IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 三菱電機株式会社の特許一覧

特許7399024据え付けチャンネル架台および据え付けチャンネル架台を用いた電気設備盤の据え付け方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-07
(45)【発行日】2023-12-15
(54)【発明の名称】据え付けチャンネル架台および据え付けチャンネル架台を用いた電気設備盤の据え付け方法
(51)【国際特許分類】
   H02B 1/01 20060101AFI20231208BHJP
   H02B 3/00 20060101ALI20231208BHJP
   H02B 13/035 20060101ALI20231208BHJP
【FI】
H02B1/01 B
H02B3/00 D
H02B13/035 301D
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2020082374
(22)【出願日】2020-05-08
(65)【公開番号】P2021177677
(43)【公開日】2021-11-11
【審査請求日】2022-11-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002941
【氏名又は名称】弁理士法人ぱるも特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】冨山 敦司
(72)【発明者】
【氏名】井上 直明
【審査官】内田 勝久
(56)【参考文献】
【文献】特開平09-107609(JP,A)
【文献】特開2018-006544(JP,A)
【文献】特開2010-104080(JP,A)
【文献】特開2006-161654(JP,A)
【文献】特開2015-002631(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02B 1/00 - 7/08
H02B 13/00 - 13/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気部品が装備された電気設備盤が複数連設されて据え付けられる据え付け区域に敷設され、前記電気設備盤の連設方向に平行に並列されるとともに一方側端部に前記電気設備盤が搬送される区域が設けられ、上面に前記電気設備盤が設置される一対のチャンネルベースと、前記チャンネルベースの上面に設けられた低摩擦係数素材とを備え、前記電気設備盤は前記低摩擦係数素材上に載置されることを特徴とする据え付けチャンネル架台。
【請求項2】
前記チャンネルベースはU字状チャンネルベースであることを特徴とする請求項1に記載の据え付けチャンネル架台。
【請求項3】
前記チャンネルベースはH字状チャンネルベースであることを特徴とする請求項1に記載の据え付けチャンネル架台。
【請求項4】
前記低摩擦係数素材はフッ素樹脂で構成されたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の据え付けチャンネル架台。
【請求項5】
前記フッ素樹脂はポリテトラフルオロエチレンであることを特徴とする請求項4に記載の据え付けチャンネル架台。
【請求項6】
前記フッ素樹脂はポリアセタールであることを特徴とする請求項4に記載の据え付けチャンネル架台。
【請求項7】
前記フッ素樹脂はポリアミドであることを特徴とする請求項4に記載の据え付けチャンネル架台。
【請求項8】
前記フッ素樹脂はポリフェニレンサルファイドであることを特徴とする請求項4に記載の据え付けチャンネル架台。
【請求項9】
前記フッ素樹脂は潤滑剤が配合されたことを特徴とする請求項4から請求項8のいずれか1項に記載の据え付けチャンネル架台。
【請求項10】
前記低摩擦係数素材は六方晶窒化ホウ素であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の据え付けチャンネル架台。
【請求項11】
前記低摩擦係数素材はグラファイトであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の据え付けチャンネル架台。
【請求項12】
請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の据え付けチャンネル架台を用いた電気設備盤の据え付け方法であって、第1の電気設備盤を一対のチャンネルベースの一方側に搬送し、前記第1の電気設備盤の底面の位置を前記チャンネルベースの上面よりも高い位置とし、前記第1の電気設備盤を前記チャンネルベースの内方側に移動させた後、前記第1の電気設備盤を前記チャンネルベースの上面に設けた低摩擦係数素材の上面に載置し、前記第1の電気設備盤を前記チャンネルベースの他方側に移動させて設置し、第2の電気設備盤を前記チャンネルベースの一方側に搬送し、前記第2の電気設備盤の底面の位置を前記チャンネルベースの上面よりも高い位置とし、前記第2の電気設備盤を前記チャンネルベースの内方側に移動させた後、前記第2の電気設備盤を前記チャンネルベースの上面に設けた前記低摩擦係数素材の上面に載置し、前記第2の電気設備盤を前記チャンネルベースの他方側に移動させて前記第1の電気設備盤に連設させることを特徴とする据え付けチャンネル架台を用いた電気設備盤の据え付け方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、据え付けチャンネル架台および据え付けチャンネル架台を用いた電気設備盤の据え付け方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の電気機器などの電気設備盤の据え付け方法は、クレーンのフックに電気設備盤を吊持して据付区域に設置されたチャンネルベース上に移動させ、クレーンの操作によりクレーンのフックを下降させていき、電気設備盤をチャンネルベースの所定の位置に設置させる。
【0003】
そして、チャンネルベースの所定の位置に設置させた先の電気設備盤に、次の電気設備盤を設置させるため、クレーンのフックに次の電気設備盤を吊持して据付区域に設置されたチャンネルベース上に移動させ、クレーンの操作によりクレーンのフックを下降させていき、次の電気設備盤を先の電気設備盤と連設させるためにチャンネルベースの所定の位置に設置させ、先の電気設備盤に次の電気設備盤を締結させる。このような操作を必要な電気設備盤の数だけ行う。
【0004】
クレーンが設置されていない場合には、コロ引きにより据付区域に設置されたチャンネルベース上に移動させて据え付ける。または、レール上にジャッキを設置して電気設備盤をハンドプラッターによりレール上のジャッキに載置し、ジャッキに載置した電気設備盤をレール上を水平方向に移動させ、ジャッキを下降させて据付区域の所定の位置に設置させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】実開昭59-114708号公報
【文献】特開平8-65824号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述した従来の電気設備盤の据え付け方法では、電気設備盤を吊持するためのクレーンという大型機材が必要であるとともに、複数の電気設備盤を連設させる場合において、先の電気設備盤に次の電気設備盤を連設して締結するのに多大の労力と手間を要するという問題点があった。
【0007】
また、電気設備盤をハンドプラッターによりレール上のジャッキに載置し、ジャッキに載置した電気設備盤をレール上を水平方向に移動させ、ジャッキを下降させて据付区域の所定の位置に設置させる場合には、電気設備盤を据付区域の所定の位置に設置させることが困難であるという問題点があった。これは、先の電気設備盤に次の電気設備盤を連設して締結するのに更に多大の労力と手間を要するという問題点があった。
【0008】
本願は、上記のような課題を解決するための技術を開示するものであり、その目的は、複数の電気設備盤を連設方向に容易に据え付けることができる据え付けチャンネル架台および据え付けチャンネル架台を用いた電気設備盤の据え付け方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本願に開示される据え付けチャンネル架台は、電気部品が装備された電気設備盤が複数連設されて据え付けられる据え付け区域に敷設され、前記電気設備盤の連設方向に平行に並列されるとともに一方側端部に前記電気設備盤が搬送される区域が設けられ、上面に前記電気設備盤が設置される一対のチャンネルベースと、前記チャンネルベースの上面に設けられた低摩擦係数素材とを備え、前記電気設備盤は前記低摩擦係数素材上に載置されるものである。
【0010】
また、本願に開示される据え付けチャンネル架台を用いた電気設備盤の据え付け方法は、第1の電気設備盤を一対のチャンネルベースの一方側に搬送し、前記第1の電気設備盤の底面の位置を前記チャンネルベースの上面よりも高い位置とし、前記第1の電気設備盤を前記チャンネルベースの内方側に移動させた後、前記第1の電気設備盤を前記チャンネルベースの上面に設けた低摩擦係数素材の上面に載置し、前記第1の電気設備盤を前記チャンネルベースの他方側に移動させて設置し、第2の電気設備盤を前記チャンネルベースの一方側に搬送し、前記第2の電気設備盤の底面の位置を前記チャンネルベースの上面よりも高い位置とし、前記第2の電気設備盤を前記チャンネルベースの内方側に移動させた後、前記第2の電気設備盤を前記チャンネルベースの上面に設けた前記低摩擦係数素材の上面に載置し、前記第2の電気設備盤を前記チャンネルベースの他方側に移動させて前記第1の電気設備盤設置に連設させるものである。
【発明の効果】
【0011】
本願に開示される据え付けチャンネル架台によれば、一対のチャンネルベースの上面に低摩擦係数素材を配置したことにより、低摩擦係数素材上に載置される電気設備盤を据付区域の所定の位置に滑らかに移動させることができ、複数の電気設備盤を連設方向に容易に据え付けることができる据え付けチャンネル架台を得ることができる。
【0012】
また、本願に開示される据え付けチャンネル架台を用いた電気設備盤の据え付け方法によれば、低摩擦係数素材上に載置される複数の電気設備盤を据付区域の所定の位置に滑らかに移動させることができ、複数の電気設備盤を連設方向に容易に据え付けることができる電気設備盤の据え付け方法を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】実施の形態1による据え付けチャンネル架台を示す斜視図である。
図2】実施の形態1による据え付けチャンネル架台を示す要部正面図である。
図3】実施の形態2による据え付けチャンネル架台を用いた電気設備盤の据え付け方法を示す正面図である。
図4】実施の形態2による据え付けチャンネル架台を用いた電気設備盤の据え付け方法を示す平面図である。
図5】実施の形態2による据え付けチャンネル架台を用いた電気設備盤の据え付け方法を示す平面図である。
図6】実施の形態2による据え付けチャンネル架台を用いた電気設備盤の据え付け方法を示す正面図である。
図7】実施の形態2による据え付けチャンネル架台を用いた電気設備盤の据え付け方法を示す正面図である。
図8】実施の形態2による据え付けチャンネル架台を用いた電気設備盤の据え付け方法を示す正面図である。
図9】実施の形態2による据え付けチャンネル架台を用いた電気設備盤の据え付け方法を示す正面図である。
図10】実施の形態2による据え付けチャンネル架台を用いた電気設備盤の据え付け方法を示す正面図である。
図11】実施の形態2による据え付けチャンネル架台を用いた電気設備盤の据え付け方法を示す平面図である。
図12】実施の形態2による据え付けチャンネル架台を用いた電気設備盤の据え付け方法を示す平面図である。
図13】実施の形態2による据え付けチャンネル架台を用いた電気設備盤の据え付け方法を示す正面図である。
図14】実施の形態2による据え付けチャンネル架台を用いた電気設備盤の据え付け方法を示す正面図である。
図15】実施の形態2による据え付けチャンネル架台を用いた電気設備盤の据え付け方法を示す正面図である。
図16】実施の形態2による据え付けチャンネル架台を用いた電気設備盤の据え付け方法を示す正面図である。
図17】実施の形態2による据え付けチャンネル架台を用いた電気設備盤の据え付け方法を示す正面図である。
図18】実施の形態2による据え付けチャンネル架台を用いた電気設備盤の据え付け方法を示す平面図である。
図19】実施の形態2による据え付けチャンネル架台を用いた電気設備盤の据え付け方法を示す平面図である。
図20】実施の形態2による据え付けチャンネル架台を用いた電気設備盤の据え付け方法を示す正面図である。
図21】実施の形態2による据え付けチャンネル架台を用いた電気設備盤の据え付け方法を示す正面図である。
図22】実施の形態2による据え付けチャンネル架台を用いた電気設備盤の据え付け方法を示す正面図である。
図23】実施の形態2による据え付けチャンネル架台を用いた電気設備盤の据え付け方法を示す正面図である。
図24】実施の形態2による据え付けチャンネル架台を用いた電気設備盤の据え付け方法を示す正面図である。
図25】実施の形態2による据え付けチャンネル架台を用いた電気設備盤の据え付け方法を示す平面図である。
図26】実施の形態2による据え付けチャンネル架台を用いた電気設備盤の据え付け方法を示す平面図である。
図27】実施の形態2による据え付けチャンネル架台を用いた電気設備盤の据え付け方法を示す正面図である。
図28】実施の形態2による据え付けチャンネル架台を用いた電気設備盤の据え付け方法を示す正面図である。
図29】実施の形態2による据え付けチャンネル架台を用いた電気設備盤の据え付け方法を示す正面図である。
図30】実施の形態2による据え付けチャンネル架台を用いた電気設備盤の据え付け方法を示す正面図である。
図31】実施の形態2による据え付けチャンネル架台を用いた電気設備盤の据え付け方法を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
実施の形態1.
図1は実施の形態1による据え付けチャンネル架台を示す斜視図である。図2は実施の形態1による据え付けチャンネル架台を示す要部正面図である。各図において、同一又は相当部材、部位については、同一符号を付して説明する。
【0015】
これら各図において、1A,1Bは電気部品が装備された後述する複数の電気設備盤、すなわち、第1の電気設備盤3、第2の電気設備盤5、第3の電気設備盤6、第4の電気設備盤7が複数連設されて据え付けられる据え付け区域に敷設され、各電気設備盤の連設方向に平行に並列されて配置され、上面に各電気設備盤が設置される一対のチャンネルベースである。
【0016】
チャンネルベース1Aは基部1A1と、基部1A1から折曲された一端面部1A2と、基部1A1から折曲された他端面部1A3とを有し、チャンネルベース1Bは基部1B1と、基部1B1から折曲された一端面部1B2と、基部1B1から折曲された他端面部1B3とを有している。すなわち、U字状のチャンネルベース1A,1Bであり、チャンネルベース1Aの基部1A1とチャンネルベース1Bの基部1B1が相対向して配置されている。
【0017】
2A,2Bはそれぞれチャンネルベース1A,1Bの一端面部1A2,1B2の上面に設けられた低摩擦係数素材であり、この実施の形態1においては、低摩擦係数素材2A,2Bが例えばフッ素樹脂で構成された場合を示し、フッ素樹脂からなる低摩擦係数素材2A,2Bは例えばシート状に構成されてチャンネルベース1A,1Bの一端面部1A2,1B2の上面に貼付された場合を示している。
【0018】
フッ素樹脂としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリアセタール(POM)、ポリアミド(PA)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)のいずれかを使用する。
【0019】
チャンネルベース1A,1Bの一端面部1A2,1B2の上面に、例えばフッ素樹脂で構成された低摩擦係数素材2A,2Bを配置した据え付けチャンネル架台としたことにより、据え付けチャンネル架台の低摩擦係数素材2A,2B上に電気設備盤3,5,6,7が載置されることになり、低摩擦係数素材2A,2B上に載置された電気設備盤3,5,6,7が据え付けチャンネル架台の低摩擦係数素材2A,2B上を据付区域の所定の位置に滑らかに移動させることができるので、各電気設備盤の据え付けを多大の労力を必要とすることなく、大型の機材も必要なく、容易に行うことができる。
【0020】
この実施の形態1においては、低摩擦係数素材2A,2Bがフッ素樹脂で構成された場合について述べたが、これに限定されるものではなく、低摩擦係数素材2A,2Bとしてはフッ素樹脂に潤滑剤を配合したものでもよく、更に、低摩擦係数素材2A,2Bとしては六方晶窒化ホウ素(hexagonal bron nitride/h-BN)あるいはグラファイト(graphite/黒鉛)としてもよく、上述した実施の形態1と同様の効果を奏する。
【0021】
なお、上述した実施の形態1においては、低摩擦係数素材2A,2Bがシート状に形成された場合について述べたが、これに限定されるものではなく、例えばチャンネルベース1A,1Bの一端面部1A2,1B2の上面に、低摩擦係数素材2A,2Bを塗布した皮膜状としてもよく、上述した実施の形態1と同様の効果を奏する。
【0022】
実施の形態2.
図3図31は上述した実施の形態1による据え付けチャンネル架台を用いた電気設備盤の据え付け方法を示す。各図において、同一又は相当部材、部位については、同一符号を付して説明する。
【0023】
先ず、図3の正面図および図4の平面図に示すように、第1の電気設備盤3を一対のチャンネルベース1A,1Bに設置する方法について説明する。第1の電気設備盤3を搬送具4の載置台4aにチャンネルベース1A,1Bの上面よりも高い位置の状態で載置し、支持柱4bに設けられたハンドル4cを押してチャンネルベース1A,1Bの一方側端部近傍まで移動させる。なお、搬送具4の載置台4aの裏面側には車輪4dと載置台4aを昇降させるリンク4eが設けられている。
【0024】
図5の平面図および図6の正面図に示すように、搬送具4を更に押してチャンネルベース1A,1Bの一方側端部の内側まで移動させる。その後、図7の正面図に示すように、搬送具4の載置台4aを下降させていくことにより、第1の電気設備盤3がチャンネルベース1A,1Bの一端面部1A2,1B2の上面に設けられた低摩擦係数素材2A,2B上に載置させる。第1の電気設備盤3を低摩擦係数素材2A,2B上に載置させた後は搬送具4を次の電気設備盤を設置するために移動させる。
【0025】
更に、図8の正面図および図9の正面図に示すように、チャンネルベース1A,1Bの一方側端部に位置する第1の電気設備盤3を矢印P1方向に低摩擦係数素材2A,2B上を滑らかにチャンネルベース1A,1Bの他方側端部側に移動させ、第1の電気設備盤3を据付区域の所定の位置のチャンネルベース1A,1Bの他方側端部に固定する。
【0026】
次に、図10の正面図および図11の平面図に示すように、第2の電気設備盤5を第1の電気設備盤3に連設する方法について説明する。第2の電気設備盤5を搬送具4の載置台4aにチャンネルベース1A,1Bの上面よりも高い位置の状態で載置し、支持柱4bに設けられたハンドル4cを押してチャンネルベース1A,1Bの一方側端部近傍まで移動させる。
【0027】
図12の平面図および図13の正面図に示すように、搬送具4を更に押してチャンネルベース1A,1Bの一方側端部の内側まで移動させる。その後、図14の正面図に示すように、搬送具4の載置台4aを下降させていくことにより、第2の電気設備盤5がチャンネルベース1A,1Bの一端面部1A2,1B2の上面に設けられた低摩擦係数素材2A,2B上に載置させる。第2の電気設備盤5を低摩擦係数素材2A,2B上に載置させた後は搬送具4を次の電気設備盤を設置するために移動させる。
【0028】
更に、図15の正面図および図16の正面図に示すように、チャンネルベース1A,1Bの一方側端部に位置する第2の電気設備盤5を矢印P2方向に低摩擦係数素材2A,2B上を滑らかにチャンネルベース1A,1Bの他方側端部側、すなわち第1の電気設備盤3側に移動させ、第1の電気設備盤3と連設させ、チャンネルベース1A,1Bに固定するとともに第1の電気設備盤3に第2の電気設備盤5を締結する。
【0029】
次に、図17の正面図および図18の平面図に示すように、第3の電気設備盤6を第2の電気設備盤5に連設する方法について説明する。第3の電気設備盤6を搬送具4の載置台4aにチャンネルベース1A,1Bの上面よりも高い位置の状態で載置し、支持柱4bに設けられたハンドル4cを押してチャンネルベース1A,1Bの一方側端部近傍まで移動させる。
【0030】
図19の平面図および図20の正面図に示すように、搬送具4を更に押してチャンネルベース1A,1Bの一方側端部の内側まで移動させる。その後、図21の正面図に示すように、搬送具4の載置台4aを下降させていくことにより、第3の電気設備盤6がチャンネルベース1A,1Bの一端面部1A2,1B2の上面に設けられた低摩擦係数素材2A,2B上に載置させる。第3の電気設備盤6を低摩擦係数素材2A,2B上に載置させた後は搬送具4を次の電気設備盤を設置するために移動させる。
【0031】
更に、図22の正面図および図23の正面図に示すように、チャンネルベース1A,1Bの一方側端部に位置する第3の電気設備盤6を矢印P3方向に低摩擦係数素材2A,2B上を滑らかにチャンネルベース1A,1Bの他方側端部側、すなわち第2の電気設備盤5側に移動させ、第2の電気設備盤5と連設させ、チャンネルベース1A,1Bに固定するとともに第2の電気設備盤5に第3の電気設備盤6を締結する。
【0032】
次に、図24の正面図および図25の平面図に示すように、第4の電気設備盤7を第3の電気設備盤6に連設する方法について説明する。第4の電気設備盤7を搬送具4の載置台4aにチャンネルベース1A,1Bの上面よりも高い位置の状態で載置し、支持柱4bに設けられたハンドル4cを押してチャンネルベース1A,1Bの一方側端部近傍まで移動させる。
【0033】
図26の平面図および図27の正面図に示すように、搬送具4を更に押してチャンネルベース1A,1Bの一方側端部の内側まで移動させる。その後、図28の正面図に示すように、搬送具4の載置台4aを下降させていくことにより、第4の電気設備盤7がチャンネルベース1A,1Bの一端面部1A2,1B2の上面に設けられた低摩擦係数素材2A,2B上に載置させる。第4の電気設備盤7を低摩擦係数素材2A,2B上に載置させた後は搬送具4を移動させる。
【0034】
更に、図29の正面図および図30の正面図に示すように、チャンネルベース1A,1Bの一方側端部に位置する第4の電気設備盤7を矢印P4方向に低摩擦係数素材2A,2B上を滑らかにチャンネルベース1A,1Bの他方側端部側、すなわち第3の電気設備盤6側に移動させ、第3の電気設備盤6と連設させ、チャンネルベース1A,1Bに固定するとともに第3の電気設備盤6に第4の電気設備盤7を締結する。
【0035】
図31の斜視図に示すように、チャンネルベース1A,1Bに、第1の電気設備盤3、第2の電気設備盤5、第3の電気設備盤6、第4の電気設備盤7が順次連設される。このように、第1の電気設備盤3、第2の電気設備盤5、第3の電気設備盤6、第4の電気設備盤7のチャンネルベース1A,1Bへの据え付けを多大の労力を必要とすることなく、大型の機材も必要なく、容易に行うことができる。
【0036】
ところで、上述した各実施の形態においては、U字状のチャンネルベース1A,1Bの一端面部1A2,1B2を上面に配置した場合について述べたが、これに限定されるものではなく、U字状のチャンネルベース1A,1Bの基部1A1,1B1を上面に配置し、チャンネルベース1A,1Bの基部1A1,1B1の上面に低摩擦係数素材2A,2Bを設けてもよく、上述した各実施の形態と同様の効果を奏する。
【0037】
また、チャンネルベース1A,1BとしてはU字状に限定されるものではなく、例えばH字状あるいは四角管状とすることもでき、上述した各実施の形態と同様の効果を奏する。
【0038】
更に、上述した実施の形態2においては、4つの電気設備盤をチャンネルベース1A,1Bに据え付ける場合について述べたが、これに限定されるものではなく、2つの電気設備盤、3つの電気設備盤、あるいは5つ以上の電気設備盤をチャンネルベース1A,1Bに据え付ける場合にも適用でき、同様の効果を奏する。
【0039】
本願は、様々な例示的な実施の形態及び実施例が記載されているが、1つ、または複数の実施の形態に記載された様々な特徴、態様、及び機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。
従って、例示されていない無数の変形例が、本願明細書に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
【産業上の利用可能性】
【0040】
本願は、複数の電気設備盤を連設方向に容易に据え付けることができる据え付けチャンネル架台の実現に好適である。
【符号の説明】
【0041】
1A チャンネルベース、1A1 基部、1A2 一端面部、1A3 他端面部、1B チャンネルベース、1B1 基部、1B2 一端面部、1B3 他端面部、2A 低摩擦係数素材、2B 低摩擦係数素材、3 第1の電気設備盤、4 搬送具、5 第2の電気設備盤、6 第3の電気設備盤、7 第4の電気設備盤
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31