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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-07
(45)【発行日】2023-12-15
(54)【発明の名称】選別器
(51)【国際特許分類】
   B07C 5/20 20060101AFI20231208BHJP
   G01G 15/00 20060101ALI20231208BHJP
【FI】
B07C5/20
G01G15/00 A
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2023096947
(22)【出願日】2023-06-13
【審査請求日】2023-06-13
(31)【優先権主張番号】P 2022567819
(32)【優先日】2022-06-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】522434392
【氏名又は名称】塩川 武彦
(74)【代理人】
【識別番号】100103687
【弁理士】
【氏名又は名称】百瀬 尚幸
(72)【発明者】
【氏名】塩川 武彦
【審査官】内田 茉李
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第107225580(CN,A)
【文献】特開平09-010702(JP,A)
【文献】特開2004-050106(JP,A)
【文献】特開2015-091734(JP,A)
【文献】特開平02-251282(JP,A)
【文献】特開平05-043025(JP,A)
【文献】特開平07-116610(JP,A)
【文献】特表2020-510523(JP,A)
【文献】実開昭62-186816(JP,U)
【文献】登録実用新案第3030452(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B07C 5/20
G01G 15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
載置台と、
前記載置台を回転させると共に傾斜させる回転及び傾斜部と、
前記載置台に載置された被選別物の重さを計測する計測部と、
前記計測部により計測された前記被選別物の重さに対応して予め定められた位置に前記載置台に載置された前記被選別物が落下するように、前記載置台が回転し且つ傾斜するように、前記回転及び傾斜部を制御する制御部と、
を備える選別器であって、
前記制御部は、前記被選別物の重さが重くなる程、前記載置台の回転速度及び傾斜速度の少なくとも一方が遅くなるように、前記回転及び傾斜部を制御する、
選別器。
【請求項2】
載置台と、
前記載置台を回転させ且つ傾斜させると共に昇降させる回転及び傾斜部と、
前記載置台に載置された被選別物の重さを計測する計測部と、
前記載置台を上昇及び下降させる上昇及び下降部と、
前記計測部により計測された前記被選別物の重さに対応して予め定められた位置に前記載置台に載置された前記被選別物が落下するように、前記載置台が回転し且つ傾斜すると共に上昇又は下降するように、前記上昇及び下降部と前記回転及び傾斜部とを制御する制御部と、
を備える選別器であって、
前記制御部は、前記被選別物の重さが重くなる程、前記載置台の回転速度及び傾斜速度の少なくとも一方が遅くなるように、前記回転及び傾斜部を制御する、
選別器。
【請求項3】
支柱又は被取付部に取り付けられる取付部を更に備え、
前記回転及び傾斜部は、前記支柱又は前記取付部に取り付けられる、
請求項1又は請求項2に記載の選別器。
【請求項4】
前記選別器の周囲に、前記被選別物を収容する複数の容器が配置され、
前記回転及び傾斜部は、前記容器の上方で支持される支持部材に固定される、
請求項1又は請求項2に記載の選別器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の技術は、選別器に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ロードセルにより計測した計量皿上の野菜の重さに応じた側に、計量皿を傾斜させて、野菜を落下させる選果装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開平9-10702号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記選果装置は、計量皿を傾斜させることにより、野菜を落下させるので、野菜が落下する位置は、計量皿の真下近くである。計量皿の下に野菜を収容するボックスを置いた場合、野菜は、計量皿からボックスの上端に落下し、ボックスの外に漏れ落ちる場合もある。
【0005】
本開示の技術は、上記事実に鑑みなされたもので、被選別物が落下する位置を従来技術より遠くにすることができる選別器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的達成するため本開示の技術の第1の態様の選別器は、載置台と、前記載置台を回転させると共に傾斜させる回転及び傾斜部と、前記載置台に載置された被選別物の重さを計測する計測部と、前記計測部により計測された前記被選別物の重さに対応して予め定められた位置に前記載置台に載置された前記被選別物が落下するように、前記載置台が回転し且つ傾斜するように、前記回転及び傾斜部を制御する制御部と、を備える選別器であって、前記制御部は、前記被選別物の重さが重くなる程、前記載置台の回転速度及び傾斜速度の少なくとも一方が遅くなるように、前記回転及び傾斜部を制御する。
【0007】
第2の態様の選別器は、載置台と、前記載置台を回転させると共に傾斜させる回転及び傾斜部と、前記載置台に載置された被選別物の重さを計測する計測部と、前記計測部により計測された前記被選別物の重さに対応して予め定められた位置に前記載置台に載置された前記被選別物が落下するように、前記載置台が回転し且つ傾斜するように、前記回転及び傾斜部を制御する制御部と、を備える選別器であって、前記予め定められた位置は、前記載置台が傾斜のみされて前記被選別物が落下する位置よりも遠い位置であり、前記制御部は、前記載置台が同時に回転且つ傾斜するように、前記回転及び傾斜部を制御する。
【0008】
第3の態様の選別器は、載置台と、前記載置台を回転させ且つ傾斜させると共に昇降させる回転及び傾斜部と、前記載置台に載置された被選別物の重さを計測する計測部と、前記載置台を上昇及び下降させる上昇及び下降部と、前記計測部により計測された前記被選別物の重さに対応して予め定められた位置に前記載置台に載置された前記被選別物が落下するように、前記載置台が回転し且つ傾斜すると共に上昇又は下降するように、前記上昇及び下降部と前記回転及び傾斜部とを制御する制御部と、を備える選別器であって、前記制御部は、前記被選別物の重さが重くなる程、前記載置台の回転速度及び傾斜速度の少なくとも一方が遅くなるように、前記回転及び傾斜部を制御する。
【0009】
第4の態様の選別器は、載置台と、前記載置台を回転させ且つ傾斜させると共に昇降させる回転及び傾斜部と、前記載置台に載置された被選別物の重さを計測する計測部と、前記載置台を上昇及び下降させる上昇及び下降部と、前記計測部により計測された前記被選別物の重さに対応して予め定められた位置に前記載置台に載置された前記被選別物が落下するように、前記載置台が回転し且つ傾斜すると共に上昇又は下降するように、前記上昇及び下降部と前記回転及び傾斜部とを制御する制御部と、を備える選別器であって、前記予め定められた位置は、前記載置台が傾斜のみされて前記被選別物が落下する位置よりも遠い位置であり、前記制御部は、前記載置台が同時に回転且つ傾斜するように、前記回転及び傾斜部を制御する。
【0010】
第5の態様の選別器は、載置台と、前記載置台を回転させると共に傾斜させる回転及び傾斜部と、前記載置台に載置された被選別物を撮像する撮像部と、前記撮像部により前記被選別物が撮像されて得られた画像データに基づいて、前記被選別物が規格内か否かを判断する判断部と、前記規格内と判断された前記被選別物が、規格物用に予め定められた位置に落下し、前記規格内と判断されなかった前記被選別物が、非規格物用に予め定められた位置に落下するように、前記載置台が回転し且つ傾斜するように、前記回転及び傾斜部を制御する制御部と、を備える。
【発明の効果】
【0011】
本開示の技術は、被選別物が落下する位置を従来技術より遠くにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】第1の実施の形態の選別器の上部の斜視図である。
図2】第1の実施の形態の選別器の側面図である。
図3】第1の実施の形態の選別器の選別部の分解斜視図である。
図4】第1の実施の形態の選別器の制御系のブロック図である。
図5】第1の実施の形態の選別器のCPUの機能ブロック図である。
図6】第1の実施の形態の選別器のCPUが実行する選別プログラムのフローチャートである。
図7】第2の実施の形態の選別器の断面図である。
図8】第2の実施の形態の選別器の上面図である。
図9】変形例1の選別器の上部の側面図である。
図10】変形例2の選別器におけるロードセルとコンピュータとが通信する態様を示す図である。
図11】変形例3の選別器の側面図である。
図12】変形例4の選別器の一部分解斜視図である。
図13】変形例4の選別器の側面図である。
図14】変形例4の容器に取り付け棒が取り付けられる様子を示す図である。
図15】変形例5の基板に固着する取り付け棒の一端の位置を示す図である。
図16】変形例5の容器に取り付け棒が取り付けられる様子を示す図である。
図17】変形例5の容器に取り付け棒が取り付けられる選別機の斜視図である。
図18】変形例6の容器に取り付け棒が取り付けられる様子を示す図である。
図19】変形例7の容器にクリップにより取り付けられる選別機の斜視図である。
図20】変形例8の選別器の斜視図である。
図21】変形例8の選別器の断面図である。
図22】変形例9の選別器の斜視図である。
図23】変形例9の選別器の図22の角度とは異なる角度からの斜視図である。
図24】第3の実施の形態の選別器の側面図である。
図25】第3の実施の形態の選別器の制御系のブロック図である。
図26】第3の実施の形態の選別器のCPUの機能ブロック図である。
図27】第3の実施の形態の選別器のCPUが実行する選別プログラムのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照して、本開示の技術の実施の形態を説明する。
【0014】
(第1の実施の形態)
まず、第1の実施の形態を説明する。図1には、第1の実施の形態の選別器100の上部の斜視図が示されている。図1に示すように、選別器100は、被選別物、例えば、サトイモを収容するための4個の容器20A~20Dの間に配置されている。選別器100の位置を原点に、図1の紙面上下方向をY軸、左右方向をX軸にとると、容器20A~20Dは、第2象限、第1象限、第4象限、第3象限に、即ち、選別器100の位置に対して図1の紙面の左上(奥)、右上(奥)、右下(手前)、左下(手前)に配置されている。
【0015】
容器20Aは、重さがW1以上でW2(>W1)未満の範囲の被選別物を収容する容器である。容器20Bは、重さがW2以上でW3(>W2)未満の範囲の被選別物を収容する容器である。容器20Cは、重さがW3以上でW4(>W3)未満の範囲の被選別物を収容する容器である。容器20Dは、重さがW4以上でW5(>W4)未満の範囲の被選別物を収容する容器である。容器20A~20Dの各々の中央は、選別された被選別物を落下させる位置P1~P4として、定められている。位置P1は、(x1、y1)、位置P2は、(x2、y2)、位置P3は、(x3、y3)、位置P4は、(x4、y4)である。なお、位置P1~P4は、例えば、原点から左上方向に45°の位置である。位置P2は、原点から右上方向に45°の位置である。位置P3は、原点から右下方向に45°の位置である。位置P4は、原点から左下方向に45°の位置である。
【0016】
図2には、本実施の形態の選別器100の側面図が示されている。なお、図2には、選別器100を理解しやすくするため、図1に示す4個の容器20A~20Dの中の右下(手前)及び左下(手前)に配置されている容器20C、20Dを取り除いて、選別器100を示している。
【0017】
図2に示すように、選別器100は、金属製の平板16に取り外し可能に固定された磁性体(磁石)の固定板14と、固定板14に装着された支柱12と、支柱12に支持された選別部10と、選別部10の上部に水平となるように取り付けられた載置部3040と、を備えている。
【0018】
支柱12は、本開示の技術の「支柱」の一例である。平板16と固定板14とは、本開示の技術の「平板」と「固定板」との一例である。
【0019】
支柱12は、長手方向(即ち、上下方向(鉛直方向))に長さが調整可能である。選別部10の下端が、容器20A~20Dの高さ以上の高さに位置するように、支柱12の長さが調整されている。
【0020】
ユーザは、平板16を所望の位置に配置し、選別器100を平板16の中央に配置する。また、ユーザは、容器20A~20Dを、選別器100の位置に対して図1の紙面の左上(奥)、右上(奥)、右下(手前)、左下(手前)に配置する。そして、ユーザは、電源コード15の先にある図示しないコンセントプラグをコンセントに差し込み、選別器100に電源を投入させる。上記のように選別器100がX軸及びY軸の原点に位置する。電源投入時での載置部3040の長手方向がY軸方向となる。電源投入時における載置部3040の位置が初期位置(即ち、後述する元の位置)である。
【0021】
以上のように、支柱12の長さが、選別部10の下端が容器20A~20Dの高さ以上の高さに位置するように、調整されているので、ユーザは、容器20A~20Dを、選別器100に接近して配置することができる。また、固定板14は平板16に取り外し可能に固定されているので、ユーザは、選別器100の位置の調整を容易に行うことができる。
【0022】
図3には、第1の実施の形態の選別器100の選別部10の分解斜視図が示されている。図3に示すように、選別部10は、載置部3040を備えている。載置部3040は、平板の載置台40と、載置台40の上面に接着剤等で貼り付けられた衝撃吸収部材30と、を備えている。
【0023】
載置台40は、本開示の技術の「載置台」の一例である。衝撃吸収部材30は、本開示の技術の「衝撃吸収部材」の一例である。
【0024】
衝撃吸収部材30は、衝撃吸収部材30の長手方向に直交する方向に沿って配置された四角柱の4個の第1の衝撃吸収部材32A~32Dと、当該長手方向に沿って配置された四角柱の一対の第2の衝撃吸収部材34A、34Bと、当該長手方向に沿って配置された四角柱の一対の第3の衝撃吸収部材36A、36Bと、を備えている。
【0025】
第2の衝撃吸収部材34Aの第1の側面は、第1の衝撃吸収部材32A~32Dの一方の底面に接触し、第2の衝撃吸収部材34Bの第1の側面は、第1の衝撃吸収部材32A~32Dの他方の底面に接触する。第3の衝撃吸収部材36Aの第1の側面は、第2の衝撃吸収部材34Aの第1の側面に対向する第3の側面に接触し、第3の衝撃吸収部材36Bの第1の側面は、第2の衝撃吸収部材34Bの第1の側面に対向する第3の側面に接触する。
【0026】
第1の衝撃吸収部材32A~32Dは、各々同じ大きさ及び形状の四角柱のクッション部材である。第2の衝撃吸収部材34A、34Bは、各々同じ大きさ及び形状の四角柱のクッション部材である。第3の衝撃吸収部材36A、36Bは、各々同じ大きさ及び形状の四角柱のクッション部材である。
【0027】
第2の衝撃吸収部材34A、34の、載置台40の上面に対する高さは、第1の衝撃吸収部材32A~32Dの、載置台40の上面に対する高さより高い。第3の衝撃吸収部材36A、36Bの、載置台40の上面に対する高さは、第2の衝撃吸収部材34A、34の、載置台40の上面に対する高さより高い。つまり、第1の衝撃吸収部材32A~32Dと第2の衝撃吸収部材34A、34との間に、第2の衝撃吸収部材34A、34が高くなる段差が存在する。また、第2の衝撃吸収部材34A、34と第3の衝撃吸収部材36A、36Bとの間に、第3の衝撃吸収部材36A、36Bが高くなる段差が存在する。各段差は、衝撃吸収部材30の長手方向に沿って存在する。内側の段差の上側に外側の段差がある。後述するように、選別器100は、各被選別物を、載置部3040を回転且つ傾斜させて、容器20A~20Dに予め定められた位置P1~P4の何れかに落下させる。載置部3040が傾斜すると、衝撃吸収部材30の長手方向に沿って存在する各段差により、被選別物は、当該長手方向に沿って転がる。また、載置部3040が回転すると、被選別物は、各段差により回転方向に移動される。このように、衝撃吸収部材30には、被選別物の転がりをガイドするガイド溝が形成され、被選別物が落下する位置が位置P1~P4の何れかから外れることを抑制することができる。
【0028】
4個の第1の衝撃吸収部材32A~32Dの中の第1の衝撃吸収部材32A、32Bは、第1の衝撃吸収部材32Bが内側になるように、貼り付けられ、第1の衝撃吸収部材32C、32Dは、第1の衝撃吸収部材32Dが内側になるように、互いに貼り付けられている。第1の衝撃吸収部材32Bと第1の衝撃吸収部材32Dとは離間している。よって、衝撃吸収部材30には、第1の衝撃吸収部材32B、第1の衝撃吸収部材32D、及び第2の衝撃吸収部材34A、34の間に、所定の大きさの孔30Hが形成されている。
【0029】
載置台40には、衝撃吸収部材30に形成された孔30Hに対応する位置に、上記所定の大きさと同じ大きさの孔40Hが形成されている。
【0030】
このように、載置部3040には、所定の大きさの孔30H、40Hが形成されている。よって、載置部3040に載置された被選別物に付着している土等を下方に落下させて取り除くことができる。
【0031】
選別部10は、載置部3040に載置された被選別物の重さを計測するロードセル42と、載置部3040を回転させると共に傾斜させる回転及び傾斜部4470と、を備えている。ロードセル42は、載置部3040の裏面(下面)に固定されている。回転及び傾斜部4470は、支柱12に取り付けられたテーブル80に装着されている。テーブル80は、上面84と、折り返し部82と、を有する。
【0032】
ロードセル42は、本開示の技術の「計測部」の一例である。回転及び傾斜部4470は、本開示の技術の「回転及び傾斜部」の一例である。
【0033】
回転及び傾斜部4470は、載置台40を傾斜させる傾斜部4450と、載置台40を回転させる回転部6070と、を分離して備える。このように、回転及び傾斜部4470は、傾斜部4450と回転部6070とを分離して備えるので、傾斜部4450と回転部6070との何れかが作動しなければ、作動しない部分が故障していると理解することができる。
【0034】
傾斜部4450と回転部6070とは、本開示の技術の「傾斜部」と「回転部」の一例である。
【0035】
傾斜部4450は、ロードセル42が固定された傾斜台44と、傾斜台44が固定された傾斜ユニット50と、を備えている。傾斜台44は、ロードセル42が固定された上面44Cと、上面44Cから下側に折り返され且つ孔44D、44Eが形成された一対の側面44A、44Bと、を備えている。傾斜ユニット50は、水平方向且つY軸方向に沿って配置された回転軸52と、回転軸52に固定された歯車54と、歯車54に係合する歯車56と、出力軸が歯車56に固定された傾斜モータ58と、を備えている。傾斜モータ58は、例えば、サーボモータである。
【0036】
回転軸52の一方の端は、傾斜台44の側面44Aの孔44Dと、後述する回転台60の側面60Aの孔60Dと、に挿入され、側面44A及び側面60Aに、溶接又は接着材等により固定されている。回転軸52の他方の端は、傾斜台44の側面44Bの孔44Eと、後述する回転台60の側面60Bの孔60Eと、に挿入され、側面44B及び側面60Bに、溶接又は接着材等により固定されている。このように回転軸52には傾斜台44が固定され、上記のように、傾斜台44にはロードセル42が固定され且つロードセル42には載置部3040が固定されている。よって、電力が供給されて傾斜モータ58が右方向又は左方向に回転すると、歯車56、54が回転し、回転軸52が回転し、載置部3040が回転軸52を中心に左方向又は右方向に回転し、載置台40が、図2における左側が下に傾斜し又は右側が下に傾斜する。傾斜部4450は、供給された電力を、載置台の傾斜運動に変換する傾斜アクチュエータであり、載置台を傾斜させる傾斜機構である。
【0037】
回転部6070は、傾斜ユニット50が固定された回転台60と、回転台60が固定された回転ユニット70と、を備えている。回転台60は、傾斜ユニット50が固定され且つ孔60Fが形成された上面60Cと、上面60Cから上側に折り返され且つ孔60D、60Eが形成された一対の側面60A、60Bと、を備えている。上記のように、回転台60の側面60Aの孔60Dには、回転軸52の一方の端が挿入され、回転軸52の一方の端は回転台60の側面60Aに固定されている。また、回転台60の側面60Bの孔60Eには、回転軸52の他方の端が挿入され、回転軸52の他方の端は回転台60の側面60Bに固定されている。回転ユニット70は、鉛直方向に沿って配置された回転軸72と、回転軸72に固定された歯車74と、歯車74に係合する歯車76と、出力軸が歯車76に固定された回転モータ78と、を備えている。回転モータ78は、例えば、サーボモータである。
【0038】
回転軸72の一方の端は、回転台60の上面60Cに形成せれた孔60Fに挿入され、上面60Cに、溶接又は接着材等により固定されている。上記のように、回転台60には傾斜ユニット50が固定され、傾斜ユニット50には、ロードセル42及び載置部3040が固定されている。よって、電力が供給されて回転モータ78が右方向又は左方向に回転すると、歯車76、74が回転し、回転軸72が回転し、回転台60及び載置部3040が回転軸72を中心に左方向又は右方向に回転し、載置台40が、図1における左回り又は右回りに回転する。回転部6070は、供給された電力を、載置台の回転運動に変換する回転アクチュエータであり、載置台を回転させる回転機構である。
【0039】
回転ユニット70及び後述するコンピュータ102は、テーブル80の上面84に固定されている。回転ユニット70の側面は、テーブル80の折り返し部82に固定されている。
【0040】
上記のように、載置部3040及びロードセル42は、回転及び傾斜部4470の上側に支柱12の長手方向に並んで配置され、回転部6070と傾斜部4450とは、支柱12の長手方向に並んで配置されている。よって、選別器100が横方向に広がらないようにすることができる。
【0041】
図4には、第1の実施の形態の選別器100の制御系のブロック図が示されている。図4に示すように、選別器100は、コンピュータ102を備えている。コンピュータ102は、CPU(Central Processing Unit)104、ROM(Read Only Memory)106、RAM(Random Access Memory)108、及び入出力(I/O)ポート110を備えている。CPU104、ROM106、RAM108、及びI/Oポート110は、バス112を介して、相互に接続されている。
【0042】
CPU104は、本開示の技術の「制御部」の一例である。
【0043】
I/Oポート110には、ロードセル42、傾斜モータ58、回転モータ78、電源モジュール120、送信機124、及び記憶装置126が接続されている。
【0044】
電源モジュール120は、上記のように電源が投入されると、図示しない電源線を介して電源電圧を、ロードセル42、傾斜モータ58、回転モータ78、送信機124、及び記憶装置126に、各々の要求する所定の電圧に変換して、供給する変圧器である。
【0045】
記憶装置126には、詳細には後述する選別プログラム126Pと、データテーブル126Tと、を備えている。
【0046】
データテーブル126Tには、被選別物の重さの範囲hgに対応して、被選別物を落下させる位置Pg、載置部3040の回転速度vg、及び載置部3040の傾斜速度ugが記憶されている。
【0047】
被選別物の重さの範囲hgには、第1の範囲h1~第6の範囲h6がある。第1の範囲h1は、重さが0~W1未満の範囲である。第2の範囲h2は、重さがW1以上でW2未満の範囲である。第3の範囲h3は、重さがW2以上でW3未満の範囲である。第4の範囲h4は、重さがW3以上でW4未満の範囲である。第5の範囲h5は、重さがW4以上でW5未満の範囲である。第6の範囲h6は、重さがW5以上の範囲である。
【0048】
上記のように、容器20A~20Dの中央は、選別された被選別物を落下させる位置P1~P4として、定められている。位置P1は、第2の範囲h2に対応し、容器20Aの中央に定められ、(x1、y1)であり、重さが第2の範囲h2の範囲内の被選別物の落下位置である。位置P2は、第3の範囲h3に対応し、容器20Bの中央に定められ、(x2、y2)であり、重さが第3の範囲h3の範囲内の被選別物の落下位置である。位置P3は、第4の範囲h4に対応し、容器20Cの中央に定められ、(x3、y3)であり、重さが第4の範囲h4の範囲内の被選別物の落下位置である。位置P4は、第5の範囲h5に対応し、容器20Dの中央に定められ、(x4、y4)であり、重さが第5の範囲h5の範囲内の被選別物の落下位置である。
【0049】
載置部3040の回転速度vgには、第1の回転速度v1~第4の回転速度v4がある。第1の回転速度v1は、第2の範囲h2に対応する。第2の回転速度v2は、第3の範囲h3に対応し、v1>v2である。第3の回転速度v3は、第4の範囲h4に対応し、v2>v3である。第4の回転速度v4は、第5の範囲h5に対応し、v3>v4である。第1の回転速度v1~第4の回転速度v4は、重さが大きくなるに従って小さくなる。つまり、被選別物の重さが重くなるに従って、載置部3040の回転速度を小さくさせ、回転モータ78の負担を軽減している。
【0050】
載置部3040の傾斜速度ugには、第1の傾斜速度u1~第4の傾斜速度u4がある。第1の回転速度u1は、第2の範囲h2に対応する。第2の回転速度u2は、第3の範囲h3に対応し、u1>u2である。第3の回転速度u3は、第4の範囲h4に対応し、u2>u3である。第4の回転速度u4は、第5の範囲h5に対応し、u3>u4である。第1の回転速度u1~第4の回転速度u4は、重さが大きくなるに従って小さくなる。つまり、被選別物の重さが重くなるに従って、載置部3040の回転速度を小さくさせ、傾斜モータ58の負担を軽減している。
【0051】
図5には、第1の実施の形態の選別器100のCPU104の機能ブロック図が示されている。CPU104の機能は、初期化機能、判断機能、設定機能、取り込み機能、決定機能、投入制御機能、読み出し機能、モータ制御機能、及び送信処理機能を有する。図5に示すように、CPU104は、上記選別各プログラムの何れかを実行することにより、初期化部132、判断部134、設定部136、取り込み部138、決定部140、投入制御部142、読み出し部144、モータ制御部146、及び送信処理部148として機能する。
【0052】
次に、本実施の形態の作用を説明する。
【0053】
図6には、第1の実施の形態の選別器100のCPU104が実行する選別プログラムのフローチャートが示されている。選別プログラム126Pは、上記のように電源が投入された場合にスタートする。CPU104により選別プログラム126Pが実行されることにより選別処理が実行される。
【0054】
ステップ152で、初期化部132は、選別プログラム126Pを実行する場合に使用する詳細には後述する各変数(HWg、M)を0に初期化する。ステップ154で、判断部134は、ロードセル42からの信号に基づいて、載置部3040に被選別物が載置されたか否かを判断する。載置部3040に被選別物が載置されたと判断されなければ、載置部3040に被選別物が載置されたと判断さるまで、載置部3040に被選別物が載置されたか否かを判断する。載置部3040に被選別物が載置されたと判断された場合には、選別処理は、ステップ156に進む。
【0055】
ステップ156で、設定部136は、被選別物の重さの計測回数nに0をセットし、ステップ158で、設定部136は、計測回数nを1インクリメントし、ステップ160で、取り込み部138は、ロードセル42からの信号に基づいて、被選別物の重さmを取り込み、ステップ162で、設定部136は、変数Mnに、被選別物の重さmをセットする。
【0056】
ステップ164で、判断部134は、既にセットされた変数M(M1~Mn-1)の値に基づいて、変数Mnにセットした値と同じ値があるか否かを判断することにより、変数Mnと同じ値の重さが検出されたか否かを判断する。変数Mnと同じ値の重さが検出されたと判断されなかった場合には、選別処理はステップ158に戻る。
【0057】
ところで、載置部3040に被選別物が載置されると、ロードセル42からの信号の値は時間的に増減(具体的には、振動)する。具体的には、載置部3040に被選別物が載置された瞬間は、載置部3040に被選別物が落下したことになり、ロードセル42からの信号の値は、本来の重さの値より大きくなる。その後、被選別物は載置部3040から撥ね返り、ロードセル42からの信号の値は、本来の重さの値より小さくなる。その後、撥ね返った被選別物は、載置部3040に被選別物が落下するが、最初の落下よりも低いところから落下し、ロードセル42からの信号の値は、本来の重さの値より大きくなるが、最初の落下の際の値より小さくなる。このようにロードセル42からの信号の値は、振動し、徐々に本来の値に近づき、本来の値になる。よって、変数Mnと同じ値の重さが検出されたと判断され、ステップ164が肯定判定となる。
【0058】
ところで、上記のように載置部3040は、載置台40の上面に衝撃吸収部材30が貼り付けられている。よって、載置部3040に被選別物が載置された瞬間、載置部3040に被選別物が落下したことになるが、被選別物の落下の衝撃は衝撃吸収部材30に吸収される。よって、衝撃吸収部材30がなく載置台40に直接載置される場合と比較すると、本実施の形態では、ロードセル42からの信号の値の振動幅は小さく、当該値が本来の値になるまでの時間を短くすることができる。
【0059】
ステップ164が肯定判定となった場合には、変数Mnの値は、被選別物の本来の重さと判断でき、ステップ166で、決定部140は、Mnが属する重さ範囲hgを決定する。
【0060】
ステップ168で、設定部136は、HWgにMnを加算した値をHWgに設定する。HWgは、重さの範囲hg毎の積算値であり、例えば、HW2~HW5のそれぞれの値は、容器20A~20Dのそれぞれに収容された被選別物の重さの総量である。
【0061】
ステップ170で、判断部134は、hg=1(第1の範囲が決定された)か否かを判断する。hg=1の場合には、選別処理はステップ194に進む。hg=1でない場合には、選別処理はステップ172に進む。
【0062】
ステップ172で、判断部134は、hg=6(第6の範囲が決定された)か否かを判断する。hg=6の場合には、選別処理はステップ194に進む。hg=6でない場合には、選別処理はステップ174に進む。
【0063】
ステップ174で、投入制御部142は、電源モジュール120を制御して、各モータ(傾斜モータ58と回転モータ78)に電源を投入する。これにより、それまで自由に回転できた傾斜モータ58と回転モータ78は自由に回転できなくなる。
【0064】
ステップ176で、読み出し部144は、hgに対応する落下位置Pg、回転速度vg、傾斜速度ugを、記憶装置26のデータテーブル126Tから読み出す。
【0065】
ステップ178で、モータ制御部146は、載置台40(載置部3040)を、回転速度vgで回転させるように、回転モータ78を制御する。ステップ180で、モータ制御部146は、載置台40(載置部3040)を、傾斜速度ugで傾斜させるように、傾斜モータ58を制御する。
【0066】
ステップ182で、判断部134は、載置台40(載置部3040)が落下位置Pgに向いたか否かを判断する。載置台40が落下位置Pgに向いたと判断されなければ、載置台40が落下位置Pgに向いたと判断されるまで、ステップ178及びステップ180の処理を実行する。載置台40が落下位置Pgに向いたと判断された場合には、ステップ183で、モータ制御部146は、載置台40の回転及び傾斜を停止するように、回転モータ78及び傾斜モータ58を制御し、ステップ184で、判断部134は、所定時間経過したか否かを判断し、所定時間経過したと判断されなければ、所定時間経過したと判断されるまで、当該判断を繰り返す。なお、所定時間は、載置台40の回転及び傾斜を停止させた時から被選別物が載置台40(載置部3040)を転がり被選別物が載置台40(載置部3040)を離脱するまでの予め定めた時間である。なお、ロードセル42からの信号の値から被選別物が載置台40(載置部3040)を離脱したか否かを判断するようにしてもよい。
【0067】
具体的に、モータ制御部146は、次のように、ロードセル42により計測された被選別物の重さに対応して予め定められた位置に載置部3040に載置された被選別物が落下するように、載置部3040が同時に回転且つ傾斜するように、回転モータ78及び傾斜モータ58を制御する。載置部3040が同時に回転且つ傾斜するとは、載置部3040が回転しながら傾斜することをいう。載置部3040が同時に回転且つ傾斜することには、第1に、載置部3040がまず回転し始め、載置部3040が回転している状態で載置部3040が傾斜し始めることにより、載置部3040が回転しながら傾斜する場合、第2に、載置部3040が同時に回転開始且つ傾斜開始することにより、載置部3040が回転しながら傾斜する場合、第3に、載置部3040がまず傾斜し始め、載置部3040が傾斜している状態で載置部3040が回転し始めることにより、載置部3040が回転しながら傾斜する場合、が含まれる。なお、ステップ178~182は、第1の場合である。
【0068】
例えば、第2の範囲h2が決定された場合には、被選別物を、容器20AのP1(x1、y1)に落下させる必要がある。上記のように載置部3040は初期位置では、X軸方向に沿って位置している。よって、載置部3040を初期位置から右回りに45°回転させながら、載置部3040の左側が下になるように傾斜させる。
【0069】
第3の範囲h3が決定された場合には、被選別物を、容器20BのP2(x2、y2)に落下させる必要がある。載置部3040を初期位置から左回りに45°回転させながら、載置部3040の右側が下になるように傾斜させる。
【0070】
第4の範囲h4が決定された場合には、被選別物を、容器20CのP3(x3、y3)に落下させる必要がある。載置部3040を初期位置から右回りに45°回転させながら、載置部3040の右側が下になるように傾斜させる。
【0071】
第5の範囲h5が決定された場合には、被選別物を、容器20DのP4(x4、y4)に落下させる必要がある。載置部3040を初期位置から左回りに45°回転させながら、載置部3040の左側が下になるように傾斜させる。
【0072】
以上により、上記所定時間の間に、被選別物はロードセル42により計測された被選別物の重さに対応して予め定められた位置に落下する。
【0073】
このように本実施の形態では、被選別物の重さに対応して予め定められた位置に載置部3040に載置された被選別物が落下するように、載置部3040を同時に回転し且つ傾斜させる。これに対し、載置部3040を単に傾斜させる場合には、被選別物は容器の、選別器100の近い位置に落下し、場合によっては、容器から外れ、別の容器に入ってしまう場合もある。しかし、上記のように本実施の形態では、載置部3040を同時に回転し且つ傾斜させるので、当該回転により被選別物に遠心力を生じさせ、各容器の中央に定めた落下位置に落下させることができる。
【0074】
ステップ184で所定時間経過したと判断された場合には、ステップ186で、モータ制御部146は、載置台を元の位置(図1参照(初期位置))に戻すように、回転モータ78及び傾斜モータ58を制御する。
【0075】
ステップ188で、投入制御部142は、各モータ(回転モータ78及び傾斜モータ58)への電源投入を停止する。
【0076】
一方、ステップ170でhg=1(第1の範囲が決定された)と判断されば場合、又は、ステップ172でhg=6(第6の範囲が決定された)と判断された場合、選別処理はステップ194に進む。ステップ194で、判断部134は、被選別物が載置部3040から取り外されたか否かを判断する。つまり、回転モータ78及び傾斜モータ58は駆動せず、載置部3040は止まったままである。載置部3040が止まったままの状態を見たユーザは、載置部3040に載置された被選別物の大きさが比較的小さい(被選別物の重さの範囲hg=1)と判断する場合があり、手動で、被選別物を載置部3040から取り外し、hg=1用の容器に入れる。また、載置部3040は止まったままの状態を見たユーザは、載置部3040に載置された被選別物の大きさが比較的大きい(被選別物の重さの範囲hg=6)と判断する場合があり、手動で、被選別物を載置部3040から取り外し、hg=6用の容器に入れる。
【0077】
よって、結果的には、被選別物を、6個の重さの範囲に選別することができる。
【0078】
ステップ190で、判断部134は、選別が終了したか否かを判断する。例えば、図示しない終了ボタンがオンされた場合に、選別が終了したと判断したり、載置部3040に被選別物が載置されない状態が一定期間継続した場合に、選別が終了したと判断したり、してもよい。
【0079】
ステップ192で、送信処理部148は、各HWg(各容器に収容された被選別物の総重さ量)を、所定の送信先(例えば、管理装置(例えば、スマホ等)に送信する。
【0080】
以上説明したように本実施の形態では、被選別物の重さに対応して予め定められた位置に、載置部に載置された被選別物が落下するように、載置部を同時に回転し且つ傾斜させる。よって、本実施の形態は、被選別物に遠心力を生じさせ、各容器の選別器の近い側の端から遠い位置である中央に落下させることができる。
【0081】
また、本実施の形態では、回転モータ78及び傾斜モータ58を制御する場合に限定して、回転モータ78及び傾斜モータ58に電源を投入させているので、回転モータ78及び傾斜モータ58を制御しない場合に、回転モータ78及び傾斜モータ58への電源の投入を停止して、回転モータ78及び傾斜モータ58が自由に回転できるようにしている。よって、回転モータ78及び傾斜モータ58の制御が終了した場合に、載置部3040が衝撃を受けても、回転モータ78及び傾斜モータ58が自由に回転できるので、当該衝撃を逃がすことができ、回転モータ78及び傾斜モータ58が故障することを防止することができる。
【0082】
ところで、本開示の技術では、第2の範囲h2~第5の範囲h5の何れが決定されても、載置部3040を、一定方向(例えば、右回り)に回転させ且つ一方の側(例えば、右側)が下に傾斜させることも考えられる。この場合、例えば、第3の範囲h3が決定されると、載置部3040を初期位置から右回りに315°回転させなければならず、被選別物が載置されてから落下するまでの時間が長くかかる。しかし、本実施の形態では、第2の範囲h2~第5の範囲h5のそれぞれが決定された場合、載置部3040を、初期位置から右回りに、左回りに、右回りに、左回りに回転させると共に、左側が下に、右側が下に、右側が下に、左側が下に傾斜させる。よって、本実施の形態では、被選別物が載置されてから落下するまでの時間を短くすることができる。
【0083】
(第2の実施の形態)
次に、第2の実施の形態の選別器200を説明する。図7には、選別器200の断面図が示され、図8には、選別器200の上面図が示されている。なお、第2の実施の形態の選別器200の構成は、第1の実施の形態の選別器100の構成と同様の部分があるので、同一部分には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。図7及び図8に示すように、容器20A~20Dの周りに、複数、例えば、4個の容器20E~20Hが配置されている。
【0084】
図7に示すように、選別器200は、選別部10と支柱12との間に、選別部10を上昇及び下降させる上昇及び下降部202を備えている。なお、図7には示していないが、選別部10の上には載置部3040が固定され、支柱12の下の固定板14は、平板16に固定されている。
【0085】
上昇及び下降部202は、上端が選別部10(のテーブル80(図3参照))に接し且つ周囲にねじ溝が形成された複数(少なくとも3本)の支柱204A、202Bと、支柱204A、202Bのねじ溝に噛み合う歯車206A、206Bと、出力軸が歯車206A、206Bに固定されたモータ208A、208Bと、を備えている。モータ208A、208Bが第1の方向又は第1の方向とは逆の第2の方向に回転すると、歯車206A、206Bが回転し、支柱204A、202Bが上昇又は下降する。これにより、選別部10が上昇又は下降する。
【0086】
図7において実線で示す選別部10の位置は初期位置(下降位置)であり、第1の実施の形態のように、重さが第2の範囲h2~第5の範囲h5の被選別物を容器20A~20Dの何れかに選別する。
【0087】
図7において一点鎖線で示す選別部10の位置は上昇位置であり、重さが第1の範囲h1と第6の範囲h6との被選別物を容器20E~20Hの何れかに選別する。
【0088】
第1の実施の形態では、重さが第1の範囲h1と第6の範囲h6以上の被選別物を、手動で選別するための容器を備えている。
【0089】
これに対し、第2の実施の形態では、重さが第1の範囲h1の被選別物を収容する容器20Eと、第6の範囲h6を、複数、例えば、3個に分割した範囲の被選別物を収容する容器20F~20Hとを備える。具体的には、第6の範囲h6を、具体的は、重さがW5以上でW6(>W5)未満の第6-1の範囲h6-1、重さがW6以上でW7(>W6)未満の第6-2の範囲h6-2、重さがW7以上の第6-3の範囲h6-3に分割している。重さが第6-1の範囲h6-1の被選別物を収容する容器20Fと、重さが第6-2の範囲h6-2の被選別物を収容する容器20Gと、重さが第6-3の範囲h6-3の被選別物を収容する容器20Hと、を備えている。
【0090】
選別部10が上昇位置に位置した場合において、一端が載置部3040の傾斜した下側の端付近に位置し、他端が容器20E~20Hの中央付近に位置する通路(ダクト、樋)200E~200Hが設けられている。
【0091】
容器20E~20Hの中央が、重さが第1の範囲h1、第6-1の範囲h6-1、第6-2の範囲h6-2、及び第6-3の範囲h6-3の被選別物を落下させる位置として予め定められている。
【0092】
第2の実施の形態の選別プログラムでは、図6のステップ170又はステップ172が肯定判定された場合、ステップ194に代えて、以下の処理が実行される。以下の処理が終了すると、選別処理は、ステップ186に進む。
【0093】
まず、モータ制御部146は、選別部10を上昇位置に位置させるように、各モータ208、208Bを制御する。
【0094】
第1の範囲h1が決定された場合、モータ制御部146は、載置部3040を、通路200Eに向かせる共に被選別物が通路200Eに転がるように傾斜させるように、回転モータ78及び傾斜モータ58を制御する。
【0095】
第6-1の範囲h6-1が決定された場合、モータ制御部146は、載置部3040を、通路200Eに向かせる共に被選別物が通路200Eに転がるように傾斜させるように、回転モータ78及び傾斜モータ58を制御する。
【0096】
第6-2の範囲h6-2が決定された場合、モータ制御部146は、載置部3040を、通路200Eに向かせる共に被選別物が通路200Eに転がるように傾斜させるように、回転モータ78及び傾斜モータ58を制御する。
【0097】
第6-3の範囲h6-3が決定された場合、モータ制御部146は、載置部3040を、通路200Eに向かせると共に被選別物が通路200Eに転がるように傾斜させるように、回転モータ78及び傾斜モータ58を制御する。
【0098】
以上説明したように、第2の実施の形態では、被選別物を、容器20A~20Dの他に更に容器20E~20Hに選別することができる。
【0099】
第2の実施の形態では、重さの範囲を、8個の範囲に分割して、被選別物を、容器20A~20D及び容器20E~20Hに選別しているが、更に多くの容器を用意し、被選別物を選別するようにしてもよい。この場合、1つの上昇位置ではなく、高さが異なる複数の上昇位置を定め、これに応じて通路を設けるようにしてもよい。
第2の実施の形態の上昇及び下降部202は、複数の支柱204A、202Bと、支柱204A、202Bのねじ溝に噛み合う歯車206A、206Bと、出力軸が歯車206A、206Bに固定されたモータ208A、208Bと、を備えている。本開示の技術はこれに限定されない。上昇及び下降部202は、複数(3個以上)のソレノイドと、複数のソレノイドが動作したときに上方に引き上げられる複数のプランジャと、により構成される。CPU104は、選別部10を上昇位置に位置させるため、複数のソレノイドを動作させ、複数のプランジャを上方に引き上げる。
【0100】
(変形例1)
以上説明した各例の選別部10では、ロードセル42を、載置部3040の裏面(下面)に固定されているが、本開示の技術はこれに限定されず、ロードセル42を、回転も傾斜もしない位置、具体的には、図9に示すように、テーブル80の裏面(下面)に、又は、テーブル80の表面(上面)と回転ユニット70の裏面(下面)との間に、固定してもよい。取り込み部138は、ロードセル42からの信号に基づく値から、ロードセル42より上部の各部(30、40、及び4470)の合計の重さを差し引くことにより、被選別物の重さを検出する(ステップ160)。このように、ロードセル42は、回転も傾斜もしない位置に位置するので、ロードセル42の耐久性を向上させること、具体的には、電源モジュール120からの図示しない電源線がロードセル42から外れることを防止することができる。
【0101】
(変形例2)
以上説明した各例の選別部10では、ロードセル42とコンピュータ102とを信号線により接続しているが、本開示の技術はこれに限定されない。図10に示すように、選別部10は、ロードセル42に対応して送信機45と、コンピュータ102に対応してI/Oポート110に接続する受信機125と、を備える。なお、図10には、他の機器(例えば、傾斜モータ58等)は省略している。ロードセル42により検出した値の信号を送信機45が送信し、受信機125がこの信号を受信する。これにより上記信号線を省略することができ、ロードセル42の耐久性を、上記各例より向上させることができる。
【0102】
(変形例3)
以上説明した各例の選別器100では、図2に示すように、金属製の平板16に取り外し可能に固定された磁性体(磁石)の固定板14に支柱12が装着される。本開示の技術はこれに限定されない。図11に示すように、変形例3の選別器100では、支柱12の下端は、基台140Kに取り付けられる。基台140Kは、十字支持体でもよい。なお、十字(4本)に限定されず、3本でも、5本でもよい。基台140Kは、円盤でも矩形盤でもよい。
【0103】
(変形例4)
以上説明した各例の選別器100では、選別部10は、図2に示すように、支柱12に支持される。本開示の技術はこれに限定されない。図12図14に示すように、変形例4の選別器100は、支柱12に代えて、被取付部に取り付けられる取付部(500~502C)を備える。取付部(500~502C)は、容器20A~20Dの被取付部である縁20AE~20DEに、取り付けられる。取付部(500~502C)は、上側面に回転及び傾斜部4470が配置される基板500と、一端が、基板500の下側面の各隅に配置される複数(例えば、4個)の取り付け棒502A~502Dと、を備える。取り付け棒502A~502Dの各々は、例えば、L字棒である。なお、円柱状形状の棒でもよい。
【0104】
図14に示すように、取り付け棒502A~502Dのそれぞれは、容器20C~20Bの縁20CE~20BEの屈曲部のそれぞれに位置し、取り付け棒502A~502Dの各々の他端は、容器20C~20Bの内部に位置する。
【0105】
2つの取り付け棒502A、502Bの間に、2つの容器20C、20Dの縁20CE、20DEが位置する。2つの取り付け棒502B、502Cの間に、2つの容器20D、20Aの縁20DE、20AEが位置する。2つの取り付け棒502C、502Dの間に、2つの容器20A、20Bの縁20AE、20BEが位置する。2つの取り付け棒502D、502Aの間に、2つの容器20B、20Cの縁20BE、20CEが位置する。
【0106】
4個の取り付け棒502A~502Dの中の基板500の下側面の対角線上に位置する一対の取り付け棒502A、502Cの間に、容器20C、20Aの縁20CE、20AEの各々の屈曲部が位置する。基板500の下側面の対角線上に位置する一対の取り付け棒502B、502Dの間に、容器20D、20Bの縁20DE、20BEの各々の屈曲部が位置する。
【0107】
基板500の下側面は、容器20A~20Dの縁20AE~20DEに載置される。
【0108】
このように、基板500の下側面は、容器20A~20Dの縁20AE~20DEに載置される。基板500の下側面の各隅に配置される4個の取り付け棒502A~502Dのそれぞれは、容器20C~20Bの縁20CE~20BEの屈曲部のそれぞれに位置する。取り付け棒502A~502Dの各々の他端は、容器20C~20Bの内部に位置する。よって、変形例4は、選別器100を、容器20A~20Dに固定することができる。
【0109】
(変形例5)
変形例4では、取付部(500~502C)は容器20A~20Dの各々の縁20AE~20DEに取り付けられ、4個の取り付け棒502A~502Dは、基板500の下側面の各隅に配置される。本開示の技術はこれに限定されない。図15図17に示すように、取付部(600~602C)は、容器20A~20Dの何れか1つ、図15図17に示す例では、容器20Aに取り付けられる。
【0110】
取付部(600~602C)は、上側面に回転及び傾斜部4470が配置される基板600と、一端が、基板600の下側面600DSの配置される複数(例えば、4個)の取り付け棒602A~602Dと、を備える。取り付け棒602A~602Dの各々は、例えば、L字棒である。なお、円柱状形状の棒でもよい。
【0111】
取り付け棒602A、602Cの一端は、基板600の下側面600DSの対向する一対の隅600DS1、600DS3に配置される。取り付け棒602B、602Dの一端は、基板600の下側面600DSの対向する一対の隅600DS2、600DS4側に配置される。
【0112】
図16及び図17に示すように、取り付け棒602Aは、第1の縁20AE1と第2の縁20AE2との接続部(縁20AEの屈曲部)の外側に位置する。取り付け棒602Bは、第2の縁20AE2に隣接し、取り付け棒602Bの他端は、容器20Aの内部に位置する。取り付け棒602Dは、第1の縁20AE1に隣接し、取り付け棒602Dの他端は、容器20Aの内部に位置する。取り付け棒602Cは、第1の縁20AE1にも第2の縁20AE2にも隣接せず、取り付け棒602Cの他端は、容器20Aの内部に位置する。
【0113】
図16及び図17に示すように、取り付け棒602Aと取り付け棒602Dとの間に、容器20Aの第1の縁20AE1が位置し、取り付け棒602Aと取り付け棒602Bとの間に、容器20Aの第2の縁20AE2が位置する。
【0114】
変形例5は、選別器100を、容器20Aに固定することができる。選別器100を、容器20A以外の他の容器20B~20Dの何れかに固定してもよい。
【0115】
(変形例6)
変形例4及び変形例5の各々の選別器100の取付部は、上側面に回転及び傾斜部4470が配置される基板500の下側面に4個の取り付け棒を備える。本開示の技術はこれに限定されない。図18に示すように、変形例6の選別器100の取付部では、上側面に回転及び傾斜部4470が配置される基板650と、基板650の下側面に3個の取り付け棒652A~652Cと、を備える。取り付け棒652Aは、L字棒である。取り付け棒652B、652Cは、平板である。
【0116】
基板600の下側面を、当該下側面の対向する2組の各々の一対の辺の中央を結ぶことにより4分割した4つの領域を、領域650R1~650R4とする。3個の取り付け棒652A~652Cは、4つの領域650R1~650R4の中の1つの領域、例えば、領域650R1内に、取り付けられる。
【0117】
取り付け棒652Aの一端は、領域650R1内において、基板600の下側面の中心C側に位置する。取り付け棒652Aは、第1の縁20AE1と第2の縁20AE2との接続部(縁20AEの屈曲部)の外側に位置する。取り付け棒652B、652Cの一端は、領域650R内における下側面の2つの辺側に位置する。取り付け棒652Aと取り付け棒652Cとの間に、容器20Aの第1の縁20AE1が位置し、取り付け棒652Aと取り付け棒652Bとの間に、容器20Aの第2の縁20AE2が位置する。取り付け棒652B、652Cの他端は、容器20Aの内部に位置する。
【0118】
変形例6は、選別器100を、容器20Aに固定することができる。選別器100を、容器20A以外の他の容器20B~20Dの何れかに固定してもよい。
【0119】
(変形例7)
変形例4~変形例6の各々の選別器100の取付部は、上側面に回転及び傾斜部4470が配置される基板の下側面に取り付け棒を備える。本開示の技術はこれに限定されない。図19に示すように、変形例7の選別器100の取付部は、上側面に回転及び傾斜部4470が配置される基板660と、基板660の下側面に取り付けられるクリップ702と、を備える。クリップ702は、バネの力による挟む力を利用して対象を挟む挟み具である。クリップ702は、軸702Cを中心に回転可能に軸702Cに取り付けられる一対の部材702AB1、702AB2を備える。部材702AB1は、一端側において広がった拡張部702A1と、他端側において平板形状の摘み部702B1と、を備える。部材702AB2は、一端側において広がった拡張部702A2と、他端側において平板形状の摘み部702B2と、を備える。拡張部702A1と拡張部702A2とが、軸702Cが挿入されたコイルバネ702Dにより、閉じられる。摘み部702B1と摘み部702B2との何れか一方、例えば、摘み部702B1は、基板660の下側面に取り付けられているが、他方、例えば、摘み部702B2は、基板660の下側面に取り付けられていない。
【0120】
ユーザは、摘み部702B1と摘み部702B2が接するように、指により、摘み部702B1と摘み部702B2に力を加えることにより、拡張部702A1と拡張部702A2とを互いに遠ざける。ユーザは、拡張部702A1と拡張部702A2との間にが、容器20Aの縁20AEが位置するように、選別器100を配置する。ユーザは、摘み部702B1と摘み部702B2とから指を放す。これにより、拡張部702A1と拡張部702A2とが閉じられ、選別器100が容器20Aの縁20AEに取り付けられる。
【0121】
変形例7は、選別器100を、容器20Aに固定することができる。選別器100を、容器20A以外の他の容器20B~20Dの何れかに固定してもよい。
【0122】
(変形例8)
第1の実施の形態の選別器100の回転及び傾斜部4470は、図2に示すように、例えば、地面や床に設けられた固定板14に装着された支柱12に取り付けられる。本開示の技術はこれに限定されない。図20及び図21に示すように、変形例8の選別器100の回転及び傾斜部4470は、容器20A~20Bの上方で支持される支持部材802に固定される。支持部材802の一端は、壁801に取り付けられる。回転及び傾斜部4470は、支持部材802の他端側に取り付けられる。
【0123】
本開示の技術は、支持部材802の一端が壁801に取り付けられ且つ回転及び傾斜部4470が支持部材802の他端側に取り付けられることに限定されない。例えば、支持部材802の一端は、第1の壁801に取り付けられ、支持部材802の他端は、第1の壁801に対向する図示しない第2の壁に取り付けられ、回転及び傾斜部4470は、支持部材802の一端と他端との間に取り付けられる。
【0124】
変形例7は、選別器100を、容器20A~20Bの上方において、支持部材802に固定することができる。
【0125】
(変形例9)
第1の実施の形態では、容器20A~20Dは、選別器100の周囲に、選別器100に隣接するように配置される。本開示の技術はこれに限定されない。図22及び図23に示すように、変形例9では、複数の容器20A~20Dの中の容器20A、20Dは、選別器100に隣接するように、配置される。しかし、容器20Bは、容器20Aに隣接し且つ選別器100から離れた位置に配置される。容器20Cは、容器20Dに隣接し且つ選別器100から離れた位置に配置される。このように容器20B、20Cは選別器100から離れた位置に配置されるので、載置部3040が回転して傾斜することにより載置部3040から被選別物が落下する位置(予め定められた位置)には、容器20B、20Cは位置しない。そこで、変形例9では、図22及び図23に示すように、変形例9の選別器100は、予め定められた位置と容器20B、20Cとを結ぶと共に、傾斜した載置部3040から落下した被選別物が容器20B、20Cに転がるように傾斜する樋302、304が設けられる。
【0126】
(変形例10)
以上説明した各例では、ユーザが手動で、被選別物を載置部3040に載置している。本開示の技術はこれに限定されない。例えば、載置部が自動的に被選別物を載置部3040に載置してもよい。載置部は、例えば、ベルトコンベア、ロボットアーム等である。
【0127】
(第3の実施の形態)
次に、第3の実施の形態の選別器300を説明する。図24には、選別器300の側面図が示されている。なお、第3の実施の形態の選別器300の構成は、第1の実施の形態の選別器100の構成と同様の部分があるので、同一部分には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。第1の実施の形態の選別器100と比較して、第3の実施の形態の選別器300は、載置部3040に載置された被選別物を撮像するカメラ400を更に備える点で相違する。カメラ400は、本開示の技術の「撮像部」の一例である。
【0128】
図25は、選別器300の制御系のブロック図である。第1の実施の形態の選別器100の制御系と比較して、第3の実施の形態の選別器300の制御系は、カメラ400を更に備える点で相違する。
【0129】
選別器300の記憶装置126Hは、詳細には後述する選別プログラム126PHと、データテーブル126T1、126T2と、を備えている。
【0130】
第1の実施の形態の記憶装置126のデータテーブル126Tは、図4に示すように、被選別物の重さの範囲hgに対応して、被選別物を落下させる位置Pg、載置部3040の回転速度vg、及び載置部3040の傾斜速度ugが記憶されている。
【0131】
これに対し、データテーブル126T1には、被選別物の重さの範囲hgに対応して、載置部3040の回転速度vg、及び載置部3040の傾斜速度ugが記憶されている。
【0132】
データテーブル126T2は、大きさが所定大きさでない被選別物の落下位置P1、形状が所定形状でない被選別物の落下位置P2、キズがある被選別物の落下位置P3、及び、正規品、即ち、規格内の被選別物の落下位置P4が記憶されている。規格内の被選別物は、例えば、大きさが所定大きさであり、形状が所定形状であり、キズがない被選別物である。なお、第1の実施の形態のように、容器20A~20Dの中央は、選別された被選別物を落下させる位置P1~P4として、定められている。
【0133】
図26は、第3の実施の形態の選別器のCPUの機能ブロック図である。CPU104の機能は、初期化機能、判断機能、取り込み機能、取り込み機能、特定機能、適否処理機能、投入制御機能、読み出し機能、及びモータ制御機能を有する。図26に示すように、CPU404は、上記選別プログラム126PHを実行することにより、初期化部432、判断部434、取り込み部436、特定部438、適否処理部440、投入制御部442、読み出し部444、及びモータ制御部446として機能する。
【0134】
次に、第3の実施の形態の作用を説明する。
【0135】
図6には、第3の実施の形態の選別器100のCPU104が実行する選別プログラム126PHのフローチャートが示されている。選別プログラム126PHは、上記のように電源が投入された場合にスタートする。CPU404により選別プログラム126PHが実行されることにより選別処理が実行される。なお、第3の実施の形態の選別処理は、第1の実施の形態の選別処理と同様の処理内容があるので、同様の処理内容については、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0136】
ステップ152で、初期化部432は、選別プログラム126Pを実行する場合に使用する各変数(M)を0に初期化する。
【0137】
ステップ154で、判断部434は、判断部134は、ロードセル42からの信号に基づいて、載置部3040に被選別物が載置されたか否かを判断する。載置部3040に被選別物が載置されたと判断されなければ、載置部3040に被選別物が載置されたと判断さるまで、載置部3040に被選別物が載置されたか否かを判断する。載置部3040に被選別物が載置されたと判断された場合には、選別処理は、ステップ155に進む。
【0138】
ステップ155で、取り込み部436は、カメラ400から、載置部3040に載置された被選別物を撮影して得られた画像データを取り込む。
本開示の技術は、ロードセル42からの信号に基づいて、載置部3040に被選別物が載置されたか否かを判断することに限定されない。例えば、何も載置されていない載置部3040の画像データを予め記憶し、載置部3040を撮像して得られた画像データと、何も載置されていない載置部3040の画像データとに基づいて、載置部3040に被選別物が載置されたか否かを判断するようにしてもよい(ステップ155をステップ154の前に実行する)。
【0139】
ステップ157で、特定部438は、画像データに基づいて、載置部3040に載置された被選別物の大きさを特定する。カメら400と載置部3040との間の距離及びカメラ400の倍率から、画像の中の被選別物の部分の画素数から、被選別物の大きさを特定することができる。
【0140】
ステップ159で、特定部438は、画像データに基づいて、上記被選別物の形状を特定する。
【0141】
例えば、特定部438は、画像の中の被選別物の部分の重心と、被選別物のエッジの各位置との距離を計算し、当該距離の最大値と最小値との差から、上記被選別物の形状が、丸みを帯びているか否かを判断する。上記被選別物の上から見た形状(2次元形状)が丸みを帯びている場合、上記最大値と最小値との差は、所定値未満である。上記被選別物の上記2次元形状が丸みを帯びておらず長方形に近い場合、上記最大値と最小値との差は、所定値以上である。よって、特定部438は、上記最大値と最小値との差から、上記被選別物の形状が、丸みを帯びているか否かを判断することができる。
【0142】
また、特定部438は、形状が丸みを帯びた被選別物の2次元テキスト画像を予め用意し、当該2次元テキスト画像と上記被選別物の2次元画像との画像マッチングにより、上記被選別物の形状が、丸みを帯びているか否かを判断することができる。
【0143】
更に、複数の被選別物の2次元画像と形状が丸みを帯びているか否かの情報とにより予め学習した学習済みモデルを用意し、特定部438は、当該学習済みモデルと、上記画像データとから、上記被選別物の形状が、丸みを帯びているか否かを判断することができる。
【0144】
以上のように、特定部438は、上記被選別物の形状が丸みを帯びているか否かを判断し、上記被選別物の形状が丸みを帯びていると判断した場合には、上記被選別物の形状が球形状であると特定し、上記被選別物の形状が丸みを帯びていると判断しなかった場合には、上記被選別物の形状が球形状でないと特定する。
【0145】
ステップ161で、特定部438は、画像データに基づいて、上記被選別物のキズの有無を特定する。
【0146】
例えば、特定部438は、キズがある被選別物の2次元テキスト画像を予め用意し、当該2次元テキスト画像と上記被選別物の2次元画像との画像マッチングにより、上記被選別物のキズの有無を判断する。
【0147】
また、複数の被選別物の2次元画像とキズの有無の情報とにより予め学習した学習済みモデルを用意し、特定部438は、当該学習済みモデルと、上記画像データとから、上記被選別物のキズの有無を判断してもよい。
【0148】
ステップ163で、特定部438は、被選別物の落下位置を特定する。ステップ157で、大きさが所定大きさでないと判断された場合、被選別物の落下位置を落下位置P1と特定する。ステップ157で、大きさが所定大きさであると判断されたが、ステップ159で、形状が所定の形状(丸みを帯びた形状)でないと判断された場合、被選別物の落下位置を落下位置P2と特定する。ステップ157で、大きさが所定大きさであると判断され、ステップ159で、形状が所定の形状(丸みを帯びた形状)であると判断されたが、ステップ162で、キズがあると判断された場合、被選別物の落下位置を落下位置P3と特定する。ステップ157で、大きさが所定大きさであると判断され、ステップ159で、形状が所定の形状(丸みを帯びた形状)であると判断され、ステップ162で、キズがないと判断された、被選別物は、正規品(規格内の被選別物)であるので、被選別物の落下位置を落下位置P4と特定する。
【0149】
ステップ165で、取り込み部436は、ロードセル42からの信号に基づいて、被選別物の重さを取り込む。なお、ステップ165の処理は、第1の実施の形態の選別処理(図6参照)のステップ156~166と同様の処理であるので、その説明を省略する。
【0150】
ステップ167で、適否処理部440は、落下位置の適否処理を実行する。
【0151】
ここで、適否処理について説明する。上記のように選別処理では、特定部438は、画像データに基づいて被選別物の大きさ、形状、キズの有無を特定し、被選別物が正規品か否かを判断している。しかし、例えば、カメラ400により撮像されない被選別物の裏側(載置部3040側)に凹みがあると、凹みにより、被選別物の実際の重さが、正規品の想定される重さの範囲にない場合がある。よって、被選別物の実際の重さが、正規品の想定される重さの範囲にない場合、画像データに基づいて被選別物が正規品と判断されても、被選別物の裏側に凹みがあり、被選別物の形状は丸みを帯びた形状ではないと推定することができる。この場合、被選別物の落下位置を落下位置P2に設定する必要がある。
【0152】
以上のようにステップ167で、適否処理部440は、ステップ165で取り込んだ被選別物の重さが正規品の想定される重さの範囲にあるか否かを判断する。被選別物の重さが正規品の想定される重さの範囲にあると判断した場合、選別処理はステップ167に進む。被選別物の重さが正規品の想定される重さの範囲にあると判断しなかった場合、適否処理部440は、被選別物の落下位置を落下位置P2に設定する。選別処理はステップ167に進む。このように適否処理部440は、被選別物の重さを更に加味して、被選別物が規格内か否かを判断する。
【0153】
ステップ174~ステップ190の処理は、第1の実施の形態の選別処理(図6参照)と同様であるので、その説明を省略する。なお、第3の実施の形態の選別処理のステップ176では、回転速度vg、傾斜速度ugが読み出される。
【0154】
第3の実施の形態の選別処理は、ステップ190が肯定判定の場合、終了する。なお、第1の実施の形態の選別処理のようにステップ168、192を実行してもよい。
【0155】
以上説明したように第3の実施の形態では、大きさが所定大きさでない被選別物を容器20Aに落下させ、形状が所定の形状でない被選別物を容器20Bに落下させ、キズがある被選別物を容器20Cに落下させ、正規品の被選別物を容器20Dに落下させることができる。
【0156】
また、第3の実施の形態は、被選別物が正規品と判断されても、カメラ400により撮像されない被選別物の裏側に凹みがあった場合、当該被選別物を容器20Bに落下させることができる。
【0157】
第3の実施の形態は、第1の実施の形態と同様に、被選別物に遠心力を生じさせ、各容器の選別器の近い側の端から遠い位置である中央に落下させることができ、載置部3040が衝撃を受けても、当該衝撃を逃がすことができ、回転モータ78及び傾斜モータ58が故障することを防止することができ、被選別物が載置されてから落下するまでの時間を短くすることができる。
【0158】
第3の実施の形態では、被選別物としてサトイモを例にとり、大きさ、形状、キズの有無により、被選別物が正規品か否かを判断している。本開示の技術はこれに限定されない。例えば、被選別物がリンゴ又はイチゴでもよく、この場合、画像データに基づいて、大きさ、形状、キズの有無に、色、光沢、完熟度、甘味を更に加味して、正規品か否かを判断してもよい。光沢、完熟度、及び甘味の各々の度合い毎にリンゴ又はイチゴの画像を予め記憶し、載置されたリンゴ又はイチゴの画像と、記憶された画像とから、リンゴ又はイチゴの部分の複数の画素の各々の色の類似度を計算し、当該類似度に基づいて、光沢、完熟度、及び甘味を判断する。類似度は、例えば、各画像のリンド又はイチゴの部分の複数の画素の色の平均値の差から計算する。当該差が小さい程、類似度が高い。
【0159】
第3の実施の形態では、第2の実施の形態及び変形例1~10も適用してもよい。
【0160】
(その他の変形例)
以上説明した各例では、被選別物としてサトイモを例にとり、選別器を説明したが、本開示の技術はこれに限定されず、被選別物は、例えば、ジャガイモ又はタマネギ等の根菜、リンゴ又はナシ等の果物、その他、重さが異なる物品(例えば、機械部品、機械要素等)でもよい。
【0161】
また、被選別物は、活魚や貝の海産物でもよく、容器は、水槽でもよい。この場合、コンピュータ102は、海産物が水槽(容器)に落下した場合に跳ね返る水しぶきが到達する領域外の位置に配置してもよい。海産物が水槽(容器)に落下した場合に跳ね返る水しぶきが到達する領域外の位置は、予め実験等により測定しておく。コンピュータ102と、傾斜モータ58及び回転モータ78の各々とは通信線により接続される。
【0162】
以上説明した各例では、コンピュータを利用したソフトウェア構成により選別処理が実現される場合を例示したが、本開示の技術はこれに限定されるものではない。例えば、コンピュータを利用したソフトウェア構成に代えて、FPGA(Field-Programmable Gate Array)またはASIC(Application Specific Integrated Circuit)等のハードウェア構成のみによって、選別処理が実行されるようにしてもよい。情報出力処理のうちの一部の処理がソフトウェア構成により実行され、残りの処理がハードウェア構成によって実行されるようにしてもよい。
【0163】
なお、上述した選別プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD-ROM(Read Only Memory)CD-R、CD-R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0164】
以上説明した情報出力処理はあくまでも一例である。従って、主旨を逸脱しない範囲内において不要なステップを削除したり、新たなステップを追加したり、処理順序を入れ替えたりしてもよいことは言うまでもない。
【0165】
本明細書に記載された全ての文献、特許出願、及び技術規格は、個々の文献、特許出願、及び技術規格が参照により取り込まれることが具体的にかつ個々に記載された場合と同様に、本明細書中に参照により取り込まれる。
【0166】
(付記)
以上の開示内容から以下の付記が提案される。
【0167】
(付記1)
載置台と、
前記載置台を回転させると共に傾斜させる回転及び傾斜部と、
前記載置台に載置された被選別物の重さを計測する計測部と、
前記計測部により計測された前記被選別物の重さに対応して予め定められた位置に前記載置台に載置された前記被選別物が落下するように、前記載置台が回転し且つ傾斜するように、前記回転及び傾斜部を制御する制御部と、
を備える選別器であって、
前記制御部は、前記被選別物の重さが重くなる程、前記載置台の回転速度及び傾斜速度の少なくとも一方が遅くなるように、前記回転及び傾斜部を制御する、
選別器。
【0168】
(付記2)
前記回転及び傾斜部は、
前記載置台を回転させる回転部と、
前記載置台を傾斜させる傾斜部と、
を備える、付記1に記載の選別器。
【0169】
(付記3)
前記載置台の上面には、衝撃吸収部材が配置されている、付記1又は付記2に記載の選別器。
【0170】
(付記4)
前記載置台及び前記衝撃吸収部材には、所定の大きさの孔が形成されている、付記3に記載の選別器。
【0171】
(付記5)
前記衝撃吸収部材には、前記載置台が傾斜することによる前記被選別物の転がりをガイドするガイド溝が形成されている、付記3又は付記4に記載の選別器。
【0172】
(付記6)
前記回転及び傾斜部は、電源が投入されていない状態では、衝撃を受けた場合、衝撃の方向に自由に移動可能な電気的回転及び傾斜部であり、
前記選別器は、前記回転及び傾斜部に電源を投入及び前記投入を停止する電源制御部を更に備え、
前記制御部は、前記回転及び傾斜部を制御する場合に、前記回転及び傾斜部に電源が投入され、前記回転及び傾斜部の制御が終了した場合、前記回転及び傾斜部への電源の投入が停止するように、前記電源制御部を制御する、
付記1~付記5の何れか1つに記載の選別器。
【0173】
(付記7)
載置台と、
前記載置台を回転させると共に傾斜させる回転及び傾斜部と、
前記載置台に載置された被選別物の重さを計測する計測部と、
前記計測部により計測された前記被選別物の重さに対応して予め定められた位置に前記載置台に載置された前記被選別物が落下するように、前記載置台が回転し且つ傾斜するように、前記回転及び傾斜部を制御する制御部と、
を備える選別器であって、
前記予め定められた位置は、前記載置台が傾斜のみされて前記被選別物が落下する位置よりも遠い位置であり、
前記制御部は、前記載置台が同時に回転且つ傾斜するように、前記回転及び傾斜部を制御する、
選別器。
【0174】
(付記8)
載置台と、
前記載置台を回転させ且つ傾斜させると共に昇降させる回転及び傾斜部と、
前記載置台に載置された被選別物の重さを計測する計測部と、
前記載置台を上昇及び下降させる上昇及び下降部と、
前記計測部により計測された前記被選別物の重さに対応して予め定められた位置に前記載置台に載置された前記被選別物が落下するように、前記載置台が回転し且つ傾斜すると共に上昇又は下降するように、前記上昇及び下降部と前記回転及び傾斜部とを制御する制御部と、
を備える選別器であって、
前記制御部は、前記被選別物の重さが重くなる程、前記載置台の回転速度及び傾斜速度の少なくとも一方が遅くなるように、前記回転及び傾斜部を制御する、
選別器。
【0175】
(付記9)
前記計測部は、回転及び傾斜しない位置に位置する、付記1~付記8の何れか1つに記載の選別器。
【0176】
(付記10)
載置台と、
前記載置台を回転させ且つ傾斜させると共に昇降させる回転及び傾斜部と、
前記載置台に載置された被選別物の重さを計測する計測部と、
前記載置台を上昇及び下降させる上昇及び下降部と、
前記計測部により計測された前記被選別物の重さに対応して予め定められた位置に前記載置台に載置された前記被選別物が落下するように、前記載置台が回転し且つ傾斜すると共に上昇又は下降するように、前記上昇及び下降部と前記回転及び傾斜部とを制御する制御部と、
を備える選別器であって、
前記予め定められた位置は、前記載置台が傾斜のみされて前記被選別物が落下する位置よりも遠い位置であり、
前記制御部は、前記載置台が同時に回転且つ傾斜するように、前記回転及び傾斜部を制御する、
選別器。
【0177】
(付記11)
載置台と、
前記載置台を回転させると共に傾斜させる回転及び傾斜部と、
前記載置台に載置された被選別物を撮像する撮像部と、
前記撮像部により前記被選別物が撮像されて得られた画像データに基づいて、前記被選別物が規格内か否かを判断する判断部と、
前記規格内と判断された前記被選別物が、規格物用に予め定められた位置に落下し、前記規格内と判断されなかった前記被選別物が、非規格物用に予め定められた位置に落下するように、前記載置台が回転し且つ傾斜するように、前記回転及び傾斜部を制御する制御部と、
を備える選別器。
【0178】
(付記12)
前記判断部は、前記被選別物の大きさ、形状、重さ、及びキズの有無の少なくとも1つに基づいて、前記被選別物が規格内か否かを判断する、付記11に記載の選別器。
【0179】
(付記13)
前記載置台に載置された被選別物の重さを計測する計測部を更に備え、
前記判断部は、前記計測部により計測された前記被選別物の重さを更に加味して、前記被選別物が規格内か否かを判断する、
付記12に記載の選別器。
【0180】
(付記14)
前記制御部は、前記被選別物の重さが重くなる程、前記載置台の回転速度及び傾斜速度の少なくとも一方が遅くなるように、前記回転及び傾斜部を制御する、付記13に記載の選別器。
【0181】
(付記15)
前記載置台に載置された被選別物の重さを計測する計測部を更に備え、
前記制御部は、前記被選別物の重さが重くなる程、前記載置台の回転速度及び傾斜速度の少なくとも一方が遅くなるように、前記回転及び傾斜部を制御する、付記11又は付記12に記載の選別器。
【0182】
(付記16)
前記予め定められた位置は、前記載置台が傾斜のみされて前記被選別物が落下する位置よりも遠い位置である、付記11~付記15の何れか1つに記載の選別器。
【0183】
(付記17)
支柱又は被取付部に取り付けられる取付部を更に備え、
前記回転及び傾斜部は、前記支柱又は前記取付部に取り付けられる、
付記1~付記16の何れか1つに記載の選別器。
【0184】
(付記18)
前記支柱を備える場合、前記載置台は、前記回転及び傾斜部の上側に配置される、付記17に記載の選別器。
【0185】
(付記19)
前記支柱は、前記支柱の長手方向に長さが調整可能であり、
前記回転及び傾斜部の下端が、落下した前記被選別物を収容する容器の高さ以上の高さに位置するように、前記支柱の長さが調整されている、
付記17又は付記18に記載の選別器。
【0186】
(付記20)
前記支柱を備える場合、前記支柱の下端は、金属製の平板に固定される磁性体の固定板に固定されている、付記17~付記19の何れか1つに記載の選別器。
【0187】
(付記21)
前記支柱を備える場合、前記支柱の下端は、基台に取り付けられる、付記17~付記20の何れか1つに記載の選別器。
【0188】
(付記22)
前記選別器の周囲に、前記被選別物を収容する複数の容器が配置され、
前記取付部を備える場合、前記取付部は、前記容器の前記被取付部である縁に、取り付けられる、
付記17~付記21の何れか1つに記載の選別器。
【0189】
(付記23)
前記取付部は、複数の取り付け棒を備え、
前記複数の取り付け棒の中の2つの取り付け棒の間に、2つの前記容器の縁が位置する、付記22に記載の選別器。
【0190】
(付記24)
前記回転及び傾斜部は、基板の上側面に配置され、
前記複数の取り付け棒の一端は、前記基板の下側面の隅側に配置され、
前記複数の取り付け棒の中の一対の取り付け棒の他端側の間に、前記容器の縁の屈曲部が位置する、
付記23に記載の選別器。
【0191】
(付記25)
前記取付部は、第1の取り付け棒、第2に取り付け棒、及び第3に取り付け棒を含む複数の取り付け棒を備え、
前記第1の取り付け棒と前記第2に取り付け棒との間に、前記容器の第1の縁が位置し、
前記第1の取り付け棒と前記第3に取り付け棒との間に、前記容器の第2の縁が位置する、
付記22に記載の選別器。
【0192】
(付記26)
前記取付部を備える場合、前記取付部は、前記複数の容器の何れかの容器の前記被取付部である縁を挟むことにより、取り付けられる、付記19に記載の選別器。
【0193】
(付記27)
前記選別器の周囲に、前記被選別物を収容する複数の容器が配置され、
前記回転及び傾斜部は、前記容器の上方で支持される支持部材に固定される、
付記1~付記16の何れか1つに記載の選別器。
【0194】
(付記28)
前記支持部材の一端は、壁に取り付けられ、
前記回転及び傾斜部は、前記支持部材の他端側に取り付けられる、
付記27に記載の選別器。
【0195】
(付記29)29
前記支持部材の一端は、第1の壁に取り付けられ、
前記支持部材の他端は、第2の壁に取り付けられ、
前記回転及び傾斜部は、前記支持部材の前記一端と前記他端との間に取り付けられる、
付記27に記載の選別器。
【0196】
(付記30)
前記載置台に前記被選別物を載置する載置部を更に備える、付記1~付記29の何れか1つに記載の選別器。
【0197】
(付記31)
前記予め定められた位置と前記被選別物を収容する容器とを結ぶと共に、傾斜した前記載置台から落下した被選別物が前記容器に転がるように傾斜する樋が設けられる付記1~付記30の何れか1つに記載の選別器。
【符号の説明】
【0198】
10 選別部
12 支柱
14 固定板
16 平板
20A 容器
20B 容器
20C 容器
20D 容器
20E 容器
20F 容器
20G 容器
20H 容器
26 記憶装置
30 衝撃吸収部材
40 載置台
42 ロードセル
44 傾斜台
45 送信機
50 傾斜ユニット
100 選別器
102 コンピュータ
126 記憶装置
126H 記憶装置
140K 基台
200 選別器
300 選別器
400 カメラ
801 第1の壁
801 壁
802 支持部材
3040 載置部
4450 傾斜部
4470 回転及び傾斜部
6070 回転部
【要約】
【課題】被選別物が落下する位置を従来技術より遠くにする。
【解決手段】選別器は、載置台と、支柱と、前記支柱に取り付けられ、前記載置台を回転させると共に傾斜させる回転及び傾斜部と、前記載置台に載置された被選別物の重さを計測する計測部と、前記計測部により計測された前記被選別物の重さに対応して予め定められた位置に前記載置台に載置された前記被選別物が落下するように、前記載置台が回転し且つ傾斜するように、前記回転及び傾斜部を制御する制御部と、を備える。
【選択図】図3
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27