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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-07
(45)【発行日】2023-12-15
(54)【発明の名称】通信方法及び通信装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/232 20230101AFI20231208BHJP
   H04W 72/1273 20230101ALI20231208BHJP
   H04W 72/0446 20230101ALI20231208BHJP
【FI】
H04W72/232
H04W72/1273
H04W72/0446
【請求項の数】 24
(21)【出願番号】P 2021564658
(86)(22)【出願日】2020-04-29
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-06
(86)【国際出願番号】 CN2020087893
(87)【国際公開番号】W WO2020221321
(87)【国際公開日】2020-11-05
【審査請求日】2021-12-08
(31)【優先権主張番号】201910365179.3
(32)【優先日】2019-04-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ハーン,ハイツゥン
(72)【発明者】
【氏名】ジー,リウリウ
(72)【発明者】
【氏名】シー,ホーンジョーァ
(72)【発明者】
【氏名】ワーン,シヤオハン
(72)【発明者】
【氏名】ビー,シヤオイエン
【審査官】石原 由晴
(56)【参考文献】
【文献】Huawei, HiSilicon,Summary of AI: 7.2.8.2 Enhancements on Multi-TRP/Panel Transmission of Offline Discussion[online],3GPP TSG RAN WG1 Meeting #96bis R1-190abcd,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_96b/Docs/R1-1905684.zip>,2019年04月09日,pages 17-20,25-37,46-52
【文献】3GPP TS 38.214 V15.5.0,2019年03月27日,pages 10-14
【文献】Huawei, HiSilicon,Enhancements on Multi-TRP/panel transmission[online],3GPP TSG RAN WG1 #97 R1-1906029,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_97/Docs/R1-1906029.zip>,2019年05月03日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24-7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信方法であって、
ダウンリンク制御情報(DCI)を受信することであって、該DCIはN個の復調用参照信号(DMRS)ポートを示し、該N個のDMRSポートはM個の物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)送信ユニットのそれぞれに対応し、該N個のDMRSポートは、該M個のPDSCH送信ユニットのうちの少なくとも2つのPDSCH送信ユニット内の異なる送信構成指示(TCI)状態に対応し、Nは1以上の整数であり、Mは2以上の整数であり、該N個のDMRポートは前記DCIで示される全てのM個のPDSCHに適用される、ことと、
前記DCIに基づいてM個のPDSCHを受信することと、
を含み、
前記M個のPDSCH送信ユニットのうちのPDSCH送信ユニットは、
前記PDSCH送信ユニットの開始位置及び前記PDSCH送信ユニットの長さ、及び
隣接するPDSCH送信ユニット間の間隔
に基づいて決定される、方法。
【請求項2】
前記隣接するPDSCH送信ユニット間の間隔は、前記隣接するPDSCH送信ユニットにおける第1のPDSCH送信ユニットの終了位置と第2のPDSCH送信ユニットの開始位置との間のシンボル長を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記M個のPDSCHは第1のPDSCHを含み、該第1のPDSCHを送信するように構成されたPDSCH送信ユニットは第1のPDSCH送信ユニットであり、
前記第1のPDSCH送信ユニットは前記第1のPDSCH送信ユニットの開始位置及び前記第1のPDSCH送信ユニットの長さに基づいて決定される、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記M個のPDSCHは第2のPDSCHをさらに含み、該第2のPDSCHを送信するように構成されたPDSCH送信ユニットは第2のPDSCH送信ユニットであり、
前記第2のPDSCH送信ユニットは、前記第1のPDSCH送信ユニット及び前記第1のPDSCH送信ユニットと前記第2のPDSCH送信ユニットとの間隔に基づいて決定される、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記M個のPDSCHを送信するように構成された前記M個のPDSCH送信ユニットは等しい長さを有する、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記PDSCH送信ユニットの開始位置及び前記PDSCH送信ユニットの長さは、前記DCIの時間領域リソース割り当てフィールド内で運ばれる、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記隣接するPDSCH送信ユニット間の間隔は上位層信号で運ばれるか、又は
前記上位層信号が前記隣接するPDSCH送信ユニット間の間隔を運ばない場合、前記隣接するPDSCH送信ユニット間の間隔は0であるか、又は
前記隣接するPDSCH送信ユニット間の間隔は、プロトコルを用いることにより予め定義されている、
請求項1乃至6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
通信方法であって、
ダウンリンク制御情報(DCI)を生成することであって、該DCIはN個の復調用参照信号(DMRS)ポートを示し、該N個のDMRSポートはM個の物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)送信ユニットのそれぞれに対応し、該N個のDMRSポートは該M個のPDSCH送信ユニットのうちの少なくとも2つのPDSCH送信ユニット内の異なる送信構成指示(TCI)状態に対応し、Nは1以上の整数であり、Mは2以上の整数であり、該N個のDMRポートは前記DCIで示される全てのM個のPDSCHに適用される、ことと、
前記DCIを送信することと、
を含み、
前記M個のPDSCH送信ユニットのうちのPDSCH送信ユニットは、
前記PDSCH送信ユニットの開始位置及び前記PDSCH送信ユニットの長さ、及び
隣接するPDSCH送信ユニット間の間隔
に基づいて決定される、方法。
【請求項9】
前記隣接するPDSCH送信ユニット間の間隔は、前記隣接するPDSCH送信ユニットにおける第1のPDSCH送信ユニットの終了位置と第2のPDSCH送信ユニットの開始位置との間のシンボル長を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記M個のPDSCHは第1のPDSCHを含み、該第1のPDSCHを送信するように構成されたPDSCH送信ユニットは第1のPDSCH送信ユニットであり、
前記第1のPDSCH送信ユニットは前記第1のPDSCH送信ユニットの開始位置及び前記第1のPDSCH送信ユニットの長さに基づいて決定される、請求項8又は9に記載の方法。
【請求項11】
前記M個のPDSCHは第2のPDSCHをさらに含み、該第2のPDSCHを送信するように構成されたPDSCH送信ユニットは第2のPDSCH送信ユニットであり、
前記第2のPDSCH送信ユニットは、前記第1のPDSCH送信ユニット及び前記第1のPDSCH送信ユニットと前記第2のPDSCH送信ユニットとの間隔に基づいて決定される、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記M個のPDSCHを送信するように構成された前記M個のPDSCH送信ユニットは等しい長さを有する、請求項8乃至11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記PDSCH送信ユニットの開始位置に関する情報及び前記PDSCH送信ユニットの長さに関する情報は、前記DCIの時間領域リソース割り当てフィールド内で運ばれる、請求項8乃至12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
上位層信号を送信することであって、該上位層信号は、前記隣接するPDSCH送信ユニット間の間隔に関する情報を運ぶ、こと、又は
前記上位層信号が前記隣接するPDSCH送信ユニット間の間隔を運ばない場合、前記隣接するPDSCH送信ユニット間の間隔は0であるか、又は
前記隣接するPDSCH送信ユニット間の間隔は、プロトコルを用いることにより予め定義されている、
ことをさらに含む、請求項8乃至13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
少なくとも1つのプロセッサを含む通信装置であって、該少なくとも1つのプロセッサは、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の方法を行うように構成されている、通信装置。
【請求項16】
前記通信装置はチップ、チップシステム又は端末装置である、請求項15に記載の通信装置。
【請求項17】
少なくとも1つのプロセッサを含む通信装置であって、該少なくとも1つのプロセッサは、請求項8乃至14のいずれか一項に記載の方法を行うように構成されている、通信装置。
【請求項18】
前記通信装置はチップ、チップシステム又はネットワーク装置である、請求項17に記載の通信装置。
【請求項19】
処理装置であって、
コンピュータプログラムを記憶するように構成されたメモリと、
当該処理装置が、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の方法を実施するように、前記メモリから前記コンピュータプログラムを呼び出し、前記コンピュータプログラムを実行するように構成されたプロセッサと、
を含む、処理装置。
【請求項20】
前記処理装置はチップ、チップシステム又は端末装置である、請求項19に記載の処理装置。
【請求項21】
処理装置であって、
コンピュータプログラムを記憶するように構成されたメモリと、
当該処理装置が、請求項8乃至14のいずれか一項に記載の方法を実施するように、前記メモリから前記コンピュータプログラムを呼び出し、前記コンピュータプログラムを実行するように構成されたプロセッサと、
を含む、処理装置。
【請求項22】
前記処理装置はチップ、チップシステム又はネットワーク装置である、請求項21に記載の処理装置。
【請求項23】
コンピュータプログラムを含むコンピュータ読み取り可能記憶媒体であって、該コンピュータプログラムがコンピュータ上で実行されると、該コンピュータは、請求項1乃至のいずれか一項に記載の方法又は請求項8乃至14のいずれか一項に記載の方法を行うことができる、コンピュータ読み取り可能記憶媒体。
【請求項24】
コンピュータプログラムであって、該コンピュータプログラムがコンピュータ上で実行された場合、該コンピュータは、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の方法又は請求項8乃至14のいずれか一項に記載の方法を行うことができる、コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2019年4月30日に中国特許庁に出願された「通信方法及び通信装置」と題する中国特許出願第201910365179.3号に対する優先権を主張し、その全体が参照により本願に組み込まれる。
【0002】
本願は無線通信分野に関し、より具体的には、通信方法及び通信装置に関する。
【背景技術】
【0003】
モバイル通信の急速な発展に伴い、第5世代(5th genaretion、5G)通信システムは、システム容量、瞬間ピークレート、スペクトル効率、セルエッジユーザスループット及びレイテンシについて高い要件を有する。通信伝送プロセスでは、例えば、超高信頼低遅延通信(ultra-reliable and low latency commnucation、URLLC)等のバーストサービスのように、多くの小パケットバーストサービスが生成される。URLLCサービスを例にとる。URLLCサービスのデータは、通常、特定の時間(例えば、1ミリ秒)内に最大で99.999%の信頼性を必要とする。したがって、データ伝送のためにダイバーシティ方式が通常用いられる。
【0004】
データ伝送の信頼性を確保するために、例えば、時分割多重化(time division multiplexing、TDM)、空間分割多重化(space division multiplexing、SDM)及び周波数分割多重化(frequency division multiplexing、FDM)等の方式といった一部の方式が提案されている。TDMを例にとる。具体的には、同じ物理ダウンリンク共有チャネル(physical downlink shared channel、PDSCH)が異なる時間単位で繰り返し送信することにより、データ伝送の信頼性を向上できる。
【0005】
複数のPDSCHを送信する必要がある場合、複数のPDSCHを復調するために用いられる復調基準信号(demodulaitoNReference signal、DMRS)をどのように決定するかは解決すべき課題である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願は、複数のPDSCHが送信される場合、各PDSCHを復調し、さらにPDSCHを正しく復調するために用いられるDMRSに対応するDMRSポートを決定するための通信方法及び通信装置を提供する。
【0007】
第1の態様によれば、通信方法が提供される。本方法は端末装置によって行われ得るか又は端末装置内で構成されたチップ若しくは回路によって行われ得る。これは本願では限定されない。
【0008】
本方法は、ダウンリンク制御情報DCIを受信することであって、該DCIはN個の復調基準信号DMRSポートを示し、該N個のDMRSポートはM個の物理ダウンリンク共有チャネルPDSCHに対応し、該M個のPDSCHのうちの少なくとも2つは異なるDMRSポートに対応し、N及びMは2以上の整数である、ことと、前記DCIに基づいて前記M個のPDSCHを受信することと、を含む。
【0009】
前述の技術的解決策によれば、端末装置は、ダウンリンク制御情報(downlink control information、DCI)によって示されるN個の復調基準信号(demodulatioNReference signal、DMRポート)ポート(DMRSポート)に基づいて、各PDSCHを復調するために用いられるDMRSに対応するDMRSポートを決定し得る。DCIによって示されるN個のDMRSポートは、M個のPDSCHに対して用いられ得る。すなわち、各PDSCHは1つ以上のDMRSポートに対応し、M個のPDSCHのうちの少なくとも2つは異なるDMRSポートに対応する。したがって、端末装置は、PDSCHをさらに正確に復調して通信性能を確かなものにするために、各PDSCHを復調するために用いられるDMRSに対応するDMRSポートを決定し得る。
【0010】
第1の態様を参照して、第1の態様の一部の実施では、前記N個のDMRSポートは、DMRSポートの数を決定するように構成され、DMRSポートの数は、各PDSCHに対応するDMRSポートの数を表し、DMRSポートの数は、各PDSCHに対応するDMRSポートを決定するために用いられる。
【0011】
前述の技術的解決策によれば、端末装置は、DMRSポートの数に基づいて、PDSCHを復調するために用いられるDMRSに対応するDMRSポートを決定し、DMRSポートの数はNに基づいて決定され得る。
【0012】
任意で、端末装置は、DMRSポートの数及びプリセットシーケンスに基づいて、PDSCHを復調するために用いられるDMRSに対応するDMRSポートを決定することができる。プリセットシーケンスは、DMRSポートIDの昇順シーケンス、DMRSポートIDの降順シーケンス、DMRSポートテーブル内のDMRSポートのシーケンス等であり得る。プリセットシーケンスは、以下の実施形態で具体的に説明する。
【0013】
任意で、端末装置は、DMRSポートの数及びDMRSポートとPDSCHとの間の対応関係に基づいて、PDSCHを復調するために用いられるDMRSに対応するDMRSポートを決定し得る。
【0014】
第1の態様を参照して、第1の態様の一部の実施では、前記N個のDMRSポートと前記M個のPDSCHとの間には対応関係があり、該対応関係は各PDSCHに対応する前記DMRSポートを決定するために用いられる。
【0015】
前述の技術的解決策によれば、端末装置は、DMRSポートとPDSCHとの間の対応関係に基づいて、PDSCHを復調するために用いられるDMRSに対応するDMRSポートを決定し得る。
【0016】
任意で、DMRSポートとPDSCHとの間の対応関係は直接的な対応関係又は間接的な対応関係であり得る。あるいは、DMRSポートとPDSCHとの間の対応関係は、対応関係の形式又は関連の形式で存在する対応関係であり得る。これは限定されず、以下の実施形態で具体的に説明する。
【0017】
第1の態様を参照して、第1の態様の一部の実施形態では、各PDSCHに対応する前記DMRSポートを決定するために前記N個のDMRSポートのシーケンスが用いられる。
【0018】
前述の技術的解決策によれば、端末装置は、DMRSポートのシーケンスに基づいて、各PDSCHを復調するために用いられるDMRSに対応するDMRSポートを決定し得る。
【0019】
任意で、DMRSポートのシーケンスは、例えば、DMRSポートのシーケンステーブル内のDMRSポートのシーケンス、示されたDMRSポートのシーケンス又はDMRSポートIDのシーケンスを表し得る。
【0020】
第1の態様を参照して、第1の態様の一部の実施では、表示情報が受信され、表示情報はプリセットルールを参照して対応関係を決定するために用いられる。
【0021】
前述の技術的解決策によれば、端末装置は、表示情報及びプリセットルールに基づいてDMRSポートとPDSCHとの間の対応関係を決定し、各PDSCHを復調するために用いられるDMRSに対応するDMRSポートをさらに決定し得る。
【0022】
任意で、表示情報は別個の信号であってもいいし又はDCI内で運ばれてもよく、表示情報は例えば値(value)であり得る。
【0023】
第2の態様によれば、通信方法が提供される。本方法はネットワーク装置によって行われ得るか又はネットワーク装置によって行われ得るか又はネットワーク装置内で構成されたチップ若しくは回路によって行われ得る。これは本願では限定されない。
【0024】
本方法は、ダウンリンク制御情報DCIを生成することであって、該DCIはN個の復調基準信号DMRSポートを示し、該N個のDMRSポートはM個の物理ダウンリンク共有チャネルPDSCHに対応し、前記M個のPDSCHのうちの少なくとも2つは異なるDMRSポートに対応し、N及びMは2以上の整数である、ことと、前記DCIを送信することと、を含む。
【0025】
前述の技術的解決策によれば、ネットワーク装置は、DCIを用いることにより、端末装置にN個のDMRSポートを示し得る。N個のDMRSポートはM個のPDSCHのために用いられ得る。すなわち、各PDSCHは1つ以上のDMRSポートに対応し、M個のPDSCHのうちの少なくとも2つは異なるDMRSポートに対応する。したがって、端末装置は、DCIの表示に基づいて、各PDSCHを復調するために用いられるDMRSに対応するDMRSポートを決定して、PDSCHをさらに正確に復調し、通信性能を確かなものにする。
【0026】
第2の態様を参照して、第2の態様の一部の実施では、前記N個のDMRSポートは、DMRSポートの数を決定するように構成され、DMRSポートの数は、各PDSCHに対応するDMRSポートの数を表し、DMRSポートの数は、各PDSCHに対応するDMRSポートを決定するために用いられる。
【0027】
第2の態様を参照して、第2の態様の一部の実施では、前記N個のDMRSポートと前記M個のPDSCHとの間には対応関係があり、該対応関係は各PDSCHに対応するDMRSポートを決定するために用いられる。
【0028】
第2の態様を参照して、第2の態様の一部の実施では、各PDSCHに対応するDMRSポートを決定するために前記N個のDMRSポートのシーケンスが用いられる。
【0029】
第3の態様によれば、通信方法が提供される。本方法は端末装置によって行われ得るか又は端末装置内に構成されたチップ若しくは回路によって行われ得る。これは本願では限定されない。
【0030】
本方法は、ダウンリンク制御情報DCIを受信することであって、該DCIはN個の復調基準信号DMRSポートを示し、該N個のDMRSポートはM個の物理ダウンリンク共有チャネルPDSCHのそれぞれに対応し、前記N個のDMRSポートは、少なくとも2つの送信ユニットにおける異なるTCI状態に対応し、Nは1以上の整数であり、Mは2以上の整数である、ことと、前記DCIに基づいて前記M個のPDSCHを受信することと、を含み得る。
【0031】
第4の態様によれば、通信方法が提供される。本方法はネットワーク装置によって行われ得るか又はネットワーク装置内に構成されたチップ若しくは回路によって行われ得る。これは本願では限定されない。
【0032】
本方法は、ダウンリンク制御情報DCIを生成することであって、該DCIはN個の復調基準信号DMRSポートを示し、該N個のDMRSポートはM個の物理ダウンリンク共有チャネルPDSCHのそれぞれに対応し、前記N個のDMRSポートは、少なくとも2つの送信ユニットにおける異なるTCI状態に対応し、Nは1以上の整数であり、Mは2以上の整数である、ことと、前記DCIを送信することと、を含む。
【0033】
前述の技術的解決策によれば、ネットワーク装置は、DCIを用いることにより端末装置に対してN個のDMRSポートを示し、端末装置は、DCIによって示されるN個のDMRSポートに基づいて、各PDSCHを復調するために用いられるDMRSに対応するDMRSポートを決定し得る。DCIによって示されるN個のDMRSポートは、M個のPDSCHのために用いられ、各PDSCHは、DCIによって示されるN個のDMRSポートに対応する。すなわち、M個のPDSCHは異なる送信ユニットで送信され、全てのPDSCHを復調するために用いられるDMRSに対応するDMRSポートは同じであり得るため、端末装置は、DCIの表示に基づいて、各PDSCHを復調するために用いられるDMRSに対応するDMRSポートを迅速に決定し、PDSCHをさらに正確に復調して、通信性能を確かなものにする。加えて、N個のDMRSポートは、少なくとも2つの送信ユニット内の異なるTCI状態に対応する。すなわち、少なくとも2つのPDSCHを復調するために用いられるDMRSのTCI状態は異なる。あるいは、DCIによって示されるN個のDMRSポートのTCI状態は、異なる送信ユニットにおいて完全には同じではないことが理解されよう。
【0034】
第3の態様又は第4の態様を参照すると、一部の実施では、前記PDSCHを送信するように構成された前記送信ユニットは、前記送信ユニットの開始位置、前記送信ユニットの長さ及び隣接する送信ユニット間の間隔に基づいて決定される。
【0035】
任意で、前記PDSCHを送信するように構成された前記送信ユニットは、前記送信ユニットの開始位置、前記送信ユニットの長さ及び隣接する送信ユニット間の間隔のうちの少なくとも1つに基づいて決定される。
【0036】
第3の態様又は第4の態様を参照して、一部の実施では、前記隣接する送信ユニット間の間隔は、前記隣接する送信ユニットにおける第1の送信ユニットの終了位置と第2の送信ユニットの開始位置との間のシンボル長を含む。
【0037】
具体的には、互いに隣接する第1の送信ユニット及び第2の送信ユニットについて、第1の送信ユニットが第2の送信ユニットの前に位置する場合、隣接する送信ユニット間の間隔は、例えば、第1の送信ユニットの終了位置と第2の送信ユニットの開始位置との間のシンボル長であり得る。
【0038】
第3の態様又は第4の態様を参照して、一部の実施では、DCIは複数の送信構成インジケータTCI状態を示し、複数のTCI状態のシーケンスが、送信ユニット内のDMRSポートに対応するTCI状態を決定するために用いられる。
【0039】
第3の態様又は第4の態様を参照して、一部の実施では、送信ユニットと送信構成インジケータTCI状態との間に対応関係があり、該対応関係は、送信ユニット内のDMRSポートに対応するTCI状態を決定するために用いられる。
【0040】
第3の態様又は第4の態様を参照して、一部の実施では、TCI状態は複数のTCIサブ状態を含み、送信ユニットと送信構成インジケータTCI状態との間に対応関係があることは、送信ユニットとTCI状態においるTCIサブ状態との間に対応関係があることを含む。
【0041】
第3の態様又は第4の態様を参照して、一部の実施では、送信ユニットは時間領域ユニット及び/又は周波数領域ユニットを含む。
【0042】
第3の態様又は第4の態様を参照して、一部の実施では、時間領域ユニットはミニスロットミニスロットである。
【0043】
第5の態様によれば、通信方法が提供される。本方法は端末装置によって行われ得るか又は端末装置内で構成されたチップ若しくは回路によって行われ得る。これは本願では限定されない。
【0044】
本方法は、表示情報を受信することであって、該表示情報は第1の送信ユニットに関する情報を示すために用いられ、該第1の送信ユニットに関する情報は以下の情報:第1の送信ユニットの開始位置又は第1の送信ユニットの終了位置、第1の送信ユニットの送信長及び送信間隔を含み、該送信間隔は、前記第1の送信ユニットと隣接する送信ユニットとの間の間隔であり、前記第1の送信ユニットは複数の送信ユニットのうちのいずれか1つであるか又は複数の送信ユニットのうちの第1の送信ユニットである、ことと、前記複数の送信ユニットにおける複数の物理ダウンリンク共有チャネルPDSCHを受信することを含み得る。
【0045】
第6の態様によれば、通信方法が提供される。本方法はネットワーク装置によって行われ得るか又はネットワーク装置内に構成されたチップ若しくは回路によって行われ得る。これは本願では限定されない。
【0046】
本方法は、表示情報を生成することであって、該表示情報は第1の送信ユニットに関する情報を示すために用いられ、該第1の送信ユニットに関する情報は以下の情報:第1の送信ユニットの開始位置又は第1の送信ユニットの終了位置、第1の送信ユニットの送信長及び送信間隔を含み、該送信間隔は、前記第1の送信ユニットと隣接する送信ユニットとの間の間隔であり、前記第1の送信ユニットは複数の送信ユニットのうちのいずれか1つであるか又は複数の送信ユニットのうちの第1の送信ユニットである、ことと、前記表示情報を送信することを含み得る。
【0047】
前述の技術的解決策によれば、ネットワーク装置は、端末装置に対して送信ユニットに関する情報を示し得るか又はネットワーク装置が、端末装置に対して、PDSCHを送信するための送信リソースに関する情報を示し得ると理解され得る。例えば、情報は、送信ユニット(又は送信リソース)の開始位置又は終了位置、送信長(又は送信リソースの長さ)及び送信間隔を含み得る。このように、端末装置は、表示情報に基づいて、各送信ユニットに関する情報(又は各PDSCHを送信するための送信リソースに関する情報)を決定し得る。これに対応して、端末装置は、PDSCHを送信するための送信リソースに関する情報として代替的に理解され得る送信ユニットに関する情報に基づいて、各送信ユニットに関する情報(又は各PDSCHを送信するための送信リソースに関する情報)を決定し得る。例えば、情報は、送信ユニット(又は送信リソース)の開始位置又は終了位置、送信長(又は送信リソースの長さ)及び送信間隔を含み得る。すなわち、ネットワーク装置は、M個の送信ユニットに関する情報を端末装置に通知する必要がないか又はネットワーク装置は、M個のPDSCHを送信するために用いられる送信リソースに関する情報を端末装置に通知する必要がなくてもよい。このように、通信を確かなものにするだけでなく、信号オーバヘッドを低減できる。
【0048】
第5の態様又は第6の態様を参照して、一部の実施では、第1の送信ユニットにおけるフロントロード復調基準信号DMRSの位置及び追加のDMRSの位置は、第1の送信ユニットの送信長及び送信間隔に基づいて決定され及び/又は第1の送信ユニットにおける追加のDMRSの位置は、第1の送信ユニットの送信長及び送信間隔に基づいて決定される。
【0049】
第5の態様又は第6の態様を参照して、一部の実施では、第1の送信ユニットはスロット内の1番目の送信ユニットである。(n+1)番目の送信ユニットにおけるフロントロード復調基準信号DMRSの位置は、l=mod(l+n*(L+Δ)、14)、l=l+n*(L+Δ)又はl=l+n*(L)のいずれか1つに基づいて得られ、lは第1の送信ユニットにおけるフロントロードDMRSの初期シンボル位置を表し、lは、(n+1)番目の送信ユニットにおけるフロントロードDMRSの初期シンボル位置を表し、Lは第1の送信ユニットの送信長を表し、Δは第1の送信ユニットと隣接する送信ユニットの終了位置との間隔を表し、nは0以上の整数であり、modはモジュロ関数である。
【0050】
第5の態様又は第6の態様を参照して、一部の実施では、第1の送信ユニットはスロット内の1番目の送信ユニットである。(n+1)番目の送信ユニットにおけるフロントロード復調基準信号DMRSの位置は、l=mod(l+n*(L+Δ)、14)、l=l+n*+Δ又はl=l+n*(L)のいずれか1つに基づいて得られ、lは第1の送信ユニットにおけるフロントロードDMRSの初期シンボル位置を表し、lは、(n+1)番目の送信ユニットにおけるフロントロードDMRSの初期シンボル位置を表し、Lは第1の送信ユニットの送信長を表し、Δは第1の送信ユニットと隣接する送信ユニットの終了位置との間隔を表し、nは0以上の整数であり、modはモジュロ関数である。
【0051】
第5の態様又は第6の態様を参照して、一部の実施では、第1の送信ユニットはスロット内の1番目の送信ユニットである。(n+1)番目の送信ユニットにおける追加の復調基準信号DMRSの位置は、lad-n=mod(lad-0+n*(L+Δ)、14)、lad-n=lad-0+n*(L+Δ)又はlad-n=lad-0+n*(L)のいずれか1つに基づいて得られ、lad-0は第1の送信ユニットにおける追加のDMRSの初期シンボル位置を表し、lad-nは、(n+1)番目の送信ユニットにおける追加のDMRSの初期シンボル位置を表し、Lは第1の送信ユニットの送信長を表し、Δは第1の送信ユニットと隣接する送信ユニットの終了位置との間隔を表し、nは0以上の整数であり、modはモジュロ関数である。
【0052】
第5の態様又は第6の態様を参照して、一部の実施では、第1の送信ユニットはスロット内の1番目の送信ユニットである。(n+1)番目の送信ユニットにおける追加の復調基準信号DMRSの位置は、lad-n=mod(lad-0+n*Δ、14)、lad-n=lad-0+n*Δ又はlad-n=lad-0+n*(L)のいずれか1つに基づいて得られ、lad-0は第1の送信ユニットにおける追加のDMRSの初期シンボル位置を表し、lad-nは、(n+1)番目の送信ユニットにおける追加のDMRSの初期シンボル位置を表し、Lは第1の送信ユニットの送信長を表し、Δは第1の送信ユニットと隣接する送信ユニットの終了位置との間隔を表し、nは0以上の整数であり、modはモジュロ関数である。
【0053】
第5の態様又は第6の態様を参照して、一部の実施では、送信ユニットは時間領域ユニット及び/又は周波数領域ユニットを含む。
【0054】
第5の態様又は第6の態様を参照して、一部の実施では、時間領域ユニットはミニスロットミニスロットである。
【0055】
第7の態様によれば、通信装置が提供される。通信装置は第1の態様で提供される方法を行うように構成されている。具体的には、通信装置は、第1の態様、第3の態様又は第5の態様で提供される方法を行うように構成されたモジュールを含み得る。
【0056】
第8の態様によれば、通信装置が提供される。通信装置は第2の態様、第4の態様又は第6の態様で提供される方法を行うように構成されている。具体的には、通信装置は、第2の態様、第4の態様又は第6の態様で提供される方法を行うように構成されたモジュールを含み得る。
【0057】
第9の態様によれば、通信装置が提供され、プロセッサを含む。プロセッサはメモリに連結され、メモリ内の命令を実行して、第1の態様、第3の態様又は第5の態様又は第1の態様、第3の態様又は第5の態様のいずれかの可能な実施のうちのいずれか1つにおける方法を実施するように構成され得る。任意で、通信装置はメモリをさらに含む。任意で、通信装置は通信インターフェイスをさらに含み、プロセッサは通信インターフェイスに連結されている。
【0058】
一実施では、通信装置は端末装置である。通信装置が端末装置である場合、通信インターフェイスはトランシーバ又は入出力インターフェイスであり得る。
【0059】
別の実施では、通信装置は端末装置内に構成されたチップである。通信装置が端末装置内に構成されたチップである場合、通信インターフェイスは入出力インターフェイスであり得る。
【0060】
別の実施では、通信装置はチップ又はチップシステムである。
【0061】
任意で、トランシーバはトランシーバ回路であり得る。任意で、入出力インターフェイスは入出力回路であり得る。
【0062】
第10の態様によれば、通信装置が提供され、プロセッサを含む。プロセッサはメモリに連結され、メモリ内の命令を実行して、第2の態様、第4の態様又は第6の態様又は第2の態様、第4の態様又は第6の態様のいずれかの可能な実施のうちのいずれか1つにおける方法を実施するように構成され得る。任意で、通信装置はメモリをさらに含む。任意で、通信装置は通信インターフェイスをさらに含み、プロセッサは通信インターフェイスに連結されている。
【0063】
一実施では、通信装置はネットワーク装置である。通信装置がネットワーク装置である場合、通信インターフェイスはトランシーバ又は入出力インターフェイスであり得る。
【0064】
別の実施では、通信装置はネットワーク装置内に構成されたチップである。通信装置がネットワーク装置内に構成されたチップである場合、通信インターフェイスは入出力インターフェイスであり得る。
【0065】
別の実施では、通信装置はチップ又はチップシステムである。
【0066】
任意で、トランシーバはトランシーバ回路であり得る。任意で、入出力インターフェイスは入出力回路であり得る。
【0067】
第11の態様によれば、コンピュータ読み取り可能記憶媒体が提供される。コンピュータ読み取り可能記憶媒体はコンピュータプログラムを記憶し、コンピュータプログラムが通信装置によって実行された場合、通信装置は、第1の態様、第3の態様又は第5の態様又は第1の態様、第3の態様又は第5の態様の任意の可能な実施のうちのいずれか1つにおける方法を実施できる。
【0068】
第12の態様によれば、コンピュータ読み取り可能記憶媒体が提供される。コンピュータ読み取り可能記憶媒体はコンピュータプログラムを記憶し、コンピュータプログラムが通信装置によって実行された場合、通信装置は、第2の態様、第4の態様又は第6の態様又は第2の態様、第4の態様又は第6の態様の任意の可能な実施のうちのいずれか1つにおける方法を実施できる。
【0069】
第13の態様によれば、命令を含むコンピュータプログラム製品が提供される。命令がコンピュータによって実行された場合、通信装置は、第1の態様、第3の態様又は第5の態様で提供される方法を実施できる。
【0070】
第14の態様によれば、命令を含むコンピュータプログラム製品が提供される。命令がコンピュータによって実行された場合、通信装置は、第2の態様、第4の態様又は第6の態様で提供される方法を実施できる。
【0071】
第15の態様によれば、通信システムが提供され、前述のネットワーク装置及び端末装置を含む。
【0072】
本願の実施形態に基づいて、端末装置は、DCIによって示されるN個のDMRSポートに基づいて、各PDSCHを復調するために用いられるDMRSに対応するDMRSポートを決定し得る。DCIによって示されるN個のDMRSポートは、M個のPDSCHのために用いられ得る。すなわち、各PDSCHは1つ以上のDMRSポートに対応し得る。加えて、M個のPDSCHの少なくとも2つは異なるDMRSポートに対応するか又はM個のPDSCHのそれぞれは同じDMRSポートに対応する。いずれの場合も、端末装置は、各PDSCHを復調するために用いられるDMRSに対応するDMRSポートを決定して、PDSCHをさらに正確に復調し、通信性能を確かなものにする。
【図面の簡単な説明】
【0073】
図1図1は、本願の実施形態が適用可能な通信システムの概略図である。
図2図2は、TCI状態の概略図である。
図3図3は、本願の一実施形態に係る通信方法の概略相互作用図である。
図4図4は、本願の別の実施形態に係る通信方法の概略相互作用図である。
図5図5は、本願の実施形態に適用可能なリソースアロケーションの概略図である。
図6図6は、本願の実施形態に適用可能なリソースアロケーションの概略図である。
図7図7は、本願の実施形態に適用可能なリソースアロケーションの概略図である。
図8図8は、本願の実施形態に適用可能なリソースアロケーションの概略図である。
図9図9は、本願の一実施形態に係る通信装置の概略ブロック図である。
図10図10は、本願の一実施形態に係る通信装置の別の概略ブロック図である。
図11図11は、本願の一実施形態に係る端末装置の概略ブロック図である。
図12図12は、本願の一実施形態に係るネットワーク装置の概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0074】
添付の図面を参照して、本出願の技術的解決策を以下に記載する。
【0075】
本願の実施形態における技術的解決策は、グローバルシステムフォーモバイルコミュニケーション(Global System for Mobile Communication、GSM)、符号分割多元接続(code division multiple access、CDMA)システム、広帯域符号分割多元接続(wideband code division multiple access、WCDMA)システム、汎用パケット無線サービス(GeNRal Packet Radio Service、GPRS)システム、ロングタームエヴォリューション(Long Term Evolution、LTE)システム、LTE周波数分割複信(Frequency Division Duplex、FDD)システム、LTE時分割複信(Time Division Duplex、TDD)システム、ユニバーサル移動体通信システム(Universal Mobile Telecommunication System、UMTS)、ワールドワイドインターオペラビリティフォーマイクロウェーブアクセス(Worldwide Interoperability for Microwave Acess、WiMAX)システム及び第5世代(5th Generation、5G)システム又は新無線(New Radio、NR)システム等の様々な通信システムに適用され得る。
【0076】
本願の実施形態の理解を容易にするために、図1に示される通信システムを先ず一例として用いて、本願の実施形態で提供される方法が適用可能な通信システムを詳細に説明する。図1は、本願の実施形態が適用可能な通信システム100の概略図である。図に示すように、通信システム100は、少なくとも1つの端末装置、例えば図示の端末装置101を含み得る。通信システム100は少なくとも2つのネットワーク装置、例えば、図示のネットワーク装置#1 102及びネットワーク装置#2 103を含み得る。ネットワーク装置#1 102及びネットワーク装置#2 103は同一セル内のネットワーク装置であり得る。例えば、ネットワーク装置#1 102及びネットワーク装置#2 103は、同一セル内の送受信ポイント(transmission and reception point、TRP)であり得るか又は異なるセル内のネットワーク装置であり得る。これは本願では限定されない。図は一例にすぎず、ネットワーク装置#1 102及びネットワーク装置#2 103が同一のセル内に位置する例を示す。さらに、本願の実施形態は、ネットワーク装置のマルチアンテナパネルがマルチTRPと等価であるシナリオにさらに適用され得ることをさらに理解されたい。
【0077】
通信システム100では、ネットワーク装置#1 102及びネットワーク装置#2 103はバックホール(backhaul)リンクを介して互いに通信し得る。バックホールリンクは有線バックホールリンク(例えば、光ファイバ又は同ケーブル)であってもいいし、無線バックホールリンク(例えば、マイクロ波)であってもよい。ネットワーク装置#1 102及びネットワーク装置#2 103は、端末装置101のためのサービスを提供するために互いに協働し得る。したがって、端末装置101は、無線リンクを介してネットワーク装置#1 102及びネットワーク装置#2 103と別々に通信し得る。
【0078】
加えて、ネットワーク装置#1 102及びネットワーク装置#2 103のうちの1つ以上は、キャリアアグリゲーション技術を用いることにより1つ以上のCC上の端末装置101に対するPDSCHを別々にスケジュールし得る。例えば、ネットワーク装置#1 102はCC#1及びCC#2の端末装置101にPDSCHをスケジュールし、ネットワーク装置#2 103はCC#1及びCC#3の端末装置101にPDSCHをスケジュールし得る。ネットワーク装置#1 102及びネットワーク装置#2 103がスケジューリングを行うCCは同じであってもいいし、異なっていてもよい。これは、本願では限定されない。
【0079】
本願の実施形態に適用される通信システムは説明のための一例に過ぎず、本願の実施形態に適用可能な通信システムはそれに限定されるものではないことを理解されたい。
【0080】
本願の実施形態における端末装置はユーザに音声/データ接続を提供する装置、例えば無線接続機能を有するハンドヘルド装置又は車載装置であり得る。現在、端末装置のいくつかの例としては、携帯電話(mobile phone)、タブレットコンピュータ、ノートブックコンピュータ、パームトップコンピュータ、モバイルインターネット装置(mobile internet device、MID)、ウェアラブル装置、仮想現実(virtual reality、VR)装置、拡張現実(augented reality、AR)装置、産業用制御装置(industrial control)における無線端末、自動運転(self driving)における無線端末、遠隔医療手術(remote medical surgery)における無線端末、スマートグリッド(smart grid)における無線端末、輸送安全性(transportation safety)における無線端末、スマートシティ(smart city)における無線端末、スマートホーム(smart home)における無線端末、携帯電話、コードレス電話、セッション開始プロトコル(session initialtion protocol、SIP)電話、無線ローカルループ(wireless local loop、WLL)ステーション、パーソナルデジタルアシスタント(personal digital assistant、PDA)、無線通信機能を有するハンドヘルド装置、無線モデムに接続されたコンピュータ装置又は他の処理装置、車載装置、ウェアラブル装置、無線モデム(modem)、ハンドセット(handset)、ラップトップコンピュータ(laptop computer)、機械型通信(machine type comunication、MTC)端末、5Gネットワークにける端末装置、将来発展する公衆陸上移動ネットワーク(public land mobile network、PLMN)における端末装置等が挙げられる。これは本願の実施形態では限定されない。
【0081】
本願の実施形態におけるネットワーク装置は、端末装置と通信するように構成された装置であり得る。ネットワーク装置は、グローバルシステムフォーモバイルコミュニケーション(Global System of Mobile Communication、GSM)又は符号分割多元接続(Code Division Multiple Access、CDMA)システムにおけるベーストランシーバ局(Base Transceiver Station、BTS)、広帯域符号分割多元接続(Wideband Code Division Multiple Access、WCDMA)システムにおけるノードB(nodeB、NB)であり得るか、LTEシステムにおけるエボルブドノードB(Evolved NodeB、eNB又はeNodeB)であり得るか又はクラウド無線アクセスネットワーク(Cloud Radio Access Network、CRAN)シナリオにおける無線コントローラであり得る。あるいは、ネットワーク装置は中継ノード、アクセスポイント、車載装置、ウェアラブル装置、将来の5Gネットワークにおけるネットワーク装置、将来発展するPLMNネットワークにおけるネットワーク装置等であり得る。これは、本願の実施形態では限定されない。
【0082】
一部の配備では、ネットワーク装置は集中ユニット(centralized unit、CU)及びDUを含み得る。ネットワーク装置は、アクティブアンテナユニット(active antenna unit、略称AAU)をさらに含み得る。CUはネットワーク装置の一部の機能を実施し、DUはネットワーク装置の一部の機能を実施する。例えば、CUは非リアルタイムプロトコル及び非リアルタイムサービスの処理に関与し、無線リソース制御(無線リソース制御、RRC)層及びパケットデータ収束プロトコル(packet data convergence protocol、PDCP)層の機能を実施する。DUは、物理層プロトコル及びリアルタイムサービスの処理に関与し、無線リンク制御(radio link control、RLC)層、メディアアクセス制御(media access control、MAC)層及び物理(physical、PHY)層の機能を実施する。AAUは一部の物理層処理機能、無線周波数処理機能及びアクティブアンテナに関連する機能を実施する。RRC層での情報は最終的におけるPHY層で情報に変換されるか又はPHY層における情報から変換される。したがって、このアーキテクチャでは、RRC層信号等の上位層信号もDUによって送信されるか又はDU及びAAUによって送信されると考えられる。ネットワーク装置は、CUノード、DUノード及びAAUノードのうちの1つ以上を含む装置であり得ると理解され得る。加えて、CUはアクセスネットワーク(無線アクセスネットワーク、RAN)内のネットワーク装置であり得るか又はコアネットワーク(コアネットワーク、CN)内のネットワーク装置であり得る。これは本願では限定されない。
【0083】
本願の実施形態の理解を容易にするために、本願で用いられるいくつかの用語を最初に簡単に説明する。
【0084】
1.復調基準信号はデータ復調のために用いられ得る基準信号である。異なる送信方向に基づいて、復調基準信号はアップリンク復調基準信号及びダウンリンク復調基準信号に分類される。復調基準信号は、LTEプロトコル又はNRプロトコルにおける復調基準信号(demodulatioNReference signal、DMRS)であり得るか又は将来のプロトコルで定義され、同じ機能を実施するために用いられる別の基準信号であり得る。LTE又はNRプロトコルでは、DMRSは物理共有チャネル上で運ばれ、データ信号と共に送信されて物理共有チャネル上で運ばれるデータ信号を復調する。例えば、DMRSは、物理ダウンリンク共有チャネル(物理ダウンリンク共有チャネル、PDSCH)上でダウンリンクデータと共に送信されるか又はDMRSは物理アップリンク共有チャネル(物理アップリンク共有チャネル、PUSCH)上のアップリンクデータと共に送信される。本願の実施形態では、復調基準信号は、物理ダウンリンク共有チャネルを介して送信されるダウンリンク復調基準信号を含み得る。
【0085】
PDSCH又はPUSCHの時間領域マッピング方法は、第1のマッピング方法及び第2のマッピング方法を含み得る。第1のマッピング方法は、NRプロトコルにおけるマッピングタイプA(mapping type A)であり、第2のマッピング方法はNRプロトコルにおけるマッピングタイプB(mapping type A)であり得る。一般に、PDSCH又はPUSCHのマッピング方法は、上位層信号、例えば、無線リソース制御(radio resource control、RRC)信号を用いることによって示され得る。
【0086】
マッピングタイプAの場合、復調基準信号の時間領域位置はスロットの開始位置に対して定義され、スロット内の復調基準信号の初期シンボル位置l(すなわち、フロントロード復調基準信号(front-loaded DMRS)の初期シンボル位置)は、スロット内の3番目のシンボル又は4番目のシンボル、すなわち、l=2又は3として構成され得る。
【0087】
マッピングタイプBの場合、復調基準信号の時間領域位置は、スケジュールされた物理アップリンク共有チャネル(又は物理ダウンリンク共有チャネル)のリソースの開始位置に対して決定され、復調基準信号の初期シンボル位置l(すなわち、フロントロード復調基準信号の初期シンボル位置)は、スケジュールされた物理アップリンク共有チャネル(又は物理ダウンリンク共有チャネル)の初期シンボルであり、l=0である。
【0088】
復調基準信号は、フロントロード復調基準信号と、追加の復調基準信号とを含み得る。
【0089】
フロントロード復調基準信号は、第1の(first)復調基準信号とも呼ばれ、時間領域内で1つ以上のシンボルを占める。フロントロード復調基準信号が複数のシンボルを占める場合、複数のシンボルは時間領域において連続している。
【0090】
追加の(additional)復調基準信号の場合、スロットにおいて、フロントロード復調基準信号の後に同じシーケンスを用いることにより生成された復調基準信号が追加の復調基準信号である。追加の復調基準信号は、フロントロード復調基準信号によって占められるシンボルの後の1つ以上のシンボルであってもよく、フロントロード復調基準信号によって占められるシンボルの最後のシンボルは、追加の復調基準信号によって占められるシンボルのうちの初期シンボルとは連続していない。追加の復調基準信号は、例えば、RRC信号等のより上位層の信号を用いることによりリソースを構成するために用いられ得る。追加の復調基準信号は任意の復調基準信号である。
【0091】
2.ポートはアンテナポート(antenna port)とも呼ばれる。アンテナポートは、受信側によって特定される送信アンテナ又は空間内で区別可能な送信アンテナとして理解され得る。各仮想アンテナは1つのアンテナポートで構成されてもよく、各仮想アンテナは、複数の物理アンテナの重み付けされた組み合わせであり得る。アンテナポートは、異なる搬送信号に基づいて、基準信号ポートとデータポートとに分類され得る。基準信号ポートは、限定されないが、DMRSポート、ゼロ電力チャネル状態情報基準信号(channel state information reference signal、CSI-RS)トリガポート等を含む。
【0092】
本願の実施形態では、アンテナポートはDMRSポート(DMRS port)であり得る。異なるDMRSポートにおけるDMRSは異なる時間周波数リソースを占有し得るか又は異なる直交カバーコードを占有し得る。ネットワーク装置が端末装置に対してポートを示す場合、端末装置は、ネットワーク装置によって示されるポートに基づいてDMRSを受信し、受信したDMRSに基づいてPDCCH又はPDSCHを復調し得る。
【0093】
加えて、アンテナポートに関連するパラメータは、DMRSポート、DMRSポートグループ(DMRS port group)又はDMRSコード分割多重化(cide division multiplexing、CDM)グループ(DMRS CDM group)であり得る。端末装置は、DCIで示されたアンテナポートに基づいてDMRSポートを決定し、DMRSポートが属するDMRSポートグループ又はDMRSコード分割多重化グループを決定し得る。
【0094】
なお、DMRSポートグループ及びDMRSコード分割多重化グループは、異なる方法でDMRSポートをグループ化することによって得られるものと理解され得る。アンテナポート、DMRSポート、DMRSポートグループ及びDMRSコード分割多重化グループは、インデックス又は識別子を用いることによって区別され得るか又は異なるポート若しくは異なるグループを区別するために用いられ得る他の情報を用いることによって区別され得る。これは、本願では限定されない。
【0095】
以下の実施形態では、ポート及びDMRSポートが交互に用いられ得る。本願の実施形態では、ポートはDMRSポートを表すものと理解されたい。
【0096】
3.スロットは、NRにおいて時間に関する最小スケジューリングユニット、である。スロットフォーマットは14個のOFDMシンボルが含まれ、各OFDMシンボルのCPはノーマルCP(normal CP)である。スロットフォーマットは、12個のOFDMシンボルが含まれ、各OFDMシンボルのCPは拡張CP(extended CP)である。スロットフォーマットは7個OFDMシンボルが含まれ、各OFDMシンボルのCPはノーマルCPである。1つのスロット内の全てのOFDMシンボルはアップリンク送信のために用いられ得るか又はダウンリンク送信のために用いられ得る。あるいは、1つのスロット内のOFDMシンボルの一部はダウンリンク送信のために用いられ、OFDMシンボルの一部はアップリンク送信のために用いられ、OFDMシンボルの一部を送信なしのために確保され得る。前述の解説は、説明のための一例に過ぎず、本願に対する限定をなすものではないことを理解すべきである。システム上位互換性を考慮して、スロットフォーマットは前述の例に限定されない。
【0097】
4.時間周波数リソース:本願の実施形態では、データ又は情報は時間周波数リソース上で運ばれ、時間周波数リソースは時間領域リソース及び周波数領域リソースを含み得る。時間領域において、時間周波数リソースは1つ以上の時間領域ユニット(時間ユニットとも呼ばれ得る)を含み得る。周波数領域において、時間周波数リソースは周波数領域ユニットを含み得る。
【0098】
時間領域ユニット(時間ユニットとも呼ばれ得る)は1つ以上のシンボル、1つのミニスロット(mini-slot)、1つのスロット(slot)又は1つのサブフレーム(subframe)であり得る。時間領域内のサブフレームの継続時間は1ミリ秒(ms)であり得る。1つのスロットには7又は14個のシンボルを含む。1つのミニスロットは少なくとも1つのシンボル(例えば、2つのシンボル、7つのシンボル又は14個のシンボル又は14個のシンボル以下の任意の数のシンボル)を含み得る。列挙した時間領域ユニットサイズは、本願における解決策の理解を容易にすることを意図したものにすぎず、本発明に対する限定として解釈すべきでない。時間領域ユニットのサイズは他の値であってもよいことが理解され得る。これは本願では限定されない。
【0099】
1つの周波数領域ユニットは1つのリソースブロック(resource block、RB)、1つのリソースブロックグループ(resource block gorup、RBG)又は1つの予め定義されたサブバンド(subband)であり得る。
【0100】
本願の実施形態では、送信ユニットは複数回にわたって言及されており、送信ユニットは、時間領域ユニット、周波領域ユニット又は時間周波数ユニットのうちのいずれか1つを含み得る。例えば、本願の実施形態で言及する送信ユニットは時間領域ユニット、周波数領域ユニット又は時間周波数ユニットで置き換えられ得る。
【0101】
5.疑似コロケーション(quasi-co-location、QCL)は準コロケーションとも呼ばれる。QCL関係を有するアンテナポートに対応する信号は同じパラメータを有し、1つのアンテナポートのパラメータは、そのアンテナポートとQCL関係を有する別のアンテナポートのパラメータを決定するために用いられ、2つのアンテナポートは同じパラメータを有するか又は2つのアンテナポート間のパラメータ差は閾値未満である。パラメータは、遅延スプレッド(delay spread)、ドップラースプレッド(Doppler spread)、ドップラーシフト(Doppler shift)、平均遅延(average delay)、平均利得及び空間受信パラメータ(spatial Rx paramater)のうちの1つ以上を含み得る。空間受信パラメータは到来角(angle of arrival、AOA)、平均AOA、AOAスプレッド、出発角(angle of departure、AOD)、平均出発角AOD、AODスプレッド、受信アンテナ空間相関パラメータ、送信アンテナ空間相関パラメータ、送信ビーム、受信ビーム及びリソース識別子のうちの1つ以上を含み得る。
【0102】
前述の角度は、異なる次元における分解値又は異なる次元における分解値の組み合わせであり得る。アンテナポートは、異なるアンテナポート番号を有するアンテナポート、同じアンテナポート番号を有し、異なる時間、異なる周波数及び/又は異なるコード領域リソース上で情報を送受信するために用いられるアンテナポート及び/又は異なる時間、異なる周波数及び/又は異なるコード領域リソース上で情報を送受信するために用いられる、異なるアンテナポート番号を有するアンテナポートである。リソース識別子は、CSI-RSリソース識別子、SRSリソース識別子、SSBリソース識別子、物理ランダムアクセスチャネル(physical random access channel、PRACH)上で送信されるプリアンブルシーケンスのリソース識別子又はDMRSのリソース識別子を含み、リソース上のビームを示すために用いられる。
【0103】
NRプロトコルでは、QCL関係は、異なるパラメータに基づいて以下の4つの種類に分類される。
タイプA(type A):ドップラーシフト、ドップラースプレッド、平均遅延及び遅延スプレッド
タイプB(type B):ドップラーシフト及びドップラースプレッド
タイプC(type C):ドップラーシフト及び平均遅延。
タイプD(type D):空間受信パラメータ。
【0104】
6.送信構成インジケータ(transmission configuration indicator、TCI)状態は、2つの種類の基準信号間のQCL関係を示すために用いられ得る。各TCI状態は、サービスセルインデックス(ServeCellIndex)、帯域幅部分(bandwidth part、BWP)識別子(identifier、ID)及び基準信号リソース識別子を含み得る。基準信号リソース識別子は、例えば、非ゼロ電力(non-zero power、NZP)CSI-RS基準信号リソース識別子(NZP-CSI-RS-ResourceId)、非ゼロ電力CSI-RS基準信号リソースセット識別子(NZP-CSI-RS-ResourceSetId)又はSSBインデックス(SSB-Index)のうちの少なくとも1つであり得る。
【0105】
通信プロセスにおいて、端末装置は、ネットワーク装置によって示されるTCI状態に基づいて受信ビームを決定し、ネットワーク装置は同じTCI状態に基づいて送信ビームを決定し得る。
【0106】
TCI状態はグローバルに設定され得る。異なるセル及び異なるBWPに設定されたTCI状態において、TCI状態のインデックスが同じであれば、対応するTCI状態の構成も同じである。
【0107】
具体的には、ネットワーク装置は、上位層信号(例えば、RRCメッセージ)を用いることにより、端末装置のためのTCI状態(TCI-state)リストを構成し得る。TCI状態リストは複数のTCI状態を含み得る。例えば、既存のプロトコルに従って、最大で128のTCI状態がPDSCH構成(PDSCH config)で構成され得る。
【0108】
次に、ネットワーク装置は、MAC CE信号を用いることより、1つ以上のTCI状態をアクティブにし得る。アクティブにされた1つ以上のTCI状態は、RRCメッセージを用いることにより構成されたTCI状態リストのサブセットである。例えば、ネットワーク装置は、各セル内の各BWPに対して最大8つのTCI状態をアクティブにし得る。次いで、ネットワーク装置は、物理層信号(例えば、ダウンリンク制御情報(downlink control information、DCI))において3ビット(bit)フィールド(例えば、TCIフィールド)を用いることにより、選択されたTCI状態をさらに示し得る。DCIは、例えば、物理ダウンリンクリソース(例えば、PDSCH)をスケジュールするためのDCIであり得る。
【0109】
図2に示すように、ネットワーク装置は、RRC信号を用いて端末装置のために128個のTCI状態を構成し、ネットワーク装置は、MAC-CEを用いることにより端末装置のために8個のTCI状態をさらにアクティブにし得る。8個のTCI状態は、端末装置のためにネットワーク装置によって設定された128個のTCI状態のうちのものである。ネットワーク装置は、DCIを用いることにより、選択されたTCI状態をさらに示し得る。
【0110】
7.時分割多重(time division multiplexing、TDM):同じトランスポートブロックで異なる時間ユニットで送信され、時間ユニットは、例えばミニスロットであり得る。異なる時間ユニットで送信される場合、同じトランスポートブロックは異なる冗長バージョン(redundancy version、RV)番号を搬送し得るか又は1つのRV番号を搬送するトランスポートブロックが異なる時間ユニットに別々に置かれ得る。
【0111】
モバイル通信の急速な発展に伴い、システム容量、瞬間ピークレート、スペクトル効率、セルエッジユーザスループット及びレイテンシについて高い要件が提案されている。通信伝送プロセスでは、例えば、超高信頼低遅延通信(ultra-reliable and low latency commnucation、URLLC)等のバーストサービスのように、多くの小パケットバーストサービスが生成される。URLLCサービスを例にとる。URLLCサービスのデータは、通常、特定の時間(例えば、1ミリ秒)内に最大で99.999%の信頼性を必要とする。したがって、データ伝送のためにダイバーシティ方式が通常用いられる。
【0112】
データ送信の信頼性を確かなものにするために、一部の解決策、例えば、TDM、空間分割多重化(space division multiplexing、SDM)及び周波数分割多重化(frequency division multiplexing、FDM)等の解決策が提案されている。
【0113】
それでは、複数のデータを送信する必要がある場合、各データの復調に用いられるDMRSをどのように決定されるのか?
【0114】
これを考慮して、本願は、各データの復調するために用いられるDMRSに対応するDMRSポートを決定するための通信方法を提供する。
【0115】
添付の図面を参照しながら、本願で提供される実施形態を以下で詳細に説明する。
【0116】
図3は、本願の一実施形態に係る装置の相互作用の観点からの通信方法300の概略相互作用図である。図に示すように、方法300は以下のステップを含み得る。
【0117】
310.ネットワーク装置はDCIを端末装置に送信する。DCIはN個のDMRSポートを示し、N個のDMRSポートはM個のPDSCHに対応する。これに対応して、端末装置はDCIを受信する。
【0118】
本願の実施形態では、DMRSポートがPDSCH又はPDSCHに対応するDMRSポートに対応することが複数回言及される。当業者であれば、その意味を理解し得る。双方は、PDSCHを復調するために用いられるDMRSに対応するポートを示すために用いられる。端末装置は、PDSCHに対応するDMRSポートに基づいてDMRSを受信し、受信したDMRSに基づいてPDSCHを復調することも理解されよう。
【0119】
簡潔にするために、PDSCHがDMRSポートに対応すること又はDMRSポートがPDSCHに対応することは、以下の説明で表現するために用いられる。
【0120】
N個のDMRSポートがM個のPDSCHに対応することは、2つのケースを含み得る。
【0121】
ケースA:M個のPDSCHのうちの少なくとも2つは異なるDMRSポートに対応し、N及びMは2以上の整数である。
【0122】
例えば、M=4及びN=2であるとする。区別のために、4つのPDSCHをPDSCH1、PDSCH2、PDSCH3及びPDSCH4と表記し、2つのDMRSポートをDMRSポート1及びDMRSポート2と表記する。
【0123】
PDSCH1及びPDSCH2は、異なるDMRSポートに対応すると仮定する。この場合、PDSCH1を復調するために用いられるDMRSに対応するDMRSポートは、PDSCH2を復調するために用いられるDMRSに対応するDMRSポートとは異なることを示す。例えば、PDSCH1を復調するために用いられるDMRSに対応するDMRSポートはDMRSポート1であり、PDSCH2を復調するために用いられるDMRSに対応するDMRSポートはDMRSポート2である。すなわち、DMRSポート1で端末装置によって受信されるDMRSはPDSCH1を復調するために用いられ、DMRSポート2で端末装置によって受信されるDMRSはPDSCH2を復調するために用いられる。
【0124】
別の例として、M=2及びN=4であるとする。区別のために、2つのPDSCHはPDSCH1及びPDSCH2と表記し、4つのDMRSポートはDMRSポート1、DMRSポート2、DMRSポート3及びDMRSポート4と表記される。
【0125】
PDSCH1及びPDSCH2は異なるDMRSポートに対応すると仮定する。この場合、PDSCH1を復調するために用いられるDMRSに対応するDMRSポートは、PDSCH2を復調するために用いられるDMRSに対応するDMRSポートとは異なることを示す。例えば、PDSCH1を復調するために用いられるDMRSに対応するDMRSポートは、DMRSポート1及びDMRSポート2であり、PDSCH2を復調するために用いられるDMRSに対応するDMRSポートは、DMRSポート3及びDMRSポート4である。すなわち、DMRSポート1及びDMRSポート2で端末装置によって受信されるDMRSはPDSCH1を復調するために用いられ、DMRSポート3及びDMRSポート4で端末装置によって受信されるDMRSはPDSCH2を復調するために用いられる。
【0126】
前述の説明は例示にすぎず、本願はそれに限定されるものではないことを理解すべきである。例えば、各PDSCHはより多くのDMRSポートに対応し得る。
【0127】
ケースB:N個のDMRSポートはM個のPDSCHのそれぞれに対応し、Nは1以上の整数であり、Mは2以上の整数である。
【0128】
ここでも、例えば、M=4及びN=2であるとする。第2のケースでは、PDSCH1を復調するために用いられるDMRSに対応するDMRSポート、PDSCH2を復調するために用いられるDMRSに対応するDMRSポート、PDSCH3を復調するために用いられるDMRSに対応するDMRSポート及びPDSCH4を復調するために用いられるDMRSに対応するDMRSポートの全てはDMRSポート1及びDMRSポート2を含む。すなわち、DMRSポート1及びDMRSポート2に基づいて端末装置によって受信されるDMRSは、PDSCH1、PDSCH2、PDSCH3及びPDSCH4を復調するために用いられる。すなわち、DCIで示されるDMRSポートは、DCIで示される全てのPDSCHに適用され、全てのPDSCHは同じDMRSポートを用いる。
【0129】
前述の2つのケースについて以下で詳細に説明するが、ここでは詳細については再度説明しない。
【0130】
320.端末装置は、DCIに基づいてM個のPDSCHを受信する。
【0131】
端末装置がM個のPDSCHを受信することは、ネットワーク装置が1個のDCIを送信し、DCIがM個のPDSCHを示すこととして理解され得る。例えば、複数のTRPはM個のPDSCHを送信し得る。TRP1及びTRP2を例として用いる。例えば、TRP1はM1個のPDSCHを端末装置に送信し、TRP2はM2個のPDSCHを端末装置に送信し、M1及びM2の双方は1以上の整数であり、M1+M2=Mである。
【0132】
任意で、端末装置は、M個の送信ユニットでPDSCHを受信する。
【0133】
任意で、送信ユニットは、時間領域ユニット、周波数領域ユニット又は時間周波数ユニットのうちのいずれか1つを含み得る。例えば、時間領域ユニットはミニスロット、シンボル(symbol)、スロット又はサブフレームを含み、周波数領域ユニットは、リソースブロック、リソースブロックグループ又はサブバンドを含む。
【0134】
理解を容易にするために、以下では説明のためにミニスロットを一例として用いる。
【0135】
ミニスロットを一例として用いる。端末装置はM個のミニスロットでPDSCHを受信し、端末装置はM個のPDSCHを受信する。
【0136】
任意で、端末装置は、下記のいずれかの解決策に基づいてMを決定し得る。すなわち、端末装置は、下記のいずれかの解決策のいずれか1つに基づいて、M個の繰り返し送信を決定し得る。
【0137】
解決策1:繰り返し送信の数Mは、上位層パラメータであるpdsch-AggregationFactorを用いて表示される。
【0138】
既存のプロトコルでは、pdsch-AggregationFactorは、スロット間の繰り返し送信の数を特定するために用いられる。本願のこの実施形態では、 解決策1が再使用され、pdsch-AggregationFactorは、繰り返し送信の数M(例えば、ミニスロットにおける繰り返し送信の数)を示すために用いられる。
【0139】
解決策2:パラメータpdsch-AggregationFactorは、繰り返し送信の数Mを示すために追加で示される。
【0140】
区別のために、既存のpdsch-AggregationFactorをpdsch-AggregationFactor1と表記し、新たに追加されるpdsch-AggregationFactorをpdsch-AggregationFactor2と表記する。pdsch-AggregationFactor1は、スロット間の(既存の定義である)繰り返し送信の数を特定するために用いられ、pdsch-AggregationFactor2はスロット内の繰り返し送信の数を示すために用いられる。
【0141】
繰り返し送信の数Mは、pdsch-AggregationFactor1及びpdsch-AggregationFactor2に基づいて計算され得る。例えば、pdsch-AggregationFactor1に基づいて、スロット間の反復の数がt1であると判定され、pdsch-AggregationFactor2に基づいて、スロット内での反復の数がt2であると判定された場合、繰り返し送信の数Mは(t1*t2)である。
【0142】
この解決策で繰り返し送信の数を示すために用いられたパラメータ(例えば、前述の解決策でpdsch-AggregationFactor2と表記された)の名称は説明のための一例に過ぎず、本願の実施形態の保護範囲に対する限定をなすものではないと理解すべきである。
【0143】
解決策3:繰り返し送信の数Mは表示情報を用いて表示される。
【0144】
例えば、繰り返し送信の数Mを示すために、XビットフィールドがDCIに追加され得る。Xは1以上の整数である。例えば、このフィールドは、スロットにおける繰り返し送信の数を示してもよく、繰り返し送信の総数は、このフィールド及び既存のプロトコルにおけるpdsch-AggregationFactorに基づいて計算され得る。別の例として、このフィールドは、代替的に、繰り返し送信の数を直接示し得る。
【0145】
前述の3つの解決策は一例にすぎず、本願の実施形態はこれに限定されないことを理解すべきである。
【0146】
PDSCHマッピングタイプがタイプBであり、ミニスロットの送信期間が2つのシンボルの場合、PDSCHは1スロットで最大4回繰り返し送信できることがプロトコルで規定される。ミニスロットの送信期間が4つのシンボルの場合、PDSCHを1スロットで最大3回繰り返し送信できることがプロトコルで規定されている。ミニスロットの送信期間が6又は7つのシンボルの場合、PDSCHを1スロットで最大2回繰り返し送信できることがプロトコルで規定される。
【0147】
任意で、端末装置は表示情報を受信し、表示情報はM個のPDSCHのうちのいずれか1つの送信情報を示し、端末装置は、表示情報に基づいてM個のPDSCHの送信情報を決定し得る。
【0148】
ステップ310におけるケースA及びケースBについて以下で詳細に説明する。
【0149】
以下の実施形態では、第1の送信又は第1の送信ユニット及び第2の送信又は第2の送信ユニットが複数回言及されるが、当業者であればそれらの意味を理解するであろう。TDM方式の場合、第1の送信PDSCHの開始シンボルは第2の送信PDSCHの開始シンボルよりも先であるか又は第1の送信PDSCHの終了シンボルは第2の送信PDSCHの終了シンボルよりも先である。FDM方式の場合、第1の送信PDSCHの開始周波数領域は、第2の送信PDSCHの開始周波数領域よりも小さい。第1の送信又は第1の送信ユニットは説明のための一例として用いられることを理解すべきである。第Qの送信又は第Qの送信ユニットは同様であり、詳細についてはここでは再度説明しない。Qは1以上の整数である。
【0150】
ステップ310で、ネットワーク装置がDCIを用いることにより端末装置にN個のDMRSポートを示すことは、少なくとも以下の2つの可能な実施を含む。
【0151】
可能な実施では、ネットワーク装置は、DCIを用いることにより、端末装置に値(value)、例えば表1に示す値を示し得る。端末装置は、値に基づいて、DCIによって示されるDMRSポートを特定し得る。
【0152】
例えば、DMRSポートテーブルが表1に示されていると仮定する。値=29が選択された場合、すなわち、DCIが29を示す場合、端末装置は、DCIによって示される「DMRSポートはDMRSポート2、DMRSポート3、DMRSポート6及びDMRSポート7を含むと判定し得る。別の例として、値=27が選択された場合、すなわち、DCIが27を示す場合、端末装置は、DCIによって示されるDMRSポートがDMRSポート2、DMRSポート3及びDMRSポート6を含むと判定し得る。
【0153】
表1は予め規定され得る、例えば、プロトコルで予め規定され得るか又はネットワーク装置によって予め構成され得ることを理解すべきである。表1は、ネットワーク装置側及び端末装置側に予め記憶されていてもよい。
【0154】
【表1-1】
【表1-2】
【0155】
端末装置は、前述の可能な実施のいずれか1つでDMRSポートを特定し得ることを理解すべきである。
【0156】
2つのケースを以下で詳細に説明する。
【0157】
ケースA:M個のPDSCHのうちの少なくとも2つは異なるDMRSポートに対応し、N及びMは2以上の整数である。
【0158】
例えば、本ケースでは、MはNより小さい場合がる。
【0159】
例えば、DCIによって示されるDMRSポートは、DMRSポート1、DMRSポート2、DMRSポート3及びDMRSポート4を含み、M=2、すなわち、PDSCHは2回繰り返し送信される。この場合、DMRSポート1及びDMRSポート2は第1の送信PDSCHのために用いられ、DMRSポート3及びDMRSポート4は第2の送信PDSCHのために用いられ得る。
【0160】
例えば、本ケースでは、MはNと等しい場合がる。
【0161】
例えば、DCIによって示されるDMRSポートは、DMRSポート1及びDMRSポート2を含み、M=2、すなわち、PDSCHは2回繰り返し送信される。この場合、DMRSポート1は第1の送信PDSCHのために用いられ、DMRSポート2は第2の送信PDSCHのために用いられ得る。
【0162】
例えば、本ケースでは、MはNより大きい場合がる。
【0163】
例えば、DCIによって示されるDMRSポートは、DMRSポート1及びDMRSポート2を含み、M=4、すなわち、PDSCHは4回繰り返し送信される。この場合、DMRSポート1は第1の送信PDSCHのために用いられ、DMRSポート2は第2の送信PDSCHのために用いられ、DMRSポート1は第3の送信PDSCHのために用いられ、DMRSポート2は第4の送信PDSCHのために用いられ得る。
【0164】
本ケースでは、MとNとの間に厳密な関係がないと理解すべきである。
【0165】
本ケースでは、端末装置は、次のいずれかの方法で、各PDSCHに対応するDMRSポートをし得る。すなわち、各PDSCHを復調するために用いられるDMRSに対応するDMRSポートを決定し得る。
【0166】
方法1:端末装置は、DMRSポートとPDSCHとの対応関係に基づいて、各PDSCHに対応するDMRSポートを決定する。
【0167】
本願のこの実施形態では、DMRSポートとPDSCHとの間の対応関係は、DMRSポートがPDSCHと関連しているか若しくは対応していると理解され得るか又はPDSCHを復調するために用いられるDMRSに対応するDMRSポートとPDSCHとの間に対応関係があると理解され得る。特定の関連又は対応関係の形式は限定されない。例えば、DMRSポートとPDSCHとの間の関連の表現形式は、対応関係の形式、テーブルの形式等であり得る。これは限定されない。
【0168】
理解を容易にするために、DMRSポートとPDSCHとの間の関連を、以下の対応関係を用いて表す。
【0169】
任意で、端末装置は次のいずれかの方法で対応関係を取得し得る。
【0170】
取得方法1では、対応関係は、例えば予め記憶され得る。例えば、プロトコルで予め規定され得るか又はネットワーク装置によって予め設定され得る。端末装置は予め記憶された通対応関係を取得し得る。
【0171】
取得方法2では、別個の信号を用いることにより、対応関係がネットワーク装置によって端末装置に代替的に示され得る。端末装置は、ネットワーク装置によって届けられ、対応関係を示す信号を受信することにより、対応関係を取得し得る。
【0172】
例えば、ネットワーク装置は、上位層信号(例えば、RRC信号)を用いることにより端末装置に対応関係を示し、端末装置は上位層信号に基づいて対応関係を特定する。
【0173】
取得方法3では、対応関係は、代替的にDCIを用いることにより、ネットワーク装置によって端末装置に示され得る。
【0174】
例えば、ネットワーク装置は、DCIを用いることにより、DMRSテーブル内の複数の値(即ち、値1及び値2)を端末装置に示す。DCIで2つの値が示されている場合、PDSCH上のDMRSが2つの値に基づいて決定されることを示す。
【0175】
なお、上記の3つの取得方法は説明のための一例に過ぎず、本願の実施形態はそれに限定されない。端末装置が対応関係を得ることができる方法は、本願の実施形態の保護の範囲内にあるものとする。
【0176】
任意で、DMRSポートとPDSCHとの間の対応関係は直接的な対応であり得るか又は間接的な対応関係であり得る。方法1については、いくつかの形式を参照して以下で具体的に説明する。
【0177】
形式1:TRPとDMRSポートとの間の対応関係
【0178】
複数のTRPがPDSCHを端末装置に送信する場合、各PDSCHに対応するDMRSポートは、TRPのIDとDMRSポートのIDとの間の対応関係に基づいて決定され得る。
【0179】
例えば、TRP1及びTRP2がPDSCHを端末装置に送信する。DCIは4つのDMRSポートを示し、4つのDMRSポートは異なるDMRSポートグループ(group)に属すると仮定する。4つのDMRSポートは、DMRSポート0、DMRSポート1、DMRSポート2及びDMRSポート3であり、DMRSポート0及びDMRSポート1はDMRSポートグループ1に属し、DMRSポート2及びDMRSポート3はDMRSポートグループ2に属すると仮定される。
【0180】
この場合、形式1における対応関係は、表2に示す対応関係であり得る。
【0181】
【表2】
【0182】
したがって、対応関係に基づいて、TRP1がPDSCHを送信する場合、DMRSポートグループ1内のDMRSポートが用いられ、TRP2がPDSCHを送信する場合、DMRSポートグループ2内のDMRSポートが用いられると決定され得る。
【0183】
理解を容易にするために、TRP1及びTRP2がPDSCHを端末装置に送信し、DCIが4つのDMRSポートを示す例を上記の説明で用いたことを理解すべきである。本願の実施形態はこれに限定されない。
【0184】
さらに、形式1は説明のための一例に過ぎず、本願の実施形態はこれに限定されるものではないと理解すべきである。例えば、形式1は、代替的に、セルIDとDMRSポートとの間の対応関係であり得る。
【0185】
形式2:各送信とDMRSポートとの間の対応関係
【0186】
例えば、対応関係は、繰り返し送信の数とDMRSポートとの間の対応関係であり得る。
【0187】
例えば、PDSCHは4回繰り返し送信され、DCIによって示されるDMRSポートは、DMRSポート1、DMRSポート2、DMRSポート3及びDMRSポート4を含むと仮定する。
【0188】
PDSCHの繰り返し送信の数及び示されるDMRSポートは前述のいずれかの方法で取得され得ることを理解すべきである。
【0189】
この場合、形式2の対応関係は表3に示す対応関係であり得る。
【0190】
【表3】
【0191】
端末装置は、表4を参照して、PDSCHが受信される特定の時間に基づいて、PDSCHに対応するDMRSポートを決定し得る。
【0192】
例えば、対応関係は、送信ユニットとDMRSポートとの間の対応関係であり得る。
【0193】
例えば、4つの送信ユニットがあり、DCIはDMRSポート1、DMRSポート2、DMRSポート3及びDMRSポート4を示すと仮定する。
【0194】
この場合、形式2の対応関係は、表4に示す対応関係であり得る。
【0195】
【表4】
【0196】
端末装置は、表4を参照して、PDSCHが受信される特定の送信ユニットに基づいて、PDSCHに対応するDMRSポートを決定し得る。
【0197】
形式3:DMRSテーブル内でDCIによって示される値とPDSCHとの間の対応関係
【0198】
例えば、2つの値、例えば値0及び値1がシーケンスで存在する場合、値0に対応するDMRSポートが第1の送信PDSCHのために用いられ、値1に対応するDMRSポートが第2の送信PDSCHのために用いられる。値0及び値1は周期的に使用され、値0に対応するDMRSポートは第3の送信PDSCHのために用いられ、値1に対応するDMRSポートは第4の送信PDSCHのために用いられる。
【0199】
例えば、この形式におけるDMRSポートテーブルは予め規定され得る。例えば、プロトコルで又はネットワーク装置によって予め規定され得る。
【0200】
形式4:DMRSポートグループとPDSCHとの間の対応関係
【0201】
実際のスケジューリングでは、複数の実施が存在し得る。例えば、DMRSと送信PDSCHとの間の対応関係はプロトコルで決定され得る。
【0202】
可能な実施では、より小さい(又はより大きい)DMRSポートグループが第1の送信PDSCHのために常に用いられ、次の送信に対応するDMRSは、DMRSポートグループが位置するDMRSポートグループに基づいてソートされる。
【0203】
例えば、DCIによって示されるDMRSポートは、DMRSポート0、DMRSポート1、DMRSポート2及びDMRSポート3を含み、DMRSポート0及びDMRSポート1はDMRSポートグループ1に属し、ポート2及びポート3はDMRSポートグループ2に属し、PDSCHは4回送信されると仮定する。この場合、より小さいDMRSポートグループ1は常に第1の送信PDSCHのために用いられる。したがって、第1の送信PDSCHのために用いられるDMRSポートは、DMRSポート0及びDMRSポート1を含む。すなわち、1番目の送信ユニットで端末装置によって受信されるPDSCHに対応するDMRSポートは、DMRSポート0及びDMRSポート1を含む。DMRSポートグループ2は第2の送信PDSCHのために用いられる。したがって、第2の送信PDSCHのために用いられるDMRSポートはポート2及びポート3を含む。DMRSポートグループ1は第3の送信PDSCHのために用いられる。したがって、第3の送信PDSCHのために用いられるDMRSポートは、ポート0及びポート1を含む。DMRSポートグループ2は第4の送信PDSCHのために用いられる。したがって、第4の送信PDSCHのために用いられるDMRSポートはポート2及びポート3を含む。
【0204】
別の可能な実施では、第1のDMRSポートが位置するDMRSポートグループが、DCIで示されるDMRSポート値に基づいて、第1の送信のために用いられ得る。これは、本願の実施形態では限定されない。
【0205】
例えば、PDSCHが4回送信され、第1のDMRSポートが位置するDMRSポートグループは、DCIで示されるDMRSポート値に基づいて第1の送信のために用いられると仮定する。DMRSテーブルでDCIに示される値に対応するDMRSポートはDMRSポート0~3であると仮定する。第1のDMRSポートがDMRSポート0であり、DMRSポート0が位置するポートグループがDMRSポートグループ1である場合、第1の送信PDSCHのために用いられるポートは、DMRSポートグループ1に属するDMRSポートである。DCIに示される第2のDMRSポートがDMRSポート1であり、DMRSポート1が位置するポートグループがDMRSポートグループ1である場合、DMRSポート1はスキップされる。すなわち、DMRSポート1は無視される。すなわち、DCIで示されている第2のDMRSポートは無視される。DCIで示されている第3のポートがDMRSポート2であり、DMRSポート2が位置するポートグループがDMRSポートグループ2である場合、第2の送信PDSCHのために用いられるDMRSポートはDMRSポートグループ2に属することを示す。DCIに示される第3のポートがDMRSポート2であり、第4のポートが位置するポートグループがDMRSポートグループ2である場合、DMRSポート3はスキップされる。すなわち、DMRSポート3は無視される。すなわち、DCIで示されている第4のDMRSポートは無視される。類推として、第3の送信PDSCHのために用いられるポートは、第1の送信PDSCHのために用いられるポートと同じであり、第4の送信PDSCHのために用いられるポートは、第2の送信PDSCHのために用いられるポートと同じである。
【0206】
前述の説明は単なる例示に過ぎず、本願の実施形態はこれに限定されないことを理解すべきである。例えば、プロトコルにおいて、同じDMRSポートが最初のM/2送信PDSCHのために用いられ、同じDMRSポートが最後のM-M/2送信PDSCHのために用いられることをさらに予め定義してもよい。DMRSポートグループと送信PDSCHとの間の前述の対応関係を参照して、例えば、PDSCHが4回送信され、より小さいDMRSポートグループが常に最初の送信PDSCHのために用いられると仮定する。この場合、同じDMRSポートが最初のM/2送信PDSCH(すなわち、最初の2つの送信PDSCH)に用いられる。すなわち、DMRSポートグループ1が用いられ、同じDMRSポートが最後の2つの送信PDSCHのために用いられる。すなわち、DMRSポートグループ2が用いられる。
【0207】
形式5:各送信とDMRSポートシーケンスとの間の対応関係
【0208】
形式5における対応関係は、デフォルトルールの形式で存在し得る。
【0209】
可能な実施では、繰り返し送信のために単一の層(single layer)のみが考慮される場合、プロトコル又はネットワーク装置は、端末装置がデフォルトで、第1のDMRSポートが第1の送信PDSCHのために用いられ、第2のDMRSポートが第2の送信PDSCHのために用いられ、第3のDMRSポートが第3の送信PDSCHのために用いられ、第4のDMRSポートが第4の送信PDSCHのために用いられる等と予め定義し得る。第nの送信PDSCHのためのn番目のDMRSポートがない場合、計算は最初から行われる。具体的には、第1のDMRSポートが第nの送信PDSCHのために用いられる。
【0210】
例えば、M=4であり、DCIはDMRSポート2及びDMRSポート3を示すと仮定する。DMRSポートテーブルにおけるDMRSポート2及びDMRSポート3のシーケンスは、DMRSポート2及びDMRSポート3である。この場合、DMRSポート2が第1の送信PDSCHのために用いられ、DMRSポート3が第2の送信PDSCHのために用いられ、DMRSポート2は第3の送信PDSCHのために用いられ、DMRSポート3は第4の送信PDSCHのために用いられる。
【0211】
別の可能な実施では、各PDSCHは複数のDMRSポートに対応する。
【0212】
この実施では、端末装置は、各PDSCHに対応するDMRSポートの数を先ず決定すし得る。各PDSCHに対応するDMRSポートの数を決定した後、端末装置は、DMRSポートテーブルでDCIによって示される値に対応するDMRSポートのシーケンスに基づいて、各PDSCHに対応するDMRSポートを決定し得る。
【0213】
例えば、M=4であり、DCIはDMRSポート2、DMRSポート3、DMRSポート6及びDMRSポート7を示すと仮定する。DMRSポートテーブルにおけるDMRSポート2、DMRSポート3、DMRSポート6及びDMRSポート7のシーケンスは、DMRSポート2、DMRSポート3、DMRSポート6及びDMRSポート7である。この場合、DMRSポート2及びDMRSポート3が第1の送信PDSCHのために用いられ、DMRSポート6及びDMRSポート7は第2の送信PDSCHのために用いられ、DMRSポート2及びDMRSポート3は第3の送信PDSCHのために用いられ、DMRSポート6及びDMRSポート7は第4の送信PDSCHのために用いられる。
【0214】
上記から、DMRSポートテーブル内のDMRSポートのシーケンスは、PDSCHの繰り返し送信に関連することがわかる。
【0215】
例えば、この形式のDMRSポートテーブル及びDMRSポートシーケンスはプロトコルで規定され得る。
【0216】
例えば、DMRSポート0及びDMRSポート2等のDMRSポートの行が追加される。DMRSポートテーブル内のDMRSポート0及びDMRSポート2は、DMRSポート0及びDMRSポート2のシーケンス、すなわち、DMRSポートテーブル内のDMRSポート0及びDMRSポート2のシーケンスは、DMRSポート0及びDMRSポート2のシーケンスであると仮定する。各PDSCHは1つのDMRSポートに対応すると仮定する。この場合、DMRSポート0は第1の送信PDSCHのために用いられ、DMRSポート2は第2の送信PDSCHのために用いられ、DMRSポート0は第3の送信PDSCHのために用いられ、DMRSポート2は第4の送信PDSCHのために用いられる。残りは類推で推論され得る。
【0217】
他の例では、シーケンスの意味がDMRSポートテーブル内のDMRSポートに与えられ得る。値29を一例として用いる。2、3、6及び7のシーケンスは、DMRSポートを用いるシーケンスを示す。例えば、各PDSCHは2つのDMRSポートに対応し、値は29であると仮定する。M=4であり、各PDSCHは2つのDMRSポートに対応し、DCIは値が29であることを示すと仮定する。この場合、端末装置は、最初の2つのDMRSポート、すなわちDMRSポート2及びDMRSポート3が第1の送信PDSCHのために用いられ、後の2つのDMRSポート、すなわちDMRSポート6及びDMRSポート7が第2の送信PDSCHのために用いられ、後続の2つのDMRSポート、すなわち、DMRSポート2及びDMRSポート3が第3の送信PDSCHのために用いられ、次の2つのDMRSポート、すなわちDMRSポート6及びDMRSポート7が第4の送信PDSCHに用いられることを決定し得る。
【0218】
前述の説明は、複数の形式を参照して、DMRSポートとPDSCHとの間の対応関係を説明している。本願の実施形態はそれに限定されないことを理解すべきである。端末装置が、DMRSポートとPDSCHとの間の対応関係(直接的又は間接的な関係)に基づいて、各PDSCHに対応するDMRSポートを決定することができる方法は、本願の実施形態の保護範囲内に含まれるものとする。
【0219】
方法2:端末装置は、DMRSポートの数に基づいて、各PDSCHに対応するDMRSポートを決定する。
【0220】
本願のこの実施形態では、DMRSポートの数は、各PDSCHに対応するDMRSポートの数を示すために用いられる。例えば、PDSCHがDMRSポート1及びDMRSポート2に対応する場合、DMRSポートの数が2であることを示す。別の例では、PDSCHがDMRSポート1、DMRSポート2及びDMRSポート4に対応する場合、DMRSポートの数が3であることを示す。
【0221】
任意で、本願のこの実施形態では、端末装置は、以下の可能な実施のいずれか1つでDMRSポートの数を決定し得る。
【0222】
可能な実施では、ネットワーク装置は表示情報を端末装置に送信し、表示情報はDMRSポートの数を示すために用いられる。
【0223】
端末装置は、表示情報に基づいてDMRSポートの数を決定し得る。表示情報は、例えば、別個の信号であり得るか又はN個のDMRSポートを示すために用いられるDCI内で運ばれ得る。これに限定されない。
【0224】
別の可能な実施では、端末装置は、DCIによって示されるDMRSポートの数及びアクティブにされたTCI状態の数に基づいて、DMRSポートの数を決定し得る。
【0225】
例えば、DCIがN個のDMRSポートを示し、アクティブにされたTCI状態の数がP1である場合、DMRSポートの数はN/P1であり得る。P1は1以上の整数である。
【0226】
DCIによってN個のDMRSポートを示すために多くの方法がある。これは、本願の実施形態では限定されない。例えば、DCIはNを直接示し得る。別の例として、DCIは値を示し、端末装置はDMRSポートテーブルに基づいてNを決定する。さらに別の例では、DCIは上位層パラメータを用いてNを示す。
【0227】
アクティブにされたTCI状態の数はTRPの数を示し得る。
【0228】
別の可能な実施では、端末装置は、DCIによって示されるDMRSポートの数及びTRPの数に基づいて、DMRSポートの数を決定し得る。
【0229】
例えば、端末装置は、P2個のTRPがPDSCHを端末装置に送信すると判断した場合、
DCIはN個のDMRSポートを示し、TRPの数はP2であり、DMRSポートの数はN/P2であり得る。P2は1以上の整数であり、一般にP2=P1である。
【0230】
別の可能な実施では、ミニスロットでの繰り返し送信では単一層送信のみがサポートされ、各PDSCHは1つのDMRSポートに対応することが規定される。
【0231】
別の可能な実施では、DCIはDMRSテーブル内の複数の値を示し、各値に対応するDMRSポートの数はPDSCH上のDMRSポートの数である。
【0232】
端末装置は、前述の可能な実施のいずれか1つでDMRSポートの数を決定し得る。
【0233】
DMRSポートの数を決定した後、端末装置は、DCIによって示されるDMRSポートに基づいて、以下の実施のいずれか1つで各PDSCHに対応するDMRSポートを決定し得る。
【0234】
実施1:各PDSCHに対応するDMRSポートは、特定の規則を参照して決定され得る。
【0235】
例えば、DMRSポートは、デフォルトで、DMRSポートテーブル内のDMRSポートのシーケンスで用いられる。
【0236】
DMRSポートテーブル内のDMRSポートのシーケンスは上述されており、詳細についてはここでは繰り返し説明しない。
【0237】
DMRSポートテーブル内のDCIによって示される値に対応するDMRSポートは{DMRSポート4、DMRSポート1}であり、M=4であると仮定する。端末装置は、各送信のために用いられるDMRSポートの数が1であると判断する。この場合、DMRSポートテーブル内のDMRSポートシーケンスに従って、端末装置は、第1の送信PDSCHのために用いられるDMRSポートがDMRSポート4であり、第2の送信PDSCHのために用いられるDMRSポートがDMRSポート1であり、第3の送信PDSCHのために用いられるDMRSポートがDMRSポート4であり、第4の送信PDSCHのために用いられるDMRSポートがDMRSポート1であると判断する。
【0238】
実施2:各PDSCHに対応するDMRSポートはDMRSポートの数及び対応関係に基づいて決定される。
【0239】
DMRSポートの数を決定した後、端末装置は、方法1における任意の対応関係に基づいて、各PDSCHに対応するDMRSポートを決定し得る。
【0240】
方法1の形式5を一例として用いる。
【0241】
DMRSポートテーブル内のDCIによって示される値に対応するDMRSポートは,{DMRSポート2、DMRSポート3、DMRSポート6、DMRSポート7}であり、M=4であると仮定する。端末装置は、各送信に用いられるDMRSポートの数が2であることを判断する。この場合、DMRSポートテーブルのDMRSポートシーケンスに従って、端末装置は、DMRSポート2及びDMRSポート3が第1の送信PDSCHのために用いられ、DMRSポート6及びDMRSポート7が第2の送信PDSCHのために用いられ、DMRSポート2及びDMRSポート3が第3の送信PDSCHのために用いられ、DMRSポート6及びDMRSポート7が第4の送信PDSCHのために用いられると判断し得る。
【0242】
前述の実施2は、方法1における任意の対応関係との組み合わせで用いられることを理解すべきであり、詳細についてはここでは説明しない。
【0243】
実施3:DCIがDMRSテーブル内のx個の値を示す場合、第1の値に対応するDMRSポートが第1の送信のために用いられ、第2の値に対応するDMRSポートが第2の送信のために用いられ、第1の値に対応するDMRSポートが第3の送信のために用いられ、第2の値に対応するDMRSポートが第4の送信のために用いられる。
【0244】
上記ではケースAについて詳述してきたが、以下ではケースBについて説明する。
【0245】
ケースB:N個のDMRSポートはM個のPDSCHのそれぞれに対応し、Nは1以上の整数であり、Mは2以上の整数である。
【0246】
この場合、DCIによって示されるN個のDMRSポートは各PDSCHのために用いられるか又はDCIによって示されるN個のDMRSポートは各送信のために用いられると理解され得るか又は全てのPDSCHを復調するために用いられるDMRSに対応するDMRSポートは同じであり、全てのDMRSポートはDCIによって示されるN個のDMRSポートであると理解され得る。
【0247】
例えば、DCIがDMRSポート6及びDMRSポート7を示し、M=4である場合、第1の送信PDSCHのために用いられるDMRSポートはDMRSポート6及びDMRSポート7を含み、第2の送信PDSCHのために用いられるDMRSポートはDMRSポート6及びDMRSポート7を含み、第3の送信PDSCHのために用いられるDMRSポートはDMRSポート6及びDMRSポート7を含み、第4の送信PDSCHのために用いられるDMRSポートはDMRSポート6及びDMRSポートを含む。
【0248】
例えば、送信ユニットは時間領域ユニットであり、複数のTRPがPDSCHを端末装置に送信すると仮定する。この場合、PDSCHは時分割方式で送信される。したがって、複数のTRPは異なる期間に同じDMRSポートを用いり得る。すなわち、DCIによって示されるDMRSポートは、全てのPDSCHに対応するポートを示すために用いられ得る。
【0249】
例えば、送信ユニットは周波数領域ユニットであり、複数のTRPがPDSCHを端末装置に送信すると仮定する。この場合、PDSCHは周波数分割方式で送信される。したがって、複数のTRPは、異なる周波数帯域上で同じDMRSポートを用いり得る。すなわち、DCIによって示されるDMRSポートは、全てのPDSCHに対応するポートを示すために用いられ得る。
【0250】
例えば、送信ユニットは時間周波数ユニットであり、複数のTRPがPDSCHを端末装置に送信すると仮定する。この場合、複数のTRPは異なる時間周波数リソース上で同じDMRSポートを用いり得る。すなわち、DCIで示されるDMRSポートは、全てのPDSCHに対応するポートを示すために用いられ得る。
【0251】
この場合、N個のDMRSポートは、少なくとも2つの送信ユニットにおいて異なるTCI状態に対応する。
【0252】
理解を容易にするために、TCI状態をアクティブにするための4つのスキームを参照して説明する。
【0253】
アクティブ化スキーム1
【0254】
ネットワーク装置は、上位層信号(例えば、RRCメッセージ)を用いることにより、端末装置のために1つ以上のTCI状態対(TCI-state-pair)を構成し、各TCI状態対は複数のTCI状態(例えば、2つのTCI状態)を含む。例えば、複数のTCI状態対がPDSCHコンフィグレーションで構成されている場合、ネットワーク装置は、MAC CEを用いることにより1つ以上のTCI状態対をアクティブにし、アクティブにされたTCI状態対は構成されたTCI状態対に属する。
【0255】
DCIは、アクティブにされたTCI状態対から1つのTCI状態対を選択すると仮定し、DCIが複数のTCI状態を選択するとも理解され得る。
【0256】
複数のTCI状態が選択された後で、異なる送信をマッピングする必要がある。したがって、示されたTCI状態が指定され得る。
【0257】
例えば、構成されたTCI状態対のシーケンス、例えば、RRC信号で構成されたTCI状態対、すなわちPDSCHコンフィグレーションに留意する必要がある。
【0258】
可能な実施では、DCIによって示されるTCI状態対が{TCI状態1、TCI状態2}を含む場合、第1の送信PDSCHがTCI状態1に対応し、第2の送信PDSCHがTCI状態2に対応し、第3の送信PDSCHがTCI状態1に対応し、第4の送信PDSCHがTCI状態2に対応する等とデフォルトで考えられ得る。
【0259】
表5に示すように、M=4であると仮定する。
【0260】
【表5】
【0261】
表から、例えば、第1の送信PDSCHに対応するTCI状態はTCI状態1であり、すなわち、第1の送信PDSCHを復調するために用いられるDMRSのTCI状態はTCI状態1であり、第2の送信PDSCHに対応するTCI状態はTCI状態2であり、すなわち、第2の送信PDSCHを復調するために用いられるDMRSのTCI状態はTCI状態2であり、第3の送信PDSCHに対応するTCI状態はTCI状態1であり、すなわち、第3の送信PDSCHを復調するために用いられるDMRSのTCI状態はTCI状態1であり、第4の送信PDSCHに対応するTCI状態はTCI状態2であり、すなわち、第4の送信PDSCHを復調するために用いられるDMRSのTCI状態はTCI状態2であることが分かる。
【0262】
別の可能な実施では、DCIによって示されるTCI状態対が{TCI状態1、TCI状態2、・・・、TCI状態L}を含み、TCI状態の数がL(Lは2以上の整数である)である場合、第1のM/L送信PDSCHはTCI状態1に対応し、第(M/L+1)の送信PDSCHは第(2*M/L)の送信PDSCHに対応し、第(M-(L-1)×M/L)の送信PDSCHはTCI状態Lに対応する。
【0263】
表6に示すように、M=4及びL=2であると仮定する。
【0264】
【表6】
【0265】
表から、例えば、第1の送信PDSCHに対応するTCI状態はTCI状態1であり、すなわち、第1の送信PDSCHを復調するために用いられるDMRSのTCI状態はTCI状態1であり、第2の送信PDSCHに対応するTCI状態はTCI状態1であり、すなわち、第2の送信PDSCHを復調するために用いられるDMRSのTCI状態はTCI状態1であり、第3の送信PDSCHに対応するTCI状態はTCI状態2であり、すなわち、第3の送信PDSCHを復調するために用いられるDMRSのTCI状態はTCI状態2であり、第4の送信PDSCHに対応するTCI状態はTCI状態2であり、すなわち、第4の送信PDSCHを復調するために用いられるDMRSのTCI状態はTCI状態2であることが分かる。
【0266】
アクティブ化スキーム2
【0267】
ネットワーク装置は、上位層信号(例えば、RRCメッセージ)を用いることにより、端末装置のために1つ以上のTCI状態を構成し、ネットワーク装置はMAC CEを用いることによりテーブルを維持し得る。例えば、MAC CEには対応テーブルがあり、テーブルは複数の要素に対応し、各要素は複数のTCI状態を含み得る。すなわち、複数のTCI状態が後続の送信に含まれるスキームを実施するために、ネットワーク装置はL2信号(例えば、MAC CE)を用いることにより、複数のTCI状態をアクティブにし得る。例えば、MAC CEによってアクティブにされ得る複数の要素が信号(例えば、MAC CE)に追加され、これらの要素のうちの1つは複数のTCI状態を含む。すなわち、複数のTCI状態は複数の要素にアクティブにすることによりアクティブにされる。
【0268】
複数の要素がアクティブにされ、各要素は複数のTCI状態、例えばTCI状態1及びTCI状態2を含むと仮定する。MAC-CEがTCI状態をアクティブにすることを示すためにビットマップ(bitmap)が用いられ、各ビットマップは1つの要素がアクティブにされたことを示す。
【0269】
例えば、シーケンスに留意する必要がある。
【0270】
このスキームはアクティブ化スキーム1と同様である。以下で簡潔に説明する。詳細については、アクティブ化スキーム1の説明を参照されたい。
【0271】
可能な実施では、例えば、アクティブ化スキーム2を用いることによりアクティブにされた複数のTCI状態がTCI状態1及びTCI状態2を含む場合、第1の送信PDSCHがTCI状態1に対応し、第2の送信PDSCHがTCI状態2に対応し、第3の送信PDSCHがTCI状態1に対応し、第4の送信PDSCHがTCI状態2に対応する等とデフォルトで考えられ得る。
【0272】
別の可能な実施では、例えば、アクティブ化スキーム2を用いることによりアクティブにされる複数のTCI状態がL個のTCI状態を含む場合、第1のM/L送信PDSCHはTCI状態1に対応し、第(M/L+1)の送信PDSCH~第(2*M/L)の送信PDSCHはTCI状態2に対応し、第(M-(L-1)*M/L)の送信PDSCH~第Mの送信PDSCHはTCI状態Lに対応するとデフォルトで考えられ得る。
【0273】
アクティブ化スキーム3
【0274】
YビットがDCIに追加され、追加されたYビットは、複数のアクティブにされたTCI状態等を選択するために用いられ、Yは1以上の整数である。このスキームは本願では限定されない。
【0275】
例えば、DCI内のTCI状態のシーケンスを留意すべきである。
【0276】
このスキームはアクティブ化スキーム1と同様である。以下で簡潔に説明する。詳細については、アクティブ化スキーム1の説明を参照されたい。
【0277】
可能な実施では、例えば、アクティブ化スキーム3を用いることによりアクティブにされた複数のTCI状態がTCI状態1及びTCI状態2を含む場合、第1の送信PDSCHはTCI状態1に対応し、第2の送信PDSCHはTCI状態2に対応し、第3の送信PDSCHはTCI状態1に対応し、第4の送信PDSCHはTCI状態2に対応する等とデフォルトで考えられ得る。
【0278】
別の可能な実施では、例えば、アクティブ化スキーム3を用いることによりアクティブにされる複数のTCI状態がL個のTCI状態を含む場合、第1のM/L送信PDSCHはTCI状態1に対応し、第(M/L+1)の送信PDSCH~第(2*M/L)の送信PDSCHはTCI状態2に対応し、第(M-(L-1)*M/L)の送信PDSCH~第Mの送信PDSCHはTCI状態Lに対応するとデフォルトで考えられ得る。
【0279】
この場合、同じDMRSポートが各PDSCH送信時に用いられる。表5に示す例から、例えば、第1の送信PDSCHのTCI状態と第2の送信PDSCHのTCI状態とは異なることが分かる。すなわち、第1送信ユニットと第2送信ユニットとのDMRSポートのTCI状態は異なる。すなわち、N個のDMRSポートは、少なくとも2つの送信ユニットにおいて異なるTCI状態に対応する。
【0280】
アクティブ化スキーム4
【0281】
例えば、時間領域特性は、RRC信号で定義されるTCI状態に追加される。例えば、1つのTCI状態パラメータは、TCIサブ状態と表記される2つのサブ状態(sub-state)を含む。最初のn個のシンボルがTCIサブ状態1にあり、最後のm個のシンボルがTCIサブ状態2にある場合、PDSCHが送信されるときに、PDSCHが位置するシンボルに基づいて、PDSCHに対応するDMRSのTCI状態がTCIサブ状態1か又はTCIサブ状態2であるかが判定される。例えば、第1の送信PDSCHが最初のn個のシンボルにある場合、第1の送信PDSCHに対応するDMRSのTCI状態はTCIサブ状態1であり、第1の送信PDSCHが最後のm個のシンボルにある場合、第1の送信PDSCHに対応するDMRSのTCI状態はTCIサブ状態2である。第2の送信PDSCH等の場合は、類推により推定され得る。
【0282】
前述の説明は一例にすぎないことを理解すべきである。例えば、周波数領域特性が、RRC信号で定義されるTCI状態に加えられてもよい。別の例として、時間周波数特性が、RRC信号で定義されるTCI状態に加えられてもよい。これは厳密に限定されない。
【0283】
前述の複数のアクティブ化スキームは一例すぎず、本願の実施形態はそれに限定されないことをさらに理解すべきである。前述のスキームのいかなる変形例も本願の実施形態の保護範囲に含まれるものとする。例えば、アクティブ化スキーム1、アクティブ化スキーム2又はアクティブ化スキーム3のいずれか1つを用いることによりアクティブにされるTCI状態の数は、送信PDSCHの数以上である場合、各送信に用いられるTCI状態は順次決定される。例えば、{TCI状態1、TCI状態2、・・・、TCI状態L}はアクティブ化スキーム1、アクティブ化スキーム2又はアクティブ化スキーム3のいずれか1つを用いることによりアクティブにされる。M=2、L=3であると仮定する。この場合、第1の送信PDSCHはTCI状態1に対応し、第2の送信PDSCHはTCI状態2に対応する。
【0284】
前述の実施形態では、説明のための一例としてPDSCが用いられていることをさらに理解すべきである。しかしながら、これは本願に対する限定をなすものではなく、PDSCHは代替的にデータで置き換えられ得る。
【0285】
前述の技術的解決に基づいて、一部のシナリオ、例えば、データ(例えば、PDSCH)を繰り返し送信する必要があるシナリオ、すなわち、端末装置が複数のデータを受信するシナリオにおいて、ネットワーク装置は、DCIを用いることにより、端末装置に対して複数のDMRSポートを示し得る。複数のDMRSポートは、複数のデータのために用いられ、複数のデータに対応するDMRSポートは全て同一であり得るか又は部分的に同じであり得る。例えば、複数のデータのうちの少なくとも2つのデータは異なるDMRSポートに対応する。DCI表示によれば、端末装置はDMRSポートを正確に決定するだけでなく、DMRSポートに基づいてDMRSを受信し、受信したDMRSを用いて、DMRSに対応するデータをさらに復調することにより、データ送信性能を確かなものにする。
【0286】
図4図8を参照して、各PDSCHを送信するためのリソースに関する情報を以下で詳細に説明する。
【0287】
図4は、本願の一実施形態に係る、装置の相互作用の観点からの通信方法400の概略相互作用図である。図に示すように、方法400は以下のステップを含み得る。
【0288】
410.ネットワーク装置は第1の送信ユニットに関する情報を決定する。第1の送信ユニットに関する情報は、第1の送信ユニットの開始位置又は第1の送信ユニットの終了位置、第1の送信ユニットの送信長及び送信間隔を含む。送信間隔は、第1の送信ユニットと隣接する送信ユニットとの間の間隔である。第1の送信ユニットは、M個の送信ユニットのうちのいずれか1つであるか又はM個の送信ユニットのうちの第1の送信ユニットであり、Mは2以上の整数である。
【0289】
420.ネットワーク装置は表示情報を送信し、表示情報は第1の送信ユニットに関する情報を示すために用いられる。これに対応して、端末装置は表示情報を受信する。
【0290】
任意で、送信ユニットは、時間領域ユニット、周波数領域ユニット又は時間周波数ユニットのいずれか1つを含み得る。
【0291】
時間領域ユニットは、例えばミニスロットであり得る。周波数領域ユニットは、例えばサブバンドであり得る。ミニスロットを一例として用いる。端末装置はM個のミニスロットにおいてPDSCHを受信し、端末装置はM個のPDSCHを受信する。
【0292】
理解を容易にするために、送信ユニットが時間領域ユニット、例えばミニスロットである例を以下で説明のために用いる。
【0293】
ネットワーク装置は、第1の送信ユニットに関する情報を端末装置に示し、第1の送信ユニットはM個の送信ユニットのうちのいずれか1つであり得る。すなわち、ネットワーク装置はM個の送信ユニットのいずれか1つに関する情報を、端末装置に示し得るか又はM個のPDSCHのいずれか1つの送信リソースに関する情報を端末装置に示していると理解され得る。あるいは、第1の送信ユニットはM個の送信ユニットのうちの第1の送信ユニットであり得る。すなわち、ネットワーク装置は、M個の送信ユニットのうちの第1の送信ユニットに関する情報を端末装置に示し得るか又はネットワーク装置は、M個のPDSCHのうちの第1の送信PDSCHの送信リソースに関する情報を端末装置に示すものと理解され得る。
【0294】
第1の送信ユニットは区別のためだけに命名されており、本願のこの実施形態の保護範囲に対する限定をなすものでないと理解すべきである。一般性を損なうことなく、下記の表現に第1の送信ユニットを使用し、第1の送信ユニットで送信されるPDSCHを第1のPDSCHと表記する。
【0295】
ネットワーク装置はS、L及びΔを端末装置に表示し得る。
【0296】
Sは、時間領域における第1の送信ユニットの開始位置又は第1のPDSCHの送信リソースの開始位置、例えば、(0から始まる)シンボル開始位置を表すために用いられ得る。
【0297】
Lは、時間領域における第1の送信ユニットの長さ又は第1のPDSCHの送信リソースの時間長、例えば、送信用に占有されるシンボルの長さを表すために用いられ得る。
【0298】
Δは2つの隣接する送信間の時間間隔、例えば、2つの隣接する送信間のシンボル長、例えば、2つの隣接する送信の開始位置間のシンボル長又は2つの隣接する送信の終了位置間のシンボル長を表すために用いられ得る、Δの時間間隔は、隣接する送信ユニット間で確保され得る。
【0299】
例えば、2つの隣接する送信が第1の送信及び第2の送信である場合、本願のこの実施形態では、Δが2つの隣接する送信の終了位置間のシンボル長を表すことは、Δが第1の送信の終了位置と第2の送信の開始位置との間のシンボル長を表すことを意味し、Δが2つの隣接する送信の開始位置間のシンボル長を表すことは、Δが、第1の送信の開始位置と第2の送信機の開始位置との間のシンボル長を表すことを意味することを理解すべきである。Δが2つの隣接する送信の終了位置間のシンボル長を表す及びΔが2つの隣接する送信の開始位置間のシンボル長を表すという説明は以下で一様に用いられる。
【0300】
Δを使うことで、より柔軟なコミュニケーションが可能になる。例えば、一部のシナリオ、例えば、高周波シナリオでは、複数の局間のビームスイッチングが用いられることを確かなものにできる。
【0301】
送信ユニットが時間領域ユニットを含む例を説明のために上記で用いられたことを理解すべきである。本願の実施形態はそれに限定されない。例えば、送信ユニットは周波数領域ユニットを含む。この場合、Sは、周波数領域における第1の送信ユニットの開始位置又は第1のPDSCHの送信リソースの開始位置、例えば、サブバンド開始位置を表すのに用いられ、Lは、周波数領域における第1の送信ユニットの長さ又は第1のPDSCHの送信リソースの長さ、例えば、送信用に占有されたサブバンドの長さを表すために用いられ、Δは、2つの隣接する送信間の周波数領域間隔、例えば、2つの隣接する送信間のサブバンドの長さ、例えば、2つの隣接する送信の開始位置間の周波数領域間隔又は2つの隣接する送信の終了位置間の周波数領域間隔を表すために用いられ得る。
【0302】
任意で、ネットワーク装置は、上位層信号(例えば、RRC信号)を用いることにより、端末装置にΔを通知し得るか又はDCIを用いることにより端末装置にΔを通知し得る。これは、本願のこの実施形態では限定されない。例えば、Δは事前に、例えばプロトコルで事前に指定され得るか又はネットワーク装置によって予め構成され得る。
【0303】
任意で、サイクリックプレフィックス(cyclic prefix、CP)は異なるPDSCHマッピングタイプで異なり、対応するS、L及びΔの組み合わせは異なる。例えば、Δは、表7及び表8に示すように、2つの隣接する送信の終了位置間のシンボル長を表す。
【0304】
CPはノーマルCP(normal CP)及び拡張CP(extended CP)を含む。スロット形式は14個のOFDMシンボルが含まれ、各OFDMシンボルのCPはノーマルCPである。スロットフォーマットは12個のOFDMシンボルが含まれ、各OFDMシンボルのCPは拡張CPである。スロットフォーマットは、7個のOFDMシンボルが含まれ、各OFDMシンボルのCPはノーマルCPである。前述の説明は説明のための一例に過ぎず、本願の限定をなすものではないことを理解すべきである。
【0305】
【表7】
【0306】
【表8】
【0307】
任意で、端末装置は、全ての送信ユニットの位置を決定し得る。すなわち、全てのPDSCHの送信リソースの位置をS、L及びΔに基づいて決定し得る。
【0308】
以下では、説明のために、図5図8を参照しながらミニスロットである送信ユニットを用いる。
【0309】
図5図8は、繰り返しのミニスロット送信のいくつかの異なるケースを示す。
【0310】
ケース1:図5に示すように、各内部は一定数のシンボルを有する。
【0311】
図5に示すように、網掛け部分はトランスポートブロックである。図5から分かるように、各スロット(slot)には、TPR1によりトランスポートブロックを送信するための終了位置と、TRP2によってトランスポートブロックを送信するための開始位置との間に同じ数のボックス、より具体的には2つのボックスがある。
【0312】
例えば、Δは隣接する2つの送信の終了位置間のシンボル長を表す。
【0313】
ネットワーク装置は、端末装置に第1の送信PDSCH(すなわち、第1のミニスロット)のS及びLを示すと仮定する。この場合、第1の送信PDSCHの終了位置は(S+L-1)であると決定され得る。このように、毎回PDSCHを送信するための送信リソースの位置も計算され得る。例えば、第2の送信PDSCH(すなわち、第2のミニスロット)の送信リソースの開始位置は(S+L+Δ)であり、第2の送信PDSCH(すなわち、第2のミニスロット)の送信リソースの送信長はLであり、第2の送信PDSCH(すなわち、第2のミニスロット)の終了位置は(S+L+Δ+L-1)である。図5に示すように、理解を容易にするために、図5は、Δが2つの隣接する送信の終了位置間のシンボル長を表す場合を示すにすぎない。
【0314】
例えば、Δは隣接する2つの送信の開始位置間のシンボル長を表す。
【0315】
ネットワーク装置は、端末装置に第1の送信PDSCH(すなわち、第1のミニスロット)のS及びLを示すと仮定する。この場合、第1の送信PDSCHの終了位置は(S+L-1)であると決定され得る。このように、毎回PDSCHを送信するための送信リソースの位置も計算され得る。例えば、第2の送信PDSCH(すなわち、第2のミニスロット)の送信リソースの開始位置は(S+Δ)であり、第2の送信PDSCH(すなわち、第2のミニスロット)の送信リソースの送信長はLであり、第2の送信PDSCH(すなわち、第2のミニスロット)の終了位置は(S+Δ+L-1)である。
【0316】
ケース2:図6に示すように、スロット境界に対して異なる処理ケースがある。すなわち、トランスポートブロックはスロット間で送信することができない。
【0317】
図6に示すように、網掛け部分はトランスポートブロックである。図6から分かるように、トランスポートブロックは2つのスロットで合計4回送信され、各スロットにおける繰り返し送信の数は2である。すなわち、各スロットにおいて、TRP1は1つのトランスポートブロックを送信し、TRP2は1つのトランスポートブロックを送信する。加えて、トランスポートブロックはスロット間で送信することはできない。
【0318】
この場合、スロットの境界問題を考慮して、同一のトランスポートブロックがスロットを横断することができないため、1つのスロットにおける繰り返し送信の数が決定され得る。例えば、送信の開始位置又は終了位置がスロット境界を超える場合、例えば、送信の開始位置又は終了位置が(第1のシンボルのシンボル番号が0の場合、シンボル番号が13である)第14のシンボルの後に位置する場合、この送信における開始位置は次のスロットの初期シンボル位置であると判定され得る。
【0319】
例えば、Δは隣接する2つの送信の終了位置間のシンボル長を表す。
【0320】
ネットワーク装置は、端末装置に第1の送信PDSCH(すなわち、第1のミニスロット)のS及びLを示すと仮定する。この場合、第1の送信PDSCHの終了位置は(S+L-1)であると決定され得る。このように、毎回PDSCHを送信するための送信リソースの位置も計算され得る。例えば、第2の送信PDSCH(すなわち、第2のミニスロット)の送信リソースの開始位置は(S+L+Δ)であり、第2の送信PDSCH(すなわち、第2のミニスロット)の送信リソースの送信長はLであり、第2の送信PDSCH(すなわち、第2のミニスロット)の終了位置は(S+L+Δ+L-1)である。第2の送信PDSCHの開始位置又は終了位置がスロット境界を超えるかどうかが判定される。第2の送信PDSCHの開始位置又は終了位置がスロット境界を超える場合、第2の送信PDSCHの開始位置は次のスロットにおけるシンボル0であり、第2の送信PDSCHの終了位置は次のスロットにおけるシンボル(L-1)である。同様に、第3の送信PDSCHの送信リソースの開始位置は、第2の送信PDSCHの終了位置に基づいて計算され得る。
【0321】
例えば、Δは2つの隣接する送信の開始位置間のシンボル長を表す。
【0322】
ネットワーク装置は、端末装置に第1の送信PDSCH(すなわち、第1のミニスロット)のS及びLを示すと仮定する。この場合、第1の送信PDSCHの終了位置は(S+L-1)であると決定され得る。このように、毎回PDSCHを送信するための送信リソースの位置も計算され得る。例えば、第2の送信PDSCH(すなわち、第2のミニスロット)の送信リソースの開始位置は(S+Δ)であり、第2の送信PDSCH(すなわち、第2のミニスロット)の送信リソースの送信長はLであり、第2の送信PDSCH(すなわち、第2のミニスロット)の終了位置は(S+Δ+L-1)である。第2の送信PDSCHの開始位置又は終了位置がスロット境界を超えるかどうかが判定される。第2の送信PDSCHの開始位置又は終了位置がスロット境界を超える場合、第2の送信PDSCHの開始位置は次のスロットにおけるシンボル0であり、第2の送信PDSCHの終了位置は次のスロットにおけるシンボル(L-1)である。同様に、第3の送信PDSCHの送信リソースの開始位置は、第2の送信PDSCHの終了位置に基づいて計算され得る。
【0323】
ケース3:図7に示すように、異なるスロットにおけるリソースアロケーションは同じである。
【0324】
図7に示すように、網掛け部分はトランスポートブロックである。図7から分かるように、トランスポートブロックは合計4回2つのスロットで送信され、各スロットにおける繰り返し送信の数は2である。すなわち、各スロットにおいて、TRP1は1つのトランスポートブロックを送信し、TRP2は1つのトランスポートブロックを送信する。加えて、各スロットにおいて、例えば、第1のスロット及び第2のスロットにおいて、各送信のために同じ送信ユニットが占有される。図7に示すように、各スロットにおいて、TPR1はトランスポートブロックを送信するための最初の2つの送信ユニット(すなわち、図7の網掛けされたボックス)を占有し、TPR2によってトランスポートブロックを送信するための開始位置とTRP1によってトランスポートブロックを送信するための終了位置との間に1つのボックスがある。図7において、各スロット内のトランスポートブロックによって占有される送信ユニットは説明のための一例にすぎず、本願のこの実施形態の保護範囲に対する限定をなすものではないことを理解すべきである。
【0325】
この場合、1つのスロットにおける繰り返し送信の数は、1つのスロットのみのリソースアロケーションを考慮して決定され得る。例えば、1つのスロットにおける各送信のための送信リソースが決定され、次いで、全てのスロットにおける送信のための送信リソースが決定され得る。
【0326】
例えば、Δは2つの隣接する送信の終了位置間のシンボル長を表す。
【0327】
ネットワーク装置は、端末装置に第1の送信PDSCH(すなわち、第1のミニスロット)のS及びLを示すと仮定する。この場合、第1の送信PDSCHの終了位置は(S+L-1)であると決定され得る。このように、毎回PDSCHを送信するための送信リソースの位置も計算され得る。例えば、第2の送信PDSCH(すなわち、第2のミニスロット)の送信リソースの開始位置は(S+L+Δ)であり、第2の送信PDSCH(すなわち、第2のミニスロット)の送信リソースの送信長はLであり、第2の送信PDSCH(すなわち、第2のミニスロット)の終了位置は(S+L+Δ+L-1)である。同様に、第3の送信PDSCHの送信リソースの開始位置は、第2の送信PDSCHの終了位置に基づいて計算され得る。この場合、送信PDSCHの終了位置はスロット境界、例えば図7に示すスロット境界を越えない。しかしながら、全てのリソースアロケーションは異なるスロットで同じである。
【0328】
例えば、Δは2つの隣接する送信の開始位置間のシンボル長を表す。
【0329】
ネットワーク装置は、端末装置に第1の送信PDSCH(すなわち、第1のミニスロット)のS及びLを示すと仮定する。この場合、第1の送信PDSCHの終了位置は(S+L-1)であると決定され得る。このように、毎回PDSCHを送信するための送信リソースの位置も計算され得る。例えば、第2の送信PDSCH(すなわち、第2のミニスロット)の送信リソースの開始位置は(S+Δ)であり、第2の送信PDSCH(すなわち、第2のミニスロット)の送信リソースの送信長はLであり、第2の送信PDSCH(すなわち、第2のミニスロット)の終了位置は(S+Δ+L-1)である。同様に、第3の送信PDSCHの送信リソースの開始位置は、第2の送信PDSCHの終了位置に基づいて計算され得る。この場合、送信PDSCHの終了位置はスロット境界を越えない。しかしながら、全てのリソースアロケーションは異なるスロットで同じである。
【0330】
ケース4:図8は、連続時間ユニットアロケーションを示す。
【0331】
図8に示すように、網掛け部分はトランスポートブロックである。図8から分かるように、トランスポートブロックによって占有される時間ユニットは連続する。
【0332】
例えば、Δは2つの隣接するトランスミッションの終了位置間のシンボル長を表す。
【0333】
ネットワーク装置は、端末装置に第1の送信PDSCH(すなわち、第1のミニスロット)のS及びLを示すと仮定する。この場合、第1の送信PDSCHの終了位置は(S+L-1)であると決定され得る。このように、毎回PDSCHを送信するための送信リソースの位置も計算され得る。例えば、第2の送信PDSCH(すなわち、第2のミニスロット)の送信リソースの開始位置は(S+L)であり、第2の送信PDSCH(すなわち、第2のミニスロット)の送信リソースの送信長はLであり、第2の送信PDSCH(すなわち、第2のミニスロット)の終了位置は(S+L+L-1)である。同様に、第3の送信PDSCHの送信リソースの開始位置は、第2の送信PDSCHの終了位置に基づいて計算され得る。
【0334】
この場合、Δは0である。したがって、Δは表示されないことがある。
【0335】
上記では4つのケースを一例として説明した。本願の実施形態はこれに限定されない。端末装置が、1つの送信ユニットに関する情報に基づいて全ての送信ユニットに関する情報を決定できる方法は、本願の実施形態の保護範囲に含まれるものとする。例えば、端末装置は、第1の送信ユニットの終了位置L及びΔに基づいて、全ての送信ユニットの位置を決定し得る。
【0336】
任意で、Δを考慮して、DMRSの時間領域位置が本願の実施形態で調整される。
【0337】
前述のように、DMRSはフロントロードDMRS及び追加DMRSを含み得る。フロントロードDMRSの位置及び追加のDMRSの位置を以下で別々に説明する。
【0338】
フロントロードDMRS
【0339】
異なるPDSCHマッピングタイプは、異なるフロントロードDMRSに対応する。PDSCHマッピングタイプがマッピングタイプAである場合を一例として用いて説明する。
【0340】
例えば、DMRS-type A-Positionが「pos2」の場合、上述のように、lはスロット内の第1の送信PDSCHに対応するフロントロードDMRSの初期シンボル位置を表す。
【0341】
既存のプロトコルでは、S={0,1,2}、(S+L)={3,・・・,14}であり、DMRSに対応する位置はl=2である。この場合、DMRSは、PDSCHに割り当てられた時間周波数リソース位置内に位置する。
【0342】
第(n+1)の送信PDSCHに対応するDMRSのフロントロードDMRSの初期シンボル位置はlであると仮定し、nは0以上の整数である。繰り返しミニスロット送信のケース1~ケース4を参照して、各PDSCHに対応するDMRSのフロントロードDMRSの初期シンボル位置を決定するための方法を説明する。
【0343】
ケース1を参照しながら説明する。
【0344】
例えば、Δは2つの隣接する送信の終了位置間のシンボル長を表す。
【0345】
第(n+1)の送信PDSCHに対応するDMRSのフロントロードDMRSの初期シンボル位置lはl=mod(l+n*(L+Δ),14)であり、modはモジュロ関数であり、nは0以上の整数である。
【0346】
例えば、Δは2つの隣接する送信の開始位置間のシンボル長を表す。
【0347】
第(n+1)の送信PDSCHに対応するDMRSのフロントロードDMRSの初期シンボル位置lはl=mod(l+n*Δ,14)であり、modはモジュロ関数であり、nは0以上の整数である。
【0348】
ケース2を参照しながら説明する。
【0349】
例えば、Δは2つの隣接する送信の終了位置間のシンボル長を表す。
【0350】
第1のスロットでは、第(n+1)の送信PDSCHに対応するDMRSのフロントロードDMRSの初期シンボル位置lは、l=l+n*(L+Δ)である。この場合、スロット境界を越え、第1のスロットで合計N1のPDSCHが送信される場合、第(N1+m+1)の送信PDSCHに対応するDMRSのフロントロードDMRSの初期シンボル位置lN1+m+1は、lN1+m=l+m*(L+Δ)又はlN1+m=l-S+m*(L+Δ)であり、mは第2のスロットにおける0から始まり、mは0以上の整数である。例えば、図6に示すように、第2のスロットにおけるTRP1によって送信されるPDSCHに対応するDMRSのフロントロードDMRSの初期シンボル位置が計算される場合、m=0となり、第2のスロットにおけるTRP2によって送信されるPDSCHに対応するDMRSのフロントロードDMRSの初期シンボル位置が計算される場合、m=1となる。
【0351】
例えば、Δは2つの隣接する送信の開始位置間のシンボル長を表す。
【0352】
第1のスロットでは、第(n+1)の送信PDSCHに対応するDMRSのフロントロードDMRSの初期シンボル位置lは、l=l+n*Δである。この場合、スロット境界を越え、第1のスロットで合計N1のPDSCHが送信される場合、第(N1+m+1)の送信PDSCHに対応するDMRSのフロントロードDMRSの初期シンボル位置lN1+m+1は、lN1+m=l+m*Δ又はlN1+m=l-S+m*Δであり、mは第2のスロットにおける0から始まり、mは0以上の整数である。例えば、図6に示すように、第2のスロットにおけるTRP1によって送信されるPDSCHに対応するDMRSのフロントロードDMRSの初期シンボル位置が計算される場合、m=0となり、第2のスロットにおけるTRP2によって送信されるPDSCHに対応するDMRSのフロントロードDMRSの初期シンボル位置が計算される場合、m=1となる。
【0353】
ケース3を参照しながら説明する。
【0354】
例えば、Δは2つの隣接する送信の終了位置間のシンボル長を表す。
【0355】
第1のスロットでは、第(n+1)の送信PDSCHに対応するDMRSのフロントロードDMRSの初期シンボル位置lはl=l+n*(L+Δ)である。この場合、n+1の送信は全て第1のスロットにあり、別のスロットにおけるDMRSの位置は第1のスロットにおける位置と同じである。
【0356】
例えば、Δは2つの隣接する送信の開始位置間のシンボル長を表す。
【0357】
第1のスロットにおいて、第(n+1)の送信PDSCHに対応するDMRSのフロントロードDMRSの初期シンボル位置lはl=l+n*Δである。この場合、n+1の送信は全て第1のスロットにあり、別のスロットにおけるDMRSの位置は第1のスロットにおける位置と同じである。
【0358】
ケース4を参照しながら説明する。
【0359】
ケース4では、第(n+1)の送信PDSCHに対応するDMRSのフロントロードDMRSの初期シンボル位置lはl=l+n*(L)である。
【0360】
例えば、DMRS-typeA-Positionが「pos3」の場合、l=3になる。
【0361】
一シナリオでは、S={0,1,2}及び(S+L)={4,・・・,14}である。この場合、DMRSはPDSCHに割り当てられた時間周波数リソース位置内に位置する。
【0362】
第(n+1)の送信PDSCHに対応するDMRSのフロントロードDMRSの初期シンボル位置はlであると仮定し、nは0以上の整数である。繰り返しミニスロット送信のケース1~ケース4に参照して、各PDSCHに対応するDMRSのフロントロードDMRSの初期シンボル位置を決定するための方法をする。
【0363】
ケース1を参照しながら説明する。
【0364】
例えば、Δは2つの隣接する送信の終了位置間のシンボル長を表す。
【0365】
第(n+1)の送信PDSCHに対応するDMRSのフロントロードDMRSの初期シンボル位置lはl=mod(l+n*(L+Δ),14)であり、modはモジュロ関数である。
【0366】
例えば、Δは2つの隣接する送信の開始位置間のシンボル長を表す。
【0367】
第(n+1)の送信PDSCHに対応するDMRSのフロントロードDMRSの初期シンボル位置lはl=mod(l+n*Δ,14)であり、modはモジュロ関数である。
【0368】
ケース2を参照しながら説明する。
【0369】
例えば、Δは2つの隣接する送信の終了位置間のシンボル長を表す。
【0370】
第1のスロットでは、第(n+1)の送信PDSCHに対応するDMRSのフロントロードDMRSの初期シンボル位置lは、l=l+n*(L+Δ)である。この場合、スロット境界を越え、第1のスロットで合計N1のPDSCHが送信される場合、第(N1+m+1)の送信PDSCHに対応するDMRSのフロントロードDMRSの初期シンボル位置lN1+mは、lN1+m=l+m*(L+Δ)又はlN1+m=l-S+m*(L+Δ)であり、mは第2のスロットにおける0から始まり、mは0以上の整数である。例えば、図6に示すように、第2のスロットにおけるTRP1によって送信されるPDSCHに対応するDMRSのフロントロードDMRSの初期シンボル位置が計算される場合、m=0となり、第2のスロットにおけるTRP2によって送信されるPDSCHに対応するDMRSのフロントロードDMRSの初期シンボル位置が計算される場合、m=1となる。
【0371】
例えば、Δは2つの隣接する送信の開始位置間のシンボル長を表す。
【0372】
第1のスロットでは、第(n+1)の送信PDSCHに対応するDMRSのフロントロードDMRSの初期シンボル位置lは、l=l+n*Δである。この場合、スロット境界を越え、第1のスロットで合計N1のPDSCHが送信される場合、第(N1+m+1)の送信PDSCHに対応するDMRSのフロントロードDMRSの初期シンボル位置lN1+mは、lN1+m=l+m*Δ又はlN1+m=l-S+m*Δであり、mは第2のスロットにおける0から始まり、mは0以上の整数である。例えば、図6に示すように、第2のスロットにおけるTRP1によって送信されるPDSCHに対応するDMRSのフロントロードDMRSの初期シンボル位置が計算される場合、m=0となり、第2のスロットにおけるTRP2によって送信されるPDSCHに対応するDMRSのフロントロードDMRSの初期シンボル位置が計算される場合、m=1となる。
【0373】
ケース3を参照しながら説明する。
【0374】
例えば、Δは2つの隣接する送信の終了位置間のシンボル長を表す。
【0375】
第1のスロットでは、第(n+1)の送信PDSCHに対応するDMRSのフロントロードDMRSの初期シンボル位置lはl=l+n*(L+Δ)である。この場合、n+1の送信は全て第1のスロットにあり、別のスロットにおけるDMRSの位置は第1のスロットにおける位置と同じである。
【0376】
例えば、Δは2つの隣接する送信の開始位置間のシンボル長を表す。
【0377】
第1のスロットにおいて、第(n+1)の送信PDSCHに対応するDMRSのフロントロードDMRSの初期シンボル位置lはl=l+n*Δである。この場合、n+1の送信は全て第1のスロットにあり、別のスロットにおけるDMRSの位置は第1のスロットにおける位置と同じである。
【0378】
ケース4を参照しながら説明する。
【0379】
ケース4では、第(n+1)の送信PDSCHに対応するDMRSのフロントロードDMRSの初期シンボル位置lはl=l+n*(L)である。
【0380】
別のシナリオでは、S=4及び(S+L)={5,・・・,14}である。この場合、DMRSは、PDSCHに割り当てられた時間周波数リソース位置内にない。この場合、1つのフロントロードDMRSのみが配置され得る。すなわち、l=2が初期化される。あるいは、Δが0より大きい場合、全てのフロントロードDMRSはPDSCHに先行するシンボルに配置される。すなわち、l=-1である。
【0381】
PDSCHマッピングタイプがタイプBの場合、lは、PDSCHの開始シンボルに対するスロット内の初期復調基準信号のシンボル位置を表す。既存のプロトコルではl=0である。複数のミニスロットPDSCH送信を割り当てる場合、2つの方法がある。
【0382】
方法1:lがPDSCHの最初の送信のための開始位置であると定義される場合、別のPDSCHに対応するフロントロードDMRSの位置は、前述の位置と同様である。
【0383】
ケース1を参照しながら説明する。
【0384】
例えば、Δは2つの隣接する送信の終了位置間のシンボル長を表す。
【0385】
第(n+1)の送信PDSCHに対応するDMRSのフロントロードDMRSの初期シンボル位置lはl=mod(l+n*(L+Δ),14)であり、modはモジュロ関数である。
【0386】
例えば、Δは2つの隣接する送信の開始位置間のシンボル長を表す。
【0387】
第(n+1)の送信PDSCHに対応するDMRSのフロントロードDMRSの初期シンボル位置lはl=mod(l+n*Δ,14)であり、modはモジュロ関数である。
【0388】
ケース2を参照しながら説明する。
【0389】
例えば、Δは2つの隣接する送信の終了位置間のシンボル長を表す。
【0390】
第1のスロットでは、第(n+1)の送信PDSCHに対応するDMRSのフロントロードDMRSの初期シンボル位置lは、l=l+n*(L+Δ)である。この場合、スロット境界を越え、第1のスロットで合計N1のPDSCHが送信される場合、第(N1+m+1)の送信PDSCHに対応するDMRSのフロントロードDMRSの初期シンボル位置lN1+mは、lN1+m=l+m*(L+Δ)又はlN1+m=l-S+m*(L+Δ)であり、mは第2のスロットにおける0から始まり、mは0以上の整数である。例えば、図6に示すように、第2のスロットにおけるTRP1によって送信されるPDSCHに対応するDMRSのフロントロードDMRSの初期シンボル位置が計算される場合、m=0となり、第2のスロットにおけるTRP2によって送信されるPDSCHに対応するDMRSのフロントロードDMRSの初期シンボル位置が計算される場合、m=1となる。
【0391】
例えば、Δは2つの隣接する送信の開始位置間のシンボル長を表す。
【0392】
第1のスロットでは、第(n+1)の送信PDSCHに対応するDMRSのフロントロードDMRSの初期シンボル位置lは、l=l+n*Δである。この場合、スロット境界を越え、第1のスロットで合計N1のPDSCHが送信される場合、第(N1+m+1)の送信PDSCHに対応するDMRSのフロントロードDMRSの初期シンボル位置lN1+mは、lN1+m=l+m*Δ又はlN1+m=l-S+m*Δであり、mは第2のスロットにおける0から始まり、mは0以上の整数である。例えば、図6に示すように、第2のスロットにおけるTRP1によって送信されるPDSCHに対応するDMRSのフロントロードDMRSの初期シンボル位置が計算される場合、m=0となり、第2のスロットにおけるTRP2によって送信されるPDSCHに対応するDMRSのフロントロードDMRSの初期シンボル位置が計算される場合、m=1となる。
【0393】
ケース3を参照しながら説明する。
【0394】
例えば、Δは2つの隣接する送信の終了位置間のシンボル長を表す。
【0395】
第1のスロットでは、第(n+1)の送信PDSCHに対応するDMRSのフロントロードDMRSの初期シンボル位置lはl=l+n*(L+Δ)である。この場合、n+1の送信は全て第1のスロットにあり、別のスロットにおけるDMRSの位置は第1のスロットにおける位置と同じである。
【0396】
例えば、Δは2つの隣接する送信の開始位置間のシンボル長を表す。
【0397】
第1のスロットにおいて、第(n+1)の送信PDSCHに対応するDMRSのフロントロードDMRSの初期シンボル位置lはl=l+n*Δである。この場合、n+1の送信は全て第1のスロットにあり、別のスロットにおけるDMRSの位置は第1のスロットにおける位置と同じである。
【0398】
ケース4を参照しながら説明する。
【0399】
ケース4では、第(n+1)の送信PDSCHに対応するDMRSのフロントロードDMRSの初期シンボル位置lはl=l+n*(L)である。
【0400】
方法2:lは各PDSCHの送信に対する開始位置であると定義される。すなわち、各PDSCHに対応するフロントロードDMRSの位置は、PDSCHの開始位置に対するlであり、l=0である。
【0401】
追加のDMRS
【0402】
追加のDMRSが、PDSCHに割り当てられた時間周波数リソース位置内に位置する場合、処理ケースは、前述のフロントロードDMRSを処理するケースと一致する。以下では簡潔に説明する。詳細については、前述のフロントロードDMRSの位置を決定する説明を参照されたい。
【0403】
ad-0は、スロット内の第1の送信PDSCHに対応するDMRSの追加のDMRSシンボルの位置を表すと仮定する。第(n+1)の送信PDSCHに対応するDMRSの追加のDMRSのシンボル位置はlad-nであると仮定し、nは0以上の整数である。繰り返しミニスロット送信のケース1~ケース4を参照して、各PDSCHに対応するDMRSの追加のDMRSのシンボル位置を決定する方法を説明する。
【0404】
ケース1を参照しながら説明する。
【0405】
例えば、Δは2つの隣接する送信の終了位置間のシンボル長を表す。
【0406】
第(n+1)の送信PDSCHに対応するDMRSの追加のDMRSのシンボル位置lad-nはlad-n=mod(lad-0+n*(L+Δ),14)であり、modはモジュロ関数である。
【0407】
例えば、Δは2つの隣接する送信の開始位置間のシンボル長を表す。
【0408】
第(n+1)の送信PDSCHに対応するDMRSの追加のDMRSのシンボル位置lad-nはlad-n=mod(lad-0+n*Δ,14)であり、modはモジュロ関数である。
【0409】
ケース2を参照しながら説明する。
【0410】
例えば、Δは2つの隣接する送信の終了位置間のシンボル長を表す。
【0411】
第1のスロットでは、第(n+1)の送信PDSCHに対応するDMRSの追加のDMRSのシンボル位置lad-nは、lad-n=lad-0+n*(L+Δ)である。この場合、スロット境界を越え、第1のスロットで合計N1のPDSCHが送信される場合、第(N+m+1)の送信PDSCHに対応するDMRSの追加のDMRSのシンボル位置lad-N+mは、lad-N+m=lad-0+m*(L+Δ)又はlad-N+m=lad-0-S+m*(L+Δ)であり、mは第2のスロットにおける0から始まり、mは0以上の整数である。例えば、図6に示すように、第2のスロットにおけるTRP1によって送信されるPDSCHに対応するDMRSの追加のDMRSのシンボル位置が計算される場合、m=0となり、第2のスロットにおけるTRP2によって送信されるPDSCHに対応するDMRSの追加のDMRSのシンボル位置が計算される場合、m=1となる。
【0412】
例えば、Δは2つの隣接する送信の開始位置間のシンボル長を表す。
【0413】
第1のスロットでは、第(n+1)の送信PDSCHに対応するDMRSの追加のDMRSのシンボル位置lad-nは、lad-n=lad-0+n*Δである。この場合、スロット境界を越え、第1のスロットで合計N1のPDSCHが送信される場合、第(N+m+1)の送信PDSCHに対応するDMRSの追加のDMRSのシンボル位置lad-N+mは、lad-N+m=lad-0+m*Δ又はlad-N+m=lad-0-S+m*Δであり、mは第2のスロットにおける0から始まり、mは0以上の整数である。例えば、図6に示すように、第2のスロットにおけるTRP1によって送信されるPDSCHに対応するDMRSの追加のDMRSのシンボル位置が計算される場合、m=0となり、第2のスロットにおけるTRP2によって送信されるPDSCHに対応するDMRSの追加のDMRSのシンボル位置が計算される場合、m=1となる。
【0414】
ケース3を参照しながら説明する。
【0415】
例えば、Δは2つの隣接する送信の終了位置間のシンボル長を表す。
【0416】
第1のスロットでは、第(n+1)の送信PDSCHに対応するDMRSの追加のDMRSのシンボル位置lad-nはlad-n=lad-0+n*(L+Δ)である。この場合、n+1の送信は全て第1のスロットにあり、別のスロットにおけるDMRSの位置は第1のスロットにおける位置と同じである。
【0417】
例えば、Δは2つの隣接する送信の開始位置間のシンボル長を表す。
【0418】
第1のスロットにおいて、第(n+1)の送信PDSCHに対応するDMRSの追加のDMRSのシンボル位置lad-nはlad-n=lad-0+n*Δである。この場合、n+1の送信は全て第1のスロットにあり、別のスロットにおけるDMRSの位置は第1のスロットにおける位置と同じである。
【0419】
ケース4を参照しながら説明する。
【0420】
ケース4では、第(n+1)の送信PDSCHに対応するDMRSの追加のDMRSのシンボル位置lad-nはlad-n=lad-0+n*(L)である。
【0421】
前述の実施形態では、PDSCHは説明のための一例として用いられていることを理解すべきである。しかしながら、これは本願に対する限定をなすものではなく、PDSCHはデータで置き換えられ得る。
【0422】
前述の技術的解決策に基づいて、端末装置は、DCIによって示されるN個のDMRSポートに基づいて、各PDSCHを復調するために用いられるDMRSに対応するDMRSポートを決定し得る。DCIによって示されるN個のDMRSポートは、M個のPDSCHのために用いられ得る。すなわち、各PDSCHは1つ以上のDMRSポートに対応し得る。加えて、M個のPDSCHのうちの少なくとも2つは異なるDMRSポートに対応するか又はM個のPDSCHのそれぞれは同じDMRSポートに対応する。いずれの場合も、端末装置は各PDSCHを復調するために用いられるDMRSに対応するDMRSポートを決定してPDSCHをさらに正確に復調し、通信性能を確かなものにし得る。
【0423】
本明細書で説明した実施形態は独立した解決策であってもいいし、内部論理に基づいて組み合わせてもよい。これらの解決策の全ては、本願の保護範囲に含まれる。例えば、図3の実施形態及び図4の実施形態を独立して用いてもいいし、組み合わせて用いてもよい。
【0424】
前述の方法の実施形態では、端末装置によって実施される方法及び動作は、代替的に、端末装置において用いられ得るコンポーネント(例えば、チップ又は回路)によって実施されてもいいし、ネットワーク装置によって実施される方法及び動作は、代替的に、ネットワーク装置において用いられ得るコンポーネント(例えば、チップ又は回路)によって実施されてもよいことが理解され得る。
【0425】
本願の実施形態で提供される方法を、図3図8を参照して上記で詳細に説明してきた。本願の実施形態で提供される通信装置を、図9図12を参照して以下で詳細に説明する。装置の実施形態の説明は、方法の実施形態の説明に対応することを理解すべきである。したがって、詳細に説明されていない内容については、前述の方法の実施形態を参照されたい。簡潔にするために、詳細についてはここでは再度説明しない。
【0426】
上記では、ネットワーク要素間の相互作用の観点から、本願の実施形態で提供される解決策を主に記載してきた。前述の機能を実施するために、送信側装置又は受信側装置等の各ネットワーク要素は各機能を実施するための対応するハードウェア構造及び/又はソフトウェアモジュールを含むことが理解されよう。当業者であれば、本明細書で開示の実施形態を参照して説明した例におけるユニット及びアルゴリズムのステップは、電子ハードウェア又はコンピュータソフトウェアと電子ハードウェアとの組み合わせによって実施できることを認識するであろう。機能がハードウェア又はコンピュータソフトウェアによって駆動されるハードウェアによって行われるかは、技術的解決策の特定の用途及び設計上の制約に依存する。当業者であれば、各特定の用途のために説明した機能を実施するために異なる方法を用いり得るが、そのような実施は本願の範囲を超えるものと考えるべきではない。
【0427】
本願の実施形態では、送信側装置又は受信側装置は、前述の方法の例に基づいて機能モジュールに分割され得る。例えば、送信側装置又は受信側装置は機能に対応する機能モジュールに分割され得るか、2つ以上の機能が1つの処理モジュールに統合され得る。統合モジュールはハードウェアの形態で実施され得るか又はソフトウェア機能モジュールの形態で実施され得る。本願の実施形態では、モジュール分割は一例であり、機能的分割にすぎないことを留意すべきである。実際の実施の間、別の分割方法が用いられ得る。機能に基づいて機能モジュールが分割される例を以下で説明のために用いる。
【0428】
図9は、本願の一実施形態に係る通信装置の概略ブロック図である。図に示すように、通信装置900は通信ユニット910を含んでもよく、任意で、処理ユニット920をさらに含み得る。通信ユニット910は外部と通信してもよく、処理ユニット920はデータを処理するように構成されている。通信ユニット910は、通信インターフェイス又はトランシーバユニットとも呼ばれ得る。
【0429】
可能な設計では、通信装置900は、前述の方法の実施形態で端末装置によって行われるステップ又は手順を実施してもよく、例えば、端末装置又は端末装置内で構成されるチップ若しくは回路であり得る。この場合、通信装置900は端末装置と呼ばれ得る。通信ユニット910は、前述の方法の実施形態における端末装置側の送受信関連動作を行うように構成され、処理ユニット920は、前述の方法の実施形態で端末装置の処理関連動作を行うように構成されている。
【0430】
可能な実施では、通信ユニット910は、ダウンリンク制御情報DCIを受信するように構成され、DCIはN個の復調基準信号DMRSポートを示し、N個のDMRSポートはM個の物理ダウンリンク共有チャネルPDSCHに対応し、M個のPDSCHのうちの少なくとも2つは異なるDMRSポートに対応し、N及びMは2以上の整数である。通信ユニット910は、DCIに基づいてM個のPDSCHを受信するように構成されている。
【0431】
任意で、N個のDMRSポートは、DMRSポートの数を決定するように構成され、DMRSポートの数は、各PDSCHに対応するDMRSポートの数を表し、DMRSポートの数は、各PDSCHに対応するDMRSポートを決定するために用いられる。
【0432】
任意で、N個のDMRSポートとM個のPDSCHとの間には対応関係があり、該対応関係は各PDSCHに対応するDMRSポートを決定するために用いられる。
【0433】
任意で、N個のDMRSポートとM個のPDSCHとの間の対応関係を決定するためにN個のDMRSポートのシーケンスが用いられる。
【0434】
別の可能な実装では、通信ユニット910は、ダウンリンク制御情報DCIを受信するように構成され、該DCIはN個の復調基準信号DMRSポートを示し、該N個のDMRSポートはM個の物理ダウンリンク共有チャネルPDSCHのそれぞれに対応し、N個のDMRSポートは、少なくとも2つの送信ユニットにおける異なるTCI状態に対応し、Nは1以上の整数であり、Mは2以上の整数である。通信ユニット910はDCIに基づいてM個のPDSCHを受信するようにさらに構成されている。
【0435】
任意で、PDSCHを送信するように構成された送信ユニットは、送信ユニットの開始位置及び送信ユニットの長さ及び隣接する送信ユニット間の間隔に基づいて決定される。
【0436】
任意で、DCIは複数の送信構成インジケータTCI状態を示し、複数のTCI状態のシーケンスは、送信ユニット内の送信ユニットに対応するTCI状態を決定するために用いられる。
【0437】
任意で、送信ユニットと送信構成インジケータTCI状態との間には対応関係があり、該対応関係は、送信ユニット内のDMRSポートに対応するTCI状態を決定するために用いられる。
【0438】
任意で、TCI状態は、複数のTCIサブ状態を含み、送信ユニットと送信構成インジケータTCI状態との間に対応関係があることは、送信ユニットとTCI状態におけるTCIサブ状態との間に対応関係があることを含む。
【0439】
任意で、送信ユニットは時間領域ユニット及び/又は周波数領域ユニットを含む。
【0440】
通信装置900は、本願の実施形態に係る方法300及び方法400において、端末装置によって行われるステップ又は手順を実施し得る。通信装置900は、図3の方法300及び図4の方法400で端末装置によって行われる方法を行うように構成されたユニットを含み得る。加えて、通信装置900におけるユニット及び前述の他の動作及び/又は機能は、図3の方法300及び図4の方法400の対応する手順を別々に実施することが意図している。
【0441】
通信装置900が図3の方法300を行うように構成されている場合、通信ユニット910は、方法300のステップ310及びステップ320を行うように構成されてもよく、処理ユニット920は、方法300のDMRSポートを決定する等のいくつかのステップを行うように構成され得る。
【0442】
通信装置900が図4の方法400を行うように構成されている場合、通信ユニット910は、方法400のステップ420を行うように構成されてもよく、処理ユニット920は、方法400の送信ユニット情報を決定する等のいくつかのステップを行うように構成され得る。
【0443】
各ユニットが前述の対応するステップを行う特定のプロセスは、前述の方法の実施形態において詳細に説明されていることを理解すべきである。簡潔にするために、詳細についてはここでは再度説明しない。
【0444】
通信装置900内の通信ユニット910は、図11に示す端末装置1100内のトランシーバ1110を用いることにより実施され、通信装置900内の処理ユニット920は、図11に示す端末装置1100内のプロセッサ1120を用いることにより実施され得ることをさらに理解すべきである。トランシーバは、送信ユニット及び受信ユニットの機能をそれぞれ実施するために送信器及び/又は受信器を含み得る。
【0445】
通信装置900内の通信ユニット910は、代替的に、入出力インターフェイスであり得ることをさらに理解すべきである。
【0446】
別の可能な設計では、通信装置900は、前述の方法の実施形態でネットワーク装置によって行われるステップ又は手順を実施し、例えば、ネットワーク装置又はネットワーク装置内で構成されるチップ若しくは回路であり得る。この場合、通信装置900はネットワーク装置と呼ばれ得る。通信ユニット910は、前述の方法の実施形態におけるネットワーク装置側の送受信関連動作を行うように構成され、処理ユニット920は、前述の方法の実施形態でネットワーク装置の処理関連動作を行うように構成されている。
【0447】
可能な実施では、処理ユニット920はダウンリンク制御情報DCIを生成するように構成され、該DCIはN個の復調基準信号DMRSポートを示し、該N個のDMRSポートはM個の物理ダウンリンク共有チャネルPDSCHに対応し、M個のPDSCHのうちの少なくとも2つは異なるDMRSポートに対応し、N及びMは2以上の整数である。通信ユニットは、DCIを送信するように構成されている。
【0448】
任意で、N個のDMRSポートは、DMRSポートの数を決定するように構成され、DMRSポートの数は、各PDSCHに対応するDMRSポートの数を表し、DMRSポートの数は、各PDSCHに対応するDMRSポートを決定するために用いられる。
【0449】
任意で、N個のDMRSポートとM個のPDSCHとの間には対応関係があり、該対応関係は各PDSCHに対応するDMRSポートを決定するために用いられる。
【0450】
任意で、N個のDMRSポートとM個のPDSCHとの間の対応関係を決定するためにN個のDMRSポートのシーケンスが用いられる。
【0451】
別の可能な実施では、処理ユニット920は、ダウンリンク制御情報DCIを生成するように構成され、該DCIはN個の復調基準信号DMRSポートを示し、該N個のDMRSポートはM個の物理ダウンリンク共有チャネルPDSCHのそれぞれに対応し、N個のDMRSポートは、少なくとも2つの送信ユニットにおける異なるTCI状態に対応し、Nは1以上の整数であり、Mは2以上の整数である。通信ユニットはDCIを送信するように構成されている。
【0452】
任意で、PDSCHを送信するように構成された送信ユニットは、送信ユニットの開始位置、送信ユニットの長さ及び隣接する送信ユニット間の間隔に基づいて決定される。
【0453】
任意で、DCIは複数の送信構成インジケータTCI状態を示し、複数のTCI状態のシーケンスは、送信ユニット内の送信ユニットに対応するTCI状態を決定するために用いられる。
【0454】
任意で、送信ユニットと送信構成インジケータTCI状態との間には対応関係があり、対応関係は、送信ユニット内のDMRSポートに対応するTCI状態を決定するために用いられる。
【0455】
任意に、TCI状態は、複数のTCIサブステートを含み、送信ユニットと送信構成インジケータTCIステートとの間に対応があることは、TCI状態において送信ユニットとTCIサブステートとの間に対応があることを含む。
【0456】
任意で、送信ユニットは時間領域ユニット及び/又は周波数領域ユニットを含む。
【0457】
通信装置900は、本願の実施形態に係る方法300及び方法400におけるネットワーク装置によって行われるステップ又は手順を実施し得る。通信装置900は、図3の方法300及び図4の方法400においるネットワーク装置によって行われる方法を行うように構成されたユニットを含み得る。加えて、通信装置900内のユニット及び前述の他の動作及び/又は機能は、別々に、図3の方法300及び図4の方法400の対応する手順を別々に実施することを意図している。
【0458】
通信装置900が図3の方法300を行うように構成されている場合、通信ユニット910は、方法300のステップ310を行うように構成され得る。
【0459】
通信装置900が図4の方法400を行うように構成されている場合、通信ユニット910は、方法400のステップ420を行うように構成され、処理ユニット920は、方法400のステップ410を行うように構成され得る。
【0460】
各ユニットが前述の対応するステップを行う特定のプロセスが、前述の方法の実施形態で詳細に説明されていることを理解すべきである。簡潔にするために、詳細についてはここでは再度説明しない。
【0461】
通信装置900内の通信ユニットは、図12に示すネットワーク装置1200内のトランシーバ1210を用いることにより実施され、通信装置900内の処理ユニット920は、図12に示すネットワーク装置1200内のプロセッサ1220を用いることにより実施され得ることをさらに理解すべきである。
【0462】
通信装置900内の通信ユニット910は、代替的に、入出力インターフェイスであり得ることをさらに理解すべきである。トランシーバは、送信ユニット及び受信ユニットの機能をそれぞれ実施するために送信器及び/又は受信器を含み得る。
【0463】
図10は、本願の一実施形態に係る通信装置1000の別の概略ブロック図である。図に示すように、通信装置1000は、プロセッサ1010、メモリ1020及びトランシーバ1030を含む。メモリ1020はプログラムを記憶する。プロセッサ1010は、メモリ1020に記憶されたプログラムを実行するように構成され、メモリ1020に記憶されたプログラムの実行は、プロセッサ1010が、前述の方法の実施形態における処理関連ステップを行うことを可能にし、プロセッサ1010が、前述の方法の実施形態における送受信関連ステップを行うようトランシーバ1030を制御することを可能にする。
【0464】
一実施では、通信装置1000は、前述の実施形態で端末装置によって行われる動作を行うように構成されている。この場合、メモリ1020に記憶されたプログラムの実行は、プロセッサ1010が前述の方法の実施形態における端末装置側での処理ステップを行うことを可能にし、プロセッサ1010が、前述の方法の実施形態における端末装置側の送受信ステップを行うようトランシーバ1030を制御することを可能にする。
【0465】
別の実施では、通信装置1000は、前述の方法の実施形態でネットワーク装置によって行われる動作を行うように構成されている。この場合、メモリ1020に記憶されたプログラムの実行により、プロセッサ1010が前述の方法の実施形態におけるネットワーク装置側での処理ステップを行うことを可能にし、プロセッサ1010が、前述の方法の実施形態におけるネットワーク装置側での送受信ステップを行うようトランシーバ1030を制御することを可能にする。
【0466】
本願の一実施形態は通信装置1100をさらに提供する。通信装置1100は端末装置又はチップであり得る。通信装置1100は、前述の方法の実施形態で端末装置によって行われる動作を行うするように構成され得る。
【0467】
通信装置1100が端末装置である場合、図11は、端末装置の簡略化された概略構造図である。理解及び説明を容易にするために、図11では、端末装置が携帯電話である例を用いる。図11に示すように、端末装置は、プロセッサ、メモリ、無線周波数回路、アンテナ及び入出力装置を含む。プロセッサは、通信プロトコル及び通信データを処理し、端末装置を制御し、ソフトウェアプログラムを実行し、ソフトウェアプログラムのデータを処理する等を主に行うように構成されている。メモリは、ソフトウェアプログラム及びデータを記憶するように主に構成される。無線周波回路は、ベースバンド信号と無線周波信号との変換を行い、無線周波信号を処理することを行うように主に構成されている。アンテナは、電磁波の形態の無線周波数信号を送受信するように主に構成されている。タッチスクリーン、ディスプレイ又はキーボード等の入出力装置は、ユーザによって入力されたデータを受信し、ユーザにデータを出力するように主に構成されている。なお、一部の種類の端末装置は入出力装置を有さないことがある。
【0468】
送信すべきデータにベースバンド処理を行った後で、データを送信する必要がある場合、プロセッサはベースバンド信号を無線周波回路に出力し、無線周波回路はベースバンド信号に無線周波処理を行い、アンテナを用いて電磁波の形態の無線周波信号を外部に送信する。データが端末装置に送信されると、無線周波数回路はアンテナを介して無線周波数信号を受信し、無線周波数信号をベースバンド信号に変換し、ベースバンド信号をプロセッサに出力し、プロセッサはベースバンド信号をデータに変換し、データを処理する。説明を容易にするために、図11は1つのメモリ及び1つのプロセッサのみを示す。実際の端末装置製品では、1つ以上のプロセッサ及び1つ以上のメモリが存在し得る。メモリは記憶媒体、記憶装置等とも呼ばれ得る。メモリはプロセッサから独立して配置されてもよいし、プロセッサと一体化されてもよい。これは、本願のこの実施形態で限定されない。
【0469】
本願のこの実施形態では、送受信機能を有するアンテナ及び無線周波回路は端末装置のトランシーバユニットとみなされ、処理機能を有するプロセッサは端末装置の処理ユニットとみなされ得る。
【0470】
図11に示すように、端末装置はトランシーバユニット1110及び処理ユニット1120を含む。トランシーバユニット1110は、トランシーバ、トランシーバマシン、トランシーバ装置等とも呼ばれ得る。処理ユニット1120は、プロセッサ、処理基板、処理モジュール、処理装置等とも呼ばれ得る。任意で、トランシーバユニット1110内にあり、受信機能を実施するように構成されたコンポーネントは受信ユニットとしてみなされ、トランシーバユニット1110内にあり、送信機能を実施するように構成されたコンポーネントは送信ユニットと見なされ得る。すなわち、トランシーバユニット1110は、受信ユニット及び送信ユニットを含む。トランシーバユニットは、トランシーバマシン、トランシーバ、トランシーバ回路等とも時折呼ばれ得る。受信ユニットは、受信機、レシーバ、受信器回路等とも時折呼ばれ得る。送信ユニットは、送信機、トランスミッタ、送信器回路等とも時折呼ばれ得る。
【0471】
例えば、一実施では、処理ユニット1120は、本願の実施形態における端末装置側での処理ステップを行うように構成されている。トランシーバユニット1110は、図3に示すステップ310及びステップ420並びに図4に示すステップ420を行うようにさらに構成され及び/又は送受信ユニット1110は、端末装置側での別の送受信ステップを行うようにさらに構成されている。
【0472】
図11は、限定ではなく一例にすぎないことを理解すべきである。トランシーバユニット及び処理ユニットを含む端末装置は、図11に示す構造に依存しない場合がある。
【0473】
通信装置1100がチップである場合、チップはトランシーバユニット及び処理ユニットを含む。トランシーバユニットは、入出力回路又は通信インターフェイスであり得る。処理ユニットは、プロセッサ、マイクロプロセッサ又はチップ上に集積された集積回路であり得る。
【0474】
本願の一実施形態は通信装置1200をさらに提供する。通信装置1200はネットワーク装置又はチップであり得る。通信装置1200は、前述の方法の実施形態でネットワーク装置によって行われる動作を行うように構成され得る。
【0475】
通信装置1200がネットワーク装置、例えば基地局である場合、図12は、基地局の簡略化された概略構造図である。基地局は部品1210及び部品1220を含む。部品1210は、無線周波数信号を送受信し、無線周波数信号とベースバンド信号との変換を行うように主に構成されている。部品1220は、ベースバンド処理の行い、基地局の制御等を行うように主に構成されている。部品1210は、トランシーバユニット、トランシーバマシン、トランシーバ回路、トランシーバ等と通常呼ばれ得る。部品1220は多くの場合基地局の制御センターであり、処理ユニットと通常呼ばれ、前述の方法の実施形態におけるネットワーク装置側での処理動作が行われるよう基地局を制御するように構成されている。
【0476】
部品1210内のトランシーバユニットは、トランシーバマシン、トランシーバ等とも呼ばれ得る。トランシーバユニットはアンテナ及び無線周波数ユニットを含む。無線周波数ユニットは、無線周波数処理を行うように主に構成されている。任意で、受信機能を実施するように構成された部品1210内のコンポーネントは受信ユニットとみなされ、送信機能を実施するように構成されたコンポーネントは送信ユニットとみなされ得る。すなわち、部品1210は受信ユニット及び送信ユニットを含む。受信ユニットは、受信機、レシーバ、受信器回路等とも呼ばれ得る。送信ユニットは、送信機、トランスミッタ、送信器回路等と呼ばれ得る。
【0477】
部品1220は1つ以上の基板を含んでもよく、各基板は1つ以上のプロセッサ及び1つ以上のメモリを含み得る。プロセッサは、ベースバンド処理機能を実施し、基地局を制御するためにメモリ内のプログラムを読み出して実行するように構成されている。複数の基板がある場合、基板は処理能力を高めるために相互接続され得る。任意の実施では、代替的に、複数の基板は1つ以上のプロセッサを共有し得るか、複数の基板は1つ以上のメモリを共有し得るか又は複数の基板は1つ以上のプロセッサを同時に共有し得る。
【0478】
例えば、一実施では、部品1210のトランシーバユニットは、図3に示すステップ310及び320並びに図4に示すステップ420におけるネットワーク装置側での送信動作を行うように構成され及び/又は部品1210のトランシーバユニットは、本願の実施形態におけるネットワーク装置側での別の送受信ステップを行うようにさらに構成される。部品1220の処理ユニットは、図4のステップ410における処理動作を行うように構成され及び/又は部品1220の処理ユニットは、本願の実施形態におけるネットワーク装置側での処理ステップを行うようにさらに構成されている。
【0479】
図12は限定ではなく一例にすぎないことを理解すべきである。トランシーバユニット及び処理ユニットを含むネットワーク装置は図12に示す構造に依存しないことがある。
【0480】
通信装置3000がチップの場合、チップはトランシーバユニット及び処理ユニットを含む。トランシーバユニットは入出力回路又は通信インターフェイスであり得る。処理ユニットはプロセッサ、マイクロプロセッサ又はチップ上に集積された集積回路である。
【0481】
加えて、ネットワーク装置は前述の形態に限定されず、別の形態であってもよい。例えば、ネットワーク装置はBBU及び適応型無線ユニット(adaptive radio unit、ARU)を含むか又はBBU及びアクティブアンテナユニット(active antenna unit、AAU)を含むか又は顧客施設機器(customer premises equipment、CPE)であり得るか又は別の形態であり得る。これは本願では限定されない。
【0482】
BBUはネットワーク装置内で実施され、前述の方法の実施形態で説明した動作を行うように構成されてもよく、RRUは、前述の方法の実施形態で説明した、ネットワーク装置によって行われる、端末装置から又はへの送受信動作を行うように構成され得る。詳細については、前述の方法の実施形態の説明を参照されたい。詳細はここでは再度説明しない。
【0483】
本願の一実施形態は、プロセッサ及びインターフェイスを含む処理装置をさらに提供する。プロセッサは方法の実施形態で説明した方法を行うように構成され得る。
【0484】
処理装置はチップであってもよいことを理解されたい。例えば、処理装置は、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array、FPGA)、特定用途向け集積チップ(application specific intgarted circuit、ASIC)、システムオンチップ(system on chio、SoC)、中央処理ユニット(central processing unit、CPU)、ネットワークプロセッサ(network processor、NP)、デジタル信号処理回路(digital signal processor、DSP)、マイクロコントローラユニット(micro controller unit、MCU)、プログラマブルコントローラ(programmable logic device、PLD)又は別の集積チップであり得る。
【0485】
実施プロセスでは、前述の方法におけるステップは、プロセッサ内のハードウェア集積論理回路又はソフトウェアの形態の命令を用いることにより完了され得る。本願の実施形態を参照して開示した方法におけるステップは、ハードウェアプロセッサによって直接行われ完了され得るか又はプロセッサ内のハードウェアとソフトウェアモジュールとの組み合わせにより行われ完了され得る。ソフトウェアモジュールは、ランダムアクセスメモリ、フラッシュメモリ、リードオンリーメモリ、プログラマブルリードオンリーメモリ、電気的消去可能プログラマブルメモリ又はレジスタ等の当該技術分野における成熟した記憶媒体内に位置し得る。記憶媒体はメモリ内に位置し、プロセッサはメモリ内の情報を読み出し、プロセッサのハードウェアと組み合わせて前述の方法のステップを完了する。繰り返しを避けるために、詳細はここでは説明しない。
【0486】
なお、本願の実施形態におけるプロセッサは集積回路チップであってもよく、信号処理能力を有する。実施プロセスにおいて、前述の方法の実施形態のステップは、プロセッサ内のハードウェア集積論理回路又はソフトウェアの形態の命令を用いることにより完了され得る。プロセッサは汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)又は他のプログラマブルロジックデバイス、個別ゲート又はトランジスタロジックデバイス又は個別ハードウェアコンポーネントであり得る。プロセッサは、本願の実施形態で開示される方法、ステップ及び論理ブロック図を実施するか又は行い得る。汎用プロセッサはマイクロプロセッサ、任意の従来のプロセッサ等であり得る。本願の実施形態を参照して開示した方法におけるステップは、ハードウェア復号化プロセッサによって直接的に行われ完了されてもいいし、復号化プロセッサ内のハードウェアとソフトウェアモジュールとの組み合わせによって行われ完了されてもよい。ソフトウェアモジュールは、ランダムアクセスメモリ、フラッシュメモリ、リードオンリーメモリ、プログラマブルリードオンリーメモリ、電気的消去可能プログラマブルメモリ又はレジスタ等の当該技術分野における成熟した記憶媒体内に位置し得る。記憶媒体はメモリ内に位置し、プロセッサはメモリ内の情報を読み出し、プロセッサのハードウェアと組み合わせて前述の方法のステップを完了する。
【0487】
本願の実施形態におけるメモリは揮発性メモリ又は不揮発性メモリであり得るか又は揮発性メモリ及び不揮発性メモリの両方を含み得ることが理解されよう。不揮発性メモリは、リードオンリーメモリ(read-only memory、ROM)、プログラマブルリードオンリーメモリ(programmable read-only memory、PROM)、消去可能プログラマブルリードオンリーメモリ(erasble PROM、EPROM)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリーメモリ(electrically erasable programmable read-only memory、EEPROM)又はフラッシュメモリであり得る。揮発性メモリは外部キャッシュとして用いられるランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)であり得る。限定的ではなく例示の説明を本明細書で提供してきた。例えば、スタティックランダムアクセスメモリ(static RAM、SRAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(dynamic RAM、DRAM)、同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(synchronous DRAM、SDRAM)、ダブルデータレート同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(ダブルデータレートSDRAM、DDR SDRAM)、拡張同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(enhanced SDRAM、ESDRAM)、シンクリンクダイナミックランダムアクセスメモリ(synchlink DRAM、SLDRAM)、ダイレクトランバスランダムアクセスメモリ(direct rambus RAM、DR RAM)等の多くの形態のRAMが用いられ得る。なお、本明細書で説明するシステム及び方法のメモリは、限定されないが、これらの種類のメモリ及び別の適切な種類の任意のメモリを含む。
【0488】
本願の実施形態で提供される方法によれば、本願はさらにコンピュータプログラム製品を提供する。コンピュータプログラム製品はコンピュータプログラムコードを含む。コンピュータプログラムコードがコンピュータ上で実行された場合、コンピュータは、図3図8に示す実施形態のいずれか1つの方法を行うことができる。
【0489】
本願の実施形態で提供される方法によれば、本願はコンピュータ読み取り可能媒体をさらに提供する。コンピュータ読み取り可能媒体はプログラムコードを記憶する。プログラムコードがコンピュータ上で実行された場合、コンピュータは、図3図8に示す実施形態のうちのいずれか1つの方法を行うことができる。
【0490】
本願の実施形態に提供される方法によれば、本願はシステムをさらに提供する。システムは前述の1つ以上の端末装置及び前述の1つ以上のネットワーク装置を含む。
【0491】
前述の実施形態の全て又は一部は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア又はそれらの任意の組み合わせによって実施され得る。実施のためにソフトウェアが用いられた場合、実施形態の全て又は一部はコンピュータプログラム製品の形態で実施され得る。コンピュータプログラム製品は1つ以上のコンピュータ命令を含む。コンピュータ命令がロードされ、コンピュータ上で実行された場合、本願の実施形態に係る手順又は機能が全て又は部分的に生成される。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク又は他のプログラム可能な装置であり得る。コンピュータ命令はコンピュータ読み取り可能記憶媒体に記憶され得るか又は1つのコンピュータ読み取り可能記憶媒体から別のコンピュータ読み取り可能記憶媒体に送信され得る。例えば、コンピュータ命令はあるウェブサイト、コンピュータ、サーバ又はデータセンターから別のウェブサイト、コンピュータ、サーバ又はデータセンターに有線(例えば、同軸ケーブル、光ファイバ又はデジタル加入者線(digital subscriber line、DSL))又は無線(例えば、赤外線、無線及びマイクロ波)で送信され得る。コンピュータ読み取り可能記憶媒体は、コンピュータによってアクセス可能な任意の使用可能な媒体又は1つ以上の使用可能な媒体を統合するサーバ若しくはデータセンター等のデータ記憶装置であり得る。使用可能な媒体は、磁気媒体(例えば、フロッピーディスク、ハードディスク又は磁気テープ)、光媒体(例えば、高密度デジタルビデオディスク(digital video disk、DVD))、半導体媒体(例えば、固体ドライブ(solid state disc、SSD))等であり得る。
【0492】
前述の装置の実施形態におけるネットワーク装置及び端末装置は、方法の実施形態におけるネットワーク装置及び端末装置に対応する。対応するモジュール又はユニットは、対応するステップを行う。例えば、通信ユニット(トランシーバ)は、方法の実施形態における受信ステップ又は送信ステップを行い、送信ステップ及び受信ステップ以外の別のステップは、処理ユニット(プロセッサ)によって行われ得る。特定のユニットの機能については、対応する方法の実施形態を参照されたい。1つ以上のプロセッサがあってもよい。
【0493】
本明細書で用いる「コンポーネント」、「モジュール」及び「システム」等の用語は、コンピュータ関連エンティティ、ハードウェア、ファームウェア、ハードウェアとソフトウェアとの組み合わせ、ソフトウェア又は実行中のソフトウェアを示すために用いられる。例えば、コンポーネントは、限定されないが、プロセッサ上で実行されるプロセス、プロセッサ、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、プログラム及び/又はコンピュータであり得る。図に示すように、コンピュータ装置及びコンピュータ装置上で動作するアプリケーションの両方がコンポーネントであり得る。1つ以上のコンポーネントは、プロセス及び/又は実行スレッド内に存在してもよく、コンポーネントは1つのコンピュータ上に位置してもよく及び/又は2つ以上のコンピュータ間で分散されていてもよい。加えて、これらのコンポーネントは様々なデータ構造を記憶する様々なコンピュータ読み取り可能媒体によって実行され得る。例えば、コンポーネントは、1つ以上のデータパケット(例えば、ローカルシステム、分散システム及び/又は信号を用いることにより別のシステムと相互作用するインターネット等のネットワークにわたって別のコンポーネントと相互作用する2つのコンポーネントからのデータ)を有する信号に基づいて、ローカル及び/又はリモートプロセスを用いることにより通信し得る。
【0494】
当業者であれば、本明細書で開示した実施形態を参照して説明した例におけるユニット及びアルゴリズムのステップは、電子ハードウェア又はコンピュータソフトウェアと電子ハードウェアとの組み合わせによって実施できることを認識するであろう。機能がハードウェア又はソフトウェアによって行われるかは、技術的解決策の特定の用途及び設計上の制約に依存する。当業者であれば、各特定の用途のために説明した機能を実施するのに異なる方法を用いり得るが、そのような実施は本願の範囲を超えるものであると考えるべきではない。
【0495】
当業者であれば、前述のシステム、装置及びユニットの詳細な作業プロセスについては、便宜上、説明を簡潔にするために、前述の方法の実施形態における対応するプロセスを参照すべきことを明確に理解するであろう。詳細についてはここでは再度説明しない。
【0496】
本願で提供されるいくつかの実施形態において、開示のシステム、装置及び方法は他の方法で実施され得ることを理解すべきである。例えば、説明した装置の実施形態は一例にすぎない。例えば、ユニットの分割は論理的な機能分割にすぎず、実際の実施の間に他の分割であってもよい。例えば、複数のユニット又はコンポーネントは別のシステムと組み合わされ得るか又は統合されてもいいし、一部の特徴は無視され得るか又は実行されなくてもよい。加えて、表示又は説明した相互結合又は直接結合又は通信接続は、いくつかのインターフェイスを用いることにより実施され得る。装置又はユニット間の間接的な連結又は通信接続は、電気的、機械的又は別の形態で実施され得る。
【0497】
別個の部品として説明したユニットは物理的に分離されていても、されていなくてもよく、ユニットとして表示した部品は物理的ユニットであっても、なくてもよく、1つの位置に位置していても、複数のネットワークユニット上に分散されていてもよい。ユニットの一部又は全ては実施形態の解決策の目的を実現するために、実際の要件に基づいて選択され得る。
【0498】
加えて、本願の実施形態における機能ユニットは1つの処理ユニットに統合され得るか又は各ユニットは物理的に単独で存在し得るか又は2つ以上のユニットは1つのユニットに統合され得る。
【0499】
機能がソフトウェア機能単位の形態で実施され、独立した製品として販売又は用いられた場合、これらの機能はコンピュータ読み取り可能記憶媒体に記憶され得る。このような理解に基づいて、本願の技術的解決策は、本質的に、先行技術に寄与する部分又は技術的解決策の一部はソフトウェア製品の形態で実施され得る。ソフトウェア製品は記憶媒体に記憶され、(パーソナルコンピュータ、サーバ又はネットワーク装置であり得る)コンピュータ装置に本願の実施形態で説明した方法のステップの全て又は一部を行うように指示するためのいくつかの命令を含む。前述の記憶媒体は、USBフラッシュドライブ、リムーバブルハードディスク、読み出し専用メモリ(Read-Only Memory、ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)、磁気ディスク又は光ディスク等のプログラムコードを記憶可能な任意の媒体を含む。
【0500】
前述の説明は本願の具体的な実施にすぎず、本願の保護範囲を限定することを意図していない。本願に開示された技術的範囲内で、当業者が容易に理解することができる変更又は置換は本願の保護範囲に含まれるものとする。したがって、本願の保護範囲は特許請求の範囲の保護範囲に従うものとする。
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