(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-07
(45)【発行日】2023-12-15
(54)【発明の名称】通知管理装置、通知管理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 20/10 20120101AFI20231208BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20231208BHJP
【FI】
G06Q20/10 300
G06Q50/10
(21)【出願番号】P 2019196113
(22)【出願日】2019-10-29
【審査請求日】2022-09-06
(73)【特許権者】
【識別番号】000110217
【氏名又は名称】TOPPANエッジ株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】514326443
【氏名又は名称】livepass株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100141139
【氏名又は名称】及川 周
(74)【代理人】
【識別番号】100140774
【氏名又は名称】大浪 一徳
(74)【代理人】
【識別番号】100206999
【氏名又は名称】萩原 綾夏
(72)【発明者】
【氏名】長原 優
(72)【発明者】
【氏名】大野 博樹
(72)【発明者】
【氏名】竹内 大佑
(72)【発明者】
【氏名】三田 貴之
(72)【発明者】
【氏名】近藤 正朝
(72)【発明者】
【氏名】山下 悠也
(72)【発明者】
【氏名】中尾 直之
(72)【発明者】
【氏名】小西 哲平
【審査官】木内 康裕
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-258763(JP,A)
【文献】特開2013-101443(JP,A)
【文献】特開2017-021507(JP,A)
【文献】特開2018-032200(JP,A)
【文献】特表2013-505599(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ端末に通知した、支払予定日を確認する確認メッセージにおける応答の状況に基づいて、前記支払予定日に対応する請求金額の説明が付与された、時限式の請求書コードを記載又は発行するための請求メッセージを作成するメッセージ作成部と、
前記メッセージ作成部により作成された前記請求メッセージを、前記ユーザ端末に通知する通信部と、
前記ユーザ端末に、所定の通知メッセージを通知する場合において、前記ユーザ端末に通知済みの前記請求メッセージにおける応答の状況に基づいて、前記通知メッセージの通知と共に、前記請求メッセージを再送するか否かを判定する判定部と、
前記判定部により判定された判定結果に応じて、前記通知メッセージの通知と共に、前記請求メッセージを再送する場合、前記通知メッセージと前記請求メッセージとが、前記ユーザ端末にカルーセル表示されるようにする通知制御部と、
を備える通知管理装置。
【請求項2】
ユーザ端末に通知した、支払予定日を確認する確認メッセージにおける応答の状況に基づいて、前記支払予定日に対応する請求金額の説明が付与された、時限式の請求書コードを記載又は発行するための請求メッセージを作成するメッセージ作成部と、
前記メッセージ作成部により作成された前記請求メッセージを、前記ユーザ端末に通知する通信部と、
前記ユーザ端末に、所定の通知メッセージを通知する場合において、前記ユーザ端末に通知済みの前記確認メッセージにおける応答の状況に基づいて、前記通知メッセージの通知と共に、前記確認メッセージを再送するか否かを判定する判定部と、
前記判定部により判定された判定結果に応じて、前記通知メッセージの通知と共に、前記確認メッセージを再送する場合、前記通知メッセージと前記確認メッセージとが前記ユーザ端末にカルーセル表示されるようにする通知制御部と、
備える通知管理装置。
【請求項3】
メッセージ作成部が、ユーザ端末に通知した、支払予定日を確認する確認メッセージにおける応答の状況に基づいて、前記支払予定日に対応する請求金額の説明が付与された、時限式の請求書コードを記載又は発行するための請求メッセージを作成し、
通信部が、前記メッセージ作成部により作成された前記請求メッセージを、前記ユーザ端末に通知
し、
判定部が、前記ユーザ端末に、所定の通知メッセージを通知する場合において、前記ユーザ端末に通知済みの前記請求メッセージにおける応答の状況に基づいて、前記通知メッセージの通知と共に、前記請求メッセージを再送するか否かを判定し、
通知制御部が、前記判定部により判定された判定結果に応じて、前記通知メッセージの通知と共に、前記請求メッセージを再送する場合、前記通知メッセージと前記請求メッセージとが、前記ユーザ端末にカルーセル表示されるようにする、
通知管理方法。
【請求項4】
メッセージ作成部が、ユーザ端末に通知した、支払予定日を確認する確認メッセージにおける応答の状況に基づいて、前記支払予定日に対応する請求金額の説明が付与された、時限式の請求書コードを記載又は発行するための請求メッセージを作成し、
通信部が、前記メッセージ作成部により作成された前記請求メッセージを、前記ユーザ端末に通知
し、
判定部が、前記ユーザ端末に、所定の通知メッセージを通知する場合において、前記ユーザ端末に通知済みの前記確認メッセージにおける応答の状況に基づいて、前記通知メッセージの通知と共に、前記確認メッセージを再送するか否かを判定し、
通知制御部が、前記判定部により判定された判定結果に応じて、前記通知メッセージの通知と共に、前記確認メッセージを再送する場合、前記通知メッセージと前記確認メッセージとが前記ユーザ端末にカルーセル表示されるようにする、
通知管理方法。
【請求項5】
コンピュータを、請求項1
又は請求項
2に記載の通知管理装置として動作させるためのプログラムであって、前記コンピュータを前記通知管理装置が備える各部として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通知管理装置、通知管理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
支払に関する督促の業務においては、業務を担当するコールセンタなどのオペレータがユーザに支払の意思を確認した上で、振込用紙などの請求書を送付する場合がある。これにより、ユーザは、送られてきた振込用紙を用いて振り込みを行うことができる。
【0003】
ところで、コンピュータ、及びインターネット等の通信ネットワーク技術の発展に伴い、メッセージングサービスを利用して情報を通知する技術が開発されている。メッセージングサービスは、例えば、RCS(Rich Communication Services)、SMS(Short Message Service)、及びMMS(Multimedia Messaging Service)などの機能を利用してメッセージ等を送受信する仕組みである。RCSは、携帯電話用のインスタントメッセンジャーを端末レベルで実現するための規格であり、通信に用いるユーザアカウントとして電話番号を使用するものである。また、RCSでは、送信することができる文字数の上限が従来のSMSやMMSよりも大きく設定されている。このようなメッセージングサービスを利用して、振込用紙に対応する電子的な請求書を送ることにより督促の業務を行うことが考えられる。特許文献1では、未閲覧の通知を表示する表示領域を変更させることによりユーザに通知内容(コンテンツ)の閲覧を促す技術が開示されている。この技術を用いることにより、請求書を送付したメッセージがユーザに認識され易くなるようにすることが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、請求書に設定された支払予定日を過ぎた場合、遅延損害金が発生する場合がある。振込用紙には支払予定日に支払いが行われることを想定して作成されており、遅延損害金が発生する前の金額が記載されている。このため、支払予定日を過ぎた後において振込用紙を利用した振り込みが行われた場合、遅延損害金に相当する金額を徴収することができない、という問題があった。或いは、遅延損害金が既に発生している場合には、発生した遅延損害金を含めて支払予定日に支払いが行われることを想定した請求金額が記載されている。このため支払予定日を過ぎた後において振込用紙を利用した振り込みが行われた場合、支払予定日以降に発生した遅延損害金の追加分に相当する金額を徴収することができない、という問題があった。
【0006】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたもので、支払を行う日によって請求金額が変わる場合であっても、適正な請求金額を請求することができる通知管理装置、通知管理方法、及びプログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の上述した課題を解決するために、本発明は、ユーザ端末に通知した、支払予定日を確認する確認メッセージにおける応答の状況に基づいて、前記支払予定日に対応する請求金額の説明が付与された、時限式の請求書コードを記載又は発行するための請求メッセージを作成するメッセージ作成部と、前記メッセージ作成部により作成された前記請求メッセージを、前記ユーザ端末に通知する通信部と、前記ユーザ端末に、所定の通知メッセージを通知する場合において、前記ユーザ端末に通知済みの前記請求メッセージにおける応答の状況に基づいて、前記通知メッセージの通知と共に、前記請求メッセージを再送するか否かを判定する判定部と、前記判定部により判定された判定結果に応じて、前記通知メッセージの通知と共に、前記請求メッセージを再送する場合、前記通知メッセージと前記請求メッセージとが、前記ユーザ端末にカルーセル表示されるようにする通知制御部と、を備える通知管理装置である。
本発明の上述した課題を解決するために、本発明は、ユーザ端末に通知した、支払予定日を確認する確認メッセージにおける応答の状況に基づいて、前記支払予定日に対応する請求金額の説明が付与された、時限式の請求書コードを記載又は発行するための請求メッセージを作成するメッセージ作成部と、前記メッセージ作成部により作成された前記請求メッセージを、前記ユーザ端末に通知する通信部と、前記ユーザ端末に、所定の通知メッセージを通知する場合において、前記ユーザ端末に通知済みの前記確認メッセージにおける応答の状況に基づいて、前記通知メッセージの通知と共に、前記確認メッセージを再送するか否かを判定する判定部と、前記判定部により判定された判定結果に応じて、前記通知メッセージの通知と共に、前記確認メッセージを再送する場合、前記通知メッセージと前記確認メッセージとが前記ユーザ端末にカルーセル表示されるようにする通知制御部と、を備える通知管理装置である。
【0010】
また、本発明は、メッセージ作成部が、ユーザ端末に通知した、支払予定日を確認する確認メッセージにおける応答の状況に基づいて、前記支払予定日に対応する請求金額の説明が付与された、時限式の請求書コードを記載又は発行するための請求メッセージを作成し、通信部が、前記メッセージ作成部により作成された前記請求メッセージを、前記ユーザ端末に通知し、判定部が、前記ユーザ端末に、所定の通知メッセージを通知する場合において、前記ユーザ端末に通知済みの前記請求メッセージにおける応答の状況に基づいて、前記通知メッセージの通知と共に、前記請求メッセージを再送するか否かを判定し、通知制御部が、前記判定部により判定された判定結果に応じて、前記通知メッセージの通知と共に、前記請求メッセージを再送する場合、前記通知メッセージと前記請求メッセージとが、前記ユーザ端末にカルーセル表示されるようにする通知管理方法である。
また、本発明は、メッセージ作成部が、ユーザ端末に通知した、支払予定日を確認する確認メッセージにおける応答の状況に基づいて、前記支払予定日に対応する請求金額の説明が付与された、時限式の請求書コードを記載又は発行するための請求メッセージを作成し、通信部が、前記メッセージ作成部により作成された前記請求メッセージを、前記ユーザ端末に通知し、判定部が、前記ユーザ端末に、所定の通知メッセージを通知する場合において、前記ユーザ端末に通知済みの前記確認メッセージにおける応答の状況に基づいて、前記通知メッセージの通知と共に、前記確認メッセージを再送するか否かを判定し、通知制御部が、前記判定部により判定された判定結果に応じて、前記通知メッセージの通知と共に、前記確認メッセージを再送する場合、前記通知メッセージと前記確認メッセージとが前記ユーザ端末にカルーセル表示されるようにする通知管理方法である。
【0011】
また、本発明は、コンピュータを、上記に記載の通知管理装置として動作させるためのプログラムであって、前記コンピュータを前記通知管理装置が備える各部として機能させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、請求書を通知した後に請求金額が変更された場合であっても、適正な請求金額を請求することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】実施形態に係る通知システム1の構成の例を示すブロック図である。
【
図2】実施形態に係る通知管理装置10の構成の例を示すブロック図である。
【
図3】実施形態に係る通知情報120の構成の例を図である。
【
図4】実施形態に係る応答情報121の構成の例を示す図である。
【
図5】実施形態に係る応答情報121の構成の例を示す図である。
【
図6】実施形態に係るユーザ端末30の表示の例を示す図である。
【
図7】実施形態に係るユーザ端末30の表示の例を示す図である。
【
図8】実施形態に係るユーザ端末30の表示の例を示す図である。
【
図9】実施形態に係るユーザ端末30の表示の例を示す図である。
【
図10】実施形態に係るユーザ端末30の表示の例を示す図である。
【
図11】実施形態に係るユーザ端末30の表示の例を示す図である。
【
図12】実施形態に係るユーザ端末30の表示の例を示す図である。
【
図13】実施形態に係る通知管理装置10が行う処理の流れ示すフローチャートである。
【
図14】実施形態に係る通知管理装置10が行う処理の流れ示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0015】
図1は、実施形態に係る通知システム1の構成の例を示すブロック図である。通知システム1は、例えば、通知管理装置10と、企業サーバ20と、複数のユーザ端末30(ユーザ端末30-1、30-2、…、30-N)とを備える。通知管理装置10と、企業サーバ20と、ユーザ端末30とは、通信ネットワークNWにより通信可能に接続する。なお、
図1の例では、通知システム1が一つの通知管理装置10で構成された場合の例を示しているが、通知システム1は複数の通知管理装置10を含んで構成されていてもよい。また、通知システム1は、複数の企業サーバ20を含んで構成されていてもよい。
【0016】
通知システム1は、企業サーバ20からの要求に応じたメッセージをユーザ端末30に通知するシステムである。本実施形態におけるメッセージには、ユーザ端末30に通知する内容が含まれ、例えば、テキスト、イラストなどの図や写真を含む静止画像や動画像、及び音などが含まれる。
【0017】
本実施形態における通知は、メッセージングサービスを利用した通知である。メッセージングサービスは、例えば、RCS、SMS、及びMMSなどの機能を利用してメッセージを送受信する仕組みである。メッセージングサービスにおいて、メッセージは、通知された時系列に応じた所定の方向(タイムライン方向)に沿って表示される。
【0018】
通知管理装置10は、企業サーバ20から通知要求を受信する。ここでの通知要求は、顧客のユーザ端末30に通知を行うように要求する信号である。通知要求には、例えば、通知を依頼する依頼元(企業)に関する情報、通知を行う宛先である通知先(ユーザ)のに関する情報、及び通知の内容を示す情報が含まれる。通知管理装置10の構成については後で詳しく説明する。
【0019】
企業サーバ20は、通知システム1を利用して顧客(ユーザ)に通知を行う企業等のサーバ装置である。企業サーバ20は、例えば、通信部21と、制御部22とを備える。通信部21は、通信ネットワークNWを介して通知管理装置10と通信を行い、通知管理装置10に通知要求を送信する。制御部22は、企業サーバ20を統括的に制御し、例えば、顧客のデータベース(不図示)に基づく通知要求を作成する。例えば、制御部22は、通常の通知(以下、通常メッセージ)の通知要求を作成する。通常メッセージは、例えば、各種契約の内容、各種請求の明細、満期などの期限の案内を示す通知である。また、制御部22は、支払を請求する通知(以下、請求メッセージ)の通知要求を作成する。支払メッセージは、例えば、支払期限日、請求金額などの請求の内容が埋め込まれた二次元バーコードが記載された通知である(
図8参照)。
【0020】
本実施形態において、請求メッセージを通知する場合においては、事前に、請求メッセージの請求書における支払予定日を何時にするかユーザに確認し、ユーザから支払予定日を示す応答が得られた場合に、請求メッセージを通知する。以下の説明においては、支払予定日を何時にするかユーザに確認する通知を、確認メッセージという。
【0021】
ユーザ端末30は、スマートフォン、タブレット端末、PC(Personal Computer)、携帯電話機、ゲーム用コンソール、タッチパッド、電子書籍用リーダ、又はウェアラブル端末等であり、メッセージングサービスを行うアプリケーションプログラム(以下、アプリとも称する)がインストールされた端末である。
【0022】
ユーザ端末30は、例えば、通信部31と、表示部32と、制御部33とを備える。通信部31は、通信ネットワークNWを介して通知管理装置10と通信を行い、通知管理装置10からメッセージングサービスを利用した通知を受信する。表示部32は、通知管理装置10から受信した通知の内容を表示する。制御部33は、ユーザ端末30を統括的に制御し、例えば、通知管理装置10からの通知の内容を表示部32に表示させると共に、通知があったことがユーザに認識されるような音の出力や、表示(例えば、バナー画像等の表示)を行う。
【0023】
通信ネットワークNWは、例えば、インターネット、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)、プロバイダ装置、無線基地局、専用回線などのうちの一部または全部を含む通信網である。
【0024】
図2は、実施形態に係る通知管理装置10の構成の例を示すブロック図である。通知管理装置10は、例えば、通信部11と、記憶部12と、制御部13とを備える。通信部11は、通信ネットワークNWを介して、通知管理装置10、及びユーザ端末30と通信を行う。
【0025】
記憶部12は、HDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリ、RAM(Random Access Memory)などである。記憶部12は、制御部13が有する機能部がその機能を発揮するために実行されるプログラムや、プログラムが実行される際に用いられるデータを記憶する。記憶部12には、例えば、通知情報120と、応答情報121とが記憶される。
【0026】
図3は、実施形態に係る通知情報120の構成の例を図である。通知情報120は、企業サーバ20から通知された通知要求に応じた通知を行うために用いられる情報である。通知情報120は、例えば、ユーザに通知するように依頼があったメッセージごとに作成される。通知情報120は、例えば、メッセージID、依頼元、通知先、通知手順、再送条件の項目を備える。
【0027】
メッセージIDには、通知するメッセージを一意に識別する識別情報が示される。
依頼元には、依頼元に関する情報が示される。依頼元には、例えば、IDと名称とアカウントとが示される。IDは依頼元の企業等を一意に識別する識別情報である。名称はIDに対応する企業等の名称である。アカウントはIDに対応する企業等からの通知に用いられるメッセージングサービスのアカウントである。
通知先には、通知先に関する情報として、例えば、IDと名称とアカウントとが示される。IDは通知先のユーザを一意に識別する識別情報である。名称はIDに対応するユーザの名称である。アカウントはIDに対応するユーザへの通知に用いられるメッセージングサービスのアカウントである。
【0028】
通知属性には、ユーザに通知する内容に関する情報が示される。通知属性には、例えば、通知日時、シナリオID、シナリオ名称、及び通知種別が含まれる。通知日時は、依頼元から依頼された通知の日時である。シナリオIDは、通知するシナリオを一意に識別する識別情報である。ここでのシナリオとは、通知する内容のひな形を示す情報である。シナリオ名称は、シナリオIDに対応するシナリオの名称である。通知手順は、通知をする際の手順等を示す情報であり、ここでは、請求メッセージを通知する手順を示す情報である。
再送条件には、メッセージを再送する場合における条件を示す情報が示される。再送条件には、例えば、回数上限と、期限とが含まれる。回数上限には再送する回数の上限が示される。期限には、再送する期限が示される。
【0029】
図3の例では、依頼元が企業Xであり、企業Xのメッセージングサービスのアカウントが、03-1111-2222であること、及び通知先がユーザCであることが示されている。また、企業XからユーザCへの通知は、YY年MM月DD日の10:00に行われることか示されている。通知の内容は、シナリオID(0101)に基づいて作成される、支払の督促(支払督促)に関する内容であることが示されている。この通知においては、まず、ユーザに支払予定日を確認する確認メッセージを通知し、次に通知した確認メッセージに対する応答に応じた請求メッセージを通知する、という二段階の手順がとられる。請求メッセージに応答がない(支払が行われない)間は、通知日に限り無制限(上限回数なし)に請求メッセージを再送することが示されている。また、確認メッセージに対する応答がない(支払予定日が通知されない)場合には、最初の通知から3か月以内に、3回を上限に確認メッセージを再送することが示されている。
【0030】
図4及び
図5は、実施形態に係る応答情報121の構成の例を示す図である。応答情報121は、メッセージを通知したユーザからの応答に関する情報である。
図4は確認メッセージにおける応答情報121である。
図5は請求メッセージにおける応答情報121である。このように、応答情報121は、ユーザに通知したメッセージごとに生成される。
【0031】
図4に示す応答情報121は、例えば、メッセージIDと、応答状況と、再送条件の項目を備える。
メッセージIDには、通知したメッセージを一意に識別する識別情報が示される。
応答状況には、通知したメッセージにおけるユーザからの応答の状況が示される。応答状況には、例えば、応答の有無、及び再送回数が含まれる。応答の有無には、ユーザからの応答の有無が示される。再送回数には、ユーザにメッセージを再送した回数が示される。
再送条件には、通知したメッセージにおける再送の条件が示され、例えば、通知情報120の再送条件が示される。
図4の例では、メッセージID(0001-01)に対応する確認メッセージに対する応答状況として、まだ応答が無く、すでに2回再送ずみであることが示されている。また、このメッセージに対する再送条件として、3回を上限に、最初の通知から3か月以内に限り再送することが示されている。
【0032】
図5に示す応答情報121は、例えば、メッセージIDと、応答状況と、再送条件の項目を備える。
メッセージIDには、通知したメッセージを一意に識別する識別情報が示される。
応答状況には、通知したメッセージにおけるユーザによる応答の状況が示される。ここでの応答とは、請求メッセージに示される請求が履行されることであり、例えば、請求メッセージに示された二次元バーコードなどを用いた支払が行われることである。応答状況には、例えば、応答の有無、及び再送回数が含まれる。応答の有無には、ユーザによる応答の有無が示される。再送回数には、ユーザにメッセージを再送した回数が示される。
再送条件には、通知したメッセージにおける再送の条件が示され、例えば、通知情報120の再送条件が示される。
図5の例では、メッセージID(0001-02)に対応する請求メッセージに対する応答状況として、まだ支払が行われておらず、すでに2回再送ずみであることが示されている。また、このメッセージに対する再送条件として、上限回数の制限なしに、通知した日に限り再送することが示されている。
【0033】
図2に戻り、制御部13は、例えば、メッセージ作成部130と、判定部131と、通知制御部132とを備える。
メッセージ作成部130は、通知情報120に基づいて、ユーザに通知するメッセージを作成する。メッセージ作成部130は、通知情報120の通知属性における通知種別を参照し、作成対象のメッセージについて、通知手順を判定する。メッセージ作成部130は、まだ支払予定日が確認されていない場合には確認メッセージを作成する。一方、確認メッセージに応答があり、支払予定日が確認できた場合には、その支払予定日に応じた金額を請求する請求メッセージを作成する。
なお、メッセージ作成部130は、作成対象のメッセージが、事前の確認を要しない場合には、シナリオIDに対応する内容を通知するメッセージ(以下、通常メッセージ)を作成する。メッセージ作成部130は、作成したメッセージを記憶部12に記憶させる。
【0034】
判定部131は、ユーザ端末30に所定の通知メッセージを通知する場合において、ユーザ端末30に通知済みのメッセージにおける状況に基づいて、通知メッセージの通知と共に、通知済みのメッセージを再送するか否かを判定する。ここでの通知済みのメッセージには、確認メッセージと、請求メッセージとが含まれる。判定部131は、確認メッセージにおける応答の状況に基づいて、例えば、応答がない場合に、確認メッセージを再送すると判定する。判定部131は、請求メッセージにおける応答の状況に基づいて、例えば、請求メッセージに紐づけた請求書を用いた支払が行われていない場合に、請求メッセージを再送すると判定する。また、ここでの通知メッセージには、確認メッセージと通常メッセージとが含まれる。ここでの通知メッセージには、新規に通知するメッセージのみならず、再送するメッセージが含まれていてもよい。
【0035】
判定部131は、応答情報121を参照し、ユーザ端末30に通知済みの確認メッセージにおける応答状況を取得する。判定部131は、通知済みの確認メッセージにおける応答状況が、所定の条件を満たす場合に、メッセージの通知と共に確認メッセージを再送すると判定する。所定の条件は、任意に設定されてよい。例えば、所定の条件は、通知情報120に示される再送条件であって、企業サーバ20から受けた通知要求にて指定された条件である。
【0036】
例えば、判定部131は、応答情報121における応答の有無に基づいて、確認メッセージにおける応答の有無を取得する。判定部131は、応答情報121の再送条件における再送の期限に基づいて、確認メッセージにおける再送の期限を取得する。そして、判定部131は、ユーザ端末30に通知済みの確認メッセージにおける応答がなく、ユーザ端末30に通知済みの確認メッセージに予め定められた再送期限を超過していない場合に、確認メッセージを再送すると判定する。
【0037】
或いは、判定部131は、ユーザ端末30に通知済みの確認メッセージにおける再送回数に基づいて、確認メッセージを再送するか否かを判定するようにしてもよい。この場合、判定部131は、応答情報121の応答状況における再送回数に基づいて、確認メッセージにおいて既に再送した回数を取得する。判定部131は、応答情報121の再送条件における再送回数の上限に基づいて、確認メッセージにおける再送回数の上限を取得する。そして、判定部131は、ユーザ端末30に通知済みの確認メッセージにおける再送回数が予め定められた上限を超過していない場合に、確認メッセージを再送すると判定する。この場合において、判定部131は、ユーザ端末30に通知済みの確認メッセージにおける再送回数が予め定められた上限を超過しておらず、且つ、確認メッセージに予め定められた再送期限を超過していない場合に、確認メッセージを再送すると判定するようにしてもよい。判定部131は、ユーザ端末30に通知メッセージを通知する場合において、当該通知メッセージの通知と共に確認メッセージを再送するか否かを判定した判定結果を、通知制御部132に出力する。
【0038】
判定部131は、応答情報121を参照し、ユーザ端末30に通知済みの請求メッセージにおける応答状況を取得する。判定部131は、通知済みの請求メッセージにおける応答状況が、所定の条件を満たす場合に、通知メッセージの通知と共に、請求メッセージを再送すると判定する。所定の条件は、任意に設定されてよい。例えば、所定の条件は、通知情報120に示される再送条件であって、企業サーバ20から受けた通知要求にて指定された条件である。
【0039】
例えば、判定部131は、応答情報121の応答における有無に基づいて、請求メッセージにおける応答の有無を取得する。判定部131は、応答情報121の再送条件における再送の期限に基づいて、請求メッセージにおける再送の期限を取得する。そして、判定部131は、ユーザ端末30に通知済みの請求メッセージにおける応答がなく、ユーザ端末30に通知済みの請求メッセージに予め定められた再送期限を超過していない場合に、請求メッセージを再送すると判定する。
【0040】
或いは、判定部131は、ユーザ端末30に通知済みの請求メッセージにおける再送回数に基づいて、請求メッセージを再送するか否かを判定するようにしてもよい。この場合、判定部131は、応答情報121の応答状況における再送回数に基づいて、請求メッセージにおいて既に再送した回数を取得する。判定部131は、応答情報121の再送条件における再送回数の上限に基づいて、請求メッセージにおける再送回数の上限を取得する。そして、判定部131は、ユーザ端末30に通知済みの請求メッセージにおける再送回数が予め定められた上限を超過していない場合に、請求メッセージを再送すると判定する。この場合において、判定部131は、ユーザ端末30に通知済みの請求メッセージにおける再送回数が予め定められた上限を超過しておらず、且つ、請求メッセージに予め定められた再送期限を超過していない場合に、請求メッセージを再送すると判定するようにしてもよい。判定部131は、ユーザ端末30に通知メッセージを通知する場合において、当該通知メッセージの通知と共に請求メッセージを再送するか否かを判定した判定結果を、通知制御部132に出力する。
【0041】
通知制御部132は、判定部131によって判定された判定結果に応じた通知を行う。通知制御部132は、判定部131によって確認メッセージを再送すると判定された場合、ユーザ端末30に通知するメッセージと共に、再送する確認メッセージが、ユーザ端末30にカルーセル表示されるようにする。カルーセル表示は、タイムライン方向に直交する方向に沿ってスライド操作等が行われることにより、画面に表示されるメッセージが入れ替えられる表示態様である。これにより、通知メッセージが通知されることで、既に通知した確認メッセージがタイムライン方向に流れて表示範囲から外れ、ユーザに視認されなくなってしまう現象を抑制することができる。つまり、新たに通知メッセージを通知した場合であっても、確認メッセージをユーザに視認され易くすることができる。また、ユーザ端末30に新たに通知メッセージを通知するタイミングに合わせて、確認メッセージを再送するため、確認メッセージを単独で再送した場合と比較して、ユーザに煩わしさを感じさせないようにすることが可能である。
【0042】
通知制御部132は、判定部131によって判定された判定結果に応じた通知を行う。通知制御部132は、判定部131によって請求メッセージを再送すると判定された場合、ユーザ端末30に通知するメッセージと共に、再送する請求メッセージが、ユーザ端末30にカルーセル表示されるようにする。カルーセル表示は、タイムライン方向に直交する方向に沿ってスライド操作等が行われることにより、画面に表示されるメッセージが入れ替えられる表示態様である。これにより、通知メッセージが通知されることで、既に通知したメッセージがタイムライン方向に流れて表示範囲から外れ、ユーザに視認されなくなってしまう現象を抑制することができる。つまり、新たに通知メッセージを通知した場合であっても、請求メッセージをユーザに視認され易くすることができる。また、ユーザ端末30に新たに通知メッセージを通知するタイミングに合わせて、請求メッセージを再送するため、請求メッセージを単独で再送した場合と比較して、ユーザに煩わしさを感じさせないようにすることが可能である。
【0043】
装置制御部133は、通知管理装置10を統括的に制御する。装置制御部133は、例えば、通信部11を介して企業サーバ20からの通知要求が受信された場合、その内容を通知情報120として記憶部12に記憶させる。装置制御部133は、通信部11を介してユーザ端末30からメッセージに対する応答が受信された場合、その内容を応答情報121として記憶部12に記憶させる。装置制御部133は、メッセージ作成部130によって作成されたメッセージを、通信部11を介してユーザ端末30に通知する。装置制御部133は、通信部11によりユーザ端末30からのメッセージに対する応答が受信された場合、その内容を応答情報123として制御部13に記憶させる。
【0044】
ここで、ユーザ端末30にメッセージが表示される表示態様の例を、
図6~
図12を用いて説明する。
図6~
図12は、実施形態に係るユーザ端末30の表示の例を示す図である。
【0045】
図6には、確認メッセージ(符号320)が表示部32に表示された例が示されている。この例では、請求の通知を行うにあたり、「支払日を選択してください」と記載された、支払予定日を事前に確認する吹き出しFが表示されている。
【0046】
また、この例では、吹き出しFと共に、応答に用いられるボタン321~323が示されている。ボタン321は「本日(10月17日)中」、ボタン322は「明日(10月18日)中」、及びボタン323は「〇月×日中」と記載されたボタンである。ユーザ端末30の画面を視認したユーザにより、ボタン321、322又は323を選択する操作がなされると、選択された内容に応じた支払予定日を示す応答が、通知管理装置10に通知される。すなわち、ユーザ端末30は、ユーザにより「本日中」のボタン321が選択操作された場合、通知管理装置10に支払予定日が本日(10月17日)である旨の応答を送信する。ユーザ端末30は、ユーザにより「明日中」のボタン322が選択操作された場合、通知管理装置10に支払予定日が明日(10月18日)である旨の応答を送信する。ユーザにより「〇月×日中」のボタン322が選択操作された場合、通知管理装置10に支払予定日が、〇月×日である旨の応答を送信する。なお、上述したボタン321~323の他に、応答に用いられるボタンが表示されてもよい。例えば、「指定する」と記載されたボタンが表示され、当該ボタンが選択されて操作された場合、ユーザは、設定可能な範囲で任意の支払予定日を指定する。ユーザ端末30は、ユーザの操作により設定された支払予定日を指定する応答を、通知管理装置10に送信する。
【0047】
図7には、確認メッセージに対する応答の吹き出しFが表示部32に表示された例が示されている。例えば、
図6に示す確認メッセージに対して、支払予定日を指定する旨の応答がなされた場合、
図7に示す応答の吹き出しFが表示される。この例では、ユーザ端末30から本日(10月17日)中に支払を行う旨の応答が、通知管理装置10に通知された場合の例を示している。
【0048】
図8には、請求メッセージ(符号320)が表示部32に表示された例が示されている。例えば、
図6に示す確認メッセージに対して、支払予定日を指定する応答がなされた後に、通知管理装置10は、支払予定日に支払いが行われる場合における請求金額を算出する。そして、通知管理装置10は、
図8に示すような請求金額の説明が付与された吹き出しFをユーザ端末30に通知する。この例では、本日(10月17日)中に支払が行われた場合における請求金額の説明が付与された内容「本日(10月17日)中にお支払い頂く場合、請求金額は¥12,500です。」が記載された例が示されている。また、請求金額に関する注意が記載された例が示されている。注意としては、例えば、「注意:元の請求金額は○○〇円、本日(10月17日)中にお支払いを頂く場合、請求金額は¥12,500になります。お支払いが遅延しますと、○○日毎に1.○○%を乗じた請求金額となります。「支払用QR発行」ボタンを押下すると、その日の請求金額が反映されたQRコードが発行されます」などと記載される。
【0049】
また、この例では、請求メッセージ(符号320)には、請求金額の説明が付与された吹き出しFと共に、その応答に用いられるボタン321が示されている。ボタン321は「支払用QR発行」と記載されたボタンである。ユーザ端末30の画面に表示された吹き出しFの内容を視認したユーザにより、ボタン321を選択する操作がなされると、支払用の二次元バーコード(支払用QR、と記載)の発行の依頼を示す応答が、通知管理装置10に通知される。支払用の二次元バーコードについては後述する。ここで、支払用の二次元バーコードは「請求書コード」の一例である。
【0050】
図9には、支払用の二次元バーコードCDを含む通知(符号320)が表示部32に表示された例が示されている。例えば、
図8に示す請求メッセージに対して、ボタン321が押下され支払用QRを発行する旨の応答がなされると、アプリのリンクで、外部のWebブラウザが立ち上がり、その外部のWebブラウザを介して、請求を扱う所定のサイトにアクセスすることにより、
図8のボタン321が押下された日の請求金額に対応する支払用の二次元バーコードCDが発行され、ユーザ端末30に通知される。或いは、アプリがWebブラウザ機能を有している場合には、アプリ内で、企業ルームから、Webブラウザ画面に遷移し、遷移した先のWebブラウザを介して、リンク先のサイトにより支払用の二次元バーコードCDが発行されるようにしてもよい。
図9では、アプリ内で企業ルームから、Webブラウザに遷移した場合の例を示している。
【0051】
支払用の二次元バーコードCDは、二次元バーコード専用のプロトコルにしたがった情報であって、請求の内容に対応付けられた支払いに関する情報が埋め込まれている。二次元バーコードCDがバーコードリーダにより読み取られることで、支払いに関する情報が参照可能となる。例えば、支払いに際して、支払を受け付けるコンビニエンスストア、或いは金融機関や企業サーバ20などの担当者等がPOSレジ等の読み取り機を用いて二次元バーコードCDを読み取ることにより、支払手続きが行われる。支払いが行われると、二次元バーコードCDに対応付けてその旨記憶され、通知管理装置10は、二次元バーコードCDを参照することにより、支払いが行われたか否か(つまり、請求メッセージに対する応答の有無)を判定することができる。
【0052】
ここで、二次元バーコードCDそれ自体には、ユーザが可視により情報を読取ることができる情報が記載されていない。このため、
図9の例に示すように、支払用の二次元バーコードCDとともに、「請求金額 ¥12、500」、及び「本日(10月17日)のみ有効」などの注意事項が記載されてもよい。
【0053】
このように、本実施形態においては、時限式の支払用の二次元バーコードCDが発行される。ここでの時限式とは、支払用の二次元バーコードCDを用いた支払いが可能な期限が設定されていることであり、支払用の二次元バーコードCDによる支払が行われないまま支払予定日が渡過した場合、その二次元バーコードCDが無効となることである。二次元バーコードCDを無効とするとは、二次元バーコードCDと、支払に関する情報とを対応づけられていない状態に変更することである。例えば、支払予定日とは異なる日に二次元バーコードCDが読み取られた場合、二次元バーコードCDにリンクされたURLにアクセスしても、支払予定日や支払金額を参照することができなくなり、ユーザによる支払の受け付けがなされないようにする。これにより、支払予定日とは異なる日の支払が行われないようにする。したがって、支払予定日を渡過したことにより遅延損害金が発生する等して、支払金額に変更が生じたにもかかわらず、変更前の金額で支払が行われてしまうことを抑制することが可能である。
【0054】
図10には、通常メッセージが表示部32に表示された例が示されている。この例では、請求書の明細を通知する吹き出しFと共に応答用のボタン321が示された通常メッセージ(符号320)が表示されている。ユーザ端末30の画面に表示された吹き出しFの内容を視認したユーザにより、ボタン321を選択する操作がなされると、その旨が通知管理装置10に通知される。通知管理装置10は、ユーザ端末30から具体的な内容の通知を要求する旨の応答を受信すると、ユーザ端末30に具体的な内容を示すメッセージを通知する。
【0055】
ここで、
図8に示す請求メッセージに対する応答がなされない間に、
図10に示すような通常メッセージが通知されると、通常メッセージが表示部32に表示されたことに伴い、既に通知済みの請求メッセージが表示部32の表示範囲から外れてしまう。このため、請求メッセージがユーザに認識され難くなる。この場合、たとえユーザが請求の履行、つまり支払い、を希望している場合であっても、請求メッセージを見つけることが困難となるために、支払が行われなくなってしまう。
【0056】
この対策として、本実施形態では、所定の通知メッセージを通知する場合において、その通知メッセージの通知と共に、応答が得られていない請求メッセージを再送する。また、この場合、ユーザ端末30に通知メッセージと請求メッセージとがカルーセル表示されるようにする。
【0057】
図11及び
図12には、ユーザ端末30に通常メッセージと、請求メッセージとがカルーセル表示された例が示されている。この例における通常メッセージは、請求の具体的な内容を示す通常メッセージ(符号320A)である。また、この例における請求メッセージは、支払予定日に応じた請求金額の説明が付与され、時限式の請求書コードを発行するための請求メッセージ(符号320B)である。
【0058】
カルーセル表示においては、例えば、
図11に示すように、新規に通知された通常メッセージ(符号320A)の全部又は一部が画面左側に表示され、再送された請求メッセージ(符号320B)の全部又は一部が画面右側に表示される。
図11に示す表示状態の画面において、符号Dの方向(タイムライン方向に直交する方向)に沿って、左から右に向かう方向にスライド操作がなされることにより、
図12に示すように、再送された請求メッセージ(符号320B)が表示される。また、
図12に示す表示状態の画面において、符号Dの方向に沿って、右から左に向かう方向にスライド操作がなされることにより、
図11に示す通常メッセージ(符号320A)が表示される。これにより、新たに通常メッセージを通知した場合であっても、請求メッセージがユーザに視認され易くすることができる。また、請求メッセージを単独で再送した場合と比較して、ユーザに煩わしさを感じさせないようにすることが可能である。
【0059】
図13、及び
図14は、実施形態に係る通知管理装置10が行う処理の流れ示すフローチャートである。
図13は、請求メッセージを通知する処理の流れを示す。
図14は、請求メッセージを再送する処理の流れを示す。
図13に示すように、まず、通知管理装置10は、ユーザ端末30に確認メッセージを通知する(ステップS10)。例えば、通信部11は、メッセージ作成部130によって作成された確認メッセージをユーザ端末30に通知する。
次に、通知管理装置10は、ステップS10において通知した確認メッセージに対する応答(支払予定日を示す応答)を受信したか否かを判定する(ステップS11)。例えば、装置制御部133は、通信部11を介して受信した内容に基づいて、ユーザ端末30から支払予定日を示す応答を受信したか否かを判定する。
次に、通知管理装置10は、ユーザ端末30から支払予定日を示す応答を受信した場合、支払予定日に応じた時限式の支払用QRが示された請求メッセージを、ユーザ端末30に通知する(ステップS12)。
【0060】
図14に示すように、通知管理装置10は、所定の通知メッセージを作成する(ステップS20)。例えば、メッセージ作成部130は、ユーザ端末30に新たにメッセージを通知する場合において、装置制御部133の指示に基づいて通知情報120を参照し、所定の通知メッセージを作成する。
次に、通知管理装置10は、通知済みの請求メッセージを再送するか否かを判定する(ステップS21)。例えば、判定部131は、応答情報121を参照し、通知メッセージの通知先であるユーザ端末30に通知済みの請求メッセージであって、応答がないものが有るか否かを判定する。判定部131は、通知済みの請求メッセージであって、応答がない請求メッセージがある場合、当該請求メッセージを再送すると判定する。
次に、通知管理装置10は、通知済みの請求メッセージを再送すると判定した場合、通知メッセージと共に、通知済みの請求メッセージがカルーセル表示されるようにする(ステップS22)。一方、通知管理装置10は、通知メッセージの通知のみを通知し、通知済みの請求メッセージを再送しない場合、通知メッセージのみをユーザ端末30に通知する(ステップS23)。
【0061】
上述した実施形態では、請求メッセージを再送する場合を例に説明したが、これに限定されることはない。通知管理装置10は、新たに通知メッセージを通知する場合において、応答がない確認メッセージを再送するようにしてもよい。再送の対象とする確認メッセージは、例えば、
図6に示すような、支払予定日を確認する確認メッセージである。これにより、新たに通知メッセージが通知された場合であっても、ユーザに煩わしさを感じさせることなく、確認メッセージがユーザに認識され易くなるようにすることができる。
【0062】
また、上述した実施形態では、通知情報120における再送条件と、応答情報121における再送条件とが同一である場合を例示して説明したがこれに限定されない。通知管理装置10は、企業サーバ20から受けた通知要求を考慮した上で、独自の再送条件を設定するようにしてもよい。例えば、通知管理装置10は、通知先のユーザ端末30からの過去の応答の傾向に応じて再送条件を設定するようにしてもよい。この場合、通知管理装置10は、例えば、確認メッセージ、或いは請求メッセージ(以下、確認メッセージ等)に応答をする傾向があるユーザに対しては、再送回数の条件を増やすようにする。或いは、通知管理装置10は、確認メッセージ等に対して応答しない傾向があるユーザに対しては、再送回数の条件を減らすようにする。ユーザの傾向に応じた適切な再送回数を設定することにより、通知した確認メッセージ等に対する応答がなされる確率を向上させることが可能である。
【0063】
また、通知管理装置10は、通知元の企業サーバ20の傾向に応じて再送条件を設定するようにしてもよい。例えば、企業サーバ20からの確認、或いは請求(以下、確認等)の再送に対し、5回までの再送である場合には応答がなされる確率が比較的高く、6回を超える再送に対して応答がなされる確率が比較的低い傾向がある場合には、再送回数の上限を5回に設定する。また、通知管理装置10は、確認等の内容に応じて再送条件を設定するようにしてもよい。例えば、支払予定日や請求金額に応じて再送回数の上限を設定するようにしてもよい。
【0064】
また、通知管理装置10は、
図6に示す確認メッセージに対して、支払予定日を指定する応答がなされた後に、通知管理装置10は、
図9に示すような支払用の二次元バーコードCDを含むメッセージを(Webブラウザを経由することなく)ユーザ端末30に通知するようにしてもよい。この場合、例えば、二次元バーコードCDを読み取ることにより、二次元バーコードCDにリンクされたURL等にアクセスがなされ、支払予定日や、支払予定日に応じた請求金額が示された請求書、及び当該請求書が時限式であること等を参照するようにしてもよい。この場合、
図9に示す二次元バーコードCDは、支払予定日に応じた請求金額の説明が付与され、時限式の請求書コードを記載するものであり、「請求メッセージ」の一例である。
【0065】
また、再送する請求メッセージは、
図8に示す請求メッセージの他、上述したWebブラウザを経由しない
図9に示す支払用の二次元バーコードを含むメッセージであってもよい。支払用の二次元バーコードを含む通知の場合、「既に通知済みの支払用QR、又は今回再送した支払用QRのいずれかをご利用ください」などの注意事項が記載されていてもよい。これにより、既に通知ずみの二次元バーコードと、再送した二次元バーコードのいずれかを用いて支払を行えばよい旨をユーザが認識することができる。したがって、支払用の二次元バーコードが複数通知された場合であっても、ユーザを混乱させることなく、支払を行わせることが可能である。
【0066】
以上説明したように、実施形態の通知管理装置10は、メッセージ作成部130と、通信部11とを備える。メッセージ作成部130は、ユーザ端末30に通知した、支払予定日を確認する確認メッセージにおける応答の状況に基づいて、支払予定日に対応する請求金額の説明が付与された、時限式の請求書コードを記載又は発行するための請求メッセージを作成する。通信部11は、メッセージ作成部130によって作成された請求メッセージを、ユーザ端末30に通知する。これにより、実施形態の通知管理装置10は、ユーザにより指定された支払予定日における支払金額を請求する請求書を通知することができるため、支払日によって請求金額が変わる場合であっても、適正な請求金額を請求することが可能である。また、時限式の請求書を通知するため、支払予定日とは異なる日において当該請求書を用いた支払を無効とすることができ、支払予定日を渡過して請求金額に変更が生じた場合であっても、誤って変更前の金額を徴収してしまうことがない。すなわち、支払を行う日によって請求金額が変わる場合であっても、適正な請求金額を請求することが可能である。
【0067】
また、実施形態の通知管理装置10は、判定部131と通知制御部132とを更に備える。判定部131は、ユーザ端末30に、所定の通知メッセージを通知する場合において、ユーザ端末30に通知済みの請求メッセージにおける応答状況に基づいて、通知メッセージの通知と共に、請求メッセージを再送するか否かを判定する。通知制御部132は、判定部131により判定された判定結果に応じて、通知メッセージの通知と共に、請求メッセージを再送する場合、通知メッセージと請求メッセージとが、ユーザ端末30にカルーセル表示されるようにする。これにより、実施形態の通知管理装置10は、ユーザ端末30に新たに通知メッセージを通知するタイミングで、請求メッセージを再送することが可能である。このため、請求メッセージのみを一方的に再送する場合と比較して、ユーザに煩わしさを感じさせることない。また、通知メッセージと請求メッセージとが、ユーザ端末30にカルーセル表示されるようにすることで、カルーセル表示をしない場合と比較して、請求メッセージがユーザに認識され易くすることができる。
【0068】
また、実施形態の通知管理装置10では、判定部131は、ユーザ端末30に、所定の通知メッセージを通知する場合において、ユーザ端末30に通知済みの確認メッセージにおける応答状況に基づいて、通知メッセージの通知と共に、確認メッセージを再送するか否かを判定する。通知制御部132は、判定部131により判定された判定結果に応じて、通知メッセージの通知と共に、確認メッセージを再送する場合、通知メッセージと確認メッセージとがユーザ端末30にカルーセル表示されるようにする。これにより、実施形態の通知管理装置10は、ユーザ端末30に新たに通知メッセージを通知するタイミングで、確認メッセージを再送することが可能である。このため、確認メッセージのみを一方的に再送する場合と比較して、ユーザに煩わしさを感じさせることない。また、通知メッセージと確認メッセージとが、ユーザ端末30にカルーセル表示されるようにすることで、カルーセル表示をしない場合と比較して、確認メッセージがユーザに認識され易くすることができる。
【0069】
上述した実施形態における通知管理装置10の全部または一部をコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよく、FPGA等のプログラマブルロジックデバイスを用いて実現されるものであってもよい。
【0070】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【符号の説明】
【0071】
1…通知システム
10…通知管理装置
11…通信部
12…記憶部
120…通知情報
121…応答情報
13…制御部
130…メッセージ作成部
131…判定部
132…通知制御部
133…装置制御部
20…企業サーバ
30…ユーザ端末