(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-07
(45)【発行日】2023-12-15
(54)【発明の名称】監視システム、監視方法および監視プログラム
(51)【国際特許分類】
G08B 25/00 20060101AFI20231208BHJP
H04N 7/18 20060101ALI20231208BHJP
G06T 7/00 20170101ALI20231208BHJP
G08B 13/196 20060101ALI20231208BHJP
【FI】
G08B25/00 510M
H04N7/18 D
H04N7/18 K
G06T7/00 510F
G08B13/196
(21)【出願番号】P 2019056743
(22)【出願日】2019-03-25
【審査請求日】2022-02-10
(73)【特許権者】
【識別番号】000001432
【氏名又は名称】グローリー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】弁理士法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】有水 浩二
(72)【発明者】
【氏名】高橋 優治
(72)【発明者】
【氏名】吉田 雅俊
【審査官】永井 啓司
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-252569(JP,A)
【文献】特開2015-099440(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06T7/00
G06V40/00-40/19
40/30-40/70
G07C1/00-15/00
G08B13/00-15/02
23/00-31/00
H04N7/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定場所を通過する通過人物を撮像し、当該通過人物が予め登録された報知対象者であれば報知可能な監視システムにおいて、
前記所定場所を通過する前記通過人物を撮像する撮像部と、
前記報知対象者の特徴、及び、警告による報知を行わない条件である警告不要条件を記憶する記憶部と、
前記撮像部により撮像された前記通過人物の特徴と前記記憶部に記憶された前記報知対象者の特徴とを照合して、前記通過人物が前記報知対象者であるか否かを認証する認証部と、
前記通過人物が前記報知対象者であることの報知を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記認証部により前記通過人物が前記報知対象者であると認証された場合において、前記警告不要条件を充足している場合には警告による報知を行わないように制御し、かつ、前記警告を行わなかった理由を報知するように制御することを特徴とする監視システム。
【請求項2】
所定場所を通過する通過人物を撮像し、当該通過人物が予め登録された報知対象者であれば報知可能な監視システムにおいて、
前記所定場所を通過する前記通過人物を撮像する撮像部と、
前記報知対象者の特徴、及び、警告による報知を行わない条件である警告不要条件を記憶する記憶部と、
前記撮像部により撮像された前記通過人物の特徴と前記記憶部に記憶された前記報知対象者の特徴とを照合して、前記通過人物が前記報知対象者であるか否かを認証する認証部と、
前記通過人物が前記報知対象者であることの報知を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記認証部により前記通過人物が前記報知対象者であると認証された場合において、前記警告不要条件を充足している場合には警告による報知を行わないように制御し、
前記警告不要条件が複数あり、
前記制御部は、夫々の前記警告不要条件に応じて異なる態様で報知するように制御することを特徴とする監視システム。
【請求項3】
所定場所を通過する通過人物を撮像し、当該通過人物が予め登録された報知対象者であれば報知可能な監視システムにおいて、
前記所定場所を通過する前記通過人物を撮像する撮像部と、
前記報知対象者の特徴、及び、警告による報知を行わない条件である警告不要条件を記憶する記憶部と、
前記撮像部により撮像された前記通過人物の特徴と前記記憶部に記憶された前記報知対象者の特徴とを照合して、前記通過人物が前記報知対象者であるか否かを認証する認証部と、
前記通過人物が前記報知対象者であることの報知を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記認証部により前記通過人物が前記報知対象者であると認証された場合において、前記警告不要条件を充足している場合には警告による報知を行わないように制御し、
前記所定場所は、前記報知対象者の施設への出入りが確認できる場所であり、
前記記憶部は、前記警告不要条件として前記報知対象者の外出許可期間を記憶していることを特徴とする監視システム。
【請求項4】
前記制御部は、前記施設を出た前記報知対象者が前記外出許可期間経過後であっても前記施設に戻っていないときに前記警告による報知を行うように制御することを特徴とする請求項3に記載の監視システム。
【請求項5】
前記制御部は、前記認証部により前記通過人物が前記報知対象者であると認証された場合において、前記警告不要条件を充足している場合には、前記警告と異なる態様で報知するように制御することを特徴とする請求項1~4の何れか一項に記載の監視システム。
【請求項6】
前記記憶部は、前記認証部により前記通過人物が前記報知対象者であると認証された場合において、前記警告不要条件を充足している場合には、前記報知対象者が前記警告不要条件を充足している旨を前記報知対象者の履歴情報として記憶し、かつ、前記報知対象者が前記警告不要条件を充足していない場合には、前記報知対象者が前記警告不要条件を充足していない旨を前記履歴情報として記憶することを特徴とする請求項1~5の何れか一項に記載の監視システム。
【請求項7】
前記履歴情報を表示する表示部と、
前記履歴情報の報知の要求を受け付ける受付部と、をさらに備え、
前記制御部は、前記受付部を介して前記履歴情報の報知の要求を受け付けたとき、前記表示部に前記履歴情報を表示させることを特徴とする請求項6に記載の監視システム。
【請求項8】
所定場所を通過する通過人物を撮像し、当該通過人物が予め登録された報知対象者であれば報知可能な監視システムにおいて、
前記所定場所を通過する前記通過人物を撮像する撮像部と、
前記報知対象者の特徴、前記報知対象者の履歴情報、及び、警告による報知を行わない条件である警告不要条件を記憶する記憶部と、
前記撮像部により撮像された前記通過人物の特徴と前記記憶部に記憶された前記報知対象者の特徴とを照合して、前記通過人物が前記報知対象者であるか否かを認証する認証部と、
前記通過人物が前記報知対象者であることの報知を制御する制御部と、
前記履歴情報を表示する表示部と、
前記履歴情報の報知の要求を受け付ける受付部と、を備え、
前記所定場所は、前記報知対象者の施設への出入りが確認できる場所であり、
前記制御部は、前記認証部により前記通過人物が前記報知対象者であると認証された場合において、前記警告不要条件を充足している場合には警告による報知を行わないように制御し、
前記制御部は、前記受付部を介して前記履歴情報の報知の要求を受け付けたとき、前記表示部に前記履歴情報を表示させ、かつ
、外出して戻っていない状態の前記報知対象者の前記履歴情報を前記表示部に表示させ、
前記記憶部は、前記認証部により前記通過人物が前記報知対象者であると認証された場合において、前記警告不要条件を充足している場合には、前記報知対象者が前記警告不要条件を充足している旨を前記履歴情報として記憶し、かつ、前記報知対象者が前記警告不要条件を充足していない場合には、前記報知対象者が前記警告不要条件を充足していない旨を前記履歴情報として記憶することを特徴とする監視システム。
【請求項9】
前記記憶部は、前記報知対象者に付き添って外出することが許可されている付添者の特徴を記憶しており、
前記警告不要条件は、前記撮像部により撮像された複数の前記通過人物が、前記報知対象者及び前記付添者であると前記認証部により認証されることであることを特徴とする請求項1~8の何れか一項に記載の監視システム。
【請求項10】
前記記憶部は、前記報知対象者と前記付添者とを紐付けて記憶していることを特徴とする請求項9に記載の監視システム。
【請求項11】
所定場所を通過する通過人物を撮像し、当該通過人物が予め登録された報知対象者であれば報知可能な監視システムにおいて、
前記所定場所を通過する前記通過人物を撮像する撮像部と、
前記報知対象者の特徴、前記報知対象者に付き添って外出することが許可されている付添者の特徴、及び、警告による報知を行わない条件である警告不要条件を記憶する記憶部と、
前記撮像部により撮像された前記通過人物の特徴と前記記憶部に記憶された前記報知対象者の特徴とを照合して、前記通過人物が前記報知対象者であるか否かを認証する認証部と、
前記通過人物が前記報知対象者であることの報知を制御する制御部と、
前記付添者に対して所定の情報を通知する通知部と、を備え、
前記記憶部には、前記警告不要条件として、前記撮像部により撮像された複数の前記通過人物が、前記認証部により前記報知対象者及び前記付添者であると認証されることが記憶されており、
前記制御部は
、前記認証部により複数の前記通過人物が前記報知対象者及び前記付添者である
と認証された場合には、警告による報知を行わないように制御し、かつ、前記通知部を介して、前記所定の情報を前記付添者に通知するように制御することを特徴とする監視システム。
【請求項12】
前記制御部は、前記撮像部により撮像された複数の前記通過人物に、外出することが許可されていない前記報知対象者であると前記認証部により認証された前記通過人物が含まれている場合、前記警告による報知を行うように制御することを特徴とする請求項9~11の何れか一項に記載の監視システム。
【請求項13】
前記報知対象者の施設への出入りが確認できる場所のうち、前記所定場所以外の場所を通過する前記通過人物を撮像する別の撮像部をさらに備え、
前記制御部は、前記別の撮像部により撮像された前記通過人物が、前記報知対象者であると前記認証部により認証されたとき、前記警告による報知を行なうように制御することを特徴とする請求項1~12の何れか一項に記載の監視システム。
【請求項14】
所定場所を通過する通過人物を撮像し、予め登録された報知対象者であれば報知可能な監視方法において、
前記所定場所を通過する前記通過人物を撮像する撮像ステップと、
前記報知対象者の特徴、及び、警告による報知を行わない条件である警告不要条件を記憶する記憶ステップと、
前記通過人物の特徴と前記報知対象者の特徴とを照合して、前記通過人物が前記報知対象者であるか否かを認証する認証ステップと、
前記通過人物が前記報知対象者であることの報知を制御する制御ステップと、を備え、
前記制御ステップは、前記認証ステップにより前記通過人物が前記報知対象者であると認証された場合において、前記警告不要条件を充足している場合には警告による報知を行わないように制御し、かつ、前記警告を行わなかった理由を報知するように制御することを特徴とする監視方法。
【請求項15】
所定場所を通過する通過人物を撮像し、予め登録された報知対象者であれば報知可能な形態を制御する処理をコンピュータに実行させるための監視プログラムにおいて、
前記所定場所を通過する前記通過人物の特徴を入力する入力処理と、
前記通過人物の特徴と前記報知対象者の特徴とを照合して、前記通過人物が前記報知対象者であるか否かを認証する認証処理と、
警告による報知を行わない条件である警告不要条件を充足するか否かを判定する判定処理と、
前記通過人物が前記報知対象者であることの報知を制御する制御処理と、を備え、
前記制御処理は、前記認証処理により前記通過人物が前記報知対象者であると認証された場合において、前記警告不要条件を充足している場合には警告による報知を実行しないように制御し、かつ、前記警告を行わなかった理由を報知するように制御することを特徴とする監視プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定場所を通過する通過人物を撮像し、通過人物が予め登録された人物であれば報知可能な監視システム、監視方法および監視プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、所定場所を通過する通過人物の顔画像等をカメラで撮像し、撮像された人物が予め登録された人物(報知対象者)であると認証されれば報知する監視システムが存在する。この監視システムは、セキュリティ、防犯、警備、万引き防止、顧客認識などを目的として用いられている。認証においては、通過人物の顔画像から人物の特徴を抽出し、抽出された人物の特徴と予め登録された報知対象者の特徴とを照合する。そして、監視システムは、抽出された人物の特徴が予め登録された報知対象者の特徴と整合するか否か(例えば類似度が所定値以上か否か)を認証する。報知対象者としては、例えば、店舗における万引犯や介護施設における徘徊者等の要注意人物が挙げられる。特徴が整合すると判断され報知対象者があると認証された場合、報知システムは、認証した報知対象者の特徴に係る情報等を特定し、特定された情報等を監視システムの監視者等に報知(警告、通知等)する。これにより、監視者等は、予め登録された報知対象者が所定場所を通過したことを確認できる。
【0003】
ここで、撮像された人物の特徴が予め登録された報知対象者の特徴と整合した場合に報知することが一般的ではあるが、これに限られない。例えば、特許文献1に記載の監視システムにおいては、施設の職員、単独で外出できる施設利用者及び施設利用者の家族等の外出許可者の特徴が予め登録されている。そして、登録されていない人物が報知対象者である。この監視システムは、所定場所(施設の出口にある顔認証エリア)を通過する通過人物をカメラで撮像し、この通過人物が外出許可者であると認証された場合には、警告(報知)を行わない。また、特許文献1には、外出許可者である施設の職員と報知対象者がほぼ同時に映った場合には、施設の職員が報知対象者を連れ添って外出を行うものと監視システムが判断して、警告を行わない実施形態も開示されている。特許文献1に記載の監視システムは、全ての者を警告の対象である報知対象者としつつ予め登録された外出許可者に限り例外的に警告しないことで、施設外に出る者を漏らさずチェックする技術である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の監視システムにおいては、外出許可者としての特徴が登録されていない人物については原則として全て警告していることから不要な警告が多くなることが想定される。例えば、施設利用者の家族や施設への出入業者等であってもカメラに映し出された場合には、予め登録されていない限り警告を発してしまう。一方、不要な警告を抑制するためには、施設利用者の家族や施設への出入業者等の特徴を全て登録しなければならず、この作業は煩に耐えない。
【0006】
そこで、不要な警告を抑制しつつ、外出を許可されていない人物については警告できる監視システム、監視方法および監視プログラムが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る監視システムの特徴構成は、所定場所を通過する通過人物を撮像し、当該通過人物が予め登録された報知対象者であれば報知可能な監視システムにおいて、前記所定場所を通過する前記通過人物を撮像する撮像部と、前記報知対象者の特徴、及び、警告による報知を行わない条件である警告不要条件を記憶する記憶部と、前記撮像部により撮像された前記通過人物の特徴と前記記憶部に記憶された前記報知対象者の特徴とを照合して、前記通過人物が前記報知対象者であるか否かを認証する認証部と、前記通過人物が前記報知対象者であることの報知を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記認証部により前記通過人物が前記報知対象者であると認証された場合において、前記警告不要条件を充足している場合には警告による報知を行わないように制御し、かつ、前記警告を行わなかった理由を報知するように制御する点にある。
【0008】
本発明に係る監視方法の特徴は、所定場所を通過する通過人物を撮像し、予め登録された報知対象者であれば報知可能な監視方法において、前記所定場所を通過する前記通過人物を撮像する撮像ステップと、前記報知対象者の特徴、及び、警告による報知を行わない条件である警告不要条件を記憶する記憶ステップと、前記通過人物の特徴と前記報知対象者の特徴とを照合して、前記通過人物が前記報知対象者であるか否かを認証する認証ステップと、前記通過人物が前記報知対象者であることの報知を制御する制御ステップと、を備え、前記制御ステップは、前記認証ステップにより前記通過人物が前記報知対象者であると認証された場合において、前記警告不要条件を充足している場合には警告による報知を行わないように制御し、かつ、前記警告を行わなかった理由を報知するように制御する点にある。
【0009】
本発明に係る監視プログラムの特徴構成は、所定場所を通過する通過人物を撮像し、予め登録された報知対象者であれば報知可能な形態を制御する処理をコンピュータに実行させるための監視プログラムにおいて、前記所定場所を通過する前記通過人物の特徴を入力する入力処理と、前記通過人物の特徴と前記報知対象者の特徴とを照合して、前記通過人物が前記報知対象者であるか否かを認証する認証処理と、警告による報知を行わない条件である警告不要条件を充足するか否かを判定する判定処理と、前記通過人物が前記報知対象者であることの報知を制御する制御処理と、を備え、前記制御処理は、前記認証処理により前記通過人物が前記報知対象者であると認証された場合において、前記警告不要条件を充足している場合には警告による報知を実行しないように制御し、かつ、前記警告を行わなかった理由を報知するように制御する点にある。
【0010】
本構成又は本方法では、報知対象者であると認証されれば報知可能であるので、報知対象者を漏れなく報知することができる。このとき、報知対象者であると認証された場合であっても、例えば、通過人物が外出を許可された者である等の警告不要条件を充足していれば、警告を実行しない。つまり、報知対象者であることを報知するとき、要注意人物のみを警告して、それ以外の者に対しては不要な警告をしない。その結果、報知対象者であれば常に警告が実行されることで監視者等が煩わしさを感じるといった不都合を防止できる。このように、不要な警告を抑制しつつ、外出を許可されていない人物については警告できる監視システム、監視方法および監視プログラムを提供できた。
また、本構成のように、警告不要条件を充足していれば警告を行わなかった理由を報知することにより、監視者等は、報知対象者がどういった人物なのかを容易に把握することができる。
【0011】
他の特徴構成は、前記制御部は、前記認証部により前記通過人物が前記報知対象者であると認証された場合において、前記警告不要条件を充足している場合には、前記警告と異なる態様で報知するように制御する点にある。
【0012】
本構成では、認証部により報知対象者であると認証された場合、警告不要条件を充足していれば警告と異なる態様で報知する。これにより、例えば、通過人物が徘徊者等の要注意人物である場合には、警告をして監視者等に注意を促し、通過人物が外出を許可された者である場合には、警告と異なる報知により外出した旨を監視者等に把握させるといった運用が可能となる。
【0015】
本発明に係る監視システムの特徴構成は、所定場所を通過する通過人物を撮像し、当該通過人物が予め登録された報知対象者であれば報知可能な監視システムにおいて、前記所定場所を通過する前記通過人物を撮像する撮像部と、前記報知対象者の特徴、及び、警告による報知を行わない条件である警告不要条件を記憶する記憶部と、前記撮像部により撮像された前記通過人物の特徴と前記記憶部に記憶された前記報知対象者の特徴とを照合して、前記通過人物が前記報知対象者であるか否かを認証する認証部と、前記通過人物が前記報知対象者であることの報知を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記認証部により前記通過人物が前記報知対象者であると認証された場合において、前記警告不要条件を充足している場合には警告による報知を行わないように制御し、前記警告不要条件が複数あり、前記制御部は、夫々の前記警告不要条件に応じて異なる態様で報知するように制御する点にある。
【0016】
本構成のように、例えば外出が許可された者や付添者がいる報知対象者等の警告不要条件が複数ある場合、夫々の警告不要条件に応じて報知態様を異ならせることで、監視者等は、警告を実行しなかった報知対象者の属性(外出許可者等)を容易に把握することができる。
【0017】
他の特徴構成は、前記記憶部は、前記認証部により前記通過人物が前記報知対象者であると認証された場合において、前記警告不要条件を充足している場合には、前記報知対象者が前記警告不要条件を充足している旨を前記報知対象者の履歴情報として記憶し、かつ、前記報知対象者が前記警告不要条件を充足していない場合には、前記報知対象者が前記警告不要条件を充足していない旨を前記履歴情報として記憶する点にある。
【0018】
本構成のように、記憶部は、前記報知対象者の履歴情報を記憶することにより、報知対象者の状況を監視者等が自由に閲覧できる。
【0019】
他の特徴構成は、前記履歴情報を表示する表示部と、前記履歴情報の報知の要求を受け付ける受付部と、をさらに備え、前記制御部は、前記受付部を介して前記履歴情報の報知の要求を受け付けたとき、前記表示部に前記履歴情報を表示させる点にある。
【0020】
本構成のように、監視者等の受付部の操作により履歴情報を表示するように構成すれば、監視者等が必要な時に必要な情報を得ることができるため、利便性が高い。
【0021】
本発明に係る監視システムの特徴構成は、所定場所を通過する通過人物を撮像し、当該通過人物が予め登録された報知対象者であれば報知可能な監視システムにおいて、前記所定場所を通過する前記通過人物を撮像する撮像部と、前記報知対象者の特徴、前記報知対象者の履歴情報、及び、警告による報知を行わない条件である警告不要条件を記憶する記憶部と、前記撮像部により撮像された前記通過人物の特徴と前記記憶部に記憶された前記報知対象者の特徴とを照合して、前記通過人物が前記報知対象者であるか否かを認証する認証部と、前記通過人物が前記報知対象者であることの報知を制御する制御部と、前記履歴情報を表示する表示部と、前記履歴情報の報知の要求を受け付ける受付部と、を備え、 前記所定場所は、前記報知対象者の施設への出入りが確認できる場所であり、前記制御部は、前記認証部により前記通過人物が前記報知対象者であると認証された場合において、前記警告不要条件を充足している場合には警告による報知を行わないように制御し、前記制御部は、前記受付部を介して前記履歴情報の報知の要求を受け付けたとき、前記表示部に前記履歴情報を表示させ、かつ、外出して戻っていない状態の前記報知対象者の前記履歴情報を前記表示部に表示させ、前記記憶部は、前記認証部により前記通過人物が前記報知対象者であると認証された場合において、前記警告不要条件を充足している場合には、前記報知対象者が前記警告不要条件を充足している旨を前記履歴情報として記憶し、かつ、前記報知対象者が前記警告不要条件を充足していない場合には、前記報知対象者が前記警告不要条件を充足していない旨を前記履歴情報として記憶する点にある。
【0022】
本構成のように、表示部により外出許可者が外出して戻っていない状態の履歴情報を表示すれば、監視者等は、戻っていない外出許可者を容易に把握することができる。
【0023】
本発明に係る監視システムの特徴構成は、所定場所を通過する通過人物を撮像し、当該通過人物が予め登録された報知対象者であれば報知可能な監視システムにおいて、前記所定場所を通過する前記通過人物を撮像する撮像部と、前記報知対象者の特徴、及び、警告による報知を行わない条件である警告不要条件を記憶する記憶部と、前記撮像部により撮像された前記通過人物の特徴と前記記憶部に記憶された前記報知対象者の特徴とを照合して、前記通過人物が前記報知対象者であるか否かを認証する認証部と、前記通過人物が前記報知対象者であることの報知を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記認証部により前記通過人物が前記報知対象者であると認証された場合において、前記警告不要条件を充足している場合には警告による報知を行わないように制御し、前記所定場所は、前記報知対象者の施設への出入りが確認できる場所であり、前記記憶部は、前記警告不要条件として前記報知対象者の外出許可期間を記憶している点にある。
【0024】
本構成のように、警告不要条件として外出許可者の外出許可期間とすれば、外出許可者が外出許可期間を守って外出していれば警告しないため、監視者等に誤解を与えることがない。
【0025】
他の特徴構成は、前記制御部は、前記施設を出た前記報知対象者が前記外出許可期間経過後であっても前記施設に戻っていないときに前記警告による報知を行うように制御する点にある。
【0026】
本構成では、外出許可者であっても外出許可期間経過後に施設に戻っていなければ警告する。このため、監視者等は、外出許可期間を超過した外出許可者を容易に把握することが可能となり、必要な手段を迅速に講じることができる。
【0027】
他の特徴構成は、前記記憶部は、前記報知対象者に付き添って外出することが許可されている付添者の特徴を記憶しており、前記警告不要条件は、前記撮像部により撮像された複数の前記通過人物が、前記報知対象者及び前記付添者であると前記認証部により認証されることである点にある。また、前記記憶部は、前記報知対象者と前記付添者とを紐付けて記憶していても良い。
【0028】
本構成では、付添者(例えば付添職員)が報知対象者に付き添って外出する場合において、警告をしない。その結果、不要な警告を抑制することができる。
【0029】
本発明に係る監視システムの特徴構成は、所定場所を通過する通過人物を撮像し、当該通過人物が予め登録された報知対象者であれば報知可能な監視システムにおいて、前記所定場所を通過する前記通過人物を撮像する撮像部と、前記報知対象者の特徴、前記報知対象者に付き添って外出することが許可されている付添者の特徴、及び、警告による報知を行わない条件である警告不要条件を記憶する記憶部と、前記撮像部により撮像された前記通過人物の特徴と前記記憶部に記憶された前記報知対象者の特徴とを照合して、前記通過人物が前記報知対象者であるか否かを認証する認証部と、前記通過人物が前記報知対象者であることの報知を制御する制御部と、前記付添者に対して所定の情報を通知する通知部と、を備え、前記記憶部には、前記警告不要条件として、前記撮像部により撮像された複数の前記通過人物が、前記認証部により前記報知対象者及び前記付添者であると認証されることが記憶されており、前記制御部は、前記認証部により複数の前記通過人物が前記報知対象者及び前記付添者であると認証された場合には、警告による報知を行わないように制御し、かつ、前記通知部を介して、前記所定の情報を前記付添者に通知するように制御する点にある。
【0030】
本構成のように、付添者(例えば付添職員)に対して、所定の情報(例えば付添職員が付き添う報知対象者の情報)を通知すれば、付添者が付き添う報知対象者についての情報を付添者自身に知らせることができる。その結果、付添者は、安心して報知対象者を連れ出すことができる。
【0031】
他の特徴構成は、前記制御部は、前記撮像部により撮像された複数の前記通過人物に、外出することが許可されていない前記報知対象者であると前記認証部により認証された前記通過人物が含まれている場合、前記警告による報知を行うように制御する点にある。
【0032】
本構成では、付添者が報知対象者に付き添って外出する場合であっても、外出を許可されていない報知対象者がほぼ同時に撮像部に映った場合などにおいて、警告をする。その結果、外出許可者と要注意人物とが一緒に外出する場合、警告をして監視者等に注意を促すことができる。
【0033】
他の特徴構成は、前記報知対象者の施設への出入りが確認できる場所のうち、前記所定場所以外の場所を通過する前記通過人物を撮像する別の撮像部をさらに備え、前記制御部は、前記別の撮像部により撮像された前記通過人物が、前記報知対象者であると前記認証部により認証されたとき、前記警告による報知を行なうように制御する点にある。
【0034】
本構成では、外出許可者が使用できる出口以外の場所(例えば職員専用口)から外出しようとする場合には警告する。その結果、不正に病院から抜け出す報知対象者を確実に把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【
図1】報知対象者が外出するときの監視システムを示す概念図である。
【
図2】報知対象者が付添者と共に外出するときの監視システムを示す概念図である。
【
図5】履歴情報を表示部に表示させた一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下に、本発明に係る監視システム、監視方法および監視プログラムの実施形態について、図面に基づいて説明する。本実施形態では、監視システムの一例として、施設としての病院で用いられる監視システムXとして説明する。ただし、以下の実施形態に限定されることなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。
【0037】
図1~
図2に示すように、本実施形態における監視システムXは、病院における所定の出入口(所定場所の一例)を通過する通過人物を複数(本実施形態では4つ)のカメラW(撮像部の一例)で撮像し、通過人物が含まれる動画データが管理用サーバーSに送信され、監視者等(操作者)が管理用サーバーSに表示された情報に基づいて報知対象者Pを確認できるものである。ここで、
図1の例では、病院の出入口が1箇所で共有されており、複数のカメラWは、出口側に設置され施設内を撮像する1つ(Camera1)、出口側に設置され施設外を撮像する1つ(Camera2)、入口側に設置され施設内を撮像する1つ(Camera3)、入口側に設置され施設外を撮像する1つ(Camera4)の合計4つ設置されている。また、通過人物とは、病院の出入口を通過する人物全てであり、入院患者、外来患者、病院職員、出入業者、患者の家族等が含まれている。本実施形態における報知対象者Pとは、予め登録された登録顔データ(報知対象者の特徴の一例)に対応する入院患者のことである。
【0038】
監視システムXは、通過人物の顔画像(通過人物の特徴の一例)及び顔の特徴量(通過人物の特徴の一例)が登録顔データと整合している場合、この通過人物を報知対象者Pとして認証する。ここで、「登録顔データ」とは、予め報知対象者Pとして登録された顔画像及び顔の特徴量である。ここで、「特徴量」とは、顔の輪郭、色合い及び表面形状等の特徴情報を含むデータのことである。
【0039】
本実施形態における監視システムXは、報知対象者Pであると認証された場合、通過人物が報知対象者Pであることを報知可能である。このとき、警告不要条件を充足していない場合に限り警告による報知を行う。一方、報知対象者Pであると認証された場合であっても、警告不要条件を充足している場合には警告による報知を行わない。以下、本実施形態に係る監視システムXの詳細について説明する。
【0040】
図3に示すように、監視システムXは、カメラWと管理用サーバーSと報知装置Aと携帯端末K(通知部の一例)とを備えている。管理用サーバーSは、カメラW及び報知装置Aに対して有線又は無線で構成されるネットワークを介して通信接続されており、携帯端末Kに対して無線LAN又はインターネット回線で通信接続されている。
【0041】
通過人物を撮像するカメラWは、CCDやCMOS等の撮像素子を内蔵した可視光カメラである。カメラWは、病院の出入口等に所定の画角で設置されており、通過人物を撮像して動画データを取得する。この動画データには、撮影日時及び撮影したカメラWの属性情報(ID等)も含まれている。
【0042】
報知装置Aは、管理用サーバーSが配置された監視室等に設けられたスピーカーAaと報知ランプAbとを有している(
図1~
図2も参照)。報知装置Aは、後述する制御部8の報知制御部81により作動が制御される。
【0043】
携帯端末Kは、病院職員が携帯するスマートフォンやタブレット等で構成されている(
図2も参照)。携帯端末Kは、後述する制御部8の通知制御部83により作動が制御される。
【0044】
図3に示すように、管理用サーバーSは、CPUやメモリを中核とするコンピュータで構成されており、通信部1と受付部2と表示部3と記憶部4と制御部8とを備えている。
【0045】
通信部1は、カメラWが撮像した通過人物が含まれる動画データを有線LAN又は無線LAN等で構成されるネットワークを介して受信するためのインターフェースである。また、通信部1は有線LAN又は無線LAN等で構成されるネットワークを介して報知装置Aに指示情報を送信するためのインターフェースである。さらに、通信部1は、携帯端末Kとの間で各種信号を無線LAN又はインターネット回線により送受信するWebインターフェースである。
【0046】
受付部2は、マウス、キーボード、タッチパネル等で構成されており、表示部3に表示された画面に対する監視者等の操作を受け付ける。例えば、マウス操作によりポインタを表示画面の所定位置に移動させ、マウスをその位置でクリックすることで所定の操作が実行される。
【0047】
表示部3は、後述する制御部8の表示制御部82により作動が制御される。表示部3は、コンピュータのディスプレイで構成されており、動画データをリアルタイムに表示し、併せて、カメラWで撮像された通過人物が報知対象者Pである場合にその報知対象者Pの顔画像を示すサムネイルを表示する。サムネイルとは、顔画像を一覧表示するために公知の圧縮方式で符号化圧縮された圧縮画像のことである。このサムネイルには、カメラWの属性情報や撮影日時等が紐づけられている。
【0048】
表示部3の一例としては、
図4に示すように、画面左上側の枠内(ライブビューアー)に複数のカメラWで撮像された動画データをリアルタイムに表示するものが挙げられる。また、表示部3は、画面右上側の枠内(アラートモニター/報知モニター)に動画データから検出された通過人物が記憶部4に既に登録済みであると認証された場合に、その通過人物の情報(顔画像及び動画データ)、報知理由、カメラWのID及び撮像日時等を一覧表示する。さらに、表示部3は、画面右中ほどの枠内(アプリケーションの起動)に、報知対象者Pの履歴情報の一覧表示アプリケーション(
図5参照)と報知対象者Pの登録顔データの登録アプリケーションとを含む各種アプリケーションのアイコン一覧を表示している。ここで、報知対象者Pの履歴情報には、報知対象者Pの顔画像、離院時刻(外出時刻の一例)及び帰院時刻(帰着時刻の一例)等を含んでいる。なお、外出時刻とは、施設を出発した時刻であり、帰着時刻とは、施設に戻った時刻のことである。
【0049】
記憶部4はRAMやHDDといったハードウェアで構成されており、登録顔データと、カメラWの属性情報や撮像日時が紐づけられた、動画データ,顔画像及び顔の特徴量と、各種プログラム等とが記憶されている。登録顔データには、報知対象者Pの登録顔データに加えて、付添者H(病院職員である外出看護職員)の登録顔データ(付添者の特徴の一例)が含まれている。記憶部4は、短期保存モードとして、全動画データを短期間(例えば2週間)分保存しており、さらに長期保存モードとして、通過人物が撮像されていないデータを除いた動画データを長期間(例えば2ヶ月から2週間を減じた期間)分保存している。この記憶部4に記憶される動画データは、公知の圧縮形式で符号化圧縮されたものであっても良い。
【0050】
また、記憶部4には、警告による報知を行わない警告不要条件と報知対象者Pの履歴情報とが記憶されている。警告不要条件には、警告による報知を行わない報知対象者Pの属性(外出許可者等)と報知対象者Pに付随する各種条件(外出許可期間,外出回数等)と撮像時の環境(付添者Hと共に映る場合の間隔等)とが含まれている。報知対象者Pの履歴情報には、報知対象者Pの顔画像と外出した報知対象者Pの離院時刻(病院を出発した時刻)及び帰院時刻(病院に戻った時刻)と報知対象者Pの属性(外出許可者等)とが含まれている。この警告不要条件及び報知対象者Pの履歴情報については、詳細を後述する。
【0051】
制御部8は、検出部84と認証部85と登録部86と報知制御部81と表示制御部82と通知制御部83とを有している。これらの機能部は、記憶部4からメモリに一時的に読み出されたプログラムに基づき、CPU等の制御回路によって実行される。
【0052】
検出部84は、動画データに含まれる通過人物の顔領域を検出する処理を実行する。例えば、動画データに含まれる複数の静止画データを順次メモリ上に展開し、通過人物の顔領域に相当するテンプレートを用いたテンプレートマッチング等を行うことで、顔領域を検出する。このとき、複数の静止画データが連続しており、この連続する複数の静止画データに同一人物が含まれている場合には、連続する1つの区間として特定される。また、動画データ上の通過人物が途中で消え、再度動画データに映っている場合には、原則として別々の区間として特定されるが、所定時間内(例えば1秒以内)であれば1つの区間として特定しても良い。
【0053】
認証部85は、動画データ上に登録顔データに対応する通過人物が映っているか否かを判定する処理を実行する。認証部85は、検出部84で検出された顔領域から顔の特徴量を抽出し、当該顔の特徴量と登録顔データに含まれる登録された顔の特徴量とを照合し、類似度に基づいて通過人物を認証する。例えば、動画データから抽出された顔の特徴量と、テンプレートとしての登録顔データに含まれる登録された顔の特徴量とを比較するテンプレートマッチング等により照合を行い、類似度が所定値(例えば80%)以上の場合に、当該登録顔データに対応する通過人物であると認証する。
【0054】
登録部86は、
図4に示す表示部3の画面右中ほどの枠内(アプリケーションの起動)の登録アプリケーションが選択された場合、通過人物の特徴を、登録顔データ(報知対象者の特徴)として登録するための登録処理を実行する。ここで、登録処理に用いられる通過人物の特徴とは、カメラWで撮像された通過人物の顔画像及び顔の特徴量や、予め取得された入院患者の顔画像及び顔の特徴量である。この登録処理にあたって、入院患者の属性(外出許可者や外出不許可者等)や外出許可期間も登録される。外出許可期間とは、報知対象者Pが外出することのできる開始日時と終了日時との間の期間のことである。
【0055】
制御部8の基本的な報知制御形態について説明する。制御部8は、カメラWで撮像された通過人物が報知対象者Pであることの報知を制御する。この制御部8は、認証部85により通過人物が報知対象者Pであると認証された場合において、警告不要条件を充足している場合には警告による報知を行わず、警告と異なる態様で報知するように制御する。一方、制御部8は、認証部85により通過人物が報知対象者Pであると認証された場合において、警告不要条件を充足していない場合には警告による報知を実行するように制御する。ここで、「警告」とは、報知の一態様であるが、警告不要条件を充足しない報知対象者Pが外出したときに、人間が直感的に緊急事態であると把握できる報知態様のことである。「警告と異なる態様」とは、警告とは異なる報知の態様であり、報知対象者Pが外出したことを監視者等が認識できる程度の報知態様のことである。「警告不要条件」とは、警告による報知を行わない条件であり、報知対象者Pに対応付けられた外出許可期間を守って報知対象者Pが外出した場合や報知対象者Pに対応付けられていない付添者Hが報知対象者Pを共連れする場合が含まれる。なお、記憶部4に報知対象者Pと紐付けられた付添者Hを記憶させ、「警告不要条件」として、報知対象者Pに対応付けられている付添者Hが報知対象者Pを共連れする場合を含ませても良い。
【0056】
本実施形態では、下記の警告不要条件(1)~(3)を例として規定する。
(1)報知対象者Pとしての入院患者が外出を許可された者(以下、「外出許可者」と言う)であり、外出許可期間の離院時刻以降に病院の出入口から外出した場合(適正離院、
図1の例、
図4の許可者通知に該当する報知対象者P2)
(2)外出許可者であり、外出許可期間の帰院時刻以前に病院の出入口を通過して戻った場合(適正帰院、
図5の報知対象者P1)
(3)報知対象者P1としての入院患者が、所定の条件下で、報知対象者P1と付き添って外出することが許可されている付添者H(病院職員である外出看護職員)と共に外出する場合(共連れ外出、
図2の例、
図4の職員付通知)
ここで、所定の条件下とは、「所定の時間間隔又は距離間隔で報知対象者P及び付添者HがカメラWで撮像された場合」や「同一の画像に報知対象者P及び付添者HがカメラWに映っている場合」等が挙げられる。
【0057】
このように、警告不要条件(1)~(3)が複数あるため、制御部8は、夫々の警告不要条件に応じて異なる態様で報知するように制御することが好ましい。制御部8は、警告不要条件(1)~(2)の場合は、表示部3による報知に留め、警告不要条件(3)の場合は、表示部3による報知に加えて、付添者Hの携帯端末Kに所定の情報を通知するように制御しても良い(
図6参照)。また、制御部8は、外出許可者であっても、警告不要条件(1)を充足する報知対象者P2と警告不要条件(3)を充足する報知対象者P1との場合で、異なる報知態様(例えば表示色を異ならせる)としている(
図4参照)。このように、夫々の警告不要条件に応じて報知態様を異ならせることで、監視者等は、報知対象者Pの属性(付添者Hがいる外出許可者、外出許可者等)を容易に把握することができる。
【0058】
その他の警告不要条件としては、外出許可者であり、1カ月の外出許可回数以内で病院の出入口から外出した場合や1カ月の外出許可時間以内で病院の出入口から外出した場合等も例示されるが、理解を容易にするために警告不要条件(1)~(3)を用いて以降説明する。
【0059】
これらの警告不要条件を充足していない例として、下記の警告ケース(4)~(8)が想定される。
(4)警告不要条件(1)を充足しない場合として、報知対象者Pとしての入院患者が外出を許可されていない者(徘徊者等の要注意人物、以下「要注意人物」と言う)であり、該要注意人物が病院の出入口から外出した場合
(5)警告不要条件(1)を充足しない場合として、報知対象者Pとしての入院患者が、病院の出入口以外の場所(例えば、職員用出入口)から外出した場合(病院の出入口以外の出入口に設置された別のカメラ(不図示、別の撮像部の一例)に報知対象者Pが映っている場合)
(6)警告不要条件(2)を充足しない場合として、外出許可者が帰院時刻を経過後であっても病院に戻っていない場合
(7)警告不要条件(2)を充足しない場合として、外出許可者が病院の出入口以外の場所(例えば、職員用出入口)を通過して戻った場合
(8)警告不要条件(3)を充足しない場合として、外出許可者であるが、所定の条件下で、要注意人物がカメラWに共に映っている場合
ここで、所定の条件下とは、「所定の時間間隔又は距離間隔で外出許可者及び要注意人物がカメラWで撮像された場合」や「同一の画像に外出許可者及び要注意人物がカメラWに映っている場合」等が挙げられる。つまり、警告不要条件(3)と同様に、所定の条件下とは、「所定の時間間隔又は距離間隔で特定の複数の通過人物がカメラWで撮像された場合」や「同一の画像に特定の複数の通過人物がカメラWに映っている場合」等のことである。
【0060】
このように、制御部8は、報知対象者Pであると認証されれば報知を実行するので、報知対象者Pを漏れなく報知することができる。このとき、報知対象者Pであると認証された場合であっても、例えば、通過人物が外出許可者である等の警告不要条件を充足していれば、警告を実行しない。つまり、報知対象者Pであることを報知するとき、要注意人物のみを警告して、それ以外の者に対しては不要な警告をしない。その結果、報知対象者Pであれば常に警告が実行されることで監視者等が煩わしさを感じるといった不都合を防止できる。
【0061】
また、認証部85により報知対象者Pであると認証された場合、警告不要条件を充足していれば警告と異なる態様で報知する。これにより、例えば、通過人物が要注意人物である場合には、警告をして監視者等に注意を促し、通過人物が外出許可者である場合には、報知によりその外出時間等を監視者等に把握させるといった運用が可能となる。夫々の警告不要条件に応じて報知態様を異ならせることで、監視者等は、報知対象者Pの属性(付添者Hがいる報知対象者P、外出許可者等)を容易に把握することができる。
【0062】
また、警告不要条件(1)~(2)として外出許可者の外出許可期間を含めれば、外出許可者が外出許可期間を守って外出していれば警告しないため、監視者等に誤解を与えることがない。
【0063】
また、警告不要条件(3)として報知対象者Pが付添者H(例えば付添職員)と共連れで外出を許可されている場合、この報知対象者Pと付添者Hがほぼ同時にカメラWに映った場合などにおいて、警告をしない。その結果、不要な警告を抑制することができる。
【0064】
報知制御部81は、認証部85の認証結果に基づき、報知装置Aを作動させるための指示情報を生成し、この指示情報を通信部1を介して報知装置Aに送信する。指示情報としては、「警告による報知」、「警告とは異なる態様での報知」がある。「警告」の一例として、報知ランプAbを赤点灯させて、監視者等に対して要注意人物が外出しようとしていることを知らせる。「警告とは異なる態様での報知」の一例として、報知ランプAbを通常色である例えば黄点灯に維持することにより、監視者等に外出許可者であり問題のないことを確認させる。
【0065】
表示制御部82は、認証部85の認証結果に基づき、表示部3に対する表示制御を実行する。表示制御部82は、通信部1を介してカメラWから受信した動画データを、表示部3にリアルタイムに表示させる(
図4に示す表示部3の画面左上側「ライブビューアー」参照)。このとき、検出部84で検出された顔領域を枠で囲む等により強調表示しても良い。本実施形態では、複数のカメラWから受信した複数の動画データを、カメラWの属性情報と共に表示部3の同一画面上(
図4に示す表示部3の画面左上側「ライブビューアー」参照)に表示させている。これにより、監視者等は、複数のカメラWから取得した複数の動画データをまとめて閲覧することができる。
【0066】
表示制御部82は、認証部85で登録顔データに対応する通過人物であると認証された報知対象者Pの顔画像を、当該通過人物が映っている動画データや登録データに含まれる登録顔画像と共に、表示部3に表示させる(
図4に示す表示部3の画面右上側「アラートモニター/報知モニター」参照)。また、表示制御部82は、各種設定が可能なアプリケーションのアイコンを一列に一覧表示して、表示部3に表示させる(
図4に示す表示部3の画面右中ほど「アプリケーションの起動」参照)。
【0067】
特に、表示制御部82は、
図4に示す表示部3の画面右上側「アラートモニター/報知モニター」において、警告を行わなかった理由の表示(職員付通知、許可者通知等)、警告を強調する表示(例えばオレンジ色で着色する等)及び報知不要条件を充足する報知対象者Pにおける異なる表示(例えば職員付報知は青色、許可者通知は水色に着色する等)を制御し、表示部3に実行させる。表示制御部82は、警告を行わなかった理由として、警告不要条件(3)に該当する「職員付通知」や警告不要条件(1)に該当する「許可者通知」というように、監視者等が即座に理解できる内容を表示部3に表示させるように制御する。このように、警告不要条件を充足しているときに、警告を行わなかった理由を報知することにより、監視者等は、通過人物がどういった人物なのかを容易に把握することができる。また、表示部3は、警告すべき報知対象者PがカメラWに映った時点で、「外出を許可されていない患者が外出します」というように、
図4に示す表示部3の画面下側に強調表示しても良い。これにより、警告すべき報知対象者PがカメラWに映った時点で、警告の強調表示を行えば、監視者等は、要注意人物を外出させないように即座に抑止行動に移行することができる。
【0068】
また、表示制御部82は、
図4に示す表示部3の画面右中ほど「アプリケーションの起動」において、報知対象者Pの履歴情報の一覧表示アプリケーションのアイコンが受付部2を介してクリックされた場合(履歴情報の報知の要求を受け付けた場合)、
図5の「離院/帰院リスト」画面に移行するように表示部3を制御する。この「離院/帰院リスト」画面には、画面表示させるカメラW,期間,登録区分等の選択が可能となっている。登録区分の「許可者」とは外出許可者のことであり、「職員付」とは付添者Hと共に外出した報知対象者Pであり、「特定者」とは外出許可者であるが警告不要条件を充足しない報知対象者Pであり、「警戒者」とは外出を許可されていない報知対象者Pである。
【0069】
同図では、2018年の12月27日8時~20時に病院を外出(離院)した報知対象者P全員の履歴情報を一覧表示している。報知対象者P2は、警告不要条件(1)を充足する外出許可者であるが、離院時刻しか履歴情報として表示されておらず、帰院時刻が表示されていない。つまり、警告不要条件(2)を充足しない外出許可者であり、顔画像を赤枠で囲んで強調表示して警告による報知がされている。一方、報知対象者P1は、警告不要条件(3)を充足する外出許可者であり、離院時刻と帰院時刻の両方が履歴情報として表示されている。つまり、警告不要条件(2)を充足しているため、顔画像を通常の表示としている。このように、外出中の外出許可者であっても、外出許可期間外の報知対象者P2と外出許可期間内の報知対象者P1とで、報知態様を異ならせている。また、外出許可者であっても、警告不要条件(1)の場合と警告不要条件(3)の場合とで、異なる報知態様(例えば表示色を異ならせる)としている。
【0070】
通知制御部83は、認証部85の認証結果に基づき、携帯端末Kに所定の情報を通知するように制御する。通知制御部83は、警告不要条件(3)を充足している報知対象者Pに付き添う付添者Hに対して、付添者Hが所持している携帯端末Kを介して付添者Hに所定の情報を通知するように制御する(
図6参照)。所定の情報とは、警告不要条件(3)を充足している報知対象者Pである旨、その報知対象者Pの属性情報(顔画像、名前等)や外出許可期間等である。このように、付添者Hに対して、所定の情報を通知すれば、付添者Hが付き添う報知対象者Pについての情報を付添者H自身に知らせることができる。その結果、付添者Hは、安心して報知対象者Pを連れ出すことができる。また、付添者Hが付き添って連れ出す対象となる報知対象者Pを確認できるため、付添者Hが連れ出す対象でない別の報知対象者Pが外出してしまうといった事象を防止することができる。
【0071】
続いて、
図7~
図8を用いて、監視システムXの制御方法を説明する。
図7には、監視システムXにおける基本的な報知制御フローが示されており、
図8には、警告不要条件(1)~(3)に基づく具体的な報知制御フローが示されている。
【0072】
図7に示すように、予め、記憶部4に報知対象者Pの登録顔データと警告による報知を行わない警告不要条件とを記憶させておく(#40、監視方法の記憶ステップの一例)。報知対象者Pは入院患者であり、警告不要条件は、報知対象者Pに関連付けられた外出許可期間(上述の警告不要条件(1)~(2))や共連れ外出条件(上述の警告不要条件(3))である。そして、所定場所を通過する通過人物をカメラWで撮像し(監視方法の撮像ステップの一例)、管理用サーバーSは、撮像された通過人物に対応する動画データをカメラWから取得する(#41)。次いで、管理用サーバーSの検出部84は、動画データに含まれる通過人物の顔領域を検出する(#42)。
【0073】
次いで、認証部85は、検出部84で検出された顔領域から通過人物の特徴として顔の特徴量を抽出し(監視プログラムの入力処理の一例)、当該顔の特徴量と登録顔データに含まれる登録された顔の特徴量とを照合し、類似度に基づいて人物を認証する(#43、監視方法の認証ステップの一例、監視プログラムの認証処理の一例)。そして、認証部85は、通過人物の特徴と登録顔データとの類似度が所定値(例えば80%)以上の場合に、通過人物が報知対象者Pであると認証する(#44Yes)。一方、認証部85は、通過人物の特徴と登録顔データとの類似度が所定値未満の場合は、通過人物が報知対象者Pでないと認証し(#44Nо)、制御部8は報知制御を実行せずに終了する。
【0074】
次いで、通過人物が報知対象者Pであると認証された場合(#44Yes)、制御部8は報知対象者Pであることの報知を制御する(監視方法の制御ステップの一例、監視プログラムの制御処理の一例)。制御部8は、認証部85により通過人物が報知対象者Pであると認証された場合において、警告不要条件を充足しているか否かを判定する(#45、監視プログラムの判定処理の一例)。
【0075】
#45の判定の結果、警告不要条件を充足している場合(#45Yes)、制御部8は、警告による報知を実行しないように制御し、警告と異なる態様で報知する(#46)。具体的には、表示制御部82は、
図4に示す表示部3の画面右上側「アラートモニター/報知モニター」において、警告を行わなかった理由表示(職員付通知、許可者通知等)及び報知不要条件を充足する報知対象者P1,P2に該当する各列に対して異なる表示(例えば職員付報知は青色、許可者通知は水色に着色する等)を実行する。
【0076】
#45の判定の結果、警告不要条件を充足していない場合(#45Nо)、制御部8は、警告による報知を実行するように制御する(#47)。具体的には、表示制御部82は、
図4に示す表示部3に示す表示部3の画面右上側「アラートモニター/報知モニター」において、報知対象者P3に該当する一列に対して警告の強調表示(例えば赤色で着色する等)を実行すると共に、報知制御部81は、報知ランプAbを赤点灯させたりスピーカーAaから警告音を鳴らしたりして、監視者等に対して報知するように警告制御する。
【0077】
次に、
図8を用いて、上述した警告不要条件(1)~(3)に基づく具体的な報知制御方法について説明する。
【0078】
警告不要条件があり(#49Yes)、報知対象者Pが付添者Hと共にカメラWにほぼ同時に映っている場合(警告不要条件(3)を充足する場合)(#50Yes)、表示制御部82は、
図4に示す表示部3の画面右上側「アラートモニター/報知モニター」において、報知対象者P1の顔画像を、報知対象者P1が映っている動画データや登録データに含まれる登録顔画像と共に表示させる(#56)。このとき、表示制御部82は、警告を行わなかった理由表示として、付添者Hが共連れする報知対象者P1であるとして、「職員付通知」を表示させる。そして、通知制御部83は、警告不要条件(3)を充足している報知対象者P1に付き添う付添者Hに対して、付添者Hが所持している携帯端末Kを介して付添者Hに所定の情報を通知するように制御する(#57、
図6参照)。
【0079】
警告不要条件があり(#49Yes)、報知対象者Pが付添者Hと共にカメラWにほぼ同時に映っていない場合(#50Nо)、報知対象者Pが外出許可者であるか否かを判定する(#51)。#51の判定の結果、報知対象者Pが外出許可者でない場合(#51Nо)、制御部8は警告による報知を実行する(#55)。一方、#51の判定の結果、報知対象者Pが外出許可者である場合(#51Yes)、報知対象者Pが外出許可期間中に外出したか否かを判定する(#52)。#52の判定の結果、報知対象者Pが外出許可期間外に外出した場合(#52Nо)、制御部8は警告による報知を実行する(#55)。一方、#52の判定の結果、報知対象者Pが外出許可期間中に外出した場合(#52Yes、報知不要条件(1)を充足する場合)、制御部8は、要注意人物が、カメラWにほぼ同時に映っているか否かを判定する(#53)。
【0080】
#53の判定の結果、要注意人物がカメラWにほぼ同時に映っている場合(#53Nо)、制御部8は、外出許可者が要注意人物と一緒に外出する可能性が高いとして、警告による報知を実行する(#55)。一方、#53の判定の結果、要注意人物がカメラWにほぼ同時に映っていない場合(#53Yes)、表示制御部82は、
図4に示す表示部3の画面右上側「アラートモニター/報知モニター」において、外出許可者である報知対象者P2の顔画像を、報知対象者P2が映っている動画データや登録データに含まれる登録顔画像と共に表示させる(#54)。このとき、表示制御部82は、警告を行わなかった理由表示として、外出許可者である報知対象者P2であるとして、「許可者通知」を表示させる。
【0081】
#54や#57の処理が実行された後、制御部8は、報知対象者Pが帰院時刻(帰着時刻)以前に戻った否か(警告不要条件(2)を充足するか否か)を判定する(#58)。#58の判定の結果、報知対象者Pが帰院時刻を過ぎても戻っていない状態である場合、表示制御部82は、表示部3を介して警告による報知を行うように制御する(#59)。一例として、監視者等が
図4に示す表示部3の画面右中ほど「アプリケーションの起動」において、報知対象者Pの履歴情報の一覧表示アプリケーションのアイコンをクリックした場合、表示制御部82は、
図5の「離院/帰院リスト」において、警告不要条件(2)を充足しない報知対象者P2の顔画像を赤枠で囲んで強調表示させる。その際、表示部3の画面下側において、警告不要条件(2)を充足しない報知対象者P2がいることを、「外出した患者が帰院時刻を過ぎても戻っていません」というように、強調表示しても良い。他の一例として、
図4に示す表示部3の画面下側において、同様の表示があってもよい。
【0082】
警告不要条件がない場合(#51No)、管理者は管理用サーバーSの表示部3を介して、警告不要条件を設定する(#60)。また、警告不要条件がある場合でも、管理者は管理用サーバーSの表示部3を介して、警告不要条件を変更することができる。このように、警告不要条件を自由に設定することで、報知対象者Pであることを報知するとき、要注意人物のみを警告して、それ以外の者に対しては不要な警告をしないことができる。その結果、報知対象者Pであれば常に警告が実行されることで監視者等が煩わしさを感じるといった不都合を防止できる。
【0083】
[その他の実施形態]
(1)施設における所定場所は、病院の出入口に限定されず、VIPの出入口、介護施設の出入口、マンションの共同利用施設の出入口、機密性のある部屋の出入口、その他の施設の出入口であっても良い。また、所定場所は、施設の内部又は外部において通過人物を確認できる場所であれば特に限定されない。
(2)病院の出入口に設けられるカメラWは、4つに限定されず、病院を出入りする通過人物を撮像できる個数であれば1つでも4つ以外の複数であっても良い。また、病院の出入口は、出口と入口を別のドアで構成しても良いし、出口と入口に夫々1つのカメラW又は3つ以上のカメラWを設けても良い。
(3)人物の特徴としては、顔の特徴量だけでなく、人物の姿(シルエット)、服の色・柄、眼鏡等の人物が有する属性のうち少なくとも1つを含むものであっても良い。
(4)報知装置Aは、管理用サーバーSにも内蔵されていても良いし、出入口付近に設けられていても良い。また、表示部3は管理用サーバーSではなく、職員が携帯する携帯端末(タブレット等)にあっても良い。
(5)上述した監視システムXの報知形態として、報知装置A、表示部3及び携帯端末Kを用いた例を示したが、何れか1つのみであっても良いし、何れか2つを組み合わせても良い。また、報知形態として、出入口のドアを施錠,開錠する形態であっても良い。
(6)管理用サーバーSに警告不要条件を管理者等が手動で入力しても良いし、他の装置の警告不要条件が管理用サーバーSに自動転送しても良い。
(7)外出した外出許可者が帰院時刻までに戻った場合、この外出許可者の履歴情報を消去しても良い。
(8)付添者Hに対する通知形態として、携帯端末Kを用いた例を示したが、出入口付近に設けられた報知装置Aを用いて通知しても良く、特に限定されない。
【産業上の利用可能性】
【0084】
本発明は、所定場所を通過する通過人物を撮像し、通過人物が予め登録された人物であれば報知する監視システム、監視方法および監視プログラムに利用可能である。
【符号の説明】
【0085】
2 :受付部
3 :表示部
4 :記憶部
6 :認証部
8 :制御部
K :携帯端末(通知部)
P :報知対象者
P1 :報知対象者
P2 :報知対象者
W :カメラ(撮像部)
X :監視システム