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特許7399216ユーザ嗜好に基づいた場所個人化推薦のための方法、コンピュータシステム、およびコンピュータプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-07
(45)【発行日】2023-12-15
(54)【発明の名称】ユーザ嗜好に基づいた場所個人化推薦のための方法、コンピュータシステム、およびコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 16/9035 20190101AFI20231208BHJP
   G06F 16/28 20190101ALI20231208BHJP
   G06F 16/907 20190101ALI20231208BHJP
   G06F 16/909 20190101ALI20231208BHJP
【FI】
G06F16/9035
G06F16/28
G06F16/907
G06F16/909
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2022076755
(22)【出願日】2022-05-06
(65)【公開番号】P2023091701
(43)【公開日】2023-06-30
【審査請求日】2022-05-06
(31)【優先権主張番号】10-2021-0182435
(32)【優先日】2021-12-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 ウェブサイトの掲載日:2021年5月7日 ウェブサイトのアドレス:https://searchcolloquium.naver.com/2021/ 公開された発明の内容:2021年5月7日にウェブにより開催された2021 NAVER Search Colloquium Global Re:Searchにて、ネイバー コーポレーションが、上記アドレスのウェブサイトで「ユーザ嗜好に基づいた場所個人化推薦のための方法、コンピュータシステム、およびコンピュータプログラム」について公開した。
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 ホームページのアドレス:https://tv.naver.com/v/20312470 掲載日:2021年5月20日 公開された発明の内容:ネイバー コーポレーションが、上記アドレスのウェブサイトで「ユーザ嗜好に基づいた場所個人化推薦のための方法、コンピュータシステム、およびコンピュータプログラム」について公開した。
(73)【特許権者】
【識別番号】505205812
【氏名又は名称】ネイバー コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】NAVER Corporation
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】チョン ヨンファン
(72)【発明者】
【氏名】キム ジェフン
(72)【発明者】
【氏名】キム ジンホ
(72)【発明者】
【氏名】ハ ユジョン
(72)【発明者】
【氏名】イ ジョンソク
(72)【発明者】
【氏名】チェ ジフン
(72)【発明者】
【氏名】イ セフン
【審査官】齊藤 貴孝
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2019-0124524(KR,A)
【文献】中国特許出願公開第110555112(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第110489547(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第110288436(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第110287335(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第109189944(CN,A)
【文献】前川 由依、外2名,地物間と単語間の類似度を考慮した目的をクエリとする地物情報検索,第12回データ工学と情報マネジメントに関するフォーラム (第18回日本データベース学会年次大会) [online] ,日本,2020年05月14日,p.1-8
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 16/00-16/958
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータシステムで実行される場所個人化推薦方法であって、
前記コンピュータシステムは、メモリに含まれるコンピュータ読み取り可能な命令を実行するように構成された少なくとも1つのプロセッサを含み、
前記場所個人化推薦方法は、
前記少なくとも1つのプロセッサにより、POI(point of interest)に対するユーザフィードバックに基づいて第1のPOIを選定する段階、および
前記少なくとも1つのプロセッサにより、POIとメタデータとの関係を表現したグラフ基盤のディープラーニングモデルを利用して前記第1のPOIと前記メタデータが類似する第2のPOIを推薦する段階
を含む、場所個人化推薦方法。
【請求項2】
前記選定する段階は、
前記ユーザフィードバックと関連する少なくとも1つのフィーチャを利用してPOIに対するユーザの嗜好強度を把握する段階、および
POIに対する前記ユーザの嗜好強度に基づいて前記第1のPOIを選定する段階
を含む、請求項1に記載の場所個人化推薦方法。
【請求項3】
前記把握する段階は、
前記ユーザの関心地域、前記ユーザフィードバックの最新性と反復性、およびフィードバックタイプのうちの少なくとも1つのフィーチャを利用してPOIに対する前記ユーザの嗜好強度を把握すること
を特徴とする、請求項2に記載の場所個人化推薦方法。
【請求項4】
前記場所個人化推薦方法は、
前記グラフ基盤のディープラーニングモデルを実現するために、
前記少なくとも1つのプロセッサにより、POIとPOIのメタデータをノードで定義し、POIとメタデータとの関係をエッジで定義したPOI-メタデータグラフを異種グラフの形態で生成する段階、
前記少なくとも1つのプロセッサにより、前記POI-メタデータグラフで共通するメタデータに基づいて各ノードの移動確率を示すメタパスを生成する段階、および
前記少なくとも1つのプロセッサにより、前記メタパスのそれぞれを文章として使用し、ワード埋め込み方式により、共通するメタデータを有するPOIを近くに埋め込むディープラーニングモデルを実現する段階
を含む、請求項1~3のうちのいずれか一項に記載の場所個人化推薦方法。
【請求項5】
前記ディープラーニングモデルを実現する段階は、
前記メタパスに対応する各文章に対してスキップグラムを適用することで、共通するメタデータを有するPOIを埋め込む段階
を含む、請求項4に記載の場所個人化推薦方法。
【請求項6】
前記推薦する段階は、
前記第1のPOIと前記第2のPOIのメタデータ類似性に基づいて前記第2のPOIをランキングする段階
を含む、請求項1~3のうちのいずれか一項に記載の場所個人化推薦方法。
【請求項7】
前記推薦する段階は、
前記第1のPOIと前記第2のPOIの類似性をメタデータの項目別の類似性として区分して計算する段階、および
前記第2のPOIのそれぞれに対し、前記第1のPOIと最も類似するメタデータの項目を推薦事由として提供する段階
を含む、請求項1~3のうちのいずれか一項に記載の場所個人化推薦方法。
【請求項8】
前記推薦する段階は、
検索クエリに対し、POIに対する検索インデックスに基づいて、前記検索クエリに対応する地域内のPOIのうち、前記第1のPOIと前記メタデータが類似する前記第2のPOIを検索結果として提供する段階
を含む、請求項1~3のうちのいずれか一項に記載の場所個人化推薦方法。
【請求項9】
請求項1~3のうちのいずれか一項に記載の場所個人化推薦方法をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラム。
【請求項10】
コンピュータシステムであって、
メモリに含まれるコンピュータ読み取り可能な命令を実行するように構成された少なくとも1つのプロセッサ
を含み、
前記少なくとも1つのプロセッサは、
POIに対するユーザフィードバックに基づいて第1のPOIを選定する過程、および
POIとメタデータとの関係を表現したグラフ基盤のディープラーニングモデルを利用して前記第1のPOIと前記メタデータが類似する第2のPOIを推薦する過程
を処理する、コンピュータシステム。
【請求項11】
前記少なくとも1つのプロセッサは、
ーザの関心地域、前記ユーザフィードバックの最新性と反復性、およびフィードバックタイプのうちの少なくとも1つのフィーチャを利用してPOIに対するユーザの嗜好強度を把握し、
POIに対する前記ユーザの嗜好強度に基づいて前記第1のPOIを選定すること
を特徴とする、請求項10に記載のコンピュータシステム。
【請求項12】
前記少なくとも1つのプロセッサは、
前記グラフ基盤のディープラーニングモデルを実現するために、
POIとPOIのメタデータをノードで定義し、POIとメタデータとの関係をエッジで定義したPOI-メタデータグラフを異種グラフの形態で生成し、
前記POI-メタデータグラフで共通するメタデータに基づいて各ノードの移動確率を示すメタパスを生成し、
前記メタパスのそれぞれを文章として使用し、ワード埋め込み方式により、共通するメタデータを有するPOIを近くに埋め込むディープラーニングモデルを実現すること
を特徴とする、請求項10または11に記載のコンピュータシステム。
【請求項13】
前記少なくとも1つのプロセッサは、
前記第1のPOIと前記第2のPOIのメタデータ類似性に基づいて前記第2のPOIをランキングすること
を特徴とする、請求項10または11に記載のコンピュータシステム。
【請求項14】
前記少なくとも1つのプロセッサは、
前記第1のPOIと前記第2のPOIの類似性をメタデータの項目別の類似性として区分して計算し、
前記第2のPOIのそれぞれに対し、前記第1のPOIと最も類似するメタデータの項目を推薦事由として提供すること
を特徴とする、請求項10または11に記載のコンピュータシステム。
【請求項15】
前記少なくとも1つのプロセッサは、
検索クエリに対し、POIに対する検索インデックスに基づいて、前記検索クエリに対応する地域内のPOIのうち、前記第1のPOIと前記メタデータが類似する前記第2のPOIを検索結果として提供すること
を特徴とする、請求項10または11に記載のコンピュータシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
以下の説明は、場所(POI:point of interest)を推薦する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、モバイルやユビキタスのインフラ拡大にともない、各種のサービスが個人に合わせたカスタム型へと進化している。
【0003】
あるカスタム型サービスでは、ユーザの位置情報や嗜好情報などに基づいて周辺の場所情報を提供することができる。
【0004】
場所推薦技術の一例として、特許文献1(2014年5月26日公開)には、飲食店や売場などの場所をテーマ別に分類して推薦する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】韓国公開特許第10-2014-0062684号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ユーザの明示的(explicit)な嗜好を反映することで、ユーザの嗜好場所と類似する場所を推薦することができる。
【0007】
場所とメタデータ基盤の異種グラフ(heterogeneous graph)を活用したディープラーニングモデルを利用してメタデータの類似する場所を推薦することができる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
コンピュータシステムで実行される場所個人化推薦方法であって、前記コンピュータシステムは、メモリに含まれるコンピュータ読み取り可能な命令を実行するように構成された少なくとも1つのプロセッサを含み、前記場所個人化推薦方法は、前記少なくとも1つのプロセッサにより、POI(point of interest)に対するユーザフィードバックに基づいて第1のPOIを選定する段階、および前記少なくとも1つのプロセッサにより、POIとメタデータとの関係を表現したグラフ基盤のディープラーニングモデルを利用して前記第1のPOIと前記メタデータが類似する第2のPOIを推薦する段階を含む、場所個人化推薦方法を提供する。
【0009】
一側面によると、前記選定する段階は、前記ユーザフィードバックと関連する少なくとも1つのフィーチャを利用してPOIに対するユーザの嗜好強度を把握する段階、およびPOIに対する前記ユーザの嗜好強度に基づいて前記第1のPOIを選定する段階を含んでよい。
【0010】
他の側面によると、前記把握する段階は、前記ユーザの関心地域、前記ユーザフィードバックの最新性と反復性、およびフィードバックタイプのうちの少なくとも1つのフィーチャを利用してPOIに対する前記ユーザの嗜好強度を把握してよい。
【0011】
また他の側面によると、前記場所個人化推薦方法は、前記グラフ基盤のディープラーニングモデルを実現するために、前記少なくとも1つのプロセッサにより、POIとPOIのメタデータをノード(node)で定義し、POIとメタデータとの関係をエッジ(edge)で定義したPOI-メタデータグラフを異種グラフ(heterogeneous graph)形態で生成する段階、前記少なくとも1つのプロセッサにより、前記POI-メタデータグラフで共通するメタデータに基づいて各ノードの移動確率を示すメタパス(Metapath)を生成する段階、および前記少なくとも1つのプロセッサにより、前記メタパスそれぞれを文章として使用し、ワード埋め込み方式により、共通するメタデータを有するPOIが近くに埋め込まれるディープラーニングモデルを実現する段階を含んでよい。
【0012】
また他の側面によると、前記ディープラーニングモデルを実現する段階は、前記メタパスに対応する各文章に対してスキップグラム(skip-gram)を適用して、共通するメタデータを有するPOIを埋め込む段階を含んでよい。
【0013】
また他の側面によると、前記推薦する段階は、前記第1のPOIと前記第2のPOIのメタデータ類似性に基づいて前記第2のPOIをランキングする段階を含んでよい。
【0014】
また他の側面によると、前記推薦する段階は、前記第1のPOIと前記第2のPOIの類似性をメタデータの項目別の類似性として区分して計算する段階、および前記第2のPOIのそれぞれに対して前記第1のPOIと最も類似するメタデータの項目を推薦事由として提供する段階を含んでよい。
【0015】
さらに他の側面によると、前記推薦する段階は、検索クエリに対し、POIに対する検索インデックスに基づいて、前記検索クエリに対応する地域内のPOIのうちで前記第1のPOIと前記メタデータが類似する前記第2のPOIを検索結果として提供する段階を含んでよい。
【0016】
前記場所個人化推薦方法をコンピュータに実行させるためのコンピュータコンピュータプログラムを提供する。
【0017】
コンピュータシステムであって、メモリに含まれるコンピュータ読み取り可能な命令を実行するように構成された少なくとも1つのプロセッサを含み、前記少なくとも1つのプロセッサは、POIに対するユーザフィードバックに基づいて第1のPOIを選定する過程、およびPOIとメタデータとの関係を表現したグラフ基盤のディープラーニングモデルを利用して前記第1のPOIと前記メタデータが類似する第2のPOIを推薦する過程を処理する、コンピュータシステムを提供する。
【発明の効果】
【0018】
本発明の実施形態によると、ユーザの明示的な嗜好を場所個人化に反映することで、ユーザの嗜好場所と類似の場所を推薦することができる。
【0019】
本発明の実施形態によると、場所のメタデータを活用してグラフ基盤の推薦モデルを生成することで、メタデータの類似する場所を推薦することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の一実施形態における、ネットワーク環境の例を示した図である。
図2】本発明の一実施形態における、コンピュータシステムの例を示したブロック図である。
図3】本発明の一実施形態における、コンピュータシステムのプロセッサが含むことができる構成要素の例を示した図である。
図4】本発明の一実施形態における、コンピュータシステムが実行することができる方法の一例を示したフローチャートである。
図5】本発明の一実施形態における、POIに対するユーザの嗜好強度をランキングする嗜好モデリング過程を説明するための例示図である。
図6】本発明の一実施形態における、POIとメタデータとの関係を利用したグラフを生成する過程を説明するための例示図である。
図7】本発明の一実施形態における、POIとメタデータとの関係を利用したグラフを生成する過程を説明するための例示図である。
図8】本発明の一実施形態における、メタデータに基づいたPOI埋め込み過程を示したフローチャートである。
図9】本発明の一実施形態における、POI-メタデータグラフでメタパスを生成する過程を説明するための例示図である。
図10】本発明の一実施形態における、推薦POIをランキングする過程を説明するための例示図である。
図11】本発明の一実施形態における、POI個人化推薦画面を説明するための例示図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施形態について、添付の図面を参照しながら詳しく説明する。
【0022】
本発明の実施形態は、場所(POI)を推薦する技術に関する。
【0023】
本明細書で具体的に開示される事項を含む実施形態は、ユーザの明示的嗜好が反映された場所を基準に、該当の場所とメタデータが類似する場所を推薦することができる。
【0024】
本発明の実施形態に係る場所個人化推薦システムは、少なくとも1つのコンピュータシステムによって実現されてよく、本発明の実施形態に係る場所個人化推薦方法は、場所個人化推薦システムに含まれる少なくとも1つのコンピュータシステムによって実行されてよい。このとき、コンピュータシステムにおいては、本発明の一実施形態に係るコンピュータプログラムがインストールされて実行されてよく、コンピュータシステムは、実行されたコンピュータプログラムの制御にしたがって本発明の実施形態に係る場所個人化推薦方法を実行してよい。上述したコンピュータプログラムは、コンピュータシステムと結合して場所個人化推薦方法をコンピュータに実行させるためにコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてよい。
【0025】
図1は、本発明の一実施形態における、ネットワーク環境の例を示した図である。図1のネットワーク環境は、複数の電子機器110、120、130、140、複数のサーバ150、160、およびネットワーク170を含む例を示している。このような図1は、発明の説明のための一例に過ぎず、電子機器の数やサーバの数が図1のように限定されることはない。また、図1のネットワーク環境は、本実施形態に適用可能な環境のうちの一例を説明したものに過ぎず、本実施形態に適用可能な環境が図1のネットワーク環境に限定されることはない。
【0026】
複数の電子機器110、120、130、140は、コンピュータ装置によって実現される固定端末や移動端末であってよい。複数の電子機器110、120、130、140の例としては、スマートフォン、携帯電話、ナビゲーション、PC(personal computer)、ノート型PC、デジタル放送用端末、PDA(Personal Digital Assistant)、PMP(Portable Multimedia Player)、タブレット、ゲームコンソール、ウェアラブルデバイス、IoT(Internet of Things)デバイス、VR(Virtual Reality)デバイス、AR(Augmented Reality)デバイスなどがある。一例として、図1では、電子機器110の例としてスマートフォンを示しているが、本発明の実施形態において、電子機器110は、実質的に無線または有線通信方式を利用し、ネットワーク170を介して他の電子機器120、130、140および/またはサーバ150、160と通信することのできる多様な物理的なコンピュータ装置のうちの1つを意味してよい。
【0027】
通信方式が限定されることはなく、ネットワーク170が含むことのできる通信網(一例として、移動通信網、有線インターネット、無線インターネット、放送網)を利用する通信方式だけではなく、機器間の近距離無線通信が含まれてもよい。例えば、ネットワーク170は、PAN(personal area network)、LAN(local area network)、CAN(campus area network)、MAN(metropolitan area network)、WAN(wide area network)、BBN(broadband network)、インターネットなどのネットワークのうちの1つ以上の任意のネットワークを含んでよい。さらに、ネットワーク170は、バスネットワーク、スターネットワーク、リングネットワーク、メッシュネットワーク、スター-バスネットワーク、ツリーまたは階層的ネットワークなどを含むネットワークトポロジのうちの任意の1つ以上を含んでもよいが、これらに限定されることはない。
【0028】
サーバ150、160それぞれは、複数の電子機器110、120、130、140とネットワーク170を介して通信して命令、コード、ファイル、コンテンツ、サービスなどを提供する1つ以上のコンピュータ装置によって実現されてよい。例えば、サーバ150は、ネットワーク170を介して接続した複数の電子機器110、120、130、140に第1サービスを提供するシステムであってよく、サーバ160も、ネットワーク170を介して接続した複数の電子機器110、120、130、140に第2サービスを提供するシステムであってよい。より具体的な例として、サーバ150は、複数の電子機器110、120、130、140においてインストールされて実行されるコンピュータプログラムであるアプリケーションを通じて、該当のアプリケーションが目的とするサービス(一例として、場所推薦サービスなど)を第1サービスとして複数の電子機器110、120、130、140に提供してよい。他の例として、サーバ160は、上述したアプリケーションのインストールおよび実行のためのファイルを複数の電子機器110、120、130、140に配布するサービスを第2サービスとして提供してよい。
【0029】
図2は、本発明の一実施形態における、コンピュータ装置の例を示したブロック図である。上述した複数の電子機器110、120、130、140それぞれやサーバ150、160それぞれは、図2に示したコンピュータシステム200によって実現されてよい。
【0030】
このようなコンピュータシステム200は、図2に示すように、メモリ210、プロセッサ220、通信インタフェース230、および入力/出力インタフェース240を含んでよい。
【0031】
メモリ210は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、RAM(random access memory)、ROM(read only memory)、およびディスクドライブのような永続的大容量記録装置を含んでよい。ここで、ROMやディスクドライブのような永続的大容量記録装置は、メモリ210とは区分される別の永続的記録装置としてコンピュータシステム200に含まれてもよい。また、メモリ210には、オペレーティングシステムと、少なくとも1つのプログラムコードが記録されてよい。このようなソフトウェア構成要素は、メモリ210とは別のコンピュータ読み取り可能な記録媒体からメモリ210にロードされてよい。このような別のコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、フロッピー(登録商標)ドライブ、ディスク、テープ、DVD/CD-ROMドライブ、メモリカードなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体を含んでよい。他の実施形態において、ソフトウェア構成要素は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体ではない通信インタフェース230を通じてメモリ210にロードされてもよい。例えば、ソフトウェア構成要素は、ネットワーク170を介して受信されるファイルによってインストールされるコンピュータプログラムに基づいてコンピュータシステム200のメモリ210にロードされてよい。
【0032】
プロセッサ220は、基本的な算術、ロジック、および入出力演算を実行することにより、コンピュータプログラムの命令を処理するように構成されてよい。命令は、メモリ210または通信インタフェース230によって、プロセッサ220に提供されてよい。例えば、プロセッサ220は、メモリ210のような記録装置に記録されたプログラムコードにしたがって受信される命令を実行するように構成されてよい。
【0033】
通信インタフェース230は、ネットワーク170を介してコンピュータシステム200が他の装置(一例として、上述した記録装置)と互いに通信するための機能を提供してよい。一例として、コンピュータシステム200のプロセッサ220がメモリ210のような記録装置に記録されたプログラムコードにしたがって生成した要求や命令、データ、ファイルなどが、通信インタフェース230の制御にしたがってネットワーク170を介して他の装置に伝達されてよい。これとは逆に、他の装置からの信号や命令、データ、ファイルなどが、ネットワーク170を経てコンピュータシステム200の通信インタフェース230を通じてコンピュータシステム200に受信されてよい。通信インタフェース230を通じて受信された信号や命令、データなどは、プロセッサ220やメモリ210に伝達されてよく、ファイルなどは、コンピュータシステム200がさらに含むことのできる記録媒体(上述した永続的記録装置)に記録されてよい。
【0034】
入力/出力インタフェース240は、入力/出力装置250とのインタフェースのための手段であってよい。例えば、入力装置は、マイク、キーボード、またはマウスなどの装置を、出力装置は、ディスプレイ、スピーカのような装置を含んでよい。他の例として、入力/出力インタフェース240は、タッチスクリーンのように入力と出力のための機能が1つに統合された装置とのインタフェースのための手段であってもよい。入力/出力装置250は、コンピュータ装置200と1つの装置で構成されてもよい。
【0035】
また、他の実施形態において、コンピュータシステム200は、図2の構成要素よりも少ないか多くの構成要素を含んでもよい。しかし、大部分の従来技術的構成要素を明確に図に示す必要はない。例えば、コンピュータシステム200は、上述した入力/出力装置250のうちの少なくとも一部を含むように実現されてもよいし、トランシーバ、データベースなどのような他の構成要素をさらに含んでもよい。
【0036】
以下では、ユーザ嗜好に基づいて場所個人化を推薦するための方法およびシステムの具体的な実施形態について説明する。
【0037】
図3は、本発明の一実施形態における、コンピュータシステムのプロセッサが含むことのできる構成要素の例を示したブロック図であり、図4は、本発明の一実施形態における、コンピュータシステムが実行することのできる場所個人化推薦方法の一例を示したフローチャートである。
【0038】
本実施形態に係るコンピュータシステム200は、クライアントを対象に、クライアント上にインストールされた専用アプリケーションやコンピュータシステム200と関連するウェブ/モバイルサイトへの接続によって場所推薦サービスを提供してよい。
【0039】
コンピュータ装置200のプロセッサ220は、以下で説明する場所個人化推薦方法を実行するための構成要素として、図3に示すように、嗜好POI選定部310、推薦POI選定部320、推薦POIランキング部330、および推薦POI提供部340を含んでよい。実施形態によって、プロセッサ220の構成要素は、選択的にプロセッサ220に含まれても除外されてもよい。また、実施形態によって、プロセッサ220の構成要素は、プロセッサ220の機能の表現のために分離されても併合されてもよい。
【0040】
このようなプロセッサ220およびプロセッサ220の構成要素は、以下で説明する場所個人化推薦方法に含まれる段階を実行するようにコンピュータシステム200を制御してよい。例えば、プロセッサ220およびプロセッサ220の構成要素は、メモリ210が含むオペレーティングシステムのコードと、少なくとも1つのプログラムのコードとによる命令(instruction)を実行するように実現されてよい。
【0041】
ここで、プロセッサ220の構成要素は、コンピュータシステム200に記録されたプログラムコードが提供する命令にしたがってプロセッサ220によって実行される、互いに異なる機能(different functions)の表現であってよい。例えば、コンピュータシステム200がユーザの嗜好が反映された嗜好POIを選定するように上述した命令にしたがってコンピュータシステム200を制御するプロセッサ220の機能的表現として、嗜好POI選定部310が利用されてよい。
【0042】
プロセッサ220は、コンピュータシステム200の制御と関連する命令がロードされたメモリ210から必要な命令を読み取ってよい。この場合、前記読み取られた命令は、プロセッサ220が以下で説明する場所個人化推薦方法を実行するように制御するための命令を含んでよい。
【0043】
以下で説明する場所個人化推薦方法に含まれる段階は、図に示したものとは異なる順序で実行されてもよいし、段階のうちの一部が省略されたり追加の過程がさらに含まれたりしてもよい。
【0044】
図4を参照すると、段階410で、嗜好POI選定部310は、ユーザの嗜好が反映された第1のPOI(以下、「嗜好POI」とする)を選定してよい。嗜好POI選定部310は、POIに対するユーザフィードバックに基づいて嗜好POIを選定するようになるが、このとき、ユーザフィードバックのうちで明示的嗜好を示すタイプのフィードバックを使用してよい。例えば、POIに対するクリックログは、嗜好強度が比較的低いフィードバックであるため暗黙的(implicit)嗜好に区分してよい。この反面、POIに対する「いいね」または推薦リアクションを入力するユーザフィードバック、POIをお気に入り場所としてキープするユーザフィードバック、POIに対する訪問予約をするユーザフィードバック、レシートなどを用いてPOIに対する訪問認証をするユーザフィードバックなどは、嗜好強度が比較的高い明示的嗜好に区分してよい。嗜好POI選定部310は、ユーザが明示的嗜好を示したタイプのフィードバックを含むPOIを、該当のユーザの嗜好POIとして選定してよい。
【0045】
また、嗜好POI選定部310は、POIに対するユーザの嗜好強度に基づいてユーザの嗜好POIを選定してよい。POIに対するユーザ嗜好がすべて同じ強度であると理解するのではなく、多数のフィーチャを活用することで選好度に差がある嗜好強度を把握してよい。嗜好POI選定部310は、ユーザの嗜好として示された関心地域、最新性、反復性(関心持続性)、嗜好タイプなどに基づいてPOIに対するユーザの嗜好強度を把握してよい。言い換えれば、嗜好POI選定部310は、POIがユーザの関心地域に位置するか、ここ最近にユーザフィードバックがあったか(最新性)、どれほど頻繁にユーザフィードバックがあったか(反復性)、どのようなタイプのフィードバックを示すか(嗜好タイプ)を考慮した上で、POIに対するユーザの選好度差を把握してよい。嗜好POI選定部310は、ユーザの嗜好強度が高いPOIを中心に嗜好POIを選定してよい。
【0046】
段階420で、推薦POI選定部320は、嗜好POI(第1のPOI)とメタデータが類似する第2のPOIをユーザのための推薦POIとして選定してよい。推薦POI選定部320は、POIとメタデータとの関係を表現したグラフ基盤のディープラーニングモデルを利用して、嗜好POIと類似するメタデータを有するPOIを選定してよい。本実施形態では、POIとPOIを説明するメタデータをノード(node)で定義し、POIとメタデータとの関係をエッジ(edge)で定義したグラフを生成してよい。メタデータは、POIの事業主などの管理者が入力した情報はもちろん、人工知能基盤の場所検索モデルや統計基盤モデルなどから得た情報を活用してよい。上述した形態のグラフに基づいてPOIを埋め込んでよく、特に、共通するメタデータを有するPOIを近くに埋め込むディープラーニングモデルを実現してよい。推薦POI選定部320は、POI埋め込みに基づき、ユーザの嗜好POIと類似する性質のPOIを該当のユーザに推薦するためのPOIとして選定してよい。具体的なグラフデザインとモデルデザインについては、以下でより詳しく説明する。
【0047】
段階430で、推薦POIランキング部330は、ユーザの嗜好POIと推薦POIの類似度に基づいて推薦POIをランキングしてよい。推薦POIランキング部330は、嗜好POIと類似の性質を有する推薦POIのうち、メタデータがより類似するPOIを上位にランキングしてよい。一例として、推薦POIランキング部330は、各メタデータのジャッカード距離(Jaccard distance)に基づいて嗜好POIと推薦POIの類似度を計算してよく、類似度が高いほど(例えば、推薦POIのうちでジャッカード距離が近いほど)優先的に推薦可能となるように上位にランキングしてよい。
【0048】
推薦POIランキング部330は、POIのメタデータの類似性を多数の項目に分類して計算してよく、メタデータの相関性を考慮した上で、推薦POIに選定された理由、すなわち、推薦事由を決定してよい。例えば、嗜好POIと推薦POIがレストランである場合、POIの類似性をメタデータの項目別(例えば、メニュー類似性、雰囲気類似性、訪問目的類似性)に区分して計算してよく、嗜好POIと推薦POIの各項目のジャッカード距離うちでジャッカード距離が最も短い項目を推薦事由として説明してよい。言い換えれば、嗜好POIとメタデータが類似する推薦POIを提供するにあたり、推薦POIのそれぞれに対して嗜好POIと最も類似する項目を推薦事由として提供してよい。
【0049】
このように、本発明の実施形態によると、場所の類似性を多数の項目に分類することで、場所に対する推薦結果とともに場所の類似項目を推薦事由として提供することができる。
【0050】
段階440で、推薦POI提供部340は、ユーザから入力された検索クエリに対し、ユーザの嗜好POIとメタデータが類似する推薦POIのうちで検索クエリに対応する地域内のPOIを検索結果として提供してよい。推薦POI提供部340は、「釜山のグルメ店」や「カロスキルのグルメ店」などのように地名やスポット名を含んだ検索クエリに対し、リアルタイムで検索クエリに対応する地域内の推薦可能なPOIのうちでユーザの嗜好POIとメタデータが類似する推薦POIを検索結果として提供しててよい。一例として、推薦POI提供部340は、検索エンジン(例えば、Elasticsearch、FAISSなど)を基盤に、嗜好POIと推薦POIに対して事前に保存しておいた検索インデックスに基づいてリアルタイムで検索クエリに対応する地域内のPOIを推薦してよい。
【0051】
このように、本発明の実施形態によると、リアルタイムで検索クエリに対応する地域内の場所をユーザ嗜好に基づいて推薦することができる。
【0052】
図5は、本発明の一実施形態における、POIに対するユーザの嗜好強度をランキングする嗜好モデリング過程を説明するための例示図である。
【0053】
本実施形態では、多様な協調フィルタリング(Collaborative Filtering)が反映されるようにPOIを埋め込むために、POIに対するユーザの選好度差を考慮する。
【0054】
POIに対する「いいね」、キープ(お気に入り)、訪問予約、訪問認証などによってユーザの明示的嗜好が示されたPOI501には、ユーザとの関係を定義するにあたり、ユーザの嗜好強度による加重値が付与されてよい。
【0055】
図5を参照すると、プロセッサ220は、ユーザの関心地域、最新性、反復性(関心持続性)、嗜好タイプなどに基づいて、POI501に対するユーザの嗜好強度をモデリングしてよい。プロセッサ220は、POI501がユーザの関心地域に位置するか、POI501に対してここ最近にユーザフィードバックがあったか(最新性)、どれほど頻繁にユーザフィードバックがあったか(反復性)、どのようなタイプのフィードバックを示すか(嗜好のタイプ)などを考慮した上でユーザの選好度差を把握してよい。
【0056】
例えば、POI_1、POI_2、POI_3にユーザA(User_A)の明示的嗜好が表れた場合、上述した嗜好モデリングを利用してPOI501に対するユーザの嗜好強度をランキングすると、POI_1、POI_2、POI_3の順にユーザA(User_A)が選好すると定義されてよい。
【0057】
POI501に対してユーザの選好度差を分析することにより、ユーザがより選好するPOIにはより高い加重値を付与し、あまり選好しないPOIにはより低い加重値を付与してよい。
【0058】
プロセッサ220は、ユーザの明示的嗜好が表れたPOI501のうちから、推薦POI選定に活用するための嗜好POIを嗜好強度に基づいて選定してよい。例えば、プロセッサ220は、ユーザの明示的嗜好が表れたPOI501のうちから、ユーザの嗜好強度による加重値が一定のレベル以上のPOIを該当のユーザの嗜好POIとして選定してよい。
【0059】
図6および図7は、本発明の一実施形態における、POIとメタデータとの関係を利用したグラフを生成する過程を説明するための例示図である。
【0060】
プロセッサ220は、POIコンテキストを反映するために知識グラフ(Knowledge Graph)を利用してよい。ここで、知識グラフとは、特定のドメインに対する知識をグラフ形式で保存するものであり、ノードをエンティティで構成してノードレベルをタイプで指定してノードとの関係をエッジで表現するものである。
【0061】
図6を参照すると、本実施形態で活用しようとする知識グラフ600のノードは、合計3つのタイプで構成される。1つ目のノードは、推薦対象となるPOI601で構成される。ここで、POI601は、ユーザによって明示的嗜好が示された嗜好POI501を意味してよい。2つ目のノードは、メタデータ602で構成される。このとき、メタデータ602は、POI601に対する多様な情報を意味するものであり、レストランの場合は、雰囲気、メニュー、業種、集まりの場所としての例示(例えば、お見合い、飲み会、デートなど)などを含んでよい。3つ目のノードは、ユーザ603で構成される。一例として、POI601に対して多様なフィードバックによって明示的嗜好を示したユーザを意味してよい。
【0062】
POI601とメタデータ602との関係を定義するにあたり、事業主などの管理者が入力した情報、さらに統計基盤モデルや自然語処理基盤モデルなどから抽出されたデータを活用してよい。
【0063】
POI601とユーザ603との関係は、POI601に対する多様なユーザフィードバックによって定義されてよい。一例として、POI601に対するユーザフィードバックのうち、「いいね」、キープ(お気に入り)、訪問予約、訪問認証などのような明示的嗜好を示すタイプのフィードバックを活用してよい。
【0064】
プロセッサ220は、知識グラフ600からPOI601ノードとメタデータ602ノードを投影して、図7に示すように、POIとメタデータとの関係を表現したPOI-メタデータグラフ700を異種グラフ形態で生成してよい。異種グラフは、2種類のノードを有しながら、POI601を説明するメタデータ602とグラフが本来有しているローカル構造を適切に保存することができる2部グラフ(Bipartite Graph)形態で構成されてよい。
【0065】
プロセッサ220は、2部グラフ形態でPOI-メタデータグラフ700を生成してよく、POI-メタデータグラフ700は、POI601ノードグループとメタデータ602ノードグループに分けられ、互いに異なるタイプのノードがエッジで連結されてよい。1つのPOI601ノードは、少なくとも1つ以上のメタデータ602ノードと連結してよい。
【0066】
図8は、本発明の一実施形態における、メタデータに基づくPOI埋め込み過程を示したフローチャートである。
【0067】
図8を参照すると、段階801で、プロセッサ220は、POI-メタデータグラフ700で共通メタデータに基づいて各ノードの移動確率を示すメタパス(Metapath)を生成してよい。プロセッサ220は、ドメイン知識とデータセットの特性に基づいて、POI-メタデータグラフ700内のメタパスを定義してよい。
【0068】
段階802で、プロセッサ220は、POI-メタデータグラフ700から生成されたメタパスを文章として使用し、ワード埋め込み方式を利用してノードを埋め込んでよい。このとき、プロセッサ220は、共通するメタデータを有するPOIを近くに埋め込んでよい。言い換えれば、プロセッサ220は、メタパスで構成された埋め込みモデルであるMetapath2vecモデルを利用してPOIを埋め込んでよい。
【0069】
図9は、本発明の一実施形態における、POI-メタデータグラフでメタパスを生成する過程を説明するための例示図である。
【0070】
図9を参照すると、プロセッサ220は、POI-メタデータグラフ700で共通メタデータに基づいて各ノードの移動確率を示すメタパス900を生成してよい。一例として、プロセッサ220は、メタパス900を生成するにあたりランダムワーク(random walk)を活用してよい。このとき、ランダムワークの規則は、ドメイン知識に基づいて定義されてよい。
【0071】
ランダムワークの規則は、数式(1)のように定義されてよい。
【0072】
【数1】
【0073】
ここで、Pは、ノードiからノードjへの移動確率を意味するものであり、数式(2)のように定義されてよい。
【0074】
【数2】
【0075】
ノードiからノードjに移動するランダムワークの確率を、ノードiから移動することが可能なすべての他のノードへの確率の合計に対するノードiからノードjに移動する確率の割合で定義してよい。このとき、各ノードの移動確率を0あるいは1で表現してよい。
【0076】
学習データ内でPOI_iとPOI_kが連続的に登場してPOI_iとPOI_kに共通するmetadata_jがある場合、POI_iとmetadata_jの確率は1となり、metadata_jとPOI_kの確率も1となる。
【0077】
例えば、図9に示すように、ユーザがPOI_2とPOI_4に対して明示的嗜好を示した場合、POI_2とPOI_4はメタデータ「高級」を共通して有しているため、POI_2からメタデータ「高級」への確率とメタデータ「高級陣」からPOI_4への確率は1となる。
【0078】
このように、各ユーザが選好するPOIの共通メタデータに基づいて各ノードの移動確率を定義することができ、これによってランダムワークを実行することによって複数のメタパス900を生成することができる。
【0079】
プロセッサ220は、メタパス900それぞれを文章として考慮すれば、該当の文章に対して各単語が文字のn-グラムベクトルの組み合わせで表現されるスキップグラム(skip-gram)を等しく適用してよく、これによってPOIを埋め込んでよい。
【0080】
POI埋め込みにスキップグラムを適用するために、各メタパス900を文章で入力すると同時に、該当のメタパス900内のすべてのノードを中心単語(center word)として代入し、中心単語を基準としてウィンドウサイズ範囲内のノードを周辺単語(around word)として代入してよい。
【0081】
したがって、プロセッサ220は、POIとメタデータとの関係を表現したグラフに基づいて共通メタデータを有するPOIを近くに埋め込むことができるMetapath2vecモデルを実現することができ、Metapath2vecモデルを利用してユーザが選好する嗜好POIとメタデータが類似する推薦POIを選定することができる。
【0082】
図10は、本発明の一実施形態における、推薦POIをランキングする過程を説明するための例示図である。
【0083】
図10を参照すると、プロセッサ220は、嗜好POI1001に対するインデックス検索によってMetapath2vecモデルから選定された少なくとも1つの推薦POI1002を取得してよく、嗜好POI1001と推薦POI1002の類似度に基づいて推薦POI1002をランキングしてよい。
【0084】
プロセッサ220は、嗜好POI1001と推薦POI1002の類似度を計算してよい。例えば、ジャッカード距離(D)が近いほど、嗜好POI1001と推薦POI1002の類似度が高いと判断してよい。例えば、嗜好POI1001に対する推薦POI1002のうちで嗜好POI1001との類似度が最も高いPOIを最終推薦対象として選定してよい。
【0085】
プロセッサ220は、嗜好POI1001と最終推薦対象として選定された推薦POI1002のメタデータの相関性を考慮した上で、最終推薦対象として選定された理由(推薦事由)を決定してよい。
【0086】
プロセッサ220は、推薦POI1002のうちでPOI_2が嗜好POI1001と最も類似する最終推薦対象として選定された場合、メタデータの各項目の類似度、例えば、メニュー、雰囲気、訪問目的それぞれに対して嗜好POI1001とPOI_2の類似度を計算してよい。例えば、嗜好POI1001とPOI_2の各項目の類似性のうちでジャッカード距離(D)が最も近い項目を、POI_2を最終推薦対象に選定した理由として選定してよい。嗜好POI1001とPOI_2との間でメニュー類似性が最も高く把握された場合、POI_2の推薦事由として嗜好POI1001とメニューが類似する場所であることを説明してよい。
【0087】
図11は、本発明の一実施形態における、POI個人化推薦画面を説明するための例示図である。
【0088】
図11は、場所と関連する検索クエリに対して場所推薦結果を提供するPOI個人化推薦画面1100を示している。
【0089】
図11を参照すると、プロセッサ220は、ユーザから場所検索と関連する検索クエリが入力される場合、該当の検索クエリに対してユーザ嗜好基盤の場所推薦のためのPOIリスト1110を提供してよい。
【0090】
このとき、プロセッサ220は、ユーザの検索クエリに対し、検索クエリに該当する地域内のPOIのうちからユーザの嗜好POIとメタデータが類似する推薦POIを選別してリアルタイムで提供してよい。
【0091】
POIリスト1110は、ユーザの明示的嗜好が表れた嗜好POIとメタデータが類似する推薦POIで構成されてよく、POIリスト1110に含まれた推薦POIそれぞれに対し、選定基準となった嗜好POIと推薦事由に関する情報がともに表示されてよい。言い換えれば、プロセッサ220は、検索クエリに対応する検索結果としてPOIリスト1110を表示するにあたり、POIリスト1110上の推薦POIそれぞれに対し、該当のPOIがどのような嗜好POIとどのような項目のメタデータが類似するから推薦されたかという具体的な推薦事由1101をともに表示してよい。
【0092】
このように、本発明の実施形態によると、ユーザの明示的嗜好を場所個人化に反映することで、ユーザの嗜好場所と類似の場所を推薦することができる。また、本発明の実施形態によると、場所のメタデータを活用してグラフ基盤の推薦モデルを生成することで、メタデータが類似する場所を推薦することができる。さらに、本発明の実施形態によると、場所の類似性を複数の項目に分類することで、場所に対する推薦結果とともに場所の類似項目を推薦事由として提供することができる。
【0093】
上述した装置は、ハードウェア構成要素、ソフトウェア構成要素、および/またはハードウェア構成要素とソフトウェア構成要素との組み合わせによって実現されてよい。例えば、実施形態で説明された装置および構成要素は、プロセッサ、コントローラ、ALU(arithmetic logic unit)、デジタル信号プロセッサ、マイクロコンピュータ、FPGA(field programmable gate array)、PLU(programmable logic unit)、マイクロプロセッサ、または命令を実行して応答することができる様々な装置のように、1つ以上の汎用コンピュータまたは特殊目的コンピュータを利用して実現されてよい。処理装置は、オペレーティングシステム(OS)およびOS上で実行される1つ以上のソフトウェアアプリケーションを実行してよい。また、処理装置は、ソフトウェアの実行に応答し、データにアクセスし、データを記録、操作、処理、および生成してもよい。理解の便宜のために、1つの処理装置が使用されるとして説明される場合もあるが、当業者であれば、処理装置が複数個の処理要素および/または複数種類の処理要素を含んでもよいことが理解できるであろう。例えば、処理装置は、複数個のプロセッサまたは1つのプロセッサおよび1つのコントローラを含んでよい。また、並列プロセッサのような、他の処理構成も可能である。
【0094】
ソフトウェアは、コンピュータプログラム、コード、命令、またはこれらのうちの1つ以上の組み合わせを含んでもよく、思うままに動作するように処理装置を構成したり、独立的または集合的に処理装置に命令したりしてよい。ソフトウェアおよび/またはデータは、処理装置に基づいて解釈されたり、処理装置に命令またはデータを提供したりするために、いかなる種類の機械、コンポーネント、物理装置、コンピュータ記録媒体または装置に具現化されてよい。ソフトウェアは、ネットワークによって接続されたコンピュータシステム上に分散され、分散された状態で記録されても実行されてもよい。ソフトウェアおよびデータは、1つ以上のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてよい。
【0095】
実施形態に係る方法は、多様なコンピュータ手段によって実行可能なプログラム命令の形態で実現されてコンピュータ読み取り可能な媒体に記録されてよい。ここで、媒体は、コンピュータ実行可能なプログラムを継続して記録するものであっても、実行またはダウンロードのために一時記録するものであってもよい。また、媒体は、単一または複数のハードウェアが結合した形態の多様な記録手段または格納手段であってよく、あるコンピュータシステムに直接接続する媒体に限定されることはなく、ネットワーク上に分散して存在するものであってもよい。媒体の例としては、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、および磁気テープのような磁気媒体、CD-ROMおよびDVDのような光媒体、フロプティカルディスク(floptical disk)のような光磁気媒体、およびROM、RAM、フラッシュメモリなどを含み、プログラム命令が記録されるように構成されたものであってよい。また、媒体の他の例として、アプリケーションを配布するアプリケーションストアやその他の多様なソフトウェアを供給または配布するサイト、サーバなどで管理する記録媒体または格納媒体が挙げられる。
【0096】
以上のように、実施形態を、限定された実施形態および図面に基づいて説明したが、当業者であれば、上述した記載から多様な修正および変形が可能であろう。例えば、説明された技術が、説明された方法とは異なる順序で実行されたり、かつ/あるいは、説明されたシステム、構造、装置、回路などの構成要素が、説明された方法とは異なる形態で結合されたりまたは組み合わされたり、他の構成要素または均等物によって対置されたり置換されたとしても、適切な結果を達成することができる。
【0097】
したがって、異なる実施形態であっても、特許請求の範囲と均等なものであれば、添付される特許請求の範囲に属する。
【符号の説明】
【0098】
220:プロセッサ
310:嗜好POI選定部
320:推薦POI選定部
330:推薦POIランキング部
340:推薦POI提供部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11