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特許7399297医療用多目的レーザーポインティング装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-07
(45)【発行日】2023-12-15
(54)【発明の名称】医療用多目的レーザーポインティング装置
(51)【国際特許分類】
   A61B 90/13 20160101AFI20231208BHJP
   A61B 17/70 20060101ALI20231208BHJP
【FI】
A61B90/13
A61B17/70
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2022540445
(86)(22)【出願日】2020-12-27
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-03
(86)【国際出願番号】 KR2020019167
(87)【国際公開番号】W WO2021141307
(87)【国際公開日】2021-07-15
【審査請求日】2022-06-28
(31)【優先権主張番号】10-2020-0002802
(32)【優先日】2020-01-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】522258352
【氏名又は名称】チェー ホンヒ
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】チェー ホンヒ
【審査官】神ノ田 奈央
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-312079(JP,A)
【文献】特開2005-030911(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2019-0131169(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 90/13
A61B 17/00-17/94
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
底から牽引配置された状態で、患者の身体に施術部位の基準を取って、また施術範囲の計測のためのレーザー光線を下向照射するポインターアセンブリー;
装置起立の土台となるスタンディングベース;
前記ポインターアセンブリーの牽引とともに前記ポインターアセンブリーの高低及び位置と角度調整のために、前記スタンディングベースの上部に起立設置されるポジショニングサポーター;及び
装置の使用者操作のために、決まった位置に備えられる制御手段;
を含む医療用多目的レーザーポインティング装置であって
前記ポインターアセンブリーは、
構成要素の組み合わせの本体になるアセンブリーハウジングと、
前記アセンブリーハウジングに内在された状態で、施術部位の基準を取ってくれるレーザー光線を放出するガイドポインターと、
前記アセンブリーハウジングに内在された状態で、施術範囲の計測のためのレーザー光線を放出する第1マーキングポインターと、
前記アセンブリーハウジングに内在された状態で、前記第1マーキングポインターから放出されるレーザー光線の照射範囲をふやして施術範囲の延長計測を可能にする第2マーキングポインターと、
前記ガイドポインターと前記第1、2マーキングポインターの角度調整及び前記第2マーキングポインターの位置調整のための駆動手段と、
前記アセンブリーハウジング内の駆動モーター及び動力伝達部材によって、前記アセンブリーハウジングに内在された状態から、前記第2マーキングポインターの位置調整のために長手方向の少なくとも一側から進退動作する拡張ロッドと、
前記アセンブリーハウジングと前記拡張ロッドに連携された状態で、前記拡張ロッドの進退移動を案内するガイド部材と、
で構成され
前記第1マーキングポインター及び前記第2マーキングポインターは、施術部位の大きさ及び長さの測定が可能な度盛り形態で照射部位に線の形態で表示されるレーザー光線を放出するレーザーポインターであることを特徴とする医療用多目的レーザーポインティング装置。
【請求項2】
前記ポジショニングサポーターは、前記スタンディングベースの上部から起立状態を維持する垂直サポート、前記垂直サポートの上端から水平状態を維持する水平サポート、前記水平サポートの先端部に備えられた状態で前記ポインターアセンブリーの垂直及び水平角度調整のためのヒンジヘッドで構成され、
前記垂直サポート及び前記水平サポートは、前記ポインターアセンブリーの高低及び位置と方向調整が可能になるように、それぞれ長さ調節型構造をなすことを特徴とする請求項1に記載の医療用多目的レーザーポインティング装置。
【請求項3】
前記ガイドポインターは、施術部位にレーザー光線を照射して手術部位の中心を指す鉛直ポインター、前記鉛直ポインターの両側に離隔配置された状態で施術部位にレーザー光線を照射して施術道具や施術補綴物の挿入角度を指す少なくとも一つ以上のアングルポインターで構成され、
前記鉛直ポインター及び前記アングルポインターは、照射部位に点の形態で表示されるレーザー光線を放出するレーザーポインターであることを特徴とする請求項に記載の医療用多目的レーザーポインティング装置。
【請求項4】
前記ヒンジヘッドは、前記ガイドポインター及び前記第1、2マーキングポインターから放出されるレーザー光線の照射角度の調整が可能になるように、長手方向を軸にした垂直回転とともに鉛直方向を軸にした水平回転型構造をなし、
前記ポインターアセンブリーの牽引装着と同時に、その装着状態で長手方向に沿って位置移動ができるようにするガイドクランプが下部に形成され、
長手方向を軸にした垂直回転時、前記ポインターアセンブリーから放出されるレーザー光線の照射角度の表示のためのデジタル分度器が備えられることを特徴とする請求項2に記載の医療用多目的レーザーポインティング装置。
【請求項5】
前記アセンブリーハウジングの底部及び前記拡張ロッドの底部には、前記ガイドポインター及び前記第1、2マーキングポインターから放出されるレーザー光線通過のマーキング孔が貫通されることを特徴とする請求項に記載の医療用多目的レーザーポインティング装置。
【請求項6】
前記駆動手段は、前記アセンブリーハウジング内で前記アングルポインターを回転させ、前記アングルポインターから放出されるレーザー光線の照射角度が調整されるようにする第1駆動モーター及び第1動力伝達部材と、
前記アセンブリーハウジング内で前記第1マーキングポインターを回転させ、前記第1マーキングポインターから放出されるレーザー光線の照射角度が調整されるようにする第2駆動モーター及び第2動力伝達部材と、
前記拡張ロッド内で前記第2マーキングポインターを回転させ、前記第2マーキングポインターから放出されるレーザー光線の照射角度が調整されるようにする第3駆動モーター及び第3動力伝達部材と、
前記アセンブリーハウジング内で、前記拡張ロッドの進退作用をなす第4駆動モーター及び第4動力伝達部材と
構成されることを特徴とする請求項に記載の医療用多目的レーザーポインティング装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は医療用多目的レーザーポインティング装置に係り、より詳細には、点(point)と線(line)形態のレーザー光線で患者の身体の外から施術部位の基準(地点、角度)を正確に取って、また施術部位の明確な計測を可能にして施術(治療、手術)の誤差を極小化できるようにした医療用多目的レーザーポインティング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ヴィルヘルム・コンラート・レントゲン(Wilhelm Conrad Roentgen)のX‐線(X‐ray)発見以来、X‐線フィルムのみを利用していた医療診断分野は、科学の発展によってデジタルラジオグラフィー(digital radiography;DR)の登場をもたらし、これを利用した診断用映像機器の発展及びデジタル化へと変貌している。
【0003】
これは、情報技術産業(IT industry)の発展とその脈絡を一緒にするという側面で医療診断分野のデジタル環境の構築は医療映像の未来指向的な方向へと認識されながら、新しい医療装備の開発とそれに伴う医療ソフトウェアの技術は眩しいほど速い速度で発展していて、これからは医療全般にわたって情報技術の適用と活用が必須不可欠の条件になっている。
【0004】
しかし、先に言及した医療装備及び医療ソフトウェアの発展にもかかわらず、いまだに医療分野は人(施術者)に対する依存度が高くて医療事故や医療ミスが絶えていない。
【0005】
一例として、脊椎固定術で脊椎茎(superior vetebral notch)内に木ねじを挿入する間、方向が適切でないため脊椎茎の内側あるいは外側へと木ねじが貫いてしまう場合、神経学的損傷がもたらされるなど、施術結果に悪い影響を及ぼすようになる。
【0006】
このような理由によって、より正確な脊椎茎木ねじ挿入施術のために単純放射線撮影(X‐ray)、放射線透視機(C‐arm fluoroscocpy)、コンピュータ断層撮映(CT)及び磁気共鳴撮影(MRI)をして脊椎茎木ねじ挿入角度を手術前に定めている。それにもかかわらず、施術者によって木ねじ挿入施術が間違う事例が少なくとも8%から多くは40%に至る。
【0007】
ここで、放射線露出を最小化し、過去の施術より正確な施術ができるように脊椎茎木ねじ挿入施術に適用する脊椎航法装置が開発されたが、既に手術前に撮影したCT(computed tomography/コンピュータ断層撮映)映像や映像透視装置を使用するにあたり、外力によるポジション変化などでリアルタイムで木ねじの位置を判断しにくく、相変らず木ねじ挿入施術が間違う事例が報告されている。
【0008】
また、放射線透視装置(C‐arm fluoroscocpy)を使う場合、放射線照射部(tube)と検出機(detector)の間に被写体(検査部位)が位置するため、検出部に被写体を密着させて撮影するレントゲン装置と違って、放射形で照射されるX‐線の特性上、前記検出部から距離が離れたり、中心点から脱するほど拡大と誤差発生を避けることができない。
【0009】
さらに、患者の治療に先立って医療映像のデジタル化によって大概の測定が可能となり、医療映像に基づく治療計画を立てるが、直接活用するには誤差発生などの限界にぶつかる。そして、実際の治療では大概の施術者が機器と映像の効果的使用よりは熟練度に頼るので、安全性と正確度に関する偏差がひどく、熟練された施術者でも施術部位をオープンしない状況では患者の身体の中が見えない部位の構造がポジションによってそれぞれ違うため、目標にした部位への接近が容易ではないためである。
【0010】
このような問題点を解決するために、韓国登録実用新案第20‐0198708号を通じて、高価の医療装備を利用したスクリュー(木ねじ)挿入位置に対する確認が必要なく、横突起と椎体の連結部と、脊椎茎の外茎の間に形成された余裕間隔の間にスクリューを安全に挿入させることはもとより、挿入後も神経束の損傷有無を確認せずともできるようにした脊椎手術用位置案内装置が開示されたことがある。
【0011】
図1は従来技術による脊椎手術用位置案内装置を利用した脊椎手術を示す使用状態図で、前記脊椎手術用位置案内装置900は、図1に示すように、中が空いた中空形状のポジショナー908と、このポジショナー908に連結部909を媒介にして平行に備えられながら中が空いた中空形状であるガイダー910及び、前記ポジショナー908の内部に挿入されられて上・下移動されるポジションロッド908’で構成された位置案内器具907と、この位置案内器具907の角度を調節する角度調節手段912で構成され、この角度調節手段912は脊椎茎901の柱状突起902に固定されてその基準位置を取るように取っ手913aを取り揃えた固定バー913と、この固定バー913を基準にして位置案内器具907の調節角度が分かるように微細角度度盛りが表示された円弧形状の分度器914及び、この分度器914に前記位置案内器具907のポジショナー908と固定バー913を調節された角度で固定させるための固定手段915で構成される。
【0012】
従来技術によると、脊椎茎901の柱状突起902に角度調節手段912の固定バー913を固定した後、位置案内器具907を分度器914に固定した固定手段915を解いて位置案内器具907のポジショナー908を望む角度ほど移動させた後、分度器914に表示された度盛りを媒介にしてその移動角度を確認し、再び固定手段915を媒介にして分度器914に固定させる。
【0013】
次いで、前記ポジショナー908に挿入されたポジションロッド908’を動かして脊椎茎901の横突起903と肋骨の間に位置させると、このポジションロッド908’の第1折曲部と、第2折曲部の第1干渉防止角αと、第2干渉防止角βによって肋骨との接触を起こさなくなることは勿論、前記第2折曲部が位置される外壁a部位の地点は医療系の解剖学的データによって分かるものであって、特別な経験や知識を要しない。
【0014】
すなわち、手術過程の間、毎瞬間ごとにその正確性を確認するために高価の医療装備を使わなくなることは勿論、横突起903と椎体がつながった外壁aと脊椎茎901の外茎の間に形成された余裕間隔である椎茎D内に挿入されるスクリューが横突起903と椎体の外壁a部位に最大限近接されるように位置されることによって、スクリュー挿入後も脊椎神経の損傷有無を確認しなくてもよい効果がある。
【0015】
しかし、今まで説明した施術(手術)過程全般が施術者の手作業によって行われるので、施術者による依存度が依然として高く、これによっていくら熟練された施術者としても誤差発生を避けることができず、不要な部位に傷をつけることがあるし、そのような理由によって前述した問題点が依然として存在する。
【0016】
この他にも、韓国登録特許第10‐2056436号を通じて、患者と手術道具に附着されたトラッカー(Tracker)を利用して手術道具の現在位置を把握し、予め撮影されたコンピューター断層撮映装置(コンピュータ断層撮映装置)及び磁器共鳴映像装置などの映像情報を利用してモニター上に再現された人体内部映像に手術道具の位置を示す3次元スキャニングを利用したナビゲーターが附着されて施術位置の探知を可能にする医療用ナビゲーションシステムが開示されたが、既存医療装備との互換性問題があって、装備を取り扱う専門家が必要となり、システムの実行特性による診療及び施術遅延の問題があった。
【0017】
さらに、前述したナビゲーション手術は、一度始めれば中断し難く、簡単な施術に適用することが容易ではないうえ、高価の医療装備であるため、中小病院では購入の負担があるなど多くの問題があった。
【0018】
結局、感染を最小化した非接触方式で患者の身体の外で施術部位の基準(leve1 marking)を取って、また様々な形態の患部または臓器や組職などの計測(大きさ及び長さ測定、情報取得)ができるようにした医療用多目的ポインティング装置の研究開発が切実である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0019】
【文献】韓国登録実用新案第20‐0198708号(2000年07月25日登録)
【文献】韓国登録実用新案第20‐0364087号(2004年09月30日登録)
【文献】韓国登録特許第10‐2056436号(2019年12月10日登録)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0020】
本発明の目的は前記のような諸問題点を解決するためのもので、点または線形態でレーザー光線を放出し、施術部位に照射するレーザーポインターを利用して患者の身体の外で非接触方式によって施術部位の基準をより正確に取って、また施術部位の内部への施術道具や施術補形・補綴物の挿入角度はもとより、施術部位(患部、臓器など)の大きさや長さの測定など、施術(治療、手術)前により明確で多様なピョジショニングができるようにする医療用多目的レーザーポインティング装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0021】
前記目的を達成するために、本発明は、底から牽引配置された状態で、患者の身体に施術部位の基準を取って、また施術範囲を計測するためのレーザー光線を下向照射するポインターアセンブリー;装置起立の土台となるスタンディングベース;前記ポインターアセンブリーの牽引とともに前記ポインターアセンブリーの高低及び位置と角度調整のために、前記スタンディングベース上部に起立設置されるポジショニングサポーター;及び装置の使用者操作のために、決まった位置に備えられた制御手段;を含むことを特徴とする。
【0022】
また、前記ポインターアセンブリーは、構成要素の組み合わせの本体となるアセンブリーハウジングと、前記アセンブリーハウジングに内在された状態で施術部位の基準を取ってくれるレーザー光線を放出するガイドポインターと、前記アセンブリーハウジングにさらに内在された状態で施術範囲の計測のためのレーザー光線を放出する第1マーキングポインターと、前記アセンブリーハウジングにさらに内在された状態で前記第1マーキングポインターから放出されるレーザー光線の照射範囲を増やして施術範囲の延長計測を可能にする第2マーキングポインターと、前記ガイドポインターと前記第1、2マーキングポインターの角度調整及び前記第2マーキングポインターの位置調整のための駆動手段で構成される。
【0023】
さらに、前記ポジショニングサポーターは、前記スタンディングベースの上部から起立状態を維持する垂直サポート、前記垂直サポートの上端から水平状態を維持する水平サポート、前記水平サポートの先端部に備えられた状態で前記ポインターアセンブリーの垂直及び水平角度調整のためのヒンジヘッドで構成され、前記垂直サポート及び前記水平サポートは、前記ポインターアセンブリーの高低及び位置と方向の調整が可能になるように、それぞれ長さ調節型構造をなす。
【0024】
また、前記アセンブリーハウジングには前記第2マーキングポインターの位置調整のために長手方向の少なくとも一側から進退動作する拡張ロッドがさらに構成される。
【0025】
さらに、前記ガイドポインターは、施術部位にレーザー光線を照射して施術部位の中心を指す鉛直ポインター、前記鉛直ポインターの両側に離隔配置された状態で手術部位にレーザー光線を照射して施術道具や施術補形・補綴物の挿入角度を指す少なくとも一つ以上のアングルポインターで構成され、前記鉛直ポインター及び前記アングルポインターは、照射部位に点の形態で表示されるレーザー光線を放出するレーザーポインターである。
【0026】
さらに、前記第1マーキングポインター及び前記第2マーキングポインターは、施術部位の大きさ及び長さ測定が可能な度盛り形態で照射部位に線の形態で表示されるレーザー光線を放出するレーザーポインターである。
【0027】
また、前記ヒンジヘッドは、前記ガイドポインター及び前記第1、2マーキングポインターから放出されるレーザー光線の照射角度調整が可能になるように、長手方向を軸にした垂直回転とともに、鉛直方向を軸にした水平回転型構造をなし、前記ポインターアセンブリーの牽引装着と同時に、その装着状態で長手方向に沿って位置移動ができるようにするガイドクランプが下部に形成され、長手方向を軸にした垂直回転の際に、前記ポインターアセンブリーから放出されるレーザー光線の照射角度表示のためのデジタル分度器が備えられる。
【0028】
さらに、前記アセンブリーハウジングの底部及び前記拡張ロッドの底部には、前記ガイドポインター及び前記第1、2マーキングポインターから放出されるレーザー光線通過のマーキング孔が貫通され、施術部位の大きさ及び長さの計測ができるように測定定規の度盛り形態で形象化される。
【0029】
また、前記駆動手段は、前記アセンブリーハウジング内で前記アングルポインターを回転させ、前記アングルポインターから放出されるレーザー光線の照射角度が調整されるようにする第1駆動モーター及び第1動力伝達部材と、前記アセンブリーハウジング内で前記第1マーキングポインターを回転させ、前記第1マーキングポインターから放出されるレーザー光線の照射角度が調整されるようにする第2駆動モーター及び第2動力伝達部材と、前記拡張ロッド内で前記第2マーキングポインターを回転させ、前記第2マーキングポインターから放出されるレーザー光線の照射角度が調整されるようにする第3駆動モーター及び第3動力伝達部材と、前記アセンブリーハウジング内で前記第2マーキングポインターの位置調整のために長手方向の少なくとも一側から進退動作する拡張ロッドの進退作用をなす第4駆動モーター及び第4動力伝達部材と、前記アセンブリーハウジングと前記拡張ロッドに連携された状態で前記拡張ロッドの進退移動を案内するガイド部材で構成される。
【発明の効果】
【0030】
以上の説明で明確に分かるように、本発明の医療用多目的レーザーポインティング装置は、点(point)の形態でレーザー光線を放出するレーザーポインター(ポインターアセンブリーのガイドポインター)が施術部位の基準はもちろん施術補形・補綴物の角度を正確に取るようになることで、施術道具や施術補形・補綴物 を施術部位の内部に挿入させることが可能であり、これを通じて間違った施術補形・補綴物の挿入による神経学的損傷がもたらされるなど、施術結果に悪影響を及ぼすようになる要因の発生を予め遮断する効果を持つ。
【0031】
また、線(line)の形態でレーザー光線を放出するレーザーポインター(ポインターアセンブリーの第1マーキングポインター)の組み合わせを通じてレーザー光線が測定定規の度盛り形態で施術部位に照射されることにより、施術しようとする部位(患部、臓器、組職など)の大きさや長さの明確な計測が可能な効果があって、線の形態でレーザー光線を放出する他のレーザーポインター(ポインターアセンブリーの第2マーキングポインター)の付加を通じて前記第1マーキングポインターだけでは計測しにくい大きさや長さの施術部位計測が可能になる効果をおさめることができる。
【0032】
これと共に、今まで説明した各種効果の達成によって、自動化医療装備(ロボット手術、ナビゲーション手術)の欠陷と手動化システム(医者の熟練度)の間違いなどを補完及び校正することができるし、医療放射線装備の使用を相対的に減らして被爆の低減化を追い求めることができるし、治療時間の短縮、間違った施術(治療、手術)による副作用を最小化することができて治療成功率の向上に大変役に立つ一方、脊椎茎木ねじ挿入施術などのような施術補形・補綴物挿入術の正確性を高めて、さらに他の施術にも適用できる多様性の発揮によって、安全に治療を受けようとする患者の欲求を充足、及びそれによる製品競争力の確保による製造企業の利益創出は勿論、医療診断分野を含む医療産業全般の発展及び活性化に大きく寄与できるとても有用な発明である。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1】従来技術による脊椎手術用位置案内装置を利用した脊椎手術を示す使用状態図。
図2】本発明による医療用多目的レーザーポインティング装置の構成関係を示す斜視図。
図3a】本発明による医療用多目的レーザーポインティング装置において、ポインターアセンブリーの位置及び方向転換関係を示す作動例示図。
図3b】本発明による医療用多目的レーザーポインティング装置において、ポインターアセンブリーの位置及び方向転換関係を示す作動例示図。
図4】本発明による医療用多目的レーザーポインティング装置において、ポインターアセンブリーの中で拡張ロッドの進出関係を示す作動例示図。
図5】本発明による医療用多目的レーザーポインティング装置において、ポインターアセンブリーの内部構造を示す要部断面図。
図6】本発明による医療用多目的レーザーポインティング装置において、ポインターアセンブリーの中でガイドポインターの配置及び実施形態を示す使用状態図。
図7】本発明による医療用多目的レーザーポインティング装置において、ポインターアセンブリーの中でアセンブリーハウジングの底面に形成されたマーキング孔の形成関係を示す構成例示図。
図8】本発明による医療用多目的レーザーポインティング装置において、ポインターアセンブリーの中で第1マーキングポインターの実施形態を示す使用状態図。
図9】本発明による医療用多目的レーザーポインティング装置の実施関係を示す使用状態図。
図10a】本発明による医療用多目的レーザーポインティング装置の実施関係を示す使用状態図。
図10b】本発明による医療用多目的レーザーポインティング装置の実施関係を示す使用状態図。
図11】(a)、(b)は本発明による医療用多目的レーザーポインティング装置の実施関係を示す使用状態図。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
以下、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が本発明を容易に実施できるほど本発明の好ましい実施例を添付の図面を参照して詳細に説明する。
【0035】
まず、図面の構成要素に参照符号を付けることにあたり、同一な構成要素に対しては、たとえ他の図面上に表示されても、できるだけ同一符号を持つようにしていることに留意しなければならない。また、本発明を説明するにあたり、関連公知構成または機能に対する具体的な説明が本発明の要旨を曖昧にすることがあると判断される場合、その詳細な説明は省略する。
【0036】
添付図面の中で、図2は本発明による医療用多目的レーザーポインティング装置の構成関係を示す斜視図で、図3a及び図3bは本発明による医療用多目的レーザーポインティング装置においてポインターアセンブリーの位置及び方向転換関係を示す作動例示図で、図4は本発明による医療用多目的レーザーポインティング装置においてポインターアセンブリーの中で拡張ロッドの進出関係を示す作動例示図で、図5は本発明による医療用多目的レーザーポインティング装置においてポインターアセンブリーの内部構造を示す要部断面図で、図6は本発明による医療用多目的レーザーポインティング装置においてポインターアセンブリーの中でガイドポインターの配置及び実施形態を示す使用状態図で、図7は本発明による医療用多目的レーザーポインティング装置においてポインターアセンブリーの中でアセンブリーハウジングの底面に形成されたマーキング孔の形成関係を示す構成例示図で、図8は本発明による医療用多目的レーザーポインティング装置においてポインターアセンブリーの中で第1マーキングポインターの実施形態を示す使用状態図である。
【0037】
図2ないし図4に示すように、本発明による医療用多目的レーザーポインティング装置Aは、底から牽引配置された状態で寝床(医療ベッド)に横になった患者の身体に施術部位の基準を取って、また施術範囲の計測のためのレーザー光線を下向照射するポインターアセンブリー1と、装置起立の土台(basis)になるスタンディングベース2と、前記ポインターアセンブリー1の牽引とともに、そのポインターアセンブリー1の高低及び位置と角度調整のために前記スタンディングベース2の上部に起立設置されるポジショニングサポーター3と、装置の使用者操作のために決まった位置に備えられる制御手段4を含む。
【0038】
ポインターアセンブリー(pointer assembly、1)は、施術地点及び施術角度など施術部位の基準を取って、これに加えて患部または臓器の大きさや長さなど施術範囲の計測のためのレーザー光線を患者の身体に照射するためのもので、図5に示すように、構成要素の組み合わせの本体になるアセンブリーハウジング11と、前記アセンブリーハウジング11に内在された状態で施術部位の基準を取ってくれるレーザー光線を放出するガイドポインター12と、前記アセンブリーハウジング11にさらに内在された状態で施術範囲の計測のためのレーザー光線を放出する第1マーキングポインター13と、前記アセンブリーハウジング11にさらに内在された状態で前記第1マーキングポインター13から放出されるレーザー光線の照射範囲を増やして施術範囲の延長計測を可能にする第2マーキングポインター14と、前記ガイドポインター12と第1、2マーキングポインター13、14の角度調整及び前記第2マーキングポインター14の位置調整のための駆動手段15で構成される。
【0039】
前記アセンブリーハウジング11には、前記第2マーキングポインター13の位置調整のために長手方向の少なくとも一側から進退動作する拡張ロッド11‐1がさらに構成される(図2及び図4参照)。
【0040】
そして、前記アセンブリーハウジング11の底部及び前記拡張ロッド11‐1の底部には、前記ガイドポインター12及び第1、2マーキングポインター13から放出されるレーザー光線通過のマーキング孔111が貫通され、図6に示すように、施術部位の大きさ及び長さの計測ができるように多様なパターン(例えば、十字型、格子型など)の度盛り形態で形象化されることが好ましい。
【0041】
前記ガイドポインター12は、図7に示すように、施術部位にレーザー光線を照射して施術部位の中心を指す鉛直ポインター121と、前記鉛直ポインター121の両側に離隔配置された状態で施術部位にレーザー光線を照射して施術道具や施術補形・補綴物(脊椎茎木ねじなど)の挿入角度を指す少なくとも一つ以上のアングルポインター122、122’で構成される。
【0042】
ここで、前記鉛直ポインター121及びアングルポインター122、122’は、照射部位に点(spot)の形態で表示されるレーザー光線を放出するレーザーポインター(laser pointer)であって、幾つかの色相と波長で放出されることによって多様な機能性を示す指示器の役目を遂行することができる。
【0043】
前記第1、2マーキングポインター13、14は、図8に示すように、施術部位の大きさ及び長さの測定が可能な度盛り形態で照射部位に線(line)の形態で表示されるレーザー光線を放出するレーザーポインター(laser pointer)であって、多数個を予め決めた位置に組み合わせて配置し、測定定規の度盛りと類似な形態で照射され、前記ガイドポインター12と同様、幾つかの色相と波長で放出されることによって多様な機能性を示す指示器の役目を遂行することができる。
【0044】
前記駆動手段15は、図5に示すように、前記アセンブリーハウジング31内で前記ガイドポインター12の中でアングルポインター122、122’を回転させ、前記アングルポインター122、122’から放出されるレーザー光線の照射角度が調整されるようにする第1駆動モーター151及び第1動力伝達部材152と、前記アセンブリーハウジング31内で前記第1マーキングポインター13を回転させ、前記第1マーキングポインター13から放出されるレーザー光線の照射角度が調整されるようにする第2駆動モーター153及び第2動力伝達部材154と、前記拡張ロッド11‐1内で前記第2マーキングポインター14を回転させ、前記第2マーキングポインター14から放出されるレーザー光線の照射角度が調整されるようにする第3駆動モーター155及び第3動力伝達部材156と、前記アセンブリーハウジング11内で拡張ロッド11‐1の進退作用をなす第4駆動モーター157及び第4動力伝達部材158と、前記アセンブリーハウジング11と拡張ロッド11‐1に連携された状態で前記拡張ロッド11‐1の進退移動を案内するガイド部材159で構成される。
【0045】
ここで、前記第1、2、3、4駆動モーター151、153、155、157は、前記アングルポインター122、122’と第1、2マーキングポインター13、14の精密な角度調節、及び前記拡張ロッド11‐1の精密な進退作用を考慮してステップ(step)状態のパルス(pulse)に手順を与えるので、与えられたパルス数に比例した角度の分、回転するステッピングモーター(stepping motor)であることが好ましいが、必ずこれに限定されず、同一な作用関係を示す機械要素であれば、いくらでも他に採用することができる。
【0046】
そして、前記第1、2、3動力伝達部材152、154、156は、前記第1、2、3駆動モーター151、153、155で生成された動力を前記アングルポインター122、122’と第1、2マーキングポインター13、14に伝達するプーリアンドベルト(pulley and belt)であることが好ましいが、必ずこれに限定されず、同一な作用効果を示す機械要素であれば、いくらでも他に採用することができる。
【0047】
そして、前記第4動力伝達部材158は、前記第4駆動モーター157で生成された動力を前記拡張ロッド11‐1に伝達し、回転運動を直線運動に変えるラックアンドピニオン(rack and pinion)であることが好ましいが、必ずこれに限定されず、同一な作用効果を示す機械要素であれば、いくらでも他に採用することができる。
【0048】
そして、前記ガイド部材159は、第4動力伝達部材158による前記拡張ロッド11‐1の進退移動を案内するスライドレール(slide rail)であることが好ましいが、必ずこれに限定されず、同一な作用効果を示す機械要素であれば、いくらでも他に採用することができる。
【0049】
スタンディングベース(standing base、2)は、前記ポジショニングサポーター3の起立状態及びそのポジショニングサポーター3による前記ポインターアセンブリー1の牽引状態を維持するためのもので、一定した荷重を形成する重量体であることが好ましく、図2ないし図4に示すように、移動便宜性を考慮してキャスター(caster、21)が装着されることが好ましい。
【0050】
ポジショニングサポーター(positioning supporter、3)は、前記ポインターアセンブリー1の牽引配置及び位置調整のためのもので、図2及び図3aに示すように、前記スタンディングベース2の上部から起立状態を維持する垂直サポート31と、前記垂直サポート31の上端から水平状態を維持する水平サポート32と、前記水平サポート32の先端部に備えられた状態でそのポインターアセンブリー1の垂直及び水平角度調整のためのヒンジヘッド33で構成される。
【0051】
前記垂直サポート31及び水平サポート32は、前記ポインターアセンブリー1の高低及び位置と方向調整が可能になるように、それぞれ長さ調節型構造をなすことが好ましい。
【0052】
前記ヒンジヘッド33は、前記ガイドポインター12及び第1、2マーキングポインター13、14から放出されるレーザー光線の照射角度の調整が可能になるように、長手方向(水平方向)を軸にした垂直回転とともに、鉛直方向(垂直方向)を軸にした水平回転型構造をなすことが好ましい。そして、前記ポインターアセンブリー1の牽引装着と同時に、その装着状態で長手方向に沿って位置移動ができるようにするガイドクランプ331が下部に形成され、長手方向を軸にした垂直回転時に前記ポインターアセンブリー1から放出されるレーザー光線の照射角度表示のためのデジタル分度器332が備えられている。
【0053】
制御手段(controller、4)は、電源ON/OFFはもちろん、前記ポインターアセンブリー1の動作を含む装置駆動の使用者操作のためのもので、図2ないし図4に示すように、装置駆動全般の操作のためのメインコントローラー41と、前記ポインターアセンブリー1に備えられ、そのポインターアセンブリー1駆動を操作するためのサブコントローラー42で構成される。
【0054】
前記メインコントローラー41は、前記のように装置駆動全般の使用者操作のためのもので、装置駆動のプログラム入力及び設定に必要な多数の操作ボタンと駆動情報を表示するディスプレイを含むことが好ましい。
【0055】
前記サブコントローラー42は、前記のようにポインターアセンブリー1の直接操作のためのもので、前記アセンブリーハウジング11の位置移動及び角度調整、そして前記拡張ロッド11‐1の進退操作に必要な操作ボタンとともに位置移動及び角度調整の情報を表示するディスプレイを含むことが好ましい。
【0056】
未説明符号、hは前記ポインターアセンブリーの位置移動及び角度調整を使用者が直接手動操作するために必要な操作取っ手で、sは前記ポジショニングサポーターの垂直サポート及び水平サポート、そして前記ポインターアセンブリーのアセンブリーハウジング及び拡張ロッドの決まった部位に表示されてポインターアセンブリーの高低はもちろん位置及び角度の駆動情報把握に必要な表示度盛りである。
【0057】
前記のような構成からなる本発明による医療用多目的レーザーポインティング装置Aの作用を具体的に説明すれば次のとおりである。
【0058】
図9ないし図11(a)(b)は、本発明による医療用多目的レーザーポインティング装置の実施関係を示す使用状態図て、図9に示すように、施術(治療、手術)以前に施術部位の基準を取り、図10aないし11(a)(b)に示すように、施術部位の計測のための目的で本発明の医療用多目的レーザーポインティング装置Aを活用する。
【0059】
一例として、脊椎分離症、脊椎前方転位症、脊椎後方転位症などの脊椎不安定症を伴うか、または脊椎不安定症が予想される場合、2個以上の脊椎を融合させて骨声強直を作ることで動くことができないようにする脊椎融合術(または脊椎固定術)が一般化され、このような脊椎融合術は脊椎茎に木ねじを挿入し、その木ねじを連結して2つ以上の脊椎を安定的に固定させる手術法である。
【0060】
ここで、上述したような脊椎融合術を実施する前に、施術部位の基準を正確に取ってくれる過程が先行されないと、以後の脊椎融合術で木ねじの間違った挿入によって神経学的に損傷をもたらすなど、施術結果に悪影響を及ぼす要因の発生を予め遮断することができるし、このために本発明の医療用多目的レイヤーポインティング装置Aを活用するようになる。
【0061】
具体的に、図9aに示すように、医療ベッドで横になった患者の身体に施術部位の基準を取るようになるが、スタンディングベース2を移動させて装置を適当な所に位置させた後、制御手段4中のメインコントローラー41を操作して装置駆動を始める。このとき、前記スタンディングベース2の下部にキャスターcが装着されているので装置の移動が便利になる。
【0062】
続いて、前記メインコントローラー41をもっと操作してポジショニングサポーター3を構成する垂直サポート31と、水平サポート32の長さを調節し、これによってポインターアセンブリー1が決まった位置に移動配置されるようにした状態で、前記ポインターアセンブリー1からレーザー光線が放出されるようにし、そのように放出されるレーザー光線が施術部位に照射されるようにする。
【0063】
次いで、前記ポインターアセンブリー1に備えられた前記制御手段4のサブコントローラー42の操作を通じて前記ポジショニングサポーター3のヒンジヘッド33が長手方向を軸にして垂直回転されるようにして前記ポインターアセンブリー1の角度を調整し、また所望の位置に移動させることでポインターアセンブリー1のアセンブリーハウジング11に内在されたガイドポインター12中の鉛直ポインター121が施術部位に垂直で正確に照射されるようにする。
【0064】
次いで、前記サブコントローラー42をもっと操作して前記ポインターアセンブリー1の駆動手段15中、第1駆動モーター151及び第1動力伝達部材152によって前記ガイドポインター12中、アングルポインター122、122’の中で少なくともいずれか一つの角度が調整されるようにすることで、前記アングルポインター122、122’から放出されて施術部位に照射されるレーザー光線によって施術部位への挿入のための施術道具や施術補綴物である前記木ねじの挿入角度が表示及び指示(図6参照)されることによって、施術者がより正確で精密な施術補綴物の挿入が可能となる。
【0065】
一方、前述したような脊椎固定術で脊椎茎木ねじを挿入するための地点(施術部位)が患者の特定身体からある程度距離を置いて位置するのか、あるいは他の医療施術時に患部や臓器の長さなどを計測することは前記ポインターアセンブリー1の第1マーキングポインター13を利用してできるので、具体的に前記サブコントローラー42の操作を通じて前記第1マーキングポインター13の角度が調整されるようにした状態でレーザー光線が放出されるようにすることで可能となる。
【0066】
このとき、前記第1マーキングポインター13は多数のレーザーポインターの組み合わせ配置によって測定定規の度盛り形態で施術部位に照射{図8図10a、図11(a)(b)参照}されることができて、これによって施術部位の計測が可能である。
【0067】
ここで、前記第1マーキングポインター13のみで施術部位の大きさや長さの計測が不可能である場合、第2マーキングポインター14を利用して施術部位の計測範囲を伸ばすことができるので、前記サブコントローラー42の操作を通じて駆動手段15中、第4駆動モーター157と第4動力伝達部材158を動作させ、前記アセンブリーハウジング11の少なくとも一側から拡張ロッド11‐1がガイド部材159に案内されながら外部に進出されるようにすることによって、図10bに示すように、前記拡張ロッド11‐1に内在された第2マーキングポインター14が位置移動して第1マーキングポインター13の延長線上でレーザー光線の放出及び身体部位に照射されることが可能である。
【0068】
この時の前記拡張ロッド11‐1の進出範囲は、前記サブコントローラー42の角度表示窓を通じて表示される数値を通じて把握することができる。
【0069】
一方、今まで説明したような電動式装置駆動関係に加え、前記ポインターアセンブリー1の位置移動を使用者が直接手動制御できるので、これは前記アセンブリーハウジング11とヒンジヘッド33のガイドクランプ331に備えられた操作取っ手hを利用してなすことができる。
【0070】
整えると、本発明の医療用多目的レーザーポインティング装置Aによると、点(point)の形態でレーザー光線を放出する前記ポインターアセンブリー1のガイドポインター12が施術部位の基準はもちろん、施術補形・補綴物の角度を正確に取るようになって、施術道具や施術補形・補綴物を施術部位の内部に挿入させることが可能で、これを通じて間違った施術補形・補綴物の挿入による神経学的損傷をもたらすなど、施術結果に悪影響を及ぼすようになる要因の発生を予め遮断することが可能になる効果をおさめることができる。
【0071】
また、線(line)の形態でレーザー光線を放出する前記ポインターアセンブリー1の第1マーキングポインター13の組み合わせを通じてレーザー光線が測定定規の度盛り形態で施術部位に照射されることで、施術しようとする部位(患部、臓器、組職など)の大きさや長さの明確な計測が可能な効果をおさめることができるし、線の形態でレーザー光線を放出する前記ポインターアセンブリー1の第2マーキングポインター14の付加を通じて前記第1マーキングポインター13のみでは計測しにくい大きさや長さの施術部位の計測が可能になる効果をおさめることができる。
【0072】
以上の説明は本発明の技術思想を例示的に説明したものに過ぎず、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者であれば本発明の本質的な特性から脱しない範囲内で多様な修正と変更及び置換が可能である。したがって、本発明に開示された実施例及び添付の図面は本発明の技術思想を限定するためではなく説明するためのもので、このような実施例及び添付の図面によって本発明の技術思想の範囲が限定されない。そして、本発明の保護範囲は特許請求範囲によって解釈されるべきであり、それと同等な範囲内にある全ての技術思想は、本発明の権利範囲に含まれるものとして解釈しなければならない。
【符号の説明】
【0073】
A:ポインティング装置
1:ポインターアセンブリー
2:スタンディングベース
3:ポジショニングサポーター
4:制御手段
11:アセンブリーハウジング
11‐1:拡張ロッド
12:ガイドポインター
13:第1マーキングポインター
14:第2マーキングポインター
15:駆動手段
21:キャスター
31:垂直サポート
32:水平サポート
33:ヒンジヘッド
41:メインコントローラー
42:サブコントローラー
111:マーキング孔
121:鉛直ポインター
122、122':アングルポインター
151:第1駆動モーター
152:第1動力伝達部材
153:第2駆動モーター
154:第2動力伝達部材
155:第3駆動モーター
156:第3動力伝達部材
157:第4駆動モーター
158:第4動力伝達部材
159:ガイド部材
331:回動ベース
332:ガイドクランプ
332:デジタル分度器
図1
図2
図3a
図3b
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10a
図10b
図11