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特許7399343ライブ動画を配信するためのシステム、方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-07
(45)【発行日】2023-12-15
(54)【発明の名称】ライブ動画を配信するためのシステム、方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 21/488 20110101AFI20231208BHJP
   G06F 3/0481 20220101ALI20231208BHJP
   H04L 67/00 20220101ALI20231208BHJP
   H04N 21/431 20110101ALI20231208BHJP
【FI】
H04N21/488
G06F3/0481
H04L67/00
H04N21/431
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2023140129
(22)【出願日】2023-08-30
(62)【分割の表示】P 2020119668の分割
【原出願日】2019-08-06
【審査請求日】2023-09-01
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 株式会社ディー・エヌ・エーは、柴田順任及び渡邊愛理が発明した「ライブ動画を配信するためのシステム、方法、及びプログラム」が用いられたサービスを利用するためのアプリケーションを、令和1年5月10日、アドレス<Android版>https://play.google.com/store/apps/details?id=com.dena.pokota,<iOS版>https://itunes.apple.com/jp/app/id1175969205によって特定されるウェブサイトを介して公開した。
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】599115217
【氏名又は名称】株式会社 ディー・エヌ・エー
(74)【代理人】
【識別番号】100125195
【弁理士】
【氏名又は名称】尾畑 雄一
(72)【発明者】
【氏名】柴田 順任
(72)【発明者】
【氏名】渡邊 愛理
【審査官】鈴木 隆夫
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-034351(JP,A)
【文献】特開2018-180681(JP,A)
【文献】国際公開第2016/039156(WO,A1)
【文献】特開2012-118919(JP,A)
【文献】特開2013-065306(JP,A)
【文献】特開2013-150221(JP,A)
【文献】特開2012-195000(JP,A)
【文献】特開2016-143203(JP,A)
【文献】特開2008-097104(JP,A)
【文献】特開2016-197879(JP,A)
【文献】特開2005-157756(JP,A)
【文献】特開2018-195127(JP,A)
【文献】特開2019-054510(JP,A)
【文献】特開平11-110181(JP,A)
【文献】特開2015-210646(JP,A)
【文献】特開2014-127169(JP,A)
【文献】特開2003-296549(JP,A)
【文献】特開2014-199524(JP,A)
【文献】特開2017-156863(JP,A)
【文献】特開2001-134358(JP,A)
【文献】島徹(外2名),ニコニコ生放送ポケットガイド,日本,株式会社毎日コミュニケーションズ,2010年11月15日,pp.25,53-64
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 21/00-21/858
G06F 3/0481
H04L 67/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ライブ動画を視聴するための端末であって、
前記ライブ動画の視聴画面を提示する手段と、
前記ライブ動画に対して入力されたコメントを、前記ライブ動画の前記視聴画面において表示する手段と、を備え、
前記視聴画面は、複数のコメントが発生順序に従って並ぶコメント群の少なくとも一部が表示されるコメント表示領域を有し、
前記コメントを表示する手段は、前記ライブ動画に対して新しいコメントが入力されたとき、前記コメント表示領域において前記コメント群の中の前記新しいコメントを除く最新のコメントが表示されていない場合には、前記コメント表示領域において前記新しいコメントを表示させずに、前記視聴画面においてオブジェクトを表示させる、
端末。
【請求項2】
前記視聴画面は、前記コメント表示領域に対する所定操作によって、前記コメント表示領域における前記コメント群の表示部分が変更されるように構成されている、
請求項1の端末。
【請求項3】
前記オブジェクトは、前記コメント表示領域の一部において表示される、
請求項1の端末。
【請求項4】
前記視聴画面は、前記オブジェクトの操作によって、前記コメント表示領域において、前記コメント群の中の前記最新のコメントが表示されるように構成されている、
請求項1の端末。
【請求項5】
前記コメントを表示する手段は、前記ライブ動画に対して前記新しいコメントが入力されたときに、前記コメント表示領域における前記コメント群の表示部分を自動的に所定方向へスライドさせることで前記新しいコメントを表示し、前記コメント表示領域において前記コメント群の中の前記最新のコメントが表示されていない場合には、前記表示部分を自動的に前記所定方向へスライドさせない、
請求項1の端末。
【請求項6】
前記視聴画面は、前記コメント表示領域に対するスライド操作によって、前記コメント表示領域における前記コメント群の表示部分が所定方向へスライドするように構成されている、
請求項2の端末。
【請求項7】
前記視聴画面は、前記オブジェクトが表示されている状態で、前記コメント表示領域に対するスライド操作によって、前記コメント群の中の前記最新のコメントが表示されるように、前記コメント表示領域における前記コメント群の前記表示部分を確定させると、前記オブジェクトが非表示となるように構成されている、
請求項6の端末。
【請求項8】
ライブ動画を視聴するためのプログラムであって、コンピュータに、
前記ライブ動画の視聴画面を提示するステップと、
前記ライブ動画に対して入力されたコメントを、前記ライブ動画の前記視聴画面において表示するステップと、を実行させ、
前記視聴画面は、複数のコメントが発生順序に従って並ぶコメント群の少なくとも一部が表示されるコメント表示領域を有し、
前記コメントを表示するステップは、前記ライブ動画に対して新しいコメントが入力されたとき、前記コメント表示領域において前記コメント群の中の前記新しいコメントを除く最新のコメントが表示されていない場合には、前記コメント表示領域において前記新しいコメントを表示させずに、前記視聴画面においてオブジェクトを表示させる、
プログラム。
【請求項9】
ライブ動画を配信するための端末であって、
前記ライブ動画の配信画面を提示する手段と、
前記ライブ動画に対して入力されたコメントを、前記ライブ動画の前記配信画面において表示する手段と、を備え、
前記配信画面は、複数のコメントが発生順序に従って並ぶコメント群の少なくとも一部が表示されるコメント表示領域を有し、
前記入力されたコメントを表示する手段は、前記ライブ動画に対して新しいコメントが入力されたとき、前記コメント表示領域において前記コメント群の中の前記新しいコメントを除く最新のコメントが表示されていない場合には、前記コメント表示領域において前記新しいコメントを表示させずに、前記配信画面においてオブジェクトを表示させる、
端末。
【請求項10】
ライブ動画を配信するためのシステムであって、
前記ライブ動画の配信画面を提示する手段と、
前記ライブ動画の視聴画面を提示する手段と、
前記ライブ動画に対して入力されたコメントを、前記ライブ動画の前記配信画面及び前記視聴画面において表示する手段と、を有し、
前記配信画面又は前記視聴画面は、複数のコメントが発生順序に従って並ぶコメント群の少なくとも一部が表示されるコメント表示領域を有し、
前記コメントを表示する手段は、前記ライブ動画に対して新しいコメントが入力されたとき、前記コメント表示領域において前記コメント群の中の前記新しいコメントを除く最新のコメントが表示されていない場合には、前記コメント表示領域において前記新しいコメントを表示させずに、前記配信画面又は前記視聴画面においてオブジェクトを表示させる、
システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ライブ動画を配信するためのシステム、方法、及びプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、配信者が提供するライブ動画を複数の視聴者に対して配信するためのサービスが提供されている(例えば、下記特許文献1を参照)。こうしたライブ動画配信サービスは、典型的には、視聴者(リスナー)によるコメントの入力(投稿)が可能となるように構成されている。そして、視聴者は、当該視聴者自身が投稿したコメントに対する配信者の応答(例えば、ライブ動画の配信中に当該コメントを読み上げて、質問に対する回答やお礼等を行うこと。)を楽しむことができ、こうした楽しみは、視聴者にとってライブ動画配信サービスの継続的な利用に対するモチベーションとなり得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-022219号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来のライブ動画配信サービスにおいて、例えば、人気がある配信者による配信には多くの視聴者が集まるため、投稿されるコメント数も多くなり、この結果、配信者によるコメントへの応答が不十分となってしまう場合があった。例えば、コメントが投稿されるスピードと比較して、コメントに応答するスピードが遅いと、所謂「コメント渋滞」という状態が発生し得る。そして、自身が投稿したコメントに対する配信者による十分な応答が得られないと、視聴者の満足度が低下してしまう。
【0005】
本発明の実施形態は、視聴者からのコメントに対する配信者による応答を支援することを目的の一つとする。本発明の実施形態の他の目的は、本明細書全体を参照することにより明らかとなる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態に係るシステムは、1又は複数のコンピュータプロセッサを備え、ライブ動画を配信するためのシステムであって、前記1又は複数のコンピュータプロセッサは、読取可能な命令の実行に応じて、ライブ動画の配信者に対して配信画面を提示する処理と、ライブ動画の視聴者に対して視聴画面を提示する処理と、特定のライブ動画の視聴者によって入力されるコメントを、前記特定のライブ動画の配信者の前記配信画面、及び、前記特定のライブ動画の複数の視聴者の各々の前記視聴画面において表示する処理と、を実行し、前記配信画面は、視聴者によって入力されるコメントを少なくとも含む複数のコメントが発生順序に従って並ぶコメント群の少なくとも一部が表示されるコメント表示領域を有し、前記コメント群に含まれる複数のコメントのうち、前記コメント表示領域において表示されている前記コメント群の表示部分よりも発生順序が後である非表示後続コメントの数に少なくとも基づく表示態様となるように構成されている。
【0007】
本発明の一実施形態に係る方法は、1又は複数のコンピュータによって実行され、ライブ動画を配信するための方法であって、ライブ動画の配信者に対して配信画面を提示する工程と、ライブ動画の視聴者に対して視聴画面を提示する工程と、特定のライブ動画の視聴者によって入力されるコメントを、前記特定のライブ動画の配信者の前記配信画面、及び、前記特定のライブ動画の複数の視聴者の各々の前記視聴画面において表示する工程と、を備え、前記配信画面は、視聴者によって入力されるコメントを少なくとも含む複数のコメントが発生順序に従って並ぶコメント群の少なくとも一部が表示されるコメント表示領域を有し、前記コメント群に含まれる複数のコメントのうち、前記コメント表示領域において表示されている前記コメント群の表示部分よりも発生順序が後である非表示後続コメントの数に少なくとも基づく表示態様となるように構成されている。
【0008】
本発明の一実施形態に係る第1のプログラムは、ライブ動画を配信するためのプログラムであって、1又は複数のコンピュータ上での実行に応じて、前記1又は複数のコンピュータに、ライブ動画の配信者に対して配信画面を提示する処理と、ライブ動画の視聴者に対して視聴画面を提示する処理と、特定のライブ動画の視聴者によって入力されるコメントを、前記特定のライブ動画の配信者の前記配信画面、及び、前記特定のライブ動画の複数の視聴者の各々の前記視聴画面において表示する処理と、を実行させ、前記配信画面は、視聴者によって入力されるコメントを少なくとも含む複数のコメントが発生順序に従って並ぶコメント群の少なくとも一部が表示されるコメント表示領域を有し、前記コメント群に含まれる複数のコメントのうち、前記コメント表示領域において表示されている前記コメント群の表示部分よりも発生順序が後である非表示後続コメントの数に少なくとも基づく表示態様となるように構成されている。
【0009】
本発明の一実施形態に係る第2のプログラムは、ライブ動画を配信するためのプログラムであって、ユーザ端末上での実行に応じて、前記ユーザ端末に、ライブ動画を配信するための配信画面を表示する処理を実行させ、前記配信画面は、視聴者によって入力されるコメントを少なくとも含む複数のコメントが発生順序に従って並ぶコメント群の少なくとも一部が表示されるコメント表示領域を有し、前記コメント群に含まれる複数のコメントのうち、前記コメント表示領域において表示されている前記コメント群の表示部分よりも発生順序が後である非表示後続コメントの数に少なくとも基づく表示態様となるように構成されている。
【発明の効果】
【0010】
本発明の様々な実施形態は、視聴者からのコメントに対する配信者による応答を支援する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の一実施形態に係る動画配信システム1のネットワークの構成を概略的に示す構成図。
図2】動画配信システム1の機能を概略的に示すブロック図。
図3】ユーザ情報テーブル411において管理される情報を例示する図。
図4】ランクを説明するための図。
図5】配信管理テーブル412において管理される情報を例示する図。
図6】トップ画面60を例示する図。
図7】配信画面70を例示する図。
図8】視聴画面80を例示する図。
図9】アイテム選択画面100を例示する図。
図10】コメント表示領域73において最新のコメントオブジェクト731が表示されていない場合の配信画面70を例示する図。
図11】残コメント数表示オブジェクト78の外観を例示する図。
図12】残コメントを説明するための図。
図13】新たなコメントの発生に応じて配信者端末30が実行する処理を例示するフロー図。
図14】新たなコメントの発生に応じてコメント表示領域73において自動スクロールが行われる様子を説明するための図。
図15】新たなコメントの発生に応じて残コメント数表示オブジェクト78における表示内容が更新される様子を説明するための図。
図16】ランクを更新する際にサーバ10が実行する処理を例示するフロー図。
図17】ランクメータ値の更新ルールを説明するための図。
図18】ランクの更新内容と必要なランクメータ値との対応関係を説明するための図。
図19】ダイヤを付与する際にサーバ10が実行する処理を例示するフロー図。
図20】他の例における配信画面70を例示する図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
【0013】
図1は、本発明の一実施形態に係る動画配信システム1のネットワークの構成を概略的に示す構成図である。システム1は、図示するように、動画配信サーバ10と、当該動画配信サーバ10とインターネット等の通信ネットワーク20を介して通信可能に接続されたユーザ端末30とを備える。図1においては、1つのユーザ端末30のみが図示されているが、動画配信システム1は、複数のユーザ端末30を備える。動画配信サーバ10は、ライブ動画を配信及び視聴するためのライブ動画配信サービスを、ユーザ端末30を介してユーザに提供する。本実施形態において、ユーザ端末30を操作するユーザは、配信者としてライブ動画を配信することができ、また、視聴者として他のユーザによって提供されるライブ動画を視聴することもできる。
【0014】
動画配信サーバ10は、一般的なコンピュータとして構成されており、図1に示すように、コンピュータプロセッサ11と、メインメモリ12と、入出力I/F13と、通信I/F14と、ストレージ(記憶装置)15とを備え、これらの各構成要素が図示しないバス等を介して電気的に接続されている。
【0015】
コンピュータプロセッサ11は、CPU又はGPU等として構成され、ストレージ15等に記憶されている様々なプログラムをメインメモリ12に読み込んで、当該プログラムに含まれる各種の命令を実行する。メインメモリ12は、例えば、DRAM等によって構成される。
【0016】
入出力I/F13は、ユーザ等との間で情報をやり取りするための各種の入出力装置を含む。入出力I/F13は、例えば、キーボード、ポインティングデバイス(例えば、マウス、タッチパネル等)等の情報入力装置、マイクロフォン等の音声入力装置、カメラ等の画像入力装置を含む。また、入出力I/F13は、ディスプレイ等の画像出力装置、スピーカー等の音声出力装置を含む。
【0017】
通信I/F14は、ネットワークアダプタ等のハードウェア、各種の通信用ソフトウェア、及びこれらの組み合わせとして実装され、通信ネットワーク20等を介した有線又は無線の通信を実現できるように構成されている。
【0018】
ストレージ15は、例えば磁気ディスク、フラッシュメモリ等によって構成される。ストレージ15は、オペレーティングシステムを含む様々なプログラム、及び各種データ等を記憶する。
【0019】
本実施形態において、動画配信サーバ10は、それぞれが上述したハードウェア構成を有する複数のコンピュータを用いて構成され得る。例えば、動画配信サーバ10は、1又は複数のサーバ装置によって構成され得る。
【0020】
このように構成された動画配信サーバ10は、ウェブサーバ及びアプリケーションサーバとしての機能を有するように構成することができ、この場合、ユーザ端末30にインストールされているウェブブラウザ及びその他のアプリケーションからの要求に応答して各種の処理を実行し、当該処理の結果に応じた画面データ(例えば、HTMLデータ)及び制御データ等をユーザ端末30に送信する。ユーザ端末30では、受信したデータに基づくウェブページ又はその他の画面が表示され得る。
【0021】
ユーザ端末30は、一般的なコンピュータとして構成されており、図1に示すように、コンピュータプロセッサ31と、メインメモリ32と、入出力I/F33と、通信I/F34と、ストレージ(記憶装置)35とを備え、これらの各構成要素が図示しないバス等を介して電気的に接続されている。
【0022】
コンピュータプロセッサ31は、CPU又はGPU等として構成され、ストレージ35等に記憶されている様々なプログラムをメインメモリ32に読み込んで、当該プログラムに含まれる各種の命令を実行する。メインメモリ32は、例えば、DRAM等によって構成される。
【0023】
入出力I/F33は、ユーザ等との間で情報をやり取りするための各種の入出力装置を含む。入出力I/F33は、例えば、キーボード、ポインティングデバイス(例えば、マウス、タッチパネル等)等の情報入力装置、マイクロフォン等の音声入力装置、カメラ等の画像入力装置を含む。また、入出力I/F33は、ディスプレイ等の画像出力装置、スピーカー等の音声出力装置を含む。
【0024】
通信I/F34は、ネットワークアダプタ等のハードウェア、各種の通信用ソフトウェア、及びこれらの組み合わせとして実装され、通信ネットワーク20等を介した有線又は無線の通信を実現できるように構成されている。
【0025】
ストレージ35は、例えば磁気ディスク又はフラッシュメモリ等によって構成される。ストレージ35は、オペレーティングシステムを含む様々なプログラム及び各種データ等を記憶する。ストレージ35が記憶するプログラムは、アプリケーションマーケット等からダウンロードされてインストールされ得る。
【0026】
本実施形態において、ユーザ端末30は、スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータ、及び、ウェアラブルデバイス等として構成され得る。
【0027】
このように構成されたユーザ端末30を操作するユーザは、ストレージ35等にインストールされているウェブブラウザ又はその他のアプリケーションを介した動画配信サーバ10との通信を実行することによって、動画配信サーバ10が提供するライブ動画配信サービスを利用することができる。
【0028】
次に、本実施形態の動画配信システム1が有する機能について説明する。図2は、動画配信サーバ10及びユーザ端末30がそれぞれ有する機能を概略的に示すブロック図である。サーバ10は、図示するように、様々な情報を記憶及び管理する情報記憶管理部41と、ライブ動画配信サービスの基本機能を制御する基本機能制御部43と、ライブ動画の配信を制御する動画配信制御部45とを有する。これらの機能は、コンピュータプロセッサ11及びメインメモリ12等のハードウェア、並びに、ストレージ15等に記憶されている各種プログラムやデータ等(例えば、ライブ動画配信サービスを提供するためのサーバ側プログラム等)が協働して動作することによって実現され、例えば、メインメモリ12に読み込まれたプログラムに含まれる命令をコンピュータプロセッサ11が実行することによって実現される。また、図2に示すサーバ10の機能の一部又は全部は、サーバ10とユーザ端末30とが協働することによって実現され、又は、ユーザ端末30によって実現され得る。
【0029】
ユーザ端末30は、図2に示すように、様々な情報を記憶及び管理する情報記憶管理部51と、ライブ動画配信サービスにおける端末側の配信機能を制御する配信機能制御部53と、ライブ動画配信サービスにおける端末側の視聴機能を制御する視聴機能制御部55とを有する。これらの機能は、コンピュータプロセッサ31及びメインメモリ32等のハードウェア、並びに、ストレージ35等に記憶されている各種プログラムやデータ等(例えば、アプリケーションとして予めストレージ35等に記憶されており、或いは、当該アプリケーション又はウェブブラウザ等によって実行可能な形式でサーバ10から提供される、ライブ動画配信サービスを利用するための端末側プログラム等)が協働して動作することによって実現され、例えば、メインメモリ32に読み込まれたプログラムに含まれる命令をコンピュータプロセッサ31が実行することによって実現される。また、図2に示すユーザ端末30の機能の一部又は全部は、サーバ10とユーザ端末30とが協働することによって実現され、又は、サーバ10によって実現され得る。
【0030】
動画配信サーバ10の情報記憶管理部41は、ストレージ15等において様々な情報を記憶及び管理する。情報記憶管理部41は、例えば、図2に示すように、ライブ動画配信サービスのユーザに関する情報を管理するユーザ情報テーブル411と、個別のライブ動画の配信に関する情報を管理する配信管理テーブル412とを有するように構成されている。
【0031】
動画配信サーバ10の基本機能制御部43は、ライブ動画配信サービスの基本機能の制御に関する様々な処理を実行する。例えば、基本機能制御部43は、基本機能に関する様々な画面の画面データ又は制御データをユーザ端末30に送信し、ユーザ端末30で表示される当該画面を介したユーザによる操作入力に応答して様々な処理を実行し、当該処理の結果に応じた画面データ又は制御データをユーザ端末30に送信する。基本機能制御部43によって制御される基本機能は、例えば、ログイン処理(ユーザ認証)、課金制御、及び、ユーザ管理(例えば、ユーザ情報テーブル411の更新等)等を含む。
【0032】
動画配信サーバ10の動画配信制御部45は、ライブ動画の配信の制御に関する様々な処理を実行する。例えば、動画配信制御部45は、複数の配信者の各々が提供するライブ動画を複数の視聴者に対して配信するように構成されている。例えば、動画配信制御部45は、配信者のユーザ端末30(以下、「配信者端末30」と言うことがある。)から送信されるライブ動画を受信して、当該ライブ動画を複数の視聴者の各々のユーザ端末30(以下、「視聴者端末30」と言うことがある。)に送信するように構成される。ライブ動画は、例えば、配信者端末30のカメラを介して入力される画像、及び、マイクを介して入力される音声によって構成される。こうしたライブ動画の配信は、例えば、HTTP Live Streaming(HLS)等のプロトコルを用いたストリーミング方式で行われ得る。
【0033】
ユーザ端末30の情報記憶管理部51は、ストレージ35等において様々な情報を記憶及び管理する。ユーザ端末30の配信機能制御部53は、ライブ動画配信サービスの端末側の配信機能の制御に関する様々な処理を実行する。当該配信機能は、ユーザ端末30のユーザが配信者としてライブ動画を配信するための機能である。例えば、配信機能制御部53は、ユーザ端末30のカメラを介して入力される画像、及び、マイクを介して入力される音声によって構成される動画の動画データをリアルタイムに生成し、当該生成した動画データをサーバ10に送信するように構成される。また、例えば、配信機能制御部53は、サーバ10から受信する画面データ又は制御データに少なくとも基づいて、ライブ動画を配信するための配信画面をユーザ端末30において表示するように構成される。
【0034】
ユーザ端末30の視聴機能制御部55は、ライブ動画配信サービスの端末側の視聴機能の制御に関する様々な処理を実行する。当該視聴機能は、ユーザ端末30のユーザが他のユーザによって配信される動画を視聴者として視聴するための機能である。例えば、視聴機能制御部55は、サーバ10から送信されるライブ動画の動画データを受信し、当該受信した動画データに基づいてライブ動画を再生(表示)するように構成される。また、例えば、視聴機能制御部55は、サーバ10から受信する画面データ又は制御データに少なくとも基づいて、ライブ動画を視聴するための視聴画面をユーザ端末30において表示するように構成される。
【0035】
本実施形態において、サーバ10の動画配信制御部45は、ライブ動画の視聴者によって入力されるコメントを、当該ライブ動画の配信者の配信画面、及び、当該ライブ動画の複数の視聴者の各々の視聴画面において表示させるように構成されている。例えば、動画配信制御部45は、特定のライブ動画の視聴者によって視聴画面を介して入力されたコメントを当該視聴者の視聴者端末30から受信すると、当該コメントを含むデータを、当該特定のライブ動画の配信者の配信者端末30、及び、当該特定のライブ動画の複数の視聴者の各々の視聴者端末30に対して送信するように構成されている。当該データを受信した配信者端末30及び視聴者端末30では、当該データに含まれるコメントが、配信画面及び視聴画面において表示される。
【0036】
本実施形態において、配信者端末30において表示される配信画面は、視聴者によって入力されるコメントを少なくとも含む複数のコメントが発生順序に従って並ぶコメント群の少なくとも一部が表示されるコメント表示領域を有するように構成されている。また、当該配信画面は、コメント群に含まれる複数のコメントのうち、コメント表示領域において表示されている当該コメント群の表示部分よりも発生順序が後である非表示後続コメントの数に少なくとも基づく表示態様となるように構成されている。
【0037】
このように、本実施形態における動画配信システム1は、ライブ動画の配信者に対して提示される配信画面が、視聴者からのコメントが含まれるコメント群の少なくとも一部を表示するためのコメント表示領域を有し、当該領域において表示されているコメント群の表示部分よりも発生順序が後である非表示後続コメントの数に少なくとも基づく表示態様となるように構成されている。したがって、配信者は、コメント表示領域において表示されているコメントに対して応答する際に、当該コメントよりも発生順序が後である非表示後続コメントの数に基づく情報を得ることができ、例えば、非表示後続コメントの数に応じて応答のスピードを調整することが可能となる。このように、動画配信システム1は、視聴者からのコメントに対する配信者による応答を支援する。
【0038】
本実施形態において、コメント表示領域においてその一部が表示されるコメント群は、視聴者によって入力されるコメントのみによって構成され、又は、これに加えて、システム1によって自動的に入力されるシステムコメント等の他のコメントが含まれ得る。
【0039】
本実施形態において、配信画面は、配信者による所定の操作に応じて、コメント表示領域において表示されているコメント群の表示部分が変更されるように構成され得る。例えば、コメント表示領域は、当該コメント表示領域自体に対する操作、又は、コメント表示領域以外の他の領域/オブジェクトに対する操作等に応じて、表示されるコメント(コメント群を構成する複数のコメントのうちコメント表示領域において表示されるコメント)が変更される(切り替わる)ように構成される。こうした構成は、配信者による操作に応じて表示されるコメントが変更される際に、非表示後続コメントの数に基づく情報を当該配信者に知らせることを可能とする。
【0040】
また、配信画面は、非表示後続コメントの数に少なくとも基づく所定のオブジェクトが表示されるように構成され得る。こうした構成は、非表示後続コメントの数に基づく情報を所定のオブジェクトを介して配信者に知らせることを可能とする。
【0041】
本実施形態において、所定のオブジェクトが、非表示後続コメントの数に応じて表示されるようにしても良い。つまり、例えば、配信画面は、非表示後続コメントの数が所定の値未満(例えば、0)である場合は所定のオブジェクトが表示されない一方、非表示後続コメントの数が所定の値以上(例えば、1以上)である場合は所定のオブジェクトが表示されるように構成され得る。こうした構成は、非表示後続コメントの数が少ない場合の配信画面の視認性の低下を抑制すると共に、配信者が、所定のオブジェクトの表示の有無によって非表示後続コメントの数の多少を容易に認識することを支援する。
【0042】
また、所定のオブジェクトは、非表示後続コメントの数に少なくとも基づく外観を有するように構成され得る。例えば、所定のオブジェクトは、非表示後続コメントの数に基づく大きさ、色、模様、又は、形状を有するように構成される。また、例えば、所定のオブジェクトは、非表示後続コメントの数自体を表示するように構成される。こうした構成は、配信者が、所定のオブジェクトの外観によって非表示後続コメントの数を知ることを可能とする。
【0043】
また、配信画面は、非表示後続コメントの数に少なくとも基づく数の所定のオブジェクトが表示されるように構成され得る。例えば、配信画面は、非表示後続コメントの数が第1の範囲内である場合に1つの所定のオブジェクトを表示し、非表示後続コメントの数が第1の範囲よりも大きい第2の範囲内である場合に2つの所定のオブジェクトを表示するように構成され得る。こうした構成は、配信者が、所定のオブジェクトの数によって非表示後続コメントの数を知ることを可能とする。
【0044】
また、所定のオブジェクトは、コメント表示領域における表示内容の制御に用いられるようにしても良い。例えば、配信画面は、配信者による所定のオブジェクトの選択に応じて、コメント群における発生順序が最後のコメント(最新のコメント)が表示されるように、コメント表示領域において表示されているコメント群の表示部分が変更されるように構成され得る。こうした構成は、配信者による簡易な操作によって最新のコメントを表示することを可能とする。
【0045】
また、配信画面は、非表示後続コメントの数に応じてコメント表示領域において表示されるコメントの自動的な変更(例えば、自動スクロール)を制御するように構成され得る。例えば、配信画面は、新たに発生したコメントのコメント群への追加に応じて、非表示後続コメントの数が所定の値未満(例えば、0)である場合は、新たに発生したコメントが表示されるように、コメント表示領域において表示されているコメント群の表示部分が変更される一方、非表示後続コメントの数が所定の値以上(例えば、1以上)である場合は、当該コメント群の表示部分が変更されないように構成され得る。こうした構成は、配信者が、新たに発生した最新のコメントが表示されている状態を容易に維持することを可能とする。
【0046】
また、配信画面は、非表示後続コメントの数に少なくとも基づいてコメント表示領域の外観が変化するように構成され得る。例えば、コメント表示領域は、非表示後続コメントの数に基づく形状、大きさ、色(背景色、又は、文字色等)を有するように構成される。また、例えば、コメント表示領域は、非表示後続コメントの数自体を表示するように構成される。こうした構成は、配信者が、コメント表示領域の外観によって非表示後続コメントの数を知ることを可能とする。さらにまた、配信画面は、非表示後続コメントの数に少なくとも基づいて、コメント表示領域以外の他の領域/オブジェクトの外観が変化するように構成され得る。
【0047】
また、配信画面は、非表示後続コメントの数が所定の範囲内である状態の継続時間に少なくとも基づく表示態様となるように構成され得る。例えば、配信画面は、非表示後続コメントの数が所定の範囲内である状態の継続時間が第1の時間以上である場合に、第1の表示態様となると共に、当該継続時間が第1の時間よりも大きい第2の時間以上である場合に、第2の表示態様となるように構成される。また、例えば、配信画面は、非表示後続コメントの数が第1の範囲内である状態の継続時間が第1の時間以上である場合に、第1の表示態様となる一方、非表示後続コメントの数が第1の範囲よりも大きい第2の範囲内である状態の継続時間が第2の時間以上である場合に、第2の表示態様となるように構成される。こうした構成は、配信者が、非表示後続コメントの数が所定の範囲内である状態の継続時間に基づく情報を得ることを可能とする。
【0048】
本実施形態において、視聴画面もまた、上述した様々な態様の配信画面と同様の構成を有するように構成され得る。例えば、視聴画面は、配信画面と同様のコメント表示領域を有し、非表示後続コメントの数に少なくとも基づく表示態様となるように構成され得る。こうした構成は、視聴者が、コメント表示領域において表示されているコメントを確認する際に、当該コメントよりも発生順序が後である非表示後続コメントの数に基づく情報を得ることを可能とする。
【0049】
次に、このような機能を有する本実施形態の動画配信システム1の具体例について説明する。図3は、この例において、ユーザ情報テーブル411において管理される情報を例示する。ユーザ情報テーブル411は、ライブ動画配信サービスのユーザに関する情報を管理し、図示するように、個別のユーザを識別する「ユーザアカウント」に対応付けて、アカウント名、年齢、性別等を含む「基本情報」、ライブ動画の配信履歴に関する情報である「配信履歴情報」、他のユーザが配信するライブ動画の視聴履歴に関する情報である「視聴履歴情報」、このユーザがフォローしている他のユーザに関する情報である「フォローユーザ情報」、このユーザをフォローしている他のユーザ(フォロワー)に関する情報である「フォロワー情報」、このユーザがファミリーメンバーとして加入しているファミリーに関する情報である「ファミリー情報」、配信者としてのユーザのランクを示す「ランク」、ランクアップ/ダウンを判定するためのパラメータ値である「ランクメータ値」、ライブ動画配信サービスにおける仮想的なコインの保有数を示す「コイン保有数」、同じく仮想的なダイヤの保有数を示す「ダイヤ保有数」等の情報を管理する。
【0050】
ファミリーは、特定の配信者を応援するためのコミュニティ(グループ)であり、当該ファミリーの管理者等による承認を介して加入する(ファミリーメンバーとなる。)ことができる。ファミリー情報は、このユーザが加入している1又は複数のファミリーの各々を特定可能な情報を含む。
【0051】
図4は、この例における配信者の「ランク」を説明するための図である。図示するように、この例では、「S」、「A」、「B」、「C」、「D」及び「E」の6つのランク帯が存在し、「S」、「A」、「B」、「C」、「D」の5つのランク帯の各々は、3つのランク(例えば、「S+」、「S」、「S-」のように、ランク帯を示すアルファベットに「+」を付加したランク、当該アルファベットのみのランク、及び、当該アルファベットに「-」を付加したランク)によって構成されている。また、「E」のランク帯は、1つのランク「E」によって構成されている。つまり、この例では、16段階(3×5+1=16)のランクが存在している。
【0052】
また、ランク帯は、「S」側が最上位であって「E」側が最下位である。また、同一のランク帯内のランクは、「+」側が最上位であって「-」側が最下位である。この例では、ユーザのランクは、初期値として「D-」が設定される。
【0053】
図5は、この例において、配信管理テーブル412において管理される情報を例示する。配信管理テーブル412は、個別のライブ動画の配信に関する情報を管理し、図示するように、個別の配信(ライブ動画)を識別する「配信ID」に対応付けて、この配信の配信者を識別する「配信者ユーザアカウント」、「配信日時」、配信の継続時間を示す「配信時間」、「視聴者数(現在値及び最大値)」、視聴者によって入力されたコメントの数である「コメント数」、視聴者によって入力された「いいね」の数である「いいね数」、視聴者によるアイテムの入力に応じて増加する「アイテムポイント」、この配信に対して付与されるポイントである「配信ポイント」等の情報を管理する。
【0054】
図6は、ユーザ端末30において表示されるライブ動画配信サービスのトップ画面60を例示する。当該画面60は、ライブ動画配信サービスを利用するユーザの起点となる画面であり、図示するように、「フォロー」、「人気」及び「すべて」と表示された選択領域62と、当該領域62の下側に位置し、配信中のライブ動画を一覧表示する一覧表示領域64と、画面右上隅に位置する円形の配信開始ボタン66とを有する。
【0055】
選択領域62は、一覧表示領域64における表示内容を選択するための領域である。具体的には、選択領域62において「フォロー」が選択されると、一覧表示領域64において、ユーザがフォローしている他のユーザの配信中のライブ動画が一覧表示される。同様に、選択領域62において「人気」が選択されると、一覧表示領域64において、人気を有する動画を抽出するための所定の抽出条件に従って抽出されたライブ動画(例えば、視聴者数(現在値)が閾値以上であるライブ動画等)が一覧表示される。また、選択領域62において「すべて」が選択されると、一覧表示領域64において、配信中の全てのライブ動画が一覧表示される。
【0056】
一覧表示領域64には、図6に示すように、各々が個別のライブ動画に関する情報を表示する複数の個別表示領域641が2列で配置される。個別表示領域641は、ライブ動画の配信者によって予め設定されている静止画像、配信者のアカウント名、及び、視聴者数(現在値)等を表示し、ユーザによる選択に応じて、対応するライブ動画の視聴が開始されるように構成されている。一覧表示領域64は、上下方向へのフリック操作/スライド操作等によって、表示される個別表示領域641が切り替わるように構成されている。
【0057】
配信開始ボタン66は、ユーザが、配信者としてライブ動画の配信を開始するためのオブジェクトである。当該配信開始ボタン66がユーザによって選択されると、ライブ動画の配信が開始され、具体的には、ユーザ端末30のカメラを介して入力される画像、及び、同じくユーザ端末30のマイクを介して入力される音声によって構成される動画のサーバ10への送信が開始される。また、ライブ動画の配信の開始に応じて、配信管理テーブル412において新たなレコードが作成される。
【0058】
図7は、配信開始ボタン66の選択(つまり、ライブ動画の配信の開始)に応じて配信者端末30において表示される配信画面70を例示する。当該画面70は、図示するように、画面全体に対応する動画表示領域71と、画面左上隅に位置する基本情報表示領域72と、画面左下に位置するコメント表示領域73と、画面下端部中央に位置する円形の配信停止ボタン76とを有する。
【0059】
動画表示領域71は、配信されるライブ動画、つまり、配信者端末30のカメラを介して入力される画像が表示される。配信者は、通常は、配信者端末30のインカメラを介して配信者自身を撮影するので、配信されるライブ動画には配信者自身の画像が含まれる。
【0060】
基本情報表示領域72は、この配信の基本情報を表示し、具体的には、配信者情報(プロフィール画像等)、この配信の視聴者数(現在値)、及び、この配信に対して視聴者によって入力された「いいね」の数等を表示する。
【0061】
コメント表示領域73は、視聴者によって入力されたユーザコメント、又は、自動的に入力されたシステムコメントを表示するための領域である。具体的には、当該領域73には、各々が個別のコメントに対応する複数のコメントオブジェクト731が上下方向に並べて配置される。コメント表示領域73は、透明な領域として構成されており、コメントオブジェクト731は、半透明なオブジェクトとして構成されている。
【0062】
配信停止ボタン76は、配信者がライブ動画の配信を停止するためのオブジェクトである。当該配信停止ボタン76が配信者によって選択されると、ライブ動画の配信(配信者端末30からサーバ10へのライブ動画の送信)が停止される。
【0063】
図8は、視聴者端末30において表示される視聴画面80を例示する。例えば、トップ画面60の一覧表示領域64等を介して任意のライブ動画が視聴者によって選択されると、選択されたライブ動画を視聴するための視聴画面80が視聴者端末30において表示される。当該画面80は、図示するように、上述した配信画面70と同様に、動画表示領域81と、基本情報表示領域82と、コメント表示領域83とを有する。また、視聴画面80は、画面下端部において、コメント入力領域86と、ハートマークが表示された「いいね」ボタン87と、プレゼントの図柄が表示されたアイテム入力ボタン88とを有する。
【0064】
コメント入力領域86は、視聴者がコメントを入力するための領域である。当該領域86の右端部には送信オブジェクト861が配置されており、当該オブジェクト861が選択されると、コメント入力領域86に入力されている文字列がユーザコメントとして入力され、コメント入力データが視聴者端末30からサーバ10に対して送信される。コメント入力データは、コメントの内容、及び、コメントを入力した視聴者のユーザアカウントを含む。コメント入力データを受信したサーバ10は、対応する配信者端末30(対応するライブ動画の配信者の配信者端末30)及び各視聴者端末30(対応するライブ動画の複数の視聴者の各々の視聴者端末30)に対してコメント入力データを送信する。また、コメント入力データを受信したサーバ10は、配信管理テーブル412のコメント数を更新(1加算)する。
【0065】
サーバ10からコメント入力データを受信した配信者端末30及び各視聴者端末30では、配信画面70及び視聴画面80のコメント表示領域73、83において、ユーザコメントに対応するコメントオブジェクト731、831が表示可能となる。ユーザコメントに対応するコメントオブジェクト731、831には、当該コメントを入力した視聴者のアカウント名と共に、コメントの内容(文字列)が表示される。
【0066】
いいねボタン87は、視聴者が配信者に対して「いいね」を入力するためのオブジェクトである。当該ボタン87が視聴者によって選択されると、「いいね」の入力が行われ、いいね入力データが視聴者端末30からサーバ10に対して送信される。いいね入力データは、「いいね」を入力した視聴者のユーザアカウントを含む。いいね入力データを受信したサーバ10は、対応する配信者端末30及び各視聴者端末30に対していいね入力データを送信する。また、いいね入力データを受信したサーバ10は、配信管理テーブル412の「いいね数」を更新(1加算)する。
【0067】
サーバ10からいいね入力データを受信した配信者端末30及び各視聴者端末30では、配信画面70及び視聴画面80のコメント表示領域73、83において、「いいね」の入力を通知するシステムコメントに対応するコメントオブジェクト731、831が表示可能となる。当該システムコメントに対応するコメントオブジェクト731、831には、「いいね」を入力した視聴者のアカウント名と共に、「いいね」の入力を示すテキストが表示される。また、いいね入力データを受信した配信者端末30及び各視聴者端末30では、配信画面70及び視聴画面80の動画表示領域71、81において、所定の視覚効果(例えば、ハート型のオブジェクトが画面下側から上側に向かって流れるように表示されるアニメーション効果等)が付加される。
【0068】
アイテム入力ボタン88は、視聴者がアイテムを入力するためのオブジェクトである。当該ボタン88が視聴者によって選択されると、図9に例示するアイテム選択画面100が視聴画面80に重ねて表示される。当該画面100は、図示するように、各々がアイテムに関する情報を表示する複数の個別表示領域102を一覧表示する。個別表示領域102は、アイテムに対応する画像、及び、当該アイテムの入力に必要なコイン数を表示する。
【0069】
この例では、視聴者によって入力可能な複数のアイテムが予め定められており、各アイテムには、その価格(価値、対価)としてのコイン数が予め設定されている。アイテム選択画面100は、当該入力可能な複数のアイテムを一覧表示する。視聴者によってアイテム選択画面100を介して何れかのアイテムが選択されると、選択されたアイテムの入力が行われる。
【0070】
アイテムの入力が行われると、アイテム入力データが視聴者端末30からサーバ10に対して送信される。アイテム入力データは、アイテムを入力した視聴者のユーザアカウント、及び、入力されたアイテムを特定可能な情報を含む。アイテム入力データを受信したサーバ10は、対応する配信者端末30及び各視聴者端末30に対してアイテム入力データを送信する。また、アイテム入力データを受信したサーバ10は、入力されたアイテムのコイン数に応じたアイテムポイント(例えば、コイン数が多くなるほどポイントも多くなる。)をこの配信に対して付与し、具体的には、コイン数に応じたポイントを、配信管理テーブル412において、対応する配信のアイテムポイントに加算する。また、アイテム入力データを受信したサーバ10は、ユーザ情報テーブル411において、入力されたアイテムのコイン数を、対応するユーザ(アイテムを入力した視聴者)のコイン保有数から減じる。
【0071】
サーバ10からアイテム入力データを受信した配信者端末30及び各視聴者端末30では、配信画面70及び視聴画面80のコメント表示領域73、83において、アイテムの入力を通知するシステムコメントに対応するコメントオブジェクト731、831が表示可能となる。当該システムコメントに対応するコメントオブジェクト731、831には、アイテムを入力した視聴者のアカウント名と共に、入力されたアイテムの名称が表示される。また、また、アイテム入力データを受信した配信者端末30及び各視聴者端末30では、配信画面70及び視聴画面80の動画表示領域71、81において、入力されたアイテムに対応する視覚効果が付加される。
【0072】
ここで、配信画面70のコメント表示領域73の詳細について説明する。この例におけるコメント表示領域73は、図7において破線で示されているように、上下方向に並ぶ複数のコメントオブジェクト731を表示可能な矩形の範囲として設定されている。
【0073】
コメント表示領域73において表示されるコメントオブジェクト731は、複数のコメント(ユーザコメント又はシステムコメント)から成るコメント群の少なくとも一部に対応する。当該コメント群は、配信者端末30において配信者が今回の配信を開始してから現時点までに発生した複数のコメントが発生順序に従って並ぶ。また、コメント表示領域73において表示されるコメントオブジェクト731は、古い(発生順序が早い)コメントオブジェクト731ほど上側に位置し、新しい(発生順序が遅い)コメントオブジェクト731ほど下側に位置する。
【0074】
また、コメント表示領域73は、上下方向へのフリック操作/スライド操作等によって、コメント群の表示部分(当該領域73において表示されている部分)が上下方向にスライドするように構成されている。こうした操作による表示部分の変更によってコメント表示領域73の外側(上側/下側)へと移動したコメントオブジェクト731は、非表示となる(一時的に消える)。
【0075】
また、この例の配信画面70は、現時点のコメント群における最新のコメント(発生順序が最後のコメント)がコメント表示領域73において表示されていない場合に、図10に例示するように、残コメント数表示オブジェクト78が、コメント表示領域73の右側下端部に配置される。
【0076】
図11は、残コメント数表示オブジェクト78の外観を例示する。残コメント数表示オブジェクト78は、図示するように、角丸長方形の形状を有しており、残コメントの数(図11の例では「88件」)を表示する。
【0077】
図12は、この例における残コメントを説明するための図である。コメント表示領域73においてその一部が表示されるコメント群は、古いコメントほど上側に位置し、新しいコメントほど下側に位置するように、複数のコメントの各々の発生順序に従って並ぶ。そして、図示するように、コメント群に含まれる複数のコメントのうち、コメント表示領域73において表示されているコメント群の表示部分よりも発生順序が後である(新しい)コメント(非表示後続コメント)が残コメントとして定義される。つまり、「現時点のコメント群における最新のコメントがコメント表示領域73において表示されていない場合」は、言い換えると、「現時点のコメント群に含まれる複数のコメントのうち、コメント表示領域73において表示されているコメント群の表示部分よりも発生順序が後である残コメントの数が1以上である場合」と言うこともできる。
【0078】
この例では、上述したように、上下方向へのフリック操作/スライド操作等によって、コメント表示領域73におけるコメント群の表示部分が上下方向にスライドするように構成されており、この結果、残コメントの数が変化すると、変化後の残コメントの数となるように、残コメント数表示オブジェクト78における表示内容が更新される。
【0079】
また、この例では、コメント表示領域73に対する上下方向へのフリック操作/スライド操作等の途中において、残コメント数表示オブジェクト78は非表示となり、その後、当該操作に応じたコメント群の表示部分の変更が確定すると、当該オブジェクト78が再度表示され、当該オブジェクト78において変化後の残コメントの数が表示される。また、コメント群の表示部分の変更によって、最新のコメントがコメント表示領域73において表示されるようになると、残コメント数表示オブジェクト78は非表示となる(一時的に消える)。
【0080】
また、この例では、配信者によって残コメント数表示オブジェクト78が選択されると、現時点における最新のコメントが表示されるように、コメント表示領域73におけるコメント群の表示部分が変更される。
【0081】
ここで、新たなコメントの発生に応じたコメント表示領域73における表示内容の制御について説明する。図13は、新たなコメントの発生に応じて配信者端末30が実行する処理を例示するフロー図である。具体的には、例えば、上述したコメント入力データ、いいね入力データ、又は、アイテム入力データをサーバ10から受信すると、配信者端末30は、図13に例示される処理を実行する。
【0082】
配信者端末30は、まず、図示するように、コメント群を更新する(ステップS100)。具体的には、今回のコメントを、コメント群に含まれる複数のコメントの最後に追加する。配信者端末30におけるコメント群は、例えば、ストレージ35等において管理される。
【0083】
続いて、配信者端末30は、コメント表示領域73が、現時点(今回のコメントを追加する直前)における最新のコメントが表示されている状態である最新コメント表示状態であるか否かを確認する(ステップS105)。この例では、最新コメント表示状態は、配信画面70において残コメント数表示オブジェクト78が表示されていない状態であるとも言える。
【0084】
そして、コメント表示領域73が最新コメント表示状態である場合には(ステップS105においてYES)、配信者端末30は、当該領域73において自動スクロールを行う(ステップS110)。図14は、新たなコメントの発生に応じてコメント表示領域73において自動スクロールが行われる様子を説明するための図である。図示するように、その時点の最新のコメント(対応するコメントオブジェクト731)がコメント表示領域73において表示されている(コメント群の表示部分に含まれている)最新コメント表示状態において(図14(A))、新たなコメントが発生すると、コメント群の最後(最下部)に追加された当該新たなコメントがコメント表示領域73におけるコメント群の表示部分に含まれるように、当該表示部分が下方向にスライドし、この結果、当該領域73において表示されているコメント(コメントオブジェクト731)が上方向にスライドする(図14(B))。
【0085】
図13のフロー図に戻り、一方、コメント表示領域73が最新コメント表示状態でない場合には(ステップS105においてNO)、配信者端末30は、上述した自動スクロールは行わず、残コメント数表示オブジェクト78において表示されている残コメント数を更新する(ステップS120)。図15は、新たなコメントの発生に応じて残コメント数表示オブジェクト78における表示内容が更新される様子を説明するための図である。図示するように、その時点の最新のコメント(対応するオブジェクト731)がコメント表示領域73において表示されていない(コメント群の表示部分に含まれていない)状態において(図15(A))、新たなコメントが発生すると、コメント表示領域73におけるコメント群の表示部分は変更されないため、残コメントの数が増加する(図15(B))。残コメントの数が増加すると、残コメント数表示オブジェクト78における残コメント数の表示が更新される(図15の例では、残コメント数が「2件」から「3件」へと更新されている。)。
【0086】
このように、例えば、配信者は、過去のコメントがコメント表示領域73において表示されている状態で当該過去のコメントに対する応答を行っている場合に、残コメント数表示オブジェクト78を介して、その時点の残コメント数を知ることができる。そして、この場合、新たなコメントが発生すると、当該オブジェクト78において表示される残コメント数が更新されるから、例えば、コメント表示領域73に対する上方向へのフリック操作/スライド操作等によって、当該領域73におけるコメント群の表示部分を変更しながら過去のコメントから順に応答している間、残コメント数が増加する場合(言い換えると、過去のコメントに対して応答するスピードよりも新たなコメントが発生するスピードの方が速い場合)には、応答のスピードを上げる一方、残コメント数が減少する場合(言い換えると、過去のコメントに対して応答するスピードよりも新たなコメントが発生するスピードの方が遅い場合)には、応答のスピードを維持又は下げる等の配信者による調整が可能となる。
【0087】
また、この例では、視聴画面80のコメント表示領域83もまた、配信画面70のコメント表示領域73と同様の構成を有する。具体的には、視聴画面80のコメント表示領域83は、複数のコメント(ユーザコメント又はシステムコメント)から成るコメント群の少なくとも一部に対応するコメントオブジェクト831を表示し、当該コメント群は、視聴者端末30において視聴者が今回のライブ動画(配信)の視聴を開始してから現時点までに発生した複数のコメントが発生順序に従って並ぶ。また、配信画面70と同様に、視聴画面80は、現時点のコメント群における最新のコメントがコメント表示領域83において表示されていない場合に、残コメントの数を表示する残コメント数表示オブジェクトが、コメント表示領域83の右側下端部に配置されるように構成されている。なお、本実施形態の他の例では、視聴画面80においては、配信画面70と異なり、残コメント数表示オブジェクトの配置が行われないようにすることもできる。
【0088】
配信者が、配信画面70の配信停止ボタン76を選択すると、ライブ動画の配信が終了する。ライブ動画の配信が終了すると、サーバ10は、当該配信に対する配信ポイントを設定する。この例では、視聴者数(最大値)、いいね数、コメント数、及び、アイテムポイントに基づいて配信ポイントが算出される。配信ポイントは、視聴者数(最大値)、いいね数、コメント数、及び、アイテムポイントが多いほど、多くなるように構成されている。算出された配信ポイントは、配信管理テーブル412において登録される。
【0089】
また、この例では、ユーザが前日に獲得した配信ポイントに基づいて当日のランクが決定(更新)される。図16は、各ユーザのランクを更新する際にサーバ10が実行する処理を例示するフロー図である。これらの処理は、毎日深夜(例えば、毎日午前3時)に実行される。
【0090】
サーバ10は、まず、図16に示すように、各ユーザのランクメータ値を更新する(ステップS200)。図17は、ランクメータ値の更新ルールを説明するための図である。図示するように、この例では、ユーザが前日に獲得した配信ポイントの当該ユーザが属するランク帯内での順位に基づいてランクメータ値が変動する。特定のユーザが前日に獲得した配信ポイントは、配信管理テーブル412の配信者ユーザアカウント、配信日時、及び、配信ポイントを参照することによって算出される。なお、ユーザが1日に複数の配信を行っている場合、複数の配信でそれぞれ獲得した配信ポイントが合算される。
【0091】
ランクメータ値の更新ルールは、具体的には、図17に示すように、まず、ランク帯内の配信ポイントの順位が上位10%に含まれる場合には、ランクメータ値の変動は「+2」(2ポイント増加)である。同様に、当該順位が上位11~30%(上位30%から上位10%を除いた残りの20%)に含まれる場合の変動は「+1」であり、当該順位が中位30%(上位31~60%)に含まれる場合の変動は「±0」(増減なし)であり、当該順位が下位40%に含まれる場合の変動は「-1」(1ポイント減少)である。なお、前日の配信が行われなかった場合には、ランク帯内の順位にかかわらず、ランクメータ値の変動は「-1」となる。
【0092】
ステップS200では、図17に例示される更新ルールに従って、各ユーザのランクメータ値が更新される。なお、ランクメータ値がマイナスであるユーザであって、今回のランクメータ値の変動が増加(具体的には、+2、又は、+1)である場合、ランクメータ値を0にクリアした上で増加させるようにしても良い。つまり、例えば、ランクメータ値の現在値が「-1」であるユーザの今回の変動が「+2」である場合、ランクメータ値を0にクリアした後に2増加させ、変動後のランクメータ値は(「+1」ではなく)「+2」となる。こうすれば、ランクメータ値がマイナスであるユーザ(例えば、配信頻度が低いユーザ等)であっても当該ランクメータ値を一気に増加させることができるから、ライブ動画の配信が促進される。
【0093】
図16のフロー図に戻り、各ユーザのランクメータ値を更新すると、次に、サーバ10は、更新後のランクメータ値に基づいてランクを更新する(ステップS210)。図18は、ランクの更新内容と必要なランクメータ値との対応関係を説明するための図である。図示するように、まず、ランク帯をまたいでランクアップする場合(言い換えると、各ランク帯内の最上位のランクからランクアップする場合)に必要なランクメータ値は+4である。つまり、各ランク帯内の最上位のランク(例えば、A+)に属するユーザは、ランクメータ値が+4になると、直上のランク帯内の最下位のランク(例えば、S-)にランクアップする。また、同一のランク帯内でランクアップする場合(言い換えると、各ランク帯内の中位又は最下位のランクからランクアップする場合)に必要なランクメータ値は+2である。つまり、各ランク帯内の中位又は最下位のランク(例えば、B又はB-)に属するユーザは、ランクメータ値が+2になると、同一のランク帯内の直上のランク(例えば、B+又はB)にランクアップする。
【0094】
同様に、図18に例示するように、同一のランク帯内でランクダウンする場合(言い換えると、各ランク帯内の最上位又は中位のランクからランクダウンする場合)に必要なランクメータ値は-2である。つまり、各ランク帯内の最上位又は中位のランク(例えば、B+又はB)に属するユーザは、ランクメータ値が-2になると、同一のランク帯内の直下のランク(例えば、B又はB-)にランクダウンする。また、ランク帯をまたいでランクダウンする場合に必要なランクメータ値は-6である。つまり、各ランク帯内の最下位のランク(例えば、A-)に属するユーザは、ランクメータ値が-6になると、直下のランク帯の最上位のランク(例えば、B+)にランクダウンする。このように、この例では、ランク帯をまたいだランクアップ/ダウンは、同一のランク帯内でのランクアップ/ダウンと比較して、必要なランクメータ値の絶対値が大きくなっている。この結果、短期間での急激なランクアップ/ダウンが抑制される。
【0095】
図16のフロー図に戻り、ステップS210においては、図18に例示した対応関係に従って、ランクメータ値に基づくランクの更新が行われる。なお、ランクの更新が行われたユーザ(ランクアップ/ダウンが発生したユーザ)のランクメータ値は0にクリアされる。
【0096】
また、この例では、前日の配信時間とランク(前日におけるランク)とに基づいて配信者としてのユーザに対する報酬であるダイヤが付与される。図19は、各配信者にダイヤを付与する際にサーバ10が実行する処理を例示するフロー図である。これらの処理は、毎日深夜に実行され、例えば、図16に例示した各ユーザのランクを更新する際に実行される処理よりも前の時刻(例えば、毎日午前0時)に実行される。
【0097】
サーバ10は、まず、図示するように、各ユーザの前日の配信時間を算出する(ステップS300)。特定のユーザの前日の配信時間は、具体的には、配信管理テーブル412の配信者ユーザアカウント、配信日時、及び、配信時間を参照することによって特定される。ユーザが1日に複数の配信を行っている場合、複数の配信の各々の配信時間が合算される。
【0098】
続いて、サーバ10は、算出した配信時間及び基準ダイヤ数に基づく数のダイヤを各ユーザに付与する(ステップS310)。具体的には、算出した配信時間に基準ダイヤ数を乗じた数のダイヤが各ユーザに付与される。基準ダイヤ数は、ランクが上位であるほど多くなるように、ランク毎に予め設定されており、各ユーザの前日のランクに対応する基準ダイヤ数が適用される。ユーザに対してダイヤが付与されると、ユーザ情報テーブル411のダイヤ保有数が更新される。この例では、ダイヤは、コイン又は現実の通貨に交換することができる。
【0099】
上述した例では、コメント表示領域73において最新のコメントが表示されていない場合に、残コメントの数を表示する残コメント数表示オブジェクト78が配置されるようにしたが、当該オブジェクト78は、残コメント(非表示後続コメント)の数に基づくオブジェクトの一例であって、本実施形態におけるこうしたオブジェクトは、上述した残コメント数表示オブジェクト78に限定されない。
【0100】
例えば、残コメント数表示オブジェクト78は、残コメント数自体を表示することに代えて、又は、これに加えて、残コメント数に応じた形状、色、又は大きさを有するように構成され得る。例えば、当該オブジェクト78は、残コメント数が第1の範囲(例えば、1件以上19件以下)である間は、第1の形状、色、又は大きさとなり、残コメント数が第2の範囲(例えば、20件以上)である間は、第2の形状、色、又は大きさとなるように構成され得る。また、例えば、当該オブジェクト78は、残コメント数が第1の範囲である状態が第1の時間(例えば、20秒)維持されると、第1の形状、色、又は大きさとなり、残コメント数が第2の範囲である状態が第2の時間(例えば、10秒)維持されると、第2の形状、色、又は大きさとなるように構成され得る。さらにまた、例えば、残コメント数表示オブジェクト78は、残コメント数が所定の範囲である状態が第1の時間(例えば、10秒)維持されると、第1の形状、色、又は大きさとなり、その後、さらに第2の時間(例えば、20秒)維持されると、第2の形状、色、又は大きさとなるように構成され得る。
【0101】
また、本実施形態の他の例では、残コメント数表示オブジェクト78の表示に代えて、又は、これに加えて、残コメント数に基づいてコメント表示領域73の外観が変化するように構成され得る。例えば、図20に例示するように、他の例における配信画面70は、コメント表示領域73の背景が、残コメント数に応じて変化し、例えば、当該背景が、残コメント数が第1の範囲である間は、半透明の第1の色となり、残コメント数が第2の範囲である間は、半透明の第2の色となるように構成され得る。また、残コメント数に基づいて、動画表示領域71の外観が変化するようにしても良い。
【0102】
また、本実施形態の他の例では、残コメント数表示オブジェクト78は、残コメントのうちシステムコメントの件数は除外されて、ユーザコメントの件数のみが表示されるように構成され得る。
【0103】
以上説明した本実施形態の動画配信システム1は、ライブ動画の配信者に対して提示される配信画面が、視聴者からのコメントが含まれるコメント群の少なくとも一部を表示するためのコメント表示領域を有し、当該領域において表示されているコメント群の表示部分よりも発生順序が後である非表示後続コメントの数に少なくとも基づく表示態様となる(例えば、残コメントの数を表示する残コメント数表示オブジェクト78が配置される等)ように構成されている。したがって、配信者は、コメント表示領域において表示されているコメントに対して応答する際に、当該コメントよりも発生順序が後である非表示後続コメントの数に基づく情報を得ることができ、例えば、非表示後続コメントの数に応じて応答のスピードを調整することが可能となる。このように、動画配信システム1は、視聴者からのコメントに対する配信者による応答を支援する。
【0104】
本明細書で説明された処理及び手順は、明示的に説明されたもの以外にも、ソフトウェア、ハードウェアまたはこれらの任意の組み合わせによって実現される。例えば、本明細書で説明される処理及び手順は、集積回路、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、磁気ディスク等の媒体に、当該処理及び手順に相当するロジックを実装することによって実現される。また、本明細書で説明された処理及び手順は、当該処理・手順に相当するコンピュータプログラムとして実装し、各種のコンピュータに実行させることが可能である。
【0105】
本明細書中で説明された処理及び手順が単一の装置、ソフトウェア、コンポーネント、モジュールによって実行される旨が説明されたとしても、そのような処理または手順は複数の装置、複数のソフトウェア、複数のコンポーネント、及び/又は複数のモジュールによって実行され得る。また、本明細書において説明されたソフトウェアおよびハードウェアの要素は、それらをより少ない構成要素に統合して、またはより多い構成要素に分解することによって実現することも可能である。
【0106】
本明細書において、発明の構成要素が単数もしくは複数のいずれか一方として説明された場合、又は、単数もしくは複数のいずれとも限定せずに説明された場合であっても、文脈上別に解すべき場合を除き、当該構成要素は単数又は複数のいずれであってもよい。
【符号の説明】
【0107】
1 動画配信システム
10 動画配信サーバ
11 コンピュータプロセッサ
15 ストレージ(記憶装置)
20 通信ネットワーク
30 ユーザ端末
35 ストレージ(記憶装置)
41 情報記憶管理部
43 基本機能制御部
45 動画配信制御部
51 情報記憶管理部
53 配信機能制御部
55 視聴機能制御部
60 トップ画面
70 配信画面
73 コメント表示領域
731 コメントオブジェクト
78 残コメント数表示オブジェクト
80 視聴画面
83 コメント表示領域
831 コメントオブジェクト
100 アイテム選択画面
【要約】
【課題】 視聴者からのコメントに対する配信者による応答を支援する。
【解決手段】
本発明の一実施形態に係る動画配信システム1は、動画配信サーバ10と、ユーザ端末30とを備え、当該サーバ10は、ライブ動画を配信及び視聴するためのライブ動画配信サービスを、ユーザ端末30を介してユーザに提供する。システム1は、ライブ動画の配信者に対して提示される配信画面が、視聴者からのコメントが含まれるコメント群の少なくとも一部を表示するためのコメント表示領域を有し、当該領域において表示されているコメント群の表示部分よりも発生順序が後である非表示後続コメントの数に少なくとも基づく表示態様となるように構成されている。したがって、配信者は、表示されているコメントに対して応答する際に、当該コメントよりも発生順序が後である非表示後続コメントの数に基づく情報を得ることができる。
【選択図】 図1
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