
【請求項4】
前記側面は、第1側面部と、前記第1側面部と対向する第2側面部とを有し、
前記固定構造は、前記側面側押圧部を有し、
前記側面側押圧部は、前記第1側面部側から前記光学素子を押圧する第1側面部側押圧部と、前記第2側面部側から前記光学素子を押圧する第2側面部側押圧部とを有する、
請求項2に記載の光学装置。
【請求項5】
前記第2側面部は、前記第2面側から前記第1面側に向かうにつれて前記第1側面部から離れるように、前記第1側面部に対して傾斜し、
前記第1側面部側押圧部は、前記第1側面部を押圧し、
前記第2側面部側押圧部は、前記第2側面部を押圧する、
請求項に記載の光学装置。
【請求項6】
前記第1側面部は、前記光学素子を前記第1面側から見た場合における前記光学素子の上側面部であり、
前記第1側面部側押圧部は、前記光学素子を前記第1面側から見た場合における前記光学素子の上側から前記第1側面部を押圧する、
請求項に記載の光学装置。
【請求項7】
前記第1側面部は、前記光学素子を前記第1面側から見た場合における前記光学素子の上側面部であり、
前記側面は、前記光学素子を前記第1面側から見た場合において前記第1側面部の左端部に接続されかつ前記第2側面部側に向かうに連れて左側に位置するように設けられる第3側面部と、前記光学素子を前記第1面側から見た場合において前記第1側面部の右端部に接続されかつ前記第2側面部側に向かうに連れて右側に位置するように設けられる第4側面部とを有し、
前記側面側押圧部は、前記光学素子を前記第1面側から見た場合における前記光学素子の上側から前記第3側面部を押圧する第3側面部側押圧部、および前記光学素子を前記第1面側から見た場合における前記光学素子の上側から前記第4側面部を押圧する第4側面部側押圧部の少なくとも一方を有する、
請求項に記載の光学装置。
【請求項8】
前記固定構造は、前記第2面側押圧部を有し、
前記第2面側押圧部は、前記第2面と面接触し、前記第2面を押圧する、
請求項2または3に記載の光学装置。
【請求項9】
前記第1面側押圧部は、それぞれが前記第1面の縁部を押圧する3つ以上の縁部押圧部を有する、
請求項1から3のいずれか1項に記載の光学装置。
【請求項10】
前記第1面側押圧部は、前記第1面の縁部を全周に亘って押圧する、
請求項1から3のいずれか1項に記載の光学装置。
【請求項11】
前記固定構造は、前記第2面側押圧部を有し、
前記第1面側押圧部および前記第2面側押圧部は、前記第1面と前記第2面とが対向する方向において、相互に前記光学素子を挟む、
請求項2または3に記載の光学装置。
【請求項12】
前記第2面側押圧部および前記側面側押圧部の少なくとも一方は、軟性を有する、
請求項に記載の光学装置。
【請求項13】
前記固定構造は、前記第2面側押圧部と、ネジ孔が形成される部材と、前記ネジ孔に螺合した状態で前記第2面側押圧部を前記光学素子側に押圧するネジとを有し、
前記第2面側押圧部は、前記ネジによって前記光学素子側に押圧されることによって、前記光学素子を押圧する、
請求項2または3に記載の光学装置。
【請求項14】
前記第2面側押圧部は、前記筐体と一体的に形成される、
請求項13に記載の光学装置。
【請求項15】
前記ネジが前記ネジ孔に螺合した状態で前記ネジと前記部材とに挟まれて固定される基板をさらに備える、
請求項13に記載の光学装置。
【請求項16】
前記固定構造は、前記第2面側押圧部を有し、
前記第2面側押圧部は、前記第2面の一方側の縁部を押圧する一方側縁部押圧部と、前記第2面の他方側の縁部を押圧する他方側縁部押圧部と、前記一方側縁部押圧部と前記他方側縁部押圧部との間において前記第2面を覆いかつ前記第2面を押圧する被覆押圧部とを有する、
請求項に記載の光学装置。
【請求項17】
前記筐体は、前記光学素子を収容する本体と、前記光学素子の前記第2面側を覆うように前記本体に取り付けられる蓋部とを有し、
前記第2面側押圧部および前記側面側押圧部の少なくとも一方は、前記蓋部に設けられる、
請求項に記載の光学装置。
【請求項18】
前記固定構造は、前記側面側押圧部を有し、
前記側面側押圧部は、前記光学素子を前記第1面側から見た場合における、上側から弾性力によって前記光学素子を押圧する上側押圧部と、左側から弾性力によって前記光学素子を押圧する左側押圧部および右側から弾性力によって前記光学素子を押圧する右側押圧部の少なくとも一方とを有する、
請求項に記載の光学装置。
【請求項19】
前記第1面は、湾曲する湾曲部と、前記湾曲部の縁部に接続される平面部とを有し、
前記第1面側押圧部は、前記平面部を押圧する、
請求項1から3のいずれか1項に記載の光学装置。
【請求項20】
前記第1面と前記第1面側押圧部との間、前記第2面と前記第2面側押圧部との間、および前記側面と前記側面側押圧部との間の少なくとも1つに設けられる保護部材を備える、
請求項に記載の光学装置。
【請求項21】
前記側面の少なくとも一部に設けられる光吸収部材を備える、
請求項1から3のいずれか1項に記載の光学装置。
【請求項22】
前記第2面に形成されかつ複数の金属層が積層されて構成される多層金属層を備える、
請求項1から3のいずれか1項に記載の光学装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、光学装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、表示部から発せられた光を反射させる光学素子を備える光学装置が知られている。たとえば、光学装置の一例として、特許文献1には、映像表示装置と、映像表示装置から出射した光をウィンドシールドまたはコンバイナで反射させることで虚像を車両の前方に表示する虚像光学系とを有するヘッドアップディスプレイ装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】国際公開第2017/203916号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、表示部から発せられた光が光学素子に入射しかつ光学素子に入射した後に光学素子において反射しかつ光学素子において反射した後に光学素子から出射する場合において、光学素子を圧入によってまたは接着剤によって固定した場合、熱および振動等によって光学素子が変形すると、光学素子が破損し易く、光学装置によって表示される画像の品質が低下し易いという課題がある。
【0005】
そこで、本開示は、画像の品質が低下することを抑制できる光学装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る光学装置は、表示部と、第1面および前記第1面と対向する第2面を有し、前記表示部から発せられた光が前記第1面から入射しかつ前記第1面から入射した後に前記第2面で反射しかつ前記第2面で反射した後に前記第1面から出射する光学素子と、前記表示部および前記光学素子を収容する筐体と、前記光学素子を挟んで固定する固定構造とを備える。
【発明の効果】
【0007】
本開示の光学装置によれば、画像の品質が低下することを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、第1の実施の形態に係る光学装置が車両に設置された状態を示す模式図である。
図2図2は、図1の光学装置を示す模式図である。
図3図3は、第1の実施の形態の変形例1に係る光学装置を示す模式図である。
図4図4は、第1の実施の形態の変形例2に係る光学装置を示す模式図である。
図5図5は、第2の実施の形態に係る光学装置を示す模式図である。
図6図6は、第3の実施の形態に係る光学装置を示す模式図である。
図7図7は、第4の実施の形態に係る光学装置を示す模式図である。
図8図8は、第5の実施の形態に係る光学装置を示す模式図である。
図9図9は、図8の光学装置における第1面側押圧部の例を示す模式図である。
図10図10は、第6の実施の形態に係る光学装置を示す模式図である。
図11図11は、第7の実施の形態に係る光学素子等を示す模式図である。
図12図12は、第8の実施の形態に係る光学素子等を示す模式図である。
図13図13は、第9の実施の形態に係る光学素子等を示す模式図である。
図14図14は、第10の実施の形態に係る固定構造等を示す模式図である。
図15図15は、第11の実施の形態に係る固定構造等を示す模式図である。
図16図16は、第12の実施の形態に係る固定構造等を示す模式図である。
図17図17は、第13の実施の形態に係る光学装置を示す模式図である。
図18図18は、第14の実施の形態に係る光学装置を示す模式図である。
図19図19は、第15の実施の形態に係る光学装置を示す模式図である。
図20図20は、第16の実施の形態に係る光学装置を示す模式図である。
図21図21は、第17の実施の形態に係る光学装置を示す模式図である。
図22図22は、第18の実施の形態に係る光学装置を示す模式図である。
図23図23は、第19の実施の形態に係る光学素子等を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示の一態様に係る光学装置は、表示部と、第1面および前記第1面と対向する第2面を有し、前記表示部から発せられた光が前記第1面から入射しかつ前記第1面から入射した後に前記第2面で反射しかつ前記第2面で反射した後に前記第1面から出射する光学素子と、前記表示部および前記光学素子を収容する筐体と、前記光学素子を挟んで固定する固定構造とを備える。
【0010】
これによれば、光学素子を挟んで固定できるので、光学素子を圧入によってまたは接着剤によって固定する場合と比べて光学素子が破損し難くなり、光学装置によって表示される画像の品質が低下することを抑制できる。
【0011】
また、前記光学素子は、前記第1面と前記第2面とを繋ぐ側面を有し、前記固定構造は、前記筐体に設けられかつ前記光学素子を前記第1面側から見た場合における前記光学素子の縁部を前記第1面側から押圧する第1面側押圧部と、前記第2面側から前記光学素子を押圧する第2面側押圧部および前記側面側から前記光学素子を押圧する側面側押圧部の少なくとも一方とを有してもよい。
【0012】
これによれば、第1面側押圧部と第2面側押圧部および側面側押圧部の少なくとも一方とによって光学素子を挟んで固定できる。また、光学素子を第1面側から見た場合における光学素子の縁部を第1面側押圧部で隠すことができるので、当該縁部で迷光が発生した場合であっても、当該迷光が光学装置によって表示される画像に影響を与えることを抑制でき、光学装置によって表示される画像の品質が低下することを抑制できる。
【0013】
また、前記側面は、第1側面部と、前記第1側面部と対向する第2側面部とを有し、前記固定構造は、前記側面側押圧部を有し、前記側面側押圧部は、前記第1側面部側から前記光学素子を押圧する第1側面部側押圧部と、前記第2側面部側から前記光学素子を押圧する第2側面部側押圧部とを有してもよい。
【0014】
これによれば、光を反射させる第2面が破損することを抑制しつつ光学素子を挟んで固定できるので、光学装置によって表示される画像の品質が低下することをさらに抑制できる。
【0015】
また、前記第2側面部は、前記第2面側から前記第1面側に向かうにつれて前記第1側面部から離れるように、前記第1側面部に対して傾斜し、前記第1側面部側押圧部は、前記第1側面部を押圧し、前記第2側面部側押圧部は、前記第2側面部を押圧してもよい。
【0016】
これによれば、第1側面部および第2側面部を押圧することによって、光学素子を第2面側から第1面側に向けても押圧でき、第1面側押圧部と第1側面部側押圧部および第2側面部側押圧部とによって光学素子を挟んで固定できる。したがって、光を反射させる第2面が破損することをさらに抑制しつつ光学素子を挟んで固定できるので、光学装置によって表示される画像の品質が低下することをさらに抑制できる。
【0017】
また、前記第1側面部は、前記光学素子を前記第1面側から見た場合における前記光学素子の上側面部であり、前記第1側面部側押圧部は、前記光学素子を前記第1面側から見た場合における前記光学素子の上側から前記第1側面部を押圧してもよい。
【0018】
これによれば、光学素子を第1面側から見た場合において、第1側面部側押圧部を下方に延出させて第1側面部を押圧するようにできるので、第1側面部側押圧部の奥行きが大きくなることを抑制でき、筐体の奥行きをより小さくすることができる。
【0019】
また、前記第1側面部は、前記光学素子を前記第1面側から見た場合における前記光学素子の上側面部であり、前記側面は、前記光学素子を前記第1面側から見た場合において前記第1側面部の左端部に接続されかつ前記第2側面部側に向かうに連れて左側に位置するように設けられる第3側面部と、前記光学素子を前記第1面側から見た場合において前記第1側面部の右端部に接続されかつ前記第2側面部側に向かうに連れて右側に位置するように設けられる第4側面部とを有し、前記側面側押圧部は、前記光学素子を前記第1面側から見た場合における前記光学素子の上側から前記第3側面部を押圧する第3側面部側押圧部、および前記光学素子を前記第1面側から見た場合における前記光学素子の上側から前記第4側面部を押圧する第4側面部側押圧部の少なくとも一方を有してもよい。
【0020】
これによれば、光学素子を第1面側から見た場合において、第3側面部側押圧部を下方に延出させて第3側面部を押圧するようにできるので、第3側面部側押圧部の奥行きが大きくなることを抑制でき、筐体の奥行きをより小さくすることができる。また、光学素子を第1面側から見た場合において、第4側面部側押圧部を下方に延出させて第4側面部を押圧するようにできるので、第4側面部側押圧部の奥行きが大きくなることを抑制でき、筐体の奥行きをより小さくすることができる。さらに、光学素子を第1面側から見た場合における光学素子の前後上下左右の全方向において光学素子を固定し易くなり、光学素子の全方向の熱膨張および振動による画像に対する影響を抑制することができる。
【0021】
また、前記固定構造は、前記第2面側押圧部を有し、前記第2面側押圧部は、前記第2面と面接触し、前記第2面を押圧してもよい。
【0022】
これによれば、第2面の一部に押圧力が集中することを抑制できる。したがって、光を反射させる第2面が破損することを抑制しつつ光学素子を挟んで固定できるので、光学装置によって表示される画像の品質が低下することをさらに抑制できる。
【0023】
また、前記第1面側押圧部は、それぞれが前記第1面の縁部を押圧する3つ以上の縁部押圧部を有してもよい。
【0024】
これによれば、光学素子がずれることを抑制できるので、光学装置によって表示される画像の品質が低下することをさらに抑制できる。
【0025】
また、前記第1面側押圧部は、前記第1面の縁部を全周に亘って押圧してもよい。
【0026】
これによれば、光学素子がずれることを抑制できるので、光学装置によって表示される画像の品質が低下することをさらに抑制できる。また、第1面の縁部で迷光が発生した場合であっても、当該迷光が光学装置によって表示される画像に影響を与えることを抑制でき、光学装置によって表示される画像の品質が低下することを抑制できる。
【0027】
また、前記固定構造は、前記第2面側押圧部を有し、前記第1面側押圧部および前記第2面側押圧部は、前記第1面と前記第2面とが対向する方向において、相互に前記光学素子を挟んでもよい。
【0028】
これによれば、光学素子を挟むことによる光学素子の変形を抑制できるので、光学装置によって表示される画像の品質が低下することをさらに抑制できる。
【0029】
また、前記第2面側押圧部および前記側面側押圧部の少なくとも一方は、軟性を有してもよい。
【0030】
これによれば、光学素子が破損することを抑制できるので、光学装置によって表示される画像の品質が低下することをさらに抑制できる。
【0031】
また、前記固定構造は、前記第2面側押圧部と、ネジ孔が形成される部材と、前記ネジ孔に螺合した状態で前記第2面側押圧部を前記光学素子側に押圧するネジとを有し、前記第2面側押圧部は、前記ネジによって前記光学素子側に押圧されることによって、前記光学素子を押圧してもよい。
【0032】
これによれば、光学素子がずれることを抑制できるので、光学装置によって表示される画像の品質が低下することをさらに抑制できる。
【0033】
また、前記第2面側押圧部は、前記筐体と一体的に形成されてもよい。
【0034】
これによれば、部品点数の増加を抑制しつつ、光学装置によって表示される画像の品質が低下することを抑制できる。
【0035】
また、前記ネジが前記ネジ孔に螺合した状態で前記ネジと前記部材とに挟まれて固定される基板をさらに備えてもよい。
【0036】
これによれば、部品点数の増加を抑制しつつ、基板を設けることができる。
【0037】
また、前記固定構造は、前記第2面側押圧部を有し、前記第2面側押圧部は、前記第2面の一方側の縁部を押圧する一方側縁部押圧部と、前記第2面の他方側の縁部を押圧する他方側縁部押圧部と、前記一方側縁部押圧部と前記他方側縁部押圧部との間において前記第2面を覆いかつ前記第2面を押圧する被覆押圧部とを有してもよい。
【0038】
これによれば、光学素子がずれることを抑制できるので、光学装置によって表示される画像の品質が低下することをさらに抑制できる。
【0039】
また、前記光学素子は、前記第1面の縁部に設けられる第1凹部、および前記第1面の縁部に設けられる第1凸部の少なくとも一方を有し、前記筐体は、前記第1凹部に嵌合する第2凸部、および前記第1凸部に嵌合する第2凹部の少なくとも一方を有してもよい。
【0040】
これによれば、光学素子を筐体に対して容易に位置決めできるので、光学装置によって表示される画像の品質が低下することを容易に抑制できる。
【0041】
また、前記筐体は、前記光学素子を収容する本体と、前記光学素子の前記第2面側を覆うように前記本体に取り付けられる蓋部とを有し、前記第2面側押圧部および前記側面側押圧部の少なくとも一方は、前記蓋部に設けられてもよい。
【0042】
これによれば、蓋部を本体に取り付けることによって光学素子を挟んで固定できるので、光学装置によって表示される画像の品質が低下することを容易に抑制できる。
【0043】
また、前記固定構造は、前記側面側押圧部を有し、前記側面側押圧部は、前記光学素子を前記第1面側から見た場合における、上側から弾性力によって前記光学素子を押圧する上側押圧部と、左側から弾性力によって前記光学素子を押圧する左側押圧部および右側から弾性力によって前記光学素子を押圧する右側押圧部の少なくとも一方とを有してもよい。
【0044】
これによれば、光学素子が膨張等した場合であっても光学素子が破損することを抑制できるので、光学装置によって表示される画像の品質が低下することをさらに抑制できる。
【0045】
また、前記第1面は、湾曲する湾曲部と、前記湾曲部の縁部に接続される平面部とを有し、前記第1面側押圧部は、前記平面部を押圧してもよい。
【0046】
これによれば、第1面が湾曲部を有している場合であっても、平面部を押圧することによって光学素子を容易に挟んで固定できるので、光学装置によって表示される画像の品質が低下することを容易に抑制できる。
【0047】
また、前記第1面と前記第1面側押圧部との間、前記第2面と前記第2面側押圧部との間、および前記側面と前記側面側押圧部との間の少なくとも1つに設けられる保護部材を備えてもよい。
【0048】
これによれば、光学素子が破損することを抑制できるので、光学装置によって表示される画像の品質が低下することをさらに抑制できる。
【0049】
また、前記側面の少なくとも一部に設けられる光吸収部材を備えてもよい。
【0050】
これによれば、第1面から入射した光が側面で反射することを抑制できるので、光学装置によって表示される画像の品質が低下することをさらに抑制できる。
【0051】
また、前記第2面に形成されかつ複数の金属層が積層されて構成される多層金属層を備えてもよい。
【0052】
これによれば、多層金属層の最表面層が破損しても残りの金属層が存在するため、第2面が破損し難くなるとともに、第1面から入射した光を第2面で反射させ易くなるので、光学装置によって表示される画像の品質が低下することをさらに抑制できる。
【0053】
なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも本開示の一具体例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置および接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本開示を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
【0054】
また、以下の実施の形態において、平行および直交等の、2つの方向の相対的な姿勢を示す表現が用いられる場合があるが、これらの表現は、厳密にはその姿勢ではない場合も含む。たとえば、2つの方向が平行である、という場合、特に断りのない限り、当該2つの方向が完全に平行であることを意味するだけでなく、実質的に平行であること、すなわち、たとえば数%程度の差異を含むことも意味する。
【0055】
以下の実施の形態における各図で例示する光路は、原理的な考え方を示すものであるため、必ずしも実際の光路を反映しているものではない。
【0056】
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態に係る光学装置10が車両1に設置された状態を示す模式図である。図1では、車両1および筐体20を断面で示している。
【0057】
図1に示すように、光学装置10は、表示部40から発せられた光を反射させて画像を表示する装置である。本実施の形態では、光学装置10は、車両1の車室内に設置されている。たとえば、光学装置10は、車両1の後方を撮像するカメラによって撮像された画像を表示する。これによって、車両1の運転手2は、光学装置10を見ることによって(図1の破線矢印を参照)、車両1の後方の状況を視認できる。
【0058】
なお、たとえば、光学装置10は、車両1の車速、車両1に近接する物体の検知結果、または車両1の現在地から目的地までのナビゲーション情報等を示す画像を表示してもよい。
【0059】
図2は、図1の光学装置10を示す模式図である。図2では、筐体20等を断面で示している。
【0060】
図2に示すように、光学装置10は、筐体20と、表示部40と、反射ミラー60と、光学素子80と、透光カバー110と、固定構造120とを備えている。
【0061】
筐体20は、表示部40、反射ミラー60、および光学素子80を収容している。本実施の形態では、筐体20は、車両1の天井から吊り下げられている。筐体20は、本体21と、出射部22と、蓋部23とを有している。
【0062】
本体21は、表示部40、反射ミラー60、および光学素子80を収容している。
【0063】
出射部22は、表示部40から発せられた光を筐体20の外部に出射させる。本実施の形態では、出射部22は、表示部40から発せられた後に反射ミラー60で反射しかつ反射ミラー60で反射した後に光学素子80に入射しかつ光学素子80に入射した後に光学素子80において反射しかつ光学素子80において反射した後に光学素子80から出射した光を出射させる。出射部22は、本体21の内部の空間と外部の空間とを連通させる貫通孔である。
【0064】
蓋部23は、光学素子80の第2面82側を覆うように、本体21に取り付けられている。つまり、蓋部23は、本体21に取り付けられている状態において、光学素子80の第2面82側を覆っている。本実施の形態では、蓋部23は、ネジ24(図8等を参照)によって本体21に取り付けられる。なお、たとえば、蓋部23は、本体21と嵌合すること等によって、本体21に取り付けられてもよい。
【0065】
表示部40は、画像を表す光を発する。たとえば、表示部40は、車両1の後方を撮像するカメラによって撮像された画像を表す光を発する。たとえば、表示部40は、LCD(Liquid Crystal Display)、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ、またはマイクロLED(Light Emitting Diode)ディスプレイ等を含んで実現される。
【0066】
反射ミラー60は、表示部40から発せられた光を光学素子80に向かって反射させる。具体的には、反射ミラー60は、表示部40から発せられた光を光学素子80の第1面81に向かって反射させる。
【0067】
光学素子80は、第1面81と、第1面81と対向する第2面82と、第1面81と第2面82と繋ぐ側面83とを有している。光学素子80は、表示部40から発せられた光が第1面81から入射しかつ第1面81から入射した後に第2面82で反射しかつ第2面82で反射した後に第1面81から出射するように設けられている。本実施の形態では、表示部40から発せられた光は、反射ミラー60で反射した後に第1面81から光学素子80に入射し、第1面81から光学素子80に入射した後に第2面82で反射し、第2面82で反射した後に第1面81から光学素子80の外部に出射し、第1面81から光学素子80の外部に出射した後に出射部22から筐体20の外部に出射する(図2の太線矢印を参照)。
【0068】
第1面81は、表示部40から発せられた光を入射させ、第2面82で反射した光を出射させる。本実施の形態では、第1面81は、平らな平面である。本実施の形態では、第1面81は、光学素子80を第1面81側から見た場合において、横長の長円状である。
【0069】
第2面82は、表示部40から発せられて第1面81から入射した光を第1面81に向かって反射させる。本実施の形態では、第2面82は、平らな平面である。本実施の形態では、第2面82は、光学素子80を第1面81側から見た場合において、横長の長円状である。本実施の形態では、第2面82は、第1面81よりもやや小さい。
【0070】
たとえば、第2面82は、第1面81と平行である。なお、たとえば、第2面82は、光学素子80を第1面81側から見た場合における光学素子80の上部の厚みと光学素子80の下部の厚みとが異なるように、第1面81に対して傾斜していてもよい。
【0071】
なお、たとえば、第1面81は、第2面82側に凹むように湾曲する湾曲面であってもよく、第2面82は、第1面81とは反対側に凹むように湾曲する湾曲面であってもよい。つまり、たとえば、第1面81および第2面82のそれぞれは、表示部40から発せられた光が光学素子80に入射する方向から遠ざかるように(入射する側とは反対側に)湾曲する湾曲面であってもよい。この場合、たとえば、第1面81および第2面82のそれぞれは、多項式関数等を用いた自由曲面であってもよい。
【0072】
側面83は、第1面81と第2面82とを繋いでいる。具体的には、側面83は、第1面81の縁部と第2面82の縁部とに接続され、第1面81の縁部と第2面82の縁部とを繋いでいる。側面83は、第1面81の縁部および第2面82の縁部に沿って環状に設けられている。側面83は、第1側面部84と、第2側面部85と、第3側面部101(図8等を参照)と、第4側面部102とを有している。
【0073】
本実施の形態では、第1側面部84は、側面83のうち、光学素子80を第1面81側から見た場合における、第1面81の上側の縁部と第2面82の上側の縁部とを繋いでいる部分である。本実施の形態では、第1側面部84は、光学素子80を第1面81側から見た場合における光学素子80の上側面部である。
【0074】
第2側面部85は、第1側面部84と対向している。本実施の形態では、第2側面部85は、光学素子80を第1面81側から見た場合における、第1面81の下側の縁部と第2面82の下側の縁部とを繋いでいる部分である。本実施の形態では、第2側面部85は、光学素子80を第1面81側から見た場合における光学素子80の下側面部である。
【0075】
本実施の形態では、第2側面部85は、第2面82側から第1面81側に向かうにつれて第1側面部84から離れるように、第1側面部84に対して傾斜している。つまり、本実施の形態では、第1側面部84は、第2面82側から第1面81側に向かうにつれて第2側面部85から離れるように、第2側面部85に対して傾斜している。
【0076】
第3側面部101は、光学素子80を第1面81側から見た場合において第1側面部84の左端部に接続されかつ第2側面部85側に向かうに連れて左側に位置するように設けられている。本実施の形態では、第3側面部101は、湾曲している。
【0077】
第4側面部102は、光学素子80を第1面81側から見た場合において第1側面部84の右端部に接続されかつ第2側面部85側に向かうに連れて右側に位置するように設けられている。本実施の形態では、第4側面部102は、湾曲している。
【0078】
たとえば、光学素子80は、透光性樹脂、またはガラス等の透光性を有した材料によって形成されている。
【0079】
透光カバー110は、出射部22に設けられており、光学素子80から出射した光を透過させる。具体的には、透光カバー110は、出射部22に設けられており、光学素子80の第1面81から出射した光を透過させる。たとえば、透光カバー110は、透明なガラス、または透明な樹脂等によって形成されている。
【0080】
固定構造120は、光学素子80を挟んで固定する構造である。固定構造120は、第1面側押圧部121と、側面側押圧部122とを有している。
【0081】
第1面側押圧部121は、筐体20に設けられており、光学素子80を第1面81側から見た場合における光学素子80の縁部を第1面81側から押圧している。本実施の形態では、第1面側押圧部121は、第1面81の縁部を押圧している。本実施の形態では、第1面側押圧部121は、第1面81の縁部に当接している。なお、たとえば、第1面側押圧部121は、第1面81の縁部に当接していなくてもよく、他の部材を介して第1面81の縁部を押圧していてもよい。第1面側押圧部121は、一方側縁部押圧部123と、他方側縁部押圧部124とを有している。
【0082】
一方側縁部押圧部123は、第1面81の一方側の縁部86を押圧している。本実施の形態では、一方側縁部押圧部123は、縁部86に当接している。本実施の形態では、縁部86は、光学素子80を第1面81側から見た場合における第1面81の上側の縁部である。本実施の形態では、一方側縁部押圧部123は、本体21と一体的に形成されており、光学素子80を第1面81側から見た場合において、本体21の内面から下側に向かって突出している。
【0083】
他方側縁部押圧部124は、第1面81の他方側の縁部87を押圧している。本実施の形態では、他方側縁部押圧部124は、縁部87に当接している。本実施の形態では、縁部87は、光学素子80を第1面81側から見た場合における第1面81の下側の縁部である。本実施の形態では、他方側縁部押圧部124は、本体21と一体的に形成されており、光学素子80を第1面81側から見た場合において、本体21の内面から上側に向かって突出している
側面側押圧部122は、側面83側から光学素子80を押圧している。本実施の形態では、側面側押圧部122は、側面83を押圧している。本実施の形態では、側面側押圧部122は、側面83に当接している。なお、たとえば、側面側押圧部122は、側面83に当接していなくてもよく、他の部材を介して側面83を押圧していてもよい。側面側押圧部122は、第1側面部側押圧部125と、第2側面部側押圧部126とを有している。
【0084】
第1側面部側押圧部125は、第1側面部84側から光学素子80を押圧している。本実施の形態では、第1側面部側押圧部125は、第1側面部84に当接しており、第1側面部84を押圧している。
【0085】
本実施の形態では、第1側面部側押圧部125は、蓋部23に設けられている。たとえば、第1側面部側押圧部125は、蓋部23と一体的に形成される。第1側面部側押圧部125は、光学素子80側に突出するように設けられており、蓋部23が本体21に取り付けられることによって第1側面部84を押圧する。
【0086】
たとえば、第1側面部側押圧部125は、軟性を有する。具体的には、たとえば、第1側面部側押圧部125は、光学素子80よりも高い軟性を有する。つまり、たとえば、第1側面部側押圧部125は、光学素子80よりも柔らかい。たとえば、第1側面部側押圧部125は、第1側面部側押圧部125における光学素子80との接触部分が軟性部材によって形成される。また、たとえば、第1側面部側押圧部125は、軟性部材からなる。たとえば、軟性部材は、光学素子80よりも柔らかい部材であり、ラバーまたは布等である。
【0087】
第2側面部側押圧部126は、第2側面部85側から光学素子80を押圧している。本実施の形態では、第2側面部側押圧部126は、第2側面部85に当接しており、第2側面部85を押圧している。
【0088】
本実施の形態では、第2側面部側押圧部126は、本体21に設けられており、本体21と一体的に形成されている。
【0089】
本実施の形態では、第1側面部側押圧部125と第2側面部側押圧部126とによって、光学素子80を側面83側から挟むことができる。また、本実施の形態では、第2側面部85は、第2面82側から第1面81側に向かうにつれて第1側面部84から離れるように、第1側面部84に対して傾斜している。したがって、第1側面部側押圧部125が第1側面部84を押圧しかつ第2側面部側押圧部126が第2側面部85を押圧することによって、光学素子80を第1面81側にも押圧できる。したがって、一方側縁部押圧部123および他方側縁部押圧部124と、第1側面部側押圧部125および第2側面部側押圧部126とによって、光学素子80を挟むことができる。このように、本実施の形態では、固定構造120は、一方側縁部押圧部123と他方側縁部押圧部124と第1側面部側押圧部125と第2側面部側押圧部126とによって、光学素子80を挟んで固定する構造である。
【0090】
以上、第1の実施の形態に係る光学装置10について説明した。
【0091】
第1の実施の形態に係る光学装置10は、表示部40と、第1面81および第1面81と対向する第2面82を有し、表示部40から発せられた光が第1面81から入射しかつ第1面81から入射した後に第2面82で反射しかつ第2面82で反射した後に第1面81から出射する光学素子80と、表示部40および光学素子80を収容する筐体20と、光学素子80を挟んで固定する固定構造120とを備える。
【0092】
これによれば、光学素子80を挟んで固定できるので、光学素子80を圧入によってまたは接着剤によって固定する場合と比べて光学素子80が破損し難くなり、光学装置10によって表示される画像の品質が低下することを抑制できる。
【0093】
また、光学素子80は、第1面81と第2面82とを繋ぐ側面83を有し、固定構造120は、筐体20に設けられかつ光学素子80を第1面81側から見た場合における光学素子80の縁部を第1面81側から押圧する第1面側押圧部121と、側面83側から光学素子80を押圧する側面側押圧部122とを有する。
【0094】
これによれば、第1面側押圧部121と側面側押圧部122とによって光学素子80を挟んで固定できる。また、光学素子80を第1面81側から見た場合における光学素子80の縁部を第1面側押圧部121で隠すことができるので、当該縁部で迷光が発生した場合であっても、当該迷光が光学装置10によって表示される画像に影響を与えることを抑制でき、光学装置10によって表示される画像の品質が低下することを抑制できる。
【0095】
また、側面83は、第1側面部84と、第1側面部84と対向する第2側面部85とを有し、固定構造120は、側面側押圧部122を有し、側面側押圧部122は、第1側面部84側から光学素子80を押圧する第1側面部側押圧部125と、第2側面部85側から光学素子80を押圧する第2側面部側押圧部126とを有する。
【0096】
これによれば、光を反射させる第2面82が破損することを抑制しつつ光学素子80を挟んで固定できるので、光学装置10によって表示される画像の品質が低下することをさらに抑制できる。
【0097】
また、第2側面部85は、第2面82側から第1面81側に向かうにつれて第1側面部84から離れるように、第1側面部84に対して傾斜し、第1側面部側押圧部125は、第1側面部84を押圧し、第2側面部側押圧部126は、第2側面部85を押圧する。
【0098】
これによれば、第1側面部84および第2側面部85を押圧することによって、光学素子80を第2面82側から第1面81側に向けても押圧でき、第1面側押圧部121と第1側面部側押圧部125および第2側面部側押圧部126とによって光学素子80を挟んで固定できる。したがって、光を反射させる第2面82が破損することをさらに抑制しつつ光学素子80を挟んで固定できるので、光学装置10によって表示される画像の品質が低下することをさらに抑制できる。
【0099】
また、筐体20は、光学素子80を収容する本体21と、光学素子80の第2面82側を覆うように本体21に取り付けられる蓋部23とを有し、側面側押圧部122は、蓋部23に設けられる。
【0100】
これによれば、蓋部23を本体21に取り付けることによって光学素子80を挟んで固定できるので、光学装置10によって表示される画像の品質が低下することを容易に抑制できる。
【0101】
(変形例1)
図3は、第1の実施の形態の変形例1に係る光学装置10xを示す模式図である。なお、変形例1において、第1の実施の形態と同じ構成要素には同じ符号を付して詳細な説明を省略する。変形例1における特徴となる構成は、図3の上下方向において、筐体20xが上下に分割できる点と、第1側面部側押圧部125xが筐体20xの上半分に配置されている点である。
【0102】
光学装置10xは、筐体20に代えて筐体20xを備え、固定構造120に代えて固定構造120xを備えている。筐体20xは、蓋部23を有しておらず、筐体20xの本体21xは、上側の第1部材27xと、下側の第2部材28xとを有している。固定構造120xの側面側押圧部122xは、第1側面部側押圧部125に代えて第1側面部側押圧部125xを有している。
【0103】
具体的には、まず、図3において、筐体20xは高さ方向のほぼ中央部分で上下に分割できる構成としている。したがって、上下の筐体20x(第1部材27xおよび第2部材28x)を互いに嵌合させることにより、筐体20xの全体形状が形成される。なお、上下の筐体20x(第1部材27xおよび第2部材28x)は図示しないネジで固定されていてもよいし、スナップフィットによって嵌合される構成、接着構成などであってもよく、両者の固定方法は特に限定されない。
【0104】
光学素子80は上下に分割される筐体20xに挟まれることにより固定される。たとえば、下側の筐体20x(第2部材28x)に光学素子80を挿入しておき、その状態で上側の筐体20x(第1部材27x)を被せて上下の筐体20x(第1部材27xおよび第2部材28x)を固定することにより、光学素子80が筐体20xに固定される。この時、上側の筐体20x(第1部材27x)には軟性を有する第1側面部側押圧部125xが設けられている。そして、第1側面部側押圧部125xが設けられる位置は、上側の筐体20x(第1部材27x)が下側の筐体20x(第2部材28x)に対し固定されたとき、光学素子80の第1側面部84に当接する位置としている。したがって、光学素子80を下側の筐体20x(第2部材28x)に挿入した状態で上側の筐体20x(第1部材27x)を下側の筐体20x(第2部材28x)に固定することにより、第1側面部側押圧部125xが第1側面部84に当接する。これにより、光学素子80は筐体20xに対して固定される。このように、第1側面部側押圧部125xは、光学素子80を第1面81側から見た場合における光学素子80の上側から第1側面部84を押圧する。
【0105】
ここで、第1側面部84は、図3における左右方向(つまり筐体20xの前後方向)と、上下方向(つまり筐体20xの高さ方向)との両方に対して傾斜している。そのため、第1側面部側押圧部125xが第1側面部84に当接すると、光学素子80は、第1側面部84の傾斜面に垂直な方向に押圧力が印加される。この押圧力は、筐体20xの前後方向と高さ方向の押圧力成分に分けられるので、光学素子80は第1側面部側押圧部125xにより、筐体20xの前後方向と高さ方向とに押えられることとなる。したがって、光学素子80の熱膨張および車両の振動は、前後方向と高さ方向とに対して、軟性を有する第1側面部側押圧部125xにより吸収される。
【0106】
さらに、第1側面部側押圧部125xは筐体20xの高さ方向とほぼ平行に配置されるので、図2の構成のように、第1側面部側押圧部125が筐体20の前後方向にほぼ平行に配置される構成と比べて、筐体20xの奥行きを小さくすることができる。
【0107】
以上、変形例1に係る光学装置10xについて説明した。
【0108】
変形例1に係る光学装置10xにおいて、第1側面部84は、光学素子80を第1面81側から見た場合における光学素子80の上側面部であり、第1側面部側押圧部125xは、光学素子80を第1面81側から見た場合における光学素子80の上側から第1側面部84を押圧する。
【0109】
これによれば、光学素子80を第1面81側から見た場合において、第1側面部側押圧部125xを下方に延出させて第1側面部84を押圧するようにできるので、第1側面部側押圧部125xの奥行きが大きくなることを抑制でき、筐体20xの奥行きをより小さくすることができる。
【0110】
さらに、筐体20xにおける前後方向と高さ方向に対し、光学素子80の熱膨張および車両の振動は、第1側面部側押圧部125xにより吸収されるので、画像に対する影響を抑制することができる。
【0111】
(変形例2)
図4は、第1の実施の形態の変形例2に係る光学装置10yを示す模式図である。なお、変形例2において、第1の実施の形態と同じ構成要素には同じ符号を付して詳細な説明を省略する。変形例2における特徴となる構成は、図4の上下方向において、筐体20yが上下に分割できる点と、第3側面部側押圧部(図示せず)が筐体20yの上半分に配置され、かつ、光学素子80の上方から第3側面部101を押圧し、第4側面部側押圧部135yが筐体20yの上半分に配置され、かつ、光学素子80の上方から第4側面部102を押圧する点である。
【0112】
光学装置10yは、筐体20に代えて筐体20yを備え、固定構造120に代えて固定構造120yを備えている。筐体20yは、蓋部23を有しておらず、筐体20yの本体21yは、上側の第1部材27yと、下側の第2部材28yとを有している。固定構造120yの側面側押圧部122yは、第1側面部側押圧部125に代えて、第3側面部側押圧部と第4側面部側押圧部135yとを有している。なお、たとえば、側面側押圧部122yは、第1側面部側押圧部125xをさらに有していてもよい。第3側面部側押圧部は、光学素子80を第1面81側から見た場合において第4側面部側押圧部135yと左右対称に設けられている。
【0113】
具体的には、まず、筐体20yが上下に分割される構成である点、および両者(第1部材27yおよび第2部材28y)の固定方法は変形例1における筐体20xと同じである。次に、光学素子80が上下の筐体20yにより挟まれて固定される構成も変形例1と同じである。但し、変形例2では、軟性を有する第3側面部側押圧部は光学素子80の第3側面部101に当接し、軟性を有する第4側面部側押圧部135yは光学素子80の第4側面部102に当接する。なお、たとえば、第3側面部101とは、光学素子80を第1面81側から見た場合における光学素子80の上端から左端に至るまでの、上端より下方の部分であると定義でき、第4側面部102とは、光学素子80を第1面81側から見た場合における光学素子80の上端から右端に至るまでの、上端より下方の部分であると定義できる。換言すると、第3側面部101および第4側面部102は、光学素子80を第1面81側から見て斜め上の部分である。
【0114】
ここで、第3側面部101および第4側面部102のそれぞれは、図4における筐体20yの前後方向と、高さ方向と、さらに光学素子80を第1面81側から見た場合の左右方向(図4では紙面に垂直な方向)のいずれに対しても傾斜している。そのため、第3側面部側押圧部が第3側面部101に当接すると、光学素子80は、第3側面部101の傾斜面に垂直な方向に押圧力が印加される。また、第4側面部側押圧部135yが第4側面部102に当接すると、光学素子80は、第4側面部102の傾斜面に垂直な方向に押圧力が印加される。これらの押圧力は、筐体20yの前後方向、高さ方向、および左右方向の押圧力成分に分けられるので、光学素子80は第3側面部側押圧部および第4側面部側押圧部135yにより、筐体20yの前後方向、高さ方向、および左右方向に押えられることとなる。したがって、光学素子80の熱膨張および車両の振動は、前後方向、高さ方向、および左右方向に対して、軟性を有する第3側面部側押圧部および第4側面部側押圧部135yにより吸収される。
【0115】
さらに、第4側面部側押圧部135yは、図4に示すように筐体20yの高さ方向に対し若干斜めに傾いて配置されるので、図2の構成のように、第1側面部側押圧部125が筐体20の前後方向にほぼ平行に配置される構成と比べて、筐体20yの奥行きを小さくすることができる。第3側面部側押圧部についても同様である。
【0116】
以上、変形例2に係る光学装置10yについて説明した。
【0117】
変形例2に係る光学装置10yにおいて、第1側面部84は、光学素子80を第1面81側から見た場合における光学素子80の上側面部であり、側面83は、光学素子80を第1面81側から見た場合において第1側面部84の左端部に接続されかつ第2側面部85側に向かうに連れて左側に位置するように設けられる第3側面部101と、光学素子80を第1面81側から見た場合において第1側面部84の右端部に接続されかつ第2側面部85側に向かうに連れて右側に位置するように設けられる第4側面部102とを有し、側面側押圧部122yは、光学素子80を第1面81側から見た場合における光学素子80の上側から第3側面部101を押圧する第3側面部側押圧部、および光学素子80を第1面81側から見た場合における光学素子80の上側から第4側面部102を押圧する第4側面部側押圧部135yの少なくとも一方を有する。
【0118】
これによれば、光学素子80を第1面81側から見た場合において、第3側面部側押圧部を下方に延出させて第3側面部101を押圧するようにできるので、第3側面部側押圧部の奥行きが大きくなることを抑制でき、筐体20yの奥行きをより小さくすることができる。また、光学素子80を第1面81側から見た場合において、第4側面部側押圧部135yを下方に延出させて第4側面部102を押圧するようにできるので、第4側面部側押圧部135yの奥行きが大きくなることを抑制でき、筐体20yの奥行きをより小さくすることができる。さらに、光学素子80を第1面81側から見た場合における光学素子80の前後上下左右の全方向において光学素子80を固定し易くなり、光学素子80の全方向の熱膨張および振動による画像に対する影響を抑制することができる。
【0119】
なお、第3側面部側押圧部が光学素子80の第3側面部101と当接し、第4側面部側押圧部135yが光学素子80の第4側面部102と当接する構成に限定されるものではなく、第3側面部側押圧部および第4側面部側押圧部135yの一方のみを設けてもよい。この場合であっても、光学素子80の全方向の熱膨張および振動による画像に対する影響を、抑制することができる。
【0120】
(第2の実施の形態)
図5は、第2の実施の形態に係る光学装置10aを示す模式図である。図5では、筐体20等を断面で示している。光学装置10aは、多層金属層88をさらに備えている点において、光学装置10と主に異なっている。
【0121】
多層金属層88は、第2面82において光を反射し易くするための反射部材である。多層金属層88は、第2面82に形成されている。本実施の形態では、多層金属層88は、第2面82の全面に形成されている。多層金属層88は、複数の金属層が積層されて構成されている。たとえば、複数の金属層は、アルミニウムの層等を含んでいる。
【0122】
以上、第2の実施の形態に係る光学装置10aについて説明した。
【0123】
第2の実施の形態に係る光学装置10aは、第2面82に形成されかつ複数の金属層が積層されて構成される多層金属層88を有する。
【0124】
これによれば、多層金属層88の最表面層が破損しても残りの金属層が存在するため、第2面82が破損し難くなるとともに、第1面81から入射した光を第2面82で反射させ易くなるので、光学装置10aによって表示される画像の品質が低下することをさらに抑制できる。
【0125】
(第3の実施の形態)
図6は、第3の実施の形態に係る光学装置10bを示す模式図である。図6では、筐体20等を断面で示している。光学装置10bは、保護部材160をさらに備えている点において、光学装置10aと主に異なっている。
【0126】
図6に示すように、保護部材160は、第1側面部側押圧部125と第1側面部84との間に設けられている。保護部材160は、光学素子80を保護している。本実施の形態では、保護部材160は、第1側面部側押圧部125と第1側面部84とが直接的に接触することを抑制し、第1側面部84を保護している。たとえば、保護部材160は、光学素子80および第1側面部側押圧部125よりも軟性が高い部材であり、ラバーまたは布等である。
【0127】
なお、たとえば、保護部材160は、第2側面部側押圧部126と第2側面部85との間に設けられていてもよいし、第1面81と第1面側押圧部121との間に設けられていてもよい。
【0128】
また、たとえば、光学装置10bは、多層金属層88を備えていなくてもよい。
【0129】
以上、第3の実施の形態に係る光学装置10bについて説明した。
【0130】
第3の実施の形態に係る光学装置10bは、側面83(第1側面部84)と側面側押圧部122(第1側面部側押圧部125)との間に設けられる保護部材160を備える。
【0131】
これによれば、光学素子80が破損することを抑制できるので、光学装置10bによって表示される画像の品質が低下することをさらに抑制できる。
【0132】
(第4の実施の形態)
図7は、第4の実施の形態に係る光学装置10cを示す模式図である。図7では、筐体20および光吸収部材180等を断面で示している。光学装置10cは、光吸収部材180をさらに備えている点において、光学装置10aと主に異なっている。
【0133】
図7に示すように、光吸収部材180は、側面83に設けられている。本実施の形態では、光吸収部材180は、側面83の全周に亘って設けられている。光吸収部材180は、光を吸収する。たとえば、光吸収部材180は、黒色の部材である。
【0134】
なお、たとえば、光吸収部材180は、側面83の全周に亘って設けられていなくてもよく、側面83の一部にのみ設けられていてもよい。
【0135】
また、たとえば、光学装置10cは、多層金属層88を備えていなくてもよい。
【0136】
以上、第4の実施の形態に係る光学装置10cについて説明した。
【0137】
第4の実施の形態に係る光学装置10cは、側面83の少なくとも一部に設けられる光吸収部材180を備える。
【0138】
これによれば、第1面81から入射した光が側面83で反射することを抑制できるので、光学装置10cによって表示される画像の品質が低下することをさらに抑制できる。
【0139】
(第5の実施の形態)
図8は、第5の実施の形態に係る光学装置10dを示す模式図である。具体的には、図8は、光学装置10dの分解斜視図である。図9は、図8の光学装置10dにおける第1面側押圧部121dの例を示す模式図である。図9は、蓋部23側から筐体20dの本体21dの内部を見た状態を示しており、第1面側押圧部121dの3つの例を示している。なお、図9における二点鎖線のハッチングを付した部分は、光学素子80が収容される部分を示している。光学装置10dは、筐体20に代えて筐体20dを備えている点、および固定構造120に代えて固定構造120dを備えている点において、光学装置10と主に異なっている。
【0140】
図8に示すように、筐体20dは、本体21に代えて本体21dを有している点において、筐体20と主に異なっている。
【0141】
図8および図9に示すように、固定構造120dは、第1面側押圧部121に代えて第1面側押圧部121dを有している点、側面側押圧部122を有していない点、および第2面側押圧部127dを有している点において、固定構造120と主に異なっている。
【0142】
図9に示すように、第1面側押圧部121dは、筐体20dの本体21dに設けられており、光学素子80を第1面81側から見た場合における光学素子80の縁部を第1面81側から押圧している。
【0143】
図9の(a)に示すように、たとえば、第1面側押圧部121dは、それぞれが第1面81の縁部を押圧する3つの縁部押圧部128dを有している。つまり、たとえば、第1面側押圧部121dは、第1面81の縁部における相互に異なる3つの箇所に当接しており、当該3つの箇所を押圧している。
【0144】
また、図9の(b)に示すように、たとえば、第1面側押圧部121dは、それぞれが第1面81の縁部を押圧する4つの縁部押圧部128dを有している。つまり、たとえば、第1面側押圧部121dは、第1面81の縁部における相互に異なる4つの箇所に当接しており、当該4つの箇所を押圧している。
【0145】
また、図9の(c)に示すように、たとえば、第1面側押圧部121dは、第1面81の縁部を全周に亘って押圧している。つまり、たとえば、第1面側押圧部121dは、第1面81の縁部の全てと当接しており、第1面81の縁部の全てを押圧している。
【0146】
なお、たとえば、第1面側押圧部121dは、1つ、2つ、または5つ以上の縁部押圧部128dを有していてもよい。
【0147】
図8に示すように、第2面側押圧部127dは、第2面82側から光学素子80を押圧している。本実施の形態では、第2面側押圧部127dは、第2面82を押圧している。本実施の形態では、第2面側押圧部127dは、第2面82に当接している。なお、たとえば、第2面側押圧部127dは、第2面82に当接していなくてもよく、他の部材を介して第2面82を押圧していてもよい。第2面側押圧部127dは、それぞれが第2面82を押圧する2つの第2面押圧部129dを有している。つまり、本実施の形態では、第2面側押圧部127dは、第2面82における相互に異なる2つの箇所に当接しており、当該2つの箇所を押圧している。2つの第2面押圧部129dは、蓋部23に設けられている。
【0148】
なお、たとえば、第2面側押圧部127dは、1つまたは3つ以上の第2面押圧部129dを有していてもよい。また、たとえば、第2面側押圧部127dは、第1側面部側押圧部125(図2を参照)と同じように、軟性を有していてもよい。
【0149】
なお、本実施の形態において、光学素子80における第1側面部84および第2側面部85は、第1面81および第2面82のそれぞれに直交しかつ相互に平行であってもよい。このことは、第6から第12の実施の形態においても同様である。
【0150】
本実施の形態では、固定構造120dは、第1面側押圧部121dと第2面側押圧部127dとによって、光学素子80を挟んで固定する構造である。
【0151】
以上、第5の実施の形態に係る光学装置10dについて説明した。
【0152】
第5の実施の形態に係る光学装置10dにおいて、光学素子80は、第1面81と第2面82とを繋ぐ側面83を有し、固定構造120dは、筐体20dに設けられかつ光学素子80を第1面81側から見た場合における光学素子80の縁部を第1面81側から押圧する第1面側押圧部121dと、第2面82側から光学素子80を押圧する第2面側押圧部127dとを有する。
【0153】
これによれば、第1面側押圧部121dと第2面側押圧部127dとによって光学素子80を挟んで固定できる。また、光学素子80を第1面81側から見た場合における光学素子80の縁部を第1面側押圧部121dで隠すことができるので、当該縁部で迷光が発生した場合であっても、当該迷光が光学装置10dによって表示される画像に影響を与えることを抑制でき、光学装置10dによって表示される画像の品質が低下することを抑制できる。
【0154】
また、第1面側押圧部121dは、それぞれが第1面81の縁部を押圧する3つ以上の縁部押圧部128dを有する。
【0155】
これによれば、光学素子80がずれることを抑制できるので、光学装置10dによって表示される画像の品質が低下することをさらに抑制できる。
【0156】
また、第1面側押圧部121dは、第1面81の縁部を全周に亘って押圧する。
【0157】
これによれば、光学素子80がずれることを抑制できるので、光学装置10dによって表示される画像の品質が低下することをさらに抑制できる。また、第1面81の縁部で迷光が発生した場合であっても、当該迷光が光学装置10dによって表示される画像に影響を与えることを抑制でき、光学装置10dによって表示される画像の品質が低下することを抑制できる。
【0158】
また、第2面側押圧部127dは、軟性を有する。
【0159】
これによれば、光学素子80が破損することを抑制できるので、光学装置10dによって表示される画像の品質が低下することをさらに抑制できる。
【0160】
また、筐体20dは、光学素子80を収容する本体21dと、光学素子80の第2面82側を覆うように本体21dに取り付けられる蓋部23とを有し、第2面側押圧部127dは、蓋部23に設けられる。
【0161】
これによれば、蓋部23を本体21dに取り付けることによって光学素子80を挟んで固定できるので、光学装置10dによって表示される画像の品質が低下することを容易に抑制できる。
【0162】
(第6の実施の形態)
図10は、第6の実施の形態に係る光学装置10eを示す模式図である。具体的には、図10は、光学装置10eの分解斜視図である。光学装置10eは、固定構造120dに代えて固定構造120eを備えている点において、光学装置10dと主に異なっている。
【0163】
図10に示すように、固定構造120eは、第2面側押圧部127dに代えて第2面側押圧部127eを有している点において、固定構造120dと主に異なっている。
【0164】
第2面側押圧部127eは、第2面82と面接触し、第2面82を押圧している。つまり、第2面側押圧部127eは、第2面82に沿った形状を有しており、第2面82と面接触した状態で第2面82を押圧している。なお、たとえば、第2面側押圧部127eは、第2面82に当接していなくてもよく、他の部材を介して第2面82を押圧していてもよい。また、たとえば、第2面側押圧部127eは、第1側面部側押圧部125(図2を参照)と同じように、軟性を有していてもよい。
【0165】
本実施の形態では、固定構造120eは、第1面側押圧部121dと第2面側押圧部127eとによって、光学素子80を挟んで固定する構造である。
【0166】
以上、第6の実施の形態に係る光学装置10eについて説明した。
【0167】
第6の実施の形態に係る光学装置10eにおいて、固定構造120eは、第2面側押圧部127eを有し、第2面側押圧部127eは、第2面82と面接触し、第2面82を押圧する。
【0168】
これによれば、第2面82の一部に押圧力が集中することを抑制できる。したがって、光を反射させる第2面82が破損することを抑制しつつ光学素子80を挟んで固定できるので、光学装置10eによって表示される画像の品質が低下することをさらに抑制できる。
【0169】
(第7の実施の形態)
図11は、第7の実施の形態に係る光学素子80f等を示す模式図である。図11の(a)は、光学素子80fを示し、図11の(b)は、蓋部23側から筐体20fの本体21fの内部を見た状態を示しており、図11の(b)における二点鎖線のハッチングを付した部分は、光学素子80fが収容される部分を示している。第7の実施の形態に係る光学装置は、光学素子80に代えて光学素子80fを備え、筐体20dに代えて筐体20fを備えている点において、光学装置10dと主に異なっている。
【0170】
図11の(a)に示すように、光学素子80fは、2つの凸部89fをさらに有している点において、光学素子80と主に異なっている。2つの凸部89fのそれぞれは、第1面81の縁部に設けられている。具体的には、縁部86と縁部87とに凸部89fが設けられている。本実施の形態では、凸部89fが、第1凸部に相当する。
【0171】
なお、たとえば、光学素子80fは、1つまたは3つ以上の凸部89fを有していてもよい。
【0172】
図11の(b)に示すように、筐体20fは、本体21dに代えて本体21fを有している点において、筐体20dと主に異なっている。本体21fは、2つの凹部25fをさらに有している点において、図9の(b)に示す本体21dと主に異なっている。2つの凹部25fのそれぞれは、凸部89fと嵌合する。本実施の形態では、凹部25fが、第2凹部に相当する。
【0173】
なお、たとえば、筐体20fは、1つまたは3つ以上の凹部25fを有していてもよい。
【0174】
以上、第7の実施の形態に係る光学装置について説明した。
【0175】
第7の実施の形態に係る光学装置において、光学素子80fは、第1面81の縁部に設けられる凸部89fを有し、筐体20fは、凸部89fに嵌合する凹部25fを有する。
【0176】
これによれば、光学素子80fを筐体20fに対して容易に位置決めできるので、光学装置によって表示される画像の品質が低下することを容易に抑制できる。
【0177】
(第8の実施の形態)
図12は、第8の実施の形態に係る光学素子80g等を示す模式図である。図12の(a)は、光学素子80gを示し、図12の(b)は、蓋部23側から筐体20gの本体21gの内部を見た状態を示しており、図12の(b)における二点鎖線のハッチングを付した部分は、光学素子80gが収容される部分を示している。第8の実施の形態に係る光学装置は、光学素子80fに代えて光学素子80gを備え、筐体20fに代えて筐体20gを備えている点において、第7の実施の形態に係る光学装置と主に異なっている。
【0178】
図12の(a)に示すように、光学素子80gは、2つの凹部90gをさらに有している点において、光学素子80fと主に異なっている。2つの凹部90gのそれぞれは、第1面81の縁部に設けられている。本実施の形態では、凹部90gが、第1凹部に相当する。
【0179】
なお、たとえば、光学素子80gは、1つまたは3つ以上の凹部90gを有していてもよい。
【0180】
図12の(b)に示すように、筐体20gは、本体21fに代えて本体21gを有している点において、筐体20fと主に異なっている。本体21gは、2つの凸部26gをさらに有している点において、本体21fと主に異なっている。2つの凸部26gのそれぞれは、凹部90gと嵌合する。本実施の形態では、凸部26gが、第2凸部に相当する。
【0181】
なお、たとえば、筐体20gは、1つまたは3つ以上の凸部26gを有していてもよい。
【0182】
以上、第8の実施の形態に係る光学装置について説明した。
【0183】
第8の実施の形態に係る光学装置において、光学素子80gは、第1面81の縁部に設けられる凹部90gを有し、筐体20gは、凹部90gに嵌合する凸部26gを有する。
【0184】
これによれば、光学素子80gを筐体20gに対して容易に位置決めできるので、光学装置によって表示される画像の品質が低下することを容易に抑制できる。
【0185】
(第9の実施の形態)
図13は、第9の実施の形態に係る光学素子80h等を示す模式図である。図13の(a)は、光学素子80hを示し、図13の(b)は、蓋部23側から筐体20hの本体21hの内部を見た状態を示しており、図13の(b)における二点鎖線のハッチングを付した部分は、光学素子80hが収容される部分を示している。第9の実施の形態に係る光学装置は、光学素子80に代えて光学素子80hを備え、筐体20dに代えて筐体20hを備えている点において、光学装置10dと主に異なっている。
【0186】
図13の(a)に示すように、光学素子80hは、4つの凹部90hをさらに有している点において、光学素子80と主に異なっている。4つの凹部90hのそれぞれは、第1面81の縁部に設けられている。本実施の形態では、凹部90hが、第1凹部に相当する。
【0187】
なお、たとえば、光学素子80hは、1つ、2つ、3つ、または5つ以上の凹部90hを有していてもよい。
【0188】
図13の(b)に示すように、筐体20hは、本体21dに代えて本体21hを有している点において、筐体20dと主に異なっている。本体21hは、4つの凸部26hをさらに有している点において、図9の(b)に示す本体21dと主に異なっている。4つの凸部26hのそれぞれは、凹部90hと嵌合する。本実施の形態では、凸部26hが、第2凸部に相当する。
【0189】
なお、たとえば、筐体20hは、1つ、2つ、3つ、または5つ以上の凸部26hを有していてもよい。
【0190】
以上、第9の実施の形態に係る光学装置について説明した。
【0191】
第9の実施の形態に係る光学装置において、光学素子80hは、第1面81の縁部に設けられる凹部90hを有し、筐体20hは、凹部90hに嵌合する凸部26hを有する。
【0192】
これによれば、光学素子80hを筐体20hに対して容易に位置決めできるので、光学装置によって表示される画像の品質が低下することを容易に抑制できる。
【0193】
(第10の実施の形態)
図14は、第10の実施の形態に係る固定構造120i等を示す模式図である。第10の実施の形態に係る光学装置は、固定構造120dに代えて固定構造120iを備えている点において、光学装置10dと主に異なっている。
【0194】
図14に示すように、固定構造120iは、側面側押圧部122iをさらに有している点において、固定構造120dと主に異なっている。側面側押圧部122iは、上側押圧部130iと、下側押圧部131iと、左側押圧部132iと、右側押圧部133iとを有している。
【0195】
上側押圧部130iは、光学素子80を第1面81側から見た場合における、上側から弾性力によって光学素子80を押圧している。上側押圧部130iは、筐体20dの本体21dの内面と光学素子80の側面83との間に設けられている。たとえば、上側押圧部130iは、板バネを含んで構成されている。
【0196】
下側押圧部131iは、光学素子80を第1面81側から見た場合における、下側から光学素子80を押圧している。下側押圧部131iは、筐体20dの本体21dの内面と光学素子80の側面83との間に設けられている。
【0197】
左側押圧部132iは、光学素子80を第1面81側から見た場合における、左側から光学素子80を押圧している。左側押圧部132iは、筐体20dの本体21dの内面と光学素子80の側面83との間に設けられている。
【0198】
右側押圧部133iは、光学素子80を第1面81側から見た場合における、右側から弾性力によって光学素子80を押圧している。右側押圧部133iは、筐体20dの本体21dの内面と光学素子80の側面83との間に設けられている。たとえば、右側押圧部133iは、板バネを含んで構成されている。
【0199】
なお、左側押圧部132iと右側押圧部133iは左右が入れ替わってもよい。つまり、左側から弾性力によって光学素子80を押圧する左側押圧部を有してもよい。
【0200】
本実施の形態では、固定構造120iは、図9に示す第1面側押圧部121dと、図8に示す第2面側押圧部127dまたは図10に示す第2面側押圧部127eと、図14に示す側面側押圧部122iとによって、光学素子80を挟んで固定する構造である。このような構成により、光学素子80は、図14の第1面81側から見た場合における上下方向と左右方向、および、図14における奥行き方向(前後方向)の全方向に、弾性力により押圧固定される。したがって、光学素子80の全方向の熱膨張および振動による画像に対する影響を抑制することができる。
【0201】
以上、第10の実施の形態に係る光学装置について説明した。
【0202】
第10の実施の形態に係る光学装置において、固定構造120iは、側面側押圧部122iを有し、側面側押圧部122iは、光学素子80を第1面81側から見た場合における、上側から弾性力によって光学素子80を押圧する上側押圧部130iと、右側から弾性力によって光学素子80を押圧する右側押圧部133iとを有する。
【0203】
これによれば、光学素子80が膨張等した場合であっても光学素子80が破損することを抑制できるので、光学装置によって表示される画像の品質が低下することをさらに抑制できる。
【0204】
(第11の実施の形態)
図15は、第11の実施の形態に係る固定構造120j等を示す模式図である。第11の実施の形態に係る光学装置は、固定構造120iに代えて固定構造120jを備えている点において、第10の実施の形態に係る光学装置と主に異なっている。
【0205】
図15に示すように、固定構造120jは、側面側押圧部122iに代えて側面側押圧部122jを有している点において、固定構造120iと主に異なっている。側面側押圧部122jは、左側押圧部132iに代えて左側押圧部132jを有している点において、側面側押圧部122iと主に異なっている。
【0206】
左側押圧部132jは、光学素子80を第1面81側から見た場合における、左側から弾性力によって光学素子80を押圧している。左側押圧部132jは、筐体20dの本体21dの内面と光学素子80の側面83との間に設けられている。たとえば、左側押圧部132jは、板バネを含んで構成されている。
【0207】
本実施の形態では、固定構造120jは、図9に示す第1面側押圧部121dと、図8に示す第2面側押圧部127dまたは図10に示す第2面側押圧部127eと、図15に示す側面側押圧部122jとによって、光学素子80を挟んで固定する構造である。このような構成により、光学素子80は、図15の第1面81側から見た場合における上下方向と左右方向、および、図15における奥行き方向(前後方向)の全方向に、弾性力により押圧固定される。したがって、光学素子80の全方向の熱膨張および振動による画像に対する影響を抑制することができる。
【0208】
以上、第11の実施の形態に係る光学装置について説明した。
【0209】
第11の実施の形態に係る光学装置において、固定構造120jは、側面側押圧部122jを有し、側面側押圧部122jは、光学素子80を第1面81側から見た場合における、上側から弾性力によって光学素子80を押圧する上側押圧部130iと、左側から弾性力によって光学素子80を押圧する左側押圧部132jと、右側から弾性力によって光学素子80を押圧する右側押圧部133iとを有する。
【0210】
これによれば、光学素子80が膨張等した場合であっても光学素子80が破損することを抑制できるので、光学装置によって表示される画像の品質が低下することをさらに抑制できる。
【0211】
(第12の実施の形態)
図16は、第12の実施の形態に係る固定構造120k等を示す模式図である。第12の実施の形態に係る光学装置は、固定構造120dに代えて固定構造120kを備えている点において、第7の実施の形態に係る光学装置と主に異なっている。
【0212】
固定構造120kは、側面側押圧部122kをさらに有している点において、固定構造120dと主に異なっている。側面側押圧部122kは、上側押圧部130iと、下側押圧部131iと、左上側押圧部134kと、右上側押圧部135kとを有している。
【0213】
上側押圧部130iおよび下側押圧部131iについては、第10の実施の形態における説明を参照することによって、ここでは詳細な説明を省略する。
【0214】
左上側押圧部134kは、光学素子80fを第1面81側から見た場合における、左上側から弾性力によって光学素子80fを押圧している。左上側押圧部134kは、筐体20dの本体21dの内面と光学素子80fの側面83との間に設けられている。たとえば、左上側押圧部134kは、板バネを含んで構成されている。
【0215】
右上側押圧部135kは、光学素子80fを第1面81側から見た場合における、右上側から弾性力によって光学素子80fを押圧している。右上側押圧部135kは、筐体20dの本体21dの内面と光学素子80fの側面83との間に設けられている。たとえば、右上側押圧部135kは、板バネを含んで構成されている。
【0216】
本実施の形態では、固定構造120kは、図9に示す第1面側押圧部121dと、図8に示す第2面側押圧部127dまたは図10に示す第2面側押圧部127eと、図16に示す側面側押圧部122kとによって、光学素子80fを挟んで固定する構造である。このような構成により、光学素子80fは、図16の第1面81側から見た場合における上下方向と左右方向、および、図16における奥行き方向(前後方向)の全方向に、弾性力により押圧固定される。したがって、光学素子80fの全方向の熱膨張および振動による画像に対する影響を抑制することができる。
【0217】
以上、第12の実施の形態に係る光学装置について説明した。
【0218】
(第13の実施の形態)
図17は、第13の実施の形態に係る光学装置10mを示す模式図である。図17の(a)は、光学装置10mにおける、光学素子80m、筐体20m、および固定構造120mを示している。図17の(b)および(c)は、光学装置10mにおける光学素子80mを示している。なお、図17の(a)では、筐体20mを断面で示している。
【0219】
図17に示すように、光学装置10mは、筐体20mと、光学素子80mと、固定構造120mとを備えている。なお、図示は省略しているが、光学装置10mは、光学素子80mに向かって画像を表す光を発する表示部と、光学素子80mから出射した光を透過する透光カバー等とを備えている。
【0220】
筐体20mは、光学素子80m等を収容している。筐体20mは、第1部材27mと、第2部材28mとを有している。なお、図示は省略しているが、筐体20mは、光学素子80mから出射した光を筐体20mの外部に出射させる出射部等を有している。
【0221】
第1部材27mおよび第2部材28mは、光学素子80mを第1面81m側から見た場合における上下方向において、相互に分割されており、相互に着脱可能である。
【0222】
光学素子80mは、第1面81mと、第1面81mと対向する第2面82mと、第1面81mと第2面82mと繋ぐ側面83mとを有している。光学素子80mは、表示部から発せられた光が第1面81mから入射しかつ第1面81mから入射した後に第2面82mで反射しかつ第2面82mで反射した後に第1面81mから出射するように設けられている。
【0223】
固定構造120mは、光学素子80mを挟んで固定する構造である。固定構造120mは、側面側押圧部122mを有している。
【0224】
側面側押圧部122mは、第1側面部側押圧部125mと、第2側面部側押圧部126mとを有している。
【0225】
第1側面部側押圧部125mは、第1部材27mの一部を構成しており、光学素子80mを第1面81m側から見た場合における上側から光学素子80mを押圧している。
【0226】
第2側面部側押圧部126mは、第2部材28mの一部を構成しており、光学素子80mを第1面81m側から見た場合における下側から光学素子80mを押圧している。
【0227】
なお、たとえば、図17の(b)に示すように、光学素子80mを第1面81m側から見た場合における上下方向に対して傾いた方向に沿って押圧してもよいし、図17の(c)に示すように、当該上下方向に沿って押圧してもよい。
【0228】
本実施の形態では、固定構造120mは、側面側押圧部122mによって光学素子80mを挟んで固定する構造である。
【0229】
以上、第13の実施の形態に係る光学装置10mについて説明した。
【0230】
(第14の実施の形態)
図18は、第14の実施の形態に係る光学装置10nを示す模式図である。具体的には、図18は、光学装置10nの断面図である。図18では、光学装置10nを上側から見たときの断面図である。
【0231】
図18に示すように、光学装置10nは、筐体20nと、光学素子80nと、固定構造120nとを備えている。なお、図示は省略しているが、光学装置10nは、光学素子80nに向かって画像を表す光を発する表示部と、光学素子80nから出射した光を透過する透光カバー等とを備えている。
【0232】
筐体20nは、光学素子80n等を収容している。なお、図示は省略しているが、筐体20nは、光学素子80nから出射した光を筐体20nの外部に出射させる出射部等を有している。
【0233】
光学素子80nは、第1面81nと、第1面81nと対向する第2面82nと、第1面81nと第2面82nと繋ぐ側面83nとを有している。光学素子80nは、表示部から発せられた光が第1面81nから入射しかつ第1面81nから入射した後に第2面82nで反射しかつ第2面82nで反射した後に第1面81nから出射するように設けられている。
【0234】
第1面81nは、第2面82n側に湾曲し、第2面82nは、第1面81nとは反対側に湾曲している。
【0235】
固定構造120nは、光学素子80nを挟んで固定する構造である。固定構造120nは、第1面側押圧部121nと、第2面側押圧部127nと、ネジ孔139nが形成される部材140nと、ネジ孔139nに螺合した状態で第2面側押圧部127nを光学素子80n側に押圧するネジ141nと、ネジ孔142nが形成される部材143nと、ネジ孔142nに螺合した状態で第2面側押圧部127nを光学素子80n側に押圧するネジ144nとを有している。
【0236】
第1面側押圧部121nは、筐体20nに設けられており、光学素子80nを第1面81n側から見た場合における光学素子80nの縁部を第1面81n側から押圧している。本実施の形態では、第1面側押圧部121nは、一方側縁部押圧部145nと、他方側縁部押圧部146nとを有している。
【0237】
一方側縁部押圧部145nは、光学素子80nを第1面81n側から見た場合における光学素子80nの一方側の縁部91nを第1面81n側から押圧している。本実施の形態では、一方側縁部押圧部145nは、縁部91nに当接している。本実施の形態では、縁部91nは、光学素子80nを第1面81n側から見た場合における光学素子80nの左側の縁部である。本実施の形態では、一方側縁部押圧部145nは、筐体20nに設けられており、光学素子80nを第1面81n側から見た場合において、筐体20nの内面から右側に向かって突出している。
【0238】
他方側縁部押圧部146nは、光学素子80nを第1面81n側から見た場合における光学素子80nの他方側の縁部92nを第1面81n側から押圧している。本実施の形態では、他方側縁部押圧部146nは、縁部92nに当接している。本実施の形態では、縁部92nは、光学素子80nを第1面81n側から見た場合における光学素子80nの右側の縁部である。本実施の形態では、他方側縁部押圧部146nは、筐体20nに設けられており、光学素子80nを第1面81n側から見た場合において、筐体20nの内面から左側に向かって突出している。
【0239】
第2面側押圧部127nは、一方側縁部押圧部147nと、他方側縁部押圧部148nとを有している。
【0240】
一方側縁部押圧部147nは、光学素子80nを第1面81n側から見た場合における第2面82nの一方側の縁部93nを第2面82n側から押圧している。本実施の形態では、一方側縁部押圧部147nは、縁部93nに当接している。本実施の形態では、縁部93nは、光学素子80nを第1面81n側から見た場合における第2面82nの左側の縁部である。本実施の形態では、一方側縁部押圧部147nは、筐体20nとは別体であり、ネジ141nによって光学素子80n側に押圧されることによって、光学素子80nを押圧している。また、本実施の形態では、一方側縁部押圧部145nおよび一方側縁部押圧部147nは、第1面81nと第2面82nとが対向する方向Aにおいて、相互に光学素子80nを挟んでいる。つまり、方向Aから見たとき、一方側縁部押圧部145nおよび一方側縁部押圧部147nは相互に重なっている。
【0241】
他方側縁部押圧部148nは、光学素子80nを第1面81n側から見た場合における第2面82nの他方側の縁部94nを第2面82n側から押圧している。本実施の形態では、他方側縁部押圧部148nは、縁部94nに当接している。本実施の形態では、縁部94nは、光学素子80nを第1面81n側から見た場合における第2面82nの右側の縁部である。本実施の形態では、他方側縁部押圧部148nは、筐体20nとは別体であり、ネジ144nによって光学素子80n側に押圧されることによって、光学素子80nを押圧している。また、本実施の形態では、他方側縁部押圧部146nおよび他方側縁部押圧部148nは、第1面81nと第2面82nとが対向する方向Aにおいて、相互に光学素子80nを挟んでいる。つまり、方向Aから見たとき、他方側縁部押圧部146nおよび他方側縁部押圧部148nは相互に重なっている。
【0242】
本実施の形態では、固定構造120nは、ネジ141nおよびネジ144nを締め付けることによって、第1面側押圧部121nと第2面側押圧部127nとによって光学素子80nを挟んで固定する構造である。
【0243】
以上、第14の実施の形態に係る光学装置10nについて説明した。
【0244】
第14の実施の形態に係る光学装置10nにおいて、固定構造120nは、第2面側押圧部127nを有し、第1面側押圧部121nおよび第2面側押圧部127nは、第1面81nと第2面82nとが対向する方向Aにおいて、相互に光学素子80nを挟む。
【0245】
これによれば、光学素子80nを挟むことによる光学素子80nの変形を抑制できるので、光学装置10nによって表示される画像の品質が低下することをさらに抑制できる。
【0246】
また、固定構造120nは、第2面側押圧部127nと、ネジ孔139nが形成される部材140nと、ネジ孔139nに螺合した状態で第2面側押圧部127n(一方側縁部押圧部147n)を光学素子80n側に押圧するネジ141nとを有し、第2面側押圧部127n(一方側縁部押圧部147n)は、ネジ141nによって光学素子80n側に押圧されることによって、光学素子80nを押圧する。
【0247】
これによれば、光学素子80nがずれることを抑制できるので、光学装置10nによって表示される画像の品質が低下することをさらに抑制できる。
【0248】
なお、本実施の形態において、図14図15、または図16に示す光学素子80,80fの固定構造120i,120j,120kを組み合わせてもよい。この場合、光学素子80nは、図18の第1面81n側から見た場合における上下方向と左右方向、および、奥行き方向(前後方向、つまり図18の方向A)の全方向に押圧固定される。この際、たとえば、一方側縁部押圧部147nと、他方側縁部押圧部148nとが弾性を有する部材で構成され、固定構造120i,120j,120kが弾性を有することにより、光学素子80nの全方向の熱膨張および振動による画像に対する影響を抑制することができる。
【0249】
(第15の実施の形態)
図19は、第15の実施の形態に係る光学装置10pを示す模式図である。具体的には、図19は、光学装置10pの断面図である。図19では、光学装置10pを上側から見たときの断面図である。光学装置10pは、固定構造120nに代えて固定構造120pを備えている点において、光学装置10nと主に異なっている。
【0250】
図19に示すように、固定構造120pは、第2面側押圧部127nに代えて第2面側押圧部127pを有している点において、固定構造120nと主に異なっている。
【0251】
第2面側押圧部127pは、被覆押圧部149pをさらに有している点において、第2面側押圧部127nと主に異なっている。
【0252】
被覆押圧部149pは、一方側縁部押圧部147nと他方側縁部押圧部148nとの間において第2面82nを覆いかつ第2面82nを押圧している。被覆押圧部149pは、第2面82nと面接触した状態で、第2面82nを押圧している。たとえば、被覆押圧部149pは、一方側縁部押圧部147nおよび他方側縁部押圧部148nのそれぞれと接着剤等によって接着され、一方側縁部押圧部147nおよび他方側縁部押圧部148nのそれぞれに取り付けられる。なお、たとえば、被覆押圧部149pは、一方側縁部押圧部147nおよび他方側縁部押圧部148nのそれぞれと一体的に形成されていてもよい。
【0253】
本実施の形態では、固定構造120pは、ネジ141nおよびネジ144nを締め付けることによって、第1面側押圧部121nと第2面側押圧部127pとによって光学素子80nを挟んで固定する構造である。
【0254】
以上、第15の実施の形態に係る光学装置10pについて説明した。
【0255】
第15の実施の形態に係る光学装置10pにおいて、固定構造120pは、第2面側押圧部127pを有し、第2面側押圧部127pは、第2面82nの一方側の縁部93nを押圧する一方側縁部押圧部147nと、第2面82nの他方側の縁部94nを押圧する他方側縁部押圧部148nと、一方側縁部押圧部147nと他方側縁部押圧部148nとの間において第2面82nを覆いかつ第2面82nを押圧する被覆押圧部149pとを有する。
【0256】
これによれば、光学素子80nがずれることを抑制できるので、光学装置10pによって表示される画像の品質が低下することをさらに抑制できる。
【0257】
なお、本実施の形態において、図14図15、または図16に示す光学素子80,80fの固定構造120i,120j,120kを組み合わせてもよい。この場合、光学素子80nは、図19の第1面81n側から見た場合における上下方向と左右方向、および、奥行き方向(前後方向、つまり図19の方向A)の全方向に押圧固定される。この際、たとえば、一方側縁部押圧部147nと、他方側縁部押圧部148nと、さらに被覆押圧部149pとが弾性を有する部材で構成され、固定構造120i,120j,120kが弾性を有することにより、光学素子80nの全方向の熱膨張および振動による画像に対する影響を抑制することができる。
【0258】
(第16の実施の形態)
図20は、第16の実施の形態に係る光学装置10qを示す模式図である。具体的には、図20は、光学装置10qの断面図である。図20では、光学装置10qを上側から見たときの断面図である。光学装置10qは、基板200をさらに備えている点において、光学装置10nと主に異なっている。
【0259】
たとえば、基板200は、光学装置10qを制御するための基板である。基板200は、ネジ141nがネジ孔139nに螺合しかつネジ144nがネジ孔142nに螺合した状態で、ネジ141nと部材140nとに挟まれかつネジ144nと部材143nとに挟まれて固定される。
【0260】
以上、第16の実施の形態に係る光学装置10qについて説明した。
【0261】
第16の実施の形態に係る光学装置10qは、ネジ141nがネジ孔139nに螺合した状態でネジ141nと部材140nとに挟まれて固定される基板200をさらに備える。
【0262】
これによれば、部品点数の増加を抑制しつつ、基板200を設けることができる。
【0263】
なお、本実施の形態において、図14図15、または図16に示す光学素子80,80fの固定構造120i,120j,120kを組み合わせてもよい。この場合、光学素子80nは、図20の第1面81n側から見た場合における上下方向と左右方向、および、奥行き方向(前後方向、つまり図20の方向A)の全方向に押圧固定される。この際、たとえば、一方側縁部押圧部147nと、他方側縁部押圧部148nとが弾性を有する部材で構成され、固定構造120i,120j,120kが弾性を有することにより、光学素子80nの全方向の熱膨張および振動による画像に対する影響を抑制することができる。
【0264】
(第17の実施の形態)
図21は、第17の実施の形態に係る光学装置10rを示す模式図である。具体的には、図21は、光学装置10rの断面図である。図21では、光学装置10rを上側から見たときの断面図である。光学装置10rは、光学素子80nに代えて光学素子80rを備えている点において、光学装置10nと主に異なっている。
【0265】
光学素子80rは、第1面81nに代えて第1面81rを有し、側面83nに代えて側面83rを有している点において、光学素子80nと主に異なっている。
【0266】
一方側縁部押圧部145nは、第1面81rの一方側の縁部95rを押圧し、他方側縁部押圧部146nは、第1面81rの一方側の縁部96rを押圧している。
【0267】
本実施の形態では、固定構造120nは、ネジ141nおよびネジ144nを締め付けることによって、第1面側押圧部121nと第2面側押圧部127nとによって光学素子80rを挟んで固定する構造である。
【0268】
以上、第17の実施の形態に係る光学装置10rについて説明した。
【0269】
なお、本実施の形態において、図14図15、または図16に示す光学素子80,80fの固定構造120i,120j,120kを組み合わせてもよい。この場合、光学素子80rは、図21の第1面81r側から見た場合における上下方向と左右方向、および、奥行き方向(前後方向、つまり図21の方向A)の全方向に押圧固定される。この際、例えば一方側縁部押圧部147nと、他方側縁部押圧部148nとが弾性を有する部材で構成され、固定構造120i,120j,120kが弾性を有することにより、光学素子80rの全方向の熱膨張や振動による画像に対する影響を抑制することができる。
【0270】
(第18の実施の形態)
図22は、第18の実施の形態に係る光学装置10sを示す模式図である。具体的には、図22は、光学装置10sの断面図である。図22では、光学装置10sを上側から見たときの断面図である。光学装置10sは、固定構造120nに代えて固定構造120sを備えている点において、光学装置10nと主に異なっている。
【0271】
固定構造120sは、第2面側押圧部127nに代えて第2面側押圧部127sを有している点において、固定構造120nと主に異なっている。
【0272】
第2面側押圧部127sは、一方側縁部押圧部147sと、他方側縁部押圧部148sとを有している。
【0273】
一方側縁部押圧部147sは、筐体20nと一体的に形成されている点において、一方側縁部押圧部147nと主に異なっている。一方側縁部押圧部147sは、薄板状であり、筐体20nに対して回動できる程度の軟性を有している。
【0274】
他方側縁部押圧部148sは、筐体20nと一体的に形成されている点において、他方側縁部押圧部148nと主に異なっている。他方側縁部押圧部148sは、薄板状であり、筐体20nに対して回動できる程度の軟性を有している。
【0275】
本実施の形態では、固定構造120sは、図22の(a)に示す状態からネジ141nおよび144nを締め付けることによって、図22の(b)に示すように一方側縁部押圧部147sおよび他方側縁部押圧部148sを光学素子80n側に押圧し、第1面側押圧部121nと第2面側押圧部127sとによって光学素子80nを挟んで固定する構造である。
【0276】
以上、第18の実施の形態に係る光学装置10sについて説明した。
【0277】
第18の実施の形態に係る光学装置10sにおいて、第2面側押圧部127sは、筐体20nと一体的に形成される。
【0278】
これによれば、部品点数の増加を抑制しつつ、光学装置10sによって表示される画像の品質が低下することを抑制できる。
【0279】
なお、本実施の形態において、図14図15、または図16に示す光学素子80,80fの固定構造120i,120j,120kを組み合わせてもよい。この場合、光学素子80nは、図22の第1面81n側から見た場合における上下方向と左右方向、および、奥行き方向(前後方向、つまり図22の方向A)の全方向に押圧固定される。この際、たとえば、一方側縁部押圧部147sと、他方側縁部押圧部148sとが軟性を有し、固定構造120i,120j,120kが弾性を有するので、光学素子80nの全方向の熱膨張および振動による画像に対する影響を抑制することができる。
【0280】
(第19の実施の形態)
図23は、第19の実施の形態に係る光学素子80tを示す模式図である。図23の(a)は、光学素子80tの断面を示し、図23の(b)は、光学素子80tを第1面81t側から見た状態を示している。
【0281】
光学素子80tは、第1面81tと、第1面81tと対向する第2面82tと、第1面81tと第2面82tと繋ぐ側面83tとを有している。光学素子80tは、表示部から発せられた光が第1面81tから入射しかつ第1面81tから入射した後に第2面82tで反射しかつ第2面82tで反射した後に第1面81tから出射するように設けられている。
【0282】
第1面81tは、湾曲部97tと、平面部98tとを有している。湾曲部97tは、第2面82t側に湾曲している。平面部98tは、湾曲部97tの縁部に接続されており、平面状である。平面部98tは、第1面81tと第2面82tとが対向する方向Bに対して直交している。
【0283】
第2面82tは、湾曲部99tと、平面部100tとを有している。湾曲部99tは、第1面81tとは反対側に湾曲している。平面部100tは、湾曲部99tの縁部に接続されており、平面状である。平面部100tは、平面部98tと平行である。
【0284】
たとえば、本実施の形態に係る光学装置は、固定構造120d(図8を参照)を備えており、固定構造120dは、第1面側押圧部121dによって平面部98tを押圧し、第2面側押圧部127dによって平面部100tを押圧することによって、光学素子80tを挟んで固定する構造である。
【0285】
以上、第19の実施の形態に係る光学装置について説明した。
【0286】
第19の実施の形態に係る光学装置は、第1面81tは、湾曲する湾曲部97tと、湾曲部97tの縁部に接続される平面部98tとを有し、第1面側押圧部121dは、平面部98tを押圧する。
【0287】
これによれば、第1面81tが湾曲部97tを有している場合であっても、平面部98tを押圧することによって光学素子80tを容易に挟んで固定できるので、光学装置によって表示される画像の品質が低下することを容易に抑制できる。
【0288】
なお、本実施の形態において、図8の固定構造120dに加え、図14図15、または図16に示す光学素子80,80fの固定構造120i,120j,120kを組み合わせてもよい。この場合、光学素子80tは、図23の第1面81t側から見た場合における上下方向と左右方向、および、奥行き方向(前後方向、つまり図23の方向B)の全方向に押圧固定される。この際、たとえば、第2面側押圧部127dが軟性を有し、固定構造120i,120j,120kが弾性を有するので、光学素子80tの全方向の熱膨張および振動による画像に対する影響を抑制することができる。
【0289】
(他の実施の形態等)
以上、本開示の一つまたは複数の態様に係る光学装置について、実施の形態に基づいて説明したが、本開示は、この実施の形態に限定されるものではない。本開示の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本開示の一つまたは複数の態様の範囲内に含まれてもよい。
【0290】
上述した第1の実施の形態では、反射ミラー60が備えられている場合について、説明したが、これに限定されない。たとえば、反射ミラー60は備えられていなくてもよく、表示部40から発せられた光が直接的に光学素子80に入射してもよい。また、たとえば、複数の反射ミラーが備えられていてもよく、表示部40から発せられた光が複数回反射した後に光学素子80に入射してもよい。第2から第19の実施の形態についても同様である。
【0291】
(付記)
以上の実施の形態等の記載により、下記の技術が開示される。
【0292】
(技術1)
表示部と、
第1面および前記第1面と対向する第2面を有し、前記表示部から発せられた光が前記第1面から入射しかつ前記第1面から入射した後に前記第2面で反射しかつ前記第2面で反射した後に前記第1面から出射する光学素子と、
前記表示部および前記光学素子を収容する筐体と、
前記光学素子を挟んで固定する固定構造とを備える、
光学装置。
【0293】
(技術2)
前記光学素子は、前記第1面と前記第2面とを繋ぐ側面を有し、
前記固定構造は、前記筐体に設けられかつ前記光学素子を前記第1面側から見た場合における前記光学素子の縁部を前記第1面側から押圧する第1面側押圧部と、前記第2面側から前記光学素子を押圧する第2面側押圧部および前記側面側から前記光学素子を押圧する側面側押圧部の少なくとも一方とを有する、
技術1に記載の光学装置。
【0294】
(技術3)
前記側面は、第1側面部と、前記第1側面部と対向する第2側面部とを有し、
前記固定構造は、前記側面側押圧部を有し、
前記側面側押圧部は、前記第1側面部側から前記光学素子を押圧する第1側面部側押圧部と、前記第2側面部側から前記光学素子を押圧する第2側面部側押圧部とを有する、
技術2に記載の光学装置。
【0295】
(技術4)
前記第2側面部は、前記第2面側から前記第1面側に向かうにつれて前記第1側面部から離れるように、前記第1側面部に対して傾斜し、
前記第1側面部側押圧部は、前記第1側面部を押圧し、
前記第2側面部側押圧部は、前記第2側面部を押圧する、
技術3に記載の光学装置。
【0296】
(技術5)
前記第1側面部は、前記光学素子を前記第1面側から見た場合における前記光学素子の上側面部であり、
前記第1側面部側押圧部は、前記光学素子を前記第1面側から見た場合における前記光学素子の上側から前記第1側面部を押圧する、
技術4に記載の光学装置。
【0297】
(技術6)
前記第1側面部は、前記光学素子を前記第1面側から見た場合における前記光学素子の上側面部であり、
前記側面は、前記光学素子を前記第1面側から見た場合において前記第1側面部の左端部に接続されかつ前記第2側面部側に向かうに連れて左側に位置するように設けられる第3側面部と、前記光学素子を前記第1面側から見た場合において前記第1側面部の右端部に接続されかつ前記第2側面部側に向かうに連れて右側に位置するように設けられる第4側面部とを有し、
前記側面側押圧部は、前記光学素子を前記第1面側から見た場合における前記光学素子の上側から前記第3側面部を押圧する第3側面部側押圧部、および前記光学素子を前記第1面側から見た場合における前記光学素子の上側から前記第4側面部を押圧する第4側面部側押圧部の少なくとも一方を有する、
技術4に記載の光学装置。
【0298】
(技術7)
前記固定構造は、前記第2面側押圧部を有し、
前記第2面側押圧部は、前記第2面と面接触し、前記第2面を押圧する、
技術2から6のいずれか1つに記載の光学装置。
【0299】
(技術8)
前記第1面側押圧部は、それぞれが前記第1面の縁部を押圧する3つ以上の縁部押圧部を有する、
技術2から7のいずれか1つに記載の光学装置。
【0300】
(技術9)
前記第1面側押圧部は、前記第1面の縁部を全周に亘って押圧する、
技術2から7のいずれか1つに記載の光学装置。
【0301】
(技術10)
前記固定構造は、前記第2面側押圧部を有し、
前記第1面側押圧部および前記第2面側押圧部は、前記第1面と前記第2面とが対向する方向において、相互に前記光学素子を挟む、
技術2から9のいずれか1つに記載の光学装置。
【0302】
(技術11)
前記第2面側押圧部および前記側面側押圧部の少なくとも一方は、軟性を有する、
技術2から10のいずれか1つに記載の光学装置。
【0303】
(技術12)
前記固定構造は、前記第2面側押圧部と、ネジ孔が形成される部材と、前記ネジ孔に螺合した状態で前記第2面側押圧部を前記光学素子側に押圧するネジとを有し、
前記第2面側押圧部は、前記ネジによって前記光学素子側に押圧されることによって、前記光学素子を押圧する、
技術2から11のいずれか1つに記載の光学装置。
【0304】
(技術13)
前記第2面側押圧部は、前記筐体と一体的に形成される、
技術12に記載の光学装置。
【0305】
(技術14)
前記ネジが前記ネジ孔に螺合した状態で前記ネジと前記部材とに挟まれて固定される基板をさらに備える、
技術12または13に記載の光学装置。
【0306】
(技術15)
前記固定構造は、前記第2面側押圧部を有し、
前記第2面側押圧部は、前記第2面の一方側の縁部を押圧する一方側縁部押圧部と、前記第2面の他方側の縁部を押圧する他方側縁部押圧部と、前記一方側縁部押圧部と前記他方側縁部押圧部との間において前記第2面を覆いかつ前記第2面を押圧する被覆押圧部とを有する、
技術2から14のいずれか1つに記載の光学装置。
【0307】
(技術16)
前記光学素子は、前記第1面の縁部に設けられる第1凹部、および前記第1面の縁部に設けられる第1凸部の少なくとも一方を有し、
前記筐体は、前記第1凹部に嵌合する第2凸部、および前記第1凸部に嵌合する第2凹部の少なくとも一方を有する、
技術2から15のいずれか1つに記載の光学装置。
【0308】
(技術17)
前記筐体は、前記光学素子を収容する本体と、前記光学素子の前記第2面側を覆うように前記本体に取り付けられる蓋部とを有し、
前記第2面側押圧部および前記側面側押圧部の少なくとも一方は、前記蓋部に設けられる、
技術2から16のいずれか1つに記載の光学装置。
【0309】
(技術18)
前記固定構造は、前記側面側押圧部を有し、
前記側面側押圧部は、前記光学素子を前記第1面側から見た場合における、上側から弾性力によって前記光学素子を押圧する上側押圧部と、左側から弾性力によって前記光学素子を押圧する左側押圧部および右側から弾性力によって前記光学素子を押圧する右側押圧部の少なくとも一方とを有する、
技術2,10,12,15,17のいずれか1つに記載の光学装置。
【0310】
(技術19)
前記第1面は、湾曲する湾曲部と、前記湾曲部の縁部に接続される平面部とを有し、
前記第1面側押圧部は、前記平面部を押圧する、
技術2から18のいずれか1つに記載の光学装置。
【0311】
(技術20)
前記第1面と前記第1面側押圧部との間、前記第2面と前記第2面側押圧部との間、および前記側面と前記側面側押圧部との間の少なくとも1つに設けられる保護部材を備える、
技術2から19のいずれか1つに記載の光学装置。
【0312】
(技術21)
前記側面の少なくとも一部に設けられる光吸収部材を備える、
技術2から20のいずれか1つに記載の光学装置。
【0313】
(技術22)
前記第2面に形成されかつ複数の金属層が積層されて構成される多層金属層を備える、
技術1から21のいずれか1つに記載の光学装置。
【産業上の利用可能性】
【0314】
本開示は、表示部から発せられた光を反射させる光学素子を備える光学装置等に利用できる。
【符号の説明】
【0315】
10,10a,10b,10c,10d,10e,10m,10n,10p,10q,10r,10s,10x,10y 光学装置
20,20d,20f,20g,20h,20m,20n,20x,20y 筐体
21,21d,21f,21g,21h,21x,21y 本体
22 出射部
23 蓋部
24 ネジ
25f,90g,90h 凹部
26g,26h,89f 凸部
27m,27x,27y 第1部材
28m,28x,28y 第2部材
40 表示部
60 反射ミラー
80,80f,80g,80h,80m,80n,80r,80t 光学素子
81,81m,81n,81r,81t 第1面
82,82m,82n,82t 第2面
83,83m,83n,83r,83t 側面
84 第1側面部
85 第2側面部
86,87,91n,92n,93n,94n,95r,96r 縁部
88 多層金属層
97t,99t 湾曲部
98t,100t 平面部
101 第3側面部
102 第4側面部
110 透光カバー
120,120d,120e,120i,120j,120k,120m,120n,120p,120s,120x,120y 固定構造
121,121d,121n 第1面側押圧部
122,122i,122j,122k,122m,122x,122y 側面側押圧部
123,145n,147n,147s 一方側縁部押圧部
124,146n,148n,148s 他方側縁部押圧部
125,125m,125x 第1側面部側押圧部
126,126m 第2側面部側押圧部
127d,127e,127n,127p,127s 第2面側押圧部
128d 縁部押圧部
129d 第2面押圧部
130i 上側押圧部
131i 下側押圧部
132i,132j 左側押圧部
133i 右側押圧部
134k 左上側押圧部
135k 右上側押圧部
135y 第4側面部側押圧部
139n,142n ネジ孔
140n,143n 部材
141n,144n ネジ
149p 被覆押圧部
160 保護部材
180 光吸収部材
200 基板
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23