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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-07
(45)【発行日】2023-12-15
(54)【発明の名称】樹脂成形装置
(51)【国際特許分類】
   B29C 33/10 20060101AFI20231208BHJP
   B29C 45/63 20060101ALI20231208BHJP
【FI】
B29C33/10
B29C45/63
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2019160311
(22)【出願日】2019-09-03
(65)【公開番号】P2021037698
(43)【公開日】2021-03-11
【審査請求日】2022-08-24
(73)【特許権者】
【識別番号】593085439
【氏名又は名称】ハジメ産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】松岡 剣人
【審査官】▲高▼橋 理絵
(56)【参考文献】
【文献】特開昭64-008013(JP,A)
【文献】特開2000-210942(JP,A)
【文献】特開平10-144713(JP,A)
【文献】特開昭59-019334(JP,A)
【文献】実開昭57-138626(JP,U)
【文献】特開2013-049145(JP,A)
【文献】米国特許第08398392(US,B1)
【文献】特開2017-035841(JP,A)
【文献】特開2017-052322(JP,A)
【文献】実開昭53-110964(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 33/00-33/76
B29C 45/00-45/84
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
凹状に陥没した陥没部を有する樹脂製品の成形装置において、
前記陥没部を成形するための凸部を有する第1金型及び第2金型を備え、
前記第1金型と前記第2金型とが対向する部位には、前記凸部で開口して成形時に発生するガスが流通可能な隙間であって、吸引用ポンプの吸入側に連通する隙間が設けられ、
前記第1金型のうち前記第2金型と対向する部位には、前記隙間の一部のみを拡大するように凹んだ凹部が設けられ、かつ、前記第2金型のうち前記隙間の内壁を構成する部位全域は、凹凸のない形状であり、
前記凹部のうち前記凸部側には、当該凸部の先端側に近づくほど凹み寸法が小さくなるように傾斜したテーパ部が設けられ、
さらに、前記隙間のうち前記凹部と前記吸引用ポンプの吸入側とを繋ぐ部分の隙間寸法は、前記凹部の凹み寸法より小さい樹脂成形装置。
【請求項2】
前記隙間のうち前記陥没部を成形するための型空間と前記凹部とを繋ぐ部分の隙間寸法は、前記隙間のうち前記凹部と前記吸引用ポンプの吸入側とを繋ぐ部分の隙間寸法より小さい請求項1に記載の樹脂成形装置。
【請求項3】
前記第1金型の前記凸部の先端、及び前記第2金型の前記凸部の先端のうち少なくとも一方の先端には、前記隙間に連通するとともに当該隙間の延び方向に対して交差する方向に延びる線状の溝部が設けられており、
さらに、成形時に発生するガスの少なくとも一部は、前記溝部及び前記隙間を介して前記吸引用ポンプに吸引される請求項1又は2に記載の樹脂成形装置。
【請求項4】
前記溝部は、前記第1金型及び前記第2金型それぞれに設けられており、
さらに、前記第1金型に設けられた前記溝部と前記第2金型に設けられた前記溝部とは、前記隙間の延び方向に対して千鳥状に配置されている請求項3に記載の樹脂成形装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、凹状に陥没した陥没部を有する樹脂製品の成形装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1に記載の樹脂成形装置では、第1金型と第2金型とが対向する部位に隙間が設けられている。そして、成形時に発生するガスは、当該隙間を介して外部に排出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第3050864号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の隙間は、陥没部を成形するための型空間(キャビティ)に連通している。このため、当該型空間に溶融状態の樹脂が充填されたときに、当該樹脂の一部が隙間に流れ込んだ状態で固まってしまう。そして、隙間に流れ込んだ樹脂は、成形終了後に、いわゆる「バリ」となってしまう。
【0005】
なお、上記「バリ」の発生を抑制するには、隙間を廃止すればよい。しかし、隙間が廃止された樹脂成形装置では、成形時に発生したガスを排出できないため、樹脂製品の成形不良が発生する。
【0006】
また、樹脂が隙間に流れ込み難くなる程度まで当該隙間の寸法を小さくすれば、上記「バリ」の発生を抑制でき得る。しかし、隙間の寸法が小さくなると、ガスの流通抵抗が大きくなるため、ガスを十分に排出することができず、樹脂製品の成形不良が発生する。
【0007】
本開示は、上記点に鑑み、「バリ」の発生を抑制しつつ、成形時に発生するガスを確実に排出可能な樹脂成形装置の一例を開示する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
凹状に陥没した陥没部(W1)を有する樹脂製品(W)の成形装置は、例えば、以下の構成要件のうち少なくとも1つを備えることが望ましい。
すなわち、当該構成要件は、陥没部(W1)を成形するための凸部(11、21)を有する第1金型(10)及び第2金型(20)を備え、第1金型(10)と第2金型(20)とが対向する部位には、成形時に発生するガスが流通可能な隙間(30)であって、吸引用ポンプ(P1)の吸入側に連通する隙間(30)が設けられ、少なくとも第1金型(10)のうち第2金型(20)と対向する部位には、隙間(30)の一部を拡大するように凹んだ凹部(40)が設けられており、さらに、凹部(40)のうち凸部(11)側には、当該凸部(11)の先端側に近づくほど凹み寸法が小さくなるように傾斜したテーパ部(41)が設けられていることである。
【0009】
これにより、当該樹脂成形装置では、ガスの流通抵抗が過度に大きくなることが抑制されるとともに、隙間(30)の寸法が小さくなり得る。したがって、当該樹脂成形装置では、「バリ」の発生が抑制されるとともに、成形時に発生するガスを確実に排出でき得るので、成形不良の発生が抑制され得る。
【0010】
すなわち、隙間(30)のうち上記型空間(C1)と凹部(40)とを繋ぐ部分(以下、吸引隙間という。)におけるガスの流通抵抗は、吸引隙間の長さが短くなるほど小さくなり、かつ、吸引隙間の隙間寸法が小さくなるほど大きくなる。
【0011】
そして、当該樹脂成形装置では、隙間(30)の一部を拡大するように凹んだ凹部(40)が設けられ、かつ、当該凹部(40)のうち凸部(11)側には、当該凸部(11)の先端側に近づくほど凹み寸法が小さくなるように傾斜したテーパ部(41)が設けられている。
【0012】
このため、当該樹脂成形装置では、吸引隙間の長さが短くなる。したがって、当該樹脂成形装置では、吸引隙間の隙間寸法が小さくなってもガスの流通抵抗が過度に大きくなることが抑制され得る。
【0013】
つまり、凹部(40)は、吸引隙間に比べて広い空間であるので、ガスの流通抵抗は、ほぼ吸引隙間の流通抵抗によって決まる。したがって、吸引隙間の長さが短くなると、ガスの流通抵抗が小さくなり得る。
【0014】
さらに、吸引隙間の隙間寸法が小さくなるので、吸引隙間に樹脂が流れ込むことが抑制され得る。延いては、当該樹脂成形装置は、「バリ」の発生を抑制しつつ、成形時に発生するガスを確実に排出でき得る。
【0015】
ところで、例えば、テーパ部(41)が廃止されて凹部が凸部(11、21)の先端側に近接配置された構成であっても、吸引隙間の長さが短くなる。しかし、当該構成では、凹部と上記型空間(C1)とを区画する部位の厚み寸法が小さくなるため、上記型空間に充填される樹脂の圧力により、当該「区画する部位」が早期に損傷してしまうおそれが高い。
【0016】
これに対して、当該樹脂成形装置では、凹部(40)のうち凸部(11)側には、当該凸部(11)の先端側に近づくほど凹み寸法が小さくなるようなテーパ部(41)が設けられている。これにより、凹部と上記型空間(C1)とを区画する部位の平均厚み寸法が上記構成に比べて大きくなる。
【0017】
したがって、上記型空間に充填される樹脂の圧力により、当該「区画する部位」が早期に損傷してしまうことが抑制され得る。つまり、当該樹脂成形装置では、金型が早期に損傷してしまうことが抑制され得る。
【0018】
因みに、上記各括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的構成等との対応関を示す一例であり、本開示は上記括弧内の符号に示された具体的構成等に限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】A及びBは、第1実施形態に係る樹脂製品を示す図である。
図2】第1実施形態に係る樹脂成形装置を示す図である。
図3】第1実施形態に係る樹脂成形装置を示す図である。
図4】他の樹脂成形装置を示す図である。
図5】第2実施形態に係る樹脂成形装置を示す図である。
図6図5のA矢視図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下の「発明の実施形態」は、本開示の技術的範囲に属する実施形態の一例を示すものである。つまり、特許請求の範囲に記載された発明特定事項等は、下記の実施形態に示された具体的構成や構造等に限定されない。
【0021】
なお、各図に付された方向を示す矢印及び斜線等は、各図相互の関係及び各部材又は部位の形状を理解し易くするために記載されたものである。したがって、本開示に示された発明は、各図に付された方向に限定されない。斜線が付された図は、必ずしも断面図を示すものではない。
【0022】
少なくとも符号が付されて説明された部材又は部位は、「1つの」等の断りがされた場合を除き、少なくとも1つ設けられている。つまり、「1つの」等の断りがない場合には、当該部材は2以上設けられていてもよい。本開示に示された樹脂成形装置は、少なくとも符号が付されて説明された部材又は部位等の構成要素を備える。
【0023】
(第1実施形態)
本実施形態は、樹脂製品を成形するための樹脂成形装置に本開示に係る樹脂成形装置及び樹脂製品の成形方法の一例が適用されたものである。図1A及び図1Bに示されるように、樹脂製品Wは、凹状に陥没した陥没部W1を有する。
【0024】
<1.樹脂成形装置の構成>
本実施形態に係る樹脂成形装置1に用いられる金型は、図2に示されるように、少なくとも第1金型10及び第2金型20等を有して構成されている。第1金型10及び第2金型20は、樹脂製品Wを成形するための型空間(キャビティ)C1を構成する。
【0025】
そして、キャビティC1に溶融状態の樹脂は充填されることにより、樹脂製品Wが成形される。このため、第1金型10及び第2金型20それぞれには、図3に示されるように、陥没部W1を成形するための凸部11、21が設けられている。
【0026】
つまり、第1金型10の凸部11(以下、第1凸部11という。)、及び第2金型20の凸部21(以下、第2凸部21という。)が協働して陥没部W1を成形するための型形状を構成している。
【0027】
第1金型10と第2金型20とが対向する部位には、隙間30が設けられている。隙間30は、成形時に発生するガスが流通可能なガス通路であって、吸引用ポンプP1(図2参照)の吸入側に連通している。
【0028】
このため、成形時にキャビティC1内に充満しているガスは、隙間30を流通してキャビティC1外に排出される。なお、本実施形態は、樹脂成形装置1の構成要件として吸引用ポンプP1を備える構成、及び構成要件として吸引用ポンプP1を備えておらず、外部の吸引用ポンプP1を利用する構成のうちいずれの構成であってもよい。
【0029】
本実施形態では、第1金型10のうち第2金型20と対向する部位、つまり第1金型10のうち隙間30を構成する部位に凹部40が設けられている。凹部40は、隙間30の一部を拡大するように凹んだ部位である。
【0030】
そして、凹部40のうち第1凸部11側には、当該第1凸部11の先端側に近づくほど凹み寸法D1が小さくなるように傾斜したテーパ部41が設けられている。つまり、隙間30により構成されるガス通路の通路断面積は、テーパ部41において徐々に拡大する。
【0031】
凹み寸法D1は、第1金型10のうち第2金型20と対向する部位を基準とする寸法である。なお、テーパ部41の傾斜角θは、30度以上、60度以下(本実施形態では、約45度)である。
【0032】
さらに、隙間部分31の隙間寸法T1は、隙間部分32の隙間寸法T2より小さくなっている。なお、隙間部分31は、隙間30のうち陥没部W1を成形するための型空間C1と凹部40とを繋ぐ部分である。隙間部分32は、隙間30のうち凹部40と吸引用ポンプP1の吸入側とを繋ぐ部分である。
【0033】
つまり、隙間30により構成されるガス通路の通路断面積は、隙間部分31が最も小さく、テーパ部41において徐々に拡大しながら凹部40にて最大となり、かつ、隙間部分32にて隙間部分31より大きくなる程度まで縮小する。
【0034】
<2.本実施形態に係る樹脂成形装置の特徴>
本実施形態に係る成形方法は、樹脂成形装置1を用いて樹脂製品の成形を実施する。具体的には、第1金型10及び第2金型20を用い、キャビティC1内に溶融状態の樹脂を充填する。
【0035】
このとき、当該樹脂成形装置1では、隙間30をガスが流通する際の流通抵抗が過度に大きくなることが抑制されるとともに、隙間30の寸法が小さくなり得る。したがって、当該樹脂成形装置1では、「バリ」の発生が抑制されるとともに、成形時に発生するガスを確実に排出でき得るので、成形不良の発生が抑制され得る。
【0036】
すなわち、隙間30のうちキャビティC1と凹部40とを繋ぐ部分、つまり隙間部分31における流通抵抗は、隙間部分31の長さが短くなるほど小さくなり、かつ、隙間部分31の隙間寸法が小さくなるほど大きくなる。
【0037】
そして、本実施形態に係る樹脂成形装置1では、隙間30の一部を拡大するように凹んだ凹部40が設けられ、かつ、当該凹部40のうち第1凸部11側には、当該第1凸部11の先端側に近づくほど凹み寸法D1が小さくなるように傾斜したテーパ部41が設けられている。
【0038】
このため、当該樹脂成形装置1では、隙間部分31の長さが短くなる。したがって、当該樹脂成形装置1では、隙間部分31の隙間寸法が小さくなっても流通抵抗が過度に大きくなることが抑制され得る。
【0039】
つまり、凹部40は、隙間部分31に比べて広い空間であるので、流通抵抗は、ほぼ隙間部分31の流通抵抗によって決まる。したがって、隙間部分31の長さが短くなると、流通抵抗が小さくなり得る。
【0040】
さらに、隙間部分31の隙間寸法T1が小さくなるので、溶融状態の樹脂がキャビティC1に充填されたときに、当該樹脂が隙間部分31に流れ込むことが抑制され得る。したがって、当該樹脂成形装置1を用いて成形を実施すれば、「バリ」の発生を抑制しつつ、成形時に発生するガスを確実に排出でき得る。
【0041】
ところで、例えば図4に示される構成、つまりテーパ部41が廃止されて凹部40が第1凸部11の先端側に近接配置された構成であっても、隙間部分31の長さが短くなる。なお、図4に示された隙間部分31の長さは、図3に示された隙間部分31の長さと同じである。
【0042】
しかし、図4に示される構成では、凹部40と上記キャビティC1とを区画する部位12の厚み寸法が隙間部分31の長さと同じになる。つまり、隙間部分31の長さが短くなるほど、部位12の厚み寸法が小さくなるため、キャビティC1に充填される樹脂の圧力により、部位12が早期に損傷してしまうおそれが高い。
【0043】
これに対して、本実施形態に係る樹脂成形装置1では、図3に示されるように、凹部40のうち第1凸部11側にはテーパ部41が設けられている。これにより、部位12の平均厚み寸法が、図4に示された構成、つまり隙間部分31の長さより大きくなる。
【0044】
したがって、キャビティC1に充填される樹脂の圧力により、部位12が早期に損傷してしまうことが抑制され得る。つまり、当該樹脂成形装置1では、金型が早期に損傷してしまうことが抑制され得る。
【0045】
なお、上記の効果は、陥没部W1の陥没寸法が小さい場合に特に有効である。つまり、陥没寸法が小さくなると、図4に示される構成では、部位12の厚み寸法もこれに比例するように小さくなるからである。
【0046】
さらに、本実施形態に係る樹脂成形装置1では、隙間部分31の隙間寸法T1は、隙間部分32の隙間寸法T2より小さくなっている。これにより、凹部40内に流入したガスが確実にキャビティC1外に排出される。延いては、樹脂製品Wの成形不良の発生が確実に抑制される。
【0047】
(第2実施形態)
本実施形態に係る樹脂成形装置1は、図5に示されるように、第1凸部11の先端及び第2凸部21の先端それぞれに、少なくとも1つの線状の溝部51、52が設けられている。
【0048】
各溝部51、52は、図6に示されるように、ガスが流通可能な溝であって、隙間部分31に連通するとともに当該隙間部分31の延び方向に対して交差する方向に延びる溝部である。
【0049】
第1凸部11に設けられた溝部51と第2凸部21に設けられた溝部52とは、隙間部分31の延び方向に対して千鳥状に配置されている。なお、図6における隙間部分31は、環状の陥没部W1に沿うように、円弧状に延びている。各溝部51、52は、当該円弧の曲率中心に向かうように放射状に延びている。
【0050】
そして、成形時に発生するガスの少なくとも一部は、溝部51、52及び隙間30を介して吸引用ポンプP1に吸引される。これにより、本実施形態に係る樹脂成形装置1では、キャビティC1内のガスが確実に外部に排出される。
【0051】
なお、上述の実施形態と同一の構成要件等は、上述の実施形態と同一の符号が付されている。このため、本実施形態では、重複する説明は省略されている。
(その他の実施形態)
上述の実施形態では、第1金型10が特許請求の記載された第1金型に相当し、第2金型20が特許請求の記載された第2金型に相当する構成であった。しかし、本開示はこれに限定されない。すなわち、当該開示は、第2金型20が特許請求の記載された第1金型に相当し、第1金型10が特許請求の記載された第2金型に相当する構成であってもよい。
【0052】
上述の実施形態に係る樹脂成形装置1では、第1金型10に凹部40が設けられていた。しかし、本開示はこれに限定されない。すなわち、当該開示は、例えば、第2金型20に凹部40が設けられた構成、又は第1金型10及び第2金型20に凹部40が設けられた構成であってもよい。
【0053】
上述の実施形態に係る陥没部W1は環状であった。しかし、本開示はこれに限定されない。すなわち、当該開示は、例えば、直線状の陥没部W1、又はクレータ状に窪んだ陥没部W1等であってもよい。
【0054】
上述の実施形態に係る樹脂成形装置1では、隙間部分31の隙間寸法T1が隙間部分32の隙間寸法T2より小さくなっていた。しかし、本開示はこれに限定されない。すなわち、当該開示は、例えば、隙間寸法T1が隙間寸法T2より大きい構成、又は隙間寸法T1と隙間寸法T2とが同一である構成であってもよい。
【0055】
上述の第2実施形態では、第1凸部11に設けられた溝部51と第2凸部21に設けられた溝部52とは、隙間部分31の延び方向に対して千鳥状に配置されていた。しかし、本開示はこれに限定されない。
【0056】
上述の第2実施形態では、第1金型10及び第2金型20それぞれに溝部が設けられていた。しかし、本開示はこれに限定されない。すなわち、当該開示は、例えば、第1金型10及び第2金型20のうちいずれか一方にみに溝部が設けられた構成であってもよい。
【0057】
さらに、本開示は、上述の実施形態に記載された開示の趣旨に合致するものであればよく、上述の実施形態に限定されない。したがって、上述した複数の実施形態のうち少なくとも2つの実施形態が組み合わせられた構成、又は上述の実施形態において、図示された構成要件もしくは符号を付して説明された構成要件のうちいずれかが廃止された構成でもよい。
【符号の説明】
【0058】
1… 樹脂成形装置
10… 第1金型
11… 第1凸部
20… 第2金型
21… 第2凸部
30… 隙間
40… 凹部
41… テーパ部
51、52… 溝部
図1
図2
図3
図4
図5
図6