(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-07
(45)【発行日】2023-12-15
(54)【発明の名称】照明器具
(51)【国際特許分類】
F21S 8/02 20060101AFI20231208BHJP
F21V 19/00 20060101ALI20231208BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20231208BHJP
F21Y 115/15 20160101ALN20231208BHJP
F21Y 115/30 20160101ALN20231208BHJP
【FI】
F21S8/02 420
F21V19/00 510
F21Y115:10 300
F21Y115:10 500
F21Y115:15
F21Y115:30
(21)【出願番号】P 2019186837
(22)【出願日】2019-10-10
【審査請求日】2022-08-03
(73)【特許権者】
【識別番号】505455945
【氏名又は名称】コイズミ照明株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100168583
【氏名又は名称】前井 宏之
(72)【発明者】
【氏名】富田 拓未
(72)【発明者】
【氏名】山田 尚之
(72)【発明者】
【氏名】藤本 佳史
【審査官】下原 浩嗣
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-228099(JP,A)
【文献】特開2018-147668(JP,A)
【文献】特開2000-231826(JP,A)
【文献】特開2018-060698(JP,A)
【文献】特開2015-185385(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 8/02
F21V 19/00
F21Y 115/10
F21Y 115/15
F21Y 115/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
天壁よりも上側で着脱可能に固定されたベース部材と、
前記ベース部材に取り付けられる光源ユニットと
を備えた照明器具であって、
前記光源ユニットは、
光源が設置される光源設置部と、
前記光源設置部に設置され、前記光源ユニットを前記ベース部材に取り付ける取付部材と、
前記光源設置部のうち、前記光源設置部の中心線から離間した場所に配置されて前記光源に電力を供給する電源部と
を備え、
前記取付部材は、前記光源設置部の
うち、前記中心線から離間し
、前記中心線と前記電源部との間に位置する場所に配置される、
照明器具。
【請求項2】
前記取付部材は、前記光源設置部に対して回動可能に支持され、
前記電源部は、前記取付部材の回動軌跡から離間した場所に配置される、請求項
1に記載の
照明器具。
【請求項3】
前記ベース部材は、前記取付部材に係合される係合部材を含む、
請求項1又は2に記載の照明器具。
【請求項4】
前記係合部材は、前記光源設置部から光軸と直交する径方向に沿った方向に突出することなく、前記光源設置部と対向する、請求項3に記載の照明器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光源ユニット及び照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載の照明器具は、光源ユニットと、光源ユニットを支持する器具本体とを備える。器具本体は、吊りボルトにより天井躯体に取り付けられる。光源ユニットは、LEDモジュールと、取付部材と、カバーと、取付具とを備える。カバーは、LEDモジュールを覆うように取付部材に支持される。取付具は、取付部材に回動可能に取り付けられる。取付具が器具本体に引っ掛けられることで、光源ユニットが器具本体に取り付けられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載された光源ユニットでは、取付部材が、取付部材の中心を通る中心線上に配置される。また、器具本体が吊りボルトにより天井躯体に取り付けられる際、器具本体をバランス良く取り付けるために、通常は、器具本体の中心を通る中心線上に位置する箇所に吊りボルトが螺合される。この場合、吊りボルトが器具本体から取付部材の中心線に向かって突出した状態になる。これにより、器具本体に対する光源ユニットの取付作業が行われる際、取付部材の中心線上で取付具が回動されるので、取付具の回動動作に対して吊りボルトが干渉するおそれがあった。その結果、作業者は、吊りボルトの位置を現在の位置から変更しなければならないので、器具本体に対する光源ユニットの取付作業が煩雑となるおそれがあった。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、作業者がベース部材に対する光源ユニットの取付作業を容易に行うことができる光源ユニット及び照明器具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に開示する照明器具は、ベース部材と光源ユニットとを備える。前記ベース部材は天壁よりも上側で着脱可能に固定される。前記光源ユニットは、前記ベース部材に取り付けられる。前記光源ユニットは、光源設置部と、取付部材と、電源部とを備える。前記光源設置部には光源が設置される。前記取付部材は、前記光源設置部に設置され、前記光源ユニットを前記ベース部材に取り付ける。前記電源部は前記光源設置部のうち、前記光源設置部の中心線から離間した場所に配置されて前記光源に電力を供給する。前記取付部材は、前記光源設置部のうち、前記中心線から離間し、前記中心線と前記電源部との間に位置する場所に配置される。
【0007】
本願に開示する照明器具は、前記取付部材が、前記光源設置部に対して回動可能に支持されることが好ましい。前記電源部は、前記取付部材の回動軌跡から離間した場所に配置されることが好ましい。
【0008】
本願に開示する照明器具は、前記ベース部材が、前記取付部材に係合される係合部材を含むことが好ましい。
【0009】
本願に開示する照明器具は、前記係合部材が、前記光源設置部から光軸と直交する径方向に沿った方向に突出することなく、前記光源設置部と対向することが好ましい。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、光源ユニット及び照明器具を小型化できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の実施形態に係る照明器具の斜視図である。
【
図2】
図1のII-II線に沿った実施形態に係る照明器具の断面図である。
【
図3】実施形態に係る光源ユニットの斜視図である。
【
図4】係合部材に係合する取付部材を示す斜視図である。
【
図5】光源ユニットのベース部材への取付方法の前段を示す断面図である。
【
図6】光源ユニットのベース部材への取付方法の後段を示す断面図である。
【
図7】取付部材の設置場所の一例を示す平面図である。
【
図8】本発明の実施形態の変形例に係る照明器具の斜視図である。
【
図9】
図7のVIII-VIII線に沿った照明器具の断面図である。
【
図10】
図8に示す照明器具の更なる変形例に係る照明器具を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態1に係る照明器具1について説明する。図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。なお、本願明細書では、発明の理解を容易にするため、互いに直交するX方向、Y方向及びZ方向を参照して説明することがある。例えば、X方向及びY方向は水平方向に平行であり、Z方向は鉛直方向に平行である。ただし、X方向及びY方向は水平方向以外の方向に平行であってもよく、Z方向は鉛直方向以外の方向に平行であってもよい。
【0015】
まず、
図1を参照して照明器具1について説明する。
図1は実施形態に係る照明器具1の斜視図である。
図1では、斜め下から見たときの照明器具1が示される。照明器具1は、例えば、埋め込み型ベースライト、又は、天井直付け型ベースライトである。本実施形態において、照明器具1が埋め込み灯である場合を例に挙げて説明する。照明器具1が埋め込み灯である場合、照明器具1は、天井のような天壁に形成された埋込穴に挿入されて固定される。
【0016】
図1に示すように、照明器具1は、光源ユニット100と、ベース部材200とを備える。光源ユニット100は、ベース部材200に取り付けられる。本実施形態において、光源ユニット100と、ベース部材200との各々は、平面視において略矩形形状を有する。
【0017】
光源ユニット100は、光源モジュール110を備える。光源モジュール110は、光源111と基板112とを有する。光源111は、発光素子を有し、光を出射する。発光素子は、例えば、発光ダイオード(Light Emitting Diode:LED)である。光源111が有する発光素子は、1つであってもよく、複数であってもよい。あるいは、光源111が有する発光素子は、有機EL(Electro-Luminescence)素子又はレーザーダイオードを含んでもよい。光源111は、基板112の実装面に取り付けられている。基板112は、本実施形態において、略矩形形状を有する。光源111が複数の発光素子を有する場合、例えば、複数の発光素子は格子状に基板112の実装面に取り付けられる。
【0018】
光源モジュール110は、光源111が有する複数の発光素子を基板112の実装面上に載置して蛍光体で封止したCOB(Chip on Board)構造であってもよい。あるいは、光源モジュール110は、光源111と蛍光体とを一体化したユニットを基板112の実装面上に載置して基板112の導電体に電気的に接続したSMD(Surface Mount Device)構造であってもよい。
【0019】
光源111が出射した光は、光軸LAに向かって進行する。本実施形態において、光源111の光軸LAはZ方向に平行であり、光源モジュール110の中心を通る。基板112は、光軸LAに直交する径方向RDに沿って延びている。すなわち、基板112に沿った方向は、径方向RDに略平行である。
【0020】
次に、
図2を参照して、照明器具1について詳細に説明する。
図2は、
図1のII-II線に沿った断面図である。
図2に示すように、光源ユニット100は、光源設置部120と、取付部材130と、セード140と、電源部150と、装着部材160を備える。
【0021】
光源設置部120には、光源モジュール110が設置される。すなわち、光源設置部120には、光源111が設置される。光源設置部120は、本実施形態において、板形状を有する。光源設置部120の材料は、例えば、導体であり、光源モジュール110からの熱を放散する。なお、光源設置部120の材料は、絶縁体であってもよい。
【0022】
取付部材130は、光源設置部120のうち光源111が設置される側と反対の側に配置される。具体的には、取付部材130は、光源設置部120のうち光源111が設置される側と反対の側で、装着部材160によって光源設置部120に装着される。取付部材130は、例えばバネである。取付部材130は、光源ユニット100をベース部材200に取り付ける。
【0023】
取付部材130の基端部131及び先端部132は、光源設置部120に対向する。より具体的には、取付部材130の全体が光源設置部120に対向する。すなわち、取付部材130は、光源設置部120から径方向RDに沿った方向に突出しない。従って、取付部材130のうちの基端部131と先端部132との少なくとも1つが光源設置部120に対向しない場合、すなわち、径方向RDに沿った方向において、取付部材130が光源設置部120から突出する場合と比較して、光源ユニット100を小型化することができる。その結果、運搬又は保管時などに光源ユニット100を収容する梱包箱(例えば、ダンボール箱)を小さくすることができる。ひいては、トラックのような運搬車の1台当たりに積載可能な光源ユニット100の台数を増加させることによって光源ユニット100の輸送に要するコストを低減することができる。また、光源ユニット100の梱包に要するコストを低減することができる。具体的には、仮に、取付部材130が光源設置部120から突出する場合には、例えば、光源ユニット100の梱包材を小型化するために、取付部材130が光源設置部120から突出しない位置まで変形させて、取付部材130を紐のような固定具で固定する必要がある。一方、本実施形態では、変形させた取付部材130を固定するための固定具が不要であるため、部品点数、及び光源ユニット100の梱包作業の作業工数を削減できる。また、本実施形態では、光源ユニット100の運搬中に固定具で取付部材130を固定することが不要となり、長時間にわたって取付部材130を変形させる必要が無く、取付部材130が有する付勢力の低下を防止できる。
【0024】
本実施形態において、光源ユニット100は、一対の取付部材130(以下、第1取付部材130aと第2取付部材130bとを区別して説明する場合がある)を備える。第1取付部材130a及び第2取付部材130bは、異なる位置において、異なる方向を向いている。本実施形態において、第1取付部材130a及び第2取付部材130bは、互いに対向している。具体的には、第1取付部材130a及び第2取付部材130bは、互いに先端部132が対向している。第1取付部材130aは、光源設置部120の一方側に配置され、第2取付部材130bは、光源設置部120の他方側に配置されている。なお、光源ユニット100は、1個の取付部材130を備えていてもよい。
【0025】
また、光源ユニット100がベース部材200に取り付けられている状態では、取付部材130は、ベース部材200に収容されている。従って、照明器具1を小型化できる。その結果、照明器具1の取付箇所における取付スペースが小さくてもよく、さらに、埋込穴Thの縁に照明器具1が接触する可能性が低減するため照明器具1を埋込穴Thに容易に挿入できる。なお、仮に、取付部材130が光源設置部120から突出する場合には、取付部材130が埋込穴Thの縁に接触する可能性が増大する。
【0026】
電源部150は、光源設置部120のうち光源111が設置される側と反対の側に配置される。すなわち、電源部150は、光源設置部120のうち、取付部材130と同じ側に配置される。電源部150は、光源111に電力を供給する。その結果、光源111は、電源部150から供給される電力によって光を出射する。電源部150は、電源回路ユニットを含む。電源回路ユニットは、例えば、電源回路と点灯回路とを含む。電源回路は、商用電源からの交流電源電圧を直流電源電圧に変換して、直流電源電圧を点灯回路に供給する。そして、点灯回路は、直流電源電圧を光源111に供給する。電源回路ユニットは、マイコンのようなコントローラーを含んでいてもよい。マイコンは、例えば点灯回路を制御する。
【0027】
セード140は、光源設置部120に取り付けられている。セード140は、光源モジュール110を覆う。セード140の材料は、例えば絶縁体である。セード140は、透光性を有する。セード140は、例えば、乳白色又は透明色(有色透明又は無色透明)を有する。セード140には、光源111から出射された光が照射される。そして、セード140は、例えば、光源111が出射する光を拡散させて透過させる。
【0028】
本実施形態において、セード140は、平面視において、矩形形状を有する(
図1参照)。なお、セード140の形状は一例であり、平板形状又はドーム形状など他の形状を採用することができる。セード140は、例えば、導光体として機能する。また、セード140は、通過する光の方向を制御するレンズ機能を有してもよい。セード140は、光源モジュール110に埃などの異物が付着することを防止するカバーであってもよい。
【0029】
ベース部材200は、筐体210とリフレクター220と係合部材230とを含む。本実施形態において、照明器具1が組み立てられているときには、筐体210の内部に取付部材130が配置される。従って、照明器具1が組み立てられているときには、取付部材130は照明器具1の外表面から突出していない。その結果、照明器具1を小型化できる。
【0030】
筐体210は、一面が開口した箱形状を有する。また、筐体210は、断面視において、角ばった略U字形状を有する。筐体210の材料は、例えば、導体である。筐体210は、開口210h1を有する。光源ユニット100は、開口210h1に挿入されて、ベース部材200に取り付けられる。
【0031】
リフレクター220は、筐体210の縁を囲むように、筐体210に取り付けられている。照明器具1が天壁Waに取り付けられているときには、リフレクター220の外周部が天壁Waに当接する。本実施形態において、リフレクター220は、略角環形状を有する(
図1参照)。リフレクター220は、セード140を透過した光を下方に反射する。光源111から出射された光を効率的に反射するために、少なくともリフレクター220の外面は、反射加工されていることが好ましい。反射加工は、例えば、白色塗装、銀色塗装、又は、光沢のある金属メッキ加工を含む。
【0032】
係合部材230は、断面視略L字形状を有する。係合部材230は、筐体210の内面210aに取り付けられている。具体的には、係合部材230は、ビスのような結合具240によって、筐体210の内面210aに結合される。係合部材230は、取付部材130に係合される。具体的には、係合部材230が有する係合穴233(
図4参照)に取付部材130が挿入されて、係合部材230は取付部材130に係合される。取付部材130を係合部材230に係合させることによって、光源ユニット100がベース部材200に取り付けられる。その結果、照明器具1を組み立てることができる。
【0033】
係合部材230の材料は、例えば、金属である。係合部材230は、例えば、板金を折り曲げることによって形成される。係合部材230は、光源ユニット100を保持することができる剛性を有している。
【0034】
取付部材130は、取付部材130の基端部131から先端部132まで延びる腕部133を含む。すなわち、腕部133は、取付部材130の基端部131と先端部132とを連結させる。腕部133は、光源設置部120から離れる方向に向かって凸状に湾曲している。従って、取付部材130の腕部133を係合部材230の係合穴233を形成する縁に当接させつつ、腕部133をスムーズにスライドさせることができる。その結果、取付部材130をスムーズに係合部材230に係合させることができる。
【0035】
また、取付部材130は、取付部材130の先端部132が光源設置部120に向かう方向の付勢力を有する。すなわち、係合穴233に挿入された取付部材130の腕部133が、光源設置部120に向かう方向に係合穴233を付勢する。従って、取付部材130が光源設置部120に向かう方向の付勢力を有しない場合よりも、取付部材130と係合部材230とが安定して係合される。その結果、ベース部材200への光源ユニット100の取付状態の安定性を向上できる。また、地震等に起因する建物の揺れによって照明器具1に振動が加わる場合、取付部材130の付勢力に抗して、光源ユニット100がベース部材200から離れる方向にわずかに移動する可能性があるが、取付部材130の付勢力によって光源ユニット100がベース部材200に近づく方向に移動して、光源ユニット100が元の位置(
図2に示す位置)に復帰する。すなわち、光源ユニット100が下方へ移動する場合であっても、ユーザーが光源ユニット100を押し上げることなく、光源ユニット100は元の位置に復帰できる。ここで、取付部材130の付勢力のみで光源ユニット100が元の位置に復帰するためには、ベース部材200に取付部材130の形状、光源設置部120のうちの取付部材130の配置位置、取付部材130が有する付勢力、係合部材230の形状、及び/又は係合部材230の筐体210への取付位置が最適にされることが好ましい。
【0036】
ただし、取付部材130の付勢力のみで光源ユニット100を元の位置に復帰可能にするためには、係合部材230に対する取付部材130の腕部133の係合位置が所定範囲内に位置することが求められる場合がある。所定範囲は、例えば、基準位置P0から、第1限界位置P1までである。基準位置P0は、
図2に示すように光源ユニット100がベース部材200に取り付けられている状態において、腕部133における、係合部材230との係合位置である。第1限界位置P1は、腕部133のうちの取付部130の先端部132と基準位置P0との中央の位置である。なお、所定範囲は、基準位置P0から、第2限界位置P2までであることが好ましい。第2限界位置P2は、腕部133のうちの基準位置P0と先端部132との間であって、基準位置P0から3分の1の距離の位置である。
【0037】
さらに、取付部材130の先端部132は、光源設置部120に向かって屈曲している。従って、光源ユニット100をベース部材200に取り付ける取付け作業、及び光源ユニット100をベース部材200から取り外す取外し作業を効率良く実行できる。
【0038】
具体的には、取付け作業では、先端部132を係合部材230に係合させた状態にすることで、光源ユニット100がベース部材200に吊り下げられた状態にできる。そして、光源ユニット100を押し上げることで、光源ユニット100がベース部材200に取り付けられる。従って、光源ユニット100を支持する作業者と、先端部132を係合部材230に係合させる作業者とが不要となり、1人の作業者が安定して取付け作業を実行できる。
【0039】
また、取外し作業では、光源ユニット100をベース部材200から引き下げることで、先端部132が係合部材230に係合し、光源ユニット100がベース部材200に吊り下げられた状態にできる。そして、先端部132を係合部材230から取り外すことで、光源ユニット100をベース部材200から取り外すことができる。従って、光源ユニット100を支持する作業者と、先端部132を係合部材230から取り外す作業者とが不要となり、1人の作業者が安定して取外し作業を実行できる。
【0040】
本実施形態において、ベース部材200は、一対の係合部材230(以下、第1係合部材230aと第2係合部材230bとを区別して説明する場合がある)を備える。第1係合部材230aは、第1取付部材130aに係合される。また、第2係合部材230bは、第2取付部材130bに係合される。従って、1個の取付部材130と1個の係合部材230とを係合させて光源ユニット100をベース部材200に取り付ける場合よりも、安定して光源ユニット100をベース部材200に取り付けることができる。なお、ベース部材200は、1個の係合部材230を備えていてもよい。
【0041】
ここで、第1取付部材130aと第2取付部材130bとの少なくとも1つを係合部材230に係合させることによって、手で光源ユニット100を支えなくとも、取付部材130と係合部材230とを係合させつつ、ベース部材200と光源ユニット100との間にスペースを設けることができる。その結果、光源ユニット100をベース部材200から完全に取り外すことなく、光源ユニット100又はベース部材200に対して、配線作業、及びメンテナンスのような作業を行うことができる。配線作業とは、例えば、光源ユニット100をベース部材200に取り付けるときの配線接続作業のこと、又は光源ユニット100をベース部材200から取り外すときの配線離脱作業のことである。
【0042】
取付部材130の先端部132は、取付部材130の基端部131よりも光源111の光軸LAに近い位置に位置する。従って、光軸LAに対して係合部材230の外側から内側に向かって、取付部材130の先端部132を係合部材230の係合穴233に挿入できる。その結果、第1取付部材130aを第1係合部材230aに係合させた後に、光軸LAに近い位置で取付部材130を操作する必要がないため、第2取付部材130bを第2係合部材230bに係合させやすい。ひいては、照明器具1の組立作業の作業性が向上する。
【0043】
次に、
図3を参照して、光源設置部120に装着される取付部材130について説明する。
図3は、光源ユニット100を示す斜視図である。
図3では、斜め上から見たときの光源ユニット100が示される。
図3に示すように、第1取付部材130a及び第2取付部材130bは、例えば、一直線上に配置されている。
【0044】
取付部材130は、複数の腕部133を含む。具体的には、取付部材130は、第1腕部133aと、第1腕部133aに沿って延びる第2腕部133bとを含む。取付部材130の先端部132は、第1腕部133aと第2腕部133bとを連結する連結部135を含む。
【0045】
また、取付部材130の基端部131は、コイルバネを含む。具体的には、基端部131は、2つのコイルバネを含む。すなわち、本実施形態において、取付部材130は、2つのねじりコイルバネが連結部135によって接合されたダブルトーションバネである。従って、取付部材130が分離された2つのねじりコイルバネで構成されるよりも部品点数を削減できる。なお、取付部材130は、1つのねじりコイルバネによって構成されていてもよい。この場合、取付部材130は、1つのシングルトーションバネによって構成されていてもよい。また、取付部材130は、複数のねじりコイルバネによって構成されており、複数のねじりコイルバネの各々が接合されていなくてもよい。この場合、取付部材130は、接合されていない複数のシングルトーションバネによって構成されていてもよい。
【0046】
本実施形態において、光源ユニット100は、複数の装着部材160(以下、第1装着部材160aと第2装着部材160bとを区別して説明する場合がある)を備える。複数の装着部材160の各々は、光源設置部120に固着されている。装着部材160は、例えば、ビスのような結合具によって光源設置部120に固着される。複数の取付部材130は、それぞれ、装着部材160によって光源設置部120に装着されている。ここで、装着部材160は、光源設置部120と別部材であってもよいし、光源設置部120に一体成形されていてもよい。装着部材160が光源設置部120に一体成形される場合、例えば、装着部材160は、光源設置部120の一部を折り曲げることによって形成されてもよい。
【0047】
第1装着部材160aは、第1取付部材130aの基端部131の2つのコイルバネの各々の穴に内側から進入して、第1取付部材130aを光源設置部120に装着させる。第2装着部材160bは、第2取付部材130bの基端部131の2つのコイルバネのうちの一方のコイルバネの穴に外側から進入して、第2取付部材130bを光源設置部120に装着させる。
【0048】
次に、
図3及び
図4を参照して、取付部材130及び係合部材230について詳細に説明する。
図4は、係合部材230に係合する取付部材130を示す斜視図である。なお、
図4では、第1取付部材130a及び第1係合部材230aを例に挙げて説明する。
【0049】
図4に示すように、係合部材230は、係合部231と、取付部232と、係合穴233と、引掛部234とを含む。本実施形態において、係合部231と取付部232とは一体形成される。係合部231は、例えば、取付部232に対して略直角を形成する。
【0050】
係合部231には、係合穴233が形成されている。係合穴233は、少なくとも取付部材130の先端部132を挿入可能な大きさを有する。具体的には、係合穴233の横幅L3は、連結部135の幅L1よりも大きい。また、係合穴233の縦幅L4は、先端部132の屈曲部分の幅L2よりも大きい。係合穴233は、第1溝233a及び第2溝233bを含む。第1溝233aは、第1腕部133aが係合可能な大きさを有する。第2溝233bは、第2腕部133bが係合可能な大きさを有する。具体的には、第1溝233a及び第2溝233bの各々の幅は、第1腕部133a及び第2腕部133bの各々の直径よりも大きい。取付部材130が係合部材230に係合するとき、第1溝233aには第1腕部133aが係合し、第2溝233bには第2腕部133bが係合する。従って、照明器具1に衝撃等が加わって照明器具1が振動する場合であっても、腕部133が係合穴233から外れにくい。
【0051】
第1溝233aと第2溝233bとの間には、係合部材230の引掛部234が位置する。従って、照明器具1に衝撃等が加わって、取付部材130が下方に移動する場合であっても、取付部材130の連結部135が係合部材230の引掛部234に当接して引っ掛かり、腕部133が係合穴233からさらに外れにくい。ここで、第1溝233aと第2溝233bとの各々は、取付部材130の連結部135が係合部材230の引掛部234に引っ掛かることが可能な深さを有する。例えば、引掛部234の幅L5は、連結部135の幅L1よりも小さい、又は幅L1に等しいことが好ましい。
【0052】
次に、
図2、
図5及び
図6を参照して、光源ユニット100のベース部材200への取付方法について説明する。
図5は、光源ユニット100のベース部材200への取付方法の前段を示す断面図である。
図6は、光源ユニット100のベース部材200への取付方法の後段を示す断面図である。
【0053】
図5に示すように、光源ユニット100をベース部材200に取り付ける場合、まず、作業者は、ベース部材200を天壁Waのうちの光源111によって照射される空間と反対の側の空間、すなわち、天壁Waよりも上側に取り付ける。具体的には、作業者は、例えば、筐体210に形成された貫通孔210h2に、吊りボルトのような長尺の棒状部材301を挿入させる。棒状部材301の一端は、例えば、建造物の鉄筋、すなわち天壁Waよりも上側に固定されている。そして、貫通孔210h2を通過した棒状部材301の先端に、ワッシャ及び六角ナットのような螺合部材302が螺合される。ベース部材200の周縁が天壁Waに当接するまで螺合部材302が締め付けられることによって、ベース部材200が天壁Waよりも上側に取り付けられる。なお、ベース部材200を天壁Waよりも上側に取り付ける際に、作業者は、予め建造物に施工されている電源線をベース部材200が有する貫通孔(不図示)を貫通させて、電源線を筐体210の内面210aの側に引き出しておく。なお、本実施形態において、ベース部材200は、2つの棒状部材301によって天壁Waよりも上側に取り付けられている。ただし、ベース部材200は、1つの棒状部材301によって天壁Waよりも上側に取り付けられていてもよいし、3以上の棒状部材301によって天壁Waよりも上側に取り付けられていてもよい。
【0054】
次に、作業者は、第2取付部材130bを第2係合部材230bに係合させる。このとき、第2取付部材130bの屈曲した先端部132が係合穴233に係合し、連結部135が引掛部234に引っ掛かっている。次に、作業者は、筐体210の内面210aの側に引き出された電源線を、電源部150に接続された端子台(不図示)に接続する。
【0055】
次に、作業者は、光源ユニット100のうち、第1取付部材130aが装着されている側を第1移動方向D1へ移動させる。
【0056】
そして、
図6に示すように、作業者は、第1取付部材130aを第1係合部材230aに係合させる。このとき、第1取付部材130aの屈曲した先端部132が係合穴233に係合し、連結部135が引掛部234に引っ掛かっている。
【0057】
次に、作業者は、光源ユニット100を第2移動方向D2に移動させる。その結果、第1取付部材130a及び第2取付部材130bの各々の腕部133は、基端部131によって下方向に向かって付勢されつつ、第1取付部材130aの先端部132が第1係合部材230aにガイドされて第3移動方向D3へ移動し、第2取付部材130bの先端部132が第2係合部材230bにガイドされて第4移動方向D4へ移動する。その結果、
図2に示すように、光源ユニット100がベース部材200に取り付けられる。
【0058】
次に、
図7を参照して、取付部材130の設置場所の一例について説明する。
図7は、取付部材130の設置場所の一例を示す平面図である。
【0059】
図7に示すように、光源設置部120は、設置面126を含む。設置面126は、光源設置部120のうち取付部材130が設置される面である。本実施形態では、設置面126は、X軸及びY軸の各々に対して略平行であり、かつ、Z軸に対して略垂直な面である。
【0060】
本実施形態では、平面視において、設置面126は、略矩形状に形成される。平面視は、Z軸方向(設置面126に対して略垂直な方向)に沿った視線を示す。
【0061】
光源設置部120は、第1縁部121と、第2縁部122と、第3縁部123と、第4縁部124とをさらに含む。
【0062】
平面視において、第1縁部121~第4縁部124の各々は、光源設置部120の縁部(四辺)を形成する部分である。第1縁部121と第2縁部122とは、X軸方向に沿って対向する。第3縁部123と第4縁部124とはY軸方向に沿って対向する。
【0063】
設置面126上において、一対の取付部材130(第1取付部材130a及び第2取付部材130b)は、互いに間隔を空けて配置される。本実施形態では、一対の取付部材130は、X軸方向に沿って互いに間隔を空けて配置される。第1取付部材130aの基端部131が第1縁部121に配置され、第2取付部材130bの基端部131が第2縁部122に配置される。
【0064】
電源部150は、光源設置部120の中心線Aから離間した場所に配置される。すなわち、平面視において、電源部150は、光源設置部120の中心線Aから離間した場所に配置される。平面視において、電源部150には、光源設置部120の中心線Aが交差しない。平面視において、電源部150は、光源設置部120の中心線Aよりも第4縁部124側に位置する。電源部150は、第4縁部124に沿うように配置される。
【0065】
中心線Aは、平面視において、第1縁部121の中央部B1と、第2縁部122の中央部B2とを通る仮想線である。また、中心線Aは、平面視において、光源設置部120の中心(重心)Bを通る。本実施形態では、中心線Aは、X軸に対して平行である。
【0066】
設置面126は、第1設置面126aと、第2設置面126bとを含む。第1設置面126aは、設置面126のうち、中心線Aよりも第3縁部123側に位置する面である。第2設置面126bは、設置面126のうち、中心線Aよりも第4縁部124側に位置する面である。
【0067】
図5~
図7を参照して、貫通孔210h2の位置、及び取付部材130の位置についてさらに説明する。
【0068】
図5~
図7に示すように、ベース部材200において、貫通孔210h2は、ベース部材200の中心線(不図示)上に形成される。ベース部材200の中心線は、ベース部材200の中心(重心)を通る仮想線である。ベース部材200が天壁Waに取り付けられる際、棒状部材301がベース部材200の貫通孔210h2に挿通された状態で、棒状部材301に螺合部材302が螺合される。このとき、ベース部材200の中心線上の箇所(貫通孔210h2がある箇所)が固定されるので、ベース部材200を天壁Waにバランス良く取り付けることができる。
【0069】
棒状部材301と螺合部材302とによりベース部材200が天壁Waに取り付けられ、かつ、取付部材130により光源ユニット100がベース部材200に取り付けられた状態において、ベース部材200の中心線が、光源設置部120の中心線Aと対向している。その結果、平面視において、棒状部材301が、光源設置部120の中心線A上に位置する(
図7参照)。
【0070】
図7に示すように、取付部材130が、中心線Aから離間した場所に配置される。すなわち、平面視において、取付部材130が、中心線Aから離間した場所に配置される。本実施形態では、平面視において、取付部材130が、中心線Aに対してY軸方向に沿って離間している。平面視において、取付部材130には、中心線Aが交差しない。また、平面視において、取付部材130が中心線Aから離間することで、取付部材130が、中心線A上に位置する棒状部材301から離間する。これにより、ベース部材200に対する光源ユニット100の取付作業が行われる際(
図5及び
図6参照)、取付部材130に対して、棒状部材301が干渉することを抑制できる。その結果、作業者は、ベース部材200に対する光源ユニット100の取付作業を容易に行うことができる。
【0071】
図7に示すように、取付部材130の基端部131及び先端部132は、設置面126のうちの第2設置面126bに対向する。取付部材130は、中心線Aと電源部150との間に配置される。すなわち、平面視において、取付部材130は、中心線Aと電源部150との間に配置される。その結果、取付部材130の位置が中心線Aよりも電源部150側へずれている。
【0072】
本実施形態では、電源部150が中心線Aよりも第4縁部124側に位置するので、光源ユニット100の重量バランスが第4縁部124側に偏っている。しかし、取付部材130の位置が中心線Aよりも電源部150側へずれている。これにより、光源ユニット100の支持支点Eを中心線Aよりも電源部150側へずらして、光源ユニット100の重量バランスの偏りを改善できる。その結果、ベース部材200により光源ユニット100を安定的に支持できる。なお、光源ユニット100の支持支点Eは、取付部材130と光源設置部120との連結箇所(取付部材130の基端部131)を示す。
【0073】
図5、
図6、及び
図7を参照して、取付部材130の動作について詳細に説明する。
【0074】
図5、
図6、及び
図7に示すように、取付部材130は、光源設置部120に対して回動可能に支持される。具体的には、取付部材130の基端部131を構成するコイルバネの弾性力によって、取付部材130の先端部132が、基端部131を中心に回動する。
【0075】
取付部材130は、収納位置S1(
図5参照)と、取付位置S2(
図6参照)との間で回動する。
【0076】
取付部材130は、回動軌跡T(
図5参照)に沿って、収納位置S1と取付位置S2との間で回動する。本実施形態では、回動軌跡Tは、X軸及びZ軸に対して平行な平面上に位置する。
【0077】
収納位置S1(
図5参照)は、取付部材130の基端部131及び先端部132が光源設置部120と対向しているときの取付部材130の位置である。本実施形態では、取付部材130が収納位置S1に位置するとき、取付部材130は、光源設置部120の設置面126に略沿った姿勢になる。
【0078】
光源ユニット100がベース部材200に取り付けられておらず、取付部材130に係合部材230が係合していないとき、取付部材130に対して外力が作用しない。その結果、取付部材130は、基端部131を構成するコイルバネの復元力により、収納位置S1に位置する状態になる。取付部材130が収納位置S1に位置することで、取付部材130が光源設置部120からX軸方向及びY軸方向へ突出することを抑制できるので、光源ユニット100をコンパクトに構成できる。また、取付部材130が収納位置S1に位置することで、取付部材130が電源部150からZ軸方向へ突出することを抑制できるので、光源ユニット100をコンパクトに構成できる。
【0079】
取付位置S2(
図6参照)は、取付部材130の先端部132が収納位置S1と比べて光源設置部120から離間する側へ回動しているときの取付部材130の位置である。本実施形態では、取付部材130が取付位置S2に位置するとき、取付部材130は、取付部材130の設置面126に対して略垂直に立ち上がった姿勢になる。
【0080】
図6に示すように、光源ユニット100がベース部材200に取り付けられており、取付部材130に係合部材230が係合しているとき、取付部材130に対して外力(光源ユニット100の自重)が作用する。その結果、基端部131を構成するコイルバネが弾性変形することで、取付部材130が取付位置S2に位置する状態になる。
【0081】
電源部150は、取付部材130の回動軌跡T(
図5参照)からY軸方向に沿って離間した場所に配置される。その結果、光源ユニット100をベース部材200に取り付ける作業が行われる際に、取付部材130が回動軌跡Tに沿って回動されても、取付部材130に電源部150が干渉することを抑制できる。
【0082】
本実施形態では、回動軌跡TをX軸及びZ軸に対して平行な平面上に配置することで、取付部材130がX軸及びZ軸に対して平行な平面上で回動する。これに対し、電源部150が回動軌跡Tに対してY軸方向に沿って離間した場所(
図5の図面奥側)に位置する。その結果、取付部材130の回動動作に電源部150が干渉することを抑制できる。
【0083】
なお、照明器具1においては、電源部150が取付部材130の回動軌跡Tから離間した場所に配置される構成(離間構成)を有していればよい。照明器具1が当該離間構成を有していれば、取付部材130の回動方向、取付部材130の回動範囲、及び、回動軌跡Tに対して電源部150が離間している方向は、特に限定されない。
【0084】
以上、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明した。但し、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である(例えば、下記に示す(1)~(9))。また、上記の実施形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることによって、種々の発明の形成が可能である。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚み、長さ、個数、間隔等は、図面作成の都合上から実際とは異なる場合もある。また、上記の実施形態で示す各構成要素の材質、形状、寸法等は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0085】
(1)
図1を参照して説明したように、照明器具1は、例えば、天井直付け灯であってもよい。この場合、ベース部材200が天井に直接取り付けられる。なお、光源ユニット100がベース部材200に取り付けられた状態において、取付部材130は、ベース部材200に収容されている。従って、照明器具1が天井直付け灯であっても、ユーザーからは取付部材130が見えない。その結果、取付部材130が露出することを抑制でき、取付部材130が露出する場合よりも照明器具1の美感を向上できる。
【0086】
また、光源ユニット100がベース部材200に取り付けられた状態において、取付部材130がベース部材200の筐体210に収容されている。すなわち、ベース部材200は、筐体210と係合部材230とを含む限り、リフレクター220を有しなくてもよい。その結果、ベース部材200が筐体210と係合部材230とを含む限り、光源ユニット100を様々なベース部材200に取り付けることができ、汎用性を向上させることができる。また、照明器具1がリフレクター220を有していなくとも取付部材130を隠すことができるため、照明器具1の美感を向上できる。
【0087】
上記の具体的な構成について、
図7及び
図8を参照して変形例として説明する。
図7は、変形例に係る照明器具1aの斜視図である。
図8は、
図7のVIII-VIII線に沿った照明器具1の断面図である。
図7及び
図8に示すように、照明器具1aは、例えば、天井直付け型ベースライトである。照明器具1aが天井直付け型ベースライトである場合、照明器具1aは、ネジのような固定具(不図示)によって、天壁Waの下面に取り付けられて固定される。この場合、予め建造物に施工されている電源線は、天壁Waに形成された貫通孔Tha、及び筐体210に形成された貫通孔210h3を通って、電源部150に接続された端子台(不図示)に接続される。照明器具1aは、リフレクター220を有しない。取付部材130は、照明器具1の内部に隠れている。従って、照明器具1aの美感を向上できる。また、リフレクター220が不要であるため、部品点数、及びベース部材200の組み立て作業の作業工数を削減できる。なお、本変形例に係る照明器具1aのリフレクター220以外の他の構成は、実施形態に係る照明器具1の構成と同様である。
【0088】
なお、照明器具は、例えば、天井埋め込み型ベースライトであってもよい。
図9は、
図8に示す照明器具1aの更なる変形例に係る照明器具1bを示す断面図である。照明器具1bは、例えば、天井埋め込み型ベースライトである。照明器具1bが天井埋め込み型ベースライトである場合、照明器具1bは、天壁Waに形成された埋込穴Thに埋め込まれる。例えば、
図9に示すように、照明器具1bの全体が、天壁Waに形成された埋込穴Thに埋め込まれている。この場合、セード140と天壁Waの間に指が入る程度の隙間を設けることで、ユーザーが手でセード140を掴みやすくすることができ、光源ユニット100をベース部材200から容易に取り外すことができる。ただし、照明器具1bの一部が天壁Waに形成された埋込穴Thに埋め込まれていてもよい。具体的には、例えば、照明器具1bのうちのベース部材200のみが天壁Waに形成された埋込穴Thに埋め込まれていてもよい。照明器具1bの一部が天壁Waに形成された埋込穴Thに埋め込まれている場合、照明器具1bの一部が天壁Waの下面側よりも突出している。
【0089】
(2)
図2を参照して説明したように、取付部材130の全体が光源設置部120に対向した。ただし、取付部材130の基端部131及び先端部132が光源設置部120に対向する限り、取付部材130の一部は、光源設置部120に対向しなくてもよい。例えば、照明器具1の組立時に、取付部材130の腕部133の一部が筐体210から突出していてもよい。
【0090】
(3)
図2を参照して説明したように、取付部材130は、ダブルトーションバネであった。ただし、取付部材130が光源ユニット100をベース部材200に取り付ける限り、取付部材130は、板バネであってもよい。なお、取付部材130が板バネである場合、取付部材130の先端部132は屈曲している。
【0091】
(4)
図2を参照して説明したように、取付部材130の先端部132は、取付部材130の基端部131よりも光源111の光軸LAに近い位置に位置した。ただし、取付部材130の基端部131及び先端部132が光源設置部120に対向する限り、取付部材130の基端部131は、取付部材130の先端部132よりも光源111の光軸LAに近い位置に位置していてもよい。
【0092】
(5)
図4を参照して説明したように、係合部231は、取付部232に対して略直角を形成した。ただし、係合部231に形成された係合穴233に取付部材130が挿入される限り、係合部231は、取付部232に対して略直角を形成しなくてもよい。例えば、係合部231は、取付部232に対して傾斜していてもよい。
【0093】
(6)
図2を参照して説明したように、取付部材130は、光源ユニット100の光源設置部120に配置された。ただし、取付部材130は、ベース部材200に配置されていてもよい。また、係合部材230は、ベース部材200の筐体210に取り付けられていた。ただし、係合部材230は、光源ユニット100に取り付けられていてもよい。
【0094】
(7)
図5及び
図6を参照して説明したように、ベース部材200は、棒状部材301及び螺合部材302によって天壁Waよりも上側に取り付けられた。ただし、ベース部材200は、ネジのような固定具によって、天壁Waの上側の建材に直接取り付けられていてもよい。この場合も、本実施形態のように、取付部材130が、光源設置部120の中心線Aから離間した場所に配置されることで、ベース部材200に対する光源ユニット100の取付作業が行われる際、取付部材130に対して、固定具が干渉することを抑制できる。その結果、作業者は、ベース部材200に対する光源ユニット100の取付作業を容易に行うことができる。
【0095】
(8)
図7を参照して説明したように、一対の取付部材130の基端部131及び先端部132は、設置面126のうちの第2設置面126bに対向するように設置される。しかし、本発明はこれに限定されない。例えば、一対の取付部材130(第1取付部材130a及び第2取付部材130b)のうちの一方の取付部材130の基端部131及び先端部132が第1設置面126aに対向し、他方の取付部材130の基端部131及び先端部132が第2設置面126bに対向するように、一対の取付部材130が設置されてもよい(第1構成)。また、一対の取付部材130の基端部131及び先端部132が、設置面126のうちの第1設置面126aに対向するように設置されてもよい(第2構成)。これにより、上記した第1構成及び第2構成のいずれの構成においても、平面視において、一対の取付部材130が中心線Aから離間した場所に配置される。その結果、ベース部材200に対する光源ユニット100の取付作業が行われる際、取付部材130に対して螺合部材302が干渉することを抑制できるので、作業者は、光源ユニット100の取付作業を容易に行うことができる。
【0096】
(9)本実施形態では、電源部150は光源ユニット100に設置される。しかし、電源部150の設置場所は、特に限定されない。電源部150は、例えば、ベース部材200に設置されてもよい。この場合も、本実施形態と同様に、電源部150は、平面視において、光源設置部120の中心線Aから離間した場所(例えば、ベース部材200の筐体210の内部)に設置される。その結果、取付部材130に電源部150が干渉することを抑制できる。
【産業上の利用可能性】
【0097】
本発明は、光源ユニット及び照明器具に関するものであり、産業上の利用可能性を有する。
【符号の説明】
【0098】
1 照明器具
100 光源ユニット
111 光源
120 光源設置部
130 取付部材
131 基端部
132 先端部
133 腕部
133a 第1腕部
133b 第2腕部
135 連結部
200 ベース部材
230 係合部材
LA 光軸