(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-12-08
(45)【発行日】2023-12-18
(54)【発明の名称】空気清浄機、及び二酸化炭素吸収ユニット
(51)【国際特許分類】
B01D 53/14 20060101AFI20231211BHJP
【FI】
B01D53/14 100
(21)【出願番号】P 2023183232
(22)【出願日】2023-10-25
【審査請求日】2023-10-25
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】518070618
【氏名又は名称】株式会社レブセル
(73)【特許権者】
【識別番号】591066465
【氏名又は名称】日本エアーテック株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】523299842
【氏名又は名称】株式会社イーサン
(74)【代理人】
【識別番号】110003926
【氏名又は名称】弁理士法人イノベンティア
(72)【発明者】
【氏名】山本 健二
(72)【発明者】
【氏名】北野 雅之
(72)【発明者】
【氏名】山田 翔太
(72)【発明者】
【氏名】真家 未妃
(72)【発明者】
【氏名】高柳 剛
(72)【発明者】
【氏名】高木 顕二
(72)【発明者】
【氏名】石山 栄孝
【審査官】小久保 勝伊
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/018160(WO,A1)
【文献】特開2006-340683(JP,A)
【文献】特表2014-507275(JP,A)
【文献】特許第7226751(JP,B1)
【文献】特開2020-65945(JP,A)
【文献】特開平7-68164(JP,A)
【文献】特開2016-140397(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/299154(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01D 53/04、53/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ファンと、
空気清浄フィルタと、
二酸化炭素を吸収する吸収部材が収容された吸収ユニットであって、前記空気清浄フィルタに対して、前記ファンが駆動することにより生じる気流の上流側に配置された吸収ユニットと、
前記ファンと前記空気清浄フィルタと前記吸収ユニットとが配置された筐体とを、備え、
前記筐体は、
前記吸収ユニットと前記空気清浄フィルタとに空気を通過させる二酸化炭素吸収経路と、
前記吸収ユニットに空気を通過させず、前記空気清浄フィルタに空気を通過させるバイパス通気経路と、を含む、空気清浄機。
【請求項2】
前記筐体は、前記二酸化炭素吸収経路に接続された第1吸気開口部と、前記バイパス通気経路に接続された第2吸気開口部とを含む、請求項1に記載の空気清浄機。
【請求項3】
前記第2吸気開口部の開口面積は、前記第1吸気開口部の開口面積よりも小さい、請求項2に記載の空気清浄機。
【請求項4】
前記ファンの風量を制御する制御部と、
前記第2吸気開口部の開口面積を変更する開閉部材と、をさらに備え、
前記制御部は、前記ファンの風量を第1の設定風量から前記第1の設定風量よりも大きい第2の設定風量に変更する場合、前記第2吸気開口部の開口面積が大きくなるように、前記開閉部材を開放させる、請求項2に記載の空気清浄機。
【請求項5】
前記バイパス通気経路内に配置されたバイパス内フィルタを、さらに備える、請求項1~4のいずれか1項に記載の空気清浄機。
【請求項6】
前記二酸化炭素吸収経路の少なくとも一部と前記バイパス通気経路の少なくとも一部とは、それぞれ、前記空気清浄フィルタの法線方向に見て、前記空気清浄フィルタに重なる、請求項1~4のいずれか1項に記載の空気清浄機。
【請求項7】
前記筐体は、前記吸収ユニットに対して前記気流の上流側に配置され、前記吸収ユニットを交換するためのメンテナンス扉を含む、請求項1~4のいずれか1項に記載の空気清浄機。
【請求項8】
ファンと、
空気清浄フィルタと、
前記空気清浄フィルタが配置された筐体と、を備えた、空気清浄機に取り付けられる二酸化炭素吸収ユニットであって、
前記二酸化炭素吸収ユニットは、
二酸化炭素を吸収する吸収部材が収容された吸収フィルタと、
前記吸収フィルタが収容されたユニットケースであって、前記筐体に固定可能に構成されたユニットケースと、を備え、
前記ユニットケースは、前記ユニットケースが前記筐体に固定された状態で、前記空気清浄フィルタに対して、前記ファンが駆動することにより生じる気流の上流側に前記吸収部材が配置されるように構成されており、
前記ユニットケースは、前記吸収フィルタと前記空気清浄フィルタとに空気を通過させる二酸化炭素吸収経路と、前記吸収フィルタに空気を通過させず、前記空気清浄フィルタに空気を通過させるバイパス通気経路と、を含む、二酸化炭素吸収ユニット。
【請求項9】
前記ユニットケースは、前記ユニットケースの第1の面に形成された前記二酸化炭素吸収経路に接続された吸気口と、前記第1の面に交差する第2の面に形成され、前記バイパス通気経路に接続された吸気口とを含む、請求項8に記載の二酸化炭素吸収ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気清浄機、及び二酸化炭素吸収ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、環境保護活動への取り組みが社会的に行われている。特に、地球温暖化の原因と考えられている二酸化炭素を回収する取り組みが、企業及び公的機関において行われている。
【0003】
例えば、特許文献1には、二酸化炭素固定フィルタとメインフィルタとファンとを備えた空気清浄機が開示されている。ファンが駆動することにより、吸気口から進入した空気は、二酸化炭素固定フィルタを通過し、メインフィルタを通過し、排気口から排出される。二酸化炭素固定フィルタは、通過する空気中から二酸化炭素を吸着固定する。メインフィルタは、通過する空気中から浮遊塵埃を吸着する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載されているような二酸化炭素を吸着可能な空気清浄機において、二酸化炭素の吸着効率を向上させながら、空気清浄機能を向上させることが望まれている。
【0006】
この開示は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、二酸化炭素の吸着効率を向上させながら、空気清浄機能を向上させることが可能な空気清浄機、及び二酸化炭素吸収ユニットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、以下に開示する、本開示の第1の態様に係る空気清浄機は、ファンと、空気清浄フィルタと、二酸化炭素を吸収する吸収部材が収容された吸収ユニットであって、前記空気清浄フィルタに対して、前記ファンが駆動することにより生じる気流の上流側に配置された吸収ユニットと、前記ファンと前記空気清浄フィルタと前記吸収ユニットとが配置された筐体とを、備え、前記筐体は、前記吸収ユニットと前記空気清浄フィルタとに空気を通過させる二酸化炭素吸収経路と、前記吸収ユニットに空気を通過させず、前記空気清浄フィルタに空気を通過させるバイパス通気経路と、を含む。
【0008】
また、本開示の第2の態様に係る二酸化炭素吸収ユニットは、ファンと、空気清浄フィルタと、前記空気清浄フィルタが配置された筐体と、を備えた、空気清浄機に取り付けられる二酸化炭素吸収ユニットであって、前記二酸化炭素吸収ユニットは、二酸化炭素を吸収する吸収部材が収容された吸収フィルタと、前記吸収フィルタが収容されたユニットケースであって、前記筐体に固定可能に構成されたユニットケースと、を備え、前記ユニットケースは、前記ユニットケースが前記筐体に固定された状態で、前記空気清浄フィルタに対して、前記ファンが駆動することにより生じる気流の上流側に前記吸収部材が配置されるように構成されており、前記ユニットケースは、前記吸収フィルタと前記空気清浄フィルタとに空気を通過させる二酸化炭素吸収経路と、前記吸収フィルタに空気を通過させず、前記空気清浄フィルタに空気を通過させるバイパス通気経路と、を含む。
【発明の効果】
【0009】
吸収部材による二酸化炭素の吸収は、吸収部材を通過する風速が小さい程、効率が良くなる。これに対して、空気清浄フィルタを通過する風量が大きくなる程、清浄される空気の量が多くなり、空気清浄機能が向上する。上記の構成によれば、バイパス通気経路を介して、空気清浄フィルタに供給される風量を大きくすることができる。そして、吸収部材及び空気清浄フィルタの両方を通過させることにより圧力損失が大きい二酸化炭素吸収経路により、吸収部材に空気が供給されるので、吸収部材を通過する風速を小さくすることができる。この結果、二酸化炭素の吸着効率を向上させながら、空気清浄機能を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、第1実施形態における空気清浄機100の構成を示す正面図である。
【
図2】
図2は、第1実施形態における空気清浄機100の構成を示す断面図である。
【
図3】
図3は、吸収ユニット20の構成を模式的に示した断面図である。
【
図4】
図4は、通気経路61とバイパス通気経路62とを説明するための図である。
【
図5】
図5は、第1実施形態による空気清浄機100の正面から見た気流A1及びA2の例を示す図である。
【
図6】
図6は、第1実施形態による空気清浄機100の側面から見た気流A1及びA2の例を示す図である。
【
図7】
図7は、第1開口部13a及び第2開口部13bの構成を説明するための図である。
【
図8】
図8は、第1実施形態による空気清浄機100の天面図である。
【
図9】
図9は、第1実施形態による空気清浄機100のブロック図である。
【
図10】
図10は、第2実施形態による空気清浄機200の構成を示す正面図である。
【
図11】
図11は、第2実施形態による空気清浄機200の構成を示す側面図である。
【
図12】
図12は、第2実施形態による空気清浄機200の構成を示す分解図である。
【
図13】
図13は、第3実施形態による空気清浄機300のブロック図である。
【
図14】
図14は、第3実施形態の開閉部材381が閉じた状態を示す図である。
【
図15】
図15は、第3実施形態の開閉部材381が開いた状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本開示の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、本開示は、以下の実施形態に限定されるものではなく、本開示の構成を充足する範囲内で、適宜設計変更を行うことが可能である。また、以下の説明において、同一部分または同様な機能を有する部分には同一の符号を異なる図面間で共通して用い、その繰り返しの説明は省略する。また、実施形態および変形例に記載された各構成は、適宜組み合わされてもよいし、変更されてもよい。また、説明を分かりやすくするために、以下で参照する図面においては、構成が簡略化または模式化して示されたり、一部の構成部材が省略されたりしている。
【0012】
[第1実施形態]
(空気清浄機100の全体構成)
図1は、第1実施形態における空気清浄機100の構成を示す正面図である。
図2は、第1実施形態における空気清浄機100の構成を示す断面図である。
【0013】
第1実施形態による空気清浄機100は、空気中の粉塵を除去する(空気を清浄化する)とともに、空気中の二酸化炭素を除去(吸収・回収)する装置である。空気清浄機100は、単体として、屋内又は屋外に配置されてもよいし、他の装置(車両、航空機、船舶、空調設備、及び自動販売機など)に組み込まれてもよい。空気清浄機100が屋外へ配置される場合、空気清浄機100の筐体10が防水性を有することが好ましいが、雨や雪が降りかかる場所でない場合、筐体10は防水性を有さなくてもよい。
【0014】
(空気清浄機100の各部の構成)
図1に示すように、空気清浄機100は、筐体10を含む。筐体10の正面11に、メンテナンス扉12と、吸気口13とが設けられている。メンテナンス扉12は、ヒンジ12aにより回動することにより、開閉されるように構成されている。なお、以下の説明では、筐体10の正面方向をY1方向、背面方向をY2方向、正面から見て右方向をX1方向、左方向をX2方向、上方向をZ1方向、及び下方向をZ2方向とする。
図2に示すように、筐体10には、通気経路61とバイパス通気経路62とが形成されている。
【0015】
図2に示すように、空気清浄機100は、吸収ユニット20と、空気清浄フィルタ30と、不織布フィルタ40と、ファン50とを含む。
【0016】
吸収ユニット20は、通気経路61内に配置されている。筐体10のメンテナンス扉12の背面側に配置されている。また、吸収ユニット20は、空気清浄フィルタ30に対してファン50により生じる気流の上流側に配置されている。
【0017】
図3は、吸収ユニット20の構成を模式的に示した断面図である。
図3に示すように、吸収ユニット20は、二酸化炭素を吸収するフィルタである。吸収ユニット20は、二酸化炭素を吸収する吸収部材21と、吸収部材21を収容するケース部22とを含む。吸収部材21は、例えば、水酸化物系の二酸化炭素吸収剤である。吸収部材21は、化学反応により二酸化炭素を吸収する水酸化物を含む。すなわち、吸収部材21は、空気に触れることにより空気中の二酸化炭素と化学反応を行って、空気中の二酸化炭素を取り除く部材である。また、化学反応により二酸化炭素を吸収する部材は、カルシウム系材料を含む。カルシウム系材料は、例えば、水酸化カルシウムである。なお、二酸化炭素の吸収方法は、化学反応を用いる方法以外に、化学反応を生じさせず物理的に二酸化炭素分子を吸収部材の細孔に吸着させる方法がある。例えば、ゼオライト等の多孔質材に二酸化炭素分子を吸着させる方法がある。この物理的に二酸化炭素分子を吸収部材に吸着させる方法では、吸収部材から二酸化炭素を脱離させ、脱離させた二酸化炭素を固体に変化させる工程が必要となり、二酸化炭素を固体にするまでの工程数が増大する。これに対して、第1実施形態の構成によれば、化学反応により二酸化炭素を吸収する部材を用いることにより、二酸化炭素が化学変化した固体(粉体)の状態で、二酸化炭素を回収することができる。これにより、物理的に二酸化炭素分子を吸収部材に吸着させる方法に比べて、二酸化炭素を容易に再利用することができる。なお、水酸化カルシウム以外の水酸化物を吸収部材21に含有させてもよい。例えば、水酸化ナトリウム、水酸化マグネシウム、水酸化アンモニウム、又は水酸化カリウムを、吸収部材21に含有させてもよい。
【0018】
また、吸収部材21に水酸化カルシウムを用いる場合、水酸化カルシウムに二酸化炭素を吸収させることにより、炭酸カルシウムを生成することができる。生成された炭酸カルシウムは、様々なリサイクル製品の原料を生成する際に用いることができる。また、水酸化カルシウムは、空気中に配置することのみによって、空気中の二酸化炭素を吸収することができるので、空気清浄機100を運転しない期間にも、空気中の二酸化炭素を吸収部材21に吸収させることができる。
【0019】
また、吸収部材21は、メチルバイオレット等の染料を含有しており、吸収した二酸化炭素によるPH変化を利用し色彩が変化するように構成されている。例えば、吸収部材21は、二酸化炭素を吸収すると「白色」から「赤色、紫色、又はピンク色」に変わる。また、吸収部材21として、二酸化炭素を吸収すると「赤又は紫色」から「白色又はピンク色」に変わるものが用いられてもよいし、上記以外の色彩に変化するものが用いられてもよい。なお、吸収部材21に、染料を含有させなくてもよい。
【0020】
また、吸収部材21は、顆粒状に形成されている。
図3に示すように、吸収部材21は、ケース部22内に、複数配置されている。吸収部材21を、固体により形成することにより、液体に比べて取り扱いが容易であり、ユーザが吸収ユニット20を交換する際に、吸収部材21が回収者に付着しにくい。ケース部22は、図示しない通気孔を有するか、又は、通気可能なメッシュ状に形成されている。これにより、ケース部22は、ケース部22内の吸収部材21に外部の空気を接触させる。
【0021】
また、
図3に示すように、吸収ユニット20には、二次元コード22aが貼付されている。二次元コード22aは、例えば、QRコード(登録商標)である。なお、吸収ユニット20には、二次元コード22aに代えて一次元コード(バーコード)が設けられてもよいし、ICチップ等、情報を格納可能な電気回路が設けられてもよい。二次元コード22aは、例えば、特許7189644号公報に記載の「二次元コード」として利用することができる。
【0022】
空気清浄フィルタ30は、例えば、粉塵を捕捉するフィルタである。空気清浄フィルタ30として、HEPAフィルタを用いることができる。また、
図2に示すように、空気清浄フィルタ30は、吸収ユニット20とファン50との間に配置されている。また、空気清浄フィルタ30は、吸収ユニット20に対してファン50により生じる気流の下流側に配置されている。これにより、吸収ユニット20から仮に吸収部材21の一部が放出された場合でも、空気清浄フィルタ30により吸収部材21が捕捉され、空気清浄機100外に吸収部材21が放出されるのを防止することができる。また、空気清浄フィルタ30は、筐体10の正面11を構成するパネルが取り外されることにより、正面側から交換可能である。
【0023】
不織布フィルタ40は、バイパス通気経路62内に配置されているバイパス内フィルタである。不織布フィルタ40は、筐体10のメンテナンス扉12の背面側において、吸収ユニット20と隣接して配置されている。不織布フィルタ40は、空気清浄フィルタ30に対してファン50により生じる気流の上流側に配置されている。不織布フィルタ40は、空気清浄フィルタ30に比べて通気性が高く、筐体10内に異物や粉塵が侵入するのを防止する。また、不織布フィルタ40には、吸収ユニット20内を通過する空気の風速が最適になるような圧力損失を有するフィルタが採用される。すなわち、不織布フィルタ40は、圧力損失調整用(風量・風速調整用)のフィルタでもある。
【0024】
図4は、通気経路61とバイパス通気経路62とを説明するための図である。
図5は、第1実施形態による空気清浄機100の正面から見た気流A1及びA2の例を示す図である。
図6は、第1実施形態による空気清浄機100の側面から見た気流A1及びA2の例を示す図である。ファン50は、電力が供給されることにより駆動し、
図4に示すように、第1開口部13a及び第2開口部13bから筐体10内に空気を吸い込み、排気口14aから筐体10外へ当該空気を排出する。そして、
図5及び
図6に示すように、ファン50は、通気経路61を通気する気流A1と、バイパス通気経路62を通気する気流A2を発生させる。ファン50は、例えば、シロッコファンを用いることができるが、プロペラファン、ターボファン等であってもよい。また、第1実施形態では、ファン50の消費電力を二酸化炭素換算した場合に、換算された二酸化炭素量が吸収ユニット20により吸収可能な二酸化炭素量未満となるファン50が採用されている。
【0025】
図4に示すように、通気経路61は、吸収ユニット20と空気清浄フィルタ30とに空気を通過させる二酸化炭素を吸収させ、空気清浄を行うための通気経路である。通気経路61は、第1開口部13aに接続されており、吸収ユニット20内、空気清浄フィルタ30内、及びファン50を経由し、排気口14aに接続された経路である。また、バイパス通気経路62は、吸収ユニット20に空気を通過させず(吸収ユニット20を迂回し)、不織布フィルタ40と空気清浄フィルタ30とに空気を通過させる空気清浄のみを行うための通気経路である。バイパス通気経路62は、第2開口部13bに接続されており、不織布フィルタ40内、空気清浄フィルタ30内、及びファン50を経由し、排気口14aに接続された経路である。
【0026】
図5に示すように、ファン50が駆動すると、吸気口13を介して、筐体10外からメンテナンス扉12の背面側に空気が流れ込む。これにより、通気経路61に入る気流A1及びバイパス通気経路62に入る気流A2が発生する。
【0027】
図7は、第1開口部13a及び第2開口部13bの構成を説明するための図である。メンテナンス扉12の背面側に流れ込んだ空気は、第1開口部13a及び第2開口部13bに流れ込む。ここで、
図7に示すように、第1開口部13aの幅W1は、第2開口部13bの幅W2よりも大きい。また、第1開口部13aの長さL1は、第2開口部13bの長さL1と同一である。これにより、第1開口部13aの開口面積S1は、第2開口部13bの開口面積S2よりも大きい。また、第2開口部13bは、第1開口部13aと正面から見て右方向に隣接して配置されている。第1開口部13aと第2開口部13bとが別々に設けられるので、通気経路61及びバイパス通気経路62の各々の風量に合わせた第1開口部13a及び第2開口部13bをそれぞれ設計することができる。
【0028】
また、
図7に示すように、メンテナンス扉12が開放された状態で、正面側に第1開口部13a及び第2開口部13bが露出する。これにより、ユーザは、第1開口部13aを介して、吸収ユニット20を筐体10の外部(正面側)に取り出すことができ、吸収ユニット20を交換することができる。また、ユーザは、第2開口部13bを介して、不織布フィルタ40を筐体10の外部に取り出すことができ、不織布フィルタ40を交換することができる。また、
図7に示すように、筐体10には、吸収ユニット20が第1開口部13aから脱落するのを防止するストッパ12bが設けられていてもよい。ストッパ12bは、吸収ユニット20を抑える位置と、抑えない位置とで移動可能に構成されている。
【0029】
図4に示すように、第1開口部13aから流れ込んだ空気は、吸収ユニット20を通過し、空気清浄フィルタ30、及びファン50の順に、流れる。第2開口部13bから流れ込んだ空気は、不織布フィルタ40を通過し、空気清浄フィルタ30、及びファン50の順に、流れる。ここで、
図2に示すように、通気経路61の少なくとも一部とバイパス通気経路62の少なくとも一部とは、それぞれ、空気清浄フィルタ30の法線方向に見て、空気清浄フィルタ30に重なるように配置されている。これにより、通気経路及びバイパス通気経路が、空気清浄フィルタと重ならない位置(ずれた位置)に配置される場合に比べて、通気経路61及びバイパス通気経路62を短くすることができる。この結果、筐体10を小型化することができる。
【0030】
図8は、第1実施形態による空気清浄機100の天面図である。
図8に示すように、排気口14aは、筐体10の天面14に設けられている。
図6に示すように、排気口14aは、ファン50から送風された空気を筐体10の外部(上方)に排出する。
【0031】
また、
図8に示すように、天面14には、操作パネル16が配置されている。操作パネル16は、ファン50の駆動(空気清浄機100の運転)をオンからオフ、又はオフからオンに切り替えるボタン16aと、ファン50の設定風量を変更するボタン16bとを含む。
図9は、第1実施形態による空気清浄機100のブロック図である。空気清浄機100は、制御回路70を含む。制御回路70は、操作パネル16のボタン16aが操作されると、ファン50へ電力を供給する状態からしない状態、又は供給しない状態から供給する状態に切り替える。また、制御回路70は、操作パネル16のボタン16bが操作されると、ファン50への電力の供給量を変更する。
【0032】
ここで、吸収ユニット20による二酸化炭素の吸収は、吸収部材21を通過する風速が小さい程、効率が良くなる。これに対して、空気清浄フィルタ30を通過する風量が大きくなる程、清浄される空気の量が多くなり、空気清浄機能が向上する。第1実施形態によれば、バイパス通気経路62を介して、空気清浄フィルタ30に供給される風量を大きくすることができる。そして、吸収ユニット20及び空気清浄フィルタ30の両方を通過させることにより圧力損失が大きい通気経路61により、吸収ユニット20に空気が供給されるので、吸収ユニット20を通過する風速を小さくすることができる。この結果、空気清浄機100の二酸化炭素の吸着効率を向上させながら、空気清浄機能を向上させることができる。また、第1実施形態の空気清浄機100では、空気清浄フィルタ30に通気させるためのファン50と、吸収ユニット20に通気させるためのファン50と、共通化することができる。
【0033】
[第2実施形態]
次に、
図10~
図12を参照して、第2実施形態による空気清浄機200の構成について説明する。第2実施形態では、空気清浄機200には、着脱可能な吸収ユニット220が設けられている。なお、第1実施形態と同様の構成には、第1実施形態と同じ符号を用い説明を省略する。
【0034】
図10は、第2実施形態による空気清浄機200の構成を示す正面図である。
図11は、第2実施形態による空気清浄機200の構成を示す側面図である。
図12は、第2実施形態による空気清浄機200の構成を示す分解図である。
図10に示すように、空気清浄機200は、筐体210と、筐体210を移動可能に支持する複数の車輪290とを含む。また、
図12に示すように、空気清浄機200は、筐体210内に、空気清浄フィルタ230と、ファン250とが設けられている。空気清浄フィルタ230は、ファン250により発生される気流の下流側に配置されている。
【0035】
図12に示すように、空気清浄機200は、吸収ユニット220が取り付けられていない状態において、二酸化炭素を吸収する機能を有さない空気清浄機能のみを有する空気清浄機である。空気清浄機200には、吸収ユニット20のビス223が固定される穴212が形成されている。
【0036】
図12に示すように、吸収ユニット220は、空気清浄機200の筐体210に着脱可能に構成されている。吸収ユニット220が空気清浄機200に取り付けられることにより、当該空気清浄機200は、二酸化炭素を吸収する機能と空気清浄機能とを有する空気清浄機となる。
【0037】
図10に示すように、吸収ユニット220は、二酸化炭素を吸収する吸収部材を含む吸収フィルタ221と、ケース222と、複数のビス223と、複数の不織布フィルタ240とを含む。吸収ユニット220は、空気清浄機200の筐体210の前面211のうちの下方部分に固定される。
【0038】
図11に示すように、吸収ユニット220は、ファン250の前方(上流側)に配置される。また、吸収ユニット220のケース222は、空気清浄機200の吸気口251を覆うように配置される。なお、
図12に示すケース222のうちの吸気口251に接続される背面226は、開放されている。これにより、吸収ユニット220の吸収フィルタ221及び不織布フィルタ240は、空気清浄フィルタ230に対して気流の上流側に配置された状態となる。
【0039】
また、
図12に示すように、複数のビス223が穴212に配置されることにより、ケース222の突出部227と筐体210とが固定され、吸収ユニット220が空気清浄機200に固定される。
【0040】
図12に示すように、吸収フィルタ221は、ケース222の前面224の内側に配置されており、吸気口213a(
図11参照)を介して流れ込んだ空気から二酸化炭素を吸収する。二酸化炭素が吸収された空気は、ファン250及び空気清浄フィルタ230を介して、筐体210の前面211の上方部分に配置された排気口214aから排気される(
図11の気流A11)。これにより、二酸化炭素を吸収し、かつ、空気清浄するための通気経路261は、吸気口213aから、吸収フィルタ221、ファン250、及び空気清浄フィルタ30を経由し、排気口214aまでの経路である。
【0041】
図12に示すように、不織布フィルタ240は、ケース222の前面224に直交する4つの側面225(
図10参照)の内側に配置されており、吸気口213b(
図11参照)を介してケース222内に空気を流入させる。これにより、ケース222内に流入した空気は、吸収フィルタ221は通過せずに、ファン250及び空気清浄フィルタ230を介して、筐体210の前面211の上方部分に配置された排気口214aから排気される(
図11の気流A12)。第2実施形態によるバイパス通気経路262は、吸気口213bから、不織布フィルタ240、ファン250、及び空気清浄フィルタ30を経由し、排気口214aまでの経路である。また、吸気口213bが、側面225に設けられていることにより、前面211に沿った方向に大型化するのを防止することができる。これにより、大型未満の空気清浄機200にも、吸収ユニット220を取り付けることができる。
【0042】
第2実施形態によれば、バイパス通気経路262を介して、空気清浄フィルタ230に供給される風量を大きくすることができる。そして、吸収フィルタ221及び空気清浄フィルタ230の両方を通過させることにより圧力損失が大きい通気経路261により、吸収フィルタ221に空気が供給されるので、吸収フィルタ221を通過する風速を小さくすることができる。この結果、空気清浄機200の二酸化炭素の吸着効率を向上させながら、空気清浄機能を向上させることができる。
【0043】
また、第2実施形態によれば、吸収ユニット220を空気清浄機200に取り付ければ、二酸化炭素を吸収する機能を有しない既存の空気清浄機を、二酸化炭素を吸収する機能を有する空気清浄機200に変更することができる。その他の構成及び効果は、第1実施形態の構成及び効果と同様である。
【0044】
[第3実施形態]
次に、
図13~
図15を参照して、第3実施形態による空気清浄機300の構成について説明する。第3実施形態では、バイパス通気経路62に接続された開口部313bの開口面積が変更可能に構成されている。なお、第1実施形態と同様の構成には、第1実施形態と同じ符号を用い説明を省略する。
【0045】
図13は、第3実施形態による空気清浄機300のブロック図である。
図14は、第3実施形態の開閉部材381が閉じた状態を示す図である。
図15は、第3実施形態の開閉部材381が開いた状態を示す図である。
図13に示すように、空気清浄機300は、制御回路370と、開閉駆動部380とを含む。また、
図14に示すように、空気清浄機300は、バイパス通気経路62に接続された開口部313bを開閉する開閉部材381を含む。
【0046】
開閉駆動部380は、例えば、モータであり、当該モータにより、開閉部材381を、開口部313bの開口面積が小さい状態(
図14参照)となる位置と、開口部313bの開口面積が大きい状態(
図15参照)となる位置とで、移動させる。
図14及び
図15では、開閉部材381がスライド移動し、開口部313bの一部を塞ぐ状態と、開口部313bを開放する状態とを切り替える例を示している。しかしながら、開閉部材381が回動して(フラップとして構成され)、開口部313bが開閉されてもよい。
【0047】
制御回路370は、操作パネル16に入力された操作によって、ファン50の設定風量が、第1の設定風量から第1の設定風量よりも大きい第2の設定風量に変更された場合、開閉駆動部380を動作させ、開口部313bの開口面積が大きくなるように、開閉部材381を移動させる。また、制御回路370は、操作パネル16に入力された操作によって、ファン50の設定風量が、第2の設定風量から第1の設定風量に変更された場合、開閉駆動部380を動作させ、開口部313bの開口面積が小さくなるように、開閉部材381を移動させる。
【0048】
第3実施形態の構成によれば、ファン50の風量を大きくする場合でも、バイパス通気経路62に流れる風量を大きくすることができるので、吸収ユニット20に流れる空気の風速が高くなり、二酸化炭素の吸収効率が低下することを防止することができる。その他の構成及び効果は、第1実施形態の構成及び効果と同様である。
【0049】
[変形例]
以上、上述した実施形態は本開示を実施するための例示に過ぎない。よって、本開示は上述した実施形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施形態を適宜変形して実施することが可能である。
【0050】
(1)上記第1~第3実施形態では、通気経路とバイパス通気経路とで異なる開口部を設ける例を示したが、本開示はこれに限られない。例えば、通気経路とバイパス通気経路とで共通の開口部を設けてもよい。
【0051】
(2)上記第1実施形態では、第2開口部の開口面積を、第1開口部の開口面積よりも小さくする例を示しているが、本開示はこれに限られない。第2開口部の開口面積を、第1開口部の開口面積以上にしてもよい。
【0052】
(3)上記第1~第3実施形態では、不織布フィルタを設ける例を示したが、本開示はこれに限られない。バイパス通気経路内に、フィルタが配置しなくてもよいし、不織布フィルタ以外の種類のフィルタ(例えば、メッシュフィルタ)が配置されてもよい。
【0053】
(4)上記第2実施形態では、吸収ユニットと空気清浄機とをビスにより固定する例を示したが、本開示はこれに限られない。例えば、吸収ユニットのケースが、空気清浄機の筐体に嵌るように構成されてもよいし、吸収ユニットのケースが、空気清浄機の筐体に接着剤により固定されてもよい。
【0054】
また、上述した空気清浄機及び二酸化炭素吸収ユニットは、以下のように説明することができる。
【0055】
第1の構成に係る空気清浄機は、ファンと、空気清浄フィルタと、二酸化炭素を吸収する吸収部材が収容された吸収ユニットであって、前記空気清浄フィルタに対して、前記ファンが駆動することにより生じる気流の上流側に配置された吸収ユニットと、前記ファンと前記空気清浄フィルタと前記吸収ユニットとが配置された筐体とを、備え、前記筐体は、前記吸収ユニットと前記空気清浄フィルタとに空気を通過させる二酸化炭素吸収経路と、前記吸収ユニットに空気を通過させず、前記空気清浄フィルタに空気を通過させるバイパス通気経路と、を含む(第1の構成)。
【0056】
吸収部材による二酸化炭素の吸収は、吸収部材を通過する風速が小さい程、効率が良くなる。これに対して、空気清浄フィルタを通過する風量が大きくなる程、清浄される空気の量が多くなり、空気清浄機能が向上する。上記第1の構成によれば、バイパス通気経路を介して、空気清浄フィルタに供給される風量を大きくすることができる。そして、吸収部材及び空気清浄フィルタの両方を通過させることにより圧力損失が大きい二酸化炭素吸収経路により、吸収部材に空気が供給されるので、吸収部材を通過する風速を小さくすることができる。この結果、二酸化炭素の吸着効率を向上させながら、空気清浄機能を向上させることができる。また、空気清浄フィルタに通気させるためのファンと、吸収ユニットに通気させるためのファンと、共通化することができる。
【0057】
第1の構成において、前記筐体は、前記二酸化炭素吸収経路に接続された第1吸気開口部と、前記バイパス通気経路に接続された第2吸気開口部とを含んでもよい(第2の構成)。
【0058】
上記第2の構成によれば、二酸化炭素吸収経路及びバイパス通気経路の各々に、吸気口が設けられるので、二酸化炭素吸収経路及びバイパス通気経路の各々の風量に合わせた第1吸気開口部及び第2吸気開口部を設計することができる。
【0059】
第2の構成において、前記第2吸気開口部の開口面積は、前記第1吸気開口部の開口面積よりも小さく構成されてもよい(第3の構成)。
【0060】
上記第3の構成によれば、筐体が大型化するのを防止することができる。
【0061】
第2又は第3の構成において、空気清浄機は、前記ファンの風量を制御する制御部と、前記第2吸気開口部の開口面積を変更する開閉部材と、をさらに備えてもよい。前記制御部は、前記ファンの風量を第1の設定風量から前記第1の設定風量よりも大きい第2の設定風量に変更する場合、前記第2吸気開口部の開口面積が大きくなるように、前記開閉部材を開放させるように構成されてもよい(第4の構成)。
【0062】
上記第4の構成によれば、ファンの風量を大きくする場合でも、バイパス通気経路に流れる風量を大きくすることができるので、吸収ユニットに流れる空気の風速が高くなり、二酸化炭素の吸収効率が低下することを防止することができる。
【0063】
第1~第4の構成のいずれか1つにおいて、空気清浄機は、前記バイパス通気経路内に配置されたバイパス内フィルタを、さらに備えてもよい(第5の構成)。
【0064】
上記第5の構成によれば、バイパス内フィルタを、バイパス通気経路内に設けることにより、バイパス通気経路内の圧力損失を変更することができるので、バイパス通気経路内の風量と二酸化炭素吸収経路内の風量とのバランスを調整することができる。
【0065】
第1~第5の構成のいずれか1つにおいて、前記二酸化炭素吸収経路の少なくとも一部と前記バイパス通気経路の少なくとも一部とは、それぞれ、前記空気清浄フィルタの法線方向に見て、前記空気清浄フィルタに重なるように配置されてもよい(第6の構成)。
【0066】
上記第6の構成によれば、二酸化炭素吸収経路及びバイパス通気経路が、空気清浄フィルタと重ならない位置(ずれた位置)に配置される場合に比べて、二酸化炭素吸収経路及びバイパス通気経路を短くすることができる。この結果、筐体を小型化することができる。
【0067】
第1~第6の構成のいずれか1つにおいて、前記筐体は、前記吸収ユニットに対して前記気流の上流側に配置され、前記吸収ユニットを交換するためのメンテナンス扉を含む(第7の構成)。
【0068】
上記第7の構成によれば、交換頻度が空気清浄フィルタに比べて高い吸収ユニットを容易に交換することができる。
【0069】
第8の構成に係る二酸化炭素吸収ユニットは、ファンと、空気清浄フィルタと、前記空気清浄フィルタが配置された筐体と、を備えた、空気清浄機に取り付けられる二酸化炭素吸収ユニットであって、前記二酸化炭素吸収ユニットは、二酸化炭素を吸収する吸収部材が収容された吸収フィルタと、前記吸収フィルタが収容されたユニットケースであって、前記筐体に固定可能に構成されたユニットケースと、を備え、前記ユニットケースは、前記ユニットケースが前記筐体に固定された状態で、前記空気清浄フィルタに対して、前記ファンが駆動することにより生じる気流の上流側に前記吸収部材が配置されるように構成されており、前記ユニットケースは、前記吸収フィルタと前記空気清浄フィルタとに空気を通過させる二酸化炭素吸収経路と、前記吸収フィルタに空気を通過させず、前記空気清浄フィルタに空気を通過させるバイパス通気経路と、を含む(第8の構成)。
【0070】
上記第8の構成による二酸化炭素吸収ユニットを空気清浄機に取り付ければ、二酸化炭素を吸収する機能を有しない既存の空気清浄機を、二酸化炭素を吸収する機能を有する空気清浄機に変更することができる。そして、二酸化炭素吸収ユニットには、バイパス通気経路が設けられているので、二酸化炭素の吸着効率を向上させながら、空気清浄機能を向上させることができる。
【0071】
第8の構成において、前記ユニットケースは、前記ユニットケースの第1の面に形成された前記二酸化炭素吸収経路に接続された吸気口と、前記第1の面に交差する第2の面に形成され、前記バイパス通気経路に接続された吸気口とを含んでもよい(第9の構成)。
【0072】
上記第9の構成によれば、ユニットケースが第1の面に沿った方向に大型化するのを防止することができる。これにより、大型未満の空気清浄機にも、二酸化炭素吸収ユニットを取り付けることができる。
【符号の説明】
【0073】
10:筐体、11:正面、12:メンテナンス扉、12a:ヒンジ、12b:ストッパ、13:吸気口、13a:第1開口部、13b:第2開口部、14:天面、14a:排気口、16:操作パネル、16a、16b:ボタン、20:吸収ユニット、21:吸収部材、22:ケース部、22a:二次元コード、30:空気清浄フィルタ、40:不織布フィルタ、50:ファン、61:通気経路、62:バイパス通気経路、70:制御回路、100:空気清浄機、200:空気清浄機、210:筐体、211:前面、212:穴、213a、213b:吸気口、214a:排気口、220:吸収ユニット、221:吸収フィルタ、222:ケース、223:ビス、224:前面、225:側面、226:背面、227:突出部、230:空気清浄フィルタ、240:不織布フィルタ、250:ファン、251:吸気口、261:通気経路、262:バイパス通気経路、290:車輪、300:空気清浄機、313b:開口部、370:制御回路、380:開閉駆動部、381:開閉部材
【要約】
【課題】二酸化炭素の吸着効率を向上させながら、空気清浄機能を向上させることが可能な空気清浄機、及び二酸化炭素吸収ユニットを提供する。
【解決手段】空気清浄機100は、二酸化炭素を吸収する吸収ユニット20であって、空気清浄フィルタ30に対して、気流の上流側に配置された吸収ユニット20と、筐体10とを、備える。筐体10は、吸収ユニット20と空気清浄フィルタ30とに空気を通過させる通気経路61と、吸収ユニット20に空気を通過させず、空気清浄フィルタ30に空気を通過させるバイパス通気経路62と、を含む。
【選択図】
図2