IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社クレスコの特許一覧

特許7398983情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム
<>
  • 特許-情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム 図1
  • 特許-情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム 図2
  • 特許-情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム 図3
  • 特許-情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム 図4
  • 特許-情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム 図5
  • 特許-情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム 図6
  • 特許-情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム 図7
  • 特許-情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム 図8
  • 特許-情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム 図9
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-07
(45)【発行日】2023-12-15
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   A61C 19/04 20060101AFI20231208BHJP
   G16H 10/40 20180101ALI20231208BHJP
【FI】
A61C19/04 Z
G16H10/40
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2020035199
(22)【出願日】2020-03-02
(65)【公開番号】P2021137127
(43)【公開日】2021-09-16
【審査請求日】2023-01-13
(73)【特許権者】
【識別番号】504226674
【氏名又は名称】株式会社クレスコ
(74)【代理人】
【識別番号】110002516
【氏名又は名称】弁理士法人白坂
(72)【発明者】
【氏名】綾塚 祐二
(72)【発明者】
【氏名】山▲崎▼ 守
【審査官】瀧本 絢奈
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2020/0015943(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0343601(US,A1)
【文献】特許第6650996(JP,B1)
【文献】玉川 裕夫 H Tamagawa,歯科領域の標準化 Standardization in Dentistry in Japan,医療情報学 第34巻 4号 Japan Journal of Medical Informatics,日本,一般社団法人日本医療情報学会 株式会社篠原出版新社,第34巻,第187頁 図5
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61C 19/04
G16H 10/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の物体が並ぶ被写体が記録された第1画像と、複数の物体についてグループ分けを行うための物体に対するマーキングとを学習することにより生成された第1学習モデルを取得する第1取得部と、
被写体となる複数の物体が記録される第2画像を取得する第2取得部と、
前記第1取得部によって取得された第1学習モデルと、前記第2取得部によって取得された第2画像とに基づいて、第2画像に記録される複数の物体についてグループ分けを行い、グループ毎のそれぞれの物体に対してマーキングを付す分類部と、
前記分類部によってグループ分けが行われた複数の物体について、グループ毎に所定の基準で番号を付す番号付け部と、
前記番号付け部によって番号が付された物体が記録される第3画像を出力する出力部と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
第1画像に記録される複数の物体、及び、第2画像に記録される複数の物体それぞれでは、上側において複数の物体が直列に並んだ上列部と、下側において複数の物体が直列に並んだ下列部と、を備え、
前記分類部は、上列部の中央に対して左側の複数の物体と、上列部の中央に対して右側の複数の物体と、下列部の中央に対して左側の複数の物体と、下列部の中央に対して右側の複数の物体と、にグループ分けを行う
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記番号付け部は、所定の基準として、グループ分けを行った中央側を基準に、左上列部及び左下列部それぞれの中央側から左側に向けた昇順で番号を付すと共に、右上列部及び左下列部それぞれの中央側から右側に向けた昇順で番号を付す
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記番号付け部は、第2画像に記録される複数の物体の間に閾値以上の間隔があることにより当該間隔の位置の物体が無くなったと推定される場合に、当該間隔の位置に対しても番号を付す
請求項2又は3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
物体の形状を学習することにより生成された第2学習モデルを取得する第3取得部と、
前記番号付け部によって番号が付された複数の物体の第3画像と、前記第3取得部によって取得された第2学習モデルとに基づいて、第3画像に記録される少なくとも1つの物体の形状を抽出する抽出部と、を備え、
前記出力部は、前記抽出部によって抽出された少なくとも1つの物体が記録される第4画像を出力する
請求項1~4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
電子カルテを記憶する記憶部と、
第3画像又は第4画像を電子カルテに記録する記録部と、
を備える請求項5に記載の情報処理装置
【請求項7】
前記第2取得部は、第2画像として、複数の物体である複数の歯牙が記録される歯列画像を取得する
請求項1~6のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
コンピュータが、
複数の物体が並ぶ被写体が記録された第1画像と、複数の物体についてグループ分けを行うための物体に対するマーキングとを学習することにより生成された第1学習モデルを取得する第1取得ステップと、
被写体となる複数の物体が記録される第2画像を取得する第2取得ステップと、
前記第1取得ステップによって取得された第1学習モデルと、前記第2取得ステップによって取得された第2画像とに基づいて、第2画像に記録される複数の物体についてグループ分けを行い、グループ毎のそれぞれの物体に対してマーキングを付す分類ステップと、
前記分類ステップによってグループ分けが行われた複数の物体について、グループ毎に所定の基準で番号を付す番号付けステップと、
前記番号付けステップによって番号が付された物体が記録される第3画像を出力する出力ステップと、
を実行する情報処理方法。
【請求項9】
コンピュータに、
複数の物体が並ぶ被写体が記録された第1画像と、複数の物体についてグループ分けを行うための物体に対するマーキングとを学習することにより生成された第1学習モデルを取得する第1取得機能と、
被写体となる複数の物体が記録される第2画像を取得する第2取得機能と、
前記第1取得機能によって取得された第1学習モデルと、前記第2取得機能によって取得された第2画像とに基づいて、第2画像に記録される複数の物体についてグループ分けを行い、グループ毎のそれぞれの物体に対してマーキングを付す分類機能と、
前記分類機能によってグループ分けが行われた複数の物体について、グループ毎に所定の基準で番号を付す番号付け機能と、
前記番号付け機能によって番号が付された物体が記録される第3画像を出力する出力機能と、
を実現させる情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、歯科等においては歯列全体のパノラマ画像が撮影され、治療に利用されている。例えば、特許文献1に記載された技術は、撮像装置により患者の歯列全体(広域部位)を撮像することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2010-5327号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、歯牙の治療等においては、歯牙を特定するために歯牙番号が付されている。しかしながら、従来では、歯列全体のパノラマ画像を撮影し、歯科医がパノラマ画像を見ながら歯牙番号を特定するのが一般的である。すなわち、歯科医自らが歯牙番号を特定すると、歯科医の労力がかかり、また歯牙番号を取り違える恐れがある。
また、一般的な歯牙の輪郭を抽出する技術(装置)に基づいて歯牙番号を自動的に特定する場合には、互いに隣接する歯牙の一部が重なっていたり交差していたりする場合があり、この場合には歯牙番号を特定できない(互いに隣接する歯牙を切り分けられない)恐れがある。
【0005】
本発明は、画像に基づいて歯牙番号を特定することが可能な情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一態様の情報処理装置は、複数の物体が並ぶ被写体が記録された第1画像と、複数の物体についてグループ分けを行うための物体に対するマーキングとを学習することにより生成された第1学習モデルを取得する第1取得部と、被写体となる複数の物体が記録される第2画像を取得する第2取得部と、第1取得部によって取得された第1学習モデルと、第2取得部によって取得された第2画像とに基づいて、第2画像に記録される複数の物体についてグループ分けを行い、グループ毎のそれぞれの物体に対してマーキングを付す分類部と、分類部によってグループ分けが行われた複数の物体について、グループ毎に所定の基準で番号を付す番号付け部と、番号付け部によって番号が付された物体が記録される第3画像を出力する出力部と、を備える。
【0007】
一態様の情報処理装置は、第1画像に記録される複数の物体、及び、第2画像に記録される複数の物体それぞれでは、上側において複数の物体が直列に並んだ上列部と、下側において複数の物体が直列に並んだ下列部と、を備え、分類部は、上列部の中央に対して左側の複数の物体と、上列部の中央に対して右側の複数の物体と、下列部の中央に対して左側の複数の物体と、下列部の中央に対して右側の複数の物体と、にグループ分けを行うこととしてもよい。
【0008】
一態様の情報処理装置では、番号付け部は、所定の基準として、グループ分けを行った中央側を基準に、左上列部及び左下列部それぞれの中央側から左側に向けた昇順で番号を付すと共に、右上列部及び左下列部それぞれの中央側から右側に向けた昇順で番号を付すこととしてもよい。
【0009】
一態様の情報処理装置では、番号付け部は、第2画像に記録される複数の物体の間に閾値以上の間隔があることにより当該間隔の位置の物体が無くなったと推定される場合に、当該間隔の位置に対しても番号を付すこととしてもよい。
【0010】
一態様の情報処理装置は、物体の形状を学習することにより生成された第2学習モデルを取得する第3取得部と、番号付け部によって番号が付された複数の物体の第3画像と、第3取得部によって取得された第2学習モデルとに基づいて、第3画像に記録される少なくとも1つの物体の形状を抽出する抽出部と、を備え、出力部は、抽出部によって抽出された少なくとも1つの物体が記録される第4画像を出力することとしてもよい。
【0011】
一態様の情報処理装置は、電子カルテを記憶する記憶部と、第3画像又は第4画像を電子カルテに記録する記録部と、を備えることとしてもよい。
【0012】
一態様の情報処理装置では、第2取得部は、第2画像として、複数の物体である複数の歯牙が記録される歯列画像を取得することとしてもよい。
【0013】
一態様の情報処理方法では、コンピュータが、複数の物体が並ぶ被写体が記録された第1画像と、複数の物体についてグループ分けを行うための物体に対するマーキングとを学習することにより生成された第1学習モデルを取得する第1取得ステップと、被写体となる複数の物体が記録される第2画像を取得する第2取得ステップと、第1取得ステップによって取得された第1学習モデルと、第2取得ステップによって取得された第2画像とに基づいて、第2画像に記録される複数の物体についてグループ分けを行い、グループ毎のそれぞれの物体に対してマーキングを付す分類ステップと、分類ステップによってグループ分けが行われた複数の物体について、グループ毎に所定の基準で番号を付す番号付けステップと、番号付けステップによって番号が付された物体が記録される第3画像を出力する出力ステップと、を実行する。
【0014】
一態様の情報処理プログラムは、コンピュータに、複数の物体が並ぶ被写体が記録された第1画像と、複数の物体についてグループ分けを行うための物体に対するマーキングとを学習することにより生成された第1学習モデルを取得する第1取得機能と、被写体となる複数の物体が記録される第2画像を取得する第2取得機能と、第1取得機能によって取得された第1学習モデルと、第2取得機能によって取得された第2画像とに基づいて、第2画像に記録される複数の物体についてグループ分けを行い、グループ毎のそれぞれの物体に対してマーキングを付す分類機能と、分類機能によってグループ分けが行われた複数の物体について、グループ毎に所定の基準で番号を付す番号付け機能と、番号付け機能によって番号が付された物体が記録される第3画像を出力する出力機能と、を実現させる。
【発明の効果】
【0015】
一態様の情報処理装置は、第1学習モデルと、被写体となる複数の物体が記録される第2画像とに基づいて、第2画像に記録される複数の物体についてグループ分けを行い、グループ毎のそれぞれの物体に対してマーキングを付し、そのマーキングに応じてグループ毎に所定の基準で番号を付す。これにより、一態様の情報処理装置は、画像に基づいて物体の番号を特定することができる。
一態様の情報処理方法及び情報処理プログラムは、上述した一態様の情報処理装置と同様の効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】歯牙全体の画像の一例を示す図である。
図2】一実施形態に係る情報処理装置について説明するためのブロック図である。
図3】マーキングの一例について説明するための図である。
図4】歯牙に付される歯牙番号の一例について説明するための図である。
図5】歯牙番号の付す場合について説明するための図である。
図6】歯牙の形状を抽出する際の一例について説明するための図である。
図7】形状が抽出された歯牙について説明するための図である。
図8】一実施形態に係る情報処理方法のうちの学習ステップについて説明するためのフローチャートである。
図9】一実施形態に係る情報処理方法のうち出力ステップについて説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の一実施形態について説明する。
本明細書では、「情報」の文言を使用しているが、「情報」の文言は「データ」と言い換えることができ、「データ」の文言は「情報」と言い換えることができる。
【0018】
図1は、歯牙全体の画像の一例を示す図である。
図1及び後述する図3~4,6に示す歯牙101の数28本であり、4本の歯(例えば、親知らず)を抜歯した場合を示す。後述する第1~3画像では、記録される歯牙の数は32本であってもよく、他の本数であってもよい。
【0019】
情報処理装置1(図2参照)は、複数の歯牙101(顎部)のパノラマ画像(第2画像)(一例として、レントゲン画像及びCT画像等)を取得し、そのパノラマ画像を予め学習した学習モデル(一例として、U-Net等)に通すことにより、右上側歯牙領域102、左上側歯牙領域103、右下側歯牙領域104及び左下側歯牙領域105(図3参照)にグループ分けを行う。そして、情報処理装置1は、複数の歯牙101それぞれに対してマーキング106(1つの歯牙101として特定するためのマーキング106)(図3参照)を付した画像を生成する。さらに、情報処理装置1は、マーキング106が付された歯牙101の画像に基づいて歯牙番号を付した第3画像を生成して出力する。
【0020】
次に、情報処理装置1について詳細に説明する。
図2は、一実施形態に係る情報処理装置1について説明するためのブロック図である。
【0021】
情報処理装置1は、カメラ部20、通信部21、記憶部22、表示部23、第1取得部12、第2取得部13、分類部14、番号付け部15、第3取得部16、抽出部17、出力制御部18及び記録部19を備える。通信部21、記憶部22及び表示部23は、本発明の「出力部」の一実施形態に対応する。第1取得部12、第2取得部13、分類部14、番号付け部15、第3取得部16、抽出部17、出力制御部18及び記録部19は、例えば、情報処理装置1の制御部11(例えば、演算処理装置等)の一機能として実現することができる。
【0022】
カメラ部20は、例えば、患者の複数の歯牙101全体(顎部)のパノラマ画像(第2画像)を撮像して画像データを生成する。カメラ部20は、図2に示すように情報処理装置1に備えられてもよく、情報処理装置1の外部に備えられてもよい。
【0023】
通信部21は、情報処理装置1の外部にある外部装置(例えば、外部サーバ等)(図示せず)と情報の送受信を行う。
【0024】
記憶部22は、種々の情報及びプログラムを記憶する。記憶部22は、例えば、後述する第1学習モデル及び第2学習モデルを記憶することとしてもよい。記憶部22は、一例として、歯科等で利用される電子カルテを記憶することとしてもよい。
【0025】
表示部23は、例えば、文字及び画像等を表示することが可能な装置である。
【0026】
第1取得部12は、複数の物体が並ぶ被写体が記録された第1画像と、複数の物体についてグループ分けを行うための物体に対するマーキング106とを学習することにより生成された第1学習モデルを取得する。
第1学習モデルは、例えば、制御部11によって生成されてもよい。制御部11によって第1学習モデルが生成された場合、第1学習モデルは、例えば、記憶部22に記憶されていてもよい。この場合、第1取得部12は、記憶部22に記憶された第1学習モデルを取得する。
又は、第1学習モデルは、例えば、外部装置(例えば、外部サーバ等)(図示せず)によって生成されてもよい。この場合、第1取得部12は、通信部21を介して外部装置から第1学習モデルを取得する。
【0027】
第1学習モデルは、例えば、U-net等を利用したモデルである。U-netは、入力された画像の特徴を抽出するためのエンコードを行う複数の層と、エンコードされた画像を復元するためのデコードを行う複数の層とを備える。エンコードを行う複数の層と、デコードを行う複数の層とは同数あり、各層はコントラクティングパス(Contracting Path)で接続されている。コントラクティングパスは、入力された画像の特徴部分の位置情報を保持し、U-netから出力される画像を高画質にするために用いられる。
【0028】
制御部11(又は外部装置)は、第1画像として、複数の物体である複数の歯牙101が記録される歯列画像を取得する。具体的には、第1画像は、複数の歯牙101全体(顎部)のパノラマ画像である。制御部11(又は外部装置)は、例えば、複数の第1画像を取得する。具体的な一例として、第1画像の数は、患者の歯牙101のパノラマ画像からその歯牙101を特定できる数であってもよく、20枚、50枚、100枚、200枚、又は、300枚等の学習に必要な枚数である。また、制御部11(又は、外部装置)は、第1画像に記録される複数の歯牙101それぞれを示す(第1画像のうちどれが歯牙101であるのかを特定するための)マーキング106を取得する。そのマーキング106は、上側の歯列における、中央から右側の右上側歯牙領域102と、中央から左側の左上側歯牙領域103と、下側の歯列における、中央から右側の右下側歯牙領域104と、中央から左側の左下側歯牙領域105と、に複数の歯牙101を分類する(グループ分けを行う)ための印である。
制御部11(又は外部装置)は、歯牙101に対してマーキング106が付された第1画像を取得することしてもよい。
制御部11(又は外部装置)は、第1画像及びマーキング106に基づいて学習を行い、例えば、U-netを学習させる。
【0029】
第2取得部13は、被写体となる複数の物体が記録される第2画像を取得する。第2取得部13は、第2画像として、複数の物体である複数の歯牙101が記録される歯列画像を取得する。具体的な一例として、第2画像は、患者の複数の歯牙101全体(顎部)のパノラマ画像であってもよい。
【0030】
分類部14は、第1取得部12によって取得された第1学習モデルと、第2取得部13によって取得された第2画像とに基づいて、第2画像に記録される複数の物体についてグループ分けを行う。分類部14は、第2画像に含まれる複数の物体としての歯牙101を、上列部の中央に対して左側の複数の物体(左上側歯牙領域103)と、上列部の中央に対して右側の複数の物体(右上側歯牙領域102)と、下列部の中央に対して左側の複数の物体(左下側歯牙領域105)と、下列部の中央に対して右側の複数の物体(右下側歯牙領域104)と、にグループ分けを行う。また、分類部14は、グループ毎のそれぞれの物体(歯牙101)に対してマーキング106を付す。
【0031】
すなわち、分類部14は、第2取得部13によって取得された第2画像を、第1取得部12によって取得された第1学習モデル(例えば、U-net等)に通し、第2画像に記録される全ての歯牙101を、右上側歯牙領域102、左上側歯牙領域103、右下側歯牙領域104及び左下側歯牙領域105毎にグループ分けを行う。さらに、分類部14は、グループ分けを行った右上側歯牙領域102、左上側歯牙領域103、右下側歯牙領域104及び左下側歯牙領域105それぞれを構成する複数の歯牙101それぞれに対して、同一のグループには同一のマーキング106を付す。
【0032】
図3は、マーキング106の一例について説明するための図である。
図3に一例を示すように、分類部14は、左上側歯牙領域103、右上側歯牙領域102、右下側歯牙領域104及び左下側歯牙領域105それぞれに異なる丸印(マーキング106)を付す。異なる丸印の一例は、丸印の色を互いに異ならせることである。なお、歯牙101に付すマーキング106は、上述したマーキング106(丸印)に限定されず、種々の印であってもよい。
【0033】
分類部14は、欠損した歯牙、斜めに生える歯牙、互いに隣接する歯牙が交差する(並列に並ぶ)歯牙がある場合でも、第1学習モデル(例えば、U-net)を通すことにより、マーキング106を付すことができる。
なお、制御部11(又は、外部装置)によって歯牙番号も学習されることにより第1学習モデル(例えば、U-net)が生成されている場合には、分類部14は、マーキング106と共に歯牙番号も付してもよい。
【0034】
番号付け部15は、分類部14によってグループ分けが行われた複数の物体(複数の歯牙101)について、グループ毎に所定の基準で番号を付す。番号付け部15は、所定の基準として、グループ分けを行った中央側を基準に、左上列部及び左下列部それぞれの中央側から左側に向けた昇順で番号を付すこととしてもよい。番号付け部15は、所定の基準として、グループ分けを行った中央側を基準に、右上列部及び左下列部それぞれの中央側から右側に向けた昇順で番号を付すこととしてもよい。
【0035】
図4は、歯牙101に付される歯牙番号の一例について説明するための図である。
番号付け部15は、右上側歯牙領域102、左上側歯牙領域103、右下側歯牙領域104及び左下側歯牙領域105を構成するそれぞれの歯牙101に対して、口腔(歯列)の中央側から右方向又は左方向に順に歯牙番号を付す。この際、番号付け部15は、マーキング106に応じて各歯牙領域102~105を特定し、歯牙領域102~105それぞれの歯牙101に対して歯牙番号を付してもよい。すなわち、一例として、番号付け部15は、右上側歯牙領域102の最も中央側の歯牙101aに「1」を付す。同様に、番号付け部15は、右上側歯牙領域102の各歯牙101について右方向へ順に番号を付し、最も右側の歯牙101bに「7」を付す。この場合、番号付け部15は、マーキング106が付された歯牙101に対して歯牙番号を付すこととしてもよい。
【0036】
番号付け部15は、第2画像に記録される複数の物体(歯牙101)の間に閾値以上の間隔があることによりその間隔の位置の物体(歯牙101)が無くなったと推定される場合に、その間隔の位置に対しても番号を付すこととしてもよい。すなわち、抜歯された部分は隣接する歯牙101の間に空間(隙間)が生じる。このため、歯牙101の幅を考慮して予め閾値が番号付け部15に設定されている場合、番号付け部15は、隣接する歯牙101の間に閾値以上の空間があれば、その空間は抜歯された空間であると推定して、その空間にも歯牙番号を付す。
すなわち、例えば、番号付け部15は、閾値以上の空間が有れば、マーキング106が付されていなくとも歯牙番号を付すこととしてもよい。
なお、番号付け部15は、上述したように空間に歯牙番号を付す場合でも、出力される画像にはその番号を記載しなくともよい。
また、制御部11(又は、外部装置)によって歯牙番号も学習されることにより第1学習モデル(例えば、U-net)が生成されている場合には、番号付け部15の代わりとして分類部14は、閾値以上の空間は抜歯された空間であると推定して、その空間に対しても歯牙番号を付してもよい。
【0037】
図5は、歯牙番号の付す場合について説明するための図である。
図5に例示するように、互いに隣接する歯牙101の間に閾値以上の間隔Dがある場合、番号付け部15は、その間隔Dの抜歯された位置と推定して、歯牙番号(図5に例示する場合には「5」(図示せず))を設定する。しかし、出力制御部18によって出力する場合(例えば、表示部23に表示する場合)には、歯牙番号「5」を表示しなくともよい。すなわち、第2画像に記録される歯牙101(マーキング106が付された歯牙101)に対してのみ歯牙番号を付してもよい。
【0038】
第3取得部16は、物体(歯牙101)の形状を学習することにより生成された第2学習モデルを取得する。
第2学習モデルは、例えば、制御部11によって生成されてもよい。制御部11によって第2学習モデルが生成された場合、第2学習モデルは、例えば、記憶部22に記憶されていてもよい。この場合、第3取得部16は、記憶部22に記憶された第2学習モデルを取得する。
又は、第2学習モデルは、例えば、外部装置(例えば、外部サーバ等)(図示せず)によって生成されてもよい。この場合、第3取得部16は、通信部21を介して外部装置から第2学習モデルを取得する。
制御部11(又は、外部装置)は、具体的な一例として、物体(歯牙101)形状の数として、20本、50本、100本、200本、又は、300本等の学習に必要な本数の歯牙101の画像を取得する。
第2学習モデルは、例えば、U-net等を利用したモデルである。
【0039】
抽出部17は、番号付け部15によって番号(歯牙番号)が付された複数の物体(歯牙101)の第3画像と、第3取得部16によって取得された第2学習モデルとに基づいて、第3画像に記録される少なくとも1つの物体(歯牙101)の形状を抽出する。すなわち、抽出部17は、第3画像を第2学習モデル(例えば、U-net等)に通し、歯牙101の形状を抽出する。この場合、抽出部17は、例えば、歯科医等によって第3画像上で指定された歯牙101の形状を抽出してもよく、全ての歯牙101の形状を抽出してもよい。
【0040】
図6は、歯牙101の形状を抽出する際の一例について説明するための図である。
図7は、形状が抽出された歯牙101について説明するための図である。
図6に例示するように、抽出部17は、第3画像を第2学習モデルに通すことにより、斜線が付された歯牙101cの形状を抽出する。この際、抽出部17は、形状が抽出された歯牙101に対して特徴を付してもよい。この特徴は、例えば、歯牙101に色を付すなど、他の歯牙101との違いを識別することができる特徴であってもよい。なお、抽出部17は、第3画像に記録される歯牙101cの形状と完全に一致する形状を抽出するばかりでなく、略一致するような形状を抽出することとしてもよい。抽出部17は、歯牙101cの形状の形状を抽出することとして、図6に例示する斜線が付された歯牙101cを含む領域を抽出することとしてもよい(図7参照)。
【0041】
出力制御部18は、番号付け部15によって歯牙番号が付された物体(歯牙101)が記録される第3画像を出力するよう制御する。すなわち、出力制御部18は、出力部(例えば、表示部23、記憶部22及び通信部21等)を制御する。出力制御部18は、例えば、第3画像を表示部23に表示すること、第3画像を記憶部22に記憶すること、及び、第3画像を外部装置(例えば、外部サーバ等)に送信することのうち少なくとも1つを行うように制御する。
【0042】
出力制御部18は、抽出部17によって抽出された少なくとも1つの物体(歯牙101)が記録される第4画像を出力する。出力制御部18は、例えば、第4画像を表示部23に表示すること、第4画像を記憶部22に記憶すること、及び、第4画像を外部装置(例えば、外部サーバ等)に送信することのうち少なくとも1つを行うように制御する。
【0043】
記録部19は、第3画像又は第4画像を電子カルテに記録する。例えば、第2画像においては識別番号等により患者が特定されているため、第3画像及び第4画像についても患者の識別番号が記録されている。例えば、電子カルテについても、識別番号等により患者が特定されている。このため、記録部19は、例えば、識別番号等に基づいて、第3画像及び第4画像を電子カルテに記録することが可能である。制御部11は、電子カルテに第3画像が表示部23に表示される場合に、電子カルテに記録された第3画像のうち、歯科医等によって任意の歯牙101(又は歯牙番号)が特定されると、その歯牙101が記録された第4画像を表示部23に表示することとしてもよい。
【0044】
次に、一実施形態に係る情報処理方法について説明する。
まず、情報処理方法のうちの学習ステップについて説明する。
図8は、一実施形態に係る情報処理方法のうちの学習ステップについて説明するためのフローチャートである。
【0045】
ステップST101において、制御部11(又は外部装置)は、第1学習モデルを生成する。具体的には、制御部11(又は外部装置)は、第1画像として、複数の歯牙101全体(顎部)のパノラマ画像(歯列画像)を取得する。また、制御部11(又は、外部装置)は、第1画像に記録される複数の歯牙101それぞれを示す(第1画像のうちどれが歯牙101であるのかを特定するための)マーキング106を取得する。制御部11(又は外部装置)は、第1画像及びマーキング106に基づいて学習を行い、例えば、U-netを学習させる。すなわち、制御部11(又は外部装置)は、第1学習モデルを生成する。
【0046】
ステップST102において、制御部11(又は外部装置)は、第2学習モデルを生成する。制御部11(又は外部装置)は、歯牙101の形状について学習を行う、例えば、U-netを学習させる。すなわち、制御部11(又は外部装置)は、第2学習モデルを生成する。
【0047】
次に、情報処理方法のうち、患者の歯牙101に基づいて歯牙番号を付し、歯牙101を抽出する等の出力ステップについて説明する。
図9は、一実施形態に係る情報処理方法のうち出力ステップについて説明するためのフローチャートである。
【0048】
ステップST201において、第2取得部13は、例えば、患者の複数の歯牙101全体(顎部)が記録されているパノラマ画像(第2画像)を取得する。なお、第2取得部13が取得する第2画像は、パノラマ画像に限定されることはない。
【0049】
ステップST202において、分類部14は、ステップST201で取得された第2画像を、図8に示すステップST101で生成された第1学習モデル(例えば、U-net等)に通し、第2画像に記録される複数の歯牙101を右上側歯牙領域102、左上側歯牙領域103、右下側歯牙領域104及び左下側歯牙領域105に分類する。また、分類部14は、上述した各歯牙領域102~105それぞれを構成する複数の歯牙101に対しマーキング106を付す。マーキング106は、歯牙領域102~105毎に異なる印である。
【0050】
ステップST203において、番号付け部15は、ステップST202で分類された歯牙領域102~105毎に歯牙番号を付す。この場合、番号付け部15は、各歯牙領域102~105を構成するそれぞれの歯牙101に対して、口腔(歯列)の中央側から右方向又は左方向に順に歯牙番号を付す。また、番号付け部15は、第2画像に記録される複数の歯牙101(互いに隣接する歯牙101)の間に閾値以上の間隔Dがあることにより、その間隔Dの位置の歯牙101が無くなった(抜歯された)と推定される場合、その間隔Dの位置に対しても歯牙番号を付すこととしてもよい。
【0051】
ステップST204において、抽出部17は、ステップST203で歯牙番号が付された第3画像(又は、ステップST202でマーキング106が付された画像)を、図8のステップ102で生成された第2学習モデル(例えば、U-net等)に通し、歯牙101の形状を抽出する。抽出部17は、形状が抽出された歯牙101の画像(第4画像)を生成する(切り出す)。
【0052】
ステップST205において、抽出部17は、ステップST204で抽出された形状の歯牙101と、第3画像(又は、ステップST202でマーキング106が付された画像)に記録される、その歯牙101(形状が抽出された歯牙101)とを関連付ける。
【0053】
ステップST206において、出力制御部18は、第3画像及び第4画像の少なくとも一方について、表示部23に表示すること、記憶部22に記憶すること、及び、通信部21によって外部に送信することのうち少なくとも1つを行う。
また、記録部19は、第3画像及び第4画像を、記憶部22に記憶される電子カルテに記録する。
【0054】
次に、本実施形態の効果について説明する。
情報処理装置1は、第1学習モデルを取得する第1取得部12と、被写体となる複数の物体(歯牙)が記録される第2画像を取得する第2取得部13と、第1学習モデルと第2画像とに基づいて、第2画像に記録される複数の物体(歯牙)についてグループ分けを行い、グループ毎のそれぞれの物体に対してマーキング106を付す分類部14と、分類部14によってグループ分けが行われた複数の物体(歯牙)について、グループ毎に所定の基準で番号を付す番号付け部15と、番号付け部15によって番号が付された物体(歯牙)が記録される第3画像を出力する出力部(例えば、表示部23、記憶部22及び通信部21等)と、を備える。
これにより、情報処理装置1は、画像に基づいて歯牙番号を特定することができる。また、情報処理装置1は、第1学習モデルを利用することにより、抜歯されている場合、親知らずの本数、歯並び(歯牙101が伸びる方向の違い及び隣接する歯牙101の並列的な重なり)にかかわらず、歯牙番号を付すことができる。また、情報処理装置1は、第1学習モデルを利用することにより、乳歯が残っていて、永久歯がまだ顎の骨に埋まっている状態の子供の第2画像でも歯牙番号を付すことができる。
【0055】
情報処理装置1では、第1画像及び第2画像に記録される複数の物体は、複数の歯牙101である。分類部14は、第2画像に記録される複数の歯牙101を、右上側歯牙領域102、左上側歯牙領域103、右下側歯牙領域104及び右下側歯牙領域104にグループ分けを行うこととしてもよい。
これにより、情報処理装置1は、グループ分けを行うことにより、適切に歯牙番号を付すことができる。
【0056】
情報処理装置1では、番号付け部15は、所定の基準として、グループ分けを行った中央側を基準に、右上側歯牙領域102及び右下側歯牙領域104それぞれの口腔(歯列)の中央側から右側への昇順に歯牙番号を付すこととしてもよい。同様に、番号付け部15は、左上側歯牙領域103及び左下側歯牙領域105それぞれの口腔(歯列)の中央側から左側への昇順に歯牙番号を付すこととしてもよい。
これにより、情報処理装置1は、適切に歯牙番号を付すことができる。
【0057】
情報処理装置1では、番号付け部15は、第2画像に記録される隣接する歯牙101の間に閾値以上の間隔Dがあることによりその間隔Dの位置の歯牙101が無くなったと推定される場合に、その間隔Dの位置に対しても歯牙番号を付すこととしてもよい。
これにより、情報処理装置1は、抜歯されている場合でも、適切に歯牙番号を付すことができる。
【0058】
情報処理装置1は、第2学習モデルを取得する第3取得部16と、番号付け部15によって歯牙番号が付された複数の歯牙101の第3画像と、第2学習モデルとに基づいて、第3画像に記録される少なくとも1つの物体の形状を抽出する抽出部17と、を備えることとしてもよい。出力制御部18は、抽出部17によって抽出された少なくとも1つの物体が記録される第4画像を出力することとしてもよい。
これにより、情報処理装置1は、第3画像及び第4画像を出力して、例えば、歯科医等に確認させることにより、患者の治療に役立てることができる。
【0059】
情報処理装置1は、電子カルテを記憶する記憶部22と、第3画像又は第4画像を電子カルテに記録する記録部19と、を備えることとしてもよい。
これにより、情報処理装置1は、歯科医等が電子カルテを確認する際に第3画像及び第4画像の確認を容易にすることができ、患者の治療に役立てることができる。
【0060】
情報処理方法では、コンピュータが、第1学習モデルを取得する第1取得ステップと、被写体となる複数の物体(歯牙)が記録される第2画像を取得する第2取得ステップと、第1学習モデルと第2画像とに基づいて、第2画像に記録される複数の物体(歯牙)についてグループ分けを行い、グループ毎のそれぞれの物体に対してマーキング106を付す分類ステップと、分類ステップによってグループ分けが行われた複数の物体(歯牙)について、グループ毎に所定の基準で番号を付す番号付けステップと、番号付けステップによって番号が付された物体(歯牙)が記録される第3画像を出力する出力ステップと、を実行する。
これにより、情報処理方法は、画像に基づいて歯牙番号を特定することができる。また、情報処理方法は、第1学習モデルを利用することにより、抜歯されている場合、親知らずの本数、歯並び(歯牙101が伸びる方向の違い及び隣接する歯牙101の並列的な重なり)にかかわらず、歯牙番号を付すことができる。また、情報処理方法は、第1学習モデルを利用することにより、乳歯が残っていて、永久歯がまだ顎の骨に埋まっている状態の子供の第2画像でも歯牙番号を付すことができる。
【0061】
情報処理プログラムは、コンピュータに、第1学習モデルを取得する第1取得機能と、被写体となる複数の物体(歯牙)が記録される第2画像を取得する第2取得機能と、第1学習モデルと第2画像とに基づいて、第2画像に記録される複数の物体(歯牙)についてグループ分けを行い、グループ毎のそれぞれの物体に対してマーキング106を付す分類機能と、分類機能によってグループ分けが行われた複数の物体(歯牙)について、グループ毎に所定の基準で番号を付す番号付け機能と、番号付け機能によって番号が付された物体(歯牙)が記録される第3画像を出力する出力機能(例えば、表示機能、記憶機能及び通信機能)と、を実現させる。
これにより、情報処理プログラムは、画像に基づいて歯牙番号を特定することができる。また、情報処理プログラムは、第1学習モデルを利用することにより、抜歯されている場合、親知らずの本数、歯並び(歯牙101が伸びる方向の違い及び隣接する歯牙101の並列的な重なり)にかかわらず、歯牙番号を付すことができる。また、情報処理プログラムは、第1学習モデルを利用することにより、乳歯が残っていて、永久歯がまだ顎の骨に埋まっている状態の子供の第2画像でも歯牙番号を付すことができる。
【0062】
上述した情報処理装置1の各部は、コンピュータの演算処理装置等の機能として実現されてもよい。すなわち、情報処理装置1の第1取得部12、第2取得部13、分類部14、番号付け部15、第3取得部16、抽出部17、出力制御部18及び記録部19は、コンピュータの演算処理装置等による第1取得機能、第2取得機能、分類機能、番号付け機能、第3取得機能、抽出機能、出力制御機能及び記録機能としてそれぞれ実現されてもよい。
情報処理プログラムは、上述した各機能をコンピュータに実現させることができる。情報処理プログラムは、外部メモリ又は光ディスク等の、コンピュータで読み取り可能な非一時的な記録媒体に記録されていてもよい。
また、上述したように、情報処理装置1の各部は、コンピュータの演算処理装置等で実現されてもよい。その演算処理装置等は、例えば、集積回路等によって構成される。このため、情報処理装置1の各部は、演算処理装置等を構成する回路として実現されてもよい。すなわち、情報処理装置1の第1取得部12、第2取得部13、分類部14、番号付け部15、第3取得部16、抽出部17、出力制御部18及び記録部19は、コンピュータの演算処理装置等を構成する第1取得回路、第2取得回路、分類回路、番号付け回路、第3取得回路、抽出回路、出力制御回路及び記録回路として実現されてもよい。
また、情報処理装置1のカメラ部20、通信部21、記憶部22及び表示部23は、例えば、演算処理装置等の機能を含むカメラ機能、通信機能、記憶機能及び表示機能として実現されもよい。また、情報処理装置1のカメラ部20、通信部21、記憶部22及び表示部23は、例えば、集積回路等によって構成されることによりカメラ回路、通信回路、記憶回路及び表示回路として実現されてもよい。また、情報処理装置1のカメラ部20、通信部21、記憶部22及び表示部23は、例えば、複数のデバイスによって構成されることによりカメラ装置、通信装置、記憶装置及び表示装置として構成されてもよい。
【0063】
なお、上述した実施形態では歯牙番号を付し、歯牙101を抽出する例について説明したが、本発明はこの一例に限定されることはない。すなわち、情報処理装置、画像から、その画像中に記録される個々の物体にマーキング(種別なので色分け)を行い、マーキングされた画像から領域に変換する(物体を抽出する)というステップを経ることで、重なりが多い物体をより簡単に抽出したり、数えたりすることができる。具体的な一例として、人間の肋骨及び背骨等にも適用することが可能である。
【0064】
また、上述した第1学習モデル及び第2学習モデルは、U-netに限定されることはなく、例えば、オートエンコーダ等を用いてもよい。
【符号の説明】
【0065】
1 情報処理装置
11 制御部
12 第1取得部
13 第2取得部
14 分類部
15 番号付け部
16 第3取得部
17 抽出部
18 出力制御部
19 記録部
20 カメラ部
21 通信部
22 記憶部
23 表示部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9