IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社KELKの特許一覧

<>
  • 特許-熱電発電装置 図1
  • 特許-熱電発電装置 図2
  • 特許-熱電発電装置 図3
  • 特許-熱電発電装置 図4
  • 特許-熱電発電装置 図5
  • 特許-熱電発電装置 図6
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-07
(45)【発行日】2023-12-15
(54)【発明の名称】熱電発電装置
(51)【国際特許分類】
   H02N 11/00 20060101AFI20231208BHJP
【FI】
H02N11/00 A
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2019181598
(22)【出願日】2019-10-01
(65)【公開番号】P2021058048
(43)【公開日】2021-04-08
【審査請求日】2022-09-16
(73)【特許権者】
【識別番号】590000835
【氏名又は名称】株式会社KELK
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】柴田 勲
【審査官】服部 俊樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-190053(JP,A)
【文献】特開2019-089423(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02N 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱電発電モジュールと、
前記熱電発電モジュールから発生した電荷を蓄電する蓄電部と、
前記蓄電部からの放電によって駆動する送受信部への放電と放電停止とを切り替える切替部と、
前記蓄電部からの放電が完了する前に、前記蓄電部からの放電停止を判定する判定部と、
前記送受信部による送受信を制御する送受信制御部と、
を備え、
前記送受信制御部は、データの送受信が完了したことを検出可能であり、
前記判定部は、前記送受信制御部による前記送受信部を介した前記データの送受信が完了した場合、放電停止を判定する、
熱電発電装置。
【請求項2】
前記データは、前記蓄電部からの放電によって駆動するセンサの検出データである、
請求項1に記載の熱電発電装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱電発電装置に関する。
【背景技術】
【0002】
熱電素子を利用した熱電発電装置から負荷に電力を供給する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の技術は、熱電発電装置から最大電力を取り出しながら、大電力を要求する負荷に安定した電力を供給する。そこで、特許文献1に記載の技術では、負荷抵抗を考慮して、コンデンサの放電サイクルを、コンデンサの充電電圧が熱電発電器の発生電圧の1/2になるようにスイッチを間欠的に切り替える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2007-159310号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
熱電発電装置は、制御部の動作状態に関わらず蓄電部からの放電を行う。このため、制御部の動作完了後も放電が継続され、電力を浪費するおそれがある。
【0005】
本発明の態様は、動作頻度を向上することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の態様に従えば、熱電発電モジュールと、前記熱電発電モジュールから発生した電荷を蓄電する蓄電部と、前記蓄電部からの放電によって駆動する送受信部への放電と放電停止とを切り替える切替部と、前記蓄電部からの放電停止を判定する判定部と、を備え、前記判定部は、前記蓄電部からの放電が完了する前に、放電停止を判定する、熱電発電装置が提供される。
【発明の効果】
【0007】
本発明の態様によれば、動作頻度を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、第1実施形態に係る熱電発電装置を示すブロック図である。
図2図2は、第1実施形態に係る熱電発電装置を示す断面図である。
図3図3は、従来の熱電発電装置と、第1実施形態に係る熱電発電装置の動作頻度を説明する図である。
図4図4は、第1実施形態に係る熱電発電装置のマイクロコンピュータにおける処理の一例を示すフローチャートである。
図5図5は、第2実施形態に係る熱電発電装置のマイクロコンピュータにおける処理の一例を示すフローチャートである。
図6図6は、第3実施形態に係る熱電発電装置のマイクロコンピュータにおける処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明に係る実施形態について図面を参照しながら説明するが、本発明はこれに限定されない。以下で説明する実施形態の構成要素は、適宜組み合わせることができる。また、一部の構成要素を用いない場合もある。
【0010】
[第1実施形態]
<熱電発電装置>
図1は、第1実施形態に係る熱電発電装置1を示すブロック図である。図2は、第1実施形態に係る熱電発電装置1を示す断面図である。熱電発電装置1は、例えば、建設機械または工場設備に配置された機器Mに設置される。機器Mは、例えば、モータまたはギヤを含む、稼動時に発熱する機器である。熱電発電装置1は、機器Mの温度を検出して、検出した温度を示す信号を無線電波で外部に送信する。機器Mは、熱電発電装置1の熱源として機能する。
【0011】
熱電発電装置1は、受熱板3と、放熱板4と、壁部5と、伝熱部材6と、熱電発電モジュール(発電部)7と、温度センサ8と、マイクロコンピュータ10と、蓄電部21と、昇圧部22と、切替部23と、送受信機(送受信部)20と、電圧計測回路30と、基板31とを備える。蓄電部21の具体例として、キャパシタ、二次電池がある。図1において、太い白矢印は、充電時の電流の流れを示し、太い黒矢印は、放電時の電流の流れを示す。
【0012】
受熱板3は、機器Mに設置される。受熱板3は、板状の部材である。受熱板3は、例えばアルミニウムまたは銅を含む金属材料によって形成される。受熱板3は、機器Mからの熱を受けとる。受熱板3の熱は、伝熱部材6を介して、熱電発電モジュール7に伝導される。
【0013】
放熱板4は、Z軸方向において、受熱板3と向かい合い、離間して設置される。放熱板4は、板状の部材である。放熱板4は、例えばアルミニウムまたは銅を含む金属材料によって形成される。放熱板4は、熱電発電モジュール7からの熱を受けとる。放熱板4の熱は、熱電発電装置1の周囲の大気空間に放熱される。
【0014】
壁部5は、Z軸方向視において角筒形状である。壁部5は、受熱板3と放熱板4との周りを囲んで設置される。壁部5と受熱板3と放熱板4とによって、内部に空間を有する箱形状が形成される。壁部5は、断熱性及び電波透過性を有する合成樹脂材料によって形成される。
【0015】
受熱板3の周縁部と壁部5の-Z側の端部との連結部にはシール部材51が設置される。放熱板4の周縁部と壁部5の+Z側の端部との連結部にはシール部材52が設置される。シール部材51及びシール部材52は、例えばOリングを含む。シール部材51及びシール部材52によって、熱電発電装置1が密閉される。これにより、熱電発電装置1の内部への異物の侵入が規制される。
【0016】
伝熱部材6は、受熱板3から+Z側へ向かって立設されている。伝熱部材6は、受熱板3と熱電発電モジュール7とを接続する。伝熱部材6は、受熱板3の熱を熱電発電モジュール7に伝導する。伝熱部材6は、例えばアルミニウムまたは銅を含む金属材料によって形成される。伝熱部材6は、Z軸方向に長い柱形状である。
【0017】
熱電発電モジュール7は、ゼーベック効果を利用して電力を発生する。熱電発電モジュール7は、放熱板4に設置される。熱電発電モジュール7の-Z側の端面71が熱源によって加熱されると、熱電発電モジュール7の-Z側の端面71と+Z側の端面72との間に温度差が発生する。端面71と端面72との間に発生する温度差によって、熱電発電モジュール7は電力を発生する。熱電発電モジュール7は、受熱板3に設置されてもよい。
【0018】
温度センサ8は、受熱板3と放熱板4にそれぞれ設置される。受熱板3に設置した温度センサ8は、機器Mから受熱した受熱板3の温度を検出する。放熱板4に設置した温度センサ8は、放熱板4の温度を検出する。温度センサ8は、熱電発電モジュール7が発生する電力によって駆動する。温度センサ8は、蓄電部21からの放電によって駆動する。
【0019】
蓄電部21は、熱電発電モジュール7から発生した電荷を蓄電する。蓄電部21は、蓄えられた電力が所定電圧VCを超えると、温度センサ8、マイクロコンピュータ10、及び送受信機20を駆動する。
【0020】
昇圧部22は、入力された電力を昇圧して出力する。より詳しくは、昇圧部22は、蓄電部21の充電時は、熱電発電モジュール7において発生された電力を昇圧して、蓄電部21へ出力する。蓄電部21からの放電時は、蓄電部21から放電された電力をマイクロコンピュータ10へ出力する。本実施形態では、昇圧部22は電気回路上、熱電発電モジュール7と蓄電部21との間に配置される。
【0021】
切替部23は、蓄電部21からの放電によって駆動する温度センサ8、マイクロコンピュータ10、及び送受信機20への放電と放電停止とを切り替える。本実施形態では、切替部23は電気回路上、昇圧部22と蓄電部21との間で、蓄電部21とマイクロコンピュータ10との間に配置される。
【0022】
送受信機20は、温度センサ8の検出データに基づく送信信号を無線で送信する。送受信機20は、熱電発電モジュール7が発生する電力によって駆動する。送受信機20は、蓄電部21からの放電によって駆動する。より詳しくは、送受信機20は、蓄電部21に蓄えられた電力が所定電圧VCを超えるごとに、検出データに基づく送信信号を管理コンピュータに送信する。送受信機20は、基板31に設置される。
【0023】
送受信機20は、マイクロコンピュータ10の送受信制御部12の制御によって、温度センサ8の検出データに基づく送信信号を図示しない管理コンピュータに送信する。
【0024】
電圧計測回路30は、蓄電部21の電圧を計測する回路である。電圧計測回路30が計測した電圧は、マイクロコンピュータ10へ出力される。
【0025】
基板31は、制御基板を含む。基板31は、受熱板3と放熱板4との間に設置される。基板31は、支持部材31Bを介して放熱板4に接続される。
【0026】
<マイクロコンピュータ>
図1に戻って、マイクロコンピュータ10は、熱電発電装置1を制御する。マイクロコンピュータ10は、熱電発電モジュール7が発生する電力によって駆動する。マイクロコンピュータ10は、蓄電部21からの放電によって駆動する。より詳しくは、マイクロコンピュータ10は、蓄電部21に蓄えられた電力が所定電圧VCを超えるごとに、駆動される。マイクロコンピュータ10は、センサデータ取得部11と、送受信制御部12と、判定部15とを有する。マイクロコンピュータ10は、基板31に設置される。
【0027】
センサデータ取得部11は、温度センサ8の検出データを取得する。センサデータ取得部11によって取得された温度センサ8の検出データは、送受信制御部12によって送受信機20を介して管理コンピュータに送信される。
【0028】
送受信制御部12は、送受信機20による管理コンピュータへのデータの送受信を制御する。送受信制御部12は、管理コンピュータへのデータの送受信が完了したことを検出可能である。
【0029】
判定部15は、蓄電部21からの放電停止を判定する。判定部15は、蓄電部21からの放電が完了する前に、放電停止を判定する。本実施形態では、判定部15は、送受信制御部12による送受信機20を介した送信が完了した場合、放電停止を判定する。より詳しくは、判定部15は、センサデータ取得部11によって取得された温度センサ8の検出データを、送受信制御部12によって送受信機20を介して管理コンピュータに送信する処理(以下、「送信処理」という。)が完了した場合、放電停止と判定する。
【0030】
図3は、従来の熱電発電装置と、第1実施形態に係る熱電発電装置1の動作頻度を説明する図である。本実施形態では、蓄電部21が所定電圧VCまで充電されると、蓄電部21からマイクロコンピュータ10への放電が開始される。マイクロコンピュータ10は、蓄電部21から供給された電力によって駆動されて、さらに、温度センサ8と送受信機20が駆動される。蓄電部21は、放電することにより電圧が所定電圧VCから降下する。マイクロコンピュータ10において、送信処理が完了したときの蓄電部21の電圧をVE(>0)とする。
【0031】
<熱電発電装置の動作>
このように構成された熱電発電装置1の動作の一例について説明する。機器Mの駆動時、機器Mは発熱する。機器Mの熱は、受熱板3及び伝熱部材6を介して熱電発電モジュール7に伝導される。熱を受けとった熱電発電モジュール7は、端面71と端面72との間に発生する温度差によって発電する。熱電発電モジュール7が発生する電力によって、蓄電部21が充電される。蓄電部21に蓄えられた電力が所定電圧VCを超えるごとに、蓄電部21が放電して、温度センサ8、マイクロコンピュータ10、及び送受信機20が駆動する。
【0032】
<マイクロコンピュータの処理>
次に、図4を用いて、マイクロコンピュータ10の処理の一例について説明する。図4は、第1実施形態に係る熱電発電装置1のマイクロコンピュータ10における処理の一例を示すフローチャートである。蓄電部21から電力が供給されると、マイクロコンピュータ10が駆動する。マイクロコンピュータ10では、センサデータ取得部11によって取得された温度センサ8の検出データを、送受信制御部12によって送受信機20を介して管理コンピュータに送信する処理が実行される。また、マイクロコンピュータ10では、図4に示すフローチャートの処理が実行される。
【0033】
マイクロコンピュータ10は、判定部15によって、センサデータ取得部11が取得した温度センサ8の検出データを、送受信制御部12が送受信機20を介して管理コンピュータに送信する処理を完了したか否かを判定する(ステップS101)。判定部15によって、送信処理が完了したと判定する場合(ステップS101でYes)、ステップS102へ進む。判定部15によって、送信処理が完了したと判定しない場合(ステップS101でNo)、ステップS101の処理を再度実行する。
【0034】
送信処理が完了したと判定する場合(ステップS101でYes)、マイクロコンピュータ10は、切替部23によって、蓄電部21からの放電を停止させる(ステップS102)。マイクロコンピュータ10は、処理を終了する。
【0035】
ステップS102において、蓄電部21からの放電が停止すると、蓄電部21への充電が開始される。そして、蓄電部21に蓄えられた電力が所定電圧VCを超えると、蓄電部21が放電して、図4に示すフローチャートの処理が実行される。
【0036】
<効果>
以上説明したように、本実施形態では、蓄電部21からの放電が完了する前に、蓄電部21からの放電停止を判定する。本実施形態では、センサデータ取得部11が取得した温度センサ8の検出データを、送受信制御部12が送受信機20を介して管理コンピュータに送信する処理が完了したことを判定した場合、蓄電部21からの放電停止を判定する。本実施形態では、蓄電部21からの放電が停止されたときの蓄電部21の電圧VEがゼロになっていないので、蓄電部21を所定電圧VCまで蓄電するのに要する時間が短くなる。本実施形態によれば、検出データの送信間隔を短くすることができる。このように、本実施形態は、送信処理の送信頻度である動作頻度を向上することができる。
【0037】
本実施形態では、蓄電部21からの放電が完了する前に、蓄電部21からの放電停止を判定する。これにより、本実施形態は、蓄電部21の蓄電容量が1回の送信処理に要する蓄電容量より大きい場合でも、蓄電部21を所定電圧VCまで蓄電するのに要する時間を短くすることができる。本実施形態によれば、動作頻度を向上することができる。
【0038】
これに対して、従来の熱電発電装置は、図3に示すように、マイクロコンピュータの動作状態に関わらず、蓄電部の電圧がゼロになるまで、蓄電部から放電を行う。このため、マイクロコンピュータの動作完了後も蓄電部からの放電が継続され、電力を浪費していた。この場合の放電時間をTBとする。放電時間TBは、本実施形態の放電時間TAに比べて時間Δt1長い。また、蓄電部の充電時は電圧ゼロから所定電圧VCまで充電するため、充電時間が長くなる。これらにより、図3において、従来の熱電発電装置と本実施形態の熱電発電装置1とでは、2回目の送信処理を行う時間の差がΔt2生じる。
【0039】
[第2実施形態]
図5は、第2実施形態に係る熱電発電装置1のマイクロコンピュータ10における処理の一例を示すフローチャートである。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成要素については同一の符号を付し、その説明を簡略又は省略する。第2実施形態は、マイクロコンピュータ10の判定部15における処理が、第1実施形態と異なる。マイクロコンピュータ10が1回の送信処理を行うために要する電力は一定である。
【0040】
判定部15は、電圧計測回路30が計測した蓄電部21の電圧に基づいて、蓄電部21の電圧が電圧閾値以下である場合、放電停止と判定する。
【0041】
電圧閾値は、マイクロコンピュータ10が1回の送信処理を行うために要する電力を示す値である。電圧閾値は、マイクロコンピュータ10において、送信処理が完了したときの蓄電部21の電圧VEと同程度で、電圧VE以下の値である。
【0042】
<マイクロコンピュータの処理>
次に、図5を用いて、マイクロコンピュータ10の処理の一例について説明する。ステップS112は、図4に示すフローチャートのステップS102と同様の処理を行う。
【0043】
マイクロコンピュータ10は、判定部15によって、電圧計測回路30が計測した蓄電部21の電圧が電圧閾値以下になるまで放電したか否か、言い換えると、蓄電部21の電圧が電圧閾値以下であるか否かを判定する(ステップS111)。判定部15によって、蓄電部21の電圧が電圧閾値以下であると判定する場合(ステップS111でYes)、ステップS112へ進む。判定部15によって、蓄電部21の電圧が電圧閾値以下であると判定しない場合(ステップS111でNo)、ステップS111の処理を再度実行する。
【0044】
<効果>
以上説明したように、本実施形態では、蓄電部21の電圧が、電圧VE以下の値である電圧閾値以下である場合、蓄電部21からの放電停止を判定する。本実施形態によれば、動作頻度を向上することができる。
【0045】
[第3実施形態]
図6は、第3実施形態に係る熱電発電装置1のマイクロコンピュータ10における処理の一例を示すフローチャートである。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成要素については同一の符号を付し、その説明を簡略又は省略する。第3実施形態は、マイクロコンピュータ10の判定部15における処理が、第1実施形態と異なる。マイクロコンピュータ10が1回の送信処理を行うために要する時間は一定である。
【0046】
判定部15は、蓄電部21が放電を開始してから経過した放電時間が時間閾値以上である場合、放電停止と判定する。なお、放電時間はマイクロコンピュータ10に内蔵された時計が計測する。
【0047】
時間閾値は、マイクロコンピュータ10が1回の送信処理を行うために要する時間を示す値である。時間閾値は、マイクロコンピュータ10において、送信処理が完了するまでの時間TAと同程度で、時間TA以上の値である。
【0048】
<マイクロコンピュータの処理>
次に、図6を用いて、マイクロコンピュータ10の処理の一例について説明する。ステップS122は、図4に示すフローチャートのステップS102と同様の処理を行う。
【0049】
マイクロコンピュータ10は、判定部15によって、蓄電部21が放電を開始してから経過した放電時間が時間閾値以上であるか否かを判定する(ステップS121)。判定部15によって、蓄電部21が放電を開始してから経過した放電時間が時間閾値以上であると判定する場合(ステップS121でYes)、ステップS122へ進む。判定部15によって、蓄電部21が放電を開始してから経過した放電時間が時間閾値以上であると判定しない場合(ステップS121でNo)、ステップS121の処理を再度実行する。
【0050】
<効果>
以上説明したように、本実施形態では、蓄電部21が放電を開始してから経過した放電時間が時間閾値以上である場合、蓄電部21からの放電停止を判定する。本実施形態によれば、動作頻度を向上することができる。
【0051】
<変形例>
上記では、温度センサ8の検出データに基づく送信信号を図示しない管理コンピュータに送信する例を示したが、温度センサ8以外にも振動センサ、光センサ、臭気センサへ適用することができる。
【符号の説明】
【0052】
1……熱電発電装置、3…受熱板、4…放熱板、5…壁部、6…伝熱部材、7…熱電発電モジュール、8…温度センサ、10…マイクロコンピュータ、11…センサデータ取得部、12…送受信制御部、15…判定部、21…蓄電部、22…昇圧部、23…切替部、20…送受信機(送受信部)、30…電圧計測回路、31…基板、31B…支持部材、51…シール部材、52…シール部材、71…端面、72…端面、M…機器。
図1
図2
図3
図4
図5
図6