(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-07
(45)【発行日】2023-12-15
(54)【発明の名称】プログラム、情報処理システム、および情報処理方法
(51)【国際特許分類】
A63F 13/69 20140101AFI20231208BHJP
A63F 13/58 20140101ALI20231208BHJP
A63F 13/63 20140101ALI20231208BHJP
A63F 13/79 20140101ALI20231208BHJP
A63F 13/825 20140101ALI20231208BHJP
【FI】
A63F13/69
A63F13/58
A63F13/63
A63F13/79
A63F13/825
(21)【出願番号】P 2022103653
(22)【出願日】2022-06-28
【審査請求日】2022-10-12
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】511249637
【氏名又は名称】株式会社Cygames
(74)【代理人】
【識別番号】100135666
【氏名又は名称】原 弘晃
(74)【代理人】
【識別番号】100131680
【氏名又は名称】竹内 健一
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 広規
(72)【発明者】
【氏名】林 悠介
(72)【発明者】
【氏名】久保 大
(72)【発明者】
【氏名】田中 光教
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 友洋
(72)【発明者】
【氏名】菊池 のぞみ
(72)【発明者】
【氏名】鈴丸 玲司
(72)【発明者】
【氏名】田中 結花
【審査官】宇佐田 健二
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-054176(JP,A)
【文献】“プロ野球チームを作ろう!3”,「電撃PlayStation Vo.313」,日本,メディアワークス,2005年06月24日,第11巻,第21号,pp.202-203
【文献】“リアルサッカー2010”,「電撃ゲームス Vol.3 デンゲキニンテンドーDS 1月号増刊」,日本,株式会社アスキー・メディアワークス,2010年01月01日,第10巻,第1号,p.278
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-13/98,9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数種類のキャラクタが登場するゲームのためのプログラムであって、
複数種類のキャラクタから使用するキャラクタを選択してチームを編成するための入力を受け付ける編成受付部と、
前記チームを編成してゲームを進行させた結果、所定条件を満たした場合、追加ステータスを獲得状態に設定する追加ステータス設定部と、
過去に獲得状態に設定された前記追加ステータスを次回以降のゲームの進行において適用する追加ステータス適用部として、
コンピュータを機能させ
、
前記追加ステータス設定部が、
今回のゲームに関して前記所定条件を満たした場合、当該ゲームで前記チームに編成された前記キャラクタの組合せに対応する前記追加ステータスを獲得状態に設定し、
前記追加ステータス適用部が、
前記今回のゲームの次回以降のゲームに関して前記チームに編成された前記キャラクタの組合せが過去に獲得状態に設定された前記追加ステータスに対応する前記キャラクタの組合せとは異なる場合であっても当該追加ステータスを当該次回以降のゲームの進行において適用するプログラム。
【請求項2】
請求項1において、
前記追加ステータス適用部が、
過去に獲得状態に設定された前記追加ステータスを次回以降のゲームに関して編成された前記チームに所属する各キャラクタに等しく適用するプログラム。
【請求項3】
複数種類のキャラクタが登場するゲームのための情報処理システムであって、
複数種類のキャラクタから使用するキャラクタを選択してチームを編成するための入力を受け付ける編成受付部と、
前記チームを編成してゲームを進行させた結果、所定条件を満たした場合、追加ステータスを獲得状態に設定する追加ステータス設定部と、
過去に獲得状態に設定された前記追加ステータスを次回以降のゲームの進行において適用する追加ステータス適用部と、
を含
み、
前記追加ステータス設定部が、
今回のゲームに関して前記所定条件を満たした場合、当該ゲームで前記チームに編成された前記キャラクタの組合せに対応する前記追加ステータスを獲得状態に設定し、
前記追加ステータス適用部が、
前記今回のゲームの次回以降のゲームに関して前記チームに編成された前記キャラクタの組合せが過去に獲得状態に設定された前記追加ステータスに対応する前記キャラクタの組合せとは異なる場合であっても当該追加ステータスを当該次回以降のゲームの進行において適用する情報処理システム。
【請求項4】
複数種類のキャラクタが登場するゲームのための情報処理方法であって、
複数種類のキャラクタから使用するキャラクタを選択してチームを編成するための入力を受け付ける編成受付ステップと、
前記チームを編成してゲームを進行させた結果、所定条件を満たした場合、追加ステータスを獲得状態に設定する追加ステータス設定ステップと、
過去に獲得状態に設定された前記追加ステータスを次回以降のゲームの進行において適用する追加ステータス適用ステップと、
をコンピュータに実行させ、
前記追加ステータス設定ステップでは、
今回のゲームに関して前記所定条件を満たした場合、当該ゲームで前記チームに編成された前記キャラクタの組合せに対応する前記追加ステータスを獲得状態に設定し、
前記追加ステータス適用ステップでは、
前記今回のゲームの次回以降のゲームに関して前記チームに編成された前記キャラクタの組合せが過去に獲得状態に設定された前記追加ステータスに対応する前記キャラクタの組合せとは異なる場合であっても当該追加ステータスを当該次回以降のゲームの進行において適用する情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数種類のキャラクタが登場するゲームのためのプログラム、情報処理システム、および情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、プレーヤが複数種類のキャラクタによるチームを編成して他チームと対戦を行う対戦機能を提供する情報処理システムが知られている(特許文献1参照)。例えば、特許文献1に記載の情報処理システムでは、プレーヤが育成機能を利用してキャラクタを育成することによってキャラクタのステータスを確定し、プレーヤが育成したキャラクタを用いてチームを編成する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで従来のプレーヤが育成したキャラクタでチームを編成して他チームと対戦するという仕様では、育成が完了した時点でキャラクタのステータスが確定してしまっているため、プレーヤの育成の練度が対戦の結果に大きく影響し、育成に不慣れなプレーヤにとってゲームに対する興趣を失う動機となっていた。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、プレーヤのゲームに対する興趣を向上させるプログラム、情報処理システム、および情報処理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)本発明は、複数種類のキャラクタが登場するゲームのためのプログラムであって、複数種類のキャラクタから使用するキャラクタを選択してチームを編成するための入力を受け付ける編成受付部と、前記チームを編成してゲームを進行させた結果、所定条件を満たした場合、追加ステータスを獲得状態に設定する追加ステータス設定部と、過去に獲得状態に設定された前記追加ステータスを次回以降のゲームの進行において適用する追加ステータス適用部として、コンピュータを機能させるプログラムに関するものである。
【0007】
(2)本発明のプログラムでは、前記追加ステータス適用部が、過去に獲得状態に設定された前記追加ステータスを次回以降のゲームに関して編成された前記チームに所属する各キャラクタに等しく適用してもよい。
【0008】
(3)本発明のプログラムでは、前記追加ステータス設定部が、前記所定条件を満たした場合、今回のゲームに関して前記チームに編成された前記キャラクタの組合せに応じた前記追加ステータスを獲得状態に設定してもよい。
【0009】
(4)本発明は、複数種類のキャラクタが登場するゲームのための情報処理システムであって、複数種類のキャラクタから使用するキャラクタを選択してチームを編成するための入力を受け付ける編成受付部と、前記チームを編成してゲームを進行させた結果、所定条件を満たした場合、追加ステータスを獲得状態に設定する追加ステータス設定部と、過去に獲得状態に設定された前記追加ステータスを次回以降のゲームの進行において適用する追加ステータス適用部と、を含む情報処理システムに関するものである。
【0010】
(5)本発明は、複数種類のキャラクタが登場するゲームのための情報処理方法であって、複数種類のキャラクタから使用するキャラクタを選択してチームを編成するための入力を受け付ける編成受付ステップと、前記チームを編成してゲームを進行させた結果、所定条件を満たした場合、追加ステータスを獲得状態に設定する追加ステータス設定ステップと、過去に獲得状態に設定された前記追加ステータスを次回以降のゲームの進行において適用する追加ステータス適用ステップと、を含む情報処理方法に関するものである。
【0011】
本発明のプログラム、情報処理システム、および情報処理方法では、プレーヤが使用するキャラクタを選択することによってチームを編成してゲームを進行させた結果、追加ステータスを獲得することができ、獲得された追加ステータスを次回以降のゲームの進行において適用するようにしたので、不慣れなプレーヤであっても今回よりも次回の方がゲームを有利に進めることができるという期待感を得やすくなり、その結果、プレーヤに継続的にゲームを行う動機を与えてプレーヤのゲームに対する興趣を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】情報処理システムの全体構成を示す図である。
【
図2】情報処理システムで実現される機能のうち、サーバーに関連する機能を示す機能ブロック図である。
【
図3】情報処理システムで実現される機能のうち、プレーヤ端末に関連する機能を示す機能ブロック図である。
【
図4】イベント機能に関連する処理の一例を示すフローチャートである。
【
図5】プレーヤ端末で表示されるイベントトップ画面の一例を示す図である。
【
図6】プレーヤ端末で表示されるレース予定確認ダイアログの一例を示す図である。
【
図7】プレーヤ端末で表示される対戦相手選択画面の一例を示す図である。
【
図8】プレーヤ端末で表示される出走確認画面の一例を示す図である。
【
図9】プレーヤ端末で表示される出走確認画面の一例を示す図である。
【
図10】プレーヤ端末で表示される適正確認ダイアログの一例を示す図である。
【
図11】プレーヤ端末で表示される対戦結果画面の一例を示す図である。
【
図12】プレーヤ端末で表示される報酬獲得画面の一例を示す図である。
【
図13】プレーヤ端末で表示される図鑑更新通知ダイアログの一例を示す図である。
【
図14】プレーヤ端末で表示されるチーム評価更新ダイアログの一例を示す図である。
【
図15】プレーヤ端末で表示されるスカウト受付画面の一例を示す図である。
【
図16】プレーヤ端末で表示されるスカウト対象選択画面の一例を示す図である。
【
図17】プレーヤ端末で表示される入れ替え対象選択画面の一例を示す図である。
【
図18】プレーヤ端末で表示されるスカウト受付画面の一例を示す図である。
【
図19】イベント機能に関連する処理の一例を示すフローチャートである。
【
図20】プレーヤ端末で表示されるチーム確認画面の一例を示す図である。
【
図21】プレーヤ端末で表示されるキャプテン選択画面の一例を示す図である。
【
図22】プレーヤ端末で表示されるチーム作戦ダイアログの一例を示す図である。
【
図23】プレーヤ端末で表示される図鑑閲覧画面の一例を示す図である。
【
図24】プレーヤ端末で表示される図鑑閲覧画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下では、本発明の実施形態について説明する。なお以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
【0014】
1.情報処理システムの構成
図1は、本実施形態の情報処理システム10の全体構成を示す図である。
図1にしめすように情報処理システム10では、サーバー20と複数のプレーヤ端末40が、インターネット、携帯電話網、LAN、WANなどのネットワーク30により接続されており、いわゆるクライアント・サーバー方式の通信システムが構築されている。そして複数のプレーヤ端末40のそれぞれは、ネットワーク30を介してサーバー20と互いに通信を行って種々の情報を送受信する。また複数のプレーヤ端末40のそれぞれは、ネットワーク30およびサーバー20を介して他のプレーヤ端末40と互いに通信を行って種々の情報を送受信する。
【0015】
サーバー20は、CPU等のプロセッサーからなる制御部21と、ROMやRAM等の主記憶装置、およびHDDやSSD等の補助記憶装置からなる記憶部22と、通信モジュールや通信インターフェースからなる通信部23とを含む。サーバー20は、制御部21が記憶部22に記憶されているプログラムに従って各種の処理を実行する。またサーバー20は、通信部23によってプレーヤ端末40から情報を受信し、制御部21が実行した処理の結果に関する情報等をプレーヤ端末40に送信する。
【0016】
プレーヤ端末40は、スマートフォン、タブレット、パーソナルコンピューター、携帯ゲーム機、店舗や家庭に設置される据え置きゲーム機等である。プレーヤ端末40は、CPU等のプロセッサーからなる制御部41と、ROMやRAM等の主記憶装置、およびフラッシュメモリ、HDD、SDD等の補助記憶装置からなる記憶部42と、タッチパネルやキーボード、マイク等からなる操作・入力部43と、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等からなる表示部44と、通信モジュールや通信インターフェースからなる通信部45とを含む。プレーヤ端末40も、記憶部42に記憶されているプログラムに従って各種の処理を実行する。またプレーヤ端末40は、通信部45によってサーバー20からの情報を受信し、サーバー20や他のプレーヤ端末40に情報を送信する。
【0017】
本実施形態の情報処理システム10は、競走馬をモチーフにしたキャラクタを育成し、育成したキャラクタをレースに出走させて他のキャラクタと競争させるゲームを、プレーヤ端末40を通じて提供する機能を有している。特に本実施形態の情報処理システム10は、キャラクタを育成する育成機能、チームを編成して他チームと対戦を行うイベント機能などを有しており、以下では、これらの機能がプレーヤ端末40を主体として実現される場合を説明する。ただし、先に述べた機能が、サーバー20を主体として実現されてもよいし、サーバー20とプレーヤ端末40とにおいて分担されて実現されてもよい。
【0018】
図2は、サーバー20の主要な機能を示す機能ブロック図である。
【0019】
情報処理システム10におけるサーバー20は、各種の識別情報によってプレーヤやキャラクタ等を管理する機能、プレーヤ端末20からの要求に応答してゲームの進行に必要な演算を行い、演算結果をプレーヤ端末40に送信する機能を有し、これらの機能を、サーバーデータ記憶部50と、ゲーム演算部60とが協働して実現する。
【0020】
サーバーデータ記憶部50は、プレーヤ管理データベース51を含み、主として記憶部22により実現される。本実施形態では、プレーヤごとに付与されるプレーヤIDに紐付けて、キャラクタリスト、アイテムリスト、および育成対象リストなどがプレーヤ管理データベース51に記憶されている。
【0021】
キャラクタリストには、例えば、育成済みのキャラクタごとに付与されるキャラクタ個体ID、キャラクタの種別を示すキャラクタ種別ID、キャラクタのステータス(レアリティ、評価点、コース適性、距離適正、脚質適正、走法、スピード、スタミナ、パワー、根性、賢さ、所持スキル、獲得称号)、ロック状態(ロック中、非ロック中)、およびキャラクタの育成履歴(育成条件、育成時の出走レースの戦績)などが含まれる。
【0022】
本実施形態において「育成済みのキャラクタ」とは、本実施形態の情報処理システム10で実現されるゲーム機能の一つである育成機能によってキャラクタを育成して、その育成が終了してステータスが確定されたキャラクタであることを意味する。
【0023】
また本実施形態では、「キャラクタ個体ID」と「キャラクタ種別ID」とが存在するが、その違いは次の通りである。
【0024】
まず「キャラクタ個体ID」は、育成機能においてキャラクタの育成が終了して、その育成済みキャラクタがキャラクタ管理データベース51に登録される際に付与されるIDであり、プレーヤIDに紐付けられた育成済みキャラクタのそれぞれを識別するためのものである。
【0025】
また本実施形態では、育成機能において複数種類のキャラクタから育成対象をプレーヤが選択する仕様となっており、「キャラクタ種別ID」は、育成済みのキャラクタの種類を識別するために付与されるIDである。
【0026】
また「ロック状態」とは、育成済みのキャラクタの移籍(キャラクタリストからの削除)が禁止されているか否かを示すものであり、非ロック中であれば移籍可能であり、ロック中であれば移籍不可能となっている。このロック中となる状況としては、プレーヤが育成済みのキャラクタの一覧から個別に指定している場合、育成済みのキャラクタがレースに出走登録されている場合などである。
【0027】
育成対象リストには、キャラクタ種別IDに対して解放済みまたは未解放のいずれかの情報が対応づけられたデータが記憶される。本実施形態では、育成対象リストにおいて解放済みの情報が対応づけられたキャラクタが、プレーヤが育成機能において育成対象として選択可能なキャラクタとなる。また本実施形態では、解放アイテムやキャラクタ獲得抽選によって新たにキャラクタを解放することが可能であり、プレーヤによって育成対象として選択可能なキャラクタの数は異なっている。以下では、育成機能において育成対象として選択可能なキャラクタを解放済みキャラクタと称する場合がある。
【0028】
アイテムリストには、プレーヤが所有するアイテム、強化ポイント、ゲーム内通貨に関するデータが含まれる。本実施形態では、例えば、アイテムの所有内容および所有量、強化ポイントの所有量、ゲーム内通貨の所有量、などがアイテムリストとしてプレーヤ管理データベース51に記憶される。
【0029】
本実施形態におけるアイテムは、例えば、キャラクタの育成をサポートするものであったり、レースの出走コンディションを変化させることなどに用いられるものであり、レースの結果に応じて取得したり、ゲーム内通貨を消費して取得したりできるものである。
【0030】
また強化ポイントは、例えば、キャラクタの育成をサポートするアイテムであるサポートアイテムの強化などに用いられるものであり、サポートアイテムを強化するほど有利な育成環境でキャラクタを育成することができる。
【0031】
またプレーヤ管理データベース51に記憶されるデータとしては、フレンドリストがある。本実施形態では、他のプレーヤをフレンド登録して、育成機能においてフレンド登録された他のプレーヤからキャラクタやサポートアイテムをレンタルして利用することができる。フレンド登録は、プレーヤ端末40の表示部44に表示されるフレンド登録画面において他のプレーヤのプレーヤIDを入力して、プレーヤIDに該当するプレーヤが存在し、そのプレーヤのフレンド登録が可能である場合、フレンド登録画面に設けられた登録ボタンに対するタップ入力を行うことで、登録対象の他のプレーヤのプレーヤIDがフレンドリストに追加される。プレーヤ毎にフレンド登録の数に上限(例えば、50)があるとともに、プレーヤ毎にフレンドとして登録される数も上限(例えば、100)が設けられているため、いずれについても上限にも達していない状況であれば、新たなフレンド登録が可能となっている。
【0032】
またプレーヤ管理データベース51には、チームを編成して他チームと対戦を行うイベント機能に関する各プレーヤのデータも記憶される。例えば、各プレーヤのチームの編成情報や、プレーヤ同士のマッチングの結果などが記憶される。特に本実施形態では、イベント機能において提供されるチーム編成イベントにおいて、他のプレーヤの育成済みキャラクタをスカウトしてチームに編成することが可能となっており、プレーヤのチームに編成されている他のプレーヤの育成済みキャラクタについては、その育成済みキャラクタのキャラクタ種別IDおよびステータスがプレーヤIDに紐付けてプレーヤ管理データベース51に保存されており、キャラクタの因子情報、継承キャラクタの情報、サポートアイテムの編成情報、および育成時の出走レースの戦績情報など、一部の情報については保存対象外となっている。そしてイベント機能においてイベントレースに出走する場合など、チームに所属するキャラクタのステータスを参照する必要がある場合には、プレーヤ管理データベース51に保存されているステータスを参照して走行シミュレーションの処理などが実行される。このため、チームに編成されている他のプレーヤの育成済みキャラクタのデータが、そのキャラクタを育成した他のプレーヤ側において削除されている場合であっても、プレーヤ管理データベース51において保存されている情報に基づいてイベント機能に関する各種処理を実行することが可能となっている。
【0033】
ゲーム演算部60(追加ステータス適用部の一例)は、プレーヤ端末20からの要求に応答してゲームの進行に必要な演算を行い、演算結果をプレーヤ端末40に送信する処理、プレーヤ端末20からの要求に応答してゲームの進行に必要なデータをプレーヤ端末40に送信する処理などを行い、主として制御部41および通信部45により実現される。例えば、育成機能においてプレーヤ端末20からトレーニング指示に関する要求を受け取ると、ゲーム演算部60がトレーニングについて成功または失敗のいずれであるかの結果を演算し、プレーヤ端末40に演算結果を送信する。また例えば、育成機能やイベント機能においてレースの出走に関する要求を受け取ると、ゲーム演算部60は、複数のキャラクタによるレースの走行シミュレーションを行い、走行シミュレーションの結果をプレーヤ端末40に送信する。特にイベント機能においてレースの出走に関する要求を受け取った場合には、ゲーム演算部60が、プレーヤ管理データベース51に記憶されている各プレーヤのチームの編成情報に基づいて対戦相手の候補を抽出して抽出結果を要求の送信元のプレーヤ端末40に送信する。またイベント機能においてレースの走行シミュレーションを行う際には、プレーヤが獲得した追加ステータスをチームに所属するキャラクタに等しく適用して走行シミュレーションを実行する。
【0034】
図3は、プレーヤ端末40の主要な機能を示す機能ブロック図である。
【0035】
本実施形態の情報処理システム10におけるプレーヤ端末40は、
図3に示すように、端末データ記憶部70と、ゲーム実行部80とが協働して、育成機能、イベント機能などを実現する。
【0036】
端末データ記憶部70は、ゲーム実行部80が各種の処理を行うためのデータを記憶するものであり、主として記憶部42により実現される。
【0037】
端末データ記憶部70は、プレーヤデータ記憶部71を含み、プレーヤデータ記憶部71には、プレーヤIDに対応するキャラクタリスト、育成対象リスト、アイテムリスト、およびフレンドリストに関するデータなどが記憶される。本実施形態では、アプリケーションの起動時および終了時、その他の必要な状況において、プレーヤ端末40のプレーヤデータ記憶部71とサーバー20のプレーヤ管理データベース51との間でプレーヤIDに紐付けられたデータ(キャラクタリスト、育成対象リスト、アイテムリスト、およびフレンドリストなど)に関する同期処理を行い、プレーヤデータ記憶部71に格納されているデータを利用して、各種ゲーム処理を実行する。本実施形態では、各種ゲーム処理の実行に伴ってキャラクタリスト、育成対象リスト、アイテムリスト、フレンドリストの変更が必要となった場合、プレーヤデータ記憶部71の記憶内容が更新されるとともにサーバー20のプレーヤ管理データベース51に更新された記憶内容がバックアップされ、両者の記憶内容の同期が行われる。なおキャラクタリスト、育成対象リスト、アイテムリスト、およびフレンドリスト等のプレーヤIDに紐付けられたデータをアプリケーションの起動時など必要に応じてプレーヤ管理データベース51からプレーヤデータ記憶部71にダウンロードするようにしてもよい。
【0038】
また端末データ記憶部70は、育成進行データ記憶部72を含み、育成進行データ記憶部72には、育成機能において育成対象として選択可能なキャラクタ(育成対象リストにおいて解放済みの情報が対応づけられたキャラクタ種別IDのキャラクタ)の育成機能の進行に必要なデータ(育成進行データ)が記憶される。本実施形態では、育成機能に関して育成目標やゲームイベントなどがキャラクタ毎に用意されており、少なくとも育成目標の設定内容およびゲームイベントの設定内容を含む育成進行データがキャラクタ種別IDに紐付けて育成進行データ記憶部72に記憶されている。
【0039】
また端末データ記憶部70は、レース制御データ記憶部73を含み、レース制御データ記憶部73には、育成機能やレース対戦機能においてキャラクタが出走したレースを観戦させる際にキャラクタの動作やスキル発動の演出などを制御するためのデータや、レース実況のテキストデータおよび音声データなどが記憶されている。
【0040】
また端末データ記憶部70は、因子情報データベース74を含み、因子情報データベース74には、因子登録IDに紐付けて、因子名、因子レベル、因子タイプなどの情報が記憶されている。因子情報は、育成機能によってキャラクタを育成した場合に、育成済みキャラクタに紐付けられる情報である。本実施形態では、育成機能においてキャラクタを育成する際に、継承キャラクタとして選択された育成済みキャラクタに紐付けられた因子情報に基づいて、スキルの取得レベルの上昇や、性能パラメータの上昇といった育成対象のキャラクタの能力に影響を与えるステータス補強のためのゲームイベントとして因子継承イベントが発生する。
【0041】
因子情報としては、青因子、赤因子、固有因子、白因子の4系統が存在する。各因子情報には3段階の因子レベルの設定があり、因子レベルが高いほどステータス補強に有利な効果が得られるようになっている。また因子タイプは、青因子、赤因子、固有因子、白因子を細かく分類するものである。青因子は、性能パラメータの名称を冠した因子情報であって、性能パラメータに影響し、因子レベルが高いほど性能パラメータの上昇量が高くなる。赤因子は、コース適正、距離適正、または脚質適正の名称を冠した因子情報であって、コース適性、距離適正、または脚質適正に影響し、因子レベルが高いほど因子継承イベントで適正が上昇しやすくなる。固有因子は、固有スキルの名称を冠した因子情報であって、継承キャラクタの固有スキルを取得可能とし、因子レベルが高いほど固有スキルの取得レベルを上げやすくなる。スキルの取得レベルは、スキルを取得する際のスキルポイントの消費量に影響し、取得レベルが高いほどスキルポイントの消費量が少なくなる。白因子は、青因子、赤因子、および固有因子のいずれにも属さない因子情報であり、スキル因子、レース因子、シナリオ因子が存在する。スキル因子は、スキルの名称を冠した因子情報であって、通常スキル(固有スキル以外のスキル)の取得レベルを上げやすくし、スキルの種類毎に存在する。レース因子は、レースやレース場の名称を冠した因子情報であって、性能パラメータおよび通常スキルの取得レベルの少なくとも一方を上げやすくし、レースの種類やレース場の種類に応じて効果が異なっている。シナリオ因子は、育成シナリオの名称を冠した因子情報であって、キャラクタを育成した育成シナリオに関する因子情報である。因子継承イベントでシナリオ因子を継承する場合、複数の性能パラメータを大きく上昇させることができ、上昇する性能パラメータは、シナリオ因子の種類に応じて異なっている。また先に述べた因子タイプでは、因子情報が、青因子、赤因子、固有因子、スキル因子、レース因子、シナリオ因子の6種類に分類されている。
【0042】
また端末データ記憶部70は、イベントデータ記憶部75を含み、イベントデータ記憶部75には、期間限定で開催されるチーム編成イベントについて、イベントの開催期間に関するデータ、イベントの進行を制御するためのデータ、およびプレーヤ毎に管理される各種のデータなどが記憶される。特に本実施形態では、チーム編成イベントにおいて登録条件を満たしたキャラクタが登録される図鑑機能が用意されており、図鑑機能においてキャラクタの登録状況や追加ステータスの獲得状況などを管理する図鑑データが、イベントデータ記憶部75に記憶されている。
【0043】
ゲーム実行部80は、ゲーム開始条件が満たされた場合にゲームを開始する処理、複数種類のゲームモードのうち選択されたゲームモードを実行する処理、ゲームを進行させる処理、イベント発生条件が満たされた場合にイベントを発生させる処理、ゲーム結果を演算する処理、ゲーム終了条件が満たされた場合にゲームを終了する処理、サーバー20に演算を要求する処理、サーバー20から演算結果や必要なデータを取得する処理、およびサーバー20にプレーヤ端末40の演算結果やデータを送信する処理などを行い、主として制御部41および通信部45により実現される。本実施形態では、ゲーム実行部80が、育成機能提供部81、およびイベント機能提供部82を含む。
【0044】
育成機能提供部81は、キャラクタを育成する育成機能を提供する処理を行う。本実施形態では、キャラクタの育成に関して入力を受け付けて、その入力に対する演算結果の表示等を行う。
【0045】
本実施形態では、育成機能においてキャラクタを育成する際に、1ターンごとにターン消費の対象となっている行動を選択することが求められる。ターン消費の対象となっている行動としては、トレーニング、レースへの出走、お出かけ、保健室などが存在し、育成機能提供部81は、ターン消費の対象となる行動の選択を表示部44に表示される育成ホーム画面などを通じて受け付けて、選択された行動に対する結果の演算をサーバー20に要求する。要求を受けたサーバー20では、選択された行動に対する結果の演算を行って演算結果をプレーヤ端末40に送信し、育成機能提供部81は、サーバー20から受信した演算結果に対応する表示画面を表示部44に表示させる。
【0046】
また本実施形態では、育成対象のキャラクタの種別に応じて育成目標が設定されており、育成目標において所定のターンにおいて選択が強制される必須行動が存在する場合がある。例えば、育成目標において所定のレースに出走すること、または所定のレースで所定の着順結果を得ることなどである。この場合、育成目標に関連付けられた所定のレースが設定されているターンにおいては、レースへの出走が必須行動となり、レースへの出走以外のターン消費の対象となる行動は選択することができない。このように育成機能提供部81は、必須行動の選択を受け付けるターンにおいて必須行動とは異なる行動の選択を制限する制御を行う。
【0047】
イベント機能提供部82は、プレーヤが編成したチームを強化していくイベント機能を提供する処理を行う。本実施形態では、プレーヤが複数種類のキャラクタによって構成されるチームを編成して他チームと対戦し、対戦に勝利した場合、対戦相手のチームからキャラクタをスカウトしてチームに所属するキャラクタを入れ替えることによってチームを強化していくチーム編成イベントを期間限定で開催可能となっている。すなわちチーム編成イベントに関して提供される各種の機能は開催期間に限って有効となっている。そしてイベント機能提供部82は、編成受付部83、対戦処理部84、チーム評価処理部85、図鑑機能提供部86を含む。
【0048】
編成受付部83は、複数種類のキャラクタからチーム編成イベントにおいて使用するキャラクタを選択してチームを編成するための入力を受け付ける処理を行う。本実施形態では、チーム編成イベントにおいて、1体のキャプテンと6体のメンバーとからなる計7体のキャラクタによるチームを編成することができる。
【0049】
編成受付部83は、プレーヤの所持する育成済みキャラクタの中からキャプテンとなるキャラクタの選択を受け付ける処理を行う。メンバーについては、予め用意されたモブキャラクタが初期メンバーとして割り当てられる。チーム編成イベントでは、対戦に勝利すると、対戦相手のチームから1体のキャラクタをスカウトして自分のチームのメンバーとの入れ替えを行うことができる。なお本実施形態では、チーム編成イベントにおいて対戦に敗北した場合には対戦相手のチームからのキャラクタのスカウトをすることはできない。ただし、チーム編成イベントにおいて対戦に敗北した場合であっても対戦相手のチームからキャラクタのスカウトすることが可能であってもよい。編成受付部83は、チーム編成イベントにおいて対戦に勝利した場合、対戦相手のチームに所属する7体のキャラクタからスカウト対象となるキャラクタの選択を受け付けるとともに、自分のチームに所属する6体のメンバーから入れ替え対象となるキャラクタの選択を受け付ける処理も行う。なお本実施形態では、チーム編成イベントにおいて対戦に勝利して、対戦相手のチームからキャラクタをスカウト可能な状況でも自分のチームのメンバーとの入れ替えを行うか否かはプレーヤの任意であり、対戦相手のチームからキャラクタのスカウトを行わないことも可能である。
【0050】
また本実施形態では、対戦相手のチームからキャラクタをスカウトする場合、スカウトポイントの消費が必要となっている。このため、プレーヤが所持するスカウトポイントが足りないことなどによって所望するキャラクタを対戦相手のチームからスカウトすることができない場合もある。そこで対戦相手のチームからキャラクタをスカウトする状況において、対戦相手のチームに所属するキャラクタからスカウト予定キャラクタを指定して、そのスカウト予定キャラクタの指定情報を次回以降のスカウトの機会が訪れるまで引き継ぐことができるようにしてもよい。すなわちスカウト予定キャラクタの指定情報が引き継がれている場合、今回の対戦における対戦相手のチームに所属するキャラクタのみならず、過去の対戦における対戦相手のチームに所属していたスカウト予定キャラクタもスカウト対象として選択することができるようにしてもよい。この場合、スカウト予定キャラクタがスカウト対象としてプレーヤのチームに所属するキャラクタと入れ替えられてチームに編成されると、スカウト予定キャラクタの指定情報がクリアされる。なおスカウト予定キャラクタについては上限数が定められていてもよいし、指定情報の保持期限(例えば、次回のスカウトまで有効など)が定められていてもよい。
【0051】
対戦処理部84(追加ステータス適用部の一例)は、プレーヤのチームと対戦相手のチームとの対戦に関する処理を行う。本実施形態では、対戦処理部84が、チーム編成イベントにおいて、対戦相手の候補となる3チームのマッチング結果をサーバー20から取得して、マッチング結果に基づいてプレーヤによる対戦相手の選択を受け付ける。また対戦処理部84は、対戦相手が決定されるとプレーヤのチームと対戦相手のチームとの走行シミュレーションの結果をサーバー20から取得し、走行シミュレーションの結果に基づいて対戦の模様および対戦の結果を表示部44に表示する処理を行う。
【0052】
本実施形態では、チーム編成イベントにおけるチーム同士の対戦において、後述する図鑑の登録状況に応じた追加ステータスが適用される。追加ステータスとしては、性能上昇ボーナスとチームスキルとが存在し、性能上昇ボーナスは性能パラメータが上昇する効果をチームに所属するキャラクタに等しく適用するものであり、チームスキルはチームに所属するキャラクタに等しく適用されるスキルである。なお本実施形態では、チーム同士の対戦を行うイベントレースに関する表示画面において、キャラクタに個別に設定されているステータスと追加ステータス(性能上昇ボーナスおよびチームスキル)とが識別可能な態様で表示される。例えば、イベントレースのレース映像を観戦する前のステータス確認画面において、キャラクタの本来のスピードが「100」であって性能上昇ボーナスとして「+20」が適用されている場合、「100+20」という態様でステータス内容が表示される。また例えば、キャラクタにチームスキルが適用されている場合、イベントレースのレース映像を観戦する前のステータス確認画面においてキャラクタが個別に所持しているスキルが通常表示され、適用されているチームスキルが強調表示される。またイベントレースのレース映像においてチームスキルの発動があった場合には、キャラクタが個別に所持しているスキルが発動した場合よりも強調された態様でスキルの発動表示が行われる。
【0053】
また本実施形態では、チーム編成イベントにおいてイベントレースに出走してチーム同士の対戦を行う。イベントレースに出走するためには出走アイテムの消費が必要となっており、対戦処理部84は、出走アイテムを消費可能な状況においてイベントレースへの出走を許可する。出走アイテムの所持数はイベントデータ記憶部75において管理される。
【0054】
チーム評価処理部85(追加ステータス適用部の一例)は、プレーヤのチームの編成情報に基づいてチームの評価を示すチーム評価点を算出し、チーム評価点に応じてチームランクを決定する。本実施形態では、プレーヤが編成したチームに所属する7体のキャラクタのステータスに基づく評価点の合計をチーム評価点として算出し、チーム評価点に基づいてチームランクを判定する。チームランクはチーム評価点の高さに応じて複数段階設定されており、各段階のチームランクを判定するためのしきい値が設定されている。チーム評価処理部85は、算出されたチーム評価点と各段階のしきい値とを比較して、いずれのチームランクに該当するかを判定する。なお本実施形態では、チーム評価点の算出に関しても図鑑の登録状況に応じた追加ステータス(性能上昇ボーナスおよびチームスキル)が適用される。ただし、チーム評価点の算出に関しては、図鑑の登録状況に応じた追加ステータスが適用されない実施態様であってもよい。
【0055】
図鑑機能提供部84(追加ステータス設定部の一例)は、登録条件満たしたキャラクタを図鑑に登録し、表示部44を通じて図鑑の登録内容を閲覧可能とする処理を行う。本実施形態では、チーム編成イベントにおいて、プレーヤのチームが対戦相手のチームに対戦で勝利すると、プレーヤのチームに所属しているキャラクタのうち図鑑に未登録のキャラクタが図鑑に登録される。図鑑機能提供部84は、チーム編成イベントにおいてプレーヤのチームが対戦に勝利した場合、イベントデータ記憶部75に記憶されている図鑑データのキャラクタ名簿情報を参照してプレーヤのチームに所属しているキャラクタのなかに図鑑に未登録のキャラクタが存在するか判定し、図鑑に未登録のキャラクタが存在する場合、そのキャラクタを登録対象として図鑑データのキャラクタ名簿情報を更新する。
【0056】
また本実施形態では、チーム編成ベントにおいてプレーヤのチームが対戦相手のチームに対戦で勝利すると、プレーヤのチームに所属するキャラクタの組合せが特定の組合せである場合にチームスキルが獲得状態に設定されて図鑑に登録される。図鑑機能提供部84は、チーム編成イベントにおいてプレーヤのチームが対戦に勝利した場合、イベントデータ記憶部75に記憶されている図鑑データのチームスキル情報を参照して、プレーヤのチームに所属しているキャラクタの組合せが図鑑において未獲得状態のチームスキルの獲得条件を満たしたか否かを判定し、獲得条件を満たしたチームスキルが存在する場合、そのチームスキルを獲得対象として図鑑データのチームスキル情報を更新する。
【0057】
また図鑑機能提供部84は、図鑑の登録状況に応じた図鑑ボーナスをプレーヤIDに紐付けて設定する。本実施形態では、図鑑ボーナスとして、性能上昇ボーナス、チームスキル、およびポイント上昇ボーナスが設定可能である。なお本実施形態では、図鑑ボーナスに関する情報がサーバー20側でも管理され、プレーヤ管理データベース51においてプレーヤIDに紐付く情報として図鑑ボーナスが記憶されている。そしてチーム編成イベントにおけるイベントレースの出走時には、プレーヤ管理データベース51においてプレーヤIDに紐付けられている性能上昇ボーナスおよびチームスキルを含む追加ステータスの情報が参照されて走行シミュレーションが実行される。
【0058】
性能上昇ボーナスは、プレーヤが編成したチームに所属するキャラクタのそれぞれに性能パラメータが上昇する効果を付与するものである。本実施形態では、キャラクタの種類ごとに、上昇する性能パラメータと、その上昇量とが予め定められている。
【0059】
チームスキルは、プレーヤが編成したチームに所属するキャラクタのそれぞれに付与されるスキルである。本実施形態では、キャラクタの組合せごとに異なるチームスキルが予め定められている。
【0060】
ポイント上昇ボーナスは、チーム編成イベントにおいて対戦相手のチームからキャラクタをスカウトするために消費するスカウトポイントの獲得量が上昇する効果を付与するものである。本実施形態では、図鑑へのキャラクタの登録数に応じてポイント上昇ボーナスが予め定められており、登録数が多くなるほどスカウトポイントの獲得量が多くなる。なお本実施形態では、イベントレースの連勝数によってもポイント上昇ボーナスが図鑑ボーナスとは別に適用される。
【0061】
2.本実施形態の制御手法
以下では、本実施形態の制御手法について、本実施形態のゲームプログラムをスマートフォンとして設けられたプレーヤ端末40のゲームアプリケーションに適用した場合を例に挙げて説明する。
【0062】
本実施形態のゲームプログラムは、複数種類のゲーム機能を提供可能に構成されており、主たるゲーム機能である育成機能では、複数種類のキャラクタから育成対象のキャラクタを選択して、ゲームの進行に応じてステータスに変化が生じ、所定の終了条件が満たされるとキャラクタのステータスが確定して育成終了となる。この育成済みのキャラクタは他のゲーム機能であるイベント機能によって提供されるチーム編成イベントにおいて、他のプレーヤが育成したキャラクタとレースによる対戦を行うことができる。また本実施形態では、育成済みのキャラクタは所有枠(キャラクタリストへの登録が可能な数)が予め定められており、所有枠の上限(例えば、240体)に達すると、育成機能で新たにキャラクタを育成することができなくなる。このため、育成済みのキャラクタをキャラクタリストから削除して所有枠を確保することが必要となる。
【0063】
本実施形態のゲームプログラムが適用された情報処理システム10では、イベント機能によって期間限定でチーム編成イベントが提供される。チーム編成イベントは、プレーヤが複数種類のキャラクタからなるチームを編成して、チームの強化を目指す仕様となっている。具体的には、プレーヤが編成したチームと他のプレーヤが編成したチームとがレースによる対戦を行い、対戦に勝利した場合に、対戦相手のチームからキャラクタをスカウトして自身のチームに所属するキャラクタと入れ替えることによってチームを強化することができる。本実施形態では、チームの強化の度合いを示す指標として、チーム評価点とチームランクとが設けられており、チーム編成イベントでは、より高いチーム評価点やチームランクを達成することによって達成報酬を得ることができる。
【0064】
ここでイベント機能を説明する前提として、キャラクタを育成する育成機能について説明する。
【0065】
育成機能では、複数種類のキャラクタから育成対象となる1体のキャラクタを、プレーヤの任意で選択して育成を行う。育成対象として選択可能な複数種類のキャラクタは、初期ステータスがキャラクタの種類に応じて設定されている。また育成対象となるキャラクタは、そのキャラクタの種類に応じた固有のスキル(固有スキル)を育成当初から取得しており、固有スキルの発動条件や発動時の効果がそれぞれ異なっている。また育成対象として選択可能な複数種類のキャラクタは、スピード、スタミナ、パワー、根性、賢さといった性能パラメータの成長補正率がキャラクタに応じて設定されており、キャラクタの種類ごとに上昇しやすいパラメータが設定されている。また育成対象のキャラクタには、コース適性(芝、ダート)、および距離適正(短距離、マイル、中距離、長距離)、脚質適正(逃げ、先行、差し、追込)といった適正のランクに関するステータスもキャラクタの種類に応じて設定されており、適正のランクが高いほどレース出走時に有利な効果がある。
【0066】
育成対象を選択してキャラクタの育成が開始されると、最大で75ターンの各ターンにおいて育成の指示を行うことでキャラクタを育成することができる。具体的には、スピード、スタミナ、パワー、根性、賢さといった性能パラメータに関連付けられたトレーニングの指示を行うと、トレーニング結果に応じて性能パラメータの変化やスキルポイントの獲得が発生する。またレースへの出走を指示することで1ターンを消費することもでき、レース結果に応じて性能パラメータの変化やスキルポイントを獲得することができる。また育成中にイベント発生条件を満たすと、イベントが発生して取得可能なスキルの種類が増えることや、性能パラメータの変化が発生する。既述のスキルポイントは、育成対象のキャラクタにスキルを取得させるために使用されるポイントであり、取得可能なスキル一覧から所持しているスキルポイントを消費してスキルを取得させることができる。
【0067】
またキャラクタの育成においては、育成対象のキャラクタの種類に応じて、キャラクタごとに複数の育成目標が設定されている。育成目標としては、目標レースに出走すること、目標レースで所定の着順以内の結果を得ること、定められたターンまでに所定のファン数を獲得することなどがある。本実施形態では育成中のキャラクタをレースに出走させると着順に応じたファン数が獲得できるようになっており、レースに応じてファン数による出走条件が定められている。
【0068】
また本実施形態では、キャラクタごとに設定される複数の育成目標は72ターン目までのターンにおいて設定されており、73ターン目~75ターン目は最終レースとなっている。最終レースは、予選レース、準決勝レース、決勝レースの3ターンをかけて行われ、各レースの出走前に育成に関する指示を行うことができる。
【0069】
また本実施形態では、キャラクタの育成において、目標レースで所定の着順以内の結果を取るという育成目標が設定されている場合に、指定された着順以内の結果を得られなかった際の救済機能として、コンティニュー機能が存在する。このコンティニュー機能は、目標レースに再挑戦する機会を付与するものであり、プレーヤが予め与えられたコンティニュー回数を消費することで目標レースの再挑戦することができる。本実施形態では、コンティニュー回数は1体のキャラクタの育成を通じて3回となっている。
【0070】
そして育成ゲーム機能においては、予め定められた複数種類の終了条件のいずれかが成立することで育成終了確認状態へ移行することになる。
【0071】
まず最終レースの決勝レースまで到達した場合、すなわち75ターン目まで到達した場合には決勝レースの終了に伴って育成終了となる。なお決勝レースにおいて2着以下の結果の場合、コンティニュー回数が残っている場合には再挑戦することができ、全てのコンティニュー回数を消費した上で決勝レースにおいて2着以下の結果の場合には、その時点で育成終了となる。なおコンティニュー機能を利用するか否かはプレーヤに委ねられており、コンティニュー機能を利用しないとの選択が行われた場合には、その時点で育成終了となる。
【0072】
また72ターン目までのターンにおいてキャラクタごとに設定されている育成目標が未達成となった場合にも育成終了となる。
【0073】
例えば、育成目標が所定数のファン数を獲得することであった場合、育成目標で設定されたターンにおいて定められたファン数に達していないことによって育成終了となる。この場合にはコンティニュー機能を利用することはできないため、判定対象のターンを迎えた時点でファン数が所定数に到達していないことによって育成終了となる。
【0074】
また例えば、育成目標が目標レースの出走である場合、目標レースに出走さえできれば当該レースでの着順に関わらず育成目標の達成となるが、各レースにはレースごとに定められた出走条件となるファン数を獲得していることが必要となっており、目標レースのターンにおいて当該レースの出走条件となるファン数を獲得できていない場合、目標レースに出走不可となり育成終了となる。
【0075】
また例えば、育成目標が目標レースで所定の着順以内を取ることである場合、目標レースの出走条件を満たしていないと、その時点で育成終了となり、目標レースに出走しても所定の着順以内を取ることができず、かつコンティニュー回数が残っていない場合には育成終了となる。なお既述のようにコンティニュー機能の利用はプレーヤの任意で選択できるものであり、コンティニュー回数が残っていてもコンティニュー機能を利用しない選択がなされた場合には育成目標が未達成として育成終了となる。
【0076】
また73ターン目以降に進んでいる場合、最終レースの予選レースおよび準決勝レースでは、それぞれ1着を取ることで次のターンへ進むことができ、2着以下の結果であって、かつコンティニュー回数が残っていない場合には育成終了となる。この場合についてもプレーヤがコンティニュー機能を利用しないという選択をすれば、その時点で育成終了となる。
【0077】
そして本実施形態では、育成の終了条件が成立すると育成終了確認状態に移行する。この育成終了確認状態は、ステータスの確定を行う前にスキル取得の最後の機会を与えるものであり、プレーヤは現時点で所持しているスキルポイントを消費してスキルの取得を行うことができる。また育成終了確認状態では育成終了の確認入力を行うための入力インターフェースが用意されており、プレーヤが育成終了の確認入力を行うと育成対象のキャラクタのステータスが確定されて、そのキャラクタに関する情報がプレーヤデータ記憶部71のキャラクタリストおよびプレーヤ管理データベース51のキャラクタリストに育成済みのキャラクタとして登録される。
【0078】
育成終了確認状態を経て育成対象のキャラクタのステータスが確定されると、育成結果に応じた育成報酬の提供が行われる。本実施形態では、育成終了までに獲得したファン数の合計に応じたゲーム内通貨および強化ポイントなどが育成報酬として提供される。
【0079】
そして本実施形態では、育成機能によってステータスを確定させた育成済みキャラクタを、イベント機能によって提供されるチーム編成イベントにおいて使用することができる。以下では、
図4に示すフローチャートに沿って、イベント機能によって提供されるチーム編成イベントのゲーム進行について、より詳細に説明する。
【0080】
まずチーム編成イベントの開始を受け付ける開始処理を行う(ステップS100)。チーム編成イベントの初回実行時においては、プレーヤの所有する育成済みキャラクタからチームのキャプテンとなるキャラクタの選択を受け付ける。チーム編成イベントでは、プレーヤのチームにおいて、プレーヤが所有する育成済みキャラクタに限ってキャプテンに設定することが可能となっている。チームに所属するキャプテン以外のキャラクタであるメンバーとなる6体のキャラクタは、チーム編成イベントの初回実行時において予め用意されたモブキャラクタが設定される。モブキャラクタに関する6体のキャラクタの組合せは全プレーヤで共通の設定となっている。ただし、モブキャラクタに関する6体のキャラクタの組合せを複数種類設けておき、チーム編成イベントの開始時にランダムに1種類の組合せを抽選にて決定する、または、プレーヤがいずれかの組合せを選択することができるようにしてもよい。
【0081】
プレーヤがキャプテンとなるキャラクタを決定するとチームの編成が完了し、チームに所属するキャプテンおよびメンバーからなる7体のキャラクタのステータスに基づくチーム評価点が算出され、チーム評価点に基づくチームランクが決定される。本実施形態では、チーム編成イベントにおいてチームランクを上げることによって、到達したチームランクに応じたランク達成報酬が付与される。またチームの編成が完了すると、
図5に示すように、イベントレースへの出走を受け付けるイベントトップ画面に遷移する。
【0082】
イベントトップ画面には、マッチングボタン301が設けられており、マッチングボタン301に対するタップ入力が行われるとマッチング処理が実行される(ステップS101)。具体的には、プレーヤ端末40からサーバー20に対してマッチング要求が送信され、マッチング要求を受信したサーバー20は、対戦相手の候補を抽出して対戦相手の候補の抽出結果をプレーヤ端末40に送信する。なお本実施形態では、対戦相手の候補を確認してからプレーヤがチームのキャプテンを変更することができる仕様となっている関係で、対戦相手の候補の抽出結果をプレーヤ端末40に送信した後も、その抽出結果がサーバー20側で保持される。
【0083】
またイベントトップ画面には、レース予定確認ボタン302が設けられており、レース予定確認ボタン302に対するタップ入力が行われると、
図6に示すように、レース予定確認ダイアログが表示される。レース予定確認ダイアログでは、開催中のレースを含む今後の開催予定のレースを確認することができる。本実施形態では、レース予定確認ダイアログで開催予定のレースを確認してチームを編成する際の参考にすることができる。レース予定確認ダイアログにはクローズボタン306が設けられており、クローズボタン306に対してタップ入力が行われるとレース予定確認ダイアログを閉じてイベントトップ画面に復帰する。なおイベントレースの実施態様としては、3回のレースを1周期として、同一コースかつ同一距離のレースを3回行うと1周期が終わり、コースまたは距離の少なくとも一方が異なるレースが次の1周期として実施されるようにしてもよい。この場合、同一周期内では天候(晴れ、雨など)やコースコンディション(良、重など)は抽選でランダムに決定されるようにしてもよいし、予め定められていてもよい。
【0084】
また本実施形態では、イベントレースへの出走には出走アイテムの消費が必要となっており、プレーヤの出走アイテムの所持数は、
図5に示すイベントトップ画面などにおける出走アイテム所持数表示欄305において確認することができる。
【0085】
マッチング要求に基づく対戦相手の候補の抽出は、プレーヤのチームのチーム評価点を基準として3チームが抽出される。本実施形態では、3チームのうち2チームについては、プレーヤのチームのチーム評価点との差が0%~+10%の範囲内のチーム評価点を有する他のプレーヤのチームが抽出される。また3チームのうち残り1チームについては、プレーヤのチームのチーム評価点との差が-10%~0%の範囲内のチーム評価点を有する他のプレーヤのチームが抽出される。このようにマッチング処理では、プレーヤのチームに対してチーム評価点が同等以上の2チームと、プレーヤのチームに対してチーム評価点が同等以下の1チームとの計3チームが抽出される。
【0086】
なお抽出対象として適切なチームが存在しなかった場合には、例外処理として、検索範囲を拡げることができる。例えば、プレーヤのチームのチーム評価点との差が-10%~0%の範囲内のチーム評価点を有する他のプレーヤのチームが存在しなかった場合、検索範囲を-20%~0%に拡げて抽出を行い、それでも該当する他のプレーヤのチームが存在しない場合、検索範囲を-30%~0%に拡げるようにしてもよい。またマッチング処理によって抽出される3チームの中には実在するプレーヤが編成したチームではなくNPC(ノンプレーヤキャラクタ)のチームとして用意されたチームが存在していてもよい。
【0087】
サーバー20でのマッチング処理による対戦相手の候補となる3チームの抽出が完了して、サーバー20から対戦相手の候補の抽出結果を受け取ったプレーヤ端末40では、
図7に示すように、対戦相手選択画面が表示される。
【0088】
対戦相手選択画面では、対戦相手の候補として抽出された3チームのチームアイコン401~403がチーム評価点の高い順に降順表示される。このため対戦相手選択画面において、チームアイコン401,402に対応するチームはプレーヤのチームと同等以上のチーム評価点のチームであり、チームアイコン403に対応するチームはプレーヤのチームと同等以下のチーム評価点のチームとなる。このため、プレーヤが対戦での勝利を優先する場合、できるだけチーム評価点の低いチームを対戦相手として選択することになり、プレーヤが自分のチームに評価点の高いキャラクタをスカウトすることを目指す場合、できるだけチーム評価点の高いチームを対戦相手として選択することになる。このようにチーム編成イベントにおいて対戦相手を選択する際には、対戦後のチームの編成を見据えた戦略要素が存在する。
【0089】
チームアイコン401~403のそれぞれには、各チームの編成情報に基づくチームステータス表示欄404~406が設けられている。チームステータスとは、所定の適正区分についてチームの強さの度合いをゲージ量で視覚的に表示するものである。本実施形態では、短距離、マイル、中距離、長距離、ダートの5種類の適正区分について、チームに所属する7体のキャラクタの評価点および適正ランクに基づきゲージ量が算出される。本実施形態では、適正ランクに応じた補正率が設定されており、キャラクタの評価点に補正率を乗じた値を評価基本値としてチームに所属する7体のキャラクタの評価基本値の合計に基づいてチームステータスとして表示するゲージ量を求めている。
【0090】
なおチームステータス表示欄404~406では、出走するイベントレースに対応する適正区分のゲージを強調表示するようにしてもよい。また各適正区分のゲージ量の算出においてはチームに所属するキャラクタの適正を参照するが、一部の適正区分については複数種類の適性を参照するようにしてもよい。例えば、ダートの適正区分については、チームに所属するキャラクタのダート適正だけではなく距離適正も参照してゲージ量を算出するようにしてもよい。また各適正区分のゲージ量を算出する際に限ってキャラクタの評価点に上限値を設けるようにしてもよい。このようにすればチームに所属するキャラクタの中に評価点が突出して高いキャラクタがいても、キャラクタ間の評価点の差によるゲージ量への影響が少なくなるため、チーム全体としての能力の高さをゲージ量で把握しやすくなる。
【0091】
また対戦相手選択画面には、再マッチングボタン404が設けられており、再マッチングボタン404に対するタップ入力が行われると、プレーヤ端末40からマッチング要求が行われ、サーバー20でのマッチング処理のやり直しが行われる。このように本実施形態では、対戦相手選択画面で提示された対戦相手の候補を変更した場合には、再マッチングボタン404を利用したマッチング処理のやり直しを要求することができる。
【0092】
そして対戦相手選択画面においてチームアイコン401~403のいずれかに対してタップ入力が行われると、
図8に示すように、表示画面が出走確認画面に遷移する。
【0093】
出走確認画面では、対戦相手選択画面にてタップ入力されたチームアイコンに対応するチームが対戦相手として選択された状態となる。また出走確認画面では、タブ切り替えによって相手チームの情報と自分のチームの情報とのいずれを表示するかを切り替えることができる。具体的には、
図8に示すように、相手チームの情報が表示されている場合に、タブ502をタップすることによって、
図9に示すように、自分のチームの情報が表示される。また
図9に示すように、自分のチームの情報が表示されている場合に、タブ501をタップすることによって、
図8に示すように、相手チームの情報が表示される。なお出走確認画面において相手チームの情報が表示されている場合、相手チームに所属するキャラクタごとにスカウトに必要となるスカウトポイントを表示するようにしてもよい。
【0094】
また出走確認画面では、対戦相手の変更をすることも可能である。具体的には、左変更ボタン503で選択中の対戦相手よりもチーム評価点の高いチームに対戦相手を変更することができ、右変更ボタン504で選択中の対戦相手よりもチーム評価点の低いチームに対戦相手を変更することができる。なおチーム評価点の最も高いチームが対戦相手として選択されている状態では、出走確認画面において左変更ボタン503に対する入力は無効となって左変更ボタン503がグレーアウト表示され、チーム評価点の最も低いチームが対戦相手として選択されている状態では、出走確認画面において右変更ボタン504に対する入力は無効となって右変更ボタン504がグレーアウト表示される。
【0095】
そして出走確認画面において出走ボタン505に対するタップ入力が行われると、対戦処理が実行される(ステップS102)。具体的には、プレーヤ端末40からサーバー20に対して対戦結果要求が送信され、対戦結果要求を受信したサーバー20では、プレーヤのチームに所属する7体のキャラクタと対戦相手のチームに所属する7体のキャラクタとからなる計14体のキャラクタによる走行シミュレーションを実行し、シミュレーション結果をプレーヤ端末40に送信する。本実施形態では、出走アイテムを消費してイベントレースへの出走を行う。出走アイテムは、24時間毎に定時(例えば、12:00)に各プレーヤに出走アイテムの支給が行われる。また出走アイテムには所持上限が設けられており、支給時に所持上限を超える場合については、支給された出走アイテムを受け取ることができない。また出走確認画面には、キャプテン変更ボタン508が設けられており、対戦相手のチームの編成内容を確認してからキャプテンを変更することができる。
【0096】
なお出走確認画面において出走ボタン505に対するタップ入力が行われた場合に、プレーヤのチームのキャプテンの適正がBランク未満である場合には、対戦処理の実行が保留されて、
図10に示すように、適正確認ダイアログが表示される。適正確認ダイアログにはキャプテン変更ボタン506が設けられており、キャプテン変更ボタン506に対するタップ入力が行われると、キャプテンとなるキャラクタの変更を行うことができる。このように本実施形態では、チームに所属するキャラクタの中には距離適正やコース適性が合わないキャラクタが含まれることもあるが、それらを考慮してチームを構築するという戦略要素がある。そして適正確認ダイアログが表示された場合には、適正確認ダイアログにて出走ボタン507に対するタップ入力が行われると対戦処理が実行される。
【0097】
サーバー20からシミュレーション結果を受信したプレーヤ端末40では、対戦結果処理が行われる(ステップS103)。まずシミュレーション結果に基づくレースの模様を示すレース映像を生成し、表示画面を通じてレースの模様を観戦させる。そしてレースの観戦が終了すると、
図11に示すように、表示画面が対戦結果画面に遷移して対戦結果を通知する。チーム編成イベントにおけるイベントレースでの対戦の勝敗は、1着となったキャラクタが所属するチームの勝利となるように決定される。すなわち、プレーヤのチームに所属するキャラクタが1着となった場合はプレーヤの勝利となり、対戦相手のチームに所属するキャラクタが1着となった場合はプレーヤの敗北となる。
【0098】
なおイベントレースで敗北の結果となった場合、育成機能と同様に、コンティニュー機能の利用が可能となっている。コンティニュー機能の利用は、対戦結果画面に設けられたコンティニューボタン510に対するタップ入力を行うことが可能であり、コンティニューボタン510に対するタップ入力が受け付けられると対戦処理が再実行される。ただし
図11に示すように、イベントレースで勝利の結果となった場合にはコンティニュー機能を利用することはできず、コンティニューボタン510がグレーアウト表示される。
【0099】
また対戦処理においては、走行シミュレーションの自動リトライ機能を設けるようにしてもよい。例えば、プレーヤのチームにイベントレースにおいて1番人気のキャラクタが存在する場合、サーバー20から受信したシミュレーション結果がプレーヤのチームの敗北であってもプレーヤには通知せずに内部的に対戦結果要求をサーバー20に送信して、走行シミュレーションの再実行の結果を取得できるようにしてもよい。
【0100】
そして対戦結果画面において進行ボタン511に対するタップ入力が行われると、
図12に示すように、表示画面が報酬獲得画面に遷移する。本実施形態では、イベントレースの勝敗の結果に応じた報酬が付与される。特に本実施形態では、イベントレースへの出走に対する報酬としてスカウトポイントが存在し、スカウトポイントは後述するキャラクタをスカウトする際に消費されるポイントである。スカウトポイントの獲得量は、イベントレースに勝利した場合、イベントレースに敗北した場合よりも多くなる。またイベントレースの連勝数や図鑑へのキャラクタの登録数に応じたボーナス倍率であるポイント上昇ボーナスが存在し、イベントレースの勝敗に応じた基本となる獲得量に対してボーナス倍率によるボーナス増量分を加えた結果が実際のスカウトポイントの獲得量となる。
【0101】
また対戦結果処理では、イベントレースでの対戦結果に応じて図鑑データの更新も行われる。具体的には、プレーヤのチームがイベントレースで勝利した場合、そのチームに所属する7体のキャラクタの中に図鑑に未登録のキャラクタが存在する場合、そのキャラクタを登録対象として図鑑データのキャラクタ名簿情報が更新される。このように本実施形態では、図鑑に未登録のキャラクタがプレーヤのチームに所属しており、そのチームがイベントレースで勝利することが図鑑への登録条件となっている。
【0102】
また本実施形態では、イベントレースの対戦結果に応じて更新される図鑑データとしては、チームスキル情報も存在する。チームスキル情報は、チーム編成イベントにおいて適用されるスキルであるチームスキルの獲得状況を示す情報である。チームスキルは複数種類存在し、チームスキルの種類に応じたキャラクタの組合せが存在する。獲得しているチームスキルは、イベントレースの走行シミュレーションやチーム評価点の算出においてチームに所属するキャラクタの全てに適用される。プレーヤのチームがイベントレースで勝利すると、イベントレースに出走したプレーヤのチームに所属する7体のキャラクタに関して、チームスキルが対応づけられたキャラクタの組合せが含まれている場合、その組合せに対応するチームスキルを獲得対象として図鑑データのチームスキル情報が更新される。
【0103】
このように本実施形態では、イベントレースで対戦相手のチームに勝利した場合に図鑑データが更新されることがあり、イベントレースで対戦相手のチームに敗北したことが確定すると図鑑データは更新されない。なおイベントレースで対戦相手のチームに敗北した場合であっても図鑑データが更新されるようにしてもよい。すなわち図鑑データの更新(キャラクタ名簿情報およびチームスキル情報の少なくとも一方の更新)についてはイベントレースでの勝敗に関わらず、イベントレースへの出走を条件とするようにしてもよい。
【0104】
そして対戦結果処理において対戦相手のチームに勝利したことが確定し、図鑑データの更新が行われた場合には(ステップS104でY、ステップS105でY)、報酬獲得画面に遷移する際に、
図13に示すように、図鑑データの更新内容を通知する図鑑更新通知ダイアログがポップアップ表示され、チーム評価更新処理が行われる(ステップS106)。なお図鑑更新通知ダイアログにはクローズボタン521が設けられており、クローズボタン521に対するタップ入力が行われると図鑑更新通知ダイアログが閉じられる。
【0105】
イベントレース後の図鑑データの更新に基づくチーム評価更新処理では、図鑑データの更新内容をチーム評価点に反映する。具体的には、キャラクタ名簿情報が更新された場合、新たに登録されたキャラクタの種類に応じて付与される性能上昇ボーナスを、現在のチームに所属する7体のキャラクタの全てに適用して各キャラクタの評価点を算出してチーム評価点を算出する。またチームスキル情報が更新された場合、新たに解放されたチームスキルを、現在のチームに所属する7体のキャラクタの全てに適用して各キャラクタの評価点を算出してチーム評価点を算出する。チーム評価点を算出した結果、最高チーム評価点が更新された場合には、図鑑更新通知ダイアログを閉じる際に、図鑑更新通知ダイアログと入れ替わるように、
図14に示すチーム評価更新ダイアログがポップアップ表示される。チーム評価更新ダイアログが表示されている場合、表示画面のいずれかの部位をタップすることによってチーム評価更新ダイアログが閉じて報酬獲得画面に復帰する。
【0106】
そしてイベントレースに勝利しており、かつ報酬獲得画面において進行ボタン520に対するタップ入力が行われるとスカウト処理が行われる(ステップS107)。本実施形態では、イベントレースで対戦相手のチームに勝利することがスカウト処理の実行条件となっているため、イベントレースで対戦相手のチームに敗北したことが確定した場合(ステップS104でN)、スカウト処理は実行されない。スカウト処理では、
図15に示すように、プレーヤ端末40においてスカウト受付画面が表示され、対戦相手のチームに所属するキャラクタの中からスカウト対象のキャラクタの選択を受け付けるとともに、プレーヤのチームに所属するキャラクタの中から入れ替え対象のキャラクタの選択を受け付ける。
【0107】
スカウト受付画面には、レース予定確認ボタン605が設けられており、レース予定確認ボタン605に対してタップ入力が行われると、先々の出走予定のイベントレースの概要を確認することができる。本実施形態では、先々の出走予定のイベントレースに関して適正の高いキャラクタをスカウトしてチームを編成することによってイベントレースで勝利しやすいチームを構築することができる。
【0108】
またスカウト受付画面には、スカウト対象ボックス601と、入れ替え対象ボックス602とが設けられている。スカウト受付画面においてスカウト対象ボックス601に対するタップ入力が行われると、表示画面が
図16に示すスカウト対象選択画面に遷移する。
【0109】
スカウト対象選択画面では、対戦相手のチーム所属する7体のキャラクタのキャラクタアイコンが表示される。
図16に示す例では、各キャラクタアイコンの下部にスカウトに必要なスカウトポイントが表示されている。スカウト対象画面に表示されているキャラクタアイコンに対してタップ入力が行われると、キャラクタアイコンに選択マーク611が付与され、スカウト対象表示領域610に選択中のキャラクタの詳細情報が表示される。選択中のキャラクタに関して表示される詳細情報としては、キャラクタ名簿情報に関する登録の有無や、スカウトに必要となるスカウトポイントの情報が含まれていることが好ましい。またまたスカウト対象選択画面において選択解除ボタン612に対するタップ入力が行われると、キャラクタが選択されている状態を解除することができる。
【0110】
また本実施形態では、対戦相手のチームに所属する7体のキャラクタのうち、いずれか1体をスカウト対象として選択することができる。ただしチーム内に同種類のキャラクタを2体以上所属させることはできないため、スカウト対象選択画面では、プレーヤのチームに所属しているキャラクタと同種類のキャラクタのキャラクタアイコンに対して重複バッジ613が付与されて同種類のキャラクタがプレーヤのチームに所属していることを通知する。
【0111】
またスカウト受付画面において入れ替え対象ボックス602に対するタップ入力が行われると、表示画面が
図17に示す入れ替え対象選択画面に遷移する。
【0112】
入れ替え対象選択画面では、プレーヤのチームに所属する7体のキャラクタのキャラクタアイコンが表示される。入れ替え対象選択画面に表示されているキャラクタアイコンに対してタップ入力が行われると、キャラクタアイコンに選択マーク621が付与され、入れ替え対象表示領域610に選択中のキャラクタの詳細情報が表示される。選択中のキャラクタに関して表示される詳細情報としては、キャラクタ名簿情報に関する登録の有無が含まれていることが好ましい。また入れ替え対象選択画面において選択解除ボタン622に対するタップ入力が行われると、キャラクタが選択されている状態を解除することができる。また入れ替え対象選択画面では、スカウト前チームステータス表示625とスカウト後チームステータス表示626とによってゲージ変化の度合いが可視化して表示される。
【0113】
また本実施形態では、プレーヤのチームに所属する7体のキャラクタのうち、キャプテンを入れ替え対象として選択することはできず、6体のメンバーのうち、いずれか1体を入れ替え対象として選択することができる。また既述のようにチーム内に同種類のキャラクタを2体以上所属させることはできないため、入れ替え対象選択画面では、対戦相手のチームに所属しているキャラクタと同種類のキャラクタのキャラクタアイコンに対して重複バッジ623が付与されて同種類のキャラクタが対戦相手のチームに所属していることを通知する。
【0114】
そして
図18に示すように、スカウト対象となるキャラクタと、入れ替え対象となるキャラクタとが選択された状況において、スカウト受付画面に設けられたスカウト実行ボタン603に対してタップ入力が行われると、プレーヤのチームから入れ替え対象となるキャラクタが除外されるとともに、スカウト対象となるキャラクタがプレーヤのチームに所属してチームの編成情報が更新される。また本実施形態において対戦相手のチームからキャラクタをスカウトするか否かはプレーヤの任意であり、対戦相手のチームにプレーヤがスカウトを希望するキャラクタがいない場合などについては、スカウト受付画面に設けられたスカウト不実行ボタン604に対するタップ入力を行うことでキャラクタのスカウトを行わないことも可能である。またスカウト受付画面でも、スカウト前チームステータス表示625とスカウト後チームステータス表示626とによってゲージ変化の度合いが可視化して表示される。
【0115】
スカウト受付画面においてスカウト実行ボタン603に対してタップ入力が行われ、プレーヤのチームのメンバーに変更があった場合(ステップS108でY)、チーム評価更新処理が行われる(ステップS109)。一方、スカウト受付画面においてスカウト不実行ボタン604に対してタップ入力が行われると,プレーヤのチームのメンバーに変更がないため(ステップS108でN)、チーム評価更新処理は行わずにチーム編成イベントに係る一連の処理を終了する。
【0116】
キャラクタのスカウトに基づくチーム評価更新処理では、キャラクタのスカウト後のプレーヤのチームに所属する7体のキャラクタについて評価点を算出してチーム評価点を算出する。この場合にも、図鑑データに基づく性能上昇ボーナスおよびチームスキルがプレーヤのチームに所属する7体のキャラクタのそれぞれに適用されて各キャラクタの評価点が算出される。なお本実施形態では、キャラクタのスカウトに関して、スカウト受付画面でスカウト実行ボタン603に対するタップ入力が行われるまではスカウト対象のキャラクタや入れ替え対象のキャラクタの変更に対応してプレーヤ端末40側でチーム評価点の計算を行っており、スカウト実行ボタン603に対するタップ入力が行われてキャラクタのスカウトが決定されると、サーバー20と通信を行うことでチーム評価点が確定してプレーヤIDに紐付けられたチーム評価点が更新される。
【0117】
また本実施形態では、キャプテンの変更が行われた場合にもチームの編成情報が更新される。以下では、
図19に示すフローチャートに沿ってチームのキャプテンを変更する場合について説明する。
【0118】
キャプテンの変更は、チーム編成イベントの開始を受け付ける開始処理(ステップS200)において表示されるイベントトップ画面から行うことができる。
図5に示すイベントトップ画面には、チーム確認ボタン303が設けられており、チーム確認ボタン303に対してタップ入力が行われるとチーム確認処理が行われる(ステップS201)。
【0119】
具体的には、
図20に示すように、プレーヤのチームの編成情報を表示するチーム確認画面が表示される。チーム確認画面では、キャプテンとメンバーとが区別されて、該当するキャラクタのキャラクタアイコンが表示される。キャプテンに該当するキャラクタ用の表示欄には、キャラクタ名簿情報に関する登録の有無が表示されるとともに、キャプテン変更ボタン701が設けられており、キャプテン変更ボタン701に対してタップ入力が行われると、
図21に示すように、キャプテン選択画面が表示される。キャプテン選択画面には、プレーヤの所有する育成済みキャラクタの一覧がキャラクタアイコンで表示され、キャラクタアイコンに対してタップ入力が行われると、キャラクタアイコンに選択マーク610が付与され、キャラクタアイコンに対応するキャラクタが選択された状態となる。また既述のようにチーム内には同種類のキャラクタを2体以上所属させることができないため、チーム内の6体のメンバーのいずれかと同種類のキャラクタのキャラクタアイコンはグレーアウト表示され選択不可となっている。またキャプテン選択画面において、選択中のキャラクタの詳細情報として、キャラクタ名簿情報に関する登録の有無が表示されていてもよい。
【0120】
またチーム確認処理では、キャプテン選択画面において選択中のキャラクタアイコンが変更される毎に、チーム評価点の算出とチームランクの判定が行われ、変更前評価表示領域612と変更後評価表示領域613とによってキャプテンを変更する前後のチーム評価点およびチームランクの変化の度合いを確認することができる。
【0121】
そしてキャプテン選択画面において決定ボタン611に対するタップ入力が行われると、選択中のキャラクタアイコンに対応するキャラクタがプレーヤのチームのキャプテンとして設定されて表示画面がチーム確認画面に復帰する。このときキャプテンの変更が発生した場合には(ステップS202でY)、チーム評価更新処理が行われてチーム評価点が更新される(ステップS203)。
【0122】
また本実施形態では、チーム確認画面に設けられたチーム作戦ボタン702に対するタップ入力が行われると、
図22に示すように、チーム作戦ダイアログが表示され、プレーヤのチームに所属するキャラクタのイベントレースでの行動条件の一つである作戦を変更することができる。作戦は、イベントレースでのキャラクタの位置取りに関する行動条件であり、4種類の作戦(「逃げ」、「先行」、「差し」、「追込」)のいずれにするかを設定することができる。各キャラクタには「逃げ」、「先行」、「差し」、および「追込」のそれぞれについての適正の高さを示す脚質適正が設定されており、脚質適正の高い作戦を選択するとイベントレースにおいて位置取りが有利になりやすいように走行シミュレーションが実行される。チーム作戦ダイアログでは、プレーヤに所属するキャラクタに対応するように作戦変更ボタン801が設けられ、タップ入力が行われた作戦変更ボタン801に対応するキャラクタについて作戦を変更することができる。そしてチーム作戦ダイアログに設けられた決定ボタン802に対してタップ入力が行われると、チーム作戦ダイアログで表示されている各キャラクタの作戦が確定されてチームの編成情報が更新される。
【0123】
また本実施形態では、イベントトップ画面またはチーム確認画面から遷移する図鑑閲覧画面で図鑑の登録内容の閲覧が可能となっている。具体的には、
図5に示すイベントトップ画面に設けられた図鑑閲覧ボタン304に対するタップ入力、または
図20に示すチーム確認画面に設けられた図鑑閲覧ボタン703に対するタップ入力が行われると、
図23に示すように、表示画面が図鑑閲覧画面に遷移する。
【0124】
図鑑閲覧画面では、キャラクタ名簿情報と、チームスキル情報とが閲覧可能であり、閲覧対象の切り替えは、名簿タブ901およびスキルタブ902に対するタップ入力によって行うことができる。例えば、
図23に示すように、キャラクタ名簿情報が表示されている状況でスキルタブ902に対してタップ入力が行われると、
図24に示すように、チームスキル情報が表示される。また例えば、
図24に示すように、チームスキル情報が表示されている状況で名簿タブ901に対してタップ入力が行われると、
図23に示すように、キャラクタ名簿情報が表示される。
【0125】
本実施形態では、図鑑機能においてプレーヤのキャラクタの解放状況に関わらずに、育成対象のキャラクタとして実装されている全てのキャラクタが登録可能となっている。すなわちプレーヤが育成対象として使用することができないキャラクタであってもチーム編成イベントで他のプレーヤのチームから未解放のキャラクタをスカウトして自分のチームに編成することによって未解放のキャラクタを図鑑に登録する機会を得ることができる。
【0126】
また図鑑閲覧画面では、
図23に示すように、キャラクタ名簿情報が表示されている場合、ボーナス表示欄903と名簿表示欄904とが設けられ、ボーナス表示欄903では、ポイント上昇ボーナスの内容と、性能パラメータ毎の性能上昇ボーナスの合計を確認することができる。
【0127】
本実施形態では、図鑑へのキャラクタの登録数に応じた複数段階のポイント上昇ボーナスが設定されており、チーム編成イベントにおいてイベントレースの結果に応じて設定されるスカウトポイントの基礎値に対してポイント上昇ボーナスに対応する倍率を乗算した結果をボーナス値として基礎値とボーナス値との合計をスカウトポイントの獲得量として決定する。
【0128】
名簿表示欄904には、キャラクタの種類ごとに登録状況が表示され、登録済みのキャラクタに対応する名簿画像が通常表示され、未登録のキャラクタに対応する名簿画像がグレーアウト表示される。
図23に示す例では、キャラクタAについては未登録であるためグレーアウト表示され、キャラクタBについては登録済みであるため通常表示される。また各キャラクタの名簿画像には、キャラクタの種類に応じた性能上昇ボーナスの内容が表示される。本実施形態では、キャラクタ種別IDに紐付けて「スピード」、「スタミナ」、「パワー」、「根性」、および「賢さ」のうち、いずれか1種類の性能パラメータがボーナス対象として設定されているととともに、ボーナス対象の性能パラメータの上昇量が設定されている。例えば、キャラクタAについては、ボーナス対象の性能パラメータが「スピード」であり、その上昇量が「+20」に設定されている。なおキャラクタの種類ごとに設定されるボーナス対象となる性能パラメータは1種類でなくてもよく2種類以上であってもよい。また性能上昇ボーナスにおける性能パラメータの上昇量はキャラクタの種類に関わらず一定ではあってもよいし、キャラクタの種類に応じて異なっていてもよい。
【0129】
また図鑑閲覧画面では、
図24に示すように、チームスキル情報が表示されている場合、獲得チームスキル表示欄906と組合せ表示欄907とが設けられ、獲得チームスキル表示欄906では、スキルアイコンで獲得済みのチームスキルを確認することができる。獲得チームスキル表示欄906に表示されているスキルアイコンに対してタップ入力を行うことでチームスキルの詳細情報を確認するダイアログが表示される。また組合せ表示欄907では、チームスキルを獲得可能なキャラクタの組合せと、キャラクタの組合せに対応するチームスキルの内容を確認することができる。本実施形態では、チームスキルを獲得可能なキャラクタの組合せをキャラクタアイコンで表示しているが、キャラクタ名簿情報に関して登録済みのキャラクタのキャラクタアイコンについては通常表示され、未登録のキャラクタのキャラクタアイコンについてはグレーアウト表示される。また組合せ表示欄907では、チームスキルを獲得済みのキャラクタの組合せについては獲得済みバッジ908が表示され、プレーヤは獲得済みバッジ908の有無によってチームスキルを獲得できていないキャラクタの組合せを把握することができる。
図24に示す例では、キャラクタS、キャラクタT、およびキャラクタZの組合せをチームに編成してイベントレースで勝利することで未獲得のチームスキル「チーム回復○」を獲得できることが把握できる。そしてキャラクタTについては図鑑に未登録であることも把握できるため、プレーヤは、チームスキル「チーム回復○」を獲得するべくキャラクタS、キャラクタT、およびキャラクタZの組合せを含むようにチームを編成してチーム編成イベントを進めるようにすれば、キャラクタTを図鑑に新規登録することでキャラクタTに対応する性能上昇ボーナスを獲得できるだけではなく、新たなチームスキルも獲得でき、その結果、チーム評価点を更新することができる。
【0130】
チームスキルを獲得可能なキャラクタの組合せは、チームスキルを識別するスキルIDに紐付けてキャラクタ種別IDの組合せが対応づけられて管理されており、チーム編成イベントのイベントレースにおいてプレーヤのチームが勝利した場合に、そのチームに所属する7体のキャラクタに関するキャラクタ種別IDに基づいて獲得可能なスキルIDが存在するかを検索して、獲得可能なスキルIDが存在していた場合に、そのスキルIDに対応するチームスキルを獲得状態に設定する。チームスキルを獲得可能なキャラクタの組合せを構成するキャラクタの種類は2種類以上であればよく、チームに所属するキャラクタの数の範囲内で任意に設定することができる。
【0131】
このように本実施形態における図鑑機能は、スカウトでチームに入れたメンバーとプレーヤが設定したキャプテンとについて、キャラクタの種類毎に使用履歴として記録し、登録状況に応じてチーム編成イベントの進行に有利な効果が累積していく機能である。そして本実施形態では、図鑑に登録されたキャラクタの種類を増やすことを目指す要素があるため、多くの種類のキャラクタをスカウトして、イベントレースで使用する動機付けを与えることができる。
【0132】
また本実施形態では、図鑑ボーナスを得るためには、キャラクタをイベントレースに出走させて勝利する必要がある。このため、イベントレースには出走せずにキャプテンを入れ替えるだけでは図鑑ボーナスを得ることができない。また本実施形態では、スカウトによって対戦相手のチームからプレーヤが育成可能キャラクタとして解放していないキャラクタをチームに編成して図鑑への登録を達成することができる。このように本実施形態の図鑑機能では、図鑑の登録状況によって得られる図鑑ボーナスの累積のために、キャラクタが弱くてもメンバーに加える等のチームの編成におけるキャラクタ選択の幅を広げることができる。
【0133】
また本実施形態では、イベントレースにおいて図鑑ボーナスが適用されるため、図鑑ボーナスが累積しているプレーヤほどイベントレースで勝利しやすくなり、より強いチームと対戦して評価点の高いキャラクタをスカウトする等してチームランクを向上させやすい。すなわち図鑑の登録状況に応じた図鑑ボーナスの累積という要素によってプレーヤが様々なキャラクタを使用する動機付けを与えることができる。
【0134】
以上に述べたように本実施形態では、キャラクタの種類に紐付けて図鑑への登録状況の有無を管理し、図鑑に登録されたキャラクタの種類に応じてチーム編成イベントの進行に有利となる図鑑ボーナスを設定するようにしたことが、様々なキャラクタについて図鑑の登録条件を満たすべくチーム編成イベントを行う動機となって、プレーヤのゲームに対する興趣を向上させることができる。
【0135】
また本実施形態では、予め設定された期間において実施されるチーム編成イベントにおいて図鑑へのキャラクタの登録を有効としている。そしてチーム編成イベントは、実施期間を変えて第1回、第2回、第3回・・・と繰り返し開催することができる。この場合、チーム編成イベントの実施期間に対応した図鑑ボーナスを設定することができる。例えば、実施されるチーム編成イベントごとにキャラクタの種類と性能上昇ボーナスとの対応関係が異なっていたり、実施されるチーム編成イベントごとにチームスキルを獲得するためのキャラクタの組合せが異なっていたり、過去に実施されたチーム編成ベントには存在しなかった新たなチームスキルを獲得できるようにすることができる。このようにすれば、過去に体験したチーム編成イベントと違う態様で図鑑ボーナスを得ることを目的として新たに実施されるチーム編成イベントを行う動機付けをプレーヤに与えることができる。
【0136】
また本実施形態では、チーム編成イベントにおいて、複数種類のキャラクタからプレーヤがチームに編成するキャラクタを選択可能であって、図鑑の登録対象となったキャラクタの種類に応じて設定される図鑑ボーナスが、チームに所属するキャラクタの種類に関わらずイベントレースでの対戦に適用される。すなわち本実施形態では、過去に獲得した追加ステータスを次回以降のイベントレースに関して編成されたチームに所属する各キャラクタに等しく適用する。仮に図鑑ボーナスが図鑑に登録されたキャラクタと同種類のキャラクタにのみ適用される仕様であると、図鑑ボーナスの適用を受けるためにチームに編成するキャラクタに偏りができてしまい、各プレーヤのチームに独自性が失われてしまうおそれがあるが、いずれのキャラクタをチームに編成しても図鑑ボーナスの適用を受けることができるようにしたことでチームの編成においてキャラクタの選択の幅を広げることができ、チーム編成の多様性を担保することができる。
【0137】
また本実施形態では、プレーヤが使用するキャラクタを選択することによってチームを編成してイベントレースに出走させた結果、図鑑への登録条件を満たした場合に、性能上昇ボーナスやチームスキルなどのキャラクタの追加ステータスを獲得することができ、獲得された追加ステータスを次回以降のイベントレースの出走時において適用するようにしたので、不慣れなプレーヤであっても今回よりも次回の方がイベントレースを有利に進めることができるという期待感を得やすくなり、その結果、プレーヤに継続的にゲームを行う動機を与えてプレーヤのゲームに対する興趣を向上させることができる。
【0138】
また本実施形態では、プレーヤが編成したチームにチームスキルに対応するキャラクタの組合せを含む状況でイベントレースに勝利した場合、今回のイベントレースに関してチームに編成されたキャラクタの組合せに応じたチームスキルを獲得するようにしたので、キャラクタごとの図鑑への登録を目指すだけではなく、チームの編成においてキャラクタの組合せを考慮する要素を含めたことでチームの編成におけるキャラクタの選択の幅を広げることができ、チーム編成の多様性を担保することができる。
【0139】
また図鑑ボーナスによって得られるゲームの進行に有利な効果は、アイテムの獲得量を上昇させたり、経験値の獲得量を上昇させるものであったり、対戦において対戦相手のキャラクタにステータスの下降効果(デバフ効果)を付与するものであったり、様々な効果を採用することができる。
【0140】
また本実施形態のイベント機能において提供されるチーム編成イベントでは、プレーヤの所有する育成済みキャラクタがスカウトされた回数をカウントして、その回数に応じた報酬をプレーヤに付与するようにしてもよい。またチーム編成ベントにおいて、プレーヤのチーム評価点やチームランクなどをランキング形式で表示する機能を有していてもよい。
【0141】
またチームを編成する際にスカウトによってメンバーを入れ替える積極的な動機を与える要素として、スカウトを行う際に、入れ替え対象のキャラクタからスカウト対象のキャラクタへ能力を引き継ぐことができるようにしてもよい。引き継ぎ対象の能力としては、適性、性能パラメータ、スキルなどとすることができ、抽選で引き継ぎ対象の能力が決定されるようにしてもよいし、プレーヤが引き継ぎ対象の能力を選択できるようにしてもよい。スキルを引き継ぎ対象の能力とする場合には、プレーヤごとに、またはキャラクタの種類ごとにスキルを引き継げる数に上限を設けておくようにしてもよい。また引き継いだスキルを入れ替え可能としてもよいし、一度引き継いだスキルは外せないようにしてもよい。また適性を引き継ぎ対象の能力とする場合には、入れ替え対象のキャラクタが適正において所定条件を満たしている場合にスカウト対象のキャラクタの適性が上昇するような仕様であってもよい。なおスカウト対象のキャラクタに対して入れ替え対象のキャラクタの能力を引き継ぐことができるようにした場合、引き継いだ能力もチーム評価点の算出やイベントレースの走行シミュレーションにおいて適用することができる。
【0142】
また性能上昇ボーナスについては図鑑に登録されているキャラクタのレアリティを参照して決定するようにしてもよい。例えば、同じ種類のキャラクタでも既登録のものよりレアリティの高い状況で当該キャラクタの登録条件を満たした場合には、図鑑データのキャラクタ名簿情報を更新し、性能上昇ボーナスが変化するようにしてもよい。この場合、性能上昇ボーナスにおける性能パラメータの上昇量が登録条件を満たしたキャラクタのレアリティに応じて変化してもよいし、ボーナス対象となる性能パラメータの種類およびその上昇量が登録条件を満たしたキャラクタのレアリティに応じて追加されるようにしてもよい。
【0143】
またキャラクタ名簿情報の管理について、本実施形態ではキャプテン/メンバーの区別なくキャラクタを登録する場合について説明したが、キャプテンとしてチームに編成されてキャラクタが登録される場合と、メンバーとしてチームに編成されてキャラクタが登録される場合とを区別してもよい。キャプテンとしての登録とメンバーとしての登録とを区別する場合、性能上昇ボーナスに違いがあってもよい。例えば、キャプテンとして登録された場合にはメンバーとして登録された場合よりも性能上昇ボーナスにおける性能パラメータの上昇量が大きくなっていてもよい。
【0144】
またチームスキルの獲得条件については、チームスキルを獲得できるキャラクタの組合せについて組合せ間においてキャラクタが重複しないように設定されていてもよいし、組合せ間において一部のキャラクタが重複するように設定されていてもよい。例えば、チームスキルAに対応するキャラクタの組合せとしてキャラクタAとキャラクタBの組合せが設定され、チームスキルBに対応するキャラクタの組合せとしてキャラクタBとキャラクタCの組合せが設定されているような場合であってもよい。
【0145】
またキャラクタの第1組合せを包含するキャラクタの第2組合せが存在し、第2組合せで獲得できるチームスキルが第1組合せで獲得できるチームスキルの上位版となるような獲得態様が存在していてもよい。例えば、キャラクタAとキャラクタBによる第1組合せでチームスキルAを獲得でき、キャラクタAとキャラクタBとキャラクタCによる第2組合せでチームスキルAの上位版のチームスキルであるチームスキルBを獲得できるものとする。チームスキルAとチームスキルBとでは、チームスキルBではスキルの効果量および効果時間の少なくとも一方がチームスキルAよりも有利となっている。この場合、獲得したチームスキルAとチームスキルBとを同時適用可能としてもよいし、チームスキルAとチームスキルBとが同時適用不可能としてもよい。チームスキルAとチームスキルBとを同時適用可能とする場合、チームスキルAとチームスキルBとをいずれも獲得状態とした上で、イベントレースでの走行シミュレーションやチーム評価点の算出においてチームスキルAおよびチームスキルBの双方を適用することができる。一方、チームスキルAとチームスキルBを同時適用不可能とする場合、チームスキルAを獲得した状況でチームスキルBの獲得条件を満たした場合、チームスキルAに代えてチームスキルBを獲得状態に設定することができる。またチームスキルAおよびチームスキルBをいずれも獲得状態とした上で、イベントレースの走行シミュレーションやチーム評価点の算出においてチームスキルAを適用せずにチームスキルBを適用する処理を行うようにしてもよい。
【0146】
また本実施形態の情報処理システム10の各機能を提供する構成は、例えば、野球ゲームやサッカーゲームなどのスポーツゲームにおいて、競技に参加するキャラクタを育成し、プレーヤが自ら育成したキャラクタや他のプレーヤが育成したキャラクタを利用してイベントを進行させて図鑑にキャラクタを登録するゲームに適用することができる。また他のジャンルのゲーム、例えば、カードバトルゲーム、格闘ゲーム、アクションゲーム、バトルロイヤルゲーム、ロールプレイングゲームなどにおいてキャラクタを育成して、プレーヤが自ら育成したキャラクタや他のプレーヤが育成したキャラクタを利用してイベントを進行させてキャラクタを図鑑に登録するゲームに適用してもよい。
【符号の説明】
【0147】
10 情報処理システム、
20 サーバー、40 プレーヤ端末、21,41 制御部、22,42 記憶部、
23,45 通信部、43 操作入力部、44 表示部、
50 サーバーデータ記憶部、51 プレーヤ管理データベース、60 ゲーム演算部、
70 端末データ記憶部、71 プレーヤデータ記憶部、72 育成進行データ記憶部、
73 レース制御データ記憶部、74 因子情報データベース、
75 イベントデータ記憶部、
80 ゲーム実行部、81 育成機能提供部、82 イベント機能提供部、
83 編成受付部、84 対戦処理部、85 チーム評価処理部、
86 図鑑機能提供部
【要約】
【課題】プレーヤのゲームに対する興趣を向上させるプログラム、情報処理システム、および情報処理方法を提供する。
【解決手段】複数種類のキャラクタから使用するキャラクタを選択してチームを編成するための入力を受け付けて、チームを編成してゲームを進行させた結果、所定条件を満たした場合、追加ステータスを獲得状態に設定し、過去に獲得状態に設定された追加ステータスを次回以降のゲームの進行において適用する。
【選択図】
図23